説明

インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

【課題】マスクの遮光性を確保するために透過OD値を高くする必要があるが、吐出するインク量を多くした場合、インクが記録媒体上に溢れ出してブリードが顕著になってしまう問題が発生する。
【解決手段】樹脂基板上にインクを吐出して硬化させてマスクの輪郭部の領域を形成する第1の形成工程と、第1の形成工程の後に、樹脂基板上にインクを吐出して硬化させてマスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する第2の形成工程と、を含む。第2の形成工程において樹脂基板上の単位面積中に吐出するインク量は、第1の形成工程において樹脂基板上の単位面積中に吐出するインク量よりも多くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線硬化型のインクを使用して記録媒体に所望のパターンを印刷し、印刷後のパターンに対して紫外線を照射してインクを硬化させるものが知られている。例えば、特許文献1では、印刷用版面の製造方法において、インクジェット記録装置を使用し、デジタル的に保存されたデータに従って、紫外線吸収性のインクの液滴を記録媒体上に吐出してネガパターンを印刷する工程が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−330158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている印刷用版面の製造方法の場合、印刷したネガパターンの遮光性を確保するために透過OD値(透過光学濃度)を高くする必要がある。このために、単位面積中に吐出可能なインク量を多くする対応が考えられる。しかしながら、吐出するインク量を多くした場合、インクが記録媒体上に溢れ出し、その結果、画像の境界部分で色が滲んだりする、いわゆるブリードが顕著になり、満足できる画像が得られない問題が発生する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]透光性を有する媒体に対して、紫外線硬化型のインクを吐出して硬化させて遮光性のマスクを形成するインクジェット記録方法であって、前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部の領域を形成する第1の形成工程と、前記第1の形成工程の後に、前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する第2の形成工程と、を含み、前記第2の形成工程において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量は、前記第1の形成工程において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量よりも多いことを特徴とするインクジェット記録方法。
【0007】
上記したインクジェット記録方法によれば、第1の形成工程においてインクを吐出して硬化させてマスクの輪郭部の領域を形成する。その後、第2の形成工程においてインクを吐出して硬化させてマスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する。このとき、第2の形成工程において単位面積中に吐出するインク量は、第1の形成工程において単位面積中に吐出するインク量よりも多い。これにより、第1の形成工程においては、ブリードが生じない程度のインク量を用いて輪郭部を形成する。そして、第2の形成工程においては、インクが媒体上に溢れ出すのを輪郭部によって抑えられることから、第1の形成工程よりも多いインク量を用いて輪郭部で囲まれた領域を形成することができる。この結果、ブリードが抑制されて、且つ透過OD値が高い遮光性に優れたマスクを得ることができる。
【0008】
[適用例2]前記媒体の単位面積中に吐出可能なインク量の上限値をインクデューティー制限値とした場合に、前記第2の形成工程におけるインクデューティー制限値は、前記第1の形成工程におけるインクデューティー制限値よりも大きいことを特徴とする上記インクジェット記録方法。
【0009】
上記したインクジェット記録方法によれば、第2の形成工程におけるインクデューティー制限値は、第1の形成工程におけるインクデューティー制限値よりも大きい。これにより、第1の形成工程において吐出可能な最大インク量を用いて輪郭部を形成した後に、第2の形成工程において、第1の形成工程のときよりも更に多いインク量を用いて輪郭部で囲まれた領域を形成することができる。この結果、ブリードが抑制されて、且つ透過OD値が高い遮光性に優れたマスクを得ることができる。
【0010】
[適用例3]透光性を有する媒体に対して、紫外線硬化型のインクを吐出して硬化させて遮光性のマスクを形成するインクジェット記録装置であって、前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部の領域を形成する第1の形成部と、前記第1の形成部において前記マスクの輪郭部を形成した後に、前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する第2の形成部と、を含み、前記第2の形成部において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量は、前記第1の形成部において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量よりも多いことを特徴とするインクジェット記録装置。
【0011】
上記したインクジェット記録装置によれば、第1の形成部においてインクを吐出して硬化させてマスクの輪郭部の領域を形成する。その後、第2の形成部においてインクを吐出して硬化させてマスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する。このとき、第2の形成部において単位面積中に吐出するインク量は、第1の形成部において単位面積中に吐出するインク量よりも多い。これにより、第1の形成部においては、ブリードが生じない程度のインク量を用いて輪郭部を形成する。そして、第2の形成部においては、インクが媒体上に溢れ出すのを輪郭部によって抑えられることから、第1の形成部よりも多いインク量を用いて輪郭部で囲まれた領域を形成することができる。この結果、ブリードが抑制されて、且つ透過OD値が高い遮光性に優れたマスクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図。
【図2】ヘッドユニットを下方から見た斜視図。
【図3】インクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】樹脂基板に遮光性のマスクを形成する手順を説明するフローチャート。
【図5】樹脂基板に遮光性のマスクを形成する手順を模式的に示す図。
【図6】樹脂基板に形成した遮光性のマスクの例を模式的に示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本実施形態に係るインクジェット記録装置について、図面を参照して説明する。
【0014】
<インクジェット記録装置の概略構成>
最初に、インクジェット記録装置の概略構成について説明する。
図1は、インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。同図に示すように、インクジェット記録装置10には、直方体形状に形成された基台11が備えられると共に、その基台11の上面には、その長手方向(X矢印方向)に沿って延びる一対の案内溝12が形成されている。その基台11の上方には、当該基台11に設けられたX軸モーターMX(図3参照)の出力軸に駆動連結されるステージ13が、案内溝12に沿ってX矢印方向及び反X矢印方向に往復動する(X矢印方向に沿って走査される)ようになっている。そのステージ13の上側には、透光性を有する媒体としての樹脂基板1を載置可能にする載置面14が形成されると共に、載置された樹脂基板1を所定の位置に位置決め固定するようになっている。樹脂基板1の材質は、例えば、ガラス、ポリエステルフィルム、プラスチック等の透明又は半透明の光透過性の材料を用いて製造されている。
【0015】
基台11のY矢印方向両側には、門型に形成されたガイド部材15が配設されると共に、そのガイド部材15には、Y矢印方向に延びる上下一対のガイドレール16が形成されている。また、ガイド部材15には、同ガイド部材15に設けられたY軸モーターMY(図3参照)の出力軸に駆動連結されるキャリッジ17が、ガイドレール16に沿って、Y矢印方向及び反Y矢印方向に往復動する(Y矢印方向に沿って走査される)ようになっている。
【0016】
キャリッジ17の内部には、紫外線硬化型インクを導出可能に収容するインクタンク18が配設されると共に、キャリッジ17の下側に搭載されるヘッドユニット20に対して、インクタンク18に収容されている紫外線硬化型インクを導出させるようになっている。
【0017】
図2は、ヘッドユニット20を下方(ステージ13側)から見た斜視図である。同図において、ヘッドユニット20には、そのY矢印方向略中央位置に、X矢印方向に沿って延びる直方体形状に形成された液滴吐出ヘッド(以下単に、吐出ヘッドという。)21が備えられている。吐出ヘッド21の下側(図2において上側)には、ノズルプレート22が備えられると共に、そのノズルプレート22の下面(ノズル形成面22a)には、X矢印方向に沿って等ピッチに配列形成される複数の貫通孔(ノズルN)が、樹脂基板1の法線方向(Z矢印方向)に沿って貫通形成されている。そして、ノズルプレート22の各ノズルNから樹脂基板1の基板表面1aに対して、インクタンク18に収容されている紫外線硬化型インクを吐出するようになっている。
【0018】
また、ヘッドユニット20には、吐出ヘッド21のY矢印方向両側に、一対のレーザーヘッド25A,25Bが備えられている。レーザーヘッド25A,25Bには、それぞれX矢印方向に沿って延びる略直方体形状のケース26が備えられると共に、各ケース26の反Z矢印方向(樹脂基板1)側の側面には、各ケース26の内部まで貫通する照射口26A,26Bが、各ケース26のX矢印方向の略全幅に渡って形成されている。
レーザーヘッド25A,25Bの内部には、それぞれ半導体レーザー27A,27B(図3参照)が配設されている。各半導体レーザー27A,27Bは、各半導体レーザー27A,27Bを駆動制御するための信号を受けて、紫外線硬化型インクの硬化反応を開始可能にする強度の紫外領域のレーザー光を出射するようになっている。
【0019】
次に、インクジェット記録装置10の電気的構成について説明する。
図3は、インクジェット記録装置10の電気的構成を示すブロック図である。同図に示す制御装置31には、図示しない、CPU、RAM、ROM等が備えられて、ROM等に格納された各種データ及び各種プログラムに従って、ステージ13及びキャリッジ17を走査させて、吐出ヘッド21及び各レーザーヘッド25A,25Bを駆動制御させる。
【0020】
また、本実施形態では、制御装置31のROMに、吐出ヘッド21から、樹脂基板1に形成するマスクの輪郭部の領域へ吐出するための輪郭部ドットデータD1と、輪郭部で囲まれた輪郭内部の領域へ吐出するための輪郭内部ドットデータD2とが格納されている。制御装置31は、吐出ヘッド21から、樹脂基板1の基板表面1aにおける単位面積中に吐出可能なインク量の上限値をインクデューティー制限値とした場合に、輪郭部ドットデータD1に基づいて吐出する際のインクデューティー制限値よりも、輪郭内部ドットデータD2に基づいて吐出する際のインクデューティー制限値の方が大きくなるように制御する。
【0021】
制御装置31には、入力装置32、X軸モーター駆動回路33、Y軸モーター駆動回路34、吐出ヘッド駆動回路35及びレーザー駆動回路36が接続されている。
入力装置32は、図示しない、起動スイッチ、停止スイッチ等の操作スイッチを有して各種操作信号を制御装置31に入力すると共に、樹脂基板1に形成するマスクに関する情報を、制御装置31に入力するようになっている。
【0022】
X軸モーター駆動回路33は、制御装置31からのX軸モーター駆動回路33に対応する駆動制御信号に応答して、ステージ13を往復移動させるX軸モーターMXを正転又は逆転させるようになっている。このX軸モーター駆動回路33には、X軸モーター回転検出器MEXが接続されて、X軸モーター回転検出器MEXからの検出信号がX軸モーター駆動回路33に入力されるようになっている。
【0023】
Y軸モーター駆動回路34は、制御装置31からのY軸モーター駆動回路34に対応する駆動制御信号に応答して、キャリッジ17を往復移動させるY軸モーターMYを正転又は逆転させるようになっている。このY軸モーター駆動回路34には、位置検出手段を構成するY軸モーター回転検出器MEYが接続されて、Y軸モーター回転検出器MEYからの検出信号がY軸モーター駆動回路34に入力されるようになっている。
【0024】
吐出ヘッド駆動回路35には、吐出ヘッド21が接続されると共に、制御装置31から、所定のクロック信号に同期させた圧電素子駆動電圧が供給されるようになっている。そして、吐出ヘッド駆動回路35は、制御装置31からの吐出タイミング信号を受ける毎に、選択した圧電素子PZに、圧電素子駆動電圧を供給するようになっている。
【0025】
レーザー駆動回路36には、各レーザーヘッド25A,25Bが接続されると共に、制御装置31からのレーザー出射開始信号を受けて、各半導体レーザー27A,27Bに、レーザー駆動電圧を供給するようになっている。また、レーザー駆動回路36は、制御装置31からのレーザー出射停止信号を受けて、各半導体レーザー27A,27Bに対するレーザー駆動電圧の供給を停止するようになっている。
【0026】
次に、樹脂基板1に遮光性のマスクMを形成する手順について説明する。
図4は、樹脂基板1に遮光性のマスクMを形成する手順を説明するフローチャートである。図5(a)〜(d)は、樹脂基板1に遮光性のマスクMを形成する手順を模式的に示す図である。図6は、樹脂基板1に形成した遮光性のマスクMの例を模式的に示す平面図である。図6では、光透過性の樹脂基板1の基板表面1a上に、文字「F」を示す遮光性のマスクMが形成されている。このマスクMは、文字「F」の輪郭部M1の領域と、輪郭部M1で囲まれた輪郭内部M2の領域とで構成される。なお、図5(a)〜(d)は、図6のII−II線における断面を示している。
【0027】
樹脂基板1に遮光性のマスクMを形成する手順として、図4のフローチャートに示すように、先ず、ステップS10において、樹脂基板1の基板表面1aに対してインク滴を吐出して輪郭部M1を形成する。
【0028】
ここでは、ヘッドユニット20に備えられたノズル形成面22aの各ノズルNから、紫外線硬化型インクの液滴Dを吐出して、基板表面1a上の輪郭部M1の領域に着弾させる(図5(a)参照)。そして、各ノズルNから、紫外線硬化型インクの液滴Dの吐出を繰り返すことにより、基板表面1a上の輪郭部M1の領域に着弾した液滴Dが輪郭部M1を形成する(図5(b)参照)。この輪郭部M1は、基板表面1a上において図6に示す文字「F」の輪郭部M1となる。
【0029】
本実施形態では、ノズル形成面22aの各ノズルNから、例えば、黒色インクやグレー色インク等の遮光性の液滴Dを吐出する。また、各ノズルNからは、輪郭部M1の領域に吐出可能なインクデューティー制限値における最大インク量を吐出する。
【0030】
次に、ステップS20において、基板表面1a上に形成した輪郭部M1に対して、紫外線を照射して輪郭部M1のインクを硬化させる。ここでは、ヘッドユニット20に備えられた一対のレーザーヘッド25A,25Bのそれぞれから、基板表面1a上に紫外線を照射することによって輪郭部M1のインクを硬化させる。
【0031】
次に、ステップS30において、樹脂基板1の基板表面1aに対してインク滴を吐出して輪郭内部M2を形成する。
【0032】
ここでは、ヘッドユニット20に備えられたノズル形成面22aの各ノズルNから、紫外線硬化型インクの液滴Dを吐出して、基板表面1a上の輪郭内部M2の領域に着弾させる(図5(c)参照)。そして、各ノズルNから、紫外線硬化型インクの液滴Dの吐出を繰り返すことにより、基板表面1a上の輪郭内部M2の領域に着弾した液滴Dが輪郭内部M2を形成する(図5(d)参照)。この輪郭内部M2は、基板表面1a上において図6に示す文字「F」の輪郭内部M2となる。
【0033】
本実施形態では、ノズル形成面22aの各ノズルNから、輪郭部M1のインクと同様に、例えば、黒色インクやグレー色インク等の遮光性の液滴Dを吐出する。このとき、各ノズルNからは、輪郭内部M2の領域に吐出可能なインクデューティー制限値における最大インク量を吐出する。即ち、輪郭内部M2の領域において単位面積中に吐出するインク量は、輪郭部M1の領域において単位面積中に吐出するインク量よりも多いことになる。
【0034】
次に、ステップS40において、基板表面1a上に形成した輪郭内部M2に対して、紫外線を照射して輪郭内部M2のインクを硬化させる。ここでは、輪郭部M1のインクの硬化と同様に、ヘッドユニット20に備えられた一対のレーザーヘッド25A,25Bのそれぞれから、基板表面1a上に紫外線を照射することによって輪郭内部M2のインクを硬化させる。
【0035】
なお、第1の形成工程は、上記ステップS10〜ステップS20に相当する。また、第2の形成工程は、上記ステップS30〜ステップS40に相当する。また、第1の形成部は、制御装置31における上記ステップS10〜ステップS20の機能に相当する。また、第2の形成部は、制御装置31における上記ステップS30〜ステップS40の機能に相当する。
【0036】
上述したように、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、最初に、樹脂基板1に対して、紫外線硬化型インクを吐出して硬化させることによって輪郭部M1を形成する。その後、輪郭部M1で囲まれた輪郭内部M2の領域に対して、紫外線硬化型インクを吐出して硬化させることによって輪郭内部M2を形成する。このとき、輪郭内部M2の領域が輪郭部M1で囲まれていることにより、インク量の多い紫外線硬化型インクを吐出した際に、インクが樹脂基板1上に溢れ出ることがなく、結果としてブリードを抑制することができる。これにより、透過OD値が高く遮光性に優れ、且つブリードを抑えたマスクMを得ることができる。
【0037】
(変形例)
上述した実施形態では、マスクMを構成する輪郭部M1の領域に、黒色インクやグレー色インク等の遮光性の液滴Dを吐出して硬化させて輪郭部M1を形成した。しかし、輪郭部M1の領域に吐出するインクは遮光性の液滴Dに限られず、光透過性材料からなる液滴Dであっても良い。この光透過性材料からなる液滴Dを吐出して硬化させて輪郭部M1を形成することにより、マスクMは、輪郭内部M2のみで遮光することになり、透過OD値を一律に高く保って遮光することができる。
【0038】
上述した実施形態では、半導体レーザー27A,27Bを光源に用いて紫外線硬化型インクを硬化させる構成とした。しかし、これに限られず、例えば、紫外線を出射する紫外線ランプや発光ダイオード等を光源として用いても良い。
【符号の説明】
【0039】
1…樹脂基板、1a…基板表面、10…インクジェット記録装置、11…基台、12…案内溝、13…ステージ、14…載置面、15…ガイド部材、16…ガイドレール、17…キャリッジ、18…インクタンク、20…ヘッドユニット、21…吐出ヘッド、22…ノズルプレート、22a…ノズル形成面、25A,25B…レーザーヘッド、26…ケース、26A,26B…照射口、27A,27B…半導体レーザー、31…制御装置、32…入力装置、33…X軸モーター駆動回路、34…Y軸モーター駆動回路、35…吐出ヘッド駆動回路、36…レーザー駆動回路、D…液滴、D1…輪郭部ドットデータ、D2…輪郭内部ドットデータ、M…マスク、M1…輪郭部、M2…輪郭内部、MX…X軸モーター、MEX…X軸モーター回転検出器、MY…Y軸モーター、MEY…Y軸モーター回転検出器、PZ…圧電素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有する媒体に対して、紫外線硬化型のインクを吐出して硬化させて遮光性のマスクを形成するインクジェット記録方法であって、
前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部の領域を形成する第1の形成工程と、
前記第1の形成工程の後に、前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する第2の形成工程と、を含み、
前記第2の形成工程において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量は、前記第1の形成工程において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量よりも多いことを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項2】
前記媒体の単位面積中に吐出可能なインク量の上限値をインクデューティー制限値とした場合に、前記第2の形成工程におけるインクデューティー制限値は、前記第1の形成工程におけるインクデューティー制限値よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項3】
透光性を有する媒体に対して、紫外線硬化型のインクを吐出して硬化させて遮光性のマスクを形成するインクジェット記録装置であって、
前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部の領域を形成する第1の形成部と、
前記第1の形成部において前記マスクの輪郭部を形成した後に、前記インクを吐出して硬化させて前記マスクの輪郭部で囲まれた領域を形成する第2の形成部と、を含み、
前記第2の形成部において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量は、前記第1の形成部において前記媒体の単位面積中に吐出するインク量よりも多いことを特徴とするインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−111132(P2012−111132A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262183(P2010−262183)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】