説明

インスタント餅の製造方法

【目的】 電子レンジで約1分間加熱させることにより醤油を付けて焼いた切り餅と同様の餅を形成するためのインスタント餅の製造方法。
【構成】 もち米にうるち米を加えた原料を水で研いで蒸し、蒸した原料を餅つき機でついて餅状態に加工すると共にかまぼこ形状に整形し、かまぼこ形状の原料を2〜8cm巾のかき餅状に切断して−20℃以下の温度で冷凍させ、冷凍したかき餅状の原料を1〜3日間のあいだ水に漬けてもどし、水に漬けてもどしたかき餅状の原料をとろ火で焼いて水分を除去すると共に更に中火で20分〜30分間焼き上げ、焼いた温かい状態の餅原料に醤油等の調味料を加え、その後冷凍庫で−20℃以下に再冷凍するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子レンジで約1分間加熱させることにより醤油を付けて焼いた切り餅と同様の餅を形成するためのインスタント餅の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
餅はもち米を水で研いで火にかけて蒸し、蒸したもち米を餅つき機でつき、つき立ての餅として形成されるか、又は焼いて食べるために乾燥させることにより切り餅又はのし餅として形成されている。更に保存のため切り餅を水に漬けた後に、加熱させることにより水餅として形成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
切り餅はそれ自体を即座に食べることはできず、火にかけて焼くことが必要であり、又醤油等の調味料を加えることも必要である。
【0004】
本発明の目的は電子レンジで約1分間加熱することにより醤油を付けて焼いた切り餅として即座に食することができるインスタント餅の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるインスタント餅の製造方法はもち米にうるち米を加えた原料を蒸し、蒸した米をついて餅状態に加工すると共にかまぼこ形状に整形し、かまぼこ形状の原料を約2〜8cm巾のかき餅状に切断して−20℃以下の温度で冷凍させ、冷凍したかき餅状の原料を1〜3日間のあいだ水に漬けて戻し、水に漬けてもどした餅の原料をとろ火で焼いて水分を除去すると共に中火か弱火で20分〜30分間焼き上げ、焼いた温かい状態の餅原料に醤油等の調味料を付け、その後冷凍庫に入れて−20℃以下の温度に再冷凍するものである。
【0006】
最後に、焼いて冷凍したインスタント餅食品を冷凍庫から取り出して合成樹脂性の包装袋で1個づつ包装し、冷蔵又は冷凍保存させて、必要時に電子レンジで約1分間加熱することにより醤油を付けた焼いた切り餅として食することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明はもち米だけでなく、うるち米を加えてあるので、長時間水に漬けても、かきもち状の形状が崩れることはなく、又冷凍後長時間水に漬けるので焼く際に餅の芯まで熱が通り短時間で焼き上がり、更に焼いて醤油をつけた餅原料を再冷凍するので、電子レンジで約1分間加熱することにより醤油を付けた焼いた切り餅として即座に食することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に本発明によるインスタント餅の製造工程を以下に詳細に説明する。
【0009】
もち米とうるち米とを1対1の割合で混合した原料を水で洗い、約20時間のあいだ水に漬けておき、その後せいろに入れて釜で約15分〜25分のあいだ蒸し、蒸した原料を海苔又は紫蘇等の添加物を加えて餅つき機で約6分間だけついて餅状態に加工すると共に長さ50cm〜60cmのかまぼこ形状に整形する。整形した餅を約1日〜2日間そのままの状態で保存する。
【0010】
次に、かまぼこ形状の餅を約2cm〜8cm幅のかき餅状に切断し、更に1日〜2日間自然乾燥させる。その後かき餅状の餅原料を冷凍庫に入れて−20℃以下の温度で冷凍する。
【0011】
冷凍したかき餅状の原料を冷凍庫から取出して容器に入れて1〜3日間のあいだ水に漬け、水で冷凍状態からもどす。水に漬けておいた餅原料を水切りした後に業務用ガス焼機又は遠赤外線用焼機の焼き台上にのせ、最初にとろ火で焼いて水分を除去させると共に更に中火で20分〜30分焼き上げる。焼いた餅原料には温かい状態で醤油等の調味料を付け、醤油等の調味料をきった後に冷凍庫で−20℃以下の温度に再冷凍させる。
【0012】
その後、焼いて冷凍したインスタント餅食品を1個づつ合成樹脂製の包装袋に真空包装機又は真空ガス包装機で包装し、袋詰めのインスタント餅食品を冷蔵庫又は冷凍庫に保管し、必要時に電子レンジで約1分間加熱することにより醤油を付けた焼いた切り餅として食することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
もち米にうるち米を加えた原料を蒸し、蒸した米をついて餅状態に加工すると共にかまぼこ形状に整形し、
かまぼこ形状の餅原料をかき餅状に切断して一定の温度で冷凍させ、冷凍したかき餅状の原料を一定期間のあいだ水に漬けてもどし、
水に漬けてもどした餅の原料をとろ火で焼いて水分を除去すると共に更に中火で一定時間焼き上げ、焼いた温かい状態の餅原料に醤油等の調味料を加え、
その後、焼いて醤油を付けた餅原料を更に一定の温度に再冷凍させることによりインスタント餅を製造することを特徴とするインスタント餅の製造方法。

【公開番号】特開2007−61069(P2007−61069A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−254958(P2005−254958)
【出願日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【出願人】(505332598)
【Fターム(参考)】