説明

エッジャー制御装置、エッジャー制御方法およびコンピュータプログラム

【課題】幅計を用いずに簡便な構成で材料の板幅を正確に検出し、高精度に板幅を制御することが可能なエッジャー制御装置を提供する。
【解決手段】本発明のエッジャー制御装置100は、圧延ライン1において圧延材料2の板幅を矯正するエッジャー30を制御する。エッジャー制御装置は100、エッジャー30を通過する圧延材料2からエッジャー30に対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分に応じてエッジャー30の開度を変更する開度制御部140を備え、開度制御部140は、エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときのエッジャー30の開度を圧延材料の板幅とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッジャー制御装置、エッジャー制御方法およびコンピュータプログラムに関し、より詳細には、エッジャーの開度を制御するエッジャー制御装置、エッジャー制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば鉄鋼製造等の金属板の製造プロセスにおける熱間仕上圧延ラインでは、加熱炉によって加熱された圧延材料をロールで上下に挟んで圧延し、所望の板厚にする工程が行われる。圧延材料は粗ミル(粗圧延機)により一旦圧延された後、エッジャー圧延機(以下、「エッジャー」ともいう。)により幅方向に圧力が加えられて所定の板幅に矯正される。その後、圧延材料は、さらに仕上圧延機により所望の厚さにまで圧延される。
【0003】
エッジャー30は、圧延材料2の通板方向上流側から見た図である図10に示すように、圧延方向に延びる圧延材料2の幅側面の両側に設けられたロール31、32と、ロール31、32間の長さであるエッジャー開度を調節するシリンダ33、34とを備える。シリンダ33、34によって、ロール31、32の幅方向における位置を移動させることができる。なお、エッジャー開度は、シリンダ33、34の各シリンダ長さによって測定することができる。また、エッジャー30には、ロール31、32を支持する支持部にエッジャー30に対する荷重を検出するロードセル35、36が設けられている。
【0004】
エッジャー30は、上述したように圧延材料2の板幅を矯正するものであり、所定のエッジャー開度で配置されたロール31、32により圧延材料2を幅方向に押圧することにより、圧延材料2の板幅を制御し、所望の板幅の圧延材料2を得ることができる。エッジャー30による圧延材料2の板幅制御については、様々な手法が提案されており、例えば特許文献1には、エッジャーにかかる荷重に応じてスタンド間張力を調整して板幅を制御する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3140552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の方法は、エッジャー30にかかる荷重に基づき圧延材料2の幅の増減を推定しており、直接的に板幅を測定して板幅を制御するものではない。このため、例えば温度の変化によって板幅が変化した場合には、エッジャーにかかる荷重からはその変化を推定することができず、高精度に板幅を制御できないという問題があった。
【0007】
一方、圧延材料2の板幅を測定するため、圧延ライン上に板幅を計測する幅計を設けることもなされている。しかし、圧延ライン上に幅計を設置可能な位置は限定されており、適切な位置で圧延材料2の板幅を測定することができないことが多い。例えば圧延ライン上の、エッジャーから圧延方向上流側に大きく離れた粗ミル近傍に幅計が設けられている場合には、当該幅計により板幅が測定されてからエッジャー開度が制御されるまでの時間差が大きくなってしまい、制御精度が低下することも懸念される。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、幅計を用いずに簡便な構成で材料の板幅を正確に検出し、高精度に板幅を制御することが可能な、新規かつ改良されたエッジャー制御装置、エッジャー制御方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、圧延ラインにおいて圧延材料の板幅を矯正するエッジャーを制御するエッジャー制御装置が提供される。エッジャー制御装置は、エッジャーを通過する圧延材料からエッジャーに対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分に応じてエッジャーの開度を変更する開度制御部を備え、開度制御部は、エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときのエッジャーの開度を圧延材料の板幅とすることを特徴とする。
【0010】
エッジャー制御装置は、エッジャーを通過する圧延材料の部位を検出する部位検出部と、部位検出部の検出結果に基づいて、エッジャーの機能モードを決定するモード決定部と、をさらに備えてもよい。このとき、モード決定部は、エッジャーを通過する圧延材料の部位が先端部または後端部であるとき、エッジャーの機能モードを、板幅を矯正する幅矯正モードに決定し、エッジャーを通過する圧延材料の部位が中央部であるとき、エッジャーの機能モードを、板幅を測定する幅測定モードに決定し、開度制御部は、幅矯正モードのとき、圧延材料の板幅を目標板幅とするエッジャー開度設定値にエッジャーの開度を固定し、幅測定モードのとき、エッジャーの開度を変更させて、エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなるエッジャーの開度を取得する。
【0011】
また、部位検出部は、圧延材料のうち、エッジャーの稼動開始を通知する信号が検知された後所定の距離だけ移動されるまでの部位を先端部と判定し、先端部通過後、圧延材料の後端部開始点を通過するまでの部位を中央部と判定し、後端部開始点を通過した後の部位を後端部と判定してもよい。
【0012】
圧延ラインには、エッジャーに対して圧延方向上流側に圧延材料の板厚を矯正する粗ミルと、当該粗ミルとエッジャーとの間に設けられ、圧延材料の板厚を矯正するミドルスタンドとが設けられ、部位検出部は、粗ミルおよびミドルスタンドにおけるロールの回転数に基づいて算出された、エッジャーを通過する圧延材料の位置および圧延部材の全長と、予め設定された圧延部材の先端部および後端部の長さとに基づいて、圧延材料の部位を検出するようにしてもよい。
【0013】
また、開度制御部は、エッジャーの出側幅を圧延材料の板幅目標値として、エッジャー荷重によるエッジャーの変形量と板幅目標値との差分を、エッジャー開度設定値として決定してもよい。
【0014】
ここで、エッジャーの変形量は、エッジャーの入側幅、出側幅、板温、板の材質、エッジャー固さのうち、少なくともいずれか1つを考慮して算出するようにしてもよい。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、圧延ラインにおいて圧延材料の板幅を矯正するエッジャーを制御するエッジャー制御方法であって、エッジャーを通過する圧延材料からエッジャーに対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分を算出するステップと、エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときのエッジャーの開度を圧延材料の板幅とするステップと、を含むことを特徴とする、エッジャー制御方法が提供される。
【0016】
さらに、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、圧延ラインにおいて圧延材料の板幅を矯正するエッジャーを通過する圧延材料からエッジャーに対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分に応じてエッジャーの開度を変更し、エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときのエッジャーの開度を圧延材料の板幅とする開度制御部を備えることを特徴とするエッジャー制御装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【0017】
かかるプログラムは、コンピュータが備える記憶装置に格納され、コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより、そのコンピュータを上記のエッジャー制御装置として機能させる。また、当該プログラムが記録された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供される。記録媒体は、例えば磁気ディスクや光ディスクなどである。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、エッジャーを板幅検出器として活用することで、幅計を用いずに簡便な構成で材料の板幅を正確に検出し、高精度に板幅を制御することが可能なエッジャー制御装置、エッジャー制御方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係る圧延ラインの構成を示す概略側面図および概略平面図である。
【図2】同実施形態に係る圧延材料の外形を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係るエッジャー制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】部位検出部による圧延材料の部位検出処理を示すフローチャートである。
【図5】モード決定部によるエッジャーの機能モード決定処理を示すフローチャートである。
【図6】開度制御部によるエッジャー開度制御処理を示すフローチャートである。
【図7】圧延材料のTOP部およびBOT部におけるエッジャー開度の算出方法を示す説明図である。
【図8】エッジャーの入側における圧延材料の板幅の測定方法を示す説明図である。
【図9】エッジャー制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図10】一般的なエッジャーの構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
<1.圧延ラインの構成>
まず、図1および図2に基づいて、本発明の実施形態に係る圧延ラインの一例の構成について説明する。なお、図1は、本実施形態に係る圧延ライン1の構成を示す概略側面図および概略平面図である。図2は、圧延材料2の外形を示す説明図である。
【0022】
本実施形態に係る圧延ライン1には、図1に示すように、粗ミル10と、ミドルスタンド20と、エッジャー30と、仕上スタンド40とが、圧延方向上流側から下流側に向かって配置されている。
【0023】
粗ミル10は、加熱炉(図示せず。)で加熱された後、当該加熱炉から走行してきた圧延材料2を押し延ばす圧延機である。粗ミル10は、例えば実際に圧延材料2を圧延する一対のワークロールと、当該ワークロールを支持する一対のバックアップロールとから構成することができる。粗ミル10は、圧延材料2の板面に対して直交する上下方向から圧延材料2を押圧して押し延ばし(すなわち圧延し)、板厚を薄くする。なお、後述するミドルスタンド20および仕上スタンド40を構成する各スタンドも、粗ミル10とほぼ同様に構成することができる。
【0024】
圧延材料2は、粗ミル10により、目標板厚よりも大きい所定の板厚にまで圧延される。粗ミル10を出た圧延材料2は、ミドルスタンド20によりさらに圧延された後、エッジャー30によって板幅が矯正される。
【0025】
エッジャー30は、ミドルスタンド20から走行してきた圧延材料2の板幅を矯正する圧延機である。エッジャー30は、図1に示すように、圧延材料2の板面に対して垂直に設けられた一対の縦ロールからなり、縦ロールにより圧延材料2を幅方向に押圧することで圧延材料2の板幅を矯正する。エッジャー30は、後述するエッジャー制御装置100により制御され、縦ロールの幅方向の間隔(エッジャー開度)が調整される。なお、エッジャー30は、図10に示したように構成することができる。
【0026】
仕上スタンド40は、エッジャー30から走行してきた圧延材料2を、目標とする所定の板厚に圧下する圧延機である。仕上スタンド40は、図1に示すように、複数の、例えば6つのスタンドF1〜F6からなる。圧延材料2は、仕上スタンド40を通過することで目標とする板厚に圧延され、最終的に所定のサイズに整形される。
【0027】
ここで、粗ミル10の出側における圧延材料2は、通常は図2に示すように、圧延方向下流側であるTOP部(先端部)および圧延方向上流側のBOT部(後端部)が、粗ミル10によって粗圧延した際に板幅が端部に向かうにつれて広がった形状となっている。このため、圧延材料2のTOP部およびBOT部についてはエッジャー30によりしっかりと板幅を矯正する必要がある。一方、TOP部とBOT部との間のMID部(中央部)は、板幅は略一定になっている。
【0028】
そこで、圧延ライン1に対して本実施形態に係るエッジャー制御装置100を設けて、圧延材料2がエッジャー30を通過する際、圧延材料2のTOP部およびBOT部がエッジャー30を通過しているときには、圧延材料2の板幅を矯正する幅矯正モードとして機能させ、圧延材料2のMID部がエッジャー30を通過する際には圧延材料の板幅を測定する幅測定モードとして機能するようにエッジャー30を制御する。
【0029】
これにより、板幅の広がりを抑える必要のあるTOP部およびBOT部は、エッジャー30により幅矯正される。一方、板幅を抑制する必要性の低いMID部においては、エッジャー30を用いて圧延材料2の板幅を測定する。具体的には、エッジャー制御装置100は、エッジャー30に対する荷重が目標値となるようにエッジャー開度を調整し、そのエッジャー開度をもって圧延材料2の板幅とする。このため、正確に圧延材料2の板幅を測定することができ、また、このように測定した板幅を用いて板幅制御をすることで、良好な製品幅を得ることができる。
【0030】
以下では、圧延ライン1のエッジャー30を制御する、本実施形態に係るエッジャー制御装置100の構成とその機能について詳細に説明していく。
【0031】
<2.エッジャー制御装置の構成>
まず、図3に基づいて、本実施形態に係るエッジャー制御装置100の機能構成を説明する。なお、図3は、本実施形態に係るエッジャー制御装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0032】
本実施形態に係るエッジャー制御装置100は、図3に示すように、入力部110と、部位検出部120と、モード決定部130と、開度制御部140と、制御情報出力部150と、表示部160と、設定情報記憶部170と、メモリ180とを備える。
【0033】
入力部110は、圧延ライン1上の設備から取得する、エッジャー30の制御に必要な情報が入力されるインタフェースである。入力部110には、例えば、粗ミル10のロールの回転数やミドルスタンド20のロールの回転数、エッジャー30のエッジャー開量実績値、エッジャー30に対する荷重等が入力される。入力部110は、入力された入力情報を部位検出部120へ出力する。
【0034】
部位検出部120は、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位を検出する。圧延材料2は、圧延方向上流側のTOP部、圧延方向下流側のBOT部、およびTOP部とBOT部との間に位置するMID部の3つの部位に区分することができる。エッジャー制御装置100は、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位に応じて、エッジャー30の機能モードを切り替えるため、部位検出部120によりエッジャー30を通過する圧延材料2の部位が検出される。なお、部位検出部120による圧延材料2の部位の検出方法の詳細については後述する。部位検出部120は、検出した圧延材料2の部位をモード決定部120および表示部160へ出力する。
【0035】
モード決定部130は、部位検出部120による検出結果に基づいて、エッジャー30の機能モードを決定する。すなわち、モード決定部130は、エッジャー30を通過している圧延材料2の部位がTOP部またはBOT部であるとき、エッジャー30を圧延材料2の板幅を矯正する幅矯正モードで機能させる。一方、モード決定部130は、エッジャー30を通過している圧延材料2の部位がMID部であるとき、エッジャー30を圧延材料2の板幅を測定する幅測定モードで機能させる。モード決定部130は、決定した機能モードを開度制御部140へ出力する。
【0036】
開度制御部140は、モード決定部130により決定された機能モードに応じて、エッジャー開度を制御する。開度制御部140は、幅矯正モードにおいては圧延材料2の板幅が所定の値となるようにエッジャー開度を固定し、幅測定モードにおいてはエッジャー開度を変化させてエッジャー30を通過する圧延材料2の板幅を測定する。エッジャーの開度制御の詳細については後述する。開度制御部140は、エッジャー30の開度を制御する制御情報を制御情報出力部150へ出力する。また、エッジャー30が幅測定モードで機能している場合には、開度制御部140は、エッジャー開度に基づいて、エッジャー30を通過する圧延材料2の板幅を測定する。このとき、開度制御部140は、エッジャー30に対する荷重が所定の目標値となったときのエッジャー開度を圧延材料2の板幅とする。開度制御部140は、測定された圧延材料2の板幅を表示部160に出力する。
【0037】
表示部160は、情報を表示する出力装置であり、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を用いることができる。表示部160には、例えば、部位検出部120により検出された、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位名や、開度制御部140により測定された圧延材料2の板幅が表示され、情報をオペレータに通知することができる。
【0038】
設定情報記憶部170は、エッジャー30を制御するにあたり必要な設定情報を記憶する記憶部である。設定情報としては、例えば、圧延材料2のTOP部およびBOT部の長さや、圧延材料2の目標サイズ(目標板厚、目標板幅)、エッジャー30に対する目標荷重値等がある。これらの設定情報は、予め記憶されていてもよく、オペレータによって設定してもよい。また、エッジャー制御装置100には、エッジャー30を制御するにあたり、一時的に情報を記憶するメモリ180が設けられている。
【0039】
<3.エッジャー制御方法>
圧延ライン1のエッジャー30は、上述のエッジャー制御装置100により制御される。以下、図4〜図8に基づいて、本実施形態に係るエッジャー制御装置100によるエッジャー制御方法について説明する。なお、図4は、部位検出部120による圧延材料2の部位検出処理を示すフローチャートである。図5は、モード決定部130によるエッジャー30の機能モード決定処理を示すフローチャートである。図6は、開度制御部140によるエッジャー開度制御処理を示すフローチャートである。図7は、圧延材料2のTOP部およびBOT部におけるエッジャー開度の算出方法を示す説明図である。図8は、エッジャー30の入側における圧延材料2の板幅の測定方法を示す説明図である。
【0040】
[3−1.部位検出処理]
まず、図4に基づいて、部位検出部120による圧延材料2の部位検出処理を説明する。部位検出部120は、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位を検出する。部位検出処理は、圧延材料2がエッジャー30を通過開始してから通過終了まで行われる。圧延材料2のエッジャー30への通過開始は、エッジャー30の稼動がオンとなったか否かによって判断できる(S100)。エッジャー30の稼動がオンとなったか否かは、エッジャー30が稼動することにより出力されるスタート信号を検知することにより判定することができる。スタート信号は、例えば、エッジャー30に対して荷重が加えられた場合や、粗ミル10あるいはミドルスタンド20を圧延材料2が通過した後所定時間経過後に出力される信号である。部位検出部120は、スタート信号が検知されず、エッジャー30がオフである間は、エッジャー30を通過する圧延材料2はないと判断し、ステップS100の処理を繰り返す。
【0041】
一方、スタート信号を検知すると、圧延材料2がエッジャー30に入り込んだと判断する。そして、部位検出部120は、エッジャー30がオンとなったときのミドルスタンド20のパルス数を圧延材料2の0mポイントとしてメモリ180に記憶する(S102)。ミドルスタンド20のパルス数は、ミドルスタンド20から入力部110へ入力されるロール回転数から取得することができる。部位検出部120は、エッジャー30がオンとなった後のミドルスタンド20のパルス数をカウントして、エッジャー30を通過する圧延材料2の位置を算出する(S104)。
【0042】
次いで、部位検出部120は、エッジャー30を通過した圧延材料2の長さがTOP部長さを超えたか否かを判定する(S106)。圧延材料2のTOP部長さは、設定情報記憶部170に記憶されている。部位検出部120は、ステップS104にて算出されたエッジャー30を通過する圧延材料の位置に基づき、エッジャー30を通過した圧延材料2の長さを算出し、TOP部長さと比較する。そして、エッジャー30を通過した圧延材料2の長さがTOP部長さより小さい場合には、部位検出部120は、エッジャー30を通過している圧延材料2の部位はTOP部であると判定し(S108)、ステップS104から処理を繰り返す。
【0043】
一方、エッジャー30を通過した圧延材料2の長さがTOP部長さ以上となった場合には、部位検出部120は、エッジャー30を通過している圧延材料2の部位はMID部であると判定する(S110)。エッジャー30を通過する圧延材料2の部位がMID部となると、部位検出部120は、粗ミル10のパルス数より、圧延材料2の全長を算出する(S112)。粗ミル10のパルス数は、ミドルスタンド20と同様、粗ミル10から入力部110へ入力されるロール回転数から取得することができる。圧延材料2が粗ミル10への通過を開始してから終了するまでの粗ミル10のパルス数より、圧延材料2の全長を算出することができる。部位検出部120は、圧延材料2の全長を算出すると、設定情報記憶部170からBOT部長さを取得して、圧延材料2の全長からBOT部長さを引いてBOT部開始点を算出する(S114)。
【0044】
BOT部開始点を算出すると、部位検出部120は、BOT部開始点がエッジャー30に到達するまでに必要なミドルスタンド20のロール回転数、すなわちミドルスタンド20のパルス数を算出する(S116)。これにより、BOT部開始点がエッジャー30を通過するときのミドルスタンド20のパルス数を取得することができる。そして、部位検出部120は、現在のミドルスタンド20のパルス数が、BOT部開始点がエッジャー30に位置したときのパルス数となったか否かを判定する(S118)。ステップS118の判定処理より、現在のミドルスタンド20のパルス数が、BOT部開始点がエッジャー30に位置したときのパルス数より小さい場合には、圧延材料2のMID部がエッジャー30に位置していると判定し(S120)、ステップS116からの処理を繰り返す。
【0045】
一方、ステップS118の判定処理より、現在のミドルスタンド20のパルス数が、BOT部開始点がエッジャー30に位置したときのパルス数以上となると、圧延材料2のBOT部がエッジャー30に到達したと判定し(S122)、処理を終了する。
【0046】
以上、部位検出部120による圧延材料2の部位検出処理について説明した。かかる部位検出処理は、エッジャー30がオンとなる度に行われる。そして、部位検出部120は、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位を定周期で検出し、検出結果をモード出力部130および表示部160へ出力する。表示部160に現在エッジャー30を通過する圧延材料の部位名を表示することで、オペレータは圧延ライン1の稼動状況に認識することができ、エッジャー30が機能すべきモードを確認することができる。
【0047】
[3−2.機能モード決定処理]
部位検出部120よりエッジャー30を通過する圧延材料2の部位の検出結果を受けたモード決定部130は、エッジャー30の機能モードを決定する。モード決定部130によるエッジャー30の機能モード決定処理は、図5に示すように行われる。
【0048】
まず、モード決定部130は、部位検出部120の検出結果より、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位がTOP部またはBOT部であるか否かを判定する(S200)。圧延材料2のTOP部およびBOT部は、板幅が広がっているため、エッジャー30により板幅を矯正する必要がある。したがって、部位検出部120の検出結果がTOP部またはBOT部である場合には、通常のエッジャー30の機能である、エッジャー開度を一定として板幅を矯正する幅矯正モードでエッジャー30を動作させる。一方、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位がMID部である場合には、板幅を矯正する必要性が低いことから、エッジャー30を圧延材料2の板幅を測定する幅測定モードで動作させる。
【0049】
すなわち、ステップS200にて、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位がTOP部またはBOT部ではなく、MID部である場合には、エッジャー30の張力を一定にして、圧延材料2の板幅を測定する幅測定モードで使用する(S202)。一方、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位がTOP部またはBOT部である場合には、板幅を矯正する幅矯正モードで使用する(S204)。
【0050】
モード決定部130は、部位検出部120から検出結果が入力される度に機能モード決定処理を行い、決定したエッジャー30の機能モードを開度制御部140へ出力する。これにより、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位に応じて、エッジャー30の機能を切り換えることができる。
【0051】
[3−3.エッジャー開度制御処理]
モード決定部130によりエッジャー30の機能モードが決定されると、開度制御部140は、決定された機能モードに応じて、エッジャー30のエッジャー開度を制御する。開度制御部140は、まず、機能モードが幅測定モードであるか否かを判定する(S300)。機能モードが幅矯正モードであるときには、当該処理を終了し、エッジャー30を通常の機能で使用する。
【0052】
すなわち、幅矯正モードでは、開度制御部140は、圧延材料2の板幅が所望の幅(「出側幅」、「目標値」ともいう。)となるようにエッジャー開度を一定にして、圧延材料2を通過させる。幅矯正モードでのエッジャー開度は、エッジャー30の出側における板幅(「出側幅」、「目標値」)とエッジャー30の変形量(エッジャー変形量)との差分により算出することができる。すなわち、開度制御部140により設定するエッジャー開度は、下記数式1により算出することができる。
【0053】
エッジャー開度 = 出側幅 − エッジャー変形量 ・・・(数式1)
【0054】
図7に、エッジャー30による圧延材料2の幅矯正の概要を表す部分平面図を示す。圧延材料2は、圧延ライン1を圧延方向に走行する過程においてエッジャー30を通過することにより、板幅が出側幅に矯正される。このとき、エッジャー30の縦ロール31、32は、エッジャー30を通過する圧延材料2から荷重を受けてたわんでしまい、幅方向外側へ移動してしまう。したがって、圧延材料2の板幅を目標値とするには、この縦ロール31、32のたわみを考慮するためのエッジャー変形量を算出し、目標幅からの差分をエッジャー開度とする必要がある。エッジャー変形量は、下記数式2より算出することができる。
【0055】
エッジャー変形量 = f(入側幅、出側幅、板温、板の材質、エッジャー固さ)
・・・(数式2)
【0056】
ここで、エッジャー30の入側幅は、図8に示すように、粗ミル10とミドルスタンド20との間に設けられた粗出側幅計50により測定することができる。粗出側幅計50は、圧延材料2を検知してから定周期、例えば200msecで圧延材料2の板幅を測定する。粗出側幅計50は、例えば、圧延材料2の板面に対して幅方向に複数配列された光源からレーザ光を出力し、その反射結果に基づき板幅を測定する。あるいは、粗出側幅計50は、圧延材料2の幅方向両側に配置された光源からレーザ光を出力し、圧延材料2の側面までの距離を測定することによっても、圧延材料2の板幅を測定することもできる。
【0057】
粗出側幅計50は、TOP部およびBOT部それぞれにおいて、測定された複数の板幅のうち所定数の板幅を抽出して、その平均値をTOP部の入側幅、BOT部の入側幅とする。平均値の算出に用いる板幅の測定値は、例えば、値の大きい方から所定数(例えば5つ)とすることができる。このTOP部の入側幅、BOT部の入側幅を用いて、TOP部、BOT部におけるエッジャー変形量が算出される。そして、TOP部、BOT部におけるエッジャー変形量より、数式1に基づき、エッジャー開度が算出される。開度制御部140は、算出されたエッジャー開度となるようにエッジャー30の縦ロール31、32を移動させる制御情報を算出し、制御情報出力部150を介してエッジャー30へ出力する。
【0058】
図6の説明に戻り、ステップS300にてエッジャー30の機能モードが幅測定モードであるとき、開度制御部140は、エッジャー30を、圧延材料2の板幅を測定するように機能させる。このとき、開度制御部140は、まず、圧延材料2からエッジャー30に対する荷重が目標値であるか否かを判定する(S302)。荷重目標値は、エッジャー30を通過する圧延材料2がエッジャー30によって幅矯正されることなく、かつエッジャー30に接触した状態であるときに、圧延材料2からエッジャー30に対して加えられる荷重とすることができる。
【0059】
したがって、エッジャー30が圧延材料2から受ける荷重(エッジャー荷重)が荷重目標値と等しい場合には、圧延材料2の板幅が設定されているエッジャー開度と等しいと推定できる。このとき、開度制御部140は、エッジャー開度を圧延材料2の板幅として決定する(S304)。測定された圧延材料2の板幅を、表示部160に表示させてもよい。
【0060】
一方、ステップS302にてエッジャー荷重が荷重目標値と等しくないと判定した場合には、開度制御部140は、エッジャー荷重が荷重目標値より大きいか否かをさらに判定する(S304)。そして、エッジャー荷重が荷重目標値より小さい場合には、エッジャー開度より圧延材料2の板幅が小さいと推定されるので、開度制御部140は、エッジャー開度が所定量だけ小さくなるようエッジャー30を制御する(S308)。一方、エッジャー荷重が荷重目標値より大きい場合には、エッジャー開度より圧延材料2の板幅が大きいと推定されるので、開度制御部140は、エッジャー開度が所定量だけ大きくなるようエッジャー30を制御する(S310)。
【0061】
ステップS308、S310によりエッジャー開度が変更されると、ステップS300に戻り、処理を繰り返す。そして、圧延材料2のMID部がエッジャー30を通過している間は、エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなるまで当該処理を繰り返し、圧延材料2の板幅を測定する。
【0062】
以上、本実施形態に係るエッジャー制御装置100によるエッジャー30のエッジャー開度制御処理について説明した。エッジャー制御装置100は、エッジャー30を通過する圧延材料2の部位に応じて、エッジャー30を、板幅を矯正する幅矯正モードまたは板幅を測定する幅測定モードで機能させる。これにより、板幅が広がって幅矯正の必要のあるTOP部およびBOT部においては板幅が矯正され、板幅を矯正する必要性の低いMID部においては板幅が測定される。
【0063】
特に、本実施形態に係るエッジャー制御装置100によって、エッジャー30により圧延材料2の板幅の測定を可能にすることで、圧延材料2の板幅を測定する幅計を圧延ライン1に設けずとも板幅の測定を簡便かつ正確に行うことが可能となる。また、圧延ライン1における幅計の設置箇所を気にすることなく、圧延材料2の板幅を測定することもできる。
<4.ハードウェア構成例>
上述した本実施形態に係るエッジャー制御装置100は、例えばコンピュータ等の情報処理装置により実現することができる。例えば図9に示すように、エッジャー制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、バス104と、インタフェース105と、入力装置106と、出力装置107と、ストレージ装置108と、通信装置109とを備える情報処理装置として構成することができる。
【0064】
CPU101は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従ってエッジャー制御装置100内の動作全般を制御する。また、CPU101は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM102は、CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはバス104により相互に接続されている。バス104は、入力装置106、出力装置107、ストレージ装置108、および通信装置109を相互に接続するインタフェース105と接続されている。
【0065】
入力装置106は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。エッジャー制御装置100の作業者は、該入力装置106を操作することにより、エッジャー制御装置100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0066】
出力装置107は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置107は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。
【0067】
ストレージ装置108は、エッジャー制御装置100の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。ストレージ装置108は、例えばハードディスクを駆動し、CPU101が実行するプログラムや各種データを格納している。また、通信装置109は、例えば、通信網5に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。通信装置109としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置や、ワイヤレスUSB対応通信装置、有線による通信を行う通信装置等を用いることができる。
【0068】
なお、かかる構成のエッジャー制御装置100は、例えば、当該装置に内蔵、あるいは外付けされる記憶媒体用リーダライタを備えることもできる。記憶媒体用リーダライタは、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体に記録されている情報を読み出して、RAM403に出力する。また、エッジャー制御装置100は、外部機器と接続されるインタフェースを備えることもでき、例えばUSB(Universal Serial Bus)などによりデータ伝送可能な外部機器との接続口として用いることができる。
【0069】
また、上述した本実施形態に係るエッジャー制御装置100の処理は、それぞれ専用のハードウェアにより実行させてもよいが、ソフトウェアにより実行させてもよい。一連の処理をソフトウェアにより行う場合、例えば、汎用または専用のコンピュータにプログラムを実行させることにより、上記の一連の処理を実現することができる。
【0070】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0071】
1 圧延ライン
2 圧延材料
10 粗ミル
20 ミドルスタンド
30 エッジャー
40 仕上スタンド
50 粗出側幅計
100 エッジャー制御装置
110 入力部
120 部位検出部
130 モード決定部
140 開度制御部
150 制御情報出力部
160 表示部
170 設定情報記憶部
180 メモリ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延ラインにおいて圧延材料の板幅を矯正するエッジャーを制御するエッジャー制御装置であって、
前記エッジャーを通過する圧延材料から前記エッジャーに対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分に応じて前記エッジャーの開度を変更する開度制御部を備え、
前記開度制御部は、前記エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときの前記エッジャーの開度を前記圧延材料の板幅とすることを特徴とする、エッジャー制御装置。
【請求項2】
前記エッジャーを通過する前記圧延材料の部位を検出する部位検出部と、
前記部位検出部の検出結果に基づいて、前記エッジャーの機能モードを決定するモード決定部と、
をさらに備え、
前記モード決定部は、
前記エッジャーを通過する前記圧延材料の部位が先端部または後端部であるとき、前記エッジャーの機能モードを、板幅を矯正する幅矯正モードに決定し、
前記エッジャーを通過する前記圧延材料の部位が中央部であるとき、前記エッジャーの機能モードを、板幅を測定する幅測定モードに決定し、
前記開度制御部は、
前記幅矯正モードのとき、前記圧延材料の板幅を目標板幅とするエッジャー開度設定値に前記エッジャーの開度を固定し、
前記幅測定モードのとき、前記エッジャーの開度を変更させて、前記エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなる前記エッジャーの開度を取得することを特徴とする、請求項1に記載のエッジャー制御装置。
【請求項3】
前記部位検出部は、
前記圧延材料のうち、前記エッジャーの稼動開始を通知する信号が検知された後所定の距離だけ移動されるまでの部位を先端部と判定し、
前記先端部通過後、前記圧延材料の後端部開始点を通過するまでの部位を中央部と判定し、
前記後端部開始点を通過した後の部位を後端部と判定することを特徴とする、請求項2に記載のエッジャー制御装置。
【請求項4】
前記圧延ラインには、前記エッジャーに対して圧延方向上流側に前記圧延材料の板厚を矯正する粗ミルと、当該粗ミルと前記エッジャーとの間に設けられ、前記圧延材料の板厚を矯正するミドルスタンドとが設けられ、
前記部位検出部は、前記粗ミルおよび前記ミドルスタンドにおけるロールの回転数に基づいて算出された、前記エッジャーを通過する前記圧延材料の位置および前記圧延部材の全長と、予め設定された前記圧延部材の先端部および後端部の長さとに基づいて、前記圧延材料の部位を検出することを特徴とする、請求項3に記載のエッジャー制御装置。
【請求項5】
前記開度制御部は、前記エッジャーの出側幅を前記圧延材料の板幅目標値として、前記エッジャー荷重による前記エッジャーの変形量と前記板幅目標値との差分を、前記エッジャー開度設定値として決定することを特徴とする、請求項2に記載のエッジャー制御装置。
【請求項6】
前記エッジャーの変形量は、前記エッジャーの入側幅、出側幅、板温、板の材質、エッジャー固さのうち、少なくともいずれか1つを考慮して算出されることを特徴とする、請求項5に記載のエッジャー制御装置。
【請求項7】
圧延ラインにおいて圧延材料の板幅を矯正するエッジャーを制御するエッジャー制御方法であって、
前記エッジャーを通過する圧延材料から前記エッジャーに対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分を算出するステップと、
前記エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときの前記エッジャーの開度を前記圧延材料の板幅とするステップと、
を含むことを特徴とする、エッジャー制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、
圧延ラインにおいて圧延材料の板幅を矯正するエッジャーを通過する圧延材料から前記エッジャーに対して加えられるエッジャー荷重と荷重目標値との差分に応じて前記エッジャーの開度を変更し、前記エッジャー荷重が荷重目標値と等しくなったときの前記エッジャーの開度を前記圧延材料の板幅とする開度制御部を備えることを特徴とするエッジャー制御装置として機能させることを特徴とする、コンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−101246(P2012−101246A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251600(P2010−251600)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】