説明

アミノリン脂質に対する抗体を用いる癌処置方法

【課題】さらなる血管標的治療のために、インビボでの特異的腫瘍血管破壊を可能にするさらなる標的を同定して、標的オプションの数を増大させ、さらに、腫瘍血管系破壊のための1成分の薬剤の調製を提供すること。
【解決手段】アミノリン脂質(例えば、ホスファチジルセリンおよびホスファチジルエタノールアミン)が、腫瘍血管の管腔表面で接近可能な安定かつ特異的なマーカーであり、そして抗アミノリン脂質抗体単独の投与が、インビボで血栓、腫瘍壊死、および腫瘍後退を誘導するのに十分であるという驚くべき発見が開示される。従って、本発明は、腫瘍血管の特異的破壊における使用、および固形腫瘍の処置における使用のための抗アミノリン脂質抗体に基づく方法および組成物を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍血管内皮細胞を殺傷するか、腫瘍血管系における凝固を誘導するか、または腫瘍血管系を破壊することによって腫瘍壊死および/または腫瘍後退を誘導するための医薬の製造における、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のアミノリン脂質に結合する抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントの治療的に有効な量を含む、組成物の使用。
【請求項2】
前記抗体が、モノクローナル抗体、二重特異的抗体、キメラ抗体、組換え抗体、操作抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、もしくは部分ヒトキメラ抗アミノリン脂質抗体、またはそれらのscFv、Fv、Fab’、FabもしくはF(ab’)抗原結合フラグメントである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
請求項1または2に記載の使用であって、前記抗体が、モノクローナル抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントであり、以下の工程:
(a)動物を、免疫学的有効量のアミノリン脂質サンプルで免疫する工程;
(b)該免疫動物の脾臓から単離されたRNAを発現するコンビナトリアル免疫グロブリンファージミドライブラリーを調製する工程;
(c)該ファージミドライブラリーから、抗アミノリン脂質抗体を発現するクローンを選択する工程;および
(d)該選択されたクローンから抗アミノリン脂質抗体をコードする核酸を発現させて、組換え抗アミノリン脂質モノクローナル抗体を提供する工程
を含む調製プロセスによって調製される、使用。
【請求項4】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のホスファチジルエタノールアミンに結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のホスファチジルセリンに結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のアミノリン脂質−タンパク質複合体に結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のホスファチジルセリンおよびβ−糖タンパク質Iの複合体に結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記組成物が、リポソーム処方物として処方される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
前記組成物が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のアミノリン脂質に結合する、検出可能に標識された抗体またはその抗原結合フラグメントの診断的有効量と組み合わせて使用するためのものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
【請求項10】
前記組成物が、生物学的に有効な量の第2の抗癌剤と組み合わせて使用するためのものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
前記第2の抗癌剤が、サイトカイン、化学療法剤、放射線療法剤、抗脈管形成剤またはアポトーシス誘導化剤である、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
腫瘍血管内皮細胞を殺傷するか、腫瘍血管系における凝固を誘導するか、または腫瘍血管系を破壊することによって腫瘍壊死および/または腫瘍後退を誘導するための組成物であって、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のアミノリン脂質に結合する抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントの治療的に有効な量を含有する、組成物。
【請求項13】
前記抗体が、モノクローナル抗体、二重特異的抗体、キメラ抗体、組換え抗体、操作抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、もしくは部分ヒトキメラ抗アミノリン脂質抗体、またはそれらのscFv、Fv、Fab’、FabもしくはF(ab’)抗原結合フラグメントである、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
請求項12または13に記載の組成物であって、前記抗体が、モノクローナル抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントであり、以下の工程:
(a)動物を、免疫学的有効量のアミノリン脂質サンプルで免疫する工程;
(b)該免疫動物の脾臓から単離されたRNAを発現するコンビナトリアル免疫グロブリンファージミドライブラリーを調製する工程;
(c)該ファージミドライブラリーから、抗アミノリン脂質抗体を発現するクローンを選択する工程;および
(d)該選択されたクローンから抗アミノリン脂質抗体をコードする核酸を発現させて、組換え抗アミノリン脂質モノクローナル抗体を提供する工程
を含む調製プロセスによって調製される、組成物。
【請求項15】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のホスファチジルエタノールアミンに結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項12〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のホスファチジルセリンに結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項12〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のアミノリン脂質−タンパク質複合体に結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項12〜16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記抗体が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のホスファチジルセリンおよびβ−糖タンパク質Iの複合体に結合する、抗アミノリン脂質抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、リポソーム処方物として処方される、請求項12〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が、血管化腫瘍の血管の管腔表面上のアミノリン脂質に結合する、検出可能に標識された抗体またはその抗原結合フラグメントの診断的有効量と組み合わせて使用するためのものである、請求項12〜19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記組成物が、生物学的に有効な量の第2の抗癌剤と組み合わせて使用するためのものである、請求項12〜20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記第2の抗癌剤が、サイトカイン、化学療法剤、放射線療法剤、抗脈管形成剤またはアポトーシス誘導化剤である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
明細書に記載の発明。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2011−37900(P2011−37900A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260663(P2010−260663)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【分割の表示】特願2000−558843(P2000−558843)の分割
【原出願日】平成11年7月12日(1999.7.12)
【出願人】(591217403)ボード オブ リージェンツ, ザ ユニバーシティ オブ テキサス システム (49)
【氏名又は名称原語表記】BOARD OF REGENTS,THE UNIVERSITY OF TEXAS SYSTEM
【Fターム(参考)】