説明

エネルギー転換のための方法およびデバイス

本発明は水力液体において運動エネルギーまたは位置エネルギーを運動エネルギーに変換する方法およびデバイスであって、共鳴効果を使用し著しく向上された変換率を有する、方法およびデバイスに関する。

【発明の詳細な説明】
【先行技術】
【0001】
本発明は、エネルギーを変換するための方法およびデバイスに関する。それは、位置または運動エネルギーを電気エネルギーに変換することに特に適している。方法とデバイスは、水力設備の位置または運動エネルギーを回転エネルギーまたは電気エネルギーに変換することにもさらに適している。本発明は、例えば農業、民間企業、建設業、重工業産業などの非常に多くのセクターで使用することができる。エネルギー転換用の多数の水力のデバイスは公知であり、いわゆる水力発電機械である。それは、流れる液体のエネルギーを仕事をさせるために利用する。
【0002】
1955年には、Grimsehlが水圧ラム、水車およびタービンを有する水力電気機械の例を開示した[Grimsehl、 Physics Manual、1巻、Mechanics−Thermodynamics−Acoustics、Teubenerverlagsgesellschaft出版社、Leipzig、1955年、283頁以降]。
【0003】
水圧ラムはいわゆるウォータハンマである。それは、電気エネルギーを使用しないで、多量の水の運動エネルギーを利用して、それらの部分的な量を上げ、当初の高さよりも高い高さにする。
【0004】
水車は流れ落ちる水の重力、すなわち位置または運動エネルギーを使用して、部分的に噴流の偏りを利用して、仕事を行う。
【0005】
タービンは、噴流の偏りを介してて液体の運動エネルギーを回転エネルギーへ変換して使用する。これらの公知の水力発電機械の効率は、乱流、液体内の摩擦または周囲のシステムとの摩擦によって低減される。ラムの典型的な効率は0.25から0.80 [Bolshaya sovetskaya entsiklopediya, Vol. 11, 1952] であり、最大0.92まで上げられる [I.N. Evdokimov, I.A. Vedishev., Physical Effects of Drilling for Petroleum and Natural Gas. Publications by the Russian State University for Petroleum and Gas, Moscow, 2001]。ここで効率は、利用できる仕事量の全体の仕事量に対する商、または利用できる力に対する全体の力の商である。水圧ラム用の実用模型は、ミュンヘンのドイツ博物館でインベントリー番号78451として展示され、その変形はミュンヘンのドイツ博物館でインベントリー番号78102として1930年から展示されている。
水圧ラムは、水を引き上げるためのよく研究された公知のデバイスおよび方法である。
【0006】
本発明の目的は、適当な位置でエネルギーを変換するためのデバイスまたは方法を、たとえば発電に使用するために、非常に高い効率を与える本発明の、水力電気機械のような水圧システムに対して特に有用な方法およびデバイス、例えば水圧ラムを示すことである。
【0007】
この目的は請求項1に示される方法、および請求項7に示されるエネルギー変換デバイスにより達成される。ここでは、いわゆる水圧ラムに類似する水力のウォータラムのような技術システムは好適に最適化されて構成され、部分的なシステムのある振動または回転の固有共鳴効果の利用を目標とし、高効率を達成し、エネルギー転換、例えば発電を効率的に行なうことができるようにする。
【0008】
本発明は、部分的なシステムのある振動または回転の固有共鳴効果の利用に基づき、技術システムの効率を改善する。以下に詳細に記載される水力のデバイスの例示的な実施態様および方法に基づき、その後に一般化される。効果的な実施態様は従属項に示される。本発明は、図面に基づいた例示的な実施態様に基づいて、より詳しく記載される。
【0009】
例示的な実施態様では、共振の最適化は、グローバルスケーリング(GS)理論により行われる。そこでは動的システムの物理学からの他の最適化戦略を使用することができる。
【0010】
GSは共振の最適化、すなわち固有の共振効果を具体的に評価するのに好適である。なぜなら、GSを介して計算することのできるシステムについての適当な固有周波数の選択は、再びデバイスと方法の効率を上げることができ、また他の最適化方法と組み合わせることができるからである。
【0011】
したがって、グローバルスケーリング(GS)理論は以下に説明される。グローバルスケーリング(GS)は、現実のシステムについて物理的変数(例えば質量、温度、重量、周波数)の周波数分布が、対数でスケール不変であることを例証する。グローバルスケーリングに関するEhlers−Verlag publishing houseからのHartmut Mullerの出版物は、この特許出願の開示内容の一部とすることが意図され、特にGSを使用した最適化に関してはそうである。
【0012】
したがって、GSはそれらの物理的な周波数数値(すなわち振動)を計算するために使用することができ、実際のプロセスが好ましくは仮定される。
好ましい値も、L.Eulerによる連分数のブレークダウンで決定することができる。なぜなら、イラーにより、すべての実数xが式(1)に基づくその連分数により表わすことができることが知られているからである。
【0013】
【数1】

【0014】
ここで変数zは、いわゆる部分分子を表わす。その値は、GSによる技術的な最適化のために2に設定される。スケールの不変性が対数目盛で生ずるので、GSプロセスでの解析はすべて、eに基づく対数変数で行なわれる。これは方程式(2)を導く。
【0015】
【数2】

【0016】
(n0、n1、n2…)についてのそれぞれの絶対値は、Xについてのを基礎的な次元の単位に依存する。GSでは、評価される変数は、いわゆる標準ディメンションの物理定数yに関連して置かれる。しかしながら、これらの定数は規定された正確性の範囲内でのみ知られているだけである。その結果、これらの定数については上限および下限がある。
【0017】
これは、GSのための最も重要な基本的な式として、方程式(3)を与える。これは角度位相のφ=3/2で展開することができ、本発明についての説明には関係がないが、しばしば重要となる。
【0018】
【数3】

【0019】
連分数用の収束条件のために、全体の部分分母用の絶対値[n0、n1、n2…]は、分子より常に大きくなければならないし、常に3で割り切れる整数である。方程式(3)の使用は、GS連分数法によって、所定の物理的変数(例えばシステムの固有な周波数など)をブレークダウンすることを可能にし、いわゆる連分数コード[n0、n1、n2…]に変換する。これはGS連分数ブレークダウンを使用して、周波数f0のための例として記載される。GSでは、値1.4254869e24Hzが、周波数の計算のために物理定数yとして使用される。
【0020】
方程式(3)は、連分数ブレークダウンを得て、部分分母n0、n1、n2、n3、n4などを計算するために使用される。周波数数値は、例としてWolfratshausenのInstitut fur Raum−Energie−Forschung GmbH in WolfratshausenからのGSC3000専門ツールで、式(3)に基づいた連分数を使用して計算され、周波数f0=5Hzについて図1に示される。5Hzの周波数は[−54;−282]の、いわゆる連分数コードに相当する。周波数について、使用された定数yの極限値に依存して、部分分母n0=−54、部分分母n1=−282またはn1=−281である(図1を参照)。
【0021】
部分分母n1がこの場合大きい(n1=−282)ので、n1の時点での式(3)からの全体の商が微小である。周波数5Hzは値n0(n0=−54)の近くで存在し、いわゆるGSノード・ポイント周波数として呼ばれ、高いかまたは最も高い優先度を有し、またはn0周波数である。式(3)による、高いかまたは最も高い優先度を有する他のGSノード・ポイント周波数は、0.25Hzまたは0.01248Hzを含んでいる。
【0022】
本発明は、GS周波数分析の原理に基づいた、さらに詳細に記載されるだろう。本発明は、たとえばシステムの臭気に関係するような適当な周波数の共鳴効果を利用し、技術システムの効率を増加させる方法およびデバイスを示す。そのようなデバイスはエネルギーを変換するまたは仕事を行なうために適当な位置で使用することができる。我々は、少なくともシステム構成要素のリズムの調和の第三法則を知っている。Altschuller, Genrich Saulowitsch: Erfinden − Wege zur Loesung technischer Probleme (Inventions − Ways to Resolve Technical Problems ISBN 3−00−002700−9, 1984を参照。これはシステムおよびシステム構成要素のリズムまたはそれの調整をしっかりと改善するための、技術システムのための最も重要な開発された法則のうちの1つである。本発明は、さらにGSを介して最適に分析的に計算された固有共振周波数のターゲットとされた生成と協力する、振動または回転システムの改良されたリズムへ向けてのアプローチをさらに追求する。
【0023】
例示的な実施態様の最適化中の別の態様は、流れの発生のためのより効率的な液圧システムの特定の例示的な実施態様に使用するために、水圧ラム(ウォータハンマ)の水のロスQlossを減じることを含む。
【0024】
解決策は一般法則に対するどんな制限も設けずに、振動する液圧システム、いわゆるウォータハンマまたは水圧ラム、以下GSラムと呼ばれる、のための特定の例示的な実施態様に基づいて以下に詳細に説明される。しかしながら、すべての振動システムまたは回転システムは、原則としてはをここで記載された用途に使用することができる。
【0025】
デバイスがまさに最初から振動するシステムでない場合、例えば、水力の力アンプが使用される場合、システムは液体の固有の周波数での周期的な励起により固有な共振を起こすことができる。その結果、システムでこの場合発生する共鳴効果も全体のシステム(例えば水力の力アンプ)の効率を増加させるために使用することができる。
【0026】
目的は、液体ソースA、駆動ラインLT、衝撃バルブS、プレッシャー・バルブD、空気室Wおよび上方に向かうパイプLSから成る水圧ラムの、一般に公知の配置によって例示的な実施態様の中で達成される、図2を参照する。本発明においてはさらに下降パイプLF、タービンおよび発電機G(図3参照)を含む。
【0027】
本発明は、液圧システムの適当な励起によって生産された液体の固有な共鳴効果を利用する。例示的な実施態様では、システムの励起は、衝撃バルブS(図2)の開閉により、閉じる時の圧縮力と開ける時の重力により起こる。そこでは、閉じるための圧縮空気が最終的に液体の速度により、そしてその結果重力によって発生される。したがって、システムの励起および共振の増加が、重力の適当な利用によってこの例示的な実施態様において発生する。
【0028】
本発明のデバイスおよびモジュールまたはユニットを構成するか、またはさらに発展させる多数の方法がある。この目的のために、独立クレーム、従属クレーム、および図面の中で示される例示的な実施態様の記述が参照される。
【0029】
1796年にモンゴルフィエによって開発された一般に知られる水圧ラムによれば、これは次のモジュールから成り、以下のように作用する(図2):
【0030】
水圧ラムは、いわゆるウォーターハンマーの原理によって作動する。H1の高さを有する所定量の水QTOTALの位置エネルギーは、コンテナAの中の運動エネルギーに変換される。ここで所定量の水QLOSSは衝撃バルブSを介して排出され、プロセスで速度vを受容する。最大速度vmaxのポイントで、衝撃バルブSは急に閉じる。これは、ラム内の大きな圧力を生む。それは、システム内の静水の圧力に何倍にもなる。導水管LTおよびラム中の過剰の圧力は、プレッシャー・バルブDを開かせ、ある量の水QUSEは空気室内へ圧入される。この空気室Wにはガス(例えば空気)が入れられ、それは流入する量QUSEの水により圧縮される。量QUSEの水の流入は、導水管L内の過剰の圧力を解放し、若干の真空をすら形成する。その結果、空気室のプレッシャー・バルブDは再び閉じられる。同時に、重力のために重量gが落ちて来ること、および導水管Lの中の圧力の不足のために、衝撃バルブSはもう一度開く。また、導水管Lの中のサイクルは新たに始まる。
【0031】
プレッシャー・バルブDが閉まっているので、圧縮されたガスは空気室W内で緩和され、量QUSEの水はは上方に向かうパイプLSを通って高さHwに上げられる。GSラム中の1つのキーコンポーネントは、重量gを有する衝撃バルブSである。導水管L内の過剰の圧力と、その結果生ずるバルブSの突然の閉止、重量gSの上に作用する重力と、その結果生ずるバルブSの開放との間の相互作用は、過剰の圧力が存在しなくなった後でも、周波数fまたは周期Tを有する液圧システムの周期的な圧力振動を与える。空気室は、この周期的な圧力ハンマーを、連続的な緩和に変換し、その結果上方に向かうパイプLSの中の液体を連続的に上昇させる。
【0032】
したがってウォータハンマは、量QTOTALの水の位置エネルギーEpot(H1)=mHTOTAL_A*g*H1を、運動エネルギーEkin(QTOTAL)に変換する。それは、運動エネルギーEkin(QUSE)の量QUSEの水にされる。上方に向かうパイプLSの中の量QUSEの水のこの運動エネルギーの結果、量QUSEの水は位置エネルギーEpot(H2)=mUSE_B*g*H2を受容する。
【0033】
定量的な記述を行うために、そのような機械のための効率、ηを、全体のパワーPOVERALLに対する有用なパワーPUSEの商から導入することができ、さらにたとえば、以下のようにすることができる。
【0034】
【数4】

【0035】
この場合、Epot_A(H1)は、駆動の水コンテナAの中の液体の位置エネルギーである。また、Epot_B(H2)は、たとえばコンテナB内の上昇された後の液体の位置エネルギーである。mUSE_BまたはmTOTAL_Aは、コンテナBまたはAの中の液体の質量である。また、gは重力加速度である。重力加速度および液体の密度は分子と分母において同一であり、これらは短くすることができる、また効率ηの計算は体積または量Qに依存する。
【0036】
ラムの効率ηは、従来技術において記載されているように最大0.92である。公知の水圧ラム設備に関する問題は、大きな水の損失QLOSSを有することである。その結果、十分な水がある場合、またはH2が小さい場合にのみ設備を使用することができた。
【0037】
水圧ラムの例示的な実施態様において、固有の共鳴効果の評価によって共振を最適化するための本発明による方法により、明白に0.92を超える効率のレベルが達成される。例示的な実施態様においては水力である技術システムの効率の改善に対する本発明の根本的な考えは、共鳴効果、すなわち液体の固有の共振を利用することに関する。
【0038】
共振はそのようなシステムの安定性および耐久性を増加させるために技術システムで概して回避されるべきであるが、本発明は水力の液体に固有の共鳴fRES=fを与える、液圧システム中の操作点を見出すように努力する。その結果、衝撃バルブSを介した非常に小さな励起が、ラム内の大きな振幅の圧力振動を与える。これらの共鳴効果は、衝撃バルブSの上の小さなエネルギーESで、ラム内の比較的大きな圧力ばらつきを維持することを可能にする。
【0039】
これらの共鳴圧力振動の使用によって、上方に向かうパイプLSの中の水量QUSEは、共振が起こらなかった場合よりも高いレベルに上げることができる。公知のラム中のラムの用途または設計の態様に基づいて、サイクル、衝撃バルブSのための周波数が設定されているが、本発明のラムは水力の液体の固有の共鳴数fRESにに対応するサイクルで運転され、同時に高いか、比較的高いプライオリティでGSノーダルポイント周波数に相当するサイクルで操作され、それにより、圧力振動を特に拡大する。圧力波がシステムを伝搬する音速がラムの金属ケーシング内の水力の液体においてより低いので、固有の周波数はケーシングの中で起こらないので、液体の固有の共振振動はラムを破壊しない。
【0040】
GS理論では、ある共振振動が存在する、いわゆるn0、n1、n2周波数であり、それらはこの結果を特に強く引き起こし、その結果、方法とデバイスは好ましくは以下のように実現される。方程式(3)からの手順で、技術システムで原則として実現することができるn0、n1、n2周波数が、例えば0.25Hzまたは、5Hzと決定される。たとえば、衝撃バルブSによって励起される間に水力の液体に振動fres=n0を与えるために、これらの周波数はジオメトリー、すなわちラムのライン直径、衝撃バルブとプレッシャー・バルブの間の距離、衝撃バルブの重量を決定するために使用される。重量gSは、ラムの作動周波数を設定し、また衝撃バルデとプレッシャー・バルブの間の距離dは、圧力振動、つまり、定在音圧波が、衝撃バルブSから音速vWおよび波長λWで伝わり、プレッシャー・バルブDの上で最大振幅を示すように選択されなければならない。
【0041】
必要な水スラストは、油圧管路(例えば鋼パイプ0)を通って流れる液体中のバルブを急速に閉じることにより生成される。油圧管路中の水スラストでは、圧力差は速度vの弾性波の形で伝搬する。その値は、液体の圧縮性および密度、ライン、その直径およびその壁厚を含む物質の弾性係数によって決定される。
【0042】
鋼管中の水に関して、vは1000から1350m/sまで変動し、dは衝撃バルブSとプレッシャー・バルブDの間の油圧管路の長さである。衝撃バルブSが2*d/vよりも著しく短い時間内で閉じられる場合、過剰の圧力のおよびライン内の真空のサイクルは、T=2d/vの振動周期で切り替えられる。本発明によれば、水圧ラムは、dおよび振動周期TWの両方が高いプライオリティのGSノーダル値であるような方法で好ましくは設計されている。つまり、周期はn0、n1、n2の高いプライオリティの周波数に対応する。新しく構築されたラムは好ましくは以下のように操作される:ラムは気泡のない液体で充填される。ラムは、衝撃バルブ上の重量gSをそのキャッチから緩めることにより、手動でまたは電気的に衝撃バルブSを開くことに励起される。水量QLOSS_1は衝撃バルブSで排出され、衝撃バルブで上を流れて過剰の圧力を発生し、バルブSは急に開かれ、過剰の圧力はライン・システム内で発生され、水量QUSEが空気室Wへプレッシャー・バルブを介して流れ、ライン・システムの圧力は緩和され、同時にプレッシャー・バルブDを閉じて、衝撃バルブSを開き、液体QUSEは空気室内のプレッシャー・バルブによって上げられる、また、水量QLOSS_1は、衝撃バルブで再び放出される。サイクルは新たに始まる。仕事周波数fWは液体の共振周波数への直接の接近の中で起こり、それはGSのn0、n1、n2周波数に対応し、一定の水量QUSEで液体のロスには、QLOSS_2でQLOSS_2〈QLOSS_1に劇的に減少される。高いプライオリティのGS周波数、たとえば、f=fres=n0に対応する共鳴周波数で明白に0.92を超過する効率を備えたGSラムの独立したオペレーティング・モード。
【0043】
例えば、このように設計されたラムは、有用な水量OUSEをH2に、非常に小さな水損失QLOSS=QLOSS_2で上げることができる。したがって、効率的に発電に使用することができない小さな駆動のグラディエントH1だけが優位を占めていても、非常に小さい水損失はラムを発電作業のために利用することを可能にする。
【0044】
方程式(4)によって計算された0.92よりも明瞭に大きな効率で水をあげることができるので、水は、グラディエントH1が水タービンまたは水車の使用にふさわしくない状況でさえレベルH2に上げることができる。また、力は、図3に示されるように、落下高さH2およびジェネレーターGを利用して、タービンT(または水車)の使用を通じて生成することができる。別のオプションはタービンなどの回転エネルギーを直接使用することだろう。ラムのGSが、水力の液体の固有の共鳴効果の利用に基づくので、多数の他の例示的な実施態様が可能である。その中でシステム効率は、n0、n1、n2、…に接近する物理的な固有の共振を使用することにより改善されることができる。
上記の例示的な実施態様では、それは、公知の最も高い0.92の効率より明白に高い。
共鳴効果の利用の発見、特に、その固有の周波数がグローバルスケーリングによるいわゆるノーダル周波数での適当な励起と一致する、液圧システムの構造設計は、液圧システムを振動させる効率の厳しい増加に帰着する。適当な手段は明確に衝撃バルブSの上の水損失を減じるために取ることができる。これは、液圧システム、例えば以前では不適当な位置でのGSラムに基づく発電、すなわち小さすぎる有効水または小さすぎる駆動のグラディエントH1に基づいた発電で、水圧システムを振動させるための新しい可能な用途を創造する。好ましくは高いプライオリティのGS周波数の液体の共鳴効果の使用に基づいた水圧ラムの効率を増加させるアイデアは、他の方法およびデバイスに適合するために一般化することができる。
【0045】
実際、この概念は液圧プレス(例えば液圧システム);機械的なギヤーボックスのような機械システム、ガスまたは空気動力のシステム、は渦電流型発電所または電子装置(例えば振動ピエゾ結晶)のような、エネルギー伝達または変換を保証するすべてのシステムの先行技術に対する明瞭な能率増進を達成するために使用することができる。
【0046】
共鳴効果が多くの技術的な構成において、これらの構成の損傷または破壊を起こさないために回避されるべきである一方、振動又は回転する構成のサブシステムの固有の共振は、エネルギー移動または変換の効率をさらに増加させ、たとえば、システム中の摩擦による内部損失を最低限にするように意図的に選択される。共鳴効果が結果全体に対して強く認められたので、方程式(3)に基づいて、分析的に計算することができるグローバルスケーリングによるノーダルポイントにサブシステムの固有の共鳴が対応するようにシステムを構成する際の他の利点が発生する。サブシステムがシステムの耐久性を保証するために固有の共振を有している場合に、構成の構造設計は、ケーシングおよび他の保護部分が、固有に振動しないように選択されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は周波数のGS分析用のGSC3000ツールを示す図である。
【図2】図2は水圧ラムの構造設計を示す図である。
【図3】図3は発電のためのGSラムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に水力液体において運動エネルギーまたは位置エネルギーを液圧システムを振動させることに基づいて電気エネルギーへ変換する方法であって、システムの振動がサブシステムの振動固有共振周波数と調和する点に特徴を有する方法。
【請求項2】
振動するサブシステムが液体である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
サブシステムの固有の共振周波数がGSノーダルポイント周波数と一致する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
方法は水圧ラムの操作の原理に基づく、請求項1記載の方法。
【請求項5】
方法は水力の力アンプの操作の原理に基づく、請求項1記載の方法。
【請求項6】
排出システムまたは方法の効率を明確に増加させるために、それが使用される、請求項1から5のいずれか1項記載のものに使用される方法。
【請求項7】
特に水力液体において運動エネルギーまたは位置エネルギーをたとえば、水圧ラムのよ振動液圧システムに基づいて電気エネルギーへ変換する方法であって、衝撃バルブとプレッシャー・バルブの間の距離(d)、衝撃バルブの重量、使用される液体および得られる伝播速度の関係、および音の波長が定在圧力波、たとえば液体の固有共鳴周波数に対応する周波数の振動を生成するように選択される、方法。
【請求項8】
圧力波の最大圧力振幅がプレッシャー・バルブ(D)の周囲で起こるように距離(d)が選択される、請求項7記載の方法。
【請求項9】
固有の共振周波数がGSノーダルポイント周波数に相当する、請求項7記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−508467(P2008−508467A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524155(P2007−524155)
【出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000426
【国際公開番号】WO2006/012762
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(506246667)テックデータ アクチェンゲゼルシャフト (5)
【Fターム(参考)】