説明

マグネシウム材料用被覆組成物

【課題】塗膜の厚さが異なる部分が存在していても発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜を形成するマグネシウム材料用被覆組成物、ならびに塗膜の厚さが異なる部分が存在していても発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢が維持された透明塗膜を有するマグネシウム材料およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】マグネシウム材料に適用される被覆組成物であって、不揮発分1〜70質量%および水1〜20質量%を含有し、全量が100質量%となるように有機溶媒が配合されてなるマグネシウム材料用被覆組成物、前記マグネシウム材料用被覆組成物がマグネシウム材料の表面上に塗布されてなる透明塗膜を有するマグネシウム材料、および前記マグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することを特徴とする透明塗膜を有するマグネシウム材料の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネシウム材料用被覆組成物に関する。さらに詳しくは、マグネシウム材料用被覆組成物、ならびに透明塗膜を有するマグネシウム材料およびその製造方法に関する。本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、マグネシウム材料が有する質感を損なうことなく、マグネシウム材料を発色させることができることから、例えば、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)、デジタルカメラ、テレビ、家庭電化製品、建材ボード、装飾品、自動車などの部品を構成するマグネシウム材料を塗装するのに有用である。
【背景技術】
【0002】
マグネシウム材料の表面上に着色塗膜を形成するための塗料として、シリカゾルゲル塗料、チタニアゾルゲル塗料などのゾルゲル塗料および有機金属化合物を含有するゾルゲル塗料用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、発色模様に変化をつけたカラークリア塗装金属板を得る塗料として、燐片状無機質を透明の金属酸化物で被覆した発色顔料が分散されたクリア塗料が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかし、前記ゾルゲル塗料用組成物およびクリア塗料は、いずれも、塗膜が厚い部分では単位面積あたりの着色成分の量が多くなるため発色が濃くなり、塗膜が薄い部分では単位面積あたりの着色剤の量が少なくなるため色が薄くなることから、塗膜の着色に濃淡部分が生じるという欠点がある。さらに、前記ゾルゲル塗料用組成物およびクリア塗料は、形成された塗膜に前記着色成分が含まれていることからマグネシウム材料の質感が低下し、マグネシウム材料の端部では表面張力によって塗膜が厚くなることから塗膜の着色が濃くなるという欠点がある。
【0004】
形成された塗膜の着色ムラが発生する原因である塗膜の厚さの不均一を是正するために、いわゆるカラーイングクリア塗料を塗膜の厚さが薄くなるようにして繰り返して塗布する方法が考えられる。しかし、この方法には、塗装工程が多くなるため、生産性が低下するとともに、マグネシウム材料上に着色成分が依然として存在するため、マグネシウム材料が有する質感を十分に発現させることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−168979号公報
【特許文献2】特開2006−159608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜をマグネシウム材料の表面上で形成するマグネシウム材料用被覆組成物を提供することを課題とする。
【0007】
本発明は、また、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜が形成されたマグネシウム材料の製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
本発明は、さらに塗膜の厚さが異なる部分が存在していても色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する透明塗膜が形成されたマグネシウム材料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
(1) マグネシウム材料に適用される被覆組成物であって、不揮発分1〜70質量%および水1〜20質量%を含有し、全量が100質量%となるように有機溶媒が配合されてなるマグネシウム材料用被覆組成物、
(2) 不揮発分1〜70質量%および水1〜20質量%を含有し、全量が100質量%となるように有機溶媒が配合されてなるマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することを特徴とする透明塗膜を有するマグネシウム材料の製造方法、
(3) マグネシウム材料の表面上に形成されている酸化皮膜を除去した後、マグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布する前記(2)に記載の透明塗膜を有するマグネシウム材料の製造方法、および
(4) 前記(1)に記載のマグネシウム材料用被覆組成物がマグネシウム材料の表面上に塗布されてなる透明塗膜を有するマグネシウム材料
に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜をマグネシウム材料の表面上で形成するという優れた効果を奏する。
【0011】
本発明のマグネシウム材料の製造方法によれば、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜が形成されたマグネシウム材料を製造することができるという優れた効果が奏される。
【0012】
本発明の透明塗膜を有するマグネシウム材料は、前記マグネシウム材料用被覆組成物がマグネシウム材料の表面上に塗布されているので、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、前記したように、マグネシウム材料に適用される被覆組成物であり、不揮発分1〜70質量%および水1〜20質量%を含有し、全量が100質量%となるように有機溶媒が配合されていることを特徴とする。
【0014】
本願明細書において、不揮発分は、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物に含まれている樹脂成分、および添加剤のうち揮発せずに塗膜に残存する成分を意味する。
【0015】
樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂などのアクリル系樹脂をはじめ、アルキド樹脂、アルキド−メラミン樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの樹脂成分は、それぞれ単独で用いてもよく、水を含む溶液に均一に溶解するのであれば、2種類以上を併用してもよい。
【0016】
樹脂成分のなかでは、透明性を有する樹脂成分は、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料に塗布したときに、その塗膜の厚さが不均一である場合や、当該マグネシウム材料の端部で形成された塗膜が表面張力によって厚くなった場合であっても、色に濃淡が発生することを防止することができ、均一な着色を有する被覆マグネシウム材料を与えるという利点を有する。
【0017】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物における不揮発分の含有率は、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物の用途、その樹脂成分の種類、塗装方法などによって異なるので一概には決定することができないが、マグネシウム材料の保護や発色に十分な塗膜の厚さを確保するために本発明のマグネシウム材料用被覆組成物の使用量を多くすることによって塗装面に垂れなどが生じがたくする観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、不揮発分である樹脂成分の種類にもよるが、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物が均一な組成を有するとともに塗膜を容易に形成させる観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下である。例えば、エアスプレーで塗装する場合には、形成される塗膜の厚さが通常0.3〜50μm程度であることを考慮して、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは1〜60質量%、さらに好ましくは3〜50質量%である。
【0018】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物における水の含有率は、発色させるとともに金属的な色彩をマグネシウム材料に付与する観点から、1〜20質量%、好ましくは3〜20質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。
【0019】
マグネシウム材料の発色の程度は、このマグネシウム材料用被覆組成物における水の含有率を調整することにより、容易に調節することができる。また、本発明においては、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料に塗布した後、その周囲雰囲気における湿度を調整することにより、マグネシウム材料の発色の程度を調節することもできる。
【0020】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物の組成は、透明な塗膜を形成し、当該マグネシウム材料用被覆組成物に含まれる各成分が均一に分散するのであれば、特に限定されない。
【0021】
なお、本願明細書において、「透明」とは、無色透明および着色透明の双方を意味し、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することによって形成された塗膜は、無色透明および着色透明のいずれであってもよい。
【0022】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物には、不揮発成分および水以外に、当該マグネシウム材料用被覆組成物の全量が100質量%となるようにするために、有機溶媒が配合される。
【0023】
有機溶媒は、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物に水が含有されることから、水との親和性に優れた有機溶媒であることが好ましい。水との親和性に優れた有機溶媒としては、親水性有機溶媒が挙げられる。親水性有機溶媒は、水とのなじみがよく、常温で水を溶解するとともに、樹脂成分を溶解し、均一な溶液となる有機溶媒を意味する。
【0024】
親水性有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4の1価脂肪族アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンなどの多価脂肪族アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテルなどの多価アルコールエーテル;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの親水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、本発明の目的が阻害されない範囲内で、2種類以上を併用してもよい。有機溶媒の種類は、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物に含まれる樹脂成分の種類に応じて適宜選択することが好ましい。
【0025】
なお、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピレングリコール、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル系有機溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶媒;ジイソプロピルエーテル、エチルエトキシプロピオネート、テトラヒドロフランなどのエーテル系有機溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶媒などが含まれていてもよい。
【0026】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物における有機溶媒の含有率は、前記したように、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物の全量が100質量%となるように調整される。
【0027】
なお、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、例えば、着色剤、レベリング剤、粘性調整剤、脱泡剤、撥水剤、親水化剤などの一般に塗料に用いられている添加剤が含まれていてもよい。
【0028】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、着色顔料や染料などの着色剤を微量で含有させることにより、いわゆるカラーイングクリヤー(着色透明塗料)とすることもできる。
【0029】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、樹脂成分、水、有機溶媒および必要により添加剤を、各成分が均一に分散するように混合することによって容易に調製することができる。
【0030】
以上のようにして得られる本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、マグネシウム材料の表面上に塗布したとき、従来のように光輝材や着色成分を用いなくても発色し、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜をマグネシウム材料の表面で形成する。
【0031】
したがって、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料に塗布することにより、1回あたりの塗布量が多く、塗膜の厚さが不均一な場合や、マグネシウム材料の端部で表面張力によって塗膜が盛り上がった場合であっても色ムラが生じ難く、マグネシウム材料が全体にわたって均一に発色するので、発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜が形成されたマグネシウム材料を得ることができる。
【0032】
本発明のマグネシウム材料の製造方法は、前記マグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することを特徴とする。本発明のマグネシウム材料の製造方法は、前記特徴を有するので、塗膜の厚さが異なる部分が存在していても発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有する塗膜が形成されたマグネシウム材料が得られる。
【0033】
マグネシウム材料は、マグネシウムのみで構成されていてもよく、マグネシウム合金であってもよいが、実用的には機械的性質、化学的性質などの性質に優れていることから、マグネシウム合金であることが好ましい。
【0034】
マグネシウム材料としては、例えば、純マグネシウム、Mg−Al−Mn系合金、Mg−Al−Zn系合金、Mg−Zn−Zr系合金、Mg−Zn−Cu系合金、Mg−Zn−RE−Zr系合金(但し、REはLa、Ce、Ndなどの希土類金属を示す。以下同じ)、Mg−RE−Zr−Ag系合金、Mg−Y−RE系合金、Mg−Al−RE系合金、Mg−Al−Si系合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
【0035】
また、マグネシウム合金の具体例としては、AM20、AM50、AM60、AM100、AZ31、AZ61、AZ63、AZ80、AZ91、ZK21、ZK40、ZK51、ZK60、ZK61、ZC63、ZC71、EZ23、EZ32、EZ33、ZE41、ZE63、QE22、WE43、WE54、AE22、AE41、AE42、AE52、AS41などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。マグネシウム材料の形状は、特に限定されず、その用途などに応じて適宜決定すればよい。
【0036】
一般に、マグネシウム材料は、大気中で酸化されやすいことから、その表面上に酸化皮膜が形成されていたり、マグネシウム材料の成形加工時にマグネシウム材料の表面上に酸化皮膜が形成されたりする場合がある。酸化皮膜が形成されているマグネシウム材料の表面上に本発明のマグネシウム材料用被覆組成物を塗布したとき、発色が不均一となることがある。
【0037】
したがって、マグネシウム材料の表面上に本発明のマグネシウム材料用被覆組成物を塗布する前には、あらかじめマグネシウム材料の表面に形成されている酸化皮膜を除去することが好ましい。
【0038】
マグネシウム材料の表面に形成されている酸化皮膜を除去する方法としては、例えば、バフ研磨、ベルト研磨、ブラスト、ブラシ研磨、脱脂、エッチングなどの機械的前処理法や化学的前処理法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
【0039】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布する方法としては、例えば、エアスプレー法、アプリケーター法、ロールコート法、カーテンフローコート法、刷毛塗り法、浸漬法などが挙げられるが、本発明は、かかる方法によって限定されるものではない。
【0040】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することによって形成される塗膜の厚さ(乾燥後の塗膜の厚さ)は、本発明のマグネシウム材料用被覆組成物の用途に応じて適宜決定すればよく、特に限定されないが、通常、0.3〜100μmであることが好ましく、3〜60μmであることがより好ましく、5〜40μmであることがさらに好ましい。
【0041】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布した後、形成された塗膜を乾燥させるときの乾燥条件は、樹脂成分の種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、当該樹脂成分の種類などに応じて適宜決定することが好ましい。形成された塗膜は、例えば、常温で乾燥させてもよく、焼き付けによって乾燥させてもよい。形成された塗膜を焼き付けによって乾燥させる場合には、通常、80〜250℃の温度範囲内の適切な温度で20秒〜2時間の範囲内の適切な時間で形成された塗膜を加熱すればよい。
【0042】
以上のようにして本発明のマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することによって形成された透明塗膜を有するマグネシウム材料は、マグネシウム材料の表面へのマグネシウム材料用被覆組成物の塗布量や形成された塗膜の厚さにバラツキがある場合であっても、マグネシウム材料用被覆組成物を塗布した部分は、全体にわたって均一な発色を呈する。
【0043】
したがって、本発明の透明塗膜を有するマグネシウム材料は、例えば、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)、デジタルカメラ、テレビ、家庭電化製品、建材ボード、装飾品、自動車などの部品に金属的な質感を付与するために使用されるマグネシウム材料に好適に使用することができる。
【実施例】
【0044】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0045】
実施例1〜7および比較例1〜4
アミン・グリシジル反応型の2液型塗料〔(株)トウペ製、商品名:スーパーTOP♯1000クリヤー(改)A(主剤)、不揮発分の含有率:37質量%、反応基:アミン基〕と硬化剤〔(株)トウペ製、商品名:スーパーTOP♯1000B(硬化剤)、不揮発分の含有率:80質量%、反応基:グリシジル基〕とを6:1の質量比で混合し、得られた混合物100gあたり、表1に示す使用量の水および有機溶媒(エチレングリコールモノブチルエーテル)を混合することにより、マグネシウム材料用被覆組成物を得た。得られたマグネシウム材料用被覆組成物における不揮発分の含有率および水の含有率を表1に示す。
【0046】
次に、温度が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、前記で得られた被覆組成物を砥粒粒度400番の研磨ベルトにより研磨したマグネシウム材料(AZ31)からなるプレートに乾燥後の塗膜の厚さが10〜13μmとなるようにエアスプレーによって塗布した後、大気中で100℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を得た。
【0047】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0048】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性について、Δb*、発色性、付着性、耐沸騰水性および被覆組成物の外観を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に併記する。
【0049】
なお、比較例4では、被覆組成物の外観が以下に示すように不良であったため、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性を調べなかった。
【0050】
〔Δb*〕
L*a*b*表色系では、明度をL*、色度(色相および彩度)をa*およびb*で表わす。これらのうち、b*は黄方向、−b*は青方向を示す。L*a*b*表色系における座標L*、a*およびb*において、2つの試料の間の色差は、それぞれΔL*、Δa*およびΔb*で表わされる。これらのΔL*、Δa*およびΔb*のなかで、本発明の被覆組成物は、特に黄方向のΔb*における着色性に優れていることから、Δb*を調べることとした。
【0051】
Δb*は、水の含有率が0質量%である被覆組成物を用いて形成された塗膜を有するマグネシウム材料(比較例1)のb0*を基準とし、各実施例または各比較例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料について測定されたb*から前記b0*を減ずることによって求めた。これを式で表わすと以下のようになる。
Δb*=[b*]−[b0*]
【0052】
なお、b*値は、塗膜が形成されたマグネシウム材料10枚において、色差計〔日本電色(株)製、品番:SE2000〕を用いてそれぞれ任意に選択された3ヵ所の発色を測定し、その平均値を求めた。
【0053】
〔発色性〕
前記で測定されたΔb*に基づき、以下の評価基準にて発色性を評価した。
(評価基準)
◎:Δb*が1.5以上
○:Δb*が0.3以上1.5未満
△:Δb*が0.1以上0.3未満
×:Δb*が0.1未満
【0054】
〔付着性〕
各実施例または各比較例で得られた塗膜を有するマグネシウム材料の塗膜の付着性は、JIS−K5600「5.6」に準じて評価した。
【0055】
〔耐沸騰水性〕
各実施例または各比較例で得られた塗膜を有するマグネシウム材料を沸騰水に1時間浸漬した後、JIS−K5600「5.6」に準じて評価し、その評価結果を耐沸騰水性の評価とした。
【0056】
〔被覆組成物の外観〕
マグネシウム材料用被覆組成物の外観を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:被覆組成物に白濁が認められない。
×:被覆組成物がやや白濁している。
××:被覆組成物が白濁している。
【0057】
【表1】

【0058】
表1に示された結果から、各実施例で得られた被覆組成物は、水を特定の含有率で含有しているので、マグネシウム材料を効率よく発色させることができることがわかる。また、各実施例の結果から、被覆組成物における水の含有率が20質量%となるまでΔb*が増加するが、比較例3の結果から水の含有率が20質量%を超えてもΔb*がほとんど増加しないことがわかる。
【0059】
また、Δb*が大きいほどマグネシウム材料の発色が良好となるが、各実施例の結果から、マグネシウム材料の発色は、被覆組成物における水の含有率が3質量%以上であるときに好ましくなり、5質量%以上であるときにより好ましくなり、7質量%以上であるときにさらに好ましくなり、10質量%以上であるときにより一層好ましくなることがわかる。
【0060】
さらに、各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、塗膜の付着性および耐沸騰水性にも優れていることがわかる。
【0061】
実施例8〜11
表1に示される実施例5の被覆組成物(水の含有率:10質量%)を用いて、室温が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、砥粒粒度400番の研磨ベルトにより研磨したマグネシウム材料〔AZ31〕からなるプレートに乾燥後の塗膜の厚さが表2に示すように塗布した後、大気中にて100℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を作製した。
【0062】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0063】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性として、Δb*および発色性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0064】
【表2】

【0065】
表2に示された結果から、被覆組成物における水の含有率を一定にして塗膜の厚さを変更しても、塗膜の厚さの変化による発色性の変化がほとんどないことがわかる。このことから、塗膜の発色性は、塗膜の厚さよりもむしろ被覆組成物における水の含有率によって変化することがわかる。
【0066】
実施例12〜13および比較例5
アクリル−メラミン系塗料〔(株)トウペ製、商品名:トアアクロンH♯450クリヤー改、不揮発分の含有率:45.60質量%〕100gあたり表3に示す量の有機溶媒(エチレングリコールモノブチルエーテル)および水を用い、両者を混合することにより、マグネシウム材料用被覆組成物を得た。得られたマグネシウム材料用被覆組成物における不揮発分および水の含有率を表3に示す。
【0067】
次に、温度が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、前記で得られた被覆組成物を砥粒粒度400番の研磨ベルトにより研磨したマグネシウム材料(AZ31)からなるプレートに乾燥後の塗膜の厚さが10〜13μmとなるようにエアスプレーによって塗布した後、大気中で140℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を得た。
【0068】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0069】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性として、Δb*、発色性、付着性、耐沸騰水性および被覆組成物の外観を実施例1と同様にして調べた。その結果を表3に併記する。
【0070】
なお、実施例12および実施例13では、発色が確認されない比較例5を基準としてΔb*および発色性を調べた。
【0071】
【表3】

【0072】
実施例14〜15および比較例6
アルキド−メラミン系塗料〔(株)トウペ製、商品名:トアメラタイト♯300クリヤー(改)、不揮発分の含有率:57.6質量%〕100gあたり表4に示す量の有機溶媒(エチレングリコールモノブチルエーテル)および水を用い、両者を混合することにより、マグネシウム材料用被覆組成物を得た。得られたマグネシウム材料用被覆組成物における不揮発分および水の含有率を表4に示す。
【0073】
次に、温度が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、前記で得られた被覆組成物を砥粒粒度400番の研磨ベルトにより研磨したマグネシウム材料(AZ31)からなるプレートに乾燥後の塗膜の厚さが10〜13μmとなるようにエアスプレーによって塗布した後、大気中で130℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を得た。
【0074】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、発色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0075】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性として、Δb*、発色性、付着性、耐沸騰水性および被覆組成物の外観を実施例1と同様にして調べた。その結果を表4に併記する。
【0076】
なお、実施例14および実施例15では、発色が確認されない比較例6を基準としてΔb*および発色性を調べた。
【0077】
【表4】

【0078】
表1、表3および表4に示された結果から、樹脂成分の種類を変更しても、各実施例で得られた被覆組成物は、水を特定の含有率で含有しているので、マグネシウム材料を効率よく発色させることができることがわかる。
【0079】
また、各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、塗膜の付着性および耐沸騰水性にも優れていることがわかる。
【0080】
実施例16〜22および比較例7
アルキド−メラミン系塗料〔(株)トウペ製、商品名:トアメラタイトHSクリヤー改、不揮発分の含有率:75質量%〕、有機溶媒(エチレングリコールモノブチルエーテル)および水を表5に示す組成となるように混合することにより、マグネシウム材料用被覆組成物を得た。
【0081】
次に、温度が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、前記で得られた被覆組成物を砥粒粒度400番の研磨ベルトにより研磨したマグネシウム材料(AZ31)からなるプレートに乾燥後の塗膜の厚さが10〜13μmとなるようにアプリケーターによって塗布した後、大気中で130℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を得た。
【0082】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0083】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性として、Δb*、発色性、付着性、耐沸騰水性および被覆組成物の外観を実施例1と同様にして調べた。その結果を表5に併記する。
【0084】
なお、各実施例では、発色が確認されない比較例7を基準としてΔb*および発色性を調べた。
【0085】
【表5】

【0086】
表5に示された結果から、水の含有率を一定とし、不揮発分の含有率を変更しても、各実施例で得られた被覆組成物は、マグネシウム材料を効率よく発色させることができることがわかる。また、各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、塗膜の付着性および耐沸騰水性にも優れていることがわかる。
【0087】
実施例23〜25、比較例8〜11および参考例1
アミン・グリシジル反応型の2液型塗料〔(株)トウペ製、商品名:スーパーTOP♯1000クリヤー(改)A(主剤)、不揮発分の含有率:37質量%、反応基:アミン基〕と硬化剤〔(株)トウペ製、商品名:スーパーTOP♯1000 B(硬化剤)、不揮発分の含有率:80質量%、反応基:グリシジル基〕とを6:1の質量比で混合し、得られた混合物100gあたり表6に示す量の水およびシンナー115gを混合することにより、マグネシウム材料用被覆組成物を得た。
【0088】
次に、温度が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、前記で得られた被覆組成物を表6に示す試験板に乾燥後の塗膜の厚さが10〜13μmとなるようにエアスプレーによって塗布した後、大気中で100℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を得た。
【0089】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0090】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性として、塗膜の状態を目視で観察し、その結果を表6に示した。
【0091】
また、各試験板において、被覆組成物を塗布する前の試験板と対比して、含水率が0%である被覆組成物が用いられた試験板または含水率が10%である被覆組成物が用いられた試験板に発色が認められたとき、表6の「目視評価」の欄に「発色」と示し、発色が認められないとき、表6の「目視評価」の欄に「変化なし」と示した。
【0092】
なお、各試験板において、Δb*は、当該試験板における含水率が10%である被覆組成物が用いられた試験板におけるb*から含水率が0%である被覆組成物が用いられた試験板におけるb*を減じた値を意味する。
【0093】
【表6】

【0094】
表6に示された結果から、本発明の被覆組成物は、水を特定の含有率で含有しているので、種々の種類のマグネシウム材料に対し、効率よく発色させることができることがわかる。
【0095】
また、参考例1で用いられた試験板は、実施例23で用いられた試験板と同一種類であるが、酸化皮膜が形成されているため、目視によって判断することができる程度の発色が認められず、実施例23と対比してΔb*の値が小さいことがわかる。このことから、マグネシウム材料を用いるとき、その表面上に酸化皮膜が形成されている場合には、あらかじめ当該酸化皮膜を除去しておくことが好ましいことがわかる。
【0096】
実施例26〜33および比較例12
アルキド−メラミン系塗料〔(株)トウペ製、商品名:トアメラタイトHSクリヤー改、不揮発分の含有率:75質量%〕、有機溶媒(エチレングリコールモノブチルエーテル)および水を表7に示す組成となるように混合することにより、マグネシウム材料用被覆組成物を得た。
【0097】
次に、温度が13℃、相対湿度が40%の雰囲気中で、前記で得られた被覆組成物を砥粒粒度400番の研磨ベルトにより研磨したマグネシウム材料(AZ31)からなるプレートに乾燥後の塗膜の厚さが0〜10μmとなるようにエアスプレーによって塗布した後、大気中で130℃の温度で20分間乾燥させることにより、塗膜が形成されたマグネシウム材料を得た。
【0098】
各実施例で得られた塗膜が形成されたマグネシウム材料は、色ムラがなく、マグネシウム材料が有する金属光沢を損なわずに、透明で金属光沢を有するものであった。
【0099】
次に、塗膜が形成されたマグネシウム材料の物性として、Δb*および発色性を実施例1と同様にして調べた。なお、比較例12において、Δb*および発色性を調べる際には、比較例7で得られた被覆組成物を用いた。それらの結果を表7に併記する。
【0100】
また、マグネシウム材料の発色の保護性を以下の方法に基づいて評価した。その結果を表7に併記する。
【0101】
〔発色の保護性〕
塗膜が形成されたマグネシウム材料を23℃の純水中に5分間浸漬した後、試験前後において色調が変化するかどうかを目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0102】
なお、比較例12においては、塗膜が形成されていないため、試験前後の塗膜が形成されていないマグネシウム材料の表面状態を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0103】
(評価基準)
○:マグネシウム材料の発色に変化が認められない。
△:マグネシウム材料の発色にわずかな変化が認められる。
×:マグネシウム材料の発色に明らかな変化が認められる。
【0104】
【表7】

【0105】
表7に示された結果から、各実施例で得られた被覆組成物は、マグネシウム材料を効率よく発色させることができるのみならず、水分が付着した場合であっても塗膜の存在によりマグネシウム材料の表面に変化が生じないことからマグネシウム材料の表面を効果的に保護することができることがわかる。
【0106】
したがって、各実施例で得られた被覆組成物は、マグネシウム材料が外気や水分などと接触することを遮断するため、マグネシウム材料の発色を維持するという効果を発現するものであることがわかる。
【0107】
実験例1
実施例5および比較例1と同様にして作製した塗装板(塗膜の厚さ:13μm)を用い、JIS−K5600「7.1」に基づいて、塩水噴霧試験を100時間行なった後、腐食面積率および片側最大腐食長さを以下の方法に基づいて評価した。その結果を表8に示す。
【0108】
〔腐食面積率〕
腐食面積率(R.N.)をJIS−H8602の附属書Aに基づいて評価した。
【0109】
〔片側最大腐食長さ〕
クロスカット部の片側の最大腐食長さを測定した。
【0110】
【表8】

【0111】
表8に示された結果から、実施例5で得られた被覆組成物は、水を含有するが、水を含有しない比較例1で得られた被覆組成物と対比して、耐食性が劣化せず、同等の性能を有することがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明のマグネシウム材料用被覆組成物は、例えば、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)、デジタルカメラ、テレビ、家庭電化製品、建材ボード、装飾品、自動車などの部品にマグネシウム材料自体の質感および発色を付与するのに好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マグネシウム材料に適用される被覆組成物であって、不揮発分1〜70質量%および水1〜20質量%を含有し、全量が100質量%となるように有機溶媒が配合されてなるマグネシウム材料用被覆組成物。
【請求項2】
不揮発分1〜70質量%および水1〜20質量%を含有し、全量が100質量%となるように有機溶媒が配合されてなるマグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布することを特徴とする透明塗膜を有するマグネシウム材料の製造方法。
【請求項3】
マグネシウム材料の表面上に形成されている酸化皮膜を除去した後、マグネシウム材料用被覆組成物をマグネシウム材料の表面上に塗布する請求項2に記載の透明塗膜を有するマグネシウム材料の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載のマグネシウム材料用被覆組成物がマグネシウム材料の表面上に塗布されてなる透明塗膜を有するマグネシウム材料。


【公開番号】特開2012−121958(P2012−121958A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272448(P2010−272448)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(391011157)株式会社トウペ (8)
【出願人】(307021715)三協マテリアル株式会社 (17)
【Fターム(参考)】