説明

イオン強化された透析/透析ろ過(ダイアフィルトレーション)システム

第1及び第2のろ過カートリッジを含む二段階システム及びその使用方法が、提供され、血液透析ろ過及び/又は血液透析に好適である。流体が第1のろ過カートリッジに入ると、水酸基イオン濃度及びこれによるpHは、フィルタ膜を横切る弱酸の塩又は強塩基にさらすことによって増加する。この段階で、より高いpHでタンパク質から容易に分離しうるタンパク質結合物質等の、流体中から特定の毒素が効率的に除去される。ろ過された流体が第2の過カートリッジに入るときに、流体のpHは、患者に注入前に正常レベルに戻される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に透析及び血液透析に関し、より具体的には、血液毒素を除去するための改良された血液透析方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液透析及び血液透析は、患者の血液から有毒な物質を除去して、それによって、体外血液浄化システムの一部として患者の血液の毒素の濃度を低下させる、周知の方法である。これらの方法は、いずれも、カートリッジを2つの区画に分ける半透過膜を含んでいるカートリッジを介した血流に基づいている。一般に、血液透析は、カートリッジの血液側区画に血液を流通させて、その一方で、カートリッジの透析液側区画に浄化溶液、すなわち透析溶液を流通させる、方法である。毒素は、血液側区画から透析液側区画に半透過膜を渡って拡散されて、血液から除去される。拡散率は、透析流体に対して血液の毒素のより高い濃度との間に確立される濃度勾配で決定される。血液透析は、膜の血液側から膜の透析液側への大きな流体の流れによって毒素を運ぶことを助ける半透過膜全体を横切るプラズマ水の対流によって、通常の拡散によって除去される毒素を増加させるプロセスである。半透過膜を横切るプラズマ水の移送は、一般に膜透過圧(TMP)と呼ばれる、膜を横切る圧力勾配を決めることによって、なされる。血液透析において、置換流体又は交換流体の等価量は、膜を横切ってろ過されるプラズマ水を置換するために、血液に加えられなければならない。血液がカートリッジ(プレ希釈モード)に入る前に、又は、血液がカートリッジ(ポスト希釈モード)を出た後に、この置換流体は通常、加えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
直列に接続される2つのカートリッジを用いた血液透析システムは、公知技術でもある。このようなシステムでは、第1のカートリッジが、半透過膜を横切るプラズマ水の拡散及びろ過を同時に提供している従来のダイアフィルトレーション・カートリッジとして用いられる。第2のカートリッジにおいて、毒素は、血液から透析流体まで拡散され、そして、逆圧力勾配は、膜を横切って、透析液側区画から逆フィルタ透析流体に、そして、血液側区画中に入るように用いられる。逆フィルタ処理された透析流体は、血液側区画から第1のカートリッジの透析液側区画へとろ過されるプラズマ水の量を置き換えるために、置換流体として役立つ。この種の方法は、J. H. Miller他著の、「Technical Aspects of High-Flux Hemodiafiltration for Adequate Short (Under 2 Hours) Treatment」、米国人工臓器学会会議(1984)、pp.377-380、に記述されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
特定の血液透析/透析ろ過の用途では、直列に接続される2つのカートリッジを使用する。第1のカートリッジの透析流体は、毒素除去効率を改善するために、(透析液流の電解液面を調整することによって)高浸透圧又は低浸透圧になされる。この方法は、Collins他著で出願された「Non-Isosmotic Diafiltration System」という名称の国際特許出願第99/25804号パンフレットにおいて開示され、その内容の全体は、本願明細書に引用として組み込まれている。
【0005】
本発明の一実施の形態は、第1のろ過カートリッジに入る透析流体の水素イオン濃度(又はpH)を、二次的な強塩基、又は、弱酸の塩を導入することによって減少させる方法を含む。そして、第2のろ過カートリッジは、第1のろ過カートリッジで発生している血液pH変位(シフト)を補正するのに役立つ。この方法の1つの効果は、血液pHの通常の範囲外で第1のカートリッジにおける拡散及び/又は透析ろ過プロセスを実行できることである。この方法は、高pHでタンパク質から容易に分離するタンパク結合物質といった、特定の物質の除去を改善する。この方法は、帯電極性群(酸性又は塩基性)の数の変化で、及び/又は、pHの変化のため、血液タンパク質の構造変化(すなわち、血流中を循環するタンパク質、又は、半透過膜付近で蓄積及び/又は吸着されるタンパク質)で影響しうる、他の物質の除去率を高めることも可能にする。
【0006】
本発明の他の目的は、第1のカートリッジの透析流体ストリームに塩基性の溶液を導入することで、特定の物質のクリアランスを改善する、2つのカートリッジ(又は2つのステージ)を、好ましくは直列に、使用する透析又は透析ろ過方法を提供することにある。この方法は、高いpH透析溶液に対して第1のカートリッジ中の血液が透析されるか又は透析ろ過される一方で、第2のカートリッジ中の血液は、標準的な透析液(すなわち、pH範囲は7.0から7.8)に対して透析されるか又は透析ろ過される、といったものである。そして、第2のカートリッジは、3つの主要な機能を提供する。これらの機能は、1)第1のカートリッジ中における高いpH透析液によって生じる血液pH変位を補正すること、(2)標準的な透析液に対して拡散又は透析ろ過することで血液中の毒素の除去を継続すること、そして、(3)血液中の電解質平衡異常を補正すること、である。血液透析の用途において、血液pH及び電解質平衡異常の補正は、第2のカートリッジにおける血液側区画及び透析液側区画を離隔する半透過膜を横断する物質の拡散によって達成される。例えば、透析液に存在する中和物質(例えばクエン酸)は、血液側区画に拡散しうると共に、様々な電解質(例えば水酸基又は重炭酸塩イオン)は、血液側区画から出て透析液側区画に拡散しうる。血液透析の用途において、これらの補正は、第2のカートリッジの半透過膜を横断する中和物質(例えばクエン酸)の拡散に加えて、これらの物質及び電解質を含んでいる置換流体を血流に導入することによって達成される。
【0007】
本発明は、透析液流路中に第2の塩基性溶液の添加を可能にする改良型の透析機械において実施されうる。この機械は、現状の透析機械において使用している他の基本的な部材を含んでもよい。例えば、透析液を調整するために必要な水を脱ガスして加熱する水処理モジュール、流量バランスシステム及び限外ろ過(UF)ポンプを含む限外ろ過制御システム、濃縮透析液(透析物)を水ストリーム中に導入しうる透析液配分システム、体外回路を通って血液を循環させるための血液ポンプを含みうる体外監視及び制御部材、等である。
【0008】
血液透析を実行するときに、本発明のシステムは、(置換流体を用いてオンラインで透析流体を用意するときのポンプ及び置換流体フィルタを含む)置換流体システム、及び、2つの透析装置・カートリッジの相対的な限外ろ過率を調整する(相互透析液ポンプを含みうる)相互透析液流量制御システムを含んでもよい。
【0009】
好ましい実施の形態において、浄化される血液は、第1の透析装置又は血液透析フィルタ・カートリッジ内に流入する。カートリッジは、カートリッジを2つの区画に分ける半透過膜、浄化される血液を含有する第一区分室、及び、透析流体を含有する第二区分室を備えている。この区画における透析流体のpHは、透析液がこの第1の透析装置・カートリッジに分配される前に、強塩基性ストリーム、又は、弱酸の塩から形成される溶液を添加することによって、標準透析液(すなわちpH>7.8)のものよりも上に増加する。この効果は、特定の物質の除去を強化するために、血液のpHを増加させることである。これらの物質は、より高いpH状態で解離させうるタンパク結合物質、又は、血流中のタンパク質の帯電極性群(酸性又は塩基性)の数の変化によって影響されうる他の物質を含んでもよい。
【0010】
増加する血液のpHに加えて、第1の透析装置・カートリッジにおける血液側区画を通って血流が流れるため、毒素は、血液及び透析流体との間の濃度勾配から生じる拡散によって除去される。また、電解質は、塩基性のストリームを透析流体に加えることで、生じうる又は生じえない、希釈及び濃度の量に応じて不均衡でありうる。血液透析の実行中に、血液側区画からの一部のプラズマ水が半透過膜を横切ってろ過されて透析液側区画に入るときに、毒素のさらなる除去は対流によって生じうる。
【0011】
第1の透析装置・カートリッジを出ると、一部透析された/透析ろ過された血液は、置換流体を混合されうる。置換流体は、第1のカートリッジ処理から生じるpH変位及び電解質平衡異常を補正するのに役立つ。置換流体は、血液の緩衝能力を復元する適当な電解質レベルを含むからである。加えて、血液pHを低下させるために、置換流体は、例えばクエン酸といった中和剤を含んでもよい。
【0012】
血液は、それから第2の透析装置・カートリッジに入る。この第2のカートリッジにおいて、血液は、正常範囲である電解質を含む標準透析液に対して、透析される(又は透析ろ過される)。血液毒素は、拡散によって(そして、おそらく対流によっても)半透過膜を横切って透析流体中に移動し続ける一方で、透析液からの電解質及び中和剤は半透過膜を横切って、血液中に移動することができる。第2のカートリッジを出るときには、血液pH及び電解質の組成は、正常範囲内にある。
【0013】
透析流体は、周知のように、濃縮透析物を処理された水で配合することによって調整される。透析液は、成分としてクエン酸を含むことができる。透析装置・カートリッジ中への及び外への透析流体の流れは、既知の技術である、流れバランスシステムを使用して正確に制御される。本発明によって患者を治療する際に、装置は、概して、患者の乾燥重量を維持するために、一部のプラズマ水を取り出さなければならない。これは、公知のように、限外ろ過ポンプを使用して行うことができる。血液透析を実行するときに、置換流体は、一部の新鮮な透析流体を使用して少なくとも一つの殺菌フィルタ又は置換流体フィルタにろ過させることで、オンラインで発生することができる。
【0014】
新鮮な透析液は、第2のカートリッジの透析液入口に入り、ここで、この透析液は、血流に逆流して流れうる。透析流体がカートリッジを横断するにつれて、血液からの毒素及び限外ろ過されたプラズマ水は透析流体中に集積し始める。いくらかの電解質は、血液中のより高い濃度から透析液中のより低い濃度に移動するにつれて、透析液中で得られうる。透析液からのいくらかの電解質及び中和剤は、透析液中のより高い濃度から血液中のより低い濃度に移動するにつれて、透析流体から減少しうる。
【0015】
第2のカートリッジの透析液放出口から出る部分的に消費された透析流体は、透析液pHを7.8より上に上げるために、定量の塩基性溶液(好ましくは強塩基の溶液又は弱酸の塩の溶液)と混合チャンバ中で混合される。一実施の形態において、塩基性溶液の供給源は、強塩基性の濃縮溶液を含む閉止された容器を通して一部の処理水を流すことによって得られた溶液、又は、弱酸性の粉状乾燥塩である。第二の実施態様において、塩基性溶液は、ポンプを用いて外部に供給された容器から導かれる。混合透析液ストリームは、それから第1のカートリッジの透析液入口の方へ流れる。2つのカートリッジにおいてろ過して取り除かれるプラズマ水の相対的な量を制御する調節装置が、使用されうる。例えば、半透過膜を横切って測定された圧力差(TMP)を使用して算出されるアルゴリズムに基づいて速度を変えるサーボ制御された相互透析液ポンプが、使用されうる。
【0016】
部分的に消費された塩基性の透析流体は、それから第1のカートリッジの透析液入口に入る。血液毒素及びフィルタ処理プラズマ水は、カートリッジの中を流れるにつれて、この流体中に集積しうる。この透析流体の高いpHは、血液のpHがその正常範囲より上に増加しうるように、膜を横切る水素イオンのアンバランスを生じる。消費された透析流体は、第1のカートリッジを出て、最終的にドレインに流出する流れバランスシステムに向かって流れる。
【0017】
この方法は、典型的な透析モードで作動する少なくとも2つの透析装置・カートリッジで実行されうること、又は、血液透析モードにおける2つの高い流動透析装置又は血液透析・カートリッジで実行されうることは、当業者にとって明らかである。第1のカートリッジによって生じる摂動から回復する第2のカートリッジの能力は、限定要素である。好ましい方法は、患者に注入前に血液をその正常範囲に復元するのを助けるために、2つのカートリッジ間の血流に置換流体を導入する血液透析・モードを含む。
【0018】
本発明の更なる態様は、添付図面を参照しつつ、下記に含まれる好ましい実施の形態における詳細な説明を概観することによって、より容易に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
ここで、本発明の同様の構成要素が同様に示される図1−2を参照すると、イオン強化された透析/血液透析に対する好適な装置、及び、これを使用する付随する方法が、開示されている。
【0020】
図1に戻ると、内部供給された基本的な溶液のストリームを用いる第1の実施の形態を透析/血液透析装置を示している。
【0021】
水源102は、透析液、置換流体などを生成するために、水、又は、食塩水といった他の塩基性流体をシステム100に供給する。そして、水又は他の流体は、従来技術において当業者に知られている加熱、気体放出及び/又は他の任意の適切な方法によって、流入流体を前処理する水調整装置104に提供される。
【0022】
前処理された流体は、次に、入口コントローラ106a及び出口コントローラ106bを有する流れバランスシステム106に適切な管等を経て移送される。これらのコントローラ106a、106bは、システム100の内側部材に流入又は流出する流体の流量を順次連続的に監視及び調整しうる。流れバランスシステム106は、所定のパラメータの範囲内で自動的にこの機能を達成するようにプログラムされている一つ以上のマイクロプロセッサコントロール等を含んでもよい。
【0023】
前処理された流体は、入口コントローラ106aを経たシステム100の内部部材に、最初に輸送される。患者から取り除かれる流体の正味の量に等しい、前処理された流体の一部は、限外ろ過ポンプ108を介してドレイン134に放出されうる。前処理された流体の残りの部分は、適当な管等を介して次に補助ポンプ110に輸送される。
【0024】
ポンプ110は、後述するように、透析装置・カートリッジ122への供給のための第2の塩基性溶液を生成するために、濃縮塩基(例えば、水酸化ナトリウム等の強塩基)、又は、弱酸の塩(例えばナトリウム酢酸塩、クエン酸ナトリウム又は重炭酸ナトリウム)を含みうる閉止された容器112に、前処理された流体の所定量を輸送する。例えば、ポンプ110は、第2の塩基性溶液を生成するための前処理された流体の所定量を受け入れるようにプログラムされるマイクロプロセッサ制御装置によって制御されうる。あるいは、ポンプ110を通る流れは、手動でモニタされてもよく、必要に応じて調整されうる。
【0025】
第2の塩基性溶液は、容器112からベース入口バルブ114へと流れる。ベース入口バルブは、同様に、第2の塩基性溶液が所定の割合で流通できるように自動的に、又は、手動で制御されうる。第2の塩基性溶液は、それから混合チャンバ116へと流れる。混合チャンバ116は、後述するように、第2の透析装置・カートリッジ138の排出口148から透析溶液を受け入れる第2の入口を有する。混合チャンバ116は、自動的に、又は、手動で監視されうるとともに、第2の塩基性溶液の所定量が相互透析液ポンプ118を介して第1の透析装置・カートリッジ122の入口ポート120へと流れることができるように調整されうる。
【0026】
ポンプ110を通って受け入れられない、残りの前処理された流体は、第2の透析装置・カートリッジ138の入口ポート146へ輸送される。システム100は、第1の透析装置・カートリッジ122で処理された血液を正常レベルに戻すことを必須とする適当なpHを決定するための監視手段を備えてもよい。一旦このレベルが決定されると、酸ポンプ154及び/又は重炭酸塩ポンプ156は、入口146に流体を提供する前に、残りの前処理された流体のpHを調整するために、添加された酸性濃縮物150又は重炭酸塩濃縮物152を吸込むために使用されうる。
【0027】
浄化される血液は、患者から提供されて、第1の透析装置・カートリッジ122に入る。この血液は、例えば可撓性ポリ塩化ビニル(PVC)で作製されるブラッドラインチューブ等の、公知技術である適切な管によって運ばれる。入って来る血液の流量は、通常、100〜600ml/分(好ましくは200〜500ml/分)の範囲である。第1の透析装置・カートリッジ122は、透析装置・カートリッジ122を血液側区画126及び透析液側区画128に分ける半透過膜124を含む。血液が血液側区画126を通過するときに、血液物質を含んでいるプラズマ水は、半透過膜124を横切ってろ過される。同時に、透析液ポート120から受け取られる塩基性透析液は、血流と逆の方向に、透析液側区画128の中を流れる。水酸化物イオン(又は、弱酸性塩を水に溶かすことで生成される対応する共役塩基)は透析液側区画から血液中に移送され、これにより、水酸化物イオンが血液側区画を通過するにつれて、血液のpHを増加させる。血液物質及び毒素は、血液側区画126の血液及び透析液側区画128の塩基性透析液の間における濃度差のため、拡散によって半透過膜124を横切って移送される。血液pHをより高くすると、様々な血液タンパク質(例えばアルブミン)からタンパク結合毒素を解離させることに役立つ。タンパク質からの解離の際に、これらの遊離毒素は、半透過膜を容易に横切って、そして、透析液側区画に移動することができる。血液から除去された血液物質及び毒素を含んでいる塩基性透析液は、透析液ポンプ132及び放出口コントローラ106bを介してドレイン134に移送される。
【0028】
そして、部分的に透析された血液は、導管136を介して第1の透析装置・カートリッジ122を出る。血液は、それから導管136の中を流れて、第2の透析装置・カートリッジ138の血液側区画142に入る。第2の透析装置・カートリッジは、好ましくは、第2の透析装置・カートリッジ138を血液側区画142及び透析液側区画144に分ける半透過膜140を含む。血液が血液側区画142を通過するときに、血液毒素は、低い濃度の毒素を含む透析液側区画に半透過膜を横切って拡散するにつれて、血液から更に除去される。加えて、血液側区画を通過する血液のpHは、入口ポート146を介して受け入れられるにつれて、血液側区画142中の高いpH血液及び透析液側区画144中の低いpH透析液の間における濃度差のため、通常のpHレベルに戻される。透析液側区画に対して異なる濃度が血液側区画の中に存在しうるため、様々な電解質及び中和剤の半透過膜を横切る拡散による移送は、いずれの方向でも発生しうる。例えば、より高いpH血液に存在する水酸化物イオン又は共役塩基のイオンは、半透過膜を横切って、より低いpH透析液に拡散する。その一方で、例えば、ワシントン(WA)の運用技術サービス(ベルビュー)のAdvanced Renal Technologies社によるCitrasate(登録商標)の製造において使用するクエン酸といった、透析液側区画に存在する中和剤は、透析液側区画から血液側区画に拡散しうる。そして、浄化された血液は、第2の透析装置・カートリッジ138を出て、公知の適切な管(例えばブラッドラインPVC管)によって患者(図示せず)に再利用される。透析液は、排出口148を介して第2の透析装置・カートリッジ138の透析液側区画144を出て、上記のように、混合チャンバ116に提供される。
【0029】
透析装置・カートリッジ122、138は、例えば、マサチューセッツ州のレキシントン所在地の、Fresenius Medical Careで入手可能な、Fresenius F60、Baxter Health Careで入手可能な、Baxter Conn.110、Deerfield III、ミネソタ州のミネアポリス所在地の、Minntech Corporationで入手可能な、Minntech Hemocor HPH 400、スイス所在地のHospal A. G.で入手可能な、M Hospal Filtral 16等といった、血液透析、血液透析、血液ろ過又は血液濃縮に適している任意の種類であってもよい。膜124、140は、例えば、マサチューセッツ州のレキシントン所在地の、Fresenius Medical Care、ミネソタ州のミネアポリス所在地の、Minntech Corporation、Baxter Health Care、Deerfiled III、又は、スイス所在地のHospal A. G.で入手可能な、ポリスルホン、セルロース・トリアセテート又はアクリロニトリル膜といった、好ましくはミディアム又はハイフラックス膜である。
【0030】
血液透析が要求される本発明の実施の形態において、血液は、血液/置換流体混合物を形成するために、導管136の入口180で、第1及び第2の透析装置・カートリッジとの間に殺菌した置換流体と混合されてもよい。これを達成する一つの方向は、Collins等の名前で出願された「Method for Efficient Hemodiafiltration」という名称の国際特許出願第99/17468号パンフレットにおいて開示され、その全体は本願明細書に参照として組み込まれる。Collins等は、直列に接続された2つのカートリッジを使用して、両方のカートリッジで同時に、血液側区画から透析液側区画までプラズマ水の前方ろ過を実行している。置換流体は、血液が第1のカートリッジを出た後、そして、血液が第2のカートリッジに入る前に、血液中に直接添加される。
【0031】
本発明において、殺菌された置換流体の調整は、置換ろ過ポンプ158を介して入口コントローラ106aから受け取られる一部の前処理した透析液のろ過によって実行されうる。前処理した透析液は、40,000ダルトンを超えない好適な分子量カットオフを有する少なくとも2枚のフィルタ膜166、174を横切って流れる。これを達成するために、一部の新鮮な透析液は、第2の透析装置・カートリッジ138の透析液側区画144に入る前に、いくつかの地点で透析流体ストリームから分割されてもよい。透析溶液の分離部分は、置換ポンプ158に至る導管等の中を流れてもよい。置換流体ポンプ158は、第1の置換流体フィルタ・カートリッジ160の入口ポート162中に導管の下の流体を流入させるために、必要とされる圧力を発生させる。
【0032】
第1の置換フィルタ・カートリッジ160は、フィルタ・カートリッジ160を上流区画164及び下流区画166に分ける半透過膜166を含む。第1の上流区画164は、入口ポート162を有する。第1の下流区画168は、導管170に接続している一つ以上の排出口を有する。第1の下流区画168からの置換流体は、それから、第2のカートリッジ171を第2の上流区画172及び第2の下流区画176に分ける半透過膜174を含んでいる第2の置換流体カートリッジ171内に流入する。殺菌された置換流体は、第2の排出口178を介して第2の置換流体カートリッジ171を出て、上記の血液/置換流体混合物を形成するために第1のカートリッジ122を出る血液と混合される。第1のカートリッジ122を出る高いpH血液への殺菌された置換流体の導入が、第2のカートリッジ142の血液側区画に入る前に血液のpHを引き下げる効果を有することを理解すべきである。これは、これらの物質のより低い濃度で含んでいる置換流体を加えることで生じる、水酸化物イオンの単一の希釈剤又は共役塩基濃度に、ある程度起因している。加えて、殺菌された置換流体は、例えば置換流体がクエン酸を含む一部の透析流体に由来する場合、pHを低下させる中和剤を含んでもよい。
【0033】
置換流体として使用されない前処理した透析液は、透析液側区画144の入口ポート146を介して第2の透析装置・カートリッジ138に入り、そして、血液側区画142を通って横切るときに血流に逆行して流れる。透析ろ過の間、余剰のプラズマ水は、処理された血液が注入されるときに患者の乾重量が維持されるように、半透過膜140を横切ってろ過されて、透析流体と混合される。ろ過されたプラズマ水と透析流体は、上述したように、流体を混合室116に向かわせる管又は導管を介して、排出口148で第2の透析装置・カートリッジ138を出る。
【0034】
ここで、図2を参照すると、その中で、外部から供給される塩基性溶液ストリームを使用する血液透析/血液透析ろ過システム200の第2の実施の形態が、示されている。システム100に記載の機械内で混合されるのに対して、塩基性溶液112aが外部供給源から予め混合されて提供されることができ、ベース・ポンプ113によって混合チャンバ116に引き入れ可能であることを除いて、システム200は、システム100と同様の方法で機能する。
【0035】
上記の本発明における血液透析/血液透析方法及び装置は、既存の限外ろ過に制御された透析機械と連動するアドオン型のシステムとして用いられてもよい。しかしながら、本発明の血液透析/血液透析方法及び装置は、一体的な、スタンドアロンの血液透析/血液透析機械で具現化しうることも理解されるべきである。
【0036】
本発明の一実施例では、血液透析/血液透析ろ過装置は、第1及び第2の透析装置・カートリッジ122、138を含む。あるいは、第1及び第2の別々の透析装置区域を有する単一のカートリッジが、用いられうる。
【0037】
この装置は、半透過膜を含みうる少なくとも一つの殺菌フィルタ160、171を備えていてもよい。単数又は複数の殺菌フィルタ160、171は、透析液からバクテリア、内毒素及び他の微粒子を取り除くように機能して、これにより、適切な置換流体ストリームをオンラインで生成する。本発明と連動して使用するための殺菌された/非発熱性の置換流体は、透析液注入ラインから一部の新たな透析溶液を引き出して、一つ以上の殺菌フィルタ・カートリッジ160、171でポンプ輸送することによって調整されうる。本発明の好ましい実施態様において、溶液が置換流体として血液中に導入される前に、殺菌フィルタ・カートリッジ160、171は少なくとも透析溶液の二重ろ過法を実行する。この二重ろ過法は、2つの別々の限外ろ過フィルタ・カートリッジ、又は、置換流体の複数のろ過を実行するために複数の区域を有する単一のカートリッジによって実行されてもよい。フィルタの一方が処理中に故障したときでも、オンライン置換流体を生成する複数ろ過法の使用によって、本発明のシステムの安全性が高められる。
【0038】
本発明の一実施の形態の作動中に、血液は第1の透析装置・カートリッジ122の血液側区画126に入り、そこで、一部のプラズマ水は隣接する透析液側区画128に半透過膜124を横切ってろ過される。血液が第1の透析装置・カートリッジ122を離れるときに、置換流体は、血液が第1の透析装置・カートリッジからろ過される割合よりも高い割合で血液に加えられうる。そして、希釈された血液は、第2の透析装置・カートリッジ138の血液側区画142に入ってもよく、そこで、添加されるプラズマ水(置換流体の余剰量に等しい)は半透過膜140を横切ってろ過されて、隣接する透析液側区画144に入る。このように、置換流体は、第2の透析装置・カートリッジに対するプレ希釈剤流体と同様に、第1の透析装置・カートリッジに対するポスト希釈剤流体として作用する。
【0039】
透析流体は、透析機械によって、又は、従来技術において当業者に知られている他の任意の方法によっても発生しうる。本発明の実施形態において、透析流体は、第2の透析装置・カートリッジ138に入って、血液流の向きに逆行して流れる。透析流体は、血液側流体に対して濃度勾配を提供するように作用して、これにより、半透過膜140を横切る溶質の拡散を促進する。透析液が透析液側区画を通って横断するときに、透析液流量は、上記したように、透析液側区画144を横切ってろ過されるプラズマ水によって増加する。第2の透析装置・カートリッジ138を出ると、透析流体は、混合チャンバ116中に圧送されうる。透析装置・カートリッジ122、138を出ると、使用される透析流体は、透析機械又はドレイン134のいずれかに移送されうる。
【0040】
本発明に関連して用いられる透析機械は、透析液の調整、透析液の流量測定、圧力の監視、正味の限外ろ過の制御、存在している血液に対して使用される透析液の監視、等といった、正規の機能の中で全て実行可能である。血液透析ろ過アドオンシステムは、透析機械に関連して作動して、これにより、透析液機械からの透析流体は、血液透析ろ過アドオンシステムによって各々の透析装置及び殺菌フィルタ・カートリッジに再分配される。血液透析ろ過アドオンシステムの流体制御部材は、この処理の血液透析態様を制御して実行するためのマイクロプロセッサユニットと統合されてもよい。
【0041】
上記で開示されたシステムは、システム部材の動作を調整するために必要に応じて、ポンプ、モニタリング装置、バルブ、電子部品、コントローラ、コネクタ付属品、管等をさらに含んでもよい。
【0042】
本発明は前述の実施の形態において詳述されてきたが、実施の形態は説明の目的のみに提供され、そして、形態及び細部のいずれもの他の変形が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によってなされうることを理解すべきである。本発明の趣旨及び範囲は、添付の請求の範囲のみによって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、内部供給された基本的なストリームを用いて多段の血液透析装置の第1の実施の形態を例示している概略線図である。
【図2】図2は、外部供給された基本的なストリームを用いて多段の血液透析装置の第1の実施の形態を例示している概略線図である。
【符号の説明】
【0044】
100、200 システム
102 水源
104 水調整装置
106 流れバランスシステム
108 限外ろ過ポンプ
110 補助ポンプ
112 容器
114 ベース入口バルブ
116 混合チャンバ
118 相互透析ポンプ
120 入口ポート
122 透析装置・カートリッジ
124 半透過膜
126 血液側区画
128 透析液側区画
132 透析液ポンプ
134 ドレイン
136 導管
138 第2の透析装置・カートリッジ
140 半透過膜
142 血液側区画
144 透析液側区画
146 入口ポート
148 排出口
150 酸性濃縮物
152 重炭酸塩濃縮物
154 酸ポンプ
156 重炭酸塩ポンプ
158 置換ろ過ポンプ
160 第1の置換流体フィルタ・カートリッジ
162 入口ポート
164 第1の上流区画
166 フィルタ膜
168 第1の下流区画
170 導管
172 第2の上流区画
174 フィルタ膜
176 第2の下流区画
180 入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
置換流体の供給源及び血液透析機械を含む血液透析システム中の、血液透析ろ過装置であって、
第1のpHを有する第1の透析流体の供給源、及び、第2のpHを有する第2の透析流体の供給源、を備え、
第1の透析装置を備え、該第1の透析装置は、
前記第1の透析装置を仕切る第1の半透過膜、
浄化される血液を受け入れる第1の血液入口、及び、部分的に透析ろ過された血液を放出する第1の血液出口、を有する第1の血液側区画、
前記第1の透析流体の供給源に接続されて第1のpHを有する前記第1の透析流体を受け入れるための第1の透析液入口、及び、第1の透析液出口、を有する第1の透析液側区画、
前記部分的に透析ろ過された血液を前記供給源からの置換流体で混合して、血液/置換流体混合物を得るためのチャンバ、を含み、
第2の透析装置を備え、該第2の透析装置は、
前記第2の透析装置を仕切る第2の半透過膜、
前記血液/置換流体混合物を受け入れる第2の血液入口、及び、透析ろ過された血液を放出する第2の血液出口、を有する第2の血液側区画、
前記第2の透析流体の供給源に接続されて第2のpHを有する第2の透析流体を受け入れるための第2の透析液入口、及び、第2の透析液出口、を有する第2の透析液側区画、を含み、
前記第1の透析流体の前記第1のpHは、前記第2の透析流体の前記第2のpHよりも大きい、装置。
【請求項2】
前記第1の透析流体の前記第1のpHは、前記第1の血液側区画の前記血液のpHよりも大きく、前記第2の透析流体の前記第2のpHは、前記血液/置換流体混合物のpHよりも小さい、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第2の透析流体の供給源をさらに備え、
前記第1の透析流体は、
前記第2の透析流体のpHを増大させて前記第1の透析流体を形成するpH調整剤で処理されている前記供給源からの前記第2の透析流体の一部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記pH調整剤は、強塩基、及び、弱酸の塩のうちの、一つであることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記pH調整剤は、水酸化ナトリウム、ナトリウム酢酸塩、クエン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の透析流体は、
前記pH調整剤を保持する容器に前記第2の透析流体の前記一部を流用することによって形成され、
これにより、前記第2の透析流体のpHは、前記第1の透析流体を形成するための前記pH調整剤に接触することによって増加する、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
強塩基、又は、弱酸の塩で処理した、一部の前記第2の透析流体を含む塩基性溶液を受け入れるための混合チャンバ、をさらに備え、
前記混合チャンバは、前記塩基性溶液及び前記第2の透析流体が混合されて前記第1の透析流体を形成するように、前記第2の透析液出口から前記第2の透析流体を受け入れる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の透析液出口は、
前記第1の透析流体が、前記第1の透析液側区画を介して流れた後に、前記第1の透析液出口を介してドレインに流れるように、前記ドレインに接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第2のpHは、約7.8よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のpHは、約7.8よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のpHは、約7.8よりも大きいが約11よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の透析装置の前記血液のpHは、
前記第2の透析装置中の前記血液が前記第2の透析液に連通して拡散されるため、前記血液/置換流体混合物のpHよりも小さい、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
第1のpHを有する第1の透析流体の供給源、及び、第2のpHを有する第2の透析流体の供給源、を備え、
第1の透析装置を備え、該第1の透析装置は、
前記第1の透析装置を仕切る第1の半透過膜、
浄化される血液を受け入れる第1の血液入口、及び、部分的に浄化された血液を放出する第1の血液出口、を有する第1の血液側区画、
前記第1の透析流体の供給源に接続されて第1のpHを有する前記第1の透析流体を受け入れるための第1の透析液入口、及び、第1の透析液出口を有する、第1の透析液側区画、を含み、
第2の透析装置を備え、該第2の透析装置は、
前記第2の透析装置を仕切る第2の半透過膜、
前記部分的に浄化された血液を受け入れる第2の血液入口、及び、浄化された血液を放出する第2の血液出口、を有する第2の血液側区画、
前記第2の透析流体の供給源に接続されて第2のpHを有する第2の透析流体を受け入れるための第2の透析液入口、及び、第2の透析液出口、を有する第2の透析液側区画、を含み、
前記第1の透析流体の前記第1のpHは、前記第2の透析流体の前記第2のpHよりも大きい、血液浄化システム。
【請求項14】
置換流体の供給源をさらに備え、
前記置換流体は、前記部分的に浄化された血液に混合されて、前記第2の血液入口に移送される血液/置換流体混合物を形成し、
前記第2のpHは、前記血液/置換流体混合物のpHよりも小さく、
前記第1のpHは、前記第1の透析装置中の前記血液のpHよりも大きい、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記血液は、前記第1の透析装置の透析ろ過を受けて、前記血液/置換流体混合物は、前記第2の透析装置の透析ろ過を受ける、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2の透析流体は、前記第2の透析液放出口からチャンバに流れ、
前記チャンバにおいて、前記第2の透析流体の前記pHが前記第2のpHから前記第1のpHに増大して前記第1の透析流体を形成して、
前記第1の透析流体は、前記第1の透析液入口に移送される、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
流入血液を供給すること、
第1の透析装置中で前記流入血液を透析して、部分的に透析された血液を提供すること、
前記第2の透析装置中で前記部分的に透析された血液を透析すること、
を含み、
前記第1の透析装置は、第1のpHを有する第1の透析流体を受け入れて、
前記第2の透析装置は、第2のpHを有する第2の透析流体を受け入れて、
前記第1のpHは、前記第2のpHよりも大きい、血液浄化方法。
【請求項18】
前記第1のpHは、前記流入血液のpHよりも大きく、及び、前記第2のpHは、前記部分的に透析された血液のpHよりも小さい、ことを特徴とする、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記流入血液のpHは、前記第2の透析装置を出る浄化された血液のpHに実質的に等しい、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
流入血液を供給すること、
第1の透析装置中で前記流入血液を透析ろ過して、部分的に透析ろ過された血液を提供すること、
前記部分的に透析ろ過された血液を置換流体に混合して、血液/置換流体混合物を提供すること、
前記第2の透析装置中で前記血液/置換流体混合物を透析すること、
を含み、
前記第1の透析装置は、第1のpHを有する第1の透析流体を受け入れて、
前記第2の透析装置は、第2のpHを有する第2の透析流体を受け入れて、
前記第1のpHは、前記第2のpHよりも大きい、血液ろ過透析方法。
【請求項21】
前記流入血液を前記透析ろ過することは、
前記流入血液に連通して拡散中の前記第1の透析流体の第1の対向流によって、前記流入血液の一部を拡散すること、を含み、
前記血液/置換流体混合物を前記透析ろ過することは、
前記血液/置換流体混合物に連通して拡散中の前記第2の透析流体の第2の対向流によって、前記血液/置換流体混合物の一部を拡散すること、を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の透析流体は、前記第2の透析流体の前記pHが増加するように、pH調整剤を有する一部の前記第2の透析流体を接触させることによって、形成される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のpHは、約7.8よりも大きいことを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第2のpHは、約7.8よりも小さいことを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の透析流体は、
前記第2の透析流体の一部を容器に流用すること、
前記第2の透析流体が濃縮塩基に接触するときに前記第2の透析流体の前記pHが増加するように、前記容器内に前記濃縮塩基を配置して、塩基性透析溶液を形成すること、
前記塩基性透析溶液の所定量を前記第2の透析流体に選択的に混合して、前記第1の透析流体を形成すること、によって生成される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記塩基性透析溶液及び前記第2の透析流体を受け入れるために、前記容器に流体を連通させる混合チャンバを提供すること、をさらに含み、
前記第2の透析流体は、前記第2の透析装置を通って流れた後に前記混合チャンバに移送される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記置換流体は、前記第2のpHに実質的に等しいpHを有する、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−514295(P2008−514295A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533701(P2007−533701)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/034382
【国際公開番号】WO2006/036876
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(501044356)ネフロス・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】