説明

オス部材カバー及びカバー付きオス部材

【課題】オス部材が非接続状態のときに、液状物がカバーから外界に漏れ出る可能性を低減する。
【解決手段】オス部材40に装着されるオス部材カバー10は、弾性的に圧縮変形可能な外周壁21と、外周壁の一端に設けられた天板23とを含み、可撓性を有する材料からなるカバー本体20と、開口31が形成されたキャップ30とを備える。天板には、天板を貫通する貫通部24が形成されている。キャップは、貫通部が液密にシールされるように天板に装着されている。貫通部の少なくとも一部がキャップの開口内に露出している。外周壁が短縮するとき、キャップは天板と一体的に変位する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オス部材に装着されるオス部材カバーに関する。また、本発明は、オス部材にオス部材カバーが装着されたカバー付きオス部材に関する。
【背景技術】
【0002】
患者に輸液や輸血を行ったり、手術において体外血液循環を行ったりする場合に、薬液や血液などの液状物を輸送するための経路(輸送ライン)を形成する必要がある。輸送ラインは、一般に容器や各種器具、チューブなどを接続することによって形成される。異なる部材を接続す方法として、オス部材としてのオスルアーとニードルレスポートとのスリップ接続が知られている(例えば特許文献1,2参照)。ニードルレスポートは、中央部に直線状のスリット(切り込み)が形成されたゴム等の弾性材料からなる隔壁部材(以下「セプタム」という)を備える。セプタムのスリットに、注射針等の鋭利な金属針が付いていない管状体(オスルアー)を挿入することにより、ニードルレスポートとオスルアーとを連通させることができる。ニードルレスポートからオスルアーを抜き去るとセプタムのスリットは直ちに閉じる。このように、セプタムはリシール性を有し、オスルアーを繰り返し抜き差しすることができる。
【0003】
薬液の中には、例えば一部の抗がん剤のように劇薬に指定されているものがある。このような危険な薬液が漏れ出して作業者の指等に付着したり、薬液の蒸気を作業者が吸引したりする事態は回避しなければならない。
【0004】
上述のスリップ接続では、ニードルレスポートからオスルアーを抜き去ると、セプタムのスリットは直ちに閉じるので、ニードルレスポートから液状物が漏れ出る可能性は一般に低い。しかしながら、ニードルレスポートに挿入する前及び抜き取った後のオスルアーは、外界に露出されているため、オスルアーから液状物が漏れ出る可能性がある。
【0005】
ニードルレスポートに接続されていないオスルアーから液状物が漏れ出る可能性を低減するために、オスルアーを伸縮可能なカバーで覆う方法が特許文献3,4に記載されている。このカバーのオスルアーの先端に対向する位置には、直線状のスリット(切り込み)が形成されている。オスルアーがニードルレスポートに接続されていないときには、オスルアーはカバーで覆われ、カバーのスリットは閉じている。オスルアーをニードルレスポートに接続しようとすると、オスルアーがカバーのスリットを貫通し、更にセプタムのスリットを貫通する。このとき、カバーは圧縮変形する。オスルアーをニードルレスポートから抜き取ると、カバーが伸長し、初期状態に戻る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3389983号明細書
【特許文献2】特許第4163975号明細書
【特許文献3】国際公開第2010/061742号パンフレット(図7,図8)
【特許文献4】国際公開第2010/061743号パンフレット(図10,図11)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の従来のカバーのスリットは、オスルアーがニードルレスポートに接続されていないときに、完全に閉塞しない場合があるという課題がある。カバーのスリットが僅かでも開いていると、オスルアーから漏れ出した液状物がカバー外に漏洩してしまう。
【0008】
本発明は、上記の従来のカバーの課題を解決し、オス部材が非接続状態のときに、液状物がカバーから外界に漏れ出る可能性を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のオス部材カバーは、液状物が流れる流路が形成された筒形状を有するオス部材の少なくとも先端を覆うオス部材カバーであって、弾性的に圧縮変形可能な外周壁と、前記外周壁の一端に設けられた天板とを含み、可撓性を有する材料からなるカバー本体と、開口が形成されたキャップとを備える。前記天板には、前記天板を貫通する貫通部が形成されている。前記キャップは、前記貫通部が液密にシールされるように前記天板に装着されている。液密にシールされた前記貫通部の少なくとも一部が前記開口内に露出している。前記外周壁が短縮するとき、前記キャップは前記天板と一体的に変位する。
【0010】
本発明のカバー付きオス部材は、液状物が流れる流路が形成された筒形状を有するオス部材と、前記オス部材の少なくとも先端を覆うオス部材カバーとを備えたカバー付きオス部材であって、前記オス部材カバーが上記の本発明のオス部材カバーである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、天板にキャップが装着されることにより、貫通部が液密にシールされる。従って、オス部材が貫通部に挿入されていないとき、即ち、オス部材が非接続状態のとき、貫通部はシールされるので、オス部材から液状物がカバー外に漏れ出る可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1Aは本発明の実施形態1にかかるオス部材カバーの上方から見た斜視図、図1Bはその下方から見た斜視図である。
【図2】図2Aは図1A及び図1Bに示したオス部材カバーの側面図、図2Bは図2Aの2B−2B線を含む面に沿ったその矢視断面図である。
【図3】図3Aはキャップが装着されていない状態の、本発明の実施形態1にかかるカバー本体の上方から見た斜視図、図3Bはその下方から見た斜視図である。
【図4】図4Aはキャップが装着されていない状態の、本発明の実施形態1にかかるカバー本体の上面図、図4Bはその側面図、図4Cは図4Bの4C−4C線を含む面に沿ったその矢視断面図である。
【図5】図5Aは本発明の実施形態1にかかるキャップの上方から見た斜視図、図5Bはその下方から見た斜視図、図5Cはその上面図、図5Dはその下面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態1において、キャップが装着された天板の変形状態を透視して示したカバー本体の斜視透視図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態1にかかるカバー付きオス部材の断面図である。
【図8】図8Aは本発明の実施形態1にかかるオス部材カバーが装着されたレバーロック式オスコネクタ及びニードルレスポートの非接続時の側面図、図8Bはその断面図である。
【図9】図9Aは本発明の実施形態1にかかるオス部材カバーが装着されたレバーロック式オスコネクタ及びニードルレスポートの接続時の側面図、図9Bはその断面図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態2にかかるオス部材カバーの上方から見た斜視図である。
【図11】図11Aはキャップが装着されていない状態の、本発明の実施形態2にかかるカバー本体の上方から見た斜視図、図11Bはその下方から見た斜視図である。
【図12】図12は、図11Aの12−12線を含む面に沿った、本発明の実施形態2にかかるカバー本体の矢視断面図である。
【図13】図13Aは本発明の実施形態2にかかるキャップの上方から見た斜視図、図13Bはその下方から見た斜視図、図13Cはその上面図、図13Dはその下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の上記のオス部材カバーにおいて、前記キャップは前記カバー本体よりも硬い材料からなることが好ましい。これにより、オス部材をメス部材と接続する際に、メス部材側から受ける押力を天板に無駄なく伝達することができるので、オス部材を天板の貫通部に容易に貫通させることができ、且つ、外周壁を確実に圧縮変形させることができる。
【0014】
前記キャップは、前記貫通部が液密にシールされるように前記天板を圧縮していることが好ましい。これにより、オス部材が貫通部に挿入されていないときに貫通部に液密なシールを簡単な方法で形成することができる。
【0015】
前記キャップには凹部が形成されており、前記天板が前記凹部に嵌入されることにより、前記キャップが前記天板を圧縮していることが好ましい。これにより、簡単な構成で天板に圧縮力を印加することができる。
【0016】
前記キャップは、前記貫通部の長軸と直交する方向に前記天板を圧縮していることが好ましい。これにより、キャップが天板に印加する圧縮力を効率よく利用して、貫通部を液密にシールすることができる。
【0017】
前記貫通部の対向する端縁に、互いに相手方に向かう向きの付勢力が印加されていることが好ましい。これにより、オス部材が貫通部に挿入されていないときの貫通部のシール特性が更に向上するので、液状物がカバー外に漏れ出る可能性を更に低減することができる。
【0018】
前記開口内に露出した前記貫通部は「−」字状であることが好ましい。これにより、貫通部の開口形状を簡単化することができる。また、天板を圧縮する場合には、貫通部の長軸方向と直交する方向に少なくとも圧縮すればよいので、キャップや天板の設計を簡単化することができる。
【0019】
前記天板には、前記貫通部を取り囲む環状の溝が形成されており、前記キャップの前記天板に対向する面には環状のリブが形成されており、前記リブが前記溝に嵌入していることが好ましい。これにより、キャップが天板から脱落するのを防止することができる。
【0020】
上記において、前記溝は、前記リブの高さより深いことが好ましい。これにより、オス部材が天板の貫通部に侵入する際に、天板が弾性変形しやすくなる。
【0021】
また、前記天板に前記キャップが装着される前の前記溝が楕円形であり、前記リブが円形であることが好ましい。これにより、溝とリブとの円形の嵌合形状内に貫通部が配されるので、貫通部にオス部材が挿入されたときの天板の貫通部の周辺部分の変形の管理が容易になる。
【0022】
前記キャップが前記天板に装着されていない状態において、前記貫通部は貫通穴であってもよい。ここで、「貫通穴」は、当該貫通穴を通じて天板の一方の側から他方の側を見通すことができる程度に開口していることが好ましい。
【0023】
あるいは、前記キャップが前記天板に装着されていない状態において、前記貫通部は直線状のスリットであってもよい。ここで、「スリット」は、当該スリットを通じて天板の一方の側から他方の側を見通すことが実質的に困難である程度に、スリットを構成する対向する端縁が接近又は接触していることが好ましい。
【0024】
前記外周壁は蛇腹形状を有することが好ましい。これにより、オス部材の長手方向に弾性的に圧縮変形する外周壁を容易且つ低コストで提供することができる。
【0025】
本発明の上記のカバー付きオス部材において、前記オス部材をメス部材に挿入する際、前記外周壁が圧縮変形し、前記オス部材が、前記天板の前記貫通部と前記キャップの前記開口を順に貫通することが好ましい。
【0026】
前記天板の前記貫通部は、前記オス部材の先端が対向する位置に設けられていることが好ましい。これにより、オス部材をメス部材に挿入する際に、オス部材は貫通部内に容易に侵入することができる。
【0027】
前記オス部材が前記天板の前記貫通部を貫通していないとき、前記オス部材の流路の先端側の開口は前記天板により閉じられていることが好ましい。これにより、オス部材の流路内の液状物がオス部材カバー内に漏れ出る可能性を低減することができる。
【0028】
前記オス部材が、直線状のスリットが形成された弾性隔壁部材に挿入されるオスルアーであってもよい。
【0029】
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の部材を備え得る。また、以下の各図中の寸法は、実際の寸法および寸法比率等を忠実に表したものではない。
【0030】
(実施形態1)
図1Aは本発明の実施形態1にかかるオス部材カバー(以下、単に「カバー」という)10の上方から見た斜視図、図1Bはその下方から見た斜視図、図2Aはその側面図、図2Bは図2Aの2B−2B線を含む面に沿ったその矢視断面図である。本実施形態1のカバー10は、カバー本体20と、カバー本体20に装着されたキャップ30とを備えている。以下の説明の便宜のために、図2A、図2Bの紙面の上側をカバー10の「上側」、下側をカバー10の「下側」と呼ぶ。但し、この上下は、カバー10の実際の使用状態の上下を意味するものではない。
【0031】
図3Aはキャップ30が装着されていない状態のカバー本体20の上方から見た斜視図、図3Bはその下方から見た斜視図、図4Aはその上面図、図4Bはその側面図、図4Cは図4Bの4C−4C線を含む面に沿ったその矢視断面図である。
【0032】
カバー本体20は、略筒形状を有する外周壁21と、外周壁21の上端に設けられた天板23と、外周壁21の下端に設けられた基部28とを備える。カバー本体20は可撓性(柔軟性)を有する材料(例えばシリコンゴム、イソプレンゴム)で一体的に形成することができる。
【0033】
外周壁21は、その上下方向寸法が短縮するように弾性的に圧縮変形可能である。これを実現するために、本実施形態では、外周壁21は、その外寸法及び内寸法が一定範囲内で上下方向に一定周期で変化した蛇腹形状を有している。本実施形態では、外周壁21の水平方向に沿った断面形状は円形であるが、四角形、六角形等の多角形などの任意の形状であってもよい。
【0034】
天板23の中央には、貫通部として、天板23を上下方向に貫通する貫通穴24が形成されている。図4Aに示されているように、貫通穴24の開口寸法が最大となる方向に沿った軸を長軸24a、長軸24aに直交する軸を短軸24bとする。上方から見たとき、貫通穴24の端縁は、弧状(または円弧状)の一対の端縁25a,25bを含む。端縁25a,25bは、長軸24a方向の両端部で接続され、長軸24a方向の中央で端縁25a,25b間距離が最大となるように、短軸24b方向に対向して配置されている。
【0035】
天板23の上面には、貫通穴24を取り囲む環状の溝(陥部)26が形成されている。上方から見た溝26の形状は、貫通穴24の長軸24aを短軸とし、貫通穴24の短軸24bを長軸とする楕円形である。図4Cに示されているように、溝26の深さはDである。
【0036】
上方から見た天板23の外形は、貫通穴24の短軸24b方向の外寸法Wbが、貫通穴24の長軸24a方向の外寸法Waよりも長い変形長方形(または変形八角形)である。天板23の縦横比Wb/Waは、特に制限はないが、1より大きく1.5以下が好ましい。
【0037】
基部28は、カバー10をオス部材又はその基台に固定するためのものである。基部28の中央には、オス部材を挿入するための穴(貫通穴)29が形成されている。カバー10を固定するために、基部28に任意の係合形状、嵌合形状等(図示せず)が設けられていてもよい(後述する図8Bを参照)。
【0038】
図5Aはキャップ30の上方から見た斜視図、図5Bはその下方から見た斜視図、図5Cはその上面図、図5Dはその下面図である。
【0039】
キャップ30は、中央に円形の開口31が形成された円環形状を有している。
【0040】
図5B及び図5Dに示されているように、キャップ30の下面には、外周端縁に対して相対的に後退した凹部35が形成されている。下方から見た凹部35の輪郭形状は、正方形の各四隅に中央に向かって凸の円弧を設けた形状である。該正方形の中心は、開口31の円形の端縁の中心と一致する。凹部35を形成する周囲壁36の、互いに平行な対向する2面間の距離はWである。凹部35の深さは、カバー10の天板23の厚さ(上下方向寸法)と略同一かこれより深いことが好ましい。
【0041】
キャップ30の下面には、開口31を取り囲む環状のリブ(突起)33が形成されている。下方から見たリブ33の形状は、開口31の円形の端縁と同心の円形である。凹部35の底面から測ったリブ33の高さはHである。リブ33は凹部35内に形成されている。
【0042】
キャップ30は、4回回転対称形状(90°回転させるごとに回転前の形状と一致する形状)を有している。これにより、カバー本体20の天板23にキャップ30を取り付ける際に、長軸24a及び短軸24bに対する向きを考慮せずにキャップ30を取り付けることができる。
【0043】
キャップ30は、カバー本体20よりも硬く、実質的に剛体とみなしうる高い剛性を有する材料からなることが好ましい。具体的には、キャップ30は、特に制限はないが、例えば、ポリアセタール、ポリカーボネート等を用いて、一体的に形成することができる。
【0044】
図1B及び図2Bに示されているように、キャップ30は、カバー本体20の天板23をその凹部35内に収納するように、カバー本体20に装着される。天板23の外寸法Wbはキャップ30の凹部35の内寸法Wより大きい。従って、キャップ30は、天板23を、貫通穴24の短軸24b方向に弾性的に圧縮変形させる。図6は、キャップ30によって圧縮変形された天板23を透視したカバー本体20の斜視図である。この圧縮変形により、天板23に形成された貫通穴24の短軸24b方向に対向する端縁25a,25bが密着し、貫通穴24が液密にシールされる。好ましくは、閉じられた貫通穴24の端縁25a,25bは、互いに相手方に向かう向きに付勢される。更に、天板23上の溝26の形状は、楕円形から円形に変形し、円形に変形した溝26にキャップ30の円形のリブ33が嵌入する。リブ33が溝26に嵌入することにより、キャップ30が天板23から脱落するのを防止することができる。溝26の深さDはリブ33の高さHより深いので、リブ33は溝26の最深部にまで到達せず、リブ33の頂部と溝26の最深部との間に隙間27が形成される(図2B参照)。図1Aに示されているように、キャップ30の開口31内に、天板23に形成された、閉じられた貫通穴24が露出する。貫通穴24は、端縁25a,25bが互いに密着して、「−」(マイナス)字形状を呈している。カバー本体20の外周壁21が上下方向に短縮するとき、キャップ30は天板23と一体的に上下方向に変位する。
【0045】
図7は、オスルアー40に上述したカバー10が装着されたカバー付きオス部材の断面図である。オスルアー40は、その長手方向に沿って液状物が流れる流路41が形成された筒形状を有している。オスルアー40の外周面は、その外径が基台48から離れるにしたがって小さくなるテーパ面であることが好ましい。オスルアー40は、セプタムのスリットに挿入可能な筒形状を有する公知のオスルアーであってもよい。カバー10は、その基部28をオスルアー40の基台48に固定することにより、オスルアー40に一体化されている。基部28の基台48に対する固定方法は、特に制限はなく、例えば係合、嵌合、接着、融着等、カバーをオスルアーに固定するために用いられる公知の方法から適宜選択することができる。オスルアー40の先端43に、カバー本体20の天板23の貫通穴24が対向している。上述したように、貫通穴24はキャップ30による圧縮力によって閉じられ、液密にシールされているので、流路41内の液状物は、貫通穴24を通過してカバー10外に漏れ出ることはない。好ましくは、オスルアー40の先端43に、天板23の貫通穴24が形成された部分が密着し、流路41の先端43側の開口が天板23により閉じられれている。これにより、流路41内の液状物は、カバー10内に漏れ出ることがない。
【0046】
図8Aは、カバー10が装着されたレバーロック式オスコネクタ(以下、単に「オスコネクタ」という)50及びニードルレスポート70の側面図、図8Bはその断面図である。図8A及び図8Bにおいて、上述した図1〜図7に示された部材と同一の部材には、同一の符号を付している。
【0047】
オスコネクタ50は、液状物が通る管体51を備える。管体51の一端は、ニードルレスポート70のセプタム71に挿入されるオスルアー40であり、その他端は柔軟なチューブ(図示せず)が接続される基端部52である。オスルアー40に、図7で説明したようにカバー10が装着されている。
【0048】
管体51と同軸の略円筒形状を有するフード55が、オスルアー40を取り囲むように、管体51に一体に設けられている。管体51を挟むように、管体51と略平行な一対のロックレバー60が設けられている。ロックレバー60は、その長手方向の略中央位置に設けられた支持片57にて管体51に接続されている。ロックレバー60は、支持片57に対して一方の側にロック片61を備え、他方の側に操作片65を備える。ロック片61がオスルアー40と直接対向するように、フード55が切り欠かれている。ロック片61のオスルアー40に対向する側の面の先端には、係合爪62が形成されている。
【0049】
ロック片61及び操作片65を含むロックレバー60は実質的に剛体とみなすことができる。一方、ロックレバー60を支持する支持片57は弾性的に湾曲可能である。従って、支持片57が湾曲することにより、一対のロックレバー60は弾性的に揺動する。例えば、操作片65を互いに接近するように変位させると、ロック片61は互いに離れるように変位する。
【0050】
ニードルレスポート70のセプタム71は、その中央部に直線状のスリット(切り込み)72が形成されたゴム等の弾性材料からなる円板状の隔壁部材である。セプタム71は、略円筒形状の基体部73とポートキャップ75とに挟持され固定されている。ポートキャップ75は、基体部73と嵌合する円筒部76と、円筒部76の一端に設けられた押さえ板77とを備える。押さえ板77の中央には円形の開口78が形成されている。セプタム71のスリット72は開口78内に露出している。円筒部76の外周面には、周方向に連続する環状突起79が形成されている。
【0051】
オスコネクタ50及びニードルレスポート70の構成は、本実施形態のカバー10を除いて、特に制限はなく、例えば特許文献2に記載された公知の構成であってもよい。
【0052】
オスコネクタ50とニードルレスポート70との接続は以下のようにして行う。
【0053】
図8A及び図8Bに示すように、ニードルレスポート70にオスコネクタ50を対向させ、ポートキャップ75がフード55内に挿入されるように、オスコネクタ50をニードルレスポート70に押し付ける。
【0054】
カバー10のキャップ30が、ニードルレスポート70のポートキャップ75と当接する。キャップ30は、実質的に剛体と見なしうる硬い材料からなるので、ポートキャップ75から受けた押力は天板23にほぼそのまま伝達される。その結果、オスルアー40の先端43が、カバー本体20の天板23に押し付けられ、天板23を弾性変形させて、貫通穴24内に侵入する。リブ33の頂部と溝26の最深部との間に隙間27が形成されているので(図2B参照)、オスルアー43が押し付けられた天板23は容易に変形し、オスルアー43は天板23の貫通穴24内に容易に侵入する。そして、オスルアー40は、貫通穴24、キャップ30の開口31を順に貫通する。更に、オスルアー40は、セプタム71のスリット72に挿入される。この過程で、カバー本体20の外周壁21は上下方向に弾性的に圧縮変形され、キャップ30は天板23と一体的に変位する。
【0055】
オスルアー40がセプタム71に挿入され、オスルアー40とニードルレスポート70とが連通した状態で、ロックレバー60の係合爪62を、ポートキャップ75の環状突起79に係合させる。
【0056】
その結果、図9A及び図9Bに示すように、オスコネクタ50とニードルレスポート70とを接続することができる。キャップ30がポートキャップ75と当接した状態で、オスルアー40が天板23の貫通穴24及びセプタム71のスリット72を貫通している。外周壁21は弾性的に圧縮変形している。
【0057】
オスコネクタ50とニードルレスポート70との分離は、以下のようにして行う。
【0058】
オスコネクタ50の一対の操作片65を互いに接近するように変位させ、ロック片61の係合爪62とポートキャップ75の環状突起79との係合を解除する。この状態で、オスコネクタ50をニードルレスポート70から引き抜く。外周壁21はその弾性回復力によって直ちに伸長する。オスルアー40が、天板23の貫通穴24から抜け出ると、貫通穴24は直ちに弾性回復して閉じる。また、セプタム71のスリット72も、オスルアー40が抜き去られると直ちに閉じる。かくして、図8A及び図8Bに示した初期状態に戻る。
【0059】
以上のように、本実施形態1によれば、キャップ30が、貫通穴24が閉じるように天板23を弾性変形させている。好ましくは、貫通穴24が閉じた状態で、貫通穴24の短軸24b方向に対向する端縁25a,25bには、互いに相手方に向かう向きの付勢力が印加されている。従って、オスルアー40が貫通穴24に挿入される前、及び、挿入されていたオスルアー40が貫通穴24から抜け出た後は、貫通穴24はキャップ30による圧縮力によって閉じられて、液密なシールが形成される。その結果、オスルアー40がセプタム71と接続されていない状態のときに、オスルアー40の流路41内の液状物が貫通穴24を通過してカバー10外に漏れ出る可能性は、上述した従来のカバーに比べて、極めて低い。また、オスルアー40を天板23の貫通穴24に繰り返し抜き差ししても、貫通穴24のリシール性はほとんど低下しない。
【0060】
本実施形態1のカバー10は、従来のカバーに比べて、オスルアー40の外周面に対する摩擦力が大きくなる可能性がある。その結果、オスルアー40をセプタム71から引き抜いた後、外周壁21が直ちに伸長しない場合があるかも知れない。しかしながら、このような問題は、外周壁21の強度(弾性力)、天板23の厚さ、キャップ30による天板23の変形量等を調整することにより、解決可能である。
【0061】
(実施形態2)
以下に本実施形態2を、実施形態1と異なる点を中心に説明する。以下に示す図において、実施形態1で説明した部材と同じ部材には同一の符号が付されており、それらについての説明を省略する。
【0062】
図10は、本実施形態2にかかるオス部材カバー(以下、単に「カバー」という)110の上方から見た斜視図である。実施形態1のカバー10と同様に、本実施形態2のカバー110は、カバー本体120と、カバー本体120に装着されたキャップ130とを備えている。
【0063】
図11Aはキャップ130が装着されていない状態の、本発明の実施形態2にかかるカバー本体120の上方から見た斜視図、図11Bはその下方から見た斜視図である。図12は、図11Aの12−12線を含む面に沿ったカバー本体120の矢視断面図である。
【0064】
本実施形態2のカバー本体120の天板123の上方から見た外形は、外径Dtの円形である。天板123の上面には、外径Dtの円形状の天板123と同心の円形状の溝126が形成されている。
【0065】
天板123の中央には、貫通部として、天板123を上下方向に貫通する直線状のスリット(切り込み)124が形成されている。上方から見たスリット124は、「−」(マイナス)字形状を呈している。スリット124を形成する、互いに対向する端縁125a,125bは、キャップ130が装着されていない状態において接触していることが好ましいが、わずかに離間していてもよい。
【0066】
図13Aは本実施形態2にかかるキャップ130の上方から見た斜視図、図13Bはその下方から見た斜視図、図13Cはその上面図、図13Dはその下面図である。
【0067】
図13B及び図13Dに示されているように、キャップ130の下面には、外周端縁に対して相対的に後退した凹部135が形成されている。下方から見た凹部135の輪郭形状は、直径Dcの円形状である。凹部135の内径Dcは、天板123の外径Dtと同じかこれより小さいことが好ましい。参照符号136は、凹部135を取り囲む周囲壁である。凹部135の深さは、カバー10の天板123の厚さ(上下方向寸法)と略同一かこれより深いことが好ましい。
【0068】
実施形態1と同様に、キャップ130の中央には、開口31が形成されている。また、キャッ130の下面の凹部135内には、開口31を取り囲む環状のリブ(突起)33が形成されている。開口31の端縁及びリブ33は、直径Dcの円形の凹部135と同心の円形である。
【0069】
図10に示されているように、実施形態1と同様に、キャップ130は、カバー本体120の天板123をその凹部135内に収納するように、カバー本体120に装着される。このとき、天板123上の円形の溝126にキャップ130の円形のリブ33が嵌入する。リブ33が溝126に嵌入することにより、キャップ130が天板123から脱落するのを防止することができる。キャップ130の開口31内に、天板123に形成されたスリット124が露出する。
【0070】
キャップ130が天板123に装着されることにより、スリット124は液密にシールされる。キャップ130が天板123に装着されていない状態でスリット124が液密なシールを形成しない場合には、天板123が縮径するように、キャップ130で天板123を圧縮する。天板123を圧縮するためには、キャップ130の凹部135の内径Dcを、天板123の外径Dtより小さく設定すればよい。これにより、天板123は、その直径方向に弾性的に圧縮変形される。従って、スリット124にオスルアー40が挿入されていないとき、スリット124の端縁125a,125bを確実に密着させ、液密なシールを形成することができる。さらには、キャップ130が印加する圧縮力によって、閉じられたスリット124の端縁125a,125bが、互いに相手方に向かう向きに付勢されることが好ましい。外径Dtに対する内径Dcの比Dc/Dtは、特に制限はないが、0.9以上1.0未満であることが好ましい。
【0071】
以上のように構成された本実施形態2のカバー110は、実施形態1のカバー10と同様にオスルアー40に装着して使用することができる(図7〜図9を参照)。
【0072】
オスルアー40をメス部材に挿入する際には、実施形態1と同様に、オスルアー40が、天板123を弾性変形させてスリット124内に侵入し、更にキャップ130の開口31を貫通する。この過程で、カバー本体120の外周壁21は弾性的に圧縮変形され、キャップ130は天板123と一体的に変位する。
【0073】
オスルアー40をメス部材から引き抜くと、外周壁21はその弾性回復力によって直ちに伸長する。オスルアー40が、天板123のスリット124から抜け出ると、スリット124は直ちに弾性回復して閉じる。かくして、図10に示した初期状態に戻る。
【0074】
本実施形態2でも、天板123にキャップ130が装着されることによって、スリット124が液密にシールされる。即ち、オスルアー40がスリット124に挿入される前、及び、挿入されていたオスルアー40がスリット124から抜け出た後は、スリット124には液密なシールが形成される。その結果、オスルアー40がメス部材と接続されていない状態のときに、オスルアー40の流路41内の液状物が貫通穴24を通過してカバー110外に漏れ出る可能性は、実施形態1と同様に極めて低い。また、オスルアー40を天板123のスリット124に繰り返し抜き差ししても、スリット124のリシール性はほとんど低下しない。
【0075】
キャップが天板に装着されていない状態において、スリット124を形成する端縁125a,125b間の距離は、実施形態1の貫通穴24を形成する端縁25a,25b間の距離よりも格段に小さい。従って、キャップが天板に印加する圧縮力(あるいは、天板の圧縮変形量)は、一般に、本実施形態2では、実施形態1よりも小さい。スリット124を形成する端縁125a,125b間の距離等によっては、キャップ130が天板123に印加する圧縮力がきわめて小さい場合もあり、本発明はそのような場合も包含する。
【0076】
本実施形態2では、天板123の外形及びキャップ130の凹部135が、いずれも円形であるので、天板123にキャップ130を装着する際に、両者を回転方向に位置合わせする必要がない。また、上述したようにキャップ130による天板123の圧縮変形量は概して小さい。これらにより、本実施形態2のカバー110は、実施形態1のカバー10に比べて、組立が容易である。
【0077】
上記の例では、キャップ130が、天板123を等方的に弾性圧縮したが、本発明はこれに限定されない。例えば、実施形態1と同様に、スリット124の長手方向と垂直な方向に弾性的に圧縮してもよい。
【0078】
上記を除いて、本実施形態2は実施形態1と同じである。
【0079】
上記の実施形態1,2は例示に過ぎない。本発明は上記の実施形態1,2に限定されず、適宜変更することができる。
【0080】
天板にキャップが装着されていない状態での貫通部の端縁形状は、実施形態1の貫通穴24のような、両端でつながれた一対の弧で構成された形状や、実施形態2のスリット124のような「−」(マイナス)字形状に限定されない。例えば、楕円形、長円形、または菱形、あるいはこれらのいずれかに近似した形状であってもよい。貫通部の開口形状が、その開口寸法がいずれか一方向において長い、いわゆる「長穴」であると、その長軸と直交する方向に、天板を圧縮することにより、貫通部を「−」字状に閉じさせることができ、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
【0081】
天板にキャップが装着された状態での貫通部の外観形状は、上記の実施形態1,2のような「−」字状に限定されず、例えば「+」(プラス)字状であってもよい。この場合、天板に圧縮力が印加されていないときの貫通部の端縁形状を略十字状とし、縦横方向に略均一の圧縮力をキャップを用いて天板に印加すればよい。
【0082】
天板にキャップが装着されていない状態で、貫通部は開口している必要はない。即ち、実施形態2のスリット124のように、キャップを装着する前に、閉じている、または閉じているように見える貫通部であってもよい。そのような貫通部であっても、キャップを装着することにより、貫通部のシール特性を向上させることができる。
【0083】
上記の実施形態1,2では、天板にキャップを装着した状態において、貫通部24,124の端縁の全てが開口31内に露出していたが、その一部のみが開口31内に露出し、残りがキャップで覆われていてもよい。
【0084】
天板とキャップとの嵌合形状は上記の実施形態1,2に限定されない。天板にキャップを装着することにより、貫通部が液密にシールされればよい。ここで、「液密なシール」とは、貫通部を通じて液状物が天板の一方から他方に流れ出ないことを意味する。
【0085】
上記の実施形態1,2では、レバーロック式オスコネクタ50に設けられたオスルアーにオス部材カバーを設ける例を説明したが、レバーロック式オスコネクタ50以外のオスコネクタに設けられたオスルアーに本発明のオス部材カバーを設けてもよい。
【0086】
上記の実施形態1,2では、オス部材がオスルアーであり、メス部材がセプタムである場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、メス部材がバイアル瓶のゴム栓であり、オス部材がこのゴム栓に穿刺される樹脂針であってもよい。本発明のオス部材は、相手方部材(メス部材)に対して挿入(穿刺を含む)することで連通される各種部材を包含する。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明の利用分野は特に制限はないが、輸液、輸血、体外血液循環などを行うための輸送ラインで使用されるオス部材に好ましく利用することができる。また、患者に投与する薬液等の調製をする際に使用される各種コネクタのオス部材に利用することもできる。特に、漏出又は蒸発することを防止する必要がある危険な薬剤(例えば抗がん剤)等を取り扱う分野で好ましく利用することができる。更に、医療用以外の食品などの液状物を取り扱う各種分野で用されるオス部材に利用することもできる。
【符号の説明】
【0088】
10,110 オス部材カバー(カバー)
20,120 カバー本体
21 外周壁
23,123 天板
24 貫通穴(貫通部)
24a 貫通穴の長軸
24b 貫通穴の短軸
25a,25b,125a,125b 貫通部の端縁
26,126 溝
28 基部
124 スリット(貫通部)
30,130 キャップ
31 開口
33 リブ
35,135 凹部
40 オスルアー(オス部材)
41 オスルアー(オス部材)の流路
43 オスルアー(オス部材)の先端
71 セプタム(メス部材、弾性隔壁部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状物が流れる流路が形成された筒形状を有するオス部材の少なくとも先端を覆うオス部材カバーであって、
弾性的に圧縮変形可能な外周壁と、前記外周壁の一端に設けられた天板とを含み、可撓性を有する材料からなるカバー本体と、
開口が形成されたキャップとを備え、
前記天板には、前記天板を貫通する貫通部が形成されており、
前記キャップは、前記貫通部が液密にシールされるように前記天板に装着されており、
液密にシールされた前記貫通部の少なくとも一部が前記開口内に露出しており、
前記外周壁が短縮するとき、前記キャップは前記天板と一体的に変位することを特徴とするオス部材カバー。
【請求項2】
前記キャップは前記カバー本体よりも硬い材料からなる請求項1に記載のオス部材カバー。
【請求項3】
前記キャップは、前記貫通部が液密にシールされるように前記天板を圧縮している請求項1又は2に記載のオス部材カバー。
【請求項4】
前記キャップには凹部が形成されており、前記天板が前記凹部に嵌入されることにより、前記キャップが前記天板を圧縮している請求項1〜3のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項5】
前記キャップは、前記貫通部の長軸と直交する方向に前記天板を圧縮している請求項1〜4のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項6】
前記貫通部の対向する端縁に、互いに相手方に向かう向きの付勢力が印加されている請求項1〜5のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項7】
前記開口内に露出した前記貫通部は「−」字状である請求項1〜6のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項8】
前記天板には、前記貫通部を取り囲む環状の溝が形成されており、前記キャップの前記天板に対向する面には環状のリブが形成されており、前記リブが前記溝に嵌入している請求項1〜7のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項9】
前記溝は、前記リブの高さより深い請求項8に記載のオス部材カバー。
【請求項10】
前記天板に前記キャップが装着される前の前記溝が楕円形であり、前記リブが円形である請求項8又は9に記載のオス部材カバー。
【請求項11】
前記キャップが前記天板に装着されていない状態において、前記貫通部は貫通穴である請求項1〜10のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項12】
前記キャップが前記天板に装着されていない状態において、前記貫通部は直線状のスリットである請求項1〜10のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項13】
前記外周壁は蛇腹形状を有する請求項1〜12のいずれかに記載のオス部材カバー。
【請求項14】
液状物が流れる流路が形成された筒形状を有するオス部材と、前記オス部材の少なくとも先端を覆うオス部材カバーとを備えたカバー付きオス部材であって、
前記オス部材カバーが請求項1〜13のいずれかに記載のオス部材カバーであることを特徴とするカバー付きオス部材。
【請求項15】
前記オス部材をメス部材に挿入する際、前記外周壁が圧縮変形し、前記オス部材が、前記天板の前記貫通部と前記キャップの前記開口を順に貫通する請求項14に記載のカバー付きオス部材。
【請求項16】
前記天板の前記貫通部は、前記オス部材の先端が対向する位置に設けられている請求項14又は15に記載のカバー付きオス部材。
【請求項17】
前記オス部材が前記天板の前記貫通部を貫通していないとき、前記オス部材の流路の先端側の開口は前記天板により閉じられている請求項14〜16のいずれかに記載のカバー付きオス部材。
【請求項18】
前記オス部材が、直線状のスリットが形成された弾性隔壁部材に挿入されるオスルアーである請求項14〜17のいずれかに記載のカバー付きオス部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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