説明

イネ科植物又は芝草における菌類病原体を防除する方法

【課題】芝草における菌類生物による植物病原性感染を防除する方法を提供する。
【解決手段】イミダクロプリドと場合により1種類以上の別の殺菌剤(例えば、高分子ジチオカーバメート系殺菌剤、ストロビルリン系殺菌剤、フェニルアニリド系殺菌剤又はクロロタロニル)の相乗作用的に有効な量を施用することにより、芝草における菌類生物を防除することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イネ科植物(grass)又は芝草における植物病原性菌類生物の防除に関する。
【背景技術】
【0002】
昆虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作動薬又は拮抗薬と殺菌剤を組み合わせて植物における特定の菌類を防除することが出来るということは、WO96/03045(米国特許第6,114,362号、米国特許第6,297,263号及び米国特許第6,423,726号)により知られている。特に、WO96/03045による活性化合物の組合せは、非常に優れた殺菌特性を有しており、特に、植物病原性菌類、例えば、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)及び不完全菌類(Deuteromycetes)などを防除するために使用することが出来る。WO96/03045による活性化合物の組合せは、穀類の病害、例えば、ウドンコカビ属(Erysiphe)、コクリオボルス属(Cochliobolus)、セプトリア属(Septoria)、ピレノホラ属(Pyrenophora)及びレプトスファエリア属(Leptosphaeria)などを防除するのに特に適しており、また、野菜類、ブドウ及び果実の菌類による汚染、例えば、リンゴにおけるベンツリア属(Venturia)若しくはポドスファエラ属(Podosphaera)、ブドウ植物におけるウンシヌラ属(Uncinula)又はキュウリにおけるスファエロテカ属(Sphaeroteca)などに対して使用するのに特に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第96/03045号
【特許文献2】米国特許第6,114,362号明細書
【特許文献3】米国特許第6,297,263号明細書
【特許文献4】米国特許第6,423,726号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明は、イネ科植物又は芝草のヘリオタレス(Heliotales)目の植物病原性菌類生物による植物病原性感染を防除又は抑制する方法を提供し、ここで、該方法は、(i)イミダクロプリドと(ii)場合により特定の殺菌剤(ここで、該殺菌剤は、高分子ジチオカーバメート系殺菌剤、ストロビルリン系殺菌剤、フェニルアニリド系殺菌剤又はクロロタロニルである)の組合せの相乗作用的に有効な量を施用することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の方法のさまざまなイネ科植物に対する効果を示している図である。
【図2】本発明の方法のさまざまなイネ科植物に対する効果を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、寒地型芝草と暖地型芝草を包含する全ての芝草で実施可能である。
【0007】
寒地型芝草の例は、以下のものである:イチゴツナギ類(イチゴツナギ属(Poa spp.))、例えば、ナガハグサ(Poa pratensis L)、オオスズメノカタビラ(Poa trivialis L.)、コイチゴツナギ(Poa compressa L.)、スズメノカタビラ(Poa annua L.)、アップランドブルーグラス(upland bluegrass)(Poa glaucantha Gaudin)、ウッドメドウグラス(Poa nemoralis L.)、及び、ムカゴイチゴツナギ(Poa bulbosa L.);ベントグラス類及びコヌカグサ(ヌカボ属(Agrostis spp.))、例えば、クリーピングベントグラス(Agrostis palustris Huds.)、イトコヌカグサ(Agrostis tenuis Sibth.)、ベルベットベントグラス(Agrostis canina L.)、サウスジャーマンミックスドベントグラス(South German Mixed Bentgrass)(ヌカボ属(Agrostis spp.)であり、これは、イトコヌカグサ(Agrostis tenuis Sibth.)、ベルベットベントグラス(Agrostis canina L.)及びクリーピングベントグラス(Agrostis palustris Huds.)を含んでいる)、及び、コヌカグサ(Agrostis alba L.);ウシノケグサ類(fescues)(フェスツク属(Festucu spp.))、例えば、レッドフェスク(red fescue)(Festuca rubra L. spp. rubra)、クリーピングフェスク(creeping fescue)(Festuca rubra L.)、チューイングスフェスク(chewings fescue)(Festuca rubra commutata Gaud.)、ウシノケグサ(Festuca ovina L.)、ハードフェスク(hard fescue)(Festuca longifolia Thuill.)、ヘアフェスク(hair fescue)(Festucu capillata Lam.)、オニウシノケグサ(Festuca arundinacea Schreb.)、メドウフェスク(meadow fescue)(Festuca elanor L.);ライグラス類(ドクムギ属(Lolium spp.))、例えば、ネズミムギ(annual ryegrass)(Lolium multiflorum Lam.)、ホソムギ(Lolium perenne L.)、及び、イタリアンライグラス(Lolium multiflorum Lam.);並びに、カモジグサ類(wheatgrasses)(カモジグサ属(Agropyron spp.))、例えば、クレステッドホイートグラス(fairway wheatgrass)(Agropyron cristatum(L.)Gaertn.)、ニセコムギダマシ(crested wheatgrass)(Agropyron desertorum(Fisch.)Schult.)、及び、ウェスタンウィートグラス(western wheatgrass)(Agropyron smithii Rydb.)。他の寒地型芝草としては、以下のものを挙げることが出来る:オオハマガヤ(beachgrass)(Ammophila breviligulata Fern.)、コスズメノチャヒキ (Bromus inermis Leyss.)、ガマ類、例えば、オオアワガエリ(Phleum pratense L.)、サンドカットテイル(sand cattail)(Phleum subulatum L.)、カモガヤ(Dactylis glomerata L.)、アレチタチドジョウツナギ(weeping Alkaligrass)(Puccinellia distans(L.)Parl.)、及び、クシガヤ(crested dog's-tail)(Cynosurus cristatus L.)。
【0008】
暖地型芝草の例としては、以下のものを挙げることが出来る:ギョウギシバ(Cynodon spp. L. C. Rich)、シバ(Zoysia spp. Willd.)、イヌシバ(St. Augustinegrass)(Stenotaphrum secundatum Walt Kuntze)、チャボウシノシッペイ(Eremochloa ophiuroides Munro Hack.)、ホソバツルメヒシバ(Axonopus affinis Chase)、アメリカスズメノヒエ(Paspalum notatum Flugge)、キクユグラス(Pennisetum clandestinum Hochst. ex Chiov.)、ヤギュウシバ(Buchloe dactyloids(Nutt.)Engelm.)、メダカスゲ(Blue gramma)(Bouteloua gracilis(H.B.K.)Lag. ex Griffiths)、サワスズメノヒエ(Paspalum vaginatum Swartz)、及び、アゼガヤモドキ(Sideoats grama)(Bouteloua curtipendula(Michx. Torr.)。
【0009】
本発明では、一般に、寒地型芝草の処理が好ましい。イチゴツナギ、ベントグラス及びコヌカグサ、フェスク並びにライグラスの処理がさらに好ましい。ベントグラスの処理が最も好ましい。
【0010】
特に、イミダクロプリドと上記殺菌剤の組合せを、順次に施用し得るか、独立に施用し得るか、又は、一緒に施用し得る。該活性成分をタンクミックス若しくはプレミックスで一緒に混合することにより、又は、当業者には既知の別の方法により、該組合せを一緒に施用するのが好ましい。
【0011】
一実施形態では、キンカクキン属(Sclerotinia spp.)の生物を防除するために、特に、スクレロチニア・ホモエオカルパ(Sclerotinia homoeocarpa)(これは、スクレロチニア・ホモエオカルパ FT. Benn.(Sclerotinia homoeocarpa FT. Benn.)としても知られている)を防除するために、該組合せを施用する。
【0012】
特に好ましい組合せは、イミダクロプリドと高分子ジチオカーバメート系殺菌剤である。特に好ましい高分子ジチオカーバメート系殺菌剤は、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、ポリカーバメート、プロピネブ及びジネブである。特に好ましい高分子ジチオカーバメート系殺菌剤は、マンゼブである。
【0013】
一般に、イミダクロプリドの高分子ジチオカーバメート系殺菌剤に対する重量−重量比は、約1:40〜約1:10、好ましくは、約1:30〜約1:10であり、最も好ましくは、約1:20〜約1:10である。本明細書の開示において、特に別途示されていない限り、活性成分の比率は、重量−重量比で記載されている。
【0014】
本発明の方法で使用する高分子ジチオカーバメート系殺菌剤の概して好ましい量は、1ヘクタール当たり約20キログラム(kg/ha)〜約5kg/ha、好ましくは、12kg/ha〜約8kg/haである。
【0015】
本発明の方法で使用するイミダクロプリドの概して好ましい量は、約0.3kg/ha〜約0.7kg/ha、好ましくは、約0.4kg/ha〜約0.6kg/haである。しかしながら、ジチオカーバメート系殺虫剤との一部の組合せでは、イミダクロプリドの使用量は、0.05kg/ha〜0.3kg/ha、好ましくは、0.1kg/ha〜0.25kg/haであり得る。
【0016】
本発明の別の実施形態では、該殺菌剤は、ストロビルリン系殺菌剤である。好ましいストロビルリン系殺菌剤としては、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン及びトリフロキシストロビンなどを挙げることが出来る。本発明では、トリフロキシストロビンが、好ましいストロビルリン系殺菌剤である。
【0017】
本発明では、ストロビルリン系殺菌剤は、約150g/ha〜約500g/haの特定のストロビルリンを使用する。一般に、イミダクロプリドのストロビルリンに対する比率は、1:5〜5:1、好ましくは、1:2〜2:1である。
【0018】
本発明の別の実施形態では、該殺菌剤は、フェニルアニリド系殺菌剤である。好ましいフェニルアニリド系殺菌剤としては、ベナラキシル又はベナラキシル−M、ボスカリド、フララキシル、及び、メタラキシル又はメタラキシル−Mなどを挙げることが出来る。本発明では、メタラキシルが好ましいフェニルアニリド系殺菌剤である。
【0019】
フェニルアニリド系殺菌剤は、本発明では、約200g/ha〜約800g/haの特定のフェニルアニリド系殺菌剤を使用する。一般に、イミダクロプリドのフェニルアニリドに対する比率は、1:5〜5:1、好ましくは、1:3〜3:1である。
【0020】
本発明の別の実施形態では、該殺菌剤は、クロロタロニルである。クロロタロニルは、一般に、3kg/ha〜20kg/haの施用量のイミダクロプリドと組み合わせて使用する。一般に、イミダクロプリドのクロロタロニルに対する重量−重量比は、約1:40〜約1:10、好ましくは、約1:30〜約1:10であり、最も好ましくは、約1:20〜約1:10である。
【0021】
本発明の別の実施形態では、イネ科植物又は芝草のリゾクトニア(Rhizoctonia)科又はピシウム(Pythium)科の植物病原性生物による植物病原性感染を防除又は抑制する方法が提供され、ここで、該方法は、(i)イミダクロプリドと(ii)高分子ジチオカーバメート系殺菌剤の組合せの相乗作用的に有効な量を施用することによる。
【0022】
リゾクトニア(Rhizoctonia)病又はピシウム(Pythium)病の防除に関しては、一般に、イミダクロプリドの高分子ジチオカーバメート系殺菌剤に対する重量−重量比は、約1:80〜約1:10、好ましくは、約1:60〜約1:10であり、最も好ましくは、約1:40〜約1:10である。本発明の方法で使用する該高分子ジチオカーバメート系殺菌剤の量は、1ヘクタール当たり約20キログラム(kg/ha)〜約5kg/ha、好ましくは、12kg/ha〜約8kg/haである。
【0023】
イミダクロプリドの量は、約0.3kg/ha〜約0.7kg/ha、好ましくは、約0.4kg/ha〜約0.6kg/haである。
【0024】
本発明の別の実施形態では、芝草におけるウドンコ病(即ち、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis))感染を防除する方法が提供され、ここで、該方法は、イミダクロプリドから本質的になる組成物の有効量を、ウドンコ病に感染しているか又は感染することが予期される芝草に施用することを含む。
【0025】
そのような防除は、一般に、0.1kg/ha〜2kg/haのイミダクロプリド、好ましくは、0.2kg/ha〜1kg/ha、さらに好ましくは、0.2kg/ha〜0.5kg/haのイミダクロプリドを用いることで達成される。
【0026】
本発明の別の実施形態では、イチゴツナギ属(Poa spp.)の芝草におけるクルブラリア属(Curvularia spp.)の感染を防除する方法が提供され、ここで、該方法は、イミダクロプリドから本質的になる組成物を該芝草に施用することを含む。好ましくは、該芝草は、ナガハグサ又はギョウギシバである。
【0027】
一般に、イミダクロプリドの使用量は、0.1kg/ha〜0.4kg/haである。好ましい実施形態では、0.1kg/ha〜0.2kg/haのイミダクロプリドを使用する。
【0028】
イミダクロプリドと上記殺菌剤の組合せは、当業者には既知の方法で調製し得る。一般に、そのような組合せは、農業的又は園芸的に許容されるアジュバント及び添加剤と一緒に施用する。イミダクロプリド自体は、当業者には既知の方法で製剤する。
【0029】
本発明の組合せは、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉末剤、泡剤、ペースト剤、顆粒剤、エーロゾル剤及び高分子物質内の微細カプセル剤などの製剤中に含ませて、並びに、種子用のコーティング組成物中に含ませて使用することが可能であり、また、微量散布剤(ULV剤)中に含ませて使用することが可能である。
【0030】
本発明の製剤は、慣習的な方法で、例えば、撒水、散布、噴霧、ばらまき、ブラッシングによって、及び、乾燥種子処理用の粉末として、種子処理用の溶液として、種子処理用の水溶性粉末として、泥水処理用の水溶性粉末として、又は、表面を覆う(encrusting)ことによって使用する。
【0031】
これらの製剤は、既知方法により、例えば、場合により界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、該活性化合物を増量剤(即ち、液体溶媒、加圧下の液化ガス及び/又は固体担体)と混合することにより製造する。増量剤として水を使用する場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適する液体溶媒としては、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン若しくはアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類若しくは塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン若しくはパラフィン類、例えば、鉱油留分、アルコール類、例えば、ブタノール若しくはグリコール、及びそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン若しくはシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド、並びに、水などを挙げることができる。適する液化ガス増量剤又は担体としては、周囲温度及び大気圧下ではガス状である液体などがあり、例えば、エーロゾル噴射剤、例えば、ハロゲン化炭化水素類、並びに、ブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などを挙げることが出来る。適する固体担体としては、粉砕した天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又は珪藻土、並びに、粉砕した合成鉱物、例えば、高分散シリカ、アルミナ及びシリケートなどを挙げることが出来る。顆粒剤に適する固体担体としては、粉砕し分別した天然岩石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、無機粗挽き粉及び有機粗挽き粉からなる合成顆粒、並びに、有機材料(例えば、おがくず、ココナッツの殻、トウモロコシの穂軸及びタバコの茎など)からなる顆粒などを挙げることが出来る。適する乳化剤及び/又は泡形成剤としては、非イオン性及びアニオン性乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、並びに、卵白加水分解産物などを挙げることが出来る。適する分散剤としては、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなどを挙げることが出来る。
【0032】
上記製剤において、付着剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、並びに、粉末、顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、並びに、天然リン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、並びに、合成リン脂質などを使用することができる。使用することが可能な別の添加剤は、鉱油及び植物油である。
【0033】
不活性な着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料及びアゾ染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
【0034】
上記製剤は、一般に、0.1重量%〜95重量%の活性化合物、好ましくは、0.5重量%〜90重量%の活性化合物を含有する。イミダクロプリドは、好ましくは、0.05%〜5%の製剤として施用する。一般に、高分子ジチオカーバメート系殺菌剤は、50重量%〜90重量%の製剤として施用する。ストロビルリン類は、一般に、0.1%〜50%の製剤として施用する。クロロタロニルは、一般に、20%〜90%の製剤として施用する。
【0035】
本発明の製剤は、慣習的な方法で、例えば、撒水、散布、噴霧、注入(impregnating)、発泡(foaming)、ばらまき及びブラッシングなどによって使用する。
【0036】
本発明による組合せの予期されない殺菌活性は、以下の実施例から理解することが出来る。当該個々の活性化合物又は活性化合物の既知の組合せは、殺菌活性に関しては弱いが、以下の実施例の表に示されているデータは、本発明による活性化合物組合せに関してみられる活性が、個々の活性化合物の活性の総和を上回っていることを明瞭に示しており、また、活性化合物の既知の組合せの活性を上回っていることも明瞭に示している。
【0037】
以下の実施例は、本発明を例証するものであって、本発明のいかなる態様も限定するものではない。
【実施例】
【0038】
実施例1
蒸気滅菌した80/20グリーンズミックス(greens mix)を含んでいる10インチ×12インチ(25cm×30cm)の泥炭平箱に、ベントグラス変種「Crenshaw」を播種した。平箱には、頭上ミスティングシステムを用いて毎日給水した。23日後、試験区画に、200mLの288ppm 20−20−20 Regal Green(登録商標)肥料溶液を用いて肥料を与えた。肥料を与えたのと同じ日に、イミダクロプリド(481g/ha)をMerit(登録商標)殺虫剤ラベルに従って施用した。殺菌剤の処理は、7日後に、単一の8003Eノズルを有するCO背負式散布機を用いて、2.0ガロン/1000フィート(即ち、81.5L/1000m)で行った。各殺菌剤の2種類の薬量について試験した。殺菌剤を施用してから2日後、スクレロチニア・ホモエオカルパ(Sclerotinia homoeocarpa)が発生しているフェスクの葉の2つの1インチ(2.5cm)片を各平箱上に置くことにより、試験区画にスクレロチニア・ホモエオカルパ(Sclerotinia homoeocarpa)(ダラースポット)を接種した。結果については、表1に示してある(表中、「B+数字」は、除草剤成分の施用後の日数を表している)。
【0039】
【表1】


【0040】
結果は、イミダクロプリドが、イプロジオン、トリアジメホン、ボスカリド又はチオファネート−Meの効力に対して殆ど又は全く影響を及ぼさなかったことを示している。殺菌剤トリフロキシストロビン、クロロタロニル又はマンゼブと一緒にイミダクロプリドを含んでいる組成物で処理した芝生平箱では、該殺菌剤単独で処理した平箱よりも感染が少なかった。クロロタロニル及びトリフロキシストロビンについては、試験した低殺菌剤薬量と高殺菌剤薬量の両方において効力の向上が観察され、また、マンゼブでは、高薬量で効力の向上が観察された。イミダクロプリドとクロロタロニルの組合せ及びイミダクロプリドとトリフロキシストロビンの組合せに関しては、イミダクロプリド+低薬量の殺菌剤は、効力の点で、対応する殺菌剤の高薬量と同等以上であった。イミダクロプリド単独は、発病率に影響を及ぼさなかった。
【0041】
実施例2
蒸気滅菌した80/20グリーンズミックス(greens mix)を含んでいる10インチ×12インチ(約25cm×約30cm)の泥炭平箱に、ベントグラス変種「Crenshaw」を播種した。平箱には、頭上ミスティングシステムを用いて毎日給水した。26日後、試験区画に、200mLの288ppm 20−20−20 Regal Green肥料溶液を用いて肥料を与えた。処理は、単一の8003Eノズルを有するCO背負式散布機を用いて、2.0ガロン/1000フィート(即ち、81.5L/1000m)で行った。同じ日に、イミダクロプリド(481g/ha)を施用し、その1週間後、マンゼブ殺菌剤を施用した。各殺菌剤の2種類の薬量について試験した。殺菌剤を施用してから2日後、ピシウム・アファンデルマツム(Pythium aphandermatum)が発生しているフェスクの葉の2つの1インチ(2.5cm)片を各平箱上に置くことにより、試験区画にピシウム・アファンデルマツム(Pythium aphandermatum)を接種した。結果については、表2に示してある(表中、「B+数字」は、除草剤成分の施用後の日数を表している)。
【0042】
【表2】


【0043】
結果は、イミダクロプリドが、マンゼブを除く試験した殺菌剤の効力に対して、殆ど又は全く影響を及ぼさなかったことを示している。イミダクロプリドと低薬量のマンゼブを含んでいる組合せでは、3つの評価日の全てにおいて、ピシウム(Pythium)に対してマンゼブ単独による防除より良好な防除を示した。
【0044】
実施例3
直径6インチ(15cm)のポットに、ProMix(登録商標)BXポット植え用土壌を縁のところまで充填し、平らにならした。そのMixの表面全体に、一様に、イネ科植物の種子(0.5g)を播いた。その種子に、非常に丁寧に撒水した。17日後、該イネ科植物に、一度だけ、100ppmのPeters 20−10−20を与えた。最初の刈り込みは、11日後に行った。そのイネ科植物を、再度、成育させ、26日後に刈り込んだ。刈り込みは、2インチ(5cm)の草丈で、該ポットの上を覆うようにフィットする丸いプラスチック製シリンダーを用いて行った。垣根ハサミ(hedge sheers)を用いて刈り込み、はさみで仕上げを行った。1日後、1ポット当たり20mLの容積で処理を行い、その後、1ポット当たり117mLの水で処理した。処理の2週間後(「WAT」)及び4WATに、乾燥重量を測定するために、刈り取られた芝を採取し、乾燥させた。そのイネ科植物は、8WATに、1〜5の尺度を用いて生長力について視覚的に評価した後、土壌との境界で刈り取った。乾燥重量及び生長力のデータについて、分散分析を行った(Fisher’s Protected LSD, P=0.05)。
【0045】
該イネ科植物は、30日以内に良好に発芽した。播種の43日後に、一部の植物でウドンコ病が認められ、試験区画内に広まった。そのウドンコ病による覆いは、未処理植物において密度がより高くなっていくように思われた。ウドンコ病がより重度に発生しているイネ科植物ではより多くの褐変が存在していた。従って、視覚による生長力の評価は、イミダクロプリドの処理による利点を示している。乾燥重量は、2WATの刈り取りにおいて、イミダクロプリドの処理のうちの2つで有意に改善され、また、8WATの刈り取りにおいては、3つの処理の全てで改善された。イミダクロプリドでの処理は、昆虫の防除とは関係しない僅かではあるが測定可能な利益をもたらしているように思われた。ウドンコ病の侵襲により有害生物圧力(pest pressure)の非存在下におけるイミダクロプリドの評価は妨げられたが、思いがけず、イミダクロプリドが芝生の耐病性に対して影響を及ぼし得るということが見いだされた。
【0046】
実施例4
単純なブロックレイアウトに配置された10反復のナガハグサに対して温室試験を実施した。50%の標準的な土壌と50%のPromix(登録商標)の混合物を含んでいる直径6インチ(15cm)のポットに、0.5gのナガハグサ種子を播種した。ポットには毎週1回肥料を与え、6週間生長させた。次いで、2インチ(5cm)の高さに刈り込んだ後、施用を行った。0.25lb/A、0.4lb/A及び1.0lb/A(即ち、それぞれ、0.28kg/ha、0.45kg/ha及び1.12kg/ha)のイミダクロプリド75WPを20mLの水と混合し、次いで、ポット上に灌注施用した。施用後、ポットに、0.25インチ(約0.63cm)の水で灌漑した。2週間後及び6週間後に、1〜9の評価尺度(1=最良(病気なし)、及び、9=枯死(重度病害))を用いて、病害の重度について評価を行った。施用の2週間後及び6週間後に2インチ(5cm)の高さで刈り込んだイネ科植物を集めたものを用いて乾燥重量を測定した。6週間で植物を殺した。イネ科植物を土壌との境界で切り取り、根を洗浄し、根の乾燥重量を測定した。
【0047】
種々の施用量でのイミダクロプリドの灌注施用において、2WATにおける全体の刈り込み量及び病害の重度は、未処理のものと同様であった。6WATにおいても、全体の刈り込み量は、未処理のポットと同様であった。該ナガハグサのポットではウドンコ病が発生した。6WATでの評価において、イミダクロプリドの処理は、ナガハグサの該病害の重度に対して影響を及ぼし(評点3.1)、未処理(評点4.2)よりもよかった。この温室試験の結果は、イミダクロプリドで処理したポットでは未処理ポットほどウドンコ病が蔓延しなかったので、イミダクロプリド灌注施用がナガハグサのウドンコ病の病害重度に影響を及ぼしたことを示唆している。イミダクロプリドの処理間では、病害の重度において顕著な差は観察されなかった。イミダクロプリド処理による効果は、少なくとも6WATまで続く傾向が見られ、その後、病害の重度における差が顕著になった。
【0048】
【表3】

【0049】
実施例5
24個の10インチ×12インチ(25cm×30cm)の平箱からなるセット4つに滅菌した砂を詰め、各セットに、ナガハグサ、Crenshaw L−93 ベントグラス、ギョウギシバ又はK−31 オニウシノケグサのいずれかを播種した。各平箱に、200mLの水当たり0.144gの20−20−20 可溶性肥料を用いて、毎週1回肥料を与えた(これは、4ポンド/年/エーカーに相当する)。この試験は、もう一度繰り返し行った。
【0050】
各芝生変種に対して、各セットのうちの12個の平箱を、80ガロンの水当たり8.6オンス/エーカー(100リットルの水当たり約2.0g/ha)に相当するMerit 75 WPで処理し(散布施用)、残りの12個の平箱は未処理のまま残した。反復試験1は、播種の25日後に処理し、反復試験2は、播種の28日後に処理した。病害の発生は、ほぼ処理の時点で始まった。処理の13日後及び25日後に、感染割合(%)についての評価を行った。それらのデータは、図1及び図2に示してある。両方の反復試験において、イミダクロプリド(Merit)は、ナガハグサ上のクルブラリア(Curvularia)の良好な防除を示した。第1の試験の第1及び第2の評価日における病害感染の割合(%)は、それぞれ、22%及び26%であり、イミダクロプリドで処理した平箱における感染の割合(%)は、第1及び第2の評価日において、それぞれ、1%及び8%であった。第2の試験では、病害圧力が低く、未処理の平箱の感染は、第1及び第2の評価日において、それぞれ、3%及び8%であり、イミダクロプリドで処理した平箱では、2回の評価日で、0.5%及び2%であった。イミダクロプリドは、いずれの試験においても、残りの芝生変種上で発生した他の病害は防除しなかった。
【0051】
実施例6
蒸気滅菌した80/20グリーンズミックス(greens mix)を含んでいる10インチ×12インチ(25cm×30cm)の泥炭平箱に、ベントグラス変種「Crenshaw」を播種した。平箱には、頭上ミスティングシステムを用いて毎日給水した。試験区画には、11/20に、200mLの288ppm 20−20−20 Regal Green肥料溶液を用いて、肥料を与えた。処理は、単一の8003EノズルとCO背負式散布機を用いて、2.0ガロン/1000フィート(即ち、81.5L/1000m)で行った。播種の16日後にイミダクロプリドを施用し、播種の21日後及び35日後に、殺菌剤を施用した。播種の18日後に、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)が感染している0.25gのフェスク種子を用いて、試験区画に接種した。結果は、表4に示してある(表中、「B+数字」は、除草剤成分の施用後の日数を表している)。
【0052】
【表4】

【0053】
病害圧力及び病害発生状況は、極めて高かった。殺菌剤トリアジメホン、トリフロキシストロビン、クロロタロニル及びフルトラニルと組み合わせたイミダクロプリドからなる処理は、これら殺菌剤単独での処理と異なる防除は示さなかった。しかしながら、イミダクロプリドとマンゼブの組合せは、試験したマンゼブの両方の薬量において、マンゼブ単独よりも効果が高かった。イミダクロプリド単独では、この病害に対して効果を示さなかった。
【0054】
実施例7
ベントグラス変種「Crenshaw」のソッドを切出し、春の間、蒸気滅菌した80/20グリーンズミックス(greens mix)を含んでいる6インチ×7インチ(15cm×17.5cm)の泥炭平箱内に配置した。ピシウム(Pythium)の発生に好ましい条件を作り出すために、頭上ミスティングシステムを用いて平箱に毎日給水して、病害の発生に好ましい条件を提供した。さらに、試験区画には、毎週1回、100mLの244ppm 20−20−20 Regal Green肥料溶液を用いて、肥料を与えた。平箱内に配置してから4日後、481g/haのイミダクロプリドを施用した。イミダクロプリドを施用してから10日後、単一の8003Eノズルを用いるCO背負式散布機を使用して、2.0ガロン/1000フィート(即ち、81.5L/1000m)で殺菌剤を施用した。殺菌剤を施用してから3日後、ピシウム・アファンデルマツム(Pythium aphandermatum)が感染しているフェスクの葉の2つの1インチ(5cm)片を用いて、試験区画に接種した。その後20日間、試験区画内の感染割合(%)を測定した。結果については、表5に示してある(表中、「A+数字」は、イミダクロプリドの施用後の日数を表している)。
【0055】
【表5】


【0056】
病害圧力は高かった。処理の18日後までに、未処理区画内の感染割合(%)は67.5%であった。イミダクロプリド単独で処理した区画では、処理の11日後以降、ピシウム(Pythium)は未処理区画よりも非常に少なかった。イミダクロプリドを存在させることにより、上記殺菌剤のうちの数種類においても、防除レベルが向上した。プロパモカルブ(propamacarb)、ホセチル+顔料、及び、マンゼブの効力に対する影響は観察されなかった。しかしながら、低施用量のメタラキシル及びアゾキシストロビンによるピシウム(Pythium)の防除は、該殺菌剤単独での処理に対して50%以上増大した。
【0057】
実施例8
フロリダにあるゴルフコース上の定着したギョウギシバ(cv.「TifEagle」)を、晩春に、0.4ポンド/エーカー(即ち、0.45kg/ha)のイミダクロプリドで処理した。比較のために、隣接した試験区画に、2種類の異なった殺菌剤散布プログラムを適用した。その2種類の殺菌剤散布プログラムは、以下のとおりであった:(1)1000フィート当たり(4オンス+4オンス)[1m当たり(1.2g+1.2g)]のホセチル+イプロジオンと1000フィート当たり(4オンス+0.15オンス)[1m当たり(1.2g+46mg)]のホセチル+トリフロキシストロビンの交互施用、及び、(2)1000フィート当たり(4オンス+4オンス)[1m当たり(1.2g+1.2g)]のホセチル+イプロジオンと1000フィート当たり2.2オンス(1m当たり0.67g)のフルトラニルの交互施用。殺菌剤の施用は、隔週で行った。対照的に、イミダクロプリドで処理した試験区画は、活性成分を1回施用したのみであった。
【0058】
処理した時点で、クルブラリア(Curvularia)病は、ちょうど発生し始めたところであった(即ち、全試験区画の平均感染割合(%)は、芝生が地面を覆っている部分の3%であった)。当該病害の拡大については、12週間にわたり毎週1回モニタリングし、芝生の品質は、0〜9の尺度(0=芝生枯死、及び、9=完全な品質)で測定した。処理の13週間後、未処理区画内の病害圧力は、天候に起因して、著しく低下した。この時点で、実験を終結させた。病害の発生率に対する種々の処理による効果は、表6に記載してある(表中、「A+数字」は、イミダクロプリドの施用後の日数を表している)。データは、病害が感染した芝生の割合(%)で表してある。
【0059】
【表6】


【0060】
表6のデータは、病害の発生率が、8WATまではすべての試験区画で低いままであり、その後、未処理対照における感染割合(%)が急に上昇していることを示している。対照的に、イミダクロプリドで処理した試験区画における病害の発生率は、未処理対照よりも著しく遅い速度で上昇し、その病害の発生は、2週間間隔でホセチル+イプロジオンで処理した後ホセチル+トリフロキシストロビンで処理した試験区画で観察された病害の発生と同程度であった。2週間間隔でホセチル+イプロジオンで処理した後フルトラニルで処理した試験区画における病害防除割合(%)は、処理後少なくとも8週間にわたり、他の処理の防除割合よりも優れていたが、該試験の終わりまでには、全ての処理区画で、同等レベルの病害を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イネ科植物又は芝草のヘリオタレス(Heliotales)目の植物病原性菌類生物による植物病原性感染を防除又は抑制する方法であって、(i)イミダクロプリドと(ii)場合により特定の殺菌剤(ここで、該殺菌剤は、高分子ジチオカーバメート系殺菌剤、ストロビルリン系殺菌剤、フェニルアニリド系殺菌剤又はクロロタロニルである)の組合せの相乗作用的に有効な量を施用することを含む、前記方法。
【請求項2】
前記組合せを、独立して施用するか又は順次に施用する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生物が、キンカクキン属(Sclerotinia spp.)に属する生物である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生物が、スクレロチニア・ホモエオカルパ(Sclerotinia homoeocarpa)種である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記殺菌剤が、高分子ジチオカーバメート系殺菌剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記高分子ジチオカーバメート系殺菌剤が、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、ポリカーバメート、プロピネブ又はジネブである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記高分子ジチオカーバメート系殺菌剤が、マンゼブである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記殺菌剤が、ストロビルリン系殺菌剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ストロビルリン系殺菌剤が、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン又はトリフロキシストロビンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ストロビルリン系殺菌剤が、トリフロキシストロビンである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記殺菌剤が、フェニルアニリド系殺菌剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記フェニルアニリド系殺菌剤が、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ボスカリド、フララキシル、メタラキシル又はメタラキシル−Mである、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記フェニルアニリド系殺菌剤が、メタラキシルである、請求項8の記載の方法。
【請求項14】
前記殺菌剤が、クロロタロニルである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
イネ科植物又は芝草のリゾクトニア(Rhizoctonia)科又はピシウム(Pythium)科の植物病原性生物による植物病原性感染を防除又は抑制する方法であって、(i)イミダクロプリドと(ii)高分子ジチオカーバメート系殺菌剤の組合せの相乗作用的に有効な量を施用することを含む、前記方法。
【請求項16】
前記組合せを、独立して施用するか又は順次に施用する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記高分子ジチオカーバメート系殺菌剤が、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、ポリカーバメート、プロピネブ又はジネブである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記生物が、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctinia solani)である、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記生物が、ピシウム・アファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
芝草におけるウドンコ病感染を防除する方法であって、イミダクロプリドから本質的になる組成物の有効量を、ウドンコ病に感染しているか又は感染することが予期される芝草に施用することを含む、前記方法。
【請求項21】
イチゴツナギ属(Poa spp.)の芝草におけるクルブラリア属(Curvularia spp.)の感染を防除する方法であって、イミダクロプリドから本質的になる組成物を該芝草に施用することを含む、前記方法。
【請求項22】
前記芝草が、ナガハグサ又はギョウギシバである、請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−92116(P2012−92116A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−260230(P2011−260230)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【分割の表示】特願2007−530042(P2007−530042)の分割
【原出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【出願人】(506018237)バイエル・クロツプサイエンス・エル・ピー (16)
【Fターム(参考)】