説明

オイルストレーナ

【課題】広い濾過面積及び高い濾過機能が確保されたオイルストレーナを安価に提供する。
【解決手段】濾過部5を、径が開口端部側に向かって次第に長くなる有底の円筒形に形成し、濾過部5の周壁部6内面に、螺旋溝7を濾過部5の中心線C方向に所定のピッチで形成するとともに、周壁部6外面に、多数の縦溝9を濾過部5の周壁部6の母線に沿って延びるように全周に形成する。螺旋溝7と縦溝9の深さの合計d1+d2を、周壁部6の厚さtよりも大きく設定して、螺旋溝7と縦溝9との重なる多数箇所に径方向に貫通する貫通孔11を形成し、濾過部5の周壁部6全体にこれら貫通孔11をメッシュ状に分布させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状の樹脂製本体部と該本体部の内部に配設された樹脂製濾過部とを備え、オイルを上記本体部の内部を一端側から他端側に通過させる過程で濾過部により濾過するオイルストレーナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、筒状オイルストレーナ本体の一端に第1ハウジングを一体に張出形成し、板状のフィルタが内部に形成された第2ハウジングを上記第1ハウジングにヒンジを介して組み付けるようにした樹脂製オイルストレーナが開示されている。
【0003】
特許文献2には、一端側が開口した袋状のフィルタに係合部を設け、該係合部を筒状オイルストレーナ本体の内面に係合させることにより、オイルストレーナ本体にフィルタを組み付けるようにした樹脂製オイルストレーナが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−153712号公報
【特許文献2】特開2001−120920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1では、フィルタが板状であり、かつオイルストレーナ本体の開口を覆うように設けられていて小さいため、オイルの濾過面積を広く確保することができない。
【0006】
また、上記特許文献1では、両ハウジングの成形誤差や組み付け誤差等によってヒンジ部分に隙間が生じると、この隙間からオイルが出入りして濾過機能が低下するおそれがある。また、上記特許文献2でも、フィルタ及びオイルストレーナ本体の成形誤差等によってフィルタとオイルストレーナ本体内面との間に隙間が生じると、この隙間からオイルが出入りして濾過機能が低下するおそれがある。
【0007】
さらに、特許文献2では、オイルストレーナ本体とフィルタとが別部材で構成されているので、それぞれ専用の成形型で成形しなければならず、製造コストが高くなっている。また、特許文献1,2では、オイルストレーナ本体とフィルタとの組付け作業が必要であり、これによっても製造コストが高くなっている。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、広い濾過面積及び高い濾過機能が確保されたオイルストレーナを安価に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明は、オイルストレーナを筒状の本体部と袋状の濾過部との一体物で構成したことを特徴とする。
【0010】
具体的には、本発明は、筒状の樹脂製本体部と該本体部の内部に配設された樹脂製濾過部とを備え、オイルを上記本体部の内部を一端側から他端側に通過させる過程で濾過部により濾過するオイルストレーナを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記本体部は円筒状であり、上記濾過部は、底面が開口したシェル状の円錐台形又は円錐形に形成されているとともに、上記本体部の内部を一端側と他端側とに分断し、中心線が上記本体部と共通になるように開口端部周縁で本体部に一体に連続し、上記濾過部の周壁部外面には、螺旋溝が濾過部の中心線方向に所定のピッチで形成されているとともに、周壁部内面には、多数の縦溝が濾過部の周壁部の母線に沿って延びるように全周に形成され、上記螺旋溝と縦溝の深さの合計は、上記周壁部の厚さよりも大きくて、螺旋溝と縦溝との重なる多数箇所に径方向に貫通する貫通孔が形成され、上記濾過部の周壁部全体にこれら貫通孔がメッシュ状に分布していることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、筒状の樹脂製本体部と該本体部の内部に配設された樹脂製濾過部とを備え、オイルを上記本体部の内部を一端側から他端側に通過させる過程で濾過部により濾過するオイルストレーナであって、上記濾過部は、底面が開口したシェル状の円錐台形又は円錐形に形成されているとともに、上記本体部の内部を一端側と他端側とに分断するように開口端部周縁で本体部に一体に連続し、上記濾過部の周壁部内面には、螺旋溝が濾過部の中心線方向に所定のピッチで形成されているとともに、周壁部外面には、多数の縦溝が濾過部の周壁部の母線に沿って延びるように全周に形成され、上記螺旋溝と縦溝の深さの合計は、上記周壁部の厚さよりも大きくて、螺旋溝と縦溝との重なる多数箇所に径方向に貫通する貫通孔が形成され、上記濾過部の周壁部全体にこれら貫通孔がメッシュ状に分布していることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のオイルストレーナにおいて、上記濾過部は、反開口端部に底壁部を有し、上記底壁部には、上記濾過部の中心線と平行に貫通する細孔が多数形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、濾過部が袋状に形成されているため、特許文献1のように板状に形成した場合に比べてオイルの濾過面積を広く確保することができる。
【0015】
また、本体部と濾過部とが一体に連続しているので、別部材を組み付ける場合の組み付け誤差が生じず、組み付け箇所に隙間が生じるおそれもない。したがって、組み付け箇所からオイルが出入りすることがなく、濾過機能が向上する。また、本体部と濾過部とを共通の成形型で成形できるので、別々の成形型を用いる場合に比べて型費を削減できる。さらに、組み付け工程が不要となり製造工数が少なくなるので、製造コストを低減できる。
【0016】
また、螺旋溝と縦溝の合計の厚さが周壁部の厚さよりも大きいので、螺旋溝に対応する成形型と縦溝に対応する成形型とによって成形を行うことにより、螺旋溝と縦溝との重なる箇所に径方向に貫通する貫通孔を形成できる。したがって、アンダーカットとなる貫通孔部分を形成するためのスライド型が不要であり、型構造を簡素にできる。
【0017】
また、螺旋溝に対応する成形型を回転させることによりオイルストレーナから離脱させることができるので、脱型が容易である。特に、請求項2に記載の発明によれば、回転させる成形型が濾過部内側にあって本体部内面に接触しないので、小さい接触抵抗で成形型をスムーズに回転させることができ、脱型が容易である。また、脱型時に本体部内面に接触する成形型を縦溝に沿ってスライドさせるので、回転させる場合に比べて摺接距離が短く、本体部内面が傷つきにくい。
【0018】
また、請求項2に記載の発明によれば、本体部内面に対応する成形型を回転させないので、本体部を円筒形以外の筒形状にすることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、底壁部によってもオイルが濾過されるので、底壁部に細孔を設けない場合に比べて濾過面積が大きくなり、これにより吸入抵抗を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態1に係るオイルストレーナの正面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るオイルストレーナの中央断面と本体部を破断して濾過部を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るオイルストレーナの濾過部の周壁部外面の拡大図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るオイルストレーナの濾過部の周壁部内面の拡大図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るオイルストレーナの平面図である。
【図6】図2のA−A線における断面図である。
【図7】実施形態2の図2相当図である。
【図8】実施形態2の図5相当図である。
【図9】実施形態2の図6相当図である。
【図10】本発明の実施形態3に係るオイルストレーナの分解斜視図である。
【図11】本発明の実施形態3に係るオイルストレーナの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1〜6は、本発明の実施形態1に係るオイルストレーナ1を示す。このオイルストレーナ1は、円筒状の樹脂製本体部3を備え、該本体部3の内部には、底面が開口したシェル状の円錐台形、すなわち径が開口端部側に向かって次第に長くなる有底の円筒形に形成された樹脂製濾過部5が配設されている。この濾過部5は、上記本体部3の内部を上端側(オイル流動方向下流側)と下端側(オイル流動方向上流側)とに分断し、中心線Cが上記本体部3と共通になり、かつ開口端部が反開口端部よりもオイル流動方向上流側に位置するように開口端部周縁で本体部3に一体に連続している。
【0023】
上記本体部3の上端側外周には、1対の板状突出片部17が180度反対側に位置するように径外方向に向かって一体に突設されている。各突出片部17には、ボルト挿通孔19が板厚方向に貫通形成されている。各ボルト挿通孔19には、金属製のカラー27が嵌め込まれている。また、上記本体部3の上端面には、全周に亘って円形環状溝21が形成され、該環状溝21には、ゴム製のシール用Oリング23が嵌っている。
【0024】
さらに、上記本体部3の下端縁には、1対の半円状の切欠部25が上記突出片部17に対して90度偏位した位置で180度反対側に形成されて、オイルパンの底面がオイルストレーナ1の本体部3の下端側開口を塞ぐことを防止している。
【0025】
上記濾過部5の周壁部6内面には、螺旋溝7が開口端部側から反開口端部に亘って濾過部5の中心線C方向に所定のピッチで形成されているとともに、周壁部6外面には、多数の縦溝9が濾過部5の周壁部6の母線に沿って延びるように全周に形成されている。上記螺旋溝7の深さd1と縦溝9の深さd2との合計は、上記周壁部6の厚さtよりも大きくて、螺旋溝7と縦溝9との重なる多数箇所に径方向に貫通する貫通孔11が形成されている。これら貫通孔11は均一な大きさで上記濾過部5の周壁部6全体にメッシュ状に分布している。なお、図3及び図4では、便宜上、貫通孔11の形成されていない部分に点々を付して周壁部6を表している。
【0026】
また、図2及び図5に示すように、上記濾過部5は反開口端部に底壁部13を有し、この底壁部13には、上記濾過部5の中心線Cと平行に貫通する細孔15が貫通孔11と均一な大きさで多数形成されている。
【0027】
上記のように構成されたオイルストレーナ1は、濾過部5内面に対応する成形型と濾過部5外面に対応する成形型とによって成形し、濾過部5内面に対応する成形型を回転させて脱型方向に後退させることにより脱型することができる。
【0028】
上記のように構成されたオイルストレーナ1はオイルパン内に収容され、上記突出片部17の両ボルト挿通孔19に金属製のカラー27を嵌合させた状態でボルト締めによりエンジンのオイル吸入口(図示せず)の周縁部に取り付けられる。この状態で、Oリング23が環状溝21底面とオイル吸入口の周縁部とに圧接してオイルや空気の出入りが防止される。そして、この状態でエンジンが駆動すると、オイルパン内のオイルが上記本体部3の下端側開口から吸入されて濾過部5の貫通孔11又は細孔15を通過して濾過され、上端側から流出してオイルポンプを経てエンジンの摺動部に供給される。
【0029】
したがって、本実施形態によれば、濾過部5が袋状に形成されているため、板状に形成した場合に比べてオイルの濾過面積を広く確保することができ、濾過部5によるオイルの吸入抵抗を小さくできる。
【0030】
また、本体部3と濾過部5とが一体に連続しているので、別部材を組み付ける場合の組み付け誤差が生じず、組み付け箇所に隙間が生じるおそれもない。したがって、組み付け箇所からオイルが出入りすることがなく、濾過機能が向上する。また、本体部3と濾過部5とを共通の成形型で成形できるので、別々の成形型を用いる場合に比べて型費を削減できる。さらに、組み付け工程が不要となり製造工数が少なくなるので、製造コストを低減できる。
【0031】
また、螺旋溝7と縦溝9の合計の厚さが周壁部6の厚さよりも大きいので、螺旋溝7に対応する成形型と縦溝9に対応する成形型とによって成形を行うことにより、螺旋溝7と縦溝9との重なる箇所に径方向に貫通する貫通孔11を形成できる。したがって、アンダーカットとなる貫通孔11部分を形成するためにスライド型が不要であり、型構造を簡素にできる。
【0032】
また、螺旋溝7に対応する成形型を回転させることによりオイルストレーナ1から離脱させることができるので、脱型が容易である。特に、回転させる成形型が濾過部5内側にあって本体部3内面に接触しないので、小さい接触抵抗で成形型をスムーズに回転させることができる。また、脱型時に本体部3内面に接触する成形型を縦溝9に沿ってスライドさせるので、該成形型を回転させる場合に比べて摺接距離が短く、脱型時に本体部3内面が傷つきにくい。
【0033】
また、濾過部5の径が開口端部側に向かって次第に長くなっているので、螺旋溝7に対応する成形型と濾過部5との螺合を成形型の少ない回転数で外し、その後当該成形型を脱型方向に後退させることにより濾過部5から離脱させることができるので、脱型が容易である。
【0034】
さらに、底壁部13によってもオイルが濾過されるので、底壁部13に細孔を設けない場合に比べて濾過面積が大きくなり、これにより吸入抵抗を小さくできる。
【0035】
(実施形態2)
図7〜9は、本発明の実施形態2に係るオイルストレーナ1を示す。また、実施形態2では、実施形態1の図3及び図4に対応する図面を省略しているが、図3が本実施形態2に係るオイルストレーナ1の濾過部5の周壁部6内面を示し、図4が本実施形態2に係るオイルストレーナ1の濾過部5の周壁部6外面を示す。この実施形態2では、螺旋溝7が濾過部5の周壁部6外面に形成されているとともに、縦溝9が周壁部6内面に形成されている。そのほかの構成は実施形態1と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、本実施形態2では、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0036】
ただし、本実施形態2に係るオイルストレーナ1の成形に用いる成形型のうち濾過部5外面に対応する成形型が螺旋溝7に対応し、濾過部5内面に対応する成形型が縦溝9に対応するので、脱型の際、濾過部5外面に対応する成形型を回転させて脱型方向に後退させる。
【0037】
(実施形態3)
図10及び図11は、本発明の実施形態3に係るオイルストレーナ1を示す。この実施形態3では、オイルストレーナ1が第1導管31と第2導管33とを互いに結合させることで構成されている。第1導管31は、本体部3と濾過部5とを備え、実施形態1又は2のオイルストレーナ1と同様の形状を有しているので、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。第1導管31の本体部3下端には、該下端縁に沿って延びて互いに対向する1対の円弧状のフランジ部37が径外方向に向かって一体に張出形成されている。ただし、第1導管31には、上記切欠部25が形成されていない。
【0038】
一方、上記第2導管33は、略くの字状に湾曲した管状本体部39を備え、この管状本体部39の上端縁には、板状フランジ部41が略全周に亘って径外方向に向かって一体に張出形成されている。このフランジ部41の上面には外周縁に沿う円弧状の1対の突出部43が上記第1導管31のフランジ部37の隙間に対応するように突設されている。また、フランジ部41の突出部43の径方向内側には、上記第1導管31の本体部3に内側から嵌合する円筒挿入部45が突設されている。また、第2導管33の本体部39の下端縁には、1対の半円状の切欠部47が180度反対側に形成されて、オイルパンの底面が第2導管33の本体部39の下端側開口を塞ぐことを防止している。
【0039】
そして、図11に示すように、第2導管33の円筒挿入部45を第1導管31の本体部3下端側開口に挿入するとともに、第2導管33の突出部43を第1導管31のフランジ部37の隙間に嵌合させ、この状態で第1導管31と第2導管33とが互いに溶着されている。
【0040】
なお、上記実施形態1〜3では、本体部3の径が一定であったが、濾過部5の反開口端部よりも開口端部側で反開口端部側よりも狭くならなければ、一定でなくてもよい。
【0041】
また、上記実施形態1,2では、濾過部5を径が開口端部側に向かって次第に長くなる有底の円筒形に形成したが、底面が開口したシェル状の円錐形に形成してもよい。
【0042】
また、上記実施形態1では、本体部3内面と濾過部5外面とに対応する成形型を回転させないので、本体部3と濾過部5の中心線は一致しなくてもよく、さらに、本体部3における濾過部5の開口端部より上側の部分が円筒形以外の筒形状に形成されてもよい。
【0043】
また、上記実施形態1〜3では、濾過部5の開口端部が反開口端部よりもオイル流動方向上流側に位置していたが、オイル流動方向下流側に位置するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、例えば、筒状の樹脂製本体部と該本体部の内部に配設された樹脂製濾過部とを備え、オイルを上記本体部の内部を一端側から他端側に通過させる過程で濾過部により濾過するオイルストレーナとして有用である。
【符号の説明】
【0045】
1 オイルストレーナ
3 本体部
5 濾過部
6 周壁部
7 螺旋溝
9 縦溝
11 貫通孔
13 底壁部
15 細孔
C 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の樹脂製本体部と該本体部の内部に配設された樹脂製濾過部とを備え、オイルを上記本体部の内部を一端側から他端側に通過させる過程で濾過部により濾過するオイルストレーナであって、
上記濾過部は、底面が開口したシェル状の円錐台形又は円錐形に形成されているとともに、上記本体部の内部を一端側と他端側とに分断し、中心線が上記本体部と共通になるように開口端部周縁で本体部に一体に連続し、
上記濾過部の周壁部外面には、螺旋溝が濾過部の中心線方向に所定のピッチで形成されているとともに、周壁部内面には、多数の縦溝が濾過部の周壁部の母線に沿って延びるように全周に形成され、
上記螺旋溝と縦溝の深さの合計は、上記周壁部の厚さよりも大きくて、螺旋溝と縦溝との重なる多数箇所に径方向に貫通する貫通孔が形成され、上記濾過部の周壁部全体にこれら貫通孔がメッシュ状に分布していることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項2】
筒状の樹脂製本体部と該本体部の内部に配設された樹脂製濾過部とを備え、オイルを上記本体部の内部を一端側から他端側に通過させる過程で濾過部により濾過するオイルストレーナであって、
上記濾過部は、底面が開口したシェル状の円錐台形又は円錐形に形成されているとともに、上記本体部の内部を一端側と他端側とに分断するように開口端部周縁で本体部に一体に連続し、
上記濾過部の周壁部内面には、螺旋溝が濾過部の中心線方向に所定のピッチで形成されているとともに、周壁部外面には、多数の縦溝が濾過部の周壁部の母線に沿って延びるように全周に形成され、
上記螺旋溝と縦溝の深さの合計は、上記周壁部の厚さよりも大きくて、螺旋溝と縦溝との重なる多数箇所に径方向に貫通する貫通孔が形成され、上記濾過部の周壁部全体にこれら貫通孔がメッシュ状に分布していることを特徴とするオイルストレーナ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のオイルストレーナにおいて、
上記濾過部は、反開口端部に底壁部を有し、
上記底壁部には、上記濾過部の中心線と平行に貫通する細孔が多数形成されていることを特徴とするオイルストレーナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−45813(P2011−45813A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195232(P2009−195232)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(390026538)ダイキョーニシカワ株式会社 (492)
【Fターム(参考)】