説明

アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法

【課題】 乾燥装置の規模が小さく、乾燥装置内部へのアニオン界面活性剤の付着が少なく、高品質なアニオン界面活性剤粉粒体を製造する方法の提供。
【解決手段】 減圧下に、攪拌翼を有する造粒機または乾燥機内の壁面に沿って気体を導入しながらアニオン界面活性剤粉粒体を得る、アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法に関する.更に詳しくは、例えば、衣料用洗剤、台所用洗剤、歯磨き用発泡剤、粉末シャンプー、重合用乳化剤、セメント用発泡剤等に好適に使用しうるアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アニオン界面活性剤の粉末又は粒状物を製造する方法としては、アルキル硫酸塩の水性スラリーを噴霧乾燥させる方法(特許文献1)、伝熱壁の内面上に高濃度スラリーの薄膜を形成させて、濃縮、乾燥させる方法(特許文献2、3)、減圧下に粉体原料にアニオン界面活性剤ペーストを添加しつつ、乾燥と同時に造粒を行う方法(特許文献4)等が知られている。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の方法においては、噴霧乾燥工程を有するため、大規模な乾燥装置を要するという課題を持つ。さらに、特許文献2、3に記載の方法においても、やはり、大規模な乾燥装置を要するという課題を持つ。特許文献4に記載の方法においては、大規模な乾燥装置は必要ではないものの、乾燥機内にアニオン界面活性剤が付着するため、収率が低下し、経済的ではない。
【0004】
洗浄性組成物の攪拌造粒による製造方法における付着抑制策としては、付着防止剤を配合する方法(特許文献5)、造粒機に衝撃力を付与する方法(特許文献6)、フルード数、液体原料の添加速度を調節する方法(特許文献7)等が知られている。
【0005】
しかしながら、特許文献5の方法では、原料中に付着防止剤を配合するため、製品中の不純物濃度が高くなるという欠点を持つ。特許文献6の方法では、垂直方向に回転軸を持つ装置では不可能であり、さらに造粒機そのものが回転しなくてはならないため、充分に小規模な装置でなくてはならないという欠点を持つ。特許文献7の方法は、液体原料を添加し、液体原料で各粒子を表面処理する製造方法であって、液体原料を添加し続けない場合には、充分に技術的な解決がなされていない。
【0006】
このように、従来のアニオン界面活性剤粉粒体の製造技術では、乾燥装置の規模が大きい、乾燥機内にアニオン界面活性剤が付着する等の課題があり、付着抑制策についても、品質、装置構造が限定されるものや、液体原料を添加する場合に限定されるもの等、制約が残っている。
【0007】
したがって、乾燥装置の規模が小さく、乾燥機内にアニオン界面活性剤が付着せず、高品質なアニオン界面活性剤粉粒体を製造する方法が求められている。
【特許文献1】特開昭54−106428号公報
【特許文献2】特開平2−222498号公報
【特許文献3】特開平5−331496号公報
【特許文献4】特開2005−68413号公報
【特許文献5】特開平7−133498号公報
【特許文献6】特開2001−246238号公報
【特許文献7】特開2006−143998号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、乾燥装置の規模が小さく、乾燥装置内部へのアニオン界面活性剤の付着が少なく、効率良くアニオン界面活性剤粉粒体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、減圧下に、攪拌翼を有する造粒機または乾燥機内の壁面に沿って気体を導入しながらアニオン界面活性剤粉粒体を得る、アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の方法により、乾燥機または造粒機内の壁面にアニオン界面活性剤粉粒体が付着することを抑制することができ、歩留まりの高いアニオン界面活性剤粉粒体を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[アニオン界面活性剤]
本発明に用いられるアニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩等が挙げられる。これらの中では、アルキル硫酸塩が好ましい。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。これらの塩の中では、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩やカリウム塩およびそれら塩の混合物がより好ましい。
【0012】
アルキル硫酸塩としては、例えば、式(I)で表されるアルキル硫酸塩等が挙げられる。
【0013】
(RO−SO3pM (I)
(式中、Rは炭素数8〜24、好ましくは8〜18の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基、Mはアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アルカノール置換もしくは無置換のアンモニウム基等の陽イオン、pはMの価数であって、1又は2を示す。)
式(I)で表されるアルキル硫酸塩は、炭素数8〜24の高級アルコールを硫酸化し、さらに中和することにより得られる。なお、硫酸化反応時には、10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲内で未反応物が存在していても良い。
【0014】
[アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法]
本発明のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法において、造粒機または乾燥機内の圧力は、粉粒体の付着を抑制する観点から、減圧であることが必要であり、0.5〜50kPaが好ましく、0.67〜13.3kPaがより好ましく、さらに真空ポンプへの負荷や造粒機または乾燥機の気密性の観点から、2.0〜8.0kPaが特に好ましい。
【0015】
造粒機または乾燥機内に導入する気体はアニオン界面活性剤と反応性を有しないものであれば何であってもよく、空気、不活性気体、水蒸気などが挙げられる。不活性気体は、例えば、ヘリウム、窒素、アルゴン、炭酸ガス等が挙げられる。真空ポンプの負荷を抑制する観点から、凝縮性気体が好ましく、特に水蒸気が好ましい。
【0016】
機内への気体の導入量は、粉粒体の付着を抑制する観点から、多ければ多いほど良い。ただし、真空ポンプの負荷の観点から、機内の粉粒体1kgあたり0.5〜10m3/hが好ましく、0.5〜5.0m3/hがより好ましい。ここに気体の容量は機内の温度及び圧力における容量である。
【0017】
気体の導入方法は、機内の壁面に沿うように導入すればよく、吹き込みノズル等を用いて導入することができる。吹き込みノズルの位置、数、形状には制限されない。ただし、機内に導入する気体の気流が、壁面全体を通る方が粉粒体の付着を抑制できるため、ノズルの数は多いほうが良い。また、ノズルの向きは壁面に沿う方向の中でも特に円周方向がよく、機内に旋回流を起こさせることで、付着抑制効果が高くなる。また、攪拌翼の回転方向と同じ方向に気体を吹き込むことが、機内に旋回流を起こしやすいことから好ましい。
【0018】
本発明に用いられる吹き込みノズルを備えた造粒機または乾燥機の具体例を図1〜4に示す。図1は、吹込みノズルとして下向きの単管1を1本備えた装置の一例を示す正面図である。この単管1から、機内の壁面2に沿って気体が導入される。尚、図1において、3は撹拌翼、4は解砕翼である。図2は、吹込みノズルとして2本のL字管5,5’を備えた装置の一例を示す平面図である。この2本のL字管5,5’から機内の壁面2の円周方向に沿って気体が導入される。この時、攪拌翼の回転方向と同じ方向に気体を導入すると、機内に旋回流を作ることができ好ましい。図3は、吹き込みノズルとしてリングスパージャ6を備えた装置の一例を示す正面図であり、図4はその平面図である。リングスパージャは複数個の孔を有し、孔から気体が導入され、機内の壁面2に沿うように気流のカーテンを作ることができる。これらの吹き込みノズルの中では、図2に示すL字管、図3及び4に示すリングスパージャが好ましい。
【0019】
本発明において用いられる造粒機または乾燥機としては、攪拌翼を有する構成であれば、特に制限されることはないが、更に解砕翼を有することが好ましい。好ましく用いられる装置としては、例えば、ヘンシェルミキサー[三井三池化工機(株)製]、ハイスピードミキサー[深江パウテック(株)製]、バチカルグラニュレーター[(株)パウレック製]、レディゲミキサー[松坂技研(株)製]、プロシェアミキサー[太平洋機工(株)製]等が挙げられる。
【0020】
本発明においては、機内におけるアニオン界面活性剤粉粒体の温度を、好ましくは50〜150℃、更に好ましくは60〜120℃の範囲となるように制御することが好ましい。このように温度を制御する方法としては、(1)攪拌翼のフルード数、(2)ジャケットの温度、(3)機内に導入する気体の温度等を適切に調整する方法が挙げられる。以下、各方法について詳述する。
【0021】
(1)攪拌翼のフルード数
本発明において、式(II)で表される攪拌翼のフルード数は、0.3〜5.0であることが好ましく、更に好ましくは0.9〜2.3である。
【0022】
Fr=V/(R×g)0.5 (II)
(式中、Frはフルード数、Vは攪拌翼の先端の周速度[m/s]、Rは攪拌翼の回転半径[m]、gは重力加速度[m/s2]を示す。)
フルード数が5.0以下であると、機内に巻き上がる粉の量や遠心力を抑制し、粉粒体の付着量を減少させることができる。また、0.3以上であると、粉粒体が充分に攪拌され好ましい。また、フルード数が大きいほど、粉粒体どうしの摩擦熱が大きくなり温度が高くなるため、フルード数を調節することによって、粉粒体の温度を制御することが可能である。
【0023】
(2)ジャケットの温度
本発明に用いられる造粒機または乾燥機は、機内の粉粒体の温度を調節するためのジャケットを具備するものが好適である。加熱原としては、スチーム、温水、電気トレーシングなどが挙げられるが、温水が好ましい。ジャケット温度は、115℃以下が好ましく、更に熱に敏感な原料にも適用させる観点から100℃以下が特に好ましい。
【0024】
(3)機内に導入する気体の温度
機内に導入する気体の温度は、特に制限されるものではない。ただし、例えば、飽和水蒸気を導入する場合、熱に敏感な原料にも適用させる観点から170℃(0.8MPa)以下が好ましく、より好ましくは150℃(0.5MPa)以下である。
【実施例】
【0025】
実施例1
吹込みノズルとして、図1に示す内径25mmφの下向きの単管1を1本備え、撹拌翼3及び解砕翼4を有する容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、アルキル硫酸ナトリウム塩(Emal 10P−HD、花王(株)製、アルキル基の炭素数12が67モル%、炭素数14が28モル%、炭素数16が5モル%の混合物)の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpm、単管1からのスチーム吹き込み量60kg/h(粉粒体1kgあたり3.7m3/h)、スチーム圧力0.79MPaの条件でスチームを機内の壁面2に沿って吹き込みながら5時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体の温度は106.5℃、回収率は86.2%であった。
【0026】
実施例2
吹込みノズルとして、図2に示す内径25mmφの2本のL字管5,5’を備え、撹拌翼及び解砕翼を有する容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、アルキル硫酸ナトリウム塩(Emal 10P−HD)の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpm、L字管5,5’からのスチーム吹き込み量60kg/h(粉粒体1kgあたり3.6m3/h)、スチーム圧力0.79MPaの条件でスチームを機内の壁面2に沿って攪拌翼の回転方向と同じ方向に吹き込みながら4時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は96.2℃、回収率は94.9%であった。
【0027】
実施例3
吹込みノズルとして、図3及び4に示す内径10mmφ、孔数16個のリングスパージャ6を備え、撹拌翼3及び解砕翼4を有する容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、機内付着がついた状態で、アルキル硫酸ナトリウム塩(Emal 20P−2、花王(株)製、アルキル基の炭素数は12)の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpm、リングスパージャ6からのスチーム吹き込み量20kg/h(粉粒体1kgあたり1.2m3/h)、スチーム圧力0.29MPaの条件でスチームを機内の壁面2に沿って吹き込みながら5時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は98.6℃、回収率は100%であった。
【0028】
実施例4
2本のL字管、撹拌翼及び解砕翼を有する実施例2と同じ容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、実施例1と同じアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpm、スチーム吹き込み量20kg/h(粉粒体1kgあたり1.2m3/h)、スチーム圧力0.79MPaの条件でスチームを機内の壁面に沿って攪拌翼の回転方向と同じ方向に吹き込みながら3時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は96.0℃、回収率は83.2%であった。
【0029】
実施例5
2本のL字管、撹拌翼及び解砕翼を有する実施例2と同じ容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、実施例3と同じアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpm、スチーム吹き込み量40kg/h(粉粒体1kgあたり2.4m3/h)、スチーム圧力0.29MPaの条件でスチームを機内の壁面に沿って攪拌翼の回転方向と同じ方向に吹き込みながら4時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は90.7℃、回収率は87.2%であった。
【0030】
実施例6
2本のL字管、撹拌翼及び解砕翼を有する実施例2と同じ容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、実施例3と同じアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpm、スチーム吹き込み量60kg/h(粉粒体1kgあたり3.5m3/h)、スチーム圧力0.79MPaの条件でスチームを機内の壁面に沿って攪拌翼の回転方向と同じ方向に吹き込みながら4時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は92.9℃、回収率は88.7%であった。
【0031】
実施例7
2本のL字管、撹拌翼及び解砕翼を有する実施例2と同じ容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、実施例1と同じアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数40rpm、撹拌翼のフルード数1.3、解砕翼の回転数2000rpm、スチーム吹き込み量60kg/h(粉粒体1kgあたり3.6m3/h)、スチーム圧力0.79MPaの条件でスチームを機内の壁面に沿って攪拌翼の回転方向と同じ方向に吹き込みながら4.5時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は99.2℃、回収率は92.5%であった。
【0032】
比較例1
撹拌翼及び解砕翼を有する容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、実施例3と同じアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度65℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpmの条件で、気体の吹込みを行わずに10時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は107.8℃、回収率は63.7%であった。
【0033】
比較例2
撹拌翼及び解砕翼を有する容積2500Lの真空乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−1200JE型]に、実施例1と同じアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体543kgを入れ、圧力5.3kPa、ジャケット温度80℃、攪拌翼の回転数55rpm、撹拌翼のフルード数1.8、解砕翼の回転数2000rpmの条件で、気体の吹込みを行わずに6時間処理して、アルキル硫酸ナトリウム塩の粉粒体を製造した。その結果、粉粒体温度は109.5℃、回収率は71.7%であった。
【0034】
実施例1〜8および比較例1〜2の製造条件および結果を表1に示す。
【0035】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】吹込みノズルとして下向きの単管を備えた装置の一例を示す正面図である。
【図2】吹込みノズルとして2本のL字管を備えた装置の一例を示す平面図である。
【図3】吹き込みノズルとしてリングスパージャを備えた装置の一例を示す正面図である。
【図4】図3の装置の平面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 単管
2 機内の壁面
3 撹拌翼
4 解砕翼
5,5’ L字管
6 リングスパージャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧下に、攪拌翼を有する造粒機または乾燥機内の壁面に沿って気体を導入しながらアニオン界面活性剤粉粒体を得る、アニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
【請求項2】
攪拌翼の回転方向と同じ方向に気体を導入する、請求項1記載のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
【請求項3】
気体の導入量が、機内の粉粒体1kgあたり0.5〜10m3/hである、請求項1または2記載のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
【請求項4】
アニオン界面活性剤がアルキル硫酸塩である、請求項1〜3いずれかに記載のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
【請求項5】
気体がアニオン界面活性剤と反応性を有しない気体である、請求項1〜4いずれかに記載のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
【請求項6】
機内圧力が0.5〜50kPaである、請求項1〜5いずれかに記載のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。
【請求項7】
攪拌翼を有する造粒機または乾燥機が更に解砕翼を有する、請求項1〜6いずれかに記載のアニオン界面活性剤粉粒体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−95034(P2008−95034A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281019(P2006−281019)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】