エアーマッサージ器
【課題】使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することのできるエアーマッサージ器を提供する。
【解決手段】このエアーマッサージ器1は、第1エアーバッグ13が設けられて左右の一方の脚に装着される第1脚帯10と、第1エアーバッグ13にエアーを供給する本体30とを備えている。本体30は第1脚帯10に設けられるものである。そして、第1脚帯10には脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17が設けられている。
【解決手段】このエアーマッサージ器1は、第1エアーバッグ13が設けられて左右の一方の脚に装着される第1脚帯10と、第1エアーバッグ13にエアーを供給する本体30とを備えている。本体30は第1脚帯10に設けられるものである。そして、第1脚帯10には脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーバッグが設けられる脚帯と、前記エアーバッグにエアーを供給する本体とを備え、前記本体が前記脚帯に設けられるエアーマッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記エアーマッサージ器としては、例えば特許文献1のものが知られている。
このエアーマッサージ器は、脚帯に設けられたエアーバッグへのエアーの供給、及びエアーバッグからのエアーの排出を繰り返して行うことにより、使用者の脚に空気圧によるマッサージを施す。また、このエアーマッサージ器では、エアーの供給及び排出を行う本体を脚帯に設けることで本体と脚帯とを接続するホースを短縮している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3705015号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記マッサージ器をはじめとする従来のエアーマッサージ器は、脚に対する脚帯の上下方向を正しく設定したうえで脚に脚帯を取り付けることにより、エアーバッグによる脚のマッサージが適切に行われるように設計される。一方、脚帯としては、個人毎に脚の形状が大きく異なることを考慮して、いろいろな形状の脚に対する取り付けができるように設計される。このため、脚に対する脚帯の上下方向が反対に設定された状態でも脚への取り付けができてしまう。
【0005】
使用者は、このように上下方向を間違えて脚帯を装着したときには、脚帯を脚から取り外して脚帯の上下方向を正しく設定しなおし、そのうえで再び脚への装着を行う必要がある。
【0006】
しかし、特許文献1のエアーマッサージ器のように、脚帯に本体が設けられた構造のものにおいては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器に比べて本体の分だけ脚帯が重いため、上記のように脚帯を装着しなおすときの使用者の負担が大きくなる。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することのできるエアーマッサージ器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、エアーバッグが設けられる脚帯と、前記エアーバッグにエアーを供給する本体とを備え、前記本体が前記脚帯に設けられるエアーマッサージ器において、前記脚帯及び前記本体の少なくとも一方には、脚に対する上下の取り付け方向を示す目印となる構造が採用されていることを要旨としている。
【0009】
この発明では、脚に対する上下の取り付け方向を示す目印となる構造を脚帯及び本体の少なくとも一方に採用するようにしているため、使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することができる。
【0010】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエアーマッサージ器において、前記本体の上面に操作スイッチが設けられていることを要旨としている。
この発明では、本体の上面に操作スイッチを設けるようにしているため、脚に脚帯を装着した状態において操作スイッチを容易に視認することができる。従って、使用者が操作スイッチを誤って操作することを抑制することができる。
【0011】
(3)請求項2に記載の発明は、請求項1または2に記載のエアーマッサージ器において、前記脚帯には、この脚帯を脚の周囲に止めるための締結手段と、同締結手段とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段とが設けられることを要旨としている。
【0012】
脚帯が本体に設けられたエアーマッサージ器においては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器に比べて本体の分だけ脚帯が重いため、脚に装着された脚帯が脚に対してずれやすくなる。上記発明では、締結手段とは別にずれ止め手段を設けるようにしているため、脚帯が脚に対してずれることを好適に抑制することができる。
【0013】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアーマッサージ器において、このエアーマッサージ器は、前記脚帯として一方の脚に装着される第1脚帯と、他方の脚に装着される第2脚帯と、前記本体によるエアーの供給態様を制御する制御部とを含むものであり、前記第2脚帯は、エアーバッグを含むものであり、前記本体は、前記第1脚帯に設けられて前記第1脚及び前記第2脚帯のエアーバッグのそれぞれにエアーを供給するものであり、前記制御部は、前記第1脚帯のエアーバッグの膨張態様と前記第2脚帯のエアーバッグの膨張態様との差が小さくなるように前記本体によるエアーの供給態様を制御するものであることを要旨としている。
【0014】
左右の脚のそれぞれに装着される第1脚帯及び第2脚帯を備えるとともに、第1脚帯に本体が設けられるエアーマッサージ器においては、本体から第1脚帯及び第2脚帯のそれぞれまでのエアー供給路の長さが異なるため、第1脚帯と第2脚帯との間でエアーバッグの膨張態様に差が生じやすくなる。そして、エアーバッグの膨張態様の差が過度に大きいときには、このことが使用者に対して不快感を与えるおそれもある。
【0015】
上記発明では、第1脚帯のエアーバッグの膨張態様と前記第2脚帯のエアーバッグの膨張態様との差が小さくなるように本体によるエアーの供給態様を制御するようにしているため、各エアーバッグの膨張態様の差に起因して使用者が不快感を覚えることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することのできるエアーマッサージ器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第1実施形態について、その正面構造を示す正面図。
【図2】同実施形態のエアーマッサージ器の本体について、(a)その正面構造を示す正面図、(b)その内部構造を示す正面図、及び(c)その電気系統の回路構成を示す回路図。
【図3】同実施形態のエアーマッサージ器について、エアーの流通経路を模式的に示す模式図。
【図4】同実施形態のエアーマッサージ器をその構成要素毎に分解した分解図。
【図5】同実施形態のエアーマッサージ器を使用者が装着したときの装着状態を示す状態図。
【図6】同実施形態のエアーマッサージ器について、動作時の圧力の変化を示すタイミングチャート。
【図7】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第2実施形態について、動作時の圧力の変化を示すタイミングチャート。
【図8】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第3実施形態について、その電気系統の回路構成を示す回路図。
【図9】同実施形態のエアーマッサージ器について、エアーの流通経路を模式的に示す模式図。
【図10】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第4実施形態について、その第1脚帯の斜視構造を示す斜視図。
【図11】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第5実施形態について、同エアーマッサージ器をユーザが装着したときの状態を示す状態図。
【図12】本発明のエアーマッサージ器を具体化したその他の実施形態について、その第1脚帯の斜視構造を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、エアーマッサージ器1は、それぞれ左右の脚に取り付けられて脚に対して加圧する第1脚帯10及び第2脚帯20と、第1脚帯10の表面に設けられてエアーの供給及び排出を制御する本体30とにより構成されている。なお、本実施形態においては、第1脚帯10及び第2脚帯20が使用者の脚に取り付けられる状態において露出する面を「表面」とし、使用者の脚に接触する面を「裏面」とする。また、同じく取り付け状態において、脚の付け根の方向を「上方向」とし、同上方向の面を「上面」とし、足方向を「下方向」とする。
【0019】
第1脚帯10は二重の布から成るものであり、長方形状の脚帯本体11と、脚帯本体11の両端に設けられて第2脚帯20を筒状にして脚に締結可能なファスナー12と、脚帯本体11の中央において二重の布の内部に配置された第1エアーバッグ13と、本体30を第1脚帯10に取り付けるための取付具16とにより構成されている。
【0020】
第1エアーバッグ13は、脚への装着時において上方向に位置する第1上バッグ14と、同バッグ14の下方に位置する第1下バッグ15とにより構成されている。これら第1上バッグ14及び第1下バッグ15には、それぞれ別にエアーの供給及び排出が行われ互いに独立して膨張及び収縮する。またこの他に、第1脚帯10には、第1脚帯10の上下方向を使用者に示す上下方向ラベル17が設けられている。
【0021】
第2脚帯20は二重の布から構成される長方形状の脚帯本体21と、脚帯本体21の両端に設けられて第2脚帯20を筒状にして脚に締結可能なファスナー22と、脚帯本体21の中央において二重の布の内部に配置された第2エアーバッグ23とにより構成されている。
【0022】
第2エアーバッグ23は、脚への装着時において上方向に位置する第2上バッグ24と、同バッグ24の下方に位置する第2下バッグ25とにより構成されている。これら第2上バッグ24及び第2下バッグ25には、それぞれ別にエアーの供給及び排出が行われ互いに独立して膨張及び収縮する。
【0023】
本体30は、ケース31に構成部品を内包した状態にて第1脚帯10に取り付けられている。ケース31の上面には使用者が本体を操作するための操作スイッチ33が設けられている。ケース31の外側には、電源34及び本体30と第2脚帯20の第2エアーバッグ23とを接続するホース40の一部が配置されている。
【0024】
図2を参照して、本体30について詳述する。
図2(a)及び(b)に示されるように、本体30は、ケース31と、ケース31上部に配置される操作スイッチ33と、ケース31と電源とを接続する電源34と、ケース31内部に配置されるポンプ35及びホース40及びエアーの供給態様の変更を担う第1電磁弁36及び第2電磁弁37と、制御部50とにより構成されている。
【0025】
ポンプ35には、ホース40が接続されており、ホース40を介してエアーマッサージ器1の各供給部位へのエアーの供給及び供給部位からのエアーの排出を行う。ホース40の途中には、制御部50によって制御される第1電磁弁36及び第2電磁弁37が設けられ、エアーの供給部位へのエアーの供給及び供給部位からのエアーの排出、及び供給及び排出の停止の3態様の間で供給態様を変更する。
【0026】
図2(c)に示されるように、ポンプ35と第1電磁弁36及び第2電磁弁37は制御部50によって制御されている。電源34を介して供給された電力は、制御部50及びこれに接続されて制御されるポンプ35及び第1電磁弁36及び第2電磁弁37に電力を供給している。制御部50への電力の供給態様は操作スイッチ33のオン及びオフによって供給と停止との間で切り替えられる。
【0027】
図3を参照して、各供給部位に対するエアーの供給態様について詳述する。
同図に示されるように、ポンプ35と各供給部位すなわち第1エアーバッグ13の第1上バッグ14及び第1下バッグ15と、第2エアーバッグ23の第2上バッグ24と第2下バッグ25とは、ホース40によって接続されている。ポンプ35と接続される基本ホース41は、上ホース42及び下ホース45に分岐している。
【0028】
上ホース42は、さらに下流で第1上バッグ14と接続される第1上ホース43と、第2上バッグ24と接続される第2上ホース44に分岐している。下ホース45は、さらに下流で、第1下バッグ15と接続される第1下ホース46と、第2下バッグ25と接続される第2下ホース47に分岐している。
【0029】
上ホース42と下ホース45とが分岐する部分には、第1電磁弁36が設けられている。下ホース45の途中には第2電磁弁37が設けられている。すなわち、第1上バッグ14及び第2上バッグ24に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第1電磁弁36によって切り替えられ、第1下バッグ15及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様は第2電磁弁37によって切り替えられる。
【0030】
具体的には、電磁弁36,37による供給態様と各バッグ14,15,24,25に対するエアーの供給態様は以下のような関係になる。
(A1)第1電磁弁36が供給状態にあるとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24にエアーが供給される。
(A2)第1電磁弁36が排出状態にあるとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24からエアーが排出される。
(A3)第1電磁弁36が停止状態にあるとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24へのエアーの供給及び第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出は行われず、各バッグ14,24内のエアーは保持される。
(B1)第2電磁弁37が供給状態にあるとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25にエアーが供給される。
(B2)第2電磁弁37が排出状態にあるとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25からエアーが排出される。
(B3)第2電磁弁37が停止状態にあるとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25へのエアーの供給及び第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出は行われず、各バッグ15,25内のエアーは保持される。
【0031】
図4を参照して、本体30と第1脚帯10との接続態様について説明する。
本体30は、ケース31の上面が第1脚帯10の上方と一致するように第1脚帯10脚帯の表面に固定されている。具体的には、脚帯本体11の表面中央部であって脚帯本体11の表面には、長方形の固定部11Bが固定されている。取付具16には、穴のある脚帯取付部16Bが形成されている。固定部11Bの中央部分が、この脚帯取付部16Bの穴に通された状態にて、同固定部11Bの両端が脚帯本体11に固定されて、脚帯本体11と取付具16との相対的な位置がずれないように接続されている。
【0032】
取付具16の表面には、フック状の本体取付部16Aが突出形成されている。本体30のケース31の裏面には、本体取付部16Aと対応する態様で、取付穴31Aが形成されている。本体30の取付穴31Aが取付具16の本体取付部16Aに嵌め合わされて、取付具16と本体30との相対的な位置が固定される。既に述べたように取付具16は、脚帯本体11に固定されるものであるので、取付具16を介することにより、本体30と第1脚帯10との相対的な位置関係が保持されるようになる。
【0033】
図5を参照して、エアーマッサージ器1の使用態様について説明する。
図5(a)に示されるように、使用者は、左脚に第1脚帯10を巻き付けて端面に備えられたファスナー12(図1参照)を他方の端面に接触させることによって第1脚帯10を脚に締結した状態で装着する。同様に、右脚に第2脚帯20を巻き付けて端面に備えられたファスナー22(図1参照)を他方の端面に接触させることによって第2脚帯20を脚に締結した状態で装着する。
【0034】
第1脚帯10及び第2脚帯20が装着された状態において、左脚に装着された第1脚帯10に取り付けられた本体30のケース31からは第2上ホース44及び第2下ホース47が延び、それぞれ右脚に装着された第2脚帯20内部の第2上バッグ24及び第2下バッグ25に接続されている。
【0035】
図5(b)に示されるように、本体30の上面には操作スイッチ33が設けられている。使用者がこの操作スイッチ33を操作してオンにすると、制御部50に電源が供給されて、ポンプ35及び第1電磁弁36及び第2電磁弁37が駆動を開始する。そして、制御部50の指令によって第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23に対するエアーの供給及びこれらエアーバッグからのエアーの排出及び供給・排出の停止が順次行われることで、各バッグ14,15,24,25は膨張と収縮を繰り返す、すなわち使用者の脚に対して加圧を繰り返す。
【0036】
なお、図2を参照して説明したように、第1上バッグ14及び第2上バッグ24に対するエアーの供給態様は第1電磁弁36によって切り替えられ、第1下バッグ15及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様は第2電磁弁37によって切り替えられるため、各バッグは以下の周期で膨張と収縮を繰り返す。すなわち、第1上バッグ14及び第2上バッグ24の膨張と収縮は同時に行われ、第1下バッグ15及び第2下バッグ25の膨張と収縮は同時に行われ、さらに各上バッグ14,24と各下バッグ15,25の膨張と収縮はそれぞれ独立に行われる。
【0037】
図6を参照して、エアーマッサージ器1のより具体的な動作について説明する。
時刻t10において、使用者が操作スイッチ33を操作して、エアーマッサージ器1を駆動させる。このとき、第1電磁弁36及び第2電磁弁37はともに排気状態に切り替えられている。
【0038】
時刻t11において、第1電磁弁36が供給状態に切り替えられて、第1上バッグ14及び第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
時刻t12、すなわち時刻t11から第1上バッグ14及び第2上バッグ24が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第1電磁弁36が供給及び排出の停止状態に切り替えられる。なお、この第1上バッグ14及び第2上バッグ24が最大限に膨張するまでの期間は予め実験等に基づいて設定される。
【0039】
時刻t13、すなわち時刻t12から所定時間経過したとき、第1電磁弁36は排出状態に切り替えられて、第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が開始される。
【0040】
時刻t14、すなわち第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が行われている状態において、第2電磁弁37が供給状態に切り替えられたとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25へのエアーの供給が開始される。
【0041】
時刻t15、すなわち時刻t14から第1下バッグ15及び第2下バッグ25が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第2電磁弁37が供給及び排出の停止状態に切り替えられる。なお、この第1下バッグ15及び第2下バッグ25が最大限に膨張するまでの期間は予め実験等に基づいて設定される。
【0042】
時刻t16、すなわち時刻t15から所定時間経過したとき、第2電磁弁37は排出状態に切り替えられて、第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出が開始される。
【0043】
時刻t17、すなわち第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出が行われている状態において、第1電磁弁36が供給状態に切り替えられたとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
【0044】
このようにして、操作スイッチ33がオフに切り替えられるまでの間、第1上バッグ14及び第2上バッグ24と、第1下バッグ15と第2下バッグ25とが交互に膨張と収縮を繰り返し、使用者の脚に対してマッサージを行う。
【0045】
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、第1脚帯10には、脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17を採用するようにしているため、使用者が脚に対する第1脚帯10の取り付け方向を誤ることを抑制することができる。
【0046】
(2)本実施形態では、本体30の上面に操作スイッチ33を設けるようにしているため、脚に第1脚帯10を装着した状態において操作スイッチ33を容易に視認することができる。従って、使用者が操作スイッチ33を誤って操作することを抑制することができる。
【0047】
(3)本実施形態では、本体30を第1脚帯10に設けるようにしているため、第1エアーバッグ13と対応するホース40は本体30のケース31内及び、第1脚帯10に収容される。すなわち、ケース31の外に延出するホース40は、第2エアーバッグ23と対応する第2上ホース44及び第2下ホース47のみとなる。このため、例えば本体30を脚帯に設けないときと比較して、本体30と第1脚帯10との間でホース40が延出することがない。このため、使用時や収納時において使用者が煩わしさを感じたり、使用時の美感を損なったりすることを抑制することができるようになる。
【0048】
(第2実施形態)
図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1実施形態の各バッグの制御態様を変更したものであり、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0049】
本体30すなわちポンプ35は、第1脚帯10に設けられるものであるため、第1エアーバッグ13とポンプ35との距離に比べて第2エアーバッグ23とポンプ35との距離が大きなものになる。すなわち、第1上ホース43及び第1下ホース46に対して、第2上ホース44及び第2下ホース47の長さが大きい。このため、第1エアーバッグ13に対して第2エアーバッグ23に供給されるエアーには大きな圧力損失が生じるようになる。このため、第1脚帯10と第2脚帯20との間でエアーバッグ13,23の膨張態様に差が生じやすくなる。
【0050】
そこで、本実施形態においては、第1上バッグ14、第1下バッグ15、第2上バッグ24及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様の制御時期を変更することで、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との間で生じる膨張と収縮の周期差を抑制するようにしている。なお、これらバッグ13,14,23,24に対するエアーの供給を行う時期を制御するために、第1実施形態の第1電磁弁36及び第2電磁弁37に代えて、複数のポートを備える電磁弁を採用し、一つの電磁弁で複数のバッグに対するエアーの供給態様を変更する構成とすることもできる。
【0051】
図7を参照して、各電磁弁61〜64及びエアーバッグ13,13の制御態様について詳述する。
第1上バッグ14内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第1上バッグ14内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間、すなわち第1上バッグ膨張期間TU1に対して、第2上バッグ24内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第2上バッグ24内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間TU2は、期間ΔTUだけ大きい。このため、第1上バッグ14及び第2上バッグ24の加圧、すなわちこれらバッグ14,24へのエアーの供給を開始するとき、第1上バッグ14へのエアーの供給よりも期間ΔTUだけ早く第2上バッグ24へのエアーの供給を開始する。
【0052】
また第1下バッグ15内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第1下バッグ15内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間、すなわち第1下バッグ膨張期間TL1に対して、第2下バッグ25内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第2下バッグ25内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間TL2は、期間ΔTLだけ大きい。このため、第1下バッグ15及び第2下バッグ25の加圧、すなわちこれらバッグ15,25へのエアーの供給を開始するとき、第1下バッグ15へのエアーの供給よりも期間ΔTLだけ早く第2下バッグ25へのエアーの供給を開始する。
【0053】
時刻t20、すなわち使用者が操作スイッチ33を操作して、エアーマッサージ器1を駆動させる。
時刻t21において、第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
【0054】
時刻t22、すなわち時刻t21から期間ΔTUが経過したとき、第1上バッグ14へのエアーの供給が開始される。
時刻t23、すなわち第1上バッグ14及び第2上バッグ24が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24に対するエアーが供給及び排出の停止状態に切り替えられる。
【0055】
時刻t24、すなわち時刻t23から所定時間経過したとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が開始される。
時刻t25、すなわち第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が行われている状態において、第1下バッグ15へのエアーの供給が開始される。
【0056】
時刻t26、すなわち時刻t25から期間ΔTLが経過したとき、第2下バッグ25へのエアーの供給が開始される。
時刻t27、すなわち時刻t26から第1下バッグ15及び第2下バッグ25が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25に対するエアーが供給及び排出の停止状態に切り替えられる。
【0057】
時刻t28、すなわち時刻t27から所定時間経過したとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出が開始される。
時刻t29において、第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
【0058】
時刻t30、すなわち時刻t21から期間ΔTUが経過したとき、第1上バッグ14へのエアーの供給が開始される。
このようにして、操作スイッチ33がオフに切り替えられるまでの間、第1上バッグ14及び第2上バッグ24と、第1下バッグ15と第2下バッグ25とが交互に膨張と収縮を繰り返し、使用者の脚に対してマッサージを行う。
【0059】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(4)左右の脚のそれぞれに装着される第1脚帯10及び第2脚帯20を備えるとともに、第1脚帯10に本体30が設けられるエアーマッサージ器1においては、本体30から第1脚帯10及び第2脚帯20のそれぞれまでのエアー供給路すなわちホース40の長さが異なるため、第1脚帯10と第2脚帯20との間で第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23の膨張態様に差が生じやすくなる。そして、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23の膨張態様の差が過度に大きいときには、このことが使用者に対して不快感を与えるおそれもある。
【0060】
本実施形態のエアーマッサージ器1は、一方の脚に装着される第1脚帯10と、他方の脚に装着される第2脚帯20と、本体30によるエアーの供給態様を制御する制御部50とを含む。そして、制御部50は、第1脚帯10の第1エアーバッグ13の膨張態様と第2脚帯20の第2エアーバッグ23の膨張態様との差が小さくなるように本体30によるエアーの供給態様を制御するようにしているため、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23の膨張態様の差に起因して使用者が不快感を覚えることを抑制することができる。
【0061】
(第3実施形態)
図8〜図9を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態は第2実施形態の制御部を変更したものであり、第2実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0062】
図7に示されるように、本実施形態のエアーマッサージ器1には第1電磁弁61及び第2電磁弁62及び第3電磁弁63及び第4電磁弁64が設けられている。そしてこれらは制御部50によって制御されている。電源34を介して供給された電力は制御部50及びこれに接続されて制御されるポンプ35及び第1電磁弁61〜第4電磁弁64に電力を供給している。制御部50への電力の供給態様は操作スイッチ33のオン及びオフによって供給と停止との間で切り替えられる。
【0063】
図8を参照して、各供給部位に対するエアーの供給態様と電磁弁61〜64との関係について詳述する。
同図に示されるように、第1上ホース43の途中には第1電磁弁61が設けられている。第2上ホース44の途中には第2電磁弁62が設けられている。第1下ホース46の途中には第3電磁弁63が設けられている。第2下ホース47の途中には第4電磁弁64が設けられている。すなわち、第1上バッグ14に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第1電磁弁61によって切り替えられる。第2上バッグ24に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第2電磁弁62によって切り替えられる。第1下バッグ15に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第3電磁弁63によって切り替えられる。第2下バッグ245対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第4電磁弁64によって切り替えられる。すなわち、第1上バッグ14及び第2上バッグ24及び第1下バッグ及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様は各電磁弁61〜64によってそれぞれ独立に切り替えられる。
【0064】
具体的には、電磁弁61〜64による供給態様と各バッグ14,15,24,25に対するエアーの供給態様は以下のようになる。
(A1)第1電磁弁61が供給状態にあるとき、第1上バッグ14に対してエアーが供給される。
(A2)第1電磁弁61が排出状態にあるとき、第1上バッグ14からエアーが排出される。
(A3)第1電磁弁61が停止状態にあるとき、第1上バッグ14へのエアーの供給及び第1上バッグ14からのエアーの排出は行われず、第1上バッグ14内のエアーは保持される。
(B1)第2電磁弁62が供給状態にあるとき、第2上バッグ25に対してエアーが供給される。
(B2)第2電磁弁62が排出状態にあるとき、第2上バッグ25からエアーが排出される。
(B3)第2電磁弁62が停止状態にあるとき、第2上バッグ25へのエアーの供給及び第2上バッグ25からのエアーの排出は行われず、第2上バッグ25内のエアーは保持される。
(C1)第3電磁弁63が供給状態にあるとき、第1下バッグ15に対してエアーが供給される。
(C2)第3電磁弁63が排出状態にあるとき、第1下バッグ15からエアーが排出される。
(C3)第3電磁弁63が停止状態にあるとき、第1下バッグ15へのエアーの供給及び第1下バッグ15からのエアーの排出は行われず、第1下バッグ15内のエアーは保持される。
(D1)第4電磁弁64が供給状態にあるとき、第2下バッグ25に対してエアーが供給される。
(D2)第4電磁弁64が排出状態にあるとき、第2下バッグ25からエアーが排出される。
(D3)第4電磁弁64が停止状態にあるとき、第2下バッグ25へのエアーの供給及び第2下バッグ25からのエアーの排出は行われず、第2下バッグ25内のエアーは保持される。
【0065】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(4)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(5)本実施形態では、第1エアーバッグ13の第1上バッグ14及び第1下バッグ15、第2エアーバッグ23の第2上バッグ24及び第2下バッグ25の、4つのバッグにそれぞれ対応する電磁弁61〜64が設けられているため、これらバッグ13,14,23,24の膨張態様を各別に制御できる。従って、これらバッグ13,14,23,24に対するエアーの供給を行う時期を制御するために複数のポートを備えて供給態様を変更する電磁弁を設ける場合と比較して、簡単な構成の電磁弁を採用することができる。また、4つのバッグ13,14,23,24の膨張態様を使用者の好み等に合わせて細かく設定変更できるようになる。
【0066】
(第4実施形態)
図10を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1実施形態の第1脚帯を変更したものであり、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0067】
図10に示されるように、第1脚帯10の脚帯本体11の上方には、ファスナー12とは別にファスナー部18Aを備えて脚帯本体11の脚の周方向における長さよりも大きく、且つ脚への装着時において巻き付け長さを調整可能なベルト18が設けられている。使用者がこの第1脚帯10を脚に装着するときには、まずファスナー12によって脚帯本体11を脚の外周に巻き付けて固定する。そして、次にベルト18を脚に巻きつけ、ファスナー12よりも強い巻き付け力を保持した状態でファスナー部18Aによって脚に固定する。そして、この状態においてスイッチ33を操作しマッサージを行う。
【0068】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(6)第1脚帯10が本体30に設けられたエアーマッサージ器1においては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器1に比べて本体30の分だけ第1脚帯10が重いため、脚に装着された第1脚帯10が脚に対してずれやすくなる。本実施形態では、第1脚帯10には、この第1脚帯10を脚の周囲に止めるためのファスナー12と、ファスナー12とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段としてベルト18を設けるようにしているため、第1脚帯10が脚に対してずれることを好適に抑制することができる。
【0069】
(第5実施形態)
図11を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1実施形態の第1脚帯を変更したものであり、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0070】
図11に示されるように、第1脚帯10の脚帯本体11の上方には、ファスナー12とは別に、脚帯本体11が巻きつける部位の脚の周方向における長さよりも大きく、且つ脚への装着時において巻き付け長さを調整可能なベルト19が設けられている。使用者がこの第1脚帯10を脚に装着するときには、ファスナー12によって脚帯本体11を脚の外周に巻き付けて固定する。そして、ひざを少し立てて座った姿勢にてベルト19の輪の一端をひざ上部にかける。このとき、ベルト19の輪の大きさは前述の姿勢において、ベルト19をひざ上部にかけた状態でベルト19がたわまない大きさに調整する。そして、この状態においてスイッチ33を操作しマッサージを行う。
【0071】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(7)第1脚帯10が本体30に設けられたエアーマッサージ器1においては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器1に比べて本体30の分だけ第1脚帯10が重いため、脚に装着された第1脚帯10が脚に対してずれやすくなる。本実施形態では、第1脚帯10には、この第1脚帯10を脚の周囲に止めるためのファスナー12と、ファスナー12とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段としてベルト19を設けるようにしているため、第1脚帯10が脚に対してずれることを好適に抑制することができる。
【0072】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記各実施形態の内容に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0073】
・上記第2及び第3実施形態では、バッグ14,24,15,25に対するエアーの供給態様の変更タイミングをそれぞれのバッグ14,24,15,25で変更することによって第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにしたが、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23に対してエアーを供給するポンプをそれぞれ設けて、第2エアーバッグ23と対応するポンプの吐出圧を第1エアーバッグ13と対応するポンプの吐出圧よりも大きくすることで、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにすることもできる。
【0074】
・また、第1エアーバッグ13とポンプ35との距離と、第2エアーバッグ23とポンプ35との距離をホース40の長さを調整して同一にすることでこれらの間での圧力損失の差を小さくし、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにすることもできる。
【0075】
・さらに、第1エアーバッグ13とポンプ35との間のホース40と、第2エアーバッグ23とポンプ35と間のホース40との流路面積を調整することで、これらの間での圧力損失の差を小さくし、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにすることもできる。
【0076】
・上記第4及び第5実施形態ではファスナー12とは別にベルト18,19を設けて第1脚帯10が下方にずれるのを抑制するようにしたが、ファスナー12とは別に設けられる脚に対するずれ止めの効果があるものであればいずれの構成であってもよい。例えば、脚帯本体の裏面において脚の表面に接着可能な接着剤を添付するようにしてもよい。
【0077】
・上記各実施形態では、本体30の設けられる第1脚帯10に脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17を設けるようにしたが、これに代えてまたは加えて、本体30に同様の目印を設けるようにしてもよい。
【0078】
・上記各実施形態では、本体の設けられる第1脚帯10に脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17を設けるようにしたが、これは以下に変更することもできる。すなわち図12に示されるように、本体30の形状を上方の部分の幅aよりも下方の部分の幅bが大きくするようケースを形成する。これにより、使用者に対して本体30の幅の大きな部分が上方であることを知らせることができるようになる。
【0079】
・上記各実施形態では、上下方向ラベル17を設けることにより脚に対する第1脚帯10の上下の取り付け方向を案内するようにしたが、同案内をするための構成としては、各実施形態のように目印となる別途の要素を設ける構成に限られるものではない。すなわち、図12に示される変形例をはじめとして、本体30の構造を上下方向において異ならせることにより、上記の案内をすることもできる。また、本体30に限らず第1脚帯10の構造を上下方向において異ならせることにより、上記の案内をすることもできる。すなわち、上記第4または第5実施形態のベルトを上記案内のための目印として利用することもできる。以下に、脚に対する第1脚帯10の上下の取り付け方向の目印となる構造の例を列挙する。
(A)第1脚帯10にこれとは別体の目印を設ける。
(B)第1脚帯10に目印となる記号を印刷する。
(C)第1脚帯10の上部と下部との構造を互いに異なるものとする。
(D)本体30にこれとは別体の目印を設ける。
(E)本体30に目印となる記号を印刷する。
【0080】
・上記各実施形態では、ファスナー12によって第1脚帯10及び第2脚帯20を脚に固定するようにしたが、脚帯が脚に締結されるものであればいずれのものでもよく、例えばフックやボタンに変更することもできる。
【0081】
・上記各実施形態では、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23はそれぞれ上バッグ14,24と下バッグ15,25の2つのバッグから構成されるものとしたが、それぞれ1つのバッグから構成されるものとしてもよいし、3以上のバッグから構成されるものとしてもよい。
【0082】
・上記各実施形態では、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23はそれぞれ上バッグ14,24と下バッグ15,25の2つのバッグから構成されるものとしたが、上下方向ではなく左右、すなわち脚の周方向に分かれる構成としてもよい。
【0083】
・上記各実施形態では、操作スイッチ33を本体30の上面に設けたが、本体30からコードを延伸して手元で操作可能なスイッチとすることもできる。または、本体30において上面とは別のところ(側面等)に設けることもできる。
【0084】
・上記各実施形態では、取付具16を介して、第1脚帯10と本体30との相対的な位置を固定するようにしたが、これは、本体30が第1脚帯10から容易に離脱しない構成であればいずれの構成を採用することもできる。例えば第1脚帯10に直接ケース31の裏面を接着させて固定するようにしてもよい。
【0085】
・上記各実施形態では、操作スイッチ33はエアーマッサージ器の稼動と停止とを切り替えるものとしたが、エアーマッサージ器の動作態様を変更する変更スイッチ等を含むものとしてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1…エアーマッサージ器、10…第1脚帯、11…脚帯本体、11B…固定部、12…ファスナー、13…第1エアーバッグ、14…第1上バッグ、15…第1下バッグ、16…取付具、16A…本体取付部、16B…脚帯取付部、17…上下方向ラベル、18…ベルト、18A…ファスナー部、19…ベルト、20…第2脚帯、21…脚帯本体、22…ファスナー、23…第2エアーバッグ、24…第2上バッグ、25…第2下バッグ、30…本体、31…ケース、31A…取付穴、33…スイッチ、34…電源、35…ポンプ、36…第1電磁弁、37…第2電磁弁、40…ホース、41…基本ホース、42…上ホース、43…第1上ホース、44…第2上ホース、45…下ホース、46…第1下ホース、47…第2下ホース、50…制御部、61…第1電磁弁、62…第2電磁弁、63…第3電磁弁、64…第4電磁弁。
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーバッグが設けられる脚帯と、前記エアーバッグにエアーを供給する本体とを備え、前記本体が前記脚帯に設けられるエアーマッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記エアーマッサージ器としては、例えば特許文献1のものが知られている。
このエアーマッサージ器は、脚帯に設けられたエアーバッグへのエアーの供給、及びエアーバッグからのエアーの排出を繰り返して行うことにより、使用者の脚に空気圧によるマッサージを施す。また、このエアーマッサージ器では、エアーの供給及び排出を行う本体を脚帯に設けることで本体と脚帯とを接続するホースを短縮している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3705015号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記マッサージ器をはじめとする従来のエアーマッサージ器は、脚に対する脚帯の上下方向を正しく設定したうえで脚に脚帯を取り付けることにより、エアーバッグによる脚のマッサージが適切に行われるように設計される。一方、脚帯としては、個人毎に脚の形状が大きく異なることを考慮して、いろいろな形状の脚に対する取り付けができるように設計される。このため、脚に対する脚帯の上下方向が反対に設定された状態でも脚への取り付けができてしまう。
【0005】
使用者は、このように上下方向を間違えて脚帯を装着したときには、脚帯を脚から取り外して脚帯の上下方向を正しく設定しなおし、そのうえで再び脚への装着を行う必要がある。
【0006】
しかし、特許文献1のエアーマッサージ器のように、脚帯に本体が設けられた構造のものにおいては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器に比べて本体の分だけ脚帯が重いため、上記のように脚帯を装着しなおすときの使用者の負担が大きくなる。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することのできるエアーマッサージ器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、エアーバッグが設けられる脚帯と、前記エアーバッグにエアーを供給する本体とを備え、前記本体が前記脚帯に設けられるエアーマッサージ器において、前記脚帯及び前記本体の少なくとも一方には、脚に対する上下の取り付け方向を示す目印となる構造が採用されていることを要旨としている。
【0009】
この発明では、脚に対する上下の取り付け方向を示す目印となる構造を脚帯及び本体の少なくとも一方に採用するようにしているため、使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することができる。
【0010】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエアーマッサージ器において、前記本体の上面に操作スイッチが設けられていることを要旨としている。
この発明では、本体の上面に操作スイッチを設けるようにしているため、脚に脚帯を装着した状態において操作スイッチを容易に視認することができる。従って、使用者が操作スイッチを誤って操作することを抑制することができる。
【0011】
(3)請求項2に記載の発明は、請求項1または2に記載のエアーマッサージ器において、前記脚帯には、この脚帯を脚の周囲に止めるための締結手段と、同締結手段とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段とが設けられることを要旨としている。
【0012】
脚帯が本体に設けられたエアーマッサージ器においては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器に比べて本体の分だけ脚帯が重いため、脚に装着された脚帯が脚に対してずれやすくなる。上記発明では、締結手段とは別にずれ止め手段を設けるようにしているため、脚帯が脚に対してずれることを好適に抑制することができる。
【0013】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアーマッサージ器において、このエアーマッサージ器は、前記脚帯として一方の脚に装着される第1脚帯と、他方の脚に装着される第2脚帯と、前記本体によるエアーの供給態様を制御する制御部とを含むものであり、前記第2脚帯は、エアーバッグを含むものであり、前記本体は、前記第1脚帯に設けられて前記第1脚及び前記第2脚帯のエアーバッグのそれぞれにエアーを供給するものであり、前記制御部は、前記第1脚帯のエアーバッグの膨張態様と前記第2脚帯のエアーバッグの膨張態様との差が小さくなるように前記本体によるエアーの供給態様を制御するものであることを要旨としている。
【0014】
左右の脚のそれぞれに装着される第1脚帯及び第2脚帯を備えるとともに、第1脚帯に本体が設けられるエアーマッサージ器においては、本体から第1脚帯及び第2脚帯のそれぞれまでのエアー供給路の長さが異なるため、第1脚帯と第2脚帯との間でエアーバッグの膨張態様に差が生じやすくなる。そして、エアーバッグの膨張態様の差が過度に大きいときには、このことが使用者に対して不快感を与えるおそれもある。
【0015】
上記発明では、第1脚帯のエアーバッグの膨張態様と前記第2脚帯のエアーバッグの膨張態様との差が小さくなるように本体によるエアーの供給態様を制御するようにしているため、各エアーバッグの膨張態様の差に起因して使用者が不快感を覚えることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、使用者が脚に対する脚帯の取り付け方向を誤ることを抑制することのできるエアーマッサージ器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第1実施形態について、その正面構造を示す正面図。
【図2】同実施形態のエアーマッサージ器の本体について、(a)その正面構造を示す正面図、(b)その内部構造を示す正面図、及び(c)その電気系統の回路構成を示す回路図。
【図3】同実施形態のエアーマッサージ器について、エアーの流通経路を模式的に示す模式図。
【図4】同実施形態のエアーマッサージ器をその構成要素毎に分解した分解図。
【図5】同実施形態のエアーマッサージ器を使用者が装着したときの装着状態を示す状態図。
【図6】同実施形態のエアーマッサージ器について、動作時の圧力の変化を示すタイミングチャート。
【図7】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第2実施形態について、動作時の圧力の変化を示すタイミングチャート。
【図8】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第3実施形態について、その電気系統の回路構成を示す回路図。
【図9】同実施形態のエアーマッサージ器について、エアーの流通経路を模式的に示す模式図。
【図10】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第4実施形態について、その第1脚帯の斜視構造を示す斜視図。
【図11】本発明のエアーマッサージ器を具体化した第5実施形態について、同エアーマッサージ器をユーザが装着したときの状態を示す状態図。
【図12】本発明のエアーマッサージ器を具体化したその他の実施形態について、その第1脚帯の斜視構造を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、エアーマッサージ器1は、それぞれ左右の脚に取り付けられて脚に対して加圧する第1脚帯10及び第2脚帯20と、第1脚帯10の表面に設けられてエアーの供給及び排出を制御する本体30とにより構成されている。なお、本実施形態においては、第1脚帯10及び第2脚帯20が使用者の脚に取り付けられる状態において露出する面を「表面」とし、使用者の脚に接触する面を「裏面」とする。また、同じく取り付け状態において、脚の付け根の方向を「上方向」とし、同上方向の面を「上面」とし、足方向を「下方向」とする。
【0019】
第1脚帯10は二重の布から成るものであり、長方形状の脚帯本体11と、脚帯本体11の両端に設けられて第2脚帯20を筒状にして脚に締結可能なファスナー12と、脚帯本体11の中央において二重の布の内部に配置された第1エアーバッグ13と、本体30を第1脚帯10に取り付けるための取付具16とにより構成されている。
【0020】
第1エアーバッグ13は、脚への装着時において上方向に位置する第1上バッグ14と、同バッグ14の下方に位置する第1下バッグ15とにより構成されている。これら第1上バッグ14及び第1下バッグ15には、それぞれ別にエアーの供給及び排出が行われ互いに独立して膨張及び収縮する。またこの他に、第1脚帯10には、第1脚帯10の上下方向を使用者に示す上下方向ラベル17が設けられている。
【0021】
第2脚帯20は二重の布から構成される長方形状の脚帯本体21と、脚帯本体21の両端に設けられて第2脚帯20を筒状にして脚に締結可能なファスナー22と、脚帯本体21の中央において二重の布の内部に配置された第2エアーバッグ23とにより構成されている。
【0022】
第2エアーバッグ23は、脚への装着時において上方向に位置する第2上バッグ24と、同バッグ24の下方に位置する第2下バッグ25とにより構成されている。これら第2上バッグ24及び第2下バッグ25には、それぞれ別にエアーの供給及び排出が行われ互いに独立して膨張及び収縮する。
【0023】
本体30は、ケース31に構成部品を内包した状態にて第1脚帯10に取り付けられている。ケース31の上面には使用者が本体を操作するための操作スイッチ33が設けられている。ケース31の外側には、電源34及び本体30と第2脚帯20の第2エアーバッグ23とを接続するホース40の一部が配置されている。
【0024】
図2を参照して、本体30について詳述する。
図2(a)及び(b)に示されるように、本体30は、ケース31と、ケース31上部に配置される操作スイッチ33と、ケース31と電源とを接続する電源34と、ケース31内部に配置されるポンプ35及びホース40及びエアーの供給態様の変更を担う第1電磁弁36及び第2電磁弁37と、制御部50とにより構成されている。
【0025】
ポンプ35には、ホース40が接続されており、ホース40を介してエアーマッサージ器1の各供給部位へのエアーの供給及び供給部位からのエアーの排出を行う。ホース40の途中には、制御部50によって制御される第1電磁弁36及び第2電磁弁37が設けられ、エアーの供給部位へのエアーの供給及び供給部位からのエアーの排出、及び供給及び排出の停止の3態様の間で供給態様を変更する。
【0026】
図2(c)に示されるように、ポンプ35と第1電磁弁36及び第2電磁弁37は制御部50によって制御されている。電源34を介して供給された電力は、制御部50及びこれに接続されて制御されるポンプ35及び第1電磁弁36及び第2電磁弁37に電力を供給している。制御部50への電力の供給態様は操作スイッチ33のオン及びオフによって供給と停止との間で切り替えられる。
【0027】
図3を参照して、各供給部位に対するエアーの供給態様について詳述する。
同図に示されるように、ポンプ35と各供給部位すなわち第1エアーバッグ13の第1上バッグ14及び第1下バッグ15と、第2エアーバッグ23の第2上バッグ24と第2下バッグ25とは、ホース40によって接続されている。ポンプ35と接続される基本ホース41は、上ホース42及び下ホース45に分岐している。
【0028】
上ホース42は、さらに下流で第1上バッグ14と接続される第1上ホース43と、第2上バッグ24と接続される第2上ホース44に分岐している。下ホース45は、さらに下流で、第1下バッグ15と接続される第1下ホース46と、第2下バッグ25と接続される第2下ホース47に分岐している。
【0029】
上ホース42と下ホース45とが分岐する部分には、第1電磁弁36が設けられている。下ホース45の途中には第2電磁弁37が設けられている。すなわち、第1上バッグ14及び第2上バッグ24に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第1電磁弁36によって切り替えられ、第1下バッグ15及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様は第2電磁弁37によって切り替えられる。
【0030】
具体的には、電磁弁36,37による供給態様と各バッグ14,15,24,25に対するエアーの供給態様は以下のような関係になる。
(A1)第1電磁弁36が供給状態にあるとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24にエアーが供給される。
(A2)第1電磁弁36が排出状態にあるとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24からエアーが排出される。
(A3)第1電磁弁36が停止状態にあるとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24へのエアーの供給及び第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出は行われず、各バッグ14,24内のエアーは保持される。
(B1)第2電磁弁37が供給状態にあるとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25にエアーが供給される。
(B2)第2電磁弁37が排出状態にあるとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25からエアーが排出される。
(B3)第2電磁弁37が停止状態にあるとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25へのエアーの供給及び第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出は行われず、各バッグ15,25内のエアーは保持される。
【0031】
図4を参照して、本体30と第1脚帯10との接続態様について説明する。
本体30は、ケース31の上面が第1脚帯10の上方と一致するように第1脚帯10脚帯の表面に固定されている。具体的には、脚帯本体11の表面中央部であって脚帯本体11の表面には、長方形の固定部11Bが固定されている。取付具16には、穴のある脚帯取付部16Bが形成されている。固定部11Bの中央部分が、この脚帯取付部16Bの穴に通された状態にて、同固定部11Bの両端が脚帯本体11に固定されて、脚帯本体11と取付具16との相対的な位置がずれないように接続されている。
【0032】
取付具16の表面には、フック状の本体取付部16Aが突出形成されている。本体30のケース31の裏面には、本体取付部16Aと対応する態様で、取付穴31Aが形成されている。本体30の取付穴31Aが取付具16の本体取付部16Aに嵌め合わされて、取付具16と本体30との相対的な位置が固定される。既に述べたように取付具16は、脚帯本体11に固定されるものであるので、取付具16を介することにより、本体30と第1脚帯10との相対的な位置関係が保持されるようになる。
【0033】
図5を参照して、エアーマッサージ器1の使用態様について説明する。
図5(a)に示されるように、使用者は、左脚に第1脚帯10を巻き付けて端面に備えられたファスナー12(図1参照)を他方の端面に接触させることによって第1脚帯10を脚に締結した状態で装着する。同様に、右脚に第2脚帯20を巻き付けて端面に備えられたファスナー22(図1参照)を他方の端面に接触させることによって第2脚帯20を脚に締結した状態で装着する。
【0034】
第1脚帯10及び第2脚帯20が装着された状態において、左脚に装着された第1脚帯10に取り付けられた本体30のケース31からは第2上ホース44及び第2下ホース47が延び、それぞれ右脚に装着された第2脚帯20内部の第2上バッグ24及び第2下バッグ25に接続されている。
【0035】
図5(b)に示されるように、本体30の上面には操作スイッチ33が設けられている。使用者がこの操作スイッチ33を操作してオンにすると、制御部50に電源が供給されて、ポンプ35及び第1電磁弁36及び第2電磁弁37が駆動を開始する。そして、制御部50の指令によって第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23に対するエアーの供給及びこれらエアーバッグからのエアーの排出及び供給・排出の停止が順次行われることで、各バッグ14,15,24,25は膨張と収縮を繰り返す、すなわち使用者の脚に対して加圧を繰り返す。
【0036】
なお、図2を参照して説明したように、第1上バッグ14及び第2上バッグ24に対するエアーの供給態様は第1電磁弁36によって切り替えられ、第1下バッグ15及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様は第2電磁弁37によって切り替えられるため、各バッグは以下の周期で膨張と収縮を繰り返す。すなわち、第1上バッグ14及び第2上バッグ24の膨張と収縮は同時に行われ、第1下バッグ15及び第2下バッグ25の膨張と収縮は同時に行われ、さらに各上バッグ14,24と各下バッグ15,25の膨張と収縮はそれぞれ独立に行われる。
【0037】
図6を参照して、エアーマッサージ器1のより具体的な動作について説明する。
時刻t10において、使用者が操作スイッチ33を操作して、エアーマッサージ器1を駆動させる。このとき、第1電磁弁36及び第2電磁弁37はともに排気状態に切り替えられている。
【0038】
時刻t11において、第1電磁弁36が供給状態に切り替えられて、第1上バッグ14及び第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
時刻t12、すなわち時刻t11から第1上バッグ14及び第2上バッグ24が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第1電磁弁36が供給及び排出の停止状態に切り替えられる。なお、この第1上バッグ14及び第2上バッグ24が最大限に膨張するまでの期間は予め実験等に基づいて設定される。
【0039】
時刻t13、すなわち時刻t12から所定時間経過したとき、第1電磁弁36は排出状態に切り替えられて、第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が開始される。
【0040】
時刻t14、すなわち第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が行われている状態において、第2電磁弁37が供給状態に切り替えられたとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25へのエアーの供給が開始される。
【0041】
時刻t15、すなわち時刻t14から第1下バッグ15及び第2下バッグ25が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第2電磁弁37が供給及び排出の停止状態に切り替えられる。なお、この第1下バッグ15及び第2下バッグ25が最大限に膨張するまでの期間は予め実験等に基づいて設定される。
【0042】
時刻t16、すなわち時刻t15から所定時間経過したとき、第2電磁弁37は排出状態に切り替えられて、第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出が開始される。
【0043】
時刻t17、すなわち第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出が行われている状態において、第1電磁弁36が供給状態に切り替えられたとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
【0044】
このようにして、操作スイッチ33がオフに切り替えられるまでの間、第1上バッグ14及び第2上バッグ24と、第1下バッグ15と第2下バッグ25とが交互に膨張と収縮を繰り返し、使用者の脚に対してマッサージを行う。
【0045】
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、第1脚帯10には、脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17を採用するようにしているため、使用者が脚に対する第1脚帯10の取り付け方向を誤ることを抑制することができる。
【0046】
(2)本実施形態では、本体30の上面に操作スイッチ33を設けるようにしているため、脚に第1脚帯10を装着した状態において操作スイッチ33を容易に視認することができる。従って、使用者が操作スイッチ33を誤って操作することを抑制することができる。
【0047】
(3)本実施形態では、本体30を第1脚帯10に設けるようにしているため、第1エアーバッグ13と対応するホース40は本体30のケース31内及び、第1脚帯10に収容される。すなわち、ケース31の外に延出するホース40は、第2エアーバッグ23と対応する第2上ホース44及び第2下ホース47のみとなる。このため、例えば本体30を脚帯に設けないときと比較して、本体30と第1脚帯10との間でホース40が延出することがない。このため、使用時や収納時において使用者が煩わしさを感じたり、使用時の美感を損なったりすることを抑制することができるようになる。
【0048】
(第2実施形態)
図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1実施形態の各バッグの制御態様を変更したものであり、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0049】
本体30すなわちポンプ35は、第1脚帯10に設けられるものであるため、第1エアーバッグ13とポンプ35との距離に比べて第2エアーバッグ23とポンプ35との距離が大きなものになる。すなわち、第1上ホース43及び第1下ホース46に対して、第2上ホース44及び第2下ホース47の長さが大きい。このため、第1エアーバッグ13に対して第2エアーバッグ23に供給されるエアーには大きな圧力損失が生じるようになる。このため、第1脚帯10と第2脚帯20との間でエアーバッグ13,23の膨張態様に差が生じやすくなる。
【0050】
そこで、本実施形態においては、第1上バッグ14、第1下バッグ15、第2上バッグ24及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様の制御時期を変更することで、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との間で生じる膨張と収縮の周期差を抑制するようにしている。なお、これらバッグ13,14,23,24に対するエアーの供給を行う時期を制御するために、第1実施形態の第1電磁弁36及び第2電磁弁37に代えて、複数のポートを備える電磁弁を採用し、一つの電磁弁で複数のバッグに対するエアーの供給態様を変更する構成とすることもできる。
【0051】
図7を参照して、各電磁弁61〜64及びエアーバッグ13,13の制御態様について詳述する。
第1上バッグ14内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第1上バッグ14内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間、すなわち第1上バッグ膨張期間TU1に対して、第2上バッグ24内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第2上バッグ24内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間TU2は、期間ΔTUだけ大きい。このため、第1上バッグ14及び第2上バッグ24の加圧、すなわちこれらバッグ14,24へのエアーの供給を開始するとき、第1上バッグ14へのエアーの供給よりも期間ΔTUだけ早く第2上バッグ24へのエアーの供給を開始する。
【0052】
また第1下バッグ15内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第1下バッグ15内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間、すなわち第1下バッグ膨張期間TL1に対して、第2下バッグ25内のエアーが最大限に排出された状態からエアーが供給開始され、第2下バッグ25内にエアーが最大限に供給された状態になるまでの期間TL2は、期間ΔTLだけ大きい。このため、第1下バッグ15及び第2下バッグ25の加圧、すなわちこれらバッグ15,25へのエアーの供給を開始するとき、第1下バッグ15へのエアーの供給よりも期間ΔTLだけ早く第2下バッグ25へのエアーの供給を開始する。
【0053】
時刻t20、すなわち使用者が操作スイッチ33を操作して、エアーマッサージ器1を駆動させる。
時刻t21において、第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
【0054】
時刻t22、すなわち時刻t21から期間ΔTUが経過したとき、第1上バッグ14へのエアーの供給が開始される。
時刻t23、すなわち第1上バッグ14及び第2上バッグ24が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24に対するエアーが供給及び排出の停止状態に切り替えられる。
【0055】
時刻t24、すなわち時刻t23から所定時間経過したとき、第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が開始される。
時刻t25、すなわち第1上バッグ14及び第2上バッグ24からのエアーの排出が行われている状態において、第1下バッグ15へのエアーの供給が開始される。
【0056】
時刻t26、すなわち時刻t25から期間ΔTLが経過したとき、第2下バッグ25へのエアーの供給が開始される。
時刻t27、すなわち時刻t26から第1下バッグ15及び第2下バッグ25が最大限に膨張するまでの期間が経過したとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25に対するエアーが供給及び排出の停止状態に切り替えられる。
【0057】
時刻t28、すなわち時刻t27から所定時間経過したとき、第1下バッグ15及び第2下バッグ25からのエアーの排出が開始される。
時刻t29において、第2上バッグ24へのエアーの供給が開始される。
【0058】
時刻t30、すなわち時刻t21から期間ΔTUが経過したとき、第1上バッグ14へのエアーの供給が開始される。
このようにして、操作スイッチ33がオフに切り替えられるまでの間、第1上バッグ14及び第2上バッグ24と、第1下バッグ15と第2下バッグ25とが交互に膨張と収縮を繰り返し、使用者の脚に対してマッサージを行う。
【0059】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(4)左右の脚のそれぞれに装着される第1脚帯10及び第2脚帯20を備えるとともに、第1脚帯10に本体30が設けられるエアーマッサージ器1においては、本体30から第1脚帯10及び第2脚帯20のそれぞれまでのエアー供給路すなわちホース40の長さが異なるため、第1脚帯10と第2脚帯20との間で第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23の膨張態様に差が生じやすくなる。そして、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23の膨張態様の差が過度に大きいときには、このことが使用者に対して不快感を与えるおそれもある。
【0060】
本実施形態のエアーマッサージ器1は、一方の脚に装着される第1脚帯10と、他方の脚に装着される第2脚帯20と、本体30によるエアーの供給態様を制御する制御部50とを含む。そして、制御部50は、第1脚帯10の第1エアーバッグ13の膨張態様と第2脚帯20の第2エアーバッグ23の膨張態様との差が小さくなるように本体30によるエアーの供給態様を制御するようにしているため、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23の膨張態様の差に起因して使用者が不快感を覚えることを抑制することができる。
【0061】
(第3実施形態)
図8〜図9を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態は第2実施形態の制御部を変更したものであり、第2実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0062】
図7に示されるように、本実施形態のエアーマッサージ器1には第1電磁弁61及び第2電磁弁62及び第3電磁弁63及び第4電磁弁64が設けられている。そしてこれらは制御部50によって制御されている。電源34を介して供給された電力は制御部50及びこれに接続されて制御されるポンプ35及び第1電磁弁61〜第4電磁弁64に電力を供給している。制御部50への電力の供給態様は操作スイッチ33のオン及びオフによって供給と停止との間で切り替えられる。
【0063】
図8を参照して、各供給部位に対するエアーの供給態様と電磁弁61〜64との関係について詳述する。
同図に示されるように、第1上ホース43の途中には第1電磁弁61が設けられている。第2上ホース44の途中には第2電磁弁62が設けられている。第1下ホース46の途中には第3電磁弁63が設けられている。第2下ホース47の途中には第4電磁弁64が設けられている。すなわち、第1上バッグ14に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第1電磁弁61によって切り替えられる。第2上バッグ24に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第2電磁弁62によって切り替えられる。第1下バッグ15に対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第3電磁弁63によって切り替えられる。第2下バッグ245対するエアーの供給態様、すなわち供給状態及び排出状態及び停止状態は第4電磁弁64によって切り替えられる。すなわち、第1上バッグ14及び第2上バッグ24及び第1下バッグ及び第2下バッグ25に対するエアーの供給態様は各電磁弁61〜64によってそれぞれ独立に切り替えられる。
【0064】
具体的には、電磁弁61〜64による供給態様と各バッグ14,15,24,25に対するエアーの供給態様は以下のようになる。
(A1)第1電磁弁61が供給状態にあるとき、第1上バッグ14に対してエアーが供給される。
(A2)第1電磁弁61が排出状態にあるとき、第1上バッグ14からエアーが排出される。
(A3)第1電磁弁61が停止状態にあるとき、第1上バッグ14へのエアーの供給及び第1上バッグ14からのエアーの排出は行われず、第1上バッグ14内のエアーは保持される。
(B1)第2電磁弁62が供給状態にあるとき、第2上バッグ25に対してエアーが供給される。
(B2)第2電磁弁62が排出状態にあるとき、第2上バッグ25からエアーが排出される。
(B3)第2電磁弁62が停止状態にあるとき、第2上バッグ25へのエアーの供給及び第2上バッグ25からのエアーの排出は行われず、第2上バッグ25内のエアーは保持される。
(C1)第3電磁弁63が供給状態にあるとき、第1下バッグ15に対してエアーが供給される。
(C2)第3電磁弁63が排出状態にあるとき、第1下バッグ15からエアーが排出される。
(C3)第3電磁弁63が停止状態にあるとき、第1下バッグ15へのエアーの供給及び第1下バッグ15からのエアーの排出は行われず、第1下バッグ15内のエアーは保持される。
(D1)第4電磁弁64が供給状態にあるとき、第2下バッグ25に対してエアーが供給される。
(D2)第4電磁弁64が排出状態にあるとき、第2下バッグ25からエアーが排出される。
(D3)第4電磁弁64が停止状態にあるとき、第2下バッグ25へのエアーの供給及び第2下バッグ25からのエアーの排出は行われず、第2下バッグ25内のエアーは保持される。
【0065】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(4)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(5)本実施形態では、第1エアーバッグ13の第1上バッグ14及び第1下バッグ15、第2エアーバッグ23の第2上バッグ24及び第2下バッグ25の、4つのバッグにそれぞれ対応する電磁弁61〜64が設けられているため、これらバッグ13,14,23,24の膨張態様を各別に制御できる。従って、これらバッグ13,14,23,24に対するエアーの供給を行う時期を制御するために複数のポートを備えて供給態様を変更する電磁弁を設ける場合と比較して、簡単な構成の電磁弁を採用することができる。また、4つのバッグ13,14,23,24の膨張態様を使用者の好み等に合わせて細かく設定変更できるようになる。
【0066】
(第4実施形態)
図10を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1実施形態の第1脚帯を変更したものであり、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0067】
図10に示されるように、第1脚帯10の脚帯本体11の上方には、ファスナー12とは別にファスナー部18Aを備えて脚帯本体11の脚の周方向における長さよりも大きく、且つ脚への装着時において巻き付け長さを調整可能なベルト18が設けられている。使用者がこの第1脚帯10を脚に装着するときには、まずファスナー12によって脚帯本体11を脚の外周に巻き付けて固定する。そして、次にベルト18を脚に巻きつけ、ファスナー12よりも強い巻き付け力を保持した状態でファスナー部18Aによって脚に固定する。そして、この状態においてスイッチ33を操作しマッサージを行う。
【0068】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(6)第1脚帯10が本体30に設けられたエアーマッサージ器1においては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器1に比べて本体30の分だけ第1脚帯10が重いため、脚に装着された第1脚帯10が脚に対してずれやすくなる。本実施形態では、第1脚帯10には、この第1脚帯10を脚の周囲に止めるためのファスナー12と、ファスナー12とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段としてベルト18を設けるようにしているため、第1脚帯10が脚に対してずれることを好適に抑制することができる。
【0069】
(第5実施形態)
図11を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1実施形態の第1脚帯を変更したものであり、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0070】
図11に示されるように、第1脚帯10の脚帯本体11の上方には、ファスナー12とは別に、脚帯本体11が巻きつける部位の脚の周方向における長さよりも大きく、且つ脚への装着時において巻き付け長さを調整可能なベルト19が設けられている。使用者がこの第1脚帯10を脚に装着するときには、ファスナー12によって脚帯本体11を脚の外周に巻き付けて固定する。そして、ひざを少し立てて座った姿勢にてベルト19の輪の一端をひざ上部にかける。このとき、ベルト19の輪の大きさは前述の姿勢において、ベルト19をひざ上部にかけた状態でベルト19がたわまない大きさに調整する。そして、この状態においてスイッチ33を操作しマッサージを行う。
【0071】
以上詳述したように、本実施形態によれば上記実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(7)第1脚帯10が本体30に設けられたエアーマッサージ器1においては、脚帯と本体とが各別に形成されている構造のエアーマッサージ器1に比べて本体30の分だけ第1脚帯10が重いため、脚に装着された第1脚帯10が脚に対してずれやすくなる。本実施形態では、第1脚帯10には、この第1脚帯10を脚の周囲に止めるためのファスナー12と、ファスナー12とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段としてベルト19を設けるようにしているため、第1脚帯10が脚に対してずれることを好適に抑制することができる。
【0072】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記各実施形態の内容に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0073】
・上記第2及び第3実施形態では、バッグ14,24,15,25に対するエアーの供給態様の変更タイミングをそれぞれのバッグ14,24,15,25で変更することによって第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにしたが、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23に対してエアーを供給するポンプをそれぞれ設けて、第2エアーバッグ23と対応するポンプの吐出圧を第1エアーバッグ13と対応するポンプの吐出圧よりも大きくすることで、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにすることもできる。
【0074】
・また、第1エアーバッグ13とポンプ35との距離と、第2エアーバッグ23とポンプ35との距離をホース40の長さを調整して同一にすることでこれらの間での圧力損失の差を小さくし、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにすることもできる。
【0075】
・さらに、第1エアーバッグ13とポンプ35との間のホース40と、第2エアーバッグ23とポンプ35と間のホース40との流路面積を調整することで、これらの間での圧力損失の差を小さくし、第1エアーバッグ13と第2エアーバッグ23との膨張態様の差を小さくするようにすることもできる。
【0076】
・上記第4及び第5実施形態ではファスナー12とは別にベルト18,19を設けて第1脚帯10が下方にずれるのを抑制するようにしたが、ファスナー12とは別に設けられる脚に対するずれ止めの効果があるものであればいずれの構成であってもよい。例えば、脚帯本体の裏面において脚の表面に接着可能な接着剤を添付するようにしてもよい。
【0077】
・上記各実施形態では、本体30の設けられる第1脚帯10に脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17を設けるようにしたが、これに代えてまたは加えて、本体30に同様の目印を設けるようにしてもよい。
【0078】
・上記各実施形態では、本体の設けられる第1脚帯10に脚に対する上下の取り付け方向を示す上下方向ラベル17を設けるようにしたが、これは以下に変更することもできる。すなわち図12に示されるように、本体30の形状を上方の部分の幅aよりも下方の部分の幅bが大きくするようケースを形成する。これにより、使用者に対して本体30の幅の大きな部分が上方であることを知らせることができるようになる。
【0079】
・上記各実施形態では、上下方向ラベル17を設けることにより脚に対する第1脚帯10の上下の取り付け方向を案内するようにしたが、同案内をするための構成としては、各実施形態のように目印となる別途の要素を設ける構成に限られるものではない。すなわち、図12に示される変形例をはじめとして、本体30の構造を上下方向において異ならせることにより、上記の案内をすることもできる。また、本体30に限らず第1脚帯10の構造を上下方向において異ならせることにより、上記の案内をすることもできる。すなわち、上記第4または第5実施形態のベルトを上記案内のための目印として利用することもできる。以下に、脚に対する第1脚帯10の上下の取り付け方向の目印となる構造の例を列挙する。
(A)第1脚帯10にこれとは別体の目印を設ける。
(B)第1脚帯10に目印となる記号を印刷する。
(C)第1脚帯10の上部と下部との構造を互いに異なるものとする。
(D)本体30にこれとは別体の目印を設ける。
(E)本体30に目印となる記号を印刷する。
【0080】
・上記各実施形態では、ファスナー12によって第1脚帯10及び第2脚帯20を脚に固定するようにしたが、脚帯が脚に締結されるものであればいずれのものでもよく、例えばフックやボタンに変更することもできる。
【0081】
・上記各実施形態では、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23はそれぞれ上バッグ14,24と下バッグ15,25の2つのバッグから構成されるものとしたが、それぞれ1つのバッグから構成されるものとしてもよいし、3以上のバッグから構成されるものとしてもよい。
【0082】
・上記各実施形態では、第1エアーバッグ13及び第2エアーバッグ23はそれぞれ上バッグ14,24と下バッグ15,25の2つのバッグから構成されるものとしたが、上下方向ではなく左右、すなわち脚の周方向に分かれる構成としてもよい。
【0083】
・上記各実施形態では、操作スイッチ33を本体30の上面に設けたが、本体30からコードを延伸して手元で操作可能なスイッチとすることもできる。または、本体30において上面とは別のところ(側面等)に設けることもできる。
【0084】
・上記各実施形態では、取付具16を介して、第1脚帯10と本体30との相対的な位置を固定するようにしたが、これは、本体30が第1脚帯10から容易に離脱しない構成であればいずれの構成を採用することもできる。例えば第1脚帯10に直接ケース31の裏面を接着させて固定するようにしてもよい。
【0085】
・上記各実施形態では、操作スイッチ33はエアーマッサージ器の稼動と停止とを切り替えるものとしたが、エアーマッサージ器の動作態様を変更する変更スイッチ等を含むものとしてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1…エアーマッサージ器、10…第1脚帯、11…脚帯本体、11B…固定部、12…ファスナー、13…第1エアーバッグ、14…第1上バッグ、15…第1下バッグ、16…取付具、16A…本体取付部、16B…脚帯取付部、17…上下方向ラベル、18…ベルト、18A…ファスナー部、19…ベルト、20…第2脚帯、21…脚帯本体、22…ファスナー、23…第2エアーバッグ、24…第2上バッグ、25…第2下バッグ、30…本体、31…ケース、31A…取付穴、33…スイッチ、34…電源、35…ポンプ、36…第1電磁弁、37…第2電磁弁、40…ホース、41…基本ホース、42…上ホース、43…第1上ホース、44…第2上ホース、45…下ホース、46…第1下ホース、47…第2下ホース、50…制御部、61…第1電磁弁、62…第2電磁弁、63…第3電磁弁、64…第4電磁弁。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアーバッグが設けられる脚帯と、前記エアーバッグにエアーを供給する本体とを備え、前記本体が前記脚帯に設けられるエアーマッサージ器において、
前記脚帯及び前記本体の少なくとも一方には、脚に対する上下の取り付け方向を示す目印となる構造が採用されている
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項2】
請求項1に記載のエアーマッサージ器において、
前記本体の上面に操作スイッチが設けられている
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエアーマッサージ器において、
前記脚帯には、この脚帯を脚の周囲に止めるための締結手段と、同締結手段とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段とが設けられる
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアーマッサージ器において、
このエアーマッサージ器は、前記脚帯として一方の脚に装着される第1脚帯と、他方の脚に装着される第2脚帯と、前記本体によるエアーの供給態様を制御する制御部とを含むものであり、
前記第2脚帯は、エアーバッグを含むものであり、
前記本体は、前記第1脚帯に設けられて前記第1脚帯及び前記第2脚帯のエアーバッグのそれぞれにエアーを供給するものであり、
前記制御部は、前記第1脚帯のエアーバッグの膨張態様と前記第2脚帯のエアーバッグの膨張態様との差が小さくなるように前記本体によるエアーの供給態様を制御するものである
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項1】
エアーバッグが設けられる脚帯と、前記エアーバッグにエアーを供給する本体とを備え、前記本体が前記脚帯に設けられるエアーマッサージ器において、
前記脚帯及び前記本体の少なくとも一方には、脚に対する上下の取り付け方向を示す目印となる構造が採用されている
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項2】
請求項1に記載のエアーマッサージ器において、
前記本体の上面に操作スイッチが設けられている
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエアーマッサージ器において、
前記脚帯には、この脚帯を脚の周囲に止めるための締結手段と、同締結手段とは別に脚に対する位置ずれを抑制するためのずれ止め手段とが設けられる
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアーマッサージ器において、
このエアーマッサージ器は、前記脚帯として一方の脚に装着される第1脚帯と、他方の脚に装着される第2脚帯と、前記本体によるエアーの供給態様を制御する制御部とを含むものであり、
前記第2脚帯は、エアーバッグを含むものであり、
前記本体は、前記第1脚帯に設けられて前記第1脚帯及び前記第2脚帯のエアーバッグのそれぞれにエアーを供給するものであり、
前記制御部は、前記第1脚帯のエアーバッグの膨張態様と前記第2脚帯のエアーバッグの膨張態様との差が小さくなるように前記本体によるエアーの供給態様を制御するものである
ことを特徴とするエアーマッサージ器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−67289(P2011−67289A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−219723(P2009−219723)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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