説明

インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法

【課題】光硬化型インクの吐出不良を抑制可能な、新たな走査型のインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ヘッドキャリッジ120が主走査方向の一方側であるX1方向への移動に際し、前進側に配置された遮光移動部164Aが下降し、遮光部162Aを第1位置に配置するとともに、シャッタ機構152Aが開かれ、光照射部150Aから光が照射されるようにする。後進側に配置された遮光移動部164Bは上昇した状態で、遮光部162Bを第2位置に配置するとともに、シャッタ機構152Bが閉じられ、光照射部150Bから光が照射されないようにする。第1位置に配置された遮光部162Aは、記録媒体200の記録面220に接触しかつ記録ヘッド140側への光の入射を遮光する。第2位置に配置された遮光部162Bは記録媒体200の記録面220に接触しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光硬化型インクを吐出して記録媒体に画像を記録する走査型のインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定のインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が提案されている。例えば、活性エネルギー線硬化性インクを記録媒体に向けて吐出する記録ヘッドと、記録媒体に着弾したインクに対して活性エネルギー線を照射してインクを硬化させる活性エネルギー線照射装置と、記録ヘッドと活性エネルギー線照射装置との間に設けられ、記録ヘッドが記録媒体に対する距離を変化させる際には連動して、記録ヘッドと同様に記録媒体に対する距離を変化させる活性エネルギー線遮蔽部材とを備えるインクジェットプリンタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、キャリッジにおいて、記録ヘッドと紫外線照射装置との間に紫外線の反射光を吸収・反射する遮光部材を設け、この遮光部材は記録ヘッドの記録幅以上の長さを有するとともに、記録ヘッドの記録幅に対応する領域より外には弾性素材からなるブラシ部を記録媒体に直接接触するように備えるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−68937号公報
【特許文献2】特開2006−76062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、光硬化型インクを用いて画像を記録するような用途においては、種々の形状を有する記録媒体に画像を記録(インクジェット記録)しなければならないことがある。例えば、厚みが厚い記録媒体、記録面が凹凸形状である記録媒体、記録面が曲面である記録媒体または記録媒体の一部に空間(穴)が形成されている記録媒体に画像を記録しなければならないことがある。
【0006】
このような記録媒体に、光照射部を配置したヘッドキャリッジで光を照射しながら画像の記録を行うと、記録ヘッドと記録媒体との間、または、記録ヘッドとプラテン(記録媒体の設置面)との間のクリアランス制御が困難となる。その結果、光照射部から照射される光(反射光を含む)が、記録ヘッド側に入射し(回り込み)、ノズルなどに存する光硬化型インクが硬化し、吐出不良を引き起こす原因となることがある。
【0007】
本発明は、光硬化型インクの吐出不良を抑制可能な、新たな走査型のインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に鑑みなされた本発明の一側面は、光照射部から光が照射される場合、記録ヘッド側への光の入射を遮光できる、記録ヘッドと光照射部との間の位置に遮光部を移動することとした走査型のインクジェット記録装置である。また、本発明の他の側面は、インクジェット記録装置にプリントデータを入力し、このプリントデータにしたがい光硬化型インクを吐出して画像を記録するインクジェット記録方法である。
【0009】
本発明を反映した第1の課題解決手段は、光を照射することによって硬化する光硬化型インクを用いて記録媒体の記録面に画像を記録する走査型のインクジェット記録装置であって、前記記録媒体の前記記録面に前記光硬化型インクを吐出するノズルが形成された記録ヘッドと、前記記録媒体の前記記録面に吐出された前記光硬化型インクに前記光を照射する光照射部と、前記記録ヘッドと前記光照射部とが主走査方向に配置された状態で取り付けられたヘッドキャリッジと、前記ヘッドキャリッジを前記主走査方向に移動するヘッドキャリッジ移動部と、前記記録ヘッドの下側を通過させて、前記主走査方向に垂直な副走査方向に前記記録媒体を搬送する搬送部と、前記光照射部から照射された前記光を遮光可能な遮光部と、前記遮光部を、前記記録媒体の前記記録面に接触した状態でかつ前記記録ヘッド側への前記光の入射を遮光できる、前記記録ヘッドと前記光照射部との間の第1位置と、前記記録媒体の前記記録面に非接触の状態となる第2位置とに移動する遮光移動部と、前記光照射部を制御し、前記光照射部から前記光を照射する場合、前記遮光部が前記第1位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御し、前記光照射部から前記光を照射しない場合、前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御する制御部とを備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0010】
これによれば、光照射部から光が照射される場合、遮光部を記録ヘッドと光照射部との間の第1位置に移動して、記録ヘッド側への照射されている光の入射を遮光し、ノズル面での光硬化型インクの硬化を防止することができる。一方、光照射部から光が照射されない場合、遮光部を第2位置に移動して、遮光部と記録媒体の記録面とを非接触の状態とすることができる。
【0011】
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置であって、前記ヘッドキャリッジで前記光照射部は、前記記録ヘッドの両側に配置されて取り付けられており、前記遮光部は、前記記録ヘッドと前記主走査方向の一方側の前記光照射部との間と、前記記録ヘッドと前記主走査方向の他方側の前記光照射部との間とに配置され、前記遮光移動部は、前記一方側に配置された前記遮光部と、前記他方側に配置された前記遮光部とのそれぞれを移動し、前記制御部は、前記ヘッドキャリッジが前記一方側に移動する場合、前記一方側の前記遮光部が前記第1位置に配置され、前記他方側の前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御するとともに、前記一方側に配置された前記光照射部から前記光が照射され、前記他方側に配置された前記光照射部から前記光が照射されないように、前記一方側の前記光照射部および前記他方側の前記光照射部を制御し、前記ヘッドキャリッジが前記他方側に移動する場合、前記他方側の前記遮光部が前記第1位置に配置され、前記一方側の前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御するとともに、前記他方側に配置された前記光照射部から前記光が照射され、前記一方側に配置された前記光照射部から前記光が照射されないように、前記他方側の前記光照射部および前記一方側の前記光照射部を制御することを特徴とする。
【0012】
これによれば、記録媒体の記録面に吐出され、未硬化の光硬化型インクに、遮光部が接触しないようにすることが可能で、遮光部と未硬化の光硬化型インクとが接触して生じる画像のにじみを防止することができる。この結果、好適な品質の画像を記録することができる。
【0013】
第3の課題解決手段は、第2の課題解決手段のインクジェット記録装置であって、前記光照射部による前記光は、前記ヘッドキャリッジの前記主走査方向への今回の移動と反対側への前回の移動途中で前記光硬化型インクが吐出された前記記録媒体の前記記録面上の領域を含む領域に、照射されることを特徴とする。これによれば、主走査の双方向記録を実現することができる。
【0014】
第4の課題解決手段は、記録媒体の記録面に、光を照射することによって硬化する光硬化型インクを吐出するノズルが形成された記録ヘッドと、前記記録媒体の前記記録面に吐出された前記光硬化型インクに前記光を照射する光照射部と、前記記録ヘッドと前記光照射部とが主走査方向に配置された状態で取り付けられたヘッドキャリッジと、前記ヘッドキャリッジを前記主走査方向に移動するヘッドキャリッジ移動部と、前記記録ヘッドの下側を通過させて、前記主走査方向に垂直な副走査方向に前記記録媒体を搬送する搬送部と、前記光照射部から照射された前記光を遮光可能な遮光部と、前記遮光部を、前記記録媒体の前記記録面に接触した状態でかつ前記記録ヘッド側への前記光の入射を遮光できる、前記記録ヘッドと前記光照射部との間の第1位置と、前記記録媒体の前記記録面に非接触の状態となる第2位置とに移動する遮光移動部と、前記光照射部を制御し、前記光照射部から前記光を照射する場合、前記遮光部が前記第1位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御し、前記光照射部から前記光を照射しない場合、前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御する制御部とを備える走査型のインクジェット記録装置で、前記インクジェット記録装置に入力されるプリントデータにしたがい前記光硬化型インクを吐出して、前記搬送部によって前記副走査方向に搬送される前記記録媒体の前記記録面に画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記インクジェット記録装置に、前記プリントデータを入力するプリントデータ入力工程と、前記プリントデータ入力工程で入力された前記プリントデータにしたがい前記光硬化型インクを吐出して、前記記録媒体の前記記録面に前記画像を記録する画像記録工程と、前記光照射部から前記光を照射する場合、前記遮光部を前記第1位置に移動する第1移動工程と、前記光照射部から前記光を照射しない場合、前記遮光部を前記第2位置に移動する第2移動工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
【0015】
これによれば、光照射部から光が照射される場合、遮光部を記録ヘッドと光照射部との間の第1位置に移動して、記録ヘッド側への照射されている光の入射を遮光し、ノズル面での光硬化型インクの硬化を防止しつつ、画像を記録することができる。一方、光照射部から光が照射されない場合、遮光部を第2位置に移動して、遮光部と記録媒体の記録面とを非接触の状態としつつ、画像を記録することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、光硬化型インクの吐出不良を抑制可能な、新たな走査型のインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。
【図2】ヘッドキャリッジを含む構成を示す図である。
【図3】インクジェット記録装置の機能ブロックを示す図である。
【図4】ヘッドキャリッジが主走査方向に移動し記録媒体に画像を記録する際の遮光動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
【0019】
(インクジェット記録装置の構成)
インクジェット記録装置100およびヘッドキャリッジ120について、図1および図2を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、走査型のインクジェット記録装置である。インクジェット記録装置100では、光の照射によって硬化する光硬化型インク、例えば、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型インクが用いられ、これによって、所定の画像が、布帛、金属板、樹脂板、外壁材(窯業系サイディング材など)その他の記録媒体200に記録される。インクジェット記録装置100は、例えば産業用の用途に用いられるインクジェット記録装置である。このような用途では、各種の形状をした記録媒体200を対象として、画像が記録される。例えば、図1に示すような、所定の厚み(数ミリ〜数十ミリ程度)を有し、外形が略正方形で、その中心部に略正方形の空間210が形成された、換言すれば、記録面220が環状に形成された記録媒体200に対して、空間210を囲む外周部分に、所定の画像が記録される。
【0020】
インクジェット記録装置100は、搬送部110とヘッドキャリッジ120とヘッドキャリッジ移動部130とを備える。搬送部110は、無端ベルト112と、無端ベルト112の両端に配置された搬送ローラ116A,116Bとを備える。無端ベルト112の外周面には、両面テープが貼り付けてあり、これによって記録媒体200をセットする設置面114が形成されている。設置面114にセットされた記録媒体200は、この両面テープによって強固に固定される。搬送ローラ116A,116Bは、モータなどの回転機構を動力源として所定の方向に回転する。搬送ローラ116A,116Bが、図1で搬送ローラ116A,116B内に記載の矢印の方向に回転すると、記録媒体200が主走査方向に垂直な副走査方向(搬送方向)に搬送される。なお、搬送部110による搬送は、ヘッドキャリッジ120の主走査方向への1回の移動に連動して、一定量ずつ行われる。
【0021】
ヘッドキャリッジ120には、記録ヘッド140が取り付け、固定されている。記録ヘッド140は、ヘッドキャリッジ120の適切な位置に対して、位置決めされた状態で固定されている。記録ヘッド140には、光硬化型インクを吐出するノズルが、搬送部110で記録媒体200がセットされる設置面114に対向して複数形成されている。記録ヘッド140は、ヘッドキャリッジ120に、複数個取り付けられている。例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの色毎に、記録ヘッド140が取り付けられている。なお、1色につき、複数の記録ヘッド140を取り付けてもよい。例えば、1色につき2個の記録ヘッド140とする場合、合計8個(4色)の記録ヘッド140が取り付けられる。
【0022】
ヘッドキャリッジ120には、図2に示すように接続フレーム122を介して光照射部150A,150Bが取り付けられている。光照射部150A,150Bは、ヘッドキャリッジ120に取り付けられた状態で、記録ヘッド140の主走査方向(図1参照)両側に配置されている。光照射部150A,150Bは、搬送部110の設置面114に向けて設置された光源を備え、設置面114方向に光を照射する。光照射部150A,150Bは、光源から発せられた光、例えば紫外線ランプから発せられた紫外線が外部に照射されることを防止可能なシャッタ機構152A,152Bを備え、このシャッタ機構152A,152Bを開閉させることで、光の照射を開始し停止することができる。照射の開始および停止は、シャッタ機構152A,152Bによって実現されるため、光源は、常時点灯状態とされている。なお、図2では、シャッタ機構152Aは開かれた状態を示し、シャッタ機構152Bは閉じられた状態を示す。
【0023】
ヘッドキャリッジ120は、ヘッドキャリッジフレーム124にヘッドキャリッジ昇降用ボールネジ126A,126Bを介して取り付けられている。ヘッドキャリッジ120の昇降は、ヘッドキャリッジフレーム124(ヘッドキャリッジフレーム124自体は昇降しない)に取り付けられ、ヘッドキャリッジ昇降用ボールネジ126A,126Bのそれぞれに連結された昇降用モータ128A,128Bによって実現される。具体的に、ヘッドキャリッジ昇降用ボールネジ126Aに連結された昇降用モータ128Aと、ヘッドキャリッジ昇降用ボールネジ126Bに連結された昇降用モータ128Bとが、一方側に回転したときヘッドキャリッジ120は上昇し、他方側に回転したときヘッドキャリッジ120は下降する。なお、ヘッドキャリッジ120が上昇しまた下降したとき、ヘッドキャリッジ120に取り付けられている記録ヘッド140および光照射部150A,150Bについても合わせて上昇しまた下降する。
【0024】
ヘッドキャリッジフレーム124には、また、遮光機構160A,160Bが取り付けられている。遮光機構160A,160Bは、遮光部162A,162Bと遮光移動部164A,164Bと取付部168A,168Bとを備える。遮光部162A,162Bは、柔軟なブラシ部材によって構成されている。なお、遮光部162A,162Bは、柔軟性を有する部材であればよく、ブラシ部材に代えて、ゴムまたは樹脂フィルムなどによって構成することもできる。遮光移動部164A,164Bは、シリンダによって構成されている。遮光部162A,162Bは、遮光移動部164A,164Bを構成するシリンダのロッド166A,166Bの先端部に取り付けられている。遮光移動部164A,164Bは、それぞれ取付部168A,168Bを介してヘッドキャリッジフレーム124に取り付けられている。
【0025】
遮光機構160A,160Bがヘッドキャリッジフレーム124に取り付けられた状態で、遮光部162A,162Bは、記録ヘッド140と光照射部150A,150Bとの間に配置される。遮光部162A,162Bは、遮光移動部164A,164Bを介して記録ヘッド140と光照射部150A,150Bとの間の所定の範囲を移動する。具体的には、遮光部162A,162Bは、遮光移動部164A,164Bによって第1位置と第2位置との間を移動する。
【0026】
ここで、第1位置とは、遮光部162A,162Bが記録媒体200の記録面220に接触した状態で、かつ光照射部150A,150Bから照射された光(例えば設置面114および記録媒体200を反射した反射光を含む)が、記録ヘッド140側(詳細には、記録ヘッド140のノズル面(ノズルが形成されている記録ヘッドの面(ヘッド面)))へ入射することを遮光できる、記録ヘッド140と光照射部150A,150Bとの間の位置である。なお、遮光部162A,162Bは、記録媒体200が存在しない(セットされていない場合を含む)場合、第1位置に配置された状態で、設置面114に略接触する。具体的には、遮光部162A,162Bが第1位置に下降した場合、遮光部162A,162Bは、遮光部162A,162Bの先端が、設置面114から1mm程度離れた位置になるように設定されている。このような構成によれば、光照射部150A,150Bから照射された光の記録ヘッド140側への入射を、確実に遮光することができる。
【0027】
なお、遮光部162A,162Bの先端が、設置面114から1mm程度離れた位置になるように設定することで、記録媒体200がセットされていない範囲の設置面114において、遮光部162A,162Bの先端が、無端ベルト112の外周面の両面テープに接触し、遮光部162A,162Bおよび両面テープのすくなくともいずれか一方が損傷することを防止することができる。また、設置面114(両面テープ)上のゴミ,汚れが遮光部162A,162Bの先端に付着し、これが記録媒体200に付着してしまうといった事態の発生を防止することができる。
【0028】
また、第2位置とは、遮光部162A,162Bが設置面114にセットされた記録媒体200の記録面220に非接触の状態となる位置である。遮光部162A,162Bが遮光移動部164A,164Bの上昇端まで上昇した場合、遮光部162A,162Bの先端部(設置面114側)は、記録ヘッド140のノズル面と略同一の高さに移動する。ノズル面と略同一の高さの位置を第2位置として設定することで、非接触状態を維持することができる。
【0029】
ヘッドキャリッジ120は、図1に示すようにヘッドキャリッジフレーム124にて取り付けられた状態でガイドレール170によって支持されている。ガイドレール170は、主走査方向に配置されている。ヘッドキャリッジ移動部130は、ヘッドキャリッジ120をガイドレール170に沿って主走査方向に往復移動(走査)する(図1の矢印「X1」,「X2」参照)。これによって、記録ヘッド140と光照射部150A,150Bの主走査方向の往復移動が実現される。
【0030】
ヘッドキャリッジ移動部130は、キャリッジモータ132とタイミングベルト134とを備える。タイミングベルト134はヘッドキャリッジ120(ヘッドキャリッジフレーム124)に取り付けられている。例えば、キャリッジモータ132が一方側に回転したとき、その回転がタイミングベルト134に伝達され、タイミングベルト134が一方側に回転し、これにより、ヘッドキャリッジ120が、ガイドレール170に沿って主走査方向の一方側であるX1方向に移動する。これに対し、キャリッジモータ132が他方側に回転したとき、その回転がタイミングベルト134に伝達され、タイミングベルト134が他方側に回転し、これにより、ヘッドキャリッジ120がガイドレール170に沿って主走査方向の他方側であるX2方向に移動する。
【0031】
(機能ブロック)
インクジェット記録装置100の機能ブロックについて、図3を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、自装置を制御する制御部300を備える。制御部300は、例えば、CPUとROMとRAMとにより構成されている。CPUは各種の演算処理を実行する。ROMはインクジェット記録装置100で実行される各種処理のためのプログラムを記憶する。RAMは、CPUがROMに記憶されているプログラムにしたがい演算処理を実行する際、作業領域として利用される。
【0032】
制御部300は、通信可能に接続された例えばパーソナルコンピュータなどの外部装置400からプリントデータを取得し、管理する。制御部300は、インクジェット記録装置100が備えるユーザインターフェース420を介して、作業者が入力する所定の指令を取得する。また、制御部300は、所定の情報をモニタなどの出力部(図3で図示を省略)に出力する。制御部300は、搬送部コントローラ310を介して搬送部110を制御し、ヘッドキャリッジ移動部コントローラ320を介してヘッドキャリッジ移動部130を制御し、記録ヘッドコントローラ330を介して記録ヘッド140を制御する。また、制御部300は、光照射部コントローラ340を介して光照射部150A,150Bを制御し、遮光機構コントローラ350を介して遮光機構160A,160Bを制御する。
【0033】
すなわち、制御部300は、これら各コントローラ310,320,330,340などに対し、所定の指令を出力し、記録媒体200への画像の記録を実行する。例えば、制御部300は、外部装置から入力されたプリントデータに対して、ラスタライズなどの処理を実行し、ヘッドキャリッジ移動部コントローラ320に、ヘッドキャリッジ120の主走査方向への移動についての指令を出力し、また、記録ヘッドコントローラ330に光硬化型インクの吐出についての指令を出力する。ヘッドキャリッジ移動部コントローラ320は、ヘッドキャリッジ移動部130を制御し、主走査方向への移動を実行する。記録ヘッドコントローラ330は、記録ヘッド140に対して駆動信号を信号ケーブル180(図1参照)を介して出力する。これによって、所定のタイミングで、記録ヘッド140のノズルから光硬化型インクが吐出され、吐出された光硬化型インクが記録媒体200の記録面220の所定の位置に着弾し、所定の画像が記録される。
【0034】
光照射部コントローラ340は、上記画像の記録動作中に、制御部300から出力される指令にしたがい、シャッタ機構152A,152Bそれぞれの開閉を制御する。また、遮光機構コントローラ350は、同じく上記画像の記録動作中に、制御部300から出力される指令にしたがい、遮光機構160A,160Bの昇降(上下動)を制御する。
【0035】
(遮光動作)
インクジェット記録装置100にプリントデータが入力され、制御部300がプリントデータにラスタライズなどを実行し、ヘッドキャリッジ120を主走査方向に移動して、記録媒体200に画像を記録する際の遮光動作について、図4を参照して説明する。なお、以下では、図1に示す形状を有する記録媒体200に対して画像の記録が行われる場合を例に説明する。また、図4では、ヘッドキャリッジ移動部130などの構成を省略するとともに、所定の構成を示す符号の記載について適宜省略する。
【0036】
図4(A)は、主走査方向のうちX1方向への移動が開始される前のヘッドキャリッジ120の状態を示すものである。図4(A)に示す状態では、ヘッドキャリッジ120は、X2方向(図4(E)参照)側の所定の位置に配置されている。この状態で、X1方向への移動に対し前進側に配置された、遮光機構160Aの遮光移動部164Aが下降し、遮光部162Aは第1位置に配置され、略垂直な状態で設置面114に略接触している。また、シャッタ機構152Aが開き、光照射部150Aから光が照射される。そして、キャリッジモータ132が一方側に回転し、ヘッドキャリッジ120がガイドレール170に沿ってX1方向に移動を開始する。遮光部162Aは、光照射部150Aから照射された光(反射光を含む)を遮光し、記録ヘッド140側(記録ヘッド140のノズル面)への光の入射を防止する。
【0037】
X1方向への移動に対し後進側に配置された、遮光機構160Bの遮光移動部164Bは上昇した状態で、遮光部162Bは第2位置に配置されている。また、光照射部150Bのシャッタ機構152Bは閉じた状態で、光照射部150Bからは光が照射されない。なお、この状態は、主走査方向がX2方向となるまで(図4(E)参照)、継続される。
【0038】
図4(B)は、光照射部150Aと遮光部162Aとが記録媒体200上に到達した状態を示すものである。図4(B)に示す状態では、光照射部150Aが記録媒体200(記録面220)上に到達し、光照射部150Aからの光が記録面220に照射される。照射された光は、前回のX2方向側への移動(図4(E)参照)途中で、光硬化型インクが吐出された記録面220上の領域を含む領域、すなわち、光硬化型インクが着弾した記録面220上の領域を含む領域に照射される。また、第1位置にある遮光部162Aが記録媒体200の記録面220に接触し、進行方向であるX1方向とは反対方向に湾曲する。遮光部162Aは、光照射部150Aから照射された光(反射光を含む)を遮光し、記録ヘッド140側(記録ヘッド140のノズル面)への光の入射を防止する。
【0039】
図4(C)は、遮光部162Aが記録媒体200内の空間210に到達し、記録ヘッド140が記録媒体200上に到達した状態を示すものである。図4(C)に示す状態では、記録面220に接触し湾曲していた遮光部162Aが開放され、略垂直な状態に戻って設置面114に略接触した状態となる。図4(C)の状態においても、遮光部162Aは、光照射部150Aから照射された光(反射光を含む)を遮光し、記録ヘッド140側への光の入射を防止する。なお、図4(C)の状態から、X1方向に移動すると、遮光部162Aは、記録媒体200の記録面220に再度接触し、進行方向であるX1方向とは反対方向に湾曲する。記録ヘッド140のノズルからは記録面220に光硬化型インクが吐出される。
【0040】
図4(D)は、光照射部150Aと遮光部162Aとが記録媒体200上を通過し、光照射部150Bと遮光部162Bとが記録媒体200上に到達した状態を示すものである。図4(D)に示す状態では、記録面220に接触し湾曲していた遮光部162Aが開放され、略垂直な状態に戻って設置面114に略接触した状態となる。図4(D)の状態においても、遮光部162Aは、光照射部150Aから照射された光(反射光を含む)を遮光し、記録ヘッド140側(記録ヘッド140のノズル面)への光の入射を防止する。
【0041】
また、シャッタ機構152Bが閉じられている光照射部150Bは、光を照射しない状態で記録媒体200(記録面220)上を通過する。また、第2位置に配置されている遮光部162Bは、記録媒体200の記録面220に非接触の状態、換言すれば、記録面220で吐出され着弾した光硬化型インクで、未だ光が照射されておらず硬化していない光硬化型インクに接触しない状態で記録媒体200(記録面220)上を通過する。なお、記録ヘッド140のノズルからは記録面220に光硬化型インクが吐出される。
【0042】
図4(E)は、ヘッドキャリッジ120がX1方向の移動端まで移動し、主走査方向がX2方向となった状態を示すものである。ヘッドキャリッジ120がX1方向の移動端まで移動したとき、搬送部110が駆動し、記録媒体200が一定量搬送される。図4(E)に示す状態では、X2方向への進行に対し後進側に配置された、シャッタ機構152Aが閉じられ、光照射部150Aからの光の照射が停止される。また、遮光移動部164Aは上昇し、遮光部162Aが第2位置に移動し配置される。一方、X2方向への移動に対し前進側に配置された、遮光移動部164Bが下降し、遮光部162Bが第1位置に移動し配置され、略垂直な状態で設置面114に略接触する。また、シャッタ機構152Bが開き、光照射部150Bから光が照射される。そして、キャリッジモータ132が他方側に回転し、ヘッドキャリッジ120がガイドレール170に沿ってX2方向に移動する。X2方向への移動が開始された後、ヘッドキャリッジ120において光照射部150B,150Aおよび遮光部162B,162Aは、図4(B)〜(D)と同様の態様で、X2方向の移動端まで移動する。
【0043】
ここで、光照射部150Bから照射された光は、前回のX1方向への移動途中(図4(C)および(D)参照)で、光硬化型インクが吐出された記録面220上の領域を含む領域、すなわち、光硬化型インクが着弾した記録面220上の領域を含む領域(副走査方向下流側の最後段に形成されたノズル位置から1回の搬送量以上、副走査方向下流側の領域)に照射され、この領域の光硬化型インクが硬化する。したがって、光硬化型インクが未硬化の状態で記録媒体200を副走査方向に一定量搬送しても、未硬化の光硬化型インクを硬化させることができる。
【0044】
インクジェット記録装置100では、画像の記録が終了するまで、上記図4(A)〜(E)の状態(動作)が繰り返し実行される。
【0045】
(遮光機構の有効性確認結果)
今回、本実施形態に係るインクジェット記録装置100が備える遮光機構160A,160Bの遮光部162A,162Bによる遮光の有効性を確認するための実験を行った。 今回の実験では、光照射部150A,150Bから照射される光を紫外線とし、設置面114に記録媒体200はセットせずに実験を行った。このような条件の下、記録ヘッド140のノズル面に紫外線パッチ(日油技研製UVラベル(UV−S))を貼り付け、既定の照射時間(20分)後に、紫外線パッチの紫外線反応を目視にて確認した。なお、インクジェット記録装置100の所定の箇所の寸法を表1に示すように設定した。クリアランスF,クリアランスG,クリアランスHについては、図2に示すとおりである。
【0046】
実験結果は、表1に示すとおりであり、遮光した場合には、紫外線パッチにおいて紫外線反応は確認されなかった。一方、遮光しない場合、紫外線パッチに紫外線反応が認められた。特に、ノズル面と設置面114との距離(クリアランスF)および光照射部150A,150Bの照射面と設置面114との距離(クリアランスG)が10mmである場合、同4mmである場合より、顕著に紫外線反応が認められた。したがって、遮光機構160A,160Bの遮光部162A,162Bによる遮光は、これら距離が大きくなる場合、すなわち、厚みの厚い記録媒体200を対象として画像を記録する場合に特に有効であるといえる。
【表1】

【0047】
なお、図1などに示す形状の記録媒体200の場合、ヘッドキャリッジ120(記録ヘッド140)が主走査方向に移動途中に、クリアランスFおよびクリアランスGに相当する距離が空間210の存在に起因して変化する。しかし、本実施形態のインクジェット記録装置100によれば、遮光部162A,162Bを、湾曲可能な柔軟な部材(上記では、ブラシ部材)としているため、このような距離の変化に対しても、適切に光の入射を遮光できる(図4(B)(C)参照)。すなわち、記録媒体の形状に影響されることなく、記録ヘッド140のノズル面への光の入射を遮光し、吐出不良を抑制することができる。一方、柔軟な部材を採用せず、記録面220の高さを基準として、遮光部162A,162Bの高さを設定する構成では、記録媒体が、例えば記録媒体200のような空間210を有する場合、空間210をヘッドキャリッジ120が通過する際、ノズル面に光が入射してしまい、吐出不良の原因となる。
【0048】
(本実施形態の構成による有利な効果)
本実施形態のインクジェット記録装置100によれば、記録ヘッド140側(記録ヘッド140のノズル面)への光の入射を遮光可能であるため、ノズル面での光硬化型インクの硬化を防止し、吐出不良を抑制することができる。また、本実施形態のインクジェット記録装置100によれば、ヘッドキャリッジ120の進行方向に対して後進側に配置された遮光部162A,162Bが、記録媒体200の記録面220に着弾した未硬化の光硬化型インクに接触しない。したがって、遮光部162A,162Bと未硬化の光硬化型インクとが接触して生じる画像のにじみを防止することができる。
【0049】
(変形例)
本実施形態のインクジェット記録装置100は、次のような構成とすることもできる。
【0050】
(1)上記では、遮光機構160A,160Bが、シリンダで構成された遮光移動部164A,164Bを備え、遮光部162A,162Bを昇降させる構成とした。しかし、昇降する構成の他、水平方向に遮光部162A,162Bを移動させ、上記と同様の位置に配置させる構成とすることもできる。また、遮光部162A,162Bを平板で形成し、これを回転させる構成、詳細には、記録面220に接触(設置面114に略接触)させる場合(光を遮光する場合)、平板上の遮光部162A,162Bを垂直な状態とする一方、記録面220(設置面114)と非接触の状態とする場合、平板上の遮光部162A,162Bを水平な状態とするような構成とすることもできる。いずれの構成によっても上記同様の機能を発揮し、上記同様の有利な効果を得ることができる。
【0051】
(2)上記では、遮光部162A,162Bが、第1位置に配置された状態で、設置面114に略接触した状態となる場合について、遮光部162A,162Bの先端が、設置面114から1mm程度離れた位置とした構成を例として説明した。ここで、略接触した状態は、接触した状態を含み、遮光部162A,162Bの先端が、設置面114に接触した構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0052】
100 インクジェット記録装置
110 搬送部
120 ヘッドキャリッジ
130 ヘッドキャリッジ移動部
132 キャリッジモータ
134 タイミングベルト
140 記録ヘッド
150A,150B 光照射部
162A,162B 遮光部
164A,164B 遮光移動部
300 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射することによって硬化する光硬化型インクを用いて記録媒体の記録面に画像を記録する走査型のインクジェット記録装置であって、
前記記録媒体の前記記録面に前記光硬化型インクを吐出するノズルが形成された記録ヘッドと、
前記記録媒体の前記記録面に吐出された前記光硬化型インクに前記光を照射する光照射部と、
前記記録ヘッドと前記光照射部とが主走査方向に配置された状態で取り付けられたヘッドキャリッジと、
前記ヘッドキャリッジを前記主走査方向に移動するヘッドキャリッジ移動部と、
前記記録ヘッドの下側を通過させて、前記主走査方向に垂直な副走査方向に前記記録媒体を搬送する搬送部と、
前記光照射部から照射された前記光を遮光可能な遮光部と、
前記遮光部を、前記記録媒体の前記記録面に接触した状態でかつ前記記録ヘッド側への前記光の入射を遮光できる、前記記録ヘッドと前記光照射部との間の第1位置と、前記記録媒体の前記記録面に非接触の状態となる第2位置とに移動する遮光移動部と、
前記光照射部を制御し、前記光照射部から前記光を照射する場合、前記遮光部が前記第1位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御し、前記光照射部から前記光を照射しない場合、前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御する制御部とを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記ヘッドキャリッジで前記光照射部は、前記記録ヘッドの両側に配置されて取り付けられており、
前記遮光部は、前記記録ヘッドと前記主走査方向の一方側の前記光照射部との間と、前記記録ヘッドと前記主走査方向の他方側の前記光照射部との間とに配置され、
前記遮光移動部は、前記一方側に配置された前記遮光部と、前記他方側に配置された前記遮光部とのそれぞれを移動し、
前記制御部は、
前記ヘッドキャリッジが前記一方側に移動する場合、前記一方側の前記遮光部が前記第1位置に配置され、前記他方側の前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御するとともに、前記一方側に配置された前記光照射部から前記光が照射され、前記他方側に配置された前記光照射部から前記光が照射されないように、前記一方側の前記光照射部および前記他方側の前記光照射部を制御し、
前記ヘッドキャリッジが前記他方側に移動する場合、前記他方側の前記遮光部が前記第1位置に配置され、前記一方側の前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御するとともに、前記他方側に配置された前記光照射部から前記光が照射され、前記一方側に配置された前記光照射部から前記光が照射されないように、前記他方側の前記光照射部および前記一方側の前記光照射部を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記光照射部による前記光は、前記ヘッドキャリッジの前記主走査方向への今回の移動と反対側への前回の移動途中で前記光硬化型インクが吐出された前記記録媒体の前記記録面上の領域を含む領域に、照射されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
記録媒体の記録面に、光を照射することによって硬化する光硬化型インクを吐出するノズルが形成された記録ヘッドと、前記記録媒体の前記記録面に吐出された前記光硬化型インクに前記光を照射する光照射部と、前記記録ヘッドと前記光照射部とが主走査方向に配置された状態で取り付けられたヘッドキャリッジと、前記ヘッドキャリッジを前記主走査方向に移動するヘッドキャリッジ移動部と、前記記録ヘッドの下側を通過させて、前記主走査方向に垂直な副走査方向に前記記録媒体を搬送する搬送部と、前記光照射部から照射された前記光を遮光可能な遮光部と、前記遮光部を、前記記録媒体の前記記録面に接触した状態でかつ前記記録ヘッド側への前記光の入射を遮光できる、前記記録ヘッドと前記光照射部との間の第1位置と、前記記録媒体の前記記録面に非接触の状態となる第2位置とに移動する遮光移動部と、前記光照射部を制御し、前記光照射部から前記光を照射する場合、前記遮光部が前記第1位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御し、前記光照射部から前記光を照射しない場合、前記遮光部が前記第2位置に配置されるように、前記遮光移動部を制御する制御部とを備える走査型のインクジェット記録装置で、前記インクジェット記録装置に入力されるプリントデータにしたがい前記光硬化型インクを吐出して、前記搬送部によって前記副走査方向に搬送される前記記録媒体の前記記録面に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクジェット記録装置に、前記プリントデータを入力するプリントデータ入力工程と、
前記プリントデータ入力工程で入力された前記プリントデータにしたがい前記光硬化型インクを吐出して、前記記録媒体の前記記録面に前記画像を記録する画像記録工程と、
前記光照射部から前記光を照射する場合、前記遮光部を前記第1位置に移動する第1移動工程と、
前記光照射部から前記光を照射しない場合、前記遮光部を前記第2位置に移動する第2移動工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−73271(P2011−73271A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226900(P2009−226900)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000107907)セーレン株式会社 (462)
【Fターム(参考)】