説明

インプリント・リソグラフィ・プロセスにおける倍率拡大及びゆがみを補正するためのシステム

本発明は、テンプレートによって形成された下層のパターンのゆがみが避けられない場合にこれを軽減するために、テンプレートの寸法を変更するシステムに関する。そのためには、システムは、離間して配置された接触部材のペアを含み、この離間して配置された接触部材のペアの間でテンプレートの周縁表面を圧縮する圧縮装置を備えることを特徴とする。圧縮装置は、各々が接触部材とアクチュエータアームとを有する第1及び第2の本体を含む。アクチュエータアームの1つは、アクチュエータアームに隣接して配置されたブラダーの容積の変化に応答して軸の周りで往復動をするよう第1の本体に結合される。このようにして、2つの接触部材間の距離を変化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に、インプリント・リソグラフィに関する。より詳細には、本発明は、インプリント・リソグラフィ・プロセス中のパターンゆがみを低減させることを目的とする。
【背景技術】
【0002】
微細加工は、例えばミクロン又はこれより小さなオーダーのフューチャを有する極めて小さな構造体の製造を含む。微細加工が相当の影響力を有している1つの領域は、集積回路の加工である。半導体加工産業が引き続き大きな生産量を目指し、同時に基板に形成される単位面積当たりの回路が増大しているので、微細加工はますます重要になってきている。微細加工はより優れたプロセス管理を可能とし、同時に、形成された構造体の最小フューチャ寸法の縮小を向上させることができる。微細加工が使用されている開発の他の領域には、バイオテクノロジー、光技術、機械システム及び同様のものがある。
【0003】
例示的な微細加工技術は、Willson他に付与された米国特許第6,334,960号に示されている。Willson他は、構造体内にレリーフの像を形成する方法を開示している。この方法は、転写層を有する基板を準備する段階を含む。該転写層は、重合可能な流体組成物で覆われている。モールドが重合可能な流体と機械的に接触する。モールドは、レリーフ構造体を含み、重合可能な流体組成物がレリーフ構造体を充填する。次に、重合可能な流体組成物は、これを固化して重合する条件に曝され、転写層上に固化されて、モールドの構造に相補的なレリーフ構造体を含む高分子材料を形成する。次いで、モールドが固化高分子材料から分離され、モールドのレリーフ構造体のレプリカが固化高分子材料内に形成される。転写層と固化高分子材料は、転写層内にレリーフイメージが形成されるように、固化高分子材料に応じて転写層を選択的にエッチングする環境に曝されれる。必要とされる時間及びこの技術によって提供される最小フューチャ寸法は、とりわけ、重合可能な材料の組成によって決まる。
【0004】
Chouに付与された米国特許第5,772,905号では、基板上にコートされた薄膜内に超微細(25ナノメートル未満の)パターンを生成するためのリソグラフィ方法及び装置が開示されており、ここでは、少なくとも1つの突出フューチャを有するモールドが基板上に設けられている薄膜内に押し込まれる。モールド内の突出フューチャは薄膜の凹部を生成する。モールドが薄膜から取り除かれる。次いで、薄膜は、凹部内の薄膜が取り除かれて下層の基板が露出するように処理される。このようにして、モールド内のパターンが薄膜内で置き換えられ、リソグラフィが完成する。後続のプロセスにおいて、薄膜内のパターンは、基板内又は基板に付加された別の材料内に再生される。
【0005】
更に別のインプリント・リソグラフィ技術は、Chou他による、「シリコンのナノ構造体の超高速ダイレクトインプリンティング」2002年6月、Nature、Col.417、835−837ページで開示され、ここでは、レーザ利用のダイレクトインプリンティング(LADI)プロセスに言及している。このプロセスでは、基板の一領域は、例えばレーザで該領域を加熱することによって液化されて流動性にされる。領域が所望の粘度に達した後、パターンを有するモールドがその領域に接触させて配置される。流動性領域は、パターンの輪郭に合致し、次いで冷却されてパターンを基板に固定する。これらのプロセスの懸念事項は、とりわけ、インプリンティング層及び/又は基板内で軽減される変化によって生じるパターンのゆがみに関するものである。
【特許文献1】米国特許第6,334,960号公報
【特許文献2】米国特許第5,772,905号公報
【特許文献3】米国特許出願番号10/194,414号公報
【特許文献4】米国特許出願番号10/191,749号公報
【特許文献5】米国特許出願番号10/463,396号公報
【非特許文献1】Chou他による「シリコンのナノ構造体の超高速ダイレクトインプリンティング」2002年6月、Nature、Col.417、835−837ページ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、インプリント・リソグラフィ技術を使用して形成されたパターン内のゆがみを低減させるためのシステムを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、テンプレートによって形成された下層のパターンのゆがみが避けられない場合にこれを軽減するために、テンプレートの寸法を変更するシステムに関する。そのためには、システムは、離間して配置された接触部材のペアを含み、この離間して配置された接触部材のペアの間でテンプレートの周縁表面を圧縮する圧縮装置を備えることを特徴とする。圧縮装置の1つの実施態様は、第1及び第2の本体を含み、各々が接触部材を有して接触部材のペアを定める。接触部材は、互いに向き合い、ある距離だけ間隔を置いて配置される。第1の本体は、アクチュエータアームと、該アクチュエータアームに隣接して配置されたチャンバとを含む。接触部材のペアの内の1つはアクチュエータアームに結合され、アクチュエータアームの移動に応答して移動し、残りの接触部材からの距離を変化させる。チャンバ内部にブラダーが配置され、可変の容積を有する。アクチュエータアームは、該容積の変化に応答して移動し、距離を変化させるよう第1の本体に結合されている。1つの例では、ガスなどの流体が選択的にブラダーから出入りしてブラダーの容積を変化させる。
【0008】
ブラダーを使用することにより、ブラダーをアクチュエータアームと一致させることが容易になる。このようにして、例えば、アクチュエータ表面の不完全性に起因するアクチュエータアーム上の均一でない力の分布が回避される。同様に、例えば、周縁表面の不完全性に起因するテンプレート上の均一でない力の分布は、接触部材の1つ又はそれ以上を柔軟な材料から形成することによって回避することができる。避けられない場合には、アクチュエータアームと周縁表面上の均一でない力の分布を低減させることにより、テンプレートの寸法変化のより良い制御及び/又はより高度な解像度をもたらすことができる。これら及び他の実施形態は以下により詳細に考察される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明の1つの実施形態によるリソグラフィシステム10を示し、間に延びるブリッジ14とステージ支持体16を有する、離間して配置された一対のブリッジ支持体12を含む。ブリッジ14とステージ支持体16は離間して配置されている。ブリッジ14に結合されているのは、ブリッジ14からステージ支持体16に向かって延びるインプリントヘッドである。ステージ支持体16上にインプリントヘッド18に面するように配置されているのは、動作ステージ20である。動作ステージ20は、X軸及びY軸に沿ってステージ支持体16と相対的に移動するように構成されている。例示的な動作ステージ装置は、2002年7月11日に出願され本発明の譲受人に譲渡された、名称が「ステップアンドリピートインプリント・リソグラフィシステム」の米国特許出願番号10/194,414号に開示されており、該出願は引用により全体が本明細書に組み込まれる。放射源22は、システム10に結合されて動作ステージ20上に化学線を入射させる。図示のように、放射源22はブリッジ14に結合され、放射源22に接続された発電機23を含む。
【0010】
図1及び図2の両方を参照すると、インプリントヘッド18に接続されているのは、モールド28を有するテンプレート26である。モールド28は、離間して配置された複数の凹部28aと突出部28bによって定められた複数のフューチャを含む。複数のフューチャは、動作ステージ20上に位置付けられるウェハ30に転写されることになる原パターンである。そのために、インプリントヘッド18は、Z軸に沿って移動して、モールド28とウェハ30との間の距離「d」を変化させるように適合されている。このようにして、以下により完全に考察されるようにモールド28上のフューチャは、ウェハ30の流動性領域にインプリントすることができる。放射源22は、モールド28が放射源22とウェハ30との間に位置付けられるように配置される。その結果、モールド28は、放射源22が発生する放射線に対して実質的に透過可能な材料から作製される。
【0011】
図2及び図3の両方を参照すると、インプリンティング層34などの流動性領域が、実質的に平坦なプロファイルである表面32の一部上に配置される。流動性領域は、全体が引用により本明細書に組み込まれる米国特許第5,772,905で開示されたホットエンボス加工、或いはChou他による「シリコンのナノ構造体の超高速ダイレクトインプリンティング」2002年6月、Nature、Col.417、835−837ページに記載された型式のレーザ利用の直接インプリンティング(LADI)加工などの何らかの既知の技術を使用して形成することができる。しかしながら、本実施形態では、以下により完全に記載されるように流動性領域は、材料36aからなる離間して配置された複数の離散的ビーズとしてウェハ30上に堆積されたインプリンティング層34から成る。ビーズ36を堆積させるための例示的なシステムは、2002年7月9日に出願され本発明の譲受人に譲渡された、名称が「液体を分配するためのシステム及び方法」の米国特許出願番号10/191,749号に開示されている。インプリンティング層34は、選択的に重合させて架橋し、そこに原パターンを記録することができる材料36aから形成され、記録パターンを定める。材料36aの例示的な組成は、全体が引用により本明細書に組み込まれる、2003年7月16に出願され、名称が「共形領域とモールドのパターンと間の接着を低減させるための方法」の米国特許出願番号10/463,396号に記載されている。材料36aは、ポイント36bで架橋され、架橋ポリマー材料36cを形成するよう図4に示されている。
【0012】
図2、図3、図5を参照すると、インプリンティング層34に記録されたパターンは、部分的にはモールド28との機械的な接触によって生成される。このためには、インプリントヘッド18は、距離「d」を短縮してインプリンティング層34がモールド28と機械的に接触できるようにし、ビーズ36を拡げて、表面32全体に材料36aを連続形成することでインプリンティング層34を形成する。1つの実施形態では、距離「d」が短縮され、インプリンティング層34の副部分34aが凹部28aに進入してこれを充填することが可能となる。
【0013】
凹部28aの充填を容易にするためには、材料36aが、材料36aの連続形成により表面32を覆いながら凹部28aを完全に充填するのに必要な特性を備えていることである。本実施形態では、所望の(通常は最短の)距離「d」が達成された後に突出部28bと重なり合うインプリンティング層34の副部分34bが残り、厚さt1の副部分36aと厚さt2の副部分34bを残す。厚さ「t1」及び「t2」は、用途に応じてどのような望ましい厚さであってもよい。通常、t1は、副部分34aの幅uの2倍以下、すなわちt1≦2uであるように選択され、図5により詳細に示される。
【0014】
図2、図3、図4を参照すると、所望の距離「d」が達成された後で、放射源22は材料36aを重合させて架橋する化学線を生成し、架橋ポリマー材料36cを形成する。その結果、インプリンティング層34の組成は、材料36aから固体である材料36cに変わる。具体的には、材料36cは固化されて、図5においてより明確に示されるモールド28の表面28cの形状に一致する形状を備えたインプリンティング層34の一面側34cを形成する。インプリンティング層34が図4に示される材料36cから成るように変えられた後、図2に示されるインプリントヘッド18が移動して距離「d」が増大し、その結果、モールド28とインプリンティング層34は離間して配置される。
【0015】
図5を参照すると、ウェハ30のパターン形成を完成させるために追加の処理を行うことができる。例えば、ウェハ30とインプリンティング層34をエッチングして、インプリンティング層34のパターンをウェハ30に転写し、図6に示されるパターン形成された表面32aをもたらすことができる。エッチングを容易にするために、インプリンティング層34が形成される材料を変えて、要求に応じたウェハ30に対する相対エッチング速度を定めることができる。ウェハ30に対するインプリンティング層34の相対エッチング速度は、約1.5対1から約100対1の範囲とすることができる。代替として又はこれに加えて、インプリンティング層34上に選択的に配置されるフォトレジスト材料(図示せず)に対するエッチング差を設けることができる。公知の技術を使用してインプリンティング層34に更にパターン形成するためにフォトレジスト材料(図示せず)を設けてもよい。所望のエッチング速度及びウェハ30とインプリンティング層34とを形成する下層の構成要素に応じて、どのようなエッチングプロセスを使用してもよい。例示的なエッチングプロセスは、プラズマエッチング、反応性イオンエッチング、湿式化学エッチング及び同様のものを含むことができる。
【0016】
図1と図2の両方を参照すると、例示的な放射源22は、紫外線を発生することができる。熱、電磁気などの他の放射源を使用してもよい。インプリンティング層34において材料の重合を開始するのに使用される放射線の選択は、当業者には公知であり、通常は目的とする特定の用途に依存する。更に、モールド28上の複数のフューチャは、狭間胸壁の形状を有するモールド28断面を形成する突出部28bに平行な方向に沿って延びる凹部28aとして示される。しかしながら、凹部28aと突出部28bは、実質的には、集積回路を生成するために必要とされるようなフューチャに相当してもよく、十分の数ナノメートルほどの大きさにすることができる。結果として、システム10の構成部品は、例えば、熱膨張係数がほぼ室温(例えば25℃)で約10ppm/℃よりも小さい熱的に安定した材料から製造することが望ましい。幾つかの実施形態では、構成材料の熱膨張係数は、約10ppm/℃未満、又は1ppm/℃未満とすることができる。このためには、ブリッジ支持体12、ブリッジ14、及び/又はステージ支持体16は、以下の材料、すなわち炭化ケイ素、又は商標名INVAR(登録商標)又は商標名SUPER INVAR(商標)で入手可能な鉄合金、或いは、限定ではないがZERODUR(登録商標)セラミックを含むセラミックなどの1つ又はそれ以上から作製することができる。更に、テーブル24は、システム10の他の構成部品を周囲環境の振動から絶縁するよう構成することができる。例示的なテーブル24は、カリフォルニア州アーヴィン所在のNewport Corporationから入手することができる。
【0017】
図7及び図8を参照すると、モールド28が上に存在するテンプレート26は、チャック本体42を含むチャッキングシステム40を介して、インプリントヘッドハウジング18aに結合される。詳細には、較正システム18bがインプリントヘッドハウジング18aに結合され、チャック本体42が、屈曲システム18cを介して較正システム18bにテンプレート26を結合させている。較正システム18bは、図5に示されるテンプレート26とウェハ30との間で適正な配向の位置合わせを容易にし、これによりこれらの間で実質的に均一な間隙距離「d」を実現する。
【0018】
図7と図9の両方を参照すると、較正システム18bは複数のアクチュエータ19a、19b、19cとベースプレート19dとを含む。詳細には、アクチュエータ19a、19b、19cは、ハウジング18aとベースプレート19dとの間に接続される。屈曲システム18cは、屈曲スプリング21aと屈曲リング21bとを含む。屈曲リング21bは、ベースプレート19dと屈曲スプリング21aとの間に結合される。アクチュエータ19a、19b、19cの動きにより屈曲リング21bを配向させ、これにより屈曲スプリング21a、従ってチャック本体42とテンプレート26を粗較正させる。アクチュエータ19a、19b、19cはまた、屈曲リング21bのZ−軸に対する並進動きを容易にする。屈曲スプリング21aは、図2に示すウェハ30とテンプレート26との間で適正な配向の位置合わせを行うことができるようにX−Y平面内でジンバル状の動きをする複数の線形スプリングを含む。
【0019】
図8及び図10を参照すると、チャック本体42は、真空技術を使用してモールド28が取り付けられたテンプレート26を保持するように適合される。このためには、チャック本体42は、両側の第1の側46と第2の側48とを含む。側面又は縁面50は、第1の側46と第2の側48との間に延びる。第1の側46は、第1の凹部52と、該第1の凹部52から離間して配置された第2の凹部54とを含み、離間して配置された第1の支持領域58と第2の支持領域60とを定める。第1の支持領域58は、第2の支持領域60と第1及び第2の凹部52、54を取り囲む。第2の支持領域60は、第2の凹部54を取り囲む。第2の凹部54と重なり合うチャック本体42の一部分62は、上述の化学放射の波長などの所定の波長を有する放射線に対して透過性がある。このためには、部分62は、ガラスなどの透明な材料の薄い層で作られる。しかしながら、部分62が作られる材料は、図2に示された放射源22によって生成された放射線の波長によって決まる。部分62は、第2の側48から延びて第2の凹部54に近接して終端し、モールド28が重なり合うように少なくともモールド28の面積と同じ面積を定める必要がある。64、66で示される1つ又はそれ以上の貫通孔がチャック本体42に形成されてい。貫通孔64などの貫通孔の内の1つは、第1の凹部52を側面50と流体連通して配置する。貫通孔66などの残りの貫通孔は、第2の凹部54を側面50と流体連通して配置する。
【0020】
貫通孔64が同様に第2の側48と第1の凹部52との間に延びることができる点は理解されるべきである。同様に、貫通孔66は、第2の側48と第2の凹部54との間に延びることができる。求められているのは、貫通孔64、66が、ポンプシステム70のような圧力制御システムと流体連通した凹部52、54それぞれの配置を容易にすることである。
【0021】
ポンプシステム70は、凹部52、54の圧力を互いに独立して制御するために1つ又はそれ以上のポンプを含むことができる。詳細には、チャック本体42に取り付けられたときに、テンプレート26は、第1の支持領域58と第2の支持領域60に載り第1の凹部52と第2の凹部54を覆う。第1の凹部52とその上に重なり合うテンプレート26の一部分44aは、第1のチャンバ52aを形成する。第2の凹部54とその上に重なり合うテンプレート26の一部分44bは、第2のチャンバ54aを形成する。ポンプシステム70は、第1のチャンバ52aと第2のチャンバ54a内の圧力を制御するよう動作する。詳細には、圧力は、チャック本体42と共にテンプレート26の位置を維持し、避けられない場合には、重力の力によるチャック本体42からテンプレート26の分離を低減させるように第1のチャンバ52aにおいて設定される。第2のチャンバ54aにおける圧力は、テンプレート26の形状を調整することによって、とりわけインプリンティング中に発生するテンプレート26のゆがみを低減させるために、第1のチャンバ52aの圧力とは異なるようにすることができる。例えば、ポンプシステム70は、インプリンティング層34がモールド28に接触する結果として生じるどのような上向きの力Rをも補償するために、チャンバ54aにおいて正の圧力を加えることができる。加えて、ポンプシステム70は、インプリンティング層34がモールド28に接触する結果として生じるどのような上向きの力Rをも補償するために、チャンバ54aに正の圧力を加えることができる。このようにして、側46の異なる領域間の圧力差が生成され、そのため、避けられない場合には、力Rによりテンプレート26、従ってモールド28の湾曲が減衰される。テンプレート26に結合されるのは、Y方向が図8の平面に入る条件の下で、テンプレートの寸法をX方向とY方向で変更する手段である。寸法を変更するための手段は、アクチュエータ装置72として概略的に示されている。
【0022】
図8、11、12を参照すると、本例ではアクチュエータ装置72が、チャック本体42の両側に取り付けられた第1の本体74と第2の本体76とを含み、その全てが屈曲システム18cに取り付けられる。本体74と76の内の少なくとも1つは、74aとして本体74に示される1つ又はそれ以上のチャンバを含む。チャンバ74a内に配置されるのはアクチュエータアームである。アクチュエータアーム74bの第1の部材74cは、本体74に接続されて軸74dの周りで往復動する。第1の部材74cは、軸74dからZ方向に沿って延びて第2の部材74eで終端する。第2の部材74eは、第1の部材74cからX方向に沿って延びて接触部材74fで終端する。少なくとも1つのブラダー(浮嚢)がチャンバ74a内に配置される。本例では、2つのブラダー78a、78bが、第1の部材74cの両側のチャンバ内に配置される。詳細には、ブラダー78aは、本体74の第1の側壁74gと第1の部材74cとの間に配置され、ブラダー78bは、本体の第2の側壁74hと第1の部材74cとの間に配置される。ブラダー78a、78bの各々は、流体の導入に応答して選択的に変化することができる容積を有する。このために各ブラダー78a、78bはポンプ70と流体連通する。
【0023】
接触部材74fに対向して配置されるのは接触部材76fであり、距離D1だけ離間して配置される。接触部材76fは本体76と相対的に移動するように結合される必要はない。従って、接触部材76fは、本体76に固定的に取り付けることができる。しかしながら図示のように、接触部材は、アクチュエータアーム76の第2の部分に接続されて示され、アクチュエータアーム74bの第1の部材76cは、軸76dの周りで往復動するように本体76に接続されている。第1の部材76cは、軸76dからZ方向に沿って延びて第2の部材76eで終端する。第2の部材76eは、第1の部材76cからX方向に沿って延びて接触部材76fで終端する。少なくとも1つのブラダーが、チャンバ76a内に配置される。本例では、2つのブラダー80a、80bが第1の部材76cの両側上のチャンバ76a内に配置される。詳細には、ブラダー80bは、本体76の第1の側壁76gと第1の部材76cとの間に配置され、ブラダー80bは、本体の第2の側壁76hと第1の部材76cとの間に配置される。ブラダー80a、80bの各々は、そこへの流体の導入に応答して選択的に変化する容積を有する。このためには、各ブラダー80a、80bは、ポンプシステム70と流体連通される。
【0024】
動作中、テンプレート26は接触部材間に配置される。通常距離D1は、接触しているテンプレート26の周縁表面26aの対向する領域間の距離よりもわずかに小さく設定される。このようにしてテンプレート26は、圧縮性の予荷重されているものとして説明される。テンプレート26を圧縮するために、ブラダー78a、80aの1つ又は両方を膨らませ、その容積を増大させることができる。ブラダー78aを膨らませると、アクチュエータアーム74bが軸74dの周りで側壁74hに向かって移動し、これにより距離D1の大きさが縮小する。ブラダー80aを膨らませると、アクチュエータアーム76bが軸76dの周りで側壁76hに向かって移動し、これにより距離D1の大きさが縮小する。テンプレート26上の圧縮力を低減させるために、ブラダー78a、80aの容積を低減させ公称サイズに戻すことができる。テンプレート26が圧縮予荷重されず、及び/又はアクチュエータ装置72から容易に結合解除することができるように距離D1を広げるためには、ブラダー78b、80bの1つ又は両方を膨張させることができる。ブラダー78bを膨張させると、アクチュエータアーム74bが軸74dの周りで側壁74gに向かって移動するようになり、これにより距離D1の大きさが増大する。ブラダー80bを膨張させると、アクチュエータアーム76bが軸76dの周りで側壁76gに向かって移動するようになり、これにより距離D1の大きさが増大する。また、ブラダー78b、80bの膨張は、ブラダー78a、80aの容積が減少するときに生じる。ブラダー78b、80bの1つ又はそれ以上を膨らませてブラダー78b、80bの1つ又は両方を収縮させる比率を適切に制御することにより、基板を圧縮予荷重状態に戻すのに必要な時間を短縮させることができる。
【0025】
図11、図12の両方を参照すると、大きな圧縮力が周縁表面26aに加えられたときに、側壁74g、76gに対して加えられた力に関係する動作中に問題が発生した。このような状況では、ブラダー78aの膨張は側壁76gに加えられる力を作用させ、ブラダー80aの膨張は側壁76gに力を作用させた。側壁74gと76gの1つ又は両方に働いた力は、チャック本体42に対する曲げモーメントを生じさせ、これがテンプレート26に伝達された。理想的には、テンプレート26は純粋に圧縮力を受けることあり、曲げ力は、完全に排除できない場合には実質的に最小にされる。基板に対する曲げ力は、パターンのゆがみを生じさせる点で問題がある。前述の曲げモーメントを減少させるために圧縮リング79が設けられる。圧縮リング79は領域81を取り囲み、領域81に面する表面79aを含む。本体74、76は表面79aに接続され、互いに向き合いて配置される。このようにして、ブラダー78aによって側壁74g上に作用される力は、本体74と反対側に配置された圧縮リング79の領域上に同じ大きさで反対向きの力をもたらす。同様に、ブラダー80aによって側壁76g上に作用される力は、本体76と反対側に配置された圧縮リング79の領域上に同じ大きさで反対向きの力をもたらす。圧縮リング79の効果を最大にするために、その中立軸79aがテンプレート26の中立軸Aと密接に位置合わせされる。
【0026】
更に、テンプレート26を拡げるためにアクチュエータ装置72を使用することが可能である。このためには、接触部材74f、76fが、周縁表面26aに固定的に取り付けられる。これは、例えば接着剤を使用することにより達成することができる。次に、第2の部材74e、76eは、例えばねじ結合及び/又は接着剤によってそれぞれ接触部材74f、76fに結合される。ブラダー78b、80bの1つ又は両方を膨張させることによってテンプレート26に張力が加えられる。
【0027】
本発明の設計に関する利点は、アクチュエータ装置72全体が、モールド表面28cが横たわる平面から離間して配置されるようにモールド28の一方側上に横たわって位置付けられることである。これは、インプリントプロセスの間に図5に示されるアクチュエータ装置72の構成部品とウェハ30との間の接触を回避するのに有益である。加えて、比較的長く堅固な部材74c、76cを備えることによって、ブラダー74a、74b、76a、76bにより力を作用させることができる領域が実質的に増大する。これは、接触部材74f、76fによって周縁表面76aに加えられる単位面積当たりの力を容易に増大させる。接触部材74fによって作用される単位面積当たりの力の増加は、2つの領域、すなわち、接触部材74fが力を作用させる周縁表面26aの領域と、ブラダー78a、78bの1つが力を作用させる第1の部材74fcの領域との比の関数である。同様に、接触部材76fによって作用される単位面積当たりの力の増幅は、2つの領域、すなわち、接触部材76fが力を作用させる周縁表面26aの領域と、ブラダー80a、80bの1つが力を作用させる第1の部材76cの領域との比の関数である。
【0028】
ブラダー78a、78b、80a、80bは、例えば、その上に接触している表面粗さに起因して、アクチュエータアーム74b、76bに対する局所的な力の集中を避ける追加の利点を提供する。詳細には、アクチュエータアーム74b、76bの表面粗さは、ブラダー78a、78b、80a、80bによってそこに加えられた力の不均一な分布を生じる場合がある。その結果、ブラダー78a、78b、80a、80bによって生成された力の局所的な表面集中が存在する可能性があり、これが非線形圧縮を生じる場合がある。ブラダー78a、78b、80a、80bは、避けられない場合には、接触が行われる領域の形状をとる柔軟な材料から形成することによって、この問題を軽減させることができる。結果として、接触領域全体にわたり均一な分布の力が作用される。同様の理由から、接触部材74f、76fを柔軟な材料で形成し、その結果、該接触部材が、それに接触するようになる周縁表面26aの輪郭に適合する輪郭を形成するようになることは、望ましい。
【0029】
柔軟なブラダー78a、78b、80a、80bの使用によって得られる追加の利点は、接触部材74f、76fと接触するようになる周縁表面26aの領域全体にわたるあらゆる非平面性及び/又は粗さ(以下では表面異常と呼ぶ)に対しても補償されることである。詳細には、ブラダー78a、78b、80a、80bは、接触部材74f、76fによって作用された何らかの曲げモーメントから生じる、第1の部材74c、76cのどのようなゆがみにも合致することができる。あらゆる表面異常との適合性を更に高めるために、本体74は、174f、274f、374f、474fとして示された複数の接触部材を含むことができ、これらの各々は、アクチュエータアーム74bに関連して上記で考察された本体74に装着されている別個のアクチュエータアーム(図示せず)に取り付けられる。ブラダー78a、78bは、接触領域74fに関連して上記で考察されたように接触部材の移動を容易にすることができる。同様に本体76は、176f、276f、376f、476fとして示された、複数の接触部材を含むことができ、その各々は、アクチュエータアーム76bに関連して上記で考察されように、本体76に装着された別個のアクチュエータアーム(図示せず)に取り付けられる。ブラダー80a、80bは、接触領域76fに関連して接触部材176f、276f、376f、476fの移動を容易にすることができる。
【0030】
図12及び図14を参照すると、複数の接触部材174f、274f、374f、474f、176f、276f、376f、476fの移動にわたって独立制御を可能にすることによって、表面異常に関する柔軟性を更に達成することができる。このためには、ブラダー78aは、複数のブラダー178a、278a、378a、478aと置き換えることができ、これらの各々は、ポンプシステム70と流体連通している。複数のブラダー178a、278a、378a、478aの各々は、接触部材174f、274f、374f、474fの1つを移動させるために結合され、これらの接触部材は、移動させるために残りのブラダー178a、278a、378a、478aが結合された接触部材174f、274f、374f、474fとは異なる。同じ理由により、ブラダー80aは、複数のブラダー180a、280a、380a、480aと置き換えることができ、これらの各々は、ポンプシステム70と流体連通している。ブラダー180a、280a、380a、480aの各々は、接触部材176f、276f、376f、476fの1つを移動させるために結合され、これらの接触部材は、移動させるために残りのブラダー180a、280a、380a、480aが結合された接触部材176f、276f、376f、476fとは異なる。上記では、複数のブラダーと交換されるブラダー78a及び78bに関して考察してきたが、ブラダー78b及び80bも同様に複数のブラダーと置き換えて、テンプレート26に張力が加えられたときに接触部材174f、274f、374f、474f、176f、276f、376f、476fにわたって独立制御を行うこともできる。
【0031】
複数の接触部材174f、274f、374f、474f、176f、276f、376f、476fの移動に対して独立制御を提供する別の利点は、テンプレート26の異方性熱膨張によって生じる誤差の補償を容易にすることである。従って、テンプレート26の温度の正確な判定を得て、接触部材174f、274f、374f、474f、176f、276f、376f、476fの間に加えられた適正な圧縮を求めるために、そこから導出される情報を含めることは、望ましい。
【0032】
図12、14、15を参照すると、上記でブラダーの使用を考察してきたが、ブラダー78a、78b、80a、80b、178a、278a、378a、478a、180a、280a、380a、480aのいずれかを圧電アクチュエータと置き換えることができ、その4つが、500、502、504、506として示される。500a、502a、504a、506aで示される各々間の接触領域は、接触領域500a、502a、504a、506aの境界に対して周縁表面26と共に屈曲することが許容される。このためには、圧電アクチュエータの各々は、それぞれ屈曲部500b、502b、504b、506bを介して本体76に結合される。相乗的に動作させると、圧電アクチュエータ500、502、504、506を用いて、表面の異常を補償することができ、ブラダー178a、278a、378a、478aを用いて、チャック本体42に結合された異なる温度に対する大きな平均誤差を補償することができる。これは、機械座標フレームに対するテンプレート26の芯合わせの維持を容易にする。
【0033】
圧電アクチュエータは複数のブラダー178a、278a、378a、478aと組み合わせて示されているが、圧電アクチュエータとブラダーのどのような組み合わせもアクチュエータ装置72で使用することができる。例えば、1つだけの圧電アクチュエータを1つの本体(例えば本体74)に対して使用することができ、本体76は、固定的に取り付けられるか、或いは図11、12、13に示されたブラダーの組み合わせのいずれかを含む1つ又はそれ以上の接触部材と接触する。同様に、圧縮装置に関連する全てのブラダーは、圧電アクチュエータと置き換えることが可能である。
【0034】
図11を参照すると、追加のペアの接触部材73、75を含み、これらの間の距離D2を、距離D1が変更された方向に直交する方向で変化させることが望ましい。このようにして、テンプレート26の寸法は2つの寸法において変化させることができる。これはポワソン効果を克服する上で特に有益である。ポワソン効果はテンプレート26の線形結合を生じさせる可能性があり、これは距離D1とD2の両方を変化させるためにアクチュエータの起動を必要とする場合がある。詳細には、ポワソン比は、テンプレート26のX方向に与えられた圧縮歪みに対するテンプレート26のY方向とZ方向に生じた引張り歪みの比率である。標準的な数値は0.1−0.4の範囲である。テンプレート26が石英ガラスで形成されている場合には、その比率は約0.16である。従って、純粋にX方向の寸法変化は、すなわちY方向の寸法変化が必要とされない場合では、距離D1とD2の両方を変更してポワソン効果を補償するために、アクチュエータの起動を必要とする場合がある。アクチュエータ装置72に関する上述の構成のいずれかでは、テンプレート26に力を加えて、テンプレート26の寸法を変更させ、図2に示されたインプリンティング層34に記録されたパターンのゆがみを低減させることができる。
【0035】
詳細には、インプリンティング層34に記録されたパターンのゆがみは、とりわけ、インプリンティング層34とウェハ30の寸法の変動により生じる可能性がある。ひとつには熱的変動に起因する可能性のあるこれらの寸法の変動、並びに上記処理段階における不正確さは、一般に倍率誤差/振れ誤差と呼ばれるものをもたらす。倍率誤差/振れ誤差は、原パターンが記録されることになるウェハ30の領域が原パターンの領域を超えるときに生じる。更に、倍率誤差/振れ誤差は、原パターンが記録されることになるウェハ30の領域が原パターンの領域よりも小さいときに生じる可能性がある。倍率誤差/振れ誤差の有害な影響は、図6に示されるパターン形成された表面32aと重なり合ってインプリンティング層124として示された多層のインプリントパターンを形成するときに悪化する。単一ステップの完全なウェハインプリンティング及びステップアンドリピートのインプリンティングプロセスの両方において倍率誤差/振れ誤差に直面して2つの重なり合うパターンを適正に位置合わせすることは困難である。
【0036】
図16及び図17を参照すると、ステップアンドリピートプロセスは、モールド28上に原パターンが記録されることになるウェハ30上でa−lとして示される複数の領域を定める段階を含む。モールド28上の原パターンは、モールド28の表面全体と同一の広がりを有してもよく、或いは単にその副部分に配置することもできる。本発明は、ウェハ30に面するモールド28の表面と同一の広がりを有する原パターンに関連して考察する。ステップアンドリピートプロセスの適正な実行には、モールド28の領域a−lの各々との適正な位置合わせを含む。このためには、モールド28は、「+」符号で示される位置合わせマーク114aを含むことができる。領域a−lの1つ又はそれ以上は基準マーク110aを含む。位置合わせマーク114aが基準マーク110aと適正に位置合わせされることを確保することによって、モールド28をその上に重なり合う領域a−lの1つと適正に位置合わせすることが確保される。このためには、機械ビジョン装置(図示せず)を使用して、位置合わせマーク114aと基準マーク110aとの間の相対的な位置合わせを感知することができる。本例では、位置合わせマーク114aが基準マーク110aと重なり合うと適正な位置合わせが表示される。倍率誤差/振れ誤差が導入されることで、適正な位置合わせが極めて困難になる。
【0037】
しかしながら、本発明の1つの実施形態によれば、避けられない場合には、モールド28とウェハ30との間で相対的な寸法の変動を生じさせることによって倍率誤差/振れ誤差が低減される。詳細には、ウェハ30の温度は、領域a−lの1つがモールド28上の原パターンの領域よりもわずかに小さな領域を定めるように変えられる。その後、図17に示される互いに対して横方向に配向された矢印F1とF2で示すように、アクチュエータ装置72を使用してモールド28に順に伝達される機械的な圧縮力に対し図8に示されたテンプレート26を曝すことによって、倍率誤差/振れ誤差についての最終的な補償が実行される。このようにして、原パターンの領域は、その上に重なり合う領域a−lの範囲と同一の広がりを有するようにされる。
【0038】
しかしながら、図5及び図8を参照すると、テンプレート26を圧縮力に曝すことにより、撓み作用によってテンプレートの形状が調整される。テンプレート26の撓みはまた、インプリンティング層34にインプリントされたパターンにゆがみを生ぜさせる場合がある。テンプレート26の撓みに起因するパターンのゆがみは、避けられない場合には、テンプレート26の撓みを制御して所望の方向で生じるようにアクチュエータ装置72を位置付けることにより低減させることができる。本例では、アクチュエータ装置72は、テンプレート26を圧縮し、力Rに平行で反対方向に曲がるように位置付けられる。このようにテンプレート26の撓みを制御することによって、チャッキングシステム40を撓み力Bに逆らうように使用して、モールド28を例えば弓形、平面、及び同様のものなどの所望の形状になるように設定することができる。このためにポンプシステム70を使用してチャンバ54aを適切に加圧することができる。例えば、撓み力が力Rより大きいと仮定すると、ポンプシステムは、撓み力Bに逆らうのに十分な真空でチャンバ54aを真空引きするのに使用されることになる。撓み力Bが力Rよりも弱い場合には、ポンプシステム70は、モールド28の平面性、又は他の任意の所望の形状を維持するのに適切にチャンバ54aを加圧するよう使用される。力RとBの演繹的知識を用いて正確な圧力レベルを求めることができ、その後、チャンバ52a、54aを適切なレベルまで加圧するためにポンプシステム70に含めることができるプロセッサ(図示せず)により解析することができる。同様に、力RとBは、公知の技術を使用して動的に感知することができ、その結果、テンプレート26を所望の形状に維持する動作中に、チャンバ52a、54a内の圧力を動的に設定することができる。付加される利点は、チャンバ52a、54aの1つ又は両方の圧力を正の圧力に設定することができ、これによりチャック本体42からテンプレート26の取り外しが容易になることである。これはまた、プロセッサの制御又は手動によって達成することができる。
【0039】
図8を再度参照すると、アクチュエータ装置72を用いてテンプレート26を圧縮することで、テンプレート26と支持領域58、60との間の相対動きがX及びY軸に沿って生じる。従って、支持領域58、60は、前記テンプレート26の輪郭に共形であるように適合され且つX軸とY軸に沿った変形が生じにくい材料で形成された表面領域58a、60aをそれぞれ有することが望ましい。このようにして、表面領域58a、60aは、X及びY方向でのチャック本体42に対するテンプレート26の相対移動に耐性がある。
【0040】
図8及び図18を参照すると、別の実施形態において、チャック本体142は、第1の支持領域158と第2の支持領域160との間に延びる1つ又はそれ以上の壁すなわちバッフル(142a、142b、142c、142dとして示された)を含む。この方法では、壁/バッフル142a、142b、142c、142dは、テンプレート26がその上に重なり合って置かれると、副チャンバとして機能する複数の副領域152a、152b、152c、152dに陥凹部152を分割する。副チャンバ152a、152b、152c、152dは、流体密封にすることができ、ポンプシステム70と流体連通して配置する貫通孔(図示せず)を各々内に有することになる。代替的として、或いはこれと共に、副チャンバ152a、152b、152c、152dは、テンプレート26が重なり合って配置されると流体密封チャンバを形成することができない。むしろ、壁142a、142b、142c、142dは、全体にわたって流体を移送するためのバッフルとして機能するようにテンプレート26から離間して配置されることになる。その結果として、ポンプシステム70によって適切な圧力レベルを陥凹部152に供給することで、副チャンバ152a、152b、152c、152d間に要求通りに圧力差を与えることができる。
【0041】
図2及び図18の両方を参照すると、壁/バッフル142a、142b、142c、142dのこの構成の場合、副領域152a、152b、152c、152dは、同時に異なる圧力レベルを備えることができる。結果として、インプリンティング層34から引き離されたときにテンプレート26に作用する力の量は、テンプレート26の表面にわたって変化する可能性がある。これは、インプリンティング層34からのテンプレート26の片持ち又は剥離を可能にし、これにより、インプリンティング層34からテンプレート26を分離する際にインプリンティング層34にゆがみ又は欠陥が形成されるのを軽減する。例えば、副チャンバ152bは、残りの副チャンバ152a、152c、152dに関連する圧力よりも大きい設定圧力を有することができる。結果として、距離「d」が増大すると、副チャンバ152a、152c、152dと重なり合うテンプレート26の部分が受ける引張り力は、副チャンバ152bと重なり合うテンプレート26の部分が受ける引張り力よりも大きい。従って、副チャンバ152a、152c、152dと重なり合うテンプレート26の部分において「d」が増大する割合は、副チャンバ152bと重なり合うテンプレート26の部分において「d」が増大する割合と比較して加速され、前述の片持ち効果を提供する。
【0042】
図19に示された更に別の実施形態では、チャック本体242が、外側の陥凹部252の天底面252aから突出する複数のピン242aを含む。ピン242aは、真空によってチャック本体242上に保持されたウェハ(図示せず)に対する機械的支持を提供する。これは、支持領域258、260が、その支持領域258、260に載っているウェハ(図示せず)の表面(図示せず)と完全に一致する材料から形成された表面領域258a、260aをそれぞれ有することを可能にする。このようにして、表面領域258a、260aは、例えばウェハ(図示せず)の表面(図示せず)と表面領域258a、260aとの間に粒体状物質が存在する場合のような、極端な表面変化が存在する状態でウェハ(図示せず)と流体密封を形成する。ウェハ(図示せず)のZ方向の機械的支持は、表面領域258a、260aによって提供される必要はない。この支持は、ピン242aが提供する。このためには、ピン242aは通常、断面が円形の剛体ポストである。
【0043】
図16、図17、図20を参照すると、動作中、ステップ200でウェハ30のX−Y平面の精密な測定が行われる。これは、機械ビジョン装置(図示せず)と公知の信号処理技術を使用してウェハ30上に存在する全体の位置合わせ基準110bを感知することによって達成することができる。ステップ202で、領域a−lの1つの範囲がモールド28上の原パターンの範囲よりもわずかに小さくなるように、ウェハ30の温度を変動させる、すなわち上昇又は低下させる。温度の変動は、ウェハ30が載っている温度制御チャック又は架台(図示せず)を使用して実現することができる。領域a−lの各々の範囲は、2つの同一線上にある全体の位置合わせ基準110b間の距離の変化を測定することによって求めることができる。
【0044】
詳細には、X又はY軸の一方に沿って同一線上にある2つの全体の位置合わせ基準110b間の距離の変化が求められる。その後、この距離の変化は、X−軸に沿ったウェハ30上の隣接する領域a−lの数によって除算される。これは、X−軸に沿ったウェハ30の寸法変化に起因する領域a−lの範囲の寸法変化を与える。必要であれば、Y−軸に沿ったウェハ30の寸法変化に起因する領域a−lの範囲の変化を求めるために、同じ計測を行ってもよい。しかしながら、ウェハ30の寸法変化は2つの直交するXとYで均一であると仮定することもできる。
【0045】
ステップ204で、圧縮力F1とF2がモールド28に加えられ、パターンと重なり合う領域a−lの1つの範囲と同一の広がりを持つ原パターンの領域が設定される。これは、機械ビジョン装置(図示せず)と公知の信号処理技術を使用してリアルタイムに行い、位置合わせマーク114aの2つ以上が基準マーク110aの2つ以上と何時位置合わせされるかを判定する。ステップ206で、適正な位置合わせが実現されて倍率誤差/振れ誤差が低減された後で、無効にされない場合には、モールド28と重なり合う領域a−l内に原パターンが記録され、記録パターンを形成する。ウェハ30又はモールド28のどちらも寸法変化が全ての方向で均一ではない場合があるので、圧縮力F1とF2の大きさが同じである必要はない。更に、倍率誤差/振れ誤差は、X−Y方向の両方で同一にすることはできない。結果として、圧縮力F1とF2は、これらの異常を補償するために異なるものとすることができる。更に倍率誤差/振れ誤差をより大幅に減少させることを確保するために、モールド28の寸法変化は、モールド28が図6に示されたインプリンティング層124と接触後に開始することができる。しかしながらこれは必須ではない。
【0046】
図6、図16、図17を再度参照すると、その上に重なり合う領域a−lとのモールド28の位置合わせは、モールド28がインプリンティング層124と離間して配置された状態で行うことができる。全体のウェハ30にわたり倍率誤差/振れ誤差が一定であることが分かっている場合には、原パターンが記録されている各領域a−lに対して力F1とF2の大きさを維持することができる。しかしながら、倍率誤差/振れ誤差が1つ又はそれ以上の領域a−lに対して異なると判定される場合には、原パターンが記録されている各領域a−lに対して図15に示されたステップ202、204を開始する。ウェハ30とモールド28の間で行うことができる相対的な寸法変化には限界があることに留意されたい。例えば、領域a−lの範囲は、モールド28が圧縮力F1とF2に曝されたときに、モールド28の構造上の一体性を損なうことなくモールド28上のパターンが同一の広がりを持つ領域を定めることができるように適切な寸法のものでなければならない。
【0047】
図5及び図21を参照すると、本発明の別の実施形態によれば、ステップ300で、X−Y平面内のウェハ30の正確な計測が開始される。ステップ302では、モールド28と重なり合う領域a−lの1つの寸法が求められる。ステップ304で、モールド28と重なり合う領域a−lの1つの範囲がモールド28上のパターンの範囲よりも大きいか否かが判定される。大きい場合には、プロセスはステップ306に進み、大きくない場合には、プロセスはステップ308に進む。ステップ308で、モールド28は、その上に重なり合う領域a−lと接触するように配置され、必要な圧縮力F1とF2の大きさが求められ、モールド28に加えられて、パターンの範囲がこの領域a−lの範囲と同一の広がりを持つことが保証される。ステップ310で、モールド28に圧縮力F1とF2が加えられる。その後で、モールド28は、モールド28と重なり合う領域a−lから離間して配置され、プロセスはステップ312に進み、そこで原パターンが記録されるウェハ30上に何らかの領域a−lが残っているかどうかが判定される。領域が残っている場合には、プロセスはステップ314に進み、そこでモールドは次の領域と重なり合うように配置され、プロセスはステップ304に進む。残っていない場合には、プロセスはステップ316で終了する。
【0048】
ステップ304でモールド28と重なり合う領域a−lがパターンの範囲よりも大きな範囲を有していると判定される場合には、プロセスは306に進み、そこでモールド28の温度が変えられ、モールドの拡大がもたらされる。本実施形態では、モールド28はステップ306で加熱され、その結果、パターンは、その上で重なり合う領域a−lの範囲よりもわずかに大きくなる。次に、プロセスはステップ310に続く。
【0049】
上述の本発明の実施形態は例示的なものである。本発明の範囲内に留まりながら上述の開示に対して多くの変更及び修正を行うことができる。例えば、チャック本体構造体を正の流体圧力と組み合わることによって形成された全てのチャンバを加圧することで、基板をチャック本体から迅速に解放することができる。加えて、上述の実施形態の多くは、重合可能な材料のビーズを堆積させることによるインプリンティング層の形成を使用しない既存のインプリント・リソグラフィプロセスで実施することができる。本発明の様々な実施形態が使用することができる例示的なプロセスは、全体が引用により本明細書に組み込まれる米国特許第5,772,905号に開示されたホットエンボス加工を含むことができる。付加的に、本発明の実施形態の多くは、Chou他による、「シリコンのナノ構造体の超高速ダイレクトインプリンティング」2002年6月、Nature、Col.417、835−837ページで記載された型式のレーザ利用のダイレクトインプリンティング(LADI)加工を使用することができる。従って本発明の範囲は、上述の説明に関して判定されるべきではなく、添付の請求項並びにこれらの均等物の全範囲に関して判定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明によるリソグラフィシステムの斜視図である。
【図2】図1に示されたリソグラフィシステムの概略立面図である。
【図3】重合され架橋される前に図2に示されたインプリンティング層が構成される材料の概略図である。
【図4】放射に曝された後の図3に示された材料が変えられる架橋ポリマー材料の概略図である。
【図5】インプリンティング層のパターン形成後、図1に示されたインプリンティング層から離間して配置されたモールドの概略立面図である。
【図6】第1のインプリンティング層のパターンがその中に転写された後の図5に示された基板の頂上に配置された追加のインプリンティング層の概略立面図である。
【図7】図1に示されたプリントヘッドの詳細斜視図である。
【図8】本発明によるチャックシステムの断面図である。
【図9】図7に示されたインプリントヘッドの分解組立図である。
【図10】図8に示されたチャック本体の底部平面図である。
【図11】テンプレートの寸法を変更するために使用される図8に示されたアクチュエータ装置の斜視図である。
【図12】図11に示されたアクチュエータ装置の線12−12に沿った断面図である。
【図13】第1の代替実施形態に従って図12に示されたアクチュエータ装置の底面図である。
【図14】第2の代替実施形態に従って図13に示されたアクチュエータ装置の底面図である。
【図15】第3の代替実施形態に従って図13に示されたアクチュエータ装置の底面図である。
【図16】インプリンティング層が配置される図2、5、及び6に示されたウェハの平面図である。
【図17】転写領域の1つにおけるモールドの位置を示す図16の詳細図である。
【図18】代替実施形態に従って図8に示されたチャック本体の底部平面図である。
【図19】第2の代替実施形態に従って図8に示されたチャック本体の断面図である。
【図20】本発明に従ってインプリント・リソグラフィ技術を使用して形成されたパターン内のゆがみを低減させる方法を示すフロー線図である。
【図21】本発明の第2の実施形態に従ってインプリント・リソグラフィ技術を使用して形成されたパターン内のゆがみを低減させる方法を示すフロー線図である。
【符号の説明】
【0051】
18c インプリントヘッド、26 テンプレート、74、76 本体、74f、76f 接触部材、79 圧縮リング、79a 表面、81 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する表面を有し、その間に延びて周縁表面となる側面を備えたテンプレートの寸法を変更するためのシステムにおいて、
互いに向き合って、ある距離だけ間隔を置いて配置されてペアとなっている接触部材をそれぞれが有する第1及び第2の本体であって、該第1の本体がアクチュエータアームと該アクチュエータアームに隣接して配置されたチャンバとを含み、前記接触部材のペアの1つが前記アクチュエータアームの移動に応答して移動するよう前記アクチュエータアームに結合されている第1及び第2の本体と、
前記チャンバ内に位置付けられて可変の容積を有し、前記容積の変化に応答して前記アクチュエータアームが移動し前記距離を変化させるよう前記第1の本体に結合されているブラダーと、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記接触部材のペアの1つが柔軟な材料で形成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の本体が更に、前記接触部材のペアの1つから追加距離だけ離間して配置された追加の接触部材と追加のアクチュエータアームとを含み、前記追加の接触部材が前記追加のアクチュエータアームに結合され、前記ブラダーが前記チャンバ内に配置されて、前記アクチュエータアームと前記追加のアクチュエータアームの両方が前記容積の変化に応答して移動し前記距離と前記追加距離の両方を変化させるようにすることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
関連する追加の容積を有する追加のブラダーを更に含み、前記本体が、前記接触部材のペアの1つのから追加距離だけ離間して配置された追加の接触部材と追加のアクチュエータアームとを含み、前記追加の接触部材が前記追加のアクチュエータアームに結合され、前記追加のブラダーが前記チャンバ内に配置されて、前記追加のアクチュエータアームが前記容積の変化に応答して移動し、前記距離の変化とは無関係に前記追加距離を変化させるようにすることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記アクチュエータアームは、前記ブラダーが接触するアクチュエータ表面を含み、前記接触部材は前記周縁表面と接触するように適合された接触面を含み、前記接触面に関連する範囲が前記アクチュエータ表面に関連する範囲よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記アクチュエータアームが、前記テンプレートから離間して配置された平面内に位置する軸の周りで往復動をするよう前記第1の本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
ある範囲を取り囲み、該範囲に面した円周表面を有する圧縮リングを更に含み、前記第1及び第2の本体が互いに向き合いて前記円周表面に結合されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ブラダーは、前記チャンバ内に配置されて前記容積の増大に応答して前記距離を増大させることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ブラダーは、前記チャンバ内に配置されて前記容積の増大に応答して前記距離を減少させることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
関連する追加の容積を有する追加のブラダーを更に含み、前記ブラダー及び前記追加のブラダーがブラダーシステムとなり、前記ブラダーは、前記チャンバ内に配置されて前記容積の増大に応答して前記距離を増大させ、前記追加のブラダーは、前記チャンバ内に配置されて前記追加の容積の増大に応答して前記距離を減少させることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
対向する表面を有し、その間に延びて周縁表面となる側面を備えたテンプレートの寸法を変更するためのシステムにおいて、
各々が接触部材を含む本体の第1及び第2のペアを備え、前記接触部材が前記第1のペアの本体と関連付けられた第1のペアの接触部材と前記第2のペアの本体と関連付けられた第2のペアの接触部材とを有し、前記第1のペアの接触部材が互いに向き合いて配置され、前記第2のペアの接触部材が互いに向き合いて配置され、前記第1及び第2のペアの本体の各々の1つの本体がアクチュエータアームと該アクチュエータアームに隣接して配置されたチャンバとを含み、前記ペアの接触部材の1つが前記アクチュエータアームの移動に応答して移動するよう前記アクチュエータアームに結合されており、
前記システムが更に、
前記チャンバ内に位置付けられて可変の容積を有し、前記アクチュエータアームが前記容積の変化に応答して移動し、前記距離を変化させるよう前記第1の本体に結合されているブラダーを備えることを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記1つの本体が更に、前記接触部材のペアの1つから追加距離だけ離間して配置された追加の接触部材と追加のアクチュエータアームとを含み、前記追加の接触部材が前記追加のアクチュエータアームに結合され、前記ブラダーが前記チャンバ内に配置されて、前記アクチュエータアーム及び前記追加のアクチュエータアームの両方が前記容積の変化に応答して移動し、前記距離及び前記追加距離の両方を変化させるようにすることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記追加のアクチュエータアームと接触するための、関連する追加の容積を有する追加のブラダーを更に含み、前記追加のブラダーが前記チャンバ内に配置されて、前記追加のアクチュエータアームが前記追加の容積の変化に応答して移動し、前記距離の変化とは無関係に前記追加距離を変化させるようにすることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1及び第2のペアの各々の前記接触部材の1つが、柔軟な材料で形成されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記アクチュエータアームは、前記ブラダーが接触するアクチュエータ表面を含み、前記接触部材は前記周縁表面と接触するように適合された接触面を含み、前記接触面に関連する範囲が前記アクチュエータ表面に関連する範囲よりも小さいことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記アクチュエータアームが、前記テンプレートから離間して配置された平面内に位置する軸の周りで往復動をするよう前記第1の本体に取り付けられていることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
ある範囲を取り囲み、該範囲に面した円周表面を有する圧縮リングを更に含み、前記第1及び第2のペアの本体が前記円周表面に結合され、前記第1のペアに関連付けられた前記本体が互いに向き合いて配置され、前記第2のペアに関連付けられた前記本体が互いに向き合いて配置されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
対向する表面を有し、その間に延びて周縁表面となる側面を備えたテンプレートの寸法を変更するためのシステムにおいて、
前記システムが、
離間して配置された接触部材のペアを含み、該離間して配置された接触部材のペアの間で前記周縁表面を圧縮する圧縮装置を備え、
前記離間して配置された接触部材のペアの1つが前記周縁表面の形状と適合する材料で形成されていることを特徴とするシステム。
【請求項19】
前記圧縮装置が、前記周縁表面を前記接触部材間で圧縮させる力を生成する発生器と、前記接触部材のペアの1つに対する単位面積当たりの力の量を増大させる力増幅器とを更に含むことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記圧縮装置が、
互いに向き合ってある距離だけ間隔を置いて配置されてペアとされた接触部材をそれぞれが有する第1及び第2の本体であって、前記第1の本体がアクチュエータアームと該アクチュエータアームに隣接して配置されたチャンバとを含み、前記接触部材のペアの1つが前記アクチュエータアームの移動に応答して移動するよう前記アクチュエータアームに結合されている第1及び第2の本体と、
前記チャンバ内に位置付けられて可変の容積を有し、前記容積の変化に応答して前記アクチュエータアームが移動し、前記距離を変化させるよう前記第1の本体に結合されているブラダーと、
を更に含むことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記アクチュエータアームは、前記ブラダーが接触するアクチュエータ表面を含み、前記接触部材は前記周縁表面と接触するように適合された接触面を含み、前記接触面に関連する範囲が前記アクチュエータ表面に関連する範囲よりも小さいことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記アクチュエータアームが、前記テンプレートから離間して配置された平面内に位置する軸の周りで往復動をするよう前記第1の本体に取り付けられていることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
ある範囲を取り囲み、該範囲に面した円周表面を有する圧縮リングを更に含み、前記第1及び第2の本体が互いに向き合いて前記円周表面に結合されることを特徴とする請求項20に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2007−535121(P2007−535121A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518977(P2006−518977)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/022454
【国際公開番号】WO2005/006076
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【Fターム(参考)】