説明

エレベータ

【課題】メンテナンス作業を終えたときに換気扇を自動的に作動させるエレベータを提供することである。
【解決手段】通常モードと点検モードとの間で動作モードを切り替えることが可能なエレベータ10であって、エレベータ10の乗りかご20内に設けられる換気扇21と、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わったときに、換気扇21を自動的に作動させる換気扇制御部246と、を備え、換気扇制御部246は、動作モードが通常モードから点検モードへと切り替わったときに、換気扇21を自動的に停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータに係り、特に、乗りかご内に換気扇部を有するエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、商業施設等の様々な場所において、エレベータが設置されている。そして、乗りかご内の環境を快適にするために、種々の対策が講じられている。例えば、乗りかご内に換気扇を設置して、夏場等に当該換気扇を作動させることで乗りかご内の温度等を適切にしている。
【0003】
本発明に関連する技術として、特許文献1には、かごに設置されたかご内環境を感知するかご内環境感知手段と、かごに設置されたファンの運転を制御するファン運転制御手段とを備えたエレベータ用かご内ファンの自動制御装置が開示されている。そして、かご内環境感知手段によりえられた環境データと遠隔監視センター内に設置された記憶手段に予め記憶されているかご運転データ等とに基づいてかご内環境最適条件を設定するかご内環境最適条件設定手段を備えることが開示されている。さらに、このかご内環境最適条件設定手段によってえられたかご内環境最適条件に基づいてファンの運転を指令するファン運転指令手段を備えることが開示されている。また、ファン運転指令手段からの指令によりファン運転制御手段を作動させるようにしたことが述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−20060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、エレベータを長期間使用するためには、定期的にエレベータの各種機器等をメンテナンスする必要がある。例えば、当該メンテナンス作業を行なう場合において、乗りかご内の換気扇を、換気扇作動/停止切替スイッチを用いて手動で一旦停止させた後に当該換気扇等を点検することがある。そして、当該メンテナンス作業を終えた後に、当該換気扇を、当該スイッチを用いて手動で再び作動させる必要があるが、このとき、再び当該換気扇を作動させることを忘れたままエレベータの通常運転を再開させてしまうことがある。
【0006】
本発明の目的は、メンテナンス作業を終えたときに換気扇を自動的に作動させるエレベータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るエレベータは、通常モードと点検モードとの間で動作モードを切り替えることが可能なエレベータであって、前記エレベータの乗りかご内に設けられる換気扇部と、前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わったときに、前記換気扇部を自動的に作動させる換気扇制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇制御部は、前記動作モードが前記通常モードから前記点検モードへと切り替わったときに、前記換気扇部を自動的に停止させることが好ましい。
【0009】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇制御部は、前記動作モードが前記通常モードのときは、前記乗りかご内の温度及び湿度の少なくともいずれか一方に応じて、前記換気扇部の動作を制御することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記乗りかご内に設けられる空調装置をさらに備え、前記換気扇制御部は、前記換気扇部の動作とともに、前記空調装置の動作も制御することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇制御部は、前記温度及び湿度を記録することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇制御部は、前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わった後の所定の期間内は、前記温度及び湿度を記録しないことが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇制御部は、前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わった後に、設定温度より緩和された温度である緩和温度で前記空調装置を動作させることが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇制御部は、前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わったときに前記設定温度を前記緩和温度に変更して前記空調装置を動作させ、その後所定の期間が経過したときに前記緩和温度から前記設定温度に再び変更して前記空調装置を動作させることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るエレベータにおいて、前記換気扇部を手動で作動/停止するスイッチ部をさらに備え、前記換気扇制御部は、前記動作モードが前記通常モードのときに前記スイッチ部の操作を禁止し、前記動作モードが前記点検モードのときに前記スイッチ部の操作を許可することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
上記構成によれば、エレベータの動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わったときに、換気扇部を自動的に作動させる換気扇制御部を有している。これにより、メンテナンス作業を終えたときに換気扇部を自動的に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る実施の形態において、エレベータを示す図である。
【図2】本発明に係る実施の形態において、かご操作盤の構成及び換気扇制御部の各要素の詳細に示し、換気扇制御部と換気扇と空調装置と温度/湿度センサとの接続関係を示す図である。
【図3】本発明に係る実施の形態において、メンテナンス作業を終えたときに換気扇を自動的に作動させる手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。また、以下では、乗りかご内には換気扇と空調装置とが取り付けられているものとして説明するが、必ずしも2つとも取り付けられている必要はなく、例えば、換気扇が取り付けられ、空調装置が取り付けられない乗りかごであってもよい。
【0019】
また、以下では、全ての図面において、同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0020】
図1は、エレベータ10を示す図である。エレベータ10は、主ロープ12と、釣合錘14と、巻上機16と、エレベータ制御盤18と、乗りかご20と、乗場扉28と、昇降路30とを有する。また、エレベータ10は、乗りかご20を各階27の間を昇降させることで乗客を移動させる。
【0021】
主ロープ12は、乗りかご20を吊るすためのロープであり、巻上機16に巻き掛けられている。そして、主ロープ12の一方端は乗りかご20に接続され、他方端は釣合錘14が接続されている。
【0022】
釣合錘14は、主ロープ12の他方端に接続され、主ロープ12の一方端に接続される乗りかご20との間でバランスを取るために必要な重量が設定される。
【0023】
巻上機16は、エレベータ制御盤18の制御によって、巻き掛けられた主ロープ12を駆動させることで乗りかご20を昇降させるための装置である。また、巻上機16は、機械室8に配置されている。
【0024】
エレベータ制御盤18は、乗りかご20の昇降速度や運行管理等を含んだエレベータ10全体の運行に関する制御を行う装置である。また、エレベータ制御盤18は、動作モードが通常モードのときは、通常通りの運行制御を行う。そして、エレベータ制御盤18は、動作モードが点検モードのときは、保守点検のための運行制御を行い、例えば、乗りかご20を最寄階に停止させて乗客を降車させた後にそれ以降、乗場からの呼びを受け付けない状態とする。なお、エレベータ制御盤18は、機械室8に配置されている。
【0025】
乗りかご20は、エレベータ制御盤18の制御によって、巻上機16が作動すると昇降路30内を昇降し、乗客を乗せるための構造物である。また、乗りかご20は、換気扇21と、空調装置22と、温度/湿度センサ23と、かご操作盤24と、乗りかご扉26とを含む。
【0026】
換気扇21は、換気扇制御部246の制御によって作動/停止するファンである。また、換気扇21は、乗りかご20内の天井部付近において、乗客に対して好適に送風することが可能となる位置に取り付けられる。
【0027】
空調装置22は、換気扇制御部246の制御によって作動/停止するファンである。また、空調装置22は、乗りかご20内の天井部付近において、乗りかご20内の空調を行うために好適な位置に取り付けられる。
【0028】
温度/湿度センサ23は、乗りかご20内に取り付けられ、乗りかご20内の温度、あるいは乗りかご20内の湿度を検知して、その検知結果を換気扇制御部246に伝送する機能を有している。
【0029】
図2は、かご操作盤24の構成及び換気扇制御部246の各要素の詳細に示し、換気扇制御部246と換気扇21と空調装置22と温度/湿度センサ23との接続関係を示す図である。かご操作盤24は、行先階設定釦242と、操作盤BOX244と、換気扇制御部246とを有する。行先階設定釦242は、乗りかご20内に乗り込んだ乗客が行先階を選択して設定するための押釦である。
【0030】
操作盤BOX244は、動作モード切替スイッチ244aと、換気扇手動スイッチ244bと、空調装置手動スイッチ244cとを有する。動作モード切替スイッチ244aは、エレベータ10の動作モードを通常モード/点検モードのいずれかに切り替えるためのスイッチである。ここで、通常モードは、エレベータ10が通常通りの運行を行う動作モードである。点検モードは、エレベータ10が保守点検のために予め設定された動作モードである。換気扇手動スイッチ244bは、換気扇21を作動(ON)/停止(OFF)のいずれかに切り替えるためのスイッチである。空調装置手動スイッチ244cは、空調装置22を作動(ON)/停止(OFF)のいずれかに切り替えるためのスイッチである。
【0031】
換気扇制御部246は、モード判断処理部246aと、自動切替処理部246bと、換気扇制御処理部246cと、空調装置制御処理部246dと、温度/湿度記録処理部246eと、手動切替許可/禁止処理部246fと、を有する。
【0032】
モード判断処理部246aは、動作モード切替スイッチ244aによって切り替えられた動作モードが点検モードあるいは通常モードのいずれであるかを判断する機能を有する。
【0033】
自動切替処理部246bは、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わった時に、換気扇21及び空調装置22を自動的に作動させる機能を有する。また、自動切替処理部246bは、動作モードが通常モードから点検モードへと切り替わった時に、換気扇21及び空調装置22を自動的に停止させる機能を有する。
【0034】
換気扇制御処理部246cは、動作モードが通常モードのときに、温度/湿度センサ23から伝送される乗りかご20内の温度及び湿度に基づいて、換気扇21の作動(ON)/停止(OFF)制御や風量制御を行う機能を有する。
【0035】
空調装置制御処理部246dは、動作モードが通常モードのときに、温度/湿度センサ23から伝送される乗りかご20内の温度及び湿度に基づいて、空調装置22の作動(ON)/停止(OFF)制御や風量制御を行う機能を有する。そして、空調装置制御処理部246dは、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わった後に、空調装置22に設定された設定温度より緩和された温度である緩和温度で空調装置22を動作させ、その後所定の期間が経過したときに当該緩和温度から当該設定温度に再び変更して空調装置22を動作させる機能を有する。
【0036】
温度/湿度記録処理部246eは、温度/湿度センサ23から伝送される温度及び湿度を記録する機能を有する。ここで、温度/湿度記録処理部246eは、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わった後の所定の期間内は、当該温度及び湿度の記録を停止し、その後は再び当該温度及び湿度の記録を再開する。
【0037】
手動切替許可/禁止処理部246fは、動作モードが通常モードのときに換気扇手動スイッチ244b及び空調装置手動スイッチ244cの操作を禁止し、動作モードが点検モードのときに換気扇手動スイッチ244b及び空調装置手動スイッチ244cの操作を許可する機能を有する。
【0038】
乗りかご扉26は、乗りかご20に設けられる扉であり、乗りかご20が各階27に着床した際に、当該着床階27の乗場扉28とともに開く。これにより、乗客が乗りかご20に対して乗り降りすることができる。
【0039】
乗場扉28は、各階27の乗場に設けられる扉であり、乗りかご20が着床した際に、乗りかご扉26とともに開く。これにより、乗客が乗りかご20に対して乗り降りすることができる。
【0040】
上記構成のエレベータ10の作用について、図1〜図3を用いて説明する。図3は、エレベータ10において、メンテナンス作業を終えたときに換気扇21及び空調装置22を自動的に作動させる手順を示すフローチャートである。なお、エレベータ10の動作モードのデフォルト設定は、通常モードであり、また、換気扇手動スイッチ244b及び空調装置手動スイッチ244cの操作状態についてのデフォルト設定は、禁止状態とされている。
【0041】
通常モードにおいて、換気扇制御部246は、換気扇21及び空調装置22の動作を制御する(S10)。具体的には、換気扇制御部246は、温度/湿度センサ23から伝送される乗りかご20内の温度及び湿度に基づいて、換気扇21及び空調装置22の作動(ON)/停止(OFF)制御や風量制御等を行う。例えば、空調装置22が冷房運転を行っており、空調装置22の設定温度が25℃で設定されている場合に、例えば、乗りかご20内の温度が28℃のときは、風量を強め、当該乗りかご20内の温度が24℃のときは、風量を弱めるといった制御を行う。この工程は、換気扇制御部246の換気扇制御処理部246c及び空調装置制御処理部246dの機能によって実行される。
【0042】
そして、換気扇制御部246は、温度/湿度センサ23から伝送される温度及び湿度を記録する(S12)。具体的には、乗りかご20内の温度/湿度と各時刻とを関係づけて図示しない記録部に記録する。この工程は、換気扇制御部246の温度/湿度記録処理部246eの機能によって実行される。これにより、換気扇21や空調装置22に不具合等が発生した場合に、当該記録部に記録された温度及び湿度情報に基づいて、故障時間帯等を解析することができる。
【0043】
また、換気扇制御部246は、保守作業員によるメンテナンス作業が開始されるかどうか、換言すれば、動作モードが通常モードから点検モードへと切り替わったか否かを判断する(S14)。この工程は、換気扇制御部246のモード判断処理部246aの機能によって実行される。S14の工程において、動作モードが通常モードのままであると判断されれば、再びS14へと戻る。
【0044】
S14の工程において、動作モードが通常モードから点検モードへと切り替わったと判断されれば、換気扇21及び空調装置22を自動的に停止する(S16)。この工程は、換気扇制御部246の自動切替処理部246bの機能によって実行される。これにより、保守作業員がメンテナンス作業を開始するときに、保守作業員が換気扇21及び空調装置22を停止することを忘れてしまうことを防止することができる。
【0045】
そして、換気扇手動スイッチ244b及び空調装置手動スイッチ244cの操作を許可する(S18)。この工程は、換気扇制御部246の手動切替許可/禁止処理部246fの機能によって実行される。これにより、メンテナンス作業中に、必要に応じて保守作業員が手動で換気扇21あるいは空調装置22の作動/停止を切り替えることができる。
【0046】
また、温度/湿度センサ23から伝送される温度及び湿度の記録を停止する(S20)。この工程は、温度/湿度記録処理部246eの機能によって実行される。これにより、上記換気扇21や空調装置22に不具合等が発生した際の解析において、メンテナンス作業中の換気扇21及び空調装置22の停止による温度上昇を誤って異常と解析してしまうことを防止することができる。
【0047】
次に、換気扇制御部246は、保守作業員によるメンテナンス作業が終了したかどうか、換言すれば、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わったか否かを判断する(S22)。この工程は、換気扇制御部246のモード判断処理部246aの機能によって実行される。S22の工程において、動作モードが点検モードのままであると判断されれば、再びS22へと戻る。
【0048】
S22の工程において、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わったと判断されれば、換気扇21及び空調装置22を自動的に作動する(S24)。この工程は、換気扇制御部246の自動切替処理部246bの機能によって実行される。これにより、保守作業員のメンテナンス作業が終了したときに、保守作業員が換気扇21及び空調装置22の作動を再開させることを忘れてしまうことを防止することができる。
【0049】
そして、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わった後の所定の期間内に空調装置22に設定された設定温度より緩和された温度である緩和温度で空調装置22を動作させ、その後所定の期間が経過したときに当該緩和温度から当該設定温度に再び変更して空調装置22を動作させる(S26)。具体的には、例えば、空調装置22の設定温度が25℃の場合において、メンテナンス作業中の空調装置22の停止等によって、例えば、乗りかご20内の温度が32℃まで上昇している場合に、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わった後の30分間は、当該設定温度25℃よりも緩和された温度である緩和温度28℃で動作させる。そして、30分間経過させた後は、再び当該設定温度25℃で空調装置22を動作させる。この工程は、換気扇制御部246の空調装置制御処理部246dの機能によって実行される。これにより、メンテナンス作業中の換気扇21及び空調装置22の停止による温度上昇と、空調装置22の設定温度との差が大きくなった場合、空調装置22に過度の負荷がかかってしまうことを防止することができる。
【0050】
また、温度/湿度記録処理部246eは、動作モードが点検モードから通常モードへと切り替わった後の所定の期間内は、当該温度及び湿度の記録を停止し、その後記録を再開する(S28)。この工程は、温度/湿度記録処理部246eの機能によって実行される。これにより、上記換気扇21や空調装置22に不具合等が発生した際の解析において、メンテナンス作業中の換気扇21及び空調装置22の停止による温度上昇を誤って異常と解析してしまうことを防止することができる。
【0051】
そして、換気扇手動スイッチ244b及び空調装置手動スイッチ244cの操作を禁止する(S30)。この工程は、換気扇制御部246の手動切替許可/禁止処理部246fの機能によって実行される。これにより、通常モードの運転中に誤って換気扇21あるいは空調装置22の作動/停止を切り替えてしまうことを防止することができる。S30の工程の後は、リターン処理へと進む。
【0052】
上記のように、エレベータ10によれば、保守作業員が乗りかご20内をメンテナンスする場合に、動作モードを通常モードから点検モードへと切り替えたことに連動して換気扇21及び空調装置22を自動的に停止することができる。そして、その後、再び動作モードを点検モードから通常モードへと切り替えたことに連動して、換気扇21及び空調装置22を自動的に作動することができる。これにより、保守作業員がメンテナンスする際に換気扇21及び空調装置22の停止あるいは作動することを忘れてしまうことを防止することができる。
【符号の説明】
【0053】
8 機械室、10 エレベータ、12 主ロープ、14 釣合錘、16 巻上機、18エレベータ制御盤、21 換気扇、22 空調装置、23 湿度センサ、24 かご操作盤、26 乗りかご扉、27 着床階、28 乗場扉、30 昇降路、242 行先階設定釦、244 操作盤BOX、244a 動作モード切替スイッチ、244b 換気扇手動スイッチ、244c 空調装置手動スイッチ、246 換気扇制御部、246a モード判断処理部、246b 自動切替処理部、246c 換気扇制御処理部、246d 空調装置制御処理部、246e 温度/湿度記録処理部、246f 手動切替許可/禁止処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常モードと点検モードとの間で動作モードを切り替えることが可能なエレベータであって、
前記エレベータの乗りかご内に設けられる換気扇部と、
前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わったときに、前記換気扇部を自動的に作動させる換気扇制御部と、
を備えることを特徴とするエレベータ。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇制御部は、
前記動作モードが前記通常モードから前記点検モードへと切り替わったときに、前記換気扇部を自動的に停止させることを特徴とするエレベータ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇制御部は、
前記動作モードが前記通常モードのときは、前記乗りかご内の温度及び湿度の少なくともいずれか一方に応じて、前記換気扇部の動作を制御することを特徴とするエレベータ。
【請求項4】
請求項3に記載のエレベータにおいて、
前記乗りかご内に設けられる空調装置をさらに備え、
前記換気扇制御部は、
前記換気扇部の動作とともに、前記空調装置の動作も制御することを特徴とするエレベータ。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇制御部は、
前記温度及び湿度を記録することを特徴とするエレベータ。
【請求項6】
請求項5に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇制御部は、
前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わった後の所定の期間内は、前記温度及び湿度を記録しないことを特徴とするエレベータ。
【請求項7】
請求項4に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇制御部は、
前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わった後に、設定温度より緩和された温度である緩和温度で前記空調装置を動作させることを特徴とするエレベータ。
【請求項8】
請求項7に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇制御部は、
前記動作モードが前記点検モードから前記通常モードへと切り替わったときに前記設定温度を前記緩和温度に変更して前記空調装置を動作させ、その後所定の期間が経過したときに前記緩和温度から前記設定温度に再び変更して前記空調装置を動作させることを特徴とするエレベータ。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1に記載のエレベータにおいて、
前記換気扇部を手動で作動/停止するスイッチ部をさらに備え、
前記換気扇制御部は、
前記動作モードが前記通常モードのときに前記スイッチ部の操作を禁止し、
前記動作モードが前記点検モードのときに前記スイッチ部の操作を許可することを特徴とするエレベータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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