アジテータ車の冷却方法および冷却装置
【課題】外気温が高い場合にはアジテータ車内の生コンクリートの硬化が早まるので、高温時には当該生コンクリートの冷却し硬化速度を抑制する。
【解決手段】本発明は、送風装置と、送風装置によって発生された圧縮空気を、生コンクリートが投入される回転ドラム内部に案内するための空気移送管と、前記空気移送管の端部に備えられた噴出ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴出されることにより断熱膨張にて冷却された冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【解決手段】本発明は、送風装置と、送風装置によって発生された圧縮空気を、生コンクリートが投入される回転ドラム内部に案内するための空気移送管と、前記空気移送管の端部に備えられた噴出ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴出されることにより断熱膨張にて冷却された冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートミキサー車とも称されるアジテータ車の冷却方法および冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生コンクリートは硬化しやすいという特性から、生コンクリートの製造工場から当該生コンクリートを打ち込む(打コン)建設現場までに、生コンクリートの温度を35℃以下でアジテータ車により2時間以内(打コンまでに)にかつ回転ドラム内にて混練しつつ搬送しなければならないとされている。
【0003】
しかしながら生コンクリートが硬化するファクターとして重要なものがその温度で、高温になれば早期に硬化し、低温になれば硬化するまでに時間を要することは周知である。
【0004】
従って生コンクリートが製造されてから打コンされるまでに2時間以内に搬送しなければならないとはいうものの、夏季の高温時には2時間以内であっても硬化が開始され、打コン時に生コンクリートが型枠の隅々にまで充分打ち込まれない虞もあり得る。
【0005】
万一、生コンクリートが型枠の隅々にまで充分打ち込まれない場合には、コンクリートの硬化後に充分な強度が保持されず、ときとして倒壊するという重大な問題を惹起する虞もある。
【0006】
そこで、搬送中に生コンクリートを冷却し、夏季の高温時にも生コンクリートの温度を35℃以下に低下させて、硬化速度を少しでも抑制することが望まれているが、例えば特許文献(特開平6−304919)に記載のように、バッチャープラントの生コンクリート排出口近傍から一方向に延びるように配設された管状の搬送通路及び、この搬送通路内に配置されたスクリュー本体からなるスクリューコンベアと、前記スクリュー本体を回転駆動する駆動源と、液化ガスを貯留するタンクと、このタンク内の液化ガスを前記搬送通路内に導く液化ガス導入管とを具備してなる生コンクリートの冷却方法および装置が提案されている。
【0007】
また、他の特許文献(、特開平11−123713)には、回転ドラム内に、高温時にはコンプレッサを有する冷却手段にて冷却した空気を、また低温時には加温手段にて加温した空気を供給するものである。
【0008】
【特許文献】特開平6−304919 特開平11−123713
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように従来の装置でも、確かに生コンクリートを冷却することができるが、その構造が複雑で大型化し、到底アジテータ車に搭載することはできない。
【0010】
また、アジテータ車に搭載できるものであっても、回転ドラムに供給するする空気を冷却したり加温したりする装置は高額なり実用に供することは困難である。
【0011】
本発明は係る従来装置の課題を解決するもので、小型化が可能で、外気をそのままの状態で回転ドラム内に供給したり、霧を回転ドラム内に噴霧できるものであって、アジテータ車にも容易に装着できる冷却装置および冷却方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、外気をそのまま送風する送風装置と、当該送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該送風装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する空気移送管と、前記空気移送管の終端部に備えられ圧縮空気を噴出するための噴出ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴出されることにより断熱膨張にて冷却された冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0013】
本発明では、送風装置によって発生された圧縮空気が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴出され、当該噴出空気は断熱膨張によって冷却され、冷却された冷却空気によって回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0014】
第2の発明は、第1の発明を前提とし、送風装置はアジテータ車の後下部に設けられているアジテータ車の冷却装置。
【0015】
本発明では、送風装置はアジテータ車の後下部に設けられているので、アジテータ車のシャーシからあまりはみ出でず、コンパクトに搭載される。
【0016】
第3の発明は、第1もしくは第2の発明を前提とし、空気移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0017】
本発明では、空気移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているので、着脱が容易で、洗浄等も容易に行い得る。
【0018】
第4の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって、前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0019】
本発明では、霧発生装置よって発生された霧が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴霧され、当該噴霧された霧が気化熱を奪うことによって、回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0020】
第5の発明は、第4の発明を前提とし、霧発生装置はアジテータ車の後下部に設けられているアジテータ車の冷却装置である。
【0021】
本発明では、霧発生装置はアジテータ車の後下部に設けられているので、アジテータ車のシャーシからあまりはみ出でず、コンパクトに搭載される。
【0022】
第6の発明は、第4もしくは第5の発明を前提とし、霧移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0023】
本発明では、霧移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているので、着脱が容易で、洗浄等も容易に行い得る。
【0024】
第7の発明は、第1の発明の冷却装置が併設されている第4の発明にかかるアジテータ車の冷却装置である。
【0025】
本発明では、生コンクリートは、送風装置からの圧縮空気および霧発生装置からの霧によって、断熱膨張によって冷却されると共に、霧の気化熱によっても冷却されより一層その硬化速度が抑制されることになる。
【0026】
第8の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、外気をそのまま送風する送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却されて、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うアジテータ車の冷却方法である。
【0027】
本発明では、送風装置によって発生された圧縮空気が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴出され、当該噴出空気は断熱膨張によって冷却され、冷却された冷却空気によって回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0028】
第9の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法である。
【0029】
本発明では、霧発生装置よって発生された霧が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴霧され、当該噴霧された霧が気化熱を奪うことによって、回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0030】
第10の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却され、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うと同時に、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法である。
【0031】
本発明では、生コンクリートは、送風装置からの圧縮空気および霧発生装置からの霧によって、断熱膨張によって冷却されると共に、霧の気化熱によっても冷却されより一層その硬化速度が抑制されることになる。
【0032】
第11の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部に空気を供給する空気供給装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置である。
【0033】
本発明では、回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部に空気を供給する空気供給装置が備えられているので、アジテータ車のいずれかの部位に別途送風装置を搭載することなく、回転ドラム内を冷却することができる。
【0034】
第12の発明は、前記第11の発明を前提とし、空気供給装置はファンにて構成されているアジテータ車の冷却装置である。
【0035】
本発明では、空気供給装置としてファンを使用するので、安価は冷却装置を実現することができる。
【0036】
第13の発明は、前記第12の発明を前提とし、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0037】
本発明では、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、前記ファンを生コンクリート投入口から離脱させることができる。
【0038】
第14の発明は、前記第12もしくは第13の発明を前提とし、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0039】
本発明では、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、ファンをホッパー部の開口から回動させて開放させ、生コンクリートの給排が終了した後はファンをホッパー部の開口に前記とは逆回動させて閉成させ、ファンを回転駆動すると外部の空気が回転ドラム内に供給され冷却されることになる。
【0040】
第15の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置である。
【0041】
本発明では、回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出装置が備えられているので、当該空気排出装置を発動させると、回転ドラム内部の高温の空気が排出され結果として、回転ドラム内を冷却することができる。
【0042】
第16の発明は、前記第15の発明を前提とし、空気排出装置はファンにて構成されているアジテータ車の冷却装置である。
【0043】
本発明では、空気排出装置としてファンを使用するので、安価は冷却装置を実現することができる。
【0044】
第17の発明は、前記第16の発明を前提とし、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0045】
本発明では、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、前記ファンを生コンクリート投入口から離脱させることができる。
【0046】
第18の発明は、前記第16もしくは第17の発明を前提とし、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0047】
本発明では、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、ファンをホッパー部の開口から回動させて開放させ、生コンクリートの給排が終了した後はファンをホッパー部の開口に前記とは逆回動させて閉成させ、ファンを回転駆動すると回転ドラム内の高温の空気が回転ドラムから排出され冷却されることになる。
【0048】
第19の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置において、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段と回転ドラム内部に空気を供給する空気供給手段が備えられ、前記空気排出手段と空気供給手段は同一の空気給排装置によって実現され、空気排出手段と空気供給手段は、前記空気給排装置をその動作態様が逆になるように駆動させることによって夫々実現されることを特徴とするアジテータ車の冷却装置である。
【0049】
本発明では、空気排出手段と空気供給手段は同一の空気給排装置によって実現され、空気排出手段と空気供給手段は、前記空気給排装置をその動作態様が逆になるように駆動させることによって夫々実現されるので、回転ドラム内部の空気が非常に高温になった際に空気排出手段として動作させ、それほど高温でない場合には空気供給手段として動作させることが可能となる。
【0050】
第20の発明は、第19の発明を前提とし、空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段として動作させる際には、前記ファンを空気排出方向に回転駆動させることを特徴とするアジテータ車の冷却装置です。
【0051】
本発明では、回転ドラム内の空気が非常に高温になった際には、前記ファンを空気排出方向に回転駆動させると、前記高温の空気が排出され短時間で回転ドラムは冷却されることになる。
【0052】
第21の発明は、空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気供給手段として動作させる際には、ファンを空気供給方向即ち前記第20の発明とは逆方向に回転駆動させると、外部の空気が迅速に回転ドラム内に供給されることになる。
【0053】
第22の発明は、第11の発明を前提とし、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0054】
本発明では、生コンクリートは、ファンなどの空気供給装置により供給される空気および霧発生装置からの霧によって、断熱膨張によって冷却されると共に、霧の気化熱によっても冷却されより一層その硬化速度が抑制されることになる。
【0055】
第23の発明は、第15の発明を前提とし、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0056】
本発明では、生コンクリートは、ファンなどの空気排出装置により回転ドラム内の高温の空気が排出されると共に、霧発生装置からの霧によって、気化熱が奪われて十分冷却されるので、より一層その硬化速度が抑制されることになる。
【発明の効果】
【0057】
本発明においては、いずれもアジテータ車に搭載可能な小型の冷却装置が実現できるので、夏季の高温時にも生コンクリートの硬化速度を充分抑制することができ、生コンクリートが型枠の隅々にまで打ち込まれずに充分なコンクリート強度が保持されず、ときとして倒壊するという重大な問題を惹起する虞はなくなる。
【0058】
また、回転ドラム内に外気をそのまま供給するので、別途外気をコンプレッサを使用するような手段によって冷却したり、ヒータによって加温する装置を必要とせず、小型で安価な冷却装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
図1ないし図4は第1の実施の形態を示すもので、図1は第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図、図2は第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図、図3は第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図そして図4は1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【0060】
また、図5ないし図8は第2の実施の形態を示すもので、図5は第2実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図、図6は第2実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図、図7は第2実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図そして図8は第2実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【0061】
第1実施例と第2実施例との共通部分には同一の番号が付されている。
【0062】
先ず図1ないし図4に基き、第1実施例について説明すると、1はアジテータ車(コンクリートミキサー車とも称される)の車両本体で、この構造の概略は周知であるので説明はしないが、シャーシ2の下部にはサスペンション3を介してタイヤ4が回転自在に装着されており、前記シャーシ2の上部には生コンクリートが内部に投入される回転ドラム5がその回転可能に搭載されている。
【0063】
前記回転ドラム5は生コンクリート(図示せず)の投入排出口6が後部方向に開口しており、当該投入排出口6近傍には前記生コンクリートを回転ドラム5の内部に投入する際のガイドとなるホッパー7が装着され、当該ホッパー7の前方部にホッパーカバー16が装着されている。
【0064】
前記シャーシ2の後端下部には送風装置8と霧発生装置9が装着されており、
当該送風装置8によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム5内部に案内するための、始端部が当該送風装置8に接続され、終端部が前記回転ドラム5内に位置する空気移送管10が設けられている。
【0065】
前記空気移送管10の終端部には、前記回転ドラムに5の投入排出口6の内部に向けて圧縮空気を噴出するための噴出ノズル11が設けられている。
【0066】
また、当該霧発生装置9よって発生された霧を前記回転ドラム5内部に案内するための始端部が当該霧発生装置9に接続され、終端部が前記回転ドラム5内に位置する霧移送管12が前記空気移送管10と平行に配置され、前記霧移送管12の終端部には噴霧ノズル15が設けられている。
【0067】
なお、前記空気移送管10と霧移送管12は前記ホッパーカバー16に着脱可能に装着されている。
【0068】
前記回転ドラム5の前方側部には、当該回転ドラム5の内部を洗浄するなどのための水タンク13が搭載されており、当該水タンク13には前記霧発生装置9との間に、洗浄水を前記霧発生装置9に供給するための洗浄水供給管14が装着されている。
【0069】
前記水タンク13は、前述のように前記回転ドラム5の内部等を洗浄するために普遍的なアジテータ車1には概ね搭載されているものである。
【0070】
而して、生コンクリート製造工場で製造された生コンクリートをアジテータ車1の回転ドラム5に投入後、前記回転ドラム5を回転させつつ前記送風装置8を起動すると、送風装置8によって発生された圧縮空気は空気移送管10を通過して噴出ノズル11から前記回転ドラム5内に噴射されることになる。
【0071】
この際、噴出空気は断熱膨張によって冷却され、冷却された冷却空気によって回転ドラム内5の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0072】
また前記霧発生装置9を起動すると、当該霧発生装置9よって発生された霧が、霧移送管12を通過して前記噴霧ノズル15から前記回転ドラム5内に噴霧されることになる。
【0073】
この際、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって、回転ドラム5内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになり、また前記霧により回転ドラム5内部の湿度が上昇し、生コンクリートからの水分の蒸発を抑制することが可能となる。
【0074】
従って、比較的気温が低い場合には送風装置8か霧発生装置9のいずれかを起動すればよく、気温が高い場合には送風装置8と霧発生装置9のいずれをも動作させればよいことになる。
【0075】
実験した結果では、外気の気温にもよるが送風装置8のみを動作させた場合には生コンクリートの温度は外気温より3度程度低下し、霧発生装置9のみを動作させた場合にも生コンクリートの温度は外気温より3度程度低下した。
【0076】
また送風装置8と霧発生装置9を同時に動作させた場合には生コンクリートの温度は外気温より5度程度低下した。
【0077】
次に図5ないし図8に基づいて第2実施例について説明すると、ホッパー7の上部開口の前側(アジテータ車1の進行方向前側)の縁部に、水平方向に延在する支点としてのヒンジ17が設けられ、当該ヒンジ17にはホッパー7の開口の前面を覆う全面カバー18が揺動自在に装着されている。
【0078】
前記全面カバー18はその中央部に開口19が開設され、当該開口19に正逆転可能な空気給排装置としての電動ファン20が装着されていて、当該電動ファン20の外面にはメッシュ状のカバー21が固着されている。
【0079】
而して、回転ドラム5に生コンクリートを給排する際には、前記全面カバー18を電動ファン20と共に、前記ヒンジ17の周りに回動させてホッパー7の開口を開放する。
【0080】
次いで、回転ドラム5への生コンクリートの給排が終了した後には、前記全面カバー18を電動ファン20と共に、前記ヒンジ22の周りに前記と逆に回動させてホッパー7の開口を閉成する。
【0081】
その際、回転ドラム5の内部の温度が高くて、早急に内部に空気を排出したい場合には前記電動ファン20を空気の排出方向(正方向)に回転させると、換気扇と同様に回転ドラム5の内部の高温の空気が迅速に排出され、回転ドラム5および内部の生コンクリートは冷却されることになり。
【0082】
また、場合によっては、前記電動ファン20を空気の供給方向(逆方向)に回転させると、回転ドラム5の内部に低音の外気が供給され、この場合も、回転ドラム5および内部の生コンクリートは冷却されることになり。
【0083】
なお、この際前記第1実施例と同様に、同時に前記霧発生装置9を起動すると、当該霧発生装置9よって発生された霧が、霧移送管12を通過して前記噴霧ノズル15から前記回転ドラム5内に噴霧され、気化熱を奪うことによって更に冷却効果が高まると共に、前記霧により回転ドラム5内部の湿度が上昇し、生コンクリートからの水分の蒸発を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図である。
【図2】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図である。
【図3】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【図5】本発明の第2実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図である。
【図6】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図である。
【図7】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【符号の説明】
【0085】
1 アジテータ車
2 シャーシ
3 サスペンション
4 タイヤ
5 回転ドラム
6 投入排出口
7 ホッパー
8 送風装置
9 霧発生装置
10 空気移送管
11 噴出ノズル
12 霧移送管
13 水タンク
14 洗浄水供給管
15 噴霧ノズル
16 ホッパーカバー
17 ヒンジ
18 全カバー
19 開口
20 電動ファン
21 カバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートミキサー車とも称されるアジテータ車の冷却方法および冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生コンクリートは硬化しやすいという特性から、生コンクリートの製造工場から当該生コンクリートを打ち込む(打コン)建設現場までに、生コンクリートの温度を35℃以下でアジテータ車により2時間以内(打コンまでに)にかつ回転ドラム内にて混練しつつ搬送しなければならないとされている。
【0003】
しかしながら生コンクリートが硬化するファクターとして重要なものがその温度で、高温になれば早期に硬化し、低温になれば硬化するまでに時間を要することは周知である。
【0004】
従って生コンクリートが製造されてから打コンされるまでに2時間以内に搬送しなければならないとはいうものの、夏季の高温時には2時間以内であっても硬化が開始され、打コン時に生コンクリートが型枠の隅々にまで充分打ち込まれない虞もあり得る。
【0005】
万一、生コンクリートが型枠の隅々にまで充分打ち込まれない場合には、コンクリートの硬化後に充分な強度が保持されず、ときとして倒壊するという重大な問題を惹起する虞もある。
【0006】
そこで、搬送中に生コンクリートを冷却し、夏季の高温時にも生コンクリートの温度を35℃以下に低下させて、硬化速度を少しでも抑制することが望まれているが、例えば特許文献(特開平6−304919)に記載のように、バッチャープラントの生コンクリート排出口近傍から一方向に延びるように配設された管状の搬送通路及び、この搬送通路内に配置されたスクリュー本体からなるスクリューコンベアと、前記スクリュー本体を回転駆動する駆動源と、液化ガスを貯留するタンクと、このタンク内の液化ガスを前記搬送通路内に導く液化ガス導入管とを具備してなる生コンクリートの冷却方法および装置が提案されている。
【0007】
また、他の特許文献(、特開平11−123713)には、回転ドラム内に、高温時にはコンプレッサを有する冷却手段にて冷却した空気を、また低温時には加温手段にて加温した空気を供給するものである。
【0008】
【特許文献】特開平6−304919 特開平11−123713
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように従来の装置でも、確かに生コンクリートを冷却することができるが、その構造が複雑で大型化し、到底アジテータ車に搭載することはできない。
【0010】
また、アジテータ車に搭載できるものであっても、回転ドラムに供給するする空気を冷却したり加温したりする装置は高額なり実用に供することは困難である。
【0011】
本発明は係る従来装置の課題を解決するもので、小型化が可能で、外気をそのままの状態で回転ドラム内に供給したり、霧を回転ドラム内に噴霧できるものであって、アジテータ車にも容易に装着できる冷却装置および冷却方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、外気をそのまま送風する送風装置と、当該送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該送風装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する空気移送管と、前記空気移送管の終端部に備えられ圧縮空気を噴出するための噴出ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴出されることにより断熱膨張にて冷却された冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0013】
本発明では、送風装置によって発生された圧縮空気が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴出され、当該噴出空気は断熱膨張によって冷却され、冷却された冷却空気によって回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0014】
第2の発明は、第1の発明を前提とし、送風装置はアジテータ車の後下部に設けられているアジテータ車の冷却装置。
【0015】
本発明では、送風装置はアジテータ車の後下部に設けられているので、アジテータ車のシャーシからあまりはみ出でず、コンパクトに搭載される。
【0016】
第3の発明は、第1もしくは第2の発明を前提とし、空気移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0017】
本発明では、空気移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているので、着脱が容易で、洗浄等も容易に行い得る。
【0018】
第4の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって、前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0019】
本発明では、霧発生装置よって発生された霧が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴霧され、当該噴霧された霧が気化熱を奪うことによって、回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0020】
第5の発明は、第4の発明を前提とし、霧発生装置はアジテータ車の後下部に設けられているアジテータ車の冷却装置である。
【0021】
本発明では、霧発生装置はアジテータ車の後下部に設けられているので、アジテータ車のシャーシからあまりはみ出でず、コンパクトに搭載される。
【0022】
第6の発明は、第4もしくは第5の発明を前提とし、霧移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0023】
本発明では、霧移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されているので、着脱が容易で、洗浄等も容易に行い得る。
【0024】
第7の発明は、第1の発明の冷却装置が併設されている第4の発明にかかるアジテータ車の冷却装置である。
【0025】
本発明では、生コンクリートは、送風装置からの圧縮空気および霧発生装置からの霧によって、断熱膨張によって冷却されると共に、霧の気化熱によっても冷却されより一層その硬化速度が抑制されることになる。
【0026】
第8の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、外気をそのまま送風する送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却されて、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うアジテータ車の冷却方法である。
【0027】
本発明では、送風装置によって発生された圧縮空気が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴出され、当該噴出空気は断熱膨張によって冷却され、冷却された冷却空気によって回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0028】
第9の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法である。
【0029】
本発明では、霧発生装置よって発生された霧が、生コンクリートが収納されている回転ドラム内に噴霧され、当該噴霧された霧が気化熱を奪うことによって、回転ドラム内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0030】
第10の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却され、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うと同時に、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法である。
【0031】
本発明では、生コンクリートは、送風装置からの圧縮空気および霧発生装置からの霧によって、断熱膨張によって冷却されると共に、霧の気化熱によっても冷却されより一層その硬化速度が抑制されることになる。
【0032】
第11の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部に空気を供給する空気供給装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置である。
【0033】
本発明では、回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部に空気を供給する空気供給装置が備えられているので、アジテータ車のいずれかの部位に別途送風装置を搭載することなく、回転ドラム内を冷却することができる。
【0034】
第12の発明は、前記第11の発明を前提とし、空気供給装置はファンにて構成されているアジテータ車の冷却装置である。
【0035】
本発明では、空気供給装置としてファンを使用するので、安価は冷却装置を実現することができる。
【0036】
第13の発明は、前記第12の発明を前提とし、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0037】
本発明では、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、前記ファンを生コンクリート投入口から離脱させることができる。
【0038】
第14の発明は、前記第12もしくは第13の発明を前提とし、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0039】
本発明では、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、ファンをホッパー部の開口から回動させて開放させ、生コンクリートの給排が終了した後はファンをホッパー部の開口に前記とは逆回動させて閉成させ、ファンを回転駆動すると外部の空気が回転ドラム内に供給され冷却されることになる。
【0040】
第15の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置である。
【0041】
本発明では、回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出装置が備えられているので、当該空気排出装置を発動させると、回転ドラム内部の高温の空気が排出され結果として、回転ドラム内を冷却することができる。
【0042】
第16の発明は、前記第15の発明を前提とし、空気排出装置はファンにて構成されているアジテータ車の冷却装置である。
【0043】
本発明では、空気排出装置としてファンを使用するので、安価は冷却装置を実現することができる。
【0044】
第17の発明は、前記第16の発明を前提とし、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0045】
本発明では、ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、前記ファンを生コンクリート投入口から離脱させることができる。
【0046】
第18の発明は、前記第16もしくは第17の発明を前提とし、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在装着されているアジテータ車の冷却装置である。
【0047】
本発明では、ファンはホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在に装着されているので、回転ドラム内部に生コンクリートを給排する際には、ファンをホッパー部の開口から回動させて開放させ、生コンクリートの給排が終了した後はファンをホッパー部の開口に前記とは逆回動させて閉成させ、ファンを回転駆動すると回転ドラム内の高温の空気が回転ドラムから排出され冷却されることになる。
【0048】
第19の発明は、アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置において、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段と回転ドラム内部に空気を供給する空気供給手段が備えられ、前記空気排出手段と空気供給手段は同一の空気給排装置によって実現され、空気排出手段と空気供給手段は、前記空気給排装置をその動作態様が逆になるように駆動させることによって夫々実現されることを特徴とするアジテータ車の冷却装置である。
【0049】
本発明では、空気排出手段と空気供給手段は同一の空気給排装置によって実現され、空気排出手段と空気供給手段は、前記空気給排装置をその動作態様が逆になるように駆動させることによって夫々実現されるので、回転ドラム内部の空気が非常に高温になった際に空気排出手段として動作させ、それほど高温でない場合には空気供給手段として動作させることが可能となる。
【0050】
第20の発明は、第19の発明を前提とし、空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段として動作させる際には、前記ファンを空気排出方向に回転駆動させることを特徴とするアジテータ車の冷却装置です。
【0051】
本発明では、回転ドラム内の空気が非常に高温になった際には、前記ファンを空気排出方向に回転駆動させると、前記高温の空気が排出され短時間で回転ドラムは冷却されることになる。
【0052】
第21の発明は、空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気供給手段として動作させる際には、ファンを空気供給方向即ち前記第20の発明とは逆方向に回転駆動させると、外部の空気が迅速に回転ドラム内に供給されることになる。
【0053】
第22の発明は、第11の発明を前提とし、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0054】
本発明では、生コンクリートは、ファンなどの空気供給装置により供給される空気および霧発生装置からの霧によって、断熱膨張によって冷却されると共に、霧の気化熱によっても冷却されより一層その硬化速度が抑制されることになる。
【0055】
第23の発明は、第15の発明を前提とし、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置である。
【0056】
本発明では、生コンクリートは、ファンなどの空気排出装置により回転ドラム内の高温の空気が排出されると共に、霧発生装置からの霧によって、気化熱が奪われて十分冷却されるので、より一層その硬化速度が抑制されることになる。
【発明の効果】
【0057】
本発明においては、いずれもアジテータ車に搭載可能な小型の冷却装置が実現できるので、夏季の高温時にも生コンクリートの硬化速度を充分抑制することができ、生コンクリートが型枠の隅々にまで打ち込まれずに充分なコンクリート強度が保持されず、ときとして倒壊するという重大な問題を惹起する虞はなくなる。
【0058】
また、回転ドラム内に外気をそのまま供給するので、別途外気をコンプレッサを使用するような手段によって冷却したり、ヒータによって加温する装置を必要とせず、小型で安価な冷却装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
図1ないし図4は第1の実施の形態を示すもので、図1は第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図、図2は第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図、図3は第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図そして図4は1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【0060】
また、図5ないし図8は第2の実施の形態を示すもので、図5は第2実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図、図6は第2実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図、図7は第2実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図そして図8は第2実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【0061】
第1実施例と第2実施例との共通部分には同一の番号が付されている。
【0062】
先ず図1ないし図4に基き、第1実施例について説明すると、1はアジテータ車(コンクリートミキサー車とも称される)の車両本体で、この構造の概略は周知であるので説明はしないが、シャーシ2の下部にはサスペンション3を介してタイヤ4が回転自在に装着されており、前記シャーシ2の上部には生コンクリートが内部に投入される回転ドラム5がその回転可能に搭載されている。
【0063】
前記回転ドラム5は生コンクリート(図示せず)の投入排出口6が後部方向に開口しており、当該投入排出口6近傍には前記生コンクリートを回転ドラム5の内部に投入する際のガイドとなるホッパー7が装着され、当該ホッパー7の前方部にホッパーカバー16が装着されている。
【0064】
前記シャーシ2の後端下部には送風装置8と霧発生装置9が装着されており、
当該送風装置8によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム5内部に案内するための、始端部が当該送風装置8に接続され、終端部が前記回転ドラム5内に位置する空気移送管10が設けられている。
【0065】
前記空気移送管10の終端部には、前記回転ドラムに5の投入排出口6の内部に向けて圧縮空気を噴出するための噴出ノズル11が設けられている。
【0066】
また、当該霧発生装置9よって発生された霧を前記回転ドラム5内部に案内するための始端部が当該霧発生装置9に接続され、終端部が前記回転ドラム5内に位置する霧移送管12が前記空気移送管10と平行に配置され、前記霧移送管12の終端部には噴霧ノズル15が設けられている。
【0067】
なお、前記空気移送管10と霧移送管12は前記ホッパーカバー16に着脱可能に装着されている。
【0068】
前記回転ドラム5の前方側部には、当該回転ドラム5の内部を洗浄するなどのための水タンク13が搭載されており、当該水タンク13には前記霧発生装置9との間に、洗浄水を前記霧発生装置9に供給するための洗浄水供給管14が装着されている。
【0069】
前記水タンク13は、前述のように前記回転ドラム5の内部等を洗浄するために普遍的なアジテータ車1には概ね搭載されているものである。
【0070】
而して、生コンクリート製造工場で製造された生コンクリートをアジテータ車1の回転ドラム5に投入後、前記回転ドラム5を回転させつつ前記送風装置8を起動すると、送風装置8によって発生された圧縮空気は空気移送管10を通過して噴出ノズル11から前記回転ドラム5内に噴射されることになる。
【0071】
この際、噴出空気は断熱膨張によって冷却され、冷却された冷却空気によって回転ドラム内5の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになる。
【0072】
また前記霧発生装置9を起動すると、当該霧発生装置9よって発生された霧が、霧移送管12を通過して前記噴霧ノズル15から前記回転ドラム5内に噴霧されることになる。
【0073】
この際、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって、回転ドラム5内の冷却が行われ、結果として生コンクリートが冷却されてその硬化速度が抑制されることになり、また前記霧により回転ドラム5内部の湿度が上昇し、生コンクリートからの水分の蒸発を抑制することが可能となる。
【0074】
従って、比較的気温が低い場合には送風装置8か霧発生装置9のいずれかを起動すればよく、気温が高い場合には送風装置8と霧発生装置9のいずれをも動作させればよいことになる。
【0075】
実験した結果では、外気の気温にもよるが送風装置8のみを動作させた場合には生コンクリートの温度は外気温より3度程度低下し、霧発生装置9のみを動作させた場合にも生コンクリートの温度は外気温より3度程度低下した。
【0076】
また送風装置8と霧発生装置9を同時に動作させた場合には生コンクリートの温度は外気温より5度程度低下した。
【0077】
次に図5ないし図8に基づいて第2実施例について説明すると、ホッパー7の上部開口の前側(アジテータ車1の進行方向前側)の縁部に、水平方向に延在する支点としてのヒンジ17が設けられ、当該ヒンジ17にはホッパー7の開口の前面を覆う全面カバー18が揺動自在に装着されている。
【0078】
前記全面カバー18はその中央部に開口19が開設され、当該開口19に正逆転可能な空気給排装置としての電動ファン20が装着されていて、当該電動ファン20の外面にはメッシュ状のカバー21が固着されている。
【0079】
而して、回転ドラム5に生コンクリートを給排する際には、前記全面カバー18を電動ファン20と共に、前記ヒンジ17の周りに回動させてホッパー7の開口を開放する。
【0080】
次いで、回転ドラム5への生コンクリートの給排が終了した後には、前記全面カバー18を電動ファン20と共に、前記ヒンジ22の周りに前記と逆に回動させてホッパー7の開口を閉成する。
【0081】
その際、回転ドラム5の内部の温度が高くて、早急に内部に空気を排出したい場合には前記電動ファン20を空気の排出方向(正方向)に回転させると、換気扇と同様に回転ドラム5の内部の高温の空気が迅速に排出され、回転ドラム5および内部の生コンクリートは冷却されることになり。
【0082】
また、場合によっては、前記電動ファン20を空気の供給方向(逆方向)に回転させると、回転ドラム5の内部に低音の外気が供給され、この場合も、回転ドラム5および内部の生コンクリートは冷却されることになり。
【0083】
なお、この際前記第1実施例と同様に、同時に前記霧発生装置9を起動すると、当該霧発生装置9よって発生された霧が、霧移送管12を通過して前記噴霧ノズル15から前記回転ドラム5内に噴霧され、気化熱を奪うことによって更に冷却効果が高まると共に、前記霧により回転ドラム5内部の湿度が上昇し、生コンクリートからの水分の蒸発を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図である。
【図2】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図である。
【図3】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【図5】本発明の第2実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の側面図である。
【図6】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラム部分の平面図である。
【図7】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例のアジテータ車の回転ドラムのホッパー部の部分断面図である。
【符号の説明】
【0085】
1 アジテータ車
2 シャーシ
3 サスペンション
4 タイヤ
5 回転ドラム
6 投入排出口
7 ホッパー
8 送風装置
9 霧発生装置
10 空気移送管
11 噴出ノズル
12 霧移送管
13 水タンク
14 洗浄水供給管
15 噴霧ノズル
16 ホッパーカバー
17 ヒンジ
18 全カバー
19 開口
20 電動ファン
21 カバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、外気をそのまま送風する送風装置と、当該送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該送風装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する空気移送管と、前記空気移送管の終端部に備えられ圧縮空気を噴出するための噴出ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴出されることにより断熱膨張にて冷却された冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置。
【請求項2】
送風装置はアジテータ車の後下部に設けられている請求項1記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項3】
空気移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されている請求項1もしくは請求項2記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項4】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置。
【請求項5】
霧発生装置はアジテータ車の後下部に設けられている請求項4記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項6】
霧移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されている請求項4もしくは請求項5記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項7】
請求項1記載の冷却装置が併設されている請求項4記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項8】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、外気をそのまま送風する送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却され、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うアジテータ車の冷却方法。
【請求項9】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法。
【請求項10】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、外気をそのまま送風する送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却され、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うと同時に、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法。
【請求項11】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に前記回転ドラム内部に空気を供給する空気供給装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置。
【請求項12】
空気供給装置はファンにて構成されている請求項11記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項13】
ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されている請求項12記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項14】
ファンは、ホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在に装着されている請求項12もしくは請求項13に記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項15】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置。
【請求項16】
空気排出装置はファンにて構成されている請求項15記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項17】
ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されている請求項16記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項18】
ファンは、ホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在装着されている請求項16もしくは請求項17に記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項19】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置において、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段と回転ドラム内部に空気を供給する空気供給手段が備えられ、前記空気排出手段と空気供給手段は同一の空気給排装置によって実現され、空気排出手段と空気供給手段は、前記空気給排装置をその動作態様が逆になるように駆動させることによって夫々実現されることを特徴とするアジテータ車の冷却装置。
【請求項20】
空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段として動作させる際には、前記ファンを空気排出方向に回転駆動させることを特徴とする請求項19記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項21】
空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気供給手段として動作させる際には、ファンを空気供給方向即ち請求項20記載とは逆方向に回転駆動させことを特徴とする請求項19記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項22】
水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われる請求項11記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項23】
水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われる請求項15記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項1】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、外気をそのまま送風する送風装置と、当該送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該送風装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する空気移送管と、前記空気移送管の終端部に備えられ圧縮空気を噴出するための噴出ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴出されることにより断熱膨張にて冷却された冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置。
【請求項2】
送風装置はアジテータ車の後下部に設けられている請求項1記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項3】
空気移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されている請求項1もしくは請求項2記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項4】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われるアジテータ車の冷却装置。
【請求項5】
霧発生装置はアジテータ車の後下部に設けられている請求項4記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項6】
霧移送管はアジテータ車のホッパー部に装着されている請求項4もしくは請求項5記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項7】
請求項1記載の冷却装置が併設されている請求項4記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項8】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、外気をそのまま送風する送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却され、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うアジテータ車の冷却方法。
【請求項9】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法。
【請求項10】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却方法であって、外気をそのまま送風する送風装置によって発生された圧縮空気を前記回転ドラム内部に噴出し、噴出された空気が断熱膨張にて冷却され、当該冷却空気によって前記回転ドラム内の冷却を行うと同時に、霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に噴霧して、噴霧された霧が気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却を行うジテータ車の冷却方法。
【請求項11】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に前記回転ドラム内部に空気を供給する空気供給装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置。
【請求項12】
空気供給装置はファンにて構成されている請求項11記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項13】
ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されている請求項12記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項14】
ファンは、ホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在に装着されている請求項12もしくは請求項13に記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項15】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置であって、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出装置が備えられていることを特徴とするアジテータ車の冷却装置。
【請求項16】
空気排出装置はファンにて構成されている請求項15記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項17】
ファンは、回転ドラムの生コンクリート投入口に着脱可能に装着されている請求項16記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項18】
ファンは、ホッパー部の開口縁の一部を支点として揺動自在装着されている請求項16もしくは請求項17に記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項19】
アジテータ車の回転ドラム内の冷却装置において、前記回転ドラムの生コンクリート投入口に、前記回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段と回転ドラム内部に空気を供給する空気供給手段が備えられ、前記空気排出手段と空気供給手段は同一の空気給排装置によって実現され、空気排出手段と空気供給手段は、前記空気給排装置をその動作態様が逆になるように駆動させることによって夫々実現されることを特徴とするアジテータ車の冷却装置。
【請求項20】
空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気排出手段として動作させる際には、前記ファンを空気排出方向に回転駆動させることを特徴とする請求項19記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項21】
空気給排装置はファンにて構成され、当該ファンを回転ドラム内部から空気を排出する空気供給手段として動作させる際には、ファンを空気供給方向即ち請求項20記載とは逆方向に回転駆動させことを特徴とする請求項19記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項22】
水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われる請求項11記載のアジテータ車の冷却装置。
【請求項23】
水タンクと、当該水タンクから供給された水を霧状にするための霧発生装置と、当該霧発生装置よって発生された霧を前記回転ドラム内部に案内するための、始端部が当該霧発生装置に接続され終端部が前記回転ドラム内に位置する霧移送管と、前記霧移送管の終端部に備えられ霧を噴霧するための噴霧ノズルとが設けられ、回転ドラム内に噴霧されることにより気化熱を奪うことによって前記回転ドラム内の冷却が行われる請求項15記載のアジテータ車の冷却装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2011−110931(P2011−110931A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285654(P2009−285654)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(506397110)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(506397110)
【Fターム(参考)】
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