説明

アクチュエータ付き回転弁

【課題】極力コンパクト化を図り、例えば機器などにコンパクトに組み込むことを可能とし、小型でありながら省スペース化を図って狭い設置場所にも配設可能にし、加工精度や流路の調整作業を必要とすることなくバルブとアクチュエータとを所定の位置関係により高精度かつ容易に着脱できるアクチュエータ付き回転弁を提供する。
【解決手段】ボデー4に内蔵した弁体5をステム7を介して回転させ、ボデー4に設けたアクチュエータ2でステム7を回動させるようにしたアクチュエータ付き回転弁である。このアクチュエータ付き回転弁は、ボデー4のステム軸装側の外周頂面部8にアクチュエータ接続用の接続プレート体3が固着され、この接続プレート体3にアクチュエータ2が搭載されると共に、ステム7の軸方向に交叉する横方向より挿脱する固定手段からなる接続機構90でバルブ1とアクチュエータ2とが着脱可能に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクチュエータ付き回転弁に関し、詳しくは機器などに組み込むことができ、しかもコンパクト性に優れた小型電動弁の着脱構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アクチュエータをバルブに搭載したアクチュエータ付きの回転弁として、例えば、特許文献1の電動ボール弁が知られている。同文献1においては、電動アクチュエータの下部に2本の脚部が延設され、この脚部に穿設されたボルト穴と、ボール弁のボンネット上の突設部位に形成されたねじに止めねじを螺着することでボール弁と電動アクチュエータとを固定したボール弁が記載されている。
特許文献2においては、バルブとアクチュエータとがヨークを介して連結されており、バルブのボンネットにヨーク下部側の円筒部を嵌合した状態でボルトを螺入し、アクチュエータの底面側基板にヨーク上部側のフランジをボルト止めすることにより、バルブとアクチュエータとを固定した連結構造が開示されている。
このようにアクチュエータをバルブに搭載する場合には、アクチュエータの底部側やバルブの上面側に取付け用のフランジ、タップ座を設けたり、取付け用の枠状のヨークを別途設け、これらをボルトで締結することにより一体化する場合が一般的である。
【0003】
ところで、例えば、各種機器の内部の配管ラインなどにおいては、流体の集中制御や装置のシステム化を図るためにこの種のアクチュエータ付き回転弁が設けられることが多く、この回転弁には小型化される機器内の限られた設置スペースに配設するためにコンパクト化が要求されている。この場合、アクチュエータ付き回転弁の設置高さを低くすることが重要になり、更に、これに加えて機器内の狭い設置スペースにも容易に着脱できる構造であり、狭い作業スペースにおいても着脱作業性を確保する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3134223号公報
【特許文献2】実公平6−27905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、アクチュエータに脚部、ボンネットにねじを有する突設部位を設け、これらを止めねじで螺着してアクチュエータとボール弁とを固定しているため、この脚部、突設部位の分だけ全体が高さ方向に延長することになる。
同文献2においては、バルブとアクチュエータ連結用のヨークを設けているため、このヨークの分だけ高さ方向に高くなる。このようにアクチュエータの底部側やバルブの上面側に取付け用フランジ、タップ座を設けたり、取付け用ヨークを別途設けてバルブとアクチュエータと着脱する構造の場合、設置高さが高くなって全体が大きくなると同時にボルトを締結するための作業スペースも大きくなるため全体のコンパクト化が難しくなる。このことから、これらのアクチュエータ付きバルブを小型化が必要な機器内の設置スペースに設けることができず、その結果、機器全体の大型化にも繋がる。
【0006】
更に、ボール弁体のポートと流路とが平行でない状態(いわゆる、ボールのぞき状態)等の取付け精度が低い状態でバルブとアクチュエータとが機器内で接続された場合、ボール上面に不純物などが付着してシートが摩耗しやすくなる。これを回避するためにバルブとアクチュエータとの接続時に流路を調整する必要が生じ、この流路の調整はメンテナンス等でアクチュエータやバルブを交換する度に必要になる。しかも、バルブやアクチュエータが機器内の配管ラインの一部を成していることからボール弁体の状態の確認が困難になるため、この流路調整作業が難しくなっている。この流路の調整を省略するために、バルブとアクチュエータとの動力伝達部分であるバルブステム、アクチュエータの出力軸との嵌合部分の寸法精度を向上させ、両者のガタツキを抑えながら接続することも可能ではあるが、高精度な寸法加工が要求されるため製作が困難になる。一方、ボール弁体のポートの開口部分のアール形状を大きくすることで調整作業を省略することも可能ではあるが、この場合、ボール弁体の全閉位置を確保しにくくなるため実用は難しい。
【0007】
本発明は、従来の課題点に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは、極力コンパクト化を図り、例えば機器などにコンパクトに組み込むことを可能とし、小型でありながら省スペース化を図って狭い設置場所にも配設可能にし、加工精度や流路の調整作業を必要とすることなくバルブとアクチュエータとを所定の位置関係で高精度かつ容易に着脱できるアクチュエータ付き回転弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ボデーに内蔵した弁体をステムを介して回転させ、ボデーに設けたアクチュエータでステムを回動させるようにしたアクチュエータ付き回転弁であって、ボデーのステム軸装側の外周頂面部にアクチュエータ接続用の接続プレート体を固着し、この接続プレート体にアクチュエータを搭載すると共に、ステムの軸方向に交叉する横方向より挿脱する固定手段からなる接続機構でバルブとアクチュエータとを着脱可能に設けたアクチュエータ付き回転弁である。
【0009】
請求項2に係る発明は、ボデーの外周頂面部と同等又は同等以下のボデー両側面位置に接続プレート体を固着する一対の取付部を横方向に互い違いに突出形成すると共に、接続プレート体には、互い違いに設けた一対のフランジ部を形成し、このフランジ部の端部と取付部を取付部の下方より挿入したボルトで固着したアクチュエータ付き回転弁である。
【0010】
請求項3に係る発明は、接続プレート体の一対のフランジ部の間に一対の嵌合筒部を形成すると共に、アクチュエータの出力軸を囲む底面に嵌入凹部を形成し、この嵌入凹部を嵌合筒部に嵌合して接続プレート体にアクチュエータを位置決めさせたアクチュエータ付き回転弁である。
【0011】
請求項4に係る発明は、嵌合筒部の横方向外周には、固定ピンの先端を装着する少なくとも2つの装着穴を放射方向に向けて形成したアクチュエータ付き回転弁である。
【0012】
請求項5に係る発明は、接続プレート体に形成した嵌入穴をボデーのステム軸装部に嵌入して位置決めしたアクチュエータ付き回転弁である。
【0013】
請求項6に係る発明は、接続機構は、アクチュエータの底面に一対のめねじ部を有する着脱部とこの着脱部に螺入した固定ピンの先端を装着穴に位置決め固定した構造であるアクチュエータ付き回転弁である。
【0014】
請求項7に係る発明は、固定ピンは、締付け時に任意の手法で締付け、緩めるときに工具を用いて緩めることを可能とした頭部形状に形成したアクチュエータ付き回転弁である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によると、ステム軸装側の外周頂面部に接続プレート体を固着し、この接続プレート体を介して接続機構によりバルブとアクチュエータとを着脱可能に設けていることにより、設置高さを抑えて極力コンパクト化を図ることができ、例えば機器などにコンパクト化を維持しながら組み込むことが可能になり、小型でありながら省スペース化を図って狭い設置場所にも配設可能になり、加工精度や流路の調整作業を必要とすることなくバルブとアクチュエータとを所定の位置関係で高精度かつ容易に着脱することが可能になる。
【0016】
請求項2に係る発明によると、外周頂面部と同等又は同等以下にボデー両側面位置に互い違いに設けたボデーの取付部にフランジ部の端部を固着することで、バルブやアクチュエータへの余計な干渉を避けながら省スペースの空間内に接続プレート体を横方向に位置決めしながら固定でき、この接続プレート体により高さ寸法を最小限に抑えながらバルブとアクチュエータとを着脱できる。しかも、取付部の下方よりボルトを挿入してフランジ部端部と取付部とを固着することで、狭い設置スペースに配設する場合でもアクチュエータが邪魔になることなくバルブ側から容易に着脱できる。
【0017】
請求項3に係る発明によると、接続プレート体に設けた一対の嵌合筒部にアクチュエータの底面側に形成した嵌入凹部を嵌合することでバルブとアクチュエータとをステムの軸方向に高精度に位置決めしながら仮着でき、バルブとアクチュエータとの位置関係を調整することなく常に一定の状態に固着できる。これにより、アクチュエータを全開状態、弁体に形成されたポートを流路と平行な開状態にして、このアクチュエータとバルブとを組み付けるだけで流路の調整をすることなく簡単かつ高精度にこれらを一体化できる。しかも、嵌合筒部に嵌合凹部を嵌合して位置決め可能であれば、これらの高さを低く設けることでバルブとアクチュエータとの着脱部位の高さ寸法を抑えてアクチュエータ付き回転弁を極限までコンパクト化することが可能になる。
【0018】
請求項4に係る発明によると、横方向からアクチュエータに接続プレート体を固定ピンで着脱できることで、アクチュエータと接続プレート体との固着部位の最小化を図りつつ狭い作業スペースでもアクチュエータとバルブとを簡単に着脱可能となる。放射方向に向けて形成した2つの装着穴に2つの固定ピンを装着することにより、省スペース化を図りながら強固に固定でき、バルブに対してアクチュエータが傾倒したり、ステム回転時に固定ピンが緩んだりすることも防いでいる。更に、装着穴を嵌合筒部の左右の横方向外周に設けていることにより、バルブやアクチュエータの設置状況に応じて固定ピンの装着位置を変えることができ、メンテナンススペースを削減することも可能になる。
【0019】
請求項5に係る発明によると、接続プレート体をステム軸装部に対して同軸状態に位置決めしながら固定でき、ボルトで接続プレート体のフランジ部端部をボデーの取付部に固着したときに、バルブの所定位置に正確に接続プレート体の嵌合筒部を配置できる。このため、嵌合筒部とアクチュエータに形成された嵌入凹部とを介して高精度にバルブとアクチュエータとを着脱することが可能になる。
【0020】
請求項6に係る発明によると、一対のめねじ部を有する着脱部に固定ピンを螺入することでバルブとアクチュエータとを位置決めしてガタツキを防ぎながら接続でき、一方、固着ピンを緩めるだけでバルブとアクチュエータとを容易に取り外しでき、一方側の横方向から固定ピンを締め付けたり緩めたりしながらこの着脱をおこなえる。このため、狭い設置スペースに配置されている場合でも、2つの固定ピンを回転できるスペースがあれば着脱作業が可能となる。
【0021】
請求項7に係る発明によると、固定ピンの締付け時に過剰なトルクによる締付けを防いでバルブとアクチュエータとが着脱不能になったり固定ピン等の部品が破損したりすることを防ぎ、固定ピンを緩める時には工具により容易にバルブとアクチュエータとを取り外しできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のアクチュエータ付き回転弁の分離斜視図である。
【図2】バルブとアクチュエータとの接続状態を示した分離斜視図である。
【図3】本発明のアクチュエータ付き回転弁を示す斜視図である。
【図4】ケースの底面図である。
【図5】ケースの平面図である。
【図6】アクチュエータとバルブとの接続状態を示す正面図である。
【図7】接続プレート体のバルブへの仮着状態を示した斜視図である。
【図8】(a)は、バルブとアクチュエータと接続した状態を示す一部切欠き断面図である。(b)は、バルブからアクチュエータを取り外した状態を示す一部切欠き断面図である。
【図9】図8(a)のA―A断面図である。
【図10】アクチュエータの分離斜視図である。
【図11】アクチュエータの一部切欠き斜視図である。
【図12】カバーを取り外した状態のアクチュエータを示す平面図である。
【図13】最終段歯車の取付け状態を示す側面図である。
【図14】減速ギア群を示した模式平面図である。
【図15】最終段歯車の取付け状態を示す斜視図である。
【図16】(a)は弁の開閉時の突出カム部の状態を示す平面図である。(b)は弁開時の突出カム部の状態を示す平面図である。(c)は弁閉時の突出カム部の状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明におけるアクチュエータ付き回転弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1には本発明のアクチュエータ付き回転弁の分離斜視図、図3、図6にはバルブとアクチュエータとの接続状態、図10にはアクチュエータの分離斜視図を示している。
【0024】
図において、本発明におけるアクチュエータ付き回転弁は、バルブ1、アクチュエータ2、接続プレート体3を有し、バルブ1とアクチュエータ2とが接続プレート体3を介して着脱可能になっている。本発明のアクチュエータ付き回転弁は、自動操作用バルブとして、例えば、図示しない各種機器の内部やプラントの一部などに配設される。
【0025】
図2に示すように、バルブ1は、例えば、図に示すボールバルブからなる回転弁構造を呈し、このバルブ1のボデー4内部にはポート5aを有する弁体5が内蔵され、この弁体5にボデー4に形成されたステム軸装部6を介してステム7が接続されている。バルブ1はこのステム7を介して弁体5を回転可能になっており、ステム7はボデー4に接続したアクチュエータ2により回動可能となる。ボデー4内には流路4aが設けられ、この流路4aが弁体5の回転により開閉される。
【0026】
ボデー4のステム軸装部6の周囲には外周頂面部8が形成され、この外周頂面部8と同等又は同等以下のボデー4の両側面位置には、接続プレート体3を固着するための一対の取付部9、9が横方向に互い違いに突出形成され、この取付部9には、ボルト10を挿入可能な貫通穴11が形成されている。ステム7の上端には平行二面部12が形成され、この平行二面部12はステム軸装部6の上面よりもやや突設して形成される。
【0027】
ここにいう外周頂面部8とは、ボデー4のステム軸装部6側の頂部位置をいい、本例のようにボデー4が断面6角形であればボデー4とステム軸装部6側の頂部をいい、この頂部に図2に示すようなフラット面を形成すればこのフラット面の頂部面をいい、また、ボデー4が断面円形であればボデー4のステム軸装部6側の円形頂部をいう。
しかも、図6において、外周頂部面8とボデー4のテーパ面との間に設けた隙間Sの領域内、または、断面円形のボデー(図示せず)であれば、頂部とアール面との間の隙間Sの領域内に後述の接続機構90や補強リブ80cが収容されている。したがって、図4に示したアクチュエータ2のケース本体20の底面部20aを接続プレート体3のフランジ部80に載置することによってアクチュエータ付き回転弁を構成できるから、一体化したアクチュエータと回転弁との高さを極力小さくすることが可能となり、もって、製品のコンパクト化に著しく寄与することができる。
【0028】
本実施形態においては、取付部9はボデーの外周頂面部8と同等又は同等以下で且つボデー4の流路軸芯よりも上方に配置している。そして、ボルト10は、取付部9の貫通穴11に下側のみから挿入し、後述の接続プレート体3の雄ネジ80bに螺合している。これにより、アクチュエータ2とバルブ1との距離を小さくして、全体の高さを低く抑えつつ、アクチュエータ2とバルブ1との接続を可能としている。ステム7の上端には平行二面部12が形成され、この平行二面部12はステム軸装部6の上面よりもやや突設して形成される。
【0029】
図1、図10において、アクチュエータ2は、電動式からなっており、このアクチュエータ2のケース本体20には電動モータ21、このモータ21からの回転を減速して伝達する減速ギア群22、出力軸23、リミットスイッチ24、突出カム部25、インジケータ部26、コンデンサ等の制御部27が設けられる。これらの各部品は地板30、配線押え31を介してケース本体20内の所定位置に収納され、このケース本体20には被覆用のカバー体32が固着される。
【0030】
図5に示すように、ケース本体20は半円弧状部20aと矩形状部20bとを有し、これらが繋がった形状になっている。ケース本体20内には、軸受部33、雌ねじ34、載置面35が形成されている。軸受部33はケース本体20の底面36に設けられ、この軸受部33により減速ギア群22の第1歯車41、第2歯車42、第3歯車43、第4歯車44、最終段歯車45の各歯車の回転軸46の下端47を軸受可能になっている。雌ねじ34はケース本体20の内周縁側に設けられ、載置面35はケース本体20の底面36よりも高い位置に設けられ、この載置面35に配線押えを載置することが可能になっている。ケース本体20の底部側面には連通穴部48が設けられ、この連通穴部48にブッシュ49が取り付けられている。
【0031】
モータ21の底部外周には鍔部50が設けられ、この鍔部50に設けられた切欠部51を介して地板30の上面30aにモータ21が取付けられる。モータ21はこの固定用地板30を介して雄ねじ52によりケース本体20の雌ねじ34に螺着固定される。
地板30には雄ねじ52を挿通可能な貫通穴54が設けられ、モータ21は切欠部51、貫通穴54を介して地板30とともにケース本体20に位置決め固着される。地板30の下面30bには軸受部55が設けられ、この軸受部55によりモータ21の下面領域Rに設けられる減速ギア群22の各歯車40、41、42、43、44、45の回転軸46の上端56を軸受するようになっている。更に、地板30の下面30bには後述するストッパピン57係合用のストッパ部58も設けられている。地板30のインジケータ部26側には、減速ギア群22の最終段歯車45が成す円弧の一部と略同形状の円弧部59がこの最終段歯車45に沿って形成されている。この円弧部59により、最終段歯車45に固定されるインジケータ部26をガイド可能になっている。
【0032】
モータ21の出力側の回転軸部60にはピニオン40が取り付けられ、減速ギア群22は、このピニオン40、第1歯車41、第2歯車42、第3歯車43、第4歯車44、最終段歯車45を有し、各歯車41、42、43、44、45の中心にそれぞれ回転軸46としてピンが挿入される。図12に示すように、減速ギア群22は、ケース本体20のモータ21の下面領域Rに又はモータ21内部に設けられ、モータ21と縦に並列した状態でケース本体20内に収納される。
【0033】
減速ギア群22において、ピニオン40は第1歯車41、第1歯車41は第2歯車42、第2歯車42は第3歯車43、第3歯車43は第4歯車44、第4歯車44は最終段歯車45に噛合している。モータ21の回転軸部60の回転は、これらの減速ギア群22によって減速され、最終段歯車45に同軸に取付けられた出力軸23よりバルブ1のステム7に伝達される。
【0034】
突出カム部25は、その後端部25aが最終段歯車45の軸部45aに固着された状態で取付けられ、この最終段歯車45の回転に伴って回動する。突出カム部25は、モータ21の底面36より延出し、かつ、最終段歯45車の外周囲よりやや突出した状態に設けられ、この突出カム部25の回動操作によりリミットスイッチ24を接離させることが可能になっている。
【0035】
最終段歯車45の突出カム部25の両側には、固定用のストッパピン57が固着されており、このストッパピン57が上記の地板30に設けたストッパ部58に係合することにより、突出カム部25を略90°回動操作可能になっている。
【0036】
この場合、図16(a)に示すように、最終段歯車45の中間開度の位置を基準として、この最終段歯車45が全閉方向に45°、全開方向に45°の角度αで回転可能になる位置にストッパピン57が配設されている。更に、図16(b)、図16(c)に示すように、全開、全閉位置側にそれぞれ最終段歯車45が45°よりも多く回転するための遊び角度βを設けるようにしてもよい。このときの遊び角度βとしては4°程度とすればよく、この遊び角度βを設けることにより、最終段歯車45が全開、全閉方向に45°以上に回転して、突出カム部25によってリミットスイッチ24を確実にオン状態にすることが可能になる。
【0037】
図11、図13に示すように、突出カム部25の先端部25bには、モータ21の側面21aに沿って上方に突出するようにインジケータ部26が形成されている。このインジケータ部26は突出カム部25と一体に回転動作し、このインジケータ部26をアクチュエータ2の上方向及び側面方向から視認可能な大きさに設けていることで、突出カム部25の回転状態を外部より確認しやすくなっている。
【0038】
図12に示すように、リミットスイッチ24はケース本体20内に2つ設けられ、モータ側面21aの空間領域Tに配置されている。リミットスイッチ24は、突出カム部25が回転するときの端部側に近接して止め輪61によりケース本体20に設けた取付け突部62に固定されてケース本体20の矩形状部20bの隅部位に配置される。リミットスイッチ24、24の間には、このリミットスイッチ24制御用のコンデンサや基板からなる制御部27が配設される。最終段歯車45が回転したときには、何れかのリミットスイッチ24に突出カム部25が接触してオン状態になり、最終段歯車45の回転状態をリミットスイッチ24に伝達可能になっている。このようにしてリミットスイッチ24でアクチュエータ2の全開又は全閉位置を検知可能になっており、このとき、突出カム部25を外部より視認することでアクチュエータ2の動作状態を確認できる。
【0039】
減速ギア群22とケース本体20との間には配線押え31が設けられ、この配線押え31は貫通穴63を有し、この貫通穴63に最終段歯車45の下部に設けた出力段軸64と減速ギア群22の各歯車の回転軸46とが貫通し、出力段軸64や回転軸部60の回転動作に支障のないようになっている。配線押え31は、ケース本体20の載置面35に載置された状態で固定される。図11に示すように、ケース本体20の底面36にはモータ21やリミットスイッチ24、制御部27の配線37が配置されており、この配線37が配線押え31によりケース本体20の底面36側に収納される。配線37は連通穴部48を介してアクチュエータ2の外部に引き出され、図示しない機器等に接続される。
【0040】
出力軸23は、上部側が最終段歯車45に圧入されてこの最終段歯車45に同軸に設けられ、ステム7と接続可能に設けられる。出力軸23の中間位置付近は、軸受65、Oリング66を介してケース本体20に回動可能に取り付けられ、出力軸23の先端にはステム7の平行二面部12と嵌合可能な凹状溝67が形成されている。
【0041】
アクチュエータ2は、上記の部品を介してモータ21の回転を減速して出力軸23まで出力し、この出力軸23の凹状溝67に嵌合した平行二面部12を介してステム7に伝達し、弁体5を所定の開度に回転制御可能になっている。アクチュエータ2は、いわゆるクォーターターン式の回転弁の回転操作用であり、前述したように、出力軸23(最終段歯車45)が略90°の回転角度で回転制御されたときに、この回転状態が突出カム部25により外部に表示される。
【0042】
カバー体32は、透明又は半透明の樹脂により成形され、モータ21や突出カム部25、インジケータ部26を収納するための膨出部68が膨出形成されている。カバー体32は、例えばシボ加工によって表面加工され、膨出部68の突出カム部25が位置する付近シボ加工を設けないことにより透明又は半透明の視認部70が設けられている。この視認部70を介してカバー体32の外方よりインジケータ部26の動作状態を視認できるようになっている。
カバー体32は、ケース本体20に対して、例えば超音波溶着により接合される。
【0043】
一方、図4の二点鎖線のハッチングの領域に示すように、アクチュエータ2の出力軸23を囲む底面36には、接続プレート体3取付け用の嵌入凹部71が形成されている。この嵌入凹部71は、接続プレート体3に設けられた後述の嵌合筒部72に嵌合可能な形状に形成されている。
アクチュエータ底面36の外周側には接続プレート体3の着脱用の着脱部73が突出形成され、この着脱部73には後述する固定ピン74のおねじ部75が螺着可能な一対のめねじ部76が2組形成されている。めねじ部76は、ステム7の横方向に所定角度θ(例えば30°)で放射方向に向けて形成される。
【0044】
図7に示すように、バルブ1とアクチュエータ2接続用の接続プレート体3には、フランジ部80、嵌合筒部72、嵌入穴81が形成されている。フランジ部80は、バルブ1への取付け用として接続プレート体3に対して互い違いに一対に形成され、それぞれのフランジ部80の端部80aにはボルト10の雄ネジ10aと螺合する雌ネジ80bが形成されている。フランジ部80の端部80aと前述したバルブ1の取付部9とは、この取付部9の下方より貫通穴11を介して挿入したボルト10の螺着により固着可能になっている。フランジ部80の底面側には補強リブ80cが形成されている。
【0045】
一対のフランジ部80、80の間には、一対の嵌合筒部72、72が突設形成され、嵌合筒部72は嵌入凹部71と嵌合可能な形状に設けられ、この嵌合筒部72に嵌入凹部71を嵌合することにより、接続プレート体3にアクチュエータ2を位置決めしながら仮着することが可能になる。フランジ部80と嵌合筒部72とは、接続プレート体3の図示しない中心に対して点対称の形状に設けられている。
【0046】
図8、図9において、嵌合筒部72の横方向外周には、2つの有底の装着穴82、82が放射方向に向けて2組形成されている。装着穴82はめねじ部76の位置に対応しており、このめねじ部76と同じ所定角度(本実施形態においては30°)θにより、高さ方向において同一平面上に形成される。装着穴82は先端縮径状のテーパ穴部からなっており、この装着穴82には固定ピン74の先端74aが装着可能になっている。この2組の装着穴82とめねじ部76とは、嵌合筒部72に対して対称位置に配置されている。
【0047】
嵌入穴81は、接続プレート体3の嵌合筒部72の中央位置に形成され、ステム軸装部6に嵌入可能な穴径に形成されている。この嵌入穴81をステム軸装部6に嵌入することにより接続プレート体3を位置決めしながらバルブ1に仮着できる。
【0048】
図8において、固定ピン74は、アクチュエータ2と接続プレート体3とを位置決めしながら接続するために設けられる。固定ピン74の先端74aにはテーパ部83が設けられ、このテーパ部83に続いてアクチュエータ2のめねじ部76に螺合するおねじ部75、回転操作用の頭部84が設けられている。
【0049】
テーパ部83は、装着穴82に取付け可能な図示しない所定のテーパ角度に形成され、おねじ部75をめねじ部76に螺入したときにこのテーパ部83が装着穴82に沿うようにして位置決めされる。これにより、接続プレート体3とアクチュエータ2とが所定位置に正確に位置決めされた状態で固定される。図に示すように、おねじ部75はめねじ部76に螺着する部分のみにねじ部分が形成されていればよく、その中間部分は省略されていてもよい。この場合、めねじ部76に対して螺合するおねじ部75が少なくなることから、固定ピン74の締付け或は緩める作業が簡単になる。
【0050】
頭部84には図示しない一般工具などの工具により一方向に回転可能な凹部85が形成され、この凹部85を介して工具を用いて回転することで固定ピン74を緩めることができるようになっている。一方、頭部84の外周を手で把持したり特殊工具などの任意の手法により回転させて固定ピン74を締付けることが可能である。凹部85は、一般工具を取付けて回転操作であれば適宜の形状に設けることができる。頭部84の形状は、一般工具等の工具を用いて緩め、手で把持したり特殊工具などの任意の手法で締付ける態様とする以外にも、任意の手法で緩め、工具を用いて締付ける態様に設けることも可能である。
【0051】
上記の構成により、アクチュエータ付き回転弁は、図2に示すように、ボデー4のステム軸装側の外周頂面部8にアクチュエータ接続用の接続プレート体3を固着し、この接続プレート体3にアクチュエータ2を搭載すると共に、ステム7の軸方向に交叉する横方向より挿脱する固定手段からなる接続機構90でバルブ1とアクチュエータ2とを着脱可能に設けている。
この接続機構90は、一対のめねじ部76、76が形成されたアクチュエータ底面36の着脱部73と、この着脱部73に螺入した固定ピン74の先端74aを装着穴82に位置決め固定した構造から成っている。
【0052】
なお、上記実施形態においては、バルブ1をボールバルブとしているが、アクチュエータ2で駆動可能なバルブであればバタフライバルブを用いるようにしてもよい。この場合にも、ボールバルブの場合と同様にアクチュエータ2を着脱可能な構造に設けることができる。また、アクチュエータ2を電動式としているが、空圧駆動のアクチュエータとしてもよい。
【0053】
バルブ1のステム7の上端側に平行二面部12、アクチュエータ2の出力軸23の先端側に凹状溝67を設けているが、これらを逆に設けてもよい。固定ピン74の数を2つとしているが、この固定ピン74を3つ以上設けるようにしてもよい。この場合には、固定ピン74を装着するための装着穴82及びめねじ部76を、固定ピン74の数に応じて予め接続プレート体3及びアクチュエータ2に形成すればよい。
【0054】
続いて、前述したバルブ1とアクチュエータ2とを一体に接続するときの組み立て手順を説明する。
図2、図7に示すように、嵌入穴81にステム軸装部6を嵌入しつつ、取付部9にフランジ部80を載置しながら接続プレート体3をバルブ1に位置決め調芯する。取付部9の貫通穴11を介してフランジ部80の下側のボデー4側からフランジ部80の雌ネジ80bに雄ネジ10aを螺着してボルト10を仮止めする。これにより、接続プレート体3をバルブ1に対して横方向に位置決めしながら仮止めする。
【0055】
この状態で弁体5のポート5aを流路4aと平行になるように全開状態にし、一方、アクチュエータ2も全開位置に調整する。
図8(a)に示すように、平行二面部12を凹状溝67に嵌合させながら嵌合筒部72を嵌入凹部71に嵌合させ、バルブ1とアクチュエータ2との間に接続プレート体3を装着してこのバルブ1とアクチュエータ2を仮着する。接続プレート体3は、バルブ1の外周頂面部8とアクチュエータ2の底面36との隙間Sに配設される。このとき、接続プレート体3のフランジ部80、嵌合筒部72が点対称の形状であることから、バルブ1に対してアクチュエータ2を180°回転した状態で接続する可能である。
【0056】
次いで、めねじ部76に固定ピン74のおねじ部75を螺着し、嵌合筒部72の装着穴82に固定ピン74の先端74aを装着する。この固定ピン74の装着により、アクチュエータ2は、バルブ1に固定されている接続プレート体3の嵌合筒部72に同軸状態で位置決め固定される。このとき、バルブ1、アクチュエータ2を全開状態に保持しながら固定ピン74を締め込むことにより、アクチュエータ2の全開位置でポート5aが流路4aに平行な状態になり、正常な取付け位置に調整しながら位置決めできる。
【0057】
更に、フランジ部80にボルト10で仮止め状態のバルブ1の位置をアクチュエータ2に対して微調整し、この状態でボルト80を締結することでより、より正確な位置決めを実施できる。ボルト80の固定時には、取付部9がボデー4の横方向に突出形成されているためにバルブ1に干渉させることなくボルト10を取付部9の下側から締付けることが可能になる。これによりアクチュエータ2の全開位置、ポート5aの流路4aに対する全開位置がずれることなく、バルブ1とアクチュエータ2とを一体化できる。
取付部9、フランジ部80が互い違いに突出形成されていることにより、接続プレート体3のアクチュエータ2との着脱部位である嵌合筒部72への干渉を回避し、着脱に必要な空間が確保される。
【0058】
バルブ1からアクチュエータ2を取り外す際には、図8(b)に示すように、固定ピン74を緩めることでバルブ1及び接続プレート体3からアクチュエータ2を取り外す。
【0059】
このように、接続プレート体3を介してバルブ1とアクチュエータ2とを着脱できる構造であり、その接続時には、接続プレート体3の嵌入穴81をボデー4のステム軸装部6に嵌入し、アクチュエータ2の嵌入凹部71を接続プレート体3の嵌合筒部72に嵌合することでステム7と出力軸23とを同軸方向及び高さ方向に位置決めし、この状態で接続プレート体3により固定できる。図8(a)に示すように、バルブ1とアクチュエータ2との隙間Sに接続プレート体3を配置することで、図3、図6の接続時には、全体の高さを抑えながらこれらを一体化できる。
【0060】
その際、2つの固定ピン74の先端74aを、放射方向に向けて形成された装着穴82に装着しているので、この固定ピン74の接触部位である2つの支点部位で支えながら固定してアクチュエータ2の傾倒を防止でき、ステム7が回転したときにも固定ピン74の緩みを防止できる。
【0061】
しかも、接続プレート体3を対称位置に形成された2組のめねじ部76及び装着穴82の何れか一方側に固定ピン74を固着して接続プレート体3を位置決めできることで、メンテナンススペースを削減しながら、バルブ1やアクチュエータ2の接続向きに応じて任意の横方向からこの固定ピン74を緩めたり締付けたりできる。固定ピン74による固定位置を必要に応じて変えるようにすれば、機器内の限られた設置スペースにもフレキシブルに対応しながらアクチュエータ付き回転弁を配設でき、この回転弁の横方向から固定ピン74を着脱できるため作業性にも優れている。
【0062】
この場合、2つの固定ピン74、74の角度θを鋭角に設けることで、固定ピン74が1つの場合以上の摩擦力を得ることができ、角度θをより鋭角に設けることで摩擦力を増加させることが可能になる。この摩擦力の増加により、各固定ピン74、74が軸方向に回転することを防ぎ、固定ピン74が緩んだり外れたりすることを防止する機能が向上する。
【0063】
一対のめねじ部76、76が形成された着脱部73と、この着脱部73に螺入した固定ピン74の先端74aを位置決め固定する構造からなる接続機構90により、バルブ1とアクチュエータ2とをガタツキを防ぎながら固着でき、しかも、装着穴82を先端縮径状のテーパ穴部に形成し、このテーパ穴部82に固定ピン74のテーパ部83を装着することで、アクチュエータ2と接続プレート体3との位置決め精度がより高まっている。その際、装着穴82にはテーパ部83から摩擦力が働くため、手締めによっても十分な締め込み強度を得ることができる。更に、固定ピン74の推力で発生する摩擦力が接続プレート体3に伝わるため、この固定ピン74を装着した逆側の横側の接続プレート体3の浮き上がりを防止している。仮に、固定ピン74が1本である場合には、この固定ピン74にステム7の回転方向の回転力が発生したときに少量の動作で摩擦力が大きく減少し、固定ピン74の緩みが発生しやすくなる。
【0064】
上述したように、本発明のアクチュエータ付き回転弁は、ボデー4のステム軸装側の外周頂面部8にアクチュエータ2接続用の接続プレート体3を固着し、この接続プレート体3にアクチュエータ2を搭載すると共に、ステム7の軸方向に交叉する横方向より挿脱する固定手段からなる接続機構90でバルブ1とアクチュエータ2とを着脱可能に設けているので、接続プレート体3をバルブ1とアクチュエータ2との間に装着したときに隙間Sの領域に接続機構90や接続プレートの補強リブ80cを収容しており、アクチュエータ2とバルブ1との距離を小さくし全体の高さを低く抑えて極力コンパクト化を図ることができる。この省スペース化により、狭い設置スペースにも簡単に位置決めしながら装着できる。
【0065】
しかも、ボデー4の外周頂面部8と同等又は同等以下に形成した一対の取付部9、9に、接続プレート体3の一対のフランジ部80、80を取付部9の下方よりボルト10で固着することにより、接続プレート体3によるバルブ1とアクチュエータ2との着脱部位の高さ寸法をより低く抑えることができ、アクチュエータ2の嵌入凹部71を接続プレート体3の嵌合筒部72に嵌合して接続プレート体3にアクチュエータ2を位置決めした構成により、ステム軸装部6の高さを低くすることで接続プレート体3によるバルブ1とアクチュエータ2との着脱部位の高さ寸法を極限まで抑えることも可能になる。これによって、アクチュエータ付き回転弁全体を最大限コンパクト化できる。
【0066】
バルブ1とアクチュエータ2との接続時には、前述したようにこれらを全開状態にしながら接続プレート体3を介して固定ピン74、ボルト10により固定することにより取付け精度を高めながら容易に一体化でき、接続する度に流路4aの調整をおこなうことなく所定の状態に接続できる。
【0067】
また、このアクチュエータ付き回転弁におけるアクチュエータは、モータ21の下面領域Rに又はモータ21内部に減速ギア群22を設け、この減速ギア群22の最終段歯車45に突出カム部25を固着し、この突出カム部25をモータ21の底面より延出させ、かつ、最終段歯車45の外周囲よりやや突出させると共に、リミットスイッチ24をモータ側面の空間領域Tに配置し、突出カム部25の回動操作でリミットスイッチ24を接離させるようにしているので、バルブ1とアクチュエータ2との間に大きなスペースを必要としたり、アクチュエータ2を上方側に延長したり、減速ギア群22を配設するために全体を横方向に大きく延長することなく全体のコンパクト化を図りながら突出カム部25を設け、この突出カム部25を外部より視認することで弁開度の確認が可能になる。
【0068】
この場合、リミットスイッチ24のオンオフ用の突出カム部25を弁開度表示用として共用していることで、必要最小限の部品点数でアクチュエータ2の省スペースの空間内に弁開度表示部分を設けてコンパクト化を図ることが可能になる。
【0069】
更に、突出カム部25の先端部25bをモータ21の側面21aに沿って上方に突出させたインジケータ部26を形成し、カバー体32に設けた透明又は半透明の視認部70を介してカバー体32の外方よりインジケータ部26の動作状態を視認できるため、インジケータ部26をアクチュエータ2の上方向及び側面方向から視認したり遠い距離から視認することが可能になり、外部から覗き込むことなく容易に弁開度を視認可能になる。
【符号の説明】
【0070】
1 バルブ
2 アクチュエータ
3 接続プレート体
4 ボデー
5 弁体
6 ステム軸装部
7 ステム
8 外周頂面部
9 取付部
10 ボルト
23 出力軸
36 底面
71 嵌入凹部
72 嵌合筒部
73 着脱部
74 固定ピン
74a 先端
76 めねじ部
80 フランジ部
80a 端部
81 嵌入穴
82 装着穴
90 接続機構
84 頭部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボデーに内蔵した弁体をステムを介して回転させ、前記ボデーに設けたアクチュエータで前記ステムを回動させるようにしたアクチュエータ付き回転弁であって、前記ボデーのステム軸装側の外周頂面部にアクチュエータ接続用の接続プレート体を固着し、この接続プレート体に前記アクチュエータを搭載すると共に、前記ステムの軸方向に交叉する横方向より挿脱する固定手段からなる接続機構でバルブとアクチュエータとを着脱可能に設けたことを特徴とするアクチュエータ付き回転弁。
【請求項2】
前記ボデーの外周頂面部と同等又は同等以下のボデー両側面位置に前記接続プレート体を固着する一対の取付部を横方向に互い違いに突出形成すると共に、前記接続プレート体には、互い違いに設けた一対のフランジ部を形成し、このフランジ部の端部と前記取付部とを取付部の下方より挿入したボルトで固着した請求項1に記載のアクチュエータ付き回転弁。
【請求項3】
前記接続プレート体の一対のフランジ部の間に一対の嵌合筒部を形成すると共に、前記アクチュエータの出力軸を囲む底面に嵌入凹部を形成し、この嵌入凹部を前記嵌合筒部に嵌合して前記接続プレート体に前記アクチュエータを位置決めさせた請求項2に記載のアクチュエータ付き回転弁。
【請求項4】
前記嵌合筒部の横方向外周には、固定ピンの先端を装着する少なくとも2つの装着穴を放射方向に向けて形成した請求項2又は3に記載のアクチュエータ付き回転弁。
【請求項5】
前記接続プレート体に形成した嵌入穴を前記ボデーのステム軸装部に嵌入して位置決めした請求項2乃至4の何れか1項に記載のアクチュエータ付き回転弁。
【請求項6】
前記接続機構は、アクチュエータの前記底面に一対のめねじ部を有する着脱部とこの着脱部に螺入した前記固定ピンの先端を前記装着穴に位置決め固定した構造である請求項4又は5に記載のアクチュエータ付き回転弁。
【請求項7】
前記固定ピンは、締付け時に任意の手法で締付け、緩めるときに工具を用いて緩めることを可能とした頭部形状に形成した請求項2乃至6の何れか1項に記載のアクチュエータ付き回転弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−40636(P2013−40636A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176486(P2011−176486)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(390002381)株式会社キッツ (223)
【Fターム(参考)】