説明

イメージパズル型暗号化イメージを用いた暗号化システム

本発明は、イメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システムに関し、より詳しくは、写真、絵、文書、文字、数字、指紋、または紅彩イメージからなる原本イメージ10を所定のサイズに分割して形成されたイメージの切れ端を指定されたパターンに従い配置して形成されるイメージパズル型暗号化イメージ20と、これを用いて原本イメージ10の情報露出を最小化する原本イメージ暗号化システムに関する。
このために本発明は、イメージパズル化パターンに従い原本イメージを暗号化イメージに変換して暗号化イメージ表出部500に具現するイメージ暗号化端末100と、暗号化イメージ表出部500に具現された暗号化イメージを獲得してイメージパズル化パターンに従い原本イメージ10を復旧するイメージ復号化端末200と、前記イメージ暗号化端末100及びイメージ復号化端末200と通信し、イメージパズル化パターンを提供するイメージ暗号化サーバー300と、を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システムに関し、より詳しくは、写真、絵、文書、文字、数字、指紋、または紅彩イメージからなる原本イメージ10を所定のサイズに分割して形成されたイメージの切れ端を指定されたパターンに従い配置して形成されるイメージパズル型暗号化イメージ20と、これを用いて原本イメージ10の情報露出を最小化する原本イメージ暗号化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会では、個々人の社会活動範囲が拡大され、かつ複雑になることにつれて提供ささる文化的恵みを享受するためには、一定な身分確認または認証手続きを必要とするようになる。例えば、特定の地域を通過したり、本人であることを証明するためには、住民登録証、運転免許証、旅券、社員証のような身分証を提示しなければならない。さらに、各種サービスを用いるためには、本人の名前、住所、住民登録番号、認証キー、保安キーなど、あるいは、本人の指紋捺印のような身体情報を入力しなければならない。
【0003】
しかしながら、上記のように、一般人が身分証を提示したり情報を入力しなければならない場合が増加するにつれて、それだけ本人の個人情報が希望しない多数の人々に露出されて、本人の個人情報を獲得した他の人達が獲得された個人情報を悪用されたり、各種の犯罪に用いる問題が続出した。特に、インターネット通信網が発達するにつれて、一度露出された個人情報はオンライン上で急速に伝播されて、本人に回ってくる被害は収拾不可能なほど増加されることもあった。
【0004】
一般に、前記の身分証(住民登録証、運転免許証、旅券、社員証等)、または有価証券や文書などの印刷物に対する複写または偽・変造防止手段として、隠書挿入、微細文字、蛍光インキ、紋様構成、凹版印刷、無蛍光紙、透かし、ホログラム、バーコードなどを用いた精密印刷技術が使われている。しかしながら、前記印刷物に表出される一部の情報は他人に公開されてはならない情報まで含まれている。したがって、単純に複写または偽・変造を防止するとしても使用する時に希望しない一般人に露出されることが一度や二度でない。
【0005】
最近は、航空機運行の安静のために顔情報だけでなく、指紋情報または紅彩イメージ情報のような身体情報を含む電子チップが含まれた電子旅券を導入しようとする多くの国家が試みようとしている。しかしながら、一般人だけでなく犯罪者から採取した身体情報を電子旅券に挿入する方法は、身体情報の流出により犯罪に悪用できるという議論が先進国においてさえ発生しており、容易に導入できていない。
【0006】
前記の問題点の解決のために、身分証の原本は保安情報を一般人に露出されないようにするために、保安情報を暗号化コードとして印刷し、必要時のみに前記暗号化コードに対応する保安情報を読み込んで確認する方法に使用できる。しかしながら、上記の方法は原本の真否に関わらず、暗号化コードのみで格納された原本の保安情報が入手できるので、保安上、脆弱であるという短所がある。
【0007】
また、身分証の保安情報を暗号化して各種チップやマグネティックカード、スマートカード、またはRFIDタグに格納し、前記暗号化された情報が読取できる特殊保安装置のみにより保安情報を読出するようにして、情報の漏れを防止することはできるが、暗号を解読する技術が次第に発展するにつれて、長期的実効性に欠けるため、持続的に暗号化技術をアップデートしなければならない。さらに、前記保安装置を使用するに当たって、情報の漏れが発生することを根本的に防止できないという困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、印刷物または格納されたデータを他人が獲得しても内包された原本情報を露出しないようにするイメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システムを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、原本情報を暗号化し、かつ暗号化コード値だけでは原本情報が入手できないように暗号化して、暗号化されたイメージを所持しなければ原本情報が復旧できないイメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明は、原本イメージ10を所定のサイズに分割して得るイメージの切れ端を指定されたイメージパズル化パターンに従い暗号化イメージ表出部500に配置して暗号化イメージ20を形成するようにするイメージパズル型暗号化イメージ20を用いた原本イメージ暗号化システムであって、イメージパズル化パターンをキーコード値に対応させて格納するデータベース310と、通信網400を通じてキーコード値を受信してイメージ暗号化情報の要請を受けると、前記受信したキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを生成して送信した後、前記受信したキーコード値と前記生成したイメージパズル化パターンを前記データベース310に格納させ、通信網400を通じてキーコード値を受信してイメージ復号化情報の要請を受けると、前記受信したキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記データベース310から読み込んで転送するイメージ暗号化サーバー300と、原本イメージ10を獲得した後、所定のサイズに分割してイメージの切れ端を形成し、キーコード値を含む暗号化情報を前記イメージ暗号化サーバー300に要請してイメージパズル化パターンを受信し、前記受信したイメージパズル化パターンに従い前記イメージの切れ端を配置して暗号化イメージ20を形成し、前記暗号化イメージ表出部500に具現し、選択的に前記キーコード値を前記暗号化イメージ表出部500に具現するイメージ暗号化端末100と、前記暗号化イメージ表出部500で暗号化イメージ20及びキーコード値を認識する過程を遂行し、キーコード値の認識に失敗すれば、ユーザにキーコード値の入力を要請して入力を受けて、前記キーコード値を含む復号化情報を前記イメージ暗号化サーバー300に要請してイメージパズル化パターンを受信し、前記受信したイメージパズル化パターンに従い前記暗号化イメージ20をイメージの切れ端に分割した後、再配置して原本イメージ10を獲得するイメージ復号化端末200と、を含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、写真、絵、文書、文字、数字、指紋、または紅彩イメージからなる原本イメージ10の情報を他人が見抜けない暗号化イメージ20で印刷したり、メモリ型カードに格納させることによって、他人が前記暗号化イメージ20を獲得しても原本情報を露出させず、安全に暗号化イメージ20が使用できるようにする。
【0012】
また、本発明は、原本イメージ10のイメージの切れ端から構成された暗号化イメージ20を所持しなければ原本イメージが復旧できず、かつ認証された特定の端末機を通じてのみ原本イメージが復旧できるので、保安性が非常に優れている。さらに、前記特定の端末機でも暗号化サーバーと相互連係して選別された原本イメージのみを復旧するようにすることができるので、その他の露出を希望しない情報は知ることができないようにし、情報漏れの可能性をより最小化する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に従うイメージパズル型暗号化イメージの生成過程を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態に従うイメージパズル型暗号化イメージの生成過程を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態に従うイメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システムを示すブロック構成図である。
【図4】前記図3の原本イメージ暗号化システムを用いた原本イメージの暗号化及び復号化過程の実施形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付した図面を参照しつつ当該分野に通常の知識を有する者が容易に実施できるように説明する。
【実施例1】
【0015】
イメージパズル型暗号化イメージ
図1は、本発明の第1実施形態に従うイメージパズル型暗号化イメージ20−1の生成過程を示す図であって、前記暗号化イメージ20−1は、指紋10−1、顔面写真10−2、住民登録番号10−3、生年月日10−4、及び住所10−5からなる原本イメージ10を各々所定サイズのイメージの切れ端に分割し、指定されたイメージパズル化パターンに従って配置して形成される。
【0016】
前記のように形成された暗号化イメージ20−1は、特定の形態を表さない。よって、イメージの切れ端を配置する時に使われたイメージパズル化パターンに従い再配置されなければ、原本イメージ10情報を知ることができないようにする。
【0017】
また、前記イメージパズル化パターンは、前記原本イメージ10−1〜5別に各々指定されることが好ましく、この時には互いに異なる原本イメージから分割されたイメージの切れ端が前記暗号化イメージ20−1上で重ならないように、その形成パターンが指定されなければならない。
【0018】
前記図1では、多数の原本イメージ10−1〜5から1つの暗号化イメージ20−1を生成したが、単一の原本イメージ10から1つの暗号化イメージ20−1を生成することもできる。
【0019】
また、原本イメージ10は、前記図1でのように指紋イメージ10−1または顔面写真10−2のような写真またはイメージと、住民登録番号10−3、生年月日10−4、または住所10−5のような、文字、文書、数字、紅彩イメージ(図示せず)、紋様のうち、1つ以上からなることができる。
【0020】
前記暗号化イメージ20−1から原本イメージ10を復旧する方法は、前記暗号化イメージ20−1を前記所定のサイズに分割してイメージの切れ端を形成し、前記イメージパズル化パターンに従い逆に再配置してなされる。したがって、前記イメージパズル化パターンは、イメージの切れ端のサイズ情報と各イメージの切れ端が原本イメージ10及び暗号化イメージ20−1上に位置する座標情報を含むことが好ましい。
【実施例2】
【0021】
イメージパズル型暗号化イメージ)
図2は、本発明の第2実施形態に従うイメージパズル型暗号化イメージ20−2の生成過程を示す図である。前記暗号化イメージ20−2は、前記図1でのように、指紋10−1、顔面写真10−2、住民登録番号10−3、生年月日10−4、及び住所10−5からなる原本イメージ10を各々所定のサイズのイメージの切れ端に分割して指定されたイメージパズル化パターンに従って旅券番号を表出するように配置して形成される。即ち、前記暗号化イメージ20−2はイメージの切れ端の組合からなり、かつイメージの切れ端の連結状態に従ってその外郭線が旅券番号を表出する。前記のようになされた暗号化イメージ20−2は、そのものだけで特定の情報を含むようになり、前記特定の情報はイメージパズル化パターンに対応するように構成されることもできる。
【0022】
(原本イメージ暗号化システム)
図3は、本発明の実施形態に従うイメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システムを示すブロック構成図である。
【0023】
前記図3に従う原本イメージ暗号化システムは、データベース310、イメージ暗号化サーバー300、イメージ暗号化端末100、及びイメージ復号化端末200を含む。原本イメージ暗号化システムは、前記イメージ暗号化端末100により生成された暗号化イメージ20を暗号化イメージ表出部500に具現させる。
【0024】
前記イメージ暗号化端末100は、原本イメージ10をイメージデータとして獲得し、キーコード値の入力を受けて、入力を受けるキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記イメージ暗号化サーバー300に要請して受信を受ける。そして、前記イメージ暗号化端末100は、受信を受けたイメージパズル化パターンに従い原本イメージ10をイメージの切れ端に分けた後、再配置して暗号化イメージ20を形成し、形成した暗号化イメージ20を前記暗号化イメージ表出部500に具現し、具現形態は前記暗号化イメージ表出部500に暗号化イメージ20を印刷したり、またはイメージデータとして格納する形態でなされる。
【0025】
また、前記イメージ暗号化端末100は、暗号化イメージがキーコード値を表示する形態でなされるようにする制御入力をユーザから受けると、イメージパズル化パターンに従い暗号化イメージを生成する時に暗号化イメージの表出形態が前記キーコード値を示す。このために、暗号化イメージがキーコード値で表出されるようにするイメージパズル化パターンを前記イメージ暗号化サーバー300に要請することが好ましい。
【0026】
また、原本イメージ10が多数個であれば、前記イメージ暗号化端末100は、各原本イメージ10に対する識別子をユーザから入力を受けて識別子別にイメージパズル化パターンを前記イメージ暗号化サーバー300に要請することが好ましい。
【0027】
前記データベース310は、キーコード値に対応するイメージパズル化パターンを格納し、かつ1つのキーコード値に多数のイメージパズル化パターンが対応されれば、各パターンに対応する識別子を含んで格納する。
【0028】
前記イメージ暗号化サーバー300は、通信網400を通じてキーコード値を含む暗号化情報要請を前記イメージ暗号化端末100から受信を受けると、前記要請情報に対応するイメージパズル化パターンを生成して前記イメージ暗号化端末100に送信した後、前記受信を受けたキーコード値と前記生成したイメージパズル化パターンを前記データベース310に格納させる。また、前記イメージ暗号化サーバー300は、前記イメージ暗号化情報に多数の識別子が含まれれば、前記イメージパズル化パターンを各識別子別になされるようにする。
【0029】
また、前記イメージ暗号化サーバー300は、通信網400を通じて前記イメージ復号化端末200からキーコード値を受信し、イメージ復号化情報の要請を受けると、前記受信したキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記データベース310で読み出して転送する。前記イメージ復号化情報に1つ以上の識別子が含まれている場合、前記識別子に対応するイメージパズル化パターンを転送する。
【0030】
前記イメージ復号化端末200は、前記暗号化イメージ表出部500で暗号化イメージ20及びキーコード値を認識する過程を遂行し、キーコード値の認識に失敗すれば、ユーザにキーコード値の入力を要請してキーコード値の入力を受ける。そして、前記イメージ復号化端末200はキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記イメージ暗号化サーバー300に要請して受信を受けて、受信されたイメージパズル化パターンに従い前記暗号化イメージ20を分割してイメージの切れ端を生成し、生成したイメージの切れ端を再配置して原本イメージ10を獲得する。また、前記イメージ復号化端末200はユーザから識別子の入力を受けると、入力された識別子に対応するイメージパズル化パターンのみを前記イメージ暗号化サーバー300に要請して該当するイメージパズル化パターンのみを受信する。
【0031】
具体的に、前記イメージ暗号化端末100は、キーコード値または識別子の入力を受けて、識別子を前記暗号化イメージ表出部500に具現するか否かに対する制御信号の入力を受けるキー入力部160と、原本イメージ10を1つ以上認識してディジタルデータとして獲得する原本イメージ獲得部120と、前記獲得された原本イメージ10を所定のサイズに分割して多数のイメージの切れ端を形成する原本イメージパズル化部130と、通信網400を通じて前記イメージ暗号化サーバー300に前記入力されたキーコード値または識別子を含む暗号化情報要請信号を転送して対応するイメージパズル化パターンを受信するインターフェース部170と、前記原本イメージパズル化部130で形成されたイメージの切れ端を前記受信されたイメージパズル化パターンに従い配置して暗号化イメージ20を形成する暗号化イメージ形成部150と、暗号化イメージ20またはキーコードを前記暗号化イメージ表出部500に具現する暗号化イメージ具現部140と、前記各構成の動作が遂行されるように制御して原本イメージ10を暗号化イメージ20に変換し、変換した暗号化イメージ表出部500に具現する暗号化端末制御部110を含んで構成される。
【0032】
即ち、前記暗号化端末制御部110は、前記原本イメージ獲得部120を通じて獲得された原本イメージ10をイメージの切れ端にパズル化させ、キーコード値の入力を受けるようにして前記インターフェース部170を通じて前記キーコード値に対応するイメージパズル化パターンを要請及び受信して暗号化イメージ20を形成するようにし、前記原本イメージ獲得部120を通じて多数の原本イメージ10の入力を受けて、前記キー入力部160を通じて多数の識別子の入力を受けると、前記キーコードに対応する識別子別イメージパズル化パターンを要請及び受信するようにして多数の原本イメージ10にて1つの暗号化イメージ20を形成するようにし、前記形成された暗号化イメージ20またはキーコード値を前記暗号化イメージ表出部500に具現させ、かつ前記キーコード値は前記キー入力部160の制御信号に従い選択的に具現させる。
【0033】
また、前記イメージ復号化端末200は、暗号化イメージ20またはキーコード値をディジタルデータとして獲得する暗号化イメージ獲得部220と、キーコード値または識別子の入力を受けるキー入力部270と、通信網320を通じて前記イメージ暗号化サーバー300からキーコード値または識別子を含む復号化情報を転送してイメージパズル化パターンを受信するインターフェース部250と、暗号化イメージ20を所定のサイズに分割してイメージの切れ端を形成する暗号化イメージパズル化部231と、イメージの切れ端をイメージパズル化パターンに従い再配置して原本イメージ10を復旧する原本イメージ復旧部232と、イメージを認識してディジタルデータを生成するイメージ認識装置600から前記生成されたディジタルデータの入力を受けるイメージ入力部260と、前記原本イメージ復旧部232で復旧された原本イメージと前記イメージ入力部260で入力しイメージとを比較して、一致するか否かを判断する原本イメージ比較部240と、復旧された原本イメージを出力する表示部280と、前記各構成の動作が遂行されるように制御して暗号化イメージ20から原本イメージ10を獲得する復号化端末制御部210と、を含んで構成される。
【0034】
即ち、前記復号化端末制御部210は、前記暗号化イメージ獲得部220で獲得されたデータのうち、暗号化イメージ20をイメージの切れ端にパズル化させ、前記獲得されたデータのうち、キーコード値が含まれなければ、前記キー入力部270でキーコード値の入力を受けるようにし、キーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記インターフェース部250を通じて要請及び受信させ、かつ前記キー入力部270で識別子が入力されれば、キーコード値に対応する識別子別イメージパズル化パターンを受信させて、前記受信されたイメージパズル化パターンに従い原本イメージ10を復旧させ、かつ識別子が入力された状態であれば前記識別子に対応する原本イメージのみを復旧させる。
【0035】
前記イメージ暗号化端末100の原本イメージ獲得部120は、原本情報の形態に従い定まることができる。即ち、前記原本イメージ獲得部20は原本イメージ10を撮影またはスキャンしてディジタルデータとして獲得したり、または原本イメージ10情報がディジタルデータとして格納された媒体から直接データの伝達を受けて獲得できる。
【0036】
また、前記イメージ復号化端末200の暗号化イメージ獲得部220は、暗号化イメージ20が前記暗号化イメージ表出部500に印刷される形態で具現されていれば、前記暗号化イメージ20を撮影またはスキャンして暗号化イメージ20データを獲得し、暗号化イメージ20が前記暗号化イメージ表出部500のメモリにデータとして格納されていれば、データポートに直接伝達を受けるか、または無線周波数読取器に伝達を受けてデータを獲得するように構成されることが好ましい。即ち、前記暗号化イメージ表出部500は、暗号化イメージまたはキーコードを具現するために、印刷物、マグネティックカード、スマートカード、またはRFIDタグ形態でなされることができる。
【0037】
(実施形態:イメージ暗号化及び復号化の流れ図)
図4は、前記図3の原本イメージ暗号化システムを用いた原本イメージの暗号化及び復号化過程の実施形態を示す流れ図である。
【0038】
前記図4によれば、暗号化イメージ表出部500に具現された暗号化イメージ20bは、指紋10−1、顔面写真10−2、住民登録番号10−3、生年月日10−4、及び住所10−5を含む原本イメージ10から生成されて、前記情報10−1〜5に関連した人(所持者)が所有する暗号化イメージ表出部500に具現され、イメージ復号化端末200は暗号化イメージ20bをディジタルデータ20cとして獲得し、識別子に従う指紋データ10c及び顔面写真データ10bを復旧し、イメージ認識装置600から暗号化イメージ表出部500の所持者の指紋の認識を受けて(イメージデータ:10d)指紋関連データ10c、10dを相互比較し、前記復旧された顔面写真データ10bを原本データ10−2として表示部280に出力する。
【0039】
まず、イメージ暗号化過程を説明すれば、次の通りである。
【0040】
イメージ暗号化端末100は、前記原本イメージ10をディジタルデータとして獲得して、各原本イメージ10−1〜5を原本イメージパズル化部130にて所定のサイズに分割してイメージの切れ端10aを得る。そして、前記イメージ暗号化端末100は、キーコード値と前記原本イメージ10−1〜5別の識別子の入力を受けてイメージ暗号化サーバー300に暗号化情報を要請して、各識別子別のイメージパズル化パターン情報を受信し、受信されたイメージパズル化パターンに従い暗号化イメージ20aを暗号化イメージ形成部150にて形成する。形成された前記暗号化イメージ20aは、暗号化イメージ具現部140を通じて暗号化イメージ表出部500に具現される(暗号化イメージ:20b)。この際、キーコード値はキー入力部160を通じて入力される選択信号に従い前記暗号化イメージ表出部500に具現されることが好ましい。
【0041】
次に、イメージ復号化過程を説明すれば、次の通りである。
【0042】
イメージ復号化端末200は、暗号化イメージ獲得部220を通じて前記暗号化イメージ表出部500から暗号化イメージ20bをディジタルデータとして獲得し(暗号化イメージ:20c)、キーコード値を含んでいれば前記キーコード値も獲得するようになる。また、キー入力部270を通じて識別子の入力を受けて、仮に前記暗号化イメージ表出部500にキーコード値が表出されていなければ、前記キー入力部270を通じてキーコード値も入力を受ける。この際、前記識別子は顔面写真10−2と指紋10−1に対するものである。
【0043】
次に、前記イメージ復号化端末200は、前記キーコード値と識別子をイメージ暗号化サーバー300に転送して復号化情報を要請し、イメージパズル化パターンを受信する。そして、前記受信されたイメージパズル化パターンに従い暗号化イメージデータ20cからイメージの切れ端を抽出して顔面写真データ10b及び指紋データ10cを獲得する。
【0044】
次に、前記イメージ復号化端末200は、所持者の指紋を認識するイメージ認識装置600から認識されたイメージ10dの入力受けて前記指紋データ10cと比較して一致するか否かを判断し、前記顔面写真データ10bを表示部280に原本イメージ10−2として出力させる。
【0045】
前記図4において、前記イメージ復号化端末200は、多数の原本イメージ10−1〜5うち、指紋10−1及び顔面写真10−2のみを復旧し、かつ前記指紋10−1を入力された所持者指紋10dと比較し、表示部280には顔面写真10−2を出力させことが分かる。即ち、前記イメージ復号化端末200は、前記暗号化イメージ表出部500の所持者の指紋と前記暗号化イメージ表出部500に具現された指紋とが同一か否かを判断して、その判断結果のみを表示部280に出力し、また、前記暗号化イメージ表出部500に具現された顔面写真10−2を出力するので、前記所持者の身元をユーザが確認することができるようにする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原本イメージ10を所定のサイズに分割して得られるイメージの切れ端を指定されたイメージパズル化パターンに従い暗号化イメージ表出部500に配置して暗号化イメージ20を形成するようにするイメージパズル型暗号化イメージ20を用いた原本イメージ暗号化システムであって、
キーコード値をイメージパズル化パターンに対応させて格納するデータベース310と、
通信網400を通じてキーコード値を受信してイメージ暗号化情報の要請を受けた場合、前記受信したキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを生成して送信し、後に前記受信したキーコード値と前記生成したイメージパズル化パターンを前記データベース310に格納させ、通信網400を通じてキーコード値を受信してイメージ復号化情報の要請を受けた場合、前記受信したキーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記データベース310から読み込んで転送するイメージ暗号化サーバー300と、
原本イメージ10を獲得した後、所定のサイズに分割してイメージの切れ端を形成し、キーコード値を含む暗号化情報を前記イメージ暗号化サーバー300に要請してイメージパズル化パターンを受信し、前記受信したイメージパズル化パターンに従い前記イメージの切れ端を配置して暗号化イメージ20を形成し、前記暗号化イメージ表出部500に具現し、選択的に前記キーコード値を前記暗号化イメージ表出部500に具現するイメージ暗号化端末100と、
前記暗号化イメージ表出部500で暗号化イメージ20及びキーコード値を認識する過程を遂行し、キーコード値の認識に失敗すれば、ユーザにキーコード値の入力を要請して入力を受けて、前記キーコード値を含む復号化情報を前記イメージ暗号化サーバー300に要請してイメージパズル化パターンを受信し、前記受信したイメージパズル化パターンに従い前記暗号化イメージ20をイメージの切れ端に分割した後、再配置して原本イメージ10を獲得するイメージ復号化端末200と、
を含んで構成されることを特徴とするイメージパズル型暗号化イメージを用いた原本イメージ暗号化システム。
【請求項2】
前記原本イメージ10は、写真、絵、文書、文字、数字、指紋、紅彩イメージのうち、1つ以上からなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記暗号化イメージ20は、キーコード値を表出する形態でなされることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記イメージ暗号化端末100は、
原本イメージ10をディジタルデータとして獲得する原本イメージ獲得部120と、
前記獲得した原本イメージ10を所定のサイズに分割して多数のイメージの切れ端を形成する原本イメージパズル化部130と、
キーコード値の入力を受けるキー入力部160と、
前記入力を受けたキーコード値を通信網400を通じて前記イメージ暗号化サーバー300に転送して対応するイメージパズル化パターンを受信するインターフェース部170と、
前記原本イメージパズル化部130で形成されたイメージの切れ端を前記受信したイメージパズル化パターンに従い配置して暗号化イメージ20を形成する暗号化イメージ形成部150と、
形成した暗号化イメージ20を前記暗号化イメージ表出部500に具現する暗号化イメージ具現部140と、
前記各構成の動作が遂行されるように制御し、前記原本イメージ獲得部120を通じて獲得された原本イメージ10をイメージの切れ端にパズル化させ、前記キー入力部160を通じてキーコード値を受けて、前記インターフェース部170を通じて前記キーコード値に対応するイメージパズル化パターンを要請及び受信して暗号化イメージ20を形成するようにし、前記形成された暗号化イメージ20を前記暗号化イメージ表出部500に具現させ、かつ前記キーコード値は前記キー入力部160の制御信号に従い選択的に具現させる暗号化端末制御部110と、
を含んで構成されることを特徴とする請求項2または3に記載のシステム。
【請求項5】
前記イメージ復号化端末200は、
暗号化イメージ20及びキーコード値をディジタルデータとして獲得する暗号化イメージ獲得部220と、
ユーザからキーコード値の入力を受けるキー入力部270と、
キーコード値を含む復号化情報を通信網400を通じて前記イメージ暗号化サーバー300に要請して対応するイメージパズル化パターンを受信するインターフェース部250と、
暗号化イメージ20を分割してイメージの切れ端を形成する暗号化イメージパズル化部231と、
イメージの切れ端を前記受信したイメージパズル化パターンに従い再配置して原本イメージ10を復旧する原本イメージ復旧部232と、
復旧した原本イメージ10を出力する表示部280と、
前記各構成の動作が遂行されるように制御し、前記暗号化イメージ獲得部220で獲得したディジタルデータのうち、暗号化イメージ20をイメージの切れ端にパズル化させ、前記ディジタルデータの獲得過程でキーコード値の獲得を失敗すれば、前記キー入力部270でキーコード値の入力を受けるようにし、キーコード値に対応するイメージパズル化パターンを前記インターフェース部250を通じて要請及び受信させ、前記受信されたイメージパズル化パターンに従い原本イメージ10を復旧させる復号化端末制御部210と、
を含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記イメージ暗号化サーバー300は、1つのキーコードに対応する多数の識別子の受信を受けると、前記受信を受けた多数の識別子別にイメージパズル化パターンを生成して前記データベース310に格納させ、
前記イメージ暗号化端末100は、前記キー入力部160を通じて多数の原本イメージ10別の識別子の入力を受けて、前記原本イメージ獲得部120を通じて前記多数の原本イメージ10を獲得して、キーコード及び識別子を前記イメージ暗号化サーバーに送信し、識別子別のイメージパズル化パターンを受信して前記多数の原本イメージ10に対応する1つの暗号化イメージ20を生成し、
前記イメージ復号化端末200は、多数の原本イメージ10からなった暗号化イメージ20を獲得し、キー入力部270を通じて識別子の入力を受けると、前記イメージ暗号化サーバー300に前記識別子に対応するイメージパズル化パターンを要請して受信し、暗号化イメージパズル化部231にて前記受信したイメージパズル化パターンに対応した原本イメージ10のみを前記暗号化イメージ20から抽出して原本イメージ復旧部232にて復旧し、復旧された原本イメージ10を前記表示部280に出力させることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記イメージ復号化端末200は、原本イメージを認識してディジタルイメージデータを生成するイメージ認識装置600から前記生成されたディジタルイメージデータの入力を受けるイメージ入力部260と、前記原本イメージ復旧部232で復旧された原本イメージ10と前記イメージ入力部260から入力を受けたイメージとを比較して、復旧された原本イメージ10と入力を受けたイメージが一致するか否かを判断する原本イメージ比較部240と、を更に含んで構成され、
前記復号化端末制御部210は、前記イメージ入力部260を通じてイメージ認識装置600から認識されたイメージの入力を受けるようにし、前記原本イメージ比較部240で前記認識されたイメージと前記復旧された原本イメージ10とを比較することを特徴とする請求項6にシステム。
【請求項8】
前記イメージ復号化端末200は、識別子により区分される比較対象原本イメージ10cと表示部280に出力する原本イメージ10bとを原本イメージ復旧部232で復旧した後、
前記比較対象原本イメージ10cとイメージ入力部260とを通じて入力されたイメージ10dとが一致するか否かを原本イメージ比較部240で判断して、判断結果を表示部280に出力し、
前記出力する原本イメージ10bを前記表示部280に出力することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記暗号化イメージ表出部500は、前記暗号化イメージ20を印刷された形態で具現することを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記暗号化イメージ表出部500は、前記暗号化イメージ20をメモリにディジタルデータ形態で格納するICチップ、スマートカード、マグネティックカード、またはRFIDタグを含んで構成されることを特徴とする請求項8に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2010−535353(P2010−535353A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519147(P2010−519147)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【国際出願番号】PCT/KR2008/004368
【国際公開番号】WO2009/017342
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(510024455)
【Fターム(参考)】