説明

アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置及び方法

アナライト14中の分子16を検出するバイオセンサ装置10は、分子16を結合素子に結合させるために、アナライト14と接触させられることができる該結合素子12を有する。結合素子12は、第1の層38上にストリップ36を有する光導波路34である。光17が、ストリップ36に印加されることができる。バイオセンサ装置10は更に、励起された分子16によって発せられるルミネセント光20を検出する光学検出システム22を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置に関する。
【0002】
本発明は、更に、アナライト中の分子を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、バイオセンサ装置は、分子をバイオセンサ装置の結合素子に結合させ、バイオセンサ装置の化学的又は物理的特性の変化を測定することによって、周囲物中の分子を検出するために使用される。このようにして、結合素子は、バイオセンサ装置の周囲物に、例えば空気に又は分子を含むアナライトに、直接露出される。
【0004】
アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置は、米国特許出願公開第2006/0045809 A1号から知られており、このバイオセンサ装置は、Mach-Zehnderインターフェロメトリ構成において基板上に配置されるストリップを有する光導波路として設計される結合素子を有する。アナライトが、結合素子と接触させられるとき、導波路は、光を供給されることができる。バイオセンサ装置は、ストリップに結合される分子の振動運動を引き起こす振動励起手段を更に有する。この振動運動のため、結合された分子を有する導波路部分と結合された分子を有さない基準導波路部分との間で供給される光の位相差が、誘起される。測定された位相差は、出力信号に変換され、その出力信号から、結合された分子の量が導き出される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このバイオセンサ装置の不利な点は、多くの技術的な努力が、この種のインターフェロメトリ測定及び出力信号の変換及び解析を実現するのに必要とされるので、このバイオセンサ装置の測定原理及び設計が、非常に複雑であることである。従って、このバイオセンサ装置の製造及び運転費用は、簡素な検出メカニズムに基づくバイオセンサ装置と比較して高い。
【0006】
加えて、このバイオセンサ装置の不利な点は、結合された分子の量とMach-Zehnderインターフェロメトリ構成において測定される光の位相差との間の直接的な相関がないので、結合された分子の定量分析がかなり複雑であることである。こうして、例えば結合された分子を有する及び有さないレセプタ分子の振動周波数の他の測定が必要とされ、それによって、このような測定を実現するための付加の技術的な努力を生じさせる。
【0007】
更に、レセプタ分子は、わずかな特定の種の検出されるべき分子に限定されるので、このバイオセンサ装置は、わずかな特定のアプリケーションに制限されることが不利益である。他の分子を検出する場合、異なるレセプタ分子が、ストリップ上に配置されなければならない。
【0008】
本発明の目的は、アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置であって、非常に簡素な検出原理を可能にし、さまざまな種の分子に対して非常にセンシティブであるバイオセンサ装置を提供することである。
【0009】
更に、本発明の目的は、アナライト中の分子を検出する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、この目的は、アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置であって、分子を結合素子に結合させるためにアナライトと接触させられることが可能な結合素子を有し、結合素子は、第1の層上に配置されるストリップを有する光導波路であり、光が、ストリップに印加されることができ、バイオセンサ装置が更に、励起された分子によって発せられるルミネセント光を検出する光学検出システムを有する、バイオセンサ装置によって達成される。
【0011】
本発明によれば、この目的は、アナライト中の分子を検出する方法であって、(a)本発明によるバイオセンサ装置を準備するステップと、(b)分子を結合素子に結合させるステップと、(c)バイオセンサ装置のストリップに光を印加するステップと、(d)励起された分子によって発せられるルミネセント光を検出するステップと、を含む方法によって達成される。
【0012】
本発明によれば、「分子」なる語は、概して、分子、ビーズ及び粒子をさすものと理解されたい。
【0013】
バイオセンサ装置及び方法は、アナライト中の分子、粒子及びビーズを検出するための新しい概念を提供する。このバイオセンサ装置は、第1の層上に配置されるストリップを有する光導波路の形の結合素子を有する。光がストリップに印加されると、TM偏波導波モードが、ストリップを通って伝搬する。ここで、TM偏波とは、電界が、第1の層とストリップとの間のインタフェースの法線に平行であることを意味する。これらの導波モードは、導波モードの伝搬方向の横断方向において、すなわちストリップの伸張方向に対して横方向において、励起光を引き起こす。励起光は、導波モードのエバネセント場を表す。励起光は、ストリップ周辺に集中され、その強度は、ストリップからの距離とともに減衰する。励起光は、励起されるように、結合素子の近傍の、すなわちストリップの近傍の、分子によって、吸収されることができる。本発明によれば、「分子を結合素子に結合させる」とは、分子を、例えばストリップの表面に化学的に結合させることを意味する。しかしながら、この表現は、拡散によって、分子が、ストリップに接触することなくストリップの近傍に来るようにさせることも含み、その結果、分子は、結合素子の近傍で励起光によって励起される。非励起状態に戻るとき、ルミネセント光、特に蛍光が、分子によって発せられ、光学検出システムによって検出されることができる。本発明によれば、分子は、内部ルミネセンス特性を有し、又は分子は、ルミネセント光を発するために、ルミネセントマーカ分子によって、ルミネセンスに関して標識化されることが理解されるべきである。バイオセンサ装置のこの概念は、有利に、分子を励起するためにストリップ導波路によって提供される励起光を使用し、従って、検出されることができるバイオセンサ装置の化学的又は物理的特性の変化を引き起こすために他の手段が必要でない。
【0014】
更に、分子のための励起光は、ストリップ付近に集中され、それゆえ、分子は、ストリップと結合すると、支配的に励起される。このようにして、ストリップから離れたアナライト中の励起された分子又は他の励起された不純物に起因するバックグラウンドノイズが、大幅に低減される。更に、最も高い光強度が、ストリップとその周囲物との間のインタフェースにあり、インタフェースには、結合部位も位置する。こうして、バイオセンサ装置は、有利に、非常に高い検出効率及び検出されるべき分子の表面特異性を提供する。
【0015】
有利に、アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置及び方法は、更に、ルミネセント光を検出することによって、結合された分子を識別するとともに、結合された分子の量を定量的に決定することを可能にする。ルミネセント光の波長を決定することは、結合された分子の励起されていない状態及び励起された状態の間の遷移についての情報、及び分子自体についての情報を直接的に与える。結合された分子の量は、ルミネセント光の測定された強度から、直接的に評価されることができる。
【0016】
バイオセンサ装置の好適な実施例において、結合素子は、帯電した分子に影響を与えるために、帯電されることができる。
【0017】
この文脈において、「帯電した分子に影響を与える」とは、結合素子とは逆に帯電した分子を引き寄せ、等しく帯電した分子を結合素子から反発させることを意味する。
【0018】
こうして、結合素子は、有利に、それらの固有の電荷に基づいて分子に影響を与えることができる電極として働く。これは、バイオセンサ装置の感度を手動で調整する非常に簡単なやり方を提供する。更に、多くの分子は、正又は負の自由電荷を有するので、検出されるべき分子の電荷を使用することは、バイオセンサ装置が、多くのアプリケーションにおいて使用されることを可能にする。具体的には、検出されるべき分子の電荷とは逆に結合素子を帯電させることによって、分子がそれらの固有の電荷に基づいて結合素子に引き寄せられるので、励起光が位置するストリップ近傍の分子の濃度を改善する非常に簡素な可能性を提供する。更に、分子の電荷に等しく結合素子を帯電させることによって、不所望の分子は、結合素子から離れるように移動され、それゆえ励起されず、光学検出システムによってもはや検出されないので、バックグラウンドノイズを低減し、バイオセンサ装置の信号対雑音比を改善する可能性を提供する。後者の効果は、例えば、結合素子に多数の分子を結合させた後に実施される「洗浄ステップ」の間、使用されることができる。このプロシージャの間、導波モードのエバネセント場の及ぶ範囲内のアナライトにまだ残る結合されていない分子は、結合素子から反発され、それゆえ光学場を離れ、ルミネセント信号を提供しない。更に、特異的な結合は、通常、非特異的な結合より強いので、分子の電荷に等しく結合素子を帯電させることによって、特異的に結合された分子と非特異的に結合された分子との間の区別を可能にする。非特異的に結合された分子、すなわち他の所望の結合反応にもかかわらず結合素子に化学的に結合された分子は、非特異的結合を除去するのに十分であって、特異的結合を除去するには不十分である力によって、それらを引き離すことによって、結合素子から除去される。
【0019】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、バイオセンサ装置は、反対素子を更に有し、結合素子の電荷及び反対素子の逆の電荷が、交互に変更されることができる。
【0020】
この利点は、逆に帯電された反対素子が、結合素子の逆電極として働き、それゆえ、分子が、両者間の電気力線に沿って移動される。所望の分子は、最初に結合素子に引き寄せられ、その後、不所望の分子、すなわち結合されていない又は非特異的に結合された分子が、結合素子から反発されるので、結合素子の電荷及び結合素子の電荷と反対の反対素子の電荷の両方を交互に変更することによって、所望の分子の特異的結合を改善する、従って、バイオセンサ装置の信号対雑音比は、大幅に増加される。この文脈において、結合素子及び反対素子の電荷の変更は、周期的に実施されることが好ましい。ここで、変更の間の時間期間は、バイオセンサ装置の所望の用途に適応されることができる。
【0021】
バイオセンサ装置の代替の好適な実施例によれば、結合素子は、磁性分子に影響を与えるために、電流を供給されることができる。
【0022】
この利点は、アナライト中の分子が、結合素子に引き寄せられ、結合素子から反発されるので、結合素子が磁場を提供し、例えば分子の磁化率又は磁気双極子モーメントのような分子の固有の磁気特性が、それらに作用して、バイオセンサ装置の検出感度を制御するために使用されることである。本発明によれば、磁性分子は、固有の磁気特性を有し、又はそれらは、例えば周囲物と実質的に異なる磁化率を有する磁性分子によって標識化されることが理解されるべきである。分子は、より高い磁気強度を有する領域に向かう磁気力を経験するので、周囲物より大きい磁化率を有する分子の場合、分子は、結合素子によって引き寄せられる(例えばMoore at al., J. Magn. Mat. 225, 2001, 277-284)。他方、周囲物より小さい磁化率を有する分子は、より小さい磁界強度を有する領域に向かう磁気力が、それらに働くので、結合素子から反発される。
【0023】
別の好適な実施例において、バイオセンサ装置は、反対素子を更に有し、結合素子及び反対素子は、磁性分子に影響を与えるために、交互に電流を供給されることができる。
【0024】
この利点は、まず所望の磁性分子が、検出信号を増加させるために結合素子によって引き寄せられ、その後、不所望の分子が、反対素子によって引き寄せられてエバネセント場の圏外に移動され、それによってバイオセンサ装置の改善された信号対雑音比をもたらすことである。反対素子に対する磁性分子の引力は、例えば洗浄ステップの間又は特異的及び非特異的に結合された分子間の区別を行うために、電気的な駆動と同様に使用されることができる。ここで、結合素子及び反対素子への電流の供給は、周期的に実施されることが好ましく、両者間の変更の間の時間期間は、バイオセンサ装置の所望の用途に適応されることができる。検出されるべき分子を磁気的に駆動するための反対素子は、分子を電気的に駆動するための反対素子とは異なりうる。
【0025】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、ストリップ及び第1の層は、光導波路の第2の層を形成するアナライトに、少なくとも部分的に露出される。
【0026】
このようにして光導波路を設計することによって、有利に、コンパクトで経済的なバイオセンサ装置を可能にし、アナライトは、ストリップ導波路の第2の層として使用される。更に、バイオセンサ装置の表面特異性は、第1及び第2の層の間の屈折率差Δnを調整することによって、制御されることができる。この屈折率差Δnは、第1及び第2の層の間の屈折率n、nがあまりに大きく非対称である場合、導波モードが、カットオフ波長以下になり、もはやストリップに沿ってガイドされないという事実によって制限される。
【0027】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、ストリップは、金属でできている。
【0028】
この利点は、金属が導電材料であり、それゆえ、金属ストリップは、容易に帯電されることができ、又は更なる手段なく電流を供給されることができることである。
【0029】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、金属ストリップは、銀でできている。
【0030】
銀は、ストリップの所与の幅w及び厚さdの他の金属と比較して、ストリップに沿って伝搬する導波モードのより低い伝搬損失を示す。従って、ストリップのより長い長さが、分子を励起するために使用されることができ、又は光が導波路に結合されるポイントまでの固定の距離に関して、導波管を伝搬するパワーが、より高い。従って、バイオセンサ装置の効率は、有利に増大される。更に、金属ストリップは、アルミニウム、金又はクロミウムでできていてもよい。
【0031】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、第1の層は、誘電材料でできている。
【0032】
誘電層は、周囲物に対する金属ストリップの電気絶縁が成し遂げられるように、金属ストリップの絶縁層分離(誘電分離)として働く。誘電層は、例えばポリマー又は酸化物からなりうる。
【0033】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、アナライトの屈折率nは、アナライトのパラメータを調整することによって、第1の層の屈折率nに適応可能である。
【0034】
光導波路の伝搬損失に関して、第1及び第2の層が、それらの屈折率n、n及び厚さdに関してほぼ対称な構造を示す場合に有利である。対称な構造は、特に小さい層厚さdの場合の層厚さd及び屈折率n、nの局所的なバリエーションに対してさほどセンシティブでなく、その結果、導波モードは、カットオフ波長以下であり、第1及び第2の層への局所的なリークを生じさせうる。アナライトのパラメータを調整することは、有利に、第1の層に対する屈折率整合アナライトを達成するための非常に簡単で良好な制御可能なやり方を表す。更に、アナライトの屈折率nを調整するこの方法は、アナライトのほぼあらゆる要求される屈折率nが、アナライトの内部パラメータを変更することによって達成されることができる点において、非常に柔軟性がある。例えば、アナライトとしてショ糖水溶液が使用される場合、水溶液の屈折率nは、単に水溶液にショ糖を加えることによって変更されることができる。
【0035】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、第1の層及びアナライトの屈折率n、nは、少なくともほぼ等しい。
【0036】
第1及び第2の層の屈折率n、nがほぼ同じであるこのような対称の層スタックの場合、ストリップのあらゆる厚さについてガイドモードがあるので、導波モードのカットオフ波長がないことが知られている。屈折率n、nの間の差Δnが十分に小さい場合、導波モードはカットオフ波長からまだかなり離れており、導波モードの光は、ストリップ付近に実質的に位置する。従って、第1及び第2の層の屈折率n、nの小さい差Δnを有する実質的に対称な層スタックは、厚さdのバリエーションによる第1及び/又は第2の層への光の放射の結果としての伝搬損失に対して実際にセンシティブでない導波路を実現可能にし、これは、導波モードを局所的にカットオフ波長以下にする。更に、導波路の減衰長は、第1及び第2の層において小さく、その結果、このストリップに結合される分子について高い表面特異性を有するバイオセンサ装置を与える。第1及び第2の層の屈折率n、nの差Δnは、0.004より小さいことが好ましい。
【0037】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、第1の層及びアナライトの屈折率n、nは、ほぼ1.45である。
【0038】
このような屈折率を有する第1及び第2の層は、例えば600nmの波長の光が印加される銀ストリップと組み合わされて、ストリップ周辺で励起光の最適条件を提供し、それゆえバイオセンサ装置の高い効率を与える。
【0039】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、第1の層は、励起光に対してトランスペアレントであり、アナライトは、分子によって発せられる励起光及びルミネセント光に対してトランスペアレントである。
【0040】
この利点は、分子の励起光に対してトランスペアレントな第1及び第2の層が、ストリップ周辺の均一な励起光分布を提供し、かかる励起光は、ストリップ近傍の分子を励起するために使用されることができることである。ルミネセント光に対するアナライトの更なるトランスペアレンシーは、ルミネセント光が、アナライトの外側で検出されることを可能にし、従って、ルミネセント光のための検出システムが、例えばアナライトの隣に位置することができる。
【0041】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、ストリップの厚さdは、1nm乃至10nmであり、好適には3nm乃至8nmであり、更に好適には5nm乃至6nmである。
【0042】
ストリップの厚さdがこれらのレンジにある場合、ストリップに沿った伝搬損失は、相当に小さく保たれることができ、更に、十分な強度の均一な励起光が得られ、それによって、有利に、分子の高められた励起効率を与える。厚さdが減少すると、伝搬損失もまた減少する。最適な厚さdは、バイオセンサ装置の用途に依存し、伝搬損失及び第1及び第2の層への導波モードの所望の減衰長の間の妥協を表現する。
【0043】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、ストリップの幅wは、2μm乃至5μmである。
【0044】
この利点は、このような値のストリップ幅wが、十分に小さい伝搬損失をもたらすことであり、それによって、アナライトに露出されて、分子の検出に役立つストリップの十分大きい領域を与える。ストリップは、その伸張に沿って、異なる幅wを有する(複数の)セクションを有し、より広い幅wを有するセクションは、より多くの分子が金属ストリップと結合することができるので、バイオセンサ装置のより高い出力信号をもたらす。
【0045】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、分子を結合させるための付着層が、ストリップ上に形成される。
【0046】
付着層は、特定の種の分子のみが結合することができるレセプタ分子を有することができるので、ストリップ上の付着層は、有利に、特定の種の分子に対するバイオセンサ装置の感度及び特異性を増加させる。
【0047】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、ルミネセント光を検出する光学検出システムが、アナライトの隣に位置する。
【0048】
この利点は、検出システムが、分子によって発せられるルミネセント光に対してトランスペアレントである第2の層の近傍に位置するので、分子によって発せられるルミネセント光が、実質的な損失なく、検出システムによって受け取られることができることである。
【0049】
バイオセンサ装置の他の好適な実施例において、ストリップ、第1の層、アナライト及び光学検出システムは、ハウジング内に配置される。
【0050】
有利には、バイオセンサ装置は、すべての基本のユニットがハウジング内に実現されるように構成される。このようにして、バイオセンサ装置は、柔軟性のあるやり方で、さまざまなロケーションにおいて、例えば検査室の外部で、使用されることができる。
【0051】
他の利点は、以下の説明及び添付の図面から明らかである。
【0052】
上述のフィーチャ及び以下に説明されるフィーチャは、与えられる組み合わせにおいて適用できるだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせにおいて又は単独でも適用可能であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1A】本発明によるバイオセンサ装置の概略断面図。
【図1B】図1Aのバイオセンサ装置の他の概略断面図。
【図2】スラブ導波路の厚さdに依存する基本導波モードの減衰の図。
【図3】ストリップ導波路の幅wに依存するTM偏波導波モードの実効屈折率neffの図。
【図4】ストリップ導波路の幅wに依存するTM偏波導波モードの減衰の図。
【図5】第1及び第2の層の屈折率n、nの差Δnに依存するスラブ導波路の第1及び第2の層の基本導波モードの減衰長の図。
【図6】水溶液のショ糖濃度に依存するショ糖水溶液の屈折率nの図。
【発明を実施するための形態】
【0054】
本発明の例示の実施例が、図面に示されており、それらを参照して以下に記述される。
【0055】
図1A及び図1Bは、バイオセンサ装置10を概略的に示している。バイオセンサ装置10は、アナライト中の例えばDNAのような生体分子である分子を検出するために使用され、バイオセンサ装置10の検出感度は、検出されるべき分子の磁気的又は電気的特性に基づいて、高められることができる。
【0056】
本発明によれば、「分子」なる語は、概して、アナライト中に含まれる分子、ビーズ及び粒子をいう。
【0057】
バイオセンサ装置10は、アナライト14中の分子16を結合させるために、アナライト14と接触させられることが可能な結合素子12を有する。拡散によって、アナライト14中の分子は、結合素子12に結合するように結合素子12に向かう方へ及びそれから離れる方へ移動させられる。光17が、結合素子12に印加され、励起光18が、結合素子12付近に集中されるので、結合素子12付近に位置する分子16に励起光18を提供する。結合素子12への結合の際、分子16は、励起光18によって励起され、それらは、ルミネセント光20、特に蛍光光21を発する。ここでは蛍光光21であるルミネセント光20は、バイオセンサ装置10の出力信号であり、この出力信号は、光学検出システム22によって検出される。
【0058】
本発明によれば、「分子16を結合素子12に結合させる」なる表現は、この文脈において、分子16を例えば結合素子12の表面24に化学的に結合させること、又は結合素子12の近傍の励起光18が分子16を励起するように、結合素子に接触させることなく分子16を結合素子12の極めて近傍にこさせること、を意味する。
【0059】
バイオセンサ装置10は、ガラスのような非導電性のトランスペアレントな材料でできているハウジング26を有し、ハウジング内に、結合素子12が位置する。アナライト14は、十分な量のアナライト14が、ハウジング26内に、結合素子12上に入れられることができるような高さ32において、ハウジング26の側壁30に位置する開口部28を介してピペットを使用してハウジング26内に満たされることができる。開口部28は、ガラスハウジング26の上部に位置してもよい。
【0060】
結合素子12は、第1の層38上に配置される薄い、特に非常に薄いストリップ36(厚さd、幅w)を有する光導波路34として設計される。好適には、ストリップ36は、第1の層38の表面40上に位置する。しかしながら、ストリップ36は、第1の層38の表面40がストリップ36の上側表面42と本質的に一致するように、第1の層38に埋め込まれることもできる。ストリップ36は、バイオセンサ装置10の検出効率が、ストリップ36の伸張方向に沿って変わりうるような異なる幅wをもつセクションを有することができる。ストリップ36は更に、金属でできており、第1の層38は、約1.45の屈折率nを有する誘電材料でできている。例えば、第1の層38は、ポリマー又は酸化物でできている。
【0061】
金属ストリップ36の表面42及び第1の層36の表面40は、光導波路34の第2の層44を形成するアナライト14に、少なくとも部分的に露出される。第1及び第2の層38、44は両方とも、励起光18に対してトランスペアレントであり、第2の層44は更に、分子16によって発せられる蛍光光21に対してもトランスペアレントである。アナライト14は、その屈折率nが第1の層38の屈折率nに少なくともほぼ等しいショ糖水溶液である。
【0062】
バイオセンサ装置10は更に、第1の層38を支持する基板46を有する。基板46は、シリカ製でありうる。
【0063】
分子16のための励起光18は、光導波路34によって提供される。バイオセンサ装置10のハウジング28の外部に配置されるレーザのような光源48の光17を、ストリップ36に印加すると、TM偏波導波モードが、金属ストリップ36を通じて伝達される。これらのTM偏波導波モードは、ストリップ36と第1及び第2の層38、44との間のインタフェースに沿って伝搬し、それによって、導波モードの伝搬方向に対して横方向に、第1及び第2の層38、44に、導波モードのエバネセント場として励起光18を引き起こす。励起光18は、金属ストリップ36付近に集中され、その強度は、ストリップ36からの距離とともに本質的に減衰する。従って、ストリップ36の近傍の大部分の分子16が、励起され、蛍光光21を発し、例えばストリップ36から遠く離れたところの分子16又はアナライト14中の不純物50の励起に起因するバックグラウンド信号が、大幅に低減される。
【0064】
バイオセンサ装置10の感度を増加させるために、結合素子12は、帯電した分子16に影響を与え、それを駆動するために、帯電されることができる。従って、バイオセンサ装置は、結合素子12及び金属反対素子54に、電圧を印加する手段52を有する。金属反対素子54は、結合素子12と離れて配置され、アナライト14の隣に、アナライト14と接触して位置する。これらの手段52は、バイオセンサ装置10のハウジング26の外側に位置し、通常の電源として設計されることができる。結合素子12及び反対素子54は、逆に帯電され、電極及び逆電極として働く。こうして、帯電した分子16は、結合素子12と反対素子54との間の電気力線に沿って移動する。
【0065】
検出されるべき分子16の電荷に対して、結合素子12、すなわち金属ストリップ36を逆に帯電させ、反対素子54を等しく帯電させると、分子16は、それらの固有の電荷に基づいて、結合素子12に引き寄せられる。例えば、負に帯電したDNA分子16は、正に帯電した結合素子12によって引き寄せられる。次に、分子16の電荷に対して、結合素子12を等しく帯電させ、反対素子54を逆に帯電させると、結果として、不所望の分子16は、結合素子12から離れるほうに移動し、従って励起されず、光学検出システム22によってもはや検出されない。後者のように結合素子12及び反対素子54を帯電させることは、例えば多数の分子16が結合素子12に結合された後に実施される「洗浄ステップ」のために、使用されることができる。このプロシージャの間、導波モードのエバネセント場の及ぶ範囲内のアナライト14にまだ残っている結合されていない分子16は、結合素子12から反発され、それゆえ光学場を離れ、ルミネセント又は蛍光信号を提供しない。更に、特異的な結合は、一般に非特異的な結合より強いので、こうして結合素子12及び反対素子54を帯電させることは、特異的に及び非特異的に結合された分子16間の区別を行うことを可能にする。非特異的に結合された分子16、すなわち他の所望の結合反応にもかかわらず結合素子12に化学的に結合された分子16は、非特異的結合を除去するのに十分であって特異的結合を除去するには不十分である力によって、それらを引き離すことによって、結合素子12から除去される。
【0066】
更に、まず、検出されるべき分子16が、結合素子12によって引き寄せられ、その後、例えば結合されていない分子16又は非特異的結合を有する分子16のような不所望の分子16が、反対素子54によって引き寄せられるように、結合素子12及び反対素子54は、交替して帯電されることができる。従って、バイオセンサ装置16の効率、感度及び特異性は、大幅に増加される。結合素子12及び反対素子54に対する電圧印加の交替は、周期的に実施され、電圧変化の間の時間間隔は、例えば検出されるべき分子16の種類に適応されることができる。
【0067】
代替として、電流は、金属ストリップ38付近に磁場を生じさせる手段52を使用して、金属ストリップ36に供給されることができる。かかる磁場は、例えばそれらの磁気双極子モーメント又はそれらの磁化率に起因するそれらの固有の磁気特性に基づいて、アナライト14中の分子16に影響を与える。検出されるべき分子16が、いかなる固有の磁気特性も有しない場合、分子16は、例えば周囲物と実質的に異なる磁化率を有する磁性分子55によって標識化されることができることを理解されたい。周囲物より大きい磁化率を有する分子16は、これら分子16がより高い磁界強度を有する領域に向かう磁気力を経験するので、結合素子12によって引き寄せられる。対照的に、周囲物より小さい磁化率を有する分子16は、より小さい磁界強度を有する領域に向かう磁気力がそれらに働くので、結合素子12から反発される。
【0068】
更に、反対素子54は、手段52を使用して電流を供給されることができる。反対素子54に対する磁気分子16の引力は、例えば洗浄ステップの間又は特異的に及び非特異的に結合された分子間の区別を行うために、電気的な駆動と同様に使用されることができる。結合素子12及び反対素子54に交替で電流を供給することによって、バイオセンサ装置10の高められた感度及び選択性をもたらす。ここで、結合素子12及び反対素子54への電流の供給は、周期的に実施され、変化の間の時間期間は、バイオセンサ装置10の所望の用途に適応可能であることが好ましい。
【0069】
更に付着層56が、金属ストリップ36上に、すなわちアナライト14に露出される金属ストリップ36の上側表面42上に、形成される。レセプタ分子58は、検出されるべき分子16と相互作用し、それらの間に化学結合を形成するので、この付着層56は、少なくとも分子16の単分子層を結合させるためのレセプタ分子58を有する。従って、特定の種の分子16の選択性が達成され、アナライト14中の不純物50は、結合素子12と結合することができない。
【0070】
光学検出システム22が、バイオセンサ装置10のハウジング26の上壁60に位置し、それは、反対素子54内に受容される。ハウジング26にアナライト14を満たすことができるように、光学検出システム22及び反対素子54は、ハウジング26の側壁30から間隔をおいて配置される。光学検出システム22は、基板46と下壁62との間に、ハウジング26の側壁30、64の一方に、ハウジング26の外側に、又はそれらの組み合わせにおいて、配置されることができる。発せられた蛍光光21は、金属フィルム36を通り抜けることができないので、検出システム22は、上壁60に、アナライト14の隣に位置することが好ましい。光学検出システム22は、蛍光光21を、測定されるべき電流に変換するフォトダイオード66として設計されることができる。この変換は、アナライト14中の励起された分子16の数の定量分析を可能にする。更に、発せられた蛍光光21の波長に基づいて、結合された分子16の種が、判定されることができる。従って、バイオセンサ装置10は、アナライト14中の分子16を定量的に判定するとともに、分子16自体を識別するように構成される。
【0071】
分子16が、欠けている自己蛍光能力のため発光団として働かないものとすると、それらは、アナライト14に蛍光マーカ分子68を加えることによって、蛍光に関して標識化されることができる。これらのマーカ分子68は、分子16に化学的に結合し、マーカ分子68を有する分子16が、結合素子12に結合すると、蛍光光21を発する。分子16の化学構造に依存して、特異的なマーカ分子68のみが、分子16との化学結合を形成することができる。これらマーカ分子68から発せられる蛍光光21は、元の分子16を識別するのを助ける。
【0072】
光導波路34の設計は、導波路34を通る光17の伝搬能力及びそれゆえストリップ36付近の励起光18の強度を重要に決定する。ストリップ材料、ストリップ36の厚さd及び幅w、並びに第1の層38及び第2の層44の屈折率n、nの影響は、以下の分析に示されており、その中で、TM偏波光17の波長は、約600nm(可視オレンジ光)であり、第1及び第2の層38、44の屈折率n、nは、約1.45である。
【0073】
図2に示すように、金属ストリップ36の材料は、ストリップ36を通る際の基本導波モードの減衰を明らかに決定する。無限の幅wを有する薄いストリップである、金属スラブ導波路の所与の厚さdが、例えばd=5nmである場合、基本スラブモードの減衰は、スラブ材料に依存して、20dB/cm乃至120dB/cmの範囲であり、これは、ガイドされるスラブモードのパワーが、0.8−5mmの距離の後に入力パワーの10%に下がることを意味する。こうして、金属ストリップ36の厚さdは、好適には1nm乃至10nmであり、更に好適には3nm乃至8nmであり、更に好適には5nm乃至6nmである。加えて、銀は、基本スラブモードの最も低い減衰を表すことが示されている。こうして、金属ストリップ36は、好適には銀でできているが、例えば金(Au)、アルミニウム(Al)及びクロミウム(Cr)のような他の材料が、ストリップ材料として使用されることもできる。
【0074】
他の分析において、波長依存の複素屈折率n=0.12+3.73iが、銀の導波路のために使用される。
【0075】
導波モードの伝搬は、ストリップ36の幅wに依存する。TM偏波導波モードTMp,qの実効屈折率neffの、銀ストリップ36(d=5.1nm)の幅wに対する依存が、図3に示されており、ここで、p及びqは、横方向及び縦方向のモード−オーダーを示す。銀ストリップ36の増加する幅wは、1.4500から1.4515のレンジにおいて増加する実効屈折率neffをもたらし、マルチモード方法は、上記において、約5.0μmのストリップ幅w(図4)をセットする。銀ストリップ36(d=5.1nm)のTM偏波導波モードTMp,qの減衰もまた、ストリップの幅wとともに増加する。従って、ストリップ36の幅wは、2μm乃至5μmであることが好ましい。
【0076】
金属ストリップ36に沿った導波モード伝搬を支援するために、第1の層38、及び第2の層44すなわちアナライト14の屈折率n、nは、ほぼ等しく、それによって、ほぼ対称の層スタックを提供する。図5は、第1及び第2の層38、44の屈折率差Δnに依存する、銀スラブ(d=5.1nm)の場合の第1及び第2の層38、44の基本TM導波モードの強度の減衰長(強度の(1/e)の値)70、72を示している。第1及び第2の層38、44の屈折率差Δnが、約−0.004乃至+0.004のレンジにある場合、減衰長70、72は、6μmより小さい。あまりに大きい減衰長70、72は、第1の層38を支持する基板46への導波モードのリークを生じさせることがありえ、これは、このリークを回避するための非常に厚い第2の層44を意味する。例えば、非常に薄い第2の層44の場合、第2の層44上の空気層によって引き起こされる第1及び第2の層38、44間の非対称の影響が、非常に大きく、導波路は、もはや導波モードを支援することができない。
【0077】
第1及び第2の層38、44のほぼ等しい屈折率n、nを達成するために、第2の層44、すなわちアナライト14、の屈折率nは、アナライト14のパラメータを調整することによって、第1の層38の屈折率nに適応できる。ショ糖水溶液の場合、ショ糖濃度が、少量のショ糖を加えることによって水溶液の屈折率nを制御するために、使用されることができる。図6は、20°Cの水溶液の屈折率nに対する水溶ショ糖濃度の依存を示している。水溶液にショ糖を加えることは、1.33から1.50まで屈折率nをほぼ線形に増加させることにつながる。
【0078】
バイオセンサ装置10は、互いに少なくとも1μmの間隔をおいて配置される複数の金属ストリップ36を有することが可能である。こうして、より多くのアナライト14が、金属ストリップ36と接触させられるので、出力信号が増大され、それゆえ、より多くの分子16が、励起光18によって励起されることができる。これは、ほんのわずかな分子16がアナライト14に含まれるだけでよいので、特に有利である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナライト中の分子を検出するバイオセンサ装置であって、
前記分子を結合素子に結合させるために、前記アナライトと接触させられることができる結合素子を有し、前記結合素子は、第1の層上に配されるストリップを有する光導波路であり、光が、前記ストリップに印加されることができ、
前記バイオセンサ装置が更に、励起された分子によって発せられるルミネセント光を検出する光学検出システムを有する、バイオセンサ装置。
【請求項2】
前記結合素子は、帯電した分子に影響を与えるために、帯電されることができる、請求項1に記載のバイオセンサ装置。
【請求項3】
反対素子を更に有し、前記結合素子の電荷及び前記反対素子の逆の電荷が、交互に変更されることができる、請求項1又は2に記載のバイオセンサ装置。
【請求項4】
前記結合素子は、磁性分子に影響を与えるために、電流を供給されることができる、請求項1に記載のバイオセンサ装置。
【請求項5】
反対素子を更に有し、前記結合素子及び前記反対素子は、磁性分子に影響を与えるために、交互に電流を供給されることができる、請求項1又は4に記載のバイオセンサ装置。
【請求項6】
前記ストリップ及び前記第1の層は、前記光導波路の第2の層を形成する前記アナライトに、少なくとも部分的に露出される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項7】
前記ストリップは、金属でできている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項8】
前記ストリップは、銀でできている、請求項7に記載のバイオセンサ装置。
【請求項9】
前記第1の層は、誘電材料でできている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項10】
前記アナライトの屈折率は、前記アナライトのパラメータを調整することによって、前記第1の層の屈折率に適応可能である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項11】
前記第1の層及び前記アナライトの屈折率は、少なくともほぼ等しい、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項12】
前記第1の層及び前記アナライトの屈折率は、約1.45である、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項13】
前記第1の層は、励起光に対してトランスペアレントであり、前記アナライトは、励起光及び前記分子によって発せられるルミネセント光に対してトランスペアレントである、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項14】
前記ストリップの厚さは、1nm乃至10nmである、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項15】
前記ストリップの厚さは、3nm乃至8nmである、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項16】
前記ストリップの厚さは、5nm乃至6nmである、請求項1乃至15のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項17】
前記ストリップの幅は、2μm乃至5μmである、請求項1乃至16のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項18】
前記分子を結合させるための付着層が、前記ストリップ上に形成される、請求項1乃至17のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項19】
前記ルミネセント光を検出する前記光学検出システムは、前記アナライトの隣に位置する、請求項1乃至18のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項20】
前記ストリップ、前記第1の層、前記アナライト及び前記光学検出システムは、ハウジング内に配置される、請求項1乃至19のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置。
【請求項21】
アナライト中の分子を検出する方法であって、
(a)請求項1乃至20のいずれか1項に記載のバイオセンサ装置を準備するステップと、
(b)前記分子を前記結合素子に結合させるステップと、
(c)前記バイオセンサ装置の前記ストリップに光を印加するステップと、
(d)励起された分子によって発せられたルミネセント光を検出するステップと、
を含む方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2010−509584(P2010−509584A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535846(P2009−535846)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【国際出願番号】PCT/IB2007/054486
【国際公開番号】WO2008/056317
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(502208397)グーグル インコーポレイテッド (161)
【Fターム(参考)】