説明

エアゾールタンクを有するアプリケータ装置

【課題】
【解決手段】加圧媒質およびバルブを備えた、媒質を放出するためのアプリケータ装置であって、スプレーヘッドは、バルブに接続されている逃がし路と吐出路が合流する出口オリフィスとを含むスプレーヘッド本体を備え、スプレーヘッド本体に載置されているマウスピース要素が設けられている一方で、出口オリフィスをユーザの口に導き、マウスピース要素によってバルブを作動させるために、出口オリフィスとマウスピース要素とが互いに関連して配置されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧媒質ならびにこの媒質を放出するためのバルブを含むエアゾール容器を備えたアプリケータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
以下、エアゾール容器という用語は、瓶、缶、あるいは、バルブによって閉止されている容器を指す。バルブが作動すると、媒質が瓶または他の容器からバルブを介して排出される。
【0003】
バルブは、たとえばボールバルブ、バッグ・オン・バルブ、または投薬バルブのような従来のエアゾールバルブであってもよい。さらにまた、たとえば、ブリキやアルミニウム製の従来のエアゾール瓶または缶を使用してもよい。
【0004】
米国特許公開第2006/0226110A1号から、噛んで作動するマウスピースを有する飲料用瓶が知られている。この飲料用瓶は、加圧エアゾール容器ではなく、飲用ストローが中に浸漬する従来の飲料用瓶である。噛んで作動するマウスピースは、飲用ストローの端部に配置され、マウスピースは傾斜バルブとして噛む力で弾力的に開口する。マウスピースは、力がその上に及ぼされない場合には、弾力的にその閉位置に戻る。
【0005】
米国特許公開第2002/0038807A1号から、飲料用マウスピースが知られている。このマウスピースには、液体の吐出路があり、ここでは、バルブがマウスピースに一体化されて、その閉位置から弾力に抗して押し戻されることができる。使用するのに、容器が設けられており、ここから流体がチューブを介してマウスピースに供給される。開口するには、ユーザがマウスピースを口に入れて、歯によってその閉位置から開位置に押す。続いて、開口したマウスピースを通って容器から流体を吸い込むことができる。
【0006】
米国特許第6,010,034号から、スプレーボトルと補助の飲料用瓶との組み合わせが知られている。スプレーボトルは、手動で作動するポンプ装置によって流体を噴霧する。
【0007】
米国特許第5,062,591号から、飲料装置のマウスピースが知られている。このマウスピースは、ボールバルブを備えており、このボールは、ばねによってバルブシートに押圧される。バルブを開口するのに、ユーザはマウスピースを変形させるべくマウスピースを噛まなければならない。このようにして流体の流路が形成され、流体の排出が可能になる。
【0008】
米国特許第4,457,711号から、バルブを有する加圧容器を備えた口腔衛生的な噴霧装置が知られている。スプレーヘッドは、スプレーヘッドの頂部に配置されている弾性で凹形のマウスピースを含む。作動させるには、放出用流体を噴出させることによってユーザの歯を機械的に洗浄するために、スプレーヘッドは手動操作でバルブを開口する接触面を有する。
【0009】
欧州特許公開第0 266 067A1号から、飲料用チューブに接続されて飲料用チューブを密封している、噛んで作動する飲料用バルブが知られている。マウスピースを噛むことによってバルブが開口されるので、飲料用チューブを介して流体を吸引することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許公開第2006/0226110A1号
【特許文献2】米国特許公開第2002/0038807A1号
【特許文献3】米国特許第6,010,034号
【特許文献4】米国特許第5,062,591号
【特許文献5】米国特許第4,457,711号
【特許文献6】欧州特許公開第0 266 067A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、媒質を放出するためのエアゾール容器を備えたアプリケータ装置を提供することであり、アプリケータ装置は、栄養素/生命物質の経口的な供給、ならび医薬品の供給に使用されることができ、同時に、この装置によってユーザの取扱いが簡単になる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によると、本目的は、請求項1の特徴を有するアプリケータ装置によって解決される。好ましい実施態様は、サブクレームの主題を構成するものである。
【0013】
本発明によるアプリケータ装置は、加圧媒質を備えたエアゾール容器を含み、バルブを有し、バルブの作動によってバルブを通って媒質を放出することが可能である。スプレーヘッドは、スプレーヘッド本体を備えており、バルブと接続されている逃がし路と、吐出路が合流する出口オリフィスとを含む。さらにまた、マウスピース要素が設けられており、スプレーヘッド本体上に位置している。出口オリフィスをユーザの口に導き、マウスピース要素によってバルブを同時に作動させるために、出口オリフィスとマウスピース要素とは互いに関連して配置されている。知られているマウスピースとは対照的に、本発明によると、媒質が出口オリフィスを介してユーザの口に噴霧されるように、エアゾール容器のバルブが作動する。
【0014】
本発明によるアプリケータ装置によると、媒質がユーザの口に直接放出されつつ、ユーザは口と媒質を放出するためにマウスピース要素に及ぼされる圧力とによってバルブを開口させる。したがって、本発明によるアプリケータ装置によって、極めて簡単な取扱いで流体を効果的に経口的に摂取することが可能になるので、この装置は特に運動選手に適している。それに加えて、流体の摂取中に飲み込むリスクが最小限に抑えられる、というのは、流体を流体容器から吸引する必要がないからである。そのうえ、本発明によるアプリケータ装置のユーザは、放出する流体量を制御することができる。
【0015】
本発明によるアプリケータ装置の好ましい実施態様では、マウスピース要素は、出口オリフィスが合流する中央オリフィスを含む。出口オリフィスは、解除突起に好ましくは配置されており、これはマウスピース要素の中央オリフィスを通って突出している。使用中、流体が直接口の中に入るように、突出している解除突起がユーザによって唇で囲まれてもよい。
【0016】
基本的に、マウスピース要素の多くの代替実施形態が可能である。マウスピース要素にとって重要となるのは、エアゾール容器のバルブを開口するために、マウスピース要素を介して所望の圧力をスプレーヘッド本体に印加することができることである。
【0017】
上述の口を介した作動を支持するのに、アプリケータ装置は、追加的にまたは単独で手動で作動してもよい。このために、把持面が、手動操作中に握持することのできるマウスピース要素および/またはスプレーヘッドに設けられているのが好ましい。有利には、把持面は、突出リングとして形成されている。
【0018】
好ましい実施形態では、マウスピース要素が曲線状のシールドを備える。このシールドは、出口オリフィスから離れて延びる平坦な羽根を備えているのが好ましく、ここでは、好ましくは2つの羽根が設けられている。シールドは、使用中に、部分的にあるいは完全にユーザの唇に当接する。
【0019】
代替実施形態において、マウスピース要素は、噛むための1つまたは複数の接触面を備えていてもよい。これらの接触面、またはバイト表面は、エアゾール容器のバルブに向かう力を伝達するために噛んで係合され、必要な力がバルブに加えられる。
【0020】
マウスピース要素の具体的な実施形態とは無関係に、力がマウスピース要素からバルブにエアゾール容器の軸方向に伝達される。したがって、バルブは口によって低圧で作動し開口するように、かつ減圧するとすぐに自動的に閉止するように設計されている。
【0021】
好ましい実施形態では、スプレーヘッド本体が、マウスピース要素の固定領域を形成する外周壁を有する。好ましくは、マウスピース要素は、円筒状の装着領域を有し、これもまた外周壁を有している。装着位置では、装着領域の外周壁の内壁が、スプレーヘッド本体の固定領域の外側に当接されている。固定領域は、装着領域が当接する外周オフセットを備えているのが好ましい。
【0022】
マウスピース要素およびスプレーヘッドまたはスプレー本体、ならびにさらなる要素が、いくつかの部分に、あるいは一体的に形成されてもよい。
【0023】
好ましい実施形態では、放出された流体が霧化される。有利には、スプレー要素がスプレーヘッドの吐出路に配置される。媒質の特徴を変化させるために、特に、放出する媒質を霧化するためにスプレー要素が設けられている。スプレー要素は、カートリッジ要素として好ましくは構成されていてもよく、解除突起に、あるいは出口オリフィスの近くに位置している。
【0024】
以下に、図面を参照しつつ、本発明によるエアゾール容器の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1aおよび図1bは、第1のマウスピース要素を備えたエアゾール容器の斜視図であり、図1aはスタンドパイプを備えたボールバルブを含むのに対して、図1bはバッグ・オン・バルブ装置を含んでいる。
【図2】図2aおよび図2bは、第2のマウスピース要素を備えたさらなるエアゾール容器を示す図であり、図2aがスタンドパイプを備えたボールバルブを含むのに対して、図2bはバッグ・オン・バルブ装置を含んでいる。
【図3】図3は、第1のマウスピース要素を備えたスプレーヘッドを示す斜視図である。
【図4】図4は、第1のマウスピース要素を備えたスプレーヘッドを示す斜視図である。
【図5】図5は、第1のマウスピース要素を備えたスプレーヘッドを示す斜視図である。
【図6】図6は、第2のマウスピース要素を備えたスプレーヘッドを示す図である。
【図7】図7は、第2のマウスピース要素を備えたスプレーヘッドを示す図である。
【図8】図8は、第2のマウスピース要素を備えたスプレーヘッドを示す図である。
【実施例】
【0026】
図1aおよび図1bはそれぞれ、加圧瓶10を備えたアプリケータ装置を示しており、第1のマウスピース要素14を備えたスプレーヘッド12が上に配置されている。容器10は、たとえば、ブリキやアルミニウム製の金属容器であってもよい。図1aに示した実施形態では、スタンドパイプ11を備えたボールバルブが設けられている。図1bでは、いわゆるバッグ・オン・バルブ装置の一部分であるパウチ13に、排出されるべき媒質が供給されている。
【0027】
図2aおよび図2bはそれぞれ、さらなる実施形態における本発明によるアプリケータ装置を示している。これらの場合においても、金属製のエアゾール容器16が設けられており、第2のマウスピース要素20を備えたスプレーヘッド18が上に装着されている。マウスピース要素20の中央領域に、解除突起22が視認できる。
【0028】
示されたボールバルブおよびバッグ・オン・バルブ装置に加えて、排出された流体量を投与するために、投与バルブおよび投与ヘッドもまた本発明で適用されてもよい。
【0029】
図3から図5は、図1の第1のマウスピース要素14を備えたスプレーヘッドを示している。スプレーヘッド12は、スプレーヘッド本体26および外周クランプリング24を有し、クランプリング24はエアゾール瓶に装着される。クランプリング24は、たとえば、バルブディスクのリム構造部材に装着されてもよい。補助的な安全構造として、クランプリング24とスプレーヘッド本体26との間に確実性のある閉止装置28が一体化されている。確実性のある閉止装置28は、クリップ30および外周バンド32を有し、バンド32はリブ状要素によってクランプリング24およびスプレーヘッド本体26に接続されている。その封止された状態では、確実性のある閉止装置のリブ状要素がスプレーヘッド本体26をクランプリング24に固定し、したがって、スプレーヘッドの作動を防止する。図示されている実施形態では、スプレーヘッド本体26は、雌型バルブとの接続のために設けられているステム34を備えている。原則として、スプレーヘッドは、任意のバルブとの接続に適合されることができる。
【0030】
マウスピース要素14がスプレーヘッド上に装着されている。マウスピース要素14は、円筒状の装着ノズルとして形成されている接触面36を有する。上記の装着ノズルは、スプレーヘッド本体26の装着領域の上部に固定されている。あるいはまた、スプレーヘッド本体およびマウスピース要素は、1つの部材として構成されていてもよい。
【0031】
たとえば、接触面36は、スプレーヘッド本体26上の所定の位置に係止することができる。そのうえ、マウスピース要素14をスプレーヘッド本体26にネジ止めするために、代替の装着領域によってねじ山をマウスピース要素14に嵌合することが可能である。さらに、図4では外周リング37がマウスピース要素の装着領域に設けられており、これは、手動で作動させるために把持面として設けられている。
【0032】
図4に示されているように、2つの曲線形の羽根38が接触領域36に接続されている。羽根38は、全体的に凹形に湾曲した接触面40を形成している。バイトプレート42が羽根38の自由端に設けられている。
【0033】
流体が放出される出口オリフィス44が、接触面40に設けられている。スプレーヘッド本体26は、解除突起を備えていてもよい。図示されている実施形態では、接触面40から突出するこのような解除突起は示されていない。解除突起が接触面40から突出している実施形態では、摂取をより困難にしないために、解除突起の直径がバイトプレート42の厚さよりも小さいことに留意することが重要である。
【0034】
図6から図8は、図2によるマウスピース要素20を備えたスプレーヘッド18の一実施形態を示している。スプレーヘッド18は、スプレーヘッド本体48と、容器に対向するその端部に、容器に接続されているクランプリング46とを有する。さらに、確実性のある閉止装置50が、クランプリング46とスプレーヘッド本体48との間に設けられている。図8で理解できるように、確実性のある閉止装置50は、クリップ52と、リブ状要素56によって固定されている外周バンド54とを有する。これらのリブ状要素56は、クランプリング46とスプレーヘッド本体48との接続部を形成する。スプレーヘッド本体は、曲線部60に移行する第1の円筒部58を備えたベル形の構造を有する。固定領域62は、上記の曲線部60を接合する。固定領域62は、曲線部60への移行領域にオフセット64を有する。スプレーヘッド本体48は、瓶から離れて対向する解除突起66を端部に有する。解除突起66は、スプレーヘッド本体48に中央に位置し、円筒形状を有する。その解除中に加圧液体を噴霧しかつ/または霧化するスプレー要素67が、解除突起66に一体化されている。解除突起66は、軸方向に通る逃げ路によって、バルブ接続ポート70と接続されている。図7に示した実施形態では、雄型バルブに接続するために、スプレーヘッド本体48がその逃げ路68で形成されるのに対して、この接続は、直径が大きくなっているポート70によって確立される。
【0035】
マウスピース要素20は、孔76を備えたシールド72を含む。孔76によって、流体を消費しながら呼吸することが可能になる。解除突起66は、シールド72から突出している。シールド72は全体的にだ円形状を有し、スプレー容器から離れて凸状になっている。シールド72によって形成される接触面73の形状は、ユーザの口の形状にほぼ一致している。
【0036】
シールド72が、円筒形状を有する装着領域78に集まる。装着領域78は、図7の断面図に示されているように、固定領域62に取り付けられ、容器瓶に対向する端部でオフセット64に当接する。
【0037】
シールド72は、装着領域78の外表面に載置され、シールド72の下側で終わる平坦な支持板80によって、側方に支持されている。図示されたシールド形状からそれたマウスピース要素のさらなる代替実施形態が、可能である。スプレーヘッドおよびマウスピース要素が2つの部分に構成される場合、それらはアプリケータ装置に容易に一体化されることができる。
【0038】
この装置を使用する場合、ユーザは、図2によるマウスピースに口を置いて、解除突起22を唇で囲む。唇または歯がしっかりと押圧することによって、力が逃げ路68またはその壁69をそれぞれ通ってバルブポート70(図示せず)に伝達され、したがって、バルブが開口する。解除された媒質が逃げ路68を通ってスプレー要素67に入り、ユーザの口に直接排出される。外周リング63によって、手動での作動が容易になる。
【0039】
流体を簡単に摂取する理由で、本発明によるエアゾール容器は、特に、栄養素/生命物質および/または医薬品を含む活性溶液を経口的に供給するための経口投与装置として適している。
【0040】
以下の成分は、単独または組み合わせて、活性溶液の主成分として適している。
【0041】
水、牛乳、アルコール、果実汁、果物蜜、および/またはそれらの混合物。
【0042】
この活性溶液のために、栄養素/生命物質ならびに医薬品またはその混合物がさらなる成分として供給されてもよい。たとえば、炭水化物が、たとえば単糖(たとえばグルコース、デキストロース、マンノース、フラクトース、リボース、デオキシリボース、ガラクトース)として、二糖類(たとえばスクロース、ラクトース、ラクツロース、マルトース、トレハロース、イソマルツロース)として、三糖類(メレジトース、ラフィノース、ウンベリフェロース)として、多糖(デンプン、セルロース、グリコーゲン、キチン、カロース、フルクタン、デキストラン)として、あるいはアルジトール(マンニット、イソマルト(Isomalt)、ラクチトール、ソルビトールおよびキシリトール、トレイトール、エリトリット/エリトリトール(Erythrit/Erythritol)、およびアラビトール)として、単独または組み合わせて、ならびにさらなる成分を単独または組み合わせて、添加してもよい。本発明では、炭水化物は、たとえばエネルギ供給元としてのこれらの機能によって、大変重要である。というのは、本発明によるアプリケータ装置と組み合わせて、これらは、例外的に急速にこれらのエネルギを供給することができるからである。そのうえ、本発明によるアプリケータ装置によって、炭水化物の供給を効果的に制御することができる。
【0043】
さらに、たとえば、乳漿たんぱく、大豆タンパク質、アルブミン、筋タンパク質、トウモロコシ蛋白質、海藻タンパク質などのタンパク質、ならびにさらに知られている物質および混合物などを、単独または組み合わせて流体に添加してもよく、本発明によるアプリケータ装置で容易に摂取することができる。
【0044】
また、本発明によるアプリケータ装置を使用して、たとえば口に直接噴霧または霧化することによって生物活性物質を極めて効果的に吸収することができる。関連性のある生物活性成分は、たとえば、イノシトール、クレアチン、カルニチン、アセチルカルニチン、α‐リポ酸、γ−アミノ酪酸、β‐アラニル‐L‐ヒスチジン(カルノシンC)、コリン、シチジンジホスホコリン、ジメチルアミノエタノール、S‐アデノシル‐L‐メチオニン、ケルセチン(フラボノイド)、リコピン、イソフラボン、フィトステロール、グリコサミノグリカン、ホスファチジルセリン、キサントフィル、ならびに、この分類の他の知られている物質および混合物などの、単独または組み合わせである。
【0045】
たとえば、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、パントテン酸、コエンザイムQ10、ならびにこの分類に属するさらに知られている物質および混合物などのビタミンおよびビタミン成分は、単独または組み合わせて、活性溶液に含まれていてもよい。身体の代謝過程のような必須の生体触媒機能を即座にまたは連続的に支えるために、かつ、たとえばビタミン供給不足を防止するか、またはビタミン欠乏症を治療するために、ビタミンおよびビタミン成分を、本発明によるアプリケータ装置によって経口的に極めて効果的に分配することができる。
【0046】
たとえばオメガ三系およびオメガ六系などの脂肪および不飽和脂肪酸、ならびにこの分類の他の知られている物質および混合物はまた、活性溶液への重要な添加剤である。一方では、脂肪および脂肪酸を本発明によってエネルギ源として効果的に分配することができ、他方では、健康状態を促進させるために特に不飽和脂肪酸を選択的に投与することができる。これらは、たとえば心血管系に関して確実な効果があり、循環器病のリスクに確実に影響を与える。
【0047】
たとえばキサンチン、カフェイン(両方とも合成または自然の形態)、テオフィリンおよびテオブロミン、グルクロノラクトンなどの興奮剤や他の刺激物質、ならびにこの分類に属するさらに知られている物質および混合物を、活性溶液に添加することもできる。本発明によると、これらの刺激的な効果を急速に達成させるために、あるいは、増加した心身の活動時間中に機敏さや覚醒状態、ならびに反応速度および濃度に確実に影響を与えるために、これらを経口的に極めて効果的に分配してもよい。
【0048】
さらに、たとえば以下のようなさまざまな他の物質や混合物を、単独または組み合わせて、活性溶液の成分とすることができ、本発明の装置によって有利な方法で経口投与することができる。
【0049】
−アミノスルホン酸、トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、プロリン、ピログルタミン酸、セリン、トレオニン、バリン、タウリン、ならびにこれらの分類の他の知られている物質および混合物をそれぞれ単独または組み合わせたアミノ酸。アミノ酸は、タンパク質、したがって身体構造の重要成分であり、たとえば免疫性防御、解毒またはホルモン合成としての代謝系において特定機能を有する。
【0050】
−たとえばカルシウム、銅、鉄、リン、ヨウ素、マグネシウム、亜鉛、セレン、マンガン、クロム、モリブデン、塩化物、カリウム、ホウ素、ニッケル、ケイ素、フッ素、バナジウム、ナトリウムのような無機栄養素、無機栄養成分および微量元素、ならびにこの分類に属する他の知られている物質および混合物の単独または組み合わせ。
【0051】
−薬草および植物抽出物、および、−添加物(加工または非加工の)の単独または組み合わせ、たとえばヤクヨウニンジン、お茶(たとえば白茶、緑茶または紅茶)、ガラナ、イチョウ葉エキス、エキナセア(echinacea)、カミツレ、シナモン、コーラナット、マテ茶、カワ、ヨヒンベ、ニワトコの実、ブドウの種子、ウコン、オオアザミ、ゴミン、アメリカニンジン、霊芝、ダミアナ、カカオ、イナゴマメ、シトラスアウランチウム、ガルシニアカンボジア(Garcinia Gummi‐gutta)、アカツメクサ、大豆、アサイ(Acai)ベリー、クコの実、アセロラ、アロエベラ、ミント、アップルミント、アロニア、クランベリー、ザクロ、ベニバナ、ユーカリノキ、ハニーブシュ、バラの実、カミツレ花、リンデンフラワー、タンポポ、ゼニアオイ、メリッサ、ペパーミント、ルイボス、クロウメモドキ(Saddorn)、椎茸、シトロン、シトロン−レモングラス、ならびに、この分類に属する他の知られている物質および混合物を添加してもよい。同じものを、たとえばリンゴ酢、ハチミツ、紅茶キノコのような発酵性植物材料、ならびにこの分類の他の物質および混合物に加えてもよい。
【0052】
−アセスルフェーム、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルフェーム−食塩、シクラマート、サッカリン、スクラロース、タウマチン、ネオヘスペリジンのような人工甘味料の単独または組み合わせ、アリテーム、ブラゼイン、ラグドゥネーム(lugdunam)、モネリン、ステビオシドのハーブ甘味料、ならびに、味覚上確実に効果があり、記載した物質および混合物と以下の物質および混合物との供給をより消化可能においしくする他の物質およびこれらの分類の混合物。
【0053】
−有機および非有機の添加物のような非活性物質の単独または組み合わせは、本発明による経口的なアプリケータ装置で投与する活性溶液の生成に役立つものであり、たとえば従来の充填剤、増粘剤、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、リン酸カルシウム、デンプン、ゼラチン、トラガント(Tragant)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンのような増量剤または結合剤、ならびに、シリカ、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコールなど流動性および潤滑特性に影響を与える物質などの添加剤としても適している。上記のデンプン、ならびに、たとえばカルボキシメチルデンプン、ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸のような安定剤および分解物質、あるいは、たとえばアルギン酸ナトリウムのような塩類を添加してもよい。たとえば、ギ酸、ならびにこの分類に属する他の知られている食品認可済の物質および混合物は、保存剤として適している。
【0054】
−アニス油、バジル油、ベイ油、カバノキ油、カヤプト油、しょうのう油、ジラ油、ユーカリ油、ゼラニウム油、ハチミツ油、ホップ油、ニンジン種子油、カラウェー油、ラベンダー油、タンジェリン油、メリッサ油、オレンジ油、パッチュリ油、ペパーミント油、ピメント(Piment)油、ローズ油、ビャクダン油、チャノキ油、タイム油、ケイ皮油、柑橘類果実からの油のような精油、ならびにこの分類に属する、知られている物質および混合物を、単独または組み合わせてそれに添加してもよい。本発明におけるこれらの関連性は、たとえば、過渡的で容易に蒸発することにあり、したがって、効果的に供給されることができる。たとえば、白内障の場合には大きな粘液溶解性の効果を有し、本発明によって経口的に効果的に供給されることのできる、ユーカリノキおよびメントールのような精油がある。本発明では、活性溶液への補充として、刺激的な芳香剤として精油を十分に使用することができる。
【0055】
−芳香および香味剤は一般に、単独または組み合わせて、活性溶液の適切な成分であり、たとえば、味覚および芳香に関して確実な効果があり、記載されたものと、以下の物質および混合物、ならびに活性溶液の供給をより消化可能においしくする、たとえば、いわゆる果実系(FTNF)香味剤、天然(WONF)香味剤、自然型の香味剤、自然と同一の香味剤、人工香味剤、香料抽出液、ならびにこれらの分類の知られている物質および混合物である。
【0056】
−アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、エリトルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸、リンゴ酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、酒石酸、酒石クリーム、グルコノデルタラクトン(Glucone−delta−lactone)のような酸化防止剤および酸味剤、ならびに、これらのカテゴリに属するさらなる知られている物質および混合物を、貯蔵寿命および/または安定性を向上させるために添加することができる。
【0057】
−安息酸、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ナイシンのような保存剤、ならびにこのカテゴリに属する他の知られている物質および混合物は、本発明を使用して確実な方法で、他の物質および混合物の安定性を向上させることができる。
【0058】
−たとえば、タルトラジン(E 102)、キノリンイエロー(E 104)、イエローオレンジS(E 110)、カルミン/コチニール(E 120)、アルラレッドAC(E 129)、パテントブルーVF(E 131)、インジゴチン(E 132)、ブリリアントブルーFCF(E 133)、銅クロロフィル(E 141)、グリーンS(E 142)、亜硫酸塩アンモニアカラメル(E 150d)、ブリリアントブラックBN(E 151)、カロテン(E 160a)、アゾルビン(E 122)などの着色剤、ならびにこの分類に属する他の物質および混合物を、魅力のある全体的な印象をつくるために、流体内で可溶化することができる。
【0059】
−本発明のアプリケータ装置によって経口的に供給するために、医学物質、薬品、および活性成分の組み合わせを官能基成分として活性溶液に添加することができる。したがって、アセチルサリチル酸(たとえば鎮痛性、消炎性、抗リウマチ性、抗凝血性、または解熱性の特性)、アセトアミノフェン(たとえば鎮痛性であり解熱性の特性)、鎮咳薬、鎮静薬、食欲抑制剤などのなどの薬品、生殖能力を維持する天然および人工の薬品、ならびに、他の知られている物質および製薬類の薬品の組み合わせを加えることができる。
【0060】
記載されている活性溶液およびその組成物は、単なる例示である。
【図1(a)】

【図1(b)】

【図2(a)】

【図2(b)】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧媒質およびバルブを備えた、前記媒質を放出するためのアプリケータ装置であって、
‐スプレーヘッド(12,18)が、前記バルブに接続されている流出路と、流出路が合流する出口オリフィスとを含むスプレーヘッド本体(26,48)を備え、
‐前記スプレーヘッド本体(26,48)に載置されているマウスピース要素(14,20)が設けられている一方で、前記出口オリフィスをユーザの口に導き、前記マウスピース要素によって前記バルブを作動させるために、前記出口オリフィスと前記マウスピース要素(14,20)とが互いに関連して配置されていることを特徴とする、アプリケータ装置。
【請求項2】
前記スプレーヘッド本体が解除突起を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のアプリケータ装置。
【請求項3】
前記マウスピース要素(14、20)が、前記解除突起(22、66)がそこから突出している中央オリフィスを有することを特徴とする、請求項2に記載のアプリケータ装置。
【請求項4】
前記スプレーヘッドおよび/またはマウスピース要素が、手動操作のための少なくとも1つの把持面(37、63)を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のアプリケータ装置。
【請求項5】
前記マウスピース要素が曲線状のシールド(72)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のアプリケータ装置。
【請求項6】
前記シールドが、前記出口オリフィスから離れて延びる平坦な羽根(38)を有することを特徴とする、請求項5に記載のアプリケータ装置。
【請求項7】
前記羽根(38)がバイト表面(42)を特徴にしている、請求項6に記載のアプリケータ装置。
【請求項8】
前記シールド(72)が接触面(73)としてユーザの唇に適合されていることを特徴とする、請求項5に記載のアプリケータ装置。
【請求項9】
前記マウスピース要素が前記バルブに力を伝達し、前記力は前記マウスピース要素に前記エアゾール容器の軸方向に伝達されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のアプリケータ装置。
【請求項10】
前記スプレーヘッド本体が、前記マウスピース要素の固定領域(62)を形成する外周壁を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のアプリケータ装置。
【請求項11】
前記マウスピース要素が、内壁が前記マウスピース要素の前記固定領域(62)に当接されている外周壁を備えた、円筒状の装着領域を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のアプリケータ装置。
【請求項12】
前記固定領域が、前記装着領域が当接する外周オフセット(64)を備えることを特徴とする、請求項10に記載のアプリケータ装置。
【請求項13】
スプレー要素(67)が前記出口オリフィスに配置されていることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のアプリケータ装置。
【請求項14】
前記スプレー要素(67)が、放出された媒質を霧化することを特徴とする、請求項13に記載のアプリケータ装置。
【請求項15】
前記スプレー要素(67)がカートリッジ要素として構成され、前記解除突起に位置していることを特徴とする、請求項13または14に記載のアプリケータ装置。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−527645(P2010−527645A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507784(P2010−507784)
【出願日】平成20年4月19日(2008.4.19)
【国際出願番号】PCT/DE2008/000661
【国際公開番号】WO2008/141600
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(509318033)コレップツェーツェーエル・ラピッド・スプレー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンタク・ハフツング・ウント・カンパニー・カーゲー (1)
【Fターム(参考)】