説明

インストルメントパネルモジュール

【課題】後部座席側に調和空気を送風するか否かの仕様変更を、車両用空調装置の形状を変更することなく容易に行うことができるインストルメントパネルモジュールを提供する。
【解決手段】インストルメントパネルPに着脱自在に取り付けられた閉塞部材109を、車両用空調装置1をインストルメントパネルP内の収容箇所に位置付けたときに後席用フット吹出口108を塞ぐように配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるインストルメントパネルモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車の車室の前部に配設されたインストルメントパネルの内部には、車両用空調装置が収容されている。近年、これらインストルメントパネルと空調装置とを車両に搭載する前に一体化してインストルメントパネルモジュールを構成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。このインストルメントパネルモジュールを構成することにより、車両の製造ラインにおいて車両に組付作業が必要となる部品点数を少なくすることができ、車両の製造ラインでの工数が削減される。
【0003】
また、車体構造が共通する車種では、インストルメントパネルの形状はそれぞれ異なるものの、空調装置は共通して使用できる場合が多いことから、空調装置を共通化してその種類数を減らし、製造コストや製品管理コストを低減しようとする試みがなされている。
【特許文献1】特開2005−178592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のインストルメントパネルモジュールでは、車両の車室内空間の大きさや仕様によって、後部座席側に調和空気を送風する、いわゆるリアヒートの有無が決定される。この場合には、リヤヒートの有無に応じて、後席用フット吹出口を形成した空調装置と後席用フット吹出口を形成しない空調装置という2種類の空調装置を製造する必要があり、製造コストや製品管理コストが増加するという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、後部座席側に調和空気を送風するか否かの仕様変更を、車両用空調装置の形状を変更することなく容易に行うことができるインストルメントパネルモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、本発明は、インストルメントパネル側に着脱自在に取り付けた閉塞部材により、車両用空調装置の後席用フット吹出口を塞ぐか否かを設定できるようにした。
【0007】
具体的に、本発明は、車室に配設されるインストルメントパネルと、前記インストルメントパネル内に収容される車両用空調装置とを備えたインストルメントパネルモジュールを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、請求項1の発明は、前記車両用空調装置には、後部座席側に調和空気を送風するための後席用フット吹出口が形成され、
前記インストルメントパネルには、前記後席用フット吹出口を塞ぐ閉塞部材が着脱自在に取り付けられ、
前記閉塞部材は、前記車両用空調装置を前記インストルメントパネル内の収容箇所に位置付けたときに前記後席用フット吹出口を塞ぐように配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1において、
前記インストルメントパネルは、車幅方向に延びるクロスメンバと、該クロスメンバの車幅方向の中央位置近傍に互いに間隔をあけて配置され、車体後方に向かって斜め下方に延びる2本の補強部材とを備え、
前記閉塞部材は、前記2本の補強部材に跨って取り付けられていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、
前記閉塞部材には、前記車両用空調装置の後席用フット吹出口の開口周縁部に対応してシール材が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、インストルメントパネルに着脱自在に取り付けられた閉塞部材が、車両用空調装置をインストルメントパネル内の収容箇所に位置付けたときに後席用フット吹出口を塞ぐように配置されているから、車両用空調装置をインストルメントパネルに取り付けてインストルメントパネルモジュールを組み立てる組立作業時に、後席用フット吹出口を塞ぐことができる。すなわち、リアヒート仕様の有無にかかわらず車両用空調装置には後席用フット吹出口を形成しておき、リアヒート仕様の有無に応じて、車種によって形状が変更されるインストルメントパネル側に閉塞部材を取り付けるか否かを決定するようにすれば、車両用空調装置の種類数を増やすことなくリアヒートの仕様変更を容易に行うことができ、製造コストや製品管理コストを低減する上で有利となる。
【0012】
また、車両用空調装置の後席用フット吹出口に直接閉塞部材を取り付けておくことも考えられるが、この場合には、インストルメントパネルモジュールの組立作業時に、作業者がリアヒートの仕様を適宜判断して閉塞部材を着脱しなければならず、作業工数が増大することとなるが、本発明のように、インストルメントパネル側に閉塞部材を取り付けるようにすれば、作業者はリアヒート仕様の有無を判断することなく、組立作業を繰り返し行うだけで良く作業効率が向上する。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、インストルメントパネルを構成する2本の補強部材に跨って閉塞部材を取り付けるようにしたから、車両用空調装置をインストルメントパネルの収容箇所に位置付けたときに、後席用フット吹出口を閉塞部材で確実に塞ぐことができる。すなわち、閉塞部材が補強部材にしっかりと固定されているため、後席用フット吹出口を閉塞部材に勢い良く当接させた場合にその衝撃で閉塞部材が位置ずれして密閉性が悪くなる等の不具合の発生を防止することができて好ましい。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、車両用空調装置の後席用フット吹出口の開口周縁部に対応して閉塞部材にシール材が設けられているから、車両用空調装置をインストルメントパネルの収容箇所に位置付けたときに、閉塞部材のシール材で密閉性を高めつつ後席用フット吹出口をより確実に塞ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の構成を示す左側面図である。この車両用空調装置1は、図2に示すように、車室の前端部に配設されたインストルメントパネルPの内部に収容され、該インストルメントパネルP及び車両に固定されるようになっている。なお、この実施形態の説明では、車両用空調装置1の構造を説明する前に、車両の概略構造及びインストルメントパネルPの構造を説明する。また、この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、車両前側を単に「前」、車両後側を単に「後」、車両左側を単に「左」、車両右側を単に「右」というものとする。
【0017】
この車両は、右側に運転席が設けられ、左側に助手席が設けられた、いわゆる右ハンドル車である。車両の前側に設けられたエンジンルームEと、該エンジンルームEの車両後側に隣接した車室Rとは、ダッシュパネルDPによって区画されている。ダッシュパネルDPは、略上下方向に延びている。ダッシュパネルDPの下端部には、フロアパネルFPの前縁部が連なっている。このフロアパネルFPの左右方向略中央部には、前後方向に延びるフロアトンネルTが形成されている。
【0018】
前記インストルメントパネルPの内部には、上部近傍に左右方向に延びる円筒状のクロスメンバSが設けられている。このクロスメンバSは、インストルメントパネルPに取り付けられ該インストルメントパネルPとともにインストルメントパネルモジュールIMを構成する部材であり、インストルメントパネルモジュールIMが車両に搭載された後に、該車両に固定されるようになっている。
【0019】
また、インストルメントパネルPの内部には、車両用空調装置1よりも上方にデフロスタダクトD及びベントダクトVが設けられている。これらデフロスタダクトD及びベントダクトVは、インストルメントパネルPの裏面に固定されている。デフロスタダクトDは、車両用空調装置1のデフロスタ吹出口(後述する)とインストルメントパネルPのデフロスタ口(図示せず)とを接続するためのものであり、また、ベントダクトVは、車両用空調装置1のベント吹出口(後述する)とインストルメントパネルPのセンタベント口及びサイドベント口(共に図示せず)とを接続するためのものである。
【0020】
前記車両用空調装置1は、送風ファン2、冷却用熱交換器3及び加熱用熱交換器4を左右方向の略中央部に配置するように構成された、いわゆるフルセンタ型であり、図3及び図4にも示すように、前記送風ファン2、冷却用熱交換器3及び加熱用熱交換器4を収容する空調部5と、該空調部5の左側に配置されたインテーク部6とを備えている。空調部5は、インストルメントパネルP内部の左右方向略中央部でフロアトンネルTの上方に配置される一方、インテーク部6は、インストルメントパネルP内部の左側に配置される。このインテーク部6の後側には、図示しないが、インストルメントパネルPの助手席側グローブボックスが位置している。
【0021】
前記インテーク部6は、前記空調部5に送る空気を、車室外の空気と車室内の空気とに切り替えるためのものであり、樹脂製のインテークケーシング10を備えている。インテークケーシング10は、前後方向に2分割されており、前側インテーク構成部材11と後側インテーク構成部材12とで構成されている。インテークケーシング10の上半部は、外気導入通路14を構成している。図1に示すように、前側インテーク構成部材11の上半部の前壁部は、上側へ行くほど前方に位置するように傾斜しており、この前壁部には、図4及び図8に示すように、左右方向に長い矩形状の外気導入口15が形成されている。前記ダッシュパネルDPには、図示しないが、外気導入口15に対応する開口が形成されており、このダッシュパネルDPの開口から車室外の空気が取り入れられるようになっている。
【0022】
前記前側インテーク構成部材11の外気導入口15の周縁部には、発泡樹脂材からなるシール材16が環状に設けられている。このシール材16は、前記ダッシュパネルDPの開口周縁部に圧接するようになっている。前側インテーク構成部材11のシール材16よりも外周には、ダッシュパネルDPにインシュレータ(図示せず)を介して押し当てられるフランジ17が設けられている。
【0023】
図1及び図4に示すように、前記インテークケーシング10の下壁部には、内気導入口20が形成されている。内気導入口20は格子21で覆われている。インテークケーシング10の内部の下半部には、内外気切替ドア22(図1にのみ示す)が収容されている。
【0024】
前記内外気切替ドア22は、内気導入口20及び外気導入通路14の下流端開口の形状に対応する板状に形成されるとともに、前後方向に延びる回動軸23(図5及び図8に示す)を備えている。この回動軸23はインテークケーシング10の下半部における左端部近傍に支持されている。この回動軸23の後端部は、後側インテーク構成部材12から後方へ突出している。回動軸23の後端部には、内外気切替用アクチュエータ24の出力軸がリンク部材25を介して連結されている。
【0025】
前記内外気切替用アクチュエータ24は、後側インテーク構成部材12に取り付けられ、図示しない制御装置に接続され、該制御装置により制御されるようになっている。この制御装置は、従来から車両用空調装置1に設けられている周知の構造のものである。
【0026】
前記内外気切替用アクチュエータ24により内外気切替ドア22を下方へ回動させると、内気導入口20が全閉にされるとともに、外気導入通路14が全開とされる。これにより、インテーク部6が外気導入モードとなり、インテーク部6には車室外の空気のみが取り入れられるようになる。一方、内外気切替用アクチュエータ24により内外気切替ドア22を上方へ回動させると、内気導入口20が全開にされるとともに、外気導入通路14が全閉とされる。これにより、インテーク部6が内気循環モードとなり、インテーク部6には車室内の空気のみが取り入れられるようになる。
【0027】
また、図3及び図4に示すように、前記インテークケーシング10の左壁部には、左側へ突出するインテーク取付脚30が設けられている。このインテーク取付脚30は、図示しないブラケットを介して前記クロスメンバSに取り付けられるようになっている。一方、前記インテークケーシング10の右壁部には、図示しないが、略円形の開口が形成されている。前記外気導入口15又は内気導入口20から導入された空気は、前記インテークケーシング10の右壁部の開口から前記空調部5に吸い込まれるようになっている。
【0028】
前記空調部5は、左側ケーシング構成部材35と、右側ケーシング構成部材36と、底部構成部材37とを組み合わせてなる空調部ケーシング38を備えている。これら左側ケーシング構成部材35、右側ケーシング構成部材36及び底部構成部材37は樹脂製である。
【0029】
図5に示すように、前記左側ケーシング構成部材35と、右側ケーシング構成部材36との分割面は、空調部5の左右方向略中央部に位置している。また、図1及び図6に示すように、左側ケーシング構成部材35及び右側ケーシング構成部材36と、底部構成部材37との分割面は、空調部5の下部に位置している。図7に示すように、底部構成部材37は、上方に開放した箱状に形成されており、左側ケーシング構成部材35及び右側ケーシング構成部材36を組み合わせた状態で下方に開口する開口部39を下側から閉塞するように構成されている。また、前記インテークケーシング10は、左側ケーシング構成部材35に固定されるようになっている。
【0030】
図6及び図7に示すように、前記空調部ケーシング38の前側上部には、ファンハウジング45が一体に形成されている。このファンハウジング45は、空調部5の左右方向略中央部に位置している。ファンハウジング45の内部には、前記送風ファン2が収容されている。この送風ファン2は、遠心式ファンであり、回転軸2aが略水平に左右方向に延びるように配置されている。空調部ケーシング38のファンハウジング45よりも下側には、前記冷却用熱交換器3と加熱用熱交換器4とが前後に順に並ぶように収容されている。
【0031】
図7に示すように、前記左側ケーシング構成部材35の左壁部の上部には、前記ファンハウジング45に対応する部位に空気の導入口41が形成されている。この導入口41は、前記インテークケーシング10の右壁部の開口と連通している。図6に示すように、前記右側ケーシング構成部材36の右壁部の上部には、前記ファンハウジング45に対応する部位にファン収容口46が形成されている。このファン収容口46は、右側ケーシング構成部材36に着脱可能に締結固定される蓋部材47で閉塞されている。蓋部材47には、前記送風ファン2を駆動するファン駆動モーター48が固定されている。このファン駆動モーター48の出力軸(図示せず)が送風ファン2の回転軸2aに連結されている。前記蓋部材47を右側ケーシング構成部材36から外すことで、ファンハウジング45内部の送風ファン2をファン収容口46から取り出すことが可能になっている。
【0032】
前記ファンハウジング45の内部には、前記導入口41から吸い込まれて送風ファン2の外周から吹き出した空気が流通する空気流出路50が形成されている。この空気流出路50は、導入口41に連通しており、その上流端部が送風ファン2の下端部付近に位置している。空気流出路50の上流端部近傍には、ファンハウジング45のノーズ部45aが位置している。空気流出路50はノーズ部45a近傍から前記送風ファン2の周囲を囲むように該送風ファン2の後方、上方、前方へ延びており、その下流端が空調部ケーシング38の内部の前端部に位置している。
【0033】
前記空調部ケーシング38の内部には、ファンハウジング45よりも下側に温度調節用通路51が形成されている。この温度調節用通路51の上流端は、空調部ケーシング38の内部の前端部に位置している。この温度調節用通路51の上流端が、前記空気流出路50の下流端と連通している。
【0034】
前記温度調節用通路51の上流側には、冷却用熱交換器3が該温度調節用通路51を横切るように配置されている。この冷却用熱交換器3は、周知の冷凍サイクルの一要素を構成する冷媒蒸発器であり、上下方向に延びる多数のチューブ及びフィン(共に図示せず)を左右方向に交互に並べて一体化したコア52と、コア52の上端部及び下端部に設けられた上側ヘッダタンク53及び下側ヘッダタンク54とを備えている。チューブは空気の流れ方向である前後方向に長い断面形状を有する扁平状チューブである。また、フィンは、空気流れ方向に見て波型をなすコルゲートフィンである。この冷却用熱交換器3のチューブは、空気流れ方向に2列配置されている。このチューブの配置に対応するように上側ヘッダタンク53及び下側ヘッダタンク54が区画され、冷却用熱交換器3には複数のパスが構成されている。
【0035】
前記上側ヘッダタンク53には、冷媒を該上側ヘッダタンク53内に流入させる流入口53aと、上側ヘッダタンク53内から流出させる流出口53bとが形成されている。前記冷却用熱交換器3の流入口53aに接続される供給用クーラ配管58及び流出口53bに接続される排出用クーラ配管59は、図6に示すように、右側ケーシング構成部材36の外方へ突出しており、この突出した部分が前方へ折り曲げられている。供給用クーラ配管58及び排出用クーラ配管59の前側は、上方へ折り曲げられた後、前方へ向けて延びるように折り曲げられている。これらクーラ配管58,59の前端部は、図2に示すように、前記ダッシュパネルDPに形成された貫通孔(図示せず)からエンジンルームEに突出するようになっている。供給用クーラ配管58及び排出用クーラ配管59には、エンジンルームE内の冷媒配管(図示せず)がそれぞれ接続されるようになっている。
【0036】
前記供給用クーラ配管58及び排出用クーラ配管59の前側は、図8に示すように、前方へ延びる部分がクーラ配管用ブラケット60により支持されている。このクーラ配管用ブラケット60は、左右に分割されており、左側部61が右側ケーシング構成部材36に一体に形成され、右側部62が左側部61に着脱可能に取り付けられている。左側部61には、供給用クーラ配管58の外面の形状に対応する凹部(図示せず)と、排出用クーラ配管59の外面の形状に対応する凹部(図示せず)とが上下方向に間隔をあけて形成されている。右側部62にも、左側部61と同様に2つの凹部(図示せず)が形成されている。右側部62を左側部61に取り付けることで、供給用クーラ配管58及び排出用クーラ配管59が右側部62の凹部の内周面と左側部61の凹部の内周面とに挟まれて保持される。
【0037】
前記クーラ配管用ブラケット60の前面は略平坦に形成され、図4にも示すように、この前面に発泡樹脂材からなるシール材65が取り付けられている。このシール材65は、ダッシュパネルDPの貫通孔の周縁部に圧接するようになっている。このシール材65により、クーラ配管用ブラケット60の前面とダッシュパネルDPの貫通孔の周縁部との間がシールされる。
【0038】
図6に示すように、前記供給用クーラ配管58及び排出用クーラ配管59の冷却用熱交換器3との接続部近傍は、第1クーラ配管用カバー66で覆われている。また、供給用クーラ配管58及び排出用クーラ配管59のクーラ配管用ブラケット60近傍は、第2クーラ配管用カバー67で覆われている。
【0039】
図7に示すように、前記冷却用熱交換器3の上側ヘッダタンク53は、左側ケーシング構成部材35及び右側ケーシング構成部材36のファンハウジング45下部に保持されている。また、冷却用熱交換器3の下側ヘッダタンク54は、底部構成部材37の底壁部37aにおける前後方向中間部に形成された保持部68に保持されている。底部構成部材37の上縁部は、冷却用熱交換器3の下側ヘッダタンク54よりも上方に位置しており、具体的には、冷却用熱交換器3の上下方向略中央部に位置している。底部構成部材37の上縁部は、左側ケーシング構成部材35及び右側ケーシング構成部材36の下方の開口部39の周縁部に当接している。
【0040】
前記底部構成部材37の底壁部37aは、保持部68よりも前部が前側へ行くほど上方に位置するように傾斜し、保持部68よりも後部が後側へ行くほど上方に位置するように傾斜している。従って、底部構成部材37を左右方向に見て、底壁部37aのうち、保持部68が低くなっている。また、図8に示すように、底壁部37aのうち、保持部68が形成された部位は、右側へ向かって下降傾斜している。従って、底壁部37aの最も低くなっている部位は、保持部68が形成された部位の右側である。これにより、空気の冷却時に冷却用熱交換器3で発生した凝縮水が底壁部37aに滴下すると、冷却用熱交換器3の直下方で且つ右側に流れて集まることになる。
【0041】
前記底壁部37aの最も低い部位には、該底壁部37aを貫通するようにドレン孔70が形成されている。底壁部37aの外面には、ドレン孔70の下流端開口を囲むように平坦部71が設けられている。図1に示すように、この平坦部71は、後側へ行くほど下方に位置するように傾斜しており、図2に示すように、フロアトンネルTの上壁部前部と略平行に延びている。図5に示すように、平坦部71の後側は底壁部37aから下方に離れており、この平坦部71の後側には、底壁部37aに連なるリブ72が設けられ、該平坦部71の後側の変形が抑制されるようになっている。
【0042】
図4に示すように、前記平坦部71を下方から見ると、前縁部及び左右両側縁部が直線状に形成され、後縁部が後側へ湾曲するように形成されている。図6に示すように、平坦部71の略中央部には下方へ突出する突出部73が形成されており、図8に示すように、この突出部73の後側の面にドレン孔70の下流端開口が形成されている。また、図2に示すように、前記平坦部71には、シール材74が取り付けられている。このシール材74は、平坦部71に沿って延びる厚肉板状に形成された発泡樹脂材で構成されている。シール材74の略中央部には、前記突出部73が露出するように貫通孔(図示せず)が形成されている。
【0043】
また、図6及び図8に示すように、前記底部構成部材37の前部左側には、下側取付脚76が一体に設けられている。この下側取付脚76は、底部構成部材37から左斜め前方へ向けて略鉛直に延びる板状をなしている。下側取付脚76には、前記ダッシュパネルDPに設けられたスタッドボルト(図示せず)が挿通するボルト孔76aが形成されている。
【0044】
図7に示すように、前記温度調節用通路51の冷却用熱交換器3よりも下流側は、加熱通路78とエアミックス通路79とに分岐されている。加熱通路78は、空調部ケーシング38の後部下側にしており、また、エアミックス通路79は、空調部ケーシング38の加熱通路78よりも上方に位置している。加熱通路78の上流側は冷却用熱交換器3の後側から後方へ延びている。この加熱通路78の上流側には、加熱用熱交換器4が該加熱通路78を横切るように配置されている。この加熱用熱交換器4は、エンジン(図示せず)の冷却水が流通するヒーターコアであり、左右方向に延びるチューブ及びフィン(共に図示せず)を上下方向に交互に並べて一体化したコア(図示せず)と、コアの左端部及び右端部に設けられた左側ヘッダタンク80(図1に示す)及び右側ヘッダタンク81とを備えている。左側ヘッダタンク80には内部空間を仕切る仕切板が配設されており、この仕切板によってチューブが2つのパスに分けられている。左側ヘッダタンク80には、エンジンの冷却水を該ヘッダタンク内に流入させる流入口83と、ヘッダタンク内から流出させる流出口82とが形成されている。また、前記加熱用熱交換器4の上部は下部よりも後側に位置している。
【0045】
図1に示すように、前記左側ケーシング構成部材35には、前記加熱用熱交換器4を空調部ケーシング38内に出し入れするための熱交換器挿入孔85が形成されている。この熱交換器挿入孔85は、加熱用熱交換器4が完全に挿入された状態で該加熱用熱交換器4の左側ヘッダタンク80により閉塞されるようになっている。
【0046】
前記加熱用熱交換器4の流入口83に接続される供給用ヒータ配管87及び流出口82に接続される排出用ヒータ配管86は、左側ケーシング構成部材35から外方へ突出しており、この突出した部分が前側へ向かって上方へ傾斜して延びている。両ヒータ配管86,87の前側は、上方へ折り曲げられた後、前方へ向けて延びるように折り曲げられている。これらヒータ配管86,87の前端部は、図2に示すように、ダッシュパネルDPに形成された貫通孔(図示せず)からエンジンルームEに突出するようになっている。供給用ヒータ配管87及び排出用ヒータ配管86には、エンジンルームE内の冷却水配管(図示せず)がそれぞれ接続されるようになっている。
【0047】
前記供給用ヒータ配管87及び排出用ヒータ配管86の前側は、図8に示すように、前方へ延びる部分がヒータ配管用ブラケット89により支持されている。このヒータ配管用ブラケット89は、左右に分割されており、右側部90が左側ケーシング構成部材35に一体に形成され、左側部91が右側部90に着脱可能に取り付けられている。左側部91及び右側部90には、前記クーラ配管用ブラケット60と同様に、凹部(図示せず)が形成されている。左側部91を右側部90に取り付けることで、両ヒータ配管86,87が左側部91の凹部の内周面と右側部90の凹部の内周面とに挟まれて保持される。
【0048】
前記ヒータ配管用ブラケット89の前面は略平坦に形成され、図1や図4にも示すように、この前面に発泡樹脂材からなるシール材92が取り付けられている。このシール材92は、ダッシュパネルDPの貫通孔の周縁部に圧接するようになっている。このシール材92により、ヒータ配管用ブラケット89の前面とダッシュパネルDPの貫通孔の周縁部との間がシールされる。
【0049】
前記供給用ヒータ配管87及び排出用ヒータ配管86の前後方向中間部は、ヒータ配管用カバー93で覆われている。このヒータ配管用カバー93は、左側ケーシング構成部材35に取り付けられている。
【0050】
図7に示すように、前記加熱通路78の加熱用熱交換器4よりも下流側は上方へ延びており、下流端が前記エアミックス通路79に連通している。
【0051】
前記空調部ケーシング38の内部の冷却用熱交換器3と加熱用熱交換器4との間には、加熱通路78の開度とエアミックス通路79の開度とを変更するように構成されたエアミックスドア94が収容されている。このエアミックスドア94は、加熱通路78の上流端開口の形状に対応した板状の閉塞部94aと回動軸94bとを備えており、回動軸94bが左右方向に延びるように配置されている。図6に示すように、回動軸94bの右端部は右側ケーシング構成部材36を外方へ突出している。回動軸94bの右端部には、エアミックスドア用アクチュエータ95の出力軸がリンク部材96を介して連結されている。前記エアミックスドア用アクチュエータ95は、右側ケーシング構成部材36に取り付けられ、前記制御装置に接続されている。
【0052】
前記エアミックスドア用アクチュエータ95によりエアミックスドア94を下方へ回動させると、加熱通路78の上流端が全閉とされ、エアミックス通路79の上流端が全開とされる。この状態では、冷却用熱交換器3を通過した空気の全量が加熱通路78をバイパスしてエアミックス通路79に流入する。一方、エアミックスドア用アクチュエータ95によりエアミックスドア94を上方へ回動させると、加熱通路78の上流端が全開とされ、エアミックス通路79の上流端が全閉とされる。この状態では、冷却用熱交換器3を通過した空気の全量が加熱通路78に流入して加熱用熱交換器4を通過する。この加熱用熱交換器4を通過した空気はエアミックス通路79に流入する。
【0053】
前記エアミックスドア94が回動範囲の中間位置とされると、冷却用熱交換器3を通過した空気の一部が加熱通路78に流入し、残りがエアミックス通路79に流入する。そして、エアミックス通路79においては、加熱用熱交換器4を通過した温風と、冷却用熱交換器3を通過した冷風とが混ざりながら下流側へ流れる。これにより、調和空気が生成されることになる。
【0054】
前記エアミックスドア94の回動角度は、調和空気の目標温度に応じて任意に設定することができるようになっている。つまり、このエアミックスドア94は、冷却用熱交換器3を通過した空気のうち、加熱用熱交換器4を通過する空気量と、加熱用熱交換器4をバイパスする空気量との比率を変更することで、調和空気の温度を変更するように構成されている。
【0055】
前記空調部ケーシング38の後部には、略上下方向に延びる分配ダクト97が該空調部ケーシング38と一体に形成されている。分配ダクト97の上端部はファンハウジング45の上方に位置しており、下端部は空調部ケーシング38の後端部に位置している。
【0056】
前記分配ダクト97の内部は、調和空気を車室の各部に分配するための分配通路98で構成されている。分配ダクト97の前後方向略中央部には、分配通路98をエアミックス通路79の下流端に連通させるための連通口99が形成されている。また、分配ダクト97の内部には、連通口99に対応する位置に第1吹出方向切替ドア100が収容されている。
【0057】
前記第1吹出方向切替ドア100は、閉塞部100aと回動軸100bとを備えるロータリードアであり、回動軸100bが左右方向に延びるように配置されている。この回動軸100bは、空調部ケーシング38の連通口99の中央部近傍に支持されている。回動軸100bの左端部は左側ケーシング構成部材35を外方へ突出している。図1に示すように、回動軸100bの左端部には、吹出方向切替用アクチュエータ101の出力軸がリンク部材102を介して連結されている。前記吹出方向切替用アクチュエータ101は、左側ケーシング構成部材35に取り付けられ、前記制御装置に接続されている。
【0058】
前記閉塞部100aは、分配通路98の連通口99よりも上側及び下側を選択的に開閉するように形成されている。第1吹出方向切替ドア100を上方へ回動させると、分配通路98の連通口99よりも上側が閉塞されて下側が開放され、エアミックス通路79の空気の全量が分配通路98を下方へ流れる。一方、第1吹出方向切替ドア100を下方へ回動させると、分配通路98の連通口99よりも下側が閉塞されて上側が開放され、エアミックス通路79の空気の全量が分配通路98を前方へ流れる。第1吹出方向切替ドア100が回動範囲の中間位置とされると、エアミックス通路79の空気が分配通路98の上側及び下側の両方へ流れることになる。
【0059】
分配ダクト97の左側壁における下側には、フット吹出口103が形成されている。この左側ケーシング構成部材35の外面には、前記フット吹出口103に接続されるように形成された筒状部材104が取り付けられている。この筒状部材104のフット吹出口103と反対側の端部には、助手席乗員用フットダクト(図示せず)の上流端部が接続されるようになっている。
【0060】
また、分配ダクト97の下端部には、後席用フット吹出口108が形成されている。この後席用フット吹出口108には、後席側に調和空気を送風するための後席乗員用フットダクト(図示せず)が接続されるようになっている。なお、この後席用フット吹出口108は、車両の車室内空間の大きさや仕様によって後部座席側に調和空気を送風する必要がない場合には、図2及び図9に示すように、閉塞部材109によって閉塞される。この閉塞部材109は、クロスメンバSの車幅方向の中央位置近傍に互いに間隔をあけて配置され且つ車体後方に向かって斜め下方に延びる2本の補強部材115,115の下端部に着脱自在に取り付けられている。この補強部材115は車両用空調装置1の後側の空調部ケーシング38表面に沿って延びている。
【0061】
ここで、前記閉塞部材109は、車両用空調装置1をインストルメントパネルP内の収容箇所に位置付けたときに、車両用空調装置1の後席用フット吹出口108と圧接して塞ぐような位置に配置されている。このため、車両用空調装置1をインストルメントパネルPに取り付けてインストルメントパネルモジュールIMを組み立てる組立作業時に、後席用フット吹出口108を塞ぐことができる。すなわち、リアヒート仕様の有無にかかわらず車両用空調装置1には後席用フット吹出口108を形成しておき、リアヒート仕様の有無に応じて、車種によって形状が変更されるインストルメントパネルP側に閉塞部材109を取り付けるか否かを決定するようにすれば、車両用空調装置1の種類数を増やすことなくリアヒートの仕様変更を容易に行うことができ、製造コストや製品管理コストを低減する上で有利となる。
【0062】
前記閉塞部材109の下面には、断面逆凹状の支持部116が一体的に取り付けられている。この支持部116は、2本の補強部材115,115間に跨って取り付けられ、支持部116の両側壁を補強部材115,115の各側壁に当接させた状態で締結ボルト等により締結することで、閉塞部材109が補強部材115に取り付けられている。
【0063】
このため、車両用空調装置1をインストルメントパネルPの収容箇所に位置付けたときに、後席用フット吹出口108を閉塞部材109で確実に塞ぐことができる。すなわち、閉塞部材109が補強部材115にしっかりと固定されているため、後席用フット吹出口108を閉塞部材109に勢い良く当接させた場合にその衝撃で閉塞部材109が位置ずれして密閉性が悪くなる等の不具合の発生を防止することができて好ましい。
【0064】
また、前記閉塞部材109の上面には、車両用空調装置1の後席用フット吹出口108の開口周縁部に対応して、発泡樹脂材からなるシール材117が環状に設けられている。このシール材117は、後席用フット吹出口108の開口周縁部に圧接するようになっている。このため、車両用空調装置1をインストルメントパネルPの収容箇所に位置付けたときに、閉塞部材109のシール材117で密閉性を高めつつ後席用フット吹出口108をより確実に塞ぐことができる。
【0065】
前記分配ダクト97の上端部には、図3及び図7に示すように、前側にデフロスタ吹出口105が形成され、このデフロスタ吹出口105の後側に隣接してベント吹出口106が形成されている。これらデフロスタ吹出口105及びベント吹出口106は、左右方向に長い略矩形状とされ、分配通路98の上端部に連通している。分配ダクト97の上端部のデフロスタ吹出口105周りと、ベント吹出口106周りには、発泡樹脂材で構成されたシール材107が環状に設けられている。これらシール材107は、インストルメントパネルPのデフロスタダクトDの上流端部及びベントダクトVの上流端部にそれぞれ圧接するようになっている。
【0066】
前記空気流出路50、温度調節用通路51及び分配通路98が、空気通路を構成している。
【0067】
前記分配ダクト97の内部の上端部近傍には、第2吹出方向切替ドア110が収容されている。この第2吹出方向切替ドア110は、デフロスタ吹出口105から吹き出す空気量とベント吹出口106から吹き出す空気量とを変更するためのものであり、ベント吹出口106の形状に対応する板状の閉塞部110aと回動軸110bとを備えており、回動軸110bが左右方向に延びるように配置されている。この回動軸110bは、分配ダクト97のデフロスタ吹出口105とベント吹出口106との境界近傍に支持されている。この回動軸110bの左端部は、図示しないが、左側ケーシング構成部材35を外方へ突出しており、この回動軸110bの左端部に、前記吹出方向切替用アクチュエータ101の出力軸がリンク部材(図示せず)を介して連結されている。第2吹出方向切替ドア110が上方に回動すると、ベント吹出口106が全閉とされてデフロスタ吹出口105に至る通路が全開とされる。また、第2吹出方向切替ドア110が下方に回動すると、ベント吹出口106が全開とされてデフロスタ吹出口105に至る通路が全閉とされる。
【0068】
前記第1吹出方向切替ドア100及び第2吹出方向切替ドア110をそれぞれ回動させることで、吹出モードが切り換えられるようになっている。第1吹出方向切替ドア100を上方に回動させて分配通路98の連通口99よりも下側を閉塞すると、調和空気がフット吹出口103及び後席用フット吹出口108から吹き出すフットモードとなる。また、第1吹出方向切替ドア100を下方に回動させて分配通路98の連通口99よりも下側を閉塞し、第2吹出方向切替ドア110を下方に回動させると、調和空気がベント吹出口106から吹き出すベントモードとなり、この状態で、第2吹出方向切替ドア110のみを上方へ回動させると、調和空気がデフロスタ吹出口105から吹き出すデフロスタモードとなる。また、第1吹出方向切替ドア100を回動範囲の中間位置とし、第2吹出方向切替ドア110を上方へ回動させると、調和空気が、フット吹出口103、後席用フット吹出口108及びデフロスタ吹出口105から吹き出すフット/デフモードとなり、この状態で、第2吹出方向切替ドア110のみを下方へ回動させると、調和空気が、フット吹出口103、後席用フット吹出口108及びベント吹出口106から吹き出すバイレベルモードとなる。
【0069】
また、図5及び図8に示すように、前記分配ダクト97の右壁部には、右側へ突出する取付脚112が設けられている。この取付脚112は、図示しないブラケットを介して前記クロスメンバSに取り付けられるようになっている。
【0070】
凝縮水案内部材7は、空調部ケーシング38の底壁部37aとフロアトンネルTの上壁部の前側との間に配設されている。この凝縮水案内部材7は、ドレン孔70から排出された凝縮水をフロアトンネルTの排出孔T1から車室外に導くためのものであり、樹脂材を成形してなる一体物とされている。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係るインストルメントパネルモジュールIMによれば、インストルメントパネルPに着脱自在に取り付けられた閉塞部材109が、車両用空調装置1をインストルメントパネルP内の収容箇所に位置付けたときに後席用フット吹出口108を塞ぐように配置されているから、車両用空調装置1をインストルメントパネルPに組み付けてインストルメントパネルモジュールIMを組み立てる組立作業時に、後席用フット吹出口108を塞ぐことができる。すなわち、リアヒート仕様の有無にかかわらず車両用空調装置1には後席用フット吹出口108を形成しておき、リアヒート仕様の有無に応じて、車種によって形状が変更されるインストルメントパネルP側に閉塞部材109を取り付けるか否かを決定するようにすれば、車両用空調装置1の種類数を増やすことなくリアヒートの仕様変更を容易に行うことができ、製造コストや製品管理コストを低減する上で有利となる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上説明したように、本発明は、後部座席側に調和空気を送風するか否かの仕様変更を、車両用空調装置の形状を変更することなく容易に行うことができるインストルメントパネルモジュールを提供することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置の左側面図である。
【図2】車両に搭載された状態にある車両用空調装置の右側面図である。
【図3】車両用空調装置の平面図である。
【図4】車両用空調装置を下側から見た図である。
【図5】車両用空調装置を後側から見た図である。
【図6】車両用空調装置の右側面図である。
【図7】車両用空調装置の内部構造を説明する図である。
【図8】車両用空調装置の正面図である。
【図9】車両に搭載された状態にある車両用空調装置を後側から見た図である。
【符号の説明】
【0074】
IM インストルメントパネルモジュール
P インストルメントパネル
S クロスメンバ
1 車両用空調装置
108 後席用フット吹出口
109 閉塞部材
115 補強部材
117 シール材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室に配設されるインストルメントパネルと、
前記インストルメントパネル内に収容される車両用空調装置とを備えたインストルメントパネルモジュールであって、
前記車両用空調装置には、後部座席側に調和空気を送風するための後席用フット吹出口が形成され、
前記インストルメントパネルには、前記後席用フット吹出口を塞ぐ閉塞部材が着脱自在に取り付けられ、
前記閉塞部材は、前記車両用空調装置を前記インストルメントパネル内の収容箇所に位置付けたときに前記後席用フット吹出口を塞ぐように配置されていることを特徴とするインストルメントパネルモジュール。
【請求項2】
請求項1において、
前記インストルメントパネルは、車幅方向に延びるクロスメンバと、該クロスメンバの車幅方向の中央位置近傍に互いに間隔をあけて配置され、車体後方に向かって斜め下方に延びる2本の補強部材とを備え、
前記閉塞部材は、前記2本の補強部材に跨って取り付けられていることを特徴とするインストルメントパネルモジュール。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記閉塞部材には、前記車両用空調装置の後席用フット吹出口の開口周縁部に対応してシール材が設けられていることを特徴とするインストルメントパネルモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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