説明

ウェディングドレスに付ける装飾品、及びウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックス

【課題】挙式に使用したウェディングドレスを常に目に付く形で残し、併せてこれを日常生活の中で有効に使用する。
【解決手段】挙式で使用したウェディングドレストレーン3を素材にして、トレーン3のデザインの一部を残しつつ、ベッドスプレッド、カーテン、タペストリーを含む各種室内装飾品2の形状に縫成し、ベッドスプレッド、カーテン、タペストリーなど各種室内装飾品2として使用する。この場合、トレーン3の表面に挙式の日付61、挙式当事者の名前62などの挙式に関連する各種の情報6を表示することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は挙式に使用するウェディングドレスに付けるトレーンやエプロンなどの装飾品、及びウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックスに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ベッドスプレッド(ベッドカバーともいう。以下、同じ。)、カーテン、暖簾、カーペット、壁装材、クッション、椅子張り用生地、寝装品など各種の室内装飾品はインテリアファブリックスを使って作られている。インテリアファブリックスとは室内装飾品に使われる布製品、織物、編物(レース)などの総称で、その素材には天然繊維や化学繊維のさまざまな繊維が用いられている。このようなインテリアファブリックスについては例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
また、今日、挙式やこれに伴う披露宴では、新婦がウェディングドレスを着用することが多くなっている。ウェディングドレスは、周囲の人たちに、新婦を美しく清楚にかつ華やかに演出するものであり、さまざまなデザインと装飾が施されている。特に好まれるデザインの一つに、ウェディングドレスにトレーンやエプロンを付けたものがある。図9に示すように、トレーン3はドレスに付けられた引き裾のことで、このトレーン3の裾が後方に尾を引くような形になり、ドレスの豪華さをより引き立たせる。エプロン7はスカートの上に重ねて着用されるもので、ドレスに付けることで、ドレスにキュートなあるいはエレガントなシルエットを作り出す。このようなウェディングドレスを着た新婦の姿は、新郎新婦は勿論のこと、その親族や招待客の多くの人に感動を与えるものになっている。
【0004】
ところで、これまでは、挙式の際に着用したウェディングドレスを記念に残そうとすると、カメラやビデオカメラなどを使って写真や映像として記録することが一般に行われている。ところが、このような写真や映像では平面的な形でしかなく、ウェディングドレスの実物を例えば手にとって触るなどということはできない。すなわち、実際に本人が着用したウェディングドレスの実物が残らないので、当日にウェディングドレスを身に着けていたときの自分の心境を、本人又は近親者が忠実に回想することができない。そこで、従来においては、結婚式において撮影されたウェディングドレスの写真をもとに、ウェディングドレス及び付属品をそのままの形で縮小し、ミニチュアウェディングドレスを作製することが提案されている。かかるミニチュアウェディングドレスは特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−257586公報
【特許文献2】特開平11−34598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のとおり、挙式の際に着用したウェディングドレスを記念に残そうとすると、従来は、カメラやビデオカメラなどで撮影したり、ミニチュアウェディングドレスを作製したりしていたが、いずれの場合もウェディングドレスは実物ではないから、実物を手にとって触るなどということはやはりできないし、実物が残らない以上、挙式当日のウェディングドレスを身に着けていたときの感動を思い起こすことは難しい。また、ウェディングドレスの写真や映像、またミニチュアの置物では、日常生活の中で特に有用なものとはなりにくい。
【0007】
そこで、本願発明者は、挙式に使用したウェディングドレスを常に目に付く形で残し、併せてこれを日常生活の中で有効に利用することを目的として、鋭意研究の結果、ウェディングドレスに付けるトレーンやエプロンなどの装飾品をインテリアファブリックスの素材として利用することで、実物を日常的に見て手にとって触ることができ、これにより挙式当日のウェディングドレスを身に着けていたときの感動を思い起こすことができること、しかも日常生活の中で室内装飾として有効に利用することができることを見出し、本発明を創案するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、挙式に使用するウェディングドレスに付けるトレーン、エプロンを含む装飾品であって、各種の装飾デザインを施される本体形状部と、前記本体形状部に付属して装飾品をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部とを備え、使用後のウェディングドレスの装飾品を各種室内装飾品に使用するインテリアファブリックスとして再利用する、ことを要旨とする。
この場合、付属形状部は本体形状部に一体に設けられてもよく、また別体に設けられてもよい。また、この場合、装飾品の表面に挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報を表示することが好ましい。
【0009】
また、本発明は、ウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックスであって、挙式で使用したウェディングドレスの装飾品を素材にして、当該装飾品の装飾デザインの一部を残しつつ、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品の形状に形成された、ことを要旨とする。
この場合、素材にするウェディングドレスの装飾品は、各種の装飾デザインが施された本体形状部と、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部とを備えることが好ましい。この付属形状部は本体形状部に一体に設けられてもよく、また別体に設けられてもよい。また、この場合、装飾品の表面に挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報を表示することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のウェディングドレスに付ける装飾品は、挙式で使用した後、各種の装飾デザインを施された本体形状部と、装飾品をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部とを合せて、各種室内装飾品に使用するインテリアファブリックスとして形成し、再利用するようにしたので、ウェディングドレスの特に装飾品をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーなどの室内装飾品の形に残して、この装飾品の実物を日常的に見て手にとって触ることができ、この視覚、触覚を通じて、挙式当日のウェディングドレスを身に着けていたときの感動を思い起こすことができ、しかも日常生活の中で、ウェディングドレスの装飾品の装飾デザインを生かしたベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーなどの室内装飾品として有効に使用することができる、という効果を奏する。
【0011】
本発明のウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックスは、挙式で使用したウェディングドレスの装飾品を素材にして、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーなどの各種室内装飾品の形状に縫成するので、ウェディングドレスの特に装飾品をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーなどの室内装飾品の形で残して、この装飾品の実物を日常的に見て手にとって触ることができ、この視覚、触覚を通じて、挙式当日のウェディングドレスを身に着けていたときの感動を思い起こすことができ、しかも日常生活の中で、ウェディングドレスの装飾品の装飾デザインを生かしたベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーなどの室内装飾品として有効に使用することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態における挙式に使用するウェディングドレストレーンを示す正面図
【図2】図1のトレーンに採用する生地及びその組み合わせを示す概略斜視図
【図3】本発明の一実施の形態における挙式に使用したトレーンを用いたインテリアファブリックスを示す正面図
【図4】図1のトレーンを室内装飾品(この場合、ベッドスプレッド)に縫成するための準備作業を示す図
【図5】図3のインテリアファブリックス(この場合、ベッドスプレッド)の使用例を示す斜視図
【図6】本発明のまた別の実施の形態における挙式に使用するウェディングドレスエプロンを示す斜視図
【図7】図6のウェディングドレスエプロンの展開した状態を示す展開図
【図8】本発明のまた別の実施の形態における挙式に使用したエプロンを用いたインテリアファブリックスを示す正面図
【図9】挙式に使用するウェディングドレスに付けるトレーン及びエプロンの一例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1に挙式に使用するウェディングドレスに付ける装飾品としてトレーンを示している。図2にこのトレーンに採用する生地及びその組み合わせを概略的に示している。
【0014】
図1に示すように、このトレーン3は、ウェディングドレスに取り外し可能な着脱式のトレーンで、トレーン本体4と、ウエスト取付部材5とを備えて構成される。トレーン本体4は、通常、上部が幅狭で上部から下部に向けて末広がりの略扇形形状に形成されるところ、このトレーン本体4では、上部が幅広で上部から下部に向けて略長方形に形成され(図3参照)、下部の裾41e、41Eの各部分が複数の湾曲形状に形成されて、このトレーン本体4の中央に各種の装飾デザインが施されるトレーン本体形状部401を、このトレーン本体4の両側にトレーン本体形状部401に付属してトレーン3をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部402、402をそれぞれ備える。このようにしてこのトレーン3では、トレーン本体形状部401と付属形状部402とを一体に備えている。また、このトレーン本体4は、図2に示すように、表地41と、裏地42とからなる。表地41はオーガンジー(オーガンジーとは平織で薄手、軽く透けている生地をいう。)の高級素材が採用され、1枚の生地が上下に二つ折りにされ、これら上下の生地41U、41Dが上の生地41Uの裾41eから下の生地41Dの裾41Eが突出するように重ねられた2枚重ねに形成される。そして、上の生地41Uの裾41eの縁部は左右対称に2つずつ合計4つの湾曲形状41b、41b、41b、41bが形成されて、各湾曲形状41b、41b、41b、41b間にそれぞれオーガンジーからなるリボン41r、41r、41rが取り付けられ、下の生地41Dの裾41Eの縁部は5つの湾曲形状41B、41B、41B、41B、41Bが形成されて、各湾曲形状41B、41B、41B、41B、41B間にそれぞれオーガンジーからなるリボン41R、41R、41R、41Rが取り付けられる。裏地42はソフトチュール(チュールとは六角形、菱形の細かい網目模様をした薄手の生地を言い、特に薄手のチュールをソフトチュールと呼ぶ。)が採用され、大きさ、形状共に、概ね表地41の下の生地41Dに合わせて形成される。また、この裏地(ソフトチュール)42の裾42Eには表地41の裾41e、41Eの一定の範囲に当たる部分にこの裾41e、41Eの一定の範囲の形状が崩れないようにハードチュール(チュールとは六角形、菱形の細かい網目模様をした薄手の生地を言い、特に厚めの固いチュールをハードチュールと呼ぶ。)からなる型崩れ防止材43が併せて縫い付けられる。そして、このトレーン本体3の場合、トレーン本体3の表面に挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報6が表示される。この表示はドレーン本体4の要部又は挙式当事者の希望する位置に挙式当事者の希望する書体で入れることが好ましく、この場合、トレーン本体4の裾、特に下の生地41Dの裾41Eの中央に、挙式の日付61、挙式当事者の名前62がカリグラフィの筆記体で、また本品の製作元(ブランド)などを表す図柄又は挙式当事者が希望する図柄とともに刺繍が施される。ウエスト取付部材5は、所定の素材、生地により略帯状に形成され、適宜の位置2箇所乃至3箇所に回転ピン51が取り付けられる。このウエスト取付部材5はトレーン本体4の上部に留められて、このウエスト取付部材5によりトレーン本体4が上部から末広がりの形状を呈する。このようにしてトレーン3が形成され、使用後のこのトレーン3がトレーン本体4中央のトレーン本体形状部401と、その両側の付属形状部402、402とにより、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に使用するインテリアファブリックスとして再利用できるようになっている。
【0015】
図3にトレーンを用いたインテリアファブリックスを示している。図3に示すように、このインテリアファブリックス1は、挙式で使用したウェディングドレスに付けるトレーンを素材にして、このトレーンの装飾デザインの主要な一部を残しながら、各種の室内装飾品の形状に縫成されるものである。
【0016】
この実施の形態では、図1のトレーン3をインテリアファブリックス1の素材として用い、室内装飾品2としてベッドスプレッドを縫成する場合を例示している。このトレーン3の場合、図1に各部の寸法を図示したとおり、比較的大きい面積があるので、このトレーン3から、特にクイーンサイズ(ダブルサイズ)のベッドスプレッドを作ることができる。このトレーン3からベッドスプレッドを作る場合、まず、図4に示すように、トレーン本体4の上部からウエスト取付部材5を取り外し、裏地42のソフトチュールの裾42Eから型崩れ防止材43のハードチュールを取り外す。次に、トレーン本体4全体をオーガンジーの表地41を2枚重ねのままで上下左右に展ばし、縫製の準備を行う。そして、図3に示すように、トレーン本体4のデザインの主要な一部、この場合、トレーン本体4の裾41e、41Eの一定の範囲(上の生地41Uの裾41eの縁部とこの裾41eの縁部から突出する下の生地41Dの裾41E、及びリボン41r、41R)を元のデザインのとおりに残し、トレーン本体4の上縁部L1、左右両側縁部L2、L3、下部の各縁部L4、L5を縫着する。なお、この場合のベッドスプレッド21の各部の寸法は図示のとおりである。
【0017】
このようにして挙式に使用したウェディングドレスのトレーン3は挙式当事者の思い出多き記念日となる挙式の日付61と挙式当事者2名の名前62が入った室内装飾品2の形、この場合、図5に示すように、ベッドスプレッド21の形となって残される。そして、このベッドスプレッド21は日常的にベッドの装飾品として有効に使用されることになる。
【0018】
以上説明したように、このウェディングドレストレーン3では、挙式で使用した後、各種のデザインを施されたトレーン本体形状部401と、トレーン3をベッドスプレッド21に形成し直すための付属形状部402とを合せて、ベッドスプレッド21として縫成し再利用するようにしたので、ウェディングドレスの特にトレーン3をベッドスプレッド21の形に残して、このトレーン3の実物を日常的に見て手にとって触ることができ、この視覚、触覚を通じて、挙式当日のウェディングドレスを身に着けていたときの感動を思い起こすことができ、しかも日常生活の中で、トレーン3のデザインを生かしたベッドスプレッド21として有効に使用することができる。
【0019】
また、このトレーンを用いたインテリアファブリックス1では、挙式で使用したウェディングドレストレーン3を素材にして、ベッドスプレッド21の形状に縫成したので、ウェディングドレスの特にトレーン3をベッドスプレッド21の形で残して、このトレーン3の実物を日常的に見て手にとって触ることができ、この視覚、触覚を通じて、挙式当日のウェディングドレスを身に着けていたときの感動を思い起こすことができ、しかも日常生活の中でトレーン3のデザインを生かしたベッドスプレッド21として有効に使用することができる。
【0020】
なお、この実施の形態では、トレーン本体4のデザイン、生地について説明を行ったが、これは単なる例示にすぎず、トレーン本体4はこのデザイン、生地に限定されるものではない。そもそもトレーンのデザインは無限であり、生地にはさまざまなものが用いられており、トレーン本体4にどのようなデザインが採られていても、またどのような生地が用いられていても、この発明の対象となることは言うまでもない。
また、この実施の形態では、トレーン本体4について付属形状部402をトレーン本体形状部401に一体に設けたものとして例示したが、この付属形状部402をトレーン本体形状部401と別体に形成し付属品として設けてもよく、トレーン3をインテリアファブリックス1として縫成する際に、トレーン本体形状部401に別体の付属形状部401を縫着その他の手段で接続するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、トレーン3の表面に挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報6を表示したが、この表示はトレーン3をインテリアファブリックス1として縫成する際に併せて付けるようにしてもよい。この表示は刺繍により付けることがデザイン的にも最適であるが、印刷その他の手段に代えることもできる。
また、この実施の形態では、挙式で使用したウェディングドレストレーン3をベッドスプレッド21の形状に縫成してベッドスプレッド21に変えたが、このトレーン3をマルチカバー(ベッドやソファーのカバー、コタツの上掛けなど様々な用途に使用されるカバーを言う。)の形状に縫成することによりマルチカバーに変えることができ、カーテンの形状に縫成することによりカーテンに変えることができ、天蓋カーテン(貴人の寝台や玉座、祭壇、司祭座などの上方に設ける織物の覆いを言う。)の形状に縫成することにより天蓋カーテンに変えることができ、暖簾の形状に縫成することにより暖簾に変えることができ、タペストリーの形状に縫成することによりタペストリーに変えることができるなど、各種の室内装飾品に変えることができ、このようにしてもトレーン3を各種の室内装飾品の形に残して、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0021】
また、ウェディングドレスに付ける装飾品としてはトレーンの他にエプロンをインテリアファブリックスの素材として利用することができる。
図6及び図7にウェディングドレスに付けるエプロンを示している。図6及び図7に示すように、エプロン7は、ウェディングドレスに取り外し可能な着脱式のエプロンとし、エプロン本体71と、ウエスト取付部材72とを備えて構成される。エプロン本体71は、上部が幅広で上部から下部に向けて略長方形に形成され、下部の裾71eの各部分が複数の湾曲形状に形成されるとともにリボンが付けられて、このエプロン本体71の中央に各種の装飾デザインが施されるエプロン本体形状部711を、このエプロン本体71の両側にエプロン本体形状部711に付属してエプロン7をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部712、712をそれぞれ備える。そして、このエプロン本体71の場合、図示を省略するが、エプロン本体71の表面に挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報が表示される。この表示はエプロン本体の要部又は挙式当事者の希望する位置に挙式当事者の希望する書体で入れることが好ましく、この場合、エプロン本体の表面に、挙式の日付、挙式当事者の名前がカリグラフィの筆記体で、また本品の製作元(ブランド)などを表す図柄又は挙式当事者が希望する図柄とともに刺繍が施される。ウエスト取付部材72は、所定の素材、生地により略帯状に形成される。このウエスト取付部材72はエプロン本体71の上部に留められて、このウエスト取付部材72によりエプロン本体71が上部から末広がりの形状を呈する。このようにしてエプロン7が形成され、使用後のこのエプロン7がエプロン本体71中央のエプロン本体形状部711と、その両側の付属形状部712、712とにより、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に使用するインテリアファブリックスとして再利用できるようになっている。
図8にエプロンを用いたインテリアファブリックスを示している。図8に示すように、このインテリアファブリックス1は、挙式で使用したウェディングドレスに付けるエプロンを素材にして、このエプロンの装飾デザインの主要な一部を残しながら、各種の室内装飾品の形状に縫成されるものである。
この実施の形態では、図6のエプロン7をインテリアファブリックス1の素材として用い、各種の室内装飾品2を縫成する。このエプロン7の場合も、エプロン本体71の上部からウエスト取付部材72を取り外し、エプロン本体71全体を上下左右に展ばし、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種の室内装飾品2に縫製する。そして、エプロン本体71のデザインの主要な一部、この場合、エプロン本体71の裾71eの部分を元のデザインのとおりに残し、エプロン本体71の上縁部、左右両側縁部、下縁部を縫着する。なお、この場合のインテリアファブリックス1の各部の寸法は図示のとおりである。
このようにしても既述の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0022】
なお、この実施の形態のエプロン本体71のデザインは単なる例示であり、エプロン本体71はこのデザインに限定されるものではない。エプロン本体71のデザインもまた無限であり、生地にもさまざまなものが用いられ、エプロン本体71にどのようなデザインが採られていても、またどのような生地が用いられていても、この発明の対象となることは言うまでもない。
また、エプロン本体71の付属形状部712はエプロン本体形状部711に一体に設けられてもまた別体に設けられてもよいことは既述のとおりである。
また、エプロン7の表面の挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報はエプロン7をウェディングドレスに付ける段階で表示してもよく、インテリアファブリックス1として縫成する際に表示するようにしてもよい。この表示は刺繍により付けることがデザイン的にも最適であるが、印刷その他の手段に代えることもできる。
【符号の説明】
【0023】
1 インテリアファブリックス
2 室内装飾品
21 ベッドスプレッド
3 トレーン
4 トレーン本体
401 トレーン本体形状部
402 付属形状部
41 表地
41U 上の生地
41e 裾
41b 湾曲形状
41r リボン
41D 下の生地
41E 裾
41B 湾曲形状
41R リボン
42 裏地
42E 裾
43 型崩れ防止材
5 ウエスト取付部材
51 回転ピン
6 挙式に関連する各種情報
61 挙式の日付
62 挙式当事者の名前
7 エプロン
71 エプロン本体
711 エプロン本体形状部
712 付属形状部
72 ウエスト取付部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挙式に使用するウェディングドレスに付けるトレーン、エプロンを含む装飾品であって、
各種の装飾デザインを施される本体形状部と、
前記本体形状部に付属して装飾品をベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部とを備え、
使用後のウェディングドレスの装飾品を各種室内装飾品に使用するインテリアファブリックスとして再利用する、ことを特徴とするウェディングドレスに付ける装飾品。
【請求項2】
挙式で使用したウェディングドレスの装飾品を素材にして、当該装飾品の装飾デザインの一部を残しつつ、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品の形状に形成された、ことを特徴とするウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックス。
【請求項3】
素材にするウェディングドレスの装飾品は、各種の装飾デザインが施された本体形状部と、ベッドスプレッド、マルチカバー、カーテン、天蓋カーテン、暖簾、タペストリーを含む各種室内装飾品に形成し直すための付属形状部とを備える請求項2に記載のウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックス。
【請求項4】
ウェディングドレスの装飾品の表面に挙式の日付、挙式当事者の名前を含む挙式に関連する各種情報を表示する請求項2又は3に記載のウェディングドレスの装飾品を用いたインテリアファブリックス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−179133(P2011−179133A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43756(P2010−43756)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(510056582)
【Fターム(参考)】