説明

いびき検出装置

【課題】就寝者のいびきの検出精度を高めた検出装置を提供する。
【解決手段】在床した就寝者により生じる振動を検知可能に設置され、当該振動に応じた出力信号を出力する振動検知部1と、出力信号に含まれる就寝者のいびきによる振動の周波数に対応する周波数の信号が所定の強度条件を満たした時刻をいびき候補時刻として検出するいびき候補時刻検出部14と、時間的に隣接するいびき候補時刻どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上のいびき候補時刻が検出された際に、所定数以上のいびき候補時刻のうち最先のいびき候補時刻を就寝者のいびきの開始時刻と決定する決定部16と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、就寝者のいびきを検出する装置、特に、いびきが生じている期間を検出する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いびきに基づいてその人の健康状態を把握できることが知られている。しかしながら、就寝している人のいびきをリアルタイムで観察することは、観察者の負担が高くなるため現実的ではない。一方、特許文献1のような装置を用いていびきを録音することも考えられる。しかし、就寝している間中いびきが生じているわけではないので、単に録音した音声を再生するだけでは、無駄が多く、観察者の負担も小さくならない。
【0003】
他方、特許文献2には、人体から発生する振動波形と音響波形とによっていびきを検出する装置が開示されている。また、特許文献3には、就寝者に起因する振動を取得するセンサの信号からいびきの固有周波数が含まれる周波数帯域の信号に基づいていびきを検出する技術が開示されている。この特許文献2,3に記載されている装置を用いれば、自動的にいびきを検出できるため、観察者の負担の軽減が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−262914号公報
【特許文献2】特開2005−305101号公報
【特許文献3】特開2009−072214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
いびきは呼吸により生じるため、いびきの発生タイミングと呼吸のタイミングとは相関性がある。そのため、特許文献2の装置を用いれば、その相関性に基づいたいびきの検出を行うことができる。
【0006】
しかしながら、特許文献2の装置では、振動と音声の2つの信号を処理する必要があるため、処理が複雑化する。また、何らかの原因で音声が正確に取得できなければ、その影響でいびきを検出することもできなくなる。
【0007】
これに対して、特許文献3の装置では、振動信号のみを用いるため、特許文献2のような問題は生じない。しかしながら、いびきの固有周波数は100Hz以上であり、この周波数の振動を検出するためには、サンプリングレートが5msec以下の比較的高精度な処理装置を使用する必要がある。このような高精度の処理装置は高価であるため、製造コストを増大させ、好ましくない。
【0008】
また、いびきの固有周波数の1/2の周波数の信号に基づいてもいびきの検出が可能であることが知られている。この場合には、比較的低級で廉価な処理装置を用いることができる。しかしながら、この場合に、いびきの固有周波数に対する処理と同様の処理を行うと、いびきの検出精度が低下する。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、就寝者のいびきの検出精度を高めた検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明のいびき検出装置は、在床した就寝者により生じる振動を検知可能に設置され、当該振動に応じた出力信号を出力する振動検知部と、前記出力信号に含まれる前記就寝者のいびきによる前記振動の周波数に対応する周波数の信号が所定の強度条件を満たした時刻をいびき候補時刻として検出するいびき候補時刻検出部と、時間的に隣接する前記いびき候補時刻どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上の前記いびき候補時刻が検出された際に、当該所定数以上のいびき候補時刻のうち最先のいびき候補時刻を前記就寝者のいびきの開始時刻と決定する決定部と、を備えている。
【0011】
この構成では、まず、いびきに起因する振動は固有の周波数の強度が高くなることに鑑みて、振動検知部からの出力信号に含まれるいびきに固有の周波数の信号に基づいて、いびき候補時刻が検出される。さらに、時間的に隣接するいびき候補時刻どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上のいびき候補時刻が検出されると、それらのいびき候補時刻のうち最先の時刻が真のいびきの開始時刻であると決定される。すなわち、この構成では、いびきに起因する振動らしい信号が所定間隔で所定数以上検出された場合に、それらのうち最先の時刻を真のいびきの開始時刻としている。これにより、ノイズによる影響を低減させ、いびきの検出精度を向上させることができる。なお、本発明におけるいびきの期間とは、いびきが連続して生じている区間であり、その区間の始期がいびきの開始時間、終期がいびきの終了時間である。
【0012】
また、上記問題を解決するために、本発明のいびき検出装置は、在床した就寝者により生じる振動を検知可能に設置され、当該振動に応じた出力信号を出力する振動検知部と、前記出力信号に含まれる前記就寝者のいびきによる前記振動の周波数に対応する周波数の信号が所定の強度条件を満たした時刻をいびき候補時刻として検出するとともに、当該いびき候補時刻に対応するいびき候補期間を設定するいびき候補時刻検出部と、時間的に隣接する前記いびき候補期間どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上の前記いびき候補期間が検出された際に、当該所定数以上のいびき候補期間のうち最先のいびき候補期間に基づいて前記就寝者のいびきの開始時刻を決定する決定部と、を備えている。
【0013】
この構成では、まず、いびきに起因する振動は固有の周波数の強度が高くなることに鑑みて、振動検知部からの出力信号に含まれるいびきに固有の周波数の信号に基づいて、いびき候補時刻が検出されるとともに、いびき候補期間を設定する。さらに、時間的に隣接するいびき候補期間どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上のいびき候補期間が検出されると、それらのいびき候補期間のうち最先のいびき候補期間に基づいて真のいびきの開始時刻を決定する。例えば、最先のいびき候補期間の始期を真のいびき開始時刻と決定する。すなわち、この構成では、いびきに起因する振動らしい信号が所定間隔で所定数以上検出された場合に、それらのうち最先の時刻を真のいびきの開始時刻としている。これにより、ノイズによる影響を低減させ、いびきの検出精度を向上させることができる。
【0014】
本発明のいびき検出装置の好適な実施形態の一つでは、前記出力信号に基づいて前記就寝者の呼吸状態を判定する呼吸状態判定部を備え、前記決定部は、直前の前記いびき候補時刻から所定の非検出期間が経過し、かつ、当該非検出期間の前記呼吸状態が正常である場合に、当該直前のいびき候補時刻に基づいて前記就寝者のいびきの終了時刻を決定する。
【0015】
この構成では、所定の非検出期間の間、いびきに起因する振動らしき信号が検出されず、かつ、その間、就寝者の呼吸状態が正常であれば、直前に検出されたいびき候補時刻を真のいびきの終了時刻として決定している。これにより、就寝者が正常な呼吸状態にある場合のいびきの終期を求めることができる。
【0016】
本発明のいびき検出装置の好適な実施形態の一つでは、前記出力信号に基づいて前記就寝者の呼吸状態を判定する呼吸状態判定部を備え、前記決定部は、直前の前記いびき候補時刻から所定の非検出期間が経過し、かつ、当該直前のいびき候補時刻から所定の無呼吸判定期間の終期までの間に前記呼吸状態が無呼吸である場合に、当該直前のいびき候補時刻を前記就寝者の無呼吸期間の始期と決定する。
【0017】
この構成では、所定の非検出期間の間、いびきに起因する振動らしき信号が検出されず、かつ、直前のいびき候補時刻から所定の無呼吸判定期間の終期までの間に就寝者が無呼吸状態であれば、その直前のいびき候補時刻を無呼吸期間の始期と決定する。これにより、いびきの期間だけでなく、就寝者が無呼吸状態となっている可能性のある期間をも検出することができる。
【0018】
本発明のいびき検出装置の好適な実施形態の一つでは、前記就寝者の周囲の音声を取得可能に設置され、当該音声に対応する音声信号を出力するマイクと、前記いびき候補時刻が検出された際に前記音声信号の録音を開始し、当該録音を開始してから前記いびきの開始時刻が決定されるまでに、最後に検出された前記いびき候補時刻から前記いびき間隔時間が経過した際に当該録音を停止する録音部と、を備えている。
【0019】
この構成では、録音が開始されていない状態でいびき候補時刻が検出された場合には就寝者周囲の音声の録音が開始される。一方、録音を開始してからいびきの開始時刻が決定されるまでに、最後に検出されたいびき候補時刻からいびき間隔時間が経過した際には録音を停止する。録音を開始してからいびきの開始時刻が決定されるまでに、最後に検出されたいびき候補時刻からいびき間隔時間が経過したということは、現在の録音を開始した時刻に対応するいびき候補時刻は真のいびきの開始時刻にはなり得ないことを示している。したがって、この構成ではいびきが生じていない期間の録音を停止し、記録容量の削減等に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】いびき検出装置の構成図である。
【図2】いびき検出装置の機能ブロック図である。
【図3】実施例1におけるいびき検出装置の処理の流れを表すフローチャートである。
【図4】いびき検出装置の処理の流れを表すフローチャートである。
【図5】実施例1における信号処理部の出力信号の例である。
【図6】実施例2におけるいびき検出装置の処理の流れを表すフローチャートである。
【図7】実施例2における信号処理部の出力信号の例である。
【図8】いびき検出装置の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0021】
以下に、図面を用いて本発明のいびき検出装置の実施形態を説明する。図1は、本実施形態におけるいびき検出装置の構成図である。本実施形態のいびき検出装置は、寝具上で就寝している人(以下、就寝者Mと称する)に起因する振動を検知する振動検知部1、就寝者Mの周囲の音声を取得して音声信号として出力するマイク2、および、振動検知部1とマイク2とからの出力に基づいて就寝者Mのいびきの検出等の各種処理を行う処理装置10により構成されている。
【0022】
振動検知部1は、就寝者Mの下、または、就寝者Mが用いる敷布団、マットレス等の寝具の下に設置され、検出した振動に応じた出力信号を出力する。したがって、振動検知部1は、就寝者Mのいびき、心臓の拍動、呼吸、体動等に起因する振動を検知することができる。図に示すように、本実施例における振動検知部1は、公知の振動センサを備えており、振動検知部1からの出力信号は処理装置10に入力されている。本実施形態では、サンプリング間隔が10msecの振動センサを用いている。したがって、この振動センサの周波数分解能は100Hzである。なお、本実施形態では、振動検知部1は1つの振動センサを備えているが、複数の振動センサをマトリクス状に配置する等、振動センサの数や配置形態は適宜変更可能である。
【0023】
図1に示すように、処理装置10はその前面に各種情報を表示するためのディスプレイ20およびディスプレイ20の表面に形成されたタッチパネル21を備えている。就寝者M等のユーザは、タッチパネル21を操作することにより、処理装置10に対して指示を与えることができる。また、処理装置10の前面右下隅にはプッシュ式の電源スイッチ22が設けられており、この電源スイッチ22によりいびき検出装置の起動・終了を行うことができる。処理装置10のディスプレイ20の左右には録音したいびきの再生や処理装置10からユーザへの通知を行う際に用いられるスピーカ23が備えられている。
【0024】
図2は、処理装置10に備えられている機能部を表す機能ブロック図である。本実施形態では、処理装置10は各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)やメモリを中核としてソフトウェアにより各機能部が構成されているが、各機能部はハードウェアにより構成しても構わないし、ハードウェアとソフトウェアとを協働させて構成しても構わない。
【0025】
図に示すように、処理装置10は、処理装置10全体を制御する制御部11、振動検知部1からの出力信号を取得する出力信号取得部12、出力信号取得部12により取得された出力信号からいびきに起因する振動の周波数帯域に対応する周波数帯域の信号を抽出し、第2出力信号として出力する信号処理部13、第2出力信号を所定の強度条件と比較することにより、いびきのかき始めの候補時刻(以下、いびき候補時刻と称する)を検出するいびき候補時刻検出部14、出力信号に基づいて就寝者Mの呼吸状態を判定する呼吸状態判定部15、いびき候補時刻検出部14により検出されたいびき候補時刻からいびきの開始時刻等を決定する決定部16、マイク2からの音声信号をハードディスク等の記録媒体に録音する録音部17を備えている。
【0026】
制御部11は、処理装置10全体の処理を制御する機能を有しており、録音部17の録音の開始/停止等の制御やディスプレイ20の表示制御をも行っている。
【0027】
出力信号取得部12には、リアルタイムに計測された振動検知部1からの出力信号が入力されている。入力された出力信号は信号処理部13および呼吸状態判定部15に送られる。
【0028】
出力信号を取得した信号処理部13は、出力信号からいびきの検出に必要な周波数帯の信号のみを抽出する。いびきに起因する振動の周波数(以下、いびき固有周波数と称する)は100Hz程度であることが知られている。そのため、出力信号から100Hz付近の周波数帯域の成分を抽出し、その抽出された成分に基づけば、いびきの発生の有無を判定することが容易になると考えられる。しかしながら、上述したように、本実施形態で用いる振動センサの周波数分解能は100Hzである。したがって、この振動センサの出力信号からいびき固有周波数の周波数特性を解析することは困難である。
【0029】
一方、いびきに起因する振動を計測した際の振動センサの出力信号の周波数特性として、いびき固有周波数の定数倍、および、1/2倍の周波数にピークを持つことが知られている。いびき固有周波数の定数倍の周波数は、本実施形態の振動センサの周波数分解能を超えているため、このような周波数の周波数特性を解析することは困難である。しかし、いびき固有周波数の1/2の周波数は50Hzであるため、本実施形態の振動センサを用いても、十分に周波数特性を解析することができる。したがって、本実施形態では、いびきの有無を判定する際に、いびき固有周波数の1/2付近の周波数帯の成分を用いている。
【0030】
そのため、本実施形態の信号処理部13は、出力信号に対して通過帯域を40Hzから50Hzとするバンドパスフィルタを適用し、第2出力信号として出力する機能を備えている。第2出力信号は、いびき候補時刻検出部14に送られる。
【0031】
いびき候補時刻検出部14は、第2出力信号を所定の強度条件と比較することにより、ある時点において就寝者Mがいびきをかいているか否かを判定し、いびき候補時刻を検出する。検出されたいびき候補時刻は決定部16に送られる。
【0032】
呼吸状態判定部15は、振動検知部1からの出力信号に基づいて就寝者Mの呼吸状態を判定する。なお、振動検知部1の出力信号から呼吸状態等を求めるためには、フィルタリング処理、例えば、特開2009−112596号公報に開示されている方法等の公知の方法を用いることができる。呼吸状態判定部15による判定結果は逐次決定部16に送られる。
【0033】
決定部16は、いびき候補時刻に基づいて就寝者Mのいびきの開始時刻を決定し、いびき候補時刻と呼吸状態とに基づいて就寝者Mのいびきの終了時刻を決定する。
【0034】
録音部17は、いびきの開始時刻からいびきの終了時刻までのマイク2からの音声信号を記録媒体に記録する。
【0035】
以下、図3,図4のフローチャートを用いて、本実施形態におけるいびき検出装置の処理の流れを説明する。なお、ここで説明する処理はほぼリアルタイム処理であり、信号処理部13から逐次入力される第2出力信号に基づいており、時刻tにおける第2出力信号をf(t)と記載する。また、呼吸状態判定部15の判定結果は逐次決定部16に入力されているものとする。
【0036】
まず、いびき検出装置が起動されると、制御部11は初期化としていびき候補時刻検出回数Nを0リセットする(#01)。なお、このいびき候補時刻検出回数Nはメモリに記憶されており、他の機能部からも参照可能となっている。
【0037】
いびき候補時刻検出部14は、注目時刻tにおける第2出力信号と所定の強度条件とを比較し、その強度条件を満たした時刻をいびき候補時刻とする。本実施形態では、第2出力信号のピーク値を検出し(#02)、そのピーク値が閾値THを超えた時刻をいびき候補時刻として検出する(#03のYes分岐、#04)。例えば、注目時刻tにおける第2出力信号f(t)が、その前後の時刻t±ΔTにおける第2出力信号よりも大きければ、f(t)をピーク値とする。すなわち、f(t−ΔT)<f(t)かつf(t+ΔT)<f(t)であれば、f(t)をピーク値とする。そして、f(t)>THであれば(#03のYes分岐)、時刻tをいびき候補時刻とする(#04)。なお、ΔTは振動センサのサンプリング間隔の定数倍であり、例えば10msecとすることができる。
【0038】
なお、注目時刻tは時間経過とともに変化するものであるため、#02の処理が行われるたびインクリメントされるものとする。
【0039】
このように、本実施形態では、第2出力信号のピークを検出する必要があるため、処理装置10は所定サンプル数の第2出力信号を一時的に記憶している。
【0040】
いびき候補時刻を検出したいびき候補時刻検出部14は、いびき候補時刻検出回数Nをインクリメントする(#05)。同時に、いびき候補時刻検出部14は、検出したいびき候補時刻tを決定部16に通知する。
【0041】
いびき候補時刻検出部14からの通知を受けた決定部16は、後述する無呼吸の可能性のある期間(以下、無呼吸期間と称する)の始期が決定されている場合に(#06のYes分岐)、このいびき候補時刻tを無呼吸期間の終期としてフラッシュメモリやハードディスク等の記録媒体に記録する(#07)。
【0042】
さらに、決定部16は、その時点までに検出されたいびき候補時刻の数、すなわち、いびき候補時刻検出回数Nに応じた処理を行う。まず、いびき候補時刻検出回数Nが1であれば(#08のYes分岐)、いびき開始候補時刻Sおよび直前のいびき候補時刻Pに取得したいびき候補時刻tを設定する(#12)。同時に、決定部16は制御部11に対していびき開始候補時刻Sを設定した旨を通知し、処理を#02に移行する。
【0043】
決定部16からの通知を受けた制御部11は、録音部17に対して録音を開始する指示を与え、録音部17によって記録媒体へのマイク2からの音声信号の録音が開始される(#13)。
【0044】
一方、いびき候補時刻検出回数Nが所定数以上の場合には(#09のYes分岐)、決定部16はいびき開始候補時刻Sをいびきの開始時刻と決定する(#10)。決定されたいびきの開始時刻は記録媒体に記録される。また、直前のいびき候補時刻Pにいびき候補時刻tを設定し(#14)、処理を#02に移行する。なお、本実施形態では、所定数を3としている。
【0045】
他方、いびき候補時刻検出回数Nが3未満の場合には(#09のNo分岐)、決定部16は直前のいびき候補時刻Pにいびき候補時刻tを設定し(#14)、処理を#02に移行する。
【0046】
ここまでが、いびき候補時刻が検出された場合の処理であるが、一方、いびき候補時刻が検出されない場合には(#02のNo分岐、または、#03のNo分岐)、いびき候補時刻検出部14は、いびき候補時刻検出回数Nが1以上であり、直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでが所定のいびき間隔時間以上であるか否かを判定する(#11)。なお、いびき間隔時間は適宜設定可能であるが、本実施形態では15秒としている。
【0047】
#11の判定条件が満たされない場合には(#11のNo分岐)、処理は#02に移行される。一方、#11の判定条件が満たされた場合には(#11のYes分岐)、その旨がいびき候補時刻検出部14から決定部16に通知される。
【0048】
いびき候補時刻検出部14からの通知を受けた決定部16は、いびき候補時刻検出回数Nが3未満であるか否かを判定し(#15)、3未満であれば(#15のYes分岐)制御部11に対していびきが検出されなかった旨を通知する。この通知を受けた制御部11は、録音部17に対して録音を終了して、録音データを削除するよう指示を与える(#20)。
【0049】
一方、いびき候補時刻検出回数Nが3以上であれば(#15のNo分岐)、決定部16は直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでの期間が所定の非検出期間以上であるか否かを判定する(#16)。なお、本実施形態では非検出期間は1分としている。
【0050】
直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでが1分未満であれば(#16のNo分岐)、処理を#02に移行させる。一方、直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでが1分以上であれば(#16のYes分岐)、決定部16は呼吸状態判定部15の判定結果に基づいて、直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tにおける就寝者Mの呼吸状態が正常であるか否かを判定する(#17)。なお、呼吸が正常であるとは、所定の間隔で呼気および吸気動作が繰り返されている状態をいう。
【0051】
直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tにおける就寝者Mの呼吸状態が正常であれば(#17のYes分岐)、決定部16は直前のいびき候補時刻Pをいびきの終了時刻と決定する(#18)。決定されたいびきの終了時刻は、記録媒体に記録される。同時に、決定部16はいびきの終了時刻を決定した旨を制御部11に通知する。
【0052】
決定部16から通知を受けた制御部11は、録音部17に対して録音を停止し、上述の処理により決定されたいびきの開始時刻(いびき期間の始期)から終了時刻(いびき期間の終期)までの音声データのみをいびき音声データとして記録媒体に登録するよう指示を与える(#19)。その後、処理は#01に移行される。
【0053】
一方、直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tにおける就寝者Mの呼吸状態が正常でない場合には(#17のNo分岐)、直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでの期間が所定の無呼吸判定期間以上であるか否かが判定される(#21)。本実施形態では、無呼吸判定期間は2分としているが、これに限定されるものではない。例えば、1分とすることもできる。
【0054】
直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでの期間が所定の無呼吸判定期間以上の場合には(#21のYes分岐)、決定部16は直前のいびき候補時刻Pを無呼吸期間の始期と決定する(22)。決定された無呼吸期間の始期は記録媒体に記録され、処理は#02に移行される。一方、直前のいびき候補時刻Pから現在の注目時刻tまでの期間が所定の無呼吸判定期間未満の場合にも処理は#02に移行される。
【0055】
図5は信号処理部13により処理された後の出力信号の例である。この信号を用いて上記処理を具体的に説明する。なお、この信号は時刻t1,t2,t3,t4,t5においてピーク値をとるものとする。また、各時刻t1,t2,t3,t4,t5の間隔は10秒であり、時刻t2とt2’との間は5秒とする。
【0056】
まず、時刻t1おいてピークとなる信号f(t1)が検出される(#02のYes分岐)。図から明らかなように、このときの信号f(t1)は閾値THよりも大きい(#03のYes分岐)。したがって、時刻t1がいびき候補時刻となり(#04)、Nがインクリメントされ1となる(#05)。そして、いびき開始候補時刻Sおよび直前のいびき候補時刻Pに時刻t1が設定され、録音が開始される(#08のYes分岐、#12、#13)。
【0057】
次に、時刻t2においてピークとなる信号f(t2)が検出されるが(#02のYes分岐)、f(t2)<THのため#03はNo分岐する。上述したように、時刻t1とt2との間隔は10秒であるため、#11の処理はNo分岐する。
【0058】
時刻t2’では、信号f(t2’)はピーク値ではなく(#02のNo分岐)、さらにN=1かつP(時刻t1)から15秒経過している。したがって、#11ではYes分岐する。このとき、N=1であるため#15でYes分岐し、録音が停止され、録音データも削除される(#20)。また、Nが0リセットされる(#01)。
【0059】
その後、時刻t3においてピークとなる信号強度f(t3)が検出されると(#02のYes分岐)、信号f(t3)>THであるため(#03のYes分岐)、時刻t3がいびき候補時刻となり(#04)、Nがインクリメントされ1となる(#05)。そして、いびき開始候補時刻Sおよび直前のいびき候補時刻Pに時刻t3が設定され、再度録音が開始される(#08のYes分岐、#12、#13)。
【0060】
その後、時刻t3から15秒経過する前に閾値THよりも大きなピーク値信号f(t4)が検出され、さらにそのときの時刻t4から15秒経過する前に閾値THよりも大きなピーク値信号f(t5)が検出される。このとき、N=3となるため、#09の処理はYes分岐し、いびき開始候補時刻S、すなわち、時刻t3がいびきの開始時刻として確定される。
【実施例2】
【0061】
上述の実施例1では、いびき候補時刻の間隔に基づいていびきの期間の始期等を決定したが、本実施例では候補期間を求め、そのいびき候補期間の間隔に基づいていびきの期間の始期等を決定する。したがって、実施例1とは主にいびき候補時刻検出部14および決定部16の処理が異なっている。なお、本実施例におけるいびき候補期間とは1回の呼吸で生じるいびきの期間の候補である。
【0062】
以下に、図6のフローチャートを用いて本実施例における処理の流れを説明する。なお、実施例1と同様の処理はその旨を記載し、詳細な説明は省略する。また、説明を簡単にするために、本実施例ではリアルタイム処理ではなく、第2出力信号は一度メモリに記憶されて後処理として実行されるものとする。また、注目時刻tを更新する旨は明記していないが、適時に更新するものとする。
【0063】
まず、初期化としていびき候補時刻検出回数Nを0リセットし、いびき候補期間フラグflagをfalseに設定する(#31)。このいびき候補期間フラグflagは、現在の注目時刻tがいびき候補期間内であるか否かを示している。
【0064】
次に、いびき候補時刻検出部14は、注目時刻tにおける第2出力信号f(t)が所定の閾値THを超えているか否かを判定する(#32)。第2出力信号f(t)がTHを超えており(#32のYes分岐)、かつ、いびき候補期間フラグflagがfalseであれば(#33)、このときの注目時刻tをいびき候補期間の始期sに設定するとともに、いびき候補期間フラグflagをtrueに設定する(#34)。すなわち、本実施例では、第2出力信号f(t)が閾値THを超えた時刻をいびき候補期間の始期としている。
【0065】
また、#33の処理においていびき候補期間フラグflagがtrueであれば、処理を#32に移行させる。
【0066】
一方、#32の処理において、第2出力信号f(t)が閾値TH以下の場合には(#32のNo分岐)、いびき候補期間フラグflagの値がチェックされる(#35)。このとき、いびき候補期間フラグflagがfalseであれば、処理を#32に移行させる。一方、いびき候補期間フラグflagがtrueであれば(#35)、このときの注目時刻tをいびき候補期間の終期eに設定するとともに、いびき候補期間フラグflagをfalseに設定する(#36)。すなわち、本実施例では、いびき候補期間の始期が検出された後に第2出力信号f(t)が閾値TH以下となった時刻をいびき候補期間の終期としている。
【0067】
上述のようにしていびき候補期間の始期および終期が決定されると、いびき候補期間の始期sからいびき候補期間の終期eまでをいびき候補期間として設定し、記憶する(#37)。また、いびき候補時刻Nをインクリメントする(#38)。
【0068】
その後、実施例1の#06から#10および#12から#14と同様の処理により、イびいきの開始時刻の決定、録音開始等が行われる(#39〜#46)。なお、実施例1ではいびきの開始時刻を定めるために注目時刻tを用いたが、本実施例では注目時刻tに代えていびき候補期間の始期sを用いている。すなわち、本実施例ではいびき候補期間の始期sをいびき候補時刻としいる。なお、いびき候補時刻はこれに限定されるものではなく、例えば、いびき候補期間内の第2出力信号が最大となる時刻や、いびき候補期間の中間時刻等、いびき候補期間から定まる時刻であればいびき候補時刻として用いることができる。
【0069】
また、上述の#34の処理によりいびき候補期間の始期が決定された場合には、いびき候補時刻検出回数Nが1以上であり、かつ、直前のいびき候補期間の終期eから現在検出したいびき候補期間の始期sまでが所定のいびき間隔時間以上経過しているか否かが判定される(#47)。この条件が充足される場合には(#47のYes分岐)、図4の#15の処理に移行する。一方、この条件が充足されない場合には(#47のNo分岐)、処理が#32に移行される。なお、本実施例におけるいびき間隔時間は実施例1の15秒よりも短い8秒としている。
【0070】
図7は信号処理部13により処理された後の出力信号の例である。この信号を用いて上記処理を具体的に説明する。まず、時刻t1において信号f(t1)が閾値THを超えると(#32のYes分岐)、flag=falseであるため(#33のfalse分岐)、sにt1が代入され、flagがtrueに設定される(#34)。このとき、N=0であるため、#47はNo分岐する。
【0071】
時刻t1からt2の間では信号f(t)はTHよりも大きいが(#32のYes分岐)、flagがtrueであるため、#33ではtrue分岐する。
【0072】
そして、時刻t2において信号f(t2)が閾値TH以下となり#32でNo分岐する。このとき、flagはtrueであるため、#35ではtrue分岐する。そして、eに時刻t2が代入されるとともにflagがfalseに設定され(#36)、区間[t1,t2]がいびき候補期間に設定される(#37)。また、Nがインクリメントされ、1となる(#38)。
【0073】
このとき、N=1であるため(#41のYes分岐)、いびき開始候補時刻Sおよび直前のいびき候補時刻Pに時刻t1が設定され、録音が開始される(#42、#43)。
【0074】
次に、時刻t3において信号f(t3)が閾値よりも大きくなると(#32のYes分岐)、sに時刻t3が代入されるとともにflagがtrueに設定される(#33のtrue分岐、#34)。ここで、時刻t2と時刻t3との間が8秒以上であるとすると、#47ではYes分岐し、N=1であるため#15ではYes分岐し、録音が停止されるとともに録音データが削除される(#20)。また、Nが0リセットされ、flagがfalseに設定される(#31)。
【0075】
ここで時刻tを進めることなく再度時刻t3における処理を行うと、時刻t3においては信号f(t3)は閾値THよりも大きく、flagはfalseであるため、sに時刻t3が代入され、flagがtrueに設定される(#32のYes分岐、#33のfalse分岐、#34)。このとき、Nは0であるため#47ではNo分岐する。
【0076】
その後、時刻t4において信号f(t4)が閾値TH以下になると(#32のNo分岐)、eに時刻t4が代入され、flagがfalseに設定される(#35のtrue分岐、#36)。そして、区間[t3,t4]がいびき候補期間に設定され、Nがインクリメントされて1になる(#37、#38)。また、N=1であるため(#41のYes分岐)、いびき開始候補時刻Sおよび直前のいびき候補時刻Pに時刻t3が設定され、録音が開始される(#42、#43)。
【0077】
ここで、時刻t4と時刻t5との間、および時刻t6と時刻t7との間がそれぞれ8秒未満であるとすると、#47においてYes分岐することなく上述の処理が繰り返される。その後、時刻t8において信号f(t8)が閾値TH以下になると(#32のNo分岐)、#35ではtrue分岐する。このとき、Nは3であるため#44ではYes分岐し、開始候補時刻S、すなわち、時刻t3がいびきの開始時刻として確定される。
【0078】
このように、本実施例では、時間的に隣接するいびき候補期間終期と始期との間の長さに基づいていびき候補期間の連続性を判断したが、連続性の判断はこれに限定されるものではない。例えば、いびき候補期間の始期と始期との間の長さ、終期と終期との間の長さ、それぞれのいびき候補期間の中間時刻の間の長さ等、いびき候補期間に基づいて定められる時刻の間の長さであれば、様々なものを用いることができる。また、それぞれのいびき候補期間内の第2出力信号が最大となる時刻の間の長さを用いることもでき、この場合には実施例1と同様となる。
【0079】
〔表示制御〕
上述の実施例1,2の処理により、記録媒体にはいびき音声データ、いびき期間の始期および終期、無呼吸期間の始期および終期が記録される。これらのデータに基づいて、制御部11はディスプレイ20に対して図8に示すような表示を行わせる。この表示例では、横軸を時刻として、いびきの有無を表示するいびき状態表示領域31と、眠りの深さを表示する睡眠状態表示領域32とが含まれている。眠りの深さは振動検知部1からの出力信号に基づいて公知の方法により算出することができる。
【0080】
一方、いびき状態表示領域31には、いびきが発生している期間を示すいびき発生期間マーカ31a、無呼吸期間を示す無呼吸期間マーカ31b、現在の再生箇所を示す再生時刻マーカ31cが含まれている。いびき発生期間マーカ31aおよび無呼吸期間マーカ31bは記録媒体に記録されているいびき期間の始期および終期、無呼吸時間の始期および終期に基づいて設定される。
【0081】
ユーザは、いびき発生期間マーカ31a上をタッチしたり、再生時刻マーカ31cを所望の位置にドラッグすることにより、任意の時刻のいびき音声データを再生し、スピーカ23を介して聞くことができる。
【0082】
〔別実施形態〕
(1)上述の実施形態では、第2出力信号に基づいて強度判定を行ったが、出力信号に対してフーリエ変換等を施し、その出力から得られるパワースペクトルに基づいて強度判定を行っても構わない。この場合には、信号処理部13はバンドパスフィルタとして機能する代わりにフーリエ変換およびパワースペクトルの算出を行えばよい。
【0083】
(2)上述の実施形態では、実施例1をリアルタイム処理、実施例2を後処理として説明したが、実施例1を後処理、実施例2をリアルタイム処理としても構わない。実施例2をリアルタイム処理する場合には、適度な長さの第2出力信号等をバッファリングしておけばよい。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、就寝時等における人のいびきを検出するいびき検出装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0085】
1:振動検知部
2:マイク
10:処理装置
11:制御部
12:出力信号取得部
13:信号処理部
14:いびき候補時刻検出部
15:呼吸状態判定部
16:決定部
17:録音部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
在床した就寝者により生じる振動を検知可能に設置され、当該振動に応じた出力信号を出力する振動検知部と、
前記出力信号に含まれる前記就寝者のいびきによる前記振動の周波数に対応する周波数の信号が所定の強度条件を満たした時刻をいびき候補時刻として検出するいびき候補時刻検出部と、
時間的に隣接する前記いびき候補時刻どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上の前記いびき候補時刻が検出された際に、当該所定数以上のいびき候補時刻のうち最先のいびき候補時刻を前記就寝者のいびきの開始時刻と決定する決定部と、を備えたいびき検出装置。
【請求項2】
在床した就寝者により生じる振動を検知可能に設置され、当該振動に応じた出力信号を出力する振動検知部と、
前記出力信号に含まれる前記就寝者のいびきによる前記振動の周波数に対応する周波数の信号が所定の強度条件を満たした時刻をいびき候補時刻として検出するとともに、当該いびき候補時刻に対応するいびき候補期間を設定するいびき候補時刻検出部と、
時間的に隣接する前記いびき候補期間どうしの間隔が所定のいびき間隔時間以内である所定数以上の前記いびき候補期間が検出された際に、当該所定数以上のいびき候補期間のうち最先のいびき候補期間に基づいて前記就寝者のいびきの開始時刻を決定する決定部と、を備えたいびき検出装置。
【請求項3】
前記出力信号に基づいて前記就寝者の呼吸状態を判定する呼吸状態判定部を備え、
前記決定部は、直前の前記いびき候補時刻から所定の非検出期間が経過し、かつ、当該非検出期間の前記呼吸状態が正常である場合に、当該直前のいびき候補時刻に基づいて前記就寝者のいびきの終了時刻を決定する請求項1または2記載のいびき判定装置。
【請求項4】
前記出力信号に基づいて前記就寝者の呼吸状態を判定する呼吸状態判定部を備え、
前記決定部は、直前の前記いびき候補時刻から所定の非検出期間が経過し、かつ、当該直前のいびき候補時刻から所定の無呼吸判定期間の終期までの間に前記呼吸状態が無呼吸である場合に、当該直前のいびき候補時刻を前記就寝者の無呼吸期間の始期と決定する請求項1から3のいずか一項に記載のいびき検出装置。
【請求項5】
前記就寝者の周囲の音声を取得可能に設置され、当該音声に対応する音声信号を出力するマイクと、
前記いびき候補時刻が検出された際に前記音声信号の録音を開始し、当該録音を開始してから前記いびきの開始時刻が決定されるまでに、最後に検出された前記いびき候補時刻から前記いびき間隔時間が経過した際に当該録音を停止する録音部と、を備えた請求項1から4のいずれか一項に記載のいびき検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−239594(P2012−239594A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111683(P2011−111683)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】