説明

きのこ種菌接種装置

【課題】種時に一時的に開口させるキャップが接種動作の邪魔にならず、多数の栽培容器に同時に接種を行うことができるきのこ種菌接種装置を提供する。
【解決手段】蓋1aと容器本体1bとからなる複数の栽培容器1が縦横に整列して収容されたコンテナAを間欠的に搬送する搬送手段2と、搬送手段2上の複数の栽培容器1の蓋1aを垂直方向に上下動させて容器本体1bの開口1cを開閉する蓋開閉手段3と、上昇姿勢の蓋1aと容器本体1bとの間の空間に側方から水平に進入して、複数の容器本体1内に種菌を接種する接種手段4とを備えたことを特徴とするきのこ種菌接種装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体種菌又は液体種菌を栽培容器内に自動的に接種するためのきのこ種菌接種装置に関する。
【背景技術】
【0002】
えのきだけ、ぶなしめじ、まいたけ、なめこ、エリンギ等のきのこの人工栽培では、種菌が使用される。種菌とは、きのこの二次菌糸をおがくずやチップを基材とした固体培地又は液体培地で培養して、取り扱いを容易にしたものであって、植物で例えると種のようなものである。この種菌を培地に接種し、きのこ(子実体)の製造工程(培養工程、発生工程、育成工程)を経ることにより、きのこを収穫することができる。
【0003】
きのこを瓶形の栽培容器を用いて栽培する場合、栽培容器を定量数入れるコンテナ(かご)を用いる。コンテナには、通常、25本(1列5本×5列)の栽培容器を収容するが、栽培容器の大きさやコンテナの大きさにより、12本(1列4本×3列)や、16本(1列4本×4列)あるいは、36本(1列6本×6列)等、適宜収容される。
【0004】
この栽培容器内におがくずやコーンコブ・米ぬか等の培地を詰め込み、蓋を閉めて殺菌工程を経た後、蓋を開けて容器本体の開口からきのこの種菌を接種して植え付け、再び蓋を閉めてきのこを生育させる。固体種菌及び液体種菌のいずれの場合も、多数の栽培容器に種菌を接種する必要があることから、機械を用いて自動的に接種している。
【0005】
例えば、特許文献1には、栽培容器の蓋を開閉する蓋開閉装置と、この蓋開閉装置により蓋が開放された栽培容器に種菌を充填する種菌充填装置とを有するきのこ種菌接種装置において、前記蓋開閉装置は前記蓋をその上面および下面から挟着可能な可動挟着部材および固定挟着部材と、前記可動挟着部材を進退し両挟着部材間に蓋の挟着および解除を行う挟着部材開閉手段と、前記両挟着部材および挟着部材開閉手段を栽培容器の蓋開閉位置に対して進退させる進退動作手段とを備えたことを特徴とするきのこ種菌接種装置が記載されている。
【特許文献1】特開平5−103542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、図9は従来のきのこ種菌接種装置の概略図であって、(a)は固体種菌の接種を示す図、(b)は液体種菌の接種を示す図であるが、この図に示すように、従来の機械接種は、蓋1aを容器本体1bの側方側へ回動させるように片開きされるため、開放状態の蓋1aとは逆側から接種機械の接種先端部(ホッパーBやノズルC)を進入させて接種を行っている。このように、開口状態の蓋1aが邪魔となるため、栽培容器1の並びの1列ないしは、列間隔をあけて2列程度しか接種作業を行なえず、作業効率が悪かった。
【0007】
そこで、本発明では、接種時に一時的に開口させるキャップが接種動作の邪魔にならず、多数の栽培容器に同時に接種を行うことができるきのこ種菌接種装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、蓋と容器本体とからなる複数の栽培容器が縦横に整列して収容されたコンテナを間欠的に搬送する搬送手段と、搬送手段上の複数の栽培容器の蓋を垂直方向に上下動させて容器本体の開口を開閉する蓋開閉手段と、上昇姿勢の蓋と容器本体との間の空間に側方から水平に進入して、複数の容器本体内に種
菌を接種する接種手段とを備えたことを特徴とするきのこ種菌接種装置である。
【0009】
蓋開閉手段により、蓋を水平に保ったまま垂直方向に上昇させるため、蓋と容器本体の開口との間にスペースが形成される。従来のように蓋が起立姿勢でないため、接種手段の進入の邪魔とならないですむ。また、接種手段は側方から水平に移動するため、蓋と容器本体の開口との間のスペースを利用して、前後左右のいずれの方向からも接種手段を進入させることができる。したがって、接種手段を複数本進入させたり、接種口を複数設けることにより、搬送中の多数の容器本体へ一度に種菌接種を行うことができる。コンテナ単位で同時の接種も可能である。
【0010】
接種手段は、搬送手段上であって蓋開閉手段の上流及び/又は下流側に設けられ、閉姿勢の栽培容器の蓋よりも高い位置に設けられる。搬送路上に設けることにより、省スペース化を図ることができる。また、接種手段が閉姿勢の栽培容器の蓋よりも高い位置に設けられているので、栽培容器の搬送を邪魔することがない。
【0011】
蓋開閉手段は、蓋を着脱自在に保持する蓋保持機構と、蓋を容器本体の開口に押圧する押圧部と、蓋保持機構及び押圧部を上下移動させる上下移動機構と、蓋の上昇移動時における容器本体の上昇を規制するための押さえ部とを備える。蓋保持機構としては、蓋の下面や凸部に係合させて保持し、係合を外して保持を解除するようにしてもよい。また、吸盤や吸引により吸着保持し、エア等で吸着を解除するようにしてもよい。また、磁力のオンオフによって蓋を着脱自在に保持するようにしてもよい。なお、蓋保持機構としては上記に限定されるものではない。
【0012】
具体的には、蓋保持機構は、下方先端に爪を有する複数の掴持ピンと、掴持ピンを移動させるスライド機構とから構成され、複数の掴持ピンが互いに接近した集合姿勢で、隣接する四個の栽培容器の蓋間の空間部に介入し、互いに離れた離間姿勢で、蓋の下側に前記爪を移動させて蓋に係合するようにすればよい。掴持ピンを離間姿勢とすることにより、爪を蓋に係合させて蓋を保持することができる。また、掴持ピンを集合姿勢とすることにより、爪の蓋への係合を解除し、係合蓋の保持を解除することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、蓋開閉手段により、蓋を水平に保ったまま垂直方向に上昇させるため、蓋と容器本体の開口との間にスペースが形成される。このスペースを利用して、接種手段を前後左右のいずれの方向からも進入させることができる。したがって、搬送中の多数の容器本体へ一度に種菌接種を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本実施形態のきのこ種菌接種装置の概略図、図2は本実施形態のきのこ種菌接種装置を側方からみた図、図3は本実施形態のきのこ種菌接種装置を上方からみた図であって、(a)は接種手段が進入する前の状態を示す図、(b)は接種手段が進入した状態を示す図、図4は本実施形態の蓋保持機構を示す図であって、(a)は掴持前の状態を示す図、(b)は掴持状態を示す図、図5は本実施形態の蓋保持機構の分解斜視図、図6は本実施形態の蓋保持機構の斜視図であって、(a)は掴持前の状態を示す図、(b)は掴持状態を示す図、図7は本実施形態の蓋保持の工程を示す図であって、(a)は掴持前の状態を示す図、(b)は掴持状態を示す図、(c)は上下移動機構により上方へ移動した状態を示す図、図8は図7(c)を側方側からみた状態を示す図である。なお、図3は、蓋開閉手段3を省略している。また、図4は、下板10、掴持ピン11、12を透視して表している。
【0015】
本実施形態におけるきのこ種菌接種装置は、図1の概略図に示すように、搬送手段上の複数の栽培容器1の蓋1aを垂直方向に上下動させて容器本体1bの開口1cを開閉し、上昇姿勢の蓋1aと容器本体1bとの間の空間に側方から接種手段4を水平に進入して、種菌を接種することを特徴とするものである。具体的には、きのこ種菌接種装置は、図2及び図3に示すように、蓋1aと容器本体1bとからなる複数の栽培容器1が縦横に整列して収容された複数収容されたコンテナAを間欠的に搬送するコンベアからなる搬送手段2と、搬送手段2上の1列複数本×複数列の栽培容器1の蓋1aを垂直方向に上下動させて容器本体1bの開口1cを開閉する蓋開閉手段3と、上昇姿勢の蓋1aと容器本体1bとの間の空間Xに側方から水平に進入移動して、1列複数本×複数列の容器本体1b内に種菌を接種する接種手段4とを備える。搬送手段2は、モータ(図示せず)により間欠的に運転される。
【0016】
なお、栽培容器1としては、容器本体1bの開口1cに蓋1aを嵌合する一般的なものを用いることができる。また、本実施形態においては、コンテナA内に25本(5本×5列)の栽培容器1を収容した場合について説明するが、栽培容器1の大きさやコンテナAの大きさにより、12本(4本×3列)、16本(4本×4列)、36本(1列6本×6列)等、適宜収容することができる。
【0017】
蓋開閉手段3は、蓋1aを着脱自在に保持する蓋保持機構5と、蓋1aを容器本体1bの開口1cに押圧する押圧部6と、蓋保持機構5と押圧部6とを上下移動させる上下移動機構7と、蓋1aの上昇移動時における容器本体1bの上昇を規制するための押さえ部8とを有する。
【0018】
蓋保持機構5は、図5に示すように、上板9及び下板10と、各板9、10の一面側に複数立設された掴持ピン11、12と、隣接する掴持ピン11、12をスライド移動させるスライド機構13とから構成される。
【0019】
複数の掴持ピン11、12は、それぞれ上板9及び下板10の一面側に縦横に整列して立設される。各掴持ピン11、12は、先端にピン基部よりも大径の爪14が横方向に突出した状態で固定されている。上板9の掴持ピン11は、下板10の板厚分だけ、下板10の掴持ピン12よりも長く、後述のように上板9と下板10とを重ねた際に、各掴持ピン11、12の先端位置がそろうように設定されている。
【0020】
下板10には、複数の長穴15が縦横に整列して形成される。長穴15は、搬送方向と直交する方向(幅方向)に長く形成される。また、長穴15は下板10の掴持ピン12の間に形成され、長穴15と掴持ピン12とが交互に形成される。そして、下板10の掴持ピン12が形成されていない一面側から上板9を重ねると共に、長穴15に上板9の掴持ピン11を挿通することにより、上板9と下板10とが一体化される。
【0021】
スライド機構13は、掴持ピン11、12をスライド移動させ、掴持ピン11、12の爪を蓋1aの下面に係合し保持させるためのものである。スライド機構13は、上板9及び下板10の幅方向端部に延設されたアーム16a、16bと、上板9のアーム16a及び下板10のアーム16bの先端に設けられた凸部17a、17bに係合する回転板18と、回転板18を軸周りに回動させるモータ(不図示)と、から構成され、モータは支持板19に固定される。回転板18は、両端にU字状の溝18aが切欠かれた長板であり、回転板18の中心軸18bがモータ(図示せず)に連結され、図4及び図6に示すように、左右に軸周りに回動させることにより、上板9及び下板10を互いに相対的に左右方向へスライド移動させることができる。したがって、上板9及び下板10のスライド移動に伴って、上板9の掴持ピン11が、下板10の長穴15内を移動するため、上板9の掴持ピン11と下板10の掴持ピン12とを近接離間自在にスライド移動させることができる。
【0022】
具体的には、2本の掴持ピン11及び12が互いに接近した集合姿勢で、隣接する四個の栽培容器の蓋間の空間部に介入した後(図4(a))、互いに離れた離間姿勢で、蓋1aの下側に爪14を蓋1aの下に移動して係合させる(図4(b))。1個の蓋1aを4本の掴持ピン11、12で4点支持する。なお、掴持ピン11、12は、搬送方向に隣接する2枚の蓋1aの支持をしており、このように兼用とすることにより、部品点数を減らすことができる。
【0023】
上下移動機構7は、上板9及び下板10を載置する支持板19と、支持板19の端部を上下に貫き支持する支持棒20と、支持板19を支持棒20に対して上下移動させるエアシリンダー(図示せず)とから構成される。
【0024】
支持板19には、幅方向に長い長穴21が形成されており、この長穴21に上板9の掴持ピン11と下板10の掴持ピン12とが挿通され、上板9及び下板10が載置される。支持板19の穴は長穴状であるため、上板9及び下板10の掴持ピン11、12の動きが妨げられないですむ。
【0025】
押圧部6は、支持板19の下面に、凸状に複数形成される。この押圧部6により蓋1aを容器本体1bの開口1cに押さえつけることができる。
【0026】
押さえ部8は、棒状部材であって、容器本体1bの肩部に接して位置するように、支持棒20に固定される。なお、押さえ部8は、蓋1aの昇降とは別個に、図示しない昇降装置により昇降するようにしてもよい。押さえ部8により、蓋1aの上昇移動に伴って容器本体1bが上昇するのを防ぐことができる。
【0027】
接種手段4は、搬送手段2のコンベア上であって、蓋開閉手段3の上流及び下流側に設置される。なお、蓋開閉手段3の左右側に設けてもよいのはもちろんである。接種手段4は、搬送手段2のコンベア上に設けられたレール22と、レール22上を前後に移動するタンク23と、タンク23から延びる複数のノズル24とから構成される。レール22は閉姿勢の栽培容器1の蓋1aよりも高い位置に形成されているので、搬送時に栽培容器1がレールに衝突しないですむ。ノズル24は、栽培容器1の数に応じて複数設けられる。また、ノズル24は、上昇姿勢の蓋aよりも低い位置に設定され、上昇姿勢の蓋1aと容器本体1bとの間の空間Xに侵入可能とされる。
【0028】
上記構成のきのこ種菌接種装置を用いて、搬送手段上を移動するコンテナ内の複数の栽培容器(1列5本×5列=25本)に、一度に接種を行う工程について、図7及び図8を用いて説明する。
【0029】
蓋1aと容器本体1bとからなる複数の栽培容器1が縦横に整列して収容された複数収容されたコンテナAが、搬送手段2のコンベアによって上流から下流側へ搬送される。蓋開閉手段3の下に達すると(図2上でのコンテナの位置)コンベアの運転が一時停止する。
【0030】
次に、蓋保持機構5が上下移動機構7により下降される。このとき、蓋保持機構5の2本の掴持ピン11及び12は互いに接近した集合姿勢で、隣接する四個の栽培容器1の蓋1a間の菱形状の空間部に介入する(図7(a)、図4(a))。
【0031】
そして、スライド機構13により、回転板18の回動による上板9及び下板19のスライド移動に伴って、掴持ピン11、12をスライド移動させ、掴持ピン11、12が互いに離れた離間姿勢にして、掴持ピン11、12の爪14を蓋1aの下側に移動させて係合させる(図7(b)、図4(b))。1個の蓋1aを4本の掴持ピン11、12で4点支持する。
【0032】
上下移動機構7により、蓋保持機構5と共に25個の蓋1aが一気に上昇される(図7(c))。このとき、押さえ部8が、容器本体1bの肩部に接しているので、蓋1aの上昇移動に伴って容器本体1bが上昇するのを防ぎ、蓋1aのみを上昇させ、開蓋することができる。そして、接種手段4のノズル24がレール22上を移動して、上昇姿勢の蓋1aと容器本体1bとの間の空間に側方から水平に進入して、複数の容器本体1bの開口1cに向かって内部に種菌を接種する(図7(c)、図8)。
【0033】
接種後、接種手段4は元の位置(図2上で位置)に後退し、蓋保持機構5が上下移動機構7により下降される。押圧部6によって、蓋1aが容器本体1bの開口1cに押圧されるため、閉蓋される。そして、離間姿勢をとっていた掴持ピン11、12が、スライド機構13により、掴持ピン11及び12は互いに接近した集合姿勢となり、蓋1aの下側と爪14との係合が解除される。そして、上下移動機構7により、蓋保持機構5が上昇される。再び、コンベアの運転がONとなり、コンテナAが搬送される。
【0034】
このように、複数の蓋1aを一斉に上昇させ、上昇した蓋1aと容器本体1bとの間の空間から接種手段4を進入させて、複数の容器本体1b内に一度に接種を行うことができる。このような動作を繰り返すことにより、自動的に大量の栽培容器への接種を行うことができる。したがって、本発明により、従来の接種時間の大幅な短縮(1/2〜1/3)が図られるとともに、キャップ部の開口時間も短縮させることができ、雑菌の混入リスクも著しく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施形態のきのこ種菌接種装置の概略図
【図2】本実施形態のきのこ種菌接種装置を側方からみた図
【図3】本実施形態のきのこ種菌接種装置を上方からみた図であって、(a)は接種手段が進入する前の状態を示す図、(b)は接種手段が進入した状態を示す図
【図4】本実施形態の蓋保持機構を示す図であって、(a)は掴持前の状態を示す図、(b)は掴持状態を示す図
【図5】本実施形態の蓋保持機構の分解斜視図
【図6】本実施形態の蓋保持機構の斜視図であって、(a)は掴持前の状態を示す図、(b)は掴持状態を示す図
【図7】本実施形態の蓋保持の工程を示す図であって、(a)は掴持前の状態を示す図、(b)は掴持状態を示す図、(c)は上下移動機構により上方へ移動した状態を示す図
【図8】図7(c)を側方側からみた状態を示す図
【図9】従来のきのこ種菌接種装置の概略図であって、(a)は固体種菌の接種を示す図、(b)は液体種菌の接種を示す図
【符号の説明】
【0036】
A コンテナ
1 栽培容器
1a 蓋
1b 容器本体
1c 開口
2 搬送手段
3 蓋開閉手段
4 接種手段
5 蓋保持機構
6 押圧部
7 上下移動機構
8 押さえ部
9 上板
10 下板
11、12 掴持ピン
13 スライド機構
14 爪
15 長穴
16 アーム
17 凸部
18 回転板
19 支持板
20 支持棒
22 レール
23 タンク
24 ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋と容器本体とからなる複数の栽培容器が縦横に整列して収容されたコンテナを間欠的に搬送する搬送手段と、該搬送手段上の複数の栽培容器の蓋を垂直方向に上下動させて容器本体の開口を開閉する蓋開閉手段と、上昇姿勢の蓋と容器本体との間の空間に側方から水平に進入して、複数の容器本体内に種菌を接種する接種手段とを備えたことを特徴とするきのこ種菌接種装置。
【請求項2】
前記接種手段は、搬送手段上であって前記蓋開閉手段の上流及び/又は下流側に設けられ、閉姿勢の栽培容器の蓋よりも高い位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のきのこ種菌接種装置。
【請求項3】
前記蓋開閉手段は、蓋を着脱自在に保持する蓋保持機構と、蓋を容器本体の開口に押圧する押圧部と、蓋保持機構及び押圧部を上下移動させる上下移動機構と、蓋の上昇移動時における容器本体の上昇を規制するための押さえ部とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のきのこ種菌接種装置。
【請求項4】
前記蓋保持機構は、下方先端に爪を有する複数の掴持ピンと、掴持ピンを移動させるスライド機構とから構成され、
複数の掴持ピンが互いに接近した集合姿勢で、隣接する四個の栽培容器の蓋間の空間部に介入し、互いに離れた離間姿勢で、前記蓋の下側に前記爪を移動させて蓋に係合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のきのこ種菌接種装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−261292(P2009−261292A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−113418(P2008−113418)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(307033626)
【出願人】(598118341)
【出願人】(500149522)中野市農業協同組合 (13)
【出願人】(502432268)
【Fターム(参考)】