説明

エミッタ装置、立体映像表示装置及びコマンド送出方法

【課題】左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネを制御できるエミッタ装置を提供する。
【解決手段】エミッタ装置10は、プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ自走可能時間を越えないようにプロトコル毎のコマンド信号を時分割に多重して送出する。より具体的には、エミッタ装置では、一連の第1のコマンド信号と一連の第2のコマンド信号とがNフレーム毎に連続して交互に切り替えられて送出される。ここでNはメガネがシャッタ開閉周期を算出するために必要な最小フレーム数であり、例えばN=2である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブシャッタメガネに左右のシャッタの開閉制御のためのコマンド信号を供給するエミッタ装置、立体映像表示装置及びコマンド送出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二眼式ステレオ映像による3D対応の映像表示装置は、右眼用の映像と左眼用の映像を同時にまたは時分割に表示し、右眼用の映像が鑑賞者の右眼に、左眼用の映像が鑑賞者の左眼に別々に提示されるように、鑑賞者の両眼にかけられたアクティブシャッタメガネの左右のシャッタを互いにすれた時間に開状態にする。このようにアクティブシャッタメガネを制御するためのコマンド信号を送出するデバイスとしてエミッタ装置が用いられる。エミッタ装置は、映像表示装置から供給される同期信号をもとにシャッタ開閉制御のための一連のコマンド信号を生成し、赤外光あるいは電磁波などの放射信号として送出する。一方、アクティブシャッタメガネは、エミッタ装置からの上記コマンド信号を受信し、これをもとに例えば液晶板などで構成される左右のシャッタを開閉駆動する。左右のシャッタはそれぞれ、フレームなどの映像切り替えの1周期内に少なくとも一回ずつ互いに時間をずらして開くことで、その都度左右の眼に入る像の視差によって立体像が鑑賞者において知覚される。上記のアクティブシャッタメガネを用いた二眼式ステレオ映像による3D表示鑑賞システムについては、例えば特許文献1等にも開示されている。
【0003】
また、特許文献2に開示されたシステムでは、左右の映像が時分割に表示されるのではなく、映像ソース自体が異なる複数の映像(チャンネル)が時分割に1つの画面に表示される。チェンネル毎に用意された複数のアクティブシャッタメガネそれぞれに対しては、チェンネル毎の同期信号が送出される。これにより、1つの画面を通して複数の鑑賞者が鑑賞したいチャンネルに対応するアクティブシャッタメガネを選び使用することで、同時に異なる複数の映像を1つの画面を通して複数の鑑賞者が鑑賞することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−327961号公報
【特許文献2】特開平7−222087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、エミッタ装置からアクティブシャッタメガネへ送出されるシャッタ開閉制御のためのコマンド信号は左眼用のシャッタの開信号、左眼用のシャッタの閉信号、右眼用のシャッタの開信号、及び右眼用のシャッタの閉信号の4種類の信号パターンからなる。これらのコマンド信号のプロトコル、例えばビットパターンやビット数などのコマンド信号の構成は標準化されておらず、例えば、製造メーカによって違っていたり、製造メーカが同じでも製品の型によって違う場合がある。また、コマンド信号を赤外光信号で送出する場合のサブキャリア周波数、光源の波長も標準化されていない。このためアクティブシャッタメガネは専ら立体映像表示装置本体とセットで提供され、その立体映像表示装置の専用メガネとして利用可能なものにすぎなかった。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネを制御することのできるエミッタ装置、立体映像表示装置及びコマンド送出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るエミッタ装置は、左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネにそれぞれ対応する複数のプロトコルのコマンド信号をそれぞれ生成可能な複数の生成部と、前記複数の生成部にて生成された前記複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重して送出するコマンド送出部とを具備する。
本発明によれば、コマンド送出部が、複数のアクティブシャッタメガネをそれぞれ制御するための複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重して送出することによって、複数のアクティブシャッタメガネを1つのエミッタ装置により制御することができる。これにより、本発明のエミッタ装置が接続された立体映像表示装置に表示された立体映像を、プロトコルの異なる複数のアクティブシャッタメガネを用いて複数のユーザが鑑賞できるようになる。
【0008】
前記複数のアクティブシャッタメガネがそれぞれ、前記左右のシャッタを交互に開閉する動作を前記コマンド信号の停止後所定の自走可能時間継続することが可能とされ、前記コマンド送出部は、前記プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ前記自走可能時間を越えないように前記プロトコル毎のコマンド信号を時分割に多重して送出するようにしてもよい。
これにより、時分割に多重されたプロトコル毎のコマンド信号により複数のアクティブシャッタメガネが制御されるとき、各アクティブシャッタメガネそれぞれが自走状態でシャッタの開閉動作を継続することが保証される。これによって、信頼性の向上が期待される。
【0009】
前記コマンド送出部は、前記プロトコル毎のコマンド信号をそれぞれ所定のフレーム数に相当する時間単位で時分割に多重して送出するものであってもよい。
これにより、プロトコル毎にフレーム内で完結したコマンド信号が得られる。言い換えれば、フレームの途中でコマンド信号のプロトコルが変更されることがない。よって、プロトコル毎のコマンド信号によるシャッタ開閉制御を安定して行うことが可能になる。
【0010】
前記所定のフレーム数は、それぞれの前記アクティブシャッタメガネが前記左右のシャッタの開閉周期を算出可能な最小フレーム数とする。
これにより、各アクティブシャッタメガネにおいて、左右のシャッタを交互に開閉する動作をコマンド信号の停止後自走可能時間継続するために必要な、左右のシャッタの開閉周期を算出できることが保証される。
【0011】
前記コマンド送出部は、各プロトコルのコマンド信号をそれぞれブランクの1以上のフレームを挟んで切り替えて送出するようにしてもかまわない。
【0012】
また、少なくとも1つのプロトコルが、第1の所定のフレーム数の無信号区間とこの無信号区間の前後の第2の所定のフレーム数の信号区間とで構成される信号の系列を、対応する前記アクティブシャッタメガネにおいて制御を開始するためのトリガとして用いることを規定するものであって、前記コマンド送出部は、前記無信号区間に相当する期間の少なくとも一部に他の少なくとも1つのプロトコルに対応するコマンド信号を送出するようにしてもよい。
【0013】
前記コマンド送出部は、前記複数のプロトコルにそれぞれ対応する波長の赤外光信号を放射可能な複数の赤外光源を有するものであってよい。
これにより、複数のアクティブシャッタメガネの受信可能な赤外光信号の波長が異なる場合であっても、アクティブシャッタメガネにシャッタ開閉制御のための赤外光によるコマンド信号を伝達することができる。
【0014】
本発明の別の観点に基づく立体映像表示装置は、上記のいずれかのエミッタ装置を有するものである。
これにより、本発明の立体映像表示装置に表示された立体映像を、プロトコルの異なる複数のアクティブシャッタメガネを用いて複数のユーザが鑑賞できるようになる。
【0015】
本発明の別の観点に基づくエミッタ装置のコマンド送出方法は、左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネにそれぞれ対応する複数のプロトコルのコマンド信号をそれぞれ生成し、前記それぞれ生成された前記複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重して送出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネを制御することができ、立体映像表示装置に表示された立体映像を、プロトコルの異なる複数のアクティブシャッタメガネを用いて複数のユーザが鑑賞できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る立体映像鑑賞システムの構成を示す概念図である。
【図2】エミッタ装置からのコマンド信号に基づく典型的なシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。
【図3】第1のプロトコルにおける4種類のコマンド信号の波形を示す図である。
【図4】第2のプロトコルにおける4種類のコマンド信号の波形を示す図である。
【図5】第1の実施形態のエミッタ装置を内蔵する立体映像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5におけるエミッタ装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図7】メガネの構成を示すブロック図である。
【図8】第1の実施形態による2つのメガネのシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。
【図9】図8のタイミング図を簡略化した図である。
【図10】第2の実施形態による2つのメガネのシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。
【図11】無信号区間とその前後の信号区間とで構成されるコマンド信号の系列をメガネでシャッタ開閉制御を開始するためのトリガとするプロトコルについて説明するための図である。
【図12】第3の実施形態による2つのメガネのシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。
【図13】図8のタイミング図を簡略化した図である。
【図14】第4の実施形態による2つのメガネのシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。
【図15】本実施形態の変形例1のエミッタ装置の構成を示すブロック図である。
【図16】本実施形態の変形例2のエミッタ装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本実施形態の変形例3のエミッタ装置の構成を示すブロック図である。
【図18】本実施形態の変形例4のエミッタ装置の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
[立体映像鑑賞システムの構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る立体映像鑑賞システムの構成を示す概念図である。
この立体映像鑑賞システム100は、エミッタ装置10を内蔵する立体映像表示装置20と、複数のアクティブシャッタメガネ30(以下単に「メガネ」と呼ぶ。)とで構成される。なお、この実施形態では、説明の簡単のため、メガネが2つである場合について説明する。
【0019】
エミッタ装置10を内蔵する立体映像表示装置20は、例えば二眼式ステレオ映像などによる立体映像を提示可能な表示装置であり、具体的には製品形態は、例えばテレビジョン装置などである。
【0020】
メガネ30は、立体映像表示装置20により表示される立体映像の鑑賞者であるユーザの両眼にかけられるアクティブシャッタ方式のメガネである。2つのメガネ30は、それぞれの仕様において、シャッタ開閉制御のためのコマンド信号のビットパターン、ビット数、サブキャリア周波数などの通信規約(以下「プロトコル」と呼ぶ。)が互いに相違するものである。以後、それぞれのメガネ30を区別して示す場合には、一方を「第1のメガネ30−1」、他方を「第2のメガネ30−2」と呼ぶこととする。また、第1のメガネ30−1に採用されたプロトコルを「第1のプロトコル」、第2のメガネ30−2に採用されたプロトコルを「第2のプロトコル」と呼ぶ。
【0021】
立体映像表示装置20に内蔵されるエミッタ装置10は、プロトコルが異なる複数のメガネ30に、それぞれのメガネ30のプロトコルに対応する赤外光によるコマンド信号50を、それぞれのメガネ30の自走可能期間を利用して、互いに時間をずらして放射(送出)することができるように構成されたものである。
【0022】
[典型的なシャッタ開閉制御]
図2はエミッタ装置10からのコマンド信号に基づくメガネ30のシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。なお、図2の例では、左眼用映像と右眼用映像をフィールド単位で切り替えるフィールドシーケンシャル方式が採用されていることとする。メガネ30は、エミッタ装置10から受信した赤外光による一連のコマンド信号をもとに、左眼用映像が表示される奇数フィールド期間に左眼用のシャッタを一度開閉し、右眼用映像が表示される偶数フィールド期間に右眼用のシャッタを一度開閉する。これにより、左右の眼に入る像の視差によって立体映像が鑑賞者において知覚される。
【0023】
エミッタ装置10から送出されるコマンド信号には次の4種類がある。
・L-open(左のシャッタを開)
・L-close(左のシャッタを閉)
・R-open(右のシャッタを開)
・R-close(右のシャッタを閉)
すなわち、エミッタ装置10は、左眼用映像が表示される奇数フィールド期間にL-openコマンド及びL-closeコマンドを順次送出し、右眼用映像が表示される偶数フィールド期間にR-openコマンド及びR-closeコマンドを順次送出する。
【0024】
[コマンド信号のプロトコル]
メガネ30のシャッタ開閉制御のためのコマンド信号のプロトコルは、製造メーカによって違っていたり、製造メーカが同じでも製品の型によって違っていたりする場合がある。
【0025】
図3は第1のメガネ30に採用された第1のプロトコルにおける4種類のコマンド信号a,b,c,dの波形を示す図、図4は第2のメガネ30に採用された第2のプロトコルにおける4種類のコマンド信号A,B,C,Dの波形を示す図である。これらの図を比較すれば分かるように、コマンド信号の波形を特徴付ける要素であるビットパターン、ビット数、サブキャリア周波数などは2つのプロトコル間で相違する。
なお、図3及び図4に示されるコマンド信号の波形は赤外光信号の送受信に適した変調が施された信号であり、例えば、コマンド信号の個々のビットの値がそのまま赤外光源の駆動のオン/オフに対応する。
【0026】
なお、ここまで説明した事項は、後で説明する他の実施形態においても共通である。
【0027】
[エミッタ装置を内蔵する立体映像表示装置の構成]
図5は、エミッタ装置10を内蔵する立体映像表示装置20の構成を示すブロック図である。この立体映像表示装置20は、エミッタ装置10以外に、立体映像データ取得部21、映像信号出力部23、及び表示部25を有する。
【0028】
立体映像データ取得部21は、例えば、ブルーレイディスク等のメディア、放送、インターネット、立体映像データを扱う他の機器などから時分割方式の立体映像データを取得して、映像信号出力部23に供給する。
【0029】
映像信号出力部23は、供給された立体映像データを復号するなどして左眼用映像と右眼用映像をそれぞれ生成し、表示部25に出力する。映像信号出力部23は、表示部25への左眼用映像と右眼用映像の出力に伴い、エミッタ装置10にフレームなどの映像の切り替えに同期した同期信号を供給する。
【0030】
本実施形態では、左眼用映像と右眼用映像に互いに相補的なフィールドを割り当てて出力する方式が採用されているが、左眼用映像信号と右眼用映像信号とを同時に出力する方法や、フレーム単位で左眼用映像信号と右眼用映像信号を割り当てて出力する方法を採用してもよい。
【0031】
表示部25は、左右視差映像を画面上に表示する。表示部25には、例えば、液晶ディスプレイ装置や、プラズマディスプレイ装置、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ装置等が使用される。
【0032】
[エミッタ装置の構成]
図6は図5におけるエミッタ装置10の詳細な構成を示すブロック図である。エミッタ装置10は、同期処理部11、第1のコマンド生成部12−1、第2のコマンド生成部12−2、切替部14、制御部15、赤外信号駆動部16、及び赤外光源17を備える。ここで、第1のコマンド生成部12−1と第2のコマンド生成部12−2は請求項の「複数の生成部」に相当する。切替部14、制御部15、赤外信号駆動部16、及び赤外光源17は請求項の「コマンド送出部」に相当する。
【0033】
同期処理部11は、映像信号出力部23より供給される同期信号を第1のコマンド生成部12−1、第2のコマンド生成部12−2及び制御部15に供給する。
【0034】
第1のコマンド生成部12−1は、第1のメガネ30−1のシャッタ開閉制御のための、第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号を生成する。
第2のコマンド生成部12−2は、第2のメガネ30−2のシャッタ開閉制御のための、第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号を生成する。
第1のコマンド生成部12−1及び第2のコマンド生成部12−2はそれぞれ、同期処理部11からの同期信号に応じて、第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号及び第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号を生成して、切替部14に供給する。
【0035】
切替部14は、第1のコマンド生成部12−1及び第2のコマンド生成部12−2より供給された一連の第1のコマンド信号及び一連の第2のコマンド信号のうち、制御部15からの切り替え信号をもとに一方のコマンド信号を選択して赤外信号駆動部16に供給する。
【0036】
制御部15は、複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重するように切替部14を制御する。すなわち、制御部15は、同期処理部11からの同期信号をもとにNフレーム毎に一連の第1のコマンド信号と一連の第2のコマンド信号とを切り替えて選択するように切替部14を制御する。ここで、Nは各メガネ30のシャッタ開閉周期の算出のために必要な最小フレーム数であり、例えばN=2である。
【0037】
赤外信号駆動部16は、切替部14より供給されたコマンド信号の波形に対応する赤外光によるコマンド信号50を赤外光源17から放射させるように赤外光源17を駆動する。
赤外光源17は、赤外光によるコマンド信号50を放射する、例えば発光ダイオードなどの光源である。
【0038】
[メガネの構成]
図7はメガネ30の構成を示すブロック図である。
第1のメガネ30−1と第2のメガネ30−2の基本的な構成は同じである。
図7に示すように、メガネ30は、赤外受光部31、信号検出部32、コマンド処理部33、シャッタ駆動部34、及び左右のシャッタ35R,35Lなどで構成される。
【0039】
赤外受光部31は、エミッタ装置10から送出された赤外光によるコマンド信号50を波長フィルタ(図示せず)を通じて受光して電気信号に変換し、信号検出部32に供給する。
【0040】
信号検出部32は、赤外受光部31から供給された電気信号から受信対象とするサブキャリア周波数の信号をバンドパス・フィルタ(図示せず)を通じて選択的に取り出し、2値化し、この結果得られた波形パターンをコマンド処理部33に供給する。
【0041】
コマンド処理部33は、上記の4種類のコマンドに対応する基準波形パターンの情報を記憶するメモリ(図示せず)を有する。コマンド処理部33は、メモリに記憶された各コマンドの基準波形パターンと信号検出部32から供給された波形パターンとのマッチングによりコマンドを判定し、このコマンドをもとにシャッタ駆動部34を制御する。
【0042】
シャッタ駆動部34は、コマンド処理部33による制御の下で左右のシャッタ35R,35Lを駆動する。
左右のシャッタ35R,35Lは、例えば、液晶素子などで構成され、シャッタ駆動部34によって左右個別に開閉操作される。
【0043】
第1のメガネ30−1と第2のメガネ30−2の基本的な構成は同様であるが、コマンド信号のプロトコルに応じて、例えば、赤外受光部31の波長フィルタの透過波長帯域、信号検出部32のバンドパス・フィルタの透過周波数帯域、コマンド処理部33のコマンドの基準波形パターン等が決められている。
【0044】
また、メガネ30は、エミッタ装置10からのコマンド信号の停止後、一定時間はそのコマンド信号に依存せずに、それまでに算出されたシャッタ開閉周期で開閉動作を継続して実行できるように構成されている。ここで、コマンド信号に依存せずにシャッタ開閉動作を継続して実行できる時間を「自走可能時間」と呼ぶ。この自走可能時間はメガネの種類により様々であるが、例えば、3秒,4秒程度である。コマンド処理部33は、自走可能時間内に次のコマンド信号を受信したなら、自走状態(コマンド信号に依存せずにシャッタ開閉動作を実行する状態)からコマンドに応じた制御状態に移行する。また、自走可能時間内に次のコマンド信号を受信できなかった場合、リセット動作として次のコマンド信号が受信されるまで左右のシャッタ35R,35Lがともに開状態に固定される。このような自走可能時間が設けられていることで、エミッタ装置10とメガネ30との間を人などの物体が通過するなどして赤外光によるコマンド信号をメガネ30が一時的に受信できなくなったとしてもシャッタ開閉制御が途切れることがないため、立体映像を観察者に安定して提示することができる。
【0045】
本実施形態のエミッタ装置10は、プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ自走可能時間を越えないようにプロトコル毎のコマンド信号を時分割に多重して送出する。すなわち、本実施形態のエミッタ装置10では、一連の第1のコマンド信号と一連の第2のコマンド信号とがNフレーム毎に連続して交互に切り替えられて送出される。ここでNはメガネ30がシャッタ開閉周期を算出するために必要な最小フレーム数であり、例えばN=2である。
【0046】
このようにすることによって、1つのエミッタ装置10でプロトコルの異なる2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御を行うことができる。
【0047】
また、プロトコルの異なるメガネが3つ以上である場合でも、プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ自走可能時間を越えないように、プロトコル毎のコマンド信号を時分割に多重して送出するようにすればよい。
【0048】
[2つのメガネのシャッタ開閉制御の動作]
図8は本実施形態による2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。上から順に、立体動画のフレームシーケンス、赤外光によるコマンド信号、第1のメガネ30−1の左眼用のシャッタ操作信号、第1のメガネ30−1の右眼用のシャッタ操作信号、第2のメガネ30−2の左眼用のシャッタ操作信号、第2のメガネ30−2の右眼用のシャッタ操作信号のタイミングを示している。また、a,b,c,dはそれぞれ第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号L-open、L-close、R-open、R-closeの送出タイミングを示し、A,B,C,Dはそれぞれ第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号の送出タイミングを示している。
【0049】
まず、エミッタ装置10において、同期処理部11は、映像信号出力部23より供給される同期信号を第1のコマンド生成部12−1、第2のコマンド生成部12−2及び制御部15にそれぞれ供給する。
【0050】
第1のコマンド生成部12−1は、同期処理部11からの同期信号に応じて第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号を生成して切替部14に供給する。同時に、第2のコマンド生成部12−2は、同期処理部11からの同期信号に応じて第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号を生成して切替部14に供給する。
【0051】
なお、図8では、各プロトコルのコマンド信号とも、L-open、L-close、R-open、R-closeの順で生成される場合を示しているが、R-open、R-close、L-open、L-closeの順で生成されてもよい。
【0052】
一方、制御部15は、複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重するために、同期処理部11からの同期信号をN(例えばN=2)回受信する毎に切替部14に切り替え信号を供給する。したがって、切替部14では、Nフレーム毎に第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号と第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号が交互に選択され、その都度選択された一連のコマンド信号が赤外信号駆動部16に供給される。
【0053】
赤外信号駆動部16は、切替部14からコマンド信号を受けると、このコマンド信号の波形に対応する赤外光信号を赤外光源17から放射させるように赤外光源17を駆動する。これにより、赤外光源17から、第1のプロトコルに対応する一連の赤外光による第1のコマンド信号50と第2のプロトコルに対応する一連の赤外光による第2のコマンド信号50とがNフレーム毎に連続して交互に切り替えられて送出される。
【0054】
図8でこの動作を説明すると、フレーム1及び2の期間に第1のプロトコルに対応する赤外光による一連の第1のコマンド信号a,b,c,dが送出され、次の2フレーム(フレーム3及び4)の期間に第2のプロトコルに対応する赤外光による一連の第2のコマンド信号A,B,C,Dがそれぞれエミッタ装置10から送出される。この後も繰り返し、一連の第1のコマンド信号a,b,c,dと一連の第2のコマンド信号A,B,C,Dとが2フレームの周期で交互に切り替えられてエミッタ装置10から送出される。
【0055】
一方、第1のメガネ30−1及び第2のメガネ30−2のそれぞれにおいては、赤外光によるコマンド信号50が赤外受光部31にて波長フィルタを通じて選択的に受光され、信号検出部32にてバンドパス・フィルタを通じて、受信対象とするサブキャリア周波数の信号のみが受信される。さらに、コマンド処理部33にて、メモリに記憶されたいずれかのコマンドの基準波形パターンと一致した波形パターンを有する信号のみが有意なコマンド信号として判定される。
【0056】
これにより、第1のメガネ30−1はフレーム1及び2とフレーム5及び6の期間にエミッタ装置10から送出される一連の第1のコマンド信号a,b,c,dを受信し、これをもとにシャッタ開閉制御を行い、その後、エミッタ装置10から一連の第2のコマンド信号A,B,C,Dが送出されるフレーム3及び4とフレーム7及び8の期間は自走状態でシャッタ開閉制御を継続する。一方、第2のメガネ30−2はフレーム3及び4とフレーム7及び8の期間にエミッタ装置10から送出される一連の第2のコマンド信号A,B,C,Dを受信し、これをもとにシャッタ開閉制御を行い、その後、エミッタ装置10から一連の第1のコマンド信号a,b,c,dが送出されるフレーム1及び2とフレーム5及び6の期間は自走状態でシャッタ開閉制御を継続する。
【0057】
このように本実施形態によれば、1つのエミッタ装置10で、プロトコルの異なる2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御を行うことができ、1つの立体映像表示装置20に表示された立体映像をプロトコルが異なる2つのメガネ30−1,30−2を用いて複数のユーザが鑑賞できるようになる。勿論、同様の原理により、3つ以上のメガネのシャッタ開閉制御を1つのエミッタ装置で行うことも可能である。
【0058】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、図9に示すように、全てのフレームの期間に第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号と第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号をNフレーム毎に交互に割り当てることとした。なお、図8の第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号a,b,c,dは図9ではaとして簡略化して示し、図8の第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号A,B,C,Dは図9ではAとして簡略化して示してある。
【0059】
このように全てのフレームの期間を埋めるようにして各プロトコルのコマンド信号を割り当てるのではなく、各プロトコルのコマンド信号をそれぞれM個のブランクフレームを挟んで割り当てるようにしてもよい。ここで、ブランクフレームとは、どのプロトコルのコマンド信号も割り当てられないフレームである。ブランクフレーム数Mは、プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ自走可能時間を越えない範囲で選定される。
【0060】
図10は、上記のブランクフレームを採用した第2の実施形態による2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。ここではN=2、M=1とした。この例では、フレーム3とフレーム6がブランクフレームである。この場合、各々のプロトコルに対応する一連のコマンド信号が途絶える期間は4フレームであり、1フレームを1/60秒とすると1/15秒である。第1の自走可能時間及び第2の自走可能時間が3秒、4秒程度であることから、ブランクフレーム数Mはもっと大きくすることが可能である。
【0061】
<第3の実施形態>
ここまで第1のメガネ30−1及び第2のメガネ30−2がともに、1フレーム毎の一連のコマンド信号でシャッタ開閉制御を完結できる場合について述べてきた。しかし、4種類のコマンド信号の波形に関する規定はそのままで、例えば図11に示すように、所定のフレーム数分の無信号区間とこの無信号区間の前後の所定のフレーム数分の信号区間とで構成される信号系列をメガネでシャッタ開閉制御を開始するためのトリガとして用いることがプロトコルで規定される場合がある。信号区間には、例えば、第1の実施形態で説明した第1のプロトコルあるいは第2のプロトコルにおける一連のコマンド信号などが含まれる。メガネは、上記の信号系列を検出してはじめてシャッタ開閉制御を開始し、以後は個々の信号区間のコマンド信号に基づいてシャッタ開閉制御を行う。
【0062】
次に、第1のプロトコルと第2のプロトコルのいずれか一方が、上記の信号系列によりメガネにシャッタ開閉制御を開始させるように規定されたものである場合の2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御の動作を説明する。なお、本実施形態においては、第2のプロトコルにその規定が設けられていることとする。
【0063】
図12は本実施形態による2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御に関するタイミング図である。上から順に、立体動画のフレームシーケンス、赤外光によるコマンド信号、第1のメガネ30−1の左眼用のシャッタ操作信号、第1のメガネ30−1の右眼用のシャッタ操作信号、第2のメガネ30−2の左眼用のシャッタ操作信号、第2のメガネ30−2の右眼用のシャッタ操作信号のタイミングを示している。また、a,b,c,dはそれぞれ第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号L-open、L-close、R-open、R-closeの送出タイミングを示し、A,B,C,Dはそれぞれ第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号の送出タイミングを示している。また、図12において、フレーム1及び2は上記の信号系列における前側の信号区間に相当する期間、フレーム3−6は無信号区間に相当する期間、フレーム7及び8は後側の信号区間に相当する期間である。
【0064】
エミッタ装置10内の制御部15は、上記の信号系列における信号区間に相当する期間に第2のコマンド信号を選択させ、無信号区間に相当する期間に第1のコマンド信号を選択させるように切替部14を制御する。これによって、エミッタ装置10からは、信号区間に相当するフレーム1及び2とフレーム7及び8の期間に第2のコマンド信号A,B,C,Dが送出され、無信号区間に相当するフレーム3−6の期間に第1のコマンド信号a,b,c,dが送出される。
【0065】
本実施形態によっても、プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ自走可能時間を越えない範囲で、各プロトコルのコマンド信号を送出させることができる。したがって、1つのエミッタ装置10でプロトコルの異なる2つのメガネ30−1,30−2のシャッタ開閉制御を行うことができるとともに、各メガネ30−1,30−2それぞれが自走状態でシャッタの開閉動作を継続することが保証される。
【0066】
<第4の実施形態>
第3の実施形態では、図13に示すように、全てのフレームの期間に第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号と第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号を互いに時間をずらして割り当てることとした。なお、図12の第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号a,b,c,dは図13ではaとして簡略化して示し、図12の第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号A,B,C,Dは図13ではAとして簡略化して示してある。
【0067】
このように全てのフレームの期間を埋めるようにして各プロトコルのコマンド信号を割り当てるのではなく、例えば図14に示すように、上記の信号系列における無信号区間の一部のフレームをブランクフレームにしてもよい。ここで、無信号区間に設けることのできるブランクフレーム数Mの最大値は、無信号区間のフレーム数から、メガネ30のシャッタ開閉周期の算出のために必要な最小フレーム数(例えば2)を減算した値となる。
【0068】
<変形例1>
次に、エミッタ装置の変形例を説明する。
図15は変形例1のエミッタ装置10Aの構成を示すブロック図である。
第1のメガネ30−1と第2のメガネ30−2とで受信可能な赤外光信号の波長が異なる場合には、それぞれの波長の赤外光を放射可能な2つの赤外光源17−1,17−2とこれらの赤外光源17−1,17−2をそれぞれ駆動する赤外信号駆動部16−1,16−2が必要となる。ここで、第1のメガネ30−1に対応した波長の赤外光源を「第1の赤外光源17−1」、第1の赤外光源17−1を駆動する赤外信号駆動部を「第1の赤外信号駆動部16−1」とする。また、第2のメガネ30−2に対応した波長の赤外光源を「第2の赤外光源17−2」、第2の赤外光源17−2を駆動する赤外信号駆動部を「第2の赤外信号駆動部16−2」と呼ぶこととする。
【0069】
制御部15Aは、第1のプロトコルに対応する一連の第1のコマンド信号と第2のプロトコルに対応する一連の第2のコマンド信号とを切り替えて選択するように切替部14Aを制御するのと同時に、切替部14Aによって選択されたコマンド信号の出力先を第1の赤外信号駆動部16−1と第2の赤外信号駆動部16−2との間で切り替える。具体的には、切替部14Aにて第1のコマンド信号が選択されるときはこの第1のコマンド信号が第1の赤外信号駆動部16−1に出力され、切替部14Aにて第2のコマンド信号が選択されるときはこの第2のコマンド信号が第2の赤外信号駆動部16−2に出力されるように、制御部15Aによって切替部14Aが制御される。
【0070】
本変形例1のエミッタ装置10Aによれば、第1のメガネ30−1と第2のメガネ30−2とで受信可能な赤外光信号の波長が異なる場合であっても、各メガネ30−1,メガネ30−2にシャッタ開閉制御のための赤外光によるコマンド信号を伝達することができる。
【0071】
<変形例2>
図16は変形例2のエミッタ装置10Bの構成を示すブロック図である。
このエミッタ装置10Bでは、切替部14Bが同期処理部11と各コマンド生成部12−1,12−2との間に配置されている。切替部14Bは、出力する方のコマンド信号を生成するコマンド生成部に対してのみ同期処理部11からの同期信号が供給されるように、同期信号の出力先を第1のコマンド生成部12−1と第2のコマンド生成部12−2との間で切り替える。この構成によれば、出力する方のコマンド信号を生成するコマンド生成部だけを動作させることができるので、エミッタ装置10Bの処理量を低減することができる。
【0072】
<変形例3>
図17は変形例3のエミッタ装置10Cの構成を示すブロック図である。
このエミッタ装置10Cは、変形例1と変形例2との組み合わせである。
すなわち、このエミッタ装置10Cは、第1のメガネ30−1に対応した波長の第1の赤外光源17−1、第1の赤外光源17−1を駆動する第1の赤外信号駆動部16−1、第2のメガネ30−2に対応した波長の第2の赤外光源17−2、第2の赤外光源17−2を駆動する第2の赤外信号駆動部16−2とを備えるとともに、切替部14Bが同期処理部11と各コマンド生成部12−1,12−2との間に配置される。この構成によって、第1のメガネ30−1と第2のメガネ30−2とで赤外光信号の波長の仕様が異なる場合に対応することができるとともに、出力する方のコマンド信号を生成するコマンド生成部だけを動作させることができるので、エミッタ装置10Cの処理量を低減することができる。
【0073】
<変形例4>
エミッタ装置10は立体映像表示装置20に内蔵されることに限らない。図18に示すように、立体映像表示装置20に対して着脱自在に外付けが可能なエミッタ装置10Dとして提供してもよい。
【0074】
<その他の変形例>
コマンド信号の通信媒体として、上記の実施形態では赤外光を用いたが、電磁波を用いた場合であっても、本発明は適用可能である。
【0075】
さらに、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0076】
10…エミッタ装置
11…同期処理部
12−1…第1のコマンド生成部
12−2…第2のコマンド生成部
14…切替部
15…制御部
16…赤外信号駆動部
17…赤外光源
20…立体映像表示装置
30(30−1、30−2)…アクティブシャッタメガネ
31…赤外受光部
32…信号検出部
33…コマンド処理部
34…シャッタ駆動部
35R.35L…シャッタ
100…立体映像鑑賞システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネにそれぞれ対応する複数のプロトコルのコマンド信号をそれぞれ生成可能な複数の生成部と、
前記複数の生成部にて生成された前記複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重して送出するコマンド送出部と
を具備するエミッタ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエミッタ装置であって、
前記複数のアクティブシャッタメガネがそれぞれ、前記左右のシャッタを交互に開閉する動作を前記コマンド信号の停止後所定の自走可能時間継続することが可能とされ、
前記コマンド送出部は、前記プロトコル毎のコマンド信号の間欠時間がそれぞれ前記自走可能時間を越えないように前記プロトコル毎のコマンド信号を時分割に多重して送出する
エミッタ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のエミッタ装置であって、
前記コマンド送出部は、前記プロトコル毎のコマンド信号をそれぞれ所定のフレーム数に相当する時間単位で時分割に多重して送出する
エミッタ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のエミッタ装置であって、
前記所定のフレーム数が、それぞれの前記アクティブシャッタメガネが前記左右のシャッタの開閉周期を算出可能な最小フレーム数である
立体映像表示装置。
【請求項5】
請求項2に記載のエミッタ装置であって、
前記コマンド送出部は、各プロトコルのコマンド信号をそれぞれブランクの1以上のフレームを挟んで切り替えて送出する
エミッタ装置。
【請求項6】
請求項1に記載のエミッタ装置であって、
少なくとも1つのプロトコルが、第1の所定のフレーム数の無信号区間とこの無信号区間の前後の第2の所定のフレーム数の信号区間とで構成される信号の系列を、対応する前記アクティブシャッタメガネにおいて制御を開始するためのトリガとして用いることを規定するものであって、
前記コマンド送出部は、前記無信号区間に相当する期間の少なくとも一部に他の少なくとも1つのプロトコルに対応するコマンド信号を送出する
エミッタ装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のエミッタ装置であって、
前記コマンド送出部は、前記複数のプロトコルにそれぞれ対応する波長の赤外光信号を放射可能な複数の赤外光源を有する
を含むエミッタ装置。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のエミッタ装置を有する立体映像表示装置。
【請求項9】
左右のシャッタを制御するためのプロトコルが異なる複数のアクティブシャッタメガネにそれぞれ対応する複数のプロトコルのコマンド信号をそれぞれ生成し、
前記それぞれ生成された前記複数のプロトコルのコマンド信号を時分割に多重して送出する
エミッタ装置のコマンド送出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−49604(P2012−49604A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186985(P2010−186985)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】