説明

アロファネート変性イソシアネートを含んでなるポリウレタンエラストマー

本発明は、ポリウレタンエラストマーおよびその製造方法に関する。該エラストマーは、NCO基含有率約15〜約35%を有するアロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートまたはこのプレポリマーを含んでなるポリイソシアネート成分と、アミン基を含有しない1以上のポリエーテルポリオールおよびヒドロキシル基2個を含有し、アミン基を含有しない低分子量有機化合物を含んでなるイソシアネート反応性成分との、1以上の触媒の存在下における反応生成物を含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された耐候性を示すポリウレタンエラストマーおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
反応射出成形(すなわち、RIM)技術によるポリウレタン成形品の製造は、周知であって、例えば米国特許第4218543号に記載されている。RIM法には、高反応性液体出発成分をいわゆる「ポジティブ制御された混合ヘッド」中で混合した後、高出力、高圧投与装置を用いて、非常に短時間内に鋳型に射出することによって鋳型を充填する技術が含まれる。
【0003】
RIM法によるポリウレタン成型品の製造において、反応混合物は、通常、ポリイソシアネートに基づくA面および適当な鎖延長剤、触媒、発泡剤および他の添加剤に加えて、イソシアネート反応性水素原子を含有する有機化合物に基づくB面を含んでなる。商業的RIM法に適したポリイソシアネートは、芳香族イソシアネート、例えばジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(すなわち、MDI)などである。様々な特許には、RIM法において使用するのに適していると記載されている多くのイソシアネートの中に脂環式イソシアネートが広く開示されているが、ほとんどの特許は、脂環式イソシアネートを用いるいかなる実施例も有さない。
【0004】
米国特許第4772639号には、有機ポリイソシアネートを、イソシアネート反応性水素原子を含有する有機化合物と触媒および助剤の存在下に密閉鋳型内で反応させるポリウレタン成型品の製造方法が開示されている。イソシアネート成分は、(a1)(i)1−イソシアネート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)および(ii)1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアネート基の一部の三量化によって調製されたイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネートの混合物、または(a2)(i)IPDIおよび(iii)1,6−ジイソシアナトヘキサンおよびIPDIの混合物のイソシアネート基の一部の三量化によって調製されたイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネートに基づいている。これらの反応混合物は、RIM法に適していると広く開示されている。
【0005】
米国特許第4642320号には、密閉鋳型内で(a)少なくとも500の平均当量を有する第1級または第2級アミン末端ポリエーテルを含んでなる活性水素含有材料、(b)少なくとも1つの鎖延長剤、および(c)(シクロ)脂肪族ポリイソシアネート、ポリイソチオシアネートまたはこれらの混合物を含んでなり、NCX指数が約0.6〜1.5である反応混合物を反応させることを含んでなる成形ポリマーの調製方法が開示されている。該方法は、成分(a)がアミン水素の形態で存在する活性水素原子を少なくとも25%、好ましくは50%有することを必要とする。全ての実施例には、アミン末端ポリエーテルおよびジエチルトルエンジアミンを有するHDIプレポリマーに基づく系が、高い鋳型温度および長い離型時間にて開示されている。
【0006】
米国特許第4764543号には、非常に速く反応する脂肪族ポリアミンを用いる脂肪族RIM系が開示されている。該特許は、脂肪族的に結合したポリイソシアネートを用いて、脂環式ジアミンである鎖延長剤およびアミン末端ポリエ−テルであるポリエーテルに基づく全ポリウレア系に限定されている。
【0007】
米国特許第4269945号においても、RIM系は開示されている。該系は、ポリイソシアネート、ヒドロキシル含有ポリオールおよび特定の鎖延長剤を含んでなる組成物に基づいている。特定の鎖延長剤は、(1)(a)本質的に脂肪族アミン水素原子を含有しないヒドロキシル含有材料、および(b)少なくとも2つの芳香族アミン水素原子を含有し、本質的に脂肪族アミン水素原子を含有しない芳香族アミン含有材料からなる群から選択された少なくとも1つの成分;および(2)少なくとも1つの第1級アミン基を有し、平均脂肪族アミン水素官能価が約2〜16である少なくとも1種の脂肪族アミン含有材料を含んでなる。芳香族ポリイソシアネートと(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートはいずれも、該方法に適していると開示されている。該特許における全ての実施例は、ポリマーの特性を有し得る芳香族イソシアネートを使用している。
【0008】
米国特許第5260346号においても、RIM法によるエラストマーを製造するための反応系が開示されている。該系は、アロファネート変性ポリイソシアネート、ヒドロキシル基含有ポリオールおよび少なくとも1つのアミン基に対するオルト位が低級アルキル置換基で置換された芳香族ポリアミンを必要とする。
【0009】
米国特許第5502147号には、(シクロ)脂肪族イソシアネートをベースとするRIM系が記載されている。該(シクロ)脂肪族イソシアネートは、25℃で20000mPa・s未満の粘度、NCO官能価2.3〜4.0を有し、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレタン基、アロファネート基、カルボジイミド基、オキサジアジン−トリオン基、ウレットジオン基およびこれらのブレンドによって変性されている。B面は、高分子量ポリオールおよびOH:NH比が1:1〜25:1である低分子量鎖延長剤を含んでなる。
【0010】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5502150号には、官能価2.3未満、NCO含有率5〜25%およびモノマー含有率2重量%未満を有するヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを用いるRIM法が開示されている。該プレポリマーは、高分子量イソシアネート反応性化合物、ジオールおよびアミノアルコールから選択された鎖延長剤、および1以下の脂肪族アミン水素原子を含有するヒドロキシル系架橋化合物と反応させる。
【0011】
米国特許第5656677号および第6242555号には、光安定性ポリウレタンも開示されている。米国特許第5656677号のポリウレタンは、(シクロ)脂肪族イソシアネートとイソシアネート反応性水素原子を含有する化合物との、鎖延長剤および/または架橋剤ならびに特定の触媒系の存在下における反応生成物を含んでなる。該触媒系は、1)少なくとも1つの有機鉛化合物、2)少なくとも1つの有機ビスマス化合物および/または3)少なくとも1つの有機錫化合物を含んでなる。米国特許第6242555号の光安定性エラストマーは、A)NCO基含有率24.5%〜34%を有するイソホロンジイソシアネートトリマー/モノマー混合物とB)イソシアネート反応成分との、C)有機鉛(II)、有機ビスマス(III)および有機錫(IV)化合物から選択された少なくとも1つの触媒の存在下における反応生成物を含んでなる。
【0012】
米国特許第5770674号には、ポリウレタン/ウレア組成物からウィンドガスケットを製造する方法が開示されている。該組成物は、NCO官能価2.0〜4.0を有する(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートと、ヒドロキシル基、アミン基またはこれらの混合物を含有する比較的高い分子量有機化合物およびジオール、第1級アミン、第2級アミン、アミノアルコールおよびこれらの混合物から選択された低分子量鎖延長剤を含んでなるイソシアネート反応性成分との反応生成物を含んでなり、得られた組成物は少なくとも0.3mol/kgの架橋密度を有する。
【0013】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願番号11/300958(出願日2005年12月15日)には、速硬性脂肪族RIMエラストマーが開示されている。該エラストマーは、(1)NCO基含有率約20〜約45重量%、官能価約2.0〜約2.7を有し、三量化(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートを含んでなるイソシアネート成分と、(2)アミン基を含有しない高分子量ポリエーテルポリオールおよび同様にアミン基を含有しない低分子量化合物とを、(3)1以上の触媒の存在下に含んでなる。
【0014】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願番号11/304265(出願日2006年12月15日)は、改良された耐候性ポリウレタンエラストマーを対象としている。該エラストマーは、(1)NCO基含有率約20〜約45重量%、官能価約2.0〜約2.7を有し、三量化(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートを含んでなるイソシアネート成分と、(2)低不飽和を有する高分子量ポリエーテルポリオール、アミン基を含有しない低分子量化合物および必要に応じて、アミンで開始された低分子量化合物とを、(3)1以上の触媒の存在下に含んでなる。
【0015】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願番号11/300957(出願日2005年12月15日)にも、ポリウレタンエラストマーが記載されている。該エラストマーは、(1)アロファネート変性イソシアネートまたはこのプレポリマーと、(2)低不飽和を有する高分子量ポリエーテルポリオール、アミン基を含有しない低分子量化合物および必要に応じて、アミンで開始された低分子量化合物とを、(3)1以上の触媒の存在下に含んでなる。
【特許文献1】米国特許第4218543号明細書
【特許文献2】米国特許第4772639号明細書
【特許文献3】米国特許第4642320号明細書
【特許文献4】米国特許第4764543号明細書
【特許文献5】米国特許第4269945号明細書
【特許文献6】米国特許第5260346号明細書
【特許文献7】米国特許第5502147号明細書
【特許文献8】米国特許第5502150号明細書
【特許文献9】米国特許第5656677号明細書
【特許文献10】米国特許第6242555号明細書
【特許文献11】米国特許第5770674号明細書
【特許文献12】米国特許出願番号11/300958明細書
【特許文献13】米国特許出願番号11/304265明細書
【特許文献14】米国特許出願番号11/300957明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の優位点には、改良された硬化性および鉛系触媒を必要としない簡易化された触媒作用が含まれる。加えて、本発明のエラストマーは、改良された曲げ弾性率を示す。また、該エラストマーは、改良された耐候性を示すと考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、ポリウレタンエラストマーおよびその製造方法に関する。
【0018】
該ポリウレタンエラストマーは、
(A)NCO基含有率約15〜約35重量%、好ましくは約15〜約25重量%を有し、
(1)NCO基含有率約25〜約60%、好ましくは約30〜約50%を有する(シクロ)脂肪族ポリイソシアネート成分、および
(2)炭素原子約1〜約36個を含有する脂肪族アルコール、炭素原子約5〜約24個を含有する脂環式アルコールおよびアルコール基が芳香族炭素原子に直接結合していない、炭素原子約7〜約12個を含有する芳香族アルコールからなる群から選択された有機アルコール
の反応生成物を含んでなるアロファネート変性ポリイソシアネート(I)を含んでなるポリイソシアネート成分と、
(B)(1)(B)100重量%を基準として約70〜約90重量%の、官能価約2〜約8(好ましくは2〜4)、分子量約1000〜約8000(好ましくは2000〜6000)を有し、(第1級、第2級および/または第3級)アミン基を含有しない1以上のポリエーテルポリオール、および
(2)(B)100重量%を基準として約10〜約30重量%の、分子量約62〜約400(好ましくは62〜90)を有し、ヒドロキシル官能価2〜3を有し、(第1級、第2級および/または第3級)アミン基を含有しない1以上の有機化合物
を含んでなるイソシアネート反応性成分との、
(C)式:
【化1】

[式中、
mは、整数3〜8、好ましくは3〜4を表し、
nは、整数3〜8、好ましくは3〜5を表す]
に相当する1以上の触媒、および必要に応じて、
(D)(紫外線安定剤、顔料などを含む)1以上の添加剤
の存在下における反応生成物を含んでなる。
【0019】
成分(A)および(B)の相対量は、得られたエラストマーのイソシアネート指数が約100〜約120、好ましくは105〜110の範囲であるような量である。
【0020】
本発明の代替実施態様において、アロファネート変性ポリイソシアネートは、さらに、官能価約2〜約6および分子量約60〜約4000を有するイソシアネート反応性成分と反応させて、プレポリマーを形成し得る。得られたプレポリマーは、典型的には、NCO基含有率約10〜約30重量%を有する。このアロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートのプレポリマーは、本発明に従って成分(A)として使用してもよい。
【0021】
これらのポリウレタンエラストマーの製造方法は、反応射出成形技術によって反応混合物を反応させることを含んでなる。該反応混合物は上記混合物に相当する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のための適当なポリイソシアネートは、少なくとも1つのアロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネート(I)を含んでなる。本発明のポリイソシアネートは、該アロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートのプレポリマーを含んでなることも可能である。
【0023】
本発明に適した適当なアロファネート変性ポリイソシアネートは、典型的には、NCO基含有率約15〜約35重量%、好ましくは約15〜約25重量%を有する。該アロファネート変性ポリイソシアネートは、(1)NCO基含有率約25〜約60重量%を有する(シクロ)脂肪族ポリイソシアネート、および(2)脂肪族アルコール、脂環式アルコールおよび芳香族アルコールからなる群から選択された有機アルコールの反応生成物を含んでなる。
【0024】
本発明のアロファネート変性ポリイソシアネート(A)(I)の調製において(1)として使用すべき適当な(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートとして、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−2−イソシアナトメチルシクロペンタン、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(すなわち、イソホロンジイソシアネートまたはIPDI)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、α,α,α’,α’−テトラメチル−1,3−および/または−1,4−キシリレンジイソシアネート、1−イソシアナト−1−メチル−4(3)−イソシアナトメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,4−および/または2,6−ヘキサヒドロトルイレンジイソシアネートおよびこれらの混合物が挙げられる。イソシアネートが1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよび1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサンを含んでなることは好ましい。
【0025】
適当な有機アルコールとして、脂肪族アルコール、脂環式アルコールおよびアルコール基が芳香族炭素原子に直接結合していない芳香族アルコールが挙げられる。アロファネート変性ポリイソシアネートの調製において成分(2)として使用するのに適している脂肪族アルコールとして、炭素原子約1〜約36個、好ましくは炭素原子約1〜約8個を含有する脂肪族アルコールが挙げられる。適当な脂環式アルコールとして、炭素原子約5〜約24個、好ましくは炭素原子約6〜約10個を含有する脂環式アルコールが挙げられる。適当な芳香族アルコールとして、炭素原子約7〜約12個、好ましくは炭素原子約8〜約10個を含有する芳香族アルコールが挙げられる。本発明に適した芳香族アルコールにおいて、アルコール基は、芳香族炭素原子に直接結合していない。
【0026】
適当な有機アルコールのいくつかの例として、例えば、脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、1−メチルブチルアルコール、セチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−ブロモ−エタノールなど;脂環式アルコール、例えばシクロヘキサノール、シクロペンタノール、シクロヘプタノール、ヒドロキシメチルシクロヘキサノールなど;およびアルコール基が芳香族炭素原子に直接結合していない芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、桂皮アルコール、p−ブロモベンジルアルコールなどが挙げられる。
【0027】
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のアロファネート変性ポリイソシアネートは、典型的には、NCO含有率15〜45重量%、好ましくは20〜30重量%を有する。ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(rMDI)のアロファネート変性ポリイソシアネートは、典型的には、NCO含有率15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%を有する。イソホロンジイソシアネート(IPDI)のアロファネート変性ポリイソシアネートは、典型的には、NCO含有率15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%を有する。
【0028】
本発明に適した(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートのアロファネート変性ポリイソシアネートは、既知の方法で調製する。(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートは、適当な有機アルコールとアロファネート触媒の存在下に約60℃〜約120℃の温度にて反応させて、アロファネート変性ポリイソシアネートを形成する。適当なアロファネート触媒として、例えば、アセチルアセトン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、鉛リノレジネート(lead linoresinate)などが挙げられる。典型的には、これらの触媒は、中和するかあるいは触媒停止剤の添加によって後続の反応に悪影響を与えないように停止する。適当な触媒停止剤として、酸性材料、例えば無水塩化水素酸、硫酸、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)、塩化ベンゾイル、ルイス酸などが挙げられる。該停止剤は、典型的には、約2当量の酸性停止剤と1モルのアロファネート触媒の比で添加する。
【0029】
本発明の代替実施態様においては、上記のこれらのアロファネート変性ポリイソシアネートのプレポリマーも、ポリイソシアネート成分として使用するのに適している。該プレポリマーは、典型的には、NCO基含有率約10〜約35重量%、好ましくは約12〜約25重量%を有する。また、該プレポリマーは、典型的には、少なくとも約2の官能価を有する。該プレポリマーは、典型的には、約6以下の官能価も有する。本発明のアロファネート変性ポリイソシアネートのプレポリマーの調製法は、上記のこれらのアロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートを適当なイソシアネート反応性化合物、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールまたはジオールおよびトリオールを含む低分子量ポリオールなどと反応させることを含んでなる。本発明に適したイソシアネート反応性化合物は、典型的には、分子量約60〜約4000を有し、ヒドロキシル官能価約2〜約6を有する。
【0030】
本発明に従えば、アロファネート変性ポリイソシアネートのプレポリマーを形成するための適当なイソシアネート反応性化合物は、典型的には、少なくとも約60、好ましくは少なくとも約75、より好ましくは少なくとも約100、もっとも好ましくは少なくとも約130の分子量を有する。該イソシアネート反応性化合物は、典型的には、約4000以下、好ましくは約1000以下、より好ましくは約400以下、もっとも好ましくは約200以下の分子量を有する。本発明に有用なイソシアネート反応性化合物は、前記上限値と下限値の任意な組み合わせの間の(その値も含む)範囲の分子量、例えば約60〜約4000、好ましくは約75〜約1000、より好ましくは約100〜約400、もっとも好ましくは約130〜約200を有し得る。
【0031】
本発明に従えば、アロファネート変性ポリイソシアネートのプレポリマーを形成するための適当なイソシアネート反応性化合物は、典型的には、少なくとも約2、典型的には約6以下、好ましくは約4以下、より好ましくは約3以下のヒドロキシル官能価を有する。本発明に有用なイソシアネート反応性化合物は、前記上限値と下限値の任意な組み合わせの間の(その値も含む)範囲のヒドロキシル官能価、例えば約2〜約6、好ましくは約2〜約4、より好ましくは約2〜約3を有し得る。
【0032】
適当なイソシアネート反応性化合物の例として、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびジオールおよびトリオールを含む低分子量ポリオールなどが挙げられる。当然、分子量および官能価についての上記制限は、これら化合物の各群に適用する。これら全ての化合物は、ポリウレタン化学の分野で既知である。
【0033】
適当なポリエーテルポリオールは、反応性水素原子を含有する適当な出発化合物と、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、テトラヒドロフラン、エピクロルヒドリンおよびこれらの混合物などとの反応によって調製し得る。反応性水素原子を含む適当な出発化合物として、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、水、メタノール、エタノール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、マンニトール、ソルビトール、メチルグリコシド、スクロース、フェノール、レソルシノール、ヒドロキノン、1,1,1−または1,1,2−トリス−(ヒドロキシフェニル)エタンなどのような化合物が挙げられる。
【0034】
適当なポリエステルポリオールとして、例えば、多価、好ましくは二価アルコールを(必要に応じて三価アルコールの存在下に)、多価、好ましくは二価カルボン酸と反応させた反応生成物が挙げられる。遊離カルボン酸を用いる代わりに、相当するポリカルボン酸無水物または相当する低級アルコールのポリカルボン酸エステルまたはこれらの混合物をポリエステルを製造するために使用することもできる。ポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、芳香族および/または複素環式であってよく、また、不飽和であってもよくまたは例えばハロゲン原子で置換されていてもよい。ポリエステルを調製するために使用するポリカルボン酸およびポリオールは既知であって、米国特許第4098731号および第3726952号に記載され、その全てについて引用して本明細書に組み入れる。
【0035】
適当なポリチオエーテル、ポリアセタール、ポリカーボネートおよび他のポリヒドロキシル化合物も上記米国特許に開示されている。最後に、本発明に従って使用し得る多種の化合物の代表的なものは、例えばHigh Polymers、第XVI巻、Saunders−FrischによるPolyurethanes,Chemistry and Technology、Interscience Publishers、ニューヨーク、ロンドン、第I巻、1962年、第32−42頁および第44−54頁、および第II巻、1964年、第5−6頁および第198−199頁;およびKunstsoff−Handbuch、第VII巻、Vieweg−Hochtlen、Carl Hanser Verlag、ミュンヘン、1966年、第45−71頁において見出し得る。
【0036】
プレポリマーを調製するための適当な低分子量ポリオールとして、例えばジオール、トリオール、テトロールおよびこれらの低分子量アルコキシル化生成物が挙げられる。これらには、2−メチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−および2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ペンタエリトリトールなどが含まれる。これらの同一化合物のアルコキシル化生成物は、プレポリマーを調製するために使用してもよい。本発明に従えば、プレポリマーを形成するための好適なイソシアネート反応性化合物は、トリメチロールプロパンおよびトリプロピレングリコールである。
【0037】
本発明において有用なポリイソシアネートの好適な群には、アロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートのプレポリマーが含まれる。該ポリイソシアネートは、まず、上記のようなアロファネート変性(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートを形成し、次いで該アロファネート変性ポリイソシアネートを適当なイソシアネート反応性化合物と反応させてプレポリマーを形成することによって調製する。該反応は、ポリウレタン化学の分野で周知であって、所望のプレポリマーを生成するのに、例えば反応体を約40〜約150℃、好ましくは約50〜約100℃に加熱することによって実行し得る。当然、イソシアネート反応性化合物に対する過剰な量のアロファネート変性ポリイソシアネートを使用する。
【0038】
本発明による好適なアロファネート変性ポリイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびジシクロヘキシルメタンジイソシアネートからなる群から選択されるポリイソシアネートが挙げられる。得られたアロファネート変性ヘキサメチレンジイソシアネートのプレポリマーは、NCO基含有率約12〜約35%、好ましくは約15〜約25%および官能価約2〜約6、好ましくは約2〜約3を有する。得られたアロファネート変性イソホロンジイソシアネートのプレポリマーは、NCO基含有率約10〜約35%、好ましくは約15〜約25%および官能価約2〜約6、好ましくは約2〜約3を有する。得られたアロファネート変性ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのプレポリマーは、NCO基含有率約10〜約35%、好ましくは約15〜約25%および官能価約2〜約6、好ましくは約2〜約3を有する。
【0039】
本発明に従えば、上記イソシアネートの一部を本質的に生成し得るイソシアネートの残渣は、本発明におけるイソシアネート成分に適していない。このような残渣は、イソシアネート成分の製造方法の望ましくない副生成物である。
【0040】
本発明による成分(B)(1)として使用すべき適当な化合物には、例えばポリエーテルポリオールが含まれる。本発明に従って使用するのに適した高分子量ポリエーテルは、既知であって、例えば、テトラヒドロフランまたは例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドまたはエピクロロヒドリンのようなエポキシドを例えばBFまたはKOHのような適当な触媒の存在下に重合することによって、またはこれらエポキシド、好ましくはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを添加物中で、単独でまたは連続的に反応性水素原子を含有する適当な出発化合物に化学的に付加することによって得ることができる。適当な出発化合物の例として、これらに限定されないが、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、水、トリメチロールプロパン、テトラエチレングリコール、ペンタエリトリトール、ビスフェノールA、スクロース、ソルビトールなどが挙げられる。
【0041】
当業者に認識されているように、この種のポリエーテルポリオールは、比較的多量の不飽和を含有する。
【0042】
好適なポリエーテルとして、例えば、二または三官能性出発物質、例えば水、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどに基づくそれらの(好ましくはエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの)アルコキシル化生成物が挙げられる。
【0043】
本発明に従って(B)(1)として使用すべき適当な化合物として、分子量約1000〜約8000、好ましくは2000〜約6000およびヒドロキシル官能価約2〜約8、好ましくは約2〜約4を有する化合物が挙げられる。本発明に従えば、本発明において成分(B)(1)に適した化合物は、第1級、第2級および/または第3級アミン基を含有しない。
【0044】
本発明に従って(B)(2)として使用すべき適当な化合物として、分子量約62〜約400、ヒドロキシル官能価約2または3を有し、第1級、第2級および/または第3級アミン基を含有しない化合物が挙げられる。該化合物は、好ましくは、分子量約62〜約90を有する。
【0045】
本発明において成分(B)(2)として使用すべき適当な化合物のいくつかの例として、2−メチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−および2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノールおよび2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、グリセロールのような化合物が挙げられる。好適なジオールとして、例えばエチレングリコールおよびトリメチロールプロパンが挙げられる。
【0046】
本発明に従えば、成分(A)と成分(B)とは、式:
【化2】

[式中、
mは、整数3〜8、好ましくは3〜4を表し、
nは、整数3〜8、好ましくは3〜5を表す]
に相当する1以上の触媒(C)の存在下に反応させる。
【0047】
上記式に相当する適当な触媒のいくつかの例として、1,8−ジアザ−7−ビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(すなわちDBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.4.0]デス−5−エン(すなわちDBD)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(すなわちDBN)、1,8−ジアザビシクロ[7.5.0]テトラデス−8−エン、1,8−ジアザビシクロ[7.4.0]トリデス−8−エン、1,8−ジアザビシクロ[7.3.0]ドデス−8−エンなどが挙げられる。
【0048】
本発明に従えば、存在する上記構造に相当する触媒の量は、成分(B)100重量%を基準として少なくとも約0.1重量%〜約6.0重量%、好ましくは約0.5重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約1重量%〜約1.5重量%のような量である。
【0049】
本発明に従えば、ポリウレタンの製造に適していると知られている他の触媒は存在することもできる。適当な触媒として、例えば既知の金属カルボン酸塩、金属ハロゲン化物、カルボン酸アンモニウム、錫−硫黄触媒および第3級アミン触媒が挙げられる。これらの触媒のための適当な金属として、これらに限定されないが、錫、ビスマス、鉛、水銀などが挙げられる。これら触媒のうち、カルボン酸錫および/または第3級アミンを上記「ジアザビシクロ」触媒と組み合わせて使用することは好ましい。
【0050】
適当な金属カルボン酸塩には、例えばジラウリン酸ジメチル錫、ジラウリン酸ジブチル錫、ジ−2−エチルヘキサン酸ジブチル錫、マレイン酸ジブチル錫のようなカルボン酸錫および例えばトリネオデカン酸ビスマスのようなカルボン酸ビスマスが含まれる。金属ハロゲン化物のいくつかの適当な例として、例えば、ハロゲン化錫、特に、例えば二塩化ジメチル錫および二塩化ジブチル錫のような塩化錫が挙げられる。カルボン酸アンモニウムの適当な例として、例えば2−エチルヘキサン酸トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム(即ち、Dabco TMR)が挙げられる。前述のように、例えばジラウリン酸ジメチル錫およびジラウリン酸ジブチル錫のようなカルボン酸錫は、特定の式の上記触媒と併用すべき好ましい金属カルボン酸塩触媒である。他の適当な触媒として、錫−硫黄触媒、例えばジブチル錫ジラウリルメルカプチドおよびジメチル錫ジラウリルメルカプチドのようなジアルキル錫ジラウリルメルカプチドなどが挙げられる。適当な第3級アミン触媒のいくつかの例として、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミンおよびN,N−ジメチルエタノールアミンのような化合物が挙げられる。
【0051】
本発明の好適な実施態様に従えば、上記式に相当する触媒を1以上のカルボン酸錫触媒と組み合わせて使用することは好ましい。好適なカルボン酸錫は、ジラウリン酸ジメチル錫および/またはジラウリン酸ジブチル錫を含んでなる。
【0052】
本発明の好適な実施態様に従って2以上の触媒を組み合わせて使用する際、両触媒の総量は、一般に、すでに開示した量の範囲内にあるべきである。言い換えれば、存在する全触媒の総量は、全触媒が成分(B)100重量%を基準として少なくとも約0.1重量%〜約6.0重量%、好ましくは約0.5重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約1重量%〜約1.5重量%存在するような量であるべきである。本発明において、上記構造に相当する構造を有するアミン触媒とカルボン酸錫触媒を好適に組み合わせて使用する際には、(上記構造の)アミン触媒が50〜90重量%の量で存在し、カルボン酸錫触媒が10〜50重量%の量で存在し、それらの重量%の合計が触媒成分の100重量%となることは好ましい。より具体的には、この結果として、典型的には、特定の式に相当するアミン触媒は、全触媒0.1〜6.0重量%のうち50〜90重量%を占め、カルボン酸錫触媒は、全触媒0.1〜6.0重量%のうち約10〜約50重量%を占めることになり、個々の触媒の重量%の合計は、触媒の100重量%となる。
【0053】
本発明のための適当な安定剤として、本発明のエラストマーにおいて顕著な黄変を防止し得る任意の既知の組成物を含むと考えられる光安定剤が挙げられる。本発明においては、光安定剤には、ヒンダードアミン光安定剤、紫外線(UV)吸収剤および/または抗酸化剤が含まれると理解し得る。
【0054】
ヒンダードアミン光安定剤のいくつかの例として、これらに限定されないが、例えば2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン部分から誘導されるような化合物、モルホリノン、ピペラジノン、ピペラジンジオン、オキサゾリジン、イミダゾリンなどを含有するような他の型のヒンダードアミンが挙げられる。適当なヒンダードアミン光安定剤の具体例として、これらに限定されないが、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ[{6−1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、ポリ[(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの重縮合物、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンと2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジンの重縮合物、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との重縮合物ならびにビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートのような化合物が挙げられる。
【0055】
ベンゾフラノン安定剤として、例えば5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンなどが挙げられる。セミカルバジド安定剤として、例えば1,6−ヘキサメチレンビス(N、N−ジメチルセミカルバジド)、4,4’−(メチレンジ−p−フェニレン)ビス(N,N−ジエチルセミカルバジド)、4,4’−(メチレンジ−p−フェニレン)ビス(N,N─ジエチルセミカルバジド)、4,4’−(メチレンジ−p−フェニレン)ビス(N,N−ジイソプロピルセミカルバジド)、α、α−(p−キシリレン)ビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)、1,4−シクロヘキシレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)などが挙げられる。
【0056】
本発明のための適当な紫外線(UV)安定剤として、例えば2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、メチル3−[3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネートと(分子量約300の)ポリエチレングリコールとの縮合物、ヒドロキシフェニル−ベンゾトリアゾール誘導体、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノールおよび2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−オクチルオキシフェノールなどならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0057】
本発明に有用である適当な抗酸化剤のいくつかの例として、n−オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート;ネオペンタンテトライルテトラキス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート);ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート;1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン;3,6−ジオキサオクタメチレンビス(3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート);2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール);1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート;1,1,3,−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン;1,3,5−トリス[2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)エチル]イソシアヌレート;3,5−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシトール;1−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−3,5−ジ(オクチルチオ)−s−トリアジン;N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナムアミド);エチレンビス[3,3−ジ(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチレート];ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジド;N,N−ジ−(C12−C24アルキル)−N−メチル−アミンオキシドなどのような化合物が挙げられる。本発明において抗酸化剤として使用すべき他の適当な化合物として、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノールなどのようなアルキル化モノフェノール;例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチル−ヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミル−ヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノールなどのようなアルキル化ヒドロキノン;例えば2,2’−チオ−ビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス−(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス−(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)などのようなヒドロキシル化チオジフェニルエーテル;例えば2,2’−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレン−ビス−[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、ジ−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ジ−[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−6−tert−ブチル−4−エチルフェニル]テレフタレートなどのようなアルキリデン−ビスフェノール;例えば1,3,5−トリ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、ビス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオールテレフタレートなどのようなベンジル化合物;例えば4−ヒドロキシ−ラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシ−ステアリン酸アニリド、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−s−トリアジンなどのアシルアミノフェノール;例えばN,N’−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミンなどのようなβ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド;例えばジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチル−アミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミンなどのようなジアリールアミンが挙げられる。
【0058】
本発明に従えば、有機および無機化合物を含む、1以上の顔料および/または染料は、存在してもよい。適当な無機顔料として、例えば、酸化鉄、二酸化チタン、酸化ニッケル、酸化クロムおよびコバルトブルーのような酸化顔料ならびに硫化亜鉛、ウルトラマリン、希土類の硫化物、バナジン酸ビスマス、ならびに本発明の目的のための顔料と考えられるカーボンブラックが挙げられる。特にカーボンブラックは、気体またはファーネスプロセスによって得られた酸性ないしアルカリ性カーボンブラックならびに化学表面変性カーボンブラック、例えばスルホン基またはカルボキシル基含有カーボンブラックである。適当な有機顔料として、例えばモノアゾ系、ジスアゾ系、アゾレーキ系、β−ナフトール系、ナフトールAS系、ベンゾイミダゾロン系、ジアゾ縮合系、アゾ金属錯体系、イソインドリノン系およびイソインドリン系のもの、さらに例えばフタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、アントラキノン系、ジオキサジン系、キノフタロン系およびジケトピロロピロール系に由来する多環式顔料が挙げられる。適当な顔料として、前記顔料の固溶体、例えばカーボンブラック被覆金属、マイカもしくはタルク顔料、例えば酸化鉄被覆マイカCVDのような有機および/または無機顔料と有機および/または無機顔料の混合物ならびに前記顔料間での混合物も挙げられる。他の適当な顔料として、レーキ化染料、例えばスルホン基および/またはカルボキシル基含有染料のCa、MgおよびAlレーキなどが挙げられる。既知のアゾ金属錯体顔料またはその互変異性形態の群に由来する顔料も適当である。他の適当な顔料として、例えばアルミニウム、亜鉛またはマグネシウムの金属フレーク顔料が挙げられる。金属フレーク、特にアルミニウムフレークは、リーフィングまたはノンリーフィングであることも可能である。
【0059】
本発明に従って存在し得る他の適当な添加剤として、乳化剤および気泡安定剤のような界面活性添加剤が挙げられる。その例として、N−ステアリル−N’,N’−ビス−ヒドロキシエチルウレア、オレイルポリオキシエチレンアミド、ステアリルジエタノールアミド、イソステアリルジエタノールアミド、ポリオキシエチレングリコールモノオレエート、ペンタエリトリトール/アジピン酸/オレイン酸エステル、オレイン酸のヒドロキシエチルイミダゾール誘導体、N−ステアリルプロピレンジアミンおよびヒマシ油スルホネートまたは脂肪酸のナトリウム塩が挙げられる。例えばドデシルベンゼンスルホン酸またはジナフチルメタンスルホン酸のようなスルホン酸ならびに脂肪酸のアルカリ金属またはアンモニウム塩も、界面活性添加剤として使用してもよい。
【0060】
適当な気泡安定剤として、水溶性ポリエーテルシロキサンが挙げられる。この化合物の構造は、一般に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマーがポリジメチルシロキサン基に結合しているような構造である。このような気泡安定剤は、例えば米国特許第2764565号に記載されている。気泡安定剤および界面活性剤に加えて、本発明の成形品組成物に使用し得る他の添加剤として、窒素を含む既知の発泡剤、気泡調節剤、難燃剤、可塑剤、接着促進剤、充填剤および補強剤、例えば繊維もしくはフレーク形態のガラスまたは炭素繊維などが挙げられる。
【0061】
本発明のRIM法においては、既知の内部離型剤、例えばステアリン酸亜鉛などを使用することもできる。RIM法においては、当業者に既知のように、イソシアネートおよび活性水素含有化合物を混合し、鋳型内に射出し、反応体を完全に反応させ得る。
【0062】
本発明の成形物は、RIM法によって密閉鋳型内で成分を反応させることによって製造する。本発明による組成物は、約90〜120(好ましくは100〜110)の範囲のイソシアネート指数で従来の加工技術を用いて成形してもよい。(一般にNCO指数とも称される)用語「イソシアネート指数」とは、本明細書においては、イソシアネートの当量をイソシアネート反応性水素含有材料の全当量で割って得られた商を100倍したものと定義する。
【0063】
一般に、RIM法においては、2つの別個の流れをよく混合し、次いで適当な鋳型に射出するが、2以上の流れを用いることができる。第1の流れは、ポリイソシアネート成分を含有し、一方、第2の流れはイソシアネート反応性成分および含むべき他の添加剤を含有する。
【0064】
以下の実施例により、本発明の組成物の調製および使用についての詳細をさらに説明する。先に記載した本発明は、これらの実施例によって意図および範囲が制限されるべきではない。当業者であれば、以下の製造方法の条件および方法の既知の変形を使用してこれらの組成物を製造し得ることを容易に理解するであろう。特記がない限り、全ての温度は摂氏であり、全ての部およびパーセンテージは、それぞれ重量部および重量%である。
【実施例】
【0065】
以下の成分を本出願の実施例において使用した:

【0066】
一般手順
上記成分は、反応射出成形物品を製造するために使用した。具体的な材料およびその材料の量は、以下の表1に示す。
【0067】
実施例1〜2のポリウレタン形成性系は、MiniRIMシリンダー機を用いて射出した。イソシアネート反応性材料および種々の添加剤は、該機械のB面に入れ、適当量のイソシアネート成分は、A面に充填した。MiniRIMは、Hennecke mq8 Mixheadを備えていた。B面は90°Fに予備加熱し、A面は90°Fに加熱した。該材料は、射出圧力200barおよび射出速度400g/秒にて射出した。該材料は、約165°Fに加熱した3×200×300mmの平坦プラック鋳型に射出した。60秒の保圧時間後、該部品を離型した。物理特性は、ASTM標準に従って決定した。
【0068】
以下のASTM試験法を本出願の実施例において使用した。
【0069】

【0070】
【表1】

【0071】
【表2】

【0072】
例示の目的で本発明を上記に詳しく説明したが、そのような詳細は、単なる例示目的にすぎず、請求の範囲によって限定され得ることを除き、本発明の意図および範囲から逸脱せずに当業者によって変更され得ると理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応射出成形技術によって反応混合物を反応させることを含んでなるポリウレタンエラストマーの製造方法であって、該反応混合物は、
(A)NCO基含有率約15〜約35重量%を有し、
(1)NCO基含有率約25〜約60%NCOを有する(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートと
(2)炭素原子1〜36個を含有する脂肪族アルコール、炭素原子5〜24個を含有する脂環式アルコールおよびアルコール基が芳香族炭素原子に直接結合していない、炭素原子約7〜約12個を含有する芳香族アルコールからなる群から選択される有機アルコールと
の反応生成物を含んでなるアロファネート変性ポリイソシアネート(I)を含んでなるポリイソシアネート成分と、
(B)(1)(B)100重量%を基準として約70〜約90重量%の、官能価約2〜約8、分子量約1000〜約8000を有し、アミン基を含有しない1以上のポリエーテルポリオール;
(2)(B)100重量%を基準として約10〜約30重量%の、分子量約62〜約400を有し、ヒドロキシル官能価2〜3を有し、アミン基を含有しない1以上の有機化合物
を含んでなるイソシアネート反応性成分とを、
(C)式:
【化1】

[式中、
mは、整数3〜8を表し、
nは、整数3〜8を表す]
に相当する1以上の触媒、および必要に応じて、
(D)1以上の添加剤
の存在下に含んでなり、(A)および(B)の相対量は、イソシアネート指数が約90〜約120の範囲であるような量である、方法。
【請求項2】
前記ポリイソシアネート成分(A)は、
(I)NCO基含有率約15〜約35重量%を有するアロファネート変性ポリイソシアネート、および
(II)官能価約2〜約6および分子量約60〜約4000を有するイソシアネート反応性成分
の反応生成物を含んでなるプレポリマーを含んでなり、得られたプレポリマーは、NCO基含有率約10%〜約35%を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートは、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートは、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
(B)(1)は、官能価2〜4および分子量2000〜6000を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
(B)(2)は、分子量62〜90を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
(C)は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデス−7−エンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
(C)は、錫触媒をさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記1以上の添加剤(D)は、抗酸化剤、ヒンダードアミン光安定剤および紫外線安定剤からなる群から選択される1以上の安定剤を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1以上の添加剤(D)は、1以上の顔料および/または染料を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
(A)NCO基含有率約15〜約35重量%を有し、
(1)NCO基含有率約25〜約60%NCOを有する(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートと
(2)炭素原子1〜36個を含有する脂肪族アルコール、炭素原子5〜24個を含有する脂環式アルコールおよびアルコール基が芳香族炭素原子に直接結合していない、炭素原子約7〜約12個を含有する芳香族アルコールからなる群から選択される有機アルコールと
の反応生成物を含んでなるアロファネート変性ポリイソシアネート(I)を含んでなるポリイソシアネート成分と、
(B)(1)(B)100重量%を基準として約70〜約90重量%の、官能価約2〜約8、分子量約1000〜約8000を有し、アミン基を含有しない1以上のポリエーテルポリオール;
(2)(B)100重量%を基準として約10〜約30重量%の、分子量約62〜約400を有し、ヒドロキシル官能価2〜3を有し、アミン基を含有しない1以上の有機化合物
を含んでなるイソシアネート反応性成分との、
(C)式:
【化2】

[式中、
mは、整数3〜8を表し、
nは、整数3〜8を表す]
に相当する1以上の触媒、および必要に応じて、
(D)1以上の添加剤
の存在下における反応生成物を含んでなり、(A)および(B)の相対量は、イソシアネート指数が約90〜約120の範囲であるような量である、ポリウレタンエラストマー。
【請求項12】
前記ポリイソシアネート成分(A)は、
(I)NCO基含有率約15〜約35重量%を有するアロファネート変性ポリイソシアネート、および
(II)官能価約2〜約6および分子量約60〜約4000を有するイソシアネート反応性成分
の反応生成物を含んでなるプレポリマーを含んでなり、得られたプレポリマーは、NCO基含有率約10%〜約35%を有する、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項13】
(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートは、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートからなる群から選択される、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項14】
(シクロ)脂肪族ポリイソシアネートは、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートからなる群から選択される、請求項12に記載のエラストマー。
【請求項15】
(B)(1)は、官能価2〜4および分子量2000〜6000を有する、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項16】
(B)(2)は、分子量62〜90を有する、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項17】
(C)は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデス−7−エンを含んでなる、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項18】
(C)は、錫触媒をさらに含んでなる、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項19】
前記1以上の添加剤(D)は、抗酸化剤、ヒンダードアミン光安定剤および紫外線安定剤からなる群から選択される1以上の安定剤を含んでなる、請求項11に記載のエラストマー。
【請求項20】
前記1以上の添加剤(D)は、1以上の顔料および/または染料を含んでなる、請求項11に記載のエラストマー。

【公表番号】特表2009−526122(P2009−526122A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554305(P2008−554305)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/003175
【国際公開番号】WO2007/092459
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】