説明

エンジンのベンチテストユニット上における内燃機関の連続的制御方法およびシステム

本発明は、エンジンの作動装置に連結された少なくとも1つのアクチュエータと、プログラム可能な論理FPGA構成要素を備えた電子カード(3)と、エンジンサイクルに従って前記カードを同期させる手段(9,10)と、中央処理ユニット(CPU)とを備えた内燃機関(2)の連続的な運転方法に関する。本発明は、位相および持続時間に関してパラメータ化が可能で、互いに独立し、一つの気筒に関連付けられ、各気筒のエンジンサイクルの角度基準点によって同期がとられた複数のアクチュエータ制御パルスを前記構成要素によって発生させることと、前記パルスのパラメータを決定すると共に、該パラメータのパルスを前記マイクロコンピュータの前記CPUに搭載されている計算プログラムによって、各物理的出力に割り当てることと、少なくとも1つの前記制御パルスに対応した前記カードの論理出力信号によって、少なくとも1つの前記アクチュエータを制御することと、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード当たり4つの気筒まで拡張されるディストリビューションに従い、また中央ユニットのリアルタイム動作を相当程度軽減する完全な自律エンジン制御の原理に従って、2ストローク、4ストローク、ガソリン(モノスパークおよびマルチスパーク)、ディーゼル(モノ噴射およびマルチ噴射)を問わず、あらゆる種類の内燃機関を運転することができる、タイマーPCIと呼ばれる電子カードを備えた方法および関連したシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンの運転は、公衆向けの市販コンピュータであって、その使用がコンピュータのマイクロコントローラ内部での集中的なリアルタイム管理の原則に従って自動車製造者が規定したエンジンの運転範囲に限定されたコンピュータの使用によるか、あるいは、自動車部品製造者がエンジンのあらゆる制御方法を開発するために使用する、研究開発用の特殊なエンジン試験用ベンチの制御装置であって、その使用がシステムの中央ユニット内部の集中的なリアルタイムの管理原則に従ってある型の自動車に限定された制御装置の使用によって行われてきた。
【0003】
他方、本発明によるシステムおよび方法は、自動車製造者および/または関連する自動車部品製造者から独立して、いかなる種類のエンジンをも運転する手段を提供すると共に、一方ではPCと互換性のあるマクロコンピュータの能力強化に基づき、他方では中央ユニットのリアルタイム動作を軽減する完全な自律運転の原理に基づいた、エンジンの制御方法のあらゆる開発見通しに対応できる運転手段を提供するという利点を有している。
【発明の開示】
【0004】
こうして、本発明は、エンジンの作動装置に連結された少なくとも1つのアクチュエータと、プログラム可能な論理FPGA構成要素を備えた電子カードと、エンジンサイクルに従って前記カードを同期させる手段と、中央処理ユニット(CPU)とを備えた内燃機関の運転方法に関する。本発明は、位相および持続時間に関してパラメータ化が可能で、互いに独立し、一つの気筒に関連付けられ、各気筒のエンジンサイクルの角度基準点によって同期がとられた複数のアクチュエータ制御パルスを前記構成要素によって発生させることと、前記パルスのパラメータを決定すると共に、該パラメータのパルスを前記マイクロコンピュータの前記CPUに搭載されている計算プログラムによって、各物理的出力に割り当てることと、少なくとも1つの前記制御パルスに対応した前記カードの論理出力信号によって、少なくとも1つの前記アクチュエータを制御することと、を有している。
【0005】
前記パルスは角度コード化の周波数に対応した周波数で発生され、前記マイクロコンピュータの前記CPUは、より低い周波数で前記パラメータを決定することができる。
【0006】
同期は、2ストロークエンジンの場合、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサ、4ストロークエンジンの場合、カムシャフトセンサ、ならびに、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサ、によっておこなうことができる。
【0007】
本発明はまた、エンジンの作動装置に連結された少なくとも1つのアクチュエータと、プログラム可能な論理FPGA構成要素を備えた電子カードと、エンジンサイクルに従って該カードを同期させる手段と、産業用マイクロコンピュータと、を有する内燃機関の運転システムに関する。
【0008】
本システムにおいて、前記構成要素は、各気筒のエンジンサイクルの角度基準点を発生させるため、および、位相および持続時間に関してパラメータ化が可能で、互いに独立し、一つの気筒に関連付けられた複数のアクチュエータ制御パルスを発生させるための、プログラム化された手段を有し、前記マクロコンピュータの前記CPUは、前記パルスの前記パラメータを決定する手段を有し、少なくとも1つの制御パルスに対応した前記カードの出力信号によって、少なくとも1つの前記アクチュエータを制御する手段を有している。
【0009】
前記の同期手段は、2ストロークエンジンの場合は、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサ、4ストロークエンジンの場合は、カムシャフトセンサと、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサと、を備えることができる。
【0010】
上記アクチュエータは、噴射ノズル、スパークプラグ、電磁弁制御、レーザーカメラ撮影のいずれかとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のその他の特徴および利点については、非限定的な例によって示された実施態様に関する以降の説明を、添付図面を参照しながら読むことによって明らかとなろう。
【0012】
図1に、タイマーPCIタイプの電子カード3を備えたPCタイプのコンピュータ1によって作動するエンジン2を示す。このシステムは角度コード化システム9の信号と同期している。コード化システムは、記号「°V」がクランク角度を示すことを認識して、1°V,1/2°V,1/5°V,または1/10°Vに等しい分解能の「回転信号」情報および「角度信号」情報を送信する角度コーダでもよいし、「58X」タイプのビークルターゲット、すなわちクランク角度6°の分解能を備えた60の歯(連続した2つの歯が欠けている。)を持ち、エンジン2のクランクシャフトに固定されたビークルターゲットでもよい。カムシャフトに連結された第2の同期センサ10は、2回の回転で1回の燃焼サイクルとなる4ストロークエンジンでの基準気筒(通常はNo.1の気筒)の回転を認識することができる。参照番号12は、角度コード化信号の調整および形成ブロックを表している。
【0013】
タイマーPCIカードは、PCと互換性のあるマイクロコンピュータ用PCIバスの標準フォーマットのものである。このカードは、専用のパワーインターフェースを経由してアクチュエータ制御パルス(たとえば図1における燃料噴射ノズル7、スパークプラグ6)を発生させることを目的としている。パワーインターフェースの例としては、たとえばマルチコンダクタ13を介したスパーク発生器4、またはマルチコンダクタ8を介した噴射用パワーインターフェース11があり、これらはマルチコンダクタ5を経由して上記カードに接続されている。
【0014】
タイマーPCIカードは基本的に、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレー)タイプのプログラム可能な論理構成要素と、PCと互換性のあるマイクロコンピュータ用のPCIバスとのインターフェースを形成する構成要素と、入力/出力の電気的絶縁をとる回路と、必要な電源供給を行なう回路と、によって構成されている。
【0015】
FPGA構成要素はタイマーPCIカードによって提供される全ての機能を含んでいる。これらの機能は、VHDL言語(超高速集積回路「VHSIC」用のハードウェア記述言語)で記述されている。
【0016】
これらの機能の構成によって、2ストロークまたは4ストロークの最大4気筒のディーゼルエンジンまたはガソリンエンジンの場合、エンジンサイクルごとに気筒当たり最大8つの制御パルスを発生させることが可能である。
【0017】
この機能構成は、一部が角度コーダや58Xビークルターゲットなどのエンジンクランクシャフトの角度コード化システムから、また一部が任意のタイプのカムシャフトセンサAACから来る複合した4つの同期論理入力を考慮したものである。
【0018】
この機能構成によって、制御パルス(気筒当たり4つの出力)発生用の、電気的に絶縁(マスデカップリング)された16の複合論理出力を制御することも可能となる。各制御パルスは、位相および持続時間によってエンジンサイクルごとにパラメータ化されている。この位相は常に、選定された角度精度(1°V,1/2°V,1/5°V,または1/10°V)に従ってクランク角度で表現される。また持続時間は、選定された角度精度(1°V,1/2°V,1/5°V,または1/10°V)、またはマイクロ秒(μs)で表された選定された時間精度で表現される。
【0019】
本発明の目的は、PCと互換性のある産業用マイクロコンピュータのCPUのリアルタイム動作を軽減しながら、エンジンの連続運転を保証するタイマーPCIカードの作動原理にある。
【0020】
各気筒には、4気筒エンジンの気筒の作動順序が1/3/4/2であることを考慮して、「燃焼上死点PMH」と呼ばれる特定の基準が割り当てられている。8つの制御パルス(チャンネルまたは気筒当たり)は、それぞれの「燃焼」上死点PMHに対する位相および持続時間がプログラム可能である。
【0021】
図2には、選定された構成を図示したFPGA構成要素のブロック線図を示す。このブロック線図は、4つのまったく同一のサブアセンブリ(気筒1から気筒4まで)に分割されている。
【0022】
これらブロック線図のそれぞれは以下のものから成り立っている。
−考慮対象気筒に固有の上死点PMH(PMH1,PMH2,PMH3,PMH4)の発生(GEN−PMH)。ここで、
・E1:角度コーダの「角度信号」(1°V,1/2°V,1/5°V,または1/10°V)の入力。
・E2:カムシャフトセンサの信号AACの入力。
・E3:角度コーダの「回転信号」の入力。
・E4:58Xビークルターゲット(2つの歯が連続して欠けている60歯のリング)の信号の入力。
−考慮対象気筒に個別的に関係づけられた8つの独立パルスの発生(GEN1−4)。ここで、Fxyは、考慮対象気筒のエンジンサイクルの位相および継続時間で規定されたパルスの存在を特徴とする内部信号を表しており、x、yは1から8である。
−考慮対象気筒に個別的に関係づけられた4つの物理的出力の各々を確実に分配するための、上記8つのパルスの多重化(MULT)。Sxz:出力z(1−4)は、気筒xにおけるエンジンサイクル当たりの信号Fxyの組み合わせとすることができる。
【0023】
この分配はプログラミングによって柔軟性のある方法でおこなうことができ、また4つの物理的出力のいずれに対しても、任意の順序で0パルスから8パルスを割り当てることができる。
【0024】
ここでパルスと呼ばれているものは、アクチュエータ制御の基本的なプロトコルである。このパルスは2つのパラメータによって特徴付けられている。すなわち、一つは、考慮対象エンジンサイクルのアクチュエータ制御開始時または終了時の角度位置を指定する「位相」であり、もう一つは、上記「位相」をもとに、考慮対象エンジンサイクルのアクチュエータ制御を停止する時を指定する「持続時間」である。
【0025】
図3は、気筒1に対応した基準フレームPMH1に基づく信号F11,F12,F13,F14の組み合わせである信号S11の発生状況の一例を示したものである。
【0026】
基準フレームPMH1は、基準E2(AAC)およびE3(回転信号)から作られる。
【0027】
こうした構成の柔軟性を示す2つの例について以下に説明する。
【0028】
例1:従来型の4ストローク、4気筒ガソリンエンジンの作動
このエンジンは、4つの点火コイルと4つの噴射ノズルを制御して作動させる。これら8つのアクチュエータのそれぞれは、タイマーPCIカードの論理出力を必要とする。つまり、これら8つの論理出力のそれぞれは、位相と持続時間をパラメータ化することによって特徴付けられた基本的制御パルスが必要である。
【0029】
そこで、PCと互換性のあるマイクロコンピュータによるタイマーPCIカードの論理パラメータ化は、気筒当たり2つのパルスの発生と、これら2つのパルス各々の他の論理出力への割り当てと、からなっている。こうして、タイマーPCIカードになんらの実質的変更ももたらすことなく、考慮対象エンジンを作動させることができる。
【0030】
例2:多数回噴射(エンジンサイクル当たり8回の噴射)式のコモンレール4ストローク4気筒ディーゼルエンジンの作動。
【0031】
このエンジンは、4つの噴射ノズルを制御して作動させる。これら4つのアクチュエータのそれぞれはタイマーPCIカードの論理出力を必要とする。つまり、これら4つの論理出力のそれぞれは、位相と持続時間に関するパラメータ化によって特徴付けられた8つの基本的制御パルスのセットが必要である。
【0032】
このように、タイマーPCIカードの論理パラメータ化は、気筒当たり8つのパルスの発生と、これら8つのパルスを一つの論理出力への割り当てと、からなっている。こうしてタイマーPCIカードになんらの実質的変更をももたらすことなく、考慮対象エンジンを作動させることができる。
【0033】
市販車のエンジン制御を保証する自動車用コンピュータの作動原理を分析すると、エンジンのクランクシャフトの回転との正確な同期が要求されるアクチュエータの制御は、エンジン制御専用コンピュータのCPUによって行われている。
【0034】
多数回噴射(エンジンサイクル当たり8回の噴射)式のコモンレール4ストローク4気筒ディーゼルエンジンに関する例2について考えると、エンジン制御専用コンピュータのCPUは、以下のこと、すなわち、
−エンジンのクランクシャフトの角位置を検出できるビークルターゲットに基づき、エンジンサイクル当たり32のパルス(8パルス×4気筒)の作動を管理すること
−エンジンの作動状況に従って、エンジンサイクル当たり64の制御パラメータ(32パルスの位相と持続時間)を計算すること
を実施しなければならないことが分かる。
【0035】
このことは、自動車および自動車部品製造者の研究開発用エンジンテストベンチの、最新式のエンジン制御開発システムの作動原理を解析することによっても認められる。
【0036】
研究開発用エンジンテストベンチの分野におけるより進んだエンジン制御の必要性から出願人によって開発された作動システムを構成するタイマーPCIカードを備えたACEbox(登録商標)システムの開発の一環として、進化した技術に頼ることが決定された。ACEbox(登録商標)システムにおいて選択された原則は、1つまたは2つ以上のタイマーPCIカード(4つの気筒に対して1つのカード)を備えた、PCと互換性のある産業用マイクロコンピュータの使用に基づくものである。
【0037】
本発明の目的は以下の2つを区別することにある。すなわち、
−エンジンのクランクシャフトの回転との正確な同期が要求されるアクチュエータ制御パルスの管理(ここではタイマーPCIカードによって実施)。
−これらパルスの構成パラメータの計算(産業用マイクロコンピュータのCPUによって実施)。
【0038】
実際、エンジン制御計算のリアルタイム評価がより適切に、従ってより高速に行ない得ることを保証するために、産業用マイクロコンピュータのCPUをより高効率の別のCPUに取り替えることができるため、ACEbox(登録商標)システムの進展性が確保される。そして、このCPUには、アクチュエータ制御パルスのリアルタイムでの順序付けまたは同期に際して制約条件が存在しないため、ACEbox(登録商標)システムの進展性は一段と有効となる。
【0039】
アクチュエータ制御パルスの順序付けの保証という制約条件から産業用マイクロコンピュータのCPUを開放する原理について、図4のブロック線図で説明する。
【0040】
Aはプログラム「B」の停止タスクを示す。このAの目的は全ての事象「G」を考慮することにある。
【0041】
Bはアクチュエータ制御パルスの構成パラメータ(位相および持続時間)の評価プログラムを示す。このプログラムはまた、エンジンの全てのアクチュエータの、全ての他の構成パラメータの評価についても保証しなければならない。
【0042】
Cは、一方では4つの気筒の角度基準フレーム(PMH)のリアルタイム再生を、他方では同期事象「E」および「F」の相関によって事象「G」の発生をもたらす、タイマーPCIカードのプログラム可能なFPGA論理構成要素におけるVHDLプログラムの一部を示す。
【0043】
D1からD4は、4つの気筒に対するアクチュエータ制御パルスの角度同期を行なう、タイマーPCIカードのプログラム可能なFPGA論理構成要素の4つの同一部分を示す。
【0044】
Eは、角度コーダまたは58Xビークルターゲットなどの、エンジンのクランクシャフトの角度コード化システムから生じる事象を示す。
【0045】
Fは、4ストロークエンジン用カムシャフトの角度コード化による事象を示す(たとえばカムシャフトセンサAAC)。
【0046】
Gは、エンジンの制御パラメータ評価プログラムの同期事象を示す。一般的にこの事象の周波数は、エンジンの4つの気筒の「燃焼上死点PMH」の周波数、すなわちエンジンのクランクシャフトのちょうど半回転に等しい。この周波数は、58Xビークルターゲットに等しい周波数、すなわちちょうど6°Vとなることができる。
【0047】
Hは、タイマーPCIカードによって作動するアクチュエータ制御パルスの構成パラメータを示す。
【0048】
Iは、タイマーPCIカードを駆動する4×4TTL出力信号(図2のS11からS44まで)を示す。
【0049】
図4に示すブロック線図は、タイマーPCIカードと、産業用PCのCPUによるエンジン制御管理プログラムとの同期作動状態を明瞭に示している。
【0050】
以上説明したタイマーPCIカードにより、BCL1ループに従ったエンジンの正確かつ高速な作動が保証される。正確であるというのは、アクチュエータ制御パルスのパラメータの精度が0.1°Vおよび/または1μsの分解能に及ぶためである。高速であるというのは、エンジンサイクルを0.1°Vおよび/または1μsで切り分けているため、制御信号の応答時間を最小化することができるためである。
【0051】
タイマーPCIカードのアクチュエータ制御パルスの制御パラメータは、その周波数がBCL1ループの周波数の1800分の1になり得るBCL2ループに従って更新される(たとえば、BCL2ループは4気筒エンジンにおいて「燃焼上死点PMH」ごとに作動するが、BCL1ループは0.1°Vごとに作動する。)。
【0052】
本発明の目的は、制御パラメータの更新プログラムを内蔵しているBCL2ループをそれほど頻繁に使用する必要なく、エンジンがBCL1ループに従って連続的に作動することを保証し得るタイマーPCIカードの作動自律性にある。したがってBCL2ループを中断せざるをえないような極端なケースにおいても、エンジンアクチュエータは、最終の更新結果に対応したパラメータを常時制御しまた確認することなく、BCL1ループによって作動し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の作動状態を示す概略図である。
【図2】本発明による方法の構造および構成を示したものである。
【図3】信号の発生の一例を示したものである。
【図4】PCと互換性のある産業用マイクロコンピュータ内部のタイマーPCI電子カードの同時作動状態を示したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの作動装置に連結された少なくとも1つのアクチュエータと、プログラム可能な論理FPGA構成要素を備えた電子カードと、エンジンサイクルに従って前記カードを同期させる手段と、中央処理ユニット(CPU)とを備えた内燃機関の運転方法において、
位相および持続時間に関してパラメータ化が可能で、互いに独立し、一つの気筒に関連付けられ、各気筒のエンジンサイクルの角度基準点によって同期がとられた複数のアクチュエータ制御パルスを前記構成要素によって発生させることと、
前記パルスのパラメータを決定すると共に、該パラメータのパルスをマイクロコンピュータの前記CPUに搭載されている計算プログラムによって、各物理的出力に割り当てることと、
少なくとも1つの前記制御パルスに対応した前記カードの論理出力信号によって、少なくとも1つの前記アクチュエータを制御することと、
を有することを特徴とする、内燃機関の運転方法。
【請求項2】
前記パルスの発生は角度コード化の周波数に対応した周波数でなされ、
前記マイクロコンピュータの前記CPUは、より低い周波数で前記パラメータを決定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
2ストロークエンジンの場合、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサ、
4ストロークエンジンの場合、カムシャフトセンサ、ならびに、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサ、
によって同期がなされる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
エンジンの作動装置に連結された少なくとも1つのアクチュエータと、プログラム可能な論理FPGA構成要素を備えた電子カードと、エンジンサイクルに従って該カードを同期させる手段と、産業用マイクロコンピュータと、を有する内燃機関の運転システムにおいて、
前記構成要素は、各気筒のエンジンサイクルの角度基準点を発生させるため、および、位相および持続時間に関してパラメータ化が可能で、互いに独立し、一つの気筒に関連付けられた複数のアクチュエータ制御パルスを発生させるための、プログラム化された手段を有し、
前記マクロコンピュータの前記CPUは、前記パルスの前記パラメータを決定する手段を有し、
少なくとも1つの制御パルスに対応した前記カードの出力信号によって、少なくとも1つの前記アクチュエータを制御する手段を有している、
ことを特徴する、内燃機関の運転システム。
【請求項5】
前記の同期手段は、2ストロークエンジンの場合は、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサ、4ストロークエンジンの場合は、カムシャフトセンサと、角度コーダまたは58Xビークルターゲットの少なくともいずれかのセンサと、を備えている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記アクチュエータは、噴射ノズル、スパークプラグ、電磁弁制御、またはレーザーカメラ撮影のいずれかである、請求項4または5に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−536548(P2007−536548A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512285(P2007−512285)
【出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001173
【国際公開番号】WO2005/116605
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(591007826)イエフペ (261)
【Fターム(参考)】