説明

オットマン、および椅子型マッサージ機

【課題】電熱線の熱を効率よく身体に伝えること、および電熱線の位置が規制部材により適切に規制されていない状態を生じにくくすることが可能なオットマン、および椅子型マッサージ機を提供する。
【解決手段】オットマンには、足裏を支持する足支持部と、足支持部に載せられた足裏に熱を伝える電熱線70とが設けられている。また、足支持部の本体に対する電熱線70の移動を規制する糸80が設けられている。電熱線70の規制部分70Xにおいて糸80が電熱線70をまたいで第1線側70Aから第2線側70Bまでにわたり設けられている。幅方向においての糸80の第1取付部81と第2取付部82との間隔を規制間隔Gとして、規制部分70Xにおいての電熱線70の幅が規制間隔Gよりも小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて本体を覆うカバーとを備えるオットマン、および椅子式マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記オットマンとして、特許文献1に記載のものが知られている。
同文献のオットマンの足支持部には、足を載せるための樹脂製の本体と、この本体の内部に配線されて足裏に熱を伝える電熱線とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−172528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のオットマンにおいては、本体の内部に電熱線が配線されているため、電熱線の熱が効率よく足裏に伝えられない。
この点を改善するオットマンとして、足支持部の本体上に電熱線を配線し、この電熱線を規制部材としての接着剤により本体に対して固定し、電熱線を含めて本体を覆うようにカバーを設けるものが考えられる。
【0005】
しかし、上記のオットマンにおいては次の問題をまねくことが懸念される。
すなわち、カバーと接触するように電熱線が配線されているため、足支持部の本体上において足がカバーを擦るように動かされたとき、この足の動きにより電熱線を本体に対してひきずろうとする力が電熱線に加えられる。そして、電熱線に加えられる力が過度に大きいときには、電熱線を介して規制部材としての接着剤にも大きな力が加えられるため、このことに起因して接着剤が足支持部の本体からはがれることが考えられる。また、このように接着剤のはがれが生じたときには、電熱線の位置が規制部材により適切に規制されていない状態となるため、例えば足裏に対して期待される位置に熱が伝えられない等の別の問題が生じるおそれがある。
【0006】
なお、ここに記載した規制部材に関する課題は、電熱線が設けられるオットマンに限らず、電熱線が設けられる座部、背もたれ、および肘掛においても共通して生じるものといえる。また、規制部材として接着剤以外のものが用いられた場合にも同様に生じるものと考えられる。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電熱線の熱を効率よく身体に伝えること、および電熱線の位置が規制部材により適切に規制されていない状態を生じにくくすることが可能なオットマン、および椅子型マッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための手段を以下に記載する。
・本発明のオットマンは、足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する他方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記足支持部の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記足支持部の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0009】
・このオットマンにおいては、前記足支持部の本体において前記電熱線が配線される面を配線面として、この配線面上に配線用のシート部材が設けられていること、ならびに、前記規制部材が前記シート部材に取り付けられていることが好ましい。
【0010】
・このオットマンにおいては、前記規制部材のうちの前記電熱線をまたいで隣り合う前記第1取付部から前記第2取付部までの部分を単位取付部とし、前記電熱線の配線方向にすすむにつれて前記第1線側から前記第2線側に傾斜する前記単位取付部を第1単位取付部とし、前記電熱線の配線方向にすすむにつれて前記第2線側から前記第1線側に傾斜する前記単位取付部を第2単位取付部として、前記規制部分において前記第1単位取付部と前記第2単位取付部とが交互に設けられていること、ならびに、連続する1組の前記第1単位取付部および前記第2単位取付部により構成される部分を往復単位取付部として、前記規制部分に複数の往復単位取付部が設けられていることが好ましい。
【0011】
・このオットマンにおいては、前記規制部分として第1規制部分および第2規制部分が設けられていること、ならびに、前記第1規制部分においての前記往復単位取付部の形成ピッチを第1形成ピッチとし、前記第2規制部分においての前記往復単位取付部の形成ピッチを第2形成ピッチとして、前記第1形成ピッチと前記第2形成ピッチとが互いに異なることが好ましい。
【0012】
・このオットマンにおいては、前記第1規制部分には前記電熱線が湾曲して配線された部分が含まれること、前記第2規制部分においては前記電熱線が直線状に配線されていること、ならびに、前記第1形成ピッチが前記第2形成ピッチよりも狭いことが好ましい。
【0013】
・本発明のオットマンは、足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体上に配線された電熱線と、この電熱線を覆うカバーとを備えるオットマンにおいて、前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0014】
・このオットマンにおいては、前記足支持部の本体において前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの領域を足前方領域として、この足前方領域に前記電熱線が設けられていることが好ましい。
【0015】
・このオットマンにおいては、前記足支持部の本体において前記足裏の踵に対応する部分から前記足裏の中間部分までの領域を足後方領域として、この足後方領域に前記電熱線がさらに設けられていることが好ましい。
【0016】
・このオットマンにおいては、前記足前方領域に設けられた前記電熱線の一部分を部分Aとし、前記足後方領域に設けられた前記電熱線の別の一部分を部分Bとして、前記足裏に対向する前記部分Aの表面積が前記足裏に対向する前記部分Bの表面積よりも大きいことが好ましい。
【0017】
・このオットマンにおいては、前記足前方領域に設けられた前記電熱線を第1電熱線とし、前記足後方領域に設けられた前記電熱線を第2電熱線として、前記第1電熱線の発熱量および前記第2電熱線の発熱量を互いに独立して制御することができること、ならびに、前記第1電熱線の発熱量が前記第2電熱線の発熱量よりも高くなるように前記電熱線を制御するモードが設けられていることが好ましい。
【0018】
・このオットマンにおいては、互いに独立した第1織物および第2織物が重ね合わせられて前記カバーが構成されていること、前記第2織物が前記第1織物の表面において前記足裏に対応する部分に重ね合わせられていること、ならびに、前記第1織物に対する前記第2織物の取り付けおよび前記第1織物からの前記第2織物の取り外しが可能であることが好ましい。
【0019】
・このオットマンにおいては、前記カバーに金属粉が含まれていることが好ましい。
・このオットマンにおいては、前記金属粉として銀が用いられていることが好ましい。
・本発明の椅子型マッサージ機は、臀部を支持する座部と、背中を支持する背もたれとを備え、前記オットマンが設けられていることを特徴としている。
【0020】
・本発明の椅子型マッサージ機は、臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0021】
・本発明の椅子型マッサージ機は、臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0022】
・本発明の椅子型マッサージ機は、背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記背もたれの本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記背もたれの本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0023】
・本発明の椅子型マッサージ機は、背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0024】
・本発明の椅子型マッサージ機は、腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記肘掛の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記肘掛の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【0025】
・本発明の椅子型マッサージ機は、腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備え、前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいことを特徴としている。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、電熱線の熱を効率よく身体に伝えること、および電熱線の位置が規制部材により適切に規制されていない状態を生じにくくすることが可能なオットマン、および椅子型マッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態のオットマンについて、同オットマンを備える椅子型マッサージ機の斜視構造を示す斜視図。
【図2】同実施形態のオットマンについて、オットマンの足支持部の斜視構造を示す斜視図。
【図3】同実施形態のオットマンについて、図2のA−A線に沿う足裏支持部の断面構造を示す断面図。
【図4】同実施形態のオットマンについて、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図5】同実施形態のオットマンについて、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図6】同実施形態のオットマンについて、足裏支持部の平面構造を示す平面図。
【図7】同実施形態のオットマンについて、図6の電熱線の一部分を拡大した平面構造を示す平面図。
【図8】同実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)は座部の平面構造を示す平面図、(b)は同(a)の二点鎖線の円により囲まれた電熱線の一部分を拡大した平面構造を示す平面図。
【図9】同実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)は背もたれの一部分の正面構造を示す正面図、(b)は同(a)の二点鎖線の円により囲まれた電熱線の一部分を拡大した正面構造を示す正面図。
【図10】本発明の第2実施形態のオットマンについて、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図11】同実施形態のオットマンについて、図10のB−B線に沿う足裏支持部の断面構造を示す断面図。
【図12】本発明のその他の実施形態のオットマンについて、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図13】本発明のその他の実施形態のオットマンについて、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図14】本発明のその他の実施形態のオットマンについて、(a)は足支持部の平面構造を示す平面図、(b)は同(a)のC−C線に沿う足裏支持部の断面構造を示す断面図。
【図15】本発明のその他の実施形態のオットマンについて、足裏支持部の一部分の断面構造を示す断面図。
【図16】本発明のその他の実施形態のオットマンについて、(a)は肘掛の斜視構造を示す斜視図、(b)は腕施術部が省略された状態の肘掛の平面構造を示す平面図、(c)は同(b)の二点鎖線の円により囲まれた電熱線の一部分を拡大した平面構造を示す平面図。
【図17】本発明のその他の実施形態のオットマンについて、足支持部の斜視構造を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1実施形態)
図1〜図9を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、椅子型マッサージ機(以下、「マッサージ機1」)には、体幹を支持するチェア10と、下肢を支持するオットマン20とが設けられている。またこの他に、チェア10およびオットマン20の各装置を制御する制御装置と、使用者がチェア10およびオットマン20を操作するためのコントローラとが設けられている(いずれも図示略)。
【0029】
チェア10には、臀部を支持する座部11と、背中を支持する背もたれ12と、腕を支持する肘掛13とが設けられている。座部11には、臀部に熱を伝える電熱線90が設けられている。背もたれ12には、背中を施術する施術機構14と、背中に熱を伝える電熱線110とが設けられている。施術機構14には、背中をもみほぐす施術子15と、施術子15を駆動させる駆動部16とが設けられている。
【0030】
オットマン20には、脚を支持する脚支持部30と、足を支持する足支持部40とが設けられている。脚支持部30と足支持部40とは、脚支持部30の接続部33により互いに接続されている。
【0031】
ここで、マッサージ機1について次の用語を定義する。
(A)マッサージ機1の幅方向を「幅方向」とし、チェア10の奥行方向を「座奥行方向」とし、背もたれ12の長手方向を「背高さ方向」とする。
(B)幅方向において、チェア10に着座した使用者から見て右の方向を「右方」とし、同使用者から見て左の方向を「左方」とする。
(C)座奥行方向において、使用者の背面側から正面側に向かう方向を「前方」とし、正面側から背面側に向かう方向を「後方」とする。
(D)背高さ方向において、座部11から背もたれ12に向かう方向を「上方」とし、背もたれ12から座部11に向かう方向を「下方」とする。
(E)足支持部40の短手方向を「足奥行方向」とし、足奥行方向および幅方向に直交する方向を「足高さ方向」とする。
(F)足奥行方向において、踵から足指に向かう方向を「前方」とし、足指から踵に向かう方向を「後方」とする。
(G)足高さ方向において、足から下腿に向かう方向を「上方」とし、下腿から足に向かう方向を「下方」とする。
【0032】
脚支持部30には、脚の側面を支持する3つの脚側壁31と、下腿を支持する脚背壁32と、脚側壁31と足支持部40とを互いに接続する接続部33とが設けられている。また、脚を施術するエアバッグとして、右下腿および左下腿をそれぞれ右方側および左方側から施術する側部エアバッグ34と、右下腿および左下腿をそれぞれ後方側から施術する後部エアバッグ35とが設けられている。
【0033】
脚側壁31としては、右脚の右方の側面を支持する脚側壁31と、左脚の左方の側面を支持する脚側壁31と、右脚の左方の側面および左脚の右方の側面を支持する脚側壁31とが設けられている。
【0034】
足支持部40には、足裏を支持する部分の本体としての支持部本体41と、右足裏を支持する足裏支持部50と、左足裏を支持する足裏支持部50と、各足裏に熱を伝える電熱線70とが設けられている。また、足支持部40の各要素を覆うカバーとして、支持部本体41を覆う第1カバー44と、第1カバー44のうちの各足裏支持部50に対応する部分を覆う2枚の第2カバー45とが設けられている。
【0035】
図2を参照して、足支持部40の詳細な構成について説明する。
支持部本体41には、各足裏支持部50が載せられる足底壁42と、右足の右方への移動を規制する足側壁43と、左足の左方への移動を規制する足側壁43とが設けられている。
【0036】
足底壁42の上面には、右足用および左足用の足裏支持部50が設けられている。右足用の足裏支持部50と左足用の足裏支持部50とは、隙間を介して直接的に対向している。すなわち支持部本体41において、右足用の足裏支持部50と左足用の足裏支持部50との間には、各足の幅方向への移動を規制する側壁が設けられていない。
【0037】
第1カバー44は、銀が織り込まれた織物により構成されている。第2カバー45も同様に銀が織り込まれた織物により構成されている。なお、第1カバー44は「第1織物」に相当する。また、第2カバー45は「第2織物」に相当する。
【0038】
第1カバー44において、各足裏支持部50の前方および後方の端部に対応する部分には、それぞれ第1面ファスナ44Aが設けられている。第2カバー45の前方および後方の端部には、それぞれ第2面ファスナ45Aが設けられている。これにより、マッサージ機1の使用者は、第2カバー45を第1カバー44に取り付けること、および第2カバー45を第1カバー44から取り外すことができる。
【0039】
図1を参照して、チェア10およびオットマン20の制御について説明する。
制御装置は、コントローラから送信された信号に基づいて、施術機構14、側部エアバッグ34、後部エアバッグ35、施術突起51、電熱線70、電熱線90、および電熱線110を制御する。
【0040】
マッサージ機1においては、コントローラの操作により選択することのできる複数の動作モードが予め用意されている。また、複数のモードのいずれか1つが行なわれている状態において、電熱線70、電熱線90、および電熱線110の少なくとも1つによる身体への伝熱が行なわれる。なお、動作モードにともない行なわれる電熱線70、電熱線90、および電熱線110の制御とは別に、コントローラの操作により電熱線70、電熱線90、および電熱線110のオンおよびオフを選択することもできる。
【0041】
動作モードの説明にあたり各用語を下記のとおり定義する。
・「施術実行」は、施術機構14が動作している状態を示す。
・「施術停止」は、施術機構14が停止している状態を示す。
・「脚部実行」は、各エアバッグ34,35のそれぞれが動作している状態を示す。
・「脚部停止」は、各エアバッグ34,35のそれぞれが停止している状態を示す。
・「突起実行」は、施術突起51が動作している状態を示す。
・「突起停止」は、施術突起51が停止している状態を示す。
・「足温感実行」は、電熱線70が動作している状態を示す。
・「足温感停止」は、電熱線70が停止している状態を示す。
・「座温感実行」は、電熱線90が動作している状態を示す。
・「座温感停止」は、電熱線90が停止している状態を示す。
・「背温感実行」は、電熱線110が動作している状態を示す。
・「背温感停止」は、電熱線110が停止している状態を示す。
【0042】
動作モードしては以下のものが用意されている。
(モードAA)施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードAB)施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードAC)施術実行、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードAD)施術実行、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードAE)施術実行、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードAF)施術実行、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードAG)施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
(モードAH)施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
(モードAI)施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードAJ)施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
(モードAK)施術実行、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードAL)施術実行、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
(モードAM)施術実行、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
(モードAN)施術実行、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードAO)施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感実行。
(モードAP)施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感停止。
(モードBA)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードBB)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードBC)施術停止、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードBD)施術停止、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードBE)施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
(モードBF)施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
(モードBG)施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードBH)施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードBI)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
(モードBJ)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
(モードBK)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードBL)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
(モードBM)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードBN)施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードCA)施術停止、脚部停止、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードCB)施術停止、脚部停止、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
(モードCC)施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
(モードCD)施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
(モードCE)施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
(モードCF)施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
【0043】
図3を参照して、足裏支持部50の詳細な構成について説明する。なお、図3においては、第1カバー44の第1面ファスナ44Aおよび第2カバー45の第2面ファスナ45Aを省略している。
【0044】
各足裏支持部50には、足裏を施術する施術突起51と、施術突起51を足高さ方向に移動させるエアバッグ52と、施術突起51の一部およびエアバッグ52を収容する取付台60とが設けられている。またこの他に、足裏に熱を伝える電熱線70の一部と、電熱線70を配線するためのシート53とが設けられている。
【0045】
シート53には、電熱線70の下方の半分が埋め込まれるとともに電熱線70の上方の半分が露出するように電熱線70が配線されている。電熱線70としては、取付台60に対応する部分の全体にわたり径の大きさが同一のものが用いられている。
【0046】
取付台60には、足裏を支持する平面部65と、平面部65の下面側の空間を取り囲む側壁部66とが設けられている。側壁部66は、平面部65の下面の縁に接続されている。平面部65において足奥行方向および幅方向の中間部分には、施術突起51を挿入するための突起孔67が形成されている。なお、平面部65においてシート53が取り付けられる面は「配線面」に相当する。
【0047】
取付台60としては、樹脂材料により形成された剛体の高いものが用いられている。すなわち、外部から力が加えられたときに電熱線70よりも変形しにくいものが用いられている。
【0048】
取付台60の内部、すなわち平面部65と側壁部66とにより囲まれた空間には、施術突起51の下方の部分およびエアバッグ52が収容されている。エアバッグ52は、足底壁42と施術突起51との間に設けられている。
【0049】
施術突起51は、突起孔67に対してすきま嵌めされている。施術突起51の先端部は、エアバッグ52が最も収縮した状態において突起孔67を介して平面部65から外部に突出している。
【0050】
足高さ方向においての足底壁42に対する施術突起51の位置、すなわち施術突起51のうちの平面部65から突出している部分の長さ(以下、「突出量」)は、エアバッグ52の状態に応じて変更される。
【0051】
第1カバー44は、電熱線70および施術突起51を上方から覆うとともに電熱線70に接触するように設けられている。すなわち、足が足裏支持部50に載せられていない状態においては、第1カバー44の裏面と電熱線70との間に小さな隙間が形成される。一方、足が足裏支持部50に載せられた状態においては、第1カバー44の裏面と電熱線70との少なくとも一部が互いに接触する。第1カバー44と電熱線70との接触面積は、施術突起51の突出量に応じて変化する。
【0052】
図4に示されるように、シート53には、左方の取付台60に対応した配線部53Aと、右方の取付台60に対応した配線部53Aと、左方の配線部53Aと右方の配線部53Aとを互いに連結する連結部53Bとが設けられている。
【0053】
シート53の配線部53Aは、足奥行方向において取付台60の前方の端部(以下、「台前方端部60X」)から取付台60の後方の端部(以下、「台後方端部60Y」)までにわたり設けられている。また、幅方向において取付台60の左方の端部から右方の端部までにわたり設けられている。
【0054】
配線部53Aにおいて取付台60の突起孔67に対応する部分には、突起孔67よりも径が大きい開口部53Cが形成されている。施術突起51、突起孔67、および開口部53Cはそれぞれ同心円上に設けられている。
【0055】
図4および図5を参照して、電熱線70の形状の詳細について説明する。
取付台60は、足奥行方向において前方から後方に向けて5つの領域、すなわち第1領域60A、第2領域60B、第3領域60C、第4領域60D、および第5領域60Eに区分される。なお、第2領域60Bは「足前方領域」に相当し、第5領域60Eは「足後方領域」に相当する。
(a)第1領域60Aは、台前方端部60Xから足指FTの付け根に対応する部分までの領域を示す。
(b)第2領域60Bは、足指FTの付け根に対応する部分から施術突起51の前方の縁に対応する部分までの領域を示す。
(c)第3領域60Cは、施術突起51の前方の縁から施術突起51の後方の縁までの領域を示す。
(d)第4領域60Dは、施術突起51の後方の縁から踵FHの前端に対応する部分までの領域を示す。
(e)第5領域60Eは、踵FHの前端に対応する部分から台後方端部60Yまでの領域を示す。
【0056】
電熱線70は、第1領域60A〜第5領域60Eにまたがり配線されている。電熱線70の各部分は、各領域60A〜60Eとの関係に基づいて5つの領域、すなわち第1部分71、第2部分72、第3部分73、第4部分74、および第5部分75に区分される。
(a)第1部分71は、第1領域60Aに対応する部分を示す。
(b)第2部分72は、第2領域60Bに対応する部分を示す。
(c)第3部分73は、第3領域60Cに対応する部分を示す。
(d)第4部分74は、第4領域60Dに対応する部分を示す。
(e)第5部分75は、第5領域60Eに対応する部分を示す。
【0057】
足支持部40においては、2つの足裏支持部50に対して1本の電熱線70が足Fの各部分に対応するように配線されている。また、1つの足裏支持部50において施術突起51を取り囲むように電熱線70が配線されている。
【0058】
電熱線70と足Fとの関係について説明する。
(a)第1部分71は、足指FTに対応して配線されている。
(b)第2部分72は、土踏まずFAの前方の部分に対応して配線されている。
(c)第3部分73は、土踏まずFAの中間かつ外側の部分に対応して配線されている。
(d)第4部分74は、土踏まずFAの後方かつ外側の部分に対応して配線されている。
(e)第5部分75は、踵FHに対応して配線されている。
【0059】
電熱線70の各部分の長さの関係について説明する。
第1領域60Aおよび第2領域60Bにおいての単位面積あたりの電熱線70の長さは、第4領域60Dおよび第5領域60Eにおいての単位面積あたりの電熱線70の長さよりも大きい。すなわち、第1部分71および第2部分72の合計の長さは、第4部分74および第5部分75の合計の長さよりも大きい。なお、第2部分72は「部分A」に相当し、第5部分75は「部分B」に相当する。
【0060】
電熱線70の各部分の表面積の関係について説明する。
第1領域60Aおよび第2領域60Bにおいての単位面積あたりの電熱線70の表面積は、第4領域60Dおよび第5領域60Eにおいての単位面積あたりの電熱線70の表面積よりも大きい。すなわち、第1部分71および第2部分72の合計の表面積は、第4部分74および第5部分75の合計の表面積よりも大きい。なお、ここでの電熱線70の表面積はシート53から露出している電熱線70の上方の部分の表面積を示す。
【0061】
足支持部40においては、上記のように電熱線70が配線されていることにより、第1部分71および第2部分72の合計の発熱量が第4部分74および第5部分75の合計の発熱量よりも大きくなる。
【0062】
図6および図7を参照して、電熱線70の配線態様の詳細について説明する。
電熱線70は、規制部材としての糸80により足支持部40のシート53に縫い付けられている。足支持部40において、電熱線70に対して糸80が取り付けられている部分を規制部分70Xとしたとき、足支持部40には、シート53の配線部53Aおよび連結部53Bの全体にわたり規制部分70Xが設けられている。なお、糸80は「線部材」に相当する。
【0063】
規制部分70Xには、電熱線70が直線状に配線された直線規制部分76と、電熱線70が湾曲して配線された部分を含む湾曲規制部分77とが設けられている。なお、直線規制部分76は「第1規制部分」に相当し、湾曲規制部分77は「第2規制部分」に相当する。
【0064】
ここで、電熱線70の各直線規制部分76を次のように区別する。
(a)第1部分71に設けられた直線規制部分76を「直線規制部分76A」とする。
(b)第1部分71に設けられた湾曲規制部分77を「湾曲規制部分77A」とする。
(c)第2部分72に設けられた直線規制部分76を「直線規制部分76B」とする。
(d)第2部分72に設けられた湾曲規制部分77を「湾曲規制部分77B」とする。
(e)第3部分73に設けられた直線規制部分76を「直線規制部分76C」とする。
(f)第4部分74に設けられた直線規制部分76を「直線規制部分76D」とする。
(g)第5部分75に設けられた直線規制部分76を「直線規制部分76E」とする。
(h)第5部分75に設けられた湾曲規制部分77を「湾曲規制部分77E」とする。
【0065】
図7に示されるように、規制部分70Xの幅方向において、電熱線70の一方の側を第1線側70Aとし、電熱線70の他方の側を第2線側70Bとしたとき、糸80は電熱線70をまたいで第1線側70Aから第2線側70Bまでにわたり設けられている。
【0066】
糸80には、電熱線70の第1線側70Aにおいてシート53に縫い付けられる部分である第1取付部81と、電熱線70の第2線側70Bにおいてシート53に縫い付けられる部分である第2取付部82とが設けられている。
【0067】
規制部分70Xにおいて、糸80のうちの電熱線70をまたいで隣り合う第1線側70Aから第2線側70Bまでの部分を「単位取付部」としたとき、規制部分70Xには単位取付部として第1単位取付部83および第2単位取付部84が設けられている。
【0068】
第1単位取付部83は、電熱線70の配線方向にすすむにつれて第1線側70Aから第2線側70Bに傾斜している。第2単位取付部84は、電熱線70の配線方向にすすむにつれて第2線側70Bから第1線側70Aに傾斜している。
【0069】
以下では、第1単位取付部83と第2単位取付部84とにより構成される部分を「往復単位取付部85」とする。電熱線70の規制部分70Xには、複数の往復単位取付部85が設けられている。
【0070】
糸80と電熱線70との関係について説明する。
電熱線70の幅は、幅方向においての第1取付部81と第2取付部82との間隔(以下、「規制間隔G」)よりも小さい。すなわち、規制部分70Xの幅方向において、第1取付部81と電熱線70との間および第2取付部82と電熱線70との間には隙間が形成されている。
【0071】
ここで、往復単位取付部85の形成ピッチを次のように区別する。
(a)直線規制部分76Aにおいての形成ピッチを形成ピッチPA1とする。
(b)湾曲規制部分77Aにおいての形成ピッチを形成ピッチPA2とする。
(c)直線規制部分76Bにおいての形成ピッチを形成ピッチPB1とする。
(d)湾曲規制部分77Bにおいての形成ピッチを形成ピッチPB2とする。
(e)直線規制部分76Cにおいての形成ピッチを形成ピッチPC1とする。
(f)直線規制部分76Dにおいての形成ピッチを形成ピッチPD1とする。
(g)直線規制部分76Eにおいての形成ピッチを形成ピッチPE1とする。
(h)湾曲規制部分77Eにおいての形成ピッチを形成ピッチPE2とする。
【0072】
なお、形成ピッチPA1は「第2形成ピッチ」に相当し、形成ピッチPA2は「第1形成ピッチ」に相当する。また形成ピッチPB1は「第2形成ピッチ」に相当し、形成ピッチPB2は「第1形成ピッチ」に相当する。また形成ピッチPC1は「第2形成ピッチ」に相当し、形成ピッチPC2は「第1形成ピッチ」に相当する。また形成ピッチPD1は「第2形成ピッチ」に相当し、形成ピッチPD2は「第1形成ピッチ」に相当する。
【0073】
上記の各形成ピッチの関係は次のように設定されている。
(a)形成ピッチPA2は形成ピッチPA1よりも小さい。
(b)形成ピッチPB2は形成ピッチPB1よりも小さい。
(c)形成ピッチPE2は形成ピッチPE1よりも小さい。
(d)形成ピッチPA2は形成ピッチPB2,PE2よりも小さい。
(e)形成ピッチPA1,PB1,PC1,PD1,PE1は互いに等しい。
【0074】
規制部分70Xにおいては、電熱線70が糸80に対して所定の範囲で移動することが許容される。以下では、この範囲を「許容移動範囲」とする。また、各直線規制部分76および湾曲規制部分77の許容移動範囲を次のように区別する。
(a)直線規制部分76Aの許容移動範囲を移動範囲RA1とする。
(b)湾曲規制部分77Aの許容移動範囲を移動範囲RA2とする。
(c)直線規制部分76Bの許容移動範囲を移動範囲RB1とする。
(d)湾曲規制部分77Bの許容移動範囲を移動範囲RB2とする。
(e)直線規制部分76Cの許容移動範囲を移動範囲RC1とする。
(f)直線規制部分76Dの許容移動範囲を移動範囲RD1とする。
(g)直線規制部分76Eの許容移動範囲を移動範囲RE1とする。
(h)湾曲規制部分77Eの許容移動範囲を移動範囲RE2とする。
【0075】
上記の各許容移動範囲の関係は次のように設定されている。
(a)移動範囲RA2は移動範囲RA1よりも小さい。
(b)移動範囲RB2は移動範囲RB1よりも小さい。
(c)移動範囲RE2は移動範囲RE1よりも小さい。
(d)移動範囲RA2は移動範囲RB2,RE2よりも小さい。
(e)移動範囲RA1,RB1,RC1,RD1,RE1は互いに等しい。
【0076】
図5を参照して、足支持部40の動作について説明する。
足Fのマッサージは次の順序で行なわれる。
(手順A)足Fが足裏支持部50に載せられる。
(手順B)エアバッグ52による施術突起51の移動が開始される。
(手順C)電熱線70による足裏への伝熱が開始される。
(手順D)電熱線70による伝熱が停止される。
(手順E)エアバッグ52による施術突起51の移動が停止される。
【0077】
上記(手順B)においては、エアバッグ52の膨張および収縮にともない施術突起51の突出量が変化することにより、突出量の変化に応じた刺激が足裏に付与される。すなわち、施術突起51の突出量が増大するときには足裏に付与される刺激が大きくなる。一方、施術突起51の突出量が減少するときには足裏に付与される刺激が小さくなる。
【0078】
図8を参照して、座部11の電熱線90の配線態様の詳細について説明する。
図8(a)に示されるように、座部11には、電熱線90が配線される座部本体11Aと、電熱線90を含めてこの座部本体11Aを覆うカバー11Bとが設けられている。なお、カバー11Bとしては、図2のオットマン20の第1カバー44および第2カバー45と同様の織物を用いることができる。
【0079】
図8(b)に示されるように、電熱線90は、規制部材としての糸100により座部本体11Aのシートに縫い付けられている。座部11において、電熱線90に対して糸100が取り付けられている部分を規制部分90Xとしたとき、座部11には、電熱線90がU字形状に配線された部分の全体にわたり規制部分90Xが設けられている。なお、糸100は「線部材」に相当する。
【0080】
電熱線90の規制部分90Xには、電熱線90が直線状に配線された直線規制部分91と、電熱線90が湾曲して配線された部分を含む湾曲規制部分92とが設けられている。なお、直線規制部分91は「第1規制部分」に相当し、湾曲規制部分92は「第2規制部分」に相当する。
【0081】
規制部分90Xの幅方向において、電熱線90の一方の側を第1線側90Aとし、電熱線90の他方の側を第2線側90Bとしたとき、糸100は電熱線90をまたいで第1線側90Aから第2線側90Bまでにわたり設けられている。
【0082】
糸100には、電熱線90の第1線側90Aにおいて座部本体11Aのシートに縫い付けられる部分である第1取付部101と、電熱線90の第2線側90Bにおいて同シートに縫い付けられる部分である第2取付部102とが設けられている。
【0083】
規制部分90Xにおいて、糸100のうちの電熱線90をまたいで隣り合う第1線側90Aから第2線側90Bまでの部分を「単位取付部」としたとき、規制部分90Xには単位取付部として第1単位取付部103および第2単位取付部104が設けられている。
【0084】
第1単位取付部103は、電熱線90の配線方向にすすむにつれて第1線側90Aから第2線側90Bに傾斜している。第2単位取付部104は、電熱線90の配線方向にすすむにつれて第2線側90Bから第1線側90Aに傾斜している。
【0085】
以下では、第1単位取付部103と第2単位取付部104とにより構成される部分を「往復単位取付部105」とする。電熱線90の規制部分90Xには、複数の往復単位取付部105が設けられている。
【0086】
糸100と電熱線90との関係について説明する。
電熱線90の幅は、幅方向においての第1取付部101と第2取付部102との間隔(以下、「規制間隔」)よりも小さい。すなわち、規制部分90Xの幅方向において、第1取付部101と電熱線90との間および第2取付部102と電熱線90との間には隙間が形成されている。
【0087】
各往復単位取付部105の形成ピッチの関係は次のように設定されている。
すなわち、湾曲規制部分92においての形成ピッチP12は、直線規制部分91においての形成ピッチP11よりも小さい。
【0088】
規制部分90Xにおいては、電熱線90が糸100に対して所定の範囲で移動することが許容される。この範囲を「許容移動範囲」としたき、湾曲規制部分92の許容移動範囲R12は直線規制部分91の許容移動範囲R11よりも小さい。
【0089】
図9を参照して、背もたれ12の電熱線110の配線態様の詳細について説明する。
図9(a)に示されるように、背もたれ12には、電熱線110が配線される背もたれ本体12Aと、電熱線110を含めてこの背もたれ本体12Aを覆うカバー12Bとが設けられている。なお、カバー12Bとしては、図2のオットマン20の第1カバー44および第2カバー45と同様の織物を用いることができる。
【0090】
図9(b)に示されるように、電熱線110は、規制部材としての糸120により背もたれ本体12Aのシートに縫い付けられている。背もたれ12において、電熱線110に対して糸120が取り付けられている部分を規制部分110Xとしたとき、背もたれ12には、電熱線110がU字形状に配線された部分の全体にわたり規制部分110Xが設けられている。なお、糸120は「線部材」に相当する。
【0091】
電熱線110の規制部分110Xには、電熱線110が直線状に配線された直線規制部分111と、電熱線110が湾曲して配線された部分を含む湾曲規制部分112とが設けられている。なお、直線規制部分111は「第1規制部分」に相当し、湾曲規制部分112は「第2規制部分」に相当する。
【0092】
規制部分110Xの幅方向において、電熱線110の一方の側を第1線側110Aとし、電熱線110の他方の側を第2線側110Bとしたとき、糸120は電熱線110をまたいで第1線側110Aから第2線側110Bまでにわたり設けられている。
【0093】
糸120には、電熱線110の第1線側110Aにおいて背もたれ本体12Aのシートに縫い付けられる部分である第1取付部121と、電熱線110の第2線側110Bにおいて同シートに縫い付けられる部分である第2取付部122とが設けられている。
【0094】
規制部分110Xにおいて、糸120のうちの電熱線110をまたいで隣り合う第1線側110Aから第2線側110Bまでの部分を「単位取付部」としたとき、規制部分110Xには単位取付部として第1単位取付部123および第2単位取付部124が設けられている。
【0095】
第1単位取付部123は、電熱線110の配線方向にすすむにつれて第1線側110Aから第2線側110Bに傾斜している。第2単位取付部124は、電熱線110の配線方向にすすむにつれて第2線側110Bから第1線側110Aに傾斜している。
【0096】
以下では、第1単位取付部123と第2単位取付部124とにより構成される部分を「往復単位取付部125」とする。電熱線110の規制部分110Xには、複数の往復単位取付部125が設けられている。
【0097】
糸120と電熱線110との関係について説明する。
電熱線110の幅は、幅方向においての第1取付部121と第2取付部122との間隔(以下、「規制間隔」)よりも小さい。すなわち、規制部分110Xの幅方向において、第1取付部121と電熱線110との間および第2取付部122と電熱線110との間には隙間が形成されている。
【0098】
各往復単位取付部125の形成ピッチの関係は次のように設定されている。
すなわち、湾曲規制部分112においての形成ピッチP22は、直線規制部分111においての形成ピッチP21よりも小さい。
【0099】
規制部分110Xにおいては、電熱線110が糸120に対して所定の範囲で移動することが許容される。この範囲を「許容移動範囲」としたき、湾曲規制部分112の許容移動範囲R22は直線規制部分111の許容移動範囲R21よりも小さい。
【0100】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、以下の効果が得られる。
(1)オットマン20においては、糸80の第1取付部81と第2取付部82との間隔である規制間隔がオットマン20の電熱線70の幅よりも大きい。この構成によれば、足裏支持部50上においてカバーを擦るように足が動かされたとき、電熱線70が取付台60に対して第1取付部81と第2取付部82との間で移動することができる。そして、電熱線70が糸80に対して移動している状態においては、第1取付部81および第2取付部82に大きな力が加えられることが抑制される。このため、糸80がシート53からほつれること、あるいは糸80が断線することが抑制される。すなわち、電熱線70の位置が糸80により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。
【0101】
(2)オットマン20の電熱線70において、U字形状に湾曲して配線された部分は直線状に配線された部分と比較して、足から加えられる負荷に起因して位置ずれまたは断線が生じやすい。一方、オットマン20においては、湾曲規制部分77の往復単位取付部85の形成ピッチが直線規制部分76の往復単位取付部85の形成ピッチよりも小さい。このため、電熱線70のU字形状の部分において位置ずれまたは断線が生じることを抑制することができる。なお、電熱線70の位置ずれとは、電熱線70の位置が規定の位置とは異なる位置に移動した状態を示す。
【0102】
(3)オットマン20においては、第2領域60Bに電熱線70の一部分(第2部分72)が配線されている。この構成によれば、当該オットマン20の使用時に足の位置が規定の位置から足奥行方向の後方にずれたときに第2部分72が足裏と対向しない状態となる頻度が小さくなる。このため、電熱線70の熱を足裏の前方の部分に効率的に伝えることができる。また、踵よりも熱を感じやすい足指およびその付近に熱が伝えられるため、足裏に効率よく熱を伝えることができる。
【0103】
(4)オットマン20においては、第2領域60Bに加えて第5領域60Eに電熱線70の一部分(第5部分75)が配線されている。この構成によれば、足裏の前方の部分に加えて足裏の後方の部分にも熱が伝えられるため、足裏の全体に熱が伝えられている感覚を使用者に与えることができる。
【0104】
(5)オットマン20においては、第1部分71および第2部分72の合計の表面積が第4部分74および第5部分75の合計の表面積よりも大きい。この構成によれば、踵に伝えられる熱量に比べて足指およびその付近に伝えられる熱量の方が大きくなるため、足裏を効率的に温めることができる。
【0105】
(6)オットマン20においては、第1カバー44への取り付けおよび第1カバー44からの取り外しができるように第2カバー45が構成されている。この構成によれば、オットマン20の使用にともない汚れやすい部分、すなわち足裏に対応する部分のカバーとしての第2カバー45を容易に交換することができる。
【0106】
(7)オットマン20においては、銀が織り込まれた織物により第1カバー44が構成されている。この構成によれば、第1カバー44が消臭作用を有するものとなるため、オットマン20の使用にともない足支持部40から汗等の臭いが発生することを抑制することができる。また、第1カバー44が抗菌作用を有するものとなるため、オットマン20の使用にともない足支持部40に雑菌が繁殖することを抑制することができる。また、第1カバー44が高い熱伝導率を有するものとなるため、電熱線70から足裏に熱を効率よく伝えることができる。
【0107】
(8)オットマン20においては、銀が織り込まれた織物により第2カバー45が構成されている。この構成によれば、第2カバー45においても第1カバー44により得られる効果と同様の効果が得られる。
【0108】
(9)オットマン20においては、第3領域60Cに電熱線70の一部分(第3部分73)が配線されている。この構成によれば、足裏の前方の部分のより広い範囲に熱を伝えることができる。
【0109】
(10)オットマン20においては、第1カバー44に接触するように電熱線70が配線されている。この構成によれば、第1カバー44と電熱線70との間に樹脂製のカバー等が設けられる構成と比較して、電熱線70の熱を足裏に効率よく伝えることができる。
【0110】
(11)オットマン20においては、左方の足裏支持部50と右方の足裏支持部50との間に足側壁が設けられていない。この構成によれば、左方の足裏支持部50と右方の足裏支持部50との間に足側壁が設けられる構成と比較して、電熱線70が停止したときに足の温度が下がりやすい。このため、足裏に熱を伝えるモードの後に足裏に熱を伝えないモードが行なわれるとき、足裏の状態を後者のモードに適した状態に速やかに近づけることができる。
【0111】
(12)オットマン20においては、施術突起51を取り囲むように電熱線70が配線されている。この構成によれば、施術突起51により熱が伝えられている感覚を使用者に与えることができる。
【0112】
(13)座部11においては、糸100の第1取付部101と第2取付部102との間隔である規制間隔が座部11の電熱線90の幅よりも大きい。この構成によれば、座部11上においてカバーを擦るように臀部が動かされたとき、電熱線90が座部本体11Aに対して第1取付部101と第2取付部102との間で移動することができる。そして、電熱線90が糸100に対して移動している状態においては、第1取付部101および第2取付部102に大きな力が加えられることが抑制される。このため、糸100がシートからほつれること、あるいは糸100が断線することが抑制される。すなわち、電熱線90の位置が糸100により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。
【0113】
(14)座部11においては、湾曲規制部分92の往復単位取付部105の形成ピッチが直線規制部分91の往復単位取付部105の形成ピッチよりも小さい。このため、電熱線90のU字形状の部分において位置ずれまたは断線が生じることを抑制することができる。
【0114】
(15)背もたれ12においては、糸120の第1取付部121と第2取付部122との間隔である規制間隔が背もたれ12の電熱線110の幅よりも大きい。この構成によれば、背もたれ12上においてカバーを擦るように背中が動かされたとき、電熱線110が背もたれ本体12Aに対して第1取付部121と第2取付部122との間で移動することができる。そして、電熱線110が糸120に対して移動している状態においては、第1取付部121および第2取付部122に大きな力が加えられることが抑制される。このため、糸120がシートからほつれること、あるいは糸120が断線することが抑制される。すなわち、電熱線110の位置が糸120により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。
【0115】
(16)背もたれ12においては、湾曲規制部分112の往復単位取付部125の形成ピッチが直線規制部分111の往復単位取付部125の形成ピッチよりも小さい。このため、電熱線110のU字形状の部分において位置ずれまたは断線が生じることを抑制することができる。
【0116】
(第2実施形態)
図10および図11を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0117】
第1実施形態のマッサージ機1では、糸80により電熱線70をシート53に固定している。これに対して、本実施形態のマッサージ機1では、袋130に全長に電熱線150を挿入している。
【0118】
図10に示されるように、各取付台60には、袋130が取り付けられている。袋130には、電熱線150が挿入される通路140が設けられている。通路140は、複数のU字形状の往復部分により設けられている。電熱線150は、その全長にわたり径が等しい。
【0119】
通路140には、足奥行方向に延びる複数の第1通路141と、幅方向に隣り合う第1通路141を接続する第2通路142と、袋130の足奥行方向の後方の端部において第1通路141の足奥行方向の後方の端部の全てに接続する第3通路143とが設けられている。第1通路141の幅H1と、第2通路142の幅H2とは互いに等しい。
【0120】
電熱線150は、第1通路141および第2通路142に挿入されることにより、複数のU字形状が幅方向に並んだ形状として設けられている。
通路140に配線されている電熱線150の部分を規制部分150Xとする。また、第1通路141に配線された電熱線150の部分を第1規制部分151とし、第2通路142に配線された電熱線150の部分を第2規制部分152とする。このとき、第1規制部分151の許容移動範囲R31と、第2規制部分152の許容移動範囲R31とは互いに等しい。
【0121】
図10および図11を参照して、袋130の形成方法について説明する。
図11に示されるように、袋130は、足高さ方向において重ね合わせられた2枚の生地、すなわち上方生地131および下方生地132を互いに縫い合わせることにより構成されている。具体的には、次の手順で形成することができる。
【0122】
まず、図10に示されるように、下方生地132上に電熱線150を配線する。次に、図11に示されるように、電熱線150を覆うように下方生地132上に上方生地131を被せる。そして、上方生地131と下方生地132とを糸により互いに縫い付けることにより袋130を形成する。
【0123】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態の(5)〜(16)の効果に加え、以下の(17)の効果が得られる。
【0124】
(17)オットマン20においては、袋130の通路140の幅である規制間隔がオットマン20の電熱線150の幅よりも大きい。この構成によれば、足裏支持部50上においてカバーを擦るように足が動かされたとき、電熱線150が取付台60に対して通路140内で移動することができる。そして、電熱線150が袋130に対して移動している状態においては、袋130の縫い合わせ部分に大きな力が加えられることが抑制される。このため、袋130の糸がほつれること、あるいは袋130の糸が断線することが抑制される。すなわち、電熱線70の位置が袋130により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。
【0125】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は、上記各実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することができる。また、以下の変形例は上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0126】
・第1実施形態では、1本の電熱線70を各足裏支持部50に配線しているが、電熱線70の配線態様を以下のように変更することもできる。
・第1実施形態では、1本の電熱線70を構成しているが、電熱線70の構成を以下のように変更することもできる。
【0127】
(A)図12に示されるように、電熱線70に代えて電熱線160を設けることもできる。この電熱線160には、取付台60の前方の部分に配線される第1電熱線161と、取付台60の後方の部分に配線される第2電熱線162とが設けられる。
【0128】
第1電熱線161は、第1領域60A、第2領域60B、および第3領域60Cにわたり配線される。また、その配線態様としては、電熱線70の第1部分71、第2部分72、および第3部分73の配線態様に準じたものが採用される。
【0129】
第2電熱線162は、第3領域60C、第4領域60D、および第5領域60Eにわたり配線される。また、その配線態様としては、電熱線70の第3部分73、第4部分74、および第5部分75の配線態様に準じたものが採用される。
【0130】
(B)電熱線70に代えて、各取付台60に配線される部分を3本の電熱線により構成することもできる。この電熱線の構成としては、例えば図6に示される電熱線70において、第1部分71および第2部分72を1本の電熱線により構成し、第3部分73を1本の電熱線により構成し、第4部分74および第5部分75を1本の電熱線により構成したものが挙げられる。
【0131】
・上記(A)の変形例において、電熱線の制御として以下の(制御1)〜(制御4)をマッサージ機1の制御装置に予めプログラムすることもできる。この場合には、各制御の実行および停止を選択するための操作部と、各制御のうちの実行するものを選択するための操作部とがマッサージ機1のコントローラに設けられる。
(制御1)第1電熱線161の発熱量が第2電熱線162の発熱量よりも大きくなるように各ヒータの供給電力を制御する。
(制御2)第1電熱線161の発熱量が第2電熱線162の発熱量よりも小さくなるように各ヒータの供給電力を制御する。
(制御3)第1電熱線161の発熱量が第2電熱線162の発熱量と等しくなるように各ヒータの供給電力を制御する。
(制御4)上記(制御1)〜(制御3)の少なくとも2つを選択し、予めプログラムされた順序に基づいて選択した制御を順に行なう。
【0132】
・第1実施形態の電熱線70の形成ピッチを以下のように変更することもできる。
(a)形成ピッチPA2を形成ピッチPA1以上に設定する。
(b)形成ピッチPB2を形成ピッチPB1以上に設定する。
(c)形成ピッチPE2を形成ピッチPE1以上に設定する。
(d)形成ピッチPA2を形成ピッチPB2,PE2以上に設定する。
(e)形成ピッチPA1,PB1,PC1,PD1,PE1を互いに異なるものにする。
【0133】
・第1実施形態の電熱線70の許容移動範囲を以下のように変更することもできる。
(a)移動範囲RA2を移動範囲RA1以上に設定する。
(b)移動範囲RB2を移動範囲RB1以上に設定する。
(c)移動範囲RE2を移動範囲RE1以上に設定する。
(d)移動範囲RA2を移動範囲RB2,RE2以上に設定する。
(e)移動範囲RA1,RB1,RC1,RD1,RE1を互いに異なるものにする。
【0134】
・上記各実施形態では、1つの足裏支持部50に1つの施術突起51を設けているが、1つの足裏支持部50に複数の施術突起51を設けることもできる。図13を参照して、複数の施術突起51が設けられる構成の一例について説明する。
【0135】
図13に示されるように、各足裏支持部50には、複数の施術突起51としての第1施術突起51Aおよび第2施術突起51Bと、電熱線70に代わる電熱線170とが設けられる。第1施術突起51Aは、取付台60の前方の部分に設けられる。第2施術突起51Bは、取付台60の後方の部分に設けられる。なお、図13の変形例において電熱線170に代えて電熱線70を設けることもできる。
【0136】
取付台60には、第1施術突起51Aおよび第2施術突起51Bをそれぞれ挿入するための2つの突起孔67が形成される。取付台60の内部には、第1施術突起51Aを足高さ方向に移動させるための第1エアバッグ52Aと、第2施術突起51Bを足高さ方向に移動させるための第2エアバッグ52Bとが設けられる。
【0137】
電熱線170には、取付台60の前方の部分に配線される第1電熱線171と、取付台60の後方の部分に配線される第2電熱線172とが設けられる。すなわち、電熱線170は2本の電熱線により構成される。
【0138】
取付台60は、奥行方向において前方から後方に向けて6つの領域、すなわち第11領域60F、第12領域60G、第13領域60H、第14領域60I、第15領域60J、および第16領域60Kに区分される。なお、第12領域60Gは「足前方領域」に相当し、第16領域60Kは「足後方領域」に相当する。
(a)第11領域60Fは、台前方端部60Xから足指の付け根に対応する部分までの領域を示す。
(b)第12領域60Gは、足指の付け根に対応する部分から第1施術突起51Aの前方の縁に対応する部分までの領域を示す。
(c)第13領域60Hは、第1施術突起51Aの前方の縁から第1施術突起51Aの後方の縁までの領域を示す。
(d)第14領域60Iは、第1施術突起51Aの後方の縁から第2施術突起51Bの前方の縁までの領域を示す。
(e)第15領域60Jは、第2施術突起51Bの前方の縁から第2施術突起51Bの後方の縁までの領域を示す。
(f)第16領域60Kは、第2施術突起51Bの後方の縁から台後方端部60Yまでの領域を示す。
【0139】
第1電熱線171は、第11領域60F、第12領域60G、第13領域60H、および第14領域60Iの前方の部分にわたり配線される。また、第1施術突起51Aを取り囲むように配線される。
【0140】
第2電熱線172は、第14領域60Iの後方の部分、第15領域60J、および第16領域60Kにわたり配線される。また、第2施術突起51Bを取り囲むように配線される。
【0141】
・上記各実施形態において、電熱線70の第1部分71を省略することもできる。
・上記各実施形態において、電熱線70の第3部分73〜第5部分75の少なくとも一部分を省略することもできる。
【0142】
・第1実施形態では、糸80により電熱線70をシート53に取り付けているが、電熱線70の取り付け態様を次のように変更することもできる。
(A)図14に示されるように、取付台60の平面部65に凹部68を形成する。そして、凹部68に電熱線70を収容する。この構成においては、シート53が省略される。また、電熱線70が図2の第1カバー44により上方から覆われる。また、凹部68の幅が電熱線70の許容移動範囲に相当する。
【0143】
(B)取付台60の平面部65上に壁部を設ける。そして、壁部により区画された領域に電熱線70を配線する。この構成においては、シート53が省略される。また、電熱線70が図2の第1カバー44により上方から覆われる。このとき、隣り合う壁部の間隔が電熱線70の許容移動量に相当する。
【0144】
・第1実施形態では、規制部材として糸80を用いているが、他の線部材を規制部材として用いることもできる。他の線部材の例としては、線材(例えば、軟鋼線材またはピアノ線材)が挙げられる。
【0145】
・第1実施形態において、電熱線90を座部11に縫い付ける糸100に代えて、袋130を用いることもできる。この場合、袋130は、電熱線90の形状に応じた通路140が形成される。
【0146】
・第1実施形態において、各電熱線110を背もたれ12に縫い付ける糸120に代えて、袋130を用いることもできる。この場合、袋130は、電熱線110の形状に応じた通路140が形成される。
【0147】
・第2実施形態において、図15に示されるように、下方生地132を省略することもできる。この場合、上方生地131を取付台60の平面部65に取り付けることにより、上方生地131と平面部65とにより電熱線150を配線するための袋が形成される。
【0148】
・第2実施形態において、許容移動範囲に関する構成を以下の(A)〜(D)のように変更することもできる。
(A)第1通路141の幅H1および第2通路142の幅H2を変更することにより、第1規制部分151の許容移動範囲R31を第2規制部分152の許容移動範囲R32以上の大きさに変更する。
(B)許容移動範囲R31を許容移動範囲R32よりも小さくする。
(C)第1規制部分151をさらに区分し、区分された部分の許容移動範囲R31を互いに異ならせる。
(D)第2規制部分152をさらに区分し、区分された部分の許容移動範囲R32を互いに異ならせる。
【0149】
・第2実施形態の座部11において、規制部材としての糸100に代えて袋130を用いることもできる。この場合、袋130内には電熱線90の形状に応じた通路140が形成される。
【0150】
・第2実施形態の背もたれ12において、規制部材としての糸120に代えて袋130を用いることもできる。この場合、袋130内には電熱線110の形状に応じた通路140が形成される。
【0151】
・上記各実施形態において、肘掛13の構成を以下のように変更することもできる。
図16(a)に示されるように、肘掛13には、電熱線190が配線される肘掛本体13Aと、電熱線190を含めて肘掛本体13Aを覆うカバー13Bと、エアバッグ181により腕を施術する腕施術部180とが設けられる。なお、カバー13Bの織物としては、オットマン20の第1カバー44および第2カバー45と同様の織物を用いることができる。
【0152】
図16(b)に示されるように、電熱線190は、規制部材としての糸200により肘掛本体13Aのシートに縫い付けられる。肘掛13において、電熱線190に対して糸200が取り付けられる部分を規制部分190Xとしたとき、肘掛13には、電熱線190がU字形状に配線された部分の全体にわたり規制部分190Xが設けられる。
【0153】
電熱線190の規制部分190Xには、電熱線190が直線状に配線された直線規制部分191と、電熱線190が湾曲して配線された部分を含む湾曲規制部分192とが設けられる。なお、直線規制部分191は「第1規制部分」に相当し、湾曲規制部分192は「第2規制部分」に相当する。
【0154】
規制部分190Xの幅方向において、電熱線190の一方の側を第1線側190Aとし、電熱線190の他方の側を第2線側190Bとしたとき、糸200は電熱線190をまたいで第1線側190Aから第2線側190Bまでにわたり設けられる。
【0155】
糸200には、電熱線190の第1線側190Aにおいて肘掛本体13Aのシートに縫い付けられる部分である第1取付部201と、電熱線190の第2線側190Bにおいて同シートに縫い付けられる部分である第2取付部202とが設けられる。
【0156】
規制部分190Xにおいて、糸200のうちの電熱線190をまたいで隣り合う第1線側190Aから第2線側190Bまでの部分を「単位取付部」としたとき、規制部分190Xには単位取付部として第1単位取付部203および第2単位取付部204が設けられる。
【0157】
第1単位取付部203は、電熱線190の配線方向にすすむにつれて第1線側190Aから第2線側190Bに傾斜する。第2単位取付部204は、電熱線190の配線方向にすすむにつれて第2線側190Bから第1線側190Aに傾斜する。
【0158】
以下では、第1単位取付部203と第2単位取付部204とにより構成される部分を「往復単位取付部205」とする。電熱線190の規制部分190Xには、複数の往復単位取付部205が設けられる。
【0159】
糸200と電熱線190との関係について説明する。
電熱線190の幅は、幅方向においての第1取付部201と第2取付部202との間隔(以下、「規制間隔」)よりも小さい。すなわち、規制部分190Xの幅方向において、第1取付201と電熱線190との間および第2取付部202と電熱線190との間には隙間が形成される。
【0160】
各往復単位取付部205の形成ピッチの関係は次のように設定される。
すなわち、湾曲規制部分192においての形成ピッチP42は、直線規制部分191においての形成ピッチP41よりも小さい。
【0161】
規制部分190Xにおいては、電熱線190が糸200に対して所定の範囲で移動することが許容される。この範囲を「許容移動範囲」としたき、湾曲規制部分192の許容移動範囲R42は直線規制部分191の許容移動範囲R41よりも小さい。
【0162】
・図16に示される変形例において、規制部材としての糸200に代えて袋130を用いることもできる。この場合、袋130内には電熱線190の形状に応じた通路140が形成される。
【0163】
・上記各実施形態において、第2カバー45の構成を次のように変更することもできる。すなわち、図17(a)に示されるように、第2カバー45の前方の端部に足の甲を覆うための甲カバー46を設けることもできる。この甲カバー46の幅は、第2カバー45において足裏に対応する部分の幅よりも大きく設定される。
【0164】
図17(b)に示されるように、この第2カバー45においては甲カバー46を折り返すことにより、足の甲を覆うことができる。これにより使用者の足に対してより効率的に熱を伝えることができる。
【0165】
・上記各実施形態において銀に代えてアルミ二ウム等の他の金属粉が織り込まれた織物により第1カバー44および第2カバー45の少なくとも一方を構成することもできる。
・上記各実施形態において、金属粉が織り込まれていない織物により第1カバー44および第2カバー45の少なくとも一方を構成することもできる。
【0166】
・上記各実施形態において、第2カバー45を省略することもできる。この場合、第1カバー44から第1面ファスナ44Aが省略される。
・上記各実施形態において、第1カバー44と電熱線70(電熱線150)との間に電熱線70を覆う別のカバーを設けることもできる。
【0167】
・上記各実施形態において、施術突起51を省略することもできる。
・上記各実施形態において、脚支持部30を省略することもできる。
・上記各実施形態において、以下の動作モードを追加することもできる。
(モードDA)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
(モードDB)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
(モードDC)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
(モードDD)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
(モードEA)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感停止。
(モードEB)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感実行。
(モードFA)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
(モードFB)施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
【0168】
・上記各実施形態において、取付台60を省略することもできる。この構成においては、シート53が足底壁42上に取り付けられる。また、足底壁42においてシート53が取り付けられる面が「配線面」に相当する。
【0169】
・上記各実施形態において、マッサージ機1の一部としてオットマン20が設けられているが、マッサージ機1から独立したオットマン20とすることもできる。
【符号の説明】
【0170】
1…椅子型マッサージ機、11…座部、11A…座部本体(座部の本体)、11B…カバー、12…背もたれ、12A…背もたれ本体(背もたれの本体)、12B…カバー、13…肘掛、13A…肘掛本体(肘掛の本体)、13B…カバー、20…オットマン、40…足支持部、41…足支持部本体(足支持部の本体)、43…足側壁、44…第1カバー(第1織物)、45…第2カバー(第2織物)、51…施術突起、51A…第1施術突起(施術突起)、51B…第2施術突起(施術突起)、53…シート(シート部材)、60…取付台、60B…第2領域(足前方領域)、60E…第5領域(足後方領域)、60G…第12領域(足前方領域)、60K…第16領域(足後方領域)、70…電熱線、70A…第1線側、70B…第2線側、70X…規制部分、72…第2部分(部分A)、75…第5部分(部分B)、76…直線規制部分(第1規制部分)、77…湾曲規制部分(第2規制部分)、80…糸(線部材)、81…第1取付部、82…第2取付部、83…第1単位取付部、84…第2単位取付部、85…往復単位取付部、90…電熱線、90A…第1線側、90B…第2線側、90X…規制部分、91…直線規制部分(第1規制部分)、92…湾曲規制部分(第2規制部分)、100…糸(線部材)、101…第1取付部、102…第2取付部、103…第1単位取付部、104…第2単位取付部、105…往復単位取付部、110…電熱線、110A…第1線側、110B…第2線側、110X…規制部分、111…直線規制部分(第1規制部分)、112…湾曲規制部分(第2規制部分)、120…糸(線部材)、121…第1取付部、122…第2取付部、123…第1単位取付部、124…第2単位取付部、125…往復単位取付部、130…袋、150…電熱線、150A…第1線側、150B…第2線側、150X…規制部分、151…第1規制部分、152…第2規制部分、160…電熱線、161…第1電熱線、162…第2電熱線、170…電熱線、171…第1電熱線、172…第2電熱線、190…電熱線、190A…第1線側、190B…第2線側、190X…規制部分、191…直線規制部分、192…湾曲規制部分、200…糸(線部材)、201…第1取付部、202…第2取付部、203…第1単位取付部、204…第2単位取付部、205…往復単位取付部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備えるオットマンにおいて、
前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、
前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する他方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、
ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記足支持部の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記足支持部の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とするオットマン。
【請求項2】
請求項1に記載のオットマンにおいて、
前記足支持部の本体において前記電熱線が配線される面を配線面として、この配線面上に配線用のシート部材が設けられていること、
ならびに、前記規制部材が前記シート部材に取り付けられていること
を特徴とするオットマン。
【請求項3】
請求項1または2に記載のオットマンにおいて、
前記規制部材のうちの前記電熱線をまたいで隣り合う前記第1取付部から前記第2取付部までの部分を単位取付部とし、前記電熱線の配線方向にすすむにつれて前記第1線側から前記第2線側に傾斜する前記単位取付部を第1単位取付部とし、前記電熱線の配線方向にすすむにつれて前記第2線側から前記第1線側に傾斜する前記単位取付部を第2単位取付部として、
前記規制部分において前記第1単位取付部と前記第2単位取付部とが交互に設けられていること、
ならびに、連続する1組の前記第1単位取付部および前記第2単位取付部により構成される部分を往復単位取付部として、前記規制部分に複数の往復単位取付部が設けられていること
を特徴とするオットマン。
【請求項4】
請求項3に記載のオットマンにおいて、
前記規制部分として第1規制部分および第2規制部分が設けられていること、
ならびに、前記第1規制部分においての前記往復単位取付部の形成ピッチを第1形成ピッチとし、前記第2規制部分においての前記往復単位取付部の形成ピッチを第2形成ピッチとして、前記第1形成ピッチと前記第2形成ピッチとが互いに異なること
を特徴とするオットマン。
【請求項5】
請求項4に記載のオットマンにおいて、
前記第1規制部分には前記電熱線が湾曲して配線された部分が含まれること、
前記第2規制部分においては前記電熱線が直線状に配線されていること、
ならびに、前記第1形成ピッチが前記第2形成ピッチよりも狭いこと
を特徴とするオットマン。
【請求項6】
足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体上に配線された電熱線と、この電熱線を覆うカバーとを備えるオットマンにおいて、
前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、
ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とするオットマン。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
前記足支持部の本体において前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの領域を足前方領域として、この足前方領域に前記電熱線が設けられていること
を特徴とするオットマン。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
前記足支持部の本体において前記足裏の踵に対応する部分から前記足裏の中間部分までの領域を足後方領域として、この足後方領域に前記電熱線がさらに設けられていること
を特徴とするオットマン。
【請求項9】
請求項8に記載のオットマンにおいて、
前記足前方領域に設けられた前記電熱線の一部分を部分Aとし、前記足後方領域に設けられた前記電熱線の別の一部分を部分Bとして、前記足裏に対向する前記部分Aの表面積が前記足裏に対向する前記部分Bの表面積よりも大きいこと
を特徴とするオットマン。
【請求項10】
請求項8に記載のオットマンにおいて、
前記足前方領域に設けられた前記電熱線を第1電熱線とし、前記足後方領域に設けられた前記電熱線を第2電熱線として、
前記第1電熱線の発熱量および前記第2電熱線の発熱量を互いに独立して制御することができること、
ならびに、前記第1電熱線の発熱量が前記第2電熱線の発熱量よりも高くなるように前記電熱線を制御するモードが設けられていること
を特徴とするオットマン。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
互いに独立した第1織物および第2織物が重ね合わせられて前記カバーが構成されていること、
前記第2織物が前記第1織物の表面において前記足裏に対応する部分に重ね合わせられていること、
ならびに、前記第1織物に対する前記第2織物の取り付けおよび前記第1織物からの前記第2織物の取り外しが可能であること
を特徴とするオットマン。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
前記カバーに金属粉が含まれていること
を特徴とするオットマン。
【請求項13】
請求項12に記載のオットマンにおいて、
前記金属粉として銀が用いられていること
を特徴とするオットマン。
【請求項14】
臀部を支持する座部と、背中を支持する背もたれとを備える椅子型マッサージ機において、
請求項1〜13のいずれか一項に記載のオットマンが設けられていること
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項15】
臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備える椅子型マッサージ機において、
前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、
前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、
ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記座部の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記座部の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項16】
臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備える椅子型マッサージ機において、
前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、
ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項17】
背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備える椅子型マッサージ機において、
前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、
前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、
ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記背もたれの本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記背もたれの本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項18】
背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備える椅子型マッサージ機において、
前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、
ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項19】
腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備える椅子型マッサージ機において、
前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材が設けられていること、
前記電熱線に対して前記規制部材が取り付けられている部分を規制部分とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第1線側とし、前記電熱線の幅方向においての前記電熱線に対する一方の側を第2線側として、前記規制部分において前記規制部材が前記電熱線をまたいで前記第1線側から前記第2線側までにわたり設けられていること、
ならびに、前記規制部分の前記第1線側において前記肘掛の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第1取付部とし、前記規制部分の前記第2線側において前記肘掛の本体に対して前記規制部材が取り付けられている部分を第2取付部とし、前記電熱線の幅方向においての前記第1取付部と前記第2取付部との間隔を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項20】
腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーとを備える椅子型マッサージ機において、
前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋が設けられていること、
ならびに、前記規制部材の内部に形成された空間に前記電熱線が配線されている部分を規制部分とし、前記規制部材の幅方向においての前記規制部材の内部の空間の幅を規制間隔として、前記規制部分においての前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
を特徴とする椅子型マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−170610(P2012−170610A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35256(P2011−35256)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】