アンカーシートおよびアンカーシート用モジュール
【課題】カーペットなどの装飾用の可撓性カバーを床などから着脱可能にするアンカーシートモジュールを提供する。
【解決手段】カーペット、タイル、石、またはその他の材料で完成した装飾用の可撓性の床カバーの下面にループ101を設け、床に取り付ける比較的薄い可撓性アンカーシート96の上面にフック97を設け、実際上床に取り付けることなしに装飾用の可撓性の床カバーと比較的薄い可撓性アンカーシートとを予め取り付けた。
【解決手段】カーペット、タイル、石、またはその他の材料で完成した装飾用の可撓性の床カバーの下面にループ101を設け、床に取り付ける比較的薄い可撓性アンカーシート96の上面にフック97を設け、実際上床に取り付けることなしに装飾用の可撓性の床カバーと比較的薄い可撓性アンカーシートとを予め取り付けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の序説)
本発明は、アンダーカーペットあるいはその他の装飾用カバーに用いられる比較的薄く可撓性のある、しかし比較的剛いアンカーシートに関する。実際には、敷設されたとき、アンカーシートは機能ユニットとして装飾用カバーを結合するように、かつこのようなユニット、特にカーペットなどの可撓性の装飾用カバーを有するユニットに質量と安定性を加えるように働く。アンカーシートは、カバーの下面で相補的なループと係合することにより装飾用カバーをアンカーシートに繋留するためのフックで一方の側を実質上覆ってもよい。アンカーシート自体は、床または壁などの下にある基体に取り付けてもよく、あるいはシートはカバー付きで、またはカバーなしで十分な質量を有する床の上に弛く載せてもよく、あるいは動きを妨げるように配置してもよい。後に説明するように予め取り付けた装飾用カバーを備えた小さなまたは大きなモジュールとしてアンカーシートを供給することができる。また、アンカーシートは、より小さなモジュールからなるユニットとして供給することも可能であり、それはフックテープのような重なる非装飾材料を用いて、あるいは後に説明するような大きなユニットを形成するためにモジュール式アンカーシートまたはモジュール式カバーユニットを用いて連続した塊を形成するように作製することができる。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
カーペットなどの装飾用の可撓性のカバーは、木材またはコンクリート製の床などの剛い支持基体に取り付けるのが普通である。カーペットは、それが覆う床に固着させることが多くの場合望ましく、あるいは必要でさえあり、長年様々な取り付け方法が開発されてきた。
【0003】
カーペットは直接床に接着剤で貼り付けることができる。これは、下に横たわる床がコンクリートである公共施設の場においてしばしば採用される方法であり、被覆されるコンクリートの領域全体に液状の接着剤が塗布される。この方法は、カーペットと床との間に与えられた接着力が損なわれない状態のままである限り、カーペットがしわにならないという利点を有する。もちろん、このようなカーペットの調整あるいは交換は、以前塗布された接着剤を床から剥ぎ取り、新しい接着剤を塗布するという認識において困難である可能性がある。これに加えて、このような接着剤は多くの場合、ある場所では禁止されており、あるいは別の場所では換気を必要とする揮発性の有機成分を含む。
【0004】
ウォールツーウォールカーペットを敷設するために採用される他の方法には、「タックレスストリップ片」の使用があり、これは上方に向けて角度付けられた留め鋲を有する木製のストリップ片である。ストリップ片は、被覆される領域の外縁に、多くの場合木製の床に釘付けすることにより固定され、カーペットは留め鋲で引き伸ばされる。この方法は、発生するしわを取り除くためにカーペットを再度引き伸ばすことができ、カーペットおよびアンダーパッドは床に恒久的に接着されることなく、破壊せずに取り除くことができるという利点がある。しかしながら、引き伸ばすことは骨の折れる激しい仕事であり、この方法によりウォールツーウォールカーペットを敷設することは比較的費用のかかるものになる。また、この方法により揮発性の有機物の使用が避けられるが、タックストリップ片をコンクリートに敷設することによる幾つかの困難が起こる。
【0005】
ベルクロ式ファスナの使用を含むごく最近の方法は、独国特許第7,029,524号(1970年8月8日、Velcro France社)(特許文献1)、米国特許第3,574,019号(1971年4月6日、Girard)(特許文献2)、英国特許第1,546,901号(1979年5月31日、Allied Chemical Corporation)(特許文献3)、米国特許第4,822,658号(1989年4月18日、Pacione)(特許文献4)、米国特許第5,191,692号(1993年3月9日、Pacione)(特許文献5)、米国特許第5,382,462号(1995年1月17日、Pacione)(特許文献6)、米国特許第5,479,755号(1996年1月2日、Pacione)(特許文献7)、および、国際公開第98/03104(1998年、1月29日 Pacione)号公報(特許文献8)に説明されている。
【0006】
同一発明者による米国特許第4,822,658号(特許文献4)には、フックをもつストリップ片を部屋の外縁で、またカーペットの継ぎ目で粘着剤により固定するウォールツーウォールの敷設について記述されている。その裏面にわたってループを有するカーペットは、部屋に合わせて裁断され、ループがフックテープと係合する。米国特許第5,191,692号(特許文献5)には、米国特許第4,822,658号(特許文献4)に記述されたものと同様のカーペットを継ぎ合わす方法が記述されている。また、これらの両特許明細書は、フックテープにカバーを用いることにより得られる利点について開示し、その主な利点はこのようなカバーがフックとループの時期尚早の係合を妨げ、敷設の間に時期尚早に係合したフックとループを切り離すことを必要とせずにカーペットの適切な配置と調整を可能にすることである。この従来の取り組み方法は、カーペットを敷いた領域の外縁および継ぎ目にストリップ片を敷設する利点を提供し、特に破壊せずにカーペットを持ち上げることができ、また揮発性の接着剤を含む合成物の使用を回避することができる。
【0007】
カーペットおよび他の装飾用カバーにとっての「ホウリーグレイル(holy grail)」は、配置されたとき下に横たわる基体に取り付けることを、ほとんどあるいは全く必要としないような質量と安定性を有し、既存のカバーを取り除くことを必要とせずに既存の基体上に敷設することができるシステムであろう。しかしながら、トラックで輸送するために、また部屋などの現地に物理的に適合させるために、このようなシステムは、ロールに巻き取ることができるような十分な可撓性を備えるか、またはもし剛い場合は、特に様々な既存の床あるいは床面の被覆を取り扱うときには、最小限の着脱可能な取り付けにより、あるいは恐らく取り付けることなく所定の位置にとどめるために十分な質量と安定性を備えて、そのまま隣接する質量を形成するようにモジュールを組み立てる方法を備えるか、どちらかでなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許第7,029,524号明細書
【特許文献2】米国特許第3,574,019号明細書
【特許文献3】英国特許第1,546,901号明細書
【特許文献4】米国特許第4,822,658号明細書
【特許文献5】米国特許第5,191,692号明細書
【特許文献6】米国特許第5,382,462号明細書
【特許文献7】米国特許第5,479,755号明細書
【特許文献8】国際公開第98/03104号公報
【特許文献9】米国特許第5,060,443号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の概要)
前述のようにカーペットおよび他の装飾用カバーをほんの僅かな不連続な取り付け点で下に横たわる下面に取り付けることを可能にする、あるいは場合によっては容易に取り除くことができるように全く取り付けないことさえも可能になることには利点がある。不連続な取り付け点で下に横たわる基体に取り付けることは、下に横たわる基体に与える損傷を最小限にし、基体から取り除くことを容易にし、かつ敷設を容易にする。しかしながら、人の往来、回転する乗り物、家具の移動、あるいは湿気もしくは温度の変化により生じる力により応力がかかったとき、大気に対する安定性、平坦性、水平面の安定性を維持するように上に載せられるカーペットあるいは他の装飾用カバーの設計を可能にするために、ある1つの製品、方法、およびシステムは、カーペットあるいはその他の装飾用カバーの下面にわたって構造的に組み込まれた取り付けに対してこれら個々の取り付け点が変えることが必要である。
【0010】
これに加えてシステムは、カーペット、硬木、セラミック、石などの他の装飾用カバー片を、下に横たわる着脱可能なアンカーシートの使用により共に組み込む可能性を提供する。次に、遠く離れた場所で敷設に先だって一緒にくっつけた装飾用カバーおよびアンカーシートからなる個々のモジュールを作製することができる。このようなモジュールは、修理、あるいは交換、あるいは設計上の理由で必要になった場合に容易に取り外し、また再度取り付けることができる。これに加えて、このような個々のモジュールは、完成された構造に十分な質量を与え、また基体に取り付ける必要性を極力抑え、あるいはなくするように安定性を与えるために隣接するモジュールのアンカーシートあるいは装飾用カバーをオーバーラップさせることにより共に動かなくすることができる。
【0011】
これに加えて、アンカーシートは、ループを備えた上にある装飾用カバー片をいつでも受け入れられる、フックで覆われた完成したアンカーシートの下張材を作り出すために個々のアンカーシート用モジュールを用いて床上に分離して敷設することができる。
【0012】
本発明は一態様において、床面あるいは壁などの下に横たわる剛い支持基体に対するカーペット、セラミックタイル、タイル、硬木、大理石、あるいは壁カバーなどの装飾用カバーを着脱可能に取り付けるための、好ましくはプラスチックあるいは他のポリマー製のアンカーシートを特徴とする。
【0013】
好ましくは、1つまたは多層の比較的薄く可撓性のある、比較的剛いシートの形態のアンカーシートを提供することによって、カーペットあるいはカーペット片の下面の補完するループと合致する可撓性シートの上面の補完するフックを用いることにより、シート面上に予め組み立て、あるいは現場で組み立てることができる可撓性のカーペットなどのカバー材料に完全性を与えることができる。ついでシートを、幾つかの不連続な点だけでコンクリートあるいは木材など下に横たわる基体上に敷設することができる。アンカーシートは石またはタイル上にさえ、石またはタイル床を著しく破壊することなく装飾用カバーを敷設することを可能にする。これは、また装飾用の模様を形成するためにアンカーシート上で一緒に様々な色あるいは片の装飾用カバーを裁断および合わせることにより、装飾用の模様を工場あるいは他の場所で予め組み立て、あるいは現場で組み立てることを可能にする。このようなシステムは、部分的絨毯または壁から壁にかけてのカバーに好適であり、またある種のタイプの壁から壁にかけての絨毯、および部分的絨毯、あるいはタイルにおいてさえ、アンカーシートを下に横たわる基体に取り付けることを全く必要としなくなるかもしれない。カーペットを壁あるいは部屋の境界に適合するように裁断する場合、あるいは例えば大量の家具が上に置かれる場合、アンカーシートは、カーペットに対して外縁の壁または他の境界の拘束下で、単にその位置に設置されることを可能にするのに十分な完全性が与えられればよい。しかしながら、アンカーシートは、それが配置される床または壁を支えないので、例えばPacioneによる米国特許第5,060,443号(特許文献9)のアンカー板に記載されているような従来の意味における構造的支持体ではないということを強調するべきである。これは、その上にあるカーペットあるいは装飾用カバーを安定化するための、およびカーペットあるいは装飾用カバーの個々の片を相互に結び付けるための媒体であるが、床にとって不可欠ではない。通常、実際にはアンカーシートは、アンカーシートが床の欠陥部を「乗り越える」ことを可能にするために、あるレベルの可撓性を維持する。
【0014】
通常、アンカーシートは、上にある装飾用カバーに対して相対的に薄いが、例えば大理石のベニアの薄い層がある場合にはアンカーシートは、上にある材料より厚く、剛くすることができ、また金属(アルミニウムまたは鋼)あるいは木材などのプラスチックとは別の材料で作製することもできる。
【0015】
本発明者等は、「可撓性」および「剛性」の両方をもつようなアンカーシートについて記述した。それは、妥当な長さに関して曲げることができ、ほとんどの環境において例えば3から4インチ(約7.6から10.2cm)の曲率半径で巻き取ることさえ可能であるという意味で可撓性である。それは、一方の端を保持した場合、布や織物やテープと違って垂れ下がることなく、例えば12〜24インチ(30.48〜60.96cm)の距離にわたって自身を支えることができるという意味で剛性である。
【0016】
したがって、本発明は一態様において、床などの剛い支持基体にカーペットなどの装飾用カバーを着脱可能に取り付けるための着脱可能なアンカーシートからなり、装飾用カバーは完成された上面および実質上ループで覆われた反対側の面を有する。アンカーシートには、比較的薄く可撓性があり、比較的剛いシートを含むことができ、好ましくはポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、あるいはポリプロピレンなどのプラスチックであり、これは装飾用カバーのループ面に面する上面をフックにより実質上覆われ、装飾用カバーと支持基体の中間に配置される。この屈曲性の1つまたは複数のアンカーシートは、上にあるシート製品の結合された片と正確には同一寸法であるが、通常はそうでなくてもよい。通常、アンカーシートあるいは装飾用カバーのオーバーラップする領域は、ある場所において一緒に使用されるアンカーシートを繋ぐことを可能にするために用いられる。アンカーシートはシート製品の下の面積より大きくてもよく、あるいは上にあるカーペットを壁もしくは他の境界に対して切り整えることが望ましい場合には、より小さくすることができる。アンカーシートおよび装飾用カバーは、その組合せにおいて、あるいはアンカーシートに隣接し、もしくはその中間に配置された他の床材料との組合せにおいて、その組み合わせたものが剛い支持基体上にある場合、床あるいは他の基体上のシート製品に加えられた水平のせん断力に対して装飾用カバーを支持するのに十分な剛性を有しなければならない。場合によってはアンカーシートは、ある限定された数の不連続の点で基体に取り付けられることになり、あるいは場合によっては部屋の境界の内側でカバーと一緒に、あるいはそれ自身の上でさえ自由に遊動するのに十分な剛性と質量を有してもよい。
【0017】
したがって本発明の別の態様においては、アンカーシートを相互に突き合わせるように敷設することが可能であり、また補完するフックおよびループの技術の使用と共に、突き合わせられるアンカーシートを繋ぐためにアンカーシートのフックカバー、またはカーペットなどの他のオーバーラップする片もしくは上にある装飾用カバーを用いることが可能である。場合によっては、上にあるカバーがアンカーシートの継ぎ目をオーバーラップし、さらにアンカーシートがカバーの継ぎ目をオーバーラップして、アンカーシートとカバーを結合する。場合によってはアンカーシートを最初に作製して、フックおよびループ、または感圧接着剤のいずれかを用いたアンカーシートの継ぎ目に敷設されるオーバーラップするフックテープあるいはテープカバーを用いて隣接する質量を形成してもよい。ついで、このアンカーシートの質量は、上にある装飾用カバーを敷設するための基体、あるいは場合によっては他の装飾用の片を突き合わせ、あるいは挿入するための骨組みを形成することができる。
【0018】
装飾用カバーは、アンカーシートから着脱できることが好ましいが、全ての場合に必要ではない。より小さなモジュールの場合には、装飾用カバーは隣接するモジュールでオーバーラップされることにより、通常はアンカーシートあるいは装飾用カバーの領域を着脱可能な取り付けのために露出したままで非装飾用アンカーシート上に予め敷設されることになり、また恒久的に敷設することさえ可能である。このオーバーラップする領域を着脱可能な取付けのために準備し、また敷設の間、適正に整列させるためモジュールを調整することを可能にするために敷設の間に装着するのを妨げる手段を準備することが必要である。着脱可能な取り付け手段は、好ましくはフックおよびループの取り付けシステムであるが、また粘着性を保持しながら何回かの開閉が可能な接着剤であってもよい。フックおよびループがモジュールの接合に用いられる場合には、カバーはフックおよびループと接着しない、手で滑らかに動くプラスチック製の「スリップカバー」であってもよく、あるいは最初の特許であるPacioneによる米国特許第4,822,658号(特許文献4)におけるフックカバーと似ていなくもない織布あるいは紙製のフックカバーを用いることもできる。寄木張り、タイル、硬木、セラミックタイル、あるいは他の剛い装飾用カバーに対して可撓性のテープカバーを、オーバーラップする領域で用いることができ、これは予め組み立てられたカバーの下から引き出すことのできる引き紐を備えている。この全プロセスは、全体に接着剤を用いて、あるいは一部に接着剤および一部にフックとループを用いて再現することができる。
【0019】
したがって、床上で「自由に遊動する」ことができる、あるいはほんの僅かの不連続の点で連結することができるアンカーシートの個々のモジュールおよびカバーの個々のモジュールは、支持塊中で互いに結合される。
【0020】
別の態様において本発明は、オーバーラップする千鳥配列の関係にある1つまたは複数のアンカーシート、およびカバー片からなり、一般に使用する際、このような床カバーを下にある床に取り付ける必要がないように、十分な剛性、大気に対する安定性、水平面の安定性(せん断力に対する安定性)、および可撓性を有する連続的な床カバーを形成する。つるつるした大理石の床または傾斜路もしくは階段を覆う小さな領域の絨毯に対して、あるいは最終用途が激しい往来を含む場所で、あるいはアンカーシートの骨組み中に絨毯が部分的に敷設される場所、またはこのような絨毯が骨組み中に挿入され、周辺でのみアンカーシートに取り付けることができ、あるいは全く取り付けることができない場所では接着することが必要となることもある。
【0021】
本発明の別の態様は、オーバーラップする千鳥配列の関係状態で結合されたアンカーシートのモジュールからなり、補完するループにより取り付けられるカバー片をいつでも受け入れられるように、またカバー片を結合して剛い、大気に対して安定なカバーにするためにフックでほぼ覆われた上面を有する隣接するアンカーシートカバーを形成する。
【0022】
本発明の別の態様においては、アンカーシートおよび装飾用カバーを含む装飾用モジュールは、アンカーシート上の装飾用カバーがアンカーシートに所定の量だけオーバーラップするように、装飾用カバーの下側の若干のループに対するアンカーシートの上面に若干のフックを着脱可能に取り付けることにより離れた場所で予め組み立てることができる。
【0023】
別法では、装飾用カバーを、第1キャリヤ用アンカーシート上に組み立て、ついで第2アンカーシート上に組み立てることができる。ついで予め組み立てた装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)を現地に送り、1ユニットの装飾用カバーの下側(あるいはアンカーシートモジュールの上層の下側)のループと、隣接する装飾用モジュールのアンカーシートの上面(あるいはアンカーシートモジュールの下側の層の上面)のフックの間で噛み合うことが可能になるように、突き合わせる方式で1つ1つ下に横たわる基体上に配置することができる。成長するモジュールからなるサーフェイスカバーに付加された各装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)は、確定された装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)のアンカーシートの露出したフック上にプラスチックの薄くて剛い片を配置することにより、適正な位置に導くことができる。確定されたモジュールに付加される装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)を適正に整列させた後に、薄くて剛いプラスチック片を2つのモジュールから水平面に平行に滑らせて離し、それによって突き合わされるモジュールがフックおよびループのシステムにより噛み合うようにする。また、プラスチックの薄くて剛い片は、モジュールのサーフェイスカバーの個々のモジュールを取り外すために用いることもできる。薄くて剛いプラスチックは、突き合わされるモジュールのフックおよびループのファスナの機械的に結合した部分の間に水平面に平行に挿入され、それによって機械的な結合を切断し、またユニットをモジュールからなるサーフェイスカバーから取り外して除去することを可能にするために、フックおよびループを互いに接触しないように保持する。
【0024】
別の態様において本発明は、被覆されるべき表面に対する輸送用、および追加モジュールの取り付け用のカバー用モジュールからなり、上側の装飾面と反対側の下面を有する少なくとも1枚の装飾用カバーと、上面を有する非装飾用アンカーシートと、非装飾用アンカーシートに下面のかなりの部分にわたって取り付けられた装飾用カバーと、装飾用カバーをアンカーシートに取り付けた後、モジュールの少なくとも一縁部に沿って露出されたアンカーシートの上面のオーバーラップ領域を提供し、そのオーバーラップ領域が、隣接するモジュールに取り付けられた装飾用カバーを下面のオーバーラップ領域に取り付けることにより、そのようなモジュールを隣接するモジュールに着脱可能に取り付ける手段を備えるように寸法を与えられたアンカーシートとを含む、完成された装飾面を形成する。
【0025】
限定されない様々な形状および大きさのカバー用モジュールが構築され、レッドおよびブルーのカーペットのユニットを交互に代えるなど同じタイプの装飾用カバーの様々な色あるいは模様を組み合わせることにより、あるいはホテル、レストラン、あるいはボールルームの設定におけるカーペットおよび硬木などの、あるいは家庭向けの設定におけるカーペット、硬木、セラミックタイル、あるいは石などの様々なタイプの装飾用カバーを組み合わせることにより装飾模様を現場で組み立てることができる。一般の使用においては、下に横たわる面に取り付ける必要がないように、このような隣接するカバーは十分な剛性および質量を有してもよい。例えば、被覆される面が壁の場合、このような取り付けは構造に安定性を与えず、単にユニットを定位置に保持するだけであるため、場合によっては不連続な点でアンカーシートを取り付けることが必要であるかもしれない。
【0026】
前述のように、カバー用モジュールに対して記述した原理は、同様にアンカーシート用モジュールにも適用できる。このアンカーシート用モジュールは、上側のフック層および下層を有するユニットであってもよく、またアンカーシート用モジュールを噛み合わせ、第2段階で装飾用の片を受け入れるように本質的にフックで覆われた完成された下張材を確立させるために、上層と下層との間にオーバーラップ部を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】シートを結合するために隣接する継ぎ目をブリッジする一時的なフックカバーとともに、床上に並べて配置された本発明の第1の実施例のアンカーシートを示す図である。
【図2】別個に着脱可能な幅Aのフックカバー片で被覆され床上に配置されたアンカーシートの境界における断面図である。
【図3】結合用フックカバー片を備えた図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図1のアンカーシート上に配置されたカーペットを示す図である。
【図5】図4の5−5線に沿った断面図である。
【図6】床上で隣接し、オーバーラップさせる関係状態において配置され、予め組み立てたカーペットおよびアンカーシートを共に示す図である。
【図7】図6の7−7線による断面図である。
【図8】隣接するアンカーシートをまたぐ別個のカーペット片を備えた他の実施例を示す図である。
【図9】図8の9−9線に沿った断面図である。
【図10】装飾的な模様を備えたアンカーシートおよびカーペットの他の配置を示す図である。
【図11】縁を有するアンカーシート上に敷設された床の一部に敷く敷物を示す図である。
【図12】図11の12−12線に沿った断面図である。
【図13】アンカーシートと、モジュールユニットから作り出された上に重なる装飾用カバー片とのさらに他の実施形態を示す図である。
【図13A】アンカーシートと、個々のモジュールユニットとして予め組み立てられ、隣接し重ね合わせた方法で配置された、上にある装飾用カバー片とのさらに他の実施例を示す図である。
【図14】フックでほぼ被覆された上面、アンカーシートの下面に任意選択でクッションを有するアンカーシートを示す図である。
【図15】装飾的に完成された上面およびループでほぼ覆われた下面を有する装飾用カバー用モジュールを示す図である。
【図16】フックおよびループの技術によりアンカーシートにオーバーラップするように取り付けられた着脱可能で精度をもった装飾用カバーを有する、モジュールサーフェイスカバーの1つのカバー用モジュールを示す図である。
【図17】図16の線17−17による断面図である。
【図18】下に横たわる基体上で隣接し重ね合わされた関係で配置された2枚の予め組み立てられたカバー用モジュールを示す図である。
【図18A】下に横たわる基体上で隣接し重ね合わされた関係で配置された3枚の予め組み立てられたカバー用モジュール、および敷設される第4のカバー用モジュールを示す図である。
【図19】完成されたモジュールサーフェイスカバーの一部を示す図である。
【図20】一緒に取り付けられた2枚のカバー用モジュールの断面図である。
【図21】長方形の寸法と形状のカバー用モジュールからなるモジュールサーフェイスカバーの他の配置を示す図である。
【図22】アートフィシャルグラウトの分離カーペットタイルを備えた装飾模様を表すモジュールサーフェイスカバーの他の配置を示す図である。
【図23】図22の配置において使用する装飾模様セパレータを示す図である。
【図24】図22に示した組み立てられたカバー用モジュールを現場で分配された1部分を示す図である。
【図25】図22に示した配置のための代替方法としてカバー用モジュールの他の配置を示す図である。
【図26】フック用テープにより接合されたアンカーシート用モジュールの配置を示す図である。
【図27】装飾用カバー片を受けるように準備された完成されたアンカーシートを示す図である。
【図28】敷設の間にスリップカバーを用いるアンカーシートおよび装飾用の一部分の他の配置を示す図である。
【図29】モジュールの組立ての場合において、第1のキャリヤ用アンカーシート上におけるサーフェイスカバー、ついで第2のアンカーシート上におけるサーフェイスカバーの組立てを示す図である。
【図30】アンカーシートを覆う広幅のカバー用シート片と、個々の装飾用片との組合せを示す図である。
【図31】アンカーシートモジュールを示す図である。
【図32】カバー片を組み立てるための型板を示す図である。
【図33】型板の使用により装飾用カバー片を受けるように準備された完成されたアンカーシートを示す図である。
【図34】別の型板の使用を示す図である。
【図35】硬木と、カーペットのロール巻き製品および硬木の縁取材とにより結合されたアンカーシート配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施例について添付図面を参照して述べることにする。
【0029】
(アンカーシート)
図面を参照するに、第1の実施例のアンカーシート1は、隣接するアンカーシート3および5を有する図1に図示されている。各アンカーシートは、図2および図3でよりよく理解することができ、一般的なフックおよびループの固定システムで従来使用されるフックと類似のプラスチックあるいは繊維状のフック7で覆われている。好ましくは布製のカバー片9がフック7を覆っている。また、カバーはフィルムであってもよい。そのカバーは、図2および図3でよりよく理解することができる。フック7を清浄に保ち、敷設され上になるカバーの時期尚早な取付けを妨げるために、この形態のアンカーシートは、カバーで完全に被覆される。好ましくは、図2に示すように、各アンカーシートのへりに沿って予め裁断した幅Aのスリット12が幅Aのカバー内に設けられる分離したカバー用ストリップ片11がある。
【0030】
アンカーシートは、後述のように、ロール巻で設けることができるが、図1の実施例においては、例えば、4×8フィートの長方形の単なるシートである。アンカーシートは、ウォールツーウォールの敷設の場合、床あるいは他の剛い基体の全面を被覆するように、他のアンカーシートに対して連続し、隣接する関係状態で床上に配置され得る。アンカーシートは、カバー9およびストリップ11で被覆されるので、フック7および相補的なループが時期尚早に取付けすることなく、アンカーシート上にカーペットを配置および敷設することが可能である。その構築されるカーペットは、例えば、米国特許第4,822,658号(Pacione)(特許文献4)に記載のように、このアンカーシート上に敷設することができる。
【0031】
しかしながら、アンカーシート上でカーペットを扱う場合、もしアンカーシートが少なくとも互いに固定され別個の部位で床に予め取り付けられるならば、それは、好ましいかもしれない。アンカーシートは、例えば隣接するアンカーシート1および3における、双方の予め裁断したフックカバー用ストリップ11を取り除き、隣接するアンカーシートの間の継ぎ目を覆い、それらを互いにくっつける両者にまたがる例えばフックカバー片13で置き換えることにより、互いに取付けることができる。ストリップ13は、幾枚かのアンカーシートの間の継ぎ目を覆うことができる。例えば図1において、それはまたアンカーシート8および10の間の隣接する継ぎ目を覆っている。
【0032】
アンカーシートは、また図1の地点14などの別々な部位で床に取り付け得る。アンカーシートは、床に固定され、アンカーシートの裏地上の相補的なループに装着可能なフックテープにより、接着されて取り付けられてもよく、あるいは両面粘着テープにより取り付けられてもよい。しかし、ほとんどの場合、アンカーシートを剛い基体に取り付ける最も単純な形態、特に基体が、例えば木の床の場合、釘あるいは留め鋲の使用により別々の地点でアンカーシートに取り付けられる。この場合、上にあるカーペットをアンカーシートに取り付けるために裁断し、定位置ではめ合わせた後に、上にあるカーペットを取り除くことができるように、このような釘あるいは留め鋲の頭でフックカバーシート9を恒久的にアンカーシート1、3、5等に取り付けることなく、アンカーシート1、3、5等を、フックカバーシート9を通して床に釘付けにすることを可能にするために、フックカバーシート9は、穿孔、スリット、あるいは穴を有する方が賢明である。これに加えて、アンカーシートの厚さあるいは脆さによっては、アンカーシートに予めあけられた孔を有する方が賢明であるかもしれない。
【0033】
むしろアンカーシートを床に取り付ける形態によっては、カーペットの敷設中両側にまたがるフックカバー13を使用することによりアンカーシートを互いにくっつける必要はないかもしれない。
【0034】
フックカバー9の下の広い面積でカーペットを、アンカーシートに通常十分取り付けるので、カーペットの下に横たわる継ぎ目に応じ、またがるフックカバー13をアンカーシートに取り付けられたままにしておくこともまた可能かもしれない。あらゆる状況においてアンカーシートを下に横たわる床の基体に取り付けることは必要ではない。上にあるカーペット(図1、図2、あるいは図3には示されていない)は、アンカーシートに付加的な質量および剛性をもたらすはずであり、このような上にあるカーペットにより互いにしっかり装着するはずである。この場合、カーペットの質量およびアンカーシートの剛性によっては、この組合せたものは、アンカーシートおよびカーペットが敷設される部屋あるいは領域の壁あるいは他の外縁を取巻く境界の中に拘束されることにより十分しっかりと定位置に保持され得る。
【0035】
場合によっては、十分に広いカーペットの面積が与えられる場合には、また下に横たわる床の構造によっては、それら自身実質上動かずにその場所に留まるような十分な質量をもつので、下に横たわる床に床の一部に敷く敷物(エリアラッグ)でさえ取り付ける必要がないかもしれない。また、例えば、エリアラッグおよびウォールツーウォールカーペットの両方の場合、それは、家具あるいは他の重い物体が、カーペットおよびアンカーシートの組合せたものの上に敷設されるかどうかによるはずである。
【0036】
場合によっては、図4に示すようにカーペット15がアンカーシートに重ね合わされるように、図1に示すように隣接するアンカーシートが、そのアンカーシートより広い幅のカーペットの下に敷設されることになる。カバー9が取り除かれたとき、カーペットの裏地のループ18はフック7と係合可能となる。敷設のため、カーペット15は、全体がフックカバー9により被覆されているアンカーシート上に広げられる。つぎにカーペットは裁断されて合わせられ、定位置に調整され、下に横たわるアンカーシート1と任意の取り付けを行う前に、他のカーペットのロールに対し隣接される。図5において、フックカバー9あるいは13を取り除く前のアンカーシートおよびカーペットの断面を示す。従って、このようにカーペット15は、突き合わされるアンカーシート1および3の間の継ぎ目17と重なる。アンカーシート1および3は、前述のように床に取り付けることが可能であり、これらはまた継ぎ目17にまたがるフックカバー13により互いに取り付けられる。いったんカバー9が取り除かれるとき、少なくとも一部のアンカーシート1および少なくとも一部のアンカーシート3は、両者ともカーペット15がアンカーシート1および3の間の継ぎ目17にまたがり、このようなアンカーシートを結合するようにカーペット15に取り付けられる。ある状況ではまたがるフックカバー13は、またなくすことが可能であり、好ましくさえある。しかしながら、こうすることが常に必要なわけではない。少なくともフックカバー9が一旦取り除かれるとき、下に横たわる基体に取り付けられていてもいなくても、カーペットおよびアンカーシートは、たとえ直接床に取り付けられていなくても通常の使用の下でしわがよらない比較的大きな強度、質量、および剛性の隣接する剛い床のカバーを形成する。
【0037】
実際には、カーペットおよびアンカーシートは、全体のユニットの動きを妨げるために僅かな別々の地点で床に取り付ける必要があるであろう。カーペットおよびアンカーシートは、個々には可撓性があるけれども、適正に設計された薄くて比較的剛いプラスチックあるいはポリマー製のアンカーシートに、フックおよびループにより取り付けられた軽量のカーペットは、さらに強い大気および構造的な安定性をもつために、往々にしてその部分の和より大きな、比較的剛性のある質量を作り出す。
【0038】
アンカーシート自体は、好ましくは厚さ10/1000から30/1000までの好ましくは厚さの薄いポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはポリエステルから作製される。石あるいはセラミックタイルなどの厚いカバー材料に対しては50/1000ほど、あるいはそれより厚くさえあってもよい。厚さは、カバー用材料およびカーペットに対する安定性の要求により変更してもよい。アンカーシートもまた、薄いシートメタル、炭素繊維、あるいはポリマーのいくつかの形態から作製することが可能である。アンカーシートは、弾性を与える発泡層を含み得る。フックは、任意の従来の手段によりシートに装着することができるが、押出しあるいは共有押出し成形が好ましい方法である。フック材料は、フックがアンカーシート自体より相対的により弾性かつ可撓性であることが必要であるので、他のプラスチックあるいはポリマー材料であることが賢明であり、接着剤を伴うフィルムを応用したものでさえ可能である。この場合、単一構造よりもむしろ積層したアンカーシートを使用され得る。
【0039】
多くの状況においては、アンカーシートおよびカーペットは共に、単一のユニットとして巻き取るのに十分な薄さ、かつ十分な可撓性をもつ。これは、幾つかの実施例においてカーペットをアンカーシート上に予め敷設することを可能にし、この場合、図6に示すように、より容易に敷設することができる。また、上述したように、アンカーシートは、それがテープあるいは布状ではないという意味において比較的剛い。
【0040】
この場合、アンカーシート21(図7において理解されるように)上に敷設されたカーペット19は床上でロールに巻かれており、隣接する壁23および24に合うように裁断される。
【0041】
カーペット片19およびアンカーシート21は、カーペット片29およびアンカーシート31と同じ形態でその場に配送されるが、しかし、壁23に隣接する一部において余分な広さのカーペットは、壁と突き合わす必要がないように切り落し、あるいは残してもよい。
【0042】
カーペット片19は、この場合、フックカバー27で被覆されたフック25の領域を露出したまま残すために、カーペット片19より大きいアンカーシート21の上に予め敷設される(図7でよりよく理解することができる)。この方法によるロール巻きされた大部分のカーペットは、カーペットがアンカーシート31の一方の側で重なり合い、他方の側でアンカーシート31自体がカーペット片29を越えて延びるように、カーペット片29に対し示されるようなはみだし部分を伴って、工場でアンカーシートの上に敷設されることになる。ついで、カーペットおよびアンカーシートの組合せ29および31が広げられてカーペット片19と隣接され、裁断して定位置ではめ合わされ、そののちフックカバー27は、引き上げ除去され、それによりカーペット片29が巻き取られるか、あるいは場合によってはカバー27は継ぎ目33を通して引くことにより取り除くことができる。ついで、カーペット片29は、アンカーシート21および31の両者にしっかり取り付けられ、それら2つの間の継ぎ目35に橋わたしするように2枚のアンカーシートを一緒にくっつける。次に、別の同様なカーペットのロールをフックカバー37上に載せこのようなフックカバーを取り除いて次の隣接するカーペット片をアンカーシート31に取り付け、この手順を繰り返し、部屋が連なるカーペットおよびアンカーシートで被覆されるまで何度もこのプロセスを繰り返すことが可能である。
【0043】
アンカーシートを床に取り付けることが必要な場合、それはアンカーシートが留められ、フックカバーが39あるいは41で予め敷設されたカーペットのロールにより被覆されていない露出した領域においてなされる(図6に示す)。この場合、フックカバー27あるいは37は、フックカバーを通して取り付けられる釘あるは留め鋲がフックカバーを下に横たわるアンカーシートに取り付かないようにするために、穿孔、スリット、あるいは穴を有してもよい。このため、フックカバーは前述のように取り除くことができる。例えばストリップ39および41で床にアンカーシートを取り付けることは、大部分とは云えないとしても多くの場合、また装飾用カーペットカバーが単一ユニットとしてアンカーシートと一緒に結合されるという組み合わせ場合、特にしっかりした取り付けであるべきである。
【0044】
工場でアンカーシート上にカーペットを敷設するいくつかの状況においては、利点がある。工場では、装飾上の目的のため、また1枚の片として一緒にカーペット片を輸送するための両者に対し、アンカーシート上で幾つかの異なるカーペット片を裁断し、合わせることができる。従って、図6に示すように、カーペットロール上に間隔を置いて、例えば装飾あるいは模様が繰り返されたインサート43、またより小さい幾何学的なインサート45を有することができる。典型的なこれらのインサートは、快いカーペット模様を作り出すため、異なる色、あるいは異なるデザインまたは模様とされる。
【0045】
図8は、カーペットの敷設の他の形態を示す。この場合、カーペットおよびアンカーシートは取り付けられて工場から配送されるが、例えばカーペット47は、図9に示すように長手方向の両側縁でほぼ幅Cのアンカーシートのフック49およびフックカバー50の露出された領域を残すためにアンカーシート48より狭い。この場合、カーペットは広げられ、所望ならば下に横たわる床に取り付けられる。その上にカーペット52を敷設した他の類似のアンカーシート51が広げられ、アンカーシート48に隣接される(図9参照)。アンカーシート53もまた広げられ、アンカーシート51に隣接される。アンカーシートは、敷設のこの段階ではこれらストリップの領域はカーペットカバーを含んでいないので、例えばストリップ片の領域55、57、59、および61を介して釘留めすることにより床に取り付け得る。橋渡し用カーペットストリップ63は、カーペット55および57により被覆されていない領域に合わせ得る(図9でDと標記された領域)。合わせた後、下に横たわるフックカバー50および54は、カーペット片63をブリッジするようにアンカーシート上に敷設し、アンカーシート48をアンカーシート51にしっかり取り付けるために取り除かれてもよい。それから、同様の手順が、アンカーシート53に対してとられる。
【0046】
通常、この敷設の形態は、個々のカーペット領域47および52の周りの装飾的なふち飾りを提供するために、カーペット片47および52とは異なる色あるいは模様のカーペットストリップ63を有することが望ましいところで用いられるであろう。この場合、その模様即ちふち飾りは、また側縁65に沿って含まれ得ることであり、これはアンカーシート48よりも小さい寸法のカーペット片47を敷設し任意の望ましい厚さのストリップ65を作り出すことにより容易に適合させることができる。また、この敷設の形態は、ふち飾り部分にカーペットの飾り付けが行われ、最後に切り整えられるので、部屋の種類に対応し得る。
【0047】
さらに、アンカーシート48および51は、鋲留めまたは釘により、あるいはまた相補的なフックとループ取り付けシステムにより、あるいは接着剤または両面粘着テープ(通常好ましくないが)により、このいずれかにより床に取り付けることが可能である。
【0048】
図10には、アンカーシート73上に取り付けられた中央のメダイヨン69およびコーナー部品71を含む他の形態あるいは模様67が示されている。この場合、アンカーシートおよびカーペット片は、簡単に隣接し、通常、上面にフック、フックカバー(図示せず)を有し、床に取り付けるために下面に接着剤77を有する小片のフックテープ75により床に取り付けられる。通常、接着剤は剥離しやすいドライ式カバーを有している。
【0049】
この場合、カーペット67およびアンカーシート73は、隣接するカーペット片と重なるその端における個々の断片75により取り付けることができる。またストリップは、例えばカーペット片67および69の間の継ぎ目に沿って用いることができるが、幾つかの部品が用いられることになる場合、通常、図19に示すようなオーバーラップ用モジュールシステムが用いられる。これは、所定の位置に継ぎ目を保持することに役立ち、また継ぎ目を損ねることとなる異なるカーペット間に存在するであろう標準寸法の差異の問題に役立つからである。もし、モジュールシステムが用いられるならば、その下に横たわる床に取り付け箇所は、必要でなくなるかもしれない。
【0050】
後述のように、この同一の模様は、例えば隣接するアンカーボード73上に断片79を重ねることにより床に取り付けることなしに用いることができる。この場合にはもちろん、断片67は、より短く作られなければならない。
【0051】
アンカーシートシステムの1つの利点は、異なる色あるいは模様を所望する場合、カーペットインサート69および71を、例えば取り除き、置き換え、あるいは交換することができ、同様に図6に示すようにインサート43および断片45もまた取り除き、交換することができることである。任意の模様を挿入することができ、またもし標準寸法が用いられる場合、その模様は、例えば少年用の模様から少女用の模様に、あるいは居間用の模様から寝室用あるいは浴室用の模様に、カーペット片を変えるために互換性を与え得る。
【0052】
他の主要な利点は、アンカーシートは、図10に示すパッド75を伴うような個別の端の領域での取り付けのみで必要であるが、それにもかかわらず、カーペット片67、69、71、および72は、模様を任意の点で挿入しあるいは置き換えることができるように例えばアンカーシート73上にそれらの下面全体にわたって全て取り付けられることである。
【0053】
図11および12に示すように、図12に最もよく示されるように、カーペット片81がアンカーシート83上に敷設されるところにエリアラグもまた作り出され得る。アンカーシート83は、カーペットの露出した側縁87を被覆する上を向いた即ち、巻き付けられたリップ85を有する。
【0054】
このような小カーペット(エリアカーペット)に対するアンカーシートは、釘により、あるいはフックとループの技術(アンカーシートの下面がループで覆われ、ついで対応するフックテープに対応して敷設される場合)により、あるいは任意の従来の取り付けシステムにより取り付けることができる。
【0055】
ほとんどの場合、それは床に粘着剤により取り付けられた対応するフックテープの小片と合致するアンカーシート83の下面に粘着剤で取り付けられたループテープの小片により、下に横たわる床に個々の地点でアンカーシートを簡単に取り付けるには十分であろう。場合によってはエリアカーペットは、下に横たわる床に全く取り付けないで済むように、十分な質量および安定性を有することができる。取り付けに対する必要性は、例えばアンカーシート83がその下面に滑らない面を有する場合、減少する。開示されたアンカーシートにより、エリアラッグを、今までその床にエリアラッグを張るのが難しかった御影石、大理石、あるいは石材の床に取り付けることが可能である。これに加えて、カーペット81は、カーペット67および79と同様に挿入された模様をもつことが可能であり、例えば東洋風のカーペットさえも模倣することのできる比較的安価な模様のラグを始めて可能にし、それら模様はかなり精巧であることも可能であり、そこでは多数のカーペット片が単一のアンカーシート83上に敷設される。予め成形したアンカーシート83上に敷設されたカーペット片を用いて、不規則な模様のキルトあるいは自分自身で作ったカーペットを作り出すことさえ可能である。
【0056】
図26に示すように、大型シートまたはモジュール形態のいずれかのアンカーシートを相互に取り付けることもまた可能であり、そこではアンカーシート140が、フック部分142およびフックのないベース部分144からなる積層物から形成される。そのベース部分は、少なくとも2辺、好ましくは4辺でフック部分と重なり合う。ついで、アンカーシートの質量を、例えば継ぎ目148におけるように継ぎ目あるいは継ぎ目上に粘着剤(あるいはフックとループによる)により敷設されたテープ146(その上面にフックを有しても、有しなくてもよい)を用いて作り出すことができる。この方法で形成されたアンカーシートは、図27に見ることができ、比較的平坦な表面を与える。図27に示すように、フックテープを継ぎ目を接合するために用いる場合、フック150は、一般にアンカーシートの全面にわたって延びることになる。このようなアンカーシートは、図26あるいは27に示すように、取り付けられたクッション152から形成されてもよい。磨かれ、あるいは磨かれていない床などの構造的支持体の上に配置された場合、アンカーシートは、カーペット、タイル、セラミックタイル、木材等の装飾片の任意の組合せをいつでも受けることができ、それはフックとループとにより敷設することができる。張られる模様の限定されない配列は、例えば図27、32、33、および34に示すように、一時的な取り外し可能な冶具あるいは型板154の使用により形成され得る。型板は、枠組構造191用に下方に突き出ている櫛歯189の壁を有してもよい。例えば、犬用ブラシなどの櫛あるいはブラシに見られる、このような櫛歯は、型板154が取り除かれたとき、互いに当接関係でその位置に装飾用カバー片を厳密に誘導するのに十分剛く、細く、かつ可撓性を有する。また、図32は、より小さな型板155を示す。図33には、一般にプラスチック製の壁の枠組195から作製される他の型板193が示される。これはまた、いったん型板が取り除かれるとき、隙間なしにカーペット片197などの装飾片の挿入をもたらす。カーペット片197は、アンカーシート201あるいはフックテープ203上にフック199を取り付けるためにループ(図示せず)のある下側カバーを有する。
【0057】
図34に示すように、型板が取り除かれるとき、例えばカーペット片207および209がアンカーシート211上に相互に適切に間隔を置いて配置されるように間隔をもたらす。そのように、例えば型板の壁215が、適切な間隔を与えるための例えば箇所217に隣接する次の位置で、これが図34に示した型板の再使用によりもたらされるためにそのような間隔が、例えば型板の壁213でもたらされる。
【0058】
図26あるいは27に示すように、アンカーシートが安定化される場合、あるいは比較的大きなアンカーシートが用いられる場合、図28に示すように個々のサーフェイスカバー片156は、スリップカバー158を用いて、より容易に順番に敷設され得る。スリップカバー158は、スリップカバーをアンカーシート162に対して比較的水平な角度で維持することを可能にするようにスリップカバー158に対して上向きの角度で設けられるハンドル160をうまい具合に備えている。カバー片156は、敷設を誘導するために面164および166に沿って互いに組み合うような形を与えられる。
【0059】
アンカーシート162が、特に図26に示すようにブリッジするフック用テープ146の使用により、隣接するアンカーシート168に予め取りつけられる場合、カバー片170および172の次の列は、自然にアンカーシート162と168との間の継ぎ目174に重なり合うことになる。カバー片は、シート162と168との間の継ぎ目を補強することになるが、継ぎ目を作りあるいは維持するためには必要ではない。
【0060】
アンカーシートは、単一層あるいは積層された層から構成されてもよく、また要求によっては多数のアンカーシートを用いてもよい。従って、アンカーシートは、以前説明したようにクッション層を有してもよい。また、それは図27に示すようにフックのない領域175を備える別々に積層されたフックを有する層を有してもよい。
【0061】
図29に示すように、第1アンカーシートは、任意の恒久的あるいは着脱可能な手段(接着剤あるいはフックおよびループなど)によりシート177上で始めに予め組み立てることのできるサーフェイスカバー片176のキャリヤとして働くことができ、ついでこのような断片は、以前述べたように重ね合わせられて敷設するためのモジュールを作製するための恒久的または着脱可能のいずれかの手段により、変形例AおよびBで示すようなアンカーシート178上で組み立て得る。
【0062】
アンカーシート上のサーフェイスカバー片184およびサーフェイスカバー片182の組合せは、図30に示すように使用され得るものであり、アンカーシート180(この場合はクッション181を備える)は、以前開示した任意の方法により組み立てられ、取り付けられるか、あるいは、サーフェイスカバー182により共に保持される。また、このようなシート180は、作業即ち、ステープルにより簡単に直接床に取り付けることができ、あるいは特に立ちはだかる周囲条件により強制されない限り互いに隣接することによる浮動式であってもよい。インサート186を備えたサーフェイスカバー片184から作製された他の装飾的な模様は、図25に示した使用されるモジュールのようなカーペットモジュールに加え、あるいは予め組み立てられるカーペットモジュールであってもよい。図31は、被覆されることになっている現場に輸送されるアンカーシートモジュール219を示す。アンカーシートモジュール219は、付加的なモジュールに取り付けられて被覆用の装飾用カバー片(図示されていない)を敷設するためのアンカーシートの下張り材を形成することができ、このような装飾用カバー片は、219などのアンカーシートモジュールに着脱可能に取り付けるための相補的なループを有する。アンカーシートモジュール219は、その上面220および下面224を多数のフックで覆われた上層223と、下層225のオーバーラップ領域226が、隣接するモジュールの上層のオーバーラップ部分を着脱可能に取り付けるために、あるいはそのモジュールと隣接するモジュールの間の継ぎ目にオーバーラップする追加の断片を着脱可能に取り付けるために用意されるような方法で上層223に取り付けられた下層225とを有する。下層は、例えば図26、27、30、あるいは35に示すように、クッションなどの弾性材料(図33には図示されていない)と共にもたらされる。図33に示すアンカーシートモジュール219の着脱可能の取り付けは、フックおよびループの技術による。しかしながら、アンカーシートモジュール219の上層223および下層225は、任意の従来の方法、すなわち接着剤あるいはフックおよびループの技術を用いる恒久的または着脱可能のいずれかにより接合され得る。アンカーシートモジュールは、フックおよびループの技術により、あるいは粘着剤などの幾つかの他の着脱可能な方法により他のアンカーシートモジュールに接合され得る。
【0063】
「完成された」アンカーシートは、図26に示すようにモジュールとして、あるいは例えば図1に示すようにより大きなユニットとして最初に床上に敷設される場合、その継ぎ目は、例えば図1の13、あるいは図26の146のようにテープあるいはテープカバーで被覆したまま残すことができる。これは、アンカーシートアッセンブリが、装飾用カバーを敷設する前、例えば厨房あるいは浴室内で使用するために比較的防湿性のバリヤーを作ることを可能にする。
【0064】
「完成された」アンカーシートの下張材は、装飾用カバー片の容易な敷設をもたらし、また例えば、顧客が硬木から大理石へ切り換えることを望む、あるいは大理石のインサートあるいは硬木のふち飾りを加えることを望む場合、除去、交換、あるいは再設計するために容易な敷設をもたらす。モジュール片の切り揃えは、アンカーシートおよび装飾用カバーを組み合わせるロール巻き製品あるいはモジュールからなるユニットを扱わねばならない場合よりも容易となり得る。
【0065】
(カバー用モジュール)
図13に示すように、アンカーシート89は、より小さなモジュールで作製され得る。カーペット片91などの装飾用カバーは、例えば、カーペットタイルでもよい。それらが図13に示すように重なり合う関係で配置される場合、床に取り付けることなしに安定な敷設を提供するのに十分である質量がアンカーシート89およびカーペット片91により形成される可能性がある。それらは、断片91がカーペットでなく、寄木張りあるいはその他の剛い装飾用カバーの場合は、特にこの事例に当たる。しかしながら、アンカーシート89を床に取り付けることが望ましい場合、それは鋲留めあるいは釘により、あるいは従来のフックとループの技術を用いて容易に行うことができる。この場合は、アンカーシートが若干のフックカバーの除去の前に、しかしフックカバーを床に取り付けることなく、床に取り付けることができるように、さらにテープカバー95(テープカバーが用いられる場合)中にスリット、穿孔、あるいは孔93を有することが好ましいであろう。
【0066】
図35は、アンカーシートシステムの多用性を示している組み合わされた床を示す図である。アンカーシートの下張材202は、フックおよびループを用いて取り付けられる硬木のカバーユニット204と共に示されている。硬木のふち飾り206は、取り付けられたクッション212および広幅のカーペットロール210を伴うアンカーシート208を取り付けることができる領域を形成して取り付けられる。付加的な装飾用カバーは、セラミックタイルとプラスチックタイル、硬木とカーペットの両者を「混ぜ、かつマッチング」させることができる。
【0067】
図13aには、図13と似た配置が示されているが、そこでは模様は、全サーフェイスカバーを組み立てる前に、例えばカバー91およびアンカーシート89のユニットを作成するようなモジュール方法で組み込まれる。カバーモジュールと呼ぶ、このようなユニットの形態を下記に述べる。
【0068】
図14および15に示すように、取り付けの他の形態においては、カバーモジュールは、任意選択でその下面98にクッションと、実質上フック97で覆われた上面を有するアンカーシート96と、装飾的に仕上げられた上面100および実質上ループ101で覆われた下面を有するアンカーシート上に配置するための装飾用カバー99とを含んでいる。カバーモジュールは、図17に示すように面AAに沿って重ね合わされる形式で着脱可能に予め少しずらしフックの領域は露出BBしたまま残され、一方、装飾用カバーの下面上の若干のループもまた露出CCしたまま残されるように、取り付けられる。好ましくは布であるカバー片は、フック97を覆うことができるが、図18および18aに示すように一時なカバー106の使用は必要ではない。組み立て以前にフック面をごみが覆うのを防ぐためにカバー片を用いるのが賢明であるかもしれない。
【0069】
ついで、これらの予め組み立てたカバーモジュールは、現場に移送される。図18および18aに示すように、1つのカバーモジュールの装飾用カバーの下面に露出されたループ101と、隣接するカバーモジュールのアンカーシートの上面の露出されたフック97とを係合させるように、別々に隣接する方式で下に横たわる基体上に配置される。図18に示すように、その増大するモジュールからなるサーフェイスカバーに加えられた各カバーモジュール105は、薄くて剛いプラスチック片106により、確定されたカバーモジュール107のアンカーシートの露出されたフック上、その適切な位置に誘導される。剛いプラスチック片は、敷設の間に、フックとループの時期尚早な係合なしにユニットの配置および調整を可能にする。隣接するカバーモジュールのアンカーシートの上面にフックとを、1つのカバーモジュールの装飾用カバーの下面のループとを適正に調整させた後に、薄くて剛いプラスチック片は、水平面に平行に滑らせ、2つのユニットから離される。それによってその隣接されるユニットが、フックおよびループの技術により係合するのを可能にする。ついで、最後に加えられたカバーモジュールの任意のフックカバー片(図示せず)が、続くカバーモジュールの付加に備えて取り除かれる。カバーユニットを隣接するカバーユニットに対し、フックおよびループの技術により機械的に結合させて取り付けるという、この段階的な工程は、図19に示すように隣接するサーフェイスカバーを作り出すために繰り返される。図20は、一緒に取り付けられた2つのカバーモジュールの断面図を示す。
【0070】
カバーモジュールを使用する不利な点は、それらを長い距離にわたって調整することが難しいことである。好ましくは、アンカーシートは、隣接するアンカーシートに対して正確に置かれるべきであり、好ましくは装飾用カバーは、隣接するカバーモジュールの装飾用カバーに対して正確に置かれるべきである。長さAA、BB、あるいはCC(図17に示すように)が、少しだけでも離れているならば、多数のモジュールにわたって倍増されたこの量はサーフェイスカバーの不揃いに帰することになる。従って、もしアンカーシートおよび装飾用カバーが、カバーモジュール上で正確に調整されていないならば、実際にここで開示したようなオーバーラップシステムを容易に敷設することは不可能であろう。実際には図17に示したように正確な関係状態で、好ましくは精密に調整させるために機械を用いた工場における予備組立てにより、これらの予め取り付けられたモジュールを有することが必要である。装飾用カバーとアンカーシートの一定の調整を維持するために敷設場所で型紙あるいは型枠を用いることもまた可能であるが遅い。
【0071】
以前説明したように、アンカーシートが最初に敷設され、相互にあるいは床に、恒久的あるいは一時的のいずれかで結合されるところでは、図27、32、33、および34に示すように、無制限の数の被覆用の模様を敷設するために、一時的な取り除くことのできる型板、即ち冶具154を用いることができる。
【0072】
敷設のこの形態の1つの利点は、無制限に様々な模様を作り出すことができることである。異なる色あるいは模様の組合せが所望の場合、装飾用カバーあるいは全カバーモジュールを、取り除き、交換され、あるいは置き換えることができる。任意の模様を挿入することができ、もし標準寸法を用いるならば、模様は互換性をもつことができる。例えば、異なる色をもつカーペットのユニットは、独特なカーペットの図案あるいは様々なタイプのカバーモジュールの組合せを作り出すことができ、カーペットと硬木、あるいはセラミックタイルと大理石などを組み合わせ、続いて置き換え、あるいは交換して、さらに他の独特な配列を形成することができる。
【0073】
この手順を容易にするため、モジュールからなるサーフェイスカバーの別々のユニットを分離するために前述の薄くて剛いプラスチック片は、また用いられる。薄くて剛いプラスチック片は、隣接するユニットのフックとループのファスナの機械的に結合された部分の間に水平面に平行に挿入される。それによって、機械的結合を分割し、フックおよびループが互いに接触しないように保ち、ユニットをモジュールサーフェイスカバーから外し、取り除くことを可能にする。
【0074】
他の利点は、ほとんどの場合一緒に取り付けたとき、装飾用カバーの質量およびアンカーシートの剛性により、隣接するアンカーシートに対して、隣接するカバーモジュールのフックおよびループによる取り付けの結果生じるモジュールサーフェイスカバーを、下に横たわる基体に取り付けることを必要とせずに所定の位置にしっかり保持することを可能にするであろうということである。しかしながら、例えば壁カバーを伴うような選択されたカバーモジュールを基体に取り付ける必要がある場合には、それを鋲留め、釘打ち、接着剤により、あるいはフックおよびループの技術の使用により行うことができる。続いて加えられた隣接するモジュールに、フックおよびループの技術によりさらに結合されるはずのカバーモジュールのアンカーシートの露出した部分が、下に横たわる基体に鋲留めするために用いることができる。ついで、このような露出した部分は、隣接するカバーモジュールの装飾用カバーにより被覆される。このような別個の鋲留め地点は、図16、18、19、および21の中の108に示すようなものである。アンカーを地点108で、あるいはそれがより少ない点であってさえ基体に取り付けることは、ほとんどではないにしても多くの場合、十分な取り付けであるはずである。アンカーシートの厚さあるいは脆性によっては、アンカーシートに予めドリルであけられた孔を有するほうが賢明かもしれない。この場合、任意のフックカバーを取り除く前に、しかしフックカバーを床に取り付けないでアンカーシートを取り付けることができるように、さらにテープカバー(図示されていない)にスリット、穿孔、あるいは孔(図示されていない)を有することが好ましい。
【0075】
図22、23、および24は、図24に示すようなカバーモジュール110を用いる付加的なカーペットあるいはセラミックタイルの模様を示す。このようなカバーモジュールは、アンカーシート112、セラミックあるいはカーペットあるいは任意の他の適切な材料であってよいタイルあるいは装飾用カバー114からなる。通常、タイルあるいは装飾用カバー114およびアンカーシート112は、示されたとおり正確に所定の関係状態に工場で予め取り付けられる。もしタイルあるいは装飾用カバーがその下面にわたってループ、またその上面にわたってアンカーシート用フックを含むならば、現場で要求される場合、分離および再取り付けが可能である。恒久的な接着剤がタイル114とアンカーシート112の間の恒久的な結合に用いることができ、またはフックとループの特性(すなわち、取り付けおよび再取り付けでき、すぐれた水平強度をもつ)を有する一時的な接着剤を用いることができる。例えば図25に示したようにカバーモジュールは、異なる寸法であってもよく、異なる数のカバー片を含み大きなモジュールを形成するものでもよい。例えば図25に示したカバーモジュールは、単一のアンカーシート上で組み立てられた単一のモジュールであってもよい。この場合、アンカーシート130、134、136、および137は、1枚の単一なアンカーシートとして製造される。
【0076】
フックおよびループが用いられると仮定して、それから、アンカーシート112は、図14および18のフック97に似たフックで覆われることになり、そのタイルの下面は、図15および17のループ101に似たループで覆われることになる。図22の116のようなタイルおよび装飾用カバーが、アンカーシート112、118、120、および122に重なり合い、結合し、かつこれらのアンカーシートを結合させるのに役立つ。もしタイルがカーペットタイルならば、114、116、およびセンタータイル124を含むその他のものなどのタイルは、より大きなカーペット片の打抜きにより形成することができる。この場合、図23に示したように「グラウト」形状の間隔用部品126が形成される。また、もし対照的な色の他のカーペットが裁断される場合、これらの片はそのようなカーペットから裁断された他の類似の形状の模様と共に用いることができる。この片126(図23に示す)は、もしそれがタイル114あるいは124を作製するために用いたカーペットから生まれたものならば、別の模様に用いるために使用されなくなる。断片126と同じ形状の新しい断片(図示されていない)が含まれることになる(対照的な色のカーペットの打抜きによる)。
【0077】
このような装飾的模様の126などのセパレータを用いることによって、同系色が出会う場所を極力少なくすることができる。部品126に対照的な色を用いることによって、視線は、同系だが同一ではない色合いの直線が出会う若干の欠陥よりもむしろ模様に引きつけられる。従って、図22あるいは25の模様の中では、類似の色は、例えば図23の125、あるいは図25の119においてのみ出会う。同じ色が出会い続くマッチングにとって難しさをもたらすことになる場所をなくすために、第3の、あるいはより多くの色さえも提供することが可能である。図25に、例えばタイル128がアンカーシート134上に設置される他の配置を示す。模様は似ているが、タイルあるいは装飾用カバーは、アンカーシート134に対して異なる方向を向いている。この場合、タイル128は、例えばアンカーシート130および134と重なるが、アンカーシート134および136は、図23に示すようにメイダリアン132により、またインサートあるいはまだ図25の配列で敷設されていない「グラウト」126により取り付けられる。
【0078】
114あるいは128などのタイルがセラミックタイルの場合、例えばタイル114、116、およびメダイヨン124の間の間隔は、図22に示したものより小さいので、アンカーシートに対してそれらを所定の寸法に作ることが可能であり、その場合、ゴムのコーキングなど弾性グラウトが現実のグラウトをシミュレートするようにタイルの間の空間に摩擦バメではめ込まれるか、あるいはゴムのコーキングがタイル114あるいはメダイヨン124の周りに適合するように、ある寸法の弾性帯としてもたらされる。このような弾性帯は、110などのカバーモジュールが組み立てられる前にタイル上で予め敷設することさえ可能である。これに加えて、実際のグラウトは、タイル間の間隙へ直接用いることさえ可能である。
【0079】
様々な実施形態における本発明のおよびカバーモジュールは、Pacioneによる米国特許第4,822,658号(特許文献5)に開示されたフックおよびループシステムのようなループを伴って作製された装飾用カバーあるいはカーペットの敷設において多用性を増加させることを可能にする。装飾用カバーおよびアンカーシートが予め取り付けられているカバーモジュールを用いて、露出された重なる面積に対する取付け面積を減少させることが可能であり、また引き離しまた再び取り付けることのできる接着剤のための、あるいはこのような露出された領域においてフックおよびループのための取付け用面積を低減することが可能である。アンカーシートにより、カーペット、およびその他の装飾用カバーは、表面を破壊することなく、ほとんどどのような面上にも容易に敷設することができる。これはカーペットあるいは硬木などの下に横たわる基体を取り除き、表面から膠などの接着剤を剥がす必要性をなくす。新しい装飾用カバーにより簡単に被覆されるので、もはやカーペットなどの大量の装飾用カバーを配置しなくてもよい。さらに本発明により、一時的にこのような床をカーペットあるいはタイルで被覆することなく大理石などの高価な床を損傷させずに後に使用するために維持することが可能となる。
【0080】
本発明の幾つかの実施例を開示したが、添付の特許請求の範囲で請求されるような本発明の変形形態および組み合わせの全てを対象として含むことを意図している。
【技術分野】
【0001】
(発明の序説)
本発明は、アンダーカーペットあるいはその他の装飾用カバーに用いられる比較的薄く可撓性のある、しかし比較的剛いアンカーシートに関する。実際には、敷設されたとき、アンカーシートは機能ユニットとして装飾用カバーを結合するように、かつこのようなユニット、特にカーペットなどの可撓性の装飾用カバーを有するユニットに質量と安定性を加えるように働く。アンカーシートは、カバーの下面で相補的なループと係合することにより装飾用カバーをアンカーシートに繋留するためのフックで一方の側を実質上覆ってもよい。アンカーシート自体は、床または壁などの下にある基体に取り付けてもよく、あるいはシートはカバー付きで、またはカバーなしで十分な質量を有する床の上に弛く載せてもよく、あるいは動きを妨げるように配置してもよい。後に説明するように予め取り付けた装飾用カバーを備えた小さなまたは大きなモジュールとしてアンカーシートを供給することができる。また、アンカーシートは、より小さなモジュールからなるユニットとして供給することも可能であり、それはフックテープのような重なる非装飾材料を用いて、あるいは後に説明するような大きなユニットを形成するためにモジュール式アンカーシートまたはモジュール式カバーユニットを用いて連続した塊を形成するように作製することができる。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
カーペットなどの装飾用の可撓性のカバーは、木材またはコンクリート製の床などの剛い支持基体に取り付けるのが普通である。カーペットは、それが覆う床に固着させることが多くの場合望ましく、あるいは必要でさえあり、長年様々な取り付け方法が開発されてきた。
【0003】
カーペットは直接床に接着剤で貼り付けることができる。これは、下に横たわる床がコンクリートである公共施設の場においてしばしば採用される方法であり、被覆されるコンクリートの領域全体に液状の接着剤が塗布される。この方法は、カーペットと床との間に与えられた接着力が損なわれない状態のままである限り、カーペットがしわにならないという利点を有する。もちろん、このようなカーペットの調整あるいは交換は、以前塗布された接着剤を床から剥ぎ取り、新しい接着剤を塗布するという認識において困難である可能性がある。これに加えて、このような接着剤は多くの場合、ある場所では禁止されており、あるいは別の場所では換気を必要とする揮発性の有機成分を含む。
【0004】
ウォールツーウォールカーペットを敷設するために採用される他の方法には、「タックレスストリップ片」の使用があり、これは上方に向けて角度付けられた留め鋲を有する木製のストリップ片である。ストリップ片は、被覆される領域の外縁に、多くの場合木製の床に釘付けすることにより固定され、カーペットは留め鋲で引き伸ばされる。この方法は、発生するしわを取り除くためにカーペットを再度引き伸ばすことができ、カーペットおよびアンダーパッドは床に恒久的に接着されることなく、破壊せずに取り除くことができるという利点がある。しかしながら、引き伸ばすことは骨の折れる激しい仕事であり、この方法によりウォールツーウォールカーペットを敷設することは比較的費用のかかるものになる。また、この方法により揮発性の有機物の使用が避けられるが、タックストリップ片をコンクリートに敷設することによる幾つかの困難が起こる。
【0005】
ベルクロ式ファスナの使用を含むごく最近の方法は、独国特許第7,029,524号(1970年8月8日、Velcro France社)(特許文献1)、米国特許第3,574,019号(1971年4月6日、Girard)(特許文献2)、英国特許第1,546,901号(1979年5月31日、Allied Chemical Corporation)(特許文献3)、米国特許第4,822,658号(1989年4月18日、Pacione)(特許文献4)、米国特許第5,191,692号(1993年3月9日、Pacione)(特許文献5)、米国特許第5,382,462号(1995年1月17日、Pacione)(特許文献6)、米国特許第5,479,755号(1996年1月2日、Pacione)(特許文献7)、および、国際公開第98/03104(1998年、1月29日 Pacione)号公報(特許文献8)に説明されている。
【0006】
同一発明者による米国特許第4,822,658号(特許文献4)には、フックをもつストリップ片を部屋の外縁で、またカーペットの継ぎ目で粘着剤により固定するウォールツーウォールの敷設について記述されている。その裏面にわたってループを有するカーペットは、部屋に合わせて裁断され、ループがフックテープと係合する。米国特許第5,191,692号(特許文献5)には、米国特許第4,822,658号(特許文献4)に記述されたものと同様のカーペットを継ぎ合わす方法が記述されている。また、これらの両特許明細書は、フックテープにカバーを用いることにより得られる利点について開示し、その主な利点はこのようなカバーがフックとループの時期尚早の係合を妨げ、敷設の間に時期尚早に係合したフックとループを切り離すことを必要とせずにカーペットの適切な配置と調整を可能にすることである。この従来の取り組み方法は、カーペットを敷いた領域の外縁および継ぎ目にストリップ片を敷設する利点を提供し、特に破壊せずにカーペットを持ち上げることができ、また揮発性の接着剤を含む合成物の使用を回避することができる。
【0007】
カーペットおよび他の装飾用カバーにとっての「ホウリーグレイル(holy grail)」は、配置されたとき下に横たわる基体に取り付けることを、ほとんどあるいは全く必要としないような質量と安定性を有し、既存のカバーを取り除くことを必要とせずに既存の基体上に敷設することができるシステムであろう。しかしながら、トラックで輸送するために、また部屋などの現地に物理的に適合させるために、このようなシステムは、ロールに巻き取ることができるような十分な可撓性を備えるか、またはもし剛い場合は、特に様々な既存の床あるいは床面の被覆を取り扱うときには、最小限の着脱可能な取り付けにより、あるいは恐らく取り付けることなく所定の位置にとどめるために十分な質量と安定性を備えて、そのまま隣接する質量を形成するようにモジュールを組み立てる方法を備えるか、どちらかでなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許第7,029,524号明細書
【特許文献2】米国特許第3,574,019号明細書
【特許文献3】英国特許第1,546,901号明細書
【特許文献4】米国特許第4,822,658号明細書
【特許文献5】米国特許第5,191,692号明細書
【特許文献6】米国特許第5,382,462号明細書
【特許文献7】米国特許第5,479,755号明細書
【特許文献8】国際公開第98/03104号公報
【特許文献9】米国特許第5,060,443号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の概要)
前述のようにカーペットおよび他の装飾用カバーをほんの僅かな不連続な取り付け点で下に横たわる下面に取り付けることを可能にする、あるいは場合によっては容易に取り除くことができるように全く取り付けないことさえも可能になることには利点がある。不連続な取り付け点で下に横たわる基体に取り付けることは、下に横たわる基体に与える損傷を最小限にし、基体から取り除くことを容易にし、かつ敷設を容易にする。しかしながら、人の往来、回転する乗り物、家具の移動、あるいは湿気もしくは温度の変化により生じる力により応力がかかったとき、大気に対する安定性、平坦性、水平面の安定性を維持するように上に載せられるカーペットあるいは他の装飾用カバーの設計を可能にするために、ある1つの製品、方法、およびシステムは、カーペットあるいはその他の装飾用カバーの下面にわたって構造的に組み込まれた取り付けに対してこれら個々の取り付け点が変えることが必要である。
【0010】
これに加えてシステムは、カーペット、硬木、セラミック、石などの他の装飾用カバー片を、下に横たわる着脱可能なアンカーシートの使用により共に組み込む可能性を提供する。次に、遠く離れた場所で敷設に先だって一緒にくっつけた装飾用カバーおよびアンカーシートからなる個々のモジュールを作製することができる。このようなモジュールは、修理、あるいは交換、あるいは設計上の理由で必要になった場合に容易に取り外し、また再度取り付けることができる。これに加えて、このような個々のモジュールは、完成された構造に十分な質量を与え、また基体に取り付ける必要性を極力抑え、あるいはなくするように安定性を与えるために隣接するモジュールのアンカーシートあるいは装飾用カバーをオーバーラップさせることにより共に動かなくすることができる。
【0011】
これに加えて、アンカーシートは、ループを備えた上にある装飾用カバー片をいつでも受け入れられる、フックで覆われた完成したアンカーシートの下張材を作り出すために個々のアンカーシート用モジュールを用いて床上に分離して敷設することができる。
【0012】
本発明は一態様において、床面あるいは壁などの下に横たわる剛い支持基体に対するカーペット、セラミックタイル、タイル、硬木、大理石、あるいは壁カバーなどの装飾用カバーを着脱可能に取り付けるための、好ましくはプラスチックあるいは他のポリマー製のアンカーシートを特徴とする。
【0013】
好ましくは、1つまたは多層の比較的薄く可撓性のある、比較的剛いシートの形態のアンカーシートを提供することによって、カーペットあるいはカーペット片の下面の補完するループと合致する可撓性シートの上面の補完するフックを用いることにより、シート面上に予め組み立て、あるいは現場で組み立てることができる可撓性のカーペットなどのカバー材料に完全性を与えることができる。ついでシートを、幾つかの不連続な点だけでコンクリートあるいは木材など下に横たわる基体上に敷設することができる。アンカーシートは石またはタイル上にさえ、石またはタイル床を著しく破壊することなく装飾用カバーを敷設することを可能にする。これは、また装飾用の模様を形成するためにアンカーシート上で一緒に様々な色あるいは片の装飾用カバーを裁断および合わせることにより、装飾用の模様を工場あるいは他の場所で予め組み立て、あるいは現場で組み立てることを可能にする。このようなシステムは、部分的絨毯または壁から壁にかけてのカバーに好適であり、またある種のタイプの壁から壁にかけての絨毯、および部分的絨毯、あるいはタイルにおいてさえ、アンカーシートを下に横たわる基体に取り付けることを全く必要としなくなるかもしれない。カーペットを壁あるいは部屋の境界に適合するように裁断する場合、あるいは例えば大量の家具が上に置かれる場合、アンカーシートは、カーペットに対して外縁の壁または他の境界の拘束下で、単にその位置に設置されることを可能にするのに十分な完全性が与えられればよい。しかしながら、アンカーシートは、それが配置される床または壁を支えないので、例えばPacioneによる米国特許第5,060,443号(特許文献9)のアンカー板に記載されているような従来の意味における構造的支持体ではないということを強調するべきである。これは、その上にあるカーペットあるいは装飾用カバーを安定化するための、およびカーペットあるいは装飾用カバーの個々の片を相互に結び付けるための媒体であるが、床にとって不可欠ではない。通常、実際にはアンカーシートは、アンカーシートが床の欠陥部を「乗り越える」ことを可能にするために、あるレベルの可撓性を維持する。
【0014】
通常、アンカーシートは、上にある装飾用カバーに対して相対的に薄いが、例えば大理石のベニアの薄い層がある場合にはアンカーシートは、上にある材料より厚く、剛くすることができ、また金属(アルミニウムまたは鋼)あるいは木材などのプラスチックとは別の材料で作製することもできる。
【0015】
本発明者等は、「可撓性」および「剛性」の両方をもつようなアンカーシートについて記述した。それは、妥当な長さに関して曲げることができ、ほとんどの環境において例えば3から4インチ(約7.6から10.2cm)の曲率半径で巻き取ることさえ可能であるという意味で可撓性である。それは、一方の端を保持した場合、布や織物やテープと違って垂れ下がることなく、例えば12〜24インチ(30.48〜60.96cm)の距離にわたって自身を支えることができるという意味で剛性である。
【0016】
したがって、本発明は一態様において、床などの剛い支持基体にカーペットなどの装飾用カバーを着脱可能に取り付けるための着脱可能なアンカーシートからなり、装飾用カバーは完成された上面および実質上ループで覆われた反対側の面を有する。アンカーシートには、比較的薄く可撓性があり、比較的剛いシートを含むことができ、好ましくはポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、あるいはポリプロピレンなどのプラスチックであり、これは装飾用カバーのループ面に面する上面をフックにより実質上覆われ、装飾用カバーと支持基体の中間に配置される。この屈曲性の1つまたは複数のアンカーシートは、上にあるシート製品の結合された片と正確には同一寸法であるが、通常はそうでなくてもよい。通常、アンカーシートあるいは装飾用カバーのオーバーラップする領域は、ある場所において一緒に使用されるアンカーシートを繋ぐことを可能にするために用いられる。アンカーシートはシート製品の下の面積より大きくてもよく、あるいは上にあるカーペットを壁もしくは他の境界に対して切り整えることが望ましい場合には、より小さくすることができる。アンカーシートおよび装飾用カバーは、その組合せにおいて、あるいはアンカーシートに隣接し、もしくはその中間に配置された他の床材料との組合せにおいて、その組み合わせたものが剛い支持基体上にある場合、床あるいは他の基体上のシート製品に加えられた水平のせん断力に対して装飾用カバーを支持するのに十分な剛性を有しなければならない。場合によってはアンカーシートは、ある限定された数の不連続の点で基体に取り付けられることになり、あるいは場合によっては部屋の境界の内側でカバーと一緒に、あるいはそれ自身の上でさえ自由に遊動するのに十分な剛性と質量を有してもよい。
【0017】
したがって本発明の別の態様においては、アンカーシートを相互に突き合わせるように敷設することが可能であり、また補完するフックおよびループの技術の使用と共に、突き合わせられるアンカーシートを繋ぐためにアンカーシートのフックカバー、またはカーペットなどの他のオーバーラップする片もしくは上にある装飾用カバーを用いることが可能である。場合によっては、上にあるカバーがアンカーシートの継ぎ目をオーバーラップし、さらにアンカーシートがカバーの継ぎ目をオーバーラップして、アンカーシートとカバーを結合する。場合によってはアンカーシートを最初に作製して、フックおよびループ、または感圧接着剤のいずれかを用いたアンカーシートの継ぎ目に敷設されるオーバーラップするフックテープあるいはテープカバーを用いて隣接する質量を形成してもよい。ついで、このアンカーシートの質量は、上にある装飾用カバーを敷設するための基体、あるいは場合によっては他の装飾用の片を突き合わせ、あるいは挿入するための骨組みを形成することができる。
【0018】
装飾用カバーは、アンカーシートから着脱できることが好ましいが、全ての場合に必要ではない。より小さなモジュールの場合には、装飾用カバーは隣接するモジュールでオーバーラップされることにより、通常はアンカーシートあるいは装飾用カバーの領域を着脱可能な取り付けのために露出したままで非装飾用アンカーシート上に予め敷設されることになり、また恒久的に敷設することさえ可能である。このオーバーラップする領域を着脱可能な取付けのために準備し、また敷設の間、適正に整列させるためモジュールを調整することを可能にするために敷設の間に装着するのを妨げる手段を準備することが必要である。着脱可能な取り付け手段は、好ましくはフックおよびループの取り付けシステムであるが、また粘着性を保持しながら何回かの開閉が可能な接着剤であってもよい。フックおよびループがモジュールの接合に用いられる場合には、カバーはフックおよびループと接着しない、手で滑らかに動くプラスチック製の「スリップカバー」であってもよく、あるいは最初の特許であるPacioneによる米国特許第4,822,658号(特許文献4)におけるフックカバーと似ていなくもない織布あるいは紙製のフックカバーを用いることもできる。寄木張り、タイル、硬木、セラミックタイル、あるいは他の剛い装飾用カバーに対して可撓性のテープカバーを、オーバーラップする領域で用いることができ、これは予め組み立てられたカバーの下から引き出すことのできる引き紐を備えている。この全プロセスは、全体に接着剤を用いて、あるいは一部に接着剤および一部にフックとループを用いて再現することができる。
【0019】
したがって、床上で「自由に遊動する」ことができる、あるいはほんの僅かの不連続の点で連結することができるアンカーシートの個々のモジュールおよびカバーの個々のモジュールは、支持塊中で互いに結合される。
【0020】
別の態様において本発明は、オーバーラップする千鳥配列の関係にある1つまたは複数のアンカーシート、およびカバー片からなり、一般に使用する際、このような床カバーを下にある床に取り付ける必要がないように、十分な剛性、大気に対する安定性、水平面の安定性(せん断力に対する安定性)、および可撓性を有する連続的な床カバーを形成する。つるつるした大理石の床または傾斜路もしくは階段を覆う小さな領域の絨毯に対して、あるいは最終用途が激しい往来を含む場所で、あるいはアンカーシートの骨組み中に絨毯が部分的に敷設される場所、またはこのような絨毯が骨組み中に挿入され、周辺でのみアンカーシートに取り付けることができ、あるいは全く取り付けることができない場所では接着することが必要となることもある。
【0021】
本発明の別の態様は、オーバーラップする千鳥配列の関係状態で結合されたアンカーシートのモジュールからなり、補完するループにより取り付けられるカバー片をいつでも受け入れられるように、またカバー片を結合して剛い、大気に対して安定なカバーにするためにフックでほぼ覆われた上面を有する隣接するアンカーシートカバーを形成する。
【0022】
本発明の別の態様においては、アンカーシートおよび装飾用カバーを含む装飾用モジュールは、アンカーシート上の装飾用カバーがアンカーシートに所定の量だけオーバーラップするように、装飾用カバーの下側の若干のループに対するアンカーシートの上面に若干のフックを着脱可能に取り付けることにより離れた場所で予め組み立てることができる。
【0023】
別法では、装飾用カバーを、第1キャリヤ用アンカーシート上に組み立て、ついで第2アンカーシート上に組み立てることができる。ついで予め組み立てた装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)を現地に送り、1ユニットの装飾用カバーの下側(あるいはアンカーシートモジュールの上層の下側)のループと、隣接する装飾用モジュールのアンカーシートの上面(あるいはアンカーシートモジュールの下側の層の上面)のフックの間で噛み合うことが可能になるように、突き合わせる方式で1つ1つ下に横たわる基体上に配置することができる。成長するモジュールからなるサーフェイスカバーに付加された各装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)は、確定された装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)のアンカーシートの露出したフック上にプラスチックの薄くて剛い片を配置することにより、適正な位置に導くことができる。確定されたモジュールに付加される装飾用モジュール(あるいはアンカーシートモジュール)を適正に整列させた後に、薄くて剛いプラスチック片を2つのモジュールから水平面に平行に滑らせて離し、それによって突き合わされるモジュールがフックおよびループのシステムにより噛み合うようにする。また、プラスチックの薄くて剛い片は、モジュールのサーフェイスカバーの個々のモジュールを取り外すために用いることもできる。薄くて剛いプラスチックは、突き合わされるモジュールのフックおよびループのファスナの機械的に結合した部分の間に水平面に平行に挿入され、それによって機械的な結合を切断し、またユニットをモジュールからなるサーフェイスカバーから取り外して除去することを可能にするために、フックおよびループを互いに接触しないように保持する。
【0024】
別の態様において本発明は、被覆されるべき表面に対する輸送用、および追加モジュールの取り付け用のカバー用モジュールからなり、上側の装飾面と反対側の下面を有する少なくとも1枚の装飾用カバーと、上面を有する非装飾用アンカーシートと、非装飾用アンカーシートに下面のかなりの部分にわたって取り付けられた装飾用カバーと、装飾用カバーをアンカーシートに取り付けた後、モジュールの少なくとも一縁部に沿って露出されたアンカーシートの上面のオーバーラップ領域を提供し、そのオーバーラップ領域が、隣接するモジュールに取り付けられた装飾用カバーを下面のオーバーラップ領域に取り付けることにより、そのようなモジュールを隣接するモジュールに着脱可能に取り付ける手段を備えるように寸法を与えられたアンカーシートとを含む、完成された装飾面を形成する。
【0025】
限定されない様々な形状および大きさのカバー用モジュールが構築され、レッドおよびブルーのカーペットのユニットを交互に代えるなど同じタイプの装飾用カバーの様々な色あるいは模様を組み合わせることにより、あるいはホテル、レストラン、あるいはボールルームの設定におけるカーペットおよび硬木などの、あるいは家庭向けの設定におけるカーペット、硬木、セラミックタイル、あるいは石などの様々なタイプの装飾用カバーを組み合わせることにより装飾模様を現場で組み立てることができる。一般の使用においては、下に横たわる面に取り付ける必要がないように、このような隣接するカバーは十分な剛性および質量を有してもよい。例えば、被覆される面が壁の場合、このような取り付けは構造に安定性を与えず、単にユニットを定位置に保持するだけであるため、場合によっては不連続な点でアンカーシートを取り付けることが必要であるかもしれない。
【0026】
前述のように、カバー用モジュールに対して記述した原理は、同様にアンカーシート用モジュールにも適用できる。このアンカーシート用モジュールは、上側のフック層および下層を有するユニットであってもよく、またアンカーシート用モジュールを噛み合わせ、第2段階で装飾用の片を受け入れるように本質的にフックで覆われた完成された下張材を確立させるために、上層と下層との間にオーバーラップ部を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】シートを結合するために隣接する継ぎ目をブリッジする一時的なフックカバーとともに、床上に並べて配置された本発明の第1の実施例のアンカーシートを示す図である。
【図2】別個に着脱可能な幅Aのフックカバー片で被覆され床上に配置されたアンカーシートの境界における断面図である。
【図3】結合用フックカバー片を備えた図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図1のアンカーシート上に配置されたカーペットを示す図である。
【図5】図4の5−5線に沿った断面図である。
【図6】床上で隣接し、オーバーラップさせる関係状態において配置され、予め組み立てたカーペットおよびアンカーシートを共に示す図である。
【図7】図6の7−7線による断面図である。
【図8】隣接するアンカーシートをまたぐ別個のカーペット片を備えた他の実施例を示す図である。
【図9】図8の9−9線に沿った断面図である。
【図10】装飾的な模様を備えたアンカーシートおよびカーペットの他の配置を示す図である。
【図11】縁を有するアンカーシート上に敷設された床の一部に敷く敷物を示す図である。
【図12】図11の12−12線に沿った断面図である。
【図13】アンカーシートと、モジュールユニットから作り出された上に重なる装飾用カバー片とのさらに他の実施形態を示す図である。
【図13A】アンカーシートと、個々のモジュールユニットとして予め組み立てられ、隣接し重ね合わせた方法で配置された、上にある装飾用カバー片とのさらに他の実施例を示す図である。
【図14】フックでほぼ被覆された上面、アンカーシートの下面に任意選択でクッションを有するアンカーシートを示す図である。
【図15】装飾的に完成された上面およびループでほぼ覆われた下面を有する装飾用カバー用モジュールを示す図である。
【図16】フックおよびループの技術によりアンカーシートにオーバーラップするように取り付けられた着脱可能で精度をもった装飾用カバーを有する、モジュールサーフェイスカバーの1つのカバー用モジュールを示す図である。
【図17】図16の線17−17による断面図である。
【図18】下に横たわる基体上で隣接し重ね合わされた関係で配置された2枚の予め組み立てられたカバー用モジュールを示す図である。
【図18A】下に横たわる基体上で隣接し重ね合わされた関係で配置された3枚の予め組み立てられたカバー用モジュール、および敷設される第4のカバー用モジュールを示す図である。
【図19】完成されたモジュールサーフェイスカバーの一部を示す図である。
【図20】一緒に取り付けられた2枚のカバー用モジュールの断面図である。
【図21】長方形の寸法と形状のカバー用モジュールからなるモジュールサーフェイスカバーの他の配置を示す図である。
【図22】アートフィシャルグラウトの分離カーペットタイルを備えた装飾模様を表すモジュールサーフェイスカバーの他の配置を示す図である。
【図23】図22の配置において使用する装飾模様セパレータを示す図である。
【図24】図22に示した組み立てられたカバー用モジュールを現場で分配された1部分を示す図である。
【図25】図22に示した配置のための代替方法としてカバー用モジュールの他の配置を示す図である。
【図26】フック用テープにより接合されたアンカーシート用モジュールの配置を示す図である。
【図27】装飾用カバー片を受けるように準備された完成されたアンカーシートを示す図である。
【図28】敷設の間にスリップカバーを用いるアンカーシートおよび装飾用の一部分の他の配置を示す図である。
【図29】モジュールの組立ての場合において、第1のキャリヤ用アンカーシート上におけるサーフェイスカバー、ついで第2のアンカーシート上におけるサーフェイスカバーの組立てを示す図である。
【図30】アンカーシートを覆う広幅のカバー用シート片と、個々の装飾用片との組合せを示す図である。
【図31】アンカーシートモジュールを示す図である。
【図32】カバー片を組み立てるための型板を示す図である。
【図33】型板の使用により装飾用カバー片を受けるように準備された完成されたアンカーシートを示す図である。
【図34】別の型板の使用を示す図である。
【図35】硬木と、カーペットのロール巻き製品および硬木の縁取材とにより結合されたアンカーシート配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施例について添付図面を参照して述べることにする。
【0029】
(アンカーシート)
図面を参照するに、第1の実施例のアンカーシート1は、隣接するアンカーシート3および5を有する図1に図示されている。各アンカーシートは、図2および図3でよりよく理解することができ、一般的なフックおよびループの固定システムで従来使用されるフックと類似のプラスチックあるいは繊維状のフック7で覆われている。好ましくは布製のカバー片9がフック7を覆っている。また、カバーはフィルムであってもよい。そのカバーは、図2および図3でよりよく理解することができる。フック7を清浄に保ち、敷設され上になるカバーの時期尚早な取付けを妨げるために、この形態のアンカーシートは、カバーで完全に被覆される。好ましくは、図2に示すように、各アンカーシートのへりに沿って予め裁断した幅Aのスリット12が幅Aのカバー内に設けられる分離したカバー用ストリップ片11がある。
【0030】
アンカーシートは、後述のように、ロール巻で設けることができるが、図1の実施例においては、例えば、4×8フィートの長方形の単なるシートである。アンカーシートは、ウォールツーウォールの敷設の場合、床あるいは他の剛い基体の全面を被覆するように、他のアンカーシートに対して連続し、隣接する関係状態で床上に配置され得る。アンカーシートは、カバー9およびストリップ11で被覆されるので、フック7および相補的なループが時期尚早に取付けすることなく、アンカーシート上にカーペットを配置および敷設することが可能である。その構築されるカーペットは、例えば、米国特許第4,822,658号(Pacione)(特許文献4)に記載のように、このアンカーシート上に敷設することができる。
【0031】
しかしながら、アンカーシート上でカーペットを扱う場合、もしアンカーシートが少なくとも互いに固定され別個の部位で床に予め取り付けられるならば、それは、好ましいかもしれない。アンカーシートは、例えば隣接するアンカーシート1および3における、双方の予め裁断したフックカバー用ストリップ11を取り除き、隣接するアンカーシートの間の継ぎ目を覆い、それらを互いにくっつける両者にまたがる例えばフックカバー片13で置き換えることにより、互いに取付けることができる。ストリップ13は、幾枚かのアンカーシートの間の継ぎ目を覆うことができる。例えば図1において、それはまたアンカーシート8および10の間の隣接する継ぎ目を覆っている。
【0032】
アンカーシートは、また図1の地点14などの別々な部位で床に取り付け得る。アンカーシートは、床に固定され、アンカーシートの裏地上の相補的なループに装着可能なフックテープにより、接着されて取り付けられてもよく、あるいは両面粘着テープにより取り付けられてもよい。しかし、ほとんどの場合、アンカーシートを剛い基体に取り付ける最も単純な形態、特に基体が、例えば木の床の場合、釘あるいは留め鋲の使用により別々の地点でアンカーシートに取り付けられる。この場合、上にあるカーペットをアンカーシートに取り付けるために裁断し、定位置ではめ合わせた後に、上にあるカーペットを取り除くことができるように、このような釘あるいは留め鋲の頭でフックカバーシート9を恒久的にアンカーシート1、3、5等に取り付けることなく、アンカーシート1、3、5等を、フックカバーシート9を通して床に釘付けにすることを可能にするために、フックカバーシート9は、穿孔、スリット、あるいは穴を有する方が賢明である。これに加えて、アンカーシートの厚さあるいは脆さによっては、アンカーシートに予めあけられた孔を有する方が賢明であるかもしれない。
【0033】
むしろアンカーシートを床に取り付ける形態によっては、カーペットの敷設中両側にまたがるフックカバー13を使用することによりアンカーシートを互いにくっつける必要はないかもしれない。
【0034】
フックカバー9の下の広い面積でカーペットを、アンカーシートに通常十分取り付けるので、カーペットの下に横たわる継ぎ目に応じ、またがるフックカバー13をアンカーシートに取り付けられたままにしておくこともまた可能かもしれない。あらゆる状況においてアンカーシートを下に横たわる床の基体に取り付けることは必要ではない。上にあるカーペット(図1、図2、あるいは図3には示されていない)は、アンカーシートに付加的な質量および剛性をもたらすはずであり、このような上にあるカーペットにより互いにしっかり装着するはずである。この場合、カーペットの質量およびアンカーシートの剛性によっては、この組合せたものは、アンカーシートおよびカーペットが敷設される部屋あるいは領域の壁あるいは他の外縁を取巻く境界の中に拘束されることにより十分しっかりと定位置に保持され得る。
【0035】
場合によっては、十分に広いカーペットの面積が与えられる場合には、また下に横たわる床の構造によっては、それら自身実質上動かずにその場所に留まるような十分な質量をもつので、下に横たわる床に床の一部に敷く敷物(エリアラッグ)でさえ取り付ける必要がないかもしれない。また、例えば、エリアラッグおよびウォールツーウォールカーペットの両方の場合、それは、家具あるいは他の重い物体が、カーペットおよびアンカーシートの組合せたものの上に敷設されるかどうかによるはずである。
【0036】
場合によっては、図4に示すようにカーペット15がアンカーシートに重ね合わされるように、図1に示すように隣接するアンカーシートが、そのアンカーシートより広い幅のカーペットの下に敷設されることになる。カバー9が取り除かれたとき、カーペットの裏地のループ18はフック7と係合可能となる。敷設のため、カーペット15は、全体がフックカバー9により被覆されているアンカーシート上に広げられる。つぎにカーペットは裁断されて合わせられ、定位置に調整され、下に横たわるアンカーシート1と任意の取り付けを行う前に、他のカーペットのロールに対し隣接される。図5において、フックカバー9あるいは13を取り除く前のアンカーシートおよびカーペットの断面を示す。従って、このようにカーペット15は、突き合わされるアンカーシート1および3の間の継ぎ目17と重なる。アンカーシート1および3は、前述のように床に取り付けることが可能であり、これらはまた継ぎ目17にまたがるフックカバー13により互いに取り付けられる。いったんカバー9が取り除かれるとき、少なくとも一部のアンカーシート1および少なくとも一部のアンカーシート3は、両者ともカーペット15がアンカーシート1および3の間の継ぎ目17にまたがり、このようなアンカーシートを結合するようにカーペット15に取り付けられる。ある状況ではまたがるフックカバー13は、またなくすことが可能であり、好ましくさえある。しかしながら、こうすることが常に必要なわけではない。少なくともフックカバー9が一旦取り除かれるとき、下に横たわる基体に取り付けられていてもいなくても、カーペットおよびアンカーシートは、たとえ直接床に取り付けられていなくても通常の使用の下でしわがよらない比較的大きな強度、質量、および剛性の隣接する剛い床のカバーを形成する。
【0037】
実際には、カーペットおよびアンカーシートは、全体のユニットの動きを妨げるために僅かな別々の地点で床に取り付ける必要があるであろう。カーペットおよびアンカーシートは、個々には可撓性があるけれども、適正に設計された薄くて比較的剛いプラスチックあるいはポリマー製のアンカーシートに、フックおよびループにより取り付けられた軽量のカーペットは、さらに強い大気および構造的な安定性をもつために、往々にしてその部分の和より大きな、比較的剛性のある質量を作り出す。
【0038】
アンカーシート自体は、好ましくは厚さ10/1000から30/1000までの好ましくは厚さの薄いポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはポリエステルから作製される。石あるいはセラミックタイルなどの厚いカバー材料に対しては50/1000ほど、あるいはそれより厚くさえあってもよい。厚さは、カバー用材料およびカーペットに対する安定性の要求により変更してもよい。アンカーシートもまた、薄いシートメタル、炭素繊維、あるいはポリマーのいくつかの形態から作製することが可能である。アンカーシートは、弾性を与える発泡層を含み得る。フックは、任意の従来の手段によりシートに装着することができるが、押出しあるいは共有押出し成形が好ましい方法である。フック材料は、フックがアンカーシート自体より相対的により弾性かつ可撓性であることが必要であるので、他のプラスチックあるいはポリマー材料であることが賢明であり、接着剤を伴うフィルムを応用したものでさえ可能である。この場合、単一構造よりもむしろ積層したアンカーシートを使用され得る。
【0039】
多くの状況においては、アンカーシートおよびカーペットは共に、単一のユニットとして巻き取るのに十分な薄さ、かつ十分な可撓性をもつ。これは、幾つかの実施例においてカーペットをアンカーシート上に予め敷設することを可能にし、この場合、図6に示すように、より容易に敷設することができる。また、上述したように、アンカーシートは、それがテープあるいは布状ではないという意味において比較的剛い。
【0040】
この場合、アンカーシート21(図7において理解されるように)上に敷設されたカーペット19は床上でロールに巻かれており、隣接する壁23および24に合うように裁断される。
【0041】
カーペット片19およびアンカーシート21は、カーペット片29およびアンカーシート31と同じ形態でその場に配送されるが、しかし、壁23に隣接する一部において余分な広さのカーペットは、壁と突き合わす必要がないように切り落し、あるいは残してもよい。
【0042】
カーペット片19は、この場合、フックカバー27で被覆されたフック25の領域を露出したまま残すために、カーペット片19より大きいアンカーシート21の上に予め敷設される(図7でよりよく理解することができる)。この方法によるロール巻きされた大部分のカーペットは、カーペットがアンカーシート31の一方の側で重なり合い、他方の側でアンカーシート31自体がカーペット片29を越えて延びるように、カーペット片29に対し示されるようなはみだし部分を伴って、工場でアンカーシートの上に敷設されることになる。ついで、カーペットおよびアンカーシートの組合せ29および31が広げられてカーペット片19と隣接され、裁断して定位置ではめ合わされ、そののちフックカバー27は、引き上げ除去され、それによりカーペット片29が巻き取られるか、あるいは場合によってはカバー27は継ぎ目33を通して引くことにより取り除くことができる。ついで、カーペット片29は、アンカーシート21および31の両者にしっかり取り付けられ、それら2つの間の継ぎ目35に橋わたしするように2枚のアンカーシートを一緒にくっつける。次に、別の同様なカーペットのロールをフックカバー37上に載せこのようなフックカバーを取り除いて次の隣接するカーペット片をアンカーシート31に取り付け、この手順を繰り返し、部屋が連なるカーペットおよびアンカーシートで被覆されるまで何度もこのプロセスを繰り返すことが可能である。
【0043】
アンカーシートを床に取り付けることが必要な場合、それはアンカーシートが留められ、フックカバーが39あるいは41で予め敷設されたカーペットのロールにより被覆されていない露出した領域においてなされる(図6に示す)。この場合、フックカバー27あるいは37は、フックカバーを通して取り付けられる釘あるは留め鋲がフックカバーを下に横たわるアンカーシートに取り付かないようにするために、穿孔、スリット、あるいは穴を有してもよい。このため、フックカバーは前述のように取り除くことができる。例えばストリップ39および41で床にアンカーシートを取り付けることは、大部分とは云えないとしても多くの場合、また装飾用カーペットカバーが単一ユニットとしてアンカーシートと一緒に結合されるという組み合わせ場合、特にしっかりした取り付けであるべきである。
【0044】
工場でアンカーシート上にカーペットを敷設するいくつかの状況においては、利点がある。工場では、装飾上の目的のため、また1枚の片として一緒にカーペット片を輸送するための両者に対し、アンカーシート上で幾つかの異なるカーペット片を裁断し、合わせることができる。従って、図6に示すように、カーペットロール上に間隔を置いて、例えば装飾あるいは模様が繰り返されたインサート43、またより小さい幾何学的なインサート45を有することができる。典型的なこれらのインサートは、快いカーペット模様を作り出すため、異なる色、あるいは異なるデザインまたは模様とされる。
【0045】
図8は、カーペットの敷設の他の形態を示す。この場合、カーペットおよびアンカーシートは取り付けられて工場から配送されるが、例えばカーペット47は、図9に示すように長手方向の両側縁でほぼ幅Cのアンカーシートのフック49およびフックカバー50の露出された領域を残すためにアンカーシート48より狭い。この場合、カーペットは広げられ、所望ならば下に横たわる床に取り付けられる。その上にカーペット52を敷設した他の類似のアンカーシート51が広げられ、アンカーシート48に隣接される(図9参照)。アンカーシート53もまた広げられ、アンカーシート51に隣接される。アンカーシートは、敷設のこの段階ではこれらストリップの領域はカーペットカバーを含んでいないので、例えばストリップ片の領域55、57、59、および61を介して釘留めすることにより床に取り付け得る。橋渡し用カーペットストリップ63は、カーペット55および57により被覆されていない領域に合わせ得る(図9でDと標記された領域)。合わせた後、下に横たわるフックカバー50および54は、カーペット片63をブリッジするようにアンカーシート上に敷設し、アンカーシート48をアンカーシート51にしっかり取り付けるために取り除かれてもよい。それから、同様の手順が、アンカーシート53に対してとられる。
【0046】
通常、この敷設の形態は、個々のカーペット領域47および52の周りの装飾的なふち飾りを提供するために、カーペット片47および52とは異なる色あるいは模様のカーペットストリップ63を有することが望ましいところで用いられるであろう。この場合、その模様即ちふち飾りは、また側縁65に沿って含まれ得ることであり、これはアンカーシート48よりも小さい寸法のカーペット片47を敷設し任意の望ましい厚さのストリップ65を作り出すことにより容易に適合させることができる。また、この敷設の形態は、ふち飾り部分にカーペットの飾り付けが行われ、最後に切り整えられるので、部屋の種類に対応し得る。
【0047】
さらに、アンカーシート48および51は、鋲留めまたは釘により、あるいはまた相補的なフックとループ取り付けシステムにより、あるいは接着剤または両面粘着テープ(通常好ましくないが)により、このいずれかにより床に取り付けることが可能である。
【0048】
図10には、アンカーシート73上に取り付けられた中央のメダイヨン69およびコーナー部品71を含む他の形態あるいは模様67が示されている。この場合、アンカーシートおよびカーペット片は、簡単に隣接し、通常、上面にフック、フックカバー(図示せず)を有し、床に取り付けるために下面に接着剤77を有する小片のフックテープ75により床に取り付けられる。通常、接着剤は剥離しやすいドライ式カバーを有している。
【0049】
この場合、カーペット67およびアンカーシート73は、隣接するカーペット片と重なるその端における個々の断片75により取り付けることができる。またストリップは、例えばカーペット片67および69の間の継ぎ目に沿って用いることができるが、幾つかの部品が用いられることになる場合、通常、図19に示すようなオーバーラップ用モジュールシステムが用いられる。これは、所定の位置に継ぎ目を保持することに役立ち、また継ぎ目を損ねることとなる異なるカーペット間に存在するであろう標準寸法の差異の問題に役立つからである。もし、モジュールシステムが用いられるならば、その下に横たわる床に取り付け箇所は、必要でなくなるかもしれない。
【0050】
後述のように、この同一の模様は、例えば隣接するアンカーボード73上に断片79を重ねることにより床に取り付けることなしに用いることができる。この場合にはもちろん、断片67は、より短く作られなければならない。
【0051】
アンカーシートシステムの1つの利点は、異なる色あるいは模様を所望する場合、カーペットインサート69および71を、例えば取り除き、置き換え、あるいは交換することができ、同様に図6に示すようにインサート43および断片45もまた取り除き、交換することができることである。任意の模様を挿入することができ、またもし標準寸法が用いられる場合、その模様は、例えば少年用の模様から少女用の模様に、あるいは居間用の模様から寝室用あるいは浴室用の模様に、カーペット片を変えるために互換性を与え得る。
【0052】
他の主要な利点は、アンカーシートは、図10に示すパッド75を伴うような個別の端の領域での取り付けのみで必要であるが、それにもかかわらず、カーペット片67、69、71、および72は、模様を任意の点で挿入しあるいは置き換えることができるように例えばアンカーシート73上にそれらの下面全体にわたって全て取り付けられることである。
【0053】
図11および12に示すように、図12に最もよく示されるように、カーペット片81がアンカーシート83上に敷設されるところにエリアラグもまた作り出され得る。アンカーシート83は、カーペットの露出した側縁87を被覆する上を向いた即ち、巻き付けられたリップ85を有する。
【0054】
このような小カーペット(エリアカーペット)に対するアンカーシートは、釘により、あるいはフックとループの技術(アンカーシートの下面がループで覆われ、ついで対応するフックテープに対応して敷設される場合)により、あるいは任意の従来の取り付けシステムにより取り付けることができる。
【0055】
ほとんどの場合、それは床に粘着剤により取り付けられた対応するフックテープの小片と合致するアンカーシート83の下面に粘着剤で取り付けられたループテープの小片により、下に横たわる床に個々の地点でアンカーシートを簡単に取り付けるには十分であろう。場合によってはエリアカーペットは、下に横たわる床に全く取り付けないで済むように、十分な質量および安定性を有することができる。取り付けに対する必要性は、例えばアンカーシート83がその下面に滑らない面を有する場合、減少する。開示されたアンカーシートにより、エリアラッグを、今までその床にエリアラッグを張るのが難しかった御影石、大理石、あるいは石材の床に取り付けることが可能である。これに加えて、カーペット81は、カーペット67および79と同様に挿入された模様をもつことが可能であり、例えば東洋風のカーペットさえも模倣することのできる比較的安価な模様のラグを始めて可能にし、それら模様はかなり精巧であることも可能であり、そこでは多数のカーペット片が単一のアンカーシート83上に敷設される。予め成形したアンカーシート83上に敷設されたカーペット片を用いて、不規則な模様のキルトあるいは自分自身で作ったカーペットを作り出すことさえ可能である。
【0056】
図26に示すように、大型シートまたはモジュール形態のいずれかのアンカーシートを相互に取り付けることもまた可能であり、そこではアンカーシート140が、フック部分142およびフックのないベース部分144からなる積層物から形成される。そのベース部分は、少なくとも2辺、好ましくは4辺でフック部分と重なり合う。ついで、アンカーシートの質量を、例えば継ぎ目148におけるように継ぎ目あるいは継ぎ目上に粘着剤(あるいはフックとループによる)により敷設されたテープ146(その上面にフックを有しても、有しなくてもよい)を用いて作り出すことができる。この方法で形成されたアンカーシートは、図27に見ることができ、比較的平坦な表面を与える。図27に示すように、フックテープを継ぎ目を接合するために用いる場合、フック150は、一般にアンカーシートの全面にわたって延びることになる。このようなアンカーシートは、図26あるいは27に示すように、取り付けられたクッション152から形成されてもよい。磨かれ、あるいは磨かれていない床などの構造的支持体の上に配置された場合、アンカーシートは、カーペット、タイル、セラミックタイル、木材等の装飾片の任意の組合せをいつでも受けることができ、それはフックとループとにより敷設することができる。張られる模様の限定されない配列は、例えば図27、32、33、および34に示すように、一時的な取り外し可能な冶具あるいは型板154の使用により形成され得る。型板は、枠組構造191用に下方に突き出ている櫛歯189の壁を有してもよい。例えば、犬用ブラシなどの櫛あるいはブラシに見られる、このような櫛歯は、型板154が取り除かれたとき、互いに当接関係でその位置に装飾用カバー片を厳密に誘導するのに十分剛く、細く、かつ可撓性を有する。また、図32は、より小さな型板155を示す。図33には、一般にプラスチック製の壁の枠組195から作製される他の型板193が示される。これはまた、いったん型板が取り除かれるとき、隙間なしにカーペット片197などの装飾片の挿入をもたらす。カーペット片197は、アンカーシート201あるいはフックテープ203上にフック199を取り付けるためにループ(図示せず)のある下側カバーを有する。
【0057】
図34に示すように、型板が取り除かれるとき、例えばカーペット片207および209がアンカーシート211上に相互に適切に間隔を置いて配置されるように間隔をもたらす。そのように、例えば型板の壁215が、適切な間隔を与えるための例えば箇所217に隣接する次の位置で、これが図34に示した型板の再使用によりもたらされるためにそのような間隔が、例えば型板の壁213でもたらされる。
【0058】
図26あるいは27に示すように、アンカーシートが安定化される場合、あるいは比較的大きなアンカーシートが用いられる場合、図28に示すように個々のサーフェイスカバー片156は、スリップカバー158を用いて、より容易に順番に敷設され得る。スリップカバー158は、スリップカバーをアンカーシート162に対して比較的水平な角度で維持することを可能にするようにスリップカバー158に対して上向きの角度で設けられるハンドル160をうまい具合に備えている。カバー片156は、敷設を誘導するために面164および166に沿って互いに組み合うような形を与えられる。
【0059】
アンカーシート162が、特に図26に示すようにブリッジするフック用テープ146の使用により、隣接するアンカーシート168に予め取りつけられる場合、カバー片170および172の次の列は、自然にアンカーシート162と168との間の継ぎ目174に重なり合うことになる。カバー片は、シート162と168との間の継ぎ目を補強することになるが、継ぎ目を作りあるいは維持するためには必要ではない。
【0060】
アンカーシートは、単一層あるいは積層された層から構成されてもよく、また要求によっては多数のアンカーシートを用いてもよい。従って、アンカーシートは、以前説明したようにクッション層を有してもよい。また、それは図27に示すようにフックのない領域175を備える別々に積層されたフックを有する層を有してもよい。
【0061】
図29に示すように、第1アンカーシートは、任意の恒久的あるいは着脱可能な手段(接着剤あるいはフックおよびループなど)によりシート177上で始めに予め組み立てることのできるサーフェイスカバー片176のキャリヤとして働くことができ、ついでこのような断片は、以前述べたように重ね合わせられて敷設するためのモジュールを作製するための恒久的または着脱可能のいずれかの手段により、変形例AおよびBで示すようなアンカーシート178上で組み立て得る。
【0062】
アンカーシート上のサーフェイスカバー片184およびサーフェイスカバー片182の組合せは、図30に示すように使用され得るものであり、アンカーシート180(この場合はクッション181を備える)は、以前開示した任意の方法により組み立てられ、取り付けられるか、あるいは、サーフェイスカバー182により共に保持される。また、このようなシート180は、作業即ち、ステープルにより簡単に直接床に取り付けることができ、あるいは特に立ちはだかる周囲条件により強制されない限り互いに隣接することによる浮動式であってもよい。インサート186を備えたサーフェイスカバー片184から作製された他の装飾的な模様は、図25に示した使用されるモジュールのようなカーペットモジュールに加え、あるいは予め組み立てられるカーペットモジュールであってもよい。図31は、被覆されることになっている現場に輸送されるアンカーシートモジュール219を示す。アンカーシートモジュール219は、付加的なモジュールに取り付けられて被覆用の装飾用カバー片(図示されていない)を敷設するためのアンカーシートの下張り材を形成することができ、このような装飾用カバー片は、219などのアンカーシートモジュールに着脱可能に取り付けるための相補的なループを有する。アンカーシートモジュール219は、その上面220および下面224を多数のフックで覆われた上層223と、下層225のオーバーラップ領域226が、隣接するモジュールの上層のオーバーラップ部分を着脱可能に取り付けるために、あるいはそのモジュールと隣接するモジュールの間の継ぎ目にオーバーラップする追加の断片を着脱可能に取り付けるために用意されるような方法で上層223に取り付けられた下層225とを有する。下層は、例えば図26、27、30、あるいは35に示すように、クッションなどの弾性材料(図33には図示されていない)と共にもたらされる。図33に示すアンカーシートモジュール219の着脱可能の取り付けは、フックおよびループの技術による。しかしながら、アンカーシートモジュール219の上層223および下層225は、任意の従来の方法、すなわち接着剤あるいはフックおよびループの技術を用いる恒久的または着脱可能のいずれかにより接合され得る。アンカーシートモジュールは、フックおよびループの技術により、あるいは粘着剤などの幾つかの他の着脱可能な方法により他のアンカーシートモジュールに接合され得る。
【0063】
「完成された」アンカーシートは、図26に示すようにモジュールとして、あるいは例えば図1に示すようにより大きなユニットとして最初に床上に敷設される場合、その継ぎ目は、例えば図1の13、あるいは図26の146のようにテープあるいはテープカバーで被覆したまま残すことができる。これは、アンカーシートアッセンブリが、装飾用カバーを敷設する前、例えば厨房あるいは浴室内で使用するために比較的防湿性のバリヤーを作ることを可能にする。
【0064】
「完成された」アンカーシートの下張材は、装飾用カバー片の容易な敷設をもたらし、また例えば、顧客が硬木から大理石へ切り換えることを望む、あるいは大理石のインサートあるいは硬木のふち飾りを加えることを望む場合、除去、交換、あるいは再設計するために容易な敷設をもたらす。モジュール片の切り揃えは、アンカーシートおよび装飾用カバーを組み合わせるロール巻き製品あるいはモジュールからなるユニットを扱わねばならない場合よりも容易となり得る。
【0065】
(カバー用モジュール)
図13に示すように、アンカーシート89は、より小さなモジュールで作製され得る。カーペット片91などの装飾用カバーは、例えば、カーペットタイルでもよい。それらが図13に示すように重なり合う関係で配置される場合、床に取り付けることなしに安定な敷設を提供するのに十分である質量がアンカーシート89およびカーペット片91により形成される可能性がある。それらは、断片91がカーペットでなく、寄木張りあるいはその他の剛い装飾用カバーの場合は、特にこの事例に当たる。しかしながら、アンカーシート89を床に取り付けることが望ましい場合、それは鋲留めあるいは釘により、あるいは従来のフックとループの技術を用いて容易に行うことができる。この場合は、アンカーシートが若干のフックカバーの除去の前に、しかしフックカバーを床に取り付けることなく、床に取り付けることができるように、さらにテープカバー95(テープカバーが用いられる場合)中にスリット、穿孔、あるいは孔93を有することが好ましいであろう。
【0066】
図35は、アンカーシートシステムの多用性を示している組み合わされた床を示す図である。アンカーシートの下張材202は、フックおよびループを用いて取り付けられる硬木のカバーユニット204と共に示されている。硬木のふち飾り206は、取り付けられたクッション212および広幅のカーペットロール210を伴うアンカーシート208を取り付けることができる領域を形成して取り付けられる。付加的な装飾用カバーは、セラミックタイルとプラスチックタイル、硬木とカーペットの両者を「混ぜ、かつマッチング」させることができる。
【0067】
図13aには、図13と似た配置が示されているが、そこでは模様は、全サーフェイスカバーを組み立てる前に、例えばカバー91およびアンカーシート89のユニットを作成するようなモジュール方法で組み込まれる。カバーモジュールと呼ぶ、このようなユニットの形態を下記に述べる。
【0068】
図14および15に示すように、取り付けの他の形態においては、カバーモジュールは、任意選択でその下面98にクッションと、実質上フック97で覆われた上面を有するアンカーシート96と、装飾的に仕上げられた上面100および実質上ループ101で覆われた下面を有するアンカーシート上に配置するための装飾用カバー99とを含んでいる。カバーモジュールは、図17に示すように面AAに沿って重ね合わされる形式で着脱可能に予め少しずらしフックの領域は露出BBしたまま残され、一方、装飾用カバーの下面上の若干のループもまた露出CCしたまま残されるように、取り付けられる。好ましくは布であるカバー片は、フック97を覆うことができるが、図18および18aに示すように一時なカバー106の使用は必要ではない。組み立て以前にフック面をごみが覆うのを防ぐためにカバー片を用いるのが賢明であるかもしれない。
【0069】
ついで、これらの予め組み立てたカバーモジュールは、現場に移送される。図18および18aに示すように、1つのカバーモジュールの装飾用カバーの下面に露出されたループ101と、隣接するカバーモジュールのアンカーシートの上面の露出されたフック97とを係合させるように、別々に隣接する方式で下に横たわる基体上に配置される。図18に示すように、その増大するモジュールからなるサーフェイスカバーに加えられた各カバーモジュール105は、薄くて剛いプラスチック片106により、確定されたカバーモジュール107のアンカーシートの露出されたフック上、その適切な位置に誘導される。剛いプラスチック片は、敷設の間に、フックとループの時期尚早な係合なしにユニットの配置および調整を可能にする。隣接するカバーモジュールのアンカーシートの上面にフックとを、1つのカバーモジュールの装飾用カバーの下面のループとを適正に調整させた後に、薄くて剛いプラスチック片は、水平面に平行に滑らせ、2つのユニットから離される。それによってその隣接されるユニットが、フックおよびループの技術により係合するのを可能にする。ついで、最後に加えられたカバーモジュールの任意のフックカバー片(図示せず)が、続くカバーモジュールの付加に備えて取り除かれる。カバーユニットを隣接するカバーユニットに対し、フックおよびループの技術により機械的に結合させて取り付けるという、この段階的な工程は、図19に示すように隣接するサーフェイスカバーを作り出すために繰り返される。図20は、一緒に取り付けられた2つのカバーモジュールの断面図を示す。
【0070】
カバーモジュールを使用する不利な点は、それらを長い距離にわたって調整することが難しいことである。好ましくは、アンカーシートは、隣接するアンカーシートに対して正確に置かれるべきであり、好ましくは装飾用カバーは、隣接するカバーモジュールの装飾用カバーに対して正確に置かれるべきである。長さAA、BB、あるいはCC(図17に示すように)が、少しだけでも離れているならば、多数のモジュールにわたって倍増されたこの量はサーフェイスカバーの不揃いに帰することになる。従って、もしアンカーシートおよび装飾用カバーが、カバーモジュール上で正確に調整されていないならば、実際にここで開示したようなオーバーラップシステムを容易に敷設することは不可能であろう。実際には図17に示したように正確な関係状態で、好ましくは精密に調整させるために機械を用いた工場における予備組立てにより、これらの予め取り付けられたモジュールを有することが必要である。装飾用カバーとアンカーシートの一定の調整を維持するために敷設場所で型紙あるいは型枠を用いることもまた可能であるが遅い。
【0071】
以前説明したように、アンカーシートが最初に敷設され、相互にあるいは床に、恒久的あるいは一時的のいずれかで結合されるところでは、図27、32、33、および34に示すように、無制限の数の被覆用の模様を敷設するために、一時的な取り除くことのできる型板、即ち冶具154を用いることができる。
【0072】
敷設のこの形態の1つの利点は、無制限に様々な模様を作り出すことができることである。異なる色あるいは模様の組合せが所望の場合、装飾用カバーあるいは全カバーモジュールを、取り除き、交換され、あるいは置き換えることができる。任意の模様を挿入することができ、もし標準寸法を用いるならば、模様は互換性をもつことができる。例えば、異なる色をもつカーペットのユニットは、独特なカーペットの図案あるいは様々なタイプのカバーモジュールの組合せを作り出すことができ、カーペットと硬木、あるいはセラミックタイルと大理石などを組み合わせ、続いて置き換え、あるいは交換して、さらに他の独特な配列を形成することができる。
【0073】
この手順を容易にするため、モジュールからなるサーフェイスカバーの別々のユニットを分離するために前述の薄くて剛いプラスチック片は、また用いられる。薄くて剛いプラスチック片は、隣接するユニットのフックとループのファスナの機械的に結合された部分の間に水平面に平行に挿入される。それによって、機械的結合を分割し、フックおよびループが互いに接触しないように保ち、ユニットをモジュールサーフェイスカバーから外し、取り除くことを可能にする。
【0074】
他の利点は、ほとんどの場合一緒に取り付けたとき、装飾用カバーの質量およびアンカーシートの剛性により、隣接するアンカーシートに対して、隣接するカバーモジュールのフックおよびループによる取り付けの結果生じるモジュールサーフェイスカバーを、下に横たわる基体に取り付けることを必要とせずに所定の位置にしっかり保持することを可能にするであろうということである。しかしながら、例えば壁カバーを伴うような選択されたカバーモジュールを基体に取り付ける必要がある場合には、それを鋲留め、釘打ち、接着剤により、あるいはフックおよびループの技術の使用により行うことができる。続いて加えられた隣接するモジュールに、フックおよびループの技術によりさらに結合されるはずのカバーモジュールのアンカーシートの露出した部分が、下に横たわる基体に鋲留めするために用いることができる。ついで、このような露出した部分は、隣接するカバーモジュールの装飾用カバーにより被覆される。このような別個の鋲留め地点は、図16、18、19、および21の中の108に示すようなものである。アンカーを地点108で、あるいはそれがより少ない点であってさえ基体に取り付けることは、ほとんどではないにしても多くの場合、十分な取り付けであるはずである。アンカーシートの厚さあるいは脆性によっては、アンカーシートに予めドリルであけられた孔を有するほうが賢明かもしれない。この場合、任意のフックカバーを取り除く前に、しかしフックカバーを床に取り付けないでアンカーシートを取り付けることができるように、さらにテープカバー(図示されていない)にスリット、穿孔、あるいは孔(図示されていない)を有することが好ましい。
【0075】
図22、23、および24は、図24に示すようなカバーモジュール110を用いる付加的なカーペットあるいはセラミックタイルの模様を示す。このようなカバーモジュールは、アンカーシート112、セラミックあるいはカーペットあるいは任意の他の適切な材料であってよいタイルあるいは装飾用カバー114からなる。通常、タイルあるいは装飾用カバー114およびアンカーシート112は、示されたとおり正確に所定の関係状態に工場で予め取り付けられる。もしタイルあるいは装飾用カバーがその下面にわたってループ、またその上面にわたってアンカーシート用フックを含むならば、現場で要求される場合、分離および再取り付けが可能である。恒久的な接着剤がタイル114とアンカーシート112の間の恒久的な結合に用いることができ、またはフックとループの特性(すなわち、取り付けおよび再取り付けでき、すぐれた水平強度をもつ)を有する一時的な接着剤を用いることができる。例えば図25に示したようにカバーモジュールは、異なる寸法であってもよく、異なる数のカバー片を含み大きなモジュールを形成するものでもよい。例えば図25に示したカバーモジュールは、単一のアンカーシート上で組み立てられた単一のモジュールであってもよい。この場合、アンカーシート130、134、136、および137は、1枚の単一なアンカーシートとして製造される。
【0076】
フックおよびループが用いられると仮定して、それから、アンカーシート112は、図14および18のフック97に似たフックで覆われることになり、そのタイルの下面は、図15および17のループ101に似たループで覆われることになる。図22の116のようなタイルおよび装飾用カバーが、アンカーシート112、118、120、および122に重なり合い、結合し、かつこれらのアンカーシートを結合させるのに役立つ。もしタイルがカーペットタイルならば、114、116、およびセンタータイル124を含むその他のものなどのタイルは、より大きなカーペット片の打抜きにより形成することができる。この場合、図23に示したように「グラウト」形状の間隔用部品126が形成される。また、もし対照的な色の他のカーペットが裁断される場合、これらの片はそのようなカーペットから裁断された他の類似の形状の模様と共に用いることができる。この片126(図23に示す)は、もしそれがタイル114あるいは124を作製するために用いたカーペットから生まれたものならば、別の模様に用いるために使用されなくなる。断片126と同じ形状の新しい断片(図示されていない)が含まれることになる(対照的な色のカーペットの打抜きによる)。
【0077】
このような装飾的模様の126などのセパレータを用いることによって、同系色が出会う場所を極力少なくすることができる。部品126に対照的な色を用いることによって、視線は、同系だが同一ではない色合いの直線が出会う若干の欠陥よりもむしろ模様に引きつけられる。従って、図22あるいは25の模様の中では、類似の色は、例えば図23の125、あるいは図25の119においてのみ出会う。同じ色が出会い続くマッチングにとって難しさをもたらすことになる場所をなくすために、第3の、あるいはより多くの色さえも提供することが可能である。図25に、例えばタイル128がアンカーシート134上に設置される他の配置を示す。模様は似ているが、タイルあるいは装飾用カバーは、アンカーシート134に対して異なる方向を向いている。この場合、タイル128は、例えばアンカーシート130および134と重なるが、アンカーシート134および136は、図23に示すようにメイダリアン132により、またインサートあるいはまだ図25の配列で敷設されていない「グラウト」126により取り付けられる。
【0078】
114あるいは128などのタイルがセラミックタイルの場合、例えばタイル114、116、およびメダイヨン124の間の間隔は、図22に示したものより小さいので、アンカーシートに対してそれらを所定の寸法に作ることが可能であり、その場合、ゴムのコーキングなど弾性グラウトが現実のグラウトをシミュレートするようにタイルの間の空間に摩擦バメではめ込まれるか、あるいはゴムのコーキングがタイル114あるいはメダイヨン124の周りに適合するように、ある寸法の弾性帯としてもたらされる。このような弾性帯は、110などのカバーモジュールが組み立てられる前にタイル上で予め敷設することさえ可能である。これに加えて、実際のグラウトは、タイル間の間隙へ直接用いることさえ可能である。
【0079】
様々な実施形態における本発明のおよびカバーモジュールは、Pacioneによる米国特許第4,822,658号(特許文献5)に開示されたフックおよびループシステムのようなループを伴って作製された装飾用カバーあるいはカーペットの敷設において多用性を増加させることを可能にする。装飾用カバーおよびアンカーシートが予め取り付けられているカバーモジュールを用いて、露出された重なる面積に対する取付け面積を減少させることが可能であり、また引き離しまた再び取り付けることのできる接着剤のための、あるいはこのような露出された領域においてフックおよびループのための取付け用面積を低減することが可能である。アンカーシートにより、カーペット、およびその他の装飾用カバーは、表面を破壊することなく、ほとんどどのような面上にも容易に敷設することができる。これはカーペットあるいは硬木などの下に横たわる基体を取り除き、表面から膠などの接着剤を剥がす必要性をなくす。新しい装飾用カバーにより簡単に被覆されるので、もはやカーペットなどの大量の装飾用カバーを配置しなくてもよい。さらに本発明により、一時的にこのような床をカーペットあるいはタイルで被覆することなく大理石などの高価な床を損傷させずに後に使用するために維持することが可能となる。
【0080】
本発明の幾つかの実施例を開示したが、添付の特許請求の範囲で請求されるような本発明の変形形態および組み合わせの全てを対象として含むことを意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆される表面に輸送され付加的なモジュールに取付けられ、相補形ループの基材を有する上張りの装飾用カバー片を敷設するためのフックで覆われたアンカーシートモジュール(219)であって、
上面(220)および下面(224)を有し、少なくとも上面(220)が複数個のフックで覆われる上層(223)と、
前記上層(223)の下面(224)に取付けられる下層(225)と、を含み、
前記下層(225)は、該下層(225)への前記上層(223)の取付け後、隣接するモジュールの前記上層におけるオーバーラップ部分、または、モジュールと隣接するモジュールとの間の継ぎ目に重なり合う付加的な一片における着脱可能な取り付けのための前記下層(225)におけるオーバーラップ領域(226)が設けられるように、寸法を有するアンカーシートモジュール(219)。
【請求項2】
各モジュールにおける前記上層(223)および前記下層(225)は、恒久的に取り付けられる請求項1記載のアンカーシートモジュール(219)。
【請求項3】
前記アンカーシートモジュールの下層(225)のオーバーラップ領域(226)と、前記アンカーシートモジュールの上層(223)のオーバーラップ領域(226)とが、相補形フックおよびループの取付けシステムによる隣接するアンカーシートモジュールのオーバーラップ領域への取り付けによって、隣接するアンカーシートモジュールへのそのアンカーシートモジュールの着脱可能な取付手段を備える請求項1記載のアンカーシートモジュール(219)。
【請求項4】
前記アンカーシートモジュール(219)の下層(225)の下面が、弾性を持つクッションで覆われる請求項1記載のアンカーシートモジュール(219)。
【請求項1】
被覆される表面に輸送され付加的なモジュールに取付けられ、相補形ループの基材を有する上張りの装飾用カバー片を敷設するためのフックで覆われたアンカーシートモジュール(219)であって、
上面(220)および下面(224)を有し、少なくとも上面(220)が複数個のフックで覆われる上層(223)と、
前記上層(223)の下面(224)に取付けられる下層(225)と、を含み、
前記下層(225)は、該下層(225)への前記上層(223)の取付け後、隣接するモジュールの前記上層におけるオーバーラップ部分、または、モジュールと隣接するモジュールとの間の継ぎ目に重なり合う付加的な一片における着脱可能な取り付けのための前記下層(225)におけるオーバーラップ領域(226)が設けられるように、寸法を有するアンカーシートモジュール(219)。
【請求項2】
各モジュールにおける前記上層(223)および前記下層(225)は、恒久的に取り付けられる請求項1記載のアンカーシートモジュール(219)。
【請求項3】
前記アンカーシートモジュールの下層(225)のオーバーラップ領域(226)と、前記アンカーシートモジュールの上層(223)のオーバーラップ領域(226)とが、相補形フックおよびループの取付けシステムによる隣接するアンカーシートモジュールのオーバーラップ領域への取り付けによって、隣接するアンカーシートモジュールへのそのアンカーシートモジュールの着脱可能な取付手段を備える請求項1記載のアンカーシートモジュール(219)。
【請求項4】
前記アンカーシートモジュール(219)の下層(225)の下面が、弾性を持つクッションで覆われる請求項1記載のアンカーシートモジュール(219)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図13A】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図18A】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図13A】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図18A】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2012−101108(P2012−101108A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−2203(P2012−2203)
【出願日】平成24年1月10日(2012.1.10)
【分割の表示】特願2000−539734(P2000−539734)の分割
【原出願日】平成11年1月11日(1999.1.11)
【出願人】(500336421)タック ファスト システムズ ソシエテ アノニム (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月10日(2012.1.10)
【分割の表示】特願2000−539734(P2000−539734)の分割
【原出願日】平成11年1月11日(1999.1.11)
【出願人】(500336421)タック ファスト システムズ ソシエテ アノニム (7)
【Fターム(参考)】
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