説明

イメージセンサモジュールおよび画像読取装置

【課題】 薄型化を図ることが可能なイメージセンサモジュールと、それを備えた画像読取装置を提供する。
【解決手段】 イメージセンサモジュール301は、主走査方向に沿って並べられた複数の受光部を具備する受光手段32と、受光手段32を支持する基板31と、副走査方向yにおいて、受光手段32よりも一方側に位置するレンズ部材341と、副走査方向yにおいて、レンズ部材341よりも一方側に位置する光路変更手段35と、副走査方向yにおいて、光路変更手段35よりも一方側に位置する発光手段36と、を備えており、主走査方向および副走査方向yと直交するz方向における光路変更手段35の一方側に位置する第1の読取対象41と、z方向における光路変更手段36の他方側に位置する第2の読取対象と、を読み取り可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿の表裏両面を読み取り可能な画像読取装置と、そのような画像読取装置に組み込まれるイメージセンサモジュールとに関する。
【背景技術】
【0002】
図12には、従来の画像読取装置の一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示す画像読取装置90は、シートフィード型スキャナであり、1対のイメージセンサモジュール91A,91Bと、読取対象である原稿93を搬送する搬送手段92と、を備えている。1対のイメージセンサモジュール91A,91Bは、原稿93を図12中上下から挟むように配置されている。各イメージセンサモジュール91A,91Bは、ケース911と、原稿93を照明する光源912と、レンズユニット913と、センサIC914と、基板915とを備えている。ケース911は、光源912、レンズユニット913、および、基板915を収容している。レンズユニット913は、原稿93からの光をセンサIC914に結像させるように設置されている。センサIC914は、たとえばCMOSセンサであり、基板915に搭載されている。
【0003】
しかしながら、このような画像読取装置90においては、1対のイメージセンサモジュール91A,91Bが原稿93を挟んだ図12中上下に配置される構成であるため、薄型化を図ることが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−191795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、薄型化を図ることが可能なイメージセンサモジュールと、それを備えた画像読取装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によって提供されるイメージセンサモジュールは、主走査方向に沿って並べられた複数の受光部を具備する受光手段と、上記受光手段を支持する基板と、副走査方向において、上記受光手段よりも一方側に位置するレンズ部材と、副走査方向において、上記レンズ部材よりも一方側に位置する光路変更手段と、副走査方向において、上記光路変更手段よりも一方側に位置する発光手段と、を備えており、主走査方向および副走査方向と直交する第1の方向における上記光路変更手段の一方側に位置する第1の読取対象と、上記第1の方向における上記光路変更手段の他方側に位置する第2の読取対象と、を読み取り可能であることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、表裏面を有する読取対象物の表面を第1の読取対象とし、裏面を第2の読取対象とすることにより、当該読取対象物の表裏面の双方を読み取ることができる。すなわち、本発明に基づくイメージセンサモジュールは、上記第1の方向における一方側で読取対象物の表面を読み取り、他方側で読取対象物の裏面を読み取る構成を実現可能である。このため、従来の画像読取装置では読取対象物の表裏面を読み取るために2つのイメージセンサモジュールが必要であったが、本発明に基づくイメージセンサモジュールを採用すれば、1つのイメージセンサモジュールで読取対象物の表裏面を読み取ることが可能となる。従って、本発明に基づくイメージセンサモジュールを採用することで、読取対象物の片面のみを読み取るように構成された画像読取装置と同程度の厚みで表裏面を読み取り可能な画像読取装置を実現可能となる。すなわち、本発明に基づくイメージセンサモジュールは、画像読取装置の薄型化を図る上で望ましい構成である。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記発光手段が上記第1の読取対象を照明し、上記光路変更手段が上記第1の読取対象からの光を上記レンズ部材に向けて進行させる第1の読取状態と、上記発光手段が上記第2の読取対象を照明し、上記光路変更手段が上記第2の読取対象からの光を上記レンズ部材に向けて進行させる第2の読取状態と、を有する。
【0009】
本発明の好ましい第1の実施形態においては、上記光路変更手段は、副走査方向視において上記レンズ部材と重なる反射面を具備し、かつ、主走査方向に沿う軸を中心として回転可能に構成されており、上記第1の読取状態において、上記反射面は副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜しており、上記第2の読取状態において、上記反射面は副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜しており、上記光路変更手段を上記軸周りに回転させることにより、上記第1の読取状態と上記第2の読取状態とを切り替え可能である。
【0010】
より好ましくは、上記第1の読取状態において、上記反射面は上記第1の方向に対して45°傾斜しており、上記第2の読取状態において、上記反射面は上記第1の方向に対して45°傾斜しており、上記光路変更手段を上記軸周りに90°回転させることにより、上記第1の読取状態と上記第2の読取状態とを切り替え可能である。
【0011】
本発明の好ましい第2の実施形態においては、上記光路変更手段は、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜する第1の反射面と、上記第1の方向において上記第1の反射面よりも他方側に位置し、かつ、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜する第2の反射面とを具備しており、上記第1の読取状態において、上記第1の反射面が副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、上記第2の読取状態において、上記第2の反射面が副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、上記光路変更手段を上記第1の方向に沿って変位させることにより、上記第1の読取状態と上記第2の読取状態とを切り替え可能である。
【0012】
本発明の好ましい第3の実施形態においては、上記光路変更手段は、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜する第1の反射面と、副走査方向において上記第1の反射面よりも一方側に位置し、かつ、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜する第2の反射面とを具備しており、上記第1の反射面は、副走査方向における一方側から他方側へ向かう光を透過する。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記発光手段は、上記第1の読取対象を照明する第1の発光部と、上記第2の読取対象を照明する第2の発光部と、を具備しており、上記第1の発光部は、上記第1の読取状態において点灯し、上記第2の読取状態において消灯し、上記第2の発光部は、上記第1の読取状態において消灯し、上記第2の読取状態において点灯する。
【0014】
本発明の別の好ましい実施の形態においては、上記受光手段よりも上記第1の方向における他方側に位置し、主走査方向に沿って並べられた追加の複数の受光部を具備する追加の受光手段と、上記レンズ部材よりも上記第1の方向における他方側に位置する追加のレンズ部材と、をさらに備えており、上記複数の受光部は、副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、上記追加の複数の受光部は、副走査方向視において上記追加のレンズ部材と重なり、上記光路変更手段は、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜する第1の反射面と、上記第1の方向において上記第1の反射面よりも他方側に位置し、かつ、副走査方向において上記追加のレンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜する第2の反射面とを具備しており、上記第1の反射面は、副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、上記第2の反射面は、副走査方向視において上記追加のレンズ部材と重なっている。
【0015】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記発光手段が出射する光を遮断し、上記レンズ部材を保持する遮光部材をさらに備えており、上記遮光部材の副走査方向における他方側の端部に当接するように上記基板は設置されている。
【0016】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記発光手段が出射する光を遮断し、上記レンズ部材および上記追加のレンズ部材を保持する遮光部材をさらに備えており、上記遮光部材の副走査方向における他方側の端部に当接するように上記基板は設置されている。
【0017】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記第1の方向において、上記遮光部材の一方側に位置し、上記発光手段が出射する光を透過させる第1の透光カバーと、上記遮光部材の他方側に位置し、上記発光手段が出射する光を透過させる第2の透光カバーと、をさらに備えている。
【0018】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記第1の読取対象は、上記第1の透光カバーの上記第1の方向における一方側の面に対向し、上記第2の読取対象は、上記第2の透光カバーの上記第1の方向における他方側の面に対向している。
【0019】
本発明の第2の側面によって提供される画像読取装置は、本発明の第1の側面によって提供されるイメージセンサモジュールと、互いに反対を向く第1の読取対象面および第2の読取対象面を有する読取対象物を副走査方向に沿って搬送する搬送手段と、を備えており、上記イメージセンサモジュールの上記第1の読取対象は上記第1の読取対象面であり、上記イメージセンサモジュールの上記第2の読取対象は上記第2の読取対象面であることを特徴とする。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記搬送手段は、上記第1の読取対象面が上記第2の読取対象面よりも上記第1の方向における他方側に位置するように、上記読取対象物を搬送する。
【0021】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記読取対象物がセットされる搬送始点と、副走査方向において、上記イメージセンサモジュールを間に挟んで上記搬送始点の反対側に位置する搬送中間点と、副走査方向において、上記イメージセンサモジュールに対して上記搬送始点と同じ側に位置し、かつ、上記搬送始点よりも上記第1の方向における他方側に位置する搬送終点と、を備えており、上記搬送手段は、上記第1の方向において上記イメージセンサモジュールの一方側に位置するように、上記読取対象物を上記搬送始点から上記搬送中間点まで搬送し、上記第1の方向において上記イメージセンサモジュールの他方側に位置するように、上記読取対象物を上記搬送中間点から上記搬送終点まで搬送する。
【0022】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記搬送中間点は、上記読取対象物を保持可能なガイド部材であり、上記ガイド部材は、副走査方向において上記イメージセンサモジュールから遠ざかるにつれて、上記第1の方向における一方側へ変位するように傾斜している。
【0023】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記搬送手段は、副走査方向において上記イメージセンサモジュールを間に挟んで配置される1対の回転ローラを具備している。
【0024】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記搬送手段は、上記1対の回転ローラの一方を上記第1の方向において挟む1対の従動ローラと、上記1対の回転ローラの他方を上記第1の方向において挟む1対の追加の従動ローラと、を具備している。
【0025】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記搬送始点は、上記搬送終点よりも上方に位置している。
【0026】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記第1の方向が上下方向と一致している。
【0027】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に基づく画像読取装置の外観を示す図である。
【図2】図1に示す画像読取装置の内部構成を示す図である。
【図3】図1に示す画像読取装置の動作を説明するための図である。
【図4】図1に示す画像読取装置の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施形態に基づくイメージセンサモジュールの第1の読取状態における要部を示す図である。
【図6】図5に示すイメージセンサモジュールの第2の読取状態における要部を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に基づくイメージセンサモジュールの第1の読取状態における要部を示す図である。
【図8】図7に示すイメージセンサモジュールの第2の読取状態における要部を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態に基づくイメージセンサモジュールの第1の読取状態における要部を示す図である。
【図10】図9に示すイメージセンサモジュールの第2の読取状態における要部を示す図である。
【図11】本発明の第4実施形態に基づくイメージセンサモジュールを示す図である。
【図12】従来の画像読取装置の要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0030】
図1〜図4は、本発明に基づく画像読取装置の一例を示している。本実施形態の画像読取装置100は、両面読み取り可能なシートフィード型スキャナとして構成されている。図1〜図4に示す読取対象物40は、互いに反対を向く第1の読取対象面41および第2の読取対象面42を有している。画像読取装置100は、読取対象物40の第1の読取対象面41および第2の読取対象面42をともに読み取るものである。読取対象物40は、具体的には、表裏面の双方に印字された紙からなる原稿である。
【0031】
図1に示すように、画像読取装置100は、x方向に長く延びるように形成されている。図2に示すように、画像読取装置100は、筐体11と、搬送手段20と、イメージセンサモジュール301とを備えている。筐体11は、搬送手段20およびイメージセンサモジュール301を収容している。本実施形態においては、x方向はイメージセンサモジュール301の主走査方向と一致している。また、y方向はイメージセンサモジュール301の副走査方向と一致している。z方向は、x方向およびy方向に対して直交しており、上下方向に一致している。z方向は、本発明で言う第1の方向に相当している。
【0032】
図2に示すように、筐体11は、搬入部111と、ガイド部材112と、排出部113とを具備している。搬入部111は本発明で言う搬送始点に相当し、ガイド部材112は本発明で言う搬送中間点に相当し、排出部113は本発明で言う搬送終点に相当する。ガイド部材112は、y方向において、イメージセンサモジュール301を間に挟んで搬入部111の反対側に位置している。排出部113は、y方向において、イメージセンサモジュール301に対して搬入部111と同じ側に位置し、かつ、搬入部111よりもz方向における図2中下方側に位置している。具体的には、搬入部111は、筐体11のy方向における図2中右端部に設けられており、ガイド部材112は、y方向における図2中左端部に設けられている。排出部113は、y方向における図2中右端部の搬入部111の図2中下方に設けられている。
【0033】
搬入部111は水平な面を具備しており、この水平な面に読取対象物40はセットされる。ガイド部材112は、y方向においてイメージセンサモジュール301から遠ざかるにつれて、z方向における上方側へ変位するように傾斜している。このガイド部材112は、図3に示すように、搬送手段20によって搬入部111から送られてきた読取対象物40を一時的に保持する。
【0034】
搬送手段20は、y方向において、イメージセンサモジュール301を間に挟んで配置される1対の回転ローラ211,221を具備している。1対の回転ローラ211,221のx方向に沿う回転軸を中心として回転するように構成されている。本実施形態では、図2に示すように、回転ローラ211はイメージセンサモジュール301の図中右方側に配置され、回転ローラ221はイメージセンサモジュール301の図中左方側に配置されている。また、1対の回転ローラ211,221は、イメージセンサモジュール301とz方向においてほぼ同じ位置にある。1対の回転ローラ211,221の直径は、たとえば8mmである。1対の回転ローラ211,221は、図2における反時計回りに回転する。このため、1対の回転ローラ211,221のz方向における図2中上方側では、読取対象物40はy方向に沿って図2中右方から左方へ搬送される。逆に、1対の回転ローラ211,221のz方向における図2中下方側では、読取対象物40はy方向に沿って図2中左方から右方へ搬送される。
【0035】
搬送手段20は、図2に示すように、z方向において回転ローラ211を挟む1対の従動ローラ212と、z方向において回転ローラ221を挟む1対の従動ローラ222を具備している。1対の従動ローラ212の回転軸のy方向における位置は、回転ローラ211の回転軸のy方向における位置と同じである。1対の従動ローラ212は読取対象物40が回転ローラ211からz方向において離間するのを防ぐために設けられている。1対の従動ローラ222の回転軸のy方向における位置は、回転ローラ221の回転軸のy方向における位置と同じである。1対の従動ローラ222は読取対象物40が回転ローラ221からz方向において離間するのを防ぐために設けられている。
【0036】
本実施形態では、搬入部111にセットされた読取対象物40は、まず、回転ローラ211,221の回転に従い、y方向に沿って図2中左方へ搬送され、図3に示すようにガイド部材112へ排出される。このとき、読取対象物40は、第1の読取対象面41が図2中下方を向く状態で、イメージセンサモジュール301のz方向における上方側を通過して行く。上述したように、ガイド部材112は傾斜しているため、ガイド部材112に排出された読取対象物40の図3中右端は、重力に従い、ガイド部材112の図3中下端部へ位置することになる。本実施形態では図3に示すように、ガイド部材112の下端部に回転ローラ221が配置されており、ガイド部材112に排出された読取対象物40が回転ローラ221のz方向における下端部に接触するようになっている。その後、1対の回転ローラ211,221の回転に従い、読取対象物40はy方向に沿って図3中右方へ搬送され、図4に示すように、排出部113から筐体11の外部へ排出される。このとき、読取対象物40は、第2の読取対象面42が図4中上方を向く状態で、イメージセンサモジュール301のz方向における下方側を通過して行く。
【0037】
図5および図6は、イメージセンサモジュール301を説明するための図である。図5に示すように、イメージセンサモジュール301は、基板31、センサIC32、遮光部材33、レンズユニット34、光路変更手段35、発光手段36、第1の透光カバー37、および、第2の透光カバー38を備えている。
【0038】
基板31は、x方向を長手方向、z方向を幅方向とする長矩形状であり、たとえば、ガラスエポキシ樹脂、またはセラミックスからなる。図5に示すように、基板31は、遮光部材33のy方向における図中右方側の端部に当接するように設置されている。基板31のy方向における図中左方側の面にはセンサIC32が搭載されている。
【0039】
センサIC32は、本発明で言う受光手段であり、x方向に沿って配列された複数の受光部を具備している。具体的には、複数の受光部は複数の光電変換素子である。
【0040】
遮光部材33は、発光手段36が出射する光を遮断する材質で形成されており、レンズユニット34を保持している。具体的には、遮光部材33は、たとえば黒色に染色されたエポキシ樹脂製であり、可視光領域の光を遮断する。遮光部材33は、x方向に長く延びるように形成されている。図5に示すように、遮光部材33には、y方向における図中左方に開口する溝部331と、溝部331のy方向における図中に右端に繋がり、y方向における図5中右方に開口する凹部332とが形成されている。溝部331にはレンズユニット34が嵌合し、凹部332にはセンサIC32が収容される。このような構成によれば、レンズユニット34は、センサIC32のy方向における図5左方側に位置することになる。
【0041】
レンズユニット34は、y方向における図5中左方から進行してきた光を正立等倍でセンサIC32に集光するレンズ部材341と、樹脂製のレンズホルダ342とを具備している。レンズ部材341は、たとえば、x方向に沿って配列された複数のレンズにより構成されている。各レンズの光軸は、y方向に沿っている。レンズホルダ342はレンズ部材341を保持している。
【0042】
図5に示すように、光路変更手段35は、y方向においてレンズ部材341よりも図中左方側に位置している。光路変更手段35は、回転体351と、x方向に沿う軸352とを具備している。回転体351は、平坦な反射面351aを具備している。反射面351aは、y方向視においてレンズ部材341と重なる位置にある。回転体351は軸352を中心として回転可能に構成されている。回転体351および軸352のx方向における両端部は、筐体11のx方向における両端部によって支持されている。筐体11のx方向における両端部には、図示しないモータが設置されており、このモータにより、回転体351は回転させられる。回転体351の回転に伴い、反射面351aの向きは変化する。
【0043】
図5に示すように、発光手段36は、y方向において光路変更手段よりも図中左方側に位置している。発光手段36は、たとえばキセノンランプであり、x方向に長く延びるように形成されている。発光手段36は、z方向における図5中上方側および下方側の双方を照明する。
【0044】
なお、発光手段36は、キセノンランプに限らず、LEDチップを光源とするものを用いてもよい。LEDチップを光源とする場合、複数のLEDチップをx方向に沿って配列してもよく、x方向に長く延びる導光体を用いてもよい。
【0045】
第1の透光カバー37は、発光手段36が出射する光を透過する材質により板状に形成されており、遮光部材33のz方向における上方側に位置している。第2の透光カバー38は、発光手段36が出射する光を透過する材質により板状に形成されており、遮光部材33のz方向における下方側に位置している。具体的には、第1の透光カバー37および第2の透光カバー38は、アクリル樹脂またはガラス製であり、可視光領域の光を透過する。また、本実施形態では、第1の透光カバー37のz方向における上面と、第2の透光カバー38のz方向における下面との距離はたとえば6mmである。この距離は、イメージセンサモジュール301の厚みでもある。
【0046】
イメージセンサモジュール301は、図5に示す第1の読取状態と、図6に示す第2の読取状態とを有する。第1の読取状態と第2の読取状態との差異は、図5と図6とを比較することで明白となるように、反射面351aの向きである。図5に示す第1の読取状態においては、反射面351aは、y方向においてレンズ部材341から遠ざかるほどz方向における上方側に変位するように傾斜している。具体的には、反射面351aは、z方向に対して45°傾斜している。図6に示す第2の読取状態においては、反射面351aは、y方向においてレンズ部材341から遠ざかるほどz方向における下方側に変位するように傾斜している。具体的には、反射面351aは、z方向に対して45°傾斜している。本実施形態では、回転体351を、軸352を中心として90°回転させることにより、第1の読取状態と第2の読取状態とを切り替え可能である。
【0047】
画像読取装置100では、搬送手段20が読取対象物40を搬入部111からガイド部材112へ搬送する間、イメージセンサモジュール301を第1の読取状態とする。さらに、搬送手段20が読取対象物40をガイド部材112から排出部113へ搬送する間、イメージセンサモジュール301を第2の読取状態とする。
【0048】
このような構成のイメージセンサモジュール301は、z方向における光路変更手段35の上方側に位置する第1の読取対象を読み取り可能であり、かつ、z方向における光路変更手段35の下方側に位置する第2の読取対象を読み取り可能である。
【0049】
第1の読取対象は、第1の透光カバー37のz方向における図5中上方側の面に対向するように設置される。本実施形態においては、第1の読取対象は読取対象物40の第1の読取対象面41である。図5に示すように、発光手段36から出射された光は、第1の透光カバー37を透過して第1の読取対象面41を照明する。第1の読取対象面41からの光は、z方向における図5中下方へ進み、反射面351aによって反射されてレンズ部材341へ進行し、センサIC32へ集光される。このため、イメージセンサモジュール301は、第1の読取状態において、第1の読取対象面41を適切に読み取ることが可能である。
【0050】
第2の読取対象は、第2の透光カバー38のz方向における図6中下方側の面に対向するように設置される。本実施形態においては、第2の読取対象は読取対象物40の第2の読取対象面42である。図6に示すように、発光手段36から出射された光は、第2の透光カバー38を透過して第2の読取対象面42を照明する。第2の読取対象面42からの光は、z方向における図6中上方へ進み、反射面351aによって反射されてレンズ部材341へ進行し、センサIC32へ集光される。このため、イメージセンサモジュール301は、第2の読取状態において、第2の読取対象面42を適切に読み取ることが可能である。
【0051】
次に、イメージセンサモジュール301および画像読取装置100の作用について説明する。
【0052】
本実施形態では、イメージセンサモジュール301が、z方向における上方側に位置する第1の読取対象と、z方向における下方側に位置する第2の読取対象と、を読み取ることができる。このようなイメージセンサモジュール301を用いた画像読取装置100は、読取対象物40を搬入部111からガイド部材112へ搬送する間に第1の読取対象面41の読み取りを行い、読取対象物40をガイド部材112から排出部113へ搬送する間に第2の読取対象面42の読み取りを行っている。従来の画像読取装置では、両面読み取りを行うために2つのイメージセンサモジュールを必要としていたが、画像読取装置100においては1つのイメージセンサモジュール301により両面読み取りを実現している。このため、画像読取装置100においては、従来に比べ、イメージセンサモジュール1個分相当の厚みだけ薄型化が可能となる。従って、イメージセンサモジュール301は、画像読取装置100の薄型化を図る上で望ましい構成を備えている。
【0053】
本実施形態では、レンズ部材341を構成する複数のレンズの光軸がy方向に沿うように、レンズ部材341の向きが定められている。このような構成によれば、レンズ部材341によるセンサIC32への集光を適切に行うために必要な光路長をz方向ではなくy方向にとることが可能となる。このことは、イメージセンサモジュール301のz方向寸法を縮小し、薄型化を図る上で望ましい。
【0054】
図7〜図11は、本発明の他の実施形態を示している。なお、図7〜図11において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0055】
図7および図8には、本発明の第2の実施形態に基づくイメージセンサモジュールを示している。本実施形態のイメージセンサモジュール302は、イメージセンサモジュール301と同様に画像読取装置100に組み込んで使用することができる。イメージセンサモジュール302は、光路変更手段35の構成がイメージセンサモジュール301の場合と異なっており、その他の構成はイメージセンサモジュール301と同様となっている。
【0056】
本実施形態の光路変更手段35は、z方向に変位可能に構成されており、第1の反射面35aと、z方向において第1の反射面よりも図7中下方側に位置する第2の反射面35bとを具備している。第1の反射面35aは、y方向おいてレンズ部材341から遠ざかるほどz方向における図7中上方側に変位するように傾斜している。具体的には、第1の反射面35aは、z方向に対して45°傾斜している。第2の反射面35bは、y方向おいてレンズ部材341から遠ざかるほどz方向における図7中下方側に変位するように傾斜している。具体的には、第2の反射面35bは、z方向に対して45°傾斜している。
【0057】
本実施形態においては、光路変更手段35をz方向に沿って変位させることにより、第1の読取状態と第2の読取状態とを切り替え可能である。図7に示すように、第1の読取状態においては、第1の反射面35aがy方向視においてレンズ部材341と重なる位置にある。図8に示すように、第2の読取状態においては、第2の反射面35bがy方向視においてレンズ部材341と重なる位置にある。
【0058】
このようなイメージセンサモジュール302も、イメージセンサモジュール301と同様に、z方向における上方側に位置する第1の読取対象と、z方向における下方側に位置する第2の読取対象と、を読み取ることができる。
【0059】
図9および図10には、本発明の第3の実施形態に基づくイメージセンサモジュールを示している。本実施形態のイメージセンサモジュール303は、イメージセンサモジュール301と同様に画像読取装置100に組み込んで使用することができる。イメージセンサモジュール303は、光路変更手段35および発光手段36の構成がイメージセンサモジュール302と異なっており、その他の構成はイメージセンサモジュール302とほぼ同様となっている。
【0060】
本実施形態における光路変更手段35は、透光性の材質で形成されており、z方向における位置が固定されている。光路変更手段35は、y方向視においてレンズ部材341と重なる位置に設けられた、第1の反射面35cおよび第2の反射面35dを有している。第1の反射面35cは、y方向においてレンズ部材341から遠ざかるほどにz方向における上方側に変位するように傾斜している。具体的には、第1の反射面35cはz方向に対して45°傾斜している。第2の反射面35dは、y方向においてレンズ部材341から遠ざかるほどにz方向における下方側に変位するように傾斜している。具体的には、第2の反射面35dはz方向に対して45°傾斜している。第2の反射面35dは、第1の反射面35cよりもy方向における図9中左方側に位置している。さらに、第1の反射面35cは光路変更手段35の外方を向く面であり、第2の反射面35dは、光路変更手段35の内方を向く面である。
【0061】
第1の反射面35cは、z方向における図9中上方側からの光をy方向における図9中右方側へ向かうように反射する一方、y方向における図9中左方側から右方側へ向かう光を透過させるように構成されている。
【0062】
本実施形態における発光手段36は、z方向における図9中上方側を照明する第1の発光部361と、z方向における図9中下方側を照明する第2の発光部362とを具備している。第1の発光部361は、第1の読取状態において点灯し、第2の読取状態において消灯する。逆に、第2の発光部362は、第1の読取状態において消灯し、第2の読取状態において点灯する。
【0063】
イメージセンサモジュール303は、図9に示すように、第1の読取状態において、第1の発光部361が第1の読取対象面41を照明する。第1の読取対象面41からの光は、第1の反射面35cによって反射されてレンズ部材341に向かい、レンズ部材341によりセンサIC32に集光される。このとき、第2の発光部362が消灯されているため、図9中下方側は照明されず、センサIC32に集光される光は第1の読取対象面41からの光で占められることになる。このため、イメージセンサモジュール303は、第1の読取状態において第1の読取対象面41を適切に読み取ることが可能である。
【0064】
イメージセンサモジュール303は、図10に示すように、第2の読取状態において、第2の発光部362が第2の読取対象面42を照明する。第2の読取対象面42からの光は、第2の反射面35dによって反射されてレンズ部材341に向かい、レンズ部材341によりセンサIC32に集光される。このとき、第1の発光部361が消灯されているため、図10中上方側は照明されず、センサIC32に集光される光は第2の読取対象面42からの光で占められることになる。このため、イメージセンサモジュール303は、第2の読取状態において第2の読取対象面42を適切に読み取ることが可能である。
【0065】
図11には、本発明の第4の実施形態に基づくイメージセンサモジュールを示している。本実施形態のイメージセンサモジュール304は、イメージセンサモジュール301と同様に画像読取装置100に組み込んで使用することができる。イメージセンサモジュール304は、追加のセンサIC32’と、追加のレンズ部材341’とを備えている点でイメージセンサモジュール302と異なっており、その他の構成はイメージセンサモジュール302とほぼ同様となっている。ただし、本実施形態では、光路変更手段35をz方向に変位させる必要がない。
【0066】
追加のセンサIC32’は、基板31の、センサIC32よりもz方向における図11中下方に搭載されている。追加のセンサIC32’は、センサIC32と同様の構成を有しており、複数の光電変換素子からなる追加の複数の受光部を具備している。追加のレンズ部材341’は、レンズホルダ342の、レンズ部材341よりもz方向における図11中下方に保持されている。
【0067】
本実施形態では、センサIC32の複数の受光部は、y方向視においてレンズ部材341と重なる位置にあり、追加のセンサIC32’の追加の複数の受光部は、y方向視において追加のレンズ部材341’と重なる位置にある。さらに本実施形態では、第1の反射面35aがy方向視においてレンズ部材341と重なり、第2の反射面35bがy方向視において追加のレンズ部材341’と重なっている。
【0068】
このようなイメージセンサモジュール304では、第1の読取対象面41からの光はセンサIC32に集光され、第2の読取対象面42からの光は追加のセンサIC32’に集光される。このため、イメージセンサモジュール304は第1の読取対象面41および第2の読取対象面42の両方を読取可能である。
【0069】
本発明に基づくイメージセンサモジュールおよび画像読取装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に基づくイメージセンサモジュールおよび画像読取装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、イメージセンサモジュール301,302,304において、1つの発光手段36でz方向における上下を照明しているが、イメージセンサモジュール303の場合と同様に第1および第2の発光部361,362を設けてもよい。
【符号の説明】
【0070】
100 画像読取装置
11 筐体
111 搬入部
112 ガイド部材
113 排出部
20 搬送手段
211 回転ローラ
212 従動ローラ
221 回転ローラ
222 従動ローラ
301,302,303,304 イメージセンサモジュール
31 基板
32 センサIC(受光手段)
32’ 追加のセンサIC
33 遮光部材
331 溝部
332 凹部
34 レンズユニット
341 レンズ部材
341’ 追加のレンズ部材
342 レンズホルダ
35 光路変更手段
35a,35c 第1の反射面
35b,35d 第2の反射面
351 回転体
351a 反射面
352 軸
36 発光手段
361 第1の発光部
362 第2の発光部
37 第1の透明カバー
38 第2の透明カバー
40 読取対象物
41 第1の読取対象面
42 第2の読取対象面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主走査方向に沿って並べられた複数の受光部を具備する受光手段と、
上記受光手段を支持する基板と、
副走査方向において、上記受光手段よりも一方側に位置するレンズ部材と、
副走査方向において、上記レンズ部材よりも一方側に位置する光路変更手段と、
副走査方向において、上記光路変更手段よりも一方側に位置する発光手段と、
を備えており、
主走査方向および副走査方向と直交する第1の方向における上記光路変更手段の一方側に位置する第1の読取対象と、
上記第1の方向における上記光路変更手段の他方側に位置する第2の読取対象と、を読み取り可能であることを特徴とする、イメージセンサモジュール。
【請求項2】
上記発光手段が上記第1の読取対象を照明し、上記光路変更手段が上記第1の読取対象からの光を上記レンズ部材に向けて進行させる第1の読取状態と、
上記発光手段が上記第2の読取対象を照明し、上記光路変更手段が上記第2の読取対象からの光を上記レンズ部材に向けて進行させる第2の読取状態と、を有する、請求項1に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項3】
上記光路変更手段は、副走査方向視において上記レンズ部材と重なる反射面を具備し、かつ、主走査方向に沿う軸を中心として回転可能に構成されており、
上記第1の読取状態において、上記反射面は副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜しており、
上記第2の読取状態において、上記反射面は副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜しており、
上記光路変更手段を上記軸周りに回転させることにより、上記第1の読取状態と上記第2の読取状態とを切り替え可能である、請求項2に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項4】
上記第1の読取状態において、上記反射面は上記第1の方向に対して45°傾斜しており、
上記第2の読取状態において、上記反射面は上記第1の方向に対して45°傾斜しており、
上記光路変更手段を上記軸周りに90°回転させることにより、上記第1の読取状態と上記第2の読取状態とを切り替え可能である、請求項3に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項5】
上記光路変更手段は、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜する第1の反射面と、上記第1の方向において上記第1の反射面よりも他方側に位置し、かつ、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜する第2の反射面とを具備しており、
上記第1の読取状態において、上記第1の反射面が副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、
上記第2の読取状態において、上記第2の反射面が副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、
上記光路変更手段を上記第1の方向に沿って変位させることにより、上記第1の読取状態と上記第2の読取状態とを切り替え可能である、請求項2に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項6】
上記光路変更手段は、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜する第1の反射面と、副走査方向において上記第1の反射面よりも一方側に位置し、かつ、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜する第2の反射面とを具備しており、
上記第1の反射面は、副走査方向における一方側から他方側へ向かう光を透過する、請求項2に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項7】
上記発光手段は、上記第1の読取対象を照明する第1の発光部と、上記第2の読取対象を照明する第2の発光部と、を具備しており、
上記第1の発光部は、上記第1の読取状態において点灯し、上記第2の読取状態において消灯し、
上記第2の発光部は、上記第1の読取状態において消灯し、上記第2の読取状態において点灯する、請求項2ないし6のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
【請求項8】
上記受光手段よりも上記第1の方向における他方側に位置し、主走査方向に沿って並べられた追加の複数の受光部を具備する追加の受光手段と、
上記レンズ部材よりも上記第1の方向における他方側に位置する追加のレンズ部材と、をさらに備えており、
上記複数の受光部は、副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、
上記追加の複数の受光部は、副走査方向視において上記追加のレンズ部材と重なり、
上記光路変更手段は、副走査方向において上記レンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における一方側に変位するように傾斜する第1の反射面と、上記第1の方向において上記第1の反射面よりも他方側に位置し、かつ、副走査方向において上記追加のレンズ部材から遠ざかるほど上記第1の方向における他方側に変位するように傾斜する第2の反射面とを具備しており、
上記第1の反射面は、副走査方向視において上記レンズ部材と重なり、
上記第2の反射面は、副走査方向視において上記追加のレンズ部材と重なっている、請求項1に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項9】
上記発光手段が出射する光を遮断し、上記レンズ部材を保持する遮光部材をさらに備えており、
上記遮光部材の副走査方向における他方側の端部に当接するように上記基板は設置されている、請求項1ないし8のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
【請求項10】
上記発光手段が出射する光を遮断し、上記レンズ部材および上記追加のレンズ部材を保持する遮光部材をさらに備えており、
上記遮光部材の副走査方向における他方側の端部に当接するように上記基板は設置されている、請求項8に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項11】
上記第1の方向において、上記遮光部材の一方側に位置し、上記発光手段が出射する光を透過させる第1の透光カバーと、上記遮光部材の他方側に位置し、上記発光手段が出射する光を透過させる第2の透光カバーと、をさらに備えている、請求項9または10に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項12】
上記第1の読取対象は、上記第1の透光カバーの上記第1の方向における一方側の面に対向し、
上記第2の読取対象は、上記第2の透光カバーの上記第1の方向における他方側の面に対向している、請求項11に記載のイメージセンサモジュール。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載のイメージセンサモジュールと、
互いに反対を向く第1の読取対象面および第2の読取対象面を有する読取対象物を副走査方向に沿って搬送する搬送手段と、
を備えており、
上記イメージセンサモジュールの上記第1の読取対象は上記第1の読取対象面であり、
上記イメージセンサモジュールの上記第2の読取対象は上記第2の読取対象面であることを特徴とする、画像読取装置。
【請求項14】
上記搬送手段は、上記第1の読取対象面が上記第2の読取対象面よりも上記第1の方向における他方側に位置するように、上記読取対象物を搬送する、請求項13に記載の画像読取装置。
【請求項15】
上記読取対象物がセットされる搬送始点と、
副走査方向において、上記イメージセンサモジュールを間に挟んで上記搬送始点の反対側に位置する搬送中間点と、
副走査方向において、上記イメージセンサモジュールに対して上記搬送始点と同じ側に位置し、かつ、上記搬送始点よりも上記第1の方向における他方側に位置する搬送終点と、を備えており、
上記搬送手段は、上記第1の方向において上記イメージセンサモジュールの一方側に位置するように、上記読取対象物を上記搬送始点から上記搬送中間点まで搬送し、
上記第1の方向において上記イメージセンサモジュールの他方側に位置するように、上記読取対象物を上記搬送中間点から上記搬送終点まで搬送する、請求項14に記載の画像読取装置。
【請求項16】
上記搬送中間点は、上記読取対象物を保持可能なガイド部材であり、
上記ガイド部材は、副走査方向において上記イメージセンサモジュールから遠ざかるにつれて、上記第1の方向における一方側へ変位するように傾斜している、請求項15に記載の画像読取装置。
【請求項17】
上記搬送手段は、副走査方向において上記イメージセンサモジュールを間に挟んで配置される1対の回転ローラを具備している、請求項16に記載の画像読取装置。
【請求項18】
上記搬送手段は、上記1対の回転ローラの一方を上記第1の方向において挟む1対の従動ローラと、上記1対の回転ローラの他方を上記第1の方向において挟む1対の追加の従動ローラと、を具備している、請求項17に記載の画像読取装置。
【請求項19】
上記搬送始点は、上記搬送終点よりも上方に位置している、請求項15ないし18のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項20】
上記第1の方向が上下方向と一致している、請求項19に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−90099(P2013−90099A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228061(P2011−228061)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】