Vバンクフィルタベッド(bed:層)走査のための方法及び装置
【課題】本発明の実施の形態は概して、Vバンクフィルタを走査するための方法及び装置に関する。
【解決手段】一実施の形態では、Vバンクフィルタを走査する装置は、第1の端及び第2の端を有する中空体を有する。中空体の第2の端に形成される出口が、試験装置を中空体の内容積部に結合するようになっている。複数の孔が中空体に形成され、それらの孔は内容積部と流体結合される。別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法は、複数のサンプルポートを有するプローブをフィルタパックに隣接するフィルタに挿入すること、及びプローブをフィルタパックに沿って移動させることを含む。さらに別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法は、プローブを用いてVバンクフィルタのスロットを走査すること、及びフィルタを通ってプローブに入り込むガスのサンプルを回収することを含む。
【解決手段】一実施の形態では、Vバンクフィルタを走査する装置は、第1の端及び第2の端を有する中空体を有する。中空体の第2の端に形成される出口が、試験装置を中空体の内容積部に結合するようになっている。複数の孔が中空体に形成され、それらの孔は内容積部と流体結合される。別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法は、複数のサンプルポートを有するプローブをフィルタパックに隣接するフィルタに挿入すること、及びプローブをフィルタパックに沿って移動させることを含む。さらに別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法は、プローブを用いてVバンクフィルタのスロットを走査すること、及びフィルタを通ってプローブに入り込むガスのサンプルを回収することを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包括的に、Vバンクフィルタベッド走査のための方法及び装置に関する。
【0002】
[関連出願]
本願は、Thomas C. Morseにより2005年10月24日に出願された米国仮特許出願第60/729,643号(その全体が本明細書に参照により援用される)の利益を主張する。
【背景技術】
【0003】
高い空気流要件を有する多くの汚染制御用途は、層流が主要な影響を及ぼさない場合にパネルフィルタを覆うVバンクフィルタを利用する。しかしながら、従来の製造及び実証は、ピンホールリークについてフィルタ媒体を厳密にリーク試験(すなわち走査試験)することが不可能であるため、効率試験全体に対するVバンクの試験には限界がある。Vバンクフィルタを走査試験することが不可能であることは、「EN1822:THE STANDARD THAT GREATLY IMPACTED THE EUROPEAN CLEANROOMS MARKET」と題する、Cleanrooms Magazineにおける2001年10月発行の論文において立証されている。この論文では、著者は「...V字形のプリーツ状(pleat)パッケージを有するHEPA/ULPAフィルタは走査することができず、その理由は、測定用プローブが、プリーツ状パッケージ内での考えられ得るリークの十分近くに至ることができないためである」と述べている。
【0004】
しかしながら、汚染制御について増えつつある厳格な実証要件(走査試験を必要とする)のために、多くの設備ではVバンクフィルタ製品ではなく深いプリーツ状のフィルタ製品を用いざるを得なくなっている。深いプリーツ状のフィルタは概して、Vバンクフィルタのエアハンドリング機能を有さないため、より多くのフィルタが所定用途に必要とされるであろうし、また、フィルタを通るガス流を駆動するのにより多くのエネルギーが必要とされるであろう。ゆえに、Vバンクフィルタを用いることのできる用途において深いプリーツ状のフィルタを使用することは、フィルタ及びエネルギー使用のコストをより高くするであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、Vバンクフィルタベッドを走査するための方法及び装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施の形態は概して、Vバンクフィルタを走査するための方法及び装置に関する。一実施の形態では、Vバンクフィルタを走査する装置は、試験の際にVバンクフィルタのバンク間に延びるように構成される中空体を有する。中空体は第1の端及び第2の端を有する。出口が中空体の第2の端に形成され、試験装置を中空体の内容積部に結合するようになっている。第1の複数の孔が中空体に形成され、それらの孔は内容積部と流体結合される。
【0007】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法が提供される。一実施の形態では、当該方法は、複数のサンプルポートを有するプローブをフィルタパックに隣接するフィルタに挿入する工程、及びプローブをフィルタパックに沿って移動させる工程を含む。
【0008】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法は、プローブを用いてVバンクフィルタのスロットを走査すること、及びフィルタを通過してプローブに入り込むガスのサンプルを回収することを含む。
【0009】
一実施の形態では、Vバンクフィルタを走査試験するためのプローブは、内容積部と第1の端及び第2の端とを有する中空体を有する。中空体は、試験の際にVバンクフィルタのバンク間に延びるように構成される。中空体の第2の端に形成される出口は、中空体の内容積部を試験装置に結合するようになっている。第1の複数の孔が中空体に形成され、内容積部に流体結合される。
【0010】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査試験するためのプローブは、第1の端がシールされていると共に第2の端にポートを有する細長い中空体を有する。テーパ状スロットが中空体の壁に形成され、ここでは、テーパ状スロットの広端が中空体の第1の端に向けられる。
【0011】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタの濾過媒体の2つのバンク間にプローブを挿入すること、及びプローブをバンクに沿って移動させること、及び各バンクから個々に試験機器にサンプルを同時供給することを含む、Vバンクフィルタを試験するための方法が提供される。
【0012】
別の実施の形態では、「V」字形構成で配置されるフィルタ媒体の少なくとも2つの隣接するバンクを有するVバンクフィルタに攻撃を行うこと、フィルタ媒体の隣接バンク間に画定される開口にわたってプローブを走査すること、フィルタ媒体のバンクを通過してプローブに入り込む空気をサンプリングすること、及びサンプルがリークを示しているかどうかを判定することを含む、Vバンクフィルタを試験するための方法が提供される。
【0013】
本発明の教示は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解されることができる。
【0014】
理解し易くするために、可能な場合、図に共通の同一の要素を示すのに同一の参照符号を用いている。一実施形態の要素及び特徴は、さらに詳述はしないが他の実施形態に有利に取り入れることができることが意図される。
【0015】
しかしながら、添付の図面は本発明の例示的な実施形態を示すにすぎず、ゆえに、本発明の範囲を限定するものとは見なされず、本発明に対して他の同等の効果的な実施形態を許容し得ることに留意されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態は、ピンホールリークについてVバンクフィルタを走査試験するのに適している。本明細書に示されているフィルタは、Camfil Farr,Inc.から入手可能なFILTRA2000(商標)Vバンクフィルタであるが、当該試験装置及び方法を用いて他の構成を有するVバンクフィルタを走査試験してもよいことが意図される。走査試験を容易にするように開発された走査プローブは、手動の走査操作に対して合理的な走査速度(すなわち1秒当たり約1〜2インチ(1秒当たり25.4〜50.8ミリメートル)の範囲)を可能にし、さらに、自動又は半自動の走査用途での使用に適合し得る。
【0017】
プローブ設計
V字形ベッド媒体パック構成は、パック全体の面が単一平面内にある従来のボックス型媒体パックに比して、走査試験プロセス及びプローブ設計において障害をもたらす。従来のボックス型フィルタでは、プローブは一般的に、サンプルが引き出される一体移行部(integral transition)を有するチューブから構成される。この移行部は概ね正方形又は矩形である。このタイプのサンプリングプローブの設計は、プローブのサンプリング面にわたる局所的な速度が等しくなっており、その結果、サンプリング面にわたって均一な空気流が得られるようになっている。
【0018】
本発明では、プローブは、隣接する媒体パックを同時走査することを可能にする。このような同時走査は必須ではないが、同時走査によって、フィルタを試験する際にプローブを用いて操作者が行わねばならないフィルタ当たり複数回の「通過」が減るために望ましい。プローブは一回の通過で1つの媒体パックのみを走査するように構成してもよいことが意図される。
【0019】
図1〜図8は、Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの各種図を示す。走査の際に採取されたサンプルは所定の判定基準又はフィルタ効果を上回るピンホールリークの位置を判定するのに用いられ得る。まず、図1A及び図1Bに示すプローブ100を参照すると、プローブ100は概して、第1の端104がシールされていると共に第2の端108にポート106を有するチューブ又は他の中空体102である。中空体102の形状は、プローブ100の第1の端104をVバンクフィルタの隣接するバンク間に位置付けることを可能にするように構成される。ポート106は概して、光度計、パーティクルカウンター、又はリーク検出若しくは効率測定に適した他の機器等、試験機器に結合するようになっている。一実施形態では、ステンレス鋼管材の或る長さを、フィルタバンクによって画定される「V」字形に嵌まる形状(例えば「V」字形状又は三角形状)にするように曲げる。他の実施形態では、管材は直線であってもよく又は楔形状であってもよい。孔又はスロット等の複数の孔110は、例えばドリル穿孔によってプローブ100の少なくとも1つの脚の外向き側に沿って形成される。孔110の数、サイズ、及び間隔は、走査方向に対して垂直な媒体バンク(media bank)の長さに沿ってサンプリングを可能にするように選択される。したがって、孔110が形成されているプローブの長さは、プローブが使用されることになっている媒体バンクの長さにほぼ等しい。したがって、各脚の孔110は互いに反対方向にある。図1に示す実施形態では、プローブ100の各脚は、孔110の直線構成を含む。各脚の内容積部は、孔110を通して採取されたサンプルが試験機器に供給され得るようにポート106に流体結合される。
【0020】
孔110は単一のサイズ、異なるサイズ、又は組み合わせサイズであってもよい。一実施形態では、プローブ壁に形成された孔110の開口部又は平面領域は、プローブの第2の端108からサンプルが引き出されていることによる圧力損失を考慮するために第1の端104の方へのプローブの長さに沿って延びる孔間で低減されている。一実施形態では、孔110は、異なる開口部サイズを有する少なくとも2つの群の孔及び/又はスロットを含む。図1Bに示す実施形態では、孔110は、プローブ100のうち光度計から最も遠い第1の端104にさらなる群の孔110Cを含み、これらの孔は第2の端108(及び光度計)の最も近くに位置する近い群の孔110Aの直径よりも大きな直径(開口部)を有し、プローブ100の中間部に位置する真ん中の群の孔110Bは、それらの第2の端108から最も近い孔110の直径と最も遠い孔110の直径とのほぼ間の直径を有する。例えば、孔110は、約0.018〜0.062インチ(0.45〜1.57mm)の直径を有する近い群の孔110A、約0.055〜0.077インチ(1.40〜1.96mm)の直径を有する中間群の孔110B、及び約0.062〜0.093インチ(1.57〜2.36mm)の直径を有する遠い群の孔110Cを含み得る。プローブ100の長さに沿って孔径が増すことにより、プローブの長さに沿ってより均一な(且つ典型的な)サンプルが得られる。同様のプローブを、プローブの長さに沿って幅が変わる(例えば第1の端104に向かってテーパ状になっている)スロットとして構成されている孔110を用いて、又は、同じ成果を達成するために、プローブの長さに沿って離間したより大きな孔及び/又は異なる孔を用いるプローブの長さに沿って穿孔された材料を用いることによって設計することができる。
【0021】
図2及び図3は、フィルタの走査の際にフィルタの「V」字形内にプローブ100を位置決めする一体形ハンドル150及びガイド112を有するプローブ100を示す。これらのガイド112により、プローブの第1の端104をフィルタ内に挿入することができる距離を制限することによってプローブ100を各媒体パックから予め画定された距離に維持することが可能となる。バー、ロッド、ローラ、ベアリング、スライド、タブ、又は他のフィクスチャ等のガイド112(図2及び図3、並びに図8〜図11を参照)により、プローブを相応に媒体パック間の中心に置いたままにすることが確実となり、それにより、挿入又は走査の際のプローブ100との不慮の接触による媒体バンクの損傷の可能性がなくなり、また、プローブと媒体パックの面との間の距離を所要の距離(又は範囲)に維持することが確実となる。
【0022】
一実施形態では、プローブ100は、プリーツ状媒体バック間に嵌まるようにV字形内に形成される1つ又は複数の中空チューブ180から作製される。チューブ180は、ポート108に延びている第2の端106付近のT継手182にて結合される。プローブの孔110は、複数のスロット又は孔110A〜C(図1A及び図1B、図2及び図3に示す)、互い違いに配置された孔410(図4A及び図4Bに示す)、1つ又は複数のテーパ状スロット510(図5A及び図5Bに示す)、互い違いに配置されたスロット又は孔610(図6に示す)、又は1インチ(25.4mm)(これは一般的に、媒体パック及びサンプリングプローブ間の産業的に許容可能な距離である)の媒体パックの面内の空気サンプリングを可能にする他の構成として設計されてもよい。スロットを用いる実施形態では、孔110は図5A及び図5Bに示す単一スロット510とすることができるが、複数のスロットを用いてもよい。プローブ100の幾何形状は、標準又は業界の慣行がプローブを走査試験の際に媒体パックの近くに位置決めすることを必要とするであろう場合には変更してもよい。中空体102がチューブ180である実施形態では、孔110が形成されている円形面(チューブ180の外径)は、特に正方形コーナを有する従来の矩形プローブに比して、プローブと媒体との不慮の接触がなされる際にフィルタ媒体への損傷に対する保護を提供する。
【0023】
図4A及び図4Bに示す実施形態では、プローブ400は、第1の端104と合わさる脚402、404を有する中空体102を有する。脚402、404は、第1の端104から第2の端108に向かって外側にフレア状となっている。脚402、404のそれぞれは、各脚を試験機器に別個に結合するように第2の端108に別個のポート406A、406Bを有する。孔410(上述したように脚402、404に形成される)を通して採取されたサンプルは別個にサンプリングされ、個々の脚402、404付近のフィルタ媒体の特定のバンクのリーク検出が判定され得る。
【0024】
孔410は、より大きな孔径を有する孔が第1の端104により近くあるようなサイズで互い違いに配置されていてもよい。一実施形態では、孔410は、図1Bを参照して説明した孔110と同様に構成される。
【0025】
図5A及び図5Bに示す別の実施形態では、プローブ500は、上述したプローブ100又は400として構成され得る中空体102を有する。プローブ500は、中空体102の脚の外向き側内に形成されるスロット510を有する。一実施形態では、スロット510は、スロット510の広端が中空体102の第1の端104に近くなるようにテーパ状とすることができる。
【0026】
図6に示す別の実施形態では、プローブ600の一部が示される。プローブ100又は400として構成され得るプローブ600の中空体102は上述した。プローブ600は、スロットとして図6に示す複数の互い違いに配置された孔610を有する。孔610は、1つの孔610の一部が隣接する孔の上に重なるように中空体102の外向き側内に形成される。一実施形態では、中空体102の第1の端104に近い孔610は、第2の端付近106にある孔610よりも開領域に多くあるであろう。
【0027】
図7に示す別の実施形態では、プローブ700は矩形状を有する。プローブの幅は、Vバンクフィルタの媒体パック704間のVeeの広端に画定されるスロット702(空気が出る)の幅よりも幅が広くなるようになっている。プローブ700は、ロッド、ローラ、バー、又は図7に示すプローブ706の開端に結合される他の位置決め特徴部等のスロットとプローブを整合させる1つ又は複数のガイド706を有し得る。プローブ700は、プローブの周りを迂回する可能性をなくすために、可能な限りスロット702の近くに配置される。走査試験は、スロットに沿ってプローブを動かすことによって行われる。このことは、従来のHEPAフィルタを走査試験することと非常に類似しているが、ただし、媒体パックの代わりにプローブを用いてスロットを走査する。走査データもフィルタ効率を計算するのに用いられ得ることが意図される。
【0028】
図12A及び図12Bに示す別の実施形態では、Vバンクフィルタを走査するのに適したプローブ1200が図示されている。プローブ1200は、少なくとも1つのサンプルポート1204を有する本体1202を有する。図12A及び図12Bに示す実施形態では、4つのサンプルポート04が示されている。
【0029】
各サンプルポート1204は、サンプル入口ポート1206及びサンプル出口ポート108を有する。フィッティング1210は本体1202に出口ポート1208にて結合されて、ポート1204を光度計又は他の適した装置等の試験機器に結合するのが容易となる。
【0030】
少なくとも1つのガイド1212がプローブ1200のサンプル入口ポート側に設けられる。ガイド1212により、上述したようにフィルタとのプローブ1200の整合が容易となる。図12A及び図12Bに示す実施形態では、プローブ1200の主軸に対し垂直に固定されると共に走査方向と整合するバーの形態の2つのガイド1212が提供される。
【0031】
プローブの実証及びVバンクフィルタを試験するための方法
本発明のプローブはリークの位置を突き止めるのに効果的であるものと実証された。試験の際、FILTRA2000のVバンクフィルタを用いた。フィルタを試験リグ内に設置し、PAOで攻撃した。次いで、フィルタを上述したプローブを用いて手動で走査試験した。この試験を下記に詳述する。
【0032】
手順−挿入形状プローブ
一実施形態では、プローブ100、400、500等のプローブを用いてFILTRA2000(商標)を走査試験した。プローブを用いてV字形ベッドフィルタの下流側からVee内のフィルタ媒体のバンク間で走査した。
【0033】
0.5mm径の機械ペンシルを用いて、2つの孔をFILTRA2000(商標)のVバンクフィルタ内に意図的に設け、分かっている位置にリークを生じさせた。「孔A」を媒体パックの下流側の垂直押出部材から約1インチ(25.4mm)の位置で媒体パックのフィルタの下流側に形成した。「孔B」を媒体パックの上流側の垂直押出部材のごく近くの位置で媒体パックのフィルタの上流側に形成した。これらの孔をそれらの位置に形成した理由は、それらの孔が、リークが概して検出し難いと考えられる位置を示すからである。
【0034】
走査試験を行うのに用いられる試験リングは概して可変周波数駆動部を含み、この可変周波数駆動部を、エアフローステーション(AFS)にわたる圧力降下がAlnor Micromanometerを用いて測定した場合で約0.452インチ(約11.48ミリメートル)の水量ゲージ(w.g)(0.113kPa)となるまで調整した。フィルタ全体にわたるこの圧力降下は、フィルタを流れる流量が1分当たり約2000立方フィート(1分当たり56.6立方メートル)であること示す。
【0035】
ATI TDA−5Bの熱発生器を用いてPAOエアロゾルを生成し、このPAOエアロゾルを送風機の入口に射出した。ATI TDA−2E光度計を用いて、フィルタのすぐ上流の移行部において上流サンプルを得た。送風機、エアロゾル発生器、及び光度計を約20分間加温させることにより、定常運転を達成させる。
【0036】
エアロゾル発生器をオンにし、40〜50マイクログラム/リットルを得るように調整した。このような範囲を選択したのは、各種業界水準及び推奨基準(例えばIEST及びATI)が10〜100マイクログラム/リットルの範囲のエアロゾル攻撃で走査することを推奨しているからである。上流の攻撃濃度を光度計で測定した。光度計に接続したプロトタイプのプローブを用いてフィルタを走査試験し、その結果が下記の表1に示すように記録された。走査は、試験されるフィルタパックと孔(複数可)が対向するようにプローブをフィルタに手動挿入することによって行った。次に、ピンホールリークについて媒体を試験するためにプローブをフィルタパックにわたって前進させた。リーク閾値はIEST標準又は他の試験プロトコルに従って設定してもよい。
【0037】
使用した機器
試験フィルタ:FILTRA2000(商標)(Camfil Farr,Inc.から入手可能)
型番号:FA1570A−01−01−09
部品番号:855010095
シリアル番号:A116084−008
ラベル効率:99.998%
ラベル圧力降下:1インチ(約25.4mm)w.g(0.25kPa)
定格cfm:2150(1分当たり60.9立方メートル)
圧力指示計:ALNOR MicroManometer(デジタルマイクロマノメータ)
型:AXD550
機器I.D.:66303
較正:06/26/03
較正期限:06/26/04
リーク検出機器:ATIアナログ光度計
型:TDA−2E
シリアル番号:8462
較正:10/31/03
較正期限:10/31/04
エアロゾル発生器:
ATI熱発生器
型:TDA−5B
シリアル番号:15769
ATI ラスキンノズル(Laskin Nozzle)発生器
型:TDA−4BL
シリアル番号:14718
【0038】
【表1】
【0039】
走査試験が約40μg/lの上流攻撃を用いて完了した後、発生したエアロゾルに対する出力は約10μg/lに調整され、再度フィルタを走査した。その試験では40μg/lで行われた試験と同じ結果を得た。IEST−RP−CC0034.1の推奨基準と一致させるために、試験をATI TDA−4BLラスキンノズル発生器を用いて行った。その試験の結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
ブリードスルー(bleed through:滲み出し)に起因する「バックグラウンド濃度」は、ラスキンノズル発生器を用いての試験の際には問題ではなかった。「孔A」及び「孔B」は容易に検出された。したがって、「ブリードスルー」効果により、熱により発生したPAOを用いての試験の際にバックグラウンド濃度が示され、これは、IEST−RP−CC0034.1が推奨する最大の許容可能な浸透を超える。これは、ULPAフィルタ等、0.12μm粒子を除去する際に高い効率となるように設計される、より高い効率のフィルタを用いることによって克服されることができる。この下側では圧力降下が増大すると共にコストが増える。設計されるように、プローブはフィルタ内での小さなピンホールリークの位置を突き止める際に効果的であり、フィルタは設計フローレートで動作し、ラスキンノズル発生器を用いて発生した低温PAOで攻撃された。
【0042】
手順−上述のスロット式プローブ
別の実施形態では、プローブ700、1200等のプローブを用いてFILTRA2000(商標)を走査試験した。プローブを用いて、Vee間に入り込ませずにVee間のV字形ベッドフィルタの下流側の開口を走査した。プローブの高さは、媒体パックを超えて延びてVeeの各側のチャネルの上に重なるように設計された。以下に挙げた試験データについて、入口サンプルポート1206の開口は、5.406インチ高×0.125インチ幅(137mm×3.18mm)である。
【0043】
プローブの設計は、FILTRA2000(商標)(試験リグ内に設置されると共にPAOで攻撃された)を用いてリークの位置を突き止める際に有効であると実証された。フィルタは、小型のサーボモータによって回転したリードスクリューアセンブリに結合されたプローブアセンブリを用いて自動走査した。これにより、モータの回転速度の詳細な制御が可能となり、ゆえに、プローブアセンブリの直線速度の正確且つ厳密な制御が可能となる。この試験を以下に詳述する。
【0044】
0.020インチ(約0.508ミリメートル)の内径(I.D.)を有する毛管を用いて、2つの孔をFILTRA2000内に意図的に設けた。「孔1」を、媒体パックの下流側のフィルタの側から約6インチ(約15.24センチメートル)の位置のところで、媒体パックのフィルタの下流側に形成した。「孔2」を、媒体パックの上流側のフィルタの側から約1インチ(約2.54センチメートル)の位置のところで、媒体パックのフィルタの上流側に形成した。これらの孔をそれらの位置に形成したのは、それらの孔が、リークが概して検出され難い位置を示すからである。
【0045】
フローレートが約2,400cfmとなるまで、試験リグの可変周波数駆動部を調整した。ATI TDA−4B Liteエアロゾール発生器を用いてPAOエアロゾルを発生させ、このPAOエアロゾルを汚染ハウジング内のエアロゾル射出リングから射出した。自動走査制御及びサンプリングシステムを用いて、Lighthouse Solair3100+レーザー粒子計数器(0.3ミクロンサイズの範囲)を用いるリーク試験を行った。結果は下記の表に挙げる。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
設計されるように、2,400cfmの定格空気流、及び0.3ミクロン径の1立方フィート当たり460,000,000粒子の上流攻撃濃度で、システムは、0.125インチ(約0.3175ミリメートル)/秒の走査速度でピンホールリークの位置を突き止めることが可能であったが、0.250インチ(約0.635センチメートル)/秒では不可能であった。上流から、より高いエアロゾル攻撃を用いることにより、より迅速な走査速度でリークの位置を突き止めることが可能であるが、その理由は、リークによる攻撃の量がより高く、より容易に検出されることができるためである。また、より低い空気流では、システムは、ピンホールを通過する粒子が清浄な空気によってフィルタの下流で希釈されず、ゆえに走査の際により容易に検出されるため、より迅速な走査速度でリークを見つけることが可能である。
【0049】
約0.1875インチ/秒(0.48cm/秒)までの走査速度は、許容可能な走査結果をもたらすことが実証されている。したがって、1分当たり2400立方フィート以下の動作速度を有するシステムでは、1秒当たり約0.1875インチ以下の走査速度を用いて、Vバンクフィルタのリークを検出し、ここでは、上流の攻撃は、2,400cfmの流れにおいて1立方フィート当たり約300,000,000粒子(1立方メートル当たり約8,495,050粒子)である。走査速度はより低い動作速度及び/又はより高い攻撃では上がるであろうことが意図される。
【0050】
このように、Vバンクフィルタの走査試験を可能にする方法及び装置が提供される。有利には、本発明は、ピンホールリークの試験が必要とされる用途でのVバンクフィルタの使用を可能にする。
【0051】
本発明の教示を組み込む各種実施形態を示し本明細書中で詳細に説明してきたが、当業者は、これらの教示をなおも組み込む多くの他の変形実施形態を容易に考案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図1B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図2】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図3】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図4A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図4B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図5A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図5B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図6】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図7】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの別の実施形態である。
【図8】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図9】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図10】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図11】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図12A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの別の実施形態である。
【図12B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの別の実施形態である。
【技術分野】
【0001】
本発明は包括的に、Vバンクフィルタベッド走査のための方法及び装置に関する。
【0002】
[関連出願]
本願は、Thomas C. Morseにより2005年10月24日に出願された米国仮特許出願第60/729,643号(その全体が本明細書に参照により援用される)の利益を主張する。
【背景技術】
【0003】
高い空気流要件を有する多くの汚染制御用途は、層流が主要な影響を及ぼさない場合にパネルフィルタを覆うVバンクフィルタを利用する。しかしながら、従来の製造及び実証は、ピンホールリークについてフィルタ媒体を厳密にリーク試験(すなわち走査試験)することが不可能であるため、効率試験全体に対するVバンクの試験には限界がある。Vバンクフィルタを走査試験することが不可能であることは、「EN1822:THE STANDARD THAT GREATLY IMPACTED THE EUROPEAN CLEANROOMS MARKET」と題する、Cleanrooms Magazineにおける2001年10月発行の論文において立証されている。この論文では、著者は「...V字形のプリーツ状(pleat)パッケージを有するHEPA/ULPAフィルタは走査することができず、その理由は、測定用プローブが、プリーツ状パッケージ内での考えられ得るリークの十分近くに至ることができないためである」と述べている。
【0004】
しかしながら、汚染制御について増えつつある厳格な実証要件(走査試験を必要とする)のために、多くの設備ではVバンクフィルタ製品ではなく深いプリーツ状のフィルタ製品を用いざるを得なくなっている。深いプリーツ状のフィルタは概して、Vバンクフィルタのエアハンドリング機能を有さないため、より多くのフィルタが所定用途に必要とされるであろうし、また、フィルタを通るガス流を駆動するのにより多くのエネルギーが必要とされるであろう。ゆえに、Vバンクフィルタを用いることのできる用途において深いプリーツ状のフィルタを使用することは、フィルタ及びエネルギー使用のコストをより高くするであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、Vバンクフィルタベッドを走査するための方法及び装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施の形態は概して、Vバンクフィルタを走査するための方法及び装置に関する。一実施の形態では、Vバンクフィルタを走査する装置は、試験の際にVバンクフィルタのバンク間に延びるように構成される中空体を有する。中空体は第1の端及び第2の端を有する。出口が中空体の第2の端に形成され、試験装置を中空体の内容積部に結合するようになっている。第1の複数の孔が中空体に形成され、それらの孔は内容積部と流体結合される。
【0007】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法が提供される。一実施の形態では、当該方法は、複数のサンプルポートを有するプローブをフィルタパックに隣接するフィルタに挿入する工程、及びプローブをフィルタパックに沿って移動させる工程を含む。
【0008】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査するための方法は、プローブを用いてVバンクフィルタのスロットを走査すること、及びフィルタを通過してプローブに入り込むガスのサンプルを回収することを含む。
【0009】
一実施の形態では、Vバンクフィルタを走査試験するためのプローブは、内容積部と第1の端及び第2の端とを有する中空体を有する。中空体は、試験の際にVバンクフィルタのバンク間に延びるように構成される。中空体の第2の端に形成される出口は、中空体の内容積部を試験装置に結合するようになっている。第1の複数の孔が中空体に形成され、内容積部に流体結合される。
【0010】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタを走査試験するためのプローブは、第1の端がシールされていると共に第2の端にポートを有する細長い中空体を有する。テーパ状スロットが中空体の壁に形成され、ここでは、テーパ状スロットの広端が中空体の第1の端に向けられる。
【0011】
別の実施の形態では、Vバンクフィルタの濾過媒体の2つのバンク間にプローブを挿入すること、及びプローブをバンクに沿って移動させること、及び各バンクから個々に試験機器にサンプルを同時供給することを含む、Vバンクフィルタを試験するための方法が提供される。
【0012】
別の実施の形態では、「V」字形構成で配置されるフィルタ媒体の少なくとも2つの隣接するバンクを有するVバンクフィルタに攻撃を行うこと、フィルタ媒体の隣接バンク間に画定される開口にわたってプローブを走査すること、フィルタ媒体のバンクを通過してプローブに入り込む空気をサンプリングすること、及びサンプルがリークを示しているかどうかを判定することを含む、Vバンクフィルタを試験するための方法が提供される。
【0013】
本発明の教示は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解されることができる。
【0014】
理解し易くするために、可能な場合、図に共通の同一の要素を示すのに同一の参照符号を用いている。一実施形態の要素及び特徴は、さらに詳述はしないが他の実施形態に有利に取り入れることができることが意図される。
【0015】
しかしながら、添付の図面は本発明の例示的な実施形態を示すにすぎず、ゆえに、本発明の範囲を限定するものとは見なされず、本発明に対して他の同等の効果的な実施形態を許容し得ることに留意されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態は、ピンホールリークについてVバンクフィルタを走査試験するのに適している。本明細書に示されているフィルタは、Camfil Farr,Inc.から入手可能なFILTRA2000(商標)Vバンクフィルタであるが、当該試験装置及び方法を用いて他の構成を有するVバンクフィルタを走査試験してもよいことが意図される。走査試験を容易にするように開発された走査プローブは、手動の走査操作に対して合理的な走査速度(すなわち1秒当たり約1〜2インチ(1秒当たり25.4〜50.8ミリメートル)の範囲)を可能にし、さらに、自動又は半自動の走査用途での使用に適合し得る。
【0017】
プローブ設計
V字形ベッド媒体パック構成は、パック全体の面が単一平面内にある従来のボックス型媒体パックに比して、走査試験プロセス及びプローブ設計において障害をもたらす。従来のボックス型フィルタでは、プローブは一般的に、サンプルが引き出される一体移行部(integral transition)を有するチューブから構成される。この移行部は概ね正方形又は矩形である。このタイプのサンプリングプローブの設計は、プローブのサンプリング面にわたる局所的な速度が等しくなっており、その結果、サンプリング面にわたって均一な空気流が得られるようになっている。
【0018】
本発明では、プローブは、隣接する媒体パックを同時走査することを可能にする。このような同時走査は必須ではないが、同時走査によって、フィルタを試験する際にプローブを用いて操作者が行わねばならないフィルタ当たり複数回の「通過」が減るために望ましい。プローブは一回の通過で1つの媒体パックのみを走査するように構成してもよいことが意図される。
【0019】
図1〜図8は、Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの各種図を示す。走査の際に採取されたサンプルは所定の判定基準又はフィルタ効果を上回るピンホールリークの位置を判定するのに用いられ得る。まず、図1A及び図1Bに示すプローブ100を参照すると、プローブ100は概して、第1の端104がシールされていると共に第2の端108にポート106を有するチューブ又は他の中空体102である。中空体102の形状は、プローブ100の第1の端104をVバンクフィルタの隣接するバンク間に位置付けることを可能にするように構成される。ポート106は概して、光度計、パーティクルカウンター、又はリーク検出若しくは効率測定に適した他の機器等、試験機器に結合するようになっている。一実施形態では、ステンレス鋼管材の或る長さを、フィルタバンクによって画定される「V」字形に嵌まる形状(例えば「V」字形状又は三角形状)にするように曲げる。他の実施形態では、管材は直線であってもよく又は楔形状であってもよい。孔又はスロット等の複数の孔110は、例えばドリル穿孔によってプローブ100の少なくとも1つの脚の外向き側に沿って形成される。孔110の数、サイズ、及び間隔は、走査方向に対して垂直な媒体バンク(media bank)の長さに沿ってサンプリングを可能にするように選択される。したがって、孔110が形成されているプローブの長さは、プローブが使用されることになっている媒体バンクの長さにほぼ等しい。したがって、各脚の孔110は互いに反対方向にある。図1に示す実施形態では、プローブ100の各脚は、孔110の直線構成を含む。各脚の内容積部は、孔110を通して採取されたサンプルが試験機器に供給され得るようにポート106に流体結合される。
【0020】
孔110は単一のサイズ、異なるサイズ、又は組み合わせサイズであってもよい。一実施形態では、プローブ壁に形成された孔110の開口部又は平面領域は、プローブの第2の端108からサンプルが引き出されていることによる圧力損失を考慮するために第1の端104の方へのプローブの長さに沿って延びる孔間で低減されている。一実施形態では、孔110は、異なる開口部サイズを有する少なくとも2つの群の孔及び/又はスロットを含む。図1Bに示す実施形態では、孔110は、プローブ100のうち光度計から最も遠い第1の端104にさらなる群の孔110Cを含み、これらの孔は第2の端108(及び光度計)の最も近くに位置する近い群の孔110Aの直径よりも大きな直径(開口部)を有し、プローブ100の中間部に位置する真ん中の群の孔110Bは、それらの第2の端108から最も近い孔110の直径と最も遠い孔110の直径とのほぼ間の直径を有する。例えば、孔110は、約0.018〜0.062インチ(0.45〜1.57mm)の直径を有する近い群の孔110A、約0.055〜0.077インチ(1.40〜1.96mm)の直径を有する中間群の孔110B、及び約0.062〜0.093インチ(1.57〜2.36mm)の直径を有する遠い群の孔110Cを含み得る。プローブ100の長さに沿って孔径が増すことにより、プローブの長さに沿ってより均一な(且つ典型的な)サンプルが得られる。同様のプローブを、プローブの長さに沿って幅が変わる(例えば第1の端104に向かってテーパ状になっている)スロットとして構成されている孔110を用いて、又は、同じ成果を達成するために、プローブの長さに沿って離間したより大きな孔及び/又は異なる孔を用いるプローブの長さに沿って穿孔された材料を用いることによって設計することができる。
【0021】
図2及び図3は、フィルタの走査の際にフィルタの「V」字形内にプローブ100を位置決めする一体形ハンドル150及びガイド112を有するプローブ100を示す。これらのガイド112により、プローブの第1の端104をフィルタ内に挿入することができる距離を制限することによってプローブ100を各媒体パックから予め画定された距離に維持することが可能となる。バー、ロッド、ローラ、ベアリング、スライド、タブ、又は他のフィクスチャ等のガイド112(図2及び図3、並びに図8〜図11を参照)により、プローブを相応に媒体パック間の中心に置いたままにすることが確実となり、それにより、挿入又は走査の際のプローブ100との不慮の接触による媒体バンクの損傷の可能性がなくなり、また、プローブと媒体パックの面との間の距離を所要の距離(又は範囲)に維持することが確実となる。
【0022】
一実施形態では、プローブ100は、プリーツ状媒体バック間に嵌まるようにV字形内に形成される1つ又は複数の中空チューブ180から作製される。チューブ180は、ポート108に延びている第2の端106付近のT継手182にて結合される。プローブの孔110は、複数のスロット又は孔110A〜C(図1A及び図1B、図2及び図3に示す)、互い違いに配置された孔410(図4A及び図4Bに示す)、1つ又は複数のテーパ状スロット510(図5A及び図5Bに示す)、互い違いに配置されたスロット又は孔610(図6に示す)、又は1インチ(25.4mm)(これは一般的に、媒体パック及びサンプリングプローブ間の産業的に許容可能な距離である)の媒体パックの面内の空気サンプリングを可能にする他の構成として設計されてもよい。スロットを用いる実施形態では、孔110は図5A及び図5Bに示す単一スロット510とすることができるが、複数のスロットを用いてもよい。プローブ100の幾何形状は、標準又は業界の慣行がプローブを走査試験の際に媒体パックの近くに位置決めすることを必要とするであろう場合には変更してもよい。中空体102がチューブ180である実施形態では、孔110が形成されている円形面(チューブ180の外径)は、特に正方形コーナを有する従来の矩形プローブに比して、プローブと媒体との不慮の接触がなされる際にフィルタ媒体への損傷に対する保護を提供する。
【0023】
図4A及び図4Bに示す実施形態では、プローブ400は、第1の端104と合わさる脚402、404を有する中空体102を有する。脚402、404は、第1の端104から第2の端108に向かって外側にフレア状となっている。脚402、404のそれぞれは、各脚を試験機器に別個に結合するように第2の端108に別個のポート406A、406Bを有する。孔410(上述したように脚402、404に形成される)を通して採取されたサンプルは別個にサンプリングされ、個々の脚402、404付近のフィルタ媒体の特定のバンクのリーク検出が判定され得る。
【0024】
孔410は、より大きな孔径を有する孔が第1の端104により近くあるようなサイズで互い違いに配置されていてもよい。一実施形態では、孔410は、図1Bを参照して説明した孔110と同様に構成される。
【0025】
図5A及び図5Bに示す別の実施形態では、プローブ500は、上述したプローブ100又は400として構成され得る中空体102を有する。プローブ500は、中空体102の脚の外向き側内に形成されるスロット510を有する。一実施形態では、スロット510は、スロット510の広端が中空体102の第1の端104に近くなるようにテーパ状とすることができる。
【0026】
図6に示す別の実施形態では、プローブ600の一部が示される。プローブ100又は400として構成され得るプローブ600の中空体102は上述した。プローブ600は、スロットとして図6に示す複数の互い違いに配置された孔610を有する。孔610は、1つの孔610の一部が隣接する孔の上に重なるように中空体102の外向き側内に形成される。一実施形態では、中空体102の第1の端104に近い孔610は、第2の端付近106にある孔610よりも開領域に多くあるであろう。
【0027】
図7に示す別の実施形態では、プローブ700は矩形状を有する。プローブの幅は、Vバンクフィルタの媒体パック704間のVeeの広端に画定されるスロット702(空気が出る)の幅よりも幅が広くなるようになっている。プローブ700は、ロッド、ローラ、バー、又は図7に示すプローブ706の開端に結合される他の位置決め特徴部等のスロットとプローブを整合させる1つ又は複数のガイド706を有し得る。プローブ700は、プローブの周りを迂回する可能性をなくすために、可能な限りスロット702の近くに配置される。走査試験は、スロットに沿ってプローブを動かすことによって行われる。このことは、従来のHEPAフィルタを走査試験することと非常に類似しているが、ただし、媒体パックの代わりにプローブを用いてスロットを走査する。走査データもフィルタ効率を計算するのに用いられ得ることが意図される。
【0028】
図12A及び図12Bに示す別の実施形態では、Vバンクフィルタを走査するのに適したプローブ1200が図示されている。プローブ1200は、少なくとも1つのサンプルポート1204を有する本体1202を有する。図12A及び図12Bに示す実施形態では、4つのサンプルポート04が示されている。
【0029】
各サンプルポート1204は、サンプル入口ポート1206及びサンプル出口ポート108を有する。フィッティング1210は本体1202に出口ポート1208にて結合されて、ポート1204を光度計又は他の適した装置等の試験機器に結合するのが容易となる。
【0030】
少なくとも1つのガイド1212がプローブ1200のサンプル入口ポート側に設けられる。ガイド1212により、上述したようにフィルタとのプローブ1200の整合が容易となる。図12A及び図12Bに示す実施形態では、プローブ1200の主軸に対し垂直に固定されると共に走査方向と整合するバーの形態の2つのガイド1212が提供される。
【0031】
プローブの実証及びVバンクフィルタを試験するための方法
本発明のプローブはリークの位置を突き止めるのに効果的であるものと実証された。試験の際、FILTRA2000のVバンクフィルタを用いた。フィルタを試験リグ内に設置し、PAOで攻撃した。次いで、フィルタを上述したプローブを用いて手動で走査試験した。この試験を下記に詳述する。
【0032】
手順−挿入形状プローブ
一実施形態では、プローブ100、400、500等のプローブを用いてFILTRA2000(商標)を走査試験した。プローブを用いてV字形ベッドフィルタの下流側からVee内のフィルタ媒体のバンク間で走査した。
【0033】
0.5mm径の機械ペンシルを用いて、2つの孔をFILTRA2000(商標)のVバンクフィルタ内に意図的に設け、分かっている位置にリークを生じさせた。「孔A」を媒体パックの下流側の垂直押出部材から約1インチ(25.4mm)の位置で媒体パックのフィルタの下流側に形成した。「孔B」を媒体パックの上流側の垂直押出部材のごく近くの位置で媒体パックのフィルタの上流側に形成した。これらの孔をそれらの位置に形成した理由は、それらの孔が、リークが概して検出し難いと考えられる位置を示すからである。
【0034】
走査試験を行うのに用いられる試験リングは概して可変周波数駆動部を含み、この可変周波数駆動部を、エアフローステーション(AFS)にわたる圧力降下がAlnor Micromanometerを用いて測定した場合で約0.452インチ(約11.48ミリメートル)の水量ゲージ(w.g)(0.113kPa)となるまで調整した。フィルタ全体にわたるこの圧力降下は、フィルタを流れる流量が1分当たり約2000立方フィート(1分当たり56.6立方メートル)であること示す。
【0035】
ATI TDA−5Bの熱発生器を用いてPAOエアロゾルを生成し、このPAOエアロゾルを送風機の入口に射出した。ATI TDA−2E光度計を用いて、フィルタのすぐ上流の移行部において上流サンプルを得た。送風機、エアロゾル発生器、及び光度計を約20分間加温させることにより、定常運転を達成させる。
【0036】
エアロゾル発生器をオンにし、40〜50マイクログラム/リットルを得るように調整した。このような範囲を選択したのは、各種業界水準及び推奨基準(例えばIEST及びATI)が10〜100マイクログラム/リットルの範囲のエアロゾル攻撃で走査することを推奨しているからである。上流の攻撃濃度を光度計で測定した。光度計に接続したプロトタイプのプローブを用いてフィルタを走査試験し、その結果が下記の表1に示すように記録された。走査は、試験されるフィルタパックと孔(複数可)が対向するようにプローブをフィルタに手動挿入することによって行った。次に、ピンホールリークについて媒体を試験するためにプローブをフィルタパックにわたって前進させた。リーク閾値はIEST標準又は他の試験プロトコルに従って設定してもよい。
【0037】
使用した機器
試験フィルタ:FILTRA2000(商標)(Camfil Farr,Inc.から入手可能)
型番号:FA1570A−01−01−09
部品番号:855010095
シリアル番号:A116084−008
ラベル効率:99.998%
ラベル圧力降下:1インチ(約25.4mm)w.g(0.25kPa)
定格cfm:2150(1分当たり60.9立方メートル)
圧力指示計:ALNOR MicroManometer(デジタルマイクロマノメータ)
型:AXD550
機器I.D.:66303
較正:06/26/03
較正期限:06/26/04
リーク検出機器:ATIアナログ光度計
型:TDA−2E
シリアル番号:8462
較正:10/31/03
較正期限:10/31/04
エアロゾル発生器:
ATI熱発生器
型:TDA−5B
シリアル番号:15769
ATI ラスキンノズル(Laskin Nozzle)発生器
型:TDA−4BL
シリアル番号:14718
【0038】
【表1】
【0039】
走査試験が約40μg/lの上流攻撃を用いて完了した後、発生したエアロゾルに対する出力は約10μg/lに調整され、再度フィルタを走査した。その試験では40μg/lで行われた試験と同じ結果を得た。IEST−RP−CC0034.1の推奨基準と一致させるために、試験をATI TDA−4BLラスキンノズル発生器を用いて行った。その試験の結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
ブリードスルー(bleed through:滲み出し)に起因する「バックグラウンド濃度」は、ラスキンノズル発生器を用いての試験の際には問題ではなかった。「孔A」及び「孔B」は容易に検出された。したがって、「ブリードスルー」効果により、熱により発生したPAOを用いての試験の際にバックグラウンド濃度が示され、これは、IEST−RP−CC0034.1が推奨する最大の許容可能な浸透を超える。これは、ULPAフィルタ等、0.12μm粒子を除去する際に高い効率となるように設計される、より高い効率のフィルタを用いることによって克服されることができる。この下側では圧力降下が増大すると共にコストが増える。設計されるように、プローブはフィルタ内での小さなピンホールリークの位置を突き止める際に効果的であり、フィルタは設計フローレートで動作し、ラスキンノズル発生器を用いて発生した低温PAOで攻撃された。
【0042】
手順−上述のスロット式プローブ
別の実施形態では、プローブ700、1200等のプローブを用いてFILTRA2000(商標)を走査試験した。プローブを用いて、Vee間に入り込ませずにVee間のV字形ベッドフィルタの下流側の開口を走査した。プローブの高さは、媒体パックを超えて延びてVeeの各側のチャネルの上に重なるように設計された。以下に挙げた試験データについて、入口サンプルポート1206の開口は、5.406インチ高×0.125インチ幅(137mm×3.18mm)である。
【0043】
プローブの設計は、FILTRA2000(商標)(試験リグ内に設置されると共にPAOで攻撃された)を用いてリークの位置を突き止める際に有効であると実証された。フィルタは、小型のサーボモータによって回転したリードスクリューアセンブリに結合されたプローブアセンブリを用いて自動走査した。これにより、モータの回転速度の詳細な制御が可能となり、ゆえに、プローブアセンブリの直線速度の正確且つ厳密な制御が可能となる。この試験を以下に詳述する。
【0044】
0.020インチ(約0.508ミリメートル)の内径(I.D.)を有する毛管を用いて、2つの孔をFILTRA2000内に意図的に設けた。「孔1」を、媒体パックの下流側のフィルタの側から約6インチ(約15.24センチメートル)の位置のところで、媒体パックのフィルタの下流側に形成した。「孔2」を、媒体パックの上流側のフィルタの側から約1インチ(約2.54センチメートル)の位置のところで、媒体パックのフィルタの上流側に形成した。これらの孔をそれらの位置に形成したのは、それらの孔が、リークが概して検出され難い位置を示すからである。
【0045】
フローレートが約2,400cfmとなるまで、試験リグの可変周波数駆動部を調整した。ATI TDA−4B Liteエアロゾール発生器を用いてPAOエアロゾルを発生させ、このPAOエアロゾルを汚染ハウジング内のエアロゾル射出リングから射出した。自動走査制御及びサンプリングシステムを用いて、Lighthouse Solair3100+レーザー粒子計数器(0.3ミクロンサイズの範囲)を用いるリーク試験を行った。結果は下記の表に挙げる。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
設計されるように、2,400cfmの定格空気流、及び0.3ミクロン径の1立方フィート当たり460,000,000粒子の上流攻撃濃度で、システムは、0.125インチ(約0.3175ミリメートル)/秒の走査速度でピンホールリークの位置を突き止めることが可能であったが、0.250インチ(約0.635センチメートル)/秒では不可能であった。上流から、より高いエアロゾル攻撃を用いることにより、より迅速な走査速度でリークの位置を突き止めることが可能であるが、その理由は、リークによる攻撃の量がより高く、より容易に検出されることができるためである。また、より低い空気流では、システムは、ピンホールを通過する粒子が清浄な空気によってフィルタの下流で希釈されず、ゆえに走査の際により容易に検出されるため、より迅速な走査速度でリークを見つけることが可能である。
【0049】
約0.1875インチ/秒(0.48cm/秒)までの走査速度は、許容可能な走査結果をもたらすことが実証されている。したがって、1分当たり2400立方フィート以下の動作速度を有するシステムでは、1秒当たり約0.1875インチ以下の走査速度を用いて、Vバンクフィルタのリークを検出し、ここでは、上流の攻撃は、2,400cfmの流れにおいて1立方フィート当たり約300,000,000粒子(1立方メートル当たり約8,495,050粒子)である。走査速度はより低い動作速度及び/又はより高い攻撃では上がるであろうことが意図される。
【0050】
このように、Vバンクフィルタの走査試験を可能にする方法及び装置が提供される。有利には、本発明は、ピンホールリークの試験が必要とされる用途でのVバンクフィルタの使用を可能にする。
【0051】
本発明の教示を組み込む各種実施形態を示し本明細書中で詳細に説明してきたが、当業者は、これらの教示をなおも組み込む多くの他の変形実施形態を容易に考案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図1B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図2】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図3】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図4A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図4B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図5A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図5B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図6】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの種々の実施形態の各種図のうちの1つの図である。
【図7】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの別の実施形態である。
【図8】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図9】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図10】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図11】走査試験を容易にするようにVバンクフィルタと係合した本発明のプローブのイメージを示す図である。
【図12A】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの別の実施形態である。
【図12B】Vバンクフィルタを走査試験するのに適したプローブの別の実施形態である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Vバンクフィルタを試験するための方法であって、
「V」字形構成で配置されるフィルタ媒体の少なくとも2つの隣接するバンクを有するVバンクフィルタに刺激を与える工程、
プローブを前記フィルタ媒体の前記隣接するバンク間に画定される開口にわたって走査する工程、
前記フィルタ媒体の前記バンクを通って前記プローブに入り込む空気をサンプリングする工程、及び
サンプルがリークを示しているかどうかを判定する工程を含む、Vバンクフィルタを試験するための方法。
【請求項2】
前記走査する工程は、前記プローブの本体内に形成される第1のサンプルポートを前記開口にわたって移動させる工程、及び
前記プローブの前記本体内に形成される第2のサンプルポートを前記第1の開口に隣接して画定される第2の開口にわたって移動させる工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記走査する工程は、前記プローブを1秒当たり約0.1875インチ(0.48cm/秒)未満の速度で移動させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記走査する工程は、前記プローブを1秒当たり約0.125インチ(0.32cm/秒)未満の速度で移動させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フィルタを1立方フィート当たり少なくとも約300,000,000粒子(1立方メートル当たり8,495,050粒子)で攻撃する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フィルタに少なくとも2000cfm(1分当たり56.6立方メートル)の空気流を供給する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記走査する工程は、前記プローブのガイドを前記フィルタと係合させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項1】
Vバンクフィルタを試験するための方法であって、
「V」字形構成で配置されるフィルタ媒体の少なくとも2つの隣接するバンクを有するVバンクフィルタに刺激を与える工程、
プローブを前記フィルタ媒体の前記隣接するバンク間に画定される開口にわたって走査する工程、
前記フィルタ媒体の前記バンクを通って前記プローブに入り込む空気をサンプリングする工程、及び
サンプルがリークを示しているかどうかを判定する工程を含む、Vバンクフィルタを試験するための方法。
【請求項2】
前記走査する工程は、前記プローブの本体内に形成される第1のサンプルポートを前記開口にわたって移動させる工程、及び
前記プローブの前記本体内に形成される第2のサンプルポートを前記第1の開口に隣接して画定される第2の開口にわたって移動させる工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記走査する工程は、前記プローブを1秒当たり約0.1875インチ(0.48cm/秒)未満の速度で移動させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記走査する工程は、前記プローブを1秒当たり約0.125インチ(0.32cm/秒)未満の速度で移動させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フィルタを1立方フィート当たり少なくとも約300,000,000粒子(1立方メートル当たり8,495,050粒子)で攻撃する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フィルタに少なくとも2000cfm(1分当たり56.6立方メートル)の空気流を供給する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記走査する工程は、前記プローブのガイドを前記フィルタと係合させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【公開番号】特開2009−180739(P2009−180739A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112482(P2009−112482)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【分割の表示】特願2008−537886(P2008−537886)の分割
【原出願日】平成18年10月24日(2006.10.24)
【出願人】(508043501)カムフィル ファー,インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【分割の表示】特願2008−537886(P2008−537886)の分割
【原出願日】平成18年10月24日(2006.10.24)
【出願人】(508043501)カムフィル ファー,インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]