説明

おにぎり成形方法およびおにぎり成形装置

【課題】手作り感覚のふっくらとした食感の良いおにぎりを形成する。
【解決手段】主計量部15aで計量したシート状米飯Rを搬送コンベア2に載せる工程と、補助計量部15bにてシート状米飯Rの差分を調整して定量米飯とする工程と、当該搬送コンベア2によって搬送した米飯を、搬送方向前方に配置した計量コンベア3に移載して計量する工程と、前記計量コンベア3により移送したシート状米飯Rを、シート状米飯移載供給部4によっておにぎり成形部の載置面S上にシート状米飯Rを移載する工程と、シート状米飯に対し具材Qを供給後、該具材Qと共にシート状米飯Rを最終計量する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、鮭・昆布・鰹節等の具を包み込んだ米飯を押し硬めることなく、手作り感覚のふっくらとした食感の良いおにぎりに形成することができるおにぎり成形方法およびおにぎり成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のおにぎり成形装置としては、計量した米飯をおにぎり成形部のテーブル孔内に収め、上方向もしくは上下方向よりプレス型によって成形していた。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されているように、間欠回動する成形円盤の成形型に定量の米飯を供給し、成形円盤の周囲に配設した成形ユニットにより、米飯を所定の形状に成形するおにぎり製造装置が存在する。
【0004】
また、特許文献2に開示されているように、板状に成形した2つの米飯塊で、内包する具材をサンドイッチ状に挟み込み、一体とした米飯塊の周囲から所定形状に押圧しておにぎりを成形する技術が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3717900号公報
【特許文献2】特開平11−346684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来においては、計量した米飯をおにぎり成形部のテーブル孔内に収め、上方向もしくは上下方向よりプレス型によって成形していたため、柔らかく成形しようとすると崩れ易くなり、形良くしっかりと成形すると、おにぎりが硬くなって食感が非常に悪いものとなるという問題点を有していた。
【0007】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、手作り感覚のふっくらとした食感の良いおにぎりに形成することができるおにぎり成形方法およびおにぎり成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明に係るおにぎり成型方法にあっては、
主計量部で計量されたシート状米飯を搬送コンベアに載せる工程と、
補助計量部にてシート状米飯の差分を調整して定量米飯とする工程と、
当該搬送コンベアによって搬送された米飯を、搬送方向前方に配置された計量コンベアに移載して計量する工程と、
前記計量コンベアにより移送されたシート状米飯を、シート状米飯移載供給部によっておにぎり成形部の載置面上に移載させる工程と、
具材が供給された後に、当該具材と共にシート状米飯を最終計量する工程とを有することを特徴とする。
【0009】
また、おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯に対し具穴成形器によって具穴が形成される工程を具備する。
【0010】
さらに、おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯を折込板側に移載する工程と、シート状米飯を折込板で所定の形状に折込み成形する工程とを具備する。
【0011】
さらにまた、シート状米飯の折込み成形後、折込板の折込口を閉じる工程を具備する。
【0012】
加えて、折込成形後のシート状米飯を縦型成形テーブルのおにぎり成形孔に挿入する工程と、縦型成形テーブルを成形位置まで回転させて成形型により成形する工程と、縦型成形テーブルを排出位置まで回転させて成形後のおにぎりをおにぎり成形孔から排出コンベア上に排出する工程とを具備する。
【0013】
一方、本発明に係るおにぎり成形装置にあっては、おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯を所定の形状に折込成形する折込板と、
折込板の折込口を閉じる折り込み口閉止装置と、
おにぎり成形部と折込板との間を往復移動可能とし、枠内側にシート状米飯を保持させ且つ枠外側に押込型を付設して成る略コ字枠状の折込挿入枠とを備え、
おにぎり成形部の載置面から折込板側へのシート状米飯の移載と、折込成形後のシート状米飯の縦型成形テーブルのおにぎり成形孔への挿入が同時に行われるよう形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、手作り感覚のふっくらとした食感の良いおにぎりに形成することができる。
【0015】
すなわち、本発明に係るおにぎり成型方法にあっては、
主計量部で計量されたシート状米飯を搬送コンベアに載せる工程と、
補助計量部にてシート状米飯の差分を調整して定量米飯とする工程と、
当該搬送コンベアによって搬送された米飯を、搬送方向前方に配置された計量コンベアに移載して計量する工程と、
前記計量コンベアにより移送されたシート状米飯を、シート状米飯移載供給部によっておにぎり成形部の載置面上に移載させる工程と、
具材が供給された後に、当該具材と共にシート状米飯を最終計量する工程とを有するので、補助計量部にて正確に定量されたシート状米飯を傷めずに、且つ本来のふっくら感を維持させたまま、おにぎり成形部へ安定して連続移送することができる。
【0016】
また、具材が挿入された後に、当該具材と共にシート状米飯を最終計量するので、所定量の具材が適確に供給されているか否かを容易に検知することができる。
【0017】
さらに、おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯を折込板側に移載する工程と、シート状米飯を折込板で所定の形状に折込成形する工程と、折込板の折込口を閉じる工程とを含むので、折込と同時に折込板の折込口を閉じることにより、米飯に含まれる空気を封じ込めることができ、これにより、手作り感覚のふっくらとした食感の良いおにぎりを確実、容易に形成することができる。
【0018】
加えて、折込成形後のシート状米飯を縦型成形テーブルのおにぎり成形孔に挿入する工程と、縦型成形テーブルを成形位置まで回転させて成形型により成形する工程と、縦型成形テーブルを排出位置まで回転させて成形後のおにぎりをおにぎり成形孔から排出コンベア上に排出する工程とを具備するので、米飯の折込・挿入・成形・排出へ至る一連の工程をスムーズに行うことができ、また、おにぎり成形孔に収まっている米飯は、縦型成形テーブルによる縦方向の回転に伴い、表面付近は硬く且つ内部は柔らかく成形された食感のあるおにぎりを容易に成形することができ、しかも予備成形型や本成形型の成形圧を弱く設定することができる。
【0019】
一方、本発明に係るおにぎり成形装置にあっては、おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯を所定の形状に折込成形する折込板と、
折込板の折込口を閉じる折り込み口閉止装置と、
おにぎり成形部と折込板との間を往復移動可能とし、枠内側にシート状米飯を保持させ且つ枠外側に押込型を付設して成る略コ字枠状の折込挿入枠とを備え、
おにぎり成形部の載置面から折込板側へのシート状米飯の移載と、折込成形後のシート状米飯の縦型成形テーブルのおにぎり成形孔への挿入が同時に行われるものとしたので、シート状米飯の折込と縦型成形テーブルのおにぎり成形孔への挿入を迅速且つスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を実施する一形態におけるおにぎり成形装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】同じくおにぎり成形装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】ターンテーブルと縦型成形テーブルとの配置関係を示す平面図である。
【図4】同じく縦型成形テーブルの拡大側面図である。
【図5.1】(a)および(b)は主計量部における米飯供給の動作を説明する説明図である。
【図5.2】同じく(c)および(d)は主計量部における米飯供給の動作を説明する説明図である。
【図6.1】(a)および(b)は補助計量部の動作を説明する説明図である。
【図6.2】同じく(c)および(d)は補助計量部における米飯供給の動作を説明する説明図である。
【図7】(a)および(b)はフロート式最終計量部の動作を説明する説明図である。
【図8】(a)乃至(i)は折込・挿入・成形・排出へ至る一連の工程の手順を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態を詳細に説明する。
本発明に係るおにぎり成形装置は、図1および図2に示すように、キャスターKによって移動可能とした台座1上に搬送コンベア2および計量コンベア3を直列に配置させ、該搬送コンベア2の上方後端側には、主計量部15aを備え、搬送コンベア2の上方前端側には、補助計量部15bを備えている。
【0022】
また、台座1の後側には、左右一対の縦レール16に沿って米飯R容器を昇降自在とするライスリフタ17が設けられており、このライスリフタ17にて米飯Rは上部の供給ホッパー18位置まで持ち上げられ、ライスリフタ17上端の反転部19を介して当該供給ホッパー18内に米飯Rが投入されるものとしてある。
【0023】
供給ホッパー18の下端開口側には、前後一対の解しローラ20aと、中央の搬送ローラ20bと、上側解しローラ20cとによる分岐機構20を介して米飯Rが振り分けられた後、主計量部15a、補助計量部15bそれぞれに投入される。
【0024】
主計量部15a内には、合計3段となった左右一対の送りローラ22aが上方から順次間隔を狭めるようにして配置され、最下段の送りローラ22aの片側下方には1個の繰り出しローラ22bが配置されている。また、下側排出口側には、供給米飯Rの重量をリアルタイムに測定し、この主計量に応じて開放もしくは切断可能とする主計量シャッタ21aが配置されている。
【0025】
すなわち、この主計量シャッタ21aは、図5.1(a)、図5.1(b)、図5.2(c)、図5.2(d)に示すように、不図示のクランクリンク機構によって揺動可能なクランクアーム31に連繋され、先端が楔状に尖った切断刃32となっている。そして、繰り出しローラ22b下側には、下方の不動ベース部33と一体となった繰り出しガイド部34が配置され、該繰り出しガイド部34の一端に形成された三角形状の受部34aが前記切断刃32に対向している。
【0026】
この主計量シャッタ21aの切断刃32は、クランクリンク機構の作動によって斜方向に昇降移動する。また、繰り出しガイド部34は下面左右両端に突出形成された脚部34bを介して不動ベース部33上面に固定されている。これによって繰り出しガイド部34下面と不動ベース部33上面との間には、スリット部(不図示)が形成されており、このスリット部に、一端が片持ちビーム型のロードセル36に支持孔37aを介して連繋された計量台37がスライド可能に挿通されている。さらに、不動ベース部33の下面には、前記計量台37と平行となって配置されるよう、米飯移送載せ台38が進退スライド可能に取り付けられている。
【0027】
これと同様に、図1、図6.1(a)、図6.1(b)、図6.2(c)、図6.2(d)に示すように、補助計量部15b内には合計3段となった左右一対の送りローラ22cが上方から順次間隔を狭めるようにして配置され、最下段の送りローラ22cの下方には、補助計量シャッタ21bを介して、解しローラ23が前記送りローラ22cと互いに独立して動作されるように配置されている。
【0028】
そして、計量台37の片持ちビーム型のロードセル36により測定された米飯R重量の差分値に対応して調整された定量米飯Rが補助計量シャッタ21bを介して搬送コンベア2に供給されるようにしてある。また、補助計量部15bの下端開口部における前端側外壁には、押えアーム39が横向きから縦向きに揺動可能となるように配置されており、搬送コンベア2によって送られてくる補助供給後の米飯Rを前方側から押さえ込むようにしている。
【0029】
計量コンベア3の下方には、搬送コンベア2によって搬送し移載されたシート状米飯Rの全ての計量を行うためのロードセル3aを備えている。また、計量コンベア3の上方には、不図示のクランクリンク機構により、昇降可能と同時に当該計量コンベア3に沿って引き込み移動するシート状米飯移載供給部4が設けられ、図6.1(a)、図6.1(b)、図6.2(c)、図6.2(d)に示すように、計量コンベア3により前端位置まで搬送されてきた米飯Rを、計量コンベア3の前方に配置されている間欠回転可能なターンテーブルTの例えば合計8個の矩形状の載置面Sの一つに引き込ませるようにしてある。
【0030】
また、図1、図6.1(a)、図6.1(b)、図6.2(c)、図6.2(d)に示すように、シート状米飯移載供給部4位置におけるターンテーブルT上には、下面に具穴形成用突起7bを備え、載置面Sの内径側に位置する縦長矩形状のガイド部7aに沿って昇降スライドする具穴成形器7が配置されている。この載置面Sには、図3に示すように、ターンテーブルTの径方向に沿って滑り止め用の複数の溝条が並設されている。
【0031】
また、ターンテーブルTにおいてシート状米飯移載供給部4の位置と略直角な下流側位置には、シート状米飯Rの具穴に具材Qを供給するための具材供給装置41が配置されている。
【0032】
さらに、ターンテーブルTにおいてシート状米飯移載供給部4の位置から180°反対側にある下流側位置にはフロート式最終計量部51を配置してある。すなわち、このフロート式最終計量部51は、図7に示すように、シート状米飯Rが載せられるターンテーブルTの各載置面Sを開口部53を介してテーンテーブルTの本体と分離可能に形成し、具穴に具材Qが挿入されたシート状米飯Rをロードセル52を介して載置面Sごと浮かせて計量するものである。
【0033】
そして、ターンテーブルTにおいて、シート状米飯移載供給部4の位置から270°下流側位置には折込板5が配置され、この折込板5を介して、円周上に沿って複数のおにぎり成形孔6aを周設して成る縦型成形テーブル6が間欠回転可能に配置されている。
【0034】
図2および図3に示すように、折込板5位置におけるターンテーブルT上には略コ字枠状の折込挿入枠8が配置され、さらに縦型成形テーブル6の一端側面には、当該縦型成形テーブル6の複数のおにぎり成形孔6aの内の一つに隣接するよう整列アーム9aを備えた排出コンベア9が配置されている。
【0035】
そして、図2および図4に示すように、縦型成形テーブル6の他端側面には、折込挿入枠8の一端側面に設けた挿入型8aに対応する予備成形型10と、排出コンベア9に対応する排出型11と、縦型成形テーブル6のおにぎり成形孔6aを介して左右一対となった本成形型12とがそれぞれ配置されている。
【0036】
折込挿入枠8は、ターンテーブルTと折込板5との間を不図示の駆動機構によって往復移動可能としてあり、図8(a)乃至図8(i)に示すように、当該折込挿入枠8のコ字枠内側にターンテーブルT上のシート状米飯Rを保持させ、コ字枠一端側の押出片8bによりシート状米飯Rを押し出して折込板5位置まで移動させると同時に、当該折込挿入枠8のコ字枠他端側外面に付設されている三角形状の押込型8aによって、折込板5上で三角形状に折り込まれているシート状米飯Rを縦型成形テーブル6のおにぎり成形孔6aに挿入するものとしてある。
【0037】
また、図1および図8(c)に示すように、折込板5の上方には、シート状米飯Rを折込板5で所定の形状に折込成形すると同時にこの折込板5の折込口を閉じるためのクランクリンク機構により昇降可能とした略コ字枠状の折り込み口閉止装置61を備えている。
【0038】
次に、以上のように構成された形態についての使用、動作の一例について説明する。
先ず、ライスリフタ17にて米飯Rは上部の供給ホッパー18位置まで持ち上げられ、ライスリフタ17上端の反転部19を介して当該供給ホッパー18内に米飯Rが投入される。
【0039】
そして、供給ホッパー18前端下の前後一対の解しローラ20aと、中央の搬送ローラ20bと、上側解しローラ20cとによる分岐機構20を介して米飯Rが振り分けられた後、主計量部15a、補助計量部15bそれぞれに投入される。
【0040】
主計量部15a内において、米飯Rは左右一対の送りローラ22aによって落とされ、片側下方の1個の繰り出しローラ22bにより下側排出口側から排出される。このとき、図5.1(a)に示すように、米飯移送載せ台38および計量台37が共に不動ベース部33から前方に向けて進出しており、繰り出しローラ32cの下側排出口側から排出された米飯Rは計量台37の上に載る。
【0041】
図5.1(b)に示すように、切断刃32は繰り出しガイド部34の受部34aに突き当たり下側排出口が閉塞されることで供給米飯Rが切断される。そして、ロードセル36により供給米飯Rの重量がリアルタイムに測定される。
【0042】
図5.2(c)に示すように、計量台37が不動ベース部33側に後退する。このとき、米飯Rは受部34aによって係止されながら下方の米飯移送載せ台38の上にいったん載せられる。
【0043】
図5.2(d)に示すように、米飯移送載せ台38が不動ベース部33の下側に後退する。このとき、米飯Rは不動ベース部33の前壁面によって係止されながら下側の搬送コンベア2上にシート状に載せられる。
【0044】
図6.1(a)に示すように、シート状米飯Rが搬送コンベア2によって補助計量部15bの位置まで搬送される。このとき、押えアーム39が横向きから縦向きに揺動しシート状米飯Rを前方側から押さえ込む。同時に、前記計量台37のロードセル36により測定された米飯R重量の差分値に対応して調整された定量米飯Rが補助計量シャッタ21bを介して搬送コンベア2に供給される。
【0045】
図6.1(b)に示すように、シート状米飯Rは計量コンベア3に移載され、当該計量コンベア3におけるロードセル3aによって全計量が行われる。
【0046】
図6.2(c)に示すように、シート状米飯移載供給部4が下降し且つ前進移動して、計量コンベア3により前端位置まで搬送されてきた米飯Rを、計量コンベア3の前方に配置されている間欠回転可能なターンテーブルTの載置面Sの一つに引き込ませる。
【0047】
図6.2(d)に示すように、具穴成形器7がガイド部7aに沿って下降し、下面の具穴形成用突起7bによりシート状米飯Rに具穴が形成される。具穴形成後には、シート状米飯RはターンテーブルTによって具材供給装置41位置まで搬送され、そこで具穴に具材Qが供給される。
【0048】
図7(a)および図7(b)に示すように、シート状米飯RはターンテーブルTによってフロート式最終計量部51位置まで搬送され、具穴に具材Qが挿入されたシート状米飯Rをロードセル52を介して載置面Sごと浮かせて計量する。
【0049】
さらに、シート状米飯RはターンテーブルTによって折込板5位置まで搬送され、図8(a)に示すように、シート状米飯Rが折込挿入枠8のコ字枠内側に導入され、折込挿入枠8の前進移動によりシート状米飯Rを折込板5上に移載させる。
【0050】
図8(b)に示すように、さらにターンテーブルTが回転して、他のシート状米飯Rが折込挿入枠8のコ字枠内側に導入される。
【0051】
図8(c)に示すように、折込板5の左右折込片5a、5bが中央面5cを介して互いに内側へ折り込まれてシート状米飯Rを三角形状に折り込む。これと同時に、折り込み口閉止装置61が下降して折込板5の折込口を閉じる。
【0052】
図8(d)に示すように、折込挿入枠8が前進して当該折込挿入枠8のコ字枠内側にターンテーブルT上のシート状米飯Rを保持させ、押出片8bにより折込板5位置までシート状米飯Rを移動させる。これと同時に、当該折込挿入枠8のコ字枠外側の押込型8aによって、折込板5上で三角形状に折り込まれているシート状米飯Rを縦型成形テーブル6のおにぎり成形孔6aに挿入する。
【0053】
図8(e)に示すように、折込挿入枠8が上昇してターンテーブルT側に後退する。
【0054】
図8(f)に示すように、縦型成形テーブル8を予備成形位置まで回転させて予備成形型10により予備成形する。
【0055】
図8(g)に示すように、縦型成形テーブル6を本成形位置まで回転させて本成形型12により本成形する。
【0056】
図8(h)に示すように、縦型成形テーブル6を排出位置まで回転させて本成形後のおにぎりを排出型11によりおにぎり成形孔6aから排出コンベア9に排出する。このとき、図8(i)に示すように、整列アーム9aによっておにぎりの向きを揃えて排出コンベア9に排出する。
【0057】
排出されたおにぎりは搬出コンベア9によって搬送され、手作業で取り出された後、包装されるか、あるいはおにぎり包装工程まで自動搬送されてからそこで自動包装されて完成品となる。
【0058】
尚、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での改良変形等は本発明に包含されるものである。
【符号の説明】
【0059】
T ターンテーブル
Q 具材
R 米飯
S 載置面
K キャスター
1 台座
2 搬送コンベア
3 計量コンベア
3a ロードセル
4 シート状米飯移載供給部
5 折込板
5a 折込片
5b 折込片
5c 中央面
6 縦型成形テーブル
6a おにぎり成形孔
7 具穴成形器
7a ガイド部
7b 具穴形成用突起
8 折込挿入枠
8a 押込型
8b 押出片
9 排出コンベア
9a 整列アーム
10 予備成形型
11 排出型
12 本成形型
15a 主計量部
15b 補助計量部
16 縦レール
17 ライスリフタ
18 供給ホッパー
19 反転部
20 分岐機構
20a 解しローラ
20b 搬送ローラ
20c 上側解しローラ
21a 主計量シャッタ
21b 補助計量シャッタ
22a 送りローラ
22b 繰り出しローラ
22c 送りローラ
23 解しローラ
31 クランクアーム
32 切断刃
33 不動ベース部
34 繰り出しガイド部
34a 受部
34b 脚部
36 ロードセル
37 計量台
37a 支持孔
38 米飯移送載せ台
39 押えアーム
41 具材供給装置
51 フロート式最終計量部
52 ロードセル
53 開口部
61 折り込み口閉止装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主計量部で計量されたシート状米飯を搬送コンベアに載せる工程と、
補助計量部にてシート状米飯の差分を調整して定量米飯とする工程と、
当該搬送コンベアによって搬送された米飯を、搬送方向前方に配置された計量コンベアに移載して計量する工程と、
前記計量コンベアにより移送されたシート状米飯を、シート状米飯移載供給部によっておにぎり成形部の載置面上に移載させる工程と、
具材が供給された後に、当該具材と共にシート状米飯を最終計量する工程とを有することを特徴としたおにぎり成形方法。
【請求項2】
おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯に対し具穴成形器によって具穴が形成される工程を具備した請求項1記載のおにぎり成形方法。
【請求項3】
おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯を折込板側に移載する工程と、シート状米飯を折込板で所定の形状に折込み成形する工程を具備した請求項1または2のいずれかに記載のおにぎり成形方法。
【請求項4】
シート状米飯の折込み成形後、折込板の折込口を閉じる工程を具備した請求項1乃至3のいずれかに記載のおにぎり成形方法。
【請求項5】
折込成形後のシート状米飯を縦型成形テーブルのおにぎり成形孔に挿入する工程と、縦型成形テーブルを成形位置まで回転させて成形型により成形する工程と、縦型成形テーブルを排出位置まで回転させて成形後のおにぎりをおにぎり成形孔から排出コンベア上に排出する工程とを具備した請求項1乃至4のいずれかに記載のおにぎり成形方法。
【請求項6】
おにぎり成形部の載置面上に位置するシート状米飯を所定の形状に折込成形する折込板と、
折込板の折込口を閉じる折り込み口閉止装置と、
おにぎり成形部と折込板との間を往復移動可能とし、枠内側にシート状米飯を保持させ且つ枠外側に押込型を付設して成る略コ字枠状の折込挿入枠とを備え、
おにぎり成形部の載置面から折込板側へのシート状米飯の移載と、折込成形後のシート状米飯の縦型成形テーブルのおにぎり成形孔への挿入が同時に行われるよう形成したことを特徴とするおにぎり成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5.1】
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【図5.2】
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【図6.1】
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【図6.2】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−62103(P2011−62103A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−214138(P2009−214138)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(591094262)鈴茂器工株式会社 (74)
【Fターム(参考)】