説明

エアレスポンプ機構の内容物収容空間域画定用の可動シール部材およびこの可動シール部材を備えたポンプ式製品

【課題】エアレスポンプ機構において、低粘度の液状内容物に対する可動シール部材と容器本体内周面との間のシール性向上と、当該可動シール部材が容器本体に組み込まれた状態で内容物未充填の容器本体外面へフィルムシュリンク加工を行う場合の当該シール性の劣化防止とを図る。
【解決手段】可動シール部材(2)と容器本体内周面(1a)とのシール作用部分(2a,2b)を、変形を受けても瞬時に回復する性状のゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる反発弾性部材で形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアレスポンプ機構の容器本体内周面に密接して容器本体の液状内容物に対するシール作用を呈し、かつ、内容物吐出動作にともなう容器本体の内容物収容空間域の圧力低下に応じて外気圧の作用により移動する、内容物収容空間域画定用の可動シール部材などに関する。なお、本明細書で用いる「液状内容物」はクリーム状やゾル状などの各種内容物を含む概念である。
【0002】
特にエアレスポンプ機構の容器本体内周面とのシール作用部分を、反発弾性部材で形成した、すなわち変形を受けても瞬時に回復する性状のゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる弾性部材で形成した、内容物収容空間域画定用の可動シール部材に関する。
【0003】
このような反発弾性部材からなるシール作用部分を備えた可動シール部材で容器本体の内容物収容空間域を画定することにより、低粘度の液状内容物に対しても十分なシール性を確保でき、また、当該可動シール部材が容器本体に組み込まれた状態で内容物未充填の容器本体外面へのフィルムシュリンク加工を行った後も、当該可動シール部材と容器本体内周面との間のシール性が劣化するのを防止できる。
【0004】
これは、ゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる比較的軟質の反発弾性部材と容器本体内周面との間にもともと強い密接状態が形成され、また、反発弾性部材自体がフィルムシュリンク加工時の熱処理による収縮などの影響をほとんど受けないからである。
【0005】
本発明のエアレスポンプ機構における可動シール部材の有効的な使用対象内容物は、粘度が低くていわばさらっとした液状内容物、例えば薬剤,石けん,消毒剤,化粧品,洗剤,染毛剤,シャンプー,リンス,殺虫剤などである。なお、本発明の可動シール部材が高粘度の液状内容物にも適用できることは勿論である。
【背景技術】
【0006】
エアレスポンプ機構、すなわち容器本体の内容物収容空間域を画定する可動シール部材(容器本体内周面に対する底部側の可動シール部材)が、当該ポンプ機構の内容物吐出動作にともなう容器本体内容物の減少分(圧力低下分)に応じて外気圧の作用により上方向に移動するポンプ機構自体は、周知であり、例えば下記特許文献1,2で開示される。
【0007】
ここで、容器本体の内容物収容空間域の底面を構成する可動シール部材はポリエチレンなどの比較的硬いプラスチック素材が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−44170号公報
【特許文献2】特開平10−59405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このようなエアレスポンプ機構におけるプラスチック製の可動シール部材は、もっぱら高粘度の液状内容物を対象としており、低粘度の液状内容物に対するシール性の点では改善の余地を残したものであった。
【0010】
また、容器本体にプラスチック製の可動シール部材を組み込んだ状態で内容物未充填の容器本体外周面などにフィルムシュリンク加工を行うと、そこでの必須処理であるフィルム収縮用熱処理のために当該可動シール部材まで収縮してしまい、容器本体内周面とのシール性自体が損なわれやすいという点でも改善の余地を残していた。
【0011】
そこで、本発明では、エアレスポンプ機構の内容物収容空間域を画定する可動シール部材のシール作用部分を、さらには当該可動シール部材の全体を、ゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる比較的軟質の反発弾性部材で形成して、低粘度の液状内容物の使用時にも容器本体内周面との間の十分なシール性が担保されることを目的とする。
【0012】
かつ、この反発弾性部材からなる可動シール部材が容器本体に組み込まれた状態で内容物未充填の容器本体外面へのフィルムシュリンク加工(熱処理など)を行った場合にも、当該可動シール部材はほとんど収縮せずに、当該可動シール部材と容器本体内周面との間の良好なシール性が維持されることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)エアレスポンプ機構の容器本体(例えば後述の容器本体1)内周面に密接してシール作用を呈し、かつ、内容物吐出動作にともなう容器本体の内容物収容空間域の圧力低下に応じて外空圧の作用により移動する、内容物収容空間域画定用の可動シール部材(例えば後述の可動底部材2,3)を、
少なくとも前記容器本体内周面とのシール作用部分(例えば後述の逆スカート部2a,スカート部2b,逆スカート部3b,スカート部3c)が、変形を受けても瞬時に回復する性状のゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる反発弾性部材で形成され、
容器本体に組み込まれた状態で当該容器本体の外面部分にフィルム(例えば後述のフィルム5)を被せて加熱するシュリンク加工後も、前記容器本体内周面とのシール性が損なわれない、
形のものに設定する。
(2)上記(1)において、
前記シール作用部分を含む形状の全体(例えば後述の可動底部材2)を前記反発弾性部材で形成する。
【0014】
本発明は、以上の構成からなるエアレスポンプ機構の内容物収容空間域画定用の可動シール部材および当該可動シール部材を備えたポンプ式製品を対象としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明はこのように、エアレスポンプ機構の内容物収容空間域を画定する可動シール部材のシール作用部分を、さらには当該可動シール部材の全体を、ゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる比較的軟質の反発弾性部材で形成しているため、低粘度および高粘度のいずれの液状内容物に対しても、容器本体内周面との間の十分なシール性を確保することができる。
【0016】
また、この反発弾性部材からなる可動シール部材が容器本体に組み込まれた状態で内容物未充填の容器本体外面へのフィルムシュリンク加工(熱処理など)を行った場合にも、当該可動シール部材はほとんど収縮せずに、当該可動シール部材と容器本体内周面との間の良好なシール性を維持することができる。この非収縮性効果は可動シール部材の全体を反発弾性部材で形成した場合に顕著となる。
【0017】
これらの効果を奏するのは、ゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる比較的軟質の反発弾性部材と容器本体内周面との間にもともと強い密接状態が形成され、また、反発弾性部材自体がフィルムシュリンク加工時の熱処理による収縮などの影響をほとんど受けないからである。
【0018】
また、通常、可動シール部材が密接する容器本体内周面にシリコーン潤滑剤などを塗布して当該可動シール部材の移動の円滑化を図っているところ、そのシール作用部分に上記反発弾性部材を用いているため、シリコーン潤滑剤の塗布層を薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】容器本体内部の内容物収容空間域を画定する可動シール部材の全体をゴム材で形成したエアレスポンプ機構の初期状態を示す説明図である。
【図2】容器本体内部の内容物収容空間域を画定する可動シール部材の容器本体内周面に対するシール作用部分(外側部分)をゴム材で形成し、その内側部分をプラスチック材で形成したエアレスポンプ機構の初期状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1および図2を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0021】
図1および図2で用いるアルファベット付き参照番号の構成要素(例えば内周面1a)は原則として、当該参照番号の数字部分の構成要素(例えば容器本体1)の一部であることを示している。
【0022】
図1および図2において、
1は液状内容物を収容する容器本体,
1aは後述の可動底部材を密接したシール状態で案内する内周面,
1bは後述のネジキャップと螺合する筒状首部,
2は容器本体の内周面1aに密接して全体がゴム材からなり、内容物吐出動作モードでは当該内周面に案内されながら上方向に移動する可動底部材(シール部材),
2aは内周面1aとのシール作用を呈する逆スカート部(上側),
2bは内周面1aとのシール作用を呈するスカート部(下側),
3は容器本体の内周面1aに密接する外側ゴム部材とこれに嵌合した内側プラスチック部材とからなり、内容物吐出動作モードでは外側ゴム部材が内周面1aに案内されながら上方向に移動する可動底部材(シール部材),
3aは内周面1aとのシール作用を呈する円筒状の外側ゴム部材,
3bは当該外側ゴム部材の逆スカート部(上側),
3cは当該外側ゴム部材のスカート部(下側),
3dは逆キャップ状の内側プラスチック部材,
4は容器本体1の下端側外周面に取り付けられた底蓋,
4aは外気流入用の孔部,
4bは初期状態の可動底部材2,3を支持する環状起立部,
5は容器本体1および底蓋4を一体化した後の外周面部分にシュリンク加工で形成されたフィルム,
6は容器本体の筒状首部1bと螺合するカバー体,
7は筒状首部1bの上面環状部分とカバー体6の天井面縁側環状部分との間に保持されて周知のポンプ機構が設定されるハウジング,
8は筒状首部1bの上面環状部分とハウジング7の環状鍔部の下面との間に挟持された環状シール部材,
9はハウジング7の内部空間側に配設される周知のポンプ機構(図示省略)のステム(ピストン)と連結された操作ボタン,
9aは液状内容物の通路部分,
9bは当該通路部分の出力部となる液状内容物吐出用の孔部,
10はカバー体6に着脱自在であってポンプ式製品を使用する時には取り外されるキャップ,
Aは容器本体1,可動底部材2、3およびハウジング7などで画定されてその中に液状内容物が収容される容器本体内部空間域,
Bは上記周知のポンプ機構の吐出弁および吸込弁(図示省略)で画定されてその中に次の吐出対象となる液状内容物が収容されるハウジング内部空間域,
をそれぞれ示している。
【0023】
ここで、可動底部材2および外側ゴム部材3aはニトリルブタジエンゴム(NBR),シリコーンゴム,ブチルゴム,フッ素ゴムなどからなるゴム材である。
【0024】
なお、可動底部材2および外側ゴム部材3aとして、ゴム材の代わりに、各種の熱可塑性エラストマー、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマーやスチレン系熱可塑性エラストマーを用いてもよい。
【0025】
フィルム5は、塩化ビニル,ポリスチレン,ポリプロピレンなどからなる各種フィルムを容器本体1および底蓋4の外周面に包装したあと加熱して収縮させたものである。
【0026】
容器本体1,内側プラスチック部材3d,底蓋4,カバー体6,ハウジング7,操作ボタン9およびキャップ10はそれぞれ、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリアセタール,ナイロン,ポリブチレンテレフタレートなどからなるプラスチック製のものである。環状シール部材8はゴム製またはプラスチック製のものである。
【0027】
図示したエアレスポンプ機構の中で本発明の実施形態に特有な構成要素は可動底部材2,3の材質およびフィルム5のみといえる。エアレスポンプ機構自体は汎用のものであり、ハウジング7の内部から操作ボタン9にいたるポンプ機構およびそこでの吐出弁および吸込弁の関連動作も周知である。
【0028】
エアレスポンプ機構の場合、吐出動作によりハウジング内部空間域Bの液状内容物が孔部9bから外部に吐出されると、その吐出相当量の液状内容物が容器本体内部空間域Aからハウジング内部空間域Bに流入する。
【0029】
この液状内容物の流入にともなって容器本体内部空間域Aの圧力が大気圧よりも小さくなるので、可動底部材2,3が大気圧で押される形で図示上方向に移動する。
【0030】
本発明は、エアレスポンプ機構の内容物吐出動作に際して必然的に図示上方向に移動する可動底部材2,3に関して、
(11)容器本体1の内周面との間のシール性が、低粘度の液状内容物に対しても十分に担保され、
(12)かつ、当該可動底部材を容器本体1に組み込んだ状態で内容物未充填のその外周面などに(熱処理をともなう)フィルムシュリンク包装をおこなうときの、当該熱処理による当該可動底部材の収縮などの影響を極力小さくして、当該可動底部材の容器本体内周面に対するシール性能の劣化防止を図れる、
ようにしたものである。
【0031】
以上のシール性の担保およびシール性能の劣化防止の機能を併せ備えた素材として上述のゴム材や熱可塑性エラストマーを用いている。
【0032】
なお、シール用外側部材とその内側のプラスチック部材とからなる可動底部材3の製作に際して、
(21)ゴム製のシール用外側部材を用いる場合は、当該外側部材を内側プラスチック部材に嵌合させ、
(22)熱可塑性エラストマー製のシール用外側部材を用いる場合は、当該外側部材および内側プラスチック部材を2色成形する。
【0033】
エアレスポンプ機構の周知の内容物吐出動作は次のとおりである。
先ず、キャップ10を取り外してから操作ボタン9を押圧すると、当該操作ボタンおよびこれと一体のステムが下動してハウジング内部空間域B(=上流側の吸込弁,下流側の吐出弁やステムなどで画定される吐出側の内容物収容空間域)の容量が減少する。
【0034】
この容量減少にともないハウジング内部空間域Bが加圧されて吐出弁が開き、当該内部空間域に貯留されていた液状内容物は吐出弁から操作ボタン9の通路部分9aを経て孔部9bから外部空間域に吐出される。このとき吸込弁は勿論閉じたままである。
【0035】
そして、利用者が操作ボタン9の押圧操作をやめると、操作ボタン9およびこれと一体のステムは、ハウジング内部のコイルスプリング(図示省略)の弾性作用により上方向に移動して静止モード位置に復帰する。
【0036】
操作ボタン9の復帰動作にともなってハウジング内部空間域Bの容積が増え、当該内部空間域の圧力が低下する。この圧力低下により吸込弁が開き、容器本体内部空間域Aに収容されている液状内容物がハウジング内部空間域Bに流入する。このとき吐出弁は閉じている。そして双方の内部空間域の圧力差が略なくなった時点でハウジング内部空間域Bの吸込弁は閉じて静止モードに移行する。ハウジング内部空間域Bに流入した液状内容物は次の操作ボタン押圧時の吐出対象内容物である。
【0037】
ここで容器本体内部空間域Aの液状内容物がハウジング内部空間域Bへ流入することにより、内部空間域Aの圧力が大気圧より低くなる。
【0038】
その結果、可動底部材2,3は底蓋4の側の大気圧の作用で図示上方向に移動する。なお、可動底部材2,3と底蓋4との間の空間域は孔部4aを介して常に外部空間と連通している。
【0039】
本発明が以上の実施形態に限定されないことは勿論である。
例えば可動底部材2および外側ゴム部材3aも上記材質のものに限定されない。低粘度の液状内容物に対するシール性を確保し、かつ、シュリンク装飾加工の熱処理にともなう影響(収縮)をほとんどうけない、といった条件を満たす任意の材質のものを用いることができる。
【0040】
また、フィルム5も上記材質のものに限定されるものではない。容器本体1はガラス製,陶器製,金属製のものでもよい。
【0041】
また、容器本体1の外周面やフィルム5などには、印刷(シルクスクリーン印刷,グラビア印刷,フレキソ印刷,パッド印刷,含浸印刷),メタライジング(めっき,真空蒸着,スパッタリング,イオンプレーティング),ホットスタンピング,塗装,染色などの各種装飾処理をおこなうことができる。
【0042】
本発明が適用されるポンプ式製品としては、洗浄剤,清掃剤,制汗剤,冷却剤,筋肉消炎剤,ヘアスタイリング剤,ヘアトリートメント剤,染毛剤,育毛剤,化粧品,シェービングフォーム,食品,液滴状のもの(ビタミンなど),医薬品,医薬部外品,塗料,園芸用剤,忌避剤(殺虫剤),クリーナー,消臭剤,洗濯のり,ウレタンフォーム,消火器,接着剤,潤滑剤などの各種用途のものがある。
【0043】
容器本体に収容する内容物には種々の液状形態のものを用いることができ、内容物に配合される成分としては例えば、粉状物,油成分,アルコール類,界面活性剤,高分子化合物,各用途に応じた有効成分,水などが挙げられる。
【0044】
粉状物としては、金属塩類粉末,無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク,カオリン,アルミニウムヒドロキシクロライド(アルミ塩),アルギン酸カルシウム,金粉,銀粉,雲母,炭酸塩,硫酸バリウム,セルロース,これらの混合物などを用いる。
【0045】
油成分としては、シリコーン油,パーム油,ユーカリ油,ツバキ油,オリーブ油,ホホバ油,パラフィン油,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,リノール酸,リノレン酸などを用いる。
【0046】
アルコール類としては、エタノールなどの1価の低級アルコール,ラウリルアルコールなどの1価の高級アルコール,エチレングリコール,グリセリン,1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。
【0047】
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。
【0048】
高分子化合物としては、メチルセルロース,ゼラチン,デンプン,カゼイン,ヒドロキシエチルセルロース,キサンタンガム,カルボキシビニルポリマーなどを用いる。
【0049】
各用途に応じた有効成分としては、サリチル酸メチル,インドメタシンなどの消炎鎮痛剤、安息香酸ナトリウム,クレゾールなどの除菌剤、ヒレスロイド,ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤、酸化亜鉛などの制汗剤、カンフル,メントールなどの清涼剤、エフェドリン,アドレナリンなどの抗喘息薬、スクラロース,アスパルテームなどの甘味料、エポキシ樹脂,ウレタンなどの接着剤や塗料、パラフェニレンジアミン,アミノフェノールなどの染料,リン酸二水素アンモニウム,炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。
【0050】
さらに、上記内容物以外の、懸濁剤,紫外線吸収剤,乳化剤,保湿剤,酸化防止剤、金属イオン封鎖剤なども用いることができる。
【符号の説明】
【0051】
1:容器本体
1a:内周面
1b:筒状首部
2:可動底部材(シール部材)
2a:逆スカート部(上側)
2b:スカート部(下側)
3:可動底部材(シール部材)
3a:外側ゴム部材
3b:逆スカート部(上側)
3c:スカート部(下側)
3d:内側プラスチック部材
4:底蓋
4a:外気流入用の孔部
4b:環状起立部
5:フィルム
6:カバー体
7:ハウジング
8:環状シール部材
9:操作ボタン
9a:通路部分
9b:液状内容物吐出用の孔部
10:キャップ
A:容器本体内部空間域
B:ハウジング内部空間域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアレスポンプ機構の容器本体内周面に密接してシール作用を呈し、かつ、内容物吐出動作にともなう容器本体の内容物収容空間域の圧力低下に応じて外空圧の作用により移動する、内容物収容空間域画定用の可動シール部材において、
少なくとも前記容器本体内周面とのシール作用部分が、変形を受けても瞬時に回復する性状のゴムまたは熱可塑性エラストマーからなる反発弾性部材で形成され、
容器本体に組み込まれた状態で当該容器本体の外面部分にフィルムを被せて加熱するシュリンク加工後も、前記内周面とのシール性が損なわれない、
ことを特徴とするエアレスポンプ機構の内容物収容空間域画定用の可動シール部材。
【請求項2】
前記シール作用部分を含む形状の全体が前記反発弾性部材で形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載のエアレスポンプ機構の内容物収容空間域画定用の可動シール部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の内容物収容空間域画定用の可動シール部材を備え
前記容器本体の外面部分に前記フィルムがシュリンク加工され、
前記容器本体に液状内容物が収容されている、
ことを特徴とするポンプ式製品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−159077(P2010−159077A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3263(P2009−3263)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000144463)株式会社三谷バルブ (142)
【Fターム(参考)】