説明

エレベータ式駐車装置

【課題】ハード的構成の検出手段を設けることなく端板の位置を検出する。
【解決手段】ケージ5を所定の格納棚7に対して位置決めし、ケージ支持装置12が支持部材9の上に載った後、駆動モータ26のトルク値を検出しながら、端板18を降下させ、駆動モータ26のトルク値が、端板18の所定位置に対応する所定の値となったら、駆動モータ26を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ(ケージ)により車両を昇降させるエレベータ式駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、下記特許文献1に開示されたエレベータ式駐車装置50の構成を示す図である。図4は図3の部分拡大図である。
このエレベータ式駐車装置50は、従来周知の通常のエレベータ式駐車装置と同様に、ワイヤ4で吊り下げられ車両1を載せて昇降するケージ5と、ケージ5の昇降路に沿って上下方向に配置された複数の格納棚7とを有し、ケージ5と格納棚7との間で車両1の受渡しを行なうものである。
【0003】
また、このエレベータ式駐車装置50は、ケージ5下部に取り付けられたケージ支持装置12を備える。ケージ支持装置12は、ケージ5に枢着された複数のL字形揺動部材13と、揺動部材13をL字形の一端13aがケージ5外方に突出する張出位置とケージ5内方に位置する復帰位置との間を揺動させる揺動用シリンダ14と、L字形の一端13aが格納棚7に設けられた支持部材9上に載るときに、L字形の他端13bの揺動を係止する係止部材11とを有する。
上記のように構成されたエレベータ式駐車装置50では、所定の格納棚7より上方でL字形揺動部材13を張出位置に揺動させ、図4に示すように、L字形の一端13aを格納棚7の支持部材9上に載せて、ケージ5を所定の格納棚7に対して位置決めするようになっている。
【0004】
また、エレベータ式駐車装置50は更に、ワイヤ4の下端に取り付けられた端板18と、この端板18とケージ5下面との間に挟持されケージ5を支持する圧縮バネ19と、端板18の下方移動を検出する支持確認用センサー20とを備える。これにより、ケージ5が格納棚7に設けられた支持部材9上に載り、ワイヤ4が緩んで圧縮バネ19が伸び、端板18が下方移動したことを支持確認用センサー20により検出してケージ5の下降を停止することができ、ワイヤ4を弛まない程度に緩めることができ、ケージ5の浮き上がりとワイヤ4の寿命低下を防止することができる。
【0005】
【特許文献1】特開平7−166732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1のエレベータ式駐車装置50では、端板18の位置を支持確認センサー20(例えばリミットスイッチ)で検出する構成であるため、支持確認センサー20やこれを取り付けるための構造部品が必要であり、部品点数の増大および設置スペースの増大を招くという問題がある。また、検出手段が対象物の物理的な位置を直接検出する機器構成(ハード的構成)であるため、状態検出に時間が掛かるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ハード的構成の検出手段を設けることなく端板の位置を検出することができるエレベータ式駐車装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のエレベータ式駐車装置は、以下の手段を採用する。
本発明は、ワイヤで吊り下げられ車両を載せて昇降するケージと、該ケージの昇降路に沿って上下方向に配置された複数の格納棚とを有し、前記ケージと前記格納棚との間で車両の受渡しを行なうエレベータ式駐車装置において、前記ケージに取り付けられたケージ支持装置を備え、該ケージ支持装置は、前記ケージから外方に突出する位置と前記ケージ側に退避する位置との間を移動可能に設けられた出没部材と、該出没部材を動作させる駆動部とを有し、前記昇降路の周囲の所定の部位には、外方に突出した状態の前記出没部材を上面で支持する支持部材が設けられており、該支持部材の設置位置は、前記ケージが所定の格納棚との間で車両の移載を行なうことが可能な高さに位置決めされるように設定されており、さらに、前記ワイヤの端部に連結された端板と、該端板と前記ケージとの間に挟持され前記ケージを支持するバネ部材と、前記ワイヤの巻取り及び巻戻しを行なうワイヤ駆動機構と、該ワイヤ駆動機構を駆動するための駆動モータと、該駆動モータに電力を供給するモータドライバと、該モータドライバを制御する制御装置とを備え、該制御装置は、前記モータドライバを制御して前記ケージを所定の格納棚に対して位置決めし、前記ケージ支持装置が前記支持部材の上に載った後、前記駆動モータのトルク値を検出しながら、前記モータドライバを制御することにより前記端板を降下させ、前記トルク値が、前記端板の所定位置に対応する所定の値となったら、前記駆動モータを停止させる、ことを特徴とする。
【0009】
上記のエレベータ式駐車装置によれば、端板の位置と駆動モータのトルク値とを対応させておき、ケージ支持装置が支持部材の上に載った後、駆動モータのトルク値を検出しながら端板を降下させ、駆動モータのトルク値が、端板の所定位置に対応する所定の値となったら、駆動モータを停止させるので、ハード的な検出手段を用いずに端板を所定の位置で正確に停止させることができる。しがたって、特許文献1のエレベータ式駐車装置に比べて、支持確認センサーやこれを取り付けるための構造部品が不要である分、部品点数を削減でき、設置スペースも不要となる。また、ソフト的に端板の位置を検出するので、状態検出に時間が掛からずリアルタイムで検出することができる。
【0010】
また、上記のエレベータ式駐車装置において、前記所定の値は、車両が前記ケージから前記格納棚に移載されたときに、前記ケージ支持装置が前記支持部材から浮き上がらないように設定されている。
【0011】
駆動モータを停止させる所定のトルク値を上記のように設定することにより、ケージから格納棚に車両を移載したときのケージの浮き上がりを確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ハード的な検出手段を設けることなく端板の位置を検出することができる、という優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態にかかるエレベータ式駐車装置10における本発明の特徴部分を明示する図であり、車両1を載せたケージ5が昇降している最中の状態を示している。図2は、図1の部分拡大図であり、ケージ5が所定の格納棚7の高さで停止している状態を示している。
【0015】
図1及び図2に示すように、エレベータ式駐車装置10は、ワイヤ4で吊り下げられ車両1を載せて昇降するケージ5と、ケージ5の昇降路に沿って上下方向に配置された複数の格納棚7とを有し、ケージ5と格納棚7との間で車両1の受渡しを行なうものである。
本実施形態において、格納棚7は、昇降路の左右両側に設けられているが、片側のみに設けられていてもよい。また、格納棚7は昇降路の前後方向(図で紙面に垂直な方向)の一方又は両方に設けられてもよい。
【0016】
車両1は、ケージ5の上に直接載せられるのでなくて、図1に示すように、パレット2の上に載せられ、そのパレット2がケージ5の上に載せられるようになっている。パレット2には、横行用の車輪が横行方向(図で左右方向)に所定間隔ごとに設けられており、この車輪がケージ5に設けられた横行方向に延びるレール上を転動することによりケージ5上を横行することができる。また、格納棚7にも横行方向に延びるレールが設けられており、同様にパレット2が格納棚7の上を横行することができる。したがって、ケージ5のレールの高さを格納棚7のレールの高さと一致させた状態で、パレット2を横行させることにより、ケージ5と格納棚7との間で車両1を移載することができる。なお、格納棚7が昇降路の前後方向に設けられる場合は、パレット2を昇降路の前後方向に移動できるように、上記のパレット2の車輪、ケージ5のレール、および格納棚7のレールが設けられる。
【0017】
ケージ5は、前後左右の4箇所でワイヤ4によって吊り下げられており、各ワイヤ4はシーブ23に掛け回されて他端部がワイヤ駆動機構24(ドラム)に接続されている。ワイヤ駆動機構24は、ワイヤ4の巻取り及び巻き戻しを行うことにより、ケージ5を昇降させるものである。ワイヤ駆動機構24にはワイヤ6を介してカウンターウエイト25が吊り下げられている。
また、ワイヤ駆動機構24は、駆動モータ26によって駆動される。駆動モータ26は、モータドライバ27(インバータ)から電力供給を受ける。モータドライバ27は、制御装置28によって制御される。
【0018】
本発明のエレベータ式駐車装置10は更に、ケージ5に取り付けられたケージ支持装置12を備える。本実施形態においてケージ支持装置12はケージの下部に設けられているが、それ以外の部分であってもよい。このケージ支持装置12は、ケージ5から外方に突出する位置とケージ5側に退避する位置との間を移動可能に設けられた出没部材13と、この出没部材13を動作させる駆動部14とを有する。出没部材13はケージ5の下部の前後左右の各々の位置に連結された支持フレーム21に取り付けられている。
【0019】
本実施形態において、出没部材13は、ケージ5下部の前後左右の計4箇所に設けられている。ただし、出没部材13の数及び設置位置は、本実施形態に示したものに限定されず、ケージ5を安定した姿勢で所定の位置に停止できる範囲で、適宜変更してもよい。
本実施形態おいて、出没部材13は、一端13a及び他端13bを有して全体としてL字形を成し、上記の支持フレーム21に支持ピン13cで水平軸心を中心に回転可能に連結されており、回転することによって、一端13aがケージ5の外方に突出する状態(図2の状態)と、一端13aがケージ5側に退避する状態(図1の状態)とが切り替わるようになっている。
なお、本実施形態の出没部材13は、回転することによって出没状態を変化させるものであるが、水平移動することによって、出没状態を変化させる構成であってもよい。
【0020】
上記の駆動部14としては、例えば、図1に示すようなシリンダ装置を適用することができる。このシリンダ装置は、基端部(根元部)が支持フレーム21に回転可能に連結され、先端部が出没部材13に回転可能に連結されており、伸縮駆動することによって、出没部材13を回転させ、突出状態と退避状態とを切り替えることができる。
なお、駆動部14は、シリンダ装置に限られず、出没部材13に出没動作を行なわせることができるものであれば他の形態のアクチュエータであってもよい。
【0021】
また、支持フレーム21には、出没部材13が突出方向に向って移動して所定の突出状態となったときに、出没部材13の他端13bに当接して突出方向への移動を規制するための係止部材11が設けられている。
【0022】
昇降路の周囲の所定の部位には、外方に突出した状態の出没部材13を上面で支持する支持部材9が設けられている。支持部材9は、ケージ5を所定の格納棚7に対して位置決めするような高さに設けられている。すなわち、所定の格納棚7とケージ5との間でパレット2の移載が可能となるように支持部材9の設置高さが設定されている。
【0023】
エレベータ式駐車装置10は更に、ワイヤ4の端部(これ例では下端)に連結された端板18と、端板18とケージ5との間に挟持されケージ5を支持するバネ部材19とを備える。ワイヤ4はケージ5を上下動自在に貫通している。本実施形態におけるバネ部材19は、圧縮バネである。
このように、ワイヤ4はバネ部材19を介してケージ5を吊り下げているので、ケージ5が吊り下げられた状態ではバネ部材19は圧縮された状態となる。ここで、このときの端板18とケージ5下面との距離(バネ部材19の長さ)をaとする。
【0024】
上記の如き構成されたエレベータ式駐車装置10において、車両1を所定の格納棚7に格納するとき、以下の動作により、ケージ5を格納棚7に対して位置決めする。
まず、ケージ支持装置12の出没部材13が支持部材9よりも高い位置となるようにケージ5を昇降させる。この状態では、ケージ5の高さは格納棚7よりも高くなる。
次に、駆動部14により出没部材13を動作させ、出没部材13を突出状態とする。次に、ケージ5を下降させ、出没部材13の一端13aを支持部材9の上に載せる。図2はこのときの状態を示している。
【0025】
これにより、ケージ5を所定の格納棚7に対して正確に位置決めすることができる。また、出没部材13の一端13aが支持部材9上に載るときに、ケージ5に設けられた係止部材11により出没部材13の他端13bが係止されるので、一端13aに作用するケージ5、パレット2、車両1等の重量を出没部材13の支持ピン13c及び係止部材11で支持することができる。
なお、上記の位置決め動作時における、ケージ5の昇降動作およびケージ支持装置12の動作は、制御装置28によって制御される。
【0026】
また、エレベータ式駐車装置10は、車両1をケージ5から格納棚7に移載する際のケージ5の浮き上がりを防止するため、以下の動作を行なう。
ケージ支持装置12が支持部材9の上に載った後、引き続きワイヤ4を巻き戻して、端板18を降下させ、車両1を格納棚7に移載したときにケージ5が浮き上がらない程度に、収縮していたバネ部材19を伸長させる。この状態のケージ5下面と端板18との距離をbとする。なお、図1の状態ではケージ5、車両1等の荷重がバネ部材19に作用していたため、b>aである。
上述したように、特許文献1のエレベータ式駐車装置50では、この距離bとなる端板18の位置を支持確認用センサー20で検出していたが、本発明では、駆動モータ26のトルク値に基づいて上記の距離bを判断する。
【0027】
ケージ5下面と端板18との距離(バネ部材19の長さ)と、バネ部材19に作用する荷重とは一対一で対応し、バネ部材19に作用する荷重はワイヤ4の張力に等しく、カウンターウエイト25から受けるトルクから全ワイヤ4の張力によるトルクを差し引いた分が、ワイヤ駆動機構24に作用するトルクであるから、駆動モータ26のトルク値を見ることにより端板18の位置を間接的に知ることができる。このトルク値は、モータドライバ27が駆動モータ26に与える駆動電流値から検出することができる。
したがって、上記の端板18の位置(距離b)に対応する駆動モータ26のトルク値を予め調べておき、そのトルク値となったときに駆動モータ26を停止させれば、ケージ5下面と端板18との距離がbとなったところで、端板18の降下を停止させることができる。
【0028】
上述したケージ5の浮き上がりを防止するための制御は、上記の制御装置28によって行われる。すなわち、制御装置28は、モータドライバ27を制御してケージ5を所定の格納棚7に対して位置決めし、ケージ支持装置12が支持部材9の上に載った後、駆動モータ26のトルク値を検出しながら、モータドライバ27を制御することにより端板18を降下させ、トルク値が、端板18の所定位置に対応する所定の値となったら、駆動モータ26を停止させる。
【0029】
上記のエレベータ式駐車装置10によれば、端板18の位置と駆動モータ26のトルク値とを対応させておき、ケージ支持装置12が支持部材9の上に載った後、駆動モータ26のトルク値を検出しながら端板18を降下させ、駆動モータ26のトルク値が、端板18の所定位置に対応する所定の値となったら、駆動モータ26を停止させるので、ハード的構成の検出手段を用いずに端板18を所定の位置で正確に停止させることができる。しがたって、特許文献1のエレベータ式駐車装置50に比べて、支持確認センサー20やこれを取り付けるための構造部品が不要である分、部品点数を削減でき、設置スペースも不要となる。また、ソフト的に端板18の位置を検出するので、状態検出に時間が掛からずリアルタイムで検出することができる。
【0030】
また、駆動モータ26を停止させる上記の所定のトルク値を、車両1がケージ5から格納棚7に移載されたときにケージ支持装置12が支持部材9から浮き上がらないように、設定することにより、車両1を移載する時のケージ5の浮き上がりを確実に防止することができる。
【0031】
図1及び図2において、エレベータ式駐車装置10は更に、格納棚7に設けられたパレット係止装置15と、ケージ5に取り付けられた係止解除装置22とを備えている。
パレット係止装置15は、水平に付勢された係止棒15aと、係止棒15aの先端に枢着されケージ5上のパレット2端面を係止する係止ローラ15bと、係止棒15aの下方に取り付けられた解除ローラ15cとからなる。係止棒15aは圧縮バネ15dで係止位置、すなわち水平位置に付勢されている。
【0032】
係止解除装置22は、ケージ5の外方に突出する位置とケージ5側に退避する位置との間を移動可能に設けられた係止解除部材16と、係止解除部材16を動作させるシリンダ17とを有する。係止解除部材16は、水平外方にシフトして解除ローラ15cと係合し、この解除ローラ15cと共に係止ローラ15bを押し下げて係止ローラ15bの係止を外すようになっている。
【0033】
上記の構成により、係止棒15aの先端に枢着された係止ローラ15bによりパレット2の端面を係止するので、係止解除装置22により一旦この係止ローラ15bとパレット2端面との係止が外れると、係止ローラ15bは図2に示すようにパレット2の下面に接触しながら係止方向(上向き)に常にバネ等で付勢されており、パレット2の横移動が完了すると自動的に係止位置(水平)に戻ってパレット2の端面を係止する。従って、一旦係止ローラ15bの係止を外した後は、係止解除装置22をいつでも復帰させることができ、パレット2の大部分が横行した後、ケージ5を下降させることにより、駐車装置全体のサイクルタイムを更に短縮することができる。
【0034】
なお、上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態にかかるエレベータ式駐車装置の部分構成図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】特許文献1のエレベータ式駐車装置の部分構成図である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【符号の説明】
【0036】
1 車両
2 パレット
4 ワイヤ
5 ケージ
7 格納棚
9 支持部材
10 エレベータ式駐車装置
11 係止部材
12 ケージ支持装置
13 出没部材
13a 一端
13b 他端
14 駆動部
15 パレット係止装置
16 係止解除部材
17 シリンダ
18 端板
19 バネ部材
21 支持フレーム
22 係止解除装置
23 シーブ
24 ワイヤ駆動機構
25 カウンターウエイト
26 駆動モータ
27 モータドライバ
28 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤで吊り下げられ車両を載せて昇降するケージと、該ケージの昇降路に沿って上下方向に配置された複数の格納棚とを有し、前記ケージと前記格納棚との間で車両の受渡しを行なうエレベータ式駐車装置において、
前記ケージに取り付けられたケージ支持装置を備え、該ケージ支持装置は、前記ケージから外方に突出する位置と前記ケージ側に退避する位置との間を移動可能に設けられた出没部材と、該出没部材を動作させる駆動部とを有し、
前記昇降路の周囲の所定の部位には、外方に突出した状態の前記出没部材を上面で支持する支持部材が設けられており、該支持部材の設置位置は、前記ケージが所定の格納棚との間で車両の移載を行なうことが可能な高さに位置決めされるように設定されており、
さらに、前記ワイヤの端部に連結された端板と、該端板と前記ケージとの間に挟持され前記ケージを支持するバネ部材と、前記ワイヤの巻取り及び巻戻しを行なうワイヤ駆動機構と、該ワイヤ駆動機構を駆動するための駆動モータと、該駆動モータに電力を供給するモータドライバと、該モータドライバを制御する制御装置とを備え、
該制御装置は、前記モータドライバを制御して前記ケージを所定の格納棚に対して位置決めし、前記ケージ支持装置が前記支持部材の上に載った後、前記駆動モータのトルク値を検出しながら、前記モータドライバを制御することにより前記端板を降下させ、前記トルク値が、前記端板の所定位置に対応する所定の値となったら、前記駆動モータを停止させる、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置。
【請求項2】
前記所定の値は、車両が前記ケージから前記格納棚に移載されたときに、前記ケージ支持装置が前記支持部材から浮き上がらないように設定されている請求項1記載のエレベータ式駐車装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−256998(P2009−256998A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108750(P2008−108750)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)