アタッチメントユニット
【課題】 釘や取付ネジの効かない例えばハニカム構造の芯材を有するテーブルや机、或は棚を構成する棚板等に用いるボードに脚部や支柱をしっかりと固定できる部品点数が少なく、かつ構造簡単なアタッチメントユニットを提供する。
【解決手段】 テーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに取り付けられる脚部や支柱などを取り付ける取付手段を有する取付座具と、この取付座具を取り付け前記ボードに設けた取付穴内に挿入されるホルダーと、このホルダーを前記取付穴内に挿入固定させるために当該ホルダーへ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材とで構成する事で解決した。
【解決手段】 テーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに取り付けられる脚部や支柱などを取り付ける取付手段を有する取付座具と、この取付座具を取り付け前記ボードに設けた取付穴内に挿入されるホルダーと、このホルダーを前記取付穴内に挿入固定させるために当該ホルダーへ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材とで構成する事で解決した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、釘やネジ等の効かない、例えばハニカム構造の芯材を用いたテーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに、脚部や支柱等を取り付ける際に用いて好適なアタッチメントユニットに関する。
【背景技術】
【０００２】
一般的に組立式のテーブルや机、或は棚板等には、下記特許文献１〜３に示したように、無垢の木材や合板、或は集成材が用いられており、これらのボード（板材）に脚部や支柱を取り付けるための台座金具を釘や取付ネジを用いて固着している。しかるに、主として軽量化とコストダウンを図るために、上記ボードにアルミニウムの薄板や厚紙を用いたハニカム構造の芯材を用い、その上面と下面に化粧板を貼着したものが用いられる場合がある。この場合には上記台座金具を用いても釘や取付ネジが効かないために、脚部や支柱をしっかりと取り付けることが困難であることから、このようなボードに脚部や支柱を安定的に取り付けるための専用のアタッチメントユニットが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特許第４５６７０４３号公報
【特許文献２】実公平６−１０８３０号公報
【特許文献３】実公平６−６７４５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、上記した要望に答えるためのもので、釘や取付ネジの効かない例えばハニカム構造の芯材を有するテーブルや机、或は棚を構成する棚板等に用いるボードに脚部や支柱をしっかりと固定できる部品点数が少なく、かつ構造簡単なアタッチメントユニットを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を達成するために、請求項１に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、テーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに取り付けられる脚部や支柱などを取り付ける取付手段を有する取付座具と、この取付座具を取り付け前記ボードに設けた取付穴内に挿入されるホルダーと、このホルダーを前記取付穴内に挿入固定させるために当該ホルダーへ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材とで構成したことを特徴とする。
【０００６】
請求項２に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具の前記取付手段を、雌ネジ部で構成したことを特徴とする。
【０００７】
請求項３に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた前記取付手段である雌ネジ部と、で構成したことを特徴とする。
【０００８】
請求項４に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記ホルダーを、前記取付座具の固定部を挿通固定させる取付孔と、この取付孔の周囲に外方向へ開放させて放射状に設けられた複数の収装室と、この収装室へ外方向へ摺動付勢させて出没可能に収装させた複数の固定部材とで構成したことを特徴とする。
【０００９】
請求項５に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた雌ネジ部とを有するものとし、前記ホルダーへ当該取付座具を取り付ける取付手段を、前記雄ネジ部へ取り付けられるナットとしたことを特徴とする。
【００１０】
請求項６に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具をフランジ部と、このフランジ部の下方に設けられた雄ネジ部とを有するものとし、前記フランジ部及び又は雄ネジ部には複数の係止突起を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
上記構成を有するアタッチメントユニットによるときは、部品点数の少ない簡単な構成で、ホルダー部分をボードに設けた取付穴へ取付座具のフランジ部が取付穴の周辺に当接するまで挿入させてやると、固定手段によりホルダーが取付穴にしっかりと固定される事になるので、取付座具の取付手段に脚部や支柱を取り付けることにより、ボードに対する脚部や支柱の取り付けが極めて容易に完了するものである。
【００１２】
その際に、取付座具に対する脚部や支柱の取付手段を雌ネジ部とすると、脚部や支柱にこの雌ネジ部に取り付ける取付用ボルトを設ければよいので、取り付けがより簡単になる。
【００１３】
また、取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた前記取付手段である雌ネジ部とで構成し、前記ホルダーに、前記取付座具の固定部を挿通固定させる取付孔を設けると、雄ネジ部にナットを取り付けて締め付けることにより、簡単に取付座具がホルダーへ固定されることになる。
【００１４】
さらに、ホルダーの取付孔の外方向へ開放させて放射状に複数の収装室を設け、この収装室へ外方向へ摺動付勢させて収装させた複数の固定部材を出没可能に設けると、ボードに設けた取付穴に対するホルダーの取り付けは、取付穴に対するホルダーの押し込み作業をするだけで、固定部材が収装室内へ没することにより容易に行うことができ、かつ押し込み作業の後は固定部材が外側へ突出付勢されていることから、ホルダーが取付穴へしっかりと固定されるという効果を奏することができるものである。
【００１５】
さらに、前記取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下方に設けられた雄ネジ部とを有するものとし、前記フランジ部及び又は雄ネジ部には複数の係止突起を設けると、アタッチメントユニットに回転トルクが加わっても、容易に回転してしまう事を有効に防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明に係るアタッチメントユニットの一実施例を示す斜視図である。
【図２】図１に示したアタッチメントユニットを逆方向から見た斜視図である。
【図３】本発明に係るアタッチメントユニットの一実施例の分解斜視図である。
【図４】本発明に係るアタッチメントユニットの取付座具の斜視図である。
【図５】本発明に係るアタッチメントユニットのホルダーの斜視図である。
【図６】本発明に係るアタッチメントユニットの固定部材の斜視図である。
【図７】本発明に係るアタッチメントユニット取付例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下に本発明に係るアタッチメントユニットの一実施例を図面に基づいて説明する。尚、以下の説明では、図７に示したように、ボードＡは組立式のテーブルなどの天板を構成するハニカム構造の芯材Ｂと、この芯材Ｂの両側に化粧版ｂ、ｂを貼着などの手段で取り付けたものに、脚部Ｃを取り付けるアタッチメントユニットを例にとって説明するが、本発明のアタッチメントユニットの取り付け先はこれに限らず、他のハニカム構造やその他の釘やネジの効きにくい材料で構成した机やテーブルの天板や棚の棚板などのボードに脚部や支柱を取り付ける際に広く適用し得るものである。
【実施例１】
【００１８】
図面によれば、図1乃至図７において、本発明に係るアタッチメントユニット１は、ボードＡに取り付けられる脚部Ｃを取り付ける取付手段２ａを有する取付座具２と、この取付座具２をボードＡに設けた取付穴ａ内に挿入されるホルダー３と、このホルダー３を前記取付穴ａ内に挿入固定させるために当該ホルダー３へ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材４とで構成されている。
【００１９】
図示した実施例において、取付座具２は、円盤状のフランジ部２ｂと、このフランジ部２ｂの下面に設けた同じく円形の基台部２ｃと、この基台部２ｃの下面に設けた平面４角形状の固定部２ｄと、この固定部２ｄに続いて設けた雄ネジ部２ｅと、この雄ネジ部２ｅの軸方向にフランジ部２ｂ、基台部２ｃ、固定部２ｄを貫通して設けた取付手段２ａの１例である雌ネジ部２ｆと、この雌ネジ部２ｆの入口に設けた平面六角形状の締付用の六角穴２ｇで構成されている。尚、フランジ部２ｂと基台部２ｃを一体に見て単にフランジ部としてもよい。したがって、フランジ部と言った場合にはフランジ部と基台部の両者を含んでいる。取付手段２ａは、実施例では雌ネジ部２ｆであるが、このものに限らず脚部を取り付ける公知の嵌め合わせの係合手段であってもよい。
【００２０】
また、ホルダー３は肉厚の平面略円盤形状を呈し、中心部軸方向へ取付座具２の固定部２ｄを挿通固定させる平面四角形状の取付孔３ａと、この取付孔３ａの周囲に外方向へ開放させて放射状に設けられた上部と外側を解放させて複数の収装室３ｂとを有するもので、収装室３ｂには複数の固定部材４が外方向へ出没可能に収装されると共に、それぞれの固定部材４ごとに配置された複数の圧縮コイルスプリングから成る弾性手段５により、収装室３ｂの外方向へ摺動付勢されている。
【００２１】
各収装室３ｂは、その出口側の３方向に係止部３ｃが設けられ、固定部材４はその先端側に傾斜部４ａが後端部側の３方向に係合片４ｂが設けられており、各収装室３ｂ内に収装させた各固定部材４が弾性手段５によって押され、外方向へ抜け出てしまうことを防止している。各固定部材４にはまた、各弾性手段５の一部を収容する収容孔４ｃが設けられている。
【００２２】
取付座具２は、その固定部２ｄにホルダー３の取付孔３ａを挿通固定させ、雄ネジ部２ｅにナット６を取り付けて締め付けることにより、ホルダー３に非回転に固定されている。フランジ部２ｂの下面と雄ネジ部２ｅの下端部側には、複数の係止突起２ｈと２ｉが設けられている。この際に、フランジ部２ｂに設けた締付用の六角穴２ｇは、六角レンチを用いてナット６を締め付ける際に用いるものである。
【００２３】
したがって、上述した本発明に係るアタッチメントユニット１は、図１と図２に示したように組み立てた状態のものを、図７に示したように、ボードＡに設けたアタッチメントユニット１の長さ分の深さと、ホルダー３の外径分の幅の取付穴ａに、雄ネジ部２ｅの側から垂直方向へ押し込んでやると、各固定部材４が取付穴ａの入口に当たって各弾性手段５の弾力に抗して各収装室３ｂ内へ引っ込むので、この際の抵抗に遭遇しつつなおも押し込むことにより、雄ネジ部２ｅの先端が取付穴ａの底部に達し、その係止突起２ｈが取付穴ａの底部に突き刺さり、さらに、フランジ部２ｂの係止突起２ｉがボードＡの化粧版ｂに突き刺さることにより、アタッチメントユニット１はボードＡの取付穴ａへしっかりと固定されることになる。尚、芯材の下面側に化粧板がないものの場合には芯材となる。
【００２４】
次いで、同じく図７に示したように、脚部Ｃの先端に取り付けた取付用ボルトｃを取付座具２の取付手段２ａである雌ネジ部２ｆにネジ着させてやることにより、ボードＡに対する脚部Ｃの取り付けが終了することになる。同様にして、他の脚部もアタッチメントユニット１へ取り付けられるものである。
【００２５】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えばボードが棚の棚板である場合には、アタッチメントユニットへ取り付けられるものは支柱である場合があり、ボードの用途によってさまざまなものが本発明に係るアタッチメントユニットへ取り付けられることになろう。さらに、取付座具やホルダーの形態、取付手段の構成、固定部材の先端の形態や数や配置等々、弾性手段の構成等々は、アタッチメントユニットの使用目的、使用状況等により適宜設計変更されるものであり、従って、本発明は特許請求の範囲に含まれるすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【００２６】
本発明は以上のように構成したので、釘やネジの効かないテーブルや机、或は棚等の天板や棚板として用いられるボードへ、脚部や支柱を取り付ける際の安価なアタッチメントユニットとして好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【００２７】
Ａ ボード
ａ 取付穴
Ｃ 脚部
１ アタッチメントユニット
２ 取付座具
２ａ 取付手段
２ｂ フランジ部
２ｄ 固定部
２ｅ 雄ネジ部
２ｆ 雌ネジ部
２ｈ 係止突起
２ｉ 係止突起
３ ホルダー
３ａ 取付孔
３ｂ 収装室
４ 固定部材
６ ナット
【技術分野】
【０００１】
本発明は、釘やネジ等の効かない、例えばハニカム構造の芯材を用いたテーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに、脚部や支柱等を取り付ける際に用いて好適なアタッチメントユニットに関する。
【背景技術】
【０００２】
一般的に組立式のテーブルや机、或は棚板等には、下記特許文献１〜３に示したように、無垢の木材や合板、或は集成材が用いられており、これらのボード（板材）に脚部や支柱を取り付けるための台座金具を釘や取付ネジを用いて固着している。しかるに、主として軽量化とコストダウンを図るために、上記ボードにアルミニウムの薄板や厚紙を用いたハニカム構造の芯材を用い、その上面と下面に化粧板を貼着したものが用いられる場合がある。この場合には上記台座金具を用いても釘や取付ネジが効かないために、脚部や支柱をしっかりと取り付けることが困難であることから、このようなボードに脚部や支柱を安定的に取り付けるための専用のアタッチメントユニットが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特許第４５６７０４３号公報
【特許文献２】実公平６−１０８３０号公報
【特許文献３】実公平６−６７４５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、上記した要望に答えるためのもので、釘や取付ネジの効かない例えばハニカム構造の芯材を有するテーブルや机、或は棚を構成する棚板等に用いるボードに脚部や支柱をしっかりと固定できる部品点数が少なく、かつ構造簡単なアタッチメントユニットを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を達成するために、請求項１に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、テーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに取り付けられる脚部や支柱などを取り付ける取付手段を有する取付座具と、この取付座具を取り付け前記ボードに設けた取付穴内に挿入されるホルダーと、このホルダーを前記取付穴内に挿入固定させるために当該ホルダーへ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材とで構成したことを特徴とする。
【０００６】
請求項２に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具の前記取付手段を、雌ネジ部で構成したことを特徴とする。
【０００７】
請求項３に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた前記取付手段である雌ネジ部と、で構成したことを特徴とする。
【０００８】
請求項４に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記ホルダーを、前記取付座具の固定部を挿通固定させる取付孔と、この取付孔の周囲に外方向へ開放させて放射状に設けられた複数の収装室と、この収装室へ外方向へ摺動付勢させて出没可能に収装させた複数の固定部材とで構成したことを特徴とする。
【０００９】
請求項５に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた雌ネジ部とを有するものとし、前記ホルダーへ当該取付座具を取り付ける取付手段を、前記雄ネジ部へ取り付けられるナットとしたことを特徴とする。
【００１０】
請求項６に記載の本発明に係るアタッチメントユニットは、前記取付座具をフランジ部と、このフランジ部の下方に設けられた雄ネジ部とを有するものとし、前記フランジ部及び又は雄ネジ部には複数の係止突起を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
上記構成を有するアタッチメントユニットによるときは、部品点数の少ない簡単な構成で、ホルダー部分をボードに設けた取付穴へ取付座具のフランジ部が取付穴の周辺に当接するまで挿入させてやると、固定手段によりホルダーが取付穴にしっかりと固定される事になるので、取付座具の取付手段に脚部や支柱を取り付けることにより、ボードに対する脚部や支柱の取り付けが極めて容易に完了するものである。
【００１２】
その際に、取付座具に対する脚部や支柱の取付手段を雌ネジ部とすると、脚部や支柱にこの雌ネジ部に取り付ける取付用ボルトを設ければよいので、取り付けがより簡単になる。
【００１３】
また、取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた前記取付手段である雌ネジ部とで構成し、前記ホルダーに、前記取付座具の固定部を挿通固定させる取付孔を設けると、雄ネジ部にナットを取り付けて締め付けることにより、簡単に取付座具がホルダーへ固定されることになる。
【００１４】
さらに、ホルダーの取付孔の外方向へ開放させて放射状に複数の収装室を設け、この収装室へ外方向へ摺動付勢させて収装させた複数の固定部材を出没可能に設けると、ボードに設けた取付穴に対するホルダーの取り付けは、取付穴に対するホルダーの押し込み作業をするだけで、固定部材が収装室内へ没することにより容易に行うことができ、かつ押し込み作業の後は固定部材が外側へ突出付勢されていることから、ホルダーが取付穴へしっかりと固定されるという効果を奏することができるものである。
【００１５】
さらに、前記取付座具を、フランジ部と、このフランジ部の下方に設けられた雄ネジ部とを有するものとし、前記フランジ部及び又は雄ネジ部には複数の係止突起を設けると、アタッチメントユニットに回転トルクが加わっても、容易に回転してしまう事を有効に防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明に係るアタッチメントユニットの一実施例を示す斜視図である。
【図２】図１に示したアタッチメントユニットを逆方向から見た斜視図である。
【図３】本発明に係るアタッチメントユニットの一実施例の分解斜視図である。
【図４】本発明に係るアタッチメントユニットの取付座具の斜視図である。
【図５】本発明に係るアタッチメントユニットのホルダーの斜視図である。
【図６】本発明に係るアタッチメントユニットの固定部材の斜視図である。
【図７】本発明に係るアタッチメントユニット取付例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下に本発明に係るアタッチメントユニットの一実施例を図面に基づいて説明する。尚、以下の説明では、図７に示したように、ボードＡは組立式のテーブルなどの天板を構成するハニカム構造の芯材Ｂと、この芯材Ｂの両側に化粧版ｂ、ｂを貼着などの手段で取り付けたものに、脚部Ｃを取り付けるアタッチメントユニットを例にとって説明するが、本発明のアタッチメントユニットの取り付け先はこれに限らず、他のハニカム構造やその他の釘やネジの効きにくい材料で構成した机やテーブルの天板や棚の棚板などのボードに脚部や支柱を取り付ける際に広く適用し得るものである。
【実施例１】
【００１８】
図面によれば、図1乃至図７において、本発明に係るアタッチメントユニット１は、ボードＡに取り付けられる脚部Ｃを取り付ける取付手段２ａを有する取付座具２と、この取付座具２をボードＡに設けた取付穴ａ内に挿入されるホルダー３と、このホルダー３を前記取付穴ａ内に挿入固定させるために当該ホルダー３へ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材４とで構成されている。
【００１９】
図示した実施例において、取付座具２は、円盤状のフランジ部２ｂと、このフランジ部２ｂの下面に設けた同じく円形の基台部２ｃと、この基台部２ｃの下面に設けた平面４角形状の固定部２ｄと、この固定部２ｄに続いて設けた雄ネジ部２ｅと、この雄ネジ部２ｅの軸方向にフランジ部２ｂ、基台部２ｃ、固定部２ｄを貫通して設けた取付手段２ａの１例である雌ネジ部２ｆと、この雌ネジ部２ｆの入口に設けた平面六角形状の締付用の六角穴２ｇで構成されている。尚、フランジ部２ｂと基台部２ｃを一体に見て単にフランジ部としてもよい。したがって、フランジ部と言った場合にはフランジ部と基台部の両者を含んでいる。取付手段２ａは、実施例では雌ネジ部２ｆであるが、このものに限らず脚部を取り付ける公知の嵌め合わせの係合手段であってもよい。
【００２０】
また、ホルダー３は肉厚の平面略円盤形状を呈し、中心部軸方向へ取付座具２の固定部２ｄを挿通固定させる平面四角形状の取付孔３ａと、この取付孔３ａの周囲に外方向へ開放させて放射状に設けられた上部と外側を解放させて複数の収装室３ｂとを有するもので、収装室３ｂには複数の固定部材４が外方向へ出没可能に収装されると共に、それぞれの固定部材４ごとに配置された複数の圧縮コイルスプリングから成る弾性手段５により、収装室３ｂの外方向へ摺動付勢されている。
【００２１】
各収装室３ｂは、その出口側の３方向に係止部３ｃが設けられ、固定部材４はその先端側に傾斜部４ａが後端部側の３方向に係合片４ｂが設けられており、各収装室３ｂ内に収装させた各固定部材４が弾性手段５によって押され、外方向へ抜け出てしまうことを防止している。各固定部材４にはまた、各弾性手段５の一部を収容する収容孔４ｃが設けられている。
【００２２】
取付座具２は、その固定部２ｄにホルダー３の取付孔３ａを挿通固定させ、雄ネジ部２ｅにナット６を取り付けて締め付けることにより、ホルダー３に非回転に固定されている。フランジ部２ｂの下面と雄ネジ部２ｅの下端部側には、複数の係止突起２ｈと２ｉが設けられている。この際に、フランジ部２ｂに設けた締付用の六角穴２ｇは、六角レンチを用いてナット６を締め付ける際に用いるものである。
【００２３】
したがって、上述した本発明に係るアタッチメントユニット１は、図１と図２に示したように組み立てた状態のものを、図７に示したように、ボードＡに設けたアタッチメントユニット１の長さ分の深さと、ホルダー３の外径分の幅の取付穴ａに、雄ネジ部２ｅの側から垂直方向へ押し込んでやると、各固定部材４が取付穴ａの入口に当たって各弾性手段５の弾力に抗して各収装室３ｂ内へ引っ込むので、この際の抵抗に遭遇しつつなおも押し込むことにより、雄ネジ部２ｅの先端が取付穴ａの底部に達し、その係止突起２ｈが取付穴ａの底部に突き刺さり、さらに、フランジ部２ｂの係止突起２ｉがボードＡの化粧版ｂに突き刺さることにより、アタッチメントユニット１はボードＡの取付穴ａへしっかりと固定されることになる。尚、芯材の下面側に化粧板がないものの場合には芯材となる。
【００２４】
次いで、同じく図７に示したように、脚部Ｃの先端に取り付けた取付用ボルトｃを取付座具２の取付手段２ａである雌ネジ部２ｆにネジ着させてやることにより、ボードＡに対する脚部Ｃの取り付けが終了することになる。同様にして、他の脚部もアタッチメントユニット１へ取り付けられるものである。
【００２５】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えばボードが棚の棚板である場合には、アタッチメントユニットへ取り付けられるものは支柱である場合があり、ボードの用途によってさまざまなものが本発明に係るアタッチメントユニットへ取り付けられることになろう。さらに、取付座具やホルダーの形態、取付手段の構成、固定部材の先端の形態や数や配置等々、弾性手段の構成等々は、アタッチメントユニットの使用目的、使用状況等により適宜設計変更されるものであり、従って、本発明は特許請求の範囲に含まれるすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【００２６】
本発明は以上のように構成したので、釘やネジの効かないテーブルや机、或は棚等の天板や棚板として用いられるボードへ、脚部や支柱を取り付ける際の安価なアタッチメントユニットとして好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【００２７】
Ａ ボード
ａ 取付穴
Ｃ 脚部
１ アタッチメントユニット
２ 取付座具
２ａ 取付手段
２ｂ フランジ部
２ｄ 固定部
２ｅ 雄ネジ部
２ｆ 雌ネジ部
２ｈ 係止突起
２ｉ 係止突起
３ ホルダー
３ａ 取付孔
３ｂ 収装室
４ 固定部材
６ ナット
【特許請求の範囲】
【請求項１】
テーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに取り付けられる脚部や支柱などを取り付ける取付手段を有する取付座具と、この取付座具を取り付け前記ボードに設けた取付穴内に挿入されるホルダーと、このホルダーを前記取付穴内に挿入固定させるために当該ホルダーへ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材とで構成したことを特徴とする、アタッチメントユニット。
【請求項２】
前記取付座具の前記取付手段は、雌ネジ部であることを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項３】
前記取付座具は、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた前記取付手段である雌ネジ部と、で構成したことを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項４】
前記ホルダーは、前記取付座具の固定部を挿通固定させる取付孔と、この取付孔の周囲に外方向へ開放させて放射状に設けられた複数の収装室と、この収装室へ外方向へ摺動付勢させて出没可能に収装させた複数の固定部材と、で構成したことを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項５】
前記取付座具は、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた雌ネジ部とを有し、前記ホルダーへ当該取付座具を取り付ける取付手段は、前記雄ネジ部へ取り付けられるナットであることを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項６】
前記取付座具はフランジ部と、このフランジ部の下方に設けられた雄ネジ部とを有し、前記フランジ部及び又は雄ネジ部には複数の係止突起を設けたことを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項１】
テーブルや机の天板或は棚の棚板などのボードに取り付けられる脚部や支柱などを取り付ける取付手段を有する取付座具と、この取付座具を取り付け前記ボードに設けた取付穴内に挿入されるホルダーと、このホルダーを前記取付穴内に挿入固定させるために当該ホルダーへ外方向へ突出付勢されて設けられた複数の固定部材とで構成したことを特徴とする、アタッチメントユニット。
【請求項２】
前記取付座具の前記取付手段は、雌ネジ部であることを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項３】
前記取付座具は、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた前記取付手段である雌ネジ部と、で構成したことを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項４】
前記ホルダーは、前記取付座具の固定部を挿通固定させる取付孔と、この取付孔の周囲に外方向へ開放させて放射状に設けられた複数の収装室と、この収装室へ外方向へ摺動付勢させて出没可能に収装させた複数の固定部材と、で構成したことを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項５】
前記取付座具は、フランジ部と、このフランジ部の下側に設けた前記ホルダーの固定部と、この固定部に続いて設けた雄ネジ部と、この雄ネジ部の軸方向に前記フランジ部と前記固定部を貫通して設けた雌ネジ部とを有し、前記ホルダーへ当該取付座具を取り付ける取付手段は、前記雄ネジ部へ取り付けられるナットであることを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【請求項６】
前記取付座具はフランジ部と、このフランジ部の下方に設けられた雄ネジ部とを有し、前記フランジ部及び又は雄ネジ部には複数の係止突起を設けたことを特徴とする、請求項１に記載のアタッチメントユニット。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１３−７６４３１（Ｐ２０１３−７６４３１Ａ）
【公開日】平成２５年４月２５日（２０１３．４．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２１５２８９（Ｐ２０１１−２１５２８９）
【出願日】平成２３年９月２９日（２０１１．９．２９）
【出願人】（０００１２４０８５）加藤電機株式会社 (117)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年４月２５日（２０１３．４．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年９月２９日（２０１１．９．２９）
【出願人】（０００１２４０８５）加藤電機株式会社 (117)
【Ｆターム（参考）】
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