インターモーダル・タンク輸送システム、インターモーダル・タンク輸送用の構成要素、及びインターモーダル・タンク輸送方法
インターモーダル・タンク・コンテナ及び相補的な車台、並びにそれらの使用するための特徴及び方法が開示される。インターモーダル・タンク・コンテナ及び車台は、非インターモーダルOTRタンク・トレーラと実質的に同様の外観及び長さを有しつつ、インターモーダル・タンク・コンテナと同一の容量を利用可能にする。このタンク・コンテナの設計により、車台についての設計が改良及び軽量化され、鉄道車両などによるインターモーダル環境におけるタンク・コンテナの有用性が向上する。車台の重量が軽量化されることにより、比較的高い積載量を可能にしつつ、車両総重量、車軸重量、等々についての様々な当該法的規制の範囲内に留まる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体等を貯蔵及び搬送するためのタンク・コンテナの形態のばら荷コンテナ、特にインターモーダル用途用タンク・コンテナと、トラック車台及びウエル・カーを含む、このコンテナのための他の構成要素と、インターモーダル輸送の方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2009年6月18日に出願された米国仮出願第61/269,083号の利益を主張するものである。該出願の全体が、参照により本明細書に援用される。
【0003】
ばら荷運送は、一般的には、輸送される資材に基づき複数のタイプに分類することができる。例えば、ペレット材(ばら荷ポリマーなど)又は採鉱材(石炭など)は、積載物を容器内に迅速に降ろすことが可能なホッパー車により搬送され得る。かかるホッパー車は、概して矩形の形状及び仕切られた区画を有するトレーラ又はドライ・コンテナによって運送される、パレット貨物などのドライ・カーゴの搬送には適さない。また、これらはいずれも、第3の主要な資材カテゴリー、具体的には液体には適さない。
【0004】
本明細書においては、インターモーダル輸送という用語は、コンテナからの荷卸しを伴わない、コンテナ内に貯蔵及び荷積みされたばら荷の輸送を指す。例えば、コンテナが、荷積みされたパレットで満たされ、陸路トラック及びコンテナ車台を介して第1の場所から輸送され、次いで、さらなる輸送のために船舶又は鉄道車両上に積まれ、その後同様に、最終目的地への配送のために第2の配送トラック及びコンテナ車台上に積まれ得る。その間にわたりずっと、コンテナ内の資材は、荷積みされたままとなる。
【0005】
インターモーダル輸送標準規格は、国際標準化機構(ISO)により維持されている。インターモーダル輸送は、英国、カナダ、及び米国を含む世界中より様々な寄与を受けてきており、ISO標準規格は、米国国防総省の軍事利用に関する標準規格から発展した。
【0006】
1984年頃以降、「ダブルスタック鉄道輸送」として知られているインターモーダル輸送の形態が利用されてきた。その名が示すように、この形態は、鉄道輸送にのみ適用され、一方のコンテナを他方のコンテナの頂部上に積むことを伴う。鉄道車両自体は、フラット・カー、又は下部コンテナを中に部分的に受容するウェル・カー(すなわち「ウェル」を有する鉄道車両)のいずれかである。
【0007】
ドライ品輸送については、これらの積み重ね可能なコンテナは、インターモーダル輸送の最も一般的な形態であるが、これらのコンテナは常に積み重ねられる必要があるわけではない。積み重ね可能なコンテナは、典型的には、幅が2.438m(8フィート)又は2.59m(8フィート6インチ)、高さが2.438m(8フィート)、2.59m(8フィート6インチ)、又は2.895m(9フィート6インチ)であり、長さが6.096m(20フィート)、12.19m(40フィート)、14.63m(48フィート)、又は16.15m(53フィート)であるが、他の高さも考慮されてきた。高さが2.895m(9フィート6インチ)のコンテナは、一般的には「ハイ・キューブ」コンテナと呼ばれ、2段積みにされて5.791m(19フィート)の全高となり得る。この高さが、当該法的規制の下で許容されるほぼ最大値となる。各コンテナが、支持点を備えるが、これらの支持点の位置は、積み重ねられたコンテナを介して重量が適切に伝わるように標準規格化されている。例えば、16.15m(53フィート)コンテナが、一対の6.096m(20フィート)コンテナの頂部上に配置されてもよく、この上部コンテナは、下部コンテナの外方隅部と位置合わせされた、12.19m(40フィート)離間したサポートを有する。
【0008】
液体輸送は、自明な理由によりドライ・コンテナとは異なるタンク・コンテナを要する。インターモーダル・タンク・コンテナについてのアプローチは、ドライ・コンテナの構造を模倣したフレームの範囲内にタンクをサイズ設定するものであった。具体的には、タンク・コンテナの全次元が、ドライ・コンテナの全次元と一致するようにされた。典型的なタンク・コンテナは、実際のタンク又は容器を囲むフレームを備える。フレームは、2.438m×2.590m(8フィート×8フィート6インチ)であり、全長6.096m(20フィート)のコンテナを形成し、したがって、タンク・コンテナは、支持点を備える6.096m(20フィート)ドライ・コンテナと実質的に同一にサイズ設定される。これらの次元を有するタンク・コンテナの1つの利点は、インターモーダル鉄道車両上において及びドライ・コンテナとの組合せにおいてこのタンク・コンテナを使用することが可能となるという点である。換言すれば、インターモーダル・タンク・コンテナの発展は、主にインターモーダル輸送のためのドライ・コンテナの模倣から出発し、これらのタンク・コンテナに関連する他の全てもまた、そこから発展した。
【0009】
この開発精神は、複数の不利益をもたらしたが、それらの多くは、これらの設計上の制約の直積であった。トータルコストに関連して、ばら荷運送においては、一輸送あたりで浪費される有効積載物の量が非常に少ないことが重要である。フレーム内のタンクは、利用可能スペースを最大化するようにサイズ設定され、長さが6.096m(20フィート)の典型的な先行技術のタンク・コンテナは、米国連邦ハイウェイ総重量規制、橋梁法、及び軸重規制に基づき、21,772.434kg(48,000ポンド)以下の製品積載物重量で、最大で26,000リットルまでを搬送する。これらの規制及び法律は、本明細書においては、一括して当該法的規制と呼ぶ。さらに詳細には、車両総重量が、36,287.39kg(80,000ポンド)を超過してはならず、この総重量には、トラクタ、積載物、並びに車台及びコンテナか又は一体型非インターモーダル・トレーラのいずれかが含まれる。
【0010】
かかるタンク・コンテナは、最小サイズのドライ・コンテナに全次元においてほぼ合わせられるが、その重量は、当該法的規制により制限される最大ドライ・コンテナの重量を依然として超過する。かかるタンク・コンテナを陸路トラック用途用にするために、ドライ品用途で使用される車台とは大幅に異なる車台が用意される。
【0011】
上にコンテナを伴うドライ品用途向けの車台は、表面的に見れば、典型的なセミ・トラクタ/トレーラ構成という印象を与える。運転台、典型的な非インターモーダル・トレーラのような上にコンテナを備える車台、及びそれらを連結する第5輪ヒッチ連結装置を備えるセミ・トラクタと理解されるかもしれない。車台及びコンテナの全高、全幅、及び全長は、非インターモーダル・トレーラと実質的に同様である。インターモーダル・ドライ・コンテナは、船舶、又は鉄道車両、又は別のトラック等々から外された後に、車台上に降ろされ固定され、別の場所に輸送され、次いでこの車台から外されるが、標準的なトレーラは、各ポイントにて荷積み及び荷卸しされる(しばしばパレット貨物を積んでいる)。
【0012】
先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナ用の車台を考慮した場合に、認識すべき2つの事柄は、積載ドライ・コンテナとの相対的な意味での及び正味の意味でのコンテナの積載重量と、タンクの全体形状とである。上述のように、積まれたタンク・コンテナは、積まれたドライ・コンテナよりもはるかに重く、ドライ・コンテナ用の車台は、ドライ・コンテナの重量を許容するように設計されるに過ぎない。12.19m(40フィート)ドライ・コンテナに対して長さが6.096m(20フィート)のみの場合には、この比較的大重量の積まれたタンク・コンテナは、長さが過度に短い。したがって、タンク・コンテナ用の車台が、これらの物理的特徴に合わせて特別に設計される。
【0013】
タンク車台は、その形状及び比較的低いデッキ高さにより、一般的にはグースネック型ドロップデッキ車台と呼ばれる。長手方向に延在するサポート又はビームが、後輪アセンブリとヒッチ連結部との間にわたり広がる。タンク・コンテナの重量が、コンテナの6.096m(20フィート)幅にわたって集中するため、これらのビームは、ドライ品車台のものよりもはるかに大きく高強度である。グースネック形状及びドロップデッキ特徴は、輸送される資材が液体であることによる。液体は、輸送中に動き回り、この重量移動が、上昇されることの影響と組み合わされて、タンク及び車台の横転の恐れを招く横力を生じさせる。グースネック特徴及びドロップデッキ特徴により、タンク・コンテナの、したがってタンク・コンテナ及び車台の組合せの重心が下がり、それにより組み合わされた荷重がより安定的になる。実際に、ビームの重量の大部分が、ヒッチ連結部の下方の、車台の後輪アセンブリとセミ・トラクタの後輪アセンブリとの間に位置決めされる。
【0014】
最小のドライ・コンテナの全ての最小次元をこのタンク・コンテナに与えても、結果的に得られる6.096m(20フィート)タンク・コンテナは、12.19m(40フィート)又は16.15m(53フィート)のドライ・コンテナよりも重く、特定目的用の台車の使用を要する。タンク・コンテナ台車の構築が、はるかに高額なものとなる場合には、この台車は、ドライ・コンテナ(6.096m(20フィート)ドライ・コンテナ以外)と共に使用するのに適さない。
【0015】
上述のように、車両総重量は、当該法的規制により36,287.39kg(80,000ポンド)までに規制されている。先行技術のインターモーダル・コンテナ・タンク・コンテナ並びにそれに付随するトラクタ及び台車については、積載物重量は、ほぼ20,865.249kg〜21,772.434kg(46,000ポンド〜48,000ポンド)の範囲であり、これは、必要とされる高重量のグースネック型ドロップデッキ台車の重量によりある程度制約される。非インターモーダル・トレーラについては、主に長距離輸送用途に必要な比較的大型のトラクタ/寝台要件により、同様の範囲の積載物重量がやはり実現される。
【0016】
先行技術のインターモーダル・タンク台車については、米国の当該法的規制を満たす、スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置として知られている特殊なタイプの懸架装置が一般的に必要とされる。車両総重量規制の下では、36,287.39kg(80,000ポンド)は、5,443.1084kg(12,000ポンド)がトラクタの前車軸に対して、15,422.141kg(34,000ポンド)がトラクタの後車軸(すなわちヒッチ連結部近傍)に対して、及び15,422.141kg(34,000ポンド)がトレーラ/台車後車軸対に対して割り当てられる。しかし、先行技術のインターモーダル・タンク及び台車は、トラクタの後車軸に過度に重量が集中する。スプレッド・アクセル・リア・タンデム構成については後車軸に対して15,422.141kg(34,000ポンド)が予想され、台車後方対の2つの車軸の前車軸を2.7684m(9フィート1インチ)に(典型的な1.24m(49インチ)とは対照的に)変更することにより、重量がさらに広い区域にわたり分散されるため、この対に対して最大で17,690.102kg(39,000ポンド)を有することが可能となる。
【0017】
スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置は、インターモーダル・タンク台車に対して実質的に必要となる。しかし、これらのシステムは、標準的なクローズド・タンデム懸架装置よりも高重量であり、実施に高額の費用が掛かり、過度のタイヤ摩耗を引き起こし、操縦性が低い。
【0018】
さらに、一般的に言えば、12.19m(40フィート)未満のコンテナは、鉄道車両における積み重ねの問題をもたらすことに留意されたい。一対の6.096m(20フィート)コンテナが、12.19m(40フィート)又は16.15m(53フィート)のコンテナの頂部上には積み重ねられることはない。この比較的大型のコンテナは、比較的短いコンテナの内方端部のための中間支持点を有さない。そのため、6.096m(20フィート)コンテナ(あらゆる先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナを含む)は、積み重ねられる配置の下側に、又は別の6.096m(20フィート)コンテナの上部上に置かれることが必要となる。これにより、単一の又は奇数の6.096m(20フィート)コンテナを輸送することが必要な場合には、鉄道容量の浪費が結果的に生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、改良されたインターモーダル・タンク・コンテナ、インターモーダル・タンク・コンテナ用の改良された台車、並びにインターモーダル・タンク・コンテナを使用するための関連構成要素及び方法が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0020】
一態様によれば、インターモーダル液体タンク輸送のためのタンク・コンテナが開示され、該タンク・コンテナが、液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面、容器の頂部上に配設される容器の内部にアクセスするための人孔、及び容器の後方部分に設置される吐出弁を有する、単一のタンク容器と、該容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、前記容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームとを備え、前記容器が、フレーム間に設置され、タンク・コンテナが、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、側方に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、タンク・コンテナの高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、タンク・コンテナが、開示される。
【0021】
いくつかの形態においては、前方フレーム及び後方フレームは、容器に直接取り付けられ、容器の側部には、タンク・コンテナの長さ部分にわたって延在するフレーム部材が概して存在せず、タンク・コンテナは、人孔の近傍のタンク・コンテナの側面に設置された梯子をさらに備える。
【0022】
いくつかの形態においては、タンク・コンテナは、容器の外面上に設置されるクラッド・システムをさらに備え、このクラッド・システムは、前方フレームと後方フレームとの間の領域にタンク・コンテナの外側部を画成し、容器にクラッド材料の複数部分を固定するためのスペーサを備え、スペーサは、オフセット部分を有し、弾性変形可能となるようにポリマー材料から形成される。
【0023】
いくつかの形態においては、容器は、少なくとも26,000リットルの液体を収容する。
【0024】
他の形態においては、種々の容器が、20,000リットルから27,000リットルの間を収容してもよい。このような他の形態においては、積載量が、利用可能体積のほぼ80%以上となるように、容器に対して直径が与えられる。
【0025】
別の態様においては、インターモーダル液体輸送のための構成体が開示され、該構成体が、トラクタとヒッチ連結するようにされた車台であり、後輪アセンブリ、インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上方表面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、平坦な上方表面が少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及びヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに後輪アセンブリの少なくとも上方の位置とヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビーム、平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の前方領域に、及びヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビーム、及び平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の後方領域に、及び後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームを有する、車台と、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下であり、車台によって車台の前方クロスビーム及び後方クロスビームの上に取外し自在に支持され得るタンク・コンテナであり、所定の位置で前方クロスビーム及び後方クロスビームに対合可能な一対の垂直サポート・ポストをそれぞれ有する前方フレーム及び後方フレームであり、垂直サポートが、インターモーダル・コンテナの積み重ねについてのISO標準規格に従って、長さが12.19m(40フィート)で幅が2.438m(8フィート)の設置面積を画定する、前方フレーム及び後方フレーム、及びフレーム間に設置される、液体を貯蔵及び排出するための単一のタンク容器を備える、タンク・コンテナとを備える構成体が、開示される。タンク・コンテナの幅は、2.59m(102インチ)の幅であることなどにより、垂直サポートの幅を上回る。
【0026】
いくつかの形態においては、垂直サポートは、垂直サポートを位置合わせすることにより3つの同類のタンク・コンテナの積み重ねを可能にするために、鉄道積み重ね標準規格に従う。各タンク・コンテナについて高さが1.931m(6フィート4インチ)である場合には、3段が、5.791m(19フィート)である現行の高さ制限の範囲内に含まれ、これと同一の高さが、2つの2.895m(9フィート6インチ)ハイキューブ・ドライ・コンテナの積み重ねについても使用される。
【0027】
いくつかの形態においては、車台は、平行なビーム同士の間に側方に延在する後方中間クロスビームをさらに備え、タンク・コンテナは、後方中間クロスビームの近傍の構造部と対合関係において受けられるように、タンク・コンテナの上に配設された後方サポートをさらに備え、前方クロスビーム、後方クロスビーム、及び後方中間クロスビームはそれぞれ、車台に対するタンク・コンテナの側方移動を防ぐための構造体を備える。
【0028】
いくつかの形態においては、前方クロスビーム及び後方クロスビームがそれぞれ、車台上に取外し自在に降ろされた場合にタンク・コンテナの位置決めを案内するためのランプ表面を備える。
【0029】
いくつかの形態においては、前方クロスビーム及び後方クロスビームは、車台がタンク・コンテナにロックするのを可能にする構造体を備え、後方中間クロスビームは、車台に対してタンク・コンテナを昇降させる動作のみにより係合及び係合解除される受動構造体である。
【0030】
いくつかの形態においては、車台は、前方中間クロスビームと、中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備え、タンク・コンテナは、前方中間クロスビームに係合するように位置決めされた前方サポートをさらに備え、タンク・コンテナの重量は、車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合に、前方中間クロスビーム及びランディング・ギアにて支持され得る。
【0031】
別の態様においては、液体を貯蔵及び輸送するためのタンク・コンテナであって、鉄道車両と共に、並びに前方クロスビーム、後方クロスビーム、及び少なくとも第1の中間クロスビームを有するOTR車台と共に、取外し自在に利用可能であり、各クロスビームが、タンク・コンテナ内の液体による横力に耐えるために、タンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を有するタンク・コンテナであって、液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面を有する単一のタンク容器と、容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームであり、容器は、フレーム間に設置され、タンク・コンテナは、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、側方に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、タンク・コンテナは、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、第2のフレームとを備える、タンク・コンテナが、開示される。
【0032】
いくつかの形態においては、容器は、12.19m(40フィート)未満の長さを有し、1.931m(6フィート4インチ)以下の高さを有し、約26,000液体リットル〜約27,000液体リットルの間の容量を有する。記述のように、いくつかの容器についての容量は、20,000リットル〜27,000リットルの範囲であってもよい。
【0033】
別の態様においては、トラクタとヒッチ連結するようにされた、インターモーダル・タンク・コンテナと共に使用するための車台であって、後輪アセンブリと、インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上方表面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、平坦な上方表面は、少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及びヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに後輪アセンブリの少なくとも上方の位置とヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビームと、平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の前方領域に、及びヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビームと、平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の後方領域に、及び後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームと、平行なビーム同士の間に側方に延在する後方中間クロスビームであり、これらのクロスビームがそれぞれ、タンク・コンテナ内の液体の移動による横力に耐えるために、対になってタンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を備える、後方中間クロスビームとを備える、車台が、開示される。
【0034】
いくつかの形態においては、車台は、車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合にタンク・コンテナの重量を支持するための、前方中間クロスビームと、中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備える。
【0035】
いくつかの形態においては、車台は、車台上に受けられた場合にタンク・コンテナからの完全な排出を補助するために、車台の少なくとも後方端部を昇降させることが可能なエア・ライド・システムをさらに備える。
【0036】
別の態様においては、インターモーダル液体タンク・コンテナ用途のための構成体であって、車台であり、後方端部、後方端部の近傍及び前方に配設される後輪アセンブリ、前方端部、前方端部の近傍及び後方に配設される、トラクタと連結するためのヒッチ連結部、車台がトラクタにより支持されない場合に、車台及びタンク・コンテナを上に支持するためのランディング・ギア、タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、ヒッチ連結部の前方に及び前方端部に位置する、前方クロスビーム、タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、後方端部の近位に位置する、後方クロスビーム、及び前方端部と後方端部との間に延在し、前方クロスビーム及び後方クロスビームに固定される、一対の直線状ビームを備える、車台と、長さが少なくとも12.19m(40フィート)、幅が2.438m(8フィート)又は2.59m(8フィート6インチ)、及び高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下であり、車台の前方クロスビーム及び後方クロスビームにより取外し自在に支持され得る、タンク・コンテナであり、タンク・コンテナのほぼ全長にわたって延在し、中に液体を貯蔵することが可能な、非矩形容器、及び前方クロスビーム及び後方クロスビームのそれぞれに固定可能なタンク・コンテナの前方端部及び後方端部のフレーム部分であり、容器及び直線状ビームが、容器内の液体の移動により構成体に加えられる横力に耐えるのに十分な強度を有する、フレーム部分を備える、タンク・コンテナとを備える、構成体が、開示される。
【0037】
いくつかの形態においては、車台は、車台の後方端部を昇降させるためのエア・ライド・システムを備える。
【0038】
いくつかの形態においては、前方クロスビーム及び後方クロスビームは、複数の垂直部分を備え、各フレームの一部分が、垂直部分同士の間に受けられ、垂直部分は、フレームのノッチ内に受けられる。
【0039】
いくつかの形態においては、車台は、ランディング・ギアの近傍に位置する少なくとも1つの中間クロスビームをさらに備え、タンク・コンテナは、タンク・コンテナが車台上に位置決めされた場合に、車台により中間クロスビームにて受けられる少なくとも1つの中間に位置決めされるサポートを備え、中間に位置決めされるサポートは、タンク・コンテナが車台上に位置決めされた場合に、中間クロスビームの構造体により側方に拘束される。
【0040】
いくつかの形態においては、車台は、非インターモーダルOTRタンク・トレーラと同等の高さを有し、車台は、第5輪ヒッチ連結部を備え、車台は、運転操作及び保管の際に約1.37m(54インチ)から車台の後方部を位置決めし、タンク・コンテナ容器からの排出の際に約1.27m(50インチ)に車台の後方部を位置決めするように作動可能な、エア・ライド・サスペンション・システムを備え、車台は、後方中間クロスビームを備え、前方クロスビーム及び後方クロスビームはそれぞれ、タンク・コンテナの前方フレーム及び後方フレームを適切な位置に案内するためのランプ面を有する。
【0041】
いくつかの形態においては、フレーム部分は、車台の各前方クロスビーム及び後方クロスビームと対合するためのクロスバーをそれぞれ備える前方フレーム及び後方フレームを備え、タンク・コンテナは、約20,000〜27,000リットルの貯蔵容量を備え、容器とクラッドとの間にポリマー・スペーサを備えるクラッド・システムを備え、ポリマー・スペーサは、弾性変形可能である。
【0042】
別の態様においては、液体を輸送するための方法であって、液体を受ける及び排出するための非矩形容器を用意する工程と、約2.438m×約12.19m(約8フィート×約40フィート)のISO標準規格位置に垂直サポート・ポストを設けることを含む、容器に対してフレーム・システムを適合化する工程と、輸送装置上に容器及びフレーム・システムを選択的に配設し、輸送装置から容器及びフレーム・システムを取り外す工程とを含む、方法が、開示される。
【0043】
いくつかの形態においては、選択的に配設する工程は、以下の少なくとも1つ、すなわち、鉄道車両に、別の容器及びフレームに、又は長距離トラクタに、容器及びフレーム・システムを取外し自在に固定する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】トラクタ、先行技術のグースネック型ドロップデッキ車台、及び先行技術のタンク・コンテナを備える、インターモーダル・タンク輸送システムの先行技術の側面図である。
【図2】本発明のタンク・コンテナ及びタンク・コネクタを支持するための本発明の車台の側面図である。車台は、ヒッチ連結部によりトラクタに連結されている。
【図3】タンク・コンテナの各端部上の支持フレームと、タンク・コンテナからクラッドの1セクションが取り外されてクラッド・サポート及び内部タンクが露出された状態とを示す、タンク・コンテナの斜視図である。
【図4】容器の端部を閉鎖するためのヘッド・キャップを示す、タンク・コンテナの容器の部分分解斜視図である。
【図5】図4にほぼ対応する容器であり、その後方端部に配設された排出アセンブリを示す、容器の斜視図である。
【図6】中央に位置する人孔アセンブリと、その通路アセンブリから長手方向に位置する一対の洗浄ポートとをさらに示す、図4の容器の上面図である。
【図7】前方フレーム及び後方フレームのそれぞれを固定するための前方取付ブラケット及び後方取付ブラケットを示す、図6の容器の側面図である。
【図8】対の前方取付ブラケット及び後方取付ブラケットを示し、容器の長さ部分に沿って長手方向に延在し、容器の後方端部の蒸気入口及び蒸気出口にて終端する複数の蒸気通路を示す、図6の容器の底面図である。
【図9】人孔アセンブリに対して近位に位置する一対の圧力逃がし弁と、上部排出ポートと、空気弁とを有する人孔アセンブリを示す、図6の詳細部9−9の上面部分図である。
【図10】図9の圧力逃がし弁の位置及び構成を示す、図6の線10−10に沿った側面図である。
【図11】洗浄ポートを示す、図6の詳細部11−11の上面図である。
【図12】蒸気入口及び蒸気出口を示し、吐出弁を示す、容器の後方端部の側面図である。
【図13】前方取付ブラケット及び後方取付ブラケットに固定されたフレームと、タンク・サポートの形態の中間受動拘束部とを有する容器の底面図である。
【図14】図13の後方フレーム内方斜視図である。
【図15】図13の後方フレーム外方斜視図である。
【図16】図13の前方フレームの内方斜視図である。
【図17】容器と、容器に固定された後方フレームとの部分斜視図である。
【図18】容器と、容器に固定された後方フレームとの部分斜視図である。
【図19】容器と、容器に固定された後方フレームとの部分斜視図である。
【図20】車台との対合のために容器に固定可能な前方サポート及び後方サポートの斜視図である。
【図21】図20の後方サポートの正面図である。
【図22】図20の前方サポートの正面図である。
【図23】容器に固定可能な梯子アセンブリの分解斜視図である。
【図24】支持リングと、容器にクラッドセクションを固定するためのスペーサとを備える、タンク・コンテナのためのクラッド・システムの分解斜視図である。
【図25】クラッドに対する衝撃を吸収するための一連のオフセット部分を有するスペーサの一部分の側面図である。
【図26】クラッドに対する衝撃を吸収するための一連のオフセット部分を有するスペーサの一部分の側面図である。
【図27】タンク・コンテナが車台による輸送のために車台上に降ろされ得るほぼ相対的な配向における、タンク・コンテナ及び車台の斜視図である。
【図28】タンク・コンテナを支持するための一対の平行ビームを示し、使用時に車台、タンク・コンテナ、及び地面に作用するいくつかの横力を示す、図27の車台の上面図である。
【図29】タンク・コンテナによって受けられ得る後方ポストを示す、車台の後方支持部分の斜視詳細図である。
【図30】タンク・コンテナが固定された車台の斜視詳細図である。車台は、タンク・コンテナの後方サポートに係合された後方中間接合連結部を有する。
【図31】後方サポートに係合されていない状態の中間接合連結部を示す、図30に対応する斜視詳細図である。
【図32】前方中間接合連結部を有する車台の斜視詳細図である。
【図33】前方中間接合連結部に係合されたタンク・コンテナ前方サポートを示す、図32に対応する斜視詳細図である。
【図34】タンク・コンテナによって受けられ得る前方ポストを示す、車台の前方支持部分の斜視詳細図である。
【図35】図34の前方ポストに係合されたタンク・コンテナを示す、車台の前方支持部分の斜視詳細図である。
【図36】積み重ね関係にある本発明の一形態の3つのタンク・コンテナの代表斜視図である。
【図37】ウェル・カーのウェル内で積み重ね関係にある本発明の一形態の3つのタンク・コンテナの代表側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下においてさらに詳細に論じるように、本発明は、インターモーダル・タンク・コンテナ設計に対する新規のアプローチを提示する。複数の形態において、本発明は、とりわけ、(有害な又は無害な)液体を貯蔵及び輸送及び供給するためのタンクと、タンクを組み込むタンク・コンテナと、タンク・コンテナの陸路輸送又は長距離(「OTR」)輸送のための車台とを含む。タンク容量は、標準的な先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナの容量以上である。タンク・コンテナの少なくとも高さが、先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナに比べて縮小される。タンク・コンテナの長さは、約12.19m(40フィート)又はそれ以上であり、それによりタンク・コンテナは、ドライ・コンテナの様式で積み重ねることが可能となり、積まれたタンク・コンテナ重量を比較的長い長さにわたって分散させる。高さの縮小及び長さの拡大により、積まれた際のタンク・コンテナの総重量が、ISO標準規格の範囲内に留まる。タンク・コンテナのこの重量分散及び高さが、新規の車台と組み合わされることにより、この車台を標準的なグースネック型ドロップデッキ車台よりも軽量にすることが可能となる。使用されるタンク・コンテナのこの可能性により、組み合わされたタンク・コンテナ及び車台を陸路輸送するために、標準的なドレージ・トラクタをインターモーダル利用することが可能となり、比較的高い積載量が可能となる。
【0046】
初めに図1を参照すると、液体をインターモーダル輸送するための先行技術の構成が図示されている。タンク・コンテナCが、中にフレームF及びタンクTを設置した状態で示されている。タンク・コンテナCは、幅が2.438m(8フィート)、高さが2.59m(8フィート6インチ)、全長が6.096m(20フィート)である。空のタンク・コンテナCは、重量が約3,628.739kg(8,000ポンド)であり、最大体積26,000リットルを収容する。
【0047】
タンク・コンテナCは、その端部Eにて、グースネック型ドロップデッキ式車台G上に支持される。示すように、車台Gは、長手方向に延在するビームBを備える。ビームBは、後輪アセンブリRWにより支持される後方部分と、ビームBからタンク・コンテナCが上に位置する支持領域SRを通り前方方向に若干下方への角度を有する。支持領域SRは、タンク・コンテナCが支持領域Sへと降ろされ支持領域Sにロックする際にタンク・コンテナCとの位置合わせを容易且つ迅速に行うための、典型的にはツイストロックLの形態の指定支持点を備える。
【0048】
一般的には、ビームBは、支持領域SRにおける積まれたタンク・コンテナンの集中的な重量を支持するのに十分な強度のものでなければならない。ドライ品車台(図示せず)と比較すると、ビームBは、はるかに大きく、その結果、より重く高額である。車台Gは、その形状、具体的にはビームBにかけての屈曲部及び上方シフト部Uが前方領域FRまで続く点から「グースネック型ドロップデッキ」の名称を得ている。この屈曲部Uは、前方領域Fのためのオフセットを形成し、ビームBは、この屈曲部Uに対応するために比較的高い強度(及び材料及び重量)をやはり要する。ポストPの形態の一対のランディング・ギアが、トラクタTRへの連結の際には引き上げられ得るが、これらのランディング・ギアは、車台GがトラクタTRから連結解除される際に利用されるような下降位置において図示されている。
【0049】
ビームBのジオメトリ全体は、荷重重量、様々な支持点(端部E、ポストP、後輪アセンブリRW)、及びヒッチ連結部Hの位置により概ね説明される。ヒッチ連結部Hは、典型的には、トラクタTRの車輪アセンブリWAの上方で支持される第5輪連結部である。いずれにおいても、屈曲部Uは、外方横転力を最小限に抑えるために、タンク・コンテナC及び車台Gの質量中心/重心を十分な低さに維持する必要性から必要とされる。ビームBは、垂直方向耐荷重要件及び垂直方向耐荷重ジオメトリにより、大きな強度を要する。さらに、ビームBは、移動するタンク・コンテナC内の液体からの横力(トラクタTR/車台Gが回転する際に生じるような)に耐えなければならない。
【0050】
これらの特徴により、先行技術のインターモーダル・タンク・アセンブリは、実施において、及び個々の構成要素において、高額となる。車台Gの重量は、ビームBに対しての強度要件により重くなり、合計で3488.1253kg(7,690ポンド)となる。論じるように、車両総重量は、約36,287.39kg(80,000ポンド)であり、スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置(図示せず)を含む車台Gの重量は、輸送され得る積載物量を低下させる。OTRトレーラについては、OTR距離がはるかに長いため、さらに大きく重いOTRトラクタ/寝台を使用することが必要となり、インターモーダル貨物は、概して短いローカルルートとなる。Union Pacific鉄道会社は、Union Pacificがタンク・コンテナ、グースネック型ドロップデッキ車台、及びトラクタと共に顧客の場所に到来し、輸送すべきバルク材を載せ、積まれたタンク・コンテナを鉄道まで移動させ、鉄道を介して目的地までタンク・コンテナを輸送し、次いで第2の車台及びトラクタでこのタンク・コンテナを配送する、BulkTainerと呼ばれるサービスを提供していることに留意されたい。20数年の後においても、BulkTainerサービスは、重量の観点から制限される装備、外観及び有効性に基づく荷送人及び荷受人及びトラック運送コミュニティなどの利用者による受け入れの不足、並びに積載量に関する制限によって、大規模利用を達成できていない。
【0051】
図2は、本発明の複数の態様によるインターモーダル・タンク・コンテナ輸送の一形態の概略図を示す。インターモーダル・タンク・コンテナ10は、インターモーダルOTR車台12上に固定されて図示され、車台12は、ヒッチ連結部14にてトラクタ16に固定されている。
【0052】
タンク・コンテナ10は、各端部22にフレーム20を備え、フレーム20は、ドライ・コンテナ及び液体タンク・コンテナの両方についてのISO次元に合致するように、長手方向に12.19m(40フィート)及び幅2.438m(8フィート)の位置に垂直サポート・ポスト24を備える。したがって、タンク・コンテナ10は、積み重ね可能なドライ・コンテナとほぼ同一の設置面積を有し、他のコンテナのタイプを問わず、積み重ね可能なドライ・コンテナと及びウエル・カーと組み合わせることが可能である。
【0053】
しかし、タンク・コンテナ10及びそのフレーム20は、約1.931m(6フィート4インチ)の高さにまで大幅に縮小される。タンク・コンテナ10の長さが12.19m(40フィート)であるため、タンク・コンテナ10は、先行技術のインターモーダル・コンテナ又は他の6.096m(20フィート)コンテナが要したように、完全な積み重ね層を形成するために第2のコンテナと組み合わされる必要はない。
【0054】
車台12は、先行技術のインターモーダル・グースネック型ドロップデッキ車台Gに比べて幅が大幅に縮小される。車台12の重量は、約2,608.1561kg(5,750ポンド)であり、グースネック型ドロップデッキ車台Gよりも907.18474kg(2,000ポンド)超も下回る。この重量低減は、大幅な材料コスト節減となる。(荷積みされた)タンク・コンテナ10、車台12、及びトラクタ16の組み合わされた重量が、図1の先行技術のアセンブリとほぼ同一の36,287.39kg(80,000ポンド)となることを考慮すると、この異なる車台による907.18474kg(2,000ポンド)の低減により、依然として当該法的規制の範囲内に留まりながら、さらに907.18474kg(2,000ポンド)を積載物に割り当てることが可能となる。さらに、インターモーダルがローカルのみである(すなわち、山岳路を通るOTRではない等々)ため、比較的軽量のドレージ・トラクタを使用することが可能となる。
【0055】
これらの各特徴を、図3に示されるタンク・コンテナ10から始めて、さらに詳細に論じる。タンク・コンテナ10の構成要素は、各端部22に位置決めされたフレーム20と、内部タンク又は容器30と、クラッド32と、クラッド・サポート34と、梯子36と、歩行用通路38と、人孔40と、複数の追加的な構成要素及び取付具とである。図3は、クラッド32の一部分32aが取り外されて、クラッド・サポート34及び容器30が露出された、タンク・コンテナ10を示す。クラッド32と容器30との中間には、当技術において知られており、例えばロックウールであってもよく、多層であってもよい断熱材42が位置する。
【0056】
図4及び図5は、容器30の特徴を示す。容器30の本体の大部分が、当技術分野において既知の技術及び材料により構築された筒状バレル50である。バレル50は、概ね非矩形の、好ましくは卵型又は円筒状の断面を有し、自明ではあるが液体を貯蔵することが可能である。バレル50の各端部は、バレル50に溶接された端部キャップ52により閉鎖される。端部キャップ52の外側には、フェース・プレート56を取り付けるための環状フランジ延在部54が位置する。クラッド32を固定するためのものであり、真空リング58aを備える一連のチャネル取付具58が、バレル50の長さ部分に沿って取り付けられている。バレル50は、端部キャップを含めて長さが約12.19m(40フィート)であり、内径が約1714mm(6フィート7.5インチ)であり、壁厚が4.4mmであり、端部キャップ厚さ(ヘッド)が4.8〜5.0mmである。容器30は、約27,000リットルの合計体積を有し、これは、図1の先行技術のインターモーダル・タンクよりも約1000リットル上回る容量である。
【0057】
図5及び図6を比較すると、バレル50は、様々な取付具及び付属品にバレル50内部へのアクセスを提供する複数の開口60を有する。これらの開口60の中の2つが、後方洗浄ポート及び前方洗浄ポート64を形成し、これは、図11においても示され、ポート64を保護するためのボックス66を周囲に有する。開口60の中の1つが、人孔40用にサイズ設定され、それにより人間が、修理、特殊洗浄、又は検査のためになど、容器30の内部に入出することが可能となる。人孔40の近傍には、一対の圧力逃がし弁70、二次又は追加の上部排出ポート72、及び空気弁74が位置する。中心ボックス76が、人孔40及び付近の取付具を囲んでいる。
【0058】
図7及び図8は、容器30にフレーム20を取り付けるための追加的な構造体を図示する。後方ブラケット80及び前方ブラケット82が、図7に示され、図8にはそれぞれが対になったブラケット80、82が示される。これらのブラケット80、82は、バレル50の外側輪郭形状に倣い、固定されるように、概ね弧状である。ブラケット80、82は、図13においてさらに詳細に示されるように、前方フレーム20a及び後方フレーム20bから脚部120を受ける。
【0059】
さらに、図7及び図8は、後方サポート94と対合するための構造体90を備える後方ブラケット80を示し、前方サポート96と対合するためのサポートブラケット92を図示する。後方サポート94及び前方サポート96は、図20〜図22に詳細に示される。サポート94、96は、複数の機能を果たす。図2に戻ると、前方サポート96が、ランディング・ギア98の上方に位置決めされ、それにより、トラクタ16から連結解除された場合には、容器50及びタンク・コンテナ10の重量がランディング・ギア98に直接的に伝えられることが分かる。後方サポート94は、車台12の後輪アセンブリ99の前に短い距離を置いて位置するように、位置決めされている。以下でさらに詳細に論じるように、サポート94、96は、タンク・コンテナ10に対する横(水平面)曲げ力に耐えるように、車台12に受動的に連結される。
【0060】
主排出ポート100が、タンク・コンテナ端部22の後方に設けられている。ちなみに、図3、図8、及び図12に排出ポート100が示されている。排出ポート100は、タンク・コンテナ10が車台12上に配設された場合には、ショート・デッキ102(図2)の近傍に位置決めされ、これは、標準的な非インターモーダル・トレーラに類似しており、そのためユーザは、タンク・コンテナ10及び車台12の後方から排出ポート100を操作することが可能である。対照的に、インターモーダル・タンク・コンテナC上の排出部(図示せず)は、車台Gの後方端部から約3.962〜4.572m(13〜15フィート)の位置に位置する。
【0061】
図12、図13、及び図19に示されるように、排出ポート100に隣接して、蒸気入口108及び蒸気出口110が位置する。蒸気入口108及び蒸気出口110は、図8において最も良く示されるように、蒸気ライン112に連結されている。蒸気は、蒸気入口108にて投入されることが可能であり、蒸気出口110に到達するまでにバレル50の長さ部分に沿って実質的に4回にわたり長手方向移動し、すなわち後方から前方に向かう第1の移動と、第1の復路と、第2の後方から前方への移動と、出口110に向かう最後の復路とを移動する。図13には、蒸気ライン112が、バレル50に直接的に溶接されたチャネル配管114として示される。
【0062】
フレーム20は、図13においては容器30に連結されて示され、図14及び図15においては後方フレーム20aとして、図16においては前方フレーム20bとして個別に示されている。示すように、各フレーム20は、容器30の長手方向に対して内方に延在し、容器の中心の方向に(すなわち容器の長さ部分に沿って中間点の方向に)内寄りに延在する一対の脚部120を備える。脚部120は、ブラケット80及び82に固定されている。正方形配管セクション126の矩形部124が、端部キャップ52に、及びその周囲に位置決めされ、角ブラケット128が、強度のため及びフェース・プレート56(図4)との固定のために、矩形部124の隅部に広がってる。矩形部124は、インターモーダル・コンテナの積み重ねについて一般的に知られているように、上に積まれる複数のタンク・コンテナ10を支持するのに十分な強度を有する対の垂直ポスト24を備える。図15及び図16の比較により分かるように、後方フレーム20aは、上述の、及び図12において最も良く示される、吐出弁100及び蒸気入口108及び蒸気出口110に隙間を与える下方クロスバー134中に形成されたノッチ132を有する。一方で、前方フレーム20bの下方クロスバー136は、ノッチを有さない。各フレーム20は、後方に延在するエルボ・プレート142を有するプレート140を備えている。フレーム20が、図5の容器30に固定されると、プレート140は、フェース・プレート56に当接し、エルボ・プレート142は、図17及び図18に示されるように、バレル50の外側に溶接されるか又は他の態様で固定される。脚部120は、ブレース150により下方クロスバー134、136と連結される。ドキュメント・ホルダ152が、後方下方クロスバー134上に設置される。
【0063】
前方サポート96及び後方サポート94は、クラッド32を位置合わせするのを補助する。すなわち、各サポート94、96は、クラッド32を貫通して延在し、したがって、クラッド32、サポート94、96、及びバレル50の適切な位置合わせを補助及び確定するショルダ159が、各サポート94、96上に設けられている。さらに、前方サポート96及び後方サポート94は、以下でさらに詳細に論じるように、車台12と対合するためのスタッド160を上に有している。図示される前方サポート96及び後方サポート94は、同一ではない点に留意されたい。これらはそれぞれ、本形態においては、サポート94、96が設置される容器30上の箇所における特定の力及び用途のために設計される。しかし、サポートは、重量上の必要性に応じてさらに小さくてもよく、材料節減をもたらし得ることもまた認められ、又は、組み立てに必要な固有の特別な構成要素の個数を削減するために、同一のサポート94、96を選択し得ることも認められる。サポート94、96はそれぞれ、バレル50の外側の曲線に対合し倣うために、上縁部166に沿って弧状である。
【0064】
図23は、梯子36を示す。梯子36は、先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナについて一般的に知られているような後方端部とは対照的に、タンク・コンテナ10の側部に沿って位置決めされる。先行技術の構成は、部分的には、タンクフレームが長手方向に沿って延在する上方水平フレーム部材及び下方水平フレーム部材を有し、フレームが矩形ボックスを画成し、水平フレーム部材がボックスの隅部を形成する結果によるものであり、したがって、側部上の梯子は、これらの水平フレーム部材の上方又は下方に人間が昇降し得るようにするための方法を見つけ出さなければならない。さらに、先行技術は、先行技術のタンクTの後方端部に排出ホースを装着するために、作業員が後方端部にて車台上に上り、車台Gを歩行することが必要となり、これは、悪天候若しくは凍結するような天候の場合には、又は車台Gがその表面上に他の材料(例えば石油など)を有する場合には、危険である。作業員が、タンク・コンテナTの上に上るために梯子を上らなければならない場合には、作業員は、人孔又はハッチ(図示せず)に到達するためにタンク・コンテナT(3.048m(10フィート))の長さの約1/2を歩行しなければならない。
【0065】
梯子36の一般的な構築は、梯子36が、タンク・コンテナ10の輪郭形状に沿って、好ましくはバレル50の曲線に沿って湾曲し得るようになされる。梯子36は、側部プレート170を備え、側部プレート170同士の間には横桟又はステップ・プレート172が延在する。梯子36を配置することにより、タンク・コンテナ10の頂部上の歩行用通路38への、並びに人孔40及び洗浄ポート64等々への比較的迅速、安全、且つ容易なアクセスが人員に与えられる。フレーム20a、20bが、先行技術について知られているようにタンク・コンテナ10の長さ部分にわたり延在するフレーム部材を用いずに、容器30に直接的に固定されるため、梯子36は、側部において位置決めが自在であり、フレーム20a、20bの材料が、先行技術に比べて低減される。伸縮自在梯子36aが、車台12の上に設けられ、特に本形態においては、車台ビーム202(図2及び図27を参照)同士の間に延在する第1の梯子ビーム302及び第2の梯子ビーム302に連結されるヒンジ連結部300を有する。梯子36、36aについてのこの構成は、作業員が車台12のデッキを横断する必要がなく、人孔40に到達しようと試みる場合に掴み棒が常に使用可能であるため、はるかに安全である。
【0066】
クラッド32は、図24においては、クラッド・サポート34及びスペーサ180と共に図示される。真空リング58aが、当技術において知られているように、排出の際のタンクの陥没防止を補助するために設けられる。クラッド・サポート34は、真空リング58a(図3を参照)を覆い周囲に固定される。スペーサ180は、クラッド・サポート34同士の間にわたり実質的に広がり、クラッド・サポート34にクラッド32を連結するように、クラッド・サポート34の外側に配置される。スペーサ180は、図25及び図26において最も良く分かるように、一連の「エッグカップ」凹部又はオフセット部分180aを有する、比較的剛性のプラスチック材料からなるストリップである。スペーサ180は、クラッド・サポート34と共に設置する際に、同一の湾曲輪郭形状を有しつつ、オフセット部分180aをかかる構成に保持するように、湾曲している。クラッド32に衝突されると、スペーサ180は、その衝撃を吸収する。しかし、これらのスペーサ180についてのオフセット構成及び弾性変形可能材料セクションにより、その元の形状への幾分かの復帰が可能となる。したがって、スペーサ180の弾性により、クラッド32に対する損傷が低減され、クラッド32の維持管理が削減される。さらに、スペーサ180は、図24に図示されるように、バレル50の上部及び下部に沿ってほぼ直線状のストリップ180bにおいても使用される。さらに、スペーサのポリマー材料は、非常に高い熱伝導性を有する従来のアルミニウム・スペーサよりもヒート・シンクが少ない点に留意されたい。
【0067】
タンク・コンテナ10は、概して、図27により示されるように車台12に対して垂直方向に昇降される。タンク・コンテナ10の長手方向は、以下において詳細に論じるように、タンク・コンテナ10の端部22が車台の端部200と共に位置決めされるように、車台12の長手方向に整列される。
【0068】
車台12は、ほぼIビーム形状の一対の平行ビーム202を備える。ビーム202は、前方クロスビーム204及び後方クロスビーム206のそれぞれで終端している。タンク・コンテナ10のフレーム20は、タンク・コンテナの重量がクロスビーム204、206により支持されるように、クロスビーム204、206と位置合わせされ、それらの上に配置されている。前方クロスビーム204は、ヒッチ連結部14のヒッチ・ピン208の前方に短い距離を置いて位置決めされ、これにより、ヒッチ連結部14に対して重量のための比較的小さなモーメント・アームが可能となる。さらに、車台12は、前方中間クロスビーム210及び後方中間クロスビーム212を備え、タンク・コンテナ10との受動的対合のための係合接合部214が、それぞれに設けられている。
【0069】
後方クロスビーム206は、図29においては、直立ガイド/ロック・ポスト222間に側方に広がる概して水平の支持面220を有して図示される。タンク・コンテナ10が、車台12上に降ろされると、ガイド/ロック・ポスト222上のランプ224が、車台12上及び後方クロスビーム206上にタンク・コンテナ10の後方フレーム20aを適切に位置決めする役割を果たす。ガイド/ロック・ポスト222は、後方フレーム20aの下方クロスバー134中のノッチ133(図14)内に比較的ぴったりと嵌り、したがって車台12上のタンク・コンテナ10に比較的特定的な位置を与えるように、サイズ設定されている。ガイド/ロック・ポスト222の側方外側には、当技術分野において従来から知られているようなツイストロック(図示せず)を受けるためのロックプレート226が位置する。
【0070】
後方中間クロスビーム212の係合接合部214と後方サポート94との間の係合が、図30及び図31に示される。係合接合部214は、クロスビーム212間にわたり横に広がるフラット230を備え、ビーム202から横に外方に固定され、間にフラット230を有する一対のU字型プレート232を備える。U字型プレート232は、その各ビーム202に固定された第1及び第2の脚部分234を有し、これらの脚部分はそれぞれ、ビーム202の上方に延在し、クロスプレート236により接合される。ノッチ238が、ビーム202の上部及びフラット230の近傍の各脚部分234中に形成され、脚部分234は、ノッチ238から外方に位置決めされ、ノッチと共にクロスプレート236まで延在する。後方サポート94は、一対の水平フラット240、242を備え、第1のフラット240は、スタッド160(図21)の上に形成され、第2のフラット242は、第1のフラット240の上方に形成されて、ショルダ244が、それらの間に形成されている。タンク・コンテナ10が、車台12上に降ろされると、後方サポートの第1のフラット240は、クロスビーム212のフラット230上に位置し、後方サポートの第2のフラット242は、クロスプレート236上に位置し、後方サポートのショルダ244は、脚部分234中のノッチ238に当接する。この図示される形態においては、ライザ248が、クロスビーム・フラット230と後方サポートの第1のフラット240との間に配設される。ショルダ244及びノッチ238は、互いに比較的ぴったりと対合し、好ましくは互いに直角に配置される点に留意されたい。
【0071】
簡易な形態ではあるが、後方中間クロスビーム212及び後方サポート94の構成と類似の構成が、前方中間クロスビーム212及び前方サポート96に対して与えられる(図32及び図33、さらに図22を参照)。前方中間クロスビーム212は、横に延在するフラット250を備え、実際には各クロスビーム部材212a、212b上に形成される一対のフラット250a、250bを備える。クロスビーム部材212a、212bとビーム202との間の接合部間には、ライザ252が位置し、タンク・コンテナ10が車台12上に位置決めされる際には、このライザ252の上に前方サポート96のスタッド160(図22)が位置する。後方中間クロスビーム212とは対照的に、前方サポート96と車台12との間にはノッチ/ショルダ係合がない。クロスビーム部材212a、212bは、ビーム202の下方にて外方に延在し、ランディング・ギア98のための固定点を形成する。そのため、車台12及びその上のタンク・コンテナ10がヒッチ連結部14及びトラクタ16から連結解除される際には、タンク・コンテナ10の重量は、ランディング・ギア98を介してより直接的に伝わり、ランディング・ギア98によってより直接的に支持され得る。
【0072】
次に図34及び図35を参照すると、前方クロスビーム204が、後方クロスビーム206及び後方フレーム20aについて上述したのと同様の態様で、タンク・コンテナ10の前方フレーム20bと協働する。前方クロスビーム204は、クロスビーム204間にわたって延在するフラット260を備え、クロスビーム204の外側端部の近傍に位置決めされた後方クロスビーム206のガイド/ロック・ポスト222と同一でない場合には、ガイド/ロック・ポスト262を同様に有する。ガイド/ロック・ポスト262は、タンク・コンテナ10が車台12上に降ろされると、前方フレーム20bの下方クロスバー136と垂直ポスト24のノッチ133(図16)内に受けられる。ロックプレート266が、フレーム20bを車台12に手動により固定するためのツイストロック(図示せず)又は同様のものと共に使用するために、クロスビーム204の端部上に設けられている。さらに、一対の位置決めガイド270が、前方クロスビーム204上に配設されている。位置決めガイド270は、ほぼ正方形の配管部分であるクロスビーム204の前方表面274とIビーム様式で溶接されることなどにより固定された前方エルボ・プレート272を備える。エルボ・プレート272は、クロスビーム204の上方に延在し、クロスビーム204から前方に離れる方向に角度をなす部分272aを有し、ガイド・プレート276が、この有角部分272aに固定されて、斜角面又はランプ278を形成する。この斜角面又はランプ278に対して、前方フレーム20bの下方クロスバー136が載ることができ、それにより前方フレーム20b及びタンク・コンテナ10が適切な位置に案内され、車台12、前方フレーム20b、及び下方クロスバー136は、各位置決めガイド270により画成されるレセプタクル280内に受けられる。正方形配管の角ブレース282が、クロスビーム204からビーム202に延在し、追加的な剛性をもたらしている。
【0073】
フレーム20a、20bのノッチ133は、三角形として形状設定されるなどにより、図示される幾分か矩形の形状とは異なる形状を有してもよい点に留意されたい。しかし、図示されるようなノッチ133は、使用による損傷が比較的少なくなると考えられている。
【0074】
中間クロスビーム204、206間の係合接合部214は、受動的なものであることに留意されたい。典型的な鉄道操車場、トラック・ステーション、又はコンテナが車台に設置される若しくは車台から引き上げられる他の場所では、作業員は、隅部以外の位置にロックを見つけるのに慣れていない。したがって、このことは、本発明のタンク・コンテナ10及び車台12を使用するのにいかなる特別な態様における訓練も作業員には不要であり、著しい追加的な努力又は労力が全く必要とされないという特徴であると考えられる。
【0075】
上記において簡単に論じたように、車台12は、図1のグースネック型ドロップデッキ車台Gなどの標準的な先行技術のインターモーダル・タンク車台に比べて、総重量が低下し、構造が縮小される。この低下は、車台12及びタンク・コンテナ10の両方の特徴によって可能となる。タンク・コンテナ10が、比較的長いため、その重量は、比較的長い区間にわたって分散される。しかしさらに重要なことには、車台12の支持点(主に前方クロスビーム204及び後方クロスビーム206)が、後輪205(図2及び図27)の上方及びヒッチ連結部(図2)の上方に位置し、それにより、曲げモーメントが低減される。これは、ビーム202が同様の強度である必要がないことを意味する。さらに、グースネック型ドロップデッキ車台Gの屈曲部Uが、取り除かれる。しかし、おそらくは、車台12の構造の縮小について最も顕著な特徴は、水平方向又は横方向への曲げトルクに対処する態様と、上述のスプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置の必要性の解消とである。
【0076】
あらゆるタンク・コンテナ用途において、液体は、運搬中に移動する。車両が道路上において方向転換を行っている際には、液体は、曲がる方向とは逆の方向に移動する傾向がある。これにより、タンクの中心を経由して大きな力が生じ、先行技術のタンクを外方に屈曲させ、先行技術のタンクが損傷及び横転を受けやすくなり、車台に対して莫大な応力が印加される。この応力が、先行技術のインターモーダル・タンク車台の設計の主要な理由の1つでもある。
【0077】
現行の車台12及びタンク・コンテナ10の構成では、タンク・コンテナ10及び車台12は、この応力を吸収するように協働する。すなわち、前方クロスビーム204及び後方クロスビーム206が、前方フレーム20a及び後方フレーム20bのそれぞれにロックし、タンク・コンテナの後方サポート94が、後方中間クロスビーム212との間において(しかし後方中間クロスビーム212にではない)ロックする。さらに適切には、後方サポート94が、後方中間クロスビーム212にてノッチ238と当接する。このようにすることで、タンク・コンテナ10に対する横応力が、タンク・コンテナ10自体、主にバレル50の設計により大幅に吸収される。タンク・コンテナ10と車台12との間の連結部のこの位置決めにより、タンク・コンテナ10におけるこれらの応力が車台12に伝達される場合に、これらの応力によっていかなる著しいモーメント・アーム又はトルクも発生しない。
【0078】
次に図36及び図37を参照すると、タンク・コンテナについての積み重ね構成が示される。標準的なドライ・コンテナについて、典型的又は一般的な高さは、2.59m(8フィート6インチ)又は2.895m(9フィート6インチ)であり、そのため2つのドライ・コンテナが積み重ねられると5.791m(19フィート)となる。しかし、ISO標準規格は、最大で5.791m(19フィート)までを許可しており、積み重ねが認可されたあるコンテナは、2.895m(9フィート6インチ)であり、2つのかかるコンテナは、5.791m(19フィート)のISO制限値に等しい。タンク・コンテナ10は、フレーム20a、20bでは好ましくは高さが1.931m(6フィート4インチ)であり、これにより、タンク・コンテナ10は、5.791m(19フィート)のISO制限値の範囲内において3段まで積み重ねることが可能となり、各タンク・コンテナ10は、標準的なインターモーダル・タンク・コンテナ(26,000リットル)よりも大きな貨物(27,000リットル)をさらに搬送する。本発明の形態は、小容量が利用し得るように、同一の又は実質的に同一のフレーム20a、20bが上述のものよりも直径が縮小された容器30に使用されることを予期しており、積載資材の最大許容スロッシングを設定するために貨物が容量の80%となることが概して予期される際、容器の直径を縮小することによって、約20,000リットルの積載量が、本明細書において全体を通して説明されるのと同一の、タンク・コンテナ10についての全次元を与えられるようにすることが望ましい場合がある点に留意されたい。さらに、鉄道車両についての重量は、OTRトラクタ16の場合のようには重要な問題とはならない点に留意されたい。かかる積み重ね構成においては、隣接し合うタンク・コンテナ10の各フレーム20a、20bは、ツイストロックなどによって垂直ポスト24にてロックされる。図36は、保管積みを示し、図37は、ウエル・カー300における積み重ね容量を示す。定置保管については、3段が適切であり、空の場合には、タンク・コンテナ10は、9段まで積み重ねられ得る。あらゆる積み重ね用途については、タンク・コンテナ10は、少なくとも2段が適当であることが知られている。いずれの場合においても、車台12及びトラクタ16と組み合わされた1.931m(6フィート4インチ)の本タンク・コンテナ10においては、このタンク・コンテナ10の頂部は、地面から頂部に約3.15m(10フィート4インチ)の位置に位置する。先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナT及び車台Gは、車台デッキから約2.59m(8フィート6インチ)であり、合計では3.7088m(12フィート2インチ)となる。この高さにより、先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナTは、OTRタンク・トレーラ用に設計された比較的古い荷積みラック(上積み部)の多く(本発明のタンク10及び車台12とほぼ同一の高さ)にアクセスすることができない。
【0079】
グースネック型ドロップデッキ車台Gなどの先行技術のインターモーダル・タンク車台は、移動の際に、タンクを有角の又は傾斜された前方位置に位置決めする。排出のためには、前方端部が、別個の空気圧システムにより引き上げられ、タンクを傾斜させることにより、液体が、タンクの後方端部から排出され得る。図1に示すように、タンクの後方端部から車台Gの後方端部の距離は大きく、約3.962〜4.572m(13〜15フィート)である。
【0080】
上述のように、スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置の必要性が、解消される。本発明の複数の形態の構成について、車台12は、トレーラ及び車台について一般的に知られているようなエア・ライド・システムを備える。作動時には、車台12の後方端部12aは、地面から約1.37m(54インチ)に位置し、典型的な非インターモーダル・タンク・トレーラが有するようにショート・デッキ102を有する。図示される形態においては、車台12は、12.652m(41フィート6インチ)であり、後方ショート・デッキ102は、約0.3556m(1フィート2インチ)であり、これは、運転者が、非インターモーダルOTRタンク・トレーラについて期待する長さに一致する。排出が望まれる際には、エア・ライド・システムを使用して、後方端部12aを約1.27m(50インチ)まで下げ、排出をはるかに高速にさせ、タンクのヒールからの完全な排出の困難さを軽減する。さらに、この構成は、インターモーダル・タンクの分野外では、船舶輸送及びトラック輸送コミュニティにはよく知られており、好ましいものであり、3.962〜4.572m(13〜15フィート)のホースを先行技術の構成の車台G上に張り渡す必要性を解消し、作業員が地上に留まりながら作業することを可能にする。さらに、この構成は、作業員にとってより好ましいものであり、既知のものであり、したがってこの輸送コミュニティにより一層受け入れられる。
【0081】
タンク・コンテナ10及び車台12の構成の1つの利点は、船舶輸送及びトラック輸送コミュニティ内における使用であり、そのいくつかの点が、上述される。より困難な貨物の運搬は、トラック運転手には抵抗があり、インターモーダル・タンク・コンテナの移動及び比較的高重量のトラックの運転には、割増料金が要求される。タンク・コンテナ10及び車台12は、トラック運転手にとって標準的なタンク・トレーラ(すなわち非インターモーダル)又は他のトレーラと同程度の困難さしか貨物に与えない。実際に、トラック運転手、荷送人、及び荷受人にとって、表面的な部分が、見た目にも及び実際的にも比較的分かり易いものとなり、このタンクがインターモーダル・タンク・コンテナについての比較的高いISO標準規格を満たすことにより、安全性が高い。タンク・コンテナ10の高さが1.931m(6フィート4インチ)にまで縮小されることにより、重心が、非インターモーダル・タンク・トレーラに匹敵する高さに置かれ、それにより、横転の危険性が、非インターモーダル・タンク・トレーラと同程度となり、上述のように、タンク・コンテナ10及び車台12の組合せが、非インターモーダル・タンク・トレーラとほぼ同等の高さとなる。タンク・コンテナ10及び車台12の組合せは、あらゆる米国の貨物ラックにも適している。これらの特徴は、船舶輸送及びトラック輸送コミュニティによる受け入れにとって重要なものとなる。
【0082】
先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナに関して本明細書において論じた費用、困難さ、及び他の欠点により、かかるコンテナの使用は、ドライ・コンテナの場合のインターモーダルのようには全く普及していない。液体輸送の殆どは、トラック運転手により運転される非インターモーダル・トレーラによって行われる。インターモーダル輸送は、鉄道車両を使用することによりカリフォルニア州のロサンゼルスからイリノイ州のシカゴまで3日間でコンテナを配送することが可能であるが、非インターモーダル・トレーラは、5〜7日間を要し得る。さらに、運転手に対してこの時間に対する補償を行わなくてはならず、毎晩帰宅することのできない運転手に対して割増料金が支払われ、言うまでもないが、鉄道は、運転手には運転時間に限度がある場合でも、終日の走行が可能である。実際に、毎晩の帰宅が不可能であることは、運転手の募集においてほぼ常に存在する問題である。輸送会社の保有車両は、各タンク・コンテナ10につき約1つのトラクタ16を要し、2〜3つのタンク・コンテナ10ごとに約1つの車台12を要することとなるため、はるかに高いタンク・トレーラ対トラクタ比を要するOTRトラクタ及びタンク・トレーラに比べて莫大な資本支出の節減となり、結果的に保有車両に対してはるかに大きな資本金額が投じられることが予想される。最後に、インターモーダル運送は、非常に安価であり、鉄道の場合に必要となる輸送される物品の1トン当たりの燃料がさらに低減し、したがって汚染がさらに低下し、効率がさらに向上する。
【0083】
本発明を実施する現時点において最良の形態を含む特定の実例に関連して、本発明を説明したが、上述のシステム及び技術の多数の変形形態及び変形形態が、添付の特許請求の範囲に示される本発明の趣旨及び範囲内に含まれることが、当業者には認識されよう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体等を貯蔵及び搬送するためのタンク・コンテナの形態のばら荷コンテナ、特にインターモーダル用途用タンク・コンテナと、トラック車台及びウエル・カーを含む、このコンテナのための他の構成要素と、インターモーダル輸送の方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2009年6月18日に出願された米国仮出願第61/269,083号の利益を主張するものである。該出願の全体が、参照により本明細書に援用される。
【0003】
ばら荷運送は、一般的には、輸送される資材に基づき複数のタイプに分類することができる。例えば、ペレット材(ばら荷ポリマーなど)又は採鉱材(石炭など)は、積載物を容器内に迅速に降ろすことが可能なホッパー車により搬送され得る。かかるホッパー車は、概して矩形の形状及び仕切られた区画を有するトレーラ又はドライ・コンテナによって運送される、パレット貨物などのドライ・カーゴの搬送には適さない。また、これらはいずれも、第3の主要な資材カテゴリー、具体的には液体には適さない。
【0004】
本明細書においては、インターモーダル輸送という用語は、コンテナからの荷卸しを伴わない、コンテナ内に貯蔵及び荷積みされたばら荷の輸送を指す。例えば、コンテナが、荷積みされたパレットで満たされ、陸路トラック及びコンテナ車台を介して第1の場所から輸送され、次いで、さらなる輸送のために船舶又は鉄道車両上に積まれ、その後同様に、最終目的地への配送のために第2の配送トラック及びコンテナ車台上に積まれ得る。その間にわたりずっと、コンテナ内の資材は、荷積みされたままとなる。
【0005】
インターモーダル輸送標準規格は、国際標準化機構(ISO)により維持されている。インターモーダル輸送は、英国、カナダ、及び米国を含む世界中より様々な寄与を受けてきており、ISO標準規格は、米国国防総省の軍事利用に関する標準規格から発展した。
【0006】
1984年頃以降、「ダブルスタック鉄道輸送」として知られているインターモーダル輸送の形態が利用されてきた。その名が示すように、この形態は、鉄道輸送にのみ適用され、一方のコンテナを他方のコンテナの頂部上に積むことを伴う。鉄道車両自体は、フラット・カー、又は下部コンテナを中に部分的に受容するウェル・カー(すなわち「ウェル」を有する鉄道車両)のいずれかである。
【0007】
ドライ品輸送については、これらの積み重ね可能なコンテナは、インターモーダル輸送の最も一般的な形態であるが、これらのコンテナは常に積み重ねられる必要があるわけではない。積み重ね可能なコンテナは、典型的には、幅が2.438m(8フィート)又は2.59m(8フィート6インチ)、高さが2.438m(8フィート)、2.59m(8フィート6インチ)、又は2.895m(9フィート6インチ)であり、長さが6.096m(20フィート)、12.19m(40フィート)、14.63m(48フィート)、又は16.15m(53フィート)であるが、他の高さも考慮されてきた。高さが2.895m(9フィート6インチ)のコンテナは、一般的には「ハイ・キューブ」コンテナと呼ばれ、2段積みにされて5.791m(19フィート)の全高となり得る。この高さが、当該法的規制の下で許容されるほぼ最大値となる。各コンテナが、支持点を備えるが、これらの支持点の位置は、積み重ねられたコンテナを介して重量が適切に伝わるように標準規格化されている。例えば、16.15m(53フィート)コンテナが、一対の6.096m(20フィート)コンテナの頂部上に配置されてもよく、この上部コンテナは、下部コンテナの外方隅部と位置合わせされた、12.19m(40フィート)離間したサポートを有する。
【0008】
液体輸送は、自明な理由によりドライ・コンテナとは異なるタンク・コンテナを要する。インターモーダル・タンク・コンテナについてのアプローチは、ドライ・コンテナの構造を模倣したフレームの範囲内にタンクをサイズ設定するものであった。具体的には、タンク・コンテナの全次元が、ドライ・コンテナの全次元と一致するようにされた。典型的なタンク・コンテナは、実際のタンク又は容器を囲むフレームを備える。フレームは、2.438m×2.590m(8フィート×8フィート6インチ)であり、全長6.096m(20フィート)のコンテナを形成し、したがって、タンク・コンテナは、支持点を備える6.096m(20フィート)ドライ・コンテナと実質的に同一にサイズ設定される。これらの次元を有するタンク・コンテナの1つの利点は、インターモーダル鉄道車両上において及びドライ・コンテナとの組合せにおいてこのタンク・コンテナを使用することが可能となるという点である。換言すれば、インターモーダル・タンク・コンテナの発展は、主にインターモーダル輸送のためのドライ・コンテナの模倣から出発し、これらのタンク・コンテナに関連する他の全てもまた、そこから発展した。
【0009】
この開発精神は、複数の不利益をもたらしたが、それらの多くは、これらの設計上の制約の直積であった。トータルコストに関連して、ばら荷運送においては、一輸送あたりで浪費される有効積載物の量が非常に少ないことが重要である。フレーム内のタンクは、利用可能スペースを最大化するようにサイズ設定され、長さが6.096m(20フィート)の典型的な先行技術のタンク・コンテナは、米国連邦ハイウェイ総重量規制、橋梁法、及び軸重規制に基づき、21,772.434kg(48,000ポンド)以下の製品積載物重量で、最大で26,000リットルまでを搬送する。これらの規制及び法律は、本明細書においては、一括して当該法的規制と呼ぶ。さらに詳細には、車両総重量が、36,287.39kg(80,000ポンド)を超過してはならず、この総重量には、トラクタ、積載物、並びに車台及びコンテナか又は一体型非インターモーダル・トレーラのいずれかが含まれる。
【0010】
かかるタンク・コンテナは、最小サイズのドライ・コンテナに全次元においてほぼ合わせられるが、その重量は、当該法的規制により制限される最大ドライ・コンテナの重量を依然として超過する。かかるタンク・コンテナを陸路トラック用途用にするために、ドライ品用途で使用される車台とは大幅に異なる車台が用意される。
【0011】
上にコンテナを伴うドライ品用途向けの車台は、表面的に見れば、典型的なセミ・トラクタ/トレーラ構成という印象を与える。運転台、典型的な非インターモーダル・トレーラのような上にコンテナを備える車台、及びそれらを連結する第5輪ヒッチ連結装置を備えるセミ・トラクタと理解されるかもしれない。車台及びコンテナの全高、全幅、及び全長は、非インターモーダル・トレーラと実質的に同様である。インターモーダル・ドライ・コンテナは、船舶、又は鉄道車両、又は別のトラック等々から外された後に、車台上に降ろされ固定され、別の場所に輸送され、次いでこの車台から外されるが、標準的なトレーラは、各ポイントにて荷積み及び荷卸しされる(しばしばパレット貨物を積んでいる)。
【0012】
先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナ用の車台を考慮した場合に、認識すべき2つの事柄は、積載ドライ・コンテナとの相対的な意味での及び正味の意味でのコンテナの積載重量と、タンクの全体形状とである。上述のように、積まれたタンク・コンテナは、積まれたドライ・コンテナよりもはるかに重く、ドライ・コンテナ用の車台は、ドライ・コンテナの重量を許容するように設計されるに過ぎない。12.19m(40フィート)ドライ・コンテナに対して長さが6.096m(20フィート)のみの場合には、この比較的大重量の積まれたタンク・コンテナは、長さが過度に短い。したがって、タンク・コンテナ用の車台が、これらの物理的特徴に合わせて特別に設計される。
【0013】
タンク車台は、その形状及び比較的低いデッキ高さにより、一般的にはグースネック型ドロップデッキ車台と呼ばれる。長手方向に延在するサポート又はビームが、後輪アセンブリとヒッチ連結部との間にわたり広がる。タンク・コンテナの重量が、コンテナの6.096m(20フィート)幅にわたって集中するため、これらのビームは、ドライ品車台のものよりもはるかに大きく高強度である。グースネック形状及びドロップデッキ特徴は、輸送される資材が液体であることによる。液体は、輸送中に動き回り、この重量移動が、上昇されることの影響と組み合わされて、タンク及び車台の横転の恐れを招く横力を生じさせる。グースネック特徴及びドロップデッキ特徴により、タンク・コンテナの、したがってタンク・コンテナ及び車台の組合せの重心が下がり、それにより組み合わされた荷重がより安定的になる。実際に、ビームの重量の大部分が、ヒッチ連結部の下方の、車台の後輪アセンブリとセミ・トラクタの後輪アセンブリとの間に位置決めされる。
【0014】
最小のドライ・コンテナの全ての最小次元をこのタンク・コンテナに与えても、結果的に得られる6.096m(20フィート)タンク・コンテナは、12.19m(40フィート)又は16.15m(53フィート)のドライ・コンテナよりも重く、特定目的用の台車の使用を要する。タンク・コンテナ台車の構築が、はるかに高額なものとなる場合には、この台車は、ドライ・コンテナ(6.096m(20フィート)ドライ・コンテナ以外)と共に使用するのに適さない。
【0015】
上述のように、車両総重量は、当該法的規制により36,287.39kg(80,000ポンド)までに規制されている。先行技術のインターモーダル・コンテナ・タンク・コンテナ並びにそれに付随するトラクタ及び台車については、積載物重量は、ほぼ20,865.249kg〜21,772.434kg(46,000ポンド〜48,000ポンド)の範囲であり、これは、必要とされる高重量のグースネック型ドロップデッキ台車の重量によりある程度制約される。非インターモーダル・トレーラについては、主に長距離輸送用途に必要な比較的大型のトラクタ/寝台要件により、同様の範囲の積載物重量がやはり実現される。
【0016】
先行技術のインターモーダル・タンク台車については、米国の当該法的規制を満たす、スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置として知られている特殊なタイプの懸架装置が一般的に必要とされる。車両総重量規制の下では、36,287.39kg(80,000ポンド)は、5,443.1084kg(12,000ポンド)がトラクタの前車軸に対して、15,422.141kg(34,000ポンド)がトラクタの後車軸(すなわちヒッチ連結部近傍)に対して、及び15,422.141kg(34,000ポンド)がトレーラ/台車後車軸対に対して割り当てられる。しかし、先行技術のインターモーダル・タンク及び台車は、トラクタの後車軸に過度に重量が集中する。スプレッド・アクセル・リア・タンデム構成については後車軸に対して15,422.141kg(34,000ポンド)が予想され、台車後方対の2つの車軸の前車軸を2.7684m(9フィート1インチ)に(典型的な1.24m(49インチ)とは対照的に)変更することにより、重量がさらに広い区域にわたり分散されるため、この対に対して最大で17,690.102kg(39,000ポンド)を有することが可能となる。
【0017】
スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置は、インターモーダル・タンク台車に対して実質的に必要となる。しかし、これらのシステムは、標準的なクローズド・タンデム懸架装置よりも高重量であり、実施に高額の費用が掛かり、過度のタイヤ摩耗を引き起こし、操縦性が低い。
【0018】
さらに、一般的に言えば、12.19m(40フィート)未満のコンテナは、鉄道車両における積み重ねの問題をもたらすことに留意されたい。一対の6.096m(20フィート)コンテナが、12.19m(40フィート)又は16.15m(53フィート)のコンテナの頂部上には積み重ねられることはない。この比較的大型のコンテナは、比較的短いコンテナの内方端部のための中間支持点を有さない。そのため、6.096m(20フィート)コンテナ(あらゆる先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナを含む)は、積み重ねられる配置の下側に、又は別の6.096m(20フィート)コンテナの上部上に置かれることが必要となる。これにより、単一の又は奇数の6.096m(20フィート)コンテナを輸送することが必要な場合には、鉄道容量の浪費が結果的に生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、改良されたインターモーダル・タンク・コンテナ、インターモーダル・タンク・コンテナ用の改良された台車、並びにインターモーダル・タンク・コンテナを使用するための関連構成要素及び方法が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0020】
一態様によれば、インターモーダル液体タンク輸送のためのタンク・コンテナが開示され、該タンク・コンテナが、液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面、容器の頂部上に配設される容器の内部にアクセスするための人孔、及び容器の後方部分に設置される吐出弁を有する、単一のタンク容器と、該容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、前記容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームとを備え、前記容器が、フレーム間に設置され、タンク・コンテナが、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、側方に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、タンク・コンテナの高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、タンク・コンテナが、開示される。
【0021】
いくつかの形態においては、前方フレーム及び後方フレームは、容器に直接取り付けられ、容器の側部には、タンク・コンテナの長さ部分にわたって延在するフレーム部材が概して存在せず、タンク・コンテナは、人孔の近傍のタンク・コンテナの側面に設置された梯子をさらに備える。
【0022】
いくつかの形態においては、タンク・コンテナは、容器の外面上に設置されるクラッド・システムをさらに備え、このクラッド・システムは、前方フレームと後方フレームとの間の領域にタンク・コンテナの外側部を画成し、容器にクラッド材料の複数部分を固定するためのスペーサを備え、スペーサは、オフセット部分を有し、弾性変形可能となるようにポリマー材料から形成される。
【0023】
いくつかの形態においては、容器は、少なくとも26,000リットルの液体を収容する。
【0024】
他の形態においては、種々の容器が、20,000リットルから27,000リットルの間を収容してもよい。このような他の形態においては、積載量が、利用可能体積のほぼ80%以上となるように、容器に対して直径が与えられる。
【0025】
別の態様においては、インターモーダル液体輸送のための構成体が開示され、該構成体が、トラクタとヒッチ連結するようにされた車台であり、後輪アセンブリ、インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上方表面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、平坦な上方表面が少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及びヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに後輪アセンブリの少なくとも上方の位置とヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビーム、平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の前方領域に、及びヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビーム、及び平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の後方領域に、及び後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームを有する、車台と、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下であり、車台によって車台の前方クロスビーム及び後方クロスビームの上に取外し自在に支持され得るタンク・コンテナであり、所定の位置で前方クロスビーム及び後方クロスビームに対合可能な一対の垂直サポート・ポストをそれぞれ有する前方フレーム及び後方フレームであり、垂直サポートが、インターモーダル・コンテナの積み重ねについてのISO標準規格に従って、長さが12.19m(40フィート)で幅が2.438m(8フィート)の設置面積を画定する、前方フレーム及び後方フレーム、及びフレーム間に設置される、液体を貯蔵及び排出するための単一のタンク容器を備える、タンク・コンテナとを備える構成体が、開示される。タンク・コンテナの幅は、2.59m(102インチ)の幅であることなどにより、垂直サポートの幅を上回る。
【0026】
いくつかの形態においては、垂直サポートは、垂直サポートを位置合わせすることにより3つの同類のタンク・コンテナの積み重ねを可能にするために、鉄道積み重ね標準規格に従う。各タンク・コンテナについて高さが1.931m(6フィート4インチ)である場合には、3段が、5.791m(19フィート)である現行の高さ制限の範囲内に含まれ、これと同一の高さが、2つの2.895m(9フィート6インチ)ハイキューブ・ドライ・コンテナの積み重ねについても使用される。
【0027】
いくつかの形態においては、車台は、平行なビーム同士の間に側方に延在する後方中間クロスビームをさらに備え、タンク・コンテナは、後方中間クロスビームの近傍の構造部と対合関係において受けられるように、タンク・コンテナの上に配設された後方サポートをさらに備え、前方クロスビーム、後方クロスビーム、及び後方中間クロスビームはそれぞれ、車台に対するタンク・コンテナの側方移動を防ぐための構造体を備える。
【0028】
いくつかの形態においては、前方クロスビーム及び後方クロスビームがそれぞれ、車台上に取外し自在に降ろされた場合にタンク・コンテナの位置決めを案内するためのランプ表面を備える。
【0029】
いくつかの形態においては、前方クロスビーム及び後方クロスビームは、車台がタンク・コンテナにロックするのを可能にする構造体を備え、後方中間クロスビームは、車台に対してタンク・コンテナを昇降させる動作のみにより係合及び係合解除される受動構造体である。
【0030】
いくつかの形態においては、車台は、前方中間クロスビームと、中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備え、タンク・コンテナは、前方中間クロスビームに係合するように位置決めされた前方サポートをさらに備え、タンク・コンテナの重量は、車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合に、前方中間クロスビーム及びランディング・ギアにて支持され得る。
【0031】
別の態様においては、液体を貯蔵及び輸送するためのタンク・コンテナであって、鉄道車両と共に、並びに前方クロスビーム、後方クロスビーム、及び少なくとも第1の中間クロスビームを有するOTR車台と共に、取外し自在に利用可能であり、各クロスビームが、タンク・コンテナ内の液体による横力に耐えるために、タンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を有するタンク・コンテナであって、液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面を有する単一のタンク容器と、容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームであり、容器は、フレーム間に設置され、タンク・コンテナは、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、側方に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、タンク・コンテナは、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、第2のフレームとを備える、タンク・コンテナが、開示される。
【0032】
いくつかの形態においては、容器は、12.19m(40フィート)未満の長さを有し、1.931m(6フィート4インチ)以下の高さを有し、約26,000液体リットル〜約27,000液体リットルの間の容量を有する。記述のように、いくつかの容器についての容量は、20,000リットル〜27,000リットルの範囲であってもよい。
【0033】
別の態様においては、トラクタとヒッチ連結するようにされた、インターモーダル・タンク・コンテナと共に使用するための車台であって、後輪アセンブリと、インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上方表面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、平坦な上方表面は、少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及びヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに後輪アセンブリの少なくとも上方の位置とヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビームと、平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の前方領域に、及びヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビームと、平行なビーム同士の間に側方に延在し、平坦な上方表面の後方領域に、及び後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームと、平行なビーム同士の間に側方に延在する後方中間クロスビームであり、これらのクロスビームがそれぞれ、タンク・コンテナ内の液体の移動による横力に耐えるために、対になってタンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を備える、後方中間クロスビームとを備える、車台が、開示される。
【0034】
いくつかの形態においては、車台は、車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合にタンク・コンテナの重量を支持するための、前方中間クロスビームと、中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備える。
【0035】
いくつかの形態においては、車台は、車台上に受けられた場合にタンク・コンテナからの完全な排出を補助するために、車台の少なくとも後方端部を昇降させることが可能なエア・ライド・システムをさらに備える。
【0036】
別の態様においては、インターモーダル液体タンク・コンテナ用途のための構成体であって、車台であり、後方端部、後方端部の近傍及び前方に配設される後輪アセンブリ、前方端部、前方端部の近傍及び後方に配設される、トラクタと連結するためのヒッチ連結部、車台がトラクタにより支持されない場合に、車台及びタンク・コンテナを上に支持するためのランディング・ギア、タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、ヒッチ連結部の前方に及び前方端部に位置する、前方クロスビーム、タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、後方端部の近位に位置する、後方クロスビーム、及び前方端部と後方端部との間に延在し、前方クロスビーム及び後方クロスビームに固定される、一対の直線状ビームを備える、車台と、長さが少なくとも12.19m(40フィート)、幅が2.438m(8フィート)又は2.59m(8フィート6インチ)、及び高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下であり、車台の前方クロスビーム及び後方クロスビームにより取外し自在に支持され得る、タンク・コンテナであり、タンク・コンテナのほぼ全長にわたって延在し、中に液体を貯蔵することが可能な、非矩形容器、及び前方クロスビーム及び後方クロスビームのそれぞれに固定可能なタンク・コンテナの前方端部及び後方端部のフレーム部分であり、容器及び直線状ビームが、容器内の液体の移動により構成体に加えられる横力に耐えるのに十分な強度を有する、フレーム部分を備える、タンク・コンテナとを備える、構成体が、開示される。
【0037】
いくつかの形態においては、車台は、車台の後方端部を昇降させるためのエア・ライド・システムを備える。
【0038】
いくつかの形態においては、前方クロスビーム及び後方クロスビームは、複数の垂直部分を備え、各フレームの一部分が、垂直部分同士の間に受けられ、垂直部分は、フレームのノッチ内に受けられる。
【0039】
いくつかの形態においては、車台は、ランディング・ギアの近傍に位置する少なくとも1つの中間クロスビームをさらに備え、タンク・コンテナは、タンク・コンテナが車台上に位置決めされた場合に、車台により中間クロスビームにて受けられる少なくとも1つの中間に位置決めされるサポートを備え、中間に位置決めされるサポートは、タンク・コンテナが車台上に位置決めされた場合に、中間クロスビームの構造体により側方に拘束される。
【0040】
いくつかの形態においては、車台は、非インターモーダルOTRタンク・トレーラと同等の高さを有し、車台は、第5輪ヒッチ連結部を備え、車台は、運転操作及び保管の際に約1.37m(54インチ)から車台の後方部を位置決めし、タンク・コンテナ容器からの排出の際に約1.27m(50インチ)に車台の後方部を位置決めするように作動可能な、エア・ライド・サスペンション・システムを備え、車台は、後方中間クロスビームを備え、前方クロスビーム及び後方クロスビームはそれぞれ、タンク・コンテナの前方フレーム及び後方フレームを適切な位置に案内するためのランプ面を有する。
【0041】
いくつかの形態においては、フレーム部分は、車台の各前方クロスビーム及び後方クロスビームと対合するためのクロスバーをそれぞれ備える前方フレーム及び後方フレームを備え、タンク・コンテナは、約20,000〜27,000リットルの貯蔵容量を備え、容器とクラッドとの間にポリマー・スペーサを備えるクラッド・システムを備え、ポリマー・スペーサは、弾性変形可能である。
【0042】
別の態様においては、液体を輸送するための方法であって、液体を受ける及び排出するための非矩形容器を用意する工程と、約2.438m×約12.19m(約8フィート×約40フィート)のISO標準規格位置に垂直サポート・ポストを設けることを含む、容器に対してフレーム・システムを適合化する工程と、輸送装置上に容器及びフレーム・システムを選択的に配設し、輸送装置から容器及びフレーム・システムを取り外す工程とを含む、方法が、開示される。
【0043】
いくつかの形態においては、選択的に配設する工程は、以下の少なくとも1つ、すなわち、鉄道車両に、別の容器及びフレームに、又は長距離トラクタに、容器及びフレーム・システムを取外し自在に固定する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】トラクタ、先行技術のグースネック型ドロップデッキ車台、及び先行技術のタンク・コンテナを備える、インターモーダル・タンク輸送システムの先行技術の側面図である。
【図2】本発明のタンク・コンテナ及びタンク・コネクタを支持するための本発明の車台の側面図である。車台は、ヒッチ連結部によりトラクタに連結されている。
【図3】タンク・コンテナの各端部上の支持フレームと、タンク・コンテナからクラッドの1セクションが取り外されてクラッド・サポート及び内部タンクが露出された状態とを示す、タンク・コンテナの斜視図である。
【図4】容器の端部を閉鎖するためのヘッド・キャップを示す、タンク・コンテナの容器の部分分解斜視図である。
【図5】図4にほぼ対応する容器であり、その後方端部に配設された排出アセンブリを示す、容器の斜視図である。
【図6】中央に位置する人孔アセンブリと、その通路アセンブリから長手方向に位置する一対の洗浄ポートとをさらに示す、図4の容器の上面図である。
【図7】前方フレーム及び後方フレームのそれぞれを固定するための前方取付ブラケット及び後方取付ブラケットを示す、図6の容器の側面図である。
【図8】対の前方取付ブラケット及び後方取付ブラケットを示し、容器の長さ部分に沿って長手方向に延在し、容器の後方端部の蒸気入口及び蒸気出口にて終端する複数の蒸気通路を示す、図6の容器の底面図である。
【図9】人孔アセンブリに対して近位に位置する一対の圧力逃がし弁と、上部排出ポートと、空気弁とを有する人孔アセンブリを示す、図6の詳細部9−9の上面部分図である。
【図10】図9の圧力逃がし弁の位置及び構成を示す、図6の線10−10に沿った側面図である。
【図11】洗浄ポートを示す、図6の詳細部11−11の上面図である。
【図12】蒸気入口及び蒸気出口を示し、吐出弁を示す、容器の後方端部の側面図である。
【図13】前方取付ブラケット及び後方取付ブラケットに固定されたフレームと、タンク・サポートの形態の中間受動拘束部とを有する容器の底面図である。
【図14】図13の後方フレーム内方斜視図である。
【図15】図13の後方フレーム外方斜視図である。
【図16】図13の前方フレームの内方斜視図である。
【図17】容器と、容器に固定された後方フレームとの部分斜視図である。
【図18】容器と、容器に固定された後方フレームとの部分斜視図である。
【図19】容器と、容器に固定された後方フレームとの部分斜視図である。
【図20】車台との対合のために容器に固定可能な前方サポート及び後方サポートの斜視図である。
【図21】図20の後方サポートの正面図である。
【図22】図20の前方サポートの正面図である。
【図23】容器に固定可能な梯子アセンブリの分解斜視図である。
【図24】支持リングと、容器にクラッドセクションを固定するためのスペーサとを備える、タンク・コンテナのためのクラッド・システムの分解斜視図である。
【図25】クラッドに対する衝撃を吸収するための一連のオフセット部分を有するスペーサの一部分の側面図である。
【図26】クラッドに対する衝撃を吸収するための一連のオフセット部分を有するスペーサの一部分の側面図である。
【図27】タンク・コンテナが車台による輸送のために車台上に降ろされ得るほぼ相対的な配向における、タンク・コンテナ及び車台の斜視図である。
【図28】タンク・コンテナを支持するための一対の平行ビームを示し、使用時に車台、タンク・コンテナ、及び地面に作用するいくつかの横力を示す、図27の車台の上面図である。
【図29】タンク・コンテナによって受けられ得る後方ポストを示す、車台の後方支持部分の斜視詳細図である。
【図30】タンク・コンテナが固定された車台の斜視詳細図である。車台は、タンク・コンテナの後方サポートに係合された後方中間接合連結部を有する。
【図31】後方サポートに係合されていない状態の中間接合連結部を示す、図30に対応する斜視詳細図である。
【図32】前方中間接合連結部を有する車台の斜視詳細図である。
【図33】前方中間接合連結部に係合されたタンク・コンテナ前方サポートを示す、図32に対応する斜視詳細図である。
【図34】タンク・コンテナによって受けられ得る前方ポストを示す、車台の前方支持部分の斜視詳細図である。
【図35】図34の前方ポストに係合されたタンク・コンテナを示す、車台の前方支持部分の斜視詳細図である。
【図36】積み重ね関係にある本発明の一形態の3つのタンク・コンテナの代表斜視図である。
【図37】ウェル・カーのウェル内で積み重ね関係にある本発明の一形態の3つのタンク・コンテナの代表側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下においてさらに詳細に論じるように、本発明は、インターモーダル・タンク・コンテナ設計に対する新規のアプローチを提示する。複数の形態において、本発明は、とりわけ、(有害な又は無害な)液体を貯蔵及び輸送及び供給するためのタンクと、タンクを組み込むタンク・コンテナと、タンク・コンテナの陸路輸送又は長距離(「OTR」)輸送のための車台とを含む。タンク容量は、標準的な先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナの容量以上である。タンク・コンテナの少なくとも高さが、先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナに比べて縮小される。タンク・コンテナの長さは、約12.19m(40フィート)又はそれ以上であり、それによりタンク・コンテナは、ドライ・コンテナの様式で積み重ねることが可能となり、積まれたタンク・コンテナ重量を比較的長い長さにわたって分散させる。高さの縮小及び長さの拡大により、積まれた際のタンク・コンテナの総重量が、ISO標準規格の範囲内に留まる。タンク・コンテナのこの重量分散及び高さが、新規の車台と組み合わされることにより、この車台を標準的なグースネック型ドロップデッキ車台よりも軽量にすることが可能となる。使用されるタンク・コンテナのこの可能性により、組み合わされたタンク・コンテナ及び車台を陸路輸送するために、標準的なドレージ・トラクタをインターモーダル利用することが可能となり、比較的高い積載量が可能となる。
【0046】
初めに図1を参照すると、液体をインターモーダル輸送するための先行技術の構成が図示されている。タンク・コンテナCが、中にフレームF及びタンクTを設置した状態で示されている。タンク・コンテナCは、幅が2.438m(8フィート)、高さが2.59m(8フィート6インチ)、全長が6.096m(20フィート)である。空のタンク・コンテナCは、重量が約3,628.739kg(8,000ポンド)であり、最大体積26,000リットルを収容する。
【0047】
タンク・コンテナCは、その端部Eにて、グースネック型ドロップデッキ式車台G上に支持される。示すように、車台Gは、長手方向に延在するビームBを備える。ビームBは、後輪アセンブリRWにより支持される後方部分と、ビームBからタンク・コンテナCが上に位置する支持領域SRを通り前方方向に若干下方への角度を有する。支持領域SRは、タンク・コンテナCが支持領域Sへと降ろされ支持領域Sにロックする際にタンク・コンテナCとの位置合わせを容易且つ迅速に行うための、典型的にはツイストロックLの形態の指定支持点を備える。
【0048】
一般的には、ビームBは、支持領域SRにおける積まれたタンク・コンテナンの集中的な重量を支持するのに十分な強度のものでなければならない。ドライ品車台(図示せず)と比較すると、ビームBは、はるかに大きく、その結果、より重く高額である。車台Gは、その形状、具体的にはビームBにかけての屈曲部及び上方シフト部Uが前方領域FRまで続く点から「グースネック型ドロップデッキ」の名称を得ている。この屈曲部Uは、前方領域Fのためのオフセットを形成し、ビームBは、この屈曲部Uに対応するために比較的高い強度(及び材料及び重量)をやはり要する。ポストPの形態の一対のランディング・ギアが、トラクタTRへの連結の際には引き上げられ得るが、これらのランディング・ギアは、車台GがトラクタTRから連結解除される際に利用されるような下降位置において図示されている。
【0049】
ビームBのジオメトリ全体は、荷重重量、様々な支持点(端部E、ポストP、後輪アセンブリRW)、及びヒッチ連結部Hの位置により概ね説明される。ヒッチ連結部Hは、典型的には、トラクタTRの車輪アセンブリWAの上方で支持される第5輪連結部である。いずれにおいても、屈曲部Uは、外方横転力を最小限に抑えるために、タンク・コンテナC及び車台Gの質量中心/重心を十分な低さに維持する必要性から必要とされる。ビームBは、垂直方向耐荷重要件及び垂直方向耐荷重ジオメトリにより、大きな強度を要する。さらに、ビームBは、移動するタンク・コンテナC内の液体からの横力(トラクタTR/車台Gが回転する際に生じるような)に耐えなければならない。
【0050】
これらの特徴により、先行技術のインターモーダル・タンク・アセンブリは、実施において、及び個々の構成要素において、高額となる。車台Gの重量は、ビームBに対しての強度要件により重くなり、合計で3488.1253kg(7,690ポンド)となる。論じるように、車両総重量は、約36,287.39kg(80,000ポンド)であり、スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置(図示せず)を含む車台Gの重量は、輸送され得る積載物量を低下させる。OTRトレーラについては、OTR距離がはるかに長いため、さらに大きく重いOTRトラクタ/寝台を使用することが必要となり、インターモーダル貨物は、概して短いローカルルートとなる。Union Pacific鉄道会社は、Union Pacificがタンク・コンテナ、グースネック型ドロップデッキ車台、及びトラクタと共に顧客の場所に到来し、輸送すべきバルク材を載せ、積まれたタンク・コンテナを鉄道まで移動させ、鉄道を介して目的地までタンク・コンテナを輸送し、次いで第2の車台及びトラクタでこのタンク・コンテナを配送する、BulkTainerと呼ばれるサービスを提供していることに留意されたい。20数年の後においても、BulkTainerサービスは、重量の観点から制限される装備、外観及び有効性に基づく荷送人及び荷受人及びトラック運送コミュニティなどの利用者による受け入れの不足、並びに積載量に関する制限によって、大規模利用を達成できていない。
【0051】
図2は、本発明の複数の態様によるインターモーダル・タンク・コンテナ輸送の一形態の概略図を示す。インターモーダル・タンク・コンテナ10は、インターモーダルOTR車台12上に固定されて図示され、車台12は、ヒッチ連結部14にてトラクタ16に固定されている。
【0052】
タンク・コンテナ10は、各端部22にフレーム20を備え、フレーム20は、ドライ・コンテナ及び液体タンク・コンテナの両方についてのISO次元に合致するように、長手方向に12.19m(40フィート)及び幅2.438m(8フィート)の位置に垂直サポート・ポスト24を備える。したがって、タンク・コンテナ10は、積み重ね可能なドライ・コンテナとほぼ同一の設置面積を有し、他のコンテナのタイプを問わず、積み重ね可能なドライ・コンテナと及びウエル・カーと組み合わせることが可能である。
【0053】
しかし、タンク・コンテナ10及びそのフレーム20は、約1.931m(6フィート4インチ)の高さにまで大幅に縮小される。タンク・コンテナ10の長さが12.19m(40フィート)であるため、タンク・コンテナ10は、先行技術のインターモーダル・コンテナ又は他の6.096m(20フィート)コンテナが要したように、完全な積み重ね層を形成するために第2のコンテナと組み合わされる必要はない。
【0054】
車台12は、先行技術のインターモーダル・グースネック型ドロップデッキ車台Gに比べて幅が大幅に縮小される。車台12の重量は、約2,608.1561kg(5,750ポンド)であり、グースネック型ドロップデッキ車台Gよりも907.18474kg(2,000ポンド)超も下回る。この重量低減は、大幅な材料コスト節減となる。(荷積みされた)タンク・コンテナ10、車台12、及びトラクタ16の組み合わされた重量が、図1の先行技術のアセンブリとほぼ同一の36,287.39kg(80,000ポンド)となることを考慮すると、この異なる車台による907.18474kg(2,000ポンド)の低減により、依然として当該法的規制の範囲内に留まりながら、さらに907.18474kg(2,000ポンド)を積載物に割り当てることが可能となる。さらに、インターモーダルがローカルのみである(すなわち、山岳路を通るOTRではない等々)ため、比較的軽量のドレージ・トラクタを使用することが可能となる。
【0055】
これらの各特徴を、図3に示されるタンク・コンテナ10から始めて、さらに詳細に論じる。タンク・コンテナ10の構成要素は、各端部22に位置決めされたフレーム20と、内部タンク又は容器30と、クラッド32と、クラッド・サポート34と、梯子36と、歩行用通路38と、人孔40と、複数の追加的な構成要素及び取付具とである。図3は、クラッド32の一部分32aが取り外されて、クラッド・サポート34及び容器30が露出された、タンク・コンテナ10を示す。クラッド32と容器30との中間には、当技術において知られており、例えばロックウールであってもよく、多層であってもよい断熱材42が位置する。
【0056】
図4及び図5は、容器30の特徴を示す。容器30の本体の大部分が、当技術分野において既知の技術及び材料により構築された筒状バレル50である。バレル50は、概ね非矩形の、好ましくは卵型又は円筒状の断面を有し、自明ではあるが液体を貯蔵することが可能である。バレル50の各端部は、バレル50に溶接された端部キャップ52により閉鎖される。端部キャップ52の外側には、フェース・プレート56を取り付けるための環状フランジ延在部54が位置する。クラッド32を固定するためのものであり、真空リング58aを備える一連のチャネル取付具58が、バレル50の長さ部分に沿って取り付けられている。バレル50は、端部キャップを含めて長さが約12.19m(40フィート)であり、内径が約1714mm(6フィート7.5インチ)であり、壁厚が4.4mmであり、端部キャップ厚さ(ヘッド)が4.8〜5.0mmである。容器30は、約27,000リットルの合計体積を有し、これは、図1の先行技術のインターモーダル・タンクよりも約1000リットル上回る容量である。
【0057】
図5及び図6を比較すると、バレル50は、様々な取付具及び付属品にバレル50内部へのアクセスを提供する複数の開口60を有する。これらの開口60の中の2つが、後方洗浄ポート及び前方洗浄ポート64を形成し、これは、図11においても示され、ポート64を保護するためのボックス66を周囲に有する。開口60の中の1つが、人孔40用にサイズ設定され、それにより人間が、修理、特殊洗浄、又は検査のためになど、容器30の内部に入出することが可能となる。人孔40の近傍には、一対の圧力逃がし弁70、二次又は追加の上部排出ポート72、及び空気弁74が位置する。中心ボックス76が、人孔40及び付近の取付具を囲んでいる。
【0058】
図7及び図8は、容器30にフレーム20を取り付けるための追加的な構造体を図示する。後方ブラケット80及び前方ブラケット82が、図7に示され、図8にはそれぞれが対になったブラケット80、82が示される。これらのブラケット80、82は、バレル50の外側輪郭形状に倣い、固定されるように、概ね弧状である。ブラケット80、82は、図13においてさらに詳細に示されるように、前方フレーム20a及び後方フレーム20bから脚部120を受ける。
【0059】
さらに、図7及び図8は、後方サポート94と対合するための構造体90を備える後方ブラケット80を示し、前方サポート96と対合するためのサポートブラケット92を図示する。後方サポート94及び前方サポート96は、図20〜図22に詳細に示される。サポート94、96は、複数の機能を果たす。図2に戻ると、前方サポート96が、ランディング・ギア98の上方に位置決めされ、それにより、トラクタ16から連結解除された場合には、容器50及びタンク・コンテナ10の重量がランディング・ギア98に直接的に伝えられることが分かる。後方サポート94は、車台12の後輪アセンブリ99の前に短い距離を置いて位置するように、位置決めされている。以下でさらに詳細に論じるように、サポート94、96は、タンク・コンテナ10に対する横(水平面)曲げ力に耐えるように、車台12に受動的に連結される。
【0060】
主排出ポート100が、タンク・コンテナ端部22の後方に設けられている。ちなみに、図3、図8、及び図12に排出ポート100が示されている。排出ポート100は、タンク・コンテナ10が車台12上に配設された場合には、ショート・デッキ102(図2)の近傍に位置決めされ、これは、標準的な非インターモーダル・トレーラに類似しており、そのためユーザは、タンク・コンテナ10及び車台12の後方から排出ポート100を操作することが可能である。対照的に、インターモーダル・タンク・コンテナC上の排出部(図示せず)は、車台Gの後方端部から約3.962〜4.572m(13〜15フィート)の位置に位置する。
【0061】
図12、図13、及び図19に示されるように、排出ポート100に隣接して、蒸気入口108及び蒸気出口110が位置する。蒸気入口108及び蒸気出口110は、図8において最も良く示されるように、蒸気ライン112に連結されている。蒸気は、蒸気入口108にて投入されることが可能であり、蒸気出口110に到達するまでにバレル50の長さ部分に沿って実質的に4回にわたり長手方向移動し、すなわち後方から前方に向かう第1の移動と、第1の復路と、第2の後方から前方への移動と、出口110に向かう最後の復路とを移動する。図13には、蒸気ライン112が、バレル50に直接的に溶接されたチャネル配管114として示される。
【0062】
フレーム20は、図13においては容器30に連結されて示され、図14及び図15においては後方フレーム20aとして、図16においては前方フレーム20bとして個別に示されている。示すように、各フレーム20は、容器30の長手方向に対して内方に延在し、容器の中心の方向に(すなわち容器の長さ部分に沿って中間点の方向に)内寄りに延在する一対の脚部120を備える。脚部120は、ブラケット80及び82に固定されている。正方形配管セクション126の矩形部124が、端部キャップ52に、及びその周囲に位置決めされ、角ブラケット128が、強度のため及びフェース・プレート56(図4)との固定のために、矩形部124の隅部に広がってる。矩形部124は、インターモーダル・コンテナの積み重ねについて一般的に知られているように、上に積まれる複数のタンク・コンテナ10を支持するのに十分な強度を有する対の垂直ポスト24を備える。図15及び図16の比較により分かるように、後方フレーム20aは、上述の、及び図12において最も良く示される、吐出弁100及び蒸気入口108及び蒸気出口110に隙間を与える下方クロスバー134中に形成されたノッチ132を有する。一方で、前方フレーム20bの下方クロスバー136は、ノッチを有さない。各フレーム20は、後方に延在するエルボ・プレート142を有するプレート140を備えている。フレーム20が、図5の容器30に固定されると、プレート140は、フェース・プレート56に当接し、エルボ・プレート142は、図17及び図18に示されるように、バレル50の外側に溶接されるか又は他の態様で固定される。脚部120は、ブレース150により下方クロスバー134、136と連結される。ドキュメント・ホルダ152が、後方下方クロスバー134上に設置される。
【0063】
前方サポート96及び後方サポート94は、クラッド32を位置合わせするのを補助する。すなわち、各サポート94、96は、クラッド32を貫通して延在し、したがって、クラッド32、サポート94、96、及びバレル50の適切な位置合わせを補助及び確定するショルダ159が、各サポート94、96上に設けられている。さらに、前方サポート96及び後方サポート94は、以下でさらに詳細に論じるように、車台12と対合するためのスタッド160を上に有している。図示される前方サポート96及び後方サポート94は、同一ではない点に留意されたい。これらはそれぞれ、本形態においては、サポート94、96が設置される容器30上の箇所における特定の力及び用途のために設計される。しかし、サポートは、重量上の必要性に応じてさらに小さくてもよく、材料節減をもたらし得ることもまた認められ、又は、組み立てに必要な固有の特別な構成要素の個数を削減するために、同一のサポート94、96を選択し得ることも認められる。サポート94、96はそれぞれ、バレル50の外側の曲線に対合し倣うために、上縁部166に沿って弧状である。
【0064】
図23は、梯子36を示す。梯子36は、先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナについて一般的に知られているような後方端部とは対照的に、タンク・コンテナ10の側部に沿って位置決めされる。先行技術の構成は、部分的には、タンクフレームが長手方向に沿って延在する上方水平フレーム部材及び下方水平フレーム部材を有し、フレームが矩形ボックスを画成し、水平フレーム部材がボックスの隅部を形成する結果によるものであり、したがって、側部上の梯子は、これらの水平フレーム部材の上方又は下方に人間が昇降し得るようにするための方法を見つけ出さなければならない。さらに、先行技術は、先行技術のタンクTの後方端部に排出ホースを装着するために、作業員が後方端部にて車台上に上り、車台Gを歩行することが必要となり、これは、悪天候若しくは凍結するような天候の場合には、又は車台Gがその表面上に他の材料(例えば石油など)を有する場合には、危険である。作業員が、タンク・コンテナTの上に上るために梯子を上らなければならない場合には、作業員は、人孔又はハッチ(図示せず)に到達するためにタンク・コンテナT(3.048m(10フィート))の長さの約1/2を歩行しなければならない。
【0065】
梯子36の一般的な構築は、梯子36が、タンク・コンテナ10の輪郭形状に沿って、好ましくはバレル50の曲線に沿って湾曲し得るようになされる。梯子36は、側部プレート170を備え、側部プレート170同士の間には横桟又はステップ・プレート172が延在する。梯子36を配置することにより、タンク・コンテナ10の頂部上の歩行用通路38への、並びに人孔40及び洗浄ポート64等々への比較的迅速、安全、且つ容易なアクセスが人員に与えられる。フレーム20a、20bが、先行技術について知られているようにタンク・コンテナ10の長さ部分にわたり延在するフレーム部材を用いずに、容器30に直接的に固定されるため、梯子36は、側部において位置決めが自在であり、フレーム20a、20bの材料が、先行技術に比べて低減される。伸縮自在梯子36aが、車台12の上に設けられ、特に本形態においては、車台ビーム202(図2及び図27を参照)同士の間に延在する第1の梯子ビーム302及び第2の梯子ビーム302に連結されるヒンジ連結部300を有する。梯子36、36aについてのこの構成は、作業員が車台12のデッキを横断する必要がなく、人孔40に到達しようと試みる場合に掴み棒が常に使用可能であるため、はるかに安全である。
【0066】
クラッド32は、図24においては、クラッド・サポート34及びスペーサ180と共に図示される。真空リング58aが、当技術において知られているように、排出の際のタンクの陥没防止を補助するために設けられる。クラッド・サポート34は、真空リング58a(図3を参照)を覆い周囲に固定される。スペーサ180は、クラッド・サポート34同士の間にわたり実質的に広がり、クラッド・サポート34にクラッド32を連結するように、クラッド・サポート34の外側に配置される。スペーサ180は、図25及び図26において最も良く分かるように、一連の「エッグカップ」凹部又はオフセット部分180aを有する、比較的剛性のプラスチック材料からなるストリップである。スペーサ180は、クラッド・サポート34と共に設置する際に、同一の湾曲輪郭形状を有しつつ、オフセット部分180aをかかる構成に保持するように、湾曲している。クラッド32に衝突されると、スペーサ180は、その衝撃を吸収する。しかし、これらのスペーサ180についてのオフセット構成及び弾性変形可能材料セクションにより、その元の形状への幾分かの復帰が可能となる。したがって、スペーサ180の弾性により、クラッド32に対する損傷が低減され、クラッド32の維持管理が削減される。さらに、スペーサ180は、図24に図示されるように、バレル50の上部及び下部に沿ってほぼ直線状のストリップ180bにおいても使用される。さらに、スペーサのポリマー材料は、非常に高い熱伝導性を有する従来のアルミニウム・スペーサよりもヒート・シンクが少ない点に留意されたい。
【0067】
タンク・コンテナ10は、概して、図27により示されるように車台12に対して垂直方向に昇降される。タンク・コンテナ10の長手方向は、以下において詳細に論じるように、タンク・コンテナ10の端部22が車台の端部200と共に位置決めされるように、車台12の長手方向に整列される。
【0068】
車台12は、ほぼIビーム形状の一対の平行ビーム202を備える。ビーム202は、前方クロスビーム204及び後方クロスビーム206のそれぞれで終端している。タンク・コンテナ10のフレーム20は、タンク・コンテナの重量がクロスビーム204、206により支持されるように、クロスビーム204、206と位置合わせされ、それらの上に配置されている。前方クロスビーム204は、ヒッチ連結部14のヒッチ・ピン208の前方に短い距離を置いて位置決めされ、これにより、ヒッチ連結部14に対して重量のための比較的小さなモーメント・アームが可能となる。さらに、車台12は、前方中間クロスビーム210及び後方中間クロスビーム212を備え、タンク・コンテナ10との受動的対合のための係合接合部214が、それぞれに設けられている。
【0069】
後方クロスビーム206は、図29においては、直立ガイド/ロック・ポスト222間に側方に広がる概して水平の支持面220を有して図示される。タンク・コンテナ10が、車台12上に降ろされると、ガイド/ロック・ポスト222上のランプ224が、車台12上及び後方クロスビーム206上にタンク・コンテナ10の後方フレーム20aを適切に位置決めする役割を果たす。ガイド/ロック・ポスト222は、後方フレーム20aの下方クロスバー134中のノッチ133(図14)内に比較的ぴったりと嵌り、したがって車台12上のタンク・コンテナ10に比較的特定的な位置を与えるように、サイズ設定されている。ガイド/ロック・ポスト222の側方外側には、当技術分野において従来から知られているようなツイストロック(図示せず)を受けるためのロックプレート226が位置する。
【0070】
後方中間クロスビーム212の係合接合部214と後方サポート94との間の係合が、図30及び図31に示される。係合接合部214は、クロスビーム212間にわたり横に広がるフラット230を備え、ビーム202から横に外方に固定され、間にフラット230を有する一対のU字型プレート232を備える。U字型プレート232は、その各ビーム202に固定された第1及び第2の脚部分234を有し、これらの脚部分はそれぞれ、ビーム202の上方に延在し、クロスプレート236により接合される。ノッチ238が、ビーム202の上部及びフラット230の近傍の各脚部分234中に形成され、脚部分234は、ノッチ238から外方に位置決めされ、ノッチと共にクロスプレート236まで延在する。後方サポート94は、一対の水平フラット240、242を備え、第1のフラット240は、スタッド160(図21)の上に形成され、第2のフラット242は、第1のフラット240の上方に形成されて、ショルダ244が、それらの間に形成されている。タンク・コンテナ10が、車台12上に降ろされると、後方サポートの第1のフラット240は、クロスビーム212のフラット230上に位置し、後方サポートの第2のフラット242は、クロスプレート236上に位置し、後方サポートのショルダ244は、脚部分234中のノッチ238に当接する。この図示される形態においては、ライザ248が、クロスビーム・フラット230と後方サポートの第1のフラット240との間に配設される。ショルダ244及びノッチ238は、互いに比較的ぴったりと対合し、好ましくは互いに直角に配置される点に留意されたい。
【0071】
簡易な形態ではあるが、後方中間クロスビーム212及び後方サポート94の構成と類似の構成が、前方中間クロスビーム212及び前方サポート96に対して与えられる(図32及び図33、さらに図22を参照)。前方中間クロスビーム212は、横に延在するフラット250を備え、実際には各クロスビーム部材212a、212b上に形成される一対のフラット250a、250bを備える。クロスビーム部材212a、212bとビーム202との間の接合部間には、ライザ252が位置し、タンク・コンテナ10が車台12上に位置決めされる際には、このライザ252の上に前方サポート96のスタッド160(図22)が位置する。後方中間クロスビーム212とは対照的に、前方サポート96と車台12との間にはノッチ/ショルダ係合がない。クロスビーム部材212a、212bは、ビーム202の下方にて外方に延在し、ランディング・ギア98のための固定点を形成する。そのため、車台12及びその上のタンク・コンテナ10がヒッチ連結部14及びトラクタ16から連結解除される際には、タンク・コンテナ10の重量は、ランディング・ギア98を介してより直接的に伝わり、ランディング・ギア98によってより直接的に支持され得る。
【0072】
次に図34及び図35を参照すると、前方クロスビーム204が、後方クロスビーム206及び後方フレーム20aについて上述したのと同様の態様で、タンク・コンテナ10の前方フレーム20bと協働する。前方クロスビーム204は、クロスビーム204間にわたって延在するフラット260を備え、クロスビーム204の外側端部の近傍に位置決めされた後方クロスビーム206のガイド/ロック・ポスト222と同一でない場合には、ガイド/ロック・ポスト262を同様に有する。ガイド/ロック・ポスト262は、タンク・コンテナ10が車台12上に降ろされると、前方フレーム20bの下方クロスバー136と垂直ポスト24のノッチ133(図16)内に受けられる。ロックプレート266が、フレーム20bを車台12に手動により固定するためのツイストロック(図示せず)又は同様のものと共に使用するために、クロスビーム204の端部上に設けられている。さらに、一対の位置決めガイド270が、前方クロスビーム204上に配設されている。位置決めガイド270は、ほぼ正方形の配管部分であるクロスビーム204の前方表面274とIビーム様式で溶接されることなどにより固定された前方エルボ・プレート272を備える。エルボ・プレート272は、クロスビーム204の上方に延在し、クロスビーム204から前方に離れる方向に角度をなす部分272aを有し、ガイド・プレート276が、この有角部分272aに固定されて、斜角面又はランプ278を形成する。この斜角面又はランプ278に対して、前方フレーム20bの下方クロスバー136が載ることができ、それにより前方フレーム20b及びタンク・コンテナ10が適切な位置に案内され、車台12、前方フレーム20b、及び下方クロスバー136は、各位置決めガイド270により画成されるレセプタクル280内に受けられる。正方形配管の角ブレース282が、クロスビーム204からビーム202に延在し、追加的な剛性をもたらしている。
【0073】
フレーム20a、20bのノッチ133は、三角形として形状設定されるなどにより、図示される幾分か矩形の形状とは異なる形状を有してもよい点に留意されたい。しかし、図示されるようなノッチ133は、使用による損傷が比較的少なくなると考えられている。
【0074】
中間クロスビーム204、206間の係合接合部214は、受動的なものであることに留意されたい。典型的な鉄道操車場、トラック・ステーション、又はコンテナが車台に設置される若しくは車台から引き上げられる他の場所では、作業員は、隅部以外の位置にロックを見つけるのに慣れていない。したがって、このことは、本発明のタンク・コンテナ10及び車台12を使用するのにいかなる特別な態様における訓練も作業員には不要であり、著しい追加的な努力又は労力が全く必要とされないという特徴であると考えられる。
【0075】
上記において簡単に論じたように、車台12は、図1のグースネック型ドロップデッキ車台Gなどの標準的な先行技術のインターモーダル・タンク車台に比べて、総重量が低下し、構造が縮小される。この低下は、車台12及びタンク・コンテナ10の両方の特徴によって可能となる。タンク・コンテナ10が、比較的長いため、その重量は、比較的長い区間にわたって分散される。しかしさらに重要なことには、車台12の支持点(主に前方クロスビーム204及び後方クロスビーム206)が、後輪205(図2及び図27)の上方及びヒッチ連結部(図2)の上方に位置し、それにより、曲げモーメントが低減される。これは、ビーム202が同様の強度である必要がないことを意味する。さらに、グースネック型ドロップデッキ車台Gの屈曲部Uが、取り除かれる。しかし、おそらくは、車台12の構造の縮小について最も顕著な特徴は、水平方向又は横方向への曲げトルクに対処する態様と、上述のスプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置の必要性の解消とである。
【0076】
あらゆるタンク・コンテナ用途において、液体は、運搬中に移動する。車両が道路上において方向転換を行っている際には、液体は、曲がる方向とは逆の方向に移動する傾向がある。これにより、タンクの中心を経由して大きな力が生じ、先行技術のタンクを外方に屈曲させ、先行技術のタンクが損傷及び横転を受けやすくなり、車台に対して莫大な応力が印加される。この応力が、先行技術のインターモーダル・タンク車台の設計の主要な理由の1つでもある。
【0077】
現行の車台12及びタンク・コンテナ10の構成では、タンク・コンテナ10及び車台12は、この応力を吸収するように協働する。すなわち、前方クロスビーム204及び後方クロスビーム206が、前方フレーム20a及び後方フレーム20bのそれぞれにロックし、タンク・コンテナの後方サポート94が、後方中間クロスビーム212との間において(しかし後方中間クロスビーム212にではない)ロックする。さらに適切には、後方サポート94が、後方中間クロスビーム212にてノッチ238と当接する。このようにすることで、タンク・コンテナ10に対する横応力が、タンク・コンテナ10自体、主にバレル50の設計により大幅に吸収される。タンク・コンテナ10と車台12との間の連結部のこの位置決めにより、タンク・コンテナ10におけるこれらの応力が車台12に伝達される場合に、これらの応力によっていかなる著しいモーメント・アーム又はトルクも発生しない。
【0078】
次に図36及び図37を参照すると、タンク・コンテナについての積み重ね構成が示される。標準的なドライ・コンテナについて、典型的又は一般的な高さは、2.59m(8フィート6インチ)又は2.895m(9フィート6インチ)であり、そのため2つのドライ・コンテナが積み重ねられると5.791m(19フィート)となる。しかし、ISO標準規格は、最大で5.791m(19フィート)までを許可しており、積み重ねが認可されたあるコンテナは、2.895m(9フィート6インチ)であり、2つのかかるコンテナは、5.791m(19フィート)のISO制限値に等しい。タンク・コンテナ10は、フレーム20a、20bでは好ましくは高さが1.931m(6フィート4インチ)であり、これにより、タンク・コンテナ10は、5.791m(19フィート)のISO制限値の範囲内において3段まで積み重ねることが可能となり、各タンク・コンテナ10は、標準的なインターモーダル・タンク・コンテナ(26,000リットル)よりも大きな貨物(27,000リットル)をさらに搬送する。本発明の形態は、小容量が利用し得るように、同一の又は実質的に同一のフレーム20a、20bが上述のものよりも直径が縮小された容器30に使用されることを予期しており、積載資材の最大許容スロッシングを設定するために貨物が容量の80%となることが概して予期される際、容器の直径を縮小することによって、約20,000リットルの積載量が、本明細書において全体を通して説明されるのと同一の、タンク・コンテナ10についての全次元を与えられるようにすることが望ましい場合がある点に留意されたい。さらに、鉄道車両についての重量は、OTRトラクタ16の場合のようには重要な問題とはならない点に留意されたい。かかる積み重ね構成においては、隣接し合うタンク・コンテナ10の各フレーム20a、20bは、ツイストロックなどによって垂直ポスト24にてロックされる。図36は、保管積みを示し、図37は、ウエル・カー300における積み重ね容量を示す。定置保管については、3段が適切であり、空の場合には、タンク・コンテナ10は、9段まで積み重ねられ得る。あらゆる積み重ね用途については、タンク・コンテナ10は、少なくとも2段が適当であることが知られている。いずれの場合においても、車台12及びトラクタ16と組み合わされた1.931m(6フィート4インチ)の本タンク・コンテナ10においては、このタンク・コンテナ10の頂部は、地面から頂部に約3.15m(10フィート4インチ)の位置に位置する。先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナT及び車台Gは、車台デッキから約2.59m(8フィート6インチ)であり、合計では3.7088m(12フィート2インチ)となる。この高さにより、先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナTは、OTRタンク・トレーラ用に設計された比較的古い荷積みラック(上積み部)の多く(本発明のタンク10及び車台12とほぼ同一の高さ)にアクセスすることができない。
【0079】
グースネック型ドロップデッキ車台Gなどの先行技術のインターモーダル・タンク車台は、移動の際に、タンクを有角の又は傾斜された前方位置に位置決めする。排出のためには、前方端部が、別個の空気圧システムにより引き上げられ、タンクを傾斜させることにより、液体が、タンクの後方端部から排出され得る。図1に示すように、タンクの後方端部から車台Gの後方端部の距離は大きく、約3.962〜4.572m(13〜15フィート)である。
【0080】
上述のように、スプレッド・アクセル・リア・タンデム懸架装置の必要性が、解消される。本発明の複数の形態の構成について、車台12は、トレーラ及び車台について一般的に知られているようなエア・ライド・システムを備える。作動時には、車台12の後方端部12aは、地面から約1.37m(54インチ)に位置し、典型的な非インターモーダル・タンク・トレーラが有するようにショート・デッキ102を有する。図示される形態においては、車台12は、12.652m(41フィート6インチ)であり、後方ショート・デッキ102は、約0.3556m(1フィート2インチ)であり、これは、運転者が、非インターモーダルOTRタンク・トレーラについて期待する長さに一致する。排出が望まれる際には、エア・ライド・システムを使用して、後方端部12aを約1.27m(50インチ)まで下げ、排出をはるかに高速にさせ、タンクのヒールからの完全な排出の困難さを軽減する。さらに、この構成は、インターモーダル・タンクの分野外では、船舶輸送及びトラック輸送コミュニティにはよく知られており、好ましいものであり、3.962〜4.572m(13〜15フィート)のホースを先行技術の構成の車台G上に張り渡す必要性を解消し、作業員が地上に留まりながら作業することを可能にする。さらに、この構成は、作業員にとってより好ましいものであり、既知のものであり、したがってこの輸送コミュニティにより一層受け入れられる。
【0081】
タンク・コンテナ10及び車台12の構成の1つの利点は、船舶輸送及びトラック輸送コミュニティ内における使用であり、そのいくつかの点が、上述される。より困難な貨物の運搬は、トラック運転手には抵抗があり、インターモーダル・タンク・コンテナの移動及び比較的高重量のトラックの運転には、割増料金が要求される。タンク・コンテナ10及び車台12は、トラック運転手にとって標準的なタンク・トレーラ(すなわち非インターモーダル)又は他のトレーラと同程度の困難さしか貨物に与えない。実際に、トラック運転手、荷送人、及び荷受人にとって、表面的な部分が、見た目にも及び実際的にも比較的分かり易いものとなり、このタンクがインターモーダル・タンク・コンテナについての比較的高いISO標準規格を満たすことにより、安全性が高い。タンク・コンテナ10の高さが1.931m(6フィート4インチ)にまで縮小されることにより、重心が、非インターモーダル・タンク・トレーラに匹敵する高さに置かれ、それにより、横転の危険性が、非インターモーダル・タンク・トレーラと同程度となり、上述のように、タンク・コンテナ10及び車台12の組合せが、非インターモーダル・タンク・トレーラとほぼ同等の高さとなる。タンク・コンテナ10及び車台12の組合せは、あらゆる米国の貨物ラックにも適している。これらの特徴は、船舶輸送及びトラック輸送コミュニティによる受け入れにとって重要なものとなる。
【0082】
先行技術のインターモーダル・タンク・コンテナに関して本明細書において論じた費用、困難さ、及び他の欠点により、かかるコンテナの使用は、ドライ・コンテナの場合のインターモーダルのようには全く普及していない。液体輸送の殆どは、トラック運転手により運転される非インターモーダル・トレーラによって行われる。インターモーダル輸送は、鉄道車両を使用することによりカリフォルニア州のロサンゼルスからイリノイ州のシカゴまで3日間でコンテナを配送することが可能であるが、非インターモーダル・トレーラは、5〜7日間を要し得る。さらに、運転手に対してこの時間に対する補償を行わなくてはならず、毎晩帰宅することのできない運転手に対して割増料金が支払われ、言うまでもないが、鉄道は、運転手には運転時間に限度がある場合でも、終日の走行が可能である。実際に、毎晩の帰宅が不可能であることは、運転手の募集においてほぼ常に存在する問題である。輸送会社の保有車両は、各タンク・コンテナ10につき約1つのトラクタ16を要し、2〜3つのタンク・コンテナ10ごとに約1つの車台12を要することとなるため、はるかに高いタンク・トレーラ対トラクタ比を要するOTRトラクタ及びタンク・トレーラに比べて莫大な資本支出の節減となり、結果的に保有車両に対してはるかに大きな資本金額が投じられることが予想される。最後に、インターモーダル運送は、非常に安価であり、鉄道の場合に必要となる輸送される物品の1トン当たりの燃料がさらに低減し、したがって汚染がさらに低下し、効率がさらに向上する。
【0083】
本発明を実施する現時点において最良の形態を含む特定の実例に関連して、本発明を説明したが、上述のシステム及び技術の多数の変形形態及び変形形態が、添付の特許請求の範囲に示される本発明の趣旨及び範囲内に含まれることが、当業者には認識されよう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターモーダル液体タンク輸送のためのタンク・コンテナであって、
液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面を有する単一のタンク容器であり、前記タンク容器の頂部上に配設される、前記タンク容器の内部にアクセスするための人孔、及び前記タンク容器の後方部分に設置される吐出弁を備える、単一のタンク容器と、
前記タンク容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、
前記タンク容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームとを有し、
前記タンク容器は、前記フレーム間に設置され、前記タンク・コンテナは、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、横方向に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に前記垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、
前記タンク・コンテナは、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、タンク・コンテナ。
【請求項2】
前記前方フレーム及び後方フレームは、前記タンク容器に直接取り付けられ、前記タンク容器の側部には、前記タンク・コンテナの長さ部分にわたって延在するフレーム部材が概して存在せず、前記タンク・コンテナは、前記人孔の近傍の前記タンク・コンテナの横方向側部に設置された梯子をさらに備える、請求項1に記載のタンク・コンテナ。
【請求項3】
前記タンク・コンテナが前記タンク容器の外側表面上に設置されるクラッド・システムをさらに備え、前記クラッド・システムは、前記前方フレームと前記後方フレームとの間の領域に前記タンク・コンテナの外側部を画成し、前記クラッド・システムは、前記タンク容器にクラッド材料の複数部分を固定するためのスペーサを備え、前記スペーサは、オフセット部分を有し、弾性変形可能となるようにポリマー材料から形成されている、請求項1に記載のタンク・コンテナ。
【請求項4】
前記タンク容器は、少なくとも26,000リットルの液体を収容する、請求項1に記載のタンク・コンテナ。
【請求項5】
インターモーダル液体輸送のための構成体であって、該構成体が、
トラクタとヒッチ連結するようにされた車台と、
高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下のタンク・コンテナとを有していて、
前記車台が、
後輪アセンブリと、
インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、前記平坦な上面は、少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及び前記ヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置と前記ヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の前方領域に、及び前記ヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の後方領域に、及び前記後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームとを有し、
前記タンク・コンテナが、前記車台によって前記車台の前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームの上に取外し自在に支持され得るタンク・コンテナであり、該タンク・コンテナが、
所定の位置で前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームに対合可能な一対の垂直サポート・ポストをそれぞれ有する前方フレーム及び後方フレームであり、前記垂直サポートは、インターモーダル・コンテナの積み重ねについてのISO標準規格に従って、長さが12.19m(40フィート)で幅が2.438m(8フィート)の設置面積を画定する、前方フレーム及び後方フレームと、
前記フレーム間に設置される、液体を貯蔵及び排出するための単一のタンク容器とを有している、構成体。
【請求項6】
前記垂直サポートは、前記垂直サポートを位置合わせすることにより3つの同類のタンク・コンテナの積み重ねを可能にするために、ISO積み重ね標準規格に従う、請求項5に記載の構成体。
【請求項7】
前記車台は、前記平行なビーム同士の間に横方向に延在する後方中間クロスビームをさらに備え、前記タンク・コンテナは、前記後方中間クロスビームの近傍の構造部と対合関係において受けられるように、前記タンク・コンテナの上に配設された後方サポートをさらに備え、前記前方クロスビーム、前記後方クロスビーム、及び前記後方中間クロスビームがそれぞれ、前記車台に対する前記タンク・コンテナの横方向移動を防ぐための構造体を有している、請求項5に記載の構成体。
【請求項8】
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームがそれぞれ、前記車台上に取外し自在に降ろされた場合に前記タンク・コンテナの位置決めを案内するためのランプ面を備える、請求項7に記載の構成体。
【請求項9】
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームは、前記車台が前記タンク・コンテナにロックするのを可能にする構造体を備え、前記後方中間クロスビームは、前記車台に対して前記タンク・コンテナを昇降させる動作のみにより係合及び係合解除される受動構造体である、請求項7に記載の構成体。
【請求項10】
前記車台は、前方中間クロスビームと、前記中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備え、前記タンク・コンテナは、前記前方中間クロスビームに係合するように位置決めされた前方サポートをさらに備え、前記タンク・コンテナの重量は、前記車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合に、前記前方中間クロスビーム及び前記ランディング・ギアにて支持され得る、請求項5に記載の構成体。
【請求項11】
液体を貯蔵及び輸送するためのタンク・コンテナであって、前記タンク・コンテナは、鉄道車両と共に、並びに前方クロスビーム、後方クロスビーム、及び少なくとも第1の中間クロスビームを有するOTR車台と共に、取外し自在に利用可能であり、各クロスビームが、前記タンク・コンテナ内の液体による横力に耐えるために、前記タンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を有するタンク・コンテナであって、
液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面を有する単一のタンク容器と、
前記タンク容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、
前記タンク容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームとを有し、
前記タンク容器は、前記フレーム間に設置され、前記タンク・コンテナは、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、側方に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に前記垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、前記タンク・コンテナは、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、タンク・コンテナ。
【請求項12】
前記タンク容器は、12.19m(40フィート)未満の長さを有し、1.931m(6フィート4インチ)以下の高さを有し、約26,000液体リットル〜約27,000液体リットルの間の容量を有する、請求項11に記載のタンク・コンテナ。
【請求項13】
インターモーダル・タンク・コンテナと共に使用するための車台であって、トラクタとヒッチ連結するようにされた車台であって、該車台が、
後輪アセンブリと、
インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、前記平坦な上面は、少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及び前記ヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置と前記ヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の前方領域に、及び前記ヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の後方領域に、及び前記後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在する後方中間クロスビームとを有し、
前記前方及び後方クロスビームがそれぞれ、前記タンク・コンテナ内の液体の移動による横力に耐えるために、対合関係において前記タンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を備える、車台。
【請求項14】
前記車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合に前記タンク・コンテナの重量を支持するための、前方中間クロスビームと、前記中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備える、請求項13に記載の車台。
【請求項15】
前記車台上に受けられた場合に前記タンク・コンテナからの排出を補助するために、前記車台の少なくとも後方端部を昇降させることが可能なエア・ライド・システムをさらに備える、請求項13に記載の車台。
【請求項16】
インターモーダル液体タンク・コンテナ用途のための構成体であって、該構成体が、車台と、タンク・コンテナとを有していて、
前記車台が、
後方端部と、
前記後方端部の近傍及び前方に配設される後輪アセンブリと、
前方端部と、
前記前方端部の近傍及び後方に配設される、トラクタと連結するためのヒッチ連結部と、
前記車台がトラクタにより支持されない場合に、前記車台及び前記タンク・コンテナを上に支持するためのランディング・ギアと、
前記タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、前記ヒッチ連結部の前方に及び前記前方端部に位置する、前方クロスビームと、
前記タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、前記後方端部の近位に位置する、後方クロスビームと、
前記前方端部と前記後方端部との間に延在し、前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームに固定される、一対の直線状ビームとを有し、
前記タンク・コンテナが、
長さが少なくとも12.19m(40フィート)、幅が2.438m(8フィート)、及び高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下であり、前記車台の前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームにより取外し自在に支持され得る、タンク・コンテナであり、該タンク・コンテナが、
前記タンク・コンテナのほぼ全長にわたって延在し、中に液体を貯蔵することが可能な、非矩形容器と、
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームのそれぞれに固定可能な前記タンク・コンテナの前方端部及び後方端部のフレーム部分とを有し、
前記容器及び前記直線状ビームは、前記容器内の液体の移動により前記構成体に加えられる横力に耐えるのに十分な強度を有する、構成体。
【請求項17】
前記車台は、前記車台の後方端部を昇降させるためのエア・ライド・システムを備える、請求項16に記載の構成体。
【請求項18】
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームは、一対の垂直部分を備え、各フレームの一部分が、前記垂直部分同士の間に受けられ、前記垂直部分は、前記フレームのノッチ内に受けられる、請求項15に記載の構成体。
【請求項19】
前記車台は、前記ランディング・ギアの近傍に位置する少なくとも1つの中間クロスビームをさらに備え、前記タンク・コンテナは、前記タンク・コンテナが前記車台上に位置決めされた場合に、前記車台により前記中間クロスビームにて受けられる少なくとも1つの中間に位置決めされるサポートを備え、前記中間に位置決めされるサポートは、前記タンク・コンテナが前記車台上に位置決めされた場合に、前記中間クロスビームの構造体により横方向に拘束される、請求項15に記載の構成体。
【請求項20】
前記車台は、非インターモーダル・タンク・トレーラと同等の高さを有し、前記車台は、第5輪ヒッチ連結部を備え、前記車台は、運転操作及び保管の際に約1.37m(54インチ)から前記車台の後方部を位置決めし、前記タンク・コンテナ容器からの排出の際に約1.27m(50インチ)に前記車台の前記後方部を位置決めするように作動可能な、エア・ライド・サスペンション・システムを備え、前記車台は、後方中間クロスビームを備え、前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームはそれぞれ、前記タンク・コンテナの前記前方フレーム及び前記後方フレームを適切な位置に案内するためのランプ面を有する、請求項15に記載の構成体。
【請求項21】
前記フレーム部分は、前記車台の前記各前方クロスビーム及び後方クロスビームと対合するためのクロスバーをそれぞれ備える前方フレーム及び後方フレームを備え、前記タンク・コンテナは、約27,000リットルの貯蔵容量を備え、前記容器と前記クラッドとの間にポリマー・スペーサを備えるクラッド・システムを備え、前記ポリマー・スペーサは、弾性変形可能である、請求項15に記載の構成体。
【請求項22】
液体を輸送するための方法であって、
前記液体を受ける及び排出するための非矩形容器を用意する工程と、
約2.438m×約12.19m(約8フィート×約40フィート)のISO標準規格位置に垂直サポート・ポストを設けることを含む、前記容器に対してフレーム・システムを適合化する工程と、
輸送装置上に前記容器及び前記フレーム・システムを選択的に配設し、前記輸送装置から前記容器及び前記フレーム・システムを取り外す工程と
を含む、方法。
【請求項23】
選択的に配設する前記工程は、以下の少なくとも1つ、すなわち、鉄道車両に、別の容器及びフレームに、又は長距離トラクタに、前記容器及び前記フレーム・システムを取外し自在に固定する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項1】
インターモーダル液体タンク輸送のためのタンク・コンテナであって、
液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面を有する単一のタンク容器であり、前記タンク容器の頂部上に配設される、前記タンク容器の内部にアクセスするための人孔、及び前記タンク容器の後方部分に設置される吐出弁を備える、単一のタンク容器と、
前記タンク容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、
前記タンク容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームとを有し、
前記タンク容器は、前記フレーム間に設置され、前記タンク・コンテナは、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、横方向に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に前記垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、
前記タンク・コンテナは、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、タンク・コンテナ。
【請求項2】
前記前方フレーム及び後方フレームは、前記タンク容器に直接取り付けられ、前記タンク容器の側部には、前記タンク・コンテナの長さ部分にわたって延在するフレーム部材が概して存在せず、前記タンク・コンテナは、前記人孔の近傍の前記タンク・コンテナの横方向側部に設置された梯子をさらに備える、請求項1に記載のタンク・コンテナ。
【請求項3】
前記タンク・コンテナが前記タンク容器の外側表面上に設置されるクラッド・システムをさらに備え、前記クラッド・システムは、前記前方フレームと前記後方フレームとの間の領域に前記タンク・コンテナの外側部を画成し、前記クラッド・システムは、前記タンク容器にクラッド材料の複数部分を固定するためのスペーサを備え、前記スペーサは、オフセット部分を有し、弾性変形可能となるようにポリマー材料から形成されている、請求項1に記載のタンク・コンテナ。
【請求項4】
前記タンク容器は、少なくとも26,000リットルの液体を収容する、請求項1に記載のタンク・コンテナ。
【請求項5】
インターモーダル液体輸送のための構成体であって、該構成体が、
トラクタとヒッチ連結するようにされた車台と、
高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下のタンク・コンテナとを有していて、
前記車台が、
後輪アセンブリと、
インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、前記平坦な上面は、少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及び前記ヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置と前記ヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の前方領域に、及び前記ヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の後方領域に、及び前記後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームとを有し、
前記タンク・コンテナが、前記車台によって前記車台の前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームの上に取外し自在に支持され得るタンク・コンテナであり、該タンク・コンテナが、
所定の位置で前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームに対合可能な一対の垂直サポート・ポストをそれぞれ有する前方フレーム及び後方フレームであり、前記垂直サポートは、インターモーダル・コンテナの積み重ねについてのISO標準規格に従って、長さが12.19m(40フィート)で幅が2.438m(8フィート)の設置面積を画定する、前方フレーム及び後方フレームと、
前記フレーム間に設置される、液体を貯蔵及び排出するための単一のタンク容器とを有している、構成体。
【請求項6】
前記垂直サポートは、前記垂直サポートを位置合わせすることにより3つの同類のタンク・コンテナの積み重ねを可能にするために、ISO積み重ね標準規格に従う、請求項5に記載の構成体。
【請求項7】
前記車台は、前記平行なビーム同士の間に横方向に延在する後方中間クロスビームをさらに備え、前記タンク・コンテナは、前記後方中間クロスビームの近傍の構造部と対合関係において受けられるように、前記タンク・コンテナの上に配設された後方サポートをさらに備え、前記前方クロスビーム、前記後方クロスビーム、及び前記後方中間クロスビームがそれぞれ、前記車台に対する前記タンク・コンテナの横方向移動を防ぐための構造体を有している、請求項5に記載の構成体。
【請求項8】
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームがそれぞれ、前記車台上に取外し自在に降ろされた場合に前記タンク・コンテナの位置決めを案内するためのランプ面を備える、請求項7に記載の構成体。
【請求項9】
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームは、前記車台が前記タンク・コンテナにロックするのを可能にする構造体を備え、前記後方中間クロスビームは、前記車台に対して前記タンク・コンテナを昇降させる動作のみにより係合及び係合解除される受動構造体である、請求項7に記載の構成体。
【請求項10】
前記車台は、前方中間クロスビームと、前記中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備え、前記タンク・コンテナは、前記前方中間クロスビームに係合するように位置決めされた前方サポートをさらに備え、前記タンク・コンテナの重量は、前記車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合に、前記前方中間クロスビーム及び前記ランディング・ギアにて支持され得る、請求項5に記載の構成体。
【請求項11】
液体を貯蔵及び輸送するためのタンク・コンテナであって、前記タンク・コンテナは、鉄道車両と共に、並びに前方クロスビーム、後方クロスビーム、及び少なくとも第1の中間クロスビームを有するOTR車台と共に、取外し自在に利用可能であり、各クロスビームが、前記タンク・コンテナ内の液体による横力に耐えるために、前記タンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を有するタンク・コンテナであって、
液体を貯蔵及び排出するための非矩形断面を有する単一のタンク容器と、
前記タンク容器の前方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、前方フレームと、
前記タンク容器の後方端部に少なくとも固定され、別のインターモーダル・コンテナを支持することが可能な少なくとも2つの垂直サポートを有する、第2のフレームとを有し、
前記タンク容器は、前記フレーム間に設置され、前記タンク・コンテナは、ISOインターモーダル運送コンテナ標準規格に従って、側方に約2.438m(8フィート)離れた位置及び長手方向に約12.19m(40フィート)離れた位置に前記垂直サポート・ポストを位置決めする長さ及び幅を有し、前記タンク・コンテナは、高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下である、タンク・コンテナ。
【請求項12】
前記タンク容器は、12.19m(40フィート)未満の長さを有し、1.931m(6フィート4インチ)以下の高さを有し、約26,000液体リットル〜約27,000液体リットルの間の容量を有する、請求項11に記載のタンク・コンテナ。
【請求項13】
インターモーダル・タンク・コンテナと共に使用するための車台であって、トラクタとヒッチ連結するようにされた車台であって、該車台が、
後輪アセンブリと、
インターモーダル・コンテナを取外し自在に受けるための概して平坦な上面を画成する一対の直線状の概して平行なビームであり、前記平坦な上面は、少なくとも12.19m(40フィート)のサポートを形成し、少なくとも12.19m(40フィート)延在し、前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置及び前記ヒッチ連結部の前方の位置まで、並びに前記後輪アセンブリの少なくとも上方の位置と前記ヒッチ連結部の前方の位置との間に延在する、一対の直線状の概して平行なビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の前方領域に、及び前記ヒッチ連結部の前方に位置する、前方クロスビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在し、前記平坦な上面の後方領域に、及び前記後輪アセンブリの後方に位置する、後方クロスビームと、
前記平行なビーム同士の間に横方向に延在する後方中間クロスビームとを有し、
前記前方及び後方クロスビームがそれぞれ、前記タンク・コンテナ内の液体の移動による横力に耐えるために、対合関係において前記タンク・コンテナの一部分を間に受けるための構造体を備える、車台。
【請求項14】
前記車台がトラクタ・ヒッチから分離された場合に前記タンク・コンテナの重量を支持するための、前方中間クロスビームと、前記中間クロスビームに位置決めされる一対のランディング・ギアとをさらに備える、請求項13に記載の車台。
【請求項15】
前記車台上に受けられた場合に前記タンク・コンテナからの排出を補助するために、前記車台の少なくとも後方端部を昇降させることが可能なエア・ライド・システムをさらに備える、請求項13に記載の車台。
【請求項16】
インターモーダル液体タンク・コンテナ用途のための構成体であって、該構成体が、車台と、タンク・コンテナとを有していて、
前記車台が、
後方端部と、
前記後方端部の近傍及び前方に配設される後輪アセンブリと、
前方端部と、
前記前方端部の近傍及び後方に配設される、トラクタと連結するためのヒッチ連結部と、
前記車台がトラクタにより支持されない場合に、前記車台及び前記タンク・コンテナを上に支持するためのランディング・ギアと、
前記タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、前記ヒッチ連結部の前方に及び前記前方端部に位置する、前方クロスビームと、
前記タンク・コンテナと対合するための構造体を備え、前記後方端部の近位に位置する、後方クロスビームと、
前記前方端部と前記後方端部との間に延在し、前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームに固定される、一対の直線状ビームとを有し、
前記タンク・コンテナが、
長さが少なくとも12.19m(40フィート)、幅が2.438m(8フィート)、及び高さが約1.931m(6フィート4インチ)以下であり、前記車台の前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームにより取外し自在に支持され得る、タンク・コンテナであり、該タンク・コンテナが、
前記タンク・コンテナのほぼ全長にわたって延在し、中に液体を貯蔵することが可能な、非矩形容器と、
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームのそれぞれに固定可能な前記タンク・コンテナの前方端部及び後方端部のフレーム部分とを有し、
前記容器及び前記直線状ビームは、前記容器内の液体の移動により前記構成体に加えられる横力に耐えるのに十分な強度を有する、構成体。
【請求項17】
前記車台は、前記車台の後方端部を昇降させるためのエア・ライド・システムを備える、請求項16に記載の構成体。
【請求項18】
前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームは、一対の垂直部分を備え、各フレームの一部分が、前記垂直部分同士の間に受けられ、前記垂直部分は、前記フレームのノッチ内に受けられる、請求項15に記載の構成体。
【請求項19】
前記車台は、前記ランディング・ギアの近傍に位置する少なくとも1つの中間クロスビームをさらに備え、前記タンク・コンテナは、前記タンク・コンテナが前記車台上に位置決めされた場合に、前記車台により前記中間クロスビームにて受けられる少なくとも1つの中間に位置決めされるサポートを備え、前記中間に位置決めされるサポートは、前記タンク・コンテナが前記車台上に位置決めされた場合に、前記中間クロスビームの構造体により横方向に拘束される、請求項15に記載の構成体。
【請求項20】
前記車台は、非インターモーダル・タンク・トレーラと同等の高さを有し、前記車台は、第5輪ヒッチ連結部を備え、前記車台は、運転操作及び保管の際に約1.37m(54インチ)から前記車台の後方部を位置決めし、前記タンク・コンテナ容器からの排出の際に約1.27m(50インチ)に前記車台の前記後方部を位置決めするように作動可能な、エア・ライド・サスペンション・システムを備え、前記車台は、後方中間クロスビームを備え、前記前方クロスビーム及び前記後方クロスビームはそれぞれ、前記タンク・コンテナの前記前方フレーム及び前記後方フレームを適切な位置に案内するためのランプ面を有する、請求項15に記載の構成体。
【請求項21】
前記フレーム部分は、前記車台の前記各前方クロスビーム及び後方クロスビームと対合するためのクロスバーをそれぞれ備える前方フレーム及び後方フレームを備え、前記タンク・コンテナは、約27,000リットルの貯蔵容量を備え、前記容器と前記クラッドとの間にポリマー・スペーサを備えるクラッド・システムを備え、前記ポリマー・スペーサは、弾性変形可能である、請求項15に記載の構成体。
【請求項22】
液体を輸送するための方法であって、
前記液体を受ける及び排出するための非矩形容器を用意する工程と、
約2.438m×約12.19m(約8フィート×約40フィート)のISO標準規格位置に垂直サポート・ポストを設けることを含む、前記容器に対してフレーム・システムを適合化する工程と、
輸送装置上に前記容器及び前記フレーム・システムを選択的に配設し、前記輸送装置から前記容器及び前記フレーム・システムを取り外す工程と
を含む、方法。
【請求項23】
選択的に配設する前記工程は、以下の少なくとも1つ、すなわち、鉄道車両に、別の容器及びフレームに、又は長距離トラクタに、前記容器及び前記フレーム・システムを取外し自在に固定する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【公表番号】特表2012−530637(P2012−530637A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516069(P2012−516069)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/001771
【国際公開番号】WO2010/147672
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511307409)インターナショナル トランスポート エクイップメント コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/001771
【国際公開番号】WO2010/147672
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511307409)インターナショナル トランスポート エクイップメント コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]