説明

エアロゾル対策眼鏡

【課題】 レンズの表裏面の全体をエアロゾルと同極に帯電させることができ、かつ、エレクトレットよりも高い電位に帯電させて、効果的にエアロゾルを反発させることのできるエアロゾル対策眼鏡を提供する。
【解決手段】 眼鏡のレンズを帯電させてエアロゾルが近寄らないようにするエアロゾル対策眼鏡において、レンズ2′を、透明な制電材料で形成するとともに、絶縁材料で形成された保持体4′で保持させ、レンズ2′に電圧を印加する電源9を接続した。また、レンズ2を、絶縁材料で形成された保持体4で保持させ、レンズ2の一面に、透明な制電材料で形成された制電シート6を貼付し、制電シート6に電圧を印加する電源9を接続してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中を浮遊する花粉やディーゼル車の排気ガス等のエアロゾルから眼を保護するためのエアロゾル対策メガネに関し、特に、レンズ面をエアロゾルと同一極に帯電させることによる電気的な反発により、前記エアロゾルが眼に近寄らないようにするエアロゾル対策眼鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の眼鏡として、レンズ面をエアロゾルと同じ極に帯電させ、静電気力でエアロゾルを眼鏡に寄せ付けないようにした本願出願人による特許文献1の発明がある。
この文献に記載のエアロゾル対策眼鏡は、レンズの表面にエレクトレットを貼付し、荷電したエレクトレットによって、+に帯電した花粉等のエアロゾルをレンズの表面から反発させるようにしている。
【特許文献1】特許第3903424号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、エレクトレットはその性質上、一面側が+に帯電すると他面側が−に帯電するため、レンズ表面に近づこうとするエアロゾルは効果的に反発させることができるが、レンズの裏面側(眼球に対向する側)ではエアロゾルを引き寄せてしまい、エアロゾル対策としては十分なものではなかった。
また、エレクトレットは、帯電させることのできる電位も最大で1kv程度しかなく、エアロゾルを反発させるには未だ不十分であった。
【0004】
本発明は、上記した特許第3903424号のエアロゾル対策眼鏡を改良すべくなされたもので、レンズ面の全体をエアロゾルと同極に帯電させることができ、かつ、エレクトレットよりも高い電位に帯電させて、効果的にエアロゾルを反発させることのできるエアロゾル対策眼鏡の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の発明者は、エレクトレットの上記の欠点に鑑み、エレクトレットに代わって本発明に好適な帯電材料について研究を重ねた。その結果、市販されている透明制電樹脂を利用することで、本願発明の目的を達成できることに想到した。
制電樹脂は、本来は、電子部品や光学部品等の精密機器において忌避されるべき静電気の影響の除去又は低減を目的として用いられているものである。本発明の発明者は、この制電樹脂に着目し、静電樹脂から形成したレンズを絶縁体で保持させるか、絶縁状態に保持したレンズの表面に制電樹脂から形成した制電シートを貼付し、前記レンズ又は制電シートに電源を接続して電圧を印加することで、+又は−の電荷を持続的に高い電位でレンズに帯電させることができることを見いだした。また、このような制電樹脂で形成したレンズ又は制電シートを用いることで、レンズの表裏全体を同じ電荷に帯電させることができることを見いだした。
【0006】
具体的に請求項1に記載の発明は、眼鏡のレンズを帯電させてエアロゾルが近寄らないようにするエアロゾル対策眼鏡において、前記レンズを、絶縁材料で形成された保持体で保持させ、前記レンズの一面に、透明な制電材料で形成された制電シートを貼付し、前記制電シートに電圧を印加する電源を接続した構成としてある。
また、前記レンズを、透明な制電材料で形成するとともに、絶縁材料で形成された保持体で保持させ、前記レンズに電圧を印加する電源を接続した構成としてもよい。
このようにすることで、花粉やディーゼルミストのようなターゲットとするエアロゾルと同じ極にレンズの表裏面の全体を帯電させることができ、かつ、帯電電位もエレクトレットに比して高いので、エアロゾルをレンズ表面から効果的に反発させることができる。
【0007】
なお、左右のレンズの各々又は左右のレンズに貼付した制電シートの各々を電源に接続するようにしてもよいが、請求項3,4に記載するように、左右のレンズ又は左右のレンズに貼付した制電シートを導電体で接続して、単一の電源から電圧を印加するようにしてもよい。
本発明に好適に用いることのできる制電材料は、請求項5に記載するように、アクリル系樹脂で形成されたもので、電気特性として体積抵抗率1.5×10〜2.0×10(Ω・m)、表面抵抗率7×1011(Ω/sq)を有するものである。
【0008】
本発明の発明者は、上記の制電樹脂の他に、樹脂材料の放射線を照射することで、樹脂材料が帯電することに着目した。本発明の別の実施形態では、請求項6に記載するように、樹脂材料から形成されたレンズ又は樹脂材料から形成されレンズに貼付される樹脂シートに放射線を照射して、前記レンズ又は前記樹脂シートを帯電させたものとして構成してある。
このように、ある種の樹脂材料に放射線(電子線又は陽子線)を照射することで、当該樹脂材料が−(電子線照射の場合)又は+(陽子線照射の場合)に帯電する。
この方法を用いて、樹脂製のレンズに放射線を照射したり、レンズに貼付する又はレンズに貼付した樹脂シートに放射線を照射したりすることで、眼鏡のレンズが−又は+に帯電し、エアロゾルを反発させることができる。
【0009】
本発明のエアロゾル対策眼鏡は、フルリム、ハーフリム、リムレスのいずれにも適用が可能である。また、補助眼鏡や前掛け眼鏡,サンバイザーにも適用が可能である。この場合、請求項7に記載するように、レンズを樹脂や木質材,竹材等の絶縁性の高い材料で保持させるのがよい。このようにすることで、レンズ面からの放電や漏電を効果的に抑制して、高い電位を長時間にわたって持続させることが可能になる。
なお、本発明に適した樹脂材料としては、レンズとしての透明性を有し、かつ、帯電電位の減衰を小さくするために吸水性が可能な限り小さいものが好ましく、0.15重量%以下、好ましくは0.01重量%以下のものがよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エレクトレットが最大でも1kv程度の低い電位しか得られないのに対し、制電シートや放射線照射のものは4〜5kv程度の大きな電位を得ることができるので、十分なエアロゾル反発効果を得ることができる。
また、本発明では、レンズの表裏面の全体を同じ極に帯電させることができるので、レンズ全体としてエアロゾルを反発させることができる。
このように、本発明によれば、効果的にエアロゾルを寄せ付けないようにすることができる実用性の高いエアロゾル対策眼鏡を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のエアロゾル対策眼鏡の第一の実施形態にかかり、エアロゾル対策眼鏡の全体構成を説明する正面図、図2は、制電樹脂レンズの帯電状態を説明するレンズの拡大断面図である。
エアロゾル対策眼鏡1は、左右のレンズ2と、このレンズ2を保持するハーフリムタイプのリム4と、リム4の両端に取り付けられた智3と、リム4のブリッジ部分に取り付けられた鼻パッド5とを有している。図示はしないが、智3には、ヒンジによって折り畳み自在かつ展開自在にテンプルが取り付けられている。また、図示の例のエアロゾル対策眼鏡1は、レンズ2の上半分がリム4で保持されたハーフリムタイプのものである。
【0012】
レンズ2は、樹脂製又はガラス製のいずれであってもよいが、ガラス製の方が絶縁性が高く、好ましい。リム4は、金属製のものであってもよいが、絶縁性の高い樹脂(セル等)や木質材,竹材等の絶縁材料で形成するのが好ましい。
制電シート6は、0.05mm〜0.5mm程度の肉厚を有する透明なシート材から形成される。制電シート6は、左右のレンズ2とほぼ同じ大きさ又はレンズ2よりも若干小さく形成され、レンズ2の表面に貼付される。なお、リム4が金属である場合は、帯電した制電シート6とリム4との間で放電が起きないようにするために、制電シート6とリム4との間に十分な間隙を設ける。
制電シート6を貼付するための接着材としては、透明性に優れ、レンズ2の視認性に悪影響を与えないものを用いる。
【0013】
一方のレンズ2(図1の例では右側のレンズ2)に貼付された制電シート6には、智3側の一端に導線11aが接続される。この導線11aは、切換スイッチ10を介して電源9の+端子9a又は−端子9bに接続される。導線11aは、リム4や智3の内部や下縁に沿わせることで、外部から目立たなくするのが好ましい。
切換スイッチ10を切り換えることで、制電シート6に付加する電荷を+/−に切り換えることができる。すなわち、切換スイッチ10により+端子9aを選択することで、制電シート6を+に帯電させることができ、−端子9bを選択することで制電シート6を−に帯電させることができるわけである。一般に、乾燥した土地において花粉は+に帯電する傾向があるので、切換スイッチ10により+端子9aを選択すれば、花粉をレンズ2に寄せ付けないようにすることができる。
【0014】
他方のレンズ2(図の左側のレンズ2)に貼付された制電シート6への電圧の印加は、前記一方のレンズ2の制電シート6と同様にしてもよいが、この実施形態では、リム4のブリッジ部分に導線11bを架け渡し、この導線11bで左右の制電シート6,6を接続している。
制電シート6は、透明性と制電性に優れるものであれば、市販のものを用いることができる。制電シート6の組成は、例えば特許第3901534号や特開2006−342345号公報等で公知である。透明な制電シート6としては、アクリル系樹脂で形成されたものを用いることができ、電気特性として、例えば体積抵抗率1.5×10〜2.0×10(Ω・m)、表面抵抗率7×1011(Ω/sq)を有するものを用いることができる。透明性は高いほどよいが、光線透過率90%前後のものを用いることができる。
【0015】
上記した条件を満たす透明な制電シート6の具体的な材料としては、例えば、株式会社クレハ製の透明制電樹脂「クレハバイヨン」(登録商標)のYM710,YM460,YM312を挙げることができる。
制電シート6に電圧を印加すると、図2に示すように、制電シート6の全体が+(又は−)に帯電する。レンズ2の内部の電荷は、図2に示すように、制電シート6を貼付した表面側と貼付しない裏面側とで+と−に分極すると考えられるが、制電シート6を貼付しない裏面側に制電シート6と同じ電荷+(又は−)が集まると考えられるので、レンズ2の表裏面は全体として同じ電荷+(又は−)に帯電することになる。
【0016】
上記のエアロゾル対策眼鏡1は、レンズ2の表面に制電シート6を貼付したものであった。本発明では、レンズ自体を制電樹脂材料で形成することも可能である。
図3は、本発明のエアロゾル対策眼鏡の第二の実施形態にかかり、エアロゾル対策眼鏡の全体構成を説明する正面図、図4は、制電樹脂レンズの帯電状態を説明するレンズの拡大断面図である。
以下の説明では、先の実施形態と同一の部材及び部位には同一の符号を付し、先の実施形態の説明を援用するものとする。
この実施形態のエアロゾル対策眼鏡1′は、透明な制電樹脂で形成された左右の制電樹脂レンズ2′(以下、単に「レンズ2′」と記載する)と、このレンズ2′の周囲を保持するフルリムタイプのリム4′と、このリム4′の両端に取り付けられた智3と、リム4′のブリッジ部分に取り付けられた鼻パッド5とを有している。
一方のレンズ2′には、先の実施形態と同様に電源9が接続される。また、左右のレンズ2′,2′は、導線11bで接続される。この実施形態では、レンズ2が制電樹脂で形成されていることから、リム4′は絶縁性の高いもので形成するのが好ましい。樹脂(セル等)や木質材,竹材等でリム4′を形成するとよい。制電樹脂の材料は、先の実施形態と同じものを用いることができるが、レンズ2′の肉厚はおおよそ2mm〜3mm程度とするとよい。
この実施形態のエアロゾル対策眼鏡1′においても、電源9から電圧を印加することで、制電樹脂で形成されたレンズ2′の表裏面の全体が同一の電荷に帯電する。
【0017】
[実施例]
制電シート:体積抵抗率2×10,表面抵抗率7×1011,厚さ3mmの制電シート(株式会社クレハ製「クレハバイヨン」(登録商標),YM710)
電気特性:2.0×10(Ω・m)、表面抵抗率7×1011(Ω/sq)
印加電圧:80v
を用いてレンズ面に貼付した制電シートに電圧を印加したところ、レンズ2からの離間距離30mmのところで帯電電位4kv〜5kvを得た。この電位は、同一極に帯電したエアロゾルを反発するのに、十分なものである。
放電性:ガラスレンズのハーフリム眼鏡と、樹脂(セルロイド)製のフルリム眼鏡の二種類のエアロゾル対策眼鏡を準備し、各眼鏡において制電シートに同量の電荷を帯電させた後、スチール製の机の上に本発明のエアロゾル対策眼鏡1を置いて、放電の様子を観察した。
その結果、レンズ2が机に直接接触するハーフリム眼鏡では、短時間で電位が低下したが、セル枠のフルリム眼鏡では、電位の低下は認められなかった。このことから、セル枠のように絶縁体をレンズの周囲に設けることで、漏電や放電を効果的に抑制でき、高い電位を長時間にわたって持続できることがわかった。
【0018】
本発明の第三の実施形態では、樹脂製のレンズ又は樹脂シートに放射線を照射し、前記レンズを眼鏡のレンズとして使用するか、前記樹脂シートをレンズに貼付する。前者のレンズは、眼鏡のフレームに保持させた状態で放射線を照射するようにしてもよいし、放射線を照射した後に、レンズを眼鏡フレームに保持させるようにしてもよい。後者の樹脂シートは、レンズの表面に貼付した後に放射線を照射するようにしてもよいし、貼付する前に放射線を照射するようにしてもよい。
【0019】
この第三の実施形態に使用できる樹脂材料の条件としては、レンズとしての透明性を有し、かつ、吸水性が可能な限り低いものであるのがよい。前記吸水性の上限値としては、0.15重量%(プラスチック樹脂性能一覧による24時間のポリカーボネート(PC)の吸水性と同等のもの)を挙げることができる。プラスチック樹脂性能一覧表によれば、吸水率が0.15重量%以下のものとしては、ポリスチレン(0.01〜0.03)、ポリエチレン(0.01以下)、ポリプロピレン(0.01〜0.03),メタクリル樹脂(小さいもので0.1〜)等を挙げることができるが、透明性等の条件を満たし、眼鏡のレンズに好適な樹脂材料としては、シクロオレフィンポリマー(0.01以下)を挙げることができる。光学レンズ用のシクロオレフィンポリマーとしては、例えば特開2001−42101号公報等で公知のものや、日本ゼオン社製のシクロオレフィンポリマー(ZEONEX(登録商標))を用いることができる。
【0020】
[実施例]
樹脂材料:日本ゼオン社製のシクロオレフィンポリマー(商品名:ZEONEX(登録商標) 品番:E48R)。
放射線の種別:電子
放射線源:電子加速器(3MeV,25mA)
利用施設名:日本原子力研究所高崎研究所
線量:100kGy及び60kGy
吸水率:0.01以下
上記の条件で、電子線が樹脂の深層部に達するまで照射を行った。その結果、100kGy及び60kGyにおいてほぼ同じ電位(約4kv)が観測された。帯電させたレンズをしばらく放置したが、数ヶ月を経てもほとんど電位の低下は認められなかった。
なお、他の樹脂を使った比較例として、ポリカーボネート(PC)に同様の条件下で電子線を照射したが、PCの場合は時間の経過ととともに早期に電位が衰退した。これは、PCはシクロオレフィンポリマーに比して吸水性が高く、経時的な電位の減衰率が大きいためと思われる。
【0021】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記の説明では、ハーフリムタイプ及びフルリムタイプの眼鏡を例に挙げて説明したが、本発明は、リムレスタイプの眼鏡にも適用が可能である。リムレスタイプの眼鏡に本発明の第一又は第二の実施形態に適用する場合は、第二の実施形態のものよりも第一の実施形態のものが好ましく、かつ、制電シート6と智3との間に放電が生じないように、智3と制電シート6との間に一定以上の間隙を設けるか、智3を樹脂等の絶縁材料で形成する。
また、上記の第一の実施形態の説明では、制電シートはレンズ2の表面(外側の面)に貼付するものとして説明したが、レンズ2の裏面に貼付してもよく、さらに、表裏両面に貼付してもよい。
さらに、本発明においてレンズ2,2′(第三の実施形態のレンズを含む)は、無色透明に限らず着色された有色透明のものであってもよい。
また、レンズ2,2′(第三の実施形態のレンズを含む)の表面には、ハードコート層等のコーティング層を形成してもよい。
さらに、上記の説明では、第三の実施形態についてのみ、吸水性の低い樹脂材料を使用することに言及した。第一及び第二の実施形態の眼鏡1,1′では、電源9から常に電圧を印加しているため、レンズ2,2′の材質はそれほど問題にならず、PCやアクリル等の吸水性の大きい樹脂も使用が可能である。しかし、電源9の消費電力をより小さくするために、第一及び第二の実施形態においても、吸水性がより小さい樹脂材料を選択してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明のエアロゾル対策眼鏡は、花粉症等のエアロゾル対策に限らず、通常の眼鏡,サングラス,前掛け眼鏡,補助眼鏡,ゴーグル又はサンバイザー等にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のエアロゾル対策眼鏡の第一の実施形態にかかり、エアロゾル対策眼鏡の構成を説明する眼鏡の正面図である。
【図2】制電シートを貼付したレンズの帯電状態を説明するレンズの拡大断面図である。
【図3】本発明のエアロゾル対策眼鏡の第二の実施形態にかかり、エアロゾル対策眼鏡の構成を説明する眼鏡の正面図である。
【図4】制電樹脂レンズの帯電状態を説明するレンズの拡大断面図である。
【符号の説明】
【0024】
1,1′ エアロゾル対策眼鏡
2,2′ レンズ
3 智
4,4′ リム(保持体)
5 鼻パッド
6 制電シート
9 電源
9a +端子
9b −端子
10 切換スイッチ
11a,11b 導線




【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡のレンズを帯電させてエアロゾルが近寄らないようにするエアロゾル対策眼鏡において、
前記レンズを、絶縁材料で形成された保持体で保持させ、
前記レンズの一面に、透明な制電材料で形成された制電シートを貼付し、
前記制電シートに電圧を印加する電源を接続したこと、
を特徴とするエアロゾル対策眼鏡。
【請求項2】
眼鏡のレンズを帯電させてエアロゾルが近寄らないようにするエアロゾル対策眼鏡において、
前記レンズを、透明な制電材料で形成するとともに、絶縁材料で形成された保持体で保持させ、
前記レンズに電圧を印加する電源を接続したこと、
を特徴とするエアロゾル対策眼鏡。
【請求項3】
左右の前記レンズに貼付した前記制電シートを導電体で接続したことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル対策眼鏡。
【請求項4】
左右の前記レンズを導電体で接続したことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル対策眼鏡。
【請求項5】
前記制電材料がアクリル系樹脂で形成され、電気特性として体積抵抗率1.5×10〜2.0×10(Ω・m)、表面抵抗率7×1011(Ω/sq)を有するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアロゾル対策眼鏡。
【請求項6】
眼鏡のレンズを帯電させてエアロゾルが近寄らないようにするエアロゾル対策眼鏡において、
樹脂材料から形成されたレンズ又は樹脂材料から形成されレンズに貼付される樹脂シートに放射線を照射して、前記レンズ又は前記樹脂シートを帯電させたこと、
を特徴とするエアロゾル対策眼鏡。
【請求項7】
前記レンズの周囲に絶縁枠を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のエアロゾル対策眼鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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