説明

くし歯式駐車装置

【課題】入庫スペース内に自由に停車でき、自動車の全長が許容長さ以内であれば前輪から車体前端又は後端までの寸法が長い車種であっても入庫可能なくし歯式駐車装置を提供する。
【解決手段】昇降路3に設けられたリフトケージ5と、昇降路3に沿って上下複数段に設けられた棚パレット6とを備え、リフトケージ5が、前輪25を載せるための前部くし歯部15を有すると共に、後輪27を載せるための後部くし歯部16を有するくし歯式駐車装置1において、前部くし歯部15の複数のくし歯18と後部くし歯部16の複数のくし歯18が同一平面上に形成されると共に前後に所定の長さに形成され、入庫部10には、入庫スペース20から前方にはみ出た自動車4を検出する前方センサ31が設けられると共に後方にはみ出た自動車4を検出する後方センサ32が設けられ、かつ、前方センサ31又は後方センサ32が自動車4を検出したとき運転者に指示を出す報知手段33が設けられるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車が乗り入れるリフトケージと、リフトケージからの自動車を格納する棚パレットとを備え、これらリフトケージと棚パレットが自動車の車輪を載せるための複数のくし歯を備えたくし歯式駐車装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
くし歯式駐車装置としては、特許文献1記載のものが知られている。このくし歯式駐車装置は、自動車昇降用のリフトケージと、リフトケージが昇降する昇降路に沿って上下複数段に設けられリフトケージから受け渡される自動車を格納する棚パレットとを備える。図7に示すように、リフトケージ40と棚パレット(図示せず)は、それぞれ自動車4の前輪25を載せるための複数のくし歯18からなる前部くし歯部41を有すると共に、自動車4の後輪27を載せるための複数のくし歯18からなる後部くし歯部42を有する。前部くし歯部41のくし歯18と後部くし歯部42のくし歯18は、それぞれ載置する自動車4に対して車幅方向に延びるものであり、走行方向に複数並べて配置されている。
【0003】
また特に、前部くし歯部41は、載置面に凹み43を形成するように走行方向中央のくし歯18を前後のくし歯18より低い位置に配置し、リフトケージ40に自動車4を載せるとき、自動車4の前輪25を前部くし歯部41の凹み43に落とし込むことで自動車4の前後方向の位置決めをするようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−29038号公報
【特許文献2】実開平4−51558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前輪25を前部くし歯部41の凹み43に落とし込むものであるため、入庫する自動車4の停車位置を自由に決めることができず、たとえリフトケージ40上の入庫可能なスペース(入庫スペース)20内に全長Bが収まる車種であっても、凹み43に前輪25を落とし込んだとき自動車4がリフトケージ40(又は棚パレット)から前方又は後方にはみ出す車種である場合(具体的には、前輪25より前方の自動車4の寸法Cが凹み43から入庫スペース20前端又は棚パレット前端までの寸法Eより長い車種や、前輪25より後方の自動車4の寸法Dが凹み43から入庫スペース20後端又は棚パレット後端までの寸法Fより長い車種である場合)、入庫できないという課題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、入庫スペース内に自由に停車でき、自動車の全長が許容長さ以内であれば前輪から車体前端又は後端までの寸法が長い車種であっても入庫可能なくし歯式駐車装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、建屋内に形成された昇降路と、該昇降路に昇降自在に設けられ自動車を昇降するためのリフトケージと、上記昇降路に沿って上下複数段に設けられ上記リフトケージから受け渡される自動車を格納する棚パレットとを備え、上記昇降路には自動車が上記リフトケージ上に乗り入れるための入庫部が形成され、上記リフトケージが、自動車の前輪を載せるための複数のくし歯からなる前部くし歯部を有すると共に、自動車の後輪を載せるための複数のくし歯からなる後部くし歯部を有するくし歯式駐車装置において、上記前部くし歯部の複数のくし歯と上記後部くし歯部の複数のくし歯がそれぞれ同一平面上に形成されると共に入庫する自動車の前後の停車位置を調節可能な所定の長さに形成され、上記入庫部には、上記リフトケージ上の入庫スペースから前方にはみ出た自動車を検出する前方センサが設けられると共に、上記入庫スペースから後方にはみ出た自動車を検出する後方センサが設けられ、かつ、前方センサ又は後方センサが自動車を検出したとき運転者に入庫位置を知らせるべく指示を出す報知手段が設けられるものである。
【0008】
上記リフトケージが前方への車輪の移動を規制するストッパを備えるとよい。
【0009】
また、上記棚パレットが、自動車の前輪を載せるための複数のくし歯からなる棚用前部くし歯部を有すると共に、自動車の後輪を載せるための複数のくし歯からなる棚用後部くし歯部を有し、上記棚用前部くし歯部の複数のくし歯と上記棚用後部くし歯部の複数のくし歯がそれぞれ同一平面上に形成されるとよい。
【0010】
上記報知手段は、上記前方センサと後方センサのうち、前方センサのみが自動車を検出したとき運転者に自動車の後進を指示し、上記後方センサのみが自動車を検出したとき運転者に自動車の前進を指示するものにするとよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、入庫スペース内に自由に停車でき、自動車の全長が許容長さ以内であれば前輪から車体前端又は後端までの寸法が長い車種であっても入庫できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1はくし歯式駐車装置の斜視説明図である。
【図2】図2はリフトケージの側面説明図である。
【図3】図3は入庫部に位置するリフトケージの平面説明図である。
【図4】図4は入庫部から上昇したリフトケージの平面説明図である。
【図5】図5は棚パレットに自動車を受け渡すリフトケージの平面説明図である。
【図6】図6は自動車を載せた棚パレットの平面説明図である。
【図7】図7は従来のリフトケージの側面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0014】
図1及び図3に示すように、くし歯式駐車装置1は、建屋2内に形成された昇降路3と、昇降路3に昇降自在に設けられ自動車4を昇降するためのリフトケージ5と、昇降路3に沿って上下複数段に設けられリフトケージ5から受け渡される自動車4を格納するための棚パレット6と、建屋2に設けられリフトケージ5をワイヤロープ7で昇降自在に吊持する巻上装置(図示せず)と、建屋2に設けられリフトケージ5をガイドするガイドレール8と、建屋2の入庫方向(前方)側と出庫方向(後方)側のそれぞれに上下複数段に設けられ棚パレット6を載置すると共に昇降路3上に横行させるための横行ローラ9とを備える。
【0015】
地上階の昇降路3には、自動車4がリフトケージ5上に乗り入れ、又は自動車4がリフトケージ5から出庫するための入出庫部10が形成されている。
【0016】
図1、図2及び図4に示すように、リフトケージ5は、自動車4の車幅方向の一側を支持するための第1フォーク11と、自動車4の他側を支持するための第2フォーク12とからなる。
【0017】
第1フォーク11は自動車4の入出庫方向に延びる主フレーム部13と、主フレーム部13の両端に設けられ上方に延びる縦フレーム部14と、主フレーム部13に設けられ自動車4の一側の前輪25を載せるための前部くし歯部15と、主フレーム部13に設けられ自動車4の一側の後輪27を載せるための後部くし歯部16とからなる。縦フレーム部14は、それぞれ巻上装置のワイヤロープ7に上端を接続されており、巻上装置に吊持されるようになっている。また、縦フレーム部14にはガイドレール8にガイドされるガイド輪17が回転自在に設けられている。ガイド輪17は、入出庫方向に延びる軸回りに回転自在に設けられており、ガイドレール8に側方への移動を規制されることで縦フレーム部14を略鉛直な姿勢に保つようになっている。前部くし歯部15は、主フレーム部13の入庫側(前側)に複数のくし歯18を所定間隔を隔てて平行に、かつ、他側に延びるように設けてなる。これらのくし歯18は同一平面上に形成されると共に、前部くし歯部15の入庫方向の長さが十分な長さとなるように配置されており、入庫する自動車4の前後位置を調節できるようになっている。後部くし歯部16は、主フレーム部13の出庫側(後側)に複数のくし歯18を所定間隔を隔てて平行に、かつ、他側に延びるように設けてなる。これらのくし歯18は同一平面上に形成されると共に、後部くし歯部16の入庫方向の長さが十分な長さとなるように配置されており、入庫する自動車4の前後位置を調節できると共に、多様な車種に対応できるようになっている。具体的には、前部くし歯部15と後部くし歯部16の入庫方向の長さは、入庫可能な全長、車高の車種の全てに対応するように決定されている。
【0018】
また、第1フォーク11には、自動車4の前輪25が前部くし歯部15を越えて前方へ走行するのを規制するための第1ストッパ19が設けられている。第1ストッパ19は、くし歯18と平行に延びると共にくし歯18より上方に突起する長尺材からなり、前部くし歯部15の前方の主フレーム部13に設けられている。第1ストッパ19の前後方向の位置は、前輪25から車体前端までの長さが最も短い車種がリフトケージ5上の入庫スペース20の前端位置まで走行できるように決定されている。
【0019】
第2フォーク12は、第1フォーク11と左右対称に形成されている。また、第2フォーク12には、第1ストッパ19とは左右対称の第2ストッパ21が設けられている。
【0020】
図1及び図6に示すように、棚パレット6は、入庫方向側の横行ローラ9上に載置される第1横行フレーム部22と、出庫方向側の横行ローラ9上に載置される第2横行フレーム部23と、第1横行フレーム部22と第2横行フレーム部23との間に掛け渡して設けられる中間フレーム部24と、中間フレーム部24の前側に設けられ自動車4の前輪25を載せるための棚用前部くし歯部26と、中間フレーム部24の後側に設けられ自動車4の後輪27を載せるための棚用後部くし歯部28とを備える。
【0021】
棚用前部くし歯部26は、中間フレーム部24の前側に複数のくし歯29を所定間隔を隔てて平行に、かつ、左右方向に延びるように設けてなる。これらのくし歯29は同一平面上に形成されると共に、棚用前部くし歯部26の前後方向の長さがリフトケージ5の前部くし歯部15の長さと略同じになるように配置されている。棚用後部くし歯部28は、中間フレーム部24の後側に複数のくし歯29を所定間隔を隔てて平行に、かつ、左右方向に延びるように設けてなる。これらのくし歯29は同一平面上に形成されると共に、棚用後部くし歯部28の前後方向の長さがリフトケージ5の後部くし歯部16の長さと略同じになるように配置されている。
【0022】
また特に、棚パレット6は、昇降路3上に移動されたとき、昇降するリフトケージ5に干渉しない形状に形成されている。具体的には、昇降路3上に位置した棚パレット6の第1横行フレーム部22、第2横行フレーム部23及び中間フレーム部24は、左右方向の寸法を第1フォーク11と第2フォーク12の間に収まるように設定されており、棚用前部くし歯部26のくし歯29と棚用後部くし歯部28のくし歯29は、リフトケージ5のくし歯18間の間隙に収まるように配置されている。
【0023】
また、入出庫部10には、地上にリフトケージ5を降ろしたときリフトケージ5のくし歯18間の空隙を埋めるための固定パレット30と、リフトケージ5上の入庫スペース20から乗り入れ方向前方にはみ出た自動車4を検出する前方センサ31と、入庫スペース20から後方にはみ出た自動車4を検出するための後方センサ32と、前方センサ31又は後方センサ32が自動車4を検出したとき入庫位置を運転者に知らせるべく指示を出す報知手段33とが設けられている。
【0024】
固定パレット30は、入出庫部10の床上にリフトケージ5のくし歯18間の空隙を埋めるように隆起する隆起部34を設けてなり、リフトケージ5上に自動車4を乗り入れて入庫するとき自動車4の前輪25及び後輪27が円滑に転がるように案内する。
【0025】
前方センサ31は、リフトケージ5の前方かつ一側方向の建屋2に設けられ他側に向けて赤外線等の光線39を発する発光部35と、リフトケージ5の前方かつ他側方向の建屋2に設けられ発光部35からの光線39を受光する受光部36とからなる。後方センサ32は、リフトケージ5の後方かつ一側方向の建屋2に設けられた発光部35と、リフトケージ5の後方かつ他側方向の建屋2に設けられた受光部36とからなる。前方センサ31の受光部36と後方センサ32の受光部36はそれぞれ報知手段33の制御装置37に接続されており、発光部35からの光線39を受光しているか否かの信号を制御装置37に送信するようになっている。
【0026】
報知手段33は、リフトケージ5の前方の建屋2に設けられた電光掲示板38と、電光掲示板38に接続されると共に前方センサ31及び後方センサ32に接続され前方センサ31及び後方センサ32からの信号を受けて電光掲示板38を制御する制御装置37とからなる。制御装置37は、前方センサ31と後方センサ32のうち、前方センサ31のみが自動車4を検出したとき運転者に自動車4の後進を指示すべく電光掲示板38に自動車4を後進させる旨の表示をし、後方センサ32のみが自動車4を検出したとき運転者に自動車4の前進を指示すべく電光掲示板38に自動車4を前進させる旨の表示をし、前方センサ31と後方センサ32の両方が自動車4を検出したとき運転者に自動車4の退出を指示すべく電光掲示板38に入出庫部10から自動車4を退出させる旨の表示をするようになっている。また、制御装置37には、リフトケージ5上の自動車4を検出する入庫センサ(図示せず)が接続されている。制御装置37は、入庫センサが自動車4を検出し、かつ、前方センサ31と後方センサ32の両方が自動車4を検出しないときパーキングブレーキを掛け、運転者は降車して庫外に出る旨を電光掲示板38に表示するようになっている。
【0027】
次に本実施の形態の作用を述べる。
【0028】
入出庫部10内のリフトケージ5上に自動車4を入庫する場合、リフトケージ5の後方からリフトケージ5上に自動車4を乗り入れる。このとき、入出庫部10には、固定パレット30が設けられているため、自動車4の前輪25及び後輪27がリフトケージ5のくし歯18間で落ちて自動車4が大きく振動することはなく、自動車4はリフトケージ5上で滑らかに走行する。後方センサ32が自動車4を検出すると制御装置37は自動車4を前進させる旨を電光掲示板38に表示する。また、自動車4が入庫可能な位置を越えて前方に走行し、前方センサ31と後方センサ32のうち前方センサ31のみが自動車4を検出すると、制御装置37は自動車4を後進させる旨を電光掲示板38に表示する。このとき、自動車4の前輪25は前方への移動をリフトケージ5の第1ストッパ19及び第2ストッパ21によって規制されるため、前輪25が前部くし歯部15の前方に脱落することはない。また、リフトケージ5の前部くし歯部15と後部くし歯部16のくし歯18はそれぞれ同一平面上に形成されるため、前輪25及び後輪27の停止位置を自由に決定でき、自動車4の全長が許容長さ以内であれば前輪25から車体前端又は後端までの寸法が長い車種であっても入庫することができる。
【0029】
図3に示すように、前方センサ31と後方センサ32が自動車4を検出せず、かつ、入庫センサが自動車4を検出する状態になったら、制御装置37は、パーキングブレーキを掛け、運転者は降車して庫外に出る旨を電光掲示板38に表示する。運転者が庫外に出たら、図示しない操作盤を操作してリフトケージ5上の自動車4をくし歯式駐車装置1の所定の格納位置に格納する。
【0030】
具体的には、巻上装置を駆動してリフトケージ5を所定の格納位置より高い位置に上昇させ、格納位置の棚パレット6を昇降路3上に横行させたのち、リフトケージ5を下降させる。図5に示すように、棚パレット6は昇降するリフトケージ5に干渉しない形状に形成されているため、リフトケージ5が棚パレット6の下方に下降することでリフトケージ5上の自動車4が棚パレット6上に受け渡される。図6に示すように、棚パレット6を所定の格納位置に横行させることで自動車4の格納が完了する。
【0031】
また、入庫時に前方センサ31と後方センサ32の両方が同時に自動車4を検出した場合、入庫スペース20より自動車4の全長が長く、入庫不可能な車種であるため、制御装置37は入出庫部10から自動車4を退出させる旨を電光掲示板38に表示する。
【0032】
このように、前部くし歯部15の複数のくし歯18と後部くし歯部16の複数のくし歯18がそれぞれ同一平面上に形成されると共に入庫する自動車4の前後の停車位置を調節可能な所定の長さに形成され、入出庫部10には、リフトケージ5上の入庫スペース20から前方にはみ出た自動車4を検出する前方センサ31が設けられると共に、入庫スペース20から後方にはみ出た自動車4を検出する後方センサ32が設けられ、かつ、前方センサ31又は後方センサ32が自動車4を検出したとき運転者に入庫位置を知らせるべく指示を出す報知手段33が設けられるものとしたため、入庫スペース20内に自由に停車でき、自動車4の全長が許容長さ以内であれば前輪25から車体前端又は後端までの寸法が長い車種であっても入庫することができる。
【0033】
また、リフトケージ5が前方への車輪の移動を規制するストッパ19、21を備えるものとしたため、入庫時に自動車4が過度に前進するのを防ぐことができる。
【0034】
棚パレット6が、自動車4の前輪25を載せるための複数のくし歯29からなる棚用前部くし歯部26を有すると共に、自動車4の後輪27を載せるための複数のくし歯29からなる棚用後部くし歯部28を有し、棚用前部くし歯部26の複数のくし歯29と棚用後部くし歯部28の複数のくし歯29がそれぞれ同一平面上に形成されるものとしたため、リフトケージ5から棚パレット6に確実に自動車4を受け渡すことができる。
【0035】
報知手段33は、前方センサ31と後方センサ32のうち、前方センサ31のみが自動車4を検出したとき運転者に自動車4の後進を指示し、後方センサ32のみが自動車4を検出したとき運転者に自動車4の前進を指示するものとしたため、自動車4を迅速に入庫可能な位置に停車させることができる。
【0036】
なお、昇降路3には、自動車4がリフトケージ5上に乗り入れるための入庫部と、自動車4がリフトケージ5から出庫するための出庫部とが兼用の入出庫部10が形成されるものとしたが、昇降路3に入庫部と出庫部が別々に形成されるものとしてもよい。
【0037】
また、報知手段33は、電光掲示板38で運転者に指示を出すものとしたが、音声にて運転者に指示を出す音声発生装置(図示せず)を備えるものとしてもよい。この場合、報知手段33は、電光掲示板38に代えて音声発生装置を備えるものとしてもよく、電光掲示板38と音声発生装置の両方を備えるものとしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 くし歯式駐車装置
2 建屋
3 昇降路
4 自動車
5 リフトケージ
6 棚パレット
15 前部くし歯部
16 後部くし歯部
18 くし歯
19 第1ストッパ(ストッパ)
20 入庫スペース
21 第2ストッパ(ストッパ)
25 前輪
26 棚用前部くし歯部
27 後輪
28 棚用後部くし歯部
29 くし歯
31 前方センサ
32 後方センサ
33 報知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建屋内に形成された昇降路と、該昇降路に昇降自在に設けられ自動車を昇降するためのリフトケージと、上記昇降路に沿って上下複数段に設けられ上記リフトケージから受け渡される自動車を格納する棚パレットとを備え、上記昇降路には自動車が上記リフトケージ上に乗り入れるための入庫部が形成され、上記リフトケージが、自動車の前輪を載せるための複数のくし歯からなる前部くし歯部を有すると共に、自動車の後輪を載せるための複数のくし歯からなる後部くし歯部を有するくし歯式駐車装置において、上記前部くし歯部の複数のくし歯と上記後部くし歯部の複数のくし歯がそれぞれ同一平面上に形成されると共に入庫する自動車の前後の停車位置を調節可能な所定の長さに形成され、上記入庫部には、上記リフトケージ上の入庫スペースから前方にはみ出た自動車を検出する前方センサが設けられると共に、上記入庫スペースから後方にはみ出た自動車を検出する後方センサが設けられ、かつ、前方センサ又は後方センサが自動車を検出したとき運転者に入庫位置を知らせるべく指示を出す報知手段が設けられることを特徴とするくし歯式駐車装置。
【請求項2】
上記リフトケージが前方への車輪の移動を規制するストッパを備えた請求項1記載のくし歯式駐車装置。
【請求項3】
上記棚パレットが、自動車の前輪を載せるための複数のくし歯からなる棚用前部くし歯部を有すると共に、自動車の後輪を載せるための複数のくし歯からなる棚用後部くし歯部を有し、上記棚用前部くし歯部の複数のくし歯と上記棚用後部くし歯部の複数のくし歯がそれぞれ同一平面上に形成された請求項1又は2に記載のくし歯式駐車装置。
【請求項4】
上記報知手段は、上記前方センサと後方センサのうち、前方センサのみが自動車を検出したとき運転者に自動車の後進を指示し、上記後方センサのみが自動車を検出したとき運転者に自動車の前進を指示する請求項1〜3のいずれかに記載のくし歯式駐車装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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