アンテナ
【課題】性能の劣化を抑えつつ小型化されたアンテナを提供する。
【解決手段】アンテナ1は、基板11と素子部材12とを備えている。基板11の表面Aには、導体パターンからなる接地パターン111および給電パターン112が設けられている。素子部材12は、折れ曲がった板金からなり、基板11上に配置されている。素子部材12は、立上り部121と、並行部122と、戻り部123とを備えている。立上り部121は、給電パターン112から基板11に対して立ち上がっている。並行部122は、立上り部121の先端から折れ曲がって基板11の表面に板面を向けて表面Aに並行して延びている。戻り部123は、並行部122から折れ曲がって基板11の表面Aまで戻る。基板11は、表面Aに、戻り部123に接してさらに延びる、接地パターン111および給電パターン112とは別の導体パターンからなる延長パターン113を備えている。
【解決手段】アンテナ1は、基板11と素子部材12とを備えている。基板11の表面Aには、導体パターンからなる接地パターン111および給電パターン112が設けられている。素子部材12は、折れ曲がった板金からなり、基板11上に配置されている。素子部材12は、立上り部121と、並行部122と、戻り部123とを備えている。立上り部121は、給電パターン112から基板11に対して立ち上がっている。並行部122は、立上り部121の先端から折れ曲がって基板11の表面に板面を向けて表面Aに並行して延びている。戻り部123は、並行部122から折れ曲がって基板11の表面Aまで戻る。基板11は、表面Aに、戻り部123に接してさらに延びる、接地パターン111および給電パターン112とは別の導体パターンからなる延長パターン113を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナには、電子機器内に設置されるタイプのものがある。このようなタイプのアンテナには、小型化・薄型化が求められている。例えば、特許文献1には、グランドプレーンに立設する直立エレメントと、折り返しエレメントとを有するアンテナ装置の原理が示されている。また、具体的な構造として、例えば特許文献2には、チップアンテナを有するアンテナ装置が示されている。チップアンテナは、誘電体基体と誘電体基体上に配置された放射電極を有する。また、特許文献3には、板状の金属を加工して形成された放射板からなるアンテナが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−244668号公報
【特許文献2】国際公開第2006/134701号パンフレット
【特許文献3】特開2010−259048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アンテナには、特性の劣化を抑えつつ、更なる小型化が求められている。
【0005】
本発明は上記問題点を解決し、性能の劣化を抑えつつ小型化したアンテナを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明のアンテナは、表面に導体パターンからなる接地パターンおよび給電パターンが設けられた基板と、
上記基板上に配置された、折れ曲がった板金からなる素子部材とを備え、
上記素子部材が、
上記給電パターンから上記基板に対して立ち上がる立上り部と、
上記立上り部の先端から折れ曲がって上記基板の表面に板面を向けてこの表面に並行して延びた並行部と、
上記並行部から折れ曲がって上記基板の表面まで戻る戻り部とを備え、
上記基板が、上記表面に、上記戻り部に接してこの戻り部からさらに延びる、上記接地パターンおよび上記給電パターンとは別の導体パターンからなる延長パターンを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明のアンテナでは、給電パターンに接続したアンテナ素子が、素子部材の板金からなる立上り部、並行部および戻り部に加え、基板表面の導体パターンからなる延長パターンによって構成される。素子部材による立体構造によって放射性能の劣化が抑えられ、しかも、アンテナ素子の先端部分が、基板表面の導体パターンで形成されることによって、立体部分の容積が縮小し、全体として小型化する。
【0008】
ここで、上記本発明のアンテナにおいて、上記素子部材が、上記立上り部の途中から折れ曲がり、上記並行部と略垂直の板面をなして上記表面に並行して延びた、垂直面並行部を備えたものが好ましい。
【0009】
垂直面並行部は、上記の立上り部、並行部、戻り部、および延長パターンからなるアンテナ素子とは異なる第2のアンテナ素子として機能する。垂直面並行部は、立上り部の途中から折れ曲がって延び、並行部と基板表面の間の領域に配置される。このため、この領域の空間が有効に利用される。また、垂直面並行部が並行部に対し略垂直の板面をなすことで、垂直面並行部と並行部との間における干渉が抑えられる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、特性の劣化を抑えつつ小型化したアンテナが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のアンテナの一実施形態を示す第1の斜視図である。
【図2】本発明のアンテナの一実施形態を示す第2の斜視図である。
【図3】本発明のアンテナの一実施形態を示す第3の斜視図である。
【図4】本発明のアンテナの一実施形態を示す第4の斜視図である。
【図5】図1〜4に示すアンテナの基板を示す斜視図である。
【図6】図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す第1の斜視図である。
【図7】図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す第2の斜視図である。
【図8】図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す第3の斜視図である。
【図9】実施例の構成を示す平面図である。
【図10】図9に示すアンテナの測定結果を示すグラフである。
【図11】図9に示すアンテナの周波数特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1〜4は、本発明のアンテナの一実施形態を示す斜視図である。図1〜4には、アンテナ1を互いに異なる角度から見た外観が示されている。
【0014】
図1〜4に示すアンテナ1は、3つの周波数帯域で電波を送受信するためのマルチバンドアンテナである。アンテナ1は、第1共振周波数を含む帯域、第1共振周波数より高い第2共振周波数を含む帯域、および、第2共振周波数より高い第3共振周波数を含む帯域で動作する。第1の共振周波数、第2の共振周波数、および第3共振周波数は、例えば無線LANを想定した場合、それぞれ約2.5GHz、約5.2GHz、および約5.8GHzである。アンテナ1は、広帯域における送受信機能を有している。例えば、第2の共振周波数および第3共振周波数は、無線LANにおける5GHz帯をカバーする。
【0015】
アンテナ1は、基板11と、基板11上に配置された素子部材12とを備えている。
【0016】
基板11は、平板状の基板本体110と、基板本体110の表面に設けられた導体パターン111,112,113を有している。導体パターン111,112,113は、接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113である。
【0017】
[基板]
図5は、図1〜4に示すアンテナの基板を示す斜視図である。図5には、図1に示す姿勢のアンテナ1から、素子部材12を取り除いた状態が示されている。図5も参照して基板11について説明する。
【0018】
基板本体110は、絶縁材料(誘電材料)からなる板状の部材である。本実施形態の基板本体110は矩形状である。接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113は、基板本体110の表裏面のうちの一方の面Aに設けられている。この一方の面Aが、本発明にいう表面に対応する。以降の説明でも、この一方の面Aを表面Aと称する。
【0019】
接地パターン111は、基板本体110の、表面A側の平面視において、素子部材12よりも大きい面積を有している。接地パターン111は、基板本体110の表面Aの半分以上を占める。給電パターン112は、接地パターン111の近傍に配置されている。接地パターン111のうち、給電パターン112に近接した部分と、給電パターン112とには、図示しない送受信装置からの一対の電線が接続され、電力が供給される。なお、給電パターン112については、電力供給のため延長された構成も採用可能である。
【0020】
延長パターン113は、接地パターン111に対し、給電パターン112を挟んだ反対側に設けられている。延長パターン113は、矩形の枠状である。
【0021】
接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113は、例えば、基板本体110表面に形成された金属層をエッチングすることによって、基板本体110と一体に形成される。
【0022】
素子部材12は、基板11の、接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113に半田接続されている。ただし、接続手段は半田に限られず、例えば導電性の接着剤も採用可能である。
【0023】
[素子部材]
図6〜8は、図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す斜視図である。図6〜8には、素子部材12を互いに異なる角度から見た外観が示されている。図1〜4および図6〜8を参照して基板11について説明する。
【0024】
素子部材12は、折れ曲がった板金で形成されている。より詳細には、素子部材12は、導電性の金属板を打抜き加工および折曲げ加工することによって形成されている。素子部材12は、外形が概略直方体状となっており、板状の各部が直方体の面に沿うように設けられている。
【0025】
素子部材12は、立上り部121、並行部122、戻り部123、垂直面並行部124、および接地部125を備えている。立上り部121、並行部122、戻り部123、垂直面並行部124、および接地部125は、いずれも板状であり、互いに連続している。
【0026】
立上り部121は、給電パターン112から基板11に対して略垂直に立ち上がった壁状の部分である。
【0027】
並行部122は、立上り部121の先端から略垂直に折れ曲がって延びた部分である。並行部122は、基板11の表面Aに板面を向けて、表面Aに並行して延びる。並行部122は、立上り部121に続く第1の延伸部122aと、基板11の表面Aに板面を向けたまま、第1の延伸部122aの先から略垂直に曲がって延びた第2の延伸部122bとを有する。
【0028】
戻り部123は、立上り部121から延びた並行部122の先端付近から略垂直に折れ曲がって基板11の表面Aまで戻る部分である。戻り部123は、より詳細には、第2の延伸部122bにおける先端付近から折れ曲がって延びる壁状の部分である。基板11の延長パターン113は、戻り部123の基板11と接する位置に設けられている。より詳細には、戻り部123は、枠状の延長パターン113のうち、接地パターン111から最も離れた部分に接する。つまり、延長パターン113は、戻り部123から、接地パターン111に向かってさらに延びている。
【0029】
垂直面並行部124は、立上り部121の途中から折れ曲がり、並行部122と略垂直の板面をなして表面Aに並行して延びている。垂直面並行部124は、並行部122と、基板11の表面Aとの間の領域に配置されている。より詳細には、垂直面並行部124は、並行部122の縁と並行している。垂直面並行部124の先端部分は、並行部122の第2の延伸部122bが第1の延伸部122aの先から垂直に曲がる形状に沿って、略垂直に折れ曲がっている。
【0030】
接地部125は、並行部122の、立上り部121との境近傍から分岐して延びている。接地部125は、基板11の表面Aに板面を向けてU字状に曲がって延びたU字部125aと、U字部125aの先から略垂直に折れ曲がって基板11の表面Aまで戻る接地戻り部125bとを有する。並行部122と、接地部125のU字部125aとは、基板11の表面Aから同じ高さにある。また、並行部122の第1の延伸部122aと第2の延伸部122bは直角の角をなしている。接地部125のU字部125aは、第1の延伸部122aと第2の延伸部122bによる角の内側に配置されている。
【0031】
立上り部121の下端部分、つまり、基板11と接する部分は、略垂直に折れ曲がり基板11に板面を向けた接続固定部121cが設けられている。戻り部123の下端部分にも、略垂直に折れ曲がり基板11に板面を向けた接続固定部123cが設けられている。また、接地部125の接地戻り部125aの下端部分にも、略垂直に折れ曲がり基板11に板面を向けた接続固定部125cが設けられている。これら3つの接続固定部121c,123c,125cが基板11の給電パターン112、延長パターン113、および接地パターン111にそれぞれ半田接続されることで、素子部材12が基板11に強固に固定される。素子部材12が基板11に3点で固定されるので機械的な強度が高い。
【0032】
[アンテナの機能]
図1〜4に示すアンテナ1において、接地パターン111から、接地部125、並行部122、戻り部123を経て、基板11の延長パターン113の先端(枠状の延長パターン113における、戻り部123とは反対側の地点)に至る距離は、アンテナ1の第1の共振周波数の波長の1/4の長さを有する。したがって、アンテナ1では、第1の共振周波数に対し、接地部125、並行部122、戻り部123、および延長パターン113を素子本体とし、立上り部121を給電素子とする逆F型アンテナが形成される。
【0033】
また、接地パターン111から、接地部125、立上り部121を経て、垂直面並行部124先端に至る距離は、アンテナ1の第2の共振周波数の波長の1/4の長さを有する。したがって、アンテナ1では、第2の共振周波数に対し、接地部125、立上り部121、および垂直面並行部124を素子本体とし、立上り部121の一部を給電素子とする逆F型アンテナが形成される。
【0034】
また、給電パターン112から、立上り部121および接地部125を経て、接地パターン111に至る距離は、アンテナ1の第3の共振周波数の波長の1/4の長さを有する。したがって、アンテナ1では、第3の共振周波数に対し、立上り部121および接地部125を素子本体とする、折り返しモノポールアンテナが形成される。
【0035】
したがって、アンテナ1は、第1共振周波数を含む帯域、第2共振周波数を含む帯域、および第3共振周波数を含む帯域の3つの周波数帯域で電波を送受信するためのマルチバンドアンテナとして機能する。
【0036】
本実施形態のアンテナ1は、素子本体に、基板11に略垂直に立ち上がる部分、すなわち立上り部121、戻り部123、および、接地部125の接地戻り部125bが含まれている。また、並行部122、垂直面並行部124および接地部125は、基板11から浮いた状態に配置されている。このため、素子本体がすべて共通の平面上に配置された場合に比べ、放射される電波の偏波の方向が分散する。また、アンテナ1の周囲の空間において、素子部材12に対し基板11を挟んで反対側の空間も含めた広い範囲に放射がなされる。
【0037】
また、本実施形態のアンテナ1は、第1の共振周波数に対し素子本体として機能する部分のうち、接地部125、立上り部121、並行部122、および戻り部123が板金からなり、延長パターン113が基板11の表面Aに設けられた導体パターンからなる。このため、素子本体として機能する部分をすべて板金で形成した場合に比べ、基板11から離れて(浮いて)延びる部分の長さが短い。したがって、アンテナ1の全体の容積が小さい。また、延長パターン113は、戻り部123と接する位置から、接地パターン111に向かって広がっている。このため、基板11の表面Aの領域のうち、この基板11から浮いた並行部122および接地部125の直下に当たる領域が有効に利用される。したがって、アンテナ1が小型化する。
【0038】
また、本実施形態のアンテナ1では、垂直面並行部124が、並行部122と基板11との間の領域に配置されている。したがって、アンテナ1全体の容積や面積を増加させることなく、第2の共振周波数に対応するアンテナ素子が追加されている。また、垂直面並行部124が、並行部122と略垂直の板面をなすことで、垂直面並行部124と並行部122との間における干渉が抑えられる。
【0039】
また、本実施形態のアンテナ1では、延長パターン113は矩形の枠状に形成されている。このため、垂直面並行部124と近接して延びた辺の太さと、その対辺に当たる部分の太さとが、設計段階で調整しやすい。したがって、垂直面並行部124に流れる第2の共振周波数の電流による、延長パターン113への電磁誘導の影響を、設計で最小限に調整することが容易である。
【0040】
[実施例]
上述した実施形態に基づくアンテナを作成し、特性を測定した。アンテナ1の各素子の寸法は、第1の共振周波数、第2の共振周波数、および第3共振周波数が、それぞれ約2.5GHz、約5.2GHz、および約5.8GHzになる寸法とした。作成したアンテナ1を、電子機器の例として液晶テレビの液晶パネルを想定した金属板の裏面に装着した。
【0041】
また、比較例として、基板の導体パターンのみで、アンテナ1と同じ寸法の素子を形成した平面型のアンテナを作成した。比較例のアンテナも、実施例のアンテナ1と同様に、金属板の裏面に装着した。
【0042】
図9は、実施例の構成を示す平面図である。図9には、例えば液晶テレビの液晶パネルを想定した場合に、液晶テレビの上から見た配置が示されている。図9のパート(A)には、基板11および素子部材12を有する本実施形態のアンテナ1が、絶縁性のスペーサ4を介して金属板3に取り付けられた状態が示されている。パート(B)には、比較例である平面型のアンテナ5がスペーサ6を介して金属板3に取り付けられた状態が示されている。
【0043】
ここで、アンテナ1,5は、例えば液晶テレビを想定した場合に、液晶パネルの背面に配置されることとなる。矢印Fは、液晶テレビすなわち電子機器の正面を表している。金属板3は、液晶パネルを想定して厚さ13mmとしている。また、アンテナ1,5は、電子機器の筐体内に配置されると想定し、実施例および比較例共に、金属板3から8.2mmまでの空間に配置することとした。この配置条件の下で放射特性をできる限り良好にするため、アンテナ1,5を金属板3からできる限り離すようにスペーサ4,6を形成した。
【0044】
図9に示す2つのアンテナ1,5について、アンテナ1,5を含む水平面における各方向について、電界の強度を測定した。
【0045】
図10は、図9に示すアンテナの測定結果を示すグラフである。図10のパート(A)には、図9のパート(A)に示す実施例の測定結果が示されている。図10のパート(B)には、図9のパート(B)に示す比較例の測定結果が示されている。
【0046】
測定結果は、アンテナ1,5(図9参照)を含む水平面における各方向についての、電界の強度(単位は[dB])である。周波数は2.5GHzである。図10にも、図9に対応し、正面を表す矢印Fが示されている。グラフには、水平偏波成分H、垂直偏波成分V、および、水平偏波成分Hと垂直偏波成分Vとの和(H+V)の3つの電界の強度が示されている。
【0047】
例えば、水平偏波成分Hと垂直偏波成分Vとの和(H+V)の電界を比較すると、パート(A)に示す実施例の電界は、全方向において、パート(B)に示す実施例の電界よりも大きい。特に、矢印Fで示す前方、すなわち、アンテナ1に対し金属板3を挟んだ反対側の多くの領域において5[dB]よりも大きい。
【0048】
図11は、図9に示すアンテナの周波数特性を示すグラフである。図11には、図9に示す実施例のアンテナ1、および比較例のアンテナ5の双方の周波数特性が示されている。図11のグラフに示すように、実施例のアンテナナ1の特性は、2.5GHzの領域を含むすべての通信領域において、比較例のアンテナ5よりも良好である。
【0049】
なお、上述した実施形態には、本発明にいうアンテナの例として、3つの共振周波数を有するアンテナ1が示されている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、本発明にいるアンテナは、1つまたは2つの共振周波数を有するものであってもよく、また、4つ以上の共振周波数を有するものであってもよい。
【0050】
また、アンテナの共振周波数は、約2.5GHz、約5.2GHz、および約5.8GHzと異なる周波数であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 アンテナ
11 基板
111 接地パターン
112 給電パターン
113 延長パターン
12 素子部材
121 立上り部
122 並行部
123 戻り部
124 垂直面並行部
125 接地部
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナには、電子機器内に設置されるタイプのものがある。このようなタイプのアンテナには、小型化・薄型化が求められている。例えば、特許文献1には、グランドプレーンに立設する直立エレメントと、折り返しエレメントとを有するアンテナ装置の原理が示されている。また、具体的な構造として、例えば特許文献2には、チップアンテナを有するアンテナ装置が示されている。チップアンテナは、誘電体基体と誘電体基体上に配置された放射電極を有する。また、特許文献3には、板状の金属を加工して形成された放射板からなるアンテナが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−244668号公報
【特許文献2】国際公開第2006/134701号パンフレット
【特許文献3】特開2010−259048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アンテナには、特性の劣化を抑えつつ、更なる小型化が求められている。
【0005】
本発明は上記問題点を解決し、性能の劣化を抑えつつ小型化したアンテナを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明のアンテナは、表面に導体パターンからなる接地パターンおよび給電パターンが設けられた基板と、
上記基板上に配置された、折れ曲がった板金からなる素子部材とを備え、
上記素子部材が、
上記給電パターンから上記基板に対して立ち上がる立上り部と、
上記立上り部の先端から折れ曲がって上記基板の表面に板面を向けてこの表面に並行して延びた並行部と、
上記並行部から折れ曲がって上記基板の表面まで戻る戻り部とを備え、
上記基板が、上記表面に、上記戻り部に接してこの戻り部からさらに延びる、上記接地パターンおよび上記給電パターンとは別の導体パターンからなる延長パターンを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明のアンテナでは、給電パターンに接続したアンテナ素子が、素子部材の板金からなる立上り部、並行部および戻り部に加え、基板表面の導体パターンからなる延長パターンによって構成される。素子部材による立体構造によって放射性能の劣化が抑えられ、しかも、アンテナ素子の先端部分が、基板表面の導体パターンで形成されることによって、立体部分の容積が縮小し、全体として小型化する。
【0008】
ここで、上記本発明のアンテナにおいて、上記素子部材が、上記立上り部の途中から折れ曲がり、上記並行部と略垂直の板面をなして上記表面に並行して延びた、垂直面並行部を備えたものが好ましい。
【0009】
垂直面並行部は、上記の立上り部、並行部、戻り部、および延長パターンからなるアンテナ素子とは異なる第2のアンテナ素子として機能する。垂直面並行部は、立上り部の途中から折れ曲がって延び、並行部と基板表面の間の領域に配置される。このため、この領域の空間が有効に利用される。また、垂直面並行部が並行部に対し略垂直の板面をなすことで、垂直面並行部と並行部との間における干渉が抑えられる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、特性の劣化を抑えつつ小型化したアンテナが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のアンテナの一実施形態を示す第1の斜視図である。
【図2】本発明のアンテナの一実施形態を示す第2の斜視図である。
【図3】本発明のアンテナの一実施形態を示す第3の斜視図である。
【図4】本発明のアンテナの一実施形態を示す第4の斜視図である。
【図5】図1〜4に示すアンテナの基板を示す斜視図である。
【図6】図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す第1の斜視図である。
【図7】図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す第2の斜視図である。
【図8】図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す第3の斜視図である。
【図9】実施例の構成を示す平面図である。
【図10】図9に示すアンテナの測定結果を示すグラフである。
【図11】図9に示すアンテナの周波数特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1〜4は、本発明のアンテナの一実施形態を示す斜視図である。図1〜4には、アンテナ1を互いに異なる角度から見た外観が示されている。
【0014】
図1〜4に示すアンテナ1は、3つの周波数帯域で電波を送受信するためのマルチバンドアンテナである。アンテナ1は、第1共振周波数を含む帯域、第1共振周波数より高い第2共振周波数を含む帯域、および、第2共振周波数より高い第3共振周波数を含む帯域で動作する。第1の共振周波数、第2の共振周波数、および第3共振周波数は、例えば無線LANを想定した場合、それぞれ約2.5GHz、約5.2GHz、および約5.8GHzである。アンテナ1は、広帯域における送受信機能を有している。例えば、第2の共振周波数および第3共振周波数は、無線LANにおける5GHz帯をカバーする。
【0015】
アンテナ1は、基板11と、基板11上に配置された素子部材12とを備えている。
【0016】
基板11は、平板状の基板本体110と、基板本体110の表面に設けられた導体パターン111,112,113を有している。導体パターン111,112,113は、接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113である。
【0017】
[基板]
図5は、図1〜4に示すアンテナの基板を示す斜視図である。図5には、図1に示す姿勢のアンテナ1から、素子部材12を取り除いた状態が示されている。図5も参照して基板11について説明する。
【0018】
基板本体110は、絶縁材料(誘電材料)からなる板状の部材である。本実施形態の基板本体110は矩形状である。接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113は、基板本体110の表裏面のうちの一方の面Aに設けられている。この一方の面Aが、本発明にいう表面に対応する。以降の説明でも、この一方の面Aを表面Aと称する。
【0019】
接地パターン111は、基板本体110の、表面A側の平面視において、素子部材12よりも大きい面積を有している。接地パターン111は、基板本体110の表面Aの半分以上を占める。給電パターン112は、接地パターン111の近傍に配置されている。接地パターン111のうち、給電パターン112に近接した部分と、給電パターン112とには、図示しない送受信装置からの一対の電線が接続され、電力が供給される。なお、給電パターン112については、電力供給のため延長された構成も採用可能である。
【0020】
延長パターン113は、接地パターン111に対し、給電パターン112を挟んだ反対側に設けられている。延長パターン113は、矩形の枠状である。
【0021】
接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113は、例えば、基板本体110表面に形成された金属層をエッチングすることによって、基板本体110と一体に形成される。
【0022】
素子部材12は、基板11の、接地パターン111、給電パターン112、および延長パターン113に半田接続されている。ただし、接続手段は半田に限られず、例えば導電性の接着剤も採用可能である。
【0023】
[素子部材]
図6〜8は、図1〜4に示すアンテナの素子部材を示す斜視図である。図6〜8には、素子部材12を互いに異なる角度から見た外観が示されている。図1〜4および図6〜8を参照して基板11について説明する。
【0024】
素子部材12は、折れ曲がった板金で形成されている。より詳細には、素子部材12は、導電性の金属板を打抜き加工および折曲げ加工することによって形成されている。素子部材12は、外形が概略直方体状となっており、板状の各部が直方体の面に沿うように設けられている。
【0025】
素子部材12は、立上り部121、並行部122、戻り部123、垂直面並行部124、および接地部125を備えている。立上り部121、並行部122、戻り部123、垂直面並行部124、および接地部125は、いずれも板状であり、互いに連続している。
【0026】
立上り部121は、給電パターン112から基板11に対して略垂直に立ち上がった壁状の部分である。
【0027】
並行部122は、立上り部121の先端から略垂直に折れ曲がって延びた部分である。並行部122は、基板11の表面Aに板面を向けて、表面Aに並行して延びる。並行部122は、立上り部121に続く第1の延伸部122aと、基板11の表面Aに板面を向けたまま、第1の延伸部122aの先から略垂直に曲がって延びた第2の延伸部122bとを有する。
【0028】
戻り部123は、立上り部121から延びた並行部122の先端付近から略垂直に折れ曲がって基板11の表面Aまで戻る部分である。戻り部123は、より詳細には、第2の延伸部122bにおける先端付近から折れ曲がって延びる壁状の部分である。基板11の延長パターン113は、戻り部123の基板11と接する位置に設けられている。より詳細には、戻り部123は、枠状の延長パターン113のうち、接地パターン111から最も離れた部分に接する。つまり、延長パターン113は、戻り部123から、接地パターン111に向かってさらに延びている。
【0029】
垂直面並行部124は、立上り部121の途中から折れ曲がり、並行部122と略垂直の板面をなして表面Aに並行して延びている。垂直面並行部124は、並行部122と、基板11の表面Aとの間の領域に配置されている。より詳細には、垂直面並行部124は、並行部122の縁と並行している。垂直面並行部124の先端部分は、並行部122の第2の延伸部122bが第1の延伸部122aの先から垂直に曲がる形状に沿って、略垂直に折れ曲がっている。
【0030】
接地部125は、並行部122の、立上り部121との境近傍から分岐して延びている。接地部125は、基板11の表面Aに板面を向けてU字状に曲がって延びたU字部125aと、U字部125aの先から略垂直に折れ曲がって基板11の表面Aまで戻る接地戻り部125bとを有する。並行部122と、接地部125のU字部125aとは、基板11の表面Aから同じ高さにある。また、並行部122の第1の延伸部122aと第2の延伸部122bは直角の角をなしている。接地部125のU字部125aは、第1の延伸部122aと第2の延伸部122bによる角の内側に配置されている。
【0031】
立上り部121の下端部分、つまり、基板11と接する部分は、略垂直に折れ曲がり基板11に板面を向けた接続固定部121cが設けられている。戻り部123の下端部分にも、略垂直に折れ曲がり基板11に板面を向けた接続固定部123cが設けられている。また、接地部125の接地戻り部125aの下端部分にも、略垂直に折れ曲がり基板11に板面を向けた接続固定部125cが設けられている。これら3つの接続固定部121c,123c,125cが基板11の給電パターン112、延長パターン113、および接地パターン111にそれぞれ半田接続されることで、素子部材12が基板11に強固に固定される。素子部材12が基板11に3点で固定されるので機械的な強度が高い。
【0032】
[アンテナの機能]
図1〜4に示すアンテナ1において、接地パターン111から、接地部125、並行部122、戻り部123を経て、基板11の延長パターン113の先端(枠状の延長パターン113における、戻り部123とは反対側の地点)に至る距離は、アンテナ1の第1の共振周波数の波長の1/4の長さを有する。したがって、アンテナ1では、第1の共振周波数に対し、接地部125、並行部122、戻り部123、および延長パターン113を素子本体とし、立上り部121を給電素子とする逆F型アンテナが形成される。
【0033】
また、接地パターン111から、接地部125、立上り部121を経て、垂直面並行部124先端に至る距離は、アンテナ1の第2の共振周波数の波長の1/4の長さを有する。したがって、アンテナ1では、第2の共振周波数に対し、接地部125、立上り部121、および垂直面並行部124を素子本体とし、立上り部121の一部を給電素子とする逆F型アンテナが形成される。
【0034】
また、給電パターン112から、立上り部121および接地部125を経て、接地パターン111に至る距離は、アンテナ1の第3の共振周波数の波長の1/4の長さを有する。したがって、アンテナ1では、第3の共振周波数に対し、立上り部121および接地部125を素子本体とする、折り返しモノポールアンテナが形成される。
【0035】
したがって、アンテナ1は、第1共振周波数を含む帯域、第2共振周波数を含む帯域、および第3共振周波数を含む帯域の3つの周波数帯域で電波を送受信するためのマルチバンドアンテナとして機能する。
【0036】
本実施形態のアンテナ1は、素子本体に、基板11に略垂直に立ち上がる部分、すなわち立上り部121、戻り部123、および、接地部125の接地戻り部125bが含まれている。また、並行部122、垂直面並行部124および接地部125は、基板11から浮いた状態に配置されている。このため、素子本体がすべて共通の平面上に配置された場合に比べ、放射される電波の偏波の方向が分散する。また、アンテナ1の周囲の空間において、素子部材12に対し基板11を挟んで反対側の空間も含めた広い範囲に放射がなされる。
【0037】
また、本実施形態のアンテナ1は、第1の共振周波数に対し素子本体として機能する部分のうち、接地部125、立上り部121、並行部122、および戻り部123が板金からなり、延長パターン113が基板11の表面Aに設けられた導体パターンからなる。このため、素子本体として機能する部分をすべて板金で形成した場合に比べ、基板11から離れて(浮いて)延びる部分の長さが短い。したがって、アンテナ1の全体の容積が小さい。また、延長パターン113は、戻り部123と接する位置から、接地パターン111に向かって広がっている。このため、基板11の表面Aの領域のうち、この基板11から浮いた並行部122および接地部125の直下に当たる領域が有効に利用される。したがって、アンテナ1が小型化する。
【0038】
また、本実施形態のアンテナ1では、垂直面並行部124が、並行部122と基板11との間の領域に配置されている。したがって、アンテナ1全体の容積や面積を増加させることなく、第2の共振周波数に対応するアンテナ素子が追加されている。また、垂直面並行部124が、並行部122と略垂直の板面をなすことで、垂直面並行部124と並行部122との間における干渉が抑えられる。
【0039】
また、本実施形態のアンテナ1では、延長パターン113は矩形の枠状に形成されている。このため、垂直面並行部124と近接して延びた辺の太さと、その対辺に当たる部分の太さとが、設計段階で調整しやすい。したがって、垂直面並行部124に流れる第2の共振周波数の電流による、延長パターン113への電磁誘導の影響を、設計で最小限に調整することが容易である。
【0040】
[実施例]
上述した実施形態に基づくアンテナを作成し、特性を測定した。アンテナ1の各素子の寸法は、第1の共振周波数、第2の共振周波数、および第3共振周波数が、それぞれ約2.5GHz、約5.2GHz、および約5.8GHzになる寸法とした。作成したアンテナ1を、電子機器の例として液晶テレビの液晶パネルを想定した金属板の裏面に装着した。
【0041】
また、比較例として、基板の導体パターンのみで、アンテナ1と同じ寸法の素子を形成した平面型のアンテナを作成した。比較例のアンテナも、実施例のアンテナ1と同様に、金属板の裏面に装着した。
【0042】
図9は、実施例の構成を示す平面図である。図9には、例えば液晶テレビの液晶パネルを想定した場合に、液晶テレビの上から見た配置が示されている。図9のパート(A)には、基板11および素子部材12を有する本実施形態のアンテナ1が、絶縁性のスペーサ4を介して金属板3に取り付けられた状態が示されている。パート(B)には、比較例である平面型のアンテナ5がスペーサ6を介して金属板3に取り付けられた状態が示されている。
【0043】
ここで、アンテナ1,5は、例えば液晶テレビを想定した場合に、液晶パネルの背面に配置されることとなる。矢印Fは、液晶テレビすなわち電子機器の正面を表している。金属板3は、液晶パネルを想定して厚さ13mmとしている。また、アンテナ1,5は、電子機器の筐体内に配置されると想定し、実施例および比較例共に、金属板3から8.2mmまでの空間に配置することとした。この配置条件の下で放射特性をできる限り良好にするため、アンテナ1,5を金属板3からできる限り離すようにスペーサ4,6を形成した。
【0044】
図9に示す2つのアンテナ1,5について、アンテナ1,5を含む水平面における各方向について、電界の強度を測定した。
【0045】
図10は、図9に示すアンテナの測定結果を示すグラフである。図10のパート(A)には、図9のパート(A)に示す実施例の測定結果が示されている。図10のパート(B)には、図9のパート(B)に示す比較例の測定結果が示されている。
【0046】
測定結果は、アンテナ1,5(図9参照)を含む水平面における各方向についての、電界の強度(単位は[dB])である。周波数は2.5GHzである。図10にも、図9に対応し、正面を表す矢印Fが示されている。グラフには、水平偏波成分H、垂直偏波成分V、および、水平偏波成分Hと垂直偏波成分Vとの和(H+V)の3つの電界の強度が示されている。
【0047】
例えば、水平偏波成分Hと垂直偏波成分Vとの和(H+V)の電界を比較すると、パート(A)に示す実施例の電界は、全方向において、パート(B)に示す実施例の電界よりも大きい。特に、矢印Fで示す前方、すなわち、アンテナ1に対し金属板3を挟んだ反対側の多くの領域において5[dB]よりも大きい。
【0048】
図11は、図9に示すアンテナの周波数特性を示すグラフである。図11には、図9に示す実施例のアンテナ1、および比較例のアンテナ5の双方の周波数特性が示されている。図11のグラフに示すように、実施例のアンテナナ1の特性は、2.5GHzの領域を含むすべての通信領域において、比較例のアンテナ5よりも良好である。
【0049】
なお、上述した実施形態には、本発明にいうアンテナの例として、3つの共振周波数を有するアンテナ1が示されている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、本発明にいるアンテナは、1つまたは2つの共振周波数を有するものであってもよく、また、4つ以上の共振周波数を有するものであってもよい。
【0050】
また、アンテナの共振周波数は、約2.5GHz、約5.2GHz、および約5.8GHzと異なる周波数であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 アンテナ
11 基板
111 接地パターン
112 給電パターン
113 延長パターン
12 素子部材
121 立上り部
122 並行部
123 戻り部
124 垂直面並行部
125 接地部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に導体パターンからなる接地パターンおよび給電パターンが設けられた基板と、
前記基板上に配置された、折れ曲がった板金からなる素子部材とを備え、
前記素子部材が、
前記給電パターンから前記基板に対して立ち上がる立上り部と、
前記立上り部の先端から折れ曲がって前記基板の表面に板面を向けて該表面に並行して延びた並行部と、
前記並行部から折れ曲がって前記基板の表面まで戻る戻り部とを備え、
前記基板が、前記表面に、前記戻り部に接して該戻り部からさらに延びる、前記接地パターンおよび前記給電パターンとは別の導体パターンからなる延長パターンを備えたことを特徴とするアンテナ。
【請求項2】
前記素子部材が、前記立上り部の途中から折れ曲がり、前記並行部と略垂直の板面をなして前記表面に並行して延びた、垂直面並行部を備えたことを特徴とする請求項1記載のアンテナ。
【請求項1】
表面に導体パターンからなる接地パターンおよび給電パターンが設けられた基板と、
前記基板上に配置された、折れ曲がった板金からなる素子部材とを備え、
前記素子部材が、
前記給電パターンから前記基板に対して立ち上がる立上り部と、
前記立上り部の先端から折れ曲がって前記基板の表面に板面を向けて該表面に並行して延びた並行部と、
前記並行部から折れ曲がって前記基板の表面まで戻る戻り部とを備え、
前記基板が、前記表面に、前記戻り部に接して該戻り部からさらに延びる、前記接地パターンおよび前記給電パターンとは別の導体パターンからなる延長パターンを備えたことを特徴とするアンテナ。
【請求項2】
前記素子部材が、前記立上り部の途中から折れ曲がり、前記並行部と略垂直の板面をなして前記表面に並行して延びた、垂直面並行部を備えたことを特徴とする請求項1記載のアンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−16879(P2013−16879A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146117(P2011−146117)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000227995)タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 (340)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000227995)タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 (340)
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