説明

エアフィルタ

【課題】本発明はエアフィルタに関するもので、複数の種類のプリーツからなるエアフィルタのコストを低減することを目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、第1のプリーツ2と、2つの第2のプリーツ3の折り幅7と折り目方向5を合わせて、第1のプリーツ2および第2のプリーツ3は濾材をプリーツ形状に折り、このプリーツ形状を保持する複数の形状保持手段4を設け、第1のプリーツの側面部9の両側と2つの第2のプリーツの側面部10の一方側とを連結する連結手段11を備え、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の両側の通風路端面部14を同時に固定する固定手段15を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機などに組み込まれるエアフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のエアフィルタの構成は以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、複数のフィルタエレメントを、同じフィルタホルダに同一平面上に並べて個別に着脱可能に保持し、1つのユニットにしたものであった(例えば、これに類似する先行文献は下記特許文献1に記載されている)。
【特許文献1】特開2002−204914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来例における課題は、エアフィルタのコストが高いということであった。
【0005】
すなわち、従来の物においては、複数の機能の異なるフィルタをフィルタエレメントとしてフィルタホルダ内に保持しているものであった。つまり、機能の異なるフィルタをそれぞれ個別のフィルタエレメントとして組み上げ、更に、別部品であるフィルタホルダに固定していたので、材料および組み立て工数が増え、エアフィルタのコストが高くなるという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、エアフィルタのコストを低減することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そしてこの目的を達成するために本発明は、第1のプリーツと、2つの第2のプリーツの折り幅と折り目方向を合わせて、前記第1のプリーツおよび前記第2のプリーツは濾材をプリーツ形状に折り、このプリーツ形状を保持する複数の形状保持手段を設け、前記第1のプリーツの側面部の両側と2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側とを連結する連結手段とを設け、これにより、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明は、第1のプリーツと、2つの第2のプリーツの折り幅と折り目方向を合わせて、前記第1のプリーツおよび前記第2のプリーツは濾材をプリーツ形状に折り、このプリーツ形状を保持する複数の形状保持手段を設け、前記第1のプリーツの側面部の両側と2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側とを連結する連結手段を備え、前記第1のプリーツおよび2つの前記第2のプリーツの両側の通風路端面部を同時に固定する固定手段を設けたものであり、複数の種類のプリーツからなるエアフィルタを安価に提供することができる。
【0009】
すなわち、第1のプリーツおよび2つの第2のプリーツの両側の通風路端面部を同時に固定する固定手段を設けたので、第1のプリーツおよび2つの第2のプリーツの外周の4面を固定することなく、第1のプリーツおよび2つの第2のプリーツの両側の通風路端面部である外周の2面で固定することができるので、固定手段の材料を削減することができる。
【0010】
これらの結果により、エアフィルタのコストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本実施形態を添付図面を用いて説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、本実施形態のエアフィルタ1は、2種類のプリーツであるガラス濾材で構成する第1のプリーツ2と、静電濾材で構成する第2のプリーツ3とが並列に連結し形成されているものである。つまり、空気が流れると第1のプリーツ2または第2のプリーツ3のどちらか一方を通過するものである。
【0013】
以下に、このエアフィルタ1の組立方法、および構成について説明する。
【0014】
まず、図2(a)に示すように、第1のプリーツ2に使用する濾材であるガラス濾材、および第2のプリーツ3に使用する濾材である静電濾材をプリーツ形状に折り、複数の形状保持手段4であるプリーツ形状の折り目方向5に直交して複数列に塗布された接着剤A6で、プリーツ形状を保持する。つまり、プリーツ形状の折り目と隣合う折り目との空間に接着剤A6を流し込み、プリーツ形状の折り目と隣合う折り目との所定の距離を維持するものである。これにより、ガラス濾材のプリーツ形状である第1のプリーツ2と、静電濾材のプリーツ形状である第2のプリーツ3とが形成される。なお、第1のプリーツ2と第2のプリーツ3との寸法関係は、プリーツ形状の折り目方向5に直交した方向の長さが、第2のプリーツ3より第1のプリーツ2の方が長いものであり、プリーツ形状の折り目方向5の長さである折り幅7と、プリーツ形状の折り高さ8が、第1のプリーツ2と第2のプリーツ3とではほぼ同じ長さである。
【0015】
次に、図2(b)に示すように、この第1のプリーツ2の両側に第2のプリーツ3を連結する。つまり、第1のプリーツの側面部9の両側面と、2つの第2のプリーツの側面部10の一方側の側面とを連結手段11によって連結する。これにより、横長箱形状の1つの連結プリーツ部材12となる。この連結手段11は、両側の第1のプリーツの側面部9と2つの第2のプリーツの側面部10の一方側とを接着剤B13を塗布して固定するものである。これにより、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の通風路端面部14が同一面に連結されることとなる。なお、第1のプリーツの側面部9および第2のプリーツの側面部10とは、プリーツ形状の折り目方向5と平行な外周側面でプリーツの濾材の表面が位置し、通風路端面部14とは、プリーツ形状の折り目方向5に対して垂直方向の外周側面でプリーツの濾材の端面が位置するものである。
【0016】
最後に、図2(c)、(d)に示すように、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の通風路端面部14の両側を固定手段15によって固定する。この固定手段15は、2つの枠体16と、この枠体16内に流し込んだ接着手段である接着剤C17とから形成されている。この枠体16は、第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とが同一面に連結された通風路端面部14を覆う略椀形状である。この略椀形状の枠体16の内部に接着手段である接着剤C17を流し込み、この接着剤C17が乾燥しないうちに、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の一方の通風路端面部14を挿入し固定する。そして、他方の通風路端面部14も同様に、枠体16と接着剤C17とで固定する。
【0017】
以上の構成において、本実施形態の特徴は、第1のプリーツ2と、2つの第2のプリーツ3の折り幅7と折り目方向5を合わせて、第1のプリーツ2および第2のプリーツ3は濾材をプリーツ形状に折り、このプリーツ形状を保持する複数の形状保持手段4を設け、第1のプリーツの側面部9の両側と2つの第2のプリーツの側面部10の一方側とを連結する連結手段11を備え、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の両側の通風路端面部14を同時に固定する固定手段15を設けたものである。
【0018】
すなわち、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の両側の通風路端面部14を同時に固定する固定手段15を設けたので、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の外周の4面を固定することなく、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の両側の通風路端面部14である外周の2面で固定することができるので、固定手段15の材料を削減することができる。
【0019】
これらの結果により、エアフィルタ1を安価に提供することができる。
【0020】
また、固定手段15は、2つの枠体16と、この枠体16内に流し込んだ接着剤C17で形成し、枠体16は、第1のプリーツ2および2つの第2のプリーツ3の通風路端面部14を覆う略椀形状で、2つの枠体16と接着剤C17とによって第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを固定する構成である。具体的には、枠体16は、略横長四角形の底板部18と、この底板部18の外周縁から、底板部18に対して垂直方向に延びた壁部19とからなる略椀形状である。第1のプリーツ2、および2つの第2のプリーツ3の通風路端面部14を略横長四角形の底板部18と、この底板部18の外周縁から延びた壁部19とで覆うものである。つまり、この略横長四角形の底板部の長手方向20の長さが、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3のプリーツ形状の折り目方向5に直交した方向の長さの総和とほぼ同じで、底板部の短手方向21の長さが、第1のプリーツ2および第2のプリーツ3のプリーツ形状の折り高さ8とほぼ同じである。これにより、枠体16の内部に接着手段である接着剤C17を流し込み、その枠体16の内部に1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3が連結された状態で、通風路端面部14を挿入できるものである。
【0021】
すなわち、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結した連結プリーツ部材12の状態で、通風路端面部14の両面を2つの枠体16で固定するので、連結された1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3を2つの枠体16で挟むように固定されるものである。結果として、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結した連結プリーツ部材12の通風路端面部14および側面部の外周全体を固定せず、連結プリーツ部材12の両側の通風路端面部14のみを固定するので、固定手段15の材料を削減することができる。また、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結した連結プリーツ部材12の状態を、2つの枠体16で挟み固定すると共に、枠体16の壁部19によって、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結固定するので、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結する接着剤B13が完全に乾燥していない状態でも、連結プリーツ部材12と枠体16とを固定でき、作業能率を向上することができる。また、枠体16は、略横長四角形の底板部18と、この底板部18の外周縁から、底板部18に対して垂直方向に延びた壁部19とからなる略椀形状であり、この枠体16の内部に接着手段である接着剤C17を流し込むものであるが、ここで、その枠体16の内部に連結プリーツ部材12の通風路端面部14を挿入し、接着剤C17の上面部が盛り上がっても、枠体16の壁部19は、接着剤C17の上面部より高い位置まで延びているので、壁部19から接着剤C17が漏れを抑制でき、作業能率を向上することができる。なお、枠体16の材質は、樹脂または紙または金属である。
【0022】
また、固定手段15の接着手段である接着剤C17は、2液タイプの接着剤で構成されたものである。具体的にはウレタン系接着剤が一例であり、ホットメルトやボンド等の接着剤でもよい。これにより、接着剤Cの乾燥時間を調整でき、連結プリーツ部材12を枠体16に固定するまでは固まらずに、固定した後に接着剤C17が乾燥し固まることができるので、連結プリーツ部材12と枠体16とを確実に固定することができる。
【0023】
また、連結手段11は、第1のプリーツの側面部9の両側と2つの第2のプリーツの側面部10の一方側とを接着剤B13を塗布して固定する構成である。具体的には、第1のプリーツの側面部9の両側に接着剤B13を塗布し、この接着剤B13を塗布した第1のプリーツの側面部9の両側に、2つの第2のプリーツの側面部10のそれぞれ一方側を押し当て、接着剤B13によって固定するものである。
【0024】
すなわち、第1のプリーツの側面部9の両側と2つの第2のプリーツの側面部10の一方側は、どちらもプリーツの端面ではなく、表面部なので、凹凸が無く容易に接着剤B13で連結することができる。
【0025】
また、図2(c)に示すように、形状保持手段4は、第1のプリーツ2および第2のプリーツ3のプリーツ形状の折り目方向5に直交して複数列に塗布された接着剤A6であり、この複数列の接着剤6は、第1のプリーツ2と第2のプリーツ3に互い違いの位置に塗布された構成である。具体的には、第1のプリーツ2に使用するガラス濾材、および第2のプリーツ3に使用する静電濾材をプリーツ形状に折り、複数の形状保持手段4であるプリーツ形状の折り目方向5に直交して複数列に塗布された接着剤A6で、プリーツ形状を保持する。これにより、ガラス濾材で構成する第1のプリーツ2と、静電濾材で構成する第2のプリーツ3とが形成されるが、この第1のプリーツ2と、第2のプリーツ3とを連結すると、第1のプリーツ2と第2のプリーツ3の形状保持手段4である接着剤A6の塗布による複数の接着剤A6の列が重なることなく、互い違いに位置するものである。
【0026】
すなわち、第1のプリーツの側面部9の両側に接着剤B13を塗布し、この接着剤B13を塗布した第1のプリーツの側面部9の両側に、2つの第2のプリーツの側面部10のそれぞれ一方側を押し当てると、形状保持手段4である接着剤A6の塗布による複数の接着剤A6の列が、接着剤A6の列と接着剤A6の列との間に入るので、第1のプリーツの側面部9の両側と2つの第2のプリーツの側面部10のそれぞれ一方側との間に隙間ができ難いので、容易に接着剤B13で連結することができる。
【0027】
また、第1のプリーツ2に使用する濾材はガラス濾材で、第2のプリーツ3に使用する濾材は静電濾材で構成されたものである。具体的には、第1のプリーツ2に使用する濾材はガラス繊維とバインダーから成るものである。第2のプリーツ3に使用する濾材は基材部分の層と帯電加工した層から成るものである。
【0028】
すなわち、静電濾材はガラス濾材より分厚く、硬いため濾材自体に強度があり、第1のプリーツ2の両側に第2のプリーツ3を固定することにより、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結した連結プリーツ部材12の外側が、内側に比べて丈夫になり、組立作業時のエアフィルタの扱いが容易になり組立作業の効率を向上することができる。また、枠体16で囲まれていない部分は、静電濾材である第2のプリーツ3なので、空気調和機に装着する場合にも外周部が丈夫なので、破れ難くくなり、破れに対する品質低下を防ぐことが可能となる。
【0029】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2におけるエアフィルタについて図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
実施の形態1と相違する点は、図3に示す連結手段11である。この連結手段11Aは、第1のプリーツの側面部9の両側と2つの第2のプリーツの側面部10の一方側との間に設けた断面形状がT形状であるT形固定部材22と、このT形固定部材22と第1のプリーツの側面部9の両側および2つの第2のプリーツの側面部10の一方側との間に塗布した接着剤B13とで構成されたものである。具体的には、連結手段11Aは、断面形状がT形状であるT形固定部材22と、接着剤B13である。T形固定部材22は、横平面部23と、この横平面部23の中央部から垂直方向に延びた、縦平面部24とから形成され、つまり、横平面部23の中央部と縦平面部24の端部とを接着剤で固定し、断面形状をT形状にしたものである。このT形固定部材22の縦平面部24を第1のプリーツの側面部9の両側と、2つの第2のプリーツの側面部10の一方側との間に挿入し、T形固定部材22の縦平面部24と、第1のプリーツの側面部9の両側、および第2のプリーツの側面部10の一方側との間に接着剤B13を塗布し、第1のプリーツ2の両側に第2のプリーツ3を連結するものである。
【0031】
ここで、T形固定部材22の横平面部23と縦平面部24との固定部分25に、第1のプリーツの側面部9の両側の端部と、第2のプリーツの側面部10の一方側の端部とが位置する構成である。
【0032】
すなわち、T形固定部材22の縦平面部24と、第1のプリーツの側面部9の両側、および第2のプリーツの側面部10の一方側とを接着剤B13で固定すると共に、第1のプリーツの側面部9の両側の端部と、第2のプリーツの側面部10の一方側の端部とを、T形固定部材22の横平面部23で覆うので、T形固定部材22の縦平面部24と、第1のプリーツの側面部9の両側、および第2のプリーツの側面部10の一方側との間の接着剤B13に隙間ができても、リークを抑制することが出来る。なお、空気調和機に装着した場合に、空気の流れに対して、上流側にT形固定部材22の横平面部23が位置することにより、空気がT形固定部材22の横平面部23に当たり、第1のプリーツの側面部9の両側、および第2のプリーツの側面部10の一方側との間の接着部分に空気が流れ込み難いので、リークを抑制することが出来る。
【0033】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3におけるエアフィルタについて図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0034】
実施の形態1と相違する点は、図4に示す連結手段11である。この連結手段11は、第1のプリーツの側面部9の両側に設けたパッキン26である。具体的には、第1のプリーツ2の両側に第2のプリーツ3を連結する。ここで、第1のプリーツの側面部9の両側と、2つの第2のプリーツ3の一方側とを連結手段11であるパッキン26によって連結するものである。つまり、この連結手段11であるパッキン26は、第1のプリーツの側面部9の両側に貼り付け、このパッキン26に2つの第2のプリーツの側面部10の一方側を押し当てることにより、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結するものである。
【0035】
すなわち、両側の側面部にパッキン26を貼り付けた1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを、2つの枠体16で挟むように固定されるものである。結果として、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3との隙間をパッキン26によって吸収し、枠体16の壁部19で、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とをパッキン26を押しつぶした状態で連結するので、第1のプリーツ2と第2のプリーツ3との隙間を抑制するものである。また、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3とを連結するのは、2つの枠体16で挟む時なので、1つの第1のプリーツ2と2つの第2のプリーツ3の合計3つのプリーツ部材を別々に枠体16に装着できるので、第1のプリーツ2および第2のプリーツ3が大きい場合にも、組立作業を容易にすることができる。
【0036】
なお、パッキン26は1例として、ウレタン系がある。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように本発明は、第1のプリーツと、2つの第2のプリーツの折り幅と折り目方向を合わせて、前記第1のプリーツおよび前記第2のプリーツは濾材をプリーツ形状に折り、このプリーツ形状を保持する複数の形状保持手段を設け、前記第1のプリーツの側面部の両側と2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側とを連結する連結手段を備え、前記第1のプリーツおよび2つの前記第2のプリーツの両側の通風路端面部を同時に固定する固定手段を設けたものであり、複数の種類のプリーツからなるエアフィルタを安価に提供することができる。
【0038】
すなわち、第1のプリーツおよび2つの第2のプリーツの両側の通風路端面部を固定する固定手段を設けたので、第1のプリーツおよび2つの第2のプリーツの外周四面を固定することなく、第1のプリーツおよび2つの第2のプリーツの両側の通風路端面部である外周二面で固定することができるので、固定手段の材料を削減できることとなる。
【0039】
これらの結果により、エアフィルタコストを低減することができる。
【0040】
従って、家庭用や事務所用などの、空気調和機などに組み込まれるエアフィルタして活用が期待されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態1のエアフィルタの概略図
【図2】本発明の実施の形態1のエアフィルタの概略図((a)同エアフィルタの概略図、(b)同エアフィルタの概略図、(c)同エアフィルタの概略図、(d)同エアフィルタの概略図)
【図3】本発明の実施の形態2のエアフィルタを示す図((a)同エアフィルタの平面図、(b)同エアフィルタの断面図、(c)同エアフィルタの連結手段の拡大図)
【図4】本発明の実施の形態3のエアフィルタを示す図((a)同エアフィルタの平面図、(b)同エアフィルタの断面図)
【符号の説明】
【0042】
1 エアフィルタ
2 第1のプリーツ
3 第2のプリーツ
4 形状保持手段
5 折り目方向
6 接着剤A
7 折り幅
8 折り高さ
9 第1のプリーツの側面部
10 第2のプリーツの側面部
11 連結手段
12 連結プリーツ部材
13 接着剤B
14 通風路端面部
15 固定手段
16 枠体
17 接着剤C
18 底板部
19 壁部
20 底板部の長手方向
21 底板部の短手方向
22 T形固定部材
23 横平面部
24 縦平面部
25 固定部分
26 パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のプリーツと、2つの第2のプリーツの折り幅と折り目方向を合わせて、前記第1のプリーツおよび前記第2のプリーツは濾材をプリーツ形状に折り、このプリーツ形状を保持する複数の形状保持手段を設け、前記第1のプリーツの側面部の両側と2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側とを連結する連結手段を備え、前記第1のプリーツおよび2つの前記第2のプリーツの両側の通風路端面部を同時に固定する固定手段を設けたエアフィルタ。
【請求項2】
固定手段は、2つの枠体と、この枠体内に流し込んだ接着手段で形成し、前記枠体は、前記第1のプリーツおよび2つの前記第2のプリーツの通風路端面部を覆う略椀形状で、2つの前記枠体と前記接着手段とによって前記第1のプリーツと2つの前記第2のプリーツとを固定する構成である請求項1記載のエアフィルタ。
【請求項3】
固定手段の接着手段は、2液タイプの接着剤で構成された請求項2記載のエアフィルタ。
【請求項4】
連結手段は、前記第1のプリーツの側面部の両側と2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側とを接着剤を塗布して固定する構成である請求項1〜3のいずれかに記載のエアフィルタ。
【請求項5】
連結手段は、前記第1のプリーツの側面部の両側と2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側との間に設けた断面形状がT形状であるT形固定部材と、このT形固定部材と前記第1のプリーツの側面部の両側および2つの前記第2のプリーツの側面部の一方側との間に塗布した接着剤とで構成された請求項1〜3のいずれかに記載のエアフィルタ。
【請求項6】
連結手段は、前記第1のプリーツの側面部の両側に設けたパッキンである請求項1〜3のいずれかに記載のエアフィルタ。
【請求項7】
形状保持手段は、前記第1のプリーツおよび前記第2のプリーツのプリーツ形状の折り目方向に直交して複数列に塗布された接着剤で、この複数列の接着剤は、前記第1のプリーツと前記第2のプリーツに互い違いの位置に塗布された構成である請求項1〜6のいずれかに記載のエアフィルタ。
【請求項8】
前記第1のプリーツに使用する濾材はガラス濾材で、前記第2のプリーツに使用する濾材は静電濾材で構成された請求項1〜7のいずれかに記載のエアフィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−214270(P2010−214270A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62333(P2009−62333)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】