説明

ウェットペットフードで熱反応により生成されるフレーバーの嗜好エンハンサーとして無機リン酸塩化合物の使用

本発明は、少なくとも1種の無機リン酸塩化合物、好ましくは少なくとも1種の無機ピロリン酸塩と、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはそのアミノ酸および還元糖前駆体とを含んでなる食用または飲用フード調製物を加熱することによって、向上した嗜好性を有する食用または飲用ウェットペットフードを得る手段および方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用のウェット(wet)食品および飲料で有用な嗜好エンハンサー(palatability enhancer)に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は:
‐少なくとも1種の無機リン酸塩化合物、好ましくは少なくとも1種の無機ピロリン酸塩;および
‐少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはそのアミノ酸および還元糖前駆体;
を含んでなる食用または飲用フード調製物を加熱することにより、向上した嗜好性を有する食用または飲用ウェットペットフードを得るための手段および方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
ペットフード製造業者は、高栄養価、高度の嗜好性および低生産コストを兼ね備えたフードについて絶えずサーチしている。
【0004】
市場で現在入手できるペットフードは、それらの含水率に基づき3グループに分類される:
‐高水分フード(通常、少なくとも50%水分)、その典型例は缶詰フード;
‐ドライまたは低水分フード(通常、15%未満の水分を含む);および
‐セミドライまたは中間フード(典型的には、約15〜50%水分)
【0005】
ドライおよびセミドライペットフードの嗜好性を向上させるための手段および方法がこれまでに報告されてきた。それらのほとんどは、ドライおよびセミドライペットフードの嗜好性を向上させるために、無機ピロリン酸塩、例えばピロリン酸二ナトリウム(1993年2月16日付けで発行された米国特許第5186964号明細書)、ピロリン酸三ナトリウム(2004年12月9日付けで公開された米国特許出願公開第2004/0247741号公報)、ピロリン酸四ナトリウムまたは四カリウム(2001年7月3日付けで発行された米国特許第6254920号明細書;2002年2月26日付けで発行された米国特許第6350485号明細書;2005年8月4日付けで公開された米国特許出願公開第2005/0170067号公報;2005年2月17日付けで公開された米国特許出願公開第2005/0037108号公報)を単独で、または他の風味または味覚ファクターと組み合わせて用いている。これらのドライまたはセミドライ適用に際しては、ピロリン酸塩が加えられた後で熱処理の非必須ステップが行なわれる。更に、ピロリン酸塩と風味または味覚ファクターの嗜好的組合せは、ドライおよびセミドライフード適用の目的では明らかに溶液で用いられていない。
【0006】
しかも、液体ドリンク組成物(80〜99.9%水を含有する)が1995年11月2日付けで公開された国際特許出願公開WO95/28854で開示されている。これらの組成物は、フレーバーの添加で動物の口に合わせられていると記載されている。それらは、ドリンク組成物のpHを調整するために用いられる酸味および嗜好エンハンサー(リン酸塩化合物、例えばピロリン酸塩化合物)も含有している。これらの組成物は、溶解するまで、一番目に保存料、二番目に粉末ビタミン、ミネラル、アミノ酸、炭水化物のブレンド混合物、三番目に液体フレーバーと水を攪拌することにより作られる。一部の態様では、高フルクトースコーンシロップが加えられる(ドッグ飲料のみ)。次いで、リン酸塩化合物を用いてpHが調整され、2〜2.25%の炭酸ガスレベルに達するまで炭酸ガスが加えられる。熱処理の非必須ステップがこれら組成物の製造プロセスに際して行われる。
【0007】
高水分フードは、それらが動物にとり十分な食欲を該フードにもたせられるほど十分なミートまたはシーフードベース物質を含有しているという一般的な前提のせいで、ドライまたはセミドライフードより本来的に口に合うと思われている。しかしながら、市場で現在増加しつつある様々なペットフード製品からみて、ペットフード製造業者は、これらのフードをペットのファーストチョイスにさせるために、一層高い嗜好性を有するペットフードを提供しようと、ますます関心を示すようになっている。
【発明の概要】
【0008】
このように、生産コストを上げず、許容しえない程度まで製造プロセスを複雑化させることもなく、ウェットペットフードおよびペット飲料の嗜好性を増すための手段および方法について、当業界では必要性がある。
【0009】
このような手段および方法は、本発明により初めて提供される。以下で示されているように、これらの手段および方法によれば、高い経費を伴わず製造の面倒な操作も要せずして、非常に満足できる嗜好結果を得られる。
【0010】
第一の側面によれば、本発明は熱処理された嗜好性ウェットペットフードを製造するための方法に関する。
【0011】
第一の態様において、上記の方法は:
a)1)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物と、2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの前駆体とを、ウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)上記の少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの嗜好性が上記の無機リン酸塩化合物により高められている、上記の嗜好性ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる。
【0012】
実際のところ、本発明者らは、無機リン酸塩化合物の存在下で熱反応生成フレーバーの前駆体を加熱する際に、熱反応により生成されるフレーバーの風味性を高められることに意外にも気付いた。
【0013】
第二の態様において、上記の方法は:
a)1)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物および2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーをウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)上記の少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの嗜好性が上記の無機リン酸塩化合物により高められている、上記の嗜好性ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる。
【0014】
第三の態様において、上記の方法は:
a)1)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物および2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよびその前駆体をウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)上記の少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの嗜好性が上記の無機リン酸塩化合物により高められている、上記の嗜好性ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる。
【0015】
このように、本発明者らは、これらのフレーバーを無機リン酸塩化合物と結合させ、得られた結合体を加熱することにより、(熱反応により生成された)なお存在するフレーバーの風味能を高められることを意外にも発見した。
【0016】
本発明の関係では、“熱反応生成フレーバーおよびその前駆体”が同時に用いられるすべての場合において、前駆体は加熱で反応して少なくとも1種の熱反応生成フレーバーを生じるが、これは初めに存在する少なくとも1種のフレーバーと同一でもまたは異なってもよい。もちろん、本発明の主題である方法の最終ステップでは、存在しうるすべての熱反応生成フレーバーに言及している、と理解されねばならない。
【発明の具体的説明】
【0017】
簡潔化の目的で、次のような上記方法の三態様に言及してみる。本発明の第一の側面は:
a)1)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物と、2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体とを、ウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)上記の少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの嗜好性が上記の無機リン酸塩化合物により高められている、上記の嗜好性ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる、熱処理された嗜好性ウェットペットフードの製造方法に関する。
【0018】
更に一般的には、本発明のすべての側面において、“少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体”(“熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体”とも記載される)への言及は、(i)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの前駆体が存在する、または(ii)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーが存在する、または(iii)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの前駆体および少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの双方が存在することを実際には意味する。
【0019】
“熱処理された”という用語を用いるとき、フードが調理され、煮込まれ、焼かれ、蒸され、滅菌されまたはレトルトされることをここでは意味する。
【0020】
“嗜好”および“食欲”という用語は、同義語とみなされるべきである。しかも、“嗜好エンハンサー”および“味覚エンハンサー”(ここでは無機リン酸塩化合物へ言及するときに主に用いられる)という表現は同義である。
【0021】
「向上した嗜好性」(enhanced palatabillity)とは、所定製品の嗜好性が、次のうち少なくとも1つ:(i)無機リン酸塩化合物、(ii)熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーの前駆体(即ち、還元糖またはアミノ酸)、(iii)熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーを欠く同製品の嗜好より高いことを、ここでは意味する。
【0022】
“ウェット”フードとは、該フードが約60%以上の水分、好ましくは約70%以上の水分、更に好ましくは約75%以上の水分であることを、ここでは意味する。
【0023】
典型的には、該フードは約99.9%未満の水分、好ましくは約98%未満の水分である。一部の態様において、該フードは約95%未満の水分、または約90%未満の水分、または更には約85%未満の水分である。他の態様において、該フードは約60〜99.9%水分、好ましくは約70〜98%水分、更に好ましくは約75〜約95%水分である。
【0024】
本発明によると、フードは食用(食品)でもまたは飲用(飲料)でもよい。“飲料”という用語は、ペットによりペロペロなめられるすべての液体および液体調製物、例えばネコ用のミルクを包含している。
【0025】
一つの態様において、該食用フードは“チャンク・イン・X”(chunk-in-X)製品およびローフから選択される。
【0026】
“チャンク・イン・X”製品とは、調製物にチャンクを含んでなるすべての食用フードをここでは意味し(該調製物は、ここで用いられている総称“チャンク・イン・X”との関係で、“X調製物”(X preparation)とも称される)、その古典例はチャンク・イン・ゼリー製品、チャンク・イン・グレービー製品などである。“チャンク・イン・X”製品のこのカテゴリーは、ゼリー、グレービーなどのようなX調製物に含有されるチャンク以外の食用形も包含している。例えば、チャンク以外の形はスライス製品、すりおろし製品などである。
【0027】
ここで用いられている“ローフ”という用語は、ローフのみならず、テリーヌ、パテ、ムースなどと通常称されている食用フードも包含している。
【0028】
特に、該食用フードがローフである場合、前記方法の第二または第三態様を用いることが可能である。これらの場合、ステップa)に際して、1)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物および2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーまたは2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよびその前駆体が加えられる。もちろん、本発明による方法の第一の態様もローフを製造するために有利に用いられる。
【0029】
“チャンク・イン・ローフ”製品は、前記食用フードの両カテゴリーのいずれにも包含される。
【0030】
特に、上記食用フードが“チャンク・イン・X”製品である場合、ステップa)において前記の無機リン酸塩化合物および前記の前駆体および/または前記の少なくとも1種のフレーバーを“X調製物”またはチャンクまたは双方へ加えることが可能である。一部の態様では、前記の無機リン酸塩化合物および前記の前駆体および/または前記の少なくとも1種のフレーバーが、有利にはステップa)で“X調製物”へ加えられる。
【0031】
他の態様において、前記の飲用フードは水、ミルク、ゼリー、グレービー、シーズニングなどから選択される。
【0032】
好ましくは、本発明の関係における“ペット”はネコまたはイヌ、好ましくはネコである。
【0033】
ステップa)の前に、ウェットペットフード調製物および/またはそこに含まれる少なくとも1種の材料が調理され、煮込まれ、焼かれまたは蒸されることもある(これは、調製されるフードが、例えばチャンク・イン・ゼリー、チャンク・イン・グレービーなどである場合である)。これは、フレーバーを生じて、ここでは嗜好エンハンサー(または味覚エンハンサー)として作用する前記の無機リン酸塩化合物によりその嗜好を高めさせる必須ステップである、ステップb)による調製物の更なる加熱を妨げない。好ましくは、この更なる加熱は滅菌またはレトルト滅菌である。一方、ステップa)で用いられるフード調製物は未だ調理され、煮込まれ、焼かれまたは蒸されなくてもよい(これは、調製されるフードが、例えば飲料またはローフである場合である)。
【0034】
ステップa)で用いられるウェットフード調製物は、デンプン質物質(例えば、穀物ベース物質および穀粉)、動物副産物、新鮮動物組織、新鮮魚組織、動物または植物脂肪、シーフードベース物質、ビタミン、ミネラル、保存料、酵素、乳化剤、界面活性剤、テクスチャー剤、着色料などから選択される1種以上の材料を更に含有してもよい。このような追加材料は当業者に周知であり、ウェットフードに応じて適宜に選択される。
【0035】
本発明による方法において、前記のステップa)はフードに応じて当業者により適切に選択された温度で行われる。典型的には、温度は約1〜60℃である。適切な場合、ステップa)の温度は室温である。
【0036】
本発明によると、熱反応にはメイラード反応を含むが、それに限定されない。このような熱反応は当業者に周知である。この点において、これまでに多く記載されてきたメイラード反応は、実際には、還元糖(カルボニル基)およびアミノ酸(遊離アミノ基)からメラノイド化合物への化学的変換を生じる一連の熱反応の第一ステップである。それにもかかわらず、還元糖とアミノ酸とのこの一連の熱反応を実際に伴う非酵素的褐変を表わすためにも、“メイラード反応”(Maillard reaction)と通称されている。そのため、この拡大された意味において、“メイラード反応”は“熱反応”に相当する。
【0037】
ここで用いられている“熱反応”という用語は、アミノ酸および還元糖である出発物資(または前駆体)からメラノイド化合物へ至る化学経路で生じる、あらゆるタイプの熱反応を意味する。これは、ここではたとえ“熱反応”と示されていても、反応条件(時間、温度など、下記参照)に応じて、1つの反応のみよりむしろ一連の熱反応に言及していることを意味する。本発明による“熱反応”はこのように、条件に応じて、メラノイド化合物のみならず、芳香族化合物のような非継続反応性中間体の形成にも至ることがある(熱反応の更なる情報に関しては、J.E.Hodge,Chemistry of browning reactions in model systems,J.Agric.Food Chem.,1953,1:928-943参照)。
【0038】
“少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの前駆体”という表現は、これらの前駆体は前記ステップa)で加えられるのであるが、“前駆体”が少なくとも1種の還元糖と少なくとも1種のアミノ酸とを含んでなることを意味する、と当業者には明らかに理解されている。
【0039】
このように、熱反応によれば、アミノ酸および還元糖を加熱する際に、異なる化学構造を有する様々な化合物を生じさせうる。これら化合物の一部は特別な風味活性を有している。
【0040】
“少なくとも1種の熱反応生成フレーバー”という用語を用いるときは、ここでは熱反応により得られるこれらの様々な風味化合物に関する。これは、1種のフレーバーのみにかぎらず、様々なフレーバーの混合物も存在してよいことを意味する。
【0041】
しかも、食品産業で常用されている一部の風味または味覚ファクターは、典型的には熱反応生成フレーバーを含有することが知られている。例えば、下記実施例7で開示された市販の味覚ファクターを挙げられる。更に一般的には、加工処理で得られた味覚ファクター(例えば、好ましくは事前の加水分解で、熱処理をうけた味覚ファクター)は、典型的には熱反応生成フレーバーを含有している。適切に用いられる加工味覚ファクターの非制限例は、加工家禽/肉消化産物、加工酵母エキス、加工加水分解植物タンパク質などである。したがって、ここで用いられている“少なくとも1種の熱反応生成フレーバー”という用語は、熱反応生成フレーバーを含有するこのような加工風味または味覚ファクターも包含している。
【0042】
熱反応生成風味化合物の数および比率は熱反応の条件に依存する。アミノ酸および還元糖は、一緒に反応させた際に、風味化合物へ全部でもまたは一部のみでも変換されてよいことに、留意する価値がある。したがって、熱反応が生じた後で、反応条件に応じて一部のアミノ酸および還元糖が残留することも生じうる。
【0043】
反応の温度および時間のみならず、前駆体の性質、pH、水分レベルなども、こうして得られるフレーバーの数、タイプおよび比率に影響を与える。
【0044】
本発明によると、ウェットペットフードで有用な少なくとも1種の適切なフレーバー(通常、適切なフレーバーのミックスが実際上得られる)を得るための必須パラメーターには、フード物質の加熱温度、加熱時間条件、水分レベルがある。本発明による適切なフレーバーを得るためのすべての関連パラメーターがここでは詳細に開示されている。
【0045】
前記加熱ステップb)の時間および温度条件は滅菌“プラトー”(plateau)の時間および温度条件に相当し、これは、定格温度に達したらこの温度が滅菌のために所定時間にわたり維持されることを意味する。滅菌“プラトー”はもちろん昇温期より後で降温期より前であり、用いられる滅菌装置の能力に応じて、これらの期は典型的にはできるだけ短かなものである。ステップb)の加熱温度は、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃である。加熱ステップb)は、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間である。
【0046】
還元糖は、好ましくはラクトース、マルトース、グルコースシロップ(またはデキストロース)、フルクトース、マンノース、アラビノース、キシロース、リボースおよびそれらの混合物から選択される。更に好ましくは、少なくともキシロースが用いられる。リボースが更にまたは一方で満足のいくように用いられる。しかしながら、リボースを用いると、フードの高くておそらく法外なコストを招くことになる。加えて、または一方で、グルコースシロップまたはデキストロースは安価で容易に入手できるため、それも好都合に用いられる。一部の態様において、当業者は更にまたは一方で糖蜜を用いることもある。
【0047】
ここで用いられている“アミノ酸”という用語は、もちろん公知の天然アミノ酸20種を包含している。更に好ましくは、ステップa)で用いられるアミノ酸はグリシン、システイン、アスパラギン酸、リシン、トリプトファン、グルタミン酸、フェニルアラニン、イソロイシン、バリン、ロイシン、メチオニン、トレオニンおよびそれらの混合物から選択される。しかも、“アミノ酸”という用語はアミノ酸配列、即ちペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質を包含する。本発明の関係において、“アミノ酸”という用語は、熱で変換、修飾または転換される、あるいは反応媒体中で他の化合物(例えば、還元糖、並びに還元糖およびアミノ酸から誘導される熱反応中間体)と熱処理時に反応する、イオウまたは窒素-ドナー化合物を更に包含している。イオウまたは窒素-ドナー化合物の非制限例としては、チアミン、HS、タウリン、硫黄華などがある。
【0048】
一つの態様では、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体がステップa)において乾燥粉末の形で加えられる。
【0049】
有利には、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体が、ステップa)において、最終フードの約0.05〜3%(w/w)、好ましくは約0.1〜2%(w/w)、更に好ましくは約0.5〜1.8%(w/w)、更に一層好ましくは約0.7〜1.5%(w/w)で加えられる。
【0050】
“最終フード”(final foodstuff)とは、本発明による製造方法の最後に得られるフードをここでは意味する。
【0051】
ここでは無機リン酸塩化合物として無機ピロリン酸塩を用いることが好ましい。無機ピロリン酸塩は、好ましくはアルカリ金属ピロリン酸塩、例えばモノアルカリ金属ピロリン酸塩およびポリアルカリ金属ピロリン酸塩である。
【0052】
式M3n+1(n=2)はアルカリ金属ピロリン酸塩に関する一般式である。Mが一価金属である場合、x+y=n+2。Mが二価金属である場合、x+y=n。一価金属ピロリン酸塩および二価金属ピロリン酸塩が本発明で用いられる。
【0053】
一価アルカリ金属ピロリン酸塩の例としては、ピロリン酸三水素ナトリウム、ピロリン酸三水素カリウム、ピロリン酸水素カルシウム、ピロリン酸水素バリウム、ピロリン酸水素マグネシウムがある。
【0054】
ポリアルカリ金属ピロリン酸塩としては、二アルカリ金属ピロリン酸塩、三アルカリ金属ピロリン酸塩、四アルカリ金属ピロリン酸塩などがある。
【0055】
二アルカリ金属ピロリン酸塩の例は、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸二水素二カリウム、ピロリン酸二カルシウム、ピロリン酸二バリウム、ピロリン酸二マグネシウム、ピロリン酸二マンガン、ピロリン酸二亜鉛である。
【0056】
三アルカリ金属ピロリン酸塩は、例えば、ピロリン酸水素三ナトリウム、ピロリン酸水素三カリウムである。
【0057】
好ましくは、ここで用いられる少なくとも1種の無機リン酸塩化合物は、ピロリン酸二ナトリウム、ピロリン酸三ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸二カリウム、ピロリン酸三カリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四第二鉄およびそれらの混合物から選択される。
【0058】
本発明で用いられるピロリン酸塩は無水でもまたは水和でもよいが、無水ピロリン酸塩が好ましい。
【0059】
式M3n+1(nは3、4、5、....である)を有するポリリン酸塩が本発明で無機リン酸塩化合物として用いられる。当業者はそれにもかかわらず、無機ピロリン酸塩を用いる方を、またはポリリン酸塩を用いるならば、それらを無機ピロリン酸塩と組み合わせる方を好むであろう。
【0060】
一つの態様では、無機リン酸塩化合物がステップa)において乾燥粉末の形で加えられる。
【0061】
有利には、無機リン酸塩化合物(または無機リン酸塩化合物のミックス)が、ステップa)において、最終フードの約0.1〜1%(w/w)、好ましくは約0.3〜0.8%(w/w)、更に好ましくは約0.3〜0.5%(w/w)で加えられる。
【0062】
本発明の第二の側面によると、前記のような方法により得られる熱処理嗜好性ウェットペットフードがここでは提供される。
【0063】
本発明の第三の側面は、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび2)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物を含んでなり、該無機リン酸塩化合物が加熱時に少なくとも1種の該フレーバーの味覚を高める、ウェットペットフードで有用な加熱嗜好性組成物に関する。
【0064】
換言すると、本発明によれば、ウェットペットフードで有用な加熱嗜好性組成物は、1)(i)組成物でうける熱処理に際して適切な前駆体(即ち、還元糖またはアミノ酸)から熱反応により生成された少なくとも1種のフレーバー、または(ii)少なくとも1種の既存熱反応生成フレーバー、または(iii) (i)および(ii)の双方と、2)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物を含んでなり、少なくとも1種の該フレーバーの味覚が加熱時に該無機リン酸塩化合物により高められていた。
【0065】
本発明の加熱組成物は、味覚向上リン酸塩化合物と熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーとの、加熱時に可能とされる相乗作用のせいで、向上した嗜好性を示す。本発明の加熱組成物はこのような相乗的組成物である。
【0066】
第四の側面において、本発明は、少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の存在下で少なくとも1種の還元糖および少なくとも1種のアミノ酸を加熱する際に得られる、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物に関する。
【0067】
他の態様において、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる、ウェットペットフードで有用な該嗜好性組成物は、少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の存在下で、および場合により少なくとも1種の還元糖および/または少なくとも1種のアミノ酸の存在下で、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーを加熱する際に得られる。
【0068】
加熱時に、これらの組成物は上記のような加熱組成物になる。熱反応がフレーバー生成のため適宜に生じるように、少なくとも1種の該還元糖および少なくとも1種の該アミノ酸が少なくとも1種の該リン酸塩化合物の存在下で加熱される。フレーバー生成のための適切な“加熱”条件は前記の通りである。
【0069】
第五の側面によると、本発明は、前記のような方法により熱処理嗜好性ウェットペットフードを製造するための手段として、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物に関する。
【0070】
一方、本発明によると、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物は、前記のような熱処理嗜好性ウェットペットフードを製造するための手段として、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる。
【0071】
第六の側面において、本発明は、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの前駆体および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなり、組成物の嗜好性が加熱時に高められる、ウェットペットフードで有用な加熱用嗜好性組成物に関する。
【0072】
換言すると、加熱用嗜好性組成物は1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーのアミノ酸および還元糖前駆体、および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなり、該組成物の嗜好性が加熱時に高められる。
【0073】
他の態様において、本発明によるウェットペットフードで有用な加熱用嗜好性組成物は1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなり、該組成物の嗜好性が加熱時に高められる。
【0074】
更に他の態様において、ウェットペットフードで有用な加熱用嗜好性組成物は1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよびその前駆体、および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなり、該組成物の嗜好性が加熱時に高められる。
【0075】
換言すると、本発明による第六の側面は、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体、および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる、ウェットペットフードで有用な加熱用嗜好性組成物に関し、該組成物の嗜好性が加熱時に高められる。
【0076】
“加熱時”という表現は、熱反応がフレーバー生成のために適宜に生じるように加熱が行われることを意味する。
【0077】
本発明の第七の側面によると、ウェットペットフードの嗜好性を高めるための方法が提供される。
【0078】
第一の態様において、上記の方法は:
a)1)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物および/または2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの前駆体をウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる。
【0079】
第二の態様において、上記の方法は:
a)1)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物および/または2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーをウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる。
【0080】
第三の態様において、上記の方法は:
a)1)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物および/または2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよびその前駆体をウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる。
【0081】
換言すると、本発明の第七の側面は:
a)1)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物および/または2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体をウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる、ウェットペットフードの嗜好性を高めるための方法に関する。
【0082】
本発明のこの側面に関して、上記のフードは既存でもよく、嗜好性が高められる出発物質である。他の場合に、嗜好性向上フードは初めから製造される。
【0083】
本発明の第八の側面は、熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーの嗜好性を高めるための方法に関する。
【0084】
第一の態様によると、上記の方法は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の該フレーバーの前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する、少なくとも1種の該フレーバーを含んでなる加熱組成物を得る
ことを含んでなる。
【0085】
第二の態様によると、上記の方法は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の該フレーバーへ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する、少なくとも1種の該フレーバーを含んでなる加熱組成物を得る
ことを含んでなる。
【0086】
第三の態様によると、上記の方法は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の該フレーバーおよびその前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する、少なくとも1種の該フレーバーを含んでなる加熱組成物を得る
ことを含んでなる。
【0087】
換言すると、本発明の第八の側面は:
a)1)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の該フレーバーおよび/またはその前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する、少なくとも1種の該フレーバーを含んでなる加熱組成物を得る
ことを含んでなる、熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーの嗜好性を高めるための方法に関する。
【0088】
上記のように、前駆体は少なくとも1種の還元糖および少なくとも1種のアミノ酸を含んでなる。
【0089】
本発明のすべての方法が、もちろんウェットペットフードを製造するために有用である。
【0090】
第九の側面によると、本発明は、ウェットペットフードで有用な、向上した嗜好性を有する加熱組成物を得るための方法に関する。
【0091】
第一の態様において、上記の方法は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の熱生成フレーバーの前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該加熱組成物を得る
ことを含んでなる。
【0092】
第二の態様において、上記の方法は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の熱生成フレーバーへ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該加熱組成物を得る
ことを含んでなる。
【0093】
第三の態様において、上記の方法は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の熱生成フレーバーおよびその前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該加熱組成物を得る
ことを含んでなる。
【0094】
換言すると、本発明の第九の側面は:
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の熱生成フレーバーおよび/またはその前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃、好ましくは約121〜135℃、更に好ましくは約121〜128℃の範囲内の温度で約8〜100分間、好ましくは約10〜80分間、更に好ましくは約20〜75分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する該加熱組成物を得る
ことを含んでなる、ウェットペットフードで有用な、向上した嗜好性を有する加熱組成物を得るための方法に関する。
【0095】
本発明の第十の側面は、前記の第八または第九の側面による方法で得られる、ウェットペットフードで有用な、向上した嗜好性を有する加熱組成物に関する。
【0096】
第十一の側面において、本発明は、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの加熱時に味覚エンハンサーとして少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の使用に関する。
【0097】
換言すると、熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーの加熱時に味覚エンハンサーとして少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の使用が本発明により提供される。
【0098】
本発明の第十二の側面は、加熱で向上した嗜好性を有する組成物の製造のための、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーとの相乗的組合せで少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の使用に関する。
【0099】
すべての上記使用は、ウェットペットフードを製造するために有利である。
【0100】
本発明は下記非制限例で説明されている。当業者であれば、本発明の更なる利点および態様の例証もそこからみいだせるであろう。
【実施例】
【0101】
1.実施例1: チャンク・イン・ゼリー製品で糖およびアミノ酸へのピロリン酸三ナトリウムの添加の例
1.1.チャンク・イン・ゼリー製品の製造
ネコ用のチャンク・イン・ゼリー製品2種を次のように製造した。
【0102】
製品A-コントロール
下記プロトコールを用いてチャンクを製造した:
・冷凍牛血液:8%
・鶏内臓:5%
・粉末ヘモグロビン:0.25%
・豚肝臓:4%
・冷凍家禽ミックス(自然割合の七面鳥&鶏胴体、首、足、頭):44%
・魚副産物(鮭&鱈切残し):14.5%
・小麦粉:20%
・小麦グルテン:1%
・塩(NaCl):0.3%
・亜硝酸ナトリウム:0.6%
・トリポリリン酸ナトリウム:0.5%
・水:1.85%
【0103】
原料(冷凍牛血液、鶏内臓、豚肝臓、冷凍家禽ミックス、魚副産物)をバーチカルカッター(Stephan,Germany)で5分間にわたり1500tr/minですりつぶした。次いで水を加えた。その後で(泡立て器で予め混ぜられた)すべての粉末成分をスラリーへ注いだ。スラリーを次いですりつぶし、更に3分間混ぜた。スラリーの全量は15kgであった。
【0104】
スラリーを真空フィラー(Handtmann,Germany)へ移し、調理用グリドル上で10mm径コードに形成した。グリドルをスチームオーブン(Capic,France,予め加熱)へ移し、コードを98℃、湿度100%で4分間スチーム調理した。それらを室温まで冷却させ、10mmチャンクに切った。次いでチャンクを100gのポーチ(50g/ポーチ)に小分けした。
【0105】
下記プロトコールを用いてゼリーを製造した:
水(14.467kg)をバーチカルカッター(Stephan,Germany)で80℃に加熱した。次いでカラメル(SLB16000,Nigay,France)23gを水中へ注ぎ、泡立て器により手動で混ぜた。次いでカラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105g、キシロース(AMC Chemicals,UK)90g、デキストロース(AVEBE,The Netherlands)90g、グリシン(AMC Chemicals,UK)60g、グルタミン酸一ナトリウム(Quimdis,France)60gおよびメチオニン(AMC Chemicals,UK)60gを、泡立て器を用いて一緒に混ぜた。粉末を次いでホットゼリーへ注いだ。ゼリーを次いで真空下(−1bar)3000tr/minで3分間混ぜた。
【0106】
それを次いで真空フィラー(Handtmann,Germany)へ移し、ポーチ(50gゼリー/ポーチ)に小分けした。
ポーチを次いで真空シーラー(Bernhardt,France)でシールした。それらを次のプロセスによりSurdryレトルト(Surdry,Spain)でレトルトした:12分間で127.3℃へ加熱し、温度を127.3℃で17分間維持し、15分間で50℃へ冷却させた。
それらを次いで4℃で1時間冷却させた。
【0107】
製品B
製造プロトコールは製品Aの場合と同様であったが、但しゼリーは、水14.377kg、カラメル(SLB16000,Nigay,France)23g、カラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105g、キシロース(AMC Chemicals,UK)90g、デキストロース(AVEBE,The Netherlands)90g、グリシン(AMC Chemicals,UK)60g、グルタミン酸一ナトリウム(Quimdis,France)60g、メチオニン(AMC Chemicals,UK)60gおよびピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)90gを用いて作った。
【0108】
1.2.嗜好性評価
ネコ40匹で2ボウル試験(2ショートミール/日で2日間)を用いてPanelis(France)で2製品の嗜好性を評価した。個別ルースボックス中の各ネコへ同時に2種のフードを供した。各フード量はネコの栄養要求を満たせるほど十分であり、ルースボックス中それらの位置を利き手による選り好みを避けるために食事毎に入れ替えた。ファーストチョイスフードと各フードの最終消費量に注目した。データが各日でまとめられた。結果がAまたはBの相対消費量比として示されている。統計処理を行った(ファーストチョイスはカイ二乗検定および消費量比はスチューデント検定)。普通に消費した動物のみを検証した。表1に掲載された結果は、製品B(ピロリン酸三ナトリウムを含有する)がフードAより好ましいことを示している。
【0109】
【表1】

【0110】
2.実施例2: チャンク・イン・ゼリー製品で糖およびアミノ酸へのピロリン酸三ナトリウムの添加の例-他のレシピ
2.1.チャンク・イン・ゼリー製品の製造
ネコ用のチャンク・イン・ゼリー製品2種を次のように製造した。
【0111】
製品A-コントロール
製造プロトコールは実施例1の製品Aの場合と同様であったが、但しゼリーは、水14.467kg、カラメル(SLB16000,Nigay,France)23g、カラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105g、キシロース(AMC Chemicals,UK)180gおよびグリシン(AMC Chemicals,UK)180gを用いて作った。
【0112】
製品B
製造プロトコールは製品Aの場合と同様であったが、但しゼリーは水14.377kg、カラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105g、キシロース(AMC Chemicals,UK)180g、グリシン(AMC Chemicals,UK)180gおよびピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)90gを用いて作った。
【0113】
2.2.嗜好性評価
実施例1の場合と同様のプロトコールを用いて2製品の嗜好性を評価した。表2に掲載された結果は、製品B(ピロリン酸三ナトリウムを含有する)がフードAより好ましいことを示している。
【0114】
【表2】

【0115】
3.実施例3: チャンク・イン・ゼリー製品でピロリン酸三ナトリウムを含有する食品への糖およびアミノ酸の添加の例
3.1.チャンク・イン・ゼリー製品の製造
ネコ用のチャンク・イン・ゼリー製品2種を次のように製造した。
【0116】
製品A-コントロール
製造プロトコールは実施例1の製品Bの場合と同様であったが、但しゼリーは水14.737kg、カラメル(SLB16000,Nigay,France)23g、カラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105gおよびピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)90gを用いて作った。
【0117】
製品B
製造プロトコールは製品Aの場合と同様であったが、但しゼリーは水14.377kg、カラメル(SLB16000,Nigay,France)23g、カラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105g、キシロース(AMC Chemicals,UK)180g、グリシン(AMC Chemicals,UK)180gおよびピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)90gを用いて作った。
【0118】
3.2.嗜好性評価
実施例1の場合と同様のプロトコールを用いて2製品の嗜好性を評価した。表3に掲載された結果は、製品B(ピロリン酸三ナトリウムと糖およびアミノ酸を含有する)がフードAより好ましいことを示している。
【0119】
【表3】

【0120】
4.実施例4: チャンク・イン・ゼリー製品で糖およびアミノ酸へのピロリン酸四ナトリウムの添加の例
4.1.チャンク・イン・ゼリー製品の製造
ネコ用のチャンク・イン・ゼリー製品2種を次のように製造した。
【0121】
製品A-コントロール
製造プロトコールは実施例2の製品Aの場合と同様であった。
【0122】
製品B
製造プロトコールは製品Aの場合と同様であったが、但しゼリーは水14.377kg、カラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)45g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)105g、キシロース(AMC Chemicals,UK)180g、グリシン(AMC Chemicals,UK)180gおよびピロリン酸四ナトリウムNa(Budenheim,Germany)90gを用いて作った。
【0123】
4.2.嗜好性評価
実施例2の場合と同様のプロトコールを用いて2製品の嗜好性を評価した。表4に掲載された結果は、製品B(ピロリン酸四ナトリウムを含有する)がフードAより好ましいことを示している。
【0124】
【表4】

【0125】
5.実施例5: ピロリン酸三ナトリウム、糖およびアミノ酸を含有する飲料に及ぼす熱の効果の例
5.1.飲料の製造
飲料を次のように製造した: 水19.500kgをバケツで秤量した。次いでカラゲナン(Ceamgel 1843,Ceamsa,Spain)60g、ガラクトマンナン&キサンタンのミックス(Matgum CG7,Alliance Gums & Indutries SA,France)140g、キシロース(AMC Chemicals,UK)120g、グリシン(AMC Chemicals,UK)120gおよびピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)60gを水へ注いだ。ブレンダー(Dynamic,France)を5分間用いて粉末を溶解させた。溶液を2等分した:溶液A&溶液B
【0126】
溶液A-コントロール
溶液Aを500mL Schottボトル(Schott,Germany)20本へ注いだ。50%ソルビン酸カリウム溶液(Nutrinova,Germany)3gを各ボトルへ加え、溶液を1分間攪拌した。
【0127】
溶液B
溶液Bは溶液Aの場合と同様のプロトコールに従い製造したが、但しソルビン酸カリウムの添加前にそれを270Lバーチカルレトルト(Lequeux,France)中121.1℃で10分間レトルトした。
【0128】
5.2.嗜好性評価
嗜好性評価を翌日行った。
実施例1の場合と同様のプロトコールを用いて2つの別々なボウルで2製品の嗜好性を評価したが、但しフードはグレービーとしてネコによりペロペロなめられた。表5に掲載された結果は、製品B(加熱後に糖、アミノ酸およびピロリン酸三ナトリウムを含有する)がフードA(加熱せずに糖、アミノ酸およびピロリン酸三ナトリウムを含有する)より好ましいことを示している。
【0129】
【表5】

【0130】
6.実施例6:ローフで糖およびアミノ酸へのピロリン酸三ナトリウムの添加の例
6.1.ローフの製造
ネコ用のローフ製品2種を次のように製造した。
【0131】
製品A-コントロール
・冷凍豚肺臓:4.885kg
・冷凍鶏肺臓&肝臓:6.500kg
・冷凍豚肝臓:0.825kg
・冷凍鶏胴体:4.885kg
・Petigel 18F(CHT,Germany):0.220kg
・Stabigel V500(CHT,Germany):0.025kg
・ビタミン&ミネラルのミックス:0.103kg
・糖およびアミノ酸(キシロース(AMC Chemicals,UK)30g、デキストロース(AVEBE,The Netherlands)30g、グリシン(AMC Chemicals,UK)20g、グルタミン酸一ナトリウム(Quimdis,France)20gおよびメチオニン(AMC Chemicals,UK)20g)
・水:7.308kg
【0132】
原料(豚肺臓、鶏肺臓&肝臓、豚肝臓、鶏胴体)を室温で一夜かけて解凍した。次いでそれらをバーチカルカッター(Stephan,Germany)で5分間にわたり1500tr/minですりつぶした。
水をバケツに注いだ。粉末(Petigel 18F、Stabigel V500、ビタミン&ミネラルのミックス、糖およびアミノ酸)をブレンダー(Dynamic,France)により水へ溶解させた。溶液をすりつぶしたミートへ加え、真空下(−1bar)カッターで更に5分間混ぜた。
【0133】
スラリーを真空フィラー(Handtmann,Germany)へ移し、400g鉄缶へ小分けした。缶をシームし、次のプロセスを用いてMicroflowレトルト(Barriquand,France)でレトルトした:13分間で127℃へ加熱し、温度を127℃で55分間維持し、15分間で20℃へ冷却させた。
【0134】
製品B
製造プロトコールは製品Aの場合と同様であったが、但し他の粉末と同時に水へピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)75gを加えた。
【0135】
6.2.嗜好性評価
実施例1の場合と同様のプロトコールを用いて2製品の嗜好性を評価した。表6に掲載された結果は、製品B(ピロリン酸三ナトリウムを含有する)がフードAより好ましいことを示している。
【0136】
【表6】

【0137】
7.実施例7: ローフで既存熱反応生成フレーバーへのピロリン酸三ナトリウムの添加の例
7.1.ローフの製造
ネコ用のローフ製品2種を次のように製造した。
【0138】
製品A-コントロール
製造プロトコールは実施例6の製品Aの場合と同様であったが、但し糖およびアミノ酸を120gの Super Premium家禽ベース嗜好エンハンサーC’Sens W9P 9408(SPF,France)で代用した。
【0139】
製品B
製造プロトコールは製品Aの場合と同様であったが、但し他の粉末と同時に水へピロリン酸三ナトリウムNaHP(Budenheim,Germany)75gを加えた。
【0140】
7.2.嗜好性評価
実施例1の場合と同様のプロトコールを用いて2製品の嗜好性を評価した。表7に掲載された結果は、製品B(ピロリン酸三ナトリウムを含有する)がフードAより好ましいことを示している。
【0141】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物と、2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体とを、ウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)前記の少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの嗜好性が前記無機リン酸塩化合物により高められている、嗜好性ウェットペットフードを得る
ことを含んでなる、熱処理された嗜好性ウェットペットフードの製造方法。
【請求項2】
フードの水分が約60%以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1種の無機リン酸塩化合物が無機ピロリン酸塩である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1種の無機リン酸塩化合物が、ステップa)において乾燥粉末の形で加えられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1種の無機リン酸塩化合物が、ステップa)において、最終フードの約0.1〜1%(w/w)で加えられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ステップa)で加えられる前駆体が、少なくとも1種の還元糖および少なくとも1種のアミノ酸を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体が、ステップa)において乾燥粉末の形で加えられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体が、ステップa)において、最終フードの約0.1〜3%(w/w)で加えられる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
フードが食用または飲用である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
食用フードが“チャンク・イン・X”(chunk-in-X)製品およびローフから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
食用フードが“チャンク・イン・X”製品であり、無機リン酸塩化合物および少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体がステップa)においてX調製物へ加えられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
飲用フードが水、ミルク、ゼリー、グレービー、シーズニングなどから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
ペットがネコまたはイヌ、好ましくはネコである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項による方法で得られる、熱処理された嗜好性ウェットペットフード。
【請求項15】
1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーと、2)少なくとも1種の無機リン酸塩化合物ろを含んでなる、ウェットペットフードで有用な加熱嗜好性組成物であって、
塩化合物が加熱時に少なくとも1種の該フレーバーの味覚を高める、加熱嗜好性組成物。
【請求項16】
1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーと、2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物と含んでなる、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物であって、
少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の存在下で少なくとも1種の還元糖および少なくとも1種のアミノ酸を加熱する際に得られる、嗜好性組成物。
【請求項17】
1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーと、2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物とを含んでなる、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物であって、
少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の存在下で、および場合により少なくとも1種の還元糖および/または少なくとも1種のアミノ酸の存在下で、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーを加熱する際に得られる、嗜好性組成物。
【請求項18】
請求項1〜13のいずれか一項による方法で熱処理嗜好性ウェットペットフードを製造するための手段として、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物。
【請求項19】
請求項14に記載された熱処理嗜好性ウェットペットフードを製造するための手段として、1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなる、ウェットペットフードで有用な嗜好性組成物。
【請求項20】
1)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体および2)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を含んでなり、組成物の嗜好性が加熱時に高められる、ウェットペットフードで有用な加熱用嗜好性組成物。
【請求項21】
a)1)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物、および/または2)少なくとも1種の熱反応生成フレーバーおよび/またはその前駆体を、ウェットペットフード調製物へ加え;
b)得られた調製物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有するウェットペットフードを得る
ことを含んでなる、ウェットペットフードの嗜好性を向上させるための方法。
【請求項22】
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種のフレーバーおよび/またはその前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する、少なくとも1種の該フレーバーを含んでなる加熱組成物を得る
ことを含んでなる、ウェットペットフードで有用な、熱反応により生成される少なくとも1種のフレーバーの嗜好性を高めるための方法。
【請求項23】
a)少なくとも1種の味覚向上無機リン酸塩化合物を少なくとも1種の熱生成フレーバーおよび/またはその前駆体へ加え;
b)得られた組成物を約100〜150℃の範囲内の温度で約8〜100分間にわたり加熱し;および
c)向上した嗜好性を有する加熱組成物を得る
ことを含んでなる、ウェットペットフードで有用な、向上した嗜好性を有する加熱組成物を得るための方法。
【請求項24】
請求項22または23の方法により得られる、向上した嗜好性を有する加熱組成物。
【請求項25】
少なくとも1種の熱反応生成フレーバーの加熱時における味覚エンハンサーとしての、少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の使用。
【請求項26】
加熱で向上した嗜好性を有する組成物の製造のための、少なくとも1種の熱反応生成フレーバーとの相乗的組合せで少なくとも1種の無機リン酸塩化合物の使用。

【公表番号】特表2009−534020(P2009−534020A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505868(P2009−505868)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053713
【国際公開番号】WO2007/118876
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(508277416)
【氏名又は名称原語表記】SPECIALITES PET FOOD
【Fターム(参考)】