説明

TNF産生抑制剤

【課題】本発明は、有用な医薬、特にTNF−α産生抑制剤、TNF−αの過剰産生による各種疾患の治療剤を提供することを目的とする。
【解決手段】式(Ia)で示されるアリール基又は複素芳香環基置換アミノキノロン誘導体、その塩又はそのエステル等。
【化1】


〔式中、Xは水素又はハロゲン;Yは水素、ハロゲン、低級アルキル、アミノ等;Zはカルボキシ等;Qは窒素又は=C(R2 )−;R1 は水素、置換又は非置換アルキル、アミノ、シクロアルキル、フェニル等;R2 は(ハロ)低級アルコキシ、低級アルキル、水素、ハロゲン等;Rは置換ピペラジン等

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TNF−α産生抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】TNF−αは、正常人において、免疫賦活機能に重要な関与をしており、生体にとっても重要なサイトカインの一種である。
【0003】しかし、過剰又は非制御的にTNF−αが産生されることにより、例えば、敗血症、悪液質、自己免疫疾患等の疾患が誘発又は助長される。
【0004】また、ある種のキノロンカルボン酸骨格を有する化合物が、TNF−αの産生を抑制することが知られているが(特開平8−73453号)、その産生抑制活性は必ずしも満足の行くものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、さらに有効なTNF−α産生抑制剤について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、後述するキノロンカルボン酸誘導体が、TNF−α産生抑制剤として有用であり、かつ、TNF−αの過剰産生を原因とする各種疾患の治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記キノロンカルボン酸の少なくとも1種を有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤である。
【0007】本発明の有効成分であるキノロンカルボン酸は、下記一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表わされるキノロンカルボン酸又は薬理上許容されるその塩である。
【0008】
【化7】


【0009】上記式(Ia)、(Ib)又は(Ic)中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至4個のアルキル基、アミノ基、1乃至2個の炭素数1乃至4個のアルキル基で置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノ基又は1乃至2個の、炭素数7乃至14個のアラルキル基で置換されたモノ若しくはジアラルキル置換アミノ基を示し、Zは保護されていてもよいカルボキシ基又は5−テトラゾリル基を示し、Qは窒素原子又は式(d)
【0010】
【化8】


【0011】[式(d)中、R2 は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基又はハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルコキシ基を示す]で示される基を示し、Wは酸素原子又は硫黄原子を示し、Tは炭素数1乃至4個のアルキルで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキレン基又は炭素数1乃至4個のアルキルで置換されていてもよい炭素数2乃至4個のアルケニレン基を示し、R1 は水素原子;置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基[該アルキル基の置換基は、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、炭素数1乃至4個のアルコキシ、炭素数3乃至6個のシクロアルキル、炭素数2乃至5個のアルカノイルオキシ、式(e)
【0012】
【化9】


【0013】(式(e)中、R9 及びR10は、それぞれ水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示すか、あるいは、R9 とR10とが一緒になってそれらが結合する窒素原子と共に、場合によってはさらにN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を含む3乃至7員の複素飽和単環を形成してもよい)で示される基、あるいは、後記R0 で置換されていてもよい、炭素数6乃至10個のアリール基、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基である];ハロゲンで置換されていてもよい炭素数2乃至5個のアルケニル基;炭素数2乃至4個のアルキニル基;アミノ基;1乃至2個の、炭素数1乃至4個のアルキルで置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノ基;ハロゲンで置換されていてもよい炭素数3乃至6個のシクロアルキル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ基;あるいは、後記R0 で置換されていてもよい炭素数6乃至10個のアリール基又はN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基を示すか、R1 と、Qにおける式(d)のR2 とが一緒になって式(f)
【0014】
【化10】


【0015】[式(f)中、Aは水素原子又はハロゲン、ヒドロキシ若しくは炭素数1乃至4個のアルコキシで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基を示し、Gは窒素原子又は式(g)
【0016】
【化11】


【0017】基を示し、G1 はメチレン基、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子又は−N(R11)−基(式中、R11は水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示す)を示し、pは0又は1を示す]で示される基を示し、Rは、式(h)又は式(i)
【0018】
【化12】


【0019】[式(h)及び式(i)中、R3 及びR6 はR0 (R0 はハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、炭素数1乃至4個のアルキル、フッ素で置換された炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、炭素数1乃至4個のアルキルチオ、アミノ及び1乃至2個の炭素数1乃至4個のアルキルで置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノから選択される基を示す)で置換されていてもよい、炭素数6乃至10個のアリール基、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基を示し;R4 、R5 及びR7 はそれぞれ水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示し;R8 は水素原子、水酸基、炭素数1乃至4個のアルキル基又は炭素数1乃至4個のアルコキシ基を示し;nは1又は2を示し;mは0又は1を示し;n’は1又は2を示し;n”は1,2,3又は4を示す]を示す。
【0020】また、本発明は、上記式(1a)、(1b)又は(1c)の化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する下記A群から選択される疾患の治療剤である。さらに、本発明は、下記A群から選択される疾患の治療剤を製造するための上記式(1a)、(1b)又は(1c)の化合物の使用である。
【0021】[A群]敗血症、悪液質、自己免疫疾患、慢性肺炎症性疾患、珪肺症、肺サルコイドーシス、骨吸収病。
【0022】すなわち、一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)で示される化合物には、一般式(Ia−1)、(Ib−1)及び(Ic−1)並びに一般式(Ia−2)、(Ib−2)及び(Ic−2)で示される下記化合物
【0023】
【化13】


【0024】(各一般式において、X、Y、Z、W、Q、T、R1 及びR3 乃至R8 並びにm、n、n’及びn”は前述と同意義である)が包含される。
【0025】さらに、一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)で示される化合物のうち、好適な化合物として一般式(Ia−3)、(Ib−3)及び(Ic−3)、一般式(Ia−4)、(Ib−4)及び(Ic−4)、一般式(Ia−5)、(Ib−5)及び(Ic−5)並びに一般式(Ia−6)及び(Ia−7)で示される下記化合物
【0026】
【化14】


【0027】
【化15】


【0028】(各一般式において、A、X、Y、Z、W、R、T及びR1 は前述と同意義であり、また、−OR12は、ハロゲン(特にフッ素)で置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルコキシ基(特にジフルオロメトキシ基)を示し、R13は水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン(特にフッ素)で置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基(特にトリフルオロメチル基)を示し、さらに、A’は水素原子又はハロゲン(特にフッ素)で置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基を示す)が包含される。
【0029】本発明では、一般式(Ia−3)、(Ib−3)、(Ic−3)、(Ia−4)及び(Ia−6)で示される化合物が好適であり、特に一般式(Ia−3)、(Ia−4)及びA’がフッ素で置換された炭素数1乃至4個のアルキル基である一般式(Ia−6)で示される化合物が好適である。
【0030】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるXのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を挙げることができ、好適には、フッ素及び塩素原子であり、さらに好適には、フッ素原子である。
【0031】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるXとしては、好適には、水素、フッ素及び塩素原子であり、より好適には、フッ素及び塩素原子であり、最も好適には、フッ素原子である。
【0032】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるYとしては、水素原子;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル基のような炭素数1乃至4個のアルキル基;アミノ基;メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ基のような炭素数1乃至4個のアルキルで置換されたモノアルキル置換アミノ基;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ基のような炭素数1乃至4個のアルキルで置換されたジアルキル置換アミノ基;ベンジルアミノ、フェニルエチルアミノ基のような炭素数7乃至14個のアラルキルで置換されたモノアラルキル置換アミノ基;ジベンシルアミノ、ジ(フェニルエチル)アミノ基のような炭素数7乃至14個のアラルキルで置換されたジアラルキル置換アミノ基を挙げることができ、好適には、水素原子、フッ素、アミノ基、メチル基及びエチル基であり、さらに好適には、水素原子である。
【0033】前記一般式(Ia)及び(Ic)におけるZの「保護されていてもよいカルボキシ基」のカルボキシ基の保護基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル基のような炭素数1乃至4個のアルキル基;ベンジル、1−フェニルエチル、1−ナフチルメチル基のような炭素数7乃至14個のアラルキル基;アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル基のような炭素数1乃至4個のアルカノイルオキシアルキル基;1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基のような炭素数1乃至4個のアルコキシカルボニルオキシアルキル基;N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル基のようなN,N−ジアルキル置換アミノカルボニルアルキル基;2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基のようなN,N−ジアルキル置換アミノアルキル基;2−モルホリノエチル、2−ピペリジノエチル、2−(4−メチルピペリジノ)エチル基のようなN、O及びSから選ばれる1乃至2個のヘテロ原子を含む5乃至6員の複素飽和単環基置換のアルキル基;又は(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又は(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基のような生体内で容易に脱保護されてカルボキシ基に変換し得る基が挙げられる。
【0034】前記一般式(Ia)及び(Ic)におけるZとしては、好適には、保護されていてもよいカルボキシ基であり、さらに好適には、カルボキシ基である。
【0035】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるQが式(d)で示される場合のR2 のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子が挙げられ、好適には、フッ素及び塩素原子である。
【0036】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるQが式(d)で示される場合のR2 のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基のようなアルキル基;フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル基のようなフッ素置換アルキル基;クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2−クロロエチル、3−クロロプロピル、4−クロロブチル基のような塩素置換アルキル基を挙げることができ、好適には、無置換のアルキル基又はフッ素置換アルキル基であり、さらに好適には、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチル基であり、最も好適にはトリフルオロメチル基である。
【0037】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるQが式(d)で示される場合のR2 のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ基のようなアルコキシ基;フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2−フルオロプロポキシ、3−フルオロプロポキシ、4−フルオロブトキシ基のようなフッ素置換アルコキシ基;2−クロロエトキシ、2−クロロプロポキシ、3−クロロプロポキシ、4−クロロブトキシ基のような塩素置換アルコキシ基が挙げられ、好適には、無置換アルコキシ基及びフッ素置換アルコキシ基(特にメトキシ、エトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ及び2−フルオロエトキシ基)であり、さらに好適には、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ及びトリフルオロメトキシ基であり、さらにより好適には、メトキシ及びジフルオロメトキシ基であり、最も好適には、ジフルオロメトキシ基である。
【0038】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるQが式(d)で示される場合のR2 としては、好適には、水素原子;ハロゲン原子;フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基;フッ素で置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルコキシ基であり、特に好適には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ及びトリフルオロメトキシ基であり、さらに好適には、メトキシ、ジフルオロメトキシ及びトリフルオロメチル基であり、最も好適には、ジフルオロメトキシ及びトリフルオロメチル基である。
【0039】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるQとしては、好適には、式(d)のR2 がメトキシ、ジフルオロメトキシ及びトリフルオロメチル基である式(d)である。
【0040】前記一般式(Ib)におけるWとしては、好適には、硫黄原子である。
【0041】前記一般式(Ic)におけるTとしては、メチレン、エチリデン〔−CH(CH3 )−〕、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン基のような炭素数1乃至4個のアルキルで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキレン基;−CH=CH−、−C(CH3 )=CH−基のような炭素数1乃至4個のアルキルで置換されていてもよい炭素数2乃至4個のアルケニレン基が挙げられ、好適には、エチリデン、−CH=CH−及び−C(CH3 )=CH−基であり、特に好適には、エチリデン基である。
【0042】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基の「炭素数1乃至4個のアルキル基」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル基のようなアルキル基が挙げられ、好適には、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピル基であり、さらに好適には、メチル及びエチル基である。
【0043】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基であるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子が挙げられ、好適には、フッ素及び塩素原子であり、さらに好適には、フッ素原子である。
【0044】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である炭素数1乃至4個のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ基等が挙げられ、好適には、メトキシ及びエトキシ基であり、さらに好適には、メトキシ基である。
【0045】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である炭素数3乃至6個のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基が挙げられ、好適には、シクロプロピル基である。
【0046】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である炭素数2乃至5個のアルカノイルオキシ基としては、アセトキシ、プロピオニルオキシ又はブリチルオキシ基があげられ、好適には、アセトキシ基である。
【0047】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である前記式(e)におけるR9 及びR10の炭素数1乃至4個のアルキル基としては、前記のR1 の炭素数1乃至4個のアルキル基として述べたものと同様なものが挙げられ、好適には、メチル及びエチル基である。
【0048】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である前記式(e)における、R9 とR10とが一緒になってそれらが結合する窒素原子と共に、場合によっては、さらに、N,O及びSから選ばれるヘテロ原子を含む3乃至7員の複素飽和単環としては、アジリジノ、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ又はピペラジノ基が挙げられ、好適には、ピペリジノ及びモルホリノ基である。
【0049】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である前記式(e)としては、好適には、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ピペリジノ及びモルホリノ基であり、さらに好適には、ジメチルアミノ基である。
【0050】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である、後記R0 で置換されていてもよい炭素数6乃至10個のアリール基の「炭素数6乃至10個のアリール基」としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル基等が挙げられ、好適にはフェニル基である。
【0051】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である、後記R0 で置換されていてもよいN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環基とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基(以下、複素芳香単環基と複素芳香環基とを併せて複素芳香環基ともいう)の「N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環基とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基」としては、例えば、2−チエニル、2−フリル、2−オキサゾリル、2−チアゾリル、2−イミダゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピリダジニル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、3−ベンゾイソオキサゾリル、3−ベンゾイソチアゾリル基等が挙げられ、好適には、2−チエニル、2−フリル、2−ピリジル及び2−ピリミジニル基であり、さらに好適には、2−ピリジル基である。
【0052】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である、後記R0 で置換されていてもよい炭素数6乃至10個のアリール基並びに複素芳香環基のR0 としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子のようなハロゲン原子;ニトロ基;ヒドロキシ基;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル基のような炭素数1乃至4個のアルキル基;フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2−フルオロプロピル、3−フルオロプロピル、2−フルオロブチル、3−フルオロブチル、4−フルオロブチル基のようなフッ素原子で置換された炭素数1乃至4個のアルキル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ基のような炭素数1乃至4個のアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ基のような炭素数1乃至4個のアルキルチオ基;アミノ基;メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ基のような炭素数1乃至4個のアルキル基で置換されたモノアルキル置換アミノ基;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、エチル(メチル)アミノ基のような炭素数1乃至4個のアルキル基で置換されたジアルキル置換アミノ基が挙げられ、好適には、フッ素、塩素原子;メチル基;メトキシ基である。
【0053】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基全体としては、好適には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル;2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル;カルボキシメチル、1−カルボキシエチル、2−カルボキシエチル;フルオロメチル、クロロメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−ヨードエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、4−フルオロブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル;シクロプロピルメチル;2−アセトキシエチル、2−アセトキシプロピル、3−アセトキシプロピル;2−アミノエチル、2−メチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチル、2−モルホリノエチル、2−ピペリジノエチル;2−メトキシエチル;フェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、ナフチルメチル、2−フルオロフェニルメチル、3−フルオロフェニルメチル、4−フルオロフェニルメチル、2,4−ジフルオロフェニルメチル、3,4−ジフルオロフェニルメチル、2,6−ジフルオロフェニルメチル、2−メチルフェニルメチル、3−メチルフェニルメチル、4−メチルフェニルメチル、2−クロロフェニルメチル、3−クロロフェニルメチル、4−クロロフェニルメチル、2−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−メトキシフェニルメチル、2−チエニルメチル、2−フリルメチル、2−ピリジルメチル及び2−ピリミジニルメチル基であり、さらに好適には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−ヒドロキシエチル、カルボキシメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−アセトキシエチル、フェニルメチル、2−フェニルエチル、2−ピリジルメチル、2−ジメチルアミノエチル及び2−モルホリノエチル基であり、さらにより好適には、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル及び2−フルオロエチル基である。
【0054】最も好適には、メチル、エチル及び2−ヒドロキシエチル基である。
【0055】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 のハロゲンで置換されていてもよい炭素数2乃至5個のアルケニル基としては、ビニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3,3−ジメチル−2−プロペニル、2−フルオロビニル、2−(2−フルオロ)プロペニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、3,3−ジクロロ−2−プロペニル等が挙げられ、好適には、ビニル、2−プロペニル、3,3−ジメチル−2−プロペニル及び3,3−ジクロロ−2−プロペニルであり、さらに好適には、ビニル及び2−プロペニル基である。
【0056】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の炭素数2乃至4個のアルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、2−ブチニル基のような炭素数2乃至4個のアルキニル基が挙げられ、好適には、エチニル及び2−プロピニル基であり、さらに好適には、2−プロピニル基である。
【0057】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の1乃至2個の炭素数1乃至4個のアルキル基で置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ基のようなモノアルキル置換アミノ基;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ基のようなジアルキル置換アミノ基が挙げられ、好適には、メチルアミノ、エチルアミノ及びジメチルアミノ基であり、さらに好適には、メチルアミノ基である。
【0058】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 のハロゲンで置換されていてもよい炭素数3乃至6個のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−フルオロシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2−ブロモシクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2−クロロ−2−フルオロシクロプロピル、2−フルオロシクロブチル、2−フルオロシクロペンチル、2−フルオロシクロヘキシル基等が挙げられ、好適には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及び2−フルオロシクロプロピル基であり、さらに好適には、シクロプロピル基である。
【0059】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の炭素数1乃至4個のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ基のようなアルコキシ基が挙げられ、好適には、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ基であり、さらに好適には、メトキシ及びエトキシ基である。
【0060】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の後記R0 で置換されていてもよい炭素数6乃至10個のアリール基の「炭素数6乃至10個のアリール基」並びに後記R0 で置換されていてもよいN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基の「N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基」としては、前述のR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基として挙げたものと同様のものがあげられ、好適には、フェニル、ナフチル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ベンゾオキサゾリル及び2−ベンゾチアゾリル基であり、さらに好適には、フェニル及び2−ピリジル基である。
【0061】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の後記R0 で置換されていてもよい炭素数6乃至10個のアリール基並びにN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基のR0 としては、前述の前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である、後記R0 で置換されていてもよい複素芳香環基のR0 と同様のものが挙げられ、好適には、フッ素、塩素原子;メチル基である。
【0062】前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 は、好適には、水素原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル;2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル;カルボキシメチル、1−カルボキシエチル、2−カルボキシエチル;フルオロメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル;シクロプロピルメチル;2−アセトキシエチル、2−アセトキシプロピル、3−アセトキシプロピル;2−アミノエチル、2−メチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチル、2−モルホリノエチル、2−ピペリジノエチル;2−メトキシエチル;フェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、ナフチルメチル、2−フルオロフェニルメチル、3−フルオロフェニルメチル、4−フルオロフェニルメチル、2,4−ジフルオロフェニルメチル、3,4−ジフルオロフェニルメチル、2,6−ジフルオロフェニルメチル、2−メチルフェニルメチル、3−メチルフェニルメチル、4−メチルフェニルメチル、2−クロロフェニルメチル、3−クロロフェニルメチル、4−クロロフェニルメチル、2−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−メトキシフェニルメチル;2−チエニルメチル、2−フリルメチル、2−ピリジルメチル、2−ピリミジニルメチル;アミノ;メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ;メトキシ、エトキシ、プロポキシ;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−フルオロシクロプロピル;フェニル、ナフチル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル;2−チアゾリル、2−オキサゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル;ビニル、2−プロペニル、3,3−ジメチル−2−プロペニル、3,3−ジクロ−2−プロペニル;エチニル、2−プロピニル基であり、さらに好適には、水素原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル;2−ヒドロキシエチル;カルボキシメチル;2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル;2−アセトキシエチル;フェニルメチル、2−フェニルエチル;2−ピリジルメチル;2−ジメチルアミノエチル、2−モルホリノエチル;アミノ;メチルアミノ;メトキシ;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−フルオロシクロプロピル;フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル;ビニル、2−プロペニル;2−プロピニル基であり、さらにより好適には、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、2−フルオロエチル、シクロプロピル及びメチルアミノ基であり、最も好適には、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル及びメチルアミノ基である。
【0063】前記一般式(Ia)及び(Ib)における、R1 とR2 とが一緒になって式(f)で示される結合が形成されている場合の、式(f)におけるAの「ハロゲン原子、ヒドロキシ基若しくは炭素数1乃至4個のアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基のようなアルキル基;フルオロメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−フルオロプロピル、3−フルオロプロピル、2−フルオロブチル、3−フルオロブチル、4−フルオロブチル基のようなハロゲノ置換アルキル基;ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル基のようなヒドロキシ置換アルキル基;メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル基のようなアルコキシ置換アルキル基が挙げられ、好適には、メチル、フルオロメチル及びヒドロキシメチル基である。
【0064】前記一般式(Ia)及び(Ib)における、R1 とR2 とが一緒になって式(f)で示される結合が形成されている場合の、式(f)におけるAとしては、好適には、水素原子、メチル、フルオロメチル及びヒドロキシメチル基である。
【0065】前記一般式(Ia)及び(Ib)における、R1 とR2 とが一緒になって式(f)で示される結合が形成されている場合の、式(f)におけるGとしては、好適には、式(g)で示される基であり、また、式(f)のG1 の−N(R11)−のR11の炭素数1乃至4個のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基等が挙げられ、好適にはメチル及びエチル基であり、式(f)のG1 としては、好適には、酸素原子及び硫黄原子であり、さらに好適には酸素原子である。
【0066】前記一般式(Ia)及び(Ib)における、R1 とR2 とが一緒になって式(f)で示される結合が形成されている場合の、式(f)におけるpは、好適には1である。
【0067】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR3 及びR6 の前記のアリール基及び複素芳香環基上の置換基R0 としては、前述の前記一般式(Ia)及び(Ib)におけるR1 の置換された炭素数1乃至4個のアルキル基の置換基である、後記R0 で置換されていてもよい複素芳香環基のR0 と同様のものが挙げられ、好適には、フッ素、塩素原子;メチル、エチル;トリフルオロメチル;メトキシ、エトキシ;メチルチオ、エチルチオ基であり、さらに好適には、フッ素、塩素原子;メチル;トリフルオロメチル;メトキシ;メチルチオ基である。
【0068】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR3 及びR6 の炭素数6乃至10個のアリール基としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル基等が挙げられ、好適にはフェニル基である。
【0069】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR3 及びR6 の複素芳香環基としては、例えば、2−チエニル、2−フリル、2−オキサゾリル、2−チアゾリル、2−イミダゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピリダジニル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、3−ベンゾイソオキサゾリル、3−ベンゾイソチアゾリル基が挙げられ、好適には、2−チアゾリル、4−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ベンゾイソチアゾリル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル及び2−ベンゾオキサゾリル基であり、さらに好適には、2−ピリミジニル、2−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル及び2−ベンゾオキサゾリル基である。
【0070】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR3 及びR6 としては、R0 で置換されていてもよいフェニル基並びにR0 で置換されていてもよい複素芳香環基が好適であり、さらに好適には、Rが式(h)で、かつ、式(h)中のR3 がR0 で置換されていてもよい複素芳香環基である場合であり、特に好適には、Rが式(h)で、かつ、式(h)中のR3がR0 で置換されていてもよい窒素原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香環基であるものが好適であり、より好適には、Rが式(h)で、かつ、式(h)中のR3 はR0 で置換されていてもよいピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル及びベンゾオキサゾリル基である。
【0071】また、さらに具体的に言えば、前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR3 及びR6 としては、好適には、フェニル、4−フルオロフェニル;2−ピリジル;2−ピラジニル;2−ピリミジニル、4−ピリミジニル;ジメトキシ−2−ピリミジニル;2−チアゾリル;2−ベンゾオキサゾリル;2−ベンゾチアゾリル;3−ベンゾイソチアゾリル;2−、3−若しくは4−位にフッ素、塩素、メトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、アミノ又はジメチルアミノが置換したフェニル;メトキシ、アミノ又はニトロが置換した2−ピリジル;塩素、メチル又はエチルが置換した2−ピリミジニル;塩素、メチル又はエチルが置換した4−ピリミジニル;塩素、メチル又はメトキシが置換した2−ベンゾオキサゾリル;塩素、メチル又はメトキシが置換した2−ベンゾオキサゾリル基が好適であり、さらに好適には、フェニル,4−フルオロフェニル;2−ピリジル;2−ピラジニル;2−ピリミジニル、4−ピリミジニル;2−チアゾリル;2−ベンゾオキサゾリル;2−ベンゾチアゾリル;2−、3−若しくは4−位にフッ素、塩素、メトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、アミノ又はジメチルアミノが置換したフェニル;メトキシ又はニトロが置換した2−ピリジル;塩素、メチル又はエチルが置換した2−ピリミジニル;塩素、メチル又はエチルが置換した4−ピリミジニル;メトキシが置換した2−ベンゾチアゾリル;メトキシが置換した2−ベンゾオキサゾリル基であり、さらにより好適には、フェニル;2−ピリジル;2−ピリミジニル;2−チアゾリル;2−ベンゾチアゾリル;2−ベンゾオキサゾリル;6−メトキシベンゾチアゾリル;6−メトキシベンゾオキサゾリル基であり、最も好適には、2−ピリミジニル;2−ベンゾチアゾリル;2−ベンゾオキサゾリル;6−メトキシベンゾチアゾリル基である。
【0072】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR4 、R5 及びR7 の炭素数1乃至4個のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル及びt−ブチル基等の炭素数1乃至4個のアルキル基を挙げることができ、好適にはメチル、エチル、プロピル及びイソプロピル基であり、特にメチル及びエチル基が好適である。
【0073】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(h)及び(i)におけるR4 、R5 及びR7 としては、水素原子、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピル基が好適であり、特に水素原子、メチル及びエチル基が好適である。
【0074】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(i)におけるR8 の炭素数1乃至4個のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基のようなアルキル基が挙げられ、好適には、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピル基であり、さらに好適には、メチル及びエチル基である。
【0075】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(i)におけるR8 の炭素数1乃至4個のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ基のようなアルコキシ基が挙げられ、好ましくはメトキシ、エトキシ及びプロポキシ基である。
【0076】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRの式(i)におけるR8 としては、水素原子、水酸基、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ基が好適であり、特に水素原子、水酸基、メチル、エチル、メトキシ及びエトキシ基が好適である。
【0077】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRにおいて、式(h)において、nは1が好適であり、式(i)において、n’とn”との合計が、3、4又は5であるものが好適であり、特に、3又は4であるものが好適であり、また、mは0が好適である。
【0078】前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)におけるRは、好適には、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル及び4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル基であり、さらに好適には、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル及び4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イルである。
【0079】前記の一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)が、分子内にカルボキシ基を有する場合、それらのカルボキシ基は保護基で保護されてエステルとなっていてもよく、そのような保護基としては、前述のZの「保護されていてもよいカルボキシ基」について挙げられたものと同様のものがあげられる。
【0080】前記の一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)で示される化合物は、必要に応じて薬理上許容される塩とすることができる。
【0081】そのような塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩のような鉱酸の酸付加塩;メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩のような有機酸の酸付加塩;又はナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩、アルミニウム塩のようなカルボン酸の金属塩が挙げられる。
【0082】なお、本発明の化合物(Ia)、(Ib)及び(Ic)は、水和物としても存在することができる。
【0083】A群における自己免疫疾患には、臓器特異的及び非特異的自己免疫疾患が含まれ、例えば、臓器特異的自己免疫疾患としては、橋本甲状腺炎、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、Goodpasture 症候群、急性進行性糸球体腎炎、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、インスリン依存性糖尿病、若年性糖尿病、アジソン病、萎縮性胃炎、男性不妊症、早発性更年期、水晶体原性ぶどう膜炎、交感性脈炎、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、原発性胆汁性肝硬変、慢性活動性肝炎、自己免疫性溶血性貧血、発作性血色素尿症、特発性血小板減少性紫斑病、シェーグレン症候群があり、臓器非特異的自己免疫疾患としては、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、多発性筋炎、強皮症、混合結合組織病がある。
【0084】A群における敗血症には、通常にいう敗血症の他、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性菌敗血症、トキシックショック症候群等も含まれる。
【0085】A群における悪液質には、癌性の悪液質の他、後天性免疫不全症候群(AIDS)による悪液質、感染症による悪液質等が含まれる。
【0086】本発明の有効成分である式(Ia)、(Ib)及び(Ic)の化合物のうち、好適なものとしては、1)Xが、フッ素原子である化合物、2)Yが、水素原子、フッ素原子、アミノ基、メチル基またはエチル基である化合物、3)Yが、水素原子である化合物、4)Zが、保護されていてもよいカルボキシ基である化合物、5)Qが、式(d)であり、かつ、式(d)のR2 が、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメチル基である化合物、6)Wが、硫黄原子である化合物、7)Tが、エチリデン、−CH=CH−又は−C(CH3 )=CH−基である化合物、8)Tが、エチリデン基である化合物、9)R1 が、水素原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル;2−ヒドロキシエチル;カルボキシメチル;2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル;2−アセトキシエチル;フェニルメチル、フェニルエチル;2−ピリジルメチル;2−ジメチルアミノエチル、2−モルホリノエチル;アミノ;メチルアミノ;メトキシ;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−フルオロシクロプロピル;フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル;ビニル、2−プロペニル;又は2−プロピニル基である化合物、10)R1 が、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、シクロプロピル又はメチルアミノ基である化合物、11)Rが、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル又は4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル基である化合物、12)Rが、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル又は4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル基である化合物が挙げられる。本発明の有効成分である前記一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で示される化合物は、表1乃至38に例示することができる。
【0087】
【表1】


【0088】
【表2】


【0089】
【表3】


【0090】
【表4】


【0091】
【表5】


【0092】
【表6】


【0093】
【表7】


【0094】
【表8】


【0095】
【表9】


【0096】
【表10】


【0097】
【表11】


【0098】
【表12】


【0099】
【表13】


【0100】
【表14】


【0101】
【表15】


【0102】
【表16】


【0103】
【表17】


【0104】
【表18】


【0105】
【表19】


【0106】
【表20】


【0107】
【表21】


【0108】
【表22】


【0109】
【表23】


【0110】
【表24】


【0111】
【表25】


【0112】
【表26】


【0113】
【表27】


【0114】
【表28】


【0115】
【表29】


【0116】
【表30】


【0117】
【表31】


【0118】
【化16】


【0119】
【表32】
──────────────────────────────────── R13 ──────────────────────────────────── プロピル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル イソプロピル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル ────────────────────────────────────
【0120】
【化17】


【0121】
【表33】
──────────────────────────────────── R13 ──────────────────────────────────── ブチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル イソブチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル ────────────────────────────────────
【0122】
【化18】


【0123】
【表34】
──────────────────────────────────── R13 ──────────────────────────────────── 水素原子 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル シクロブチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル ────────────────────────────────────
【0124】
【化19】


【0125】
【表35】
──────────────────────────────────── R13 ──────────────────────────────────── シクロペンチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル メチルアミノ 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル ────────────────────────────────────
【0126】
【化20】


【0127】
【表36】
──────────────────────────────────── R13 ──────────────────────────────────── 2−フルオロエチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル 2−ヒドロキシエチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル ────────────────────────────────────
【0128】
【化21】


【0129】
【表37】
──────────────────────────────────── R134 ──────────────────────────────────── メチル 3−ベンゾイソオキサゾリル メチル 3−ベンゾイソチアゾリル メチル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル メチル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル メチル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル メチル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル メチル 2−ベンゾオキサゾリル メチル エチル 3−ベンゾイソオキサゾリル メチル 3−ベンゾイソチアゾリル メチル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル メチル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル メチル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル メチル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル メチル 2−ベンゾチアゾリル メチル 2−ベンゾオキサゾリル メチル ────────────────────────────────────
【0130】
【化22】


【0131】
【表38】
──────────────────────────────────── R13 ──────────────────────────────────── メチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル エチル 3−ベンゾイソオキサゾリル 3−ベンゾイソチアゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル 6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾチアゾリル 2−ベンゾオキサゾリル ────────────────────────────────────本発明の有効成分である前記一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で示される、より好適な化合物としては、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−(4−フェニルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(3−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−イソプロピル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−イソプロピル−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−イソプロピル−7−〔4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−1−(2−フルオロエチル)−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−1−(2−フルオロエチル)−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−1−(2−フルオロエチル)−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−(4−フェニルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−チアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−メチルチオフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(5−クロロ−2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸 2−モルホリノエチルエステル、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔3−メチル−4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ホモピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−エチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−(2−ヒドロキシエチル)−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸及び6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチルアミノ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸が挙げられ、更に好適な化合物としては、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、1−エチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−チアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−エチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−(2−ヒドロキシエチル)−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸及び6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチルアミノ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸が挙げられ、特に好適な化合物としては、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−エチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−(2−ヒドロキシエチル)−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸及び6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチルアミノ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸が挙げられ、最も好適な化合物としては、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−エチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−(2−ヒドロキシエチル)−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸及び6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチルアミノ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸があげられる。
【0132】本発明のTNF−α産生抑制剤は、好適には、1)有効成分のキノロンカルボン酸が、前記式(Ia)、(Ib)又は(Ic)であるTNF−α産生抑制剤、2)有効成分のキノロンカルボン酸が、前記式(Ia)であるTNF−α産生抑制剤、3)有効成分のキノロンカルボン酸が、式(Ia)において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子、フッ素原子、アミノ基、メチル基又はエチル基であり、Zが保護されていてもよいカルボキシ基であり、Qが、式(d)であり、かつ、式(d)のR2 が、メトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメチル基であり、R1 が、水素原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル;2−ヒドロキシエチル;カルボキシメチル;2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル;2−アセトキシエチル;フェニルメチル、フェニルエチル;2−ピリジルメチル;2−ジメチルアミノエチル、2−モルホリノエチル;アミノ;メチルアミノ;メトキシ;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−フルオロシクロプロピル;フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル;ビニル、2−プロペニル;又は2−プロピニル基であり、Rが、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル又は4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル基である化合物であるTNF−α産生抑制剤、4)有効成分のキノロンカルボン酸が、式(Ia)において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子、フッ素原子、アミノ基、メチル基又はエチル基であり、Zが保護されていてもよいカルボキシ基であり、Qが、式(d)であり、かつ、式(d)のR2 が、メトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメチル基であり、R1 が、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、2−フルオロエチル、シクロプロピル又はメチルアミノ基であり、Rが、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル又は4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル基である化合物であるTNF−α産生抑制剤、5)有効成分のキノロンカルボン酸が、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−エチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−(2−ヒドロキシエチル)−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸又は6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチルアミノ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸であるTNF−α産生抑制剤、をあげることができる。
【0133】
【発明の実施の形態】本発明の有効成分である前記一般式(Ia)、(Ib)及び(Ic)で示される化合物は、EP572,259号公開公報(日本特開平6−116241号公報)に記載された方法及び/又はWO/02512号公報に記載された方法及びこれらに準じた方法により製造される。
【0134】以上のようにして製造される前記の一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で示される化合物には、光学異性体又は幾何(シス、トランス)異性体が存在する場合がある。そのような場合には、適宜の段階で光学分割するか又は分離された原料化合物を用いて上記の反応を行うことによって、対応する目的化合物(Ia)、(Ib)又は(Ic)の光学異性体又は幾何異性体を得ることができる。また、一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で示される化合物の光学異性体又は幾何異性体混合物を通常の光学分割法又は分離法に従って処理し、それぞれの立体異性体を得ることも可能である。
【0135】なお、前記一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で示される化合物が分子内にカルボキシ基を有する場合、それらのカルボキシ基は前述のように保護されてエステルを形成していてもよく、そのエステル形成反応は、相当するカルボキシ化合物とアルコール類とから常法(例えば、酸触媒による脱水縮合法、酸ハライド経由法、カルボジイミド類による脱水縮合法など)によって行われる。
【0136】一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)の化合物は、TNF−α産生抑制剤として、TNF−αの過剰産生による各種疾患の治療剤として有用である。
【0137】その目的のための投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などによる経口投与、あるいは静脈内注射剤、筋肉内注射剤、坐剤貼布剤などによる非経口投与が挙げられる。
【0138】その投与量は年齢、体重、症状並びに投与形態及び投与回数などによって異なるが、通常は成人に対して 一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)の化合物を1日約0.1乃至1000mgを1回又は数回に分けて投与する。
【0139】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
【0140】
【実施例】
1)細胞とその培養5%CO2 下、37℃で、ウシ胎児血清10%を含むRPMI−1640培地を用い、ヒトhistiocytic lymphoma cell line U937(ATCC CRL 1593)を培養した。
【0141】2)TNF産生抑制試験テトラデカノイルフォルボール アセテート(シグマ社製)30ng/mlを含み、かつ、ウシ新生児血清を10%含むRPMI−1640培地中、U937細胞を、1〜2.5x106cells/ml になるよう懸濁し、この懸濁液を200μlずつ、96穴マルチプレートの各ウェルに分注し、5%CO2 下、37℃にて培養した。
【0142】72時間培養後、培地をアスピレートで除去し、種々の濃度の被検化合物を含むRPMI−1640培地(10%ウシ新生児血清を含む)を、200μlずつ、各ウェルに分注し、培養を30分継続した。その後、リポポリサッカライド(シグマ社製)を10ng/mlになるように各ウェルに添加して、さらに培養を15時間継続し、TNF−αの産生を誘導した。
【0143】得られた培養上清中のTNF−αの濃度を、ヒトTNF−α Elisa定量キット(ジェンザイム社製)を用いて測定し、被検化合物のTNF−α産生抑制活性を求めた。
【0144】
【表39】
───────────────────────────────── 製造例番号 TNF−α産生抑制活性 (IC50μg/ml) ───────────────────────────────── 8 0.6 19 0.5 79 1.0 111 0.2 112 0.8 113 0.8 114 0.5 115 0.8 117 0.8 118 0.07 120 0.3 128 0.2 130 0.1 131 0.06 132 0.05 135 0.2 139 0.02 140 0.1 ───────────────────────────────── 本発明の化合物は優れたTNF−α産生抑制活性を示した。
【0145】(製造例1)
1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩の合成
【0146】
【化23】


【0147】1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.66g(0.005モル)と1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン2.4g(0.0125モル)をピリジン20mlに溶解し、105乃至110℃で3時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム−メタノールの9.5:0.5混合液)に付し、目的化合物のフリー体1.33g を得た。次いでこのフリー体1.33g をクロロホルムとメタノールの4:1混合液100mlに溶解し、濃塩酸2mlを加えて減圧濃縮し、残渣をメタノールとエタノールの4:1混合液で洗浄し、乾燥して標記の目的化合物1.08g を白色粉末として得た。
【0148】融点:223〜225℃NMR(DMSO-d6,δ): 1.04 〜1.07(2Hm), 1.16〜1.17(2H,m), 3.30(4H,br.s),3.47(4H,br.s), 3.86(3H,s), 4.09〜4.12(1H,m),6.90 〜7.27(5H,m), 7.95 〜7.98(1H,d, J=12.1Hz), 8.79(1H,s)MSスペクトル(CI):m/e 504(M+ +1)
(製造例2乃至62)製造例1と同様の方法により表40乃至43の化合物を合成した。
【0149】
【表40】

【0150】
【表41】

【0151】
【表42】

【0152】
【表43】

【0153】(製造例63)
1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成
【0154】
【化24】


【0155】1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸5.0g(0.016モル)と、メチルイソブチルケトン20mlとの懸濁液に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体4.54g(0.032モル)を加え、加熱還流下6時間攪拌した。反応液を放冷後、析出した結晶を濾取し、エーテルとクロロホルムで洗浄し、1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−オキソキノリン−3−カルボン酸・BF2 キレート化合物32gを淡桃色結晶として得た。
【0156】このようにして得られたキレート化合物0.5g(0.00136モル)と、1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン1.3g(0.0068モル)とトリエチルアミン2mlをジメチルスルホキシド5mlに加え、室温で5時間撹拌後一夜放置した。反応混合物に水を加え、析出する黄色結晶を濾取、水で洗浄した。この結晶をトリエチルアミン2.5mlを含む80%メタノール100mlに溶解し、12時間加熱還流後、溶媒を減圧留去し、残渣をエタノールと水の混合溶媒で洗浄し、乾燥後標記の目的化合物0.5g を淡赤色粉末として得た。
【0157】融点:219〜222℃NMR(DMSO-d6,δ): 1.28(3H,t, J=7.0Hz), 3.11(4H,br.s), 3.47(4H,Br.s),3.81(3H,s), 4.74(2H,q, J=7.0Hz), 6.92〜7.32(5H,m),8.01 〜8.04(1H,d, J=12.1Hz), 8.96(1H,s)MSスペクトル(CI):m/e 492(M+ +1)
(製造例64乃至89)製造例63と同様の方法により,表44乃至46の化合物を合成した。
【0158】
【表44】


【0159】
【表45】


【0160】
【表46】


【0161】(製造例90)
6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−7−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸の合成
【0162】
【化25】


【0163】1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン0.81g(0.0042モル)をエタノール40mlに溶解し、30℃で撹拌しながら7−クロロ−6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル1.02g(0.0028モル)を少しづつ加えた。加え終った後同温度で4時間反応させた。反応液を放冷後、析出した結晶を濾取し、エタノールで洗浄した。この結晶に6N 塩酸水溶液12mlを加え6時間加熱還流した。放冷後、反応液を1N 水酸化ナトリウム水溶液でpH8.5に調整し、析出結晶を濾取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム:メタノール=9.5:0.5混合液)に付し、標記の目的化合物0.87gを微黄色粉末として得た。
【0164】融点:272〜273℃NMR(DMSO-d6,δ): 2.97(4H,br.s), 3.71(4H,br.s), 3.80(3H,s), 6.86 〜7.70(8H,m), 8.17 〜 8.20(1H,d, J=13.6Hz), 8.70(1H,s), 15.13(1H,s)MSスペクトル(CI):m/e 493(M+ +1)
(製造例91乃至93)製造例90と同様の方法により、表47の化合物を合成した。
【0165】
【表47】


【0166】(製造例94)
1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔3−メチル−4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成
【0167】
【化26】


【0168】1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸3.19g(0.01モル)と2−メチルピペラジン3.0g(0.03モル)をピリジン60mlに溶解し、105〜110℃で2時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣に水を加え、析出する結晶を瀘取、水とエタノールで洗浄し、乾燥後、1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−(3−メチルピペラジン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸3.23gを淡黄色粉末として得た。
【0169】この粉末1.6g(0.004モル)と2−クロロピリミジン0.9g(0.008モル)とトリエチルアミン0.81g(0.008モル)をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに加え、130℃で15時間攪拌後、溶媒を減圧留去した。残渣にエタノールを加え、析出する結晶を瀘取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9.5:0.5混合液)に付し、標記の目的化合物0.34gを淡黄色粉末として得た。
【0170】融点:219〜221℃MSスペクトル(CI):m/e 478(M+ +1)
元素分析値(%):C2222354 として理論値:C, 55.35、H, 4.64 、N, 14.67実測値:C, 55.41、H, 4.56 、N, 14.65(製造例95乃至97)製造例94と同様の方法により表48の化合物を合成した。
【0171】
【表48】


【0172】(製造例98)
1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−3−(5−テトラゾリル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリンの合成
【0173】
【化27】


【0174】3−シアノ−1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン4.85gと、1−(2−ピリミジニル)ピペラジン9.49gとを、製造例1と同様に反応させて、3−シアノ−1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン4.2gを淡黄色粉末(m.p.286〜290℃)として得た。
【0175】3−シアノ−1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン0.5g(0.0011モル)と、アジ化ナトリウム0.21g(0.0033モル)と、塩化トリブチル錫1.07g(0.0033モル)とをキシレン25mlに加え、加熱還流下で9時間攪拌した。室温に冷却後、1N 塩酸水溶液7mlを加え、攪拌後析出する結晶を瀘取、エタノールとトルエンとで洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9:1混合液)に付し、標記の目的化合物0.37gを淡黄色粉末として得た。
融点:265〜268℃MSスペクトル(CI):m/e 488(M+ +1)
元素分析値(%):C2120392 ・1/2H2 Oとして理論値:C, 50.81、H, 4.06 、N, 25.39実測値:C, 50.96、H, 4.16 、N, 25.58(製造例99)
1−エチル−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成
【0176】
【化28】


【0177】1−エチル−7−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸と、1−(2−ピリミジニル)ピペラジンを用いて製造例1と同様に反応させ、標記の目的化合物を白色粉末として得た。
融点:>300℃MSスペクトル(CI):m/e 446(M+ +1)
元素分析値(%):C2121254 として理論値:C, 56.63、H, 4.75 、N, 15.72実測値:C, 56.70、H, 4.62 、N, 15.34(製造例100)
6−フルオロ−1−メチル−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1H,4H− [1,3] チアゼト [3,2−a] キノリン−3−カルボン酸の合成
【0178】
【化29】


【0179】6,7−ジフルオロ−1−メチル−4−オキソ−1H,4H− [1,3] チアゼト [3,2−a] キノリン−3−カルボン酸エチル2.0g(0.0064モル)と、1−(2−ピリミジニル)ピペラジン2塩酸塩3.0g(0.0129モル)と、1,8−ジアザビシクロ [5.4.0] −7−ウンデセン3.9g(0.0256モル)とを、N,N−ジメチルホルムアミド16mlに加え、室温で5日間攪拌した。反応液を水に加え、析出する結晶を瀘取し、水で洗浄し、乾燥後、6−フルオロ−1−メチル−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1H,4H− [1,3] チアゼト [3,2−a] キノリン−3−カルボン酸エチル2.8gを淡黄色粉末として得た。
【0180】この粉末0.8g(0.0018モル)に、メタノール5ml、ジオキサン1ml、水1ml、及び1N 水酸化ナトリウム7mlを加え、室温で3日間攪拌した。反応液に希酢酸水溶液を加えてpH7.2に調整し、析出結晶を瀘取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=20:1混合液)に付し、標記の目的化合物0.22gを微黄色粉末として得た。
【0181】融点:266〜268℃(分解)
MSスペクトル(CI):m/e 428(M+ +1)
元素分析値(%):C2018FN53 S・1/2H2 O として理論値:C, 55.04、H, 4.39 、N, 16.05実測値:C, 54.85、H, 4.19 、N, 15.92(製造例101)
1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔(4−ヒドロキシ−3−フェニルアミノ)ピロリジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成
【0182】
【化30】


【0183】1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸0.9g(0.0028モル)と、(4−ヒドロキシ−3−フェニルアミノ)ピロリジン塩酸塩1.52g(0.0071モル)と、トリエチレンジアミン1.6g(0.0142モル)とをピリジン20mlに加え、室温で30分間攪拌し、105〜110℃で3時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣に水を加え、析出する結晶を瀘取して、エタノールで洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグレフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9.5:0.5混合液)に付し、標記の目的化合物0.71gを微帯黄白色粉末として得た。
【0184】融点:233〜235℃MSスペクトル(CI):m/e 478(M+ +1)
元素分析値(%):C2322335 として理論値:C, 57.86、H, 4.64 、N, 8.80実測値:C, 57.83、H, 4.59 、N, 8.80(製造例102及び103)製造例101と同様の反応により、表49の化合物を合成した。
【0185】
【表49】


【0186】(製造例104)
1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸−2−モルホリノエチルエステルの合成
【0187】
【化31】


【0188】1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸58.94g(0.127モル)と、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン25.05g(0.191モル)と、4−ジメチルアミノピリジン23.3g(0.191モル)と、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド48.8g(0.254モル)とを、塩化メチレン3リットルに加え、室温で4日間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣をクロロホルムに溶解し、1N 塩酸水溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=40:9:1混合液)に付し、標記の目的化合物50.25gを微帯黄白色粉末として得た。
【0189】融点:162〜164℃MSスペクトル(CI):m/e 577(M+ +1)
元素分析値(%):C2731365 ・1/2H2 Oとして理論値:C, 55.38、H, 5.34 、N, 14.35実測値:C, 55.06、H, 5.20 、N, 14.26(製造例105乃至108)製造例104と同様の方法により表50の化合物を合成した。
【0190】
【表50】


【0191】(製造例109)
9−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕−2,3,4,9−テトラヒドロイソチアゾロ〔5.4−b〕キノリン−3,4−ジオンの合成
【0192】
【化32】


【0193】9−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロイソチアゾロ〔5.4−b〕キノリン−3,4−ジオン500mg(1.44ミリモル)と1−(2−ピリミジニル)ピペラジン1.9g(11.5ミリモル)から、製造例1と同様の方法により標記の目的化合物10mgを淡黄色粉末として得た。
【0194】融点:259〜262℃MSスペクトル(CI):m/e 493(M+ +1)
元素分析値(%):C2119363 S・1/2H2 Oとして理論値:C, 50.30、H, 3.82 、N, 16.75実測値:C, 50.56、H, 3.51 、N, 17.03(製造例110)
1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.0g(0.003モル)と1−(2−ピリミジニル)ピペラジン1.23g(0.0075モル)をピリジン20mlに溶解し、105℃で3時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9.5:0.5混合液)に付し、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸0.68gを黄色粉末として得た。
【0195】融点:285〜287℃NMR(DMSO-d6,δ):0.91(2H, m), 1.17 〜1.18(2H, m), 3.49(4H, br.s), 3.94(4H, br.s), 4.07(1H, m), 6.69〜6.71(1H, t, J=9.3Hz), 8.06〜8.09(1H, d,J=11.7Hz), 8.42 〜8.43(2H, d, J=4.4Hz), 8.85(1H, s), 14.58(1H, s).MSスペクトル(CI):m/e 478(M+1)
(製造例111乃至140)製造例110と同様の方法により表51の化合物を合成した。
【0196】
【化33】


【0197】
【表51】
────────────────────────────────────製造例 R3 性状 融点(℃) ────────────────────────────────────111 シクロプロピル 2−ピリジル 黄色粉末 225-226 112 シクロプロピル 2−メトキシフェニル 白桃色粉末 196-197 113 シクロプロピル フェニル 微赤色粉末 245-247 114 シクロプロピル 3−クロロフェニル 黄土色粉末 235-237 115 シクロプロピル 4−フルオロフェニル 薄橙色粉末 230.5-231.5 116 シクロプロピル 3−トリフルオロメチルフェニル 灰白色粉末 233-234 117 メチル 2−ピリミジニル 淡黄色粉末 280-282 118 メチル 2−ピリジル 黄色粉末 264-266 119 エチル 2−ピリミジニル 黄色粉末 265.5-267 120 エチル 2−ピリジル 黄色粉末 259-260 121 エチル 2−メトキシフェニル 帯黄白色粉末 197-199 122 イソプロピル 2−ピリミジニル 黄色粉末 285-288 123 イソプロピル 2−ピリジル 淡黄色粉末 266-268 124 イソプロピル 2−メトキシフェニル 黄土色粉末 196-198 125 2−フルオロエチル 2−ピリミジニル 黄色粉末 271.5-273.5 126 2−フルオロエチル 2−ピリジル 黄色粉末 246-248 127 2−フルオロエチル 2−メトキシフェニル 帯黄白色粉末 225-226 128 メチル 2−メトキシフェニル 黄土色粉末 252-253 129 メチル 2−クロロフェニル 明橙色粉末 275-278 130 メチル フェニル 明橙色粉末 258.5-260.5 131 メチル 4−フルオロフェニル 明橙色粉末 269-270 132 メチル 2−チアゾリル 黄色粉末 266-267 133 メチル 2−メチルチオフェニル 黄土色粉末 242-243 134 エチル 4−メトキシフェニル 薄赤色粉末 235-236 135 エチル 4−クロロフェニル 桃色粉末 274-276 136 エチル 5−クロロ−2−ピリミジニル 淡黄色粉末 283-285 137 エチル 2−フルオロフェニル 黄土色粉末 228-230 138 エチル 3−メトキシフェニル 薄赤色粉末 217.5-218.5 139 メチル 2−ベンゾチアゾリル 黄色粉末 285-287 140 メチル 2−ベンゾオキサゾリル 黄色粉末 300 以上 ────────────────────────────────────(製造例141)
1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸 2−モルホリノエチルエステルの合成1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸100mg(0.21ミリモル)と4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン0.055g(0.42ミリモル)と4−ジメチルアミノピリジン0.045g(0.37ミリモル)と塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド0.091g(0.48ミリモル)とを塩化メチレン5mlに加え、室温で7日間放置した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=40:9:1混合液)に付し、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸 2−モルホリノエチルエステル60mgを淡黄色粉末として得た。
【0198】融点:203〜205℃MSスペクトル(CI):m/e 590(M++1)(製造例142)
6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔3−メチル−4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成6.7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−1−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.5g(0.0049モル)と2−メチルピペラジン1.5g(0.015モル)とをピリジン30mlに溶解し、105℃で3時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣にエタノールを加え、析出する結晶を濾取し、得られた結晶をエタノールで洗浄し、乾燥後、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−(3−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボン酸1.49gを黄色粉末として得た。
【0199】得られた6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−(3−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボン酸1.49g(0.0039モル)、2−クロロピリミジン0.88g(0.0077モル)とトリエチルアミン0.78g(0.0077モル)とをN,N−ジメチルホルムアミド20mlに加え、130℃で10時間攪拌後、溶媒を減圧留去した。
【0200】残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9:1混合液)に付し、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔3−メチル−4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸0.35gを黄土色粉末として得た。
【0201】融点:283〜284.5℃MSスペクトル(CI):m/e 466(M++1)元素分析値(%);C21194 5 3 ・1/2H2 Oとして理論値;C:53.17、H:4.25、N:14.76実測値;C:53.47、H:4.07、N:14.95(製造例143)
6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ホモピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成6.7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−1−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸0.8g(0.0026モル)と1−(2−ピリミジニル)ホモピペラジン2.1g(0.0118モル)とをピリジン12mlに溶解し、105℃で3時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9.5:0.5混合液)に付し、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ホモピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸0.45gを黄色粉末として得た。
【0202】融点:243〜245℃MSスペクトル(CI):m/e 466(M++1)元素分析値(%);C21194 5 3 として理論値;C:54.20、H:4.11、N:15.05実測値;C:54.06、H:4.03、N:14.96(製造例144)
1−エチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
融点(℃): 246-247 (黄土色粉末)
(製造例145)
1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例63と同様に目的化合物を合成した。
融点(℃): 248.5-249.5 (白色粉末)
(製造例146)
1−ベンジル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−ベンジル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
融点(℃): 283-285 (白色粉末)
(製造例147)
1−メチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
融点(℃): 251-253 (微黄色粉末)
(製造例148)
1−メチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
融点(℃): 300 以上(黄色結晶、3/2H2O)
(製造例149)
1−メチル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
融点(℃): 244-245 (黄色結晶、1/2H2O)
(製造例150)
5−アミノ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0203】融点(℃): 300 以上 (黄色粉末)
(製造例151)
1−(2−ヒドロキシエチル)−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−(2−ヒドロキシエチル)−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0204】融点(℃): 254.5-256.5 (黄色粉末)
(製造例152)
1−(2−メトキシエチル)−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−(2−メトキシエチル)−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0205】融点(℃): 229.5-231.0 (白色粉末)
(製造例153)
6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0206】融点(℃): 263-265(黄土色粉末)
(製造例154)
1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0207】融点(℃): 246-248(微黄褐色粉末)
(製造例155)
1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−ジフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ピリミジニルベ)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0208】融点(℃): 264-265 (黄色結晶)
(製造例156)
1−メチルアミノ−6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチルアミノ−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0209】融点(℃): 227-229(微黄白色粉末)
(製造例157)
9−フルオロ−3−フルオロメチル−7−オキソ−10−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド−[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸の合成9,10−ジフルオロ−3−フルオロメチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド−[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸及び1−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例63と同様に目的化合物を合成した。
【0210】融点(℃): 280-282(黄色粉末)
(製造例158)
1−メチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピラジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(2−ピラジニル)ピペラジンを用いて、製造例110と同様に目的化合物を合成した。
【0211】融点(℃): 285-287(黄色粉末)
(製造例159)
1−メチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(3−ベンゾイソチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び1−(3−ベンゾイソチアゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0212】融点(℃): 296-298(黄色粉末)
(製造例160)
1−(3−アミノプロピル)−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−7−[4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成160−1)1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル7.56g(0.0158モル)と1−(2−ピリミジニル)ピペラジン9.1g(0.0554モル)とN−エチルジイソプロピルアミン12.3g(0.095モル)をアセトニトリル50mlに溶解し、加熱還流下、48時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液; 酢酸エチル:トルエン=7:3の混合溶液)に付し、1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−7−[4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル2.2gを黄色粉末として得た。
【0213】融点(℃): 188〜190160−2)1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−7−[4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル2.2g(0.0035モル)にアセトニトリル50mlを加えた溶液へ、1N水酸化ナトリウム水溶液21.2mlを加え、加熱還流下、1時間攪拌した。反応終了後、反応液を放冷後、1N塩酸水溶液21.2mlを加え、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液; クロロホルム:メタノール=9:1の混合溶液)に付し、 1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−7−[4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸2.04gを黄色粉末として得た。
【0214】融点(℃): 246〜248160−3)1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−7−[4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸2.04g(0.0034モル)を塩化メチレン50mlに溶解した溶液に、トリフルオロ酢酸21.5mlを加え、室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去後、水を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5に調整し、析出結晶を濾取し、それを水で洗浄し、1−(3−アミノプロピル)−6−フルオロ−8−ジフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−[4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル]キノリン−3−カルボン酸1.36gを微黄色粉末として得た。
【0215】融点(℃): 243〜245(製造例161)
1−メチル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)−3−メチルピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸の合成1−メチル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸及び2−メチル−1−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジンを用いて、製造例1と同様に目的化合物を合成した。
【0216】融点(℃): 300 以上(淡黄色粉末)
(参考例1)
6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1−(2−ピリジルメチル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成
【0217】
【化34】


【0218】2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸30g(0.124モル)をトルエン37mlに溶解、塩化チオニル35mlとN,N−ジメチルホルムアミド0.5mlを加えて4時間加熱還流した。反応後、トルエン及び過剰の塩化チオニルを減圧留去し、2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸クロリドを得た。
【0219】一方、マグネシウムエトキシド15.5g(0.135モル)とマロン酸ジエチルエステル20.9g(0.130モル)を無水テトラヒドロフラン100ml中で、2.5時間攪拌下、加熱還流することにより、エトキシマグネシウムマロン酸ジエチルエステルのテトラヒドロフラン懸濁液を得た。これに、室温で攪拌下、上記の酸クロリドをテトラヒドロフラン20mlに溶解した液を滴下し、更に室温で2時間攪拌した。反応混合物に1N 塩酸100mlを加えて激しく攪拌してから分液し、有機層を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシベンゾイルマロン酸ジエチルエステル51.8gを淡赤色液体として得た。
【0220】MSスペクトル(CI):m/e 385(M+ +1),339(M+ −OC25
次いでこれをジオキサン200mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸・1水和物23.6g(0.124モル)を添加し、8.5時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水と炭酸水素ナトリウム10.41g(0.124モル)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシベンゾイル酢酸エチルエステル32.0gを黄色液体として得た。
【0221】MSスペクトル(CI):m/e 313(M+ +1),225(M+ −CH2 COOC25
上記のようにして得た2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシベンゾイル酢酸エチルエステル4.85g(0.0155モル)に無水酢酸11mlとオルトギ酸エチル3.2mlを添加し、2時間加熱還流した後、減圧下に過剰の無水酢酸とオルトギ酸エチルを留去した。残渣をジクロロメタン150mlに溶解し、氷冷攪拌下2−アミノメチルピリジン2.01g(0.0186モル)を滴下し、氷冷下1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=9:1混合液)に付し、2−(2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシベンゾイル)−3−(2−ピリジルメチルアミノ)アクリル酸エチルエステル6.56gをアメ色液体として得た。n−ヘキサンを用いて再結晶を行うことにより、3.6gの白色結晶を得た。
【0222】
MSスペクトル(CI):m/e 431(M+ +1)
上記のようにして得た2−(2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシベンゾイル)−3−(2−ピリジルメチルアミノ)アクリル酸エチルエステル5.6g(0.013モル)を、N,N−ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、炭酸水素ナトリウム2.2g(0.026モル)を加え、120℃で30分間攪拌した後、反応液を水200mlに注加して析出結晶を濾取した。濾集物を水及びエタノールで洗浄した後、乾燥して6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1−(2−ピリジルメチル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル2.6gを黄色結晶として得た。
【0223】
MSスペクトル(CI):m/e 411(M+ +1)
次いで、このエステル体1.7g(0.0041モル)を酢酸4.2ml、水1.5ml及び濃硫酸0.48mlの混合液に懸濁し、攪拌下に2時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水を加えて不溶物を濾取し、濾集物を水洗後、乾燥して6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1−(2−ピリジルメチル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.1gを白色結晶として得た。
【0224】融点;207〜213℃(分解)
MSスペクトル(CI):m/e 383(M+ +1)
(参考例2〜9)参考例1と同様にして下記の表52に示す化合物を合成した。
【0225】
【表52】


【0226】(参考例10)
1−エチル−7−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成
【0227】
【化35】


【0228】2−フルオロ−6−ニトロフェノール26.4g(0.168モル)と無水酢酸17.2g(0.168モル)を酢酸290mlに溶解した後、5%パラジウム炭素3.0gを添加し、室温で攪拌しながら水素ガスを2時間通じた。反応混合物を濾過して濾液を減圧濃縮した後、残渣を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=1:2混合液)に付し、2−アセチルアミノ−6−フルオロフェノール25.9gを褐色結晶として得た。
【0229】MSスペクトル(CI):m/e 170(M+ +1)127(M+ +1−COCH3
上記のようにして得た2−アセチルアミノ−6−フルオロフェノール25.9g(0.153モル)を、N,N−ジメチルホルムアミド110mlに溶解し、炭酸カリウム25.4g(0.184モル)及びクロロジフルオロメタン33.1g(0.383モル)を加え、オートクレーブ中100℃で5時間攪拌した。反応終了後、反応液を水1リットルに注加し酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=1:3混合液)に付し、3−フルオロ−2−ジフルオロメトキシアセトアニリド30.4gを微褐色結晶として得た。
【0230】
MSスペクトル(CI):m/e 220(M+ +1)
上記のようにして得た3−フルオロ−2−ジフルオロメトキシアセトアニリド30.3g(0.138モル)をエチルアルコール180mlに溶解し、濃塩酸50.3mlを加えて3時間加熱還流した。反応終了後エチルアルコール及び濃塩酸を減圧留去し、残渣に水200mlを加え炭酸カリウムで中和した後、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム)に付し、3−フルオロ−2−ジフルオロメトキシアニリン22.4gを赤色液体として得た。
【0231】上記のようにして得た3−フルオロ−2−ジフルオロメトキシアニリン22.4g(0.127モル)とエトキシメチレンマロン酸ジエチル27.4g(0.127モル)の混合物を、120℃で5時間加熱した。室温に冷却した後、n−ヘキサンを加えて濾過し、濾取物をn−ヘキサンで洗浄した後、乾燥し、N−(2,2−ジエトキシカルボニルビニル)−3−フルオロ−2−ジフルオロメトキシアニリン37.5gを白色粉末として得た。
【0232】上記のようにして得たN−(2,2−ジエトキシカルボニルビニル)−3−フルオロ−2−ジフルオロメトキシアニリン10.0g(0.029モル)及びジフェニルエーテル70mlの混合物を、30分間加熱還流した。室温に冷却した後、n−ヘキサンを加えて析出する結晶を濾集し、乾燥後、7−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−4−ヒドロキシキノリン−3−カルボン酸エチルエステル5.25gを白色粉末として得た。
【0233】融点;218〜219℃MSスペクトル(CI):m/e 302(M+ +1)
上記のようにして得た7−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−4−ヒドロキシキノリン−3−カルボン酸エチルエステル3.0g(0.01モル)を、N,N−ジメチルホルムアミド96mlに溶解し、炭酸カリウム6.9g(0.05モル)とヨウ化エチル12.5g(0.08モル)を添加し、100℃で14時間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣に水を加え析出する結晶を濾集してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=95:5混合液)に付し、1−エチル−7−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル1.1gを白色結晶として得た。
【0234】融点;214.5〜215.5℃MSスペクトル(CI):m/e 329(M+ +1)
次いで、このエステル体1.1g(0.0033モル)を酢酸9ml、水6.6ml及び濃硫酸1.2mlの混合液に懸濁し、攪拌下、2時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水を加えて不溶物を濾取し、濾集物を水洗した後、乾燥して、1−エチル−7−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸0.85gを白色結晶として得た。
【0235】融点;169〜170℃MSスペクトル(CI):m/e 302(M+ +1)
(参考例11)
3−シアノ−1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリンの合成
【0236】
【化36】


【0237】2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸36.0g(0.15モル)にトルエン45ml、塩化チオニル15ml及びN,N−ジメチルホルムアミド0.2mlを加えて4時間加熱還流した。反応後トルエン及び過剰の塩化チオニルを減圧留去し、2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸クロリドを得た。
【0238】3−ジメチルアミノアクリロニトリル15.2g(0.158モル)を無水テトラヒドロフラン75mlに溶解した後、トリエチルアミン16.7g(0.165モル)を加え、室温で上記の酸クロリドを無水テトラヒドロフラン15mlに溶解した液を徐々に滴下した。滴下終了後1時間加熱還流し、室温まで冷却した後濾過した。濾液にトリエチルアミン9.7mlとエチルアミン塩酸塩14.7g(0.18モル)を加え、40℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、濾過し、濾液を減圧濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=3:7混合液)に付し、2−(2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシベンゾイル)−3−エチルアミノアクリロニトリル39.3gを赤色液体として得た。これを無水ジエチルエーテルとテトラヒドロフランの混合液700mlに溶解し、氷冷下60%水素化ナトリウム−ミネラルオイル4.9g(0.123モル)を徐々に加え、同温度で1時間攪拌した。反応混合液に1N 塩酸120mlを加え、激しく攪拌して反応液全体を酸性とし、析出する結晶を濾取し、水洗し、次いで、ジエチルエーテルで洗浄し、3−シアノ−1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン17.2gを白色粉末として得た。
【0239】融点;194〜195℃MSスペクトル(CI):m/e 301(M+ +1)
(参考例12)
1−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)ピペラジンの合成
【0240】
【化37】


【0241】1−ベンジルピペラジン10g(0.0567g)をアセトニトリル100mlに溶解し、炭酸カリウム11.7g(0.085モル)及び4,6−ジメトキシ−2−メチルスルホニルピリミジン14.8g(0.068モル)を加え、5時間加熱還流した。室温まで冷却後濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=1:9混合液)に付し、4−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)−1−ベンジルピペラジン17.6gを無色液体として得た。
【0242】
MSスペクトル(CI):m/e 315(M+ +1)
上記のようにして得た4−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)−1−ベンジルピペラジン3.9g(0.0125モル)をエタノール110mlに溶解した後、5%パラジウム炭素2.5gを添加し、加熱還流下水素ガスを6時間通じた。反応混合物を室温まで冷却後濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9:1混合液)に付し、1−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)ピペラジン1.38gを淡赤色結晶として得た。
【0243】
MSスペクトル(CI):m/e 225(M+ +1)
(参考例13)
1−(6−メトキシ−2−ピリジル)ピペラジンの合成
【0244】
【化38】


【0245】ピペラジン8.6gと2−クロロ−6−メトキシピリジン2.9g(0.02モル)を封管中で150℃で4時間反応させた。反応後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=40:9:1混合液)に付し、1−(6−メトキシ−2−ピリジル)ピペラジン2.4gを淡黄色液体として得た。
【0246】
MSスペクトル(CI):m/e 194(M+ +1)
(参考例14)
1−(2−チアゾリル)ピペラジンの合成
【0247】
【化39】


【0248】2−ブロモチアゾール5.0g(0.0305モル)をアセトニトリル50mlに溶解し、ピペラジン13.1g(0.153モル)と炭酸カリウム8.4g(0.061モル)と触媒量のヨウ化カリウムを加え、5時間加熱還流した。室温まで冷却した後、濾過して濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=40:9:1混合液)に付し、1−(2−チアゾリル)ピペラジン3.62gを無色液体として得た。
【0249】
MSスペクトル(CI):m/e 170(M+ +1)
(参考例15)
1−(3−アミノ−2−ピリジル)ピペラジンの合成
【0250】
【化40】


【0251】1−(3−ニトロ−2−ピリジル)ピペラジン3.13g(0.015モル)をメタノール30mlに溶解した後、5%パラジウム炭素2gを添加し、室温で攪拌しながら水素ガスを1時間通じた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して1−(3−アミノ−2−ピリジル)ピペラジン2.56gを淡黄色液体として得た。
【0252】
MSスペクトル(CI):m/e 179(M+ +1)
(参考例16)
1−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジンの合成
【0253】
【化41】


【0254】ピペラジン33.6g(0.39モル)と2−クロロベンゾオキサゾール10.0g(0.065モル)をアセトニトリル200mlに溶解し、炭酸カリウム9.0g(0.065モル)と触媒量のヨウ化カリウムを加え、攪拌下に11時間加熱還流した。室温に冷却した後、濾過して濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=9:1の混合液)に付し、1−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン7.54gを白色結晶として得た。
【0255】
MSスペクトル(CI):m/e 204(M+ +1)
(参考例17)
3−ヒドロキシ−4−フェニルアミノピロリジン塩酸塩の合成
【0256】
【化42】


【0257】(1) 1−t−ブトキシカルボニル−3−エポキシピロリジン5g(0.027モル)をエチルアルコール20mlに溶解し、アニリン12.6g(0.135モル)を加えて、20時間加熱還流した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=1:4混合液)に付し、1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−4−フェニルアミノピロリジン4.85gを黄褐色結晶として得た。
【0258】MSスペクトル(EI):m/e 278(M+ ),57(C49+
(2) 上記のようにして得た1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−4−フェニルアミノピロリジン2.4g(0.0086モル)をメタノール100mlに溶解し、6N 塩酸30mlを添加して2.5時間加熱還流した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をエタノールとエーテルで洗浄し、3−ヒドロキシ−4−フェニルアミノピロリジン塩酸塩1.52gを淡褐色粉末として得た。
【0259】
MSスペクトル(CI):m/e 179(M+ +1)
(参考例18)
3−メトキシ−4−フェニルアミノピロリジン塩酸塩の合成
【0260】
【化43】


【0261】60%水素化ナトリウム−ミネラルオイル0.34g(0.0085モル)を無水テトラヒドロフラン10mlに加え、45〜50℃で攪拌しながら、ヨウ化メチル1.21g(0.0085モル)を添加した。この混合液に参考例17の(1)で得られた1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−4−フェニルアミノピロリジン2.37gを無水テトラヒドロフラン10mlに溶解した液を滴下し、同温度で更に1時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸メチル:トルエン=1:4混合液)に付し、1−t−ブトキシカルボニル−3−メトキシ−4−フェニルアミノピロリジン1.98gを白色結晶として得た。
【0262】
MSスペクトル(EI):m/e 292(M+
上記のようにして得た1−t−ブトキシカルボニル−3−メトキシ−4−フェニルアミノピロリジン1.98g(0.0068モル)をメタノール100mlに溶解し、6N 塩酸23.5mlを添加し、室温で一夜放置した。溶媒を減圧留去し、残渣をエタノールで洗浄し、3−メトキシ−4−フェニルアミノピロリジン塩酸塩1.71gを白色粉末として得た。
【0263】
MSスペクトル(CI):m/e 193(M+ +1)
(参考例19)
1−(6−エチル−4−ピリミジニル)ピペラジンの合
【0264】
【化44】


【0265】6−エチル−4−ヒドロキシピリミジン12.4g(0.1モル)に1,2−ジクロロエタン50mlを加えた後、オキシ塩化リン18.4g(0.12モル)を添加し、3時間加熱還流した。冷却後、反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して4−クロロ−6−エチルピリミジン10.38gを微赤色液体として得た。
【0266】次いで、これをアセトニトリル100mlに溶解し、1−エトキシカルボニルピペラジン11.5g(0.073モル)と炭酸カリウム20.2g(0.146モル)と触媒量のヨウ化カリウムを加え、10時間加熱還流した。室温まで冷却した後濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=4:1混合液)に付し、1−(6−エチル−4−ピリミジニル)−4−エトキシカルボニルピペラジン20.69gを橙色液体として得た。
【0267】
MSスペクトル(CI):m/e 265(M+ +1)
上記のようにして得た1−(6−エチル−4−ピリミジニル)−4−エトキシカルボニルピペラジン20.69g(0.78モル)に6N 塩酸200mlを加え、18時間加熱還流した。反応液に水酸化ナトリウムを加えてpHを10以上に調整し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=4:1混合液)に付し、1−(6−エチル−4−ピリミジニル)ピペラジンを無色液体として得た。
【0268】
MSスペクトル(CI):m/e 193(M+ +1)
(参考例20)
9−エチル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロチアゾロ〔5,4−b〕キノリン−3,4−ジオンの合成
【0269】
【化45】


【0270】特開平3−209367号公報における参考例23に記載されている方法に準じて反応を行い、標記の化合物を桃色粉末として得た。
【0271】融点:211〜213℃MSスペクトル(CI):m/e 349(M+ +1)
(参考例21)
1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成2,4,5−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル安息香酸8.5g(0.0348モル)にベンゼン30ml、塩化チオニル17ml及びN,N−ジメチルホルムアミド数滴を加えて3時間加熱環流した。反応後ベンゼン及び過剰の塩化チオニルを減圧留去し、2,4,5−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル安息香酸クロリドを得た。
【0272】3−ジメチルアミノアクリル酸エチル5.47g(0.0383モル)を無水テトラヒドロフラン30mlに溶解した後、トリエチルアミン4.2g(0.0415モル)を加え、室温で上記の酸クロリドを無水テトラヒドロフラン7mlに溶解した液を徐々に滴下した。滴下終了後50℃で3時間加熱し、室温まで冷却した後濾過した。濾液にシクロプロピルアミン塩酸塩3.9g(0.0417モル)を加え、40℃で30分間撹拌した。室温まで冷却した後、濾過し、濾液を減圧濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=1:4混合液)に付し、2−(2,4,5−トリフルオロ−3−トリフルオロメチルベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル10.63gを淡黄色固体として得た。これを無水ジエチルエーテル100mlに溶解し、氷冷下62.4%水素化ナトリウム−ミネラルオイル1.6g(0.0416モル)を徐々に加え、室温で1時間撹拌した。反応混合液に1N 塩酸41.7mlを加え、激しく撹拌して反応液全体を酸性とし、析出する結晶を濾取し、水洗し、次いで、ジエチルエーテルで洗浄し、1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル7.32gを白色粉末として得た。
【0273】融点:184〜185℃MSスペクトル(CI):m/e 362(M++1)次いで、このエステル体0.8g(0.0022モル)を酢酸5ml、水3ml及び濃硫酸0.3mlの混合液に懸濁し、撹拌下、2時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水を加えて不溶物を濾取し、濾集物を水洗した後、乾燥して、1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸0.7gを白色結晶として得た。
【0274】融点:210〜212℃MSスペクトル(CI):m/e 334(M++1)(参考例22)
1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成シクロプロピルアミン塩酸塩の代わりにエチルアミンを用いて参考例21と同様に反応させ、1−エチル−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸を白色粉末として得た。
【0275】融点:159〜162℃MSスペクトル(CI):m/e 322(M++1)(参考例23)
6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−1−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成シクロプロピルアミン塩酸塩の代わりにメチルアミン塩酸塩を用いて参考例21と同様に反応させ、6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−1−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸を白色粉末として得た。
【0276】融点:197.5〜199℃MSスペクトル(CI):m/e 308(M++1)(参考例24)
6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−1−イソプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成シクロプロピルアミン塩酸塩の代わりにイソプロピルアミン塩酸塩を用いて参考例21と同様に反応させ、6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−1−イソプロピル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸を白色粉末として得た。
【0277】融点:197.5〜200℃MSスペクトル(CI):m/e 336(M++1)(参考例25)
6,7−ジフルオロ−1−(2−フルオロエチル)−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成シクロプロピルアミン塩酸塩の代わりに2−フルオロエチルアミン塩酸塩を用いて参考例21と同様に反応させ、6,7−ジフルオロ−1−(2−フルオロエチル)−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸を白色粉末として得た。
【0278】融点:183〜185℃MSスペクトル(CI):m/e 340(M++1)(参考例26)
1−(2−ピリミジル)ホモピペラジンの合成ホモピペラジン10.0g(0.1モル)、2−クロロピリミジン2.9g(0.025モル)、炭酸カリウム6.9g(0.05モル)と触媒量のヨウ化カリウムとにアセトニトリル50mlを加え、11時間加熱還流した。室温まで冷却した後、濾過し、得られた濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=8:2混合液)に付し、1−(2−ピリミジル)ホモピペラジン2.14gを淡黄色液体として得た。
【0279】MSスペクトル(CI):m/e 179(M++1)(参考例27)
1−(2−メチルチオフェニル)ピペラジンの合成2−メチルチオアニリン2.8g(0.02モル)と臭化水素酸N−ビス(2−ブロモエチル)アミン13.7g(0.044モル)とにエタノール40mlを加え、10時間加熱還流した。室温まで冷却した後、炭酸カリウム10.2gを加え、10時間加熱還流した。室温まで冷却した後、濾過し、得られた濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=40:9:1混合液)に付し、1−(2−メチルチオフェニル)ピペラジン1.31gを淡黄色液体として得た。
【0280】MSスペクトル(CI):m/e 209(M++1)(参考例28)
1−(2−チアゾリル)ピペラジンの合成2−ブロモチアゾ−ル5.0g(0.0305モル)をアセトニトリル50mlに溶解し、ピペラジン13.1g(0.153モル)と炭酸カリウム8.4g(0.061モル)と触媒量のヨウ化カリウムを加え、5時間加熱還流した。室温まで冷却した後、濾過して濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=40:9:1混合液)に付し、1−(2−チアゾリル)ピペラジン3.62gを無色液体として得た。
【0281】MSスペクトル(CI):m/e 170(M++1)(参考例29)
1−ブロモ−3−ジフルオロメチル−2,4,5−トリフルオロベンゼンの合成3℃に冷却した1−ブロモ−2,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド2.39g(0.01モル)にジエチルアミノ硫黄トリフルオリド1.61g(0.01モル)を加え、同温度で30分間攪拌後、発熱が始まる温度まで注意しながら昇温した。
【0282】発熱がおさまったところで80℃に昇温し、その温度で30分間攪拌を続けた。室温まで冷却した後、クロロホルムを加え水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;n−ヘキサン)に付し、1−ブロモ−3−ジフルオロメチル−2,4,5−トリフルオロベンゼン1.47gを無色液体として得た。
【0283】
HSスペクトル(CI):m/e 260(M+ +1)
(参考例30)
3−ジフルオロメチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の合成1−ブロモ−3−ジフルオロメチル−2,4,5−トリフルオロベンゼン42.72g(0.164モル)を無水ジエチルエーテル500mlに溶解した後、−70℃に冷却した。この溶液に1.63M n−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液108ml(0.177モル)を30分かけて滴下後、同温度で5分間攪拌した。
【0284】無水ジエチルエーテル500mlにドライアイス1kgを加えた溶液に上記の反応液を一度に加え室温になるまで攪拌を続けた。次いで1N塩酸569mlを加え、エーテル層を分液した。エーテル層を0.5N水酸化ナトリウム水溶液212mlで2回抽出した後、水層を6N塩酸でpH1にした。析出したオイルをジエチルエーテル500mlで2回抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧留去し、3−ジフルオロメチル−2,4,5−トリフルオロ安息香酸34.0gを白色結晶として得た。
【0285】融点:95〜97℃MSスペクトル(CI):m/e 227(M+ +1)
(参考例31)
1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸の合成2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメチル安息香酸10.0g(0.0442モル)にベンゼン37.7ml、塩化チオニル21.8ml及びN,N−ジメチルホルムアミド数滴を加えて3時間加熱還流した。反応後ベンゼン及び過剰の塩化チオニルを減圧留去し、2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメチル安息香酸クロリドを得た。
【0286】3−ジメチルアミノアクリル酸エチル6.95g(0.0486モル)を無水テトラヒドロフラン38mlに溶解した後、トリエチルアミン5.37g(0.0530モル)を加え、室温で上記の酸クロリドを無水テトラヒドロフラン8mlに溶解した液を徐々に滴下した。滴下終了後50℃で3時間加熱し、室温まで冷却した後濾過した。濾液にシクロプロピルアミン塩酸塩6.2g(0.0663モル)を加え、40℃で20分間攪拌した。室温まで冷却した後、濾過し、濾液を減圧濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:トルエン=1:4混合液)に付し、2−(2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメチルベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル14.27gを淡黄色固体として得た。これを無水ジエチルエーテル200mlに溶解し、氷冷下60.0%水素化ナトリウム−ミネラルオイル2.36g(0.059モル)を徐々に加えた後、室温で1時間攪拌した。反応混合液に1N塩酸59mlを加え、激しく攪拌して反応液全体を酸性とし、析出する結晶を濾取し、水洗し、次いで、ジエチルエーテルで洗浄し、1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル11.40gを白色粉末として得た。
【0287】融点:208〜210℃MSスペクトル(CI):m/e 344(M+ +1)
次いで、このエステル体2.0g(0.0058モル)を酢酸13.1ml、水7.8ml及び濃硫酸0.78mlの混合液に懸濁し、攪拌下、2時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水を加えて不溶物を濾取し、濾集物を水洗した後、乾燥して、1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−8−ジフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.72gを白色針状結晶として得た。
【0288】融点:190.5〜192.5℃MSスペクトル(CI):m/e 315(M+ +1)
(参考例32)
1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルの合成2,4,5−トリフルオロ−3−ジフルオロメトキシ安息香酸の代わりに、2,4,5−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル安息香酸を用い、2−アミノメチルピリジンの代わりにN−tert−ブトキシカルボニルプロピレンジアミンを用いて参考例1と同様の方法で、1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−6,7−ジフルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルを白色粉末として得た。
【0289】融点(℃): 131〜133
【0290】
【発明の効果】本発明のキノロンカルボン酸を用いることにより、顕著なTNF−α産生抑制効果が認められた。従って、本発明のキノロンカルボン酸は、TNF−α産生抑制剤、TNF−αの過剰産生による各種疾患の治療剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】下記一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表わされるキノロンカルボン酸、薬理上許容されるその塩又はそのエステル{
【化1】


上記式(Ia)、(Ib)又は(Ic)中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Yは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至4個のアルキル基、アミノ基、1乃至2個の炭素数1乃至4個のアルキル基で置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノ基又は1乃至2個の炭素数7乃至14個のアラルキル基で置換されたモノ若しくはジアラルキル置換アミノ基を示し、Zは保護されていてもよいカルボキシ基又は5−テトラゾリル基を示し、Qは窒素原子又は式(d)
【化2】


[式(d)中、R2 は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基又はハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルコキシ基を示す]を示し、Wは酸素原子又は硫黄原子を示し、Tは炭素数1乃至4個のアルキルで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキレン基又は炭素数1乃至4個のアルキルで置換されていてもよい炭素数2乃至4個のアルケニレン基を示し、R1 は水素原子;置換又は非置換の炭素数1乃至4個のアルキル基[該アルキル基の置換基は、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、炭素数1乃至4個のアルコキシ、炭素数3乃至6個のシクロアルキル、炭素数2乃至5個のアルカノイルオキシ、式(e)
【化3】


(式(e)中、R9 及びR10は、それぞれ水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示すか、あるいは、R9 とR10とが一緒になってそれらが結合する窒素原子と共に、場合によってはさらにN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を含む3乃至7員の複素飽和単環を形成してもよい)で示される基、あるいは、後記R0 で置換されていてもよい、炭素数6乃至10個のアリール基、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基である];ハロゲンで置換されていてもよい炭素数2乃至5個のアルケニル基;炭素数2乃至4個のアルキニル基;アミノ基;1乃至2個の炭素数1乃至4個のアルキルで置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノ基;ハロゲンで置換されていてもよい炭素数3乃至6個のシクロアルキル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ基;あるいは、後記R0 で置換されていてもよい、炭素数6乃至10個のアリール基、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基を示すか、R1 と、Qにおける式(d)のR2 とが一緒になって式(f)
【化4】


[式(f)中、Aは水素原子又はハロゲン、ヒドロキシ若しくは炭素数1乃至4個のアルコキシで置換されていてもよい炭素数1乃至4個のアルキル基を示し、Gは窒素原子又は式(g)
【化5】


を示し、G1 はメチレン基、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子又は−N(R11)−基(式中、R11は水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示す)を示し、pは0又は1を示す]を示し、Rは、式(h)又は式(i)
【化6】


[式(h)及び式(i)中、R3 及びR6 はR0 (R0 はハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、炭素数1乃至4個のアルキル、フッ素で置換された炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、炭素数1乃至4個のアルキルチオ、アミノ及び1乃至2個の炭素数1乃至4個のアルキルで置換されたモノ若しくはジアルキル置換アミノから選択される基を示す)で置換されていてもよい炭素数6乃至10個のアリール基又はN、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1乃至2個含む5乃至6員の複素芳香単環基又はこれらの複素芳香単環とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基を示し;R4 、R5 及びR7 はそれぞれ水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示し;R8 は水素原子、水酸基、炭素数1乃至4個のアルキル基又は炭素数1乃至4個のアルコキシ基を示し;nは1又は2を示し;mは0又は1を示し;n’は1又は2を示し;n”は1,2,3又は4を示す]を示す}の少なくとも1種を有効成分として含有するTNF−α産生抑制剤。
【請求項2】有効成分のキノロンカルボン酸が、前記式(Ia)の化合物である請求項1に記載のTNF−α産生抑制剤。
【請求項3】有効成分のキノロンカルボン酸が、式(Ia)において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子、フッ素原子、アミノ基、メチル基又はエチル基であり、Zが保護されていてもよいカルボキシ基であり、Qが、式(d)であり、かつ、式(d)のR2 が、メトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメチル基であり、R1 が、水素原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル;2−ヒドロキシエチル;カルボキシメチル;2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル;2−アセトキシエチル;フェニルメチル、フェニルエチル;2−ピリジルメチル;2−ジメチルアミノエチル、2−モルホリノエチル;アミノ;メチルアミノ;メトキシ;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−フルオロシクロプロピル;フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル;ビニル、2−プロペニル;又は2−プロピニル基であり、Rが、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル又は4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル基である化合物である請求項2に記載のTNF−α産生抑制剤。
【請求項4】有効成分のキノロンカルボン酸が、式(Ia)において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子、フッ素原子、アミノ基、メチル基又はエチル基であり、Zが保護されていてもよいカルボキシ基であり、Qが、式(d)であり、かつ、式(d)のR2 が、メトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメチル基であり、R1 が、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、2−フルオロエチル、シクロプロピル又はメチルアミノ基であり、Rが、4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル又は4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル基である化合物である請求項2に記載のTNF−α産生抑制剤。
【請求項5】有効成分のキノロンカルボン酸が、1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリミジニル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−エチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチル−7−〔4−(6−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸、6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−(2−ヒドロキシエチル)−7−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸又は6−フルオロ−8−ジフルオロメトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−メチルアミノ−7−〔4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペラジン−1−イル〕キノリン−3−カルボン酸である請求項2に記載のTNF−α産生抑制剤。
【請求項6】請求項1に記載の化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する下記A群から選択される疾患の治療剤。
[A群]敗血症、悪液質、自己免疫疾患、慢性肺炎症性疾患、珪肺症、肺サルコイドーシス、骨吸収病。
【請求項7】下記A群から選択される疾患の治療剤を製造するための請求項1に記載の化合物の使用。
[A群]敗血症、悪液質、自己免疫疾患、慢性肺炎症性疾患、珪肺症、肺サルコイドーシス、骨吸収病。