説明

アセトフェノンの還元のためのケトレダクターゼポリペプチド

ケトレダクターゼまたはカルボニルレダクターゼクラス(EC1.1.1.184)に属する酵素は、対応するプロ立体異性ケトン基質からの、および対応するラセミアルデヒド基質の立体特異性還元による光学活性アルコールの合成に有用である。本開示は、天然に存在する野生型ケトレダクターゼ酵素と比較して改良された特性を有する、改変ケトレダクターゼ酵素を提供する。改変ケトレダクターゼ酵素をコードするポリヌクレオチド、改変ケトレダクターゼ酵素を発現できる宿主細胞、および改変ケトレダクターゼ酵素を使用して各種のキラル化合物を合成する方法も提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質を(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールに少なくとも約85%の立体異性体過剰率で立体選択的に還元することができるケトレダクターゼポリペプチド。
【請求項2】
X190に対応する残基にプロリンを有する配列番号2、4または98に基づく参照配列と少なくとも約85%同一であるアミノ酸配列を含むが、但し、ケトレダクターゼアミノ酸配列がX190に対応する残基に非芳香族残基を有することを条件とする、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
前記ケトレダクターゼアミノ酸配列が、X190に対応する残基に脂肪族、非極性、拘束された、またはシステイン残基を有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
前記ケトレダクターゼアミノ酸配列が、X190に対応する残基にプロリンを有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項5】
前記ケトレダクターゼが、次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である;
X16に対応する残基が、極性残基である;
X43に対応する残基が、非極性または極性残基である;
X60に対応する残基が、芳香族または非極性、または脂肪族残基である;
X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基である;
X95に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;
X96に対応する残基が、極性または酸性残基である;
X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基である;
X120に対応する残基が、芳香族、非極性または脂肪族残基である;
X125に対応する残基が、極性または非極性残基である;
X142に対応する残基が、極性残基、特にセリンまたはアスパラギンである;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X149に対応する残基が、非極性または芳香族残基である;
X150に対応する残基が、拘束されたまたは酸性残基である;
X152に対応する残基が、非極性または極性残基である;
X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である;
X205に対応する残基が、塩基性、非極性または脂肪族残基である;
X206に対応する残基が、非極性または芳香族残基である、の1つ以上をさらに有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項6】
次の特徴:
X7に対応する残基が、トレオニン、プロリン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、またはアスパラギンである;
X16に対応する残基が、セリンである;
X43に対応する残基が、イソロイシンである;
X60に対応する残基が、アラニンである;
X94に対応する残基が、アラニン、バリンまたはシステインである;
X95に対応する残基が、イソロイシンまたはロイシンである;
X96に対応する残基が、セリン、アスパラギン、トレオニンまたはグルタミン酸である;
X97に対応する残基が、リジン、トレオニン、バリン、アルギニン、メチオニン、またはイソロイシンである;
X120に対応する残基が、フェニルアラニンまたはバリンである;
X125に対応する残基が、グリシンまたはセリンである;
X142に対応する残基が、アスパラギンである;
X147に対応する残基が、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、またはグルタミンである;
X149に対応する残基が、グリシンまたはフェニルアラニンである;
X150に対応する残基が、アスパラギン酸またはヒスチジンである;
X152に対応する残基が、セリン、トレオニン、またはメチオニンである;
X196に対応する残基が、バリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;
X202に対応する残基が、アラニン、トリプトファン、チロシン、またはメチオニンである;
X205に対応する残基が、アルギニンである;および
X206に対応する残基が、メチオニンまたはチロシンである、の1つ以上をさらに有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項7】
次の特徴:
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;および
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項8】
次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;および
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項9】
次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である;
X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基である;および
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項10】
次の特徴:
X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基である;
X96に対応する残基が、極性または酸性残基である;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基;
特にグルタミン、イソロイシン、またはロイシンである、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項11】
次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項12】
次の特徴:
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して他のアミノ酸残基に1つ以上の残基相違を場合により有する、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項13】
前記立体異性体過剰率が少なくとも約90%である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項14】
前記立体異性体過剰率が少なくとも約99%である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項15】
配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項16】
前記ポリペプチドが、配列番号6の配列を有する前記ケトレダクターゼポリペプチドによって可能な率よりも高い率で基質を生成物に還元することがさらに可能である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項17】
配列番号8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項18】
前記ポリペプチドが、配列番号6の配列を有する前記ケトレダクターゼポリペプチドによって可能な率よりも少なくとも約450%大きい率で基質を生成物に還元することがさらに可能である、請求項4に記載のポリペプチド。
【請求項19】
配列番号8、10、14、16、18、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項18に記載のポリペプチド。
【請求項20】
前記ポリペプチドが、配列番号6の配列を有する前記ケトレダクターゼポリペプチドによって可能な率よりも少なくとも約1500%大きい率で基質を生成物に還元することがさらに可能である、請求項4に記載のポリペプチド。
【請求項21】
配列番号18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項21に記載のポリペプチド。
【請求項22】
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質の量に対して約1重量%未満の量のポリペプチドを用いて実施するとき、約24時間未満で2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質の少なくとも約95%を(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールに変換することができる、請求項4に記載のポリペプチド。
【請求項23】
配列番号18、32、34、36、38、40、42、44、46、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項22に記載のポリペプチド。
【請求項24】
ケトレダクターゼポリペプチドであって、X190に対応する残基にプロリンを有する配列番号2、4または98に基づく参照配列の残基90〜211と少なくとも約85%同一であるアミノ酸配列を有するドメインを含むが、但し、ケトレダクターゼポリペプチドアミノ酸配列がX190に対応する残基に非芳香族残基を有することを条件とする、ケトレダクターゼポリペプチド。
【請求項25】
前記ケトレダクターゼドメインは、X190に対応する残基が脂肪族、非極性、拘束された、またはシステイン残基であるアミノ酸配列を含む、請求項24に記載にポリペプチド。
【請求項26】
前記ケトレダクターゼドメインは、X190に対応する残基がプロリンであるアミノ酸配列を含む、請求項24に記載にポリペプチド。
【請求項27】
前記ケトレダクターゼポリペプチドドメインが、次の特徴:
X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基である;
X95に対応する残基が、非極性または脂肪族残基である;
X96に対応する残基が、極性または酸性残基である;
X97に対応する残基が、極性、非極性、脂肪族、または塩基性残基である;
X120に対応する残基が、芳香族、非極性、または脂肪族残基である;
X125に対応する残基が、極性または非極性残基である;
X142に対応する残基が、極性残基、特にセリンまたはアスパラギンである;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X149に対応する残基が、非極性または芳香族残基である;
X150に対応する残基が、拘束されたまたは酸性残基である;
X152に対応する残基が、非極性または極性残基である;
X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である;
X205に対応する残基が、塩基性、非極性または脂肪族残基である;
X206に対応する残基が、非極性または芳香族残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項28】
残基90〜211に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチドドメインが、次の特徴:
X94に対応する残基が、アラニン、バリンまたはシステインである;
X95に対応する残基が、イソロイシンまたはロイシンである;
X96に対応する残基が、セリン、アスパラギン、トレオニンまたはグルタミン酸である;
X97に対応する残基が、リジン、トレオニン、バリン、アルギニン、メチオニン、またはイソロイシンである;
X120に対応する残基が、フェニルアラニンまたはバリンである;
X125に対応する残基が、グリシンまたはセリンである;
X142に対応する残基が、アスパラギンである;
X147に対応する残基が、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、またはグルタミンである;
X149に対応する残基が、グリシンまたはフェニルアラニンである;
X150に対応する残基が、アスパラギン酸またはヒスチジンである;
X152に対応する残基が、セリン、トレオニン、またはメチオニンである;
X190に対応する残基が、アラニン、イソロイシン、システイン、またはプロリンである;
X196に対応する残基が、バリン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、またはイソロイシンである;
X202に対応する残基が、アラニン、トリプトファン、チロシン、またはメチオニンである;
X206に対応する残基が、メチオニンまたはチロシンである、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項29】
残基90〜211に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチドドメインが、次の特徴:
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項30】
残基90〜211に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチド領域が、次の特徴:
X97に対応する残基が、極性、非極性、、脂肪族、または塩基性残基である;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項31】
残基90〜211に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチド領域が、次の特徴:
X94に対応する残基が、システイン、非極性または脂肪族残基である;
X96に対応する残基が、極性または酸性残基である;
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに;
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項32】
残基90〜211に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチド領域が、次の特徴:
X147に対応する残基が、芳香族、極性、非極性、または脂肪族残基である;
X196に対応する残基が、脂肪族、非極性、または芳香族残基である;
X202に対応する残基が、脂肪族、芳香族、または非極性残基である、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項33】
残基90〜211に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチド領域が、次の特徴:
X147に対応する残基が、ロイシンである;
X196に対応する残基が、ロイシンである;
X202に対応する残基が、トリプトファンである、の1つ以上を有するアミノ酸配列を含み;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基90〜211に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項34】
配列番号2、4または98に基づく前記参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列を有する領域をさらに含み、残基1〜89に対応する前記領域が次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である、を有し;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基1〜89に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項35】
配列番号2、4または98に基づく前記参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列を有する領域をさらに含み、残基1〜89に対応する前記領域が次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である;
X16に対応する残基が、極性残基である;
X43に対応する残基が、非極性または極性残基である、を有し;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基1〜89に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項36】
配列番号2、4または98に基づく前記参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列を有する領域をさらに含み、残基1〜89に対応する前記領域が次の特徴:
X7に対応する残基が、トレオニン、プロリン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、またはアスパラギンである;
X16に対応する残基が、セリンである;
X43に対応する残基が、イソロイシンである、を有し;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基1〜89に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項37】
配列番号2、4または98に基づく前記参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列を有する領域をさらに含み、残基1〜89に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチド領域が次の特徴:
X7に対応する残基が、芳香族、非極性、極性、拘束された、または塩基性残基である;
X16に対応する残基が、極性残基である;
X43に対応する残基が、非極性または極性残基である;
X60に対応する残基が、芳香族または非極性、または脂肪族残基である、を有し;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基1〜89に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項38】
配列番号2、4または98に基づく前記参照配列の残基1〜89に対応するアミノ酸配列を有する領域をさらに含み、残基1〜89に対応する前記ケトレダクターゼポリペプチド領域が次の特徴:
X7に対応する残基が、グリシン、ヒスチジン、トレオニン、プロリン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、またはアスパラギンである;
X16に対応する残基が、セリンである;
X43に対応する残基が、イソロイシンである;
X60に対応する残基が、アラニンである、を有し;ならびに
前記アミノ酸配列が、前記参照配列と比較して残基1〜89に対応するドメイン内の他のアミノ酸残基に1つ以上の相違を場合により有し得る、請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項39】
改変ケトレダクターゼポリペプチドであって、前記改変ケトレダクターゼポリペプチドが由来する野生型ケトレダクターゼと比較して、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン基質を(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールに還元するための逆の立体選択性が可能である、改変ケトレダクターゼポリペプチド。
【請求項40】
アセトフェノンを(S)−1−フェネタノールに立体選択的に還元することができる、野生型Lactobacillusケトレダクターゼに由来する、改変ケトレダクターゼポリペプチド。
【請求項41】
前記ポリペプチドがアセトフェノンを(S)−1−フェネタノールに少なくとも約90%の立体異性体過剰率で立体選択的に還元することができる、請求項40に記載のポリペプチド。
【請求項42】
前記ポリペプチドがアセトフェノンを(S)−1−フェネタノールに少なくとも約99%の立体異性体過剰率で立体選択的に還元することができる、請求項40に記載のポリペプチド。
【請求項43】
前記改変ポリペプチドが配列番号2または4または98のX190に対応する残基に非芳香族残基を含む、請求項40に記載のポリペプチド。
【請求項44】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
【請求項45】
配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、および93から成る群より選択される、請求項44に記載のポリヌクレオチド。
【請求項46】
宿主細胞での発現を導くのに好適な少なくとも1つの制御配列に操作可能に連結された請求項44に記載のポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
【請求項47】
前記制御配列がプロモータを含む、請求項46の記載の発現ベクター。
【請求項48】
前記プロモータがE.coliプロモータを含む、請求項47に記載のベクター。
【請求項49】
前記制御配列が分泌シグナルを含む、請求項47の記載の発現ベクター。
【請求項50】
請求項46に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項51】
E.coliである、請求項50に記載の宿主細胞。
【請求項52】
発現ベクターを含むコドンが宿主細胞での発現に最適化されている、請求項50に記載の宿主細胞。
【請求項53】
3’、4’、および5’位の1つ以上で場合により置換された2’,6’置換アセトフェノン基質を対応する置換(S)−1−フェネタノールに立体選択的に還元する方法であって、前記基質を対応する置換(S)−アルコール生成物に立体選択的に還元または変換するのに好適な反応条件下で、前記基質を請求項1〜43のいずれか一項に記載のケトレダクターゼポリペプチドと接触させるステップを含む、方法。
【請求項54】
前記基質が2’,6’−ジクロロ−3’フルオロアセトフェノンであり、前記対応する(S)−アルコール生成物が(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールが99%を超える立体異性体過剰率で形成される、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記ケトレダクターゼポリペプチドが、配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、および94から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記方法が少なくとも200g/Lの基質および2g/L未満のポリペプチドを用いて実施されるとき、前記基質の少なくとも約95%が24時間未満で前記生成物に還元される、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記ケトレダクターゼ酵素を発現する全細胞、またはそのような細胞の抽出物もしくは溶解物を用いて実施される、請求項53に記載の方法。
【請求項59】
前記ケトレダクターゼが、単離および/または精製され、そして前記還元反応が該ケトレダクターゼの補因子および場合によっては該補因子の再生系の存在下で行われる、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記補因子再生系がグルコースデヒドロゲナーゼおよびグルコース;ギ酸デヒドロゲナーゼおよびギ酸エステル;またはイソプロパノールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記第二級アルコールデヒドロゲナーゼが、ケトレダクターゼである、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
3’,4’および5’位の1つ以上にて場合により置換された2’,6’−置換アセトフェノン、および/または対応する置換(S)−1−フェネタノール、ならびに請求項1に記載のケトレダクターゼを含む、組成物。
【請求項63】
前記基質が式(I)の2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンであり、および前記対応する置換(S)−1−フェネタノールが式(II)の(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールである、請求項62に記載の組成物。
【請求項64】
補因子再生系をさらに含む、請求項62に記載の組成物。
【請求項65】
前記補因子再生系がグルコースデヒドロゲナーゼおよびグルコース;ギ酸デヒドロゲナーゼおよびギ酸エステル;またはイソプロパノールおよび第二級アルコールデヒドロゲナーゼを含む、請求項64に記載の組成物。

【図1】
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【公表番号】特表2010−538657(P2010−538657A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525057(P2010−525057)
【出願日】平成20年9月13日(2008.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2008/076333
【国際公開番号】WO2009/036404
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(506038257)コデクシス, インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】