説明

ウコンを含有する麺の製造方法

【課題】 小麦粉とウコンの粉ときな粉と水との材料を使用したウコンを含有する麺の製造方法を提供する。
【解決手段】 小麦粉にウコンの粉を混合して、水を加えて十分に練り麺生地にして、気密性を有するシートでくるみ熟成させ、その後、麺生地に圧をかけて空気を抜き板状にしたものを麺にすることを特徴とするウコンを含有する麺の製造方法。
また、請求項2で記載のように、きな粉を混合させてなる請求項1のウコンを含有する麺の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小麦粉とウコンの粉ときな粉と水を材料にしたウコンを含有する面の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、麺を食すると消化が良いことが知られているが、多めの食塩を使用していることで健康食品ではなかった。また、食塩の替わりに薬草入り梅酢と牛乳で練るうどんの製造方法が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特許平08−275746号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)麺類は塩分を多く含んでいる食品であり、また、麺のつゆにも塩分が含まれているため過食には、気をつける必要があった。ちなみに、一例として、きつねうどんには約4.7gの塩分が含まれている。そして、健康な食生活を送るには成人における一日の塩分摂取量の目安を10g以下と厚生労働省は指導している。
(ロ)塩分の取りすぎにより、生活習慣病や成人病を引き起こす要因にもつながる。また、病気によっては塩分の摂取制限がある。
(ハ)消化が良いと知られている麺類ではあるが、塩分が多いため健康食品として認められていなかった。
(ニ)食塩の替わりに薬草入り梅酢と牛乳で練ったうどんは、独特な味で本来とは異なる。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
小麦粉にウコンの粉を混合して、水を加えて十分に練り麺生地にして、気密性を有するシートでくるみ熟成させ、その後、麺生地に圧をかけて空気を抜き板状にしたものを麺にすることを特徴とするウコンを含有する麺の製造方法である。
また、請求項2で記載のように、きな粉を混合させてなる請求項1のウコンを含有する麺の製造方法である。
【発明の効果】
【0005】
ウコンには苦味と渋味と辛味が混ざりあった味覚があり、その味が食塩に似かよっているため食塩の替わりにウコンの粉を使用することによって、塩分摂取を気にすることなく食べられ、そして、消化が良い健康食品である。また、ウコンの有効成分クルクミンは肝臓の働きを活発化、健胃、利胆、利尿、アルツハイマー病予防、糖尿病予防に効果がある。そして、きな粉を加えることによってクルクミンの吸収率を高める効果がある。また、使用したウコンの粉ときな粉は小麦粉と同様、長期間保存できる材料である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
第1工程 ウコンの根茎をスライスして、十分に乾燥させ砕いて粉末にする。
第2工程 小麦粉に第1工程でできたウコンの粉を混合して水を加え、十分に圧をかけ ながら練り麺生地にする。また、請求項2記載のようにきな粉を混合して水を 加え、十分に圧をかけながら練り麺生地にする。
請求項1の実施における配合割合は、小麦粉97.5%、ウコンの粉2.5 %、これらの粉全体に対し水44%加える。
請求項1と請求項2を併用した実施配合割合は、小麦粉92%、ウコンの粉 2.5%、きな粉5.5%、これらの粉全体に対し水47%加える。これは、 小麦粉ウコンの粉に比べて、きな粉の水分吸収率が約7%高いためである。
上記の割合を最適量とするが、普通は請求項1の小麦粉とウコンの粉の比率 は9.5:0.5〜9.75:0.25の間で適宜調整され、それにより加え る水の量もこれらの粉全体に対し42%〜46%となる。また、請求項1と請 求項2を併用した場合の小麦粉とウコンの粉ときな粉の比率は9.1:0.3 :0.6〜9.3:0.2:0.5の間で適宜調整され、それにより加える水 の量もこれらの粉全体に対し45%〜50%となる。
第3工程 第2工程でできた麺生地を団子状に丸めて、気密性を有するシートでくるみ 熟成さす。
熟成に要する時間は、夏場は約1時間、冬場は約2時間である。
第4工程 第3工程でできた熟成させた麺生地に圧をかけながら空気を抜き、板状にす る。
第5工程 第4工程でできた板状の麺生地を切り、麺にする。
麺を製造する過程で、食塩の替わりにウコンの粉を使用し、そして、きな粉を混合することによって、ウコンの有効成分クルクミンの吸収率を高める効果があり、消化に良い健康食品になる。また、麺生地に十分な圧をかけることによって腰の強い、粘弾力に富んだのどごしの良い麺になる。
以下、本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0007】
きな粉を一緒に混合すれば、ウコンの有効成分クルクミンの吸収率を高めることができるが、請求項1の製造方法でも発明の効果はある。また、少し多めのウコンの粉を混合すれば効果は高くなる。
【実施例2】
【0008】
成人1人当りのカルシウムの必要摂取量は1日600mg位とされているが現代の食生活では不足気味である。そのため、不足しがちな量としてカルシウムを300mg〜400mg入れることによって骨の発育及び骨粗しょう症の予防、不眠症に効果があり、また、麺につや及び粘りが増す。
【実施例3】
【0009】
水はPH6.7〜7.0までの弱酸性の軟水が最適である。
上記、実施例において、クルクミンを摂取することによって、肝臓の働きを活発化し、健胃、利胆、利尿、アルツハイマー病の予防、糖尿病予防に効果がある。そして、カルシウムを入れることで、骨の発育及び骨粗しょう症の予防、不眠症に効果があり、また、麺につやと粘りが増す。従来の麺の消化の良さに加え、製造する過程において食塩のかわりにウコンの粉を入れることによって健康食品になる。
以下、本発明の応用例を説明する。
【応用例1】
【0010】
茹でた麺を即、具や薬味を入れ、つゆをかける調理をし食す。また、つゆのみをかけて食す。
【応用例2】
【0011】
製麺の水分量を20%〜25%に乾燥させ、脱酸素材を一緒に気密性を有する袋に入れ密封することによって、室温で長期間保存することが可能である。
【応用例3】
【0012】
茹でた麺を即時に気密性を有する袋に入れ冷凍し保存すれば、長期間保存が可能である。
上記の応用例において、即、調理に利用するほかに乾燥や冷凍により長期保存することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小麦粉にウコンの粉を混合して、水を加えて十分に練り麺生地にして、気密性を有するシートでくるみ熟成させ、その後、麺生地に圧をかけて空気を抜き板状にしたものを麺にすることを特徴とするウコンを含有する麺の製造方法。
【請求項2】
きな粉を混合させてなる請求項1のウコンを含有する麺の製造方法。