説明

エンジン出力損失の補償

【課題】エンジン出力損失の補償を提供する。
【解決手段】エンジン内での燃料の送出に関連するパラメータを決定する方法および装置。本方法および装置は、燃料の送出に関連する初期パラメータ値を決定することと、燃料および燃料供給装置の加熱効果に基づいて、少なくとも1つの補償要因を決定することと、少なくとも1つの補償要因を初期パラメータ値に当てはめて、補償されたパラメータ値を導き出すこととを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、エンジンの出力損失状況を補償する方法および装置、より詳しくは、燃料温度の変化により生じた出力損失を補償する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の動作特性がパラメータの変化に応じて変化することは、随分前から知られている。たとえば、ある時間に渡る燃料温度の変化が、送り出される出力などのエンジン特性に影響を及ぼし得る。より具体的には、燃料温度の変化が補償されていない場合には、燃料温度が変化するにつれて、エンジン出力が低下し得ることが知られている。
【0003】
燃料温度の変化を補償するために数々の試みがなされてきた。一例として、サンドボルグ(Sandborg)らによる(特許文献1)では、検出された燃料温度およびエンジン速度に基づいて補償された燃料送出マップを計算する燃料送出温度補償システムおよび方法について記載している。
【0004】
Sandborgらにより開示された発明は、変化する燃料温度に関連する出力損失状況をかなり軽減するが、出力損失の問題は、単に燃料温度だけでなく、はるかにそれ以外のものによっても生じる。燃料温度の変化は、燃料の周囲温度と、高速および高荷重でエンジンが使用されている時間中の、燃料、噴射器、レール、他の燃料供給装置構成部材の加熱のような他の要因との組み合わせである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,444,627号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した問題のうちの1つ以上を克服することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態において、エンジン内での燃料の送出に関連するパラメータを決定する方法が開示されている。本方法は、燃料の送出に関連する初期パラメータ値を決定する工程と、燃料および燃料供給装置の加熱効果に基づいて、少なくとも1つの補償要因を決定する工程と、少なくとも1つの補償要因を初期パラメータ値に当てはめて、補償されたパラメータ値を導き出す工程とを含む。
【0008】
本発明の他の形態においては、内燃機関のための燃料噴射イベントパラメータを決定する方法が開示されている。本方法は、初期燃料噴射イベントパラメータを決定する工程と、燃料温度補償要因および出力損失削減要因のうちの少なくとも1つを決定する工程と、初期燃料噴射イベントパラメータと少なくとも1つの燃料温度補償要因と出力損失削減要因とに応じて、補償された燃料噴射イベントパラメータを決定する工程とを含む。
【0009】
本発明のさらに他の形態においては、エンジン内での燃料供給装置への燃料噴射中の燃料温度を補償する方法が開示されている。本方法は、噴射イベントの初期燃料噴射継続時間値を決定する工程と、噴射イベントをパイロットおよび主要噴射のうちの1つであると決定する工程と、パイロットおよび主要噴射のうちの1つの制御に関連する動作状況を決定する工程と、燃料供給装置内への入口に先立った位置で燃料の温度を決定する工程と、動作状況とイベントがパイロットおよび主要噴射のうちの1つであるとの決定とに応じて、燃料温度補償マップを選択する工程と、燃料温度補償マップに応じて燃料温度補償要因を決定する工程と、燃料温度補償要因を初期燃料噴射継続時間値に当てはめて、補償された燃料噴射継続時間値を導き出す工程とを含む。
【0010】
本発明のさらに他の形態においては、エンジン内での燃料供給装置への燃料噴射中の出力損失状況を補償する方法が開示されている。本方法は、噴射イベントの初期燃料噴射継続時間値を決定する工程と、噴射イベントをパイロットおよび主要噴射のうちの1つであると決定する工程と、エンジンの速度を決定する工程と、送り出される燃料の量に関連するパラメータを決定する工程と、エンジン速度と出力削減オフセットマップとに応じて、出力削減オフセット値を決定する工程と、エンジン速度と燃料量パラメータと定常状態補正要因マップとに応じて、定常状態補正要因を決定する工程と、出力削減オフセット値と、定常状態補正要因と、噴射イベントがパイロットおよび主要噴射のうちの1つであるとの決定とに応じて、出力損失削減要因を決定する工程と、出力損失削減要因を初期燃料噴射継続時間値に当てはめて、補償された燃料噴射継続時間値を導き出す工程とを含む。
【0011】
本発明のさらに他の形態においては、内燃機関内での燃料供給装置の燃料噴射イベントのための継続時間値を決定する装置が開示されている。本装置は、燃料供給と、燃料供給から燃料を受け取るための燃料供給装置の入口と、入口に先立って燃料の温度が検出されるよう配置された温度センサと、エンジン速度決定装置と、温度センサおよびエンジン速度決定装置から信号を受信し、燃料温度補償要因および出力損失削減要因のうちの少なくとも1つを決定し、それに応じて、燃料噴射イベントのための補償された継続時間値を決定するための制御装置とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に使用するのに適した装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す制御図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す制御図である。
【図4】例示的燃料温度補償マップを示す図である。
【図5】例示的燃料温度オフセット補償マップを示す図である。
【図6】例示的燃料温度勾配補償マップを示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示す制御図である。
【図8】例示的出力削減オフセットマップを示す図である。
【図9】例示的定常状態補正要因マップを示す図である。
【図10】本発明の全体図を示す制御図である。
【図11】本発明の好ましい方法を示す流れ図である。
【図12】図11の方法の一形態を示す流れ図である。
【図13】図11の方法の他の形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面を参照するに、燃料の温度により生じる内燃機関102の出力損失を補償する方法および装置100が示されている。本方法および装置100は、定格速度での動作の持続時間中の所定の値を有し、その時間中に、燃料の温度が上昇し得、並びにエンジン102上に配置された燃料供給装置104の構成部材が内部加熱を経験し得る。しかし、本発明はまた、通常の動作状況などのような他の動作時間中の、熱に関係した出力損失を補償するのにも適し得る。
【0014】
特に図1を参照するに、エンジン102が、動作するための燃料を制御可能に供給する燃料供給装置104を含む。エンジン102は、直列、V型、または他のこのような配置で並べられた任意の数の気筒(図示せず)を含む、相当数のエンジン構成のどのようなものでもあり得る。エンジンは火花点火型または圧縮点火型であり得るが、所定の出願においては、ディーゼル燃料圧縮点火エンジンが見出され得る。
【0015】
燃料供給装置104は、燃料を分配するためのレールまたはライン(図示せず)と、ポンプ(図示せず)と、1つ以上の燃料噴射器(図示せず)と、代表的な燃料供給装置において見出され得る他の構成部材とを含み得る。一般的に、燃料供給装置104は、燃料が、制御された方法で1つ以上の燃焼室105内に送り出される、たとえば噴射され得るようにエンジン102上に配置される。
【0016】
燃料供給106が、燃料供給装置104に送り出すための燃料供給源を提供する。燃料供給106は、一般的に、燃料槽と、1つ以上の燃料フィルタと、燃料を送り出すためのラインとを含む。ある指示された点で、すなわちブロック(図示せず)などの、燃料がエンジン102のある部分に入る位置で、燃料供給106は燃料供給装置104に移行する。この点より、燃料供給装置104の内部加熱は、温度に関係する問題となる。この移行点を、以下、燃料供給装置の入口108と呼ぶ。
【0017】
温度センサ110は、燃料供給装置の入口108に先立って燃料の温度が検出されるよう配置される。温度センサ110は、この目的で使用される任意の型であり得、燃料供給106のどこかまたはその近くに配置され得る。あるいは、温度は、たとえば冷却水や周囲空気などの他の場所で検出され得、燃料の温度は、検出された結果から決定され得る。
【0018】
エンジン速度決定装置112は、エンジン102の速度が、直接検出されるかまたは何らかの間接手段によって決定され得るよう配置される。たとえばエンジン速度決定装置112は、1つ以上のエンジン速度センサ114を含み得る。エンジン速度を決定することは当分野で知られており、これ以上の論議は不要である。
【0019】
制御装置116が、エンジン102上またはその近くに配置され、温度センサ110およびエンジン速度決定装置112から信号を受け取る。次いで、制御装置116は、エンジン102の所望の電力出力状況を維持するよう燃料の送出を調整するために、燃料および燃料供給装置104の加熱効果に基づいて少なくとも1つの補償要因を決定するよう適合される。制御装置116は、電子制御モジュールのようなマイクロプロセッサベースの制御ユニットであり得、燃料送出の温度補償に加えて、他のエンジンに関係する機能も実施し得る。制御装置116の動作を、本発明について以下に詳細に記載する。
【0020】
本発明は、2つの主要機能、すなわち燃料温度補償と出力損失補償とに分類し得る。これらの2つの分類は、独立して動作し、次いで全体的な補償要因に組み合わせられ得る。しかし、2つの補償技術のいずれかを単独で使用して、燃料送出補償を提供し得る。
【0021】
図2および3は、燃料温度補償のために使用され得る制御戦略の実施形態を示す図である。
【0022】
図2においては、燃料供給装置の入口108に先立って燃料の温度が燃料温度補償マップ202に入力される。燃料温度補償マップ202は、所与の入口燃料温度のために燃料温度補償要因を提供するよう設計された2次元マップであり得る。図4は、例示的燃料温度補償マップ202を示す図であるが、示されている値は、動作中に使用される実際の値を表すものではない。
【0023】
燃料温度補償マップ202、および以下に論じるマップのそれぞれを使用して、燃料噴射イベントの継続時間のような燃料送出パラメータを補償するための値を提供し得る。その補償を使用して、1回の発射イベントの燃料継続時間を改造し得、またはパイロットおよび主要噴射のような複数回の発射のうちの1回以上を改造し得る。その上、燃料噴射イベントは、異なる動作状況のために様々な制御パラメータを使用し得る。たとえば、様々な引き入れ電流および保持電流を使用して、噴射イベントを作動および制御し得る。一般的に、燃料噴射器は、弁を作動させるのに十分な第1の電流値を受信し、次いで意図した時間、弁の開放を保持するのに十分な第2の電流値を受け取る。特定の例として、噴射器波形が、5/3または6/4波形で示され得、したがって、5アンペアの引き入れ電流および3アンペアの保持電流、あるいは6アンペアの引き入れ電流および4アンペアの保持電流を表す。本発明の範囲から逸脱することなく、様々な電流レベルを含む噴射器波形の変形形態が使用され得ることに留意されたい。
【0024】
図2の燃料温度補償マップ202は、それから選択する複数のマップを含み得、それぞれのマップが、燃料供給装置104の決定された動作状況、たとえば噴射イベントがパイロットおよび主要噴射のうちの1つであることや、エンジン102の動作状況などに基づいている。
【0025】
図3は、燃料温度補償のための制御戦略の代替実施形態を示す図である。図3の実施形態は、図2の1つのマップ技術では十分でないと思われる状況において使用され得る。
【0026】
入口燃料温度は、検出され、燃料温度オフセット補償マップ304および燃料温度勾配補償マップ302に送り出される。燃料温度勾配補償マップ302からの出力は、乗算接合点306での燃料噴射イベントの噴射継続時間で乗算され、次いで加算接合点308での燃料温度オフセット補償マップ304の出力に加算される。その結果が燃料温度補償要因である。燃料温度オフセット補償マップ304の例が図5に示され、燃料温度勾配補償マップ302の例が図6に示されている。繰り返すが、示されている値は単に例示のためであり、実際の値を反映するものではない。
【0027】
第2の分類である出力損失補償は、図7に示されたものなどの制御戦略を使用することによって決定され得る。出力損失補償は、燃料供給装置の入口108に先立った燃料の温度に関連する効果よりも、むしろ燃料供給装置104の加熱効果を補償することを対象とし得る。
【0028】
エンジン速度を示す信号が、出力削減オフセットマップ702に送り出される。出力削減オフセットマップ702は、所与のエンジン速度値のためのオフセット値を提供する2次元マップであり得る。次いでオフセット値は、加算接合点706での噴射継続時間値に加算され得る。次いでその結果生じた値は、正値を通過させる正値リミッタ708に送り出され得るが、任意の負値についてはゼロ値を出力する。
【0029】
エンジン速度値は、定常状態補正要因マップ704にも送り出される。その上、送り出される燃料の量を示す値が、定常状態補正要因マップ704に入力される。この値は、燃料の実際の量であり得、または燃料量に変換され得るラック位置などで表現され得る。ラック位置という用語は、もともと燃料を送り出すためのラックの実際の機械位置から来た用語であるが、当分野においては、機械的な燃料送出技術を伴わない場合においても、燃料送出量を表すのに依然使用されている。
【0030】
定常状態補正要因マップ704は、所与のエンジン速度のための定常状態補正要因出力および燃料送出量入力を提供するよう構成された3次元マップであり得る。次いで定常状態補正要因は、処理するための伝達関数に送り出され得る。伝達関数は、かなり長い時間、たとえばエンジン102の出力損失が定常状態状況に到達するのにかかる時間に等しい時間一定の、一次低域フィルタ710であり得る。たとえば低域フィルタ710は、約17分間一定の時間を有し得る。
【0031】
次いで、低域フィルタ710からの出力を乗算接合点712での正値リミッタ708からの出力で乗算して、出力損失削減要因を取得し得る。
【0032】
出力削減オフセットマップ702の例が図8に表され、定常状態補正要因マップ704の例が図9に示されている。これらのマップに示されている値は、単に例示のためであり、実際の値を反映するものではない。
【0033】
図10に示されているように、出力損失削減要因および燃料温度補償要因を、それぞれ、各第1のおよび第2の加算接合点1006、1008を介する初期噴射パルス継続時間値1002に加算し、補償された噴射パルス継続時間値1004を取得し得る。出力損失削減要因と燃料温度補償要因の両方を加算し得る、あるいはただ1つの補償要因のみを使用し得る。
【産業上の利用可能性】
【0034】
図11〜13の流れ図を参照しながら、本発明の動作について記載する。
【0035】
図11の第1の制御ブロック1102では、初期パラメータ値が決定される。初期パラメータ値は、燃料の噴射の初期継続時間値を含み得る。
【0036】
第2の制御ブロック1104では、少なくとも1つの補償要因が決定される。上述したように、補償要因は、燃料温度補償要因と出力損失削減要因とを含み得る。
【0037】
第3の制御ブロック1106では、少なくとも1つの補償要因を初期パラメータ値に当てはめて、補償されたパラメータ値を導き出す。たとえば図10に示されるように、燃料噴射パルスの初期継続時間値1002は、出力損失削減要因および燃料温度補償要因のうちの少なくとも1つを加算して、補償された継続時間値1004を導き出すことによって長くも短くもなる。
【0038】
図12を参照するに、燃料の噴射中の燃料温度を補償する方法について記載する。
【0039】
第1の制御ブロック1202では、噴射イベントの初期燃料噴射継続時間値が決定される。第2の制御ブロック1204では、複数の噴射が使用されている場合には、噴射イベントはパイロットおよび主要噴射のうちの1つであると決定される。1つの噴射イベントが使用されている場合には、イベントは主要噴射であると決定される。補助噴射イベントが、パイロット前およびパイロット後噴射などと定義され得ることに留意されたい。これらの補助噴射イベントも、本発明に適用され得る。
【0040】
第3の制御ブロックでは、パイロットおよび主要噴射のうちの1つの制御に関連する動作状況が決定される。動作状況は、上述したように、たとえば5/3や6/4波形のような、使用される噴射波形を含み得る。
【0041】
燃料供給装置の入口108に先立った位置での燃料の温度が、第4の制御ブロック1208において決定される。
【0042】
第5の制御ブロック1210では、燃料温度補償マップが、動作状況と、噴射イベントがパイロットまたは主要噴射であるとの決定とに応じて選択される。一実施形態においては、図2および4において具体化されているように、燃料温度補償マップ202が選択される。他の実施形態においては、図3、5、6において具体化されているように、燃料温度勾配補償マップ302および燃料温度オフセット補償マップ304が選択される。
【0043】
第6の制御ブロック1212では、燃料温度補償要因が、1つ以上の燃料温度補償マップに応じて決定される。次いで、制御は第7の制御ブロック1214に進み、ここで燃料温度補償要因を初期燃料噴射継続時間値に当てはめて、補償された燃料噴射継続時間値を導き出す。
【0044】
図13を参照するに、噴射イベント中の出力損失状況を補償する方法を示す流れ図が示されている。
【0045】
第1の制御ブロック1302では、噴射イベントの初期燃料噴射継続時間値が決定される。第2の制御ブロック1304では、噴射イベントがパイロットおよび主要噴射のうちの1つであると決定される。ただ1回の噴射イベントしかない場合には、そのイベントは、主要噴射であると決定される。3回以上の噴射イベントがある場合には、それぞれの噴射イベントは、以下の工程において別個に考慮され得る。
【0046】
第3の制御ブロック1306では、エンジン102の速度が、速度センサ114を用いて直接に、または当分野において一般に周知の間接手段によって決定される。第4の制御ブロック1308で指摘されているように、送り出される燃料の量に関連するパラメータも決定される。
【0047】
第5の制御ブロック1310では、出力削減オフセット値が決定される。出力削減オフセット値は、エンジン速度と出力削減オフセットマップ702とに応じて決定され得る。
【0048】
第6の制御ブロック1312では、定常状態補正要因が、エンジン速度と燃料量パラメータと定常状態補正要因マップ704とに応じて決定される。
【0049】
第7の制御ブロック1314では、出力損失削減要因が、出力削減オフセット値と、定常状態補正要因と、噴射イベントがパイロットおよび主要噴射のうちの1つであるとの決定とに応じて決定される。
【0050】
第8の制御ブロック1316では、出力損失削減要因を初期燃料噴射継続時間値に当てはめて、補償された燃料噴射継続時間値を導き出す。
【0051】
他の形態は、図面、明細書、および添付した請求の範囲の検討によって得られる。
【符号の説明】
【0052】
100 装置
102 エンジン
104 燃料供給装置
105 燃焼室
106 燃料供給
108 燃料供給装置の入口
110 温度センサ
112 エンジン速度決定装置
114 エンジン速度センサ
116 制御装置
202 燃料温度補償マップ
302 燃料温度勾配補償マップ
304 燃料温度オフセット補償マップ
306 乗算接合点
308 加算接合点
702 出力削減オフセットマップ
704 定常状態補正要因マップ
706 加算接合点
708 正値リミッタ
710 低域フィルタ
712 乗算接合点
1002 初期継続時間値
1004 補償された継続時間値
1006 第1の加算接合点
1008 第2の加算接合点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン内での燃料の送出に関連するパラメータを決定する方法であって、
燃料の送出に関連する初期パラメータ値を決定する工程と、
燃料および燃料供給装置の加熱効果に基づいて、少なくとも1つの補償要因を決定する工程と、
少なくとも1つの補償要因を初期パラメータ値に当てはめて、補償されたパラメータ値を導き出す工程とを含み、
少なくとも1つの補償要因を決定する工程が、燃料温度補償要因を決定する工程を含み、
燃料温度補償要因を決定する工程が、燃料供給装置の動作状況を決定する工程と、燃料供給装置の入口に先立った位置で燃料の温度を決定する工程と、動作状況に応じて、燃料温度補償マップを選択する工程と、燃料の温度と燃料温度補償マップとに応じて、燃料温度補償要因を決定する工程とを含む方法。
【請求項2】
エンジン内での燃料の送出に関連するパラメータを決定する方法であって、
燃料の送出に関連する初期パラメータ値を決定する工程と、
燃料および燃料供給装置の加熱効果に基づいて、少なくとも1つの補償要因を決定する工程と、
少なくとも1つの補償要因を初期パラメータ値に当てはめて、補償されたパラメータ値を導き出す工程とを含み、
少なくとも1つの補償要因を決定する工程が、燃料温度補償要因を決定する工程を含み、
燃料温度補償要因を決定する工程が、燃料供給装置の動作状況を決定する工程と、燃料供給装置の入口に先立った位置で燃料の温度を決定する工程と、動作状況に応じて、燃料温度オフセット補償マップを選択する工程と、動作状況に応じて、燃料温度勾配補償マップを選択する工程と、燃料の温度と燃料温度オフセットマップと勾配補償マップとに応じて、燃料温度補償要因を決定する工程とを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−117456(P2011−117456A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15660(P2011−15660)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【分割の表示】特願2004−146927(P2004−146927)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【出願人】(391020193)キャタピラー インコーポレイテッド (296)
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
【Fターム(参考)】