説明

エレクトロクロミック層構造およびその製造のための方法

本発明は、少なくとも1つの活性層(100)と、少なくとも2つの電極(102、104)とを備えるエレクトロクロミック層構造であって、電極(102、104)の少なくとも1つは、導体トラックの導電性ネットワーク(110、202)を有し、導体トラックは、ナノ粒子(300)を含む、エレクトロクロミック層構造、エレクトロクロミック装置、エレクトロクロミック層構造の製造のための方法ならびにエレクトロクロミック層構造およびエレクトロクロミック装置の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロクロミック層構造、エレクトロクロミック装置、エレクトロクロミック層構造の製造のための方法、ならびにエレクトロクロミック層構造およびエレクトロクロミック装置の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
窓は、建物における重要な構成要素である。過去において窓ガラスは、屋外をはっきり見渡すという目的だけの働きをしていたが、現在では、かなり高い要求が、グレージングに対してなされている。1つには、グレージングされた領域は、屋内空間の理想的な断熱のために働かなければならないが、また1つには、これらは、グレージングにより、太陽が差し込むとき、屋内空間が所望レベルまでしか熱くされないことも確実にしなければならない。グレージングされた領域からの光の入射の可能な制御は、たとえば可動式のブラインドによって調節され得る。別の可能性は、透明性および反射性などの光学的特性をボタンの接触時にまたは独立的に変化させるグレージングによって提供される。そのような切り替え可能なグレージングは、ファサードの正面またはその中に可動部分を必要とすることなく、グレージングされた領域に対するより大きな設計の柔軟性を建築家に提供する。
【0003】
光学的特性をボタンの接触時または独立的に変化させるグレージングはまた、エレクトロクロミックグレージングも含む。エレクトロクロミックグレージングは、エレクトロクロミック層の光学特性が、電荷担体の吸収および放出によって変化するという原理で作動する。電流が流れるとき、電荷担体の交換が起こり、エレクトロクロミック層は、太陽光に対するその透過性を変化させる。
【0004】
通常、エレクトロクロミックグレージングは、透明電極によって取り囲まれた活性層を含む。外部電圧の印加により、電荷担体は、活性層内に運ばれ、それによって可視光に対する活性層の透明性を変化させる。次いで反対の極性の電圧が印加される場合、電荷担体の移動は、元の透明度が復元されるように逆転される。活性層は、イオン伝導性の電解質およびエレクトロクロミック材料を含む。エレクトロクロミック材料は、その酸化状態を変更することによって電磁放射のためのその伝送特性を変化させる。電解質は、欧州特許第0867752号明細書および欧州特許第0831360号明細書で開示されたような無機材料からなることができる。しかしながら、電解質はまた、欧州特許第0253713号明細書および欧州特許第0382623号明細書で説明された有機材料からなることもできる。活性層は、固体または液体の状態で完全にまたは部分的に存在することができる。固体および液体の成分を備えた電解質が、たとえば国際公開第2008/084168号で開示されている。活性層および電極が、ポリマー材料を含む場合、この組合せは、全ポリマーエレクトロクロミック系と称される。そのような系は、たとえば米国特許第6,747,779号明細書から知られている。
【0005】
活性層の完全な透明性の変化が、数分程度必要とし得ることは、問題である。これは、簡単な建物のグレージングでは問題ないが、たとえば自動車、航空機、および鉄道車両における使用には受け入れられない。ここでは、エレクトロクロミックグレージングの透明性の即時の増大が、たとえばトンネル内に入る際に生じる、明るさから暗さの自動的な外部の変化時に起こることが保証されなければならない。同じことが、たとえば自動車内のエレクトロクロミックグレージングの最大の透明性が、ほんの一瞬で保証されることが必要とされる緊急事態にもあてはまる。
【0006】
エレクトロクロミックグレージング内の活性層の比較的遅い色調遷移プロセスの理由の1つは、活性層の透明性における変化のための電流の可能な流れを限定する電極の低い導電性である。
【0007】
この問題に対処するために、米国特許第6,747,779号明細書は、追加的に、電極の1つに導電性ネットワークを設けることを開示している。このネットワークは、金属ワイヤによってまたはペーストの使用によって製造される。ペーストは、銀粒子およびガスフリットを含有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第0867752号明細書
【特許文献2】欧州特許第0831360号明細書
【特許文献3】欧州特許第0253713号明細書
【特許文献4】欧州特許第0382623号明細書
【特許文献5】国際公開第2008/084168号
【特許文献6】米国特許第6,747,779号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
導体ペーストの使用は、ペーストの安定化のための方法が、高いプロセス温度を必要とするという欠点を有する。高い温度は、特に、ガラスフリットを溶融し、および/または銀粒子を焼結するために必要とされる。この方法により、高温に反応しやすい活性層が、攻撃される。他方、ペーストの安定化および硬化のための代替の低温方法は、非常に時間がかかるものである。
【0010】
金属ワイヤによる導電性ネットワークの形成は、材料集約的なものであるが、その理由は、仕上げられた金属ワイヤを付着することは、ネットワークの必要とされる導電性に必要である以上の量の金属材料を必要とするためである。
【0011】
金属ワイヤを用いる電気ネットワークの形成では、可能なネットワークの形状の選択が、減らされることも留意されなければならない。
【0012】
本発明の目的は、改良されたエレクトロクロミック層構造、改良されたエレクトロクロミック装置、およびエレクトロクロミック層構造の製造のための改良された方法を提供することである。
【0013】
加えて、本発明の目的は、改良されたエレクトロクロミック層構造および改良されたエレクトロクロミック装置の新規の使用を見出すことである。
【0014】
本発明の目的は、独立請求項の特徴付けによって各々のケースで達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項で示される。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、少なくとも1つの活性層を備えたエレクトロクロミック層構造であって、層構造が、少なくとも2つの電極を有し、電極の少なくとも1つが、導体トラックの導電性ネットワークを有し、導体トラックが、ナノ粒子を含む、エレクトロクロミック層構造が、提供される。
【0016】
これらのナノ粒子は、1nmから500nmの直径を有することができる。しかしながら、ナノ粒子は、5nmから100nmの直径を有し、特に好ましくは、ナノ粒子は、10nmから30nmの直径を有する。
【0017】
ナノ粒子は、金属および/または炭素化合物を含む。好ましくは、ナノ粒子は、銀、銅、アルミニウム、カーボンブラック(導電性カーボンブラック)、および/またはカーボンナノチューブならびにそれらの混合物を含む。
【0018】
導体トラックの形成のためのナノ粒子の使用は、この粒子サイズでは、導体トラックの安定化または焼結のための印刷プロセスに必要とされるプロセス温度が、低くなるという利点を有する。したがって、プロセス温度を70℃程度に低くすることは、100nmを下回る範囲内の直径分布で可能である。この温度範囲では、活性層は温度に反応しにくく、これは、活性層が、最大の入射日光によるペインの積層体内の70℃を上回る温度に耐えるように設計されているためである。
【0019】
活性層および電極を、水分または機械的応力などの外部影響に対して保護するために、エレクトロクロミック層構造は、透明保護層および/または保護ペインを有する。
【0020】
好ましくは、保護層は、窒化ケイ素、酸化物、たとえば酸化ケイ素、窒化ケイ素または酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズなど、および/またはそれらの混合物を含み、好ましい厚さは、5nmから500nmである。
【0021】
本発明の好ましい実施形態によれば、層構造の保護ペインはまた、ゲルマニウム、ケイ素、ソーダ石灰ガラスなどのケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸ガラス、サファイア、またはポリマー、たとえばポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル、可塑化ポリビニルブチラール、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、イオノマー、および/またはポリメチルメタクリレートなど、それらのコポリマーおよび/または化合物を含むこともできる。保護ペインは、0.01mmから25mmの好ましい厚さを有する。保護ペインは、剛性ペインでもよく、または機械的に可撓性で、薄膜の性質を有することができる。保護ペインは、活性層および電極材料を外部の環境影響に対してカプセル化し、特に機械的影響に対して保護するという利点を有する。
【0022】
活性層および/または電極の保護は、さらに、活性層と保護ペインの間に位置する、アルゴン、キセノン、窒素、空気、および/または混合物を含み、1000Paから200,000Paの圧力を有する追加の保護層によってさらに改良され得る。ガス状保護層の特に良好に適合された構造は、多重ペイン絶縁グレージングで知られている。
【0023】
好ましくは、ナノ粒子によって形成された導体トラックのネットワークは、活性層と保護層の間および/または活性層と保護ペインの間で展開される。
【0024】
これは、さまざまな製造方法を使用することを可能にし、この場合好ましくは、導体トラックネットワークは、活性層上に直接付着され、導体トラックネットワークは、電極上に付着され、または導体トラックネットワークは、光学的に透明な導電性保護層上に付着される。これが、物理的状態および作業の流れに関連する状態にも柔軟に適合され得るエレクトロクロミック層構造の代替的な製造方法の幅広い分野を開く。したがって、導電性ネットワークを活性層上に直接付着した状態では、活性層内の電荷担体の交換は大きく増大され、それにより、そのような設計が、極めてすばやく切り替えされるエレクトロクロミック層構造に特に適切になることが予想される。また、活性層を作業の流れの中で電極と共に製造し、それが終わるまで導体トラックネットワークを付着しないことも考えられる。このケースでは、導体トラックネットワークを電極の1つ、または可視光の範囲内で光学的に透明である保護層上に引き続き付着するという柔軟な選択可能性が存在し、それにより、このケースでは、導体トラックのネットワークは、電極と保護層の間に位置する。
【0025】
また、互いに上下に位置する少なくとも2つの活性層を備え、これらの間に位置する中間電極を備えたエレクトロクロミック層構造を設計することも可能である。この実施形態は、活性層が、互いに独立的に切り替えられ得るという利点を有する。
【0026】
本発明の別の実施形態によれば、導電性ネットワークは、肉眼で見たときに光学的に透明である。「肉眼で見たときに光学的に透明」とは、導体トラックの導電性ネットワークは、それ自体肉眼では不透明になり得るが、それらの共有領域は全領域と比較的して小さいため、肉眼で見たとき、光学的に透明のように見えるという意味である。光学的透明性は、技術的に使用可能な電磁放射スペクトル、好ましくは紫外線、可視、および赤外線の放射スペクトルを含む。したがって、エレクトロクロミック層構造は、飛行機、自動車、および列車などの輸送手段を作動させている間の恒久的な可視性のために、暗くなり得ることを制限しないにも関わらず最良の可視性を必要とするグレージングにおいても使用され得る。
【0027】
本発明の1つの実施形態によれば、導体トラックは、1μmと10mmの間の幅を有し、導体トラックは、1μmから50mmの導体トラック間距離を有する。しかしながら、好ましくは、導体トラックは、それらの幅および間隔に関して、導体トラックの形成のための最小限の生じ得る材料費用で、電荷担体の輸送のための適切な高い導電性および適切な高い光学的透明性が保証され得るように寸法設定される。
【0028】
本発明の1つの実施形態によれば、導電性ネットワークは、異なる層厚さを備えた導体トラックを有する。したがって、ネットワークの導体トラックは、異なる導電性を有する。この実施形態の利点は、特に、異なる導電性により、活性層の異なる領域が異なって作動され得ることにある。
【0029】
本発明の別の実施形態によれば、ナノ粒子は、カーボンナノ粒子であり、このときカーボンナノ粒子は、カーボンナノチューブおよび/またはカーボンブラックである。カーボンブラックは、10nmから100nmの間の一般的なサイズ範囲を備えた小さい粒子からなる。カーボンブラックの使用では、特に良好な導電性を有するいわゆる導電性カーボンブラックが、導体トラック用のナノ粒子として使用され得る。
【0030】
カーボンナノチューブの使用は、これらが、直径対長さのその高いアスペクト比により、高い導電性を有するという利点を有する。したがって、極めて少量のカーボンナノチューブであっても、それらから形成された導体トラックの高い導電性を保証するのに十分である。
【0031】
あるいは、プラスチックまたはケイ酸塩ガラスとの複合材料の形態のナノ粒子が、導体トラックを形成することも可能である。そのようなプラスチックは、ポリアクリレート、エポキシド、および/またはポリアニリンならびにそれらのコポリマーおよび/または化合物になり得る。導体トラックの担体としてプラスチックを追加的に使用することにより、1つには、これらの機械的安定性が、増大される。また1つには、ポリアニリンなどの導電性プラスチックを使用することにより、ナノ粒子によって形成された導体トラックの導電性が、さらに増大される。3つ目としては、ナノ粒子を活性層に対してカプセル化する導体トラックにプラスチックを使用することは、たとえば、活性層とナノ粒子の間の直接的な空間接触を防止する働きをする。したがって、ナノ粒子のカプセル化無しにナノ粒子との化学的または電気化学的反応を始めるイオン伝導性材料もまた、活性層として使用され得る。したがって、活性層に使用されるイオン伝導性材料の選択に関する柔軟性が、増大される。
【0032】
別の態様によれば、本発明は、制御ユニットと電気接触する本発明による層構造を備えたエレクトロクロミック装置に関する。
【0033】
好ましい実施形態では、エレクトロクロミック装置は、少なくとも2つの保護ペインを含む。そのようなエレクトロクロミック装置は、エレクトロクロミックグレージングになり得る。
【0034】
本発明の別の実施形態によれば、エレクトロクロミック層構造の少なくとも1つの保護層は、外部保護ペインによって形成され、または外部保護ペインは、エレクトロクロミック層構造の保護層によって形成される。エレクトロクロミック装置を窓用グレージングとして使用することにおいて光学的に透明な保護層材料を適切に選択することにより、追加のガラスペインを省くことが可能である。1つには、可視光の範囲内で光学的に透明であり、また1つには、高い機械的硬度を有するが、従来の窓用グレージングの重量を有さないプラスチック材料が、使用され得る。これは、商業上慣習的なグレージングの場合よりもかなり小さい重量を有するエレクトロクロミックグレージングの製造の可能性を生み出す。
【0035】
保護ペインは、複数の層から作製された複合ペインとしてエレクトロクロミック装置内で構築されることが可能であり、好ましくは、結合剤としてポリマー層を含むことができる。特に好ましくは、追加の保護ペインを積層ガラスとして備えた層構造が、エレクトロクロミック装置を形成することができる。
【0036】
このエレクトロクロミック装置は、窓ガラス、好ましくは積層ガラスペインでもよく、この場合、表面は、ケイ酸塩ガラスおよび/またはポリマーから形成される。
【0037】
エレクトロクロミック装置の1つの態様では、これは、二重絶縁または多重絶縁グレージングであり、この場合エレクトロクロミック層構造は、絶縁グレージングの内部および/または外部の窓ペイン上に位置する。層構造のガス状保護容積は、特に二重絶縁または複合絶縁グレージング内のエレクトロクロミック層構造をエレクトロクロミック装置として使用することで特に有利であるが、その理由は、絶縁ガラス構造が、保護容積をもたらすためである。この実施形態では、保護容積はまた、グレージングを通る熱の通過を低減し、断熱効果を与える。
【0038】
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの活性層を備えたエレクトロクロミック層構造の製造のための方法に関し、この場合、層構造は、2つの電極を有し、方法は、ナノ粒子のネットワークを電極の少なくとも1つ上に付着するステップと、導体トラックの導電性ネットワークを形成するためにナノ粒子のネットワークを加熱するステップとを含む。
【0039】
本発明の1つの実施形態によれば、ナノ粒子のネットワークの付着は、好ましくは、スクリーン印刷、彫刻シリンダ印刷、特に好ましくはインクジェット印刷、エアロゾル式ジェット印刷、パルスジェット印刷、および/またはフレキソ印刷などのローラ回転印刷法などの印刷方法によって起こる。
【0040】
本発明による方法により、あらゆる形状が、領域上に印刷され得る。非接触印刷もまた、本発明による方法で可能である。また、活性層と電極の間に導電性ネットワークを印刷することも可能である。好ましい形状は、たとえば平行または非平行に配置された直線および曲線、交差接続を備えた直線または曲線、定形または非定形のネット様構造、定形または非定形のくぼみを備えた連続的領域、ならびに非連続性の矩形または楕円体である。
【0041】
適切な液体の選択は、ネットワークの安定化のためのプロセス温度、液体中のナノ粒子の凝集挙動、ならびに特に液体プラスチックを液体として選択した場合、ナノ粒子の保護伝導性カプセル化としての硬化プラスチックのその後の使用などのさまざまな基準によって決まる。
【0042】
本発明の別の実施形態によれば、ナノ粒子のネットワークの付着は、分散を施すことによって行われ、この場合、分散は、ナノ粒子および液体を含み、液体は、水および/または有機溶媒および/または液体プラスチックである。
【0043】
本発明による装置のサイズは、広範囲に多様であることができ、本発明による使用の文脈で使用するためにそれぞれの目的によって決定される。したがって、本発明による装置は、数センチメートルから数メートルの程度の寸法を有することができる。特に、平坦である、あるいは1つまたは複数の空間方向にわずかにまたは大きく曲げられるまたは湾曲される装置は、100cmから25mの程度、好ましくは>1m、またはガラス産業の「規格」である、PLF(大平面ガラス(Plateau Largeur Fabrication=ジャンボサイズ)(3.21m×6.0m=19.26m)の面積を有することができる。本発明による装置はまた、自動車用のヘッドライトのカバー、フロントガラス、サイドウインドウ、後部ウインドウ、およびガラスルーフまたは特に建築分野で使用されるような大面積ガラスにおいて従来有するような面積を有することもできる。
【0044】
本発明の別の実施形態によれば、ナノ粒子のネットワークを安定化し、または焼結して導体トラックにすることは、炉内の熱伝導および電磁放射によって達成されるが、好ましくは赤外線放射および紫外線放射によって、特に好ましくはレーザ照射および/またはマイクロ波照射によって達成される。レーザ照射の使用は、集束レーザ光線の標的を、レーザ光線がその上でナノ粒子を打ちつける所望の空間的ネットワーク構造上だけのナノ粒子の所望のネットワーク構造に絞ることにより、ネットワークの安定化のプロセス、したがって場合によっては、ナノ粒子と電極および/または活性層の結合もまた起こるという利点を有する。レーザ光線が進行する所望のネットワーク構造の外側に位置するナノ粒子は、加熱プロセスには含まれず、それにより、硬化および直接処理もここでは生じない。したがってその後の洗浄プロセスが、ネットワークを画定するレーザ光線によって打ちつけられなかったナノ粒子を取り除くことを可能にする。こうして、簡単な方法で、ナノ粒子の良好に確立された導電性ネットワークが創出され得る。
【0045】
加えて、本発明の実施形態は、図を参照して詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】エレクトロクロミック層構造の概略図である。
【図2】保護層を備えた別のエレクトロクロミック層構造の概略図である。
【図3】エレクトロクロミック活性層上のナノ粒子のネットワークの概略図ならびに導体トラックネットワークの顕微鏡拡大図である。
【図4】エレクトロクロミック層構造の製造のための方法の流れ図である。
【図5】エレクトロクロミック層構造の製造のための方法の流れ図である。
【図6】2つの活性層を備えた別のエレクトロクロミック層構造の概略図である。
【図7】ガス状保護層を備えたエレクトロクロミック層構造の概略図である。
【図8】積層ガラス内のエレクトロクロミック層構造の概略図である。
【図9】活性層内に液体の電解質を有するエレクトロクロミック層構造の別の例示的な実施形態の概略図である。
【図10】多層電極を備えたエレクトロクロミック層構造の例示的な実施形態の別の例示的な実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では、互いに類似の要素は、同じ参照記号で標識される。
【0048】
図1は、エレクトロクロミック層構造の例示的な実施形態の概略図を示している。エレクトロクロミック層構造は、2つの電極102と104の間に埋め込まれた電気化学的に活性な層100を含む。加えて、これらの電極102および104は、それぞれのケースにおいて、活性層から外方を向く側で透明保護ペイン106および108によって覆われている。図1のエレクトロクロミック層構造は、無機固体の電解質を有するエレクトロクロミック構造になり得、透明保護ペイン106および108は、ホウケイ酸ガラスになり得る。
【0049】
エレクトロクロミック制御ユニット112は、電極102と104の間に電圧を印加した結果、入射光に対する活性層の透明性制御装置として働く。電極104はアノードであり、電極102はカソードである。アノード104に対して正電圧を、カソード102に対して負電圧を印加した結果、イオン伝導性ポリマーを含む活性層100を通るイオン輸送が起こる。カソード102は、酸化タングステンを含む。アノード104は、水素イオンを含む。アノードとカソードの間に電圧を印加した結果、水素イオンは、イオン伝導性ポリマーを通ってカソード102内に移動し、そこで酸化タングステンと共に、入射光を吸収または反射する色中心を形成する。次いで反対の極性の電圧が印加されたとき、この効果は、カソード102の脱色が生じるように逆転される。
【0050】
イオン移動は、多くは、活性層100の選択および厚さによって、一方ではカソード102の材料選択および厚さによっても決まる。ここでは、カソード102を非常に薄く寸法設定する場合、その光学的透明性は高いが、導電性は低いため、エレクトロクロミックの着色または脱色処理が、低電荷輸送のためにかなりの時間をとるという問題が生じる。対称的に、カソード層102の導電性が、その厚さを増大させることによって増大される場合、エレクトロクロミックの透明性変化プロセスは加速され得るが、最大透明性が低減されること、厚さが増大されること、それと共に層102の光に対する透過性が犠牲となる。
【0051】
この問題に対処するために、図1の導体トラックのネットワーク110が、保護ペイン106と電極102の間に導入される。導体トラックのこのネットワークは、ナノ粒子(300)によって形成され、このとき導体トラックのネットワークは、1つには、電極102の層厚さが低く保たれ、また1つには、それにも関わらず、エレクトロクロミック層構造の追加の導体トラックにより、導電性が適正であるという結果を有する。
【0052】
導体トラック110は、好ましくは、肉眼で見たとき、導体トラックによって形成されたネットワークが、光学的に透明であるように配置される。これは、導体トラックの極めて薄い寸法設定によって実現され得、このとき幅は10pm未満であり、導体トラック間距離は大きく、好ましくは1mmを超えるものである。
【0053】
図1に認識されるように、ナノ粒子(300)によって形成された導体トラックの導電性ネットワークは、透明保護ペイン106と電極102の間にしている。
【0054】
これに対する代替の実施形態が、図2に示される。ここでは、導電性ネットワーク202は、活性層100と電極102の間に位置する。加えて、図2は、活性層100と保護ペイン108の間に位置する保護ペイン106を示している。保護ペイン106は、ポリビニルブチラール(PVB)を含むプラスチック層である。保護ペイン108は、ホウケイ酸ガラスである。そのようなPVBフィルムは、通常、約150℃の温度で電極102上に溶融され、それにより、冷却後、カソード102とPVBフィルム106(PVB保護ペイン106)の間に恒久結合が存在し、これは、電極102および活性層100を外部の環境的影響に対して保護する。
【0055】
図3は、活性層102上の導体トラック110の導電性ネットワークを示している。図3の例では、こうして形成されたネットワークは、導体トラックの定形の矩形構成を形成し、この構成は、個々の導体トラック間の距離が大きいため、肉眼で見たとときにそれを通した良好な可視性を保証する。
【0056】
導体トラック110の導電性ネットワークの拡大図では、図3に示されたナノ粒子300が、見えるようになっている。ナノ粒子300は、それらが導電性導体トラックを形成するように互いに対して配置される。
【0057】
図3の拡大図では、ナノ粒子300が埋め込まれたポリマー302が、見られ得る。ポリマー302は、導電性であり、特有の充填レベルまでナノ粒子300が充填されている。特有の充填レベルを超えると、こうして形成された導体トラックの導電性は、急激に増大する。特有の充填レベルを下回ると、導電性は低くなりすぎる。特有の充填レベルをかなり超えると、導電性は、ナノ粒子300をさらに追加してもわずかしか増大しない。ナノ粒子300および充填材料302からなる複合材料の適正な選択により、高い導電性、高い機械的安定性、および高い化学的不活性も有する最適な複合材料が、選択され得る。
【0058】
図4は、エレクトロクロミック層構造の製造のための方法を示している。方法は、電極、好ましくはカソードを準備することによってステップ400で開始する。ステップ402では、ナノ粒子300を含むネットワークが、カソード上に付着される。ステップ404において、このネットワークは、焼結プロセスによって、導体トラックの機械的に安定な導電性のネットワークを得るために加熱される。電気化学的に活性な層の付着を伴うステップ406が続き、ここでは、この活性層は、ネットワーク上または電極上のいずれかに付着され得る。最終的には、方法は、別の電極を、ステップ400で準備された電極の反対側にある活性層の側に付着された活性層上に付着することによるステップ408で終了する。
【0059】
ネットワークの付着のための方法は、ネットワークを2つの別個のネットワークの形態でカソードおよびアノード上の両方に付着することに適していることに留意すべきである。
【0060】
エレクトロクロミック層構造の製造のための方法の代替的な実施形態が、図5のフロー図で示されている。ここでは、ステップ500において、保護ペイン、たとえばPVB層が、ケイ酸塩ガラスのペイン上に準備される。PVB層を使用する代わりに、ガラスペイン、プラスチックペインなどを使用することも可能であり、これらは、エレクトロクロミック層構造をエレクトロクロミックグレージングとして使用する場合、エレクトロクロミックグレージングの外部環境に対する分離ペインとして直接的に働く。
【0061】
保護ペインがステップ500において準備された後、ネットワークが、ステップ502において保護ペイン上に付着される。ネットワークは、ステップ504においてここでも加熱され、その結果、硬化、焼結、または全体的な安定化をもたらす。その後、ステップ506において、こうして形成されたネットワーク上に電極が付着されるとすぐに、ステップ508において、活性層が電極上に付着される。そして最終的には、ステップ510において、追加の電極が、活性層上に付着される。
【0062】
図5に示されるステップの代替策として、ステップ500および506から510のステップによる方法を開始することも可能であり、この場合、電極は、ネットワークがステップ502および504によって付着された活性層上で得られる。図5は、保護層が、ネットワークを備えた電極上にどのように付着されるかは示していない。これは、エレクトロミックグレージングの形態でそのように製造されたエレクトロミック層構造を使用することによって必要となる。この場合、付着された保護層は、好ましくは追加の酸化層、保護ガラス層、ガラスペインおよび/またはプラスチックペインである。
【0063】
図6は、エレクトロクロミック層構造の別の実施形態の概略図を示している。エレクトロクロミック層構造は、2つの電気化学的に活性な層100を含み、この場合層は、外部電極102または104と中間電極113の間に埋め込まれる。外部電極102と104は、各々のケースにおいて、活性層から外方を向く側で透明保護ペイン106および108で覆われている。たとえば、図6のエレクトロクロミック層構造は、図1による2つのエレクトロクロミック層構造になり得、この場合、透明保護ペイン106および108は、ホウケイ酸ガラスである。
【0064】
電極102および104ならびに中間電極は、導電性ネットワーク110を有する。導電性ネットワーク110の効果は、図1の例示的な実施形態の所見に相当する。
【0065】
図6では、エレクトロクロミック制御ユニット112もまた示され、このユニットは、電極102と113の間ならびに104と113の間に電圧を印加することによって入射光に対する活性層100の透明性制御装置として働く。外部電極102および104ならびに中間電極113を介して、2つの活性層100は、独立的に切り替えられる。電極102および104は、アノードであり、中間電極113は、カソードである。たとえば、アノード104および102に対して正電圧を、カソード113に対して負電圧を印加することにより、たとえばイオン伝導性ポリマーを含む活性層100内へのイオン輸送が起こる。カソード113は、酸化タングステンを含み、一方でアノード102および104は、水素イオンを含む。アノードとカソードの間に電圧を印加した結果、水素イオンは、イオン伝導性ポリマーを通ってカソード113内に移動し、そこで酸化タングステンと共に、入射光を吸収または反射する色中心を形成する。その後、反対の極性の電圧がかけられたとき、この効果は、カソード113の脱色が生じるように逆転される。
【0066】
別の実施形態が、図7に示されている。ここでは、導電性ネットワーク100は、電極102と第1の保護層200の間に位置している。保護層200は、SiO2層である。図7は、第1の保護層の上方に、第1の保護層200、ソーダ石灰ガラス製の保護ペイン106、スペーサ210との間に位置するさらなる保護層200としてアルゴンを含むガス状層容積を示している。スペーサ210は、フレームの形状で設計され、気密性のものである。この構造は、多重ペインの絶縁グレージング上にモールド成形される。活性層100は、有機または無機の固体電解質を含む。導電性ネットワークの効果は、図1の例示的な実施形態の所見に相当する。
【0067】
これに対する代替的な実施形態が、図8に示されている。ここでは、導電性ネットワーク110は、電極102とSiO2を含有する保護層200との間に位置する。さらに、図8は、保護層200と追加の内側保護ペイン106の間に位置する接着層として第1の保護ペイン106を示している。外部の保護ペイン106および108は、ホウケイ酸ガラスのペインである。内側保護ペイン106は、ポリビニルブチラール(PVB)製の接着フィルムである。そのようなPVB層は、通常150℃の温度で保護層200上に溶融され、それにより、冷却後、保護層200とPVB層106の間に恒久結合が存在し、これは、活性層100、電極102、および/または導電性ネットワーク110を外部の環境的影響に対して保護する。活性層100は、有機または無機の固体電解質を含む。
【0068】
本発明による層構造の代替的な実施形態が、図9に示されている。層構造は、2つの電極102および104と外部保護ペイン106および108との間に導電性ネットワーク110を含む。外部保護ペイン106および108は、ソーダ石灰ガラスのペインである。活性層100は、好ましくは、有機の液体電解質を含む。活性層の容積は、フレーム様のスペーサ210によって外部保護ペイン106と108の間に画定される。活性層100ならびに導電性ネットワーク110を備えた電極102および104は、この実施形態では、環境的影響に対して保護される。導電性ネットワークの効果は、図1の例示的な実施形態の所見に相当する。
【0069】
別の代替的な実施形態が、図10に示されている。層構造は、2つの電極102および104と外部保護ペイン106および108の間に導電性ネットワーク110を含む。外部保護ペイン106および108は、ソーダ石灰ガラスのペインである。電極層102は、特に、酸化タングステンの追加の層101で覆われる。活性層100は、部分的に液体および部分的に固体で設計された有機の電解質を含む。活性層100ならびに導電性ネットワークを備えた電極102および104は、この実施形態では、環境的影響に対して保護される。導電性ネットワークの効果は、図1の例示的な実施形態の所見に相当する。
【符号の説明】
【0070】
100 活性層
101 エレクトロクロミック材料を備えた層
102、104 電極
106、108 透明保護ペイン
110 ネットワーク
112 エレクトロクロミック制御ユニット
113 中間電極
200 透明保護層
202 ネットワーク
210 スペーサ
300 ナノ粒子
302 充填材料
400 電極を準備する
402、502 ネットワークを付着する
404、504 ネットワークを加熱する
406、508 活性層を付着する
408、510 追加の電極を付着する
500 保護層を準備する
506 電極を付着する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの活性層(100)と、少なくとも2つの電極(102、104)とを備えるエレクトロクロミック層構造であって、電極(102、104)の少なくとも1つが、導体トラックの導電性ネットワーク(110、202)を有し、導体トラックが、ナノ粒子(300)を含む、エレクトロクロミック層構造。
【請求項2】
導体トラックが、1μmから10mmの幅を有し、導体トラックが、1μmから50mmの導体トラック間距離を有する、請求項1に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項3】
少なくとも1つの光学的に透明な保護ペイン(106)も備え、導体トラックのネットワーク(110、202)が、活性層(100)と保護ペイン(106)の間に位置する、請求項1または2に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項4】
保護ペイン(106)が、ケイ酸塩ガラス、ゲルマニウム、ケイ素、サファイア、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル、可塑化ポリビニルブチラール、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、イオノマー、ポリメチルメタクリレート、それらのコポリマーおよび/または化合物を少なくとも含む、請求項3に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項5】
光学的に透明な保護層(200)を備え、導体トラックのネットワーク(110、202)が、活性層(100)と光学的に透明な保護層(200)の間に位置する、請求項1から4の一項に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項6】
光学的に透明な保護層(200)が、少なくとも1つの層の、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムおよび/またはアルゴン、キセノン、窒素、空気、および/またはそれらの混合物を含むガス状層を有する、請求項5に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項7】
保護層(200)がまた、1000Paから200,000Paの圧力を備えた、アルゴン、キセノン、窒素、空気、および/またはそれらの混合物を含むガス状層容積を有する、請求項5または6に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項8】
少なくとも2つの活性層(100)の間に導入された少なくとも1つの中間電極(113)を含み、中間電極(113)が、導体トラックの導電性ネットワーク(110、202)を有し、導体トラックが、ナノ粒子(300)を含む、請求項1から7の一項に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項9】
ナノ粒子(300)が、銀粒子および/または導電性カーボンを含む、請求項1から8の一項に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項10】
プラスチック(302)との複合材料の形態のナノ粒子(300)が、導体トラックを形成する、請求項1から9の一項に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項11】
ナノ粒子(300)が、1nmから500nm、好ましくは5nmから100nmの直径を有する、請求項1から10の一項に記載のエレクトロクロミック層構造。
【請求項12】
層構造が、制御ユニット(112)と電気接触する、請求項1から11の一項に記載の層構造を備えたエレクトロクロミック装置。
【請求項13】
層構造が、少なくとも1つの保護ペイン(106、108)上に配置され、保護ペイン(106、108)が、透明である、請求項12に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項14】
装置が、積層ガラスペインである、請求項12または13に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項15】
装置が、二重絶縁または多重絶縁グレージングである、請求項12から14の一項に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項16】
少なくとも1つの活性層(100)および2つの電極(102、104)を有するエレクトロクロミック層構造の製造のための方法であって、
ナノ粒子(300)のネットワーク(110、202)が、層構造内に構築され、
ナノ粒子(300)のネットワーク(110、202)が、導体トラックの導電性ネットワーク(110、202)を形成するために加熱される、方法。
【請求項17】
ナノ粒子(300)のネットワーク(110、202)が、スクリーン印刷、彫刻シリンダ印刷、インクジェット印刷、エアロゾル式ジェット印刷、フレキソ印刷、パルスジェット印刷、および/またはそれらの組合せなどの印刷方法によって付着される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ナノ粒子(300)のネットワーク(110、202)が、ナノ粒子(300)および水および/または有機溶媒および/または液体プラスチックを含む分散を用いて付着される、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
ナノ粒子(300)のネットワーク(110、202)が、熱伝導ならびに赤外線、紫外線、マイクロ波放射、レーザ光、および/またはそれらの組合せなどの熱放射によって加熱される、請求項16から18の一項に記載の方法。
【請求項20】
建物または自動車の単一、複合、二重または多重グレージングにおける、請求項1から11の一項に記載のエレクトロクロミック層構造および請求項12から15の一項に記載のエレクトロクロミック装置の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−532352(P2012−532352A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518853(P2012−518853)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/057981
【国際公開番号】WO2011/003686
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】