オブジェクト処理装置、方法およびプログラム
【課題】各ユーザの操作する機器の構成に合わせてデータ操作作業を分担し、全体の作業効率を上げる。
【解決手段】 機能決定手段103は、接続機器判別手段102の識別した情報端末の種類に基づいて、接続してきた情報端末に特定の画像ハンドリング機能を許可し、許可された以外の画像ハンドリング機能を制限する。例えば、パソコン3および店頭端末10では、全ての画像ハンドリング機能の提供が許可されるが、携帯端末4およびテレビゲーム機6では、テンプレートへの画像挿入が「撮影日時の時系列順に自動挿入」だけに制限されており、画像編集(回転)が90°単位の回転のみに制限される。
【解決手段】 機能決定手段103は、接続機器判別手段102の識別した情報端末の種類に基づいて、接続してきた情報端末に特定の画像ハンドリング機能を許可し、許可された以外の画像ハンドリング機能を制限する。例えば、パソコン3および店頭端末10では、全ての画像ハンドリング機能の提供が許可されるが、携帯端末4およびテレビゲーム機6では、テンプレートへの画像挿入が「撮影日時の時系列順に自動挿入」だけに制限されており、画像編集(回転)が90°単位の回転のみに制限される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示されたオブジェクトを、1または複数の情報端末から順次または同時に操作して所望の処理を実施するための装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、写真処理装置は、各構成要素を制御するコントローラと、コントローラの指示に従って種々の画面を表示する表示部と含む。複数の作業によって構成される終業点検の際には、オペレータの種類を選択するための選択画面が表示部に表示される。そして、選択画面でオペレータの種類を選択することによって、ガイダンス画面が表示部に表示される。ガイダンス画面には表示欄が設けられ、表示欄にはオペレータに実施することを許可する作業に対応するテキストが表示される。
【0003】
特許文献2は、所定処理に対してユーザーが所望する機能オプションの設定を可能とする画面情報を生成する画面生成手段と、上記ユーザーが利用している装置からの要求に応じて、上記画面生成手段を実現する画面生成プログラムとオプション情報とを転送する転送手段と、該装置にて上記画面生成プログラムによって上記画面に表示される上記複数の機能オプションから上記ユーザーが設定した設定パラメータに基づいて所定処理を行うためのハードウェア資源を利用して該所定処理を制御する処理制御手段とを有する画像形成装置を開示している。
【0004】
特許文献3は、再生処理注文の注文内容に応じた再生処理のための工程の内容、工程の実行順序および工程の実行先を指示する情報である作業指示情報を1件の注文につき1つ生成し、かつ、再生処理の実行を管理する管理部と、再生処理に要する複数の工程のうち1以上の工程を実行するコンポーネントを複数有し、入力画像および作業指示情報を受け取って、作業指示情報に従って再生処理を実行する実行部とを備える。
【0005】
特許文献4では、ワークフロー実行部は、ワークフロー管理部に保存されたワークフロー情報を読んで、最初の工程のためのジョブチケットを生成する。そして最初も工程が終了すると、その結果を記述したジョブチケットを当該工程の実行デバイスから受信する。そして、その結果とワークフロートに基づいて、次の工程のジョブチケットを生成する。このとき、処理が途中で中断されていること示す結果を受信すると、分割処理できる工程であれば、処理済み部分と未処理部分とにジョブを分割し、各ジョブのジョブチケットを生成する。また、新たにワークフローを生成する。同期させる必要があれば、結合したジョブに対応するジョブチケット生成する。生成したジョブチケットは、次の工程を行うデバイスに送信される。
【特許文献1】特開2007−219570号公報
【特許文献2】特開2007−230244号公報
【特許文献3】特開2007−164507号公報
【特許文献4】特開2007−164455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、写真店での店頭受付機や家庭のパソコンからデジカメプリント(個々の画像をそのまま1枚ずつプリントすること)は注文可能だが、基本的に1人での操作が前提であり、複数人の同時注文は考慮されていなかった。
【0007】
しかし近年、携帯電話・家庭用ゲーム機、家電製品などにおいて、デジタル画像の閲覧・ネットワーク経由での共有化ができるようになっており、また、写真共有サイトも普及してきている。
【0008】
こうした中、写真共有サイトに複数人でアクセスをして、皆で相談しながら同時にプリント注文を行うことも考えられる。例えば、友達同士で旅行に行った際の画像を共有サイトに保存してそれぞれの家から注文操作を行ったり、店頭端末の前で各自が携帯電話などの情報端末を操作して画像の選択などの注文操作を相談しながら一緒に行ったり、あるいはゲーム機の前でゲーム機のリモコンを各自が操作しながら注文操作を行うなどが考えられる。
【0009】
このような操作を行う場合、特許文献2のような同一インターフェースの提供は、接続される機器が似たような構成であれば問題ないが、パソコン、店頭端末、携帯電話、テレビ、ゲーム機のように画面サイズや操作方法や設置環境が異なる機器が接続された場合には必ずしも効果的でない。例えば、トリミング範囲の指定や文字挿入など複雑な操作を小さい画面しかない携帯電話のユーザに分担させても、作業が困難であり作業分担の意味がなくなる。むしろ、テレビやパソコンなどの複雑な操作が簡単に行える機器のユーザにそのような操作を任せる方が全体の作業効率が上がる。
【0010】
一般的には、図14に示すように、ユーザが物理的に入力操作を行う情報端末の操作部材の種類や、情報端末の画面サイズの大小、情報端末の設置環境が、どういうグラフィカルユーザインターフェースの表示に適しているか、あるいはどういう内容の操作に適しているか否かを判断する基準となるであろう。
【0011】
この点、特許文献1、3、4のように、1つの処理(ワークフロー)を分割して効率化を図る仕組みは存在するが、いずれも接続される機器に応じた処理は行われない。
【0012】
本発明の目的は、各ユーザの操作する機器の構成に合わせてデータ操作作業を分担し、全体の作業効率を上げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るオブジェクト処理装置は、1または複数の外部の情報端末と接続する接続部と、接続部を介して接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付ける入力部と、入力部が受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理する処理部と、接続部を介して接続した情報端末の使用環境を識別する使用環境識別部と、使用環境識別部の識別した情報端末の使用環境に応じ、入力部が情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限する入力制御部と、を備える。
【0014】
特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作は、画像プリントの台紙に配置する画像の選択操作、テンプレート選択操作、テンプレートへの挿入操作、回転操作、トリミング操作、色補正操作、赤目補正操作、合成位置調整操作および文字入れ操作のうち少なくとも1つを含む。
【0015】
情報端末の使用環境は、表示画面サイズ、操作部材の種類および設置場所のうち少なくとも1つを含む。
【0016】
入力制御部は、使用環境識別部の識別した複数の情報端末の使用環境に応じ、入力部が情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を複数の情報端末の各々に個別に割り当て、複数の情報端末の各々に個別に割り当てられたオブジェクト操作の種類以外のオブジェクト操作の入力の受け付けを制限する。
【0017】
この発明によると、例えば、携帯電話では細かい操作が不要な画像の選択や回転操作のみを受け付け、画面の大きなパソコンでは色補正のような細かい操作を受け付け、機器の特性に応じた役割分担が可能となる。
【0018】
複数の情報端末の各々に個別に割り当てるオブジェクト操作の種類の指定を受け付ける割当指定部を備え、入力制御部は割当指定部の受け付けたオブジェクト操作の種類の指定に応じて情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を複数の情報端末の各々に個別に割り当てる。
【0019】
入力部が受け付ける所望のオブジェクト操作のうち、入力制御部が制限した種類以外のオブジェクト操作に対応したグラフィカルユーザインタフェースを接続部経由で情報端末に送信する送信制御部を備え、入力部は、情報端末に送信されたグラフィカルユーザインタフェースを介して所望のオブジェクト操作を受け付ける。
【0020】
本発明に係るオブジェクト処理方法は、1または複数の外部の情報端末と接続するステップと、接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付けるステップと、受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理するステップと、接続した情報端末の使用環境を識別するステップと、識別した情報端末の使用環境に応じ、情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0021】
このオブジェクト処理方法をコンピュータに実行させるオブジェクト処理プログラムも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、例えば携帯電話のように小さな画面しか持たない情報端末や、店頭端末のように不特定多数のユーザが利用する情報端末では、色の微調整のような時間のかかる細かい編集に関する操作は受け付けないようにすることができ、情報端末の環境に適した操作だけをユーザに行わせ、情報端末に応じた実効的な作業分担が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は本発明の好ましい実施形態に係るプリント編集システムの概略構成を示す。このシステムは、ストレージサイト1に対し、店頭端末10、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、LAN、インターネットその他のネットワーク5を介して接続されることで構成される。携帯電話やPDAなどで構成された携帯端末4は、赤外線通信、Bluetooth、USBなどで店頭端末10と直接接続することもできる。
【0024】
ネットワーク5は要するに各機器間での情報の流通媒体であり、ネットワーク5によるデータ通信は、SCSIのような通信経路や所望のデータを記録した可搬性記録媒体の受け渡しで代替することができる。もっとも、いちいち媒体を受け渡すよりはネットワークで所望のデータを交換した方が処理の即時性という点で優れている。
【0025】
情報端末は、ユーザによる操作入力を受け付け可能なものである限り何でもよく、ネットワーク対応家電、例えば地上波デジタルハイビジョンチューナーなどでもよい。
【0026】
店頭端末10は、移動体電話通信網やインターネットなどを包含するネットワーク5を介してストレージサイト1、パソコン3、携帯端末4、あるいはテレビゲーム機6と接続されるが、店頭端末10自体がストレージサイト1を兼ねていてもよい。店頭端末2とストレージサイト1との間には、認証サーバが介在していてもよいし、ストレージサイト1自体が認証サーバを兼ねていてもよい。なお、ストレージサイト1は、店頭端末10の機器IDを記憶しておき、接続を要求してきた店頭端末10のIDが記憶されたIDと一致すれば接続を許可してもよい。店頭端末10は、画像プリントを作成した不特定多数のユーザにより利用されるため、パソコン3、携帯端末4、あるいはテレビゲーム機6のようなユーザごとの認証よりも、機器ごとの認証が適している。以下、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6のように特定のユーザによって使用される情報端末のことをユーザ端末と呼び、店頭端末10と区別することもある。
【0027】
ストレージサイト1は、ユーザ識別情報(ユーザIDまたはユーザの保有するユーザ端末に固有の機器IDなど)に対応づけられた画像を蓄積している。画像の入力元はどこでもよく、例えばパソコン3、携帯端末4からストレージサイト1に送信された画像、CD−RやDVDやメモリカードから読み込まれた画像が蓄積される。ネットワーク5を介してストレージサイト1に接続してきた店頭端末10、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が特定の機器IDやユーザIDなどのユーザ識別情報を送ってきた場合、そのユーザ識別情報に応じてユーザを認証し、認証結果に応じて、ストレージサイト1に蓄積された画像の閲覧やダウンロードや店頭端末10へのプリント画像の供用などが許可される。
【0028】
図2は、店頭端末10の概略構成を示すブロック図である。店頭端末10は、ストレージサイト1からネットワーク5を介して送信された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)、CDやDVDなどの各種の記録メディア40やメモリカード42などに格納された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)を読み込んでHDD18に保存し、これを素材として画像プリント(表示装置に画像を所定のレイアウトとデザインで表示させるデータまたは所定のレイアウトとデザインで画像が印刷された紙などの印刷媒体)を作成する。この店頭端末10は、マウス、タッチパッド、トラックボールなどのポインタ(カーソル)の移動を指示可能なポインティングデバイスやタッチパネルなどの各種操作デバイスを含む操作部26によって操作される。タッチパネルはディスプレイ50に積層されており、ディスプレイ50のボタン表示部分を指やスタイラスペンなどで押下することで、その部分に対応する文字を入力できたり、各種機能を起動させることができる。
【0029】
店頭端末10は、店頭端末10全体を制御するCPU12と、記録メディア40にデータを読み書きするドライブ11と、メモリカード42にデータを読み書きするカードスロット16と、店頭端末10を制御するプログラムや動画・静止画などが記憶されるハードディスクドライブ(記憶媒体)18(以下、HDD18と称す)と、CPU12が種々の処理を行う際に作業用メモリとして機能するRAM20と、RAM20などに格納された画像の一覧その他画像編集に関係する各種のグラフィカルユーザインターフェース、操作部26からの移動方向および移動速度の指示を含む入力操作に従って上記ウィンドウ上を移動するポインタの映像信号をディスプレイ50に出力して表示させるビデオエンコーダ22と、ネットワーク5やデジタルカメラ15などの各種電子機器に接続するための通信I/F28と、それぞれ専門の処理を受け持つデータ記録部(操作履歴記録手段)30とから構成されている。また、これらの各部は、バス36を介してそれぞれ接続されており、CPU12は、HDD18に記憶されたオペレーションプログラムに従って、装置の各部を統括的に制御する。
【0030】
また、店頭端末10には、プリンタドライバ38を介して、指示された静止画像を普通紙や印画紙などの紙媒体で構成される台紙に所定の配置でプリントするプリンタ44が接続されている。あるいは所定の配置で配列された静止画像は、アドビシステムズ社の「PDF」のような電子的媒体としてディスプレイ50や記録メディア40やネットワーク5経由で接続されたパソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6などに出力することもできる。要するに、作成された画像プリントないしその電子データの出力先は、ディスプレイ50、記録メディア40、プリンタ44、インターネットなど特定のものに限定されない。以下、説明の簡略のため、画像プリントの出力先はディスプレイ50とするが、それ以外にも出力可能であるとする。また、本願明細書では、所望の画像が所望の位置に配置されうる電子的媒体の作成フォームも台紙と呼ぶ。
【0031】
図3は、1ページ分の台紙に3つの画像が配置された画像プリントの一例を示している。後述するが、1つの画像プリントに配置する複数の画像の各々を、店頭端末10、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6のユーザが各自対応する機器に選択操作を入力することで、各ユーザが画像を選択できる。
【0032】
カードスロット16は、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカード、及びスマートメディアなどのメモリカード42を着脱自在に保持し、これらに記録された静止画像データなどの読み込み、もしくは書き込みを行う。これにより、デジタルスチルカメラなどで撮像された静止画像データを読み込むことができる。なお、マルチドライブ11やカードスロット16の他に、例えば、USBやIEEE1394などの通信ポートを設けて、デジタルスチルカメラやPDAなどの電子機器と有線で直接通信できるようにしてもよい。
【0033】
HDD18(あるいはストレージサイト1)には、画像プリントの素材となる1または複数の静止画像データの他に、画像プリントの生成の際にこれらの静止画像データと合成される装飾画像データなどが記憶されている。装飾画像には、画像内またはその周辺に挿入する文字(漢字、カタカナ、ひらがな、アルファベット、記号、絵文字その他の意味のある可読的な符号ないしその組合せ。以下同様)を構成するキャラクタデータおよび当該文字を包含するテキストボックス、吹き出し、立て札、掲示板その他文字を配置するのに適したオブジェクトのグラフィックデータや、対象となる画像の不要な部分を覆うマスク画像や、イラストなどである。こうした装飾画像は、素材となる静止画像の背景を飾ったり、ワンポイントの装飾を加えるなど、画像プリントに彩を与える。以下、説明の簡略のため、グラフィックデータは文字あるいはテキストボックスとするが、当然ながらそれ以外であってもよい。
【0034】
店頭端末10がストレージサイト1を兼用する場合は、HDD18が画像の共有ストレージとなり、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、ユーザ認証に応じてHDD18の画像を閲覧・ダウンロードしたり、逆にHDD18に画像をアップロードできる。店頭端末10がストレージサイト1を兼用しない場合は、ストレージサイト1が各ユーザ画像およびテンプレート画像の共有ストレージとなり、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、ユーザ認証に応じてストレージサイト1の蓄積した画像を閲覧・選択し、その中から台紙に配置された所望の画像および装飾画像を店頭端末10に転送し、プリント用画像としてHDD18に保存できる。
【0035】
また、各静止画像データは、JPEGやTIFF、及びデジタルスチルカメラ用に規格化されたEXIFなどの画像ファイルの形式でHDD18に記憶されている。これらの画像ファイルには、静止画像データを格納するデータ領域と、そのデータの内容などを示すメタデータ(典型的にはEXIFタグ情報)を格納するタグ領域とが用意されている。以下、静止画像データを単に「画像」と称す。
【0036】
動画データは、モーションJPEG、MPEG4などの圧縮記録規格に対応している。
【0037】
通信I/F28は、店頭端末10をインターネットに接続して、インターネット上のホームページをディスプレイ50に表示させたり、電子メール(以下、メールと称す)を介した画像データの送受信を行う。この通信I/F28は、ブロードバンド対応のモデムなどである。通信I/F28は、光通信ネットワークやケーブルネットワークなどを介してインターネットに接続するものでもよい。なお、画像プリント生成部34の生成した画像プリントを出力するデータをインターネット経由で特定の端末に配信することもできる。配信側の端末は、当該画像プリントをモニタやプリンタに出力して、自由にこれを利用できる。また、通信I/F28は、ネットワークアダプタに限らず、USBなどの周辺機器接続用汎用インターフェースとして利用できる。
【0038】
データ記録部30、画像プリント生成部34は、いわゆるコプロセッサであって、それぞれ専門の処理を受け持ってCPU12の処理動作を補助する。データ記録部30は、ポインタの滞留領域・滞留位置座標・滞留時間や、入力操作の時間・回数などの操作部26に対する操作入力の履歴情報を記録していく。
【0039】
店頭端末10が店頭プリント端末の場合、画像プリント生成部34が作成した画像プリントは、ディスプレイ50に出力されプレビュー表示されたものであるが、内容が確定すればユーザ指示に応じてプリンタ44により印刷媒体に出力するか、またはDVDなど当該画像プリントを映像データとして記録可能な記録メディア40に転写できる。あるいは、記録媒体や印刷媒体に出力することを前提とせず、携帯電話やデジカメなどの各種電子機器の画像プリント表示機能の一つとしてこの完成画像プリントを表示してもよい。
【0040】
なお、図2のシステム構成は一例であって、これと同等の構成を有する他の電子機器(例えばPDA)であれば、本発明の実施は可能である。また、図示の個々のブロックが必ずしも1つの電子機器に一体的に構成されている必要はなく、各ブロックがそれぞれ別の電子機器の構成の一部であり、なおかつネットワーク等の何らかの通信手段でそれらの電子機器相互の情報送受信が確保されていれば、本発明の実施は可能であり、特定の機器構成に依存して実施されるものではない。例えば、複数のユーザが、ネットワーク経由で店頭端末10に接続された複数の端末(ゲーム機など)の各々の操作手段から、HDD18に保存された画像の他、画像に対する装飾やレイアウトを任意に選択して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。この場合、店頭端末10は複数ユーザに共通のプリント注文・作成サイトの役割を果たす。あるいは、複数のユーザが、ディスプレイ50の面前に立ち、ディスプレイ50に積層されたタッチパネルを1人のユーザが操作して、さらに店頭端末10に無線接続した携帯端末4を別のユーザが操作して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。
【0041】
図4に例示するように、ストレージサイト1は、操作部151(キーボード、マウスその他のポインティングデバイス、タッチパネルなど)、表示部152(液晶ディスプレイおよびオンボードグラフィックカードなど)、通信部153(ネットワークカードなど)、情報処理部154(CPU、マイクロコンピュータなど)、記憶部155(RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、情報読取/書込部156(DVD、CD−RW、光ディスク、SDカードその他のコンピュータ読み取り可能な記録媒体のドライブなど)を備えたパソコンなどで構成される。
【0042】
データベース157はユーザ識別情報(ユーザID、機器IDなど)に対応づけられた画像を蓄積している。情報処理部154は、ネットワーク5を介して通信部153に接続してきた店頭端末10、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、特定の機器IDやユーザIDなどのユーザ識別情報を送ってきた場合、そのユーザ識別情報に応じてユーザを認証し、認証結果に応じて、データベース157に蓄積された画像の閲覧やダウンロードや店頭端末10へのプリント画像の送信などが許容される。データベース157は記憶部155内に構築されることもできる。
【0043】
各情報端末からのアクセス制御、各情報端末との間での通信、情報の読み書き、操作部151から入力された指示の解釈、表示部152による映像の表示、指定された画像に対する各種の画像処理といった動作は、情報処理部154によって統括制御される。情報処理部154による各部の制御を規律するプログラムは記憶部155に記憶されている。
【0044】
また、各情報端末から入力された操作情報は、当該情報端末の機器IDと対応づけられてDB157に記憶される。
【0045】
図5は、ストレージサイト1の備える情報処理部154の実行するプログラムで実現される機能をブロックで模式的に示している。情報処理部154の有する機能は、外部機器接続手段101、接続機器判別手段102、機能決定手段103、通信制御手段104、画像入力・保存手段105、画像補正手段106がある。無論、個々の機能を別個のハードウェア(ワンチップマイコンなど)で実現してもよい。
【0046】
画像入力・保存手段105は、ネットワーク5を介して受信した動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)、メモリカードやCDやDVDなどの各種の記録メディアなどに格納された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)を読み込んでDB157に保存する。
【0047】
外部機器接続手段101は、ネットワーク5経由で接続してきた情報端末から、DB157に蓄積された所望の画像を選択する操作を示す情報、画像に対する編集(トリミング、回転、色補正、文字入れなど)その他の画像処理の内容の選択とその実行を指示する操作(画像ハンドリング)を示す情報、機器ID、画像データなどの各種情報を受信する。
【0048】
接続機器判別手段102は、受信した機器IDに基づいて情報端末の種類を識別する。識別の仕方は任意であるが、例えば、情報端末から送信されてきた機器IDと、データベース157に予め登録・記憶された情報端末の種類に対応する機器IDとを照合し、両者の一致の有無により情報端末を識別する。
【0049】
機能決定手段103は、接続機器判別手段102の識別した情報端末の種類に基づいて、接続してきた情報端末に特定の画像ハンドリング機能を許可し、許可された以外の画像ハンドリング機能を制限する。また、機能決定手段103は、接続してきた情報端末に許可したハンドリング機能に対応するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の送信を通信制御手段104に許可し、それ以外のGUIの送信は制限する。
【0050】
例えば、図6に示すような機能決定テーブルを記憶部155に記憶しておく。機能決定テーブルは、情報端末の種類と情報端末に提供すべき画像ハンドリング機能との対応関係を規定している。この機能決定テーブルでは、画像ハンドリング機能として「画像選択」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入」、「画像編集(回転)」、「画像編集(トリミング)」、「画像編集(色補正)」、「画像編集(赤目補正)」、「レイアウト編集(合成位置調整)」、「レイアウト編集(文字入れ)」が規定されている。
【0051】
パソコン3および店頭端末10では、全ての画像ハンドリング機能の提供が許可されているが、携帯端末4およびテレビゲーム機6では、テンプレートへの画像挿入が「撮影日時の時系列順に自動挿入」だけに制限されており、画像編集(回転)が90°単位の回転のみに制限されている。これは、携帯端末4のテンキーやテレビゲーム機6のコントローラでは、細かい角度の指定が困難だからである。
【0052】
また、携帯端末4では、トリミング、色補正、赤目補正、合成位置調整は完全に制限されている。これは、携帯端末4の小さい表示画面で、トリミング開始位置の指定の他、切り出しサイズの指定や細かい縦横比(アスペクト比)の指定を携帯端末4で行うのは非常に難しいし、また、色補正や赤目補正の結果の良否を小さい画面で確認するのは非常に難しいからである。
【0053】
逆に携帯端末4での画像合成位置の調整操作は、画像を選択して上下左右の移動を行うだけで済むので、許可する。文字入れ操作も、テンキー操作では若干手間がかかるが、不可能ではないため、許可する。
【0054】
携帯端末4での画像の選択は基本的に制限はないが、携帯端末4の画面サイズ(QVGAなど小さい)やデータ通信速度(移動体電話網は一般的にはブロードバンド通信よりもデータ通信速度が劣る)を考慮して、データベース157のオリジナル画像を間引いてサムネイル画像を作成し、そのサムネイル画像を選択させてもよい。あるいはデータベース157のオリジナル画像のファイル名を一覧化し、ファイル名で画像を選択させてもよい。こうするとトラフィックが減り処理負担も軽くなる。
【0055】
テレビゲーム機6においても、トリミングは完全に制限されている。ゲームコントローラは、大まかな方向や運動量を指示するのには適しているが、細かい単位の指定には不向きだからである。テレビゲーム機6のコントローラからの文字入れ操作は、若干手間がかかるが、不可能ではないため、許可する。もっとも、コントローラといってもジョイスティックやボタン式のような文字入力に比較的適したものや、拳銃や剣やヌンチャク型のような文字入力に不向きなものもあるから、文字入力に不向きなコントローラだけがテレビゲーム機6接続されている場合は文字入力を制限してもよい。
【0056】
図7は、機器の画面サイズ、操作の容易性、設置場所に応じて提供する画像ハンドリング機能を一覧化した機能決定テーブルの他の例を示す。
【0057】
機能決定テーブルの内容は、操作部151への入力によって自由に作成・変更できる。これは次のような理由による。情報端末は、その種類に応じてユーザに提供できる操作環境が異なるため、情報端末の性質に応じて適切な内容の画像ハンドリング機能を許容し、それ以外の機能は制限しておけば、各情報端末のユーザは、自分の操作する端末から操作がしやすい作業だけをすればよく、特に、複数の情報端末から同時に単一の画像プリントの注文内容を決定する際に便利であり、各情報端末のユーザへのプリント注文内容の確定作業の分担を各情報端末の機能に応じて行うことができるから、当該作業の分担がスムーズになる。よって、個別的事情に合わせて機能決定テーブルを決定するか、複数のテーブルから最適なテーブルを選択する方がよい。例えば、ユーザグループごとに機能決定テーブルを定義しておき、アクセスしてきた情報端末から送られてきたユーザIDの属するユーザグループに対応する機能決定テーブルを選択し、許容する画像ハンドリング機能を決定してもよい。ただし、一律に同じテーブルを用いてもよい。
【0058】
再び図5を参照すると、機能決定手段103は、接続機器判別手段102の識別した情報端末の種類に対応する画像ハンドリング機能を、記憶部155の機能決定テーブルに基づいて特定する。
【0059】
通信制御手段104は、機能決定手段103の特定した情報端末の種類に対応して許可された画像ハンドリング機能に対応したグラフィカルユーザインターフェース(GUI)をDB157から読み出し、外部機器接続手段101を介して情報端末に送信する。逆にいうと、通信制御手段104は、機能決定手段103が許可しなかった画像ハンドリング機能に対応したGUIは送信しない。
【0060】
例えば、パソコン3や店頭端末10には「画像選択」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入」、「画像編集(回転)」、「画像編集(トリミング)」、「画像編集(色補正)」、「画像編集(赤目補正)」、「レイアウト編集(合成位置調整)」、「レイアウト編集(文字入れ)」に関する指示を入力するためのウィンドウ、ドロップダウンリスト、アイコン、テキストボックスその他のGUIを備えたHTMLデータやスクリプトファイルを送信する。
【0061】
あるいは、携帯端末4には「画像選択(画像ファイル名一覧から所望のファイル名を選択するボタンなど)」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入(時系列順に挿入するか否かの確認入力ボックスなど)」、「画像編集(90°ずつ回転を指示するボタンなど)」、に関する指示を入力するためのウィンドウ、ドロップダウンリスト、アイコン、テキストボックスその他のGUIを備えたHTMLデータやスクリプトファイルを送信する。
【0062】
あるいは、テレビゲーム機6には「画像選択」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入(時系列順に挿入するか否かの確認入力ボックスなど)」、「画像編集(90°ずつ回転を指示するボタンなど)」、「画像編集(色補正)」、「画像編集(赤目補正)」、「レイアウト編集(合成位置調整)」、「レイアウト編集(文字入れ)」に関する指示を入力するためのウィンドウ、ドロップダウンリスト、アイコン、テキストボックスその他のGUIを備えたHTMLデータやスクリプトファイルを送信する。
【0063】
情報端末は、受信したGUIを表示手段(ディスプレイ50など)に表示し、このGUIを介して各種の画像ハンドリング機能を実行する指示の入力を受け付ける。受け付けられた指示は、ネットワーク5を介して外部機器接続手段101に送信される。画像補正手段は106は、受信した指示を解釈し、それに応じた画像ハンドリング処理を実行する。
【0064】
また、図示は省略するが、パソコン3やテレビゲーム機6は、各々、操作部(キーボード、マウスその他のポインティングデバイス、タッチパネル、コントローラ、リモコンなど)、表示部(オンボードグラフィックカードなど)、音声処理部(オンボードサウンドカードなど)、通信部(ネットワークカードなど)、情報処理部(CPU、マイクロコンピュータなど)、記憶部(RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、情報読み取り/書き込み部(DVD、CD−RW、光ディスク、SDカードその他のコンピュータ読み取り可能な記録媒体のドライブなど)の全部または一部を備える。各部の動作は、情報処理部によって統括制御される。情報処理部による各部の制御を規律するプログラムは記憶部に記憶されている。
【0065】
記憶部には、パソコン3やテレビゲーム機6に固有の機器ID(シリアル番号など)が記憶されており、パソコン3やテレビゲーム機6がストレージサイト1に接続要求するに際し、この機器IDを記憶部から読み出してストレージサイト1に送信する。なお、機器IDの代わりに、あるいは機器IDとともに、操作部から入力されたユーザIDあるいはパスワードを送信してもよい。本実施形態では、機器IDは、機器の種類を識別して特定の画像ハンドリング機能を許可または制限するのに用いられる一方、ユーザIDはデータベース157で各ユーザがハンドルできる画像を識別するのに用いられる。ただし、機器IDもユーザIDも画像処理の指示元を識別する情報という意味において本質的な差異はなく、機器IDで画像を識別してもよいし、ユーザIDで特定の画像ハンドル操作機能を許可または制限するのに用いてもよい。
【0066】
また、図示は省略するが、携帯端末4は、撮像部(撮像レンズ、固体撮像素子、画像処理回路)、画像記録部(フラッシュメモリ)、操作部(テンキーなど)、表示部(グラフィックカード、液晶ディスプレイなど)、通信部(ネットワークカードなど)、情報処理部(CPU、マイクロコンピュータなど)、記憶部(RAM、ROMなどの記録媒体)、情報読み取り/書き込み部(メモリカードリーダ/ライタなど)の全部または一部を備えた携帯電話やPDAなどで構成される。また、携帯端末4は、撮像部による記録用画像の撮影時の時刻情報を出力するRTC(リアルタイムクロック)および撮像部による記録用画像の撮影時の位置情報を出力するGPS受信機も備えている。撮像部によって得られた画像データは、撮像時にGPS受信機から得られた位置情報、RTCから得られた時刻情報が付帯情報として対応づけられ、記録される。例えば、EXIFファイルのタグ情報(GPS IFD)としてGPS位置情報を記録すればよい。その他、ネットワーク5を介して接続された図示しないデータサーバから取得された各種の撮影情報(気象情報など)も撮影画像の付帯情報として記録することもできる。記録された画像は、ネットワーク5を介してストレージサイト1や店頭端末10に送信することもできる。
【0067】
記憶部には、携帯端末4に固有の機器ID(シリアル番号など)が記憶されており、パソコン3やテレビゲーム機6がストレージサイト1に接続要求するに際し、この機器IDを記憶部から読み出してストレージサイト1に送信する。なお、機器IDの代わりに、あるいは機器IDとともに、操作部から入力された機器情報を送信してもよい。これは例えば、「携帯電話」、「パソコン」、「店頭端末」、「テレビ」、「ゲーム機」などといった機器種類の一覧を表示し、その中から現にユーザが操作している情報端末の種類を選択させ、その種類を示す機器情報をストレージサイト1に送信する。要するに、機器IDはメーカーが予め付与したものに限る必然性はない。
【0068】
図8は、プリント作成処理の要部を示すフローチャートである。この処理は情報処理部154によって制御される。また、この処理を規定するプログラムは記憶部155のROMに記録されており、操作部151からのプリント処理開始指示の入力に応じて、情報処理部154が記憶部155のRAMにロードして実行する。なお、店頭端末10がストレージサイト1を兼ねている場合は、CPU12がこの処理を実施する。
【0069】
S1では、ストレージサイト1は、店頭端末10の操作部26、あるいはパソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末の各々に設けられたテンキーやボタンやコントローラなどの操作手段を介して入力された、ストレージサイト1に蓄積された所望の画像を選択する操作を示す情報を、ネットワーク5を介して受け付ける。この画像選択操作は、店頭端末10、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6に対応する複数ユーザに独立別個に行うことができるが、いずれの画像選択操作も、同一の画像プリント物(アルバムなど)を対象としている。
【0070】
不特定多数の情報端末から同時に画像選択操作がされた場合、そのうちどの情報端末からの操作が同じ画像プリント物を対象としているかを判断するには、予め同一の画像プリント物を扱う1または複数のユーザの各々に付与された一意的なユーザIDで構成されるユーザグループを操作部151の入力に基づいて定義しておき、画像選択操作に付随されたユーザIDでその情報端末のユーザの属するユーザグループを識別し、識別されたユーザグループが同一のユーザIDを送ってきた情報端末は同じ画像プリント物に向けた選択操作を入力していると判断する。同一のユーザグループに属するユーザIDが1つである場合は、ユーザが1人だけという意味である。
【0071】
同じユーザが異なる情報端末を、同時にあるいは異なるタイミングで操作してもよく、常に複数のユーザが同時に異なる情報端末を操作する必要はない。例えば、同じユーザが、出先での移動中に携帯端末4で画像選択を行い、次に自宅のパソコン3で選択した画像の編集を行い、最後に店頭端末10でレイアウト調整を行うという使い方も可能である。
【0072】
なお店頭端末10がストレージサイト1を兼ねているときは、HDD18の画像から所望の画像を選択する操作を示す情報を、各種情報端末からネットワーク5を介して、あるいは店頭端末10の操作部26から直接受け付ける。
【0073】
また、ストレージサイト1は、各情報端末から選択された画像(選択画像)に合成するテンプレート画像の選択を受け付ける。テンプレート画像は背景画像を含む。画像補正手段106は、処理対象画像とテンプレート画像とを合成されて台紙に配置される。
【0074】
S3では、ストレージサイト1は、各情報端末から、選択画像を配置すべき台紙上の任意の位置と配置サイズを指定する操作を受け付ける。画像補正手段106は、台紙上で指定された位置に選択した処理対象画像を指定されたサイズで挿入し、また選択した背景を台紙に合成して、これを表示するプレビューデータを生成して各情報端末に配信する。なお、配置位置およびサイズの指定は、台紙上に所望の範囲を指定することで行える。
【0075】
S4では、ストレージサイト1は、各情報端末から、画像編集操作を受け付ける。例えば、レイアウト調整操作は、画像の回転角度の指定、色補正レベルの指定、赤目補正レベルの指定を含む。
【0076】
S5では、ストレージサイト1は、各情報端末から、画像編集操作またはレイアウト調整操作を受け付ける。例えば、レイアウト編集操作は、テンプレート画像の合成位置の指示、台紙上の挿入文字の選択と挿入位置の指定を含む。
【0077】
S6では、ストレージサイト1は、画像編集操作またはレイアウト調整操作に従って台紙上に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプレビュー表示するデータを作成し、各情報端末に送信する。このデータは各情報端末で受信され、ディスプレイ50などの表示装置に表示される。
【0078】
この後、各情報端末の全部からあるいは一部から、プリント実行指示が送信された場合、ストレージサイト1は、各情報端末から受け付けた画像選択操作、テンプレート選択操作、画像編集操作、およびレイアウト調整操作に従って、台紙上の指定位置に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプリント出力するデータ(プリントデータ)を作成して、店頭端末10に送信する。
【0079】
店頭端末10は、受信したプリントデータをプリンタ44に出力し、画像プリントを実施させる。また、ストレージサイト1はプリントデータを作成せず、その代わり、各情報端末から受け付けた画像編集内容を示す情報と選択された画像とを店頭端末10に送信し、店頭端末10がその情報に従ってプリントデータを作成してもよい。なおアルバムプリントの場合は、S1−S6をページごとに実施する。この場合、情報端末ごとに画像ハンドリングできるページ数を制限してもよい。例えば総ページ数が40のアルバムの場合、4台の情報端末に10ページずつテンプレートを決める権限を与えてもよい。あるいは、ページごとに入力されたハンドリングのうち最も早く入力されたハンドリングに従って画像編集・レイアウト編集をしてもよい。
【0080】
図9は情報端末の機器構成に応じた画像ハンドリング機能提供処理のフローチャートである。この処理は、機能決定テーブルを用いずに個々の情報端末で使用できる画像ハンドリング機能を決定し、個々の情報端末に提供する。この処理は情報処理部154によって制御される。また、この処理を規定するプログラムは記憶部155のROMに記録されており、操作部151からのプリント処理開始指示の入力に応じて、情報処理部154が記憶部155のRAMにロードして実行する。この処理が実行された後、プリント処理が実施される。なお、店頭端末10がストレージサイト1を兼ねている場合は、CPU12がこの処理を実施する。
【0081】
S11では、ストレージサイト1は、ネットワーク5を介して情報端末の接続要求を受け付ける。
【0082】
S12では、ストレージサイト1は、接続要求を送ってきた情報端末の機器構成を通知するよう要求する。機能決定テーブルを用いる場合は、機器IDで情報端末の機器構成を特定するが、この処理では、機能制限をするか否かの判断に必要な機器構成を逐一通知させる。これは例えば、「画面サイズ」、「操作の容易性(操作が楽か)」、「長時間操作の許容性」、「スペック(情報処理能力の高さ)」、「設置場所」といった機器構成あるいは機器使用環境に関するアンケート画面を表示し、その中から現にユーザが操作している情報端末の機器構成を選択させ、その選択された機器構成を示す機器構成情報を、機器IDとともにストレージサイト1に送信する。または、メーカー側でデフォルトの機器構成情報を各情報端末のROMに格納しておき、これを読み出して送信してもよい。これにより、接続要求してきた情報端末ごとの機器構成がストレージサイト1で把握できる。
【0083】
例えば携帯端末4の機器構成として「画面サイズ」=「小」(320×240ピクセル;QVGA)、「操作の容易性」=「低」(テンキーのみ)、「スペック(情報処理能力の高さ)」=「低」が選択されうる。あるいはPDAの機器構成として「画面サイズ」=小(480×320ピクセル)、「操作の容易性」=「低:(小型キーボード)、「スペック(情報処理能力の高さ)」=「中」が選択されうる。あるいはパソコン3の機器構成として、「画面サイズ」=大(1920×1200ピクセル;WUXGA)、「操作の容易性」=「高」(大型キーボード)、「スペック」=「高」が選択されうる。あるいは店頭端末10の機器構成として、「画面サイズ」=「大」(1600×1200ピクセル;UXGA)、「操作の容易性」=「高」(タッチパネル)、「スペック」=「高」が選択されうる。
【0084】
S13では、ストレージサイト1は、情報端末から受信した機器構成情報を参照し、「画面サイズ」=「大」か否かを判断する。「大」の場合はS14、「大」でない場合はS15に進む。
【0085】
S14では、ストレージサイト1は、全ての画像選択機能の提供を許可する。これにより、情報端末からは、ユーザIDに応じてアクセスが許可された全ての画像の中から所望の画像をプリント用画像に選択できる操作を行える。
【0086】
S15では、ストレージサイト1は、一部の画像選択機能の提供を許可する。例えば、サムネイル画像の選択またはファイル名による画像選択を許可し、情報端末の表示画面のサイズを超えるオリジナル画像の閲覧と選択は制限する。これにより、情報端末からは、ユーザIDに応じてアクセスが許可された全てのオリジナル画像のサムネイル画像またはそのファイル名の中から所望の画像をプリント用画像に選択する操作を行える。
【0087】
S16では、ストレージサイト1は、情報端末から受信した機器構成情報を参照し、「操作の容易性」=「高」か否かを判断する。「高」の場合はS17、「高」でない場合はS18に進む。
【0088】
S17では、ストレージサイト1は、全ての画像編集機能の提供を許可する。これにより、情報端末からは、選択した画像に対して、1°単位もしくは90°単位の回転、トリミング、色補正、赤目補正などの各種画像編集処理を選択できる操作を行える。
【0089】
S18では、ストレージサイト1は、一部の画像編集機能の提供を許可する。例えば、選択した画像に対して、90°単位の回転を選択できる操作を許可し、1°単位の回転、トリミング、色補正、赤目補正は制限する。
【0090】
S19では、ストレージサイト1は、情報端末から受信した機器構成情報を参照し、「スペック(情報処理能力の高さ)」=「高」か否かを判断する。「高」の場合はS20、「高」でない場合はS21に進む。
【0091】
S20では、ストレージサイト1は、全ての画像レイアウト機能の提供を許可する。これにより、情報端末からは、選択した画像に対して、テンプレートへの画像合成位置の調整、文字入れなどの各種画像編集処理を選択できる操作を行える。
【0092】
S21では、ストレージサイト1は、一部の画像レイアウト機能の提供を許可する。例えば、選択した画像に対して、文字入れなどの各種画像編集処理を選択できる操作のみ許可し、テンプレートへの画像合成位置の調整は制限する。
【0093】
以上の処理により、アクセスしてきた情報端末の処理能力や操作性に応じた画像ハンドリング機能を提供し、各情報端末のユーザは、自分の使う情報端末に合った内容の作業を行うことができる。
【0094】
<第2実施形態>
第1実施形態のプリント編集システムでは、複数の情報端末からの画像ハンドリング操作が独立別個に入力されるため、競合する編集操作は最先の操作が優先され、各ユーザの編集意図が均等に画像プリントに反映されない場合がある。そこで、本実施形態では、特定の作業項目に関する操作は特定の情報端末からのみ入力可能とし、全情報端末からの作業項目をできるだけ均等に分担する。
【0095】
図10に示すように、本実施形態のプリント編集システムでは、情報端末として2つのパソコン3−1および3−2(ともに第1実施形態のパソコン3と同様の構成を有する)と、携帯端末4が、ネットワーク5を介してストレージサイト1に接続されているとする。ストレージサイト1、携帯端末4の構成も第1実施形態と同様とする。パソコン3−1、パソコン3−2および携帯端末4からなる情報端末のグループは、それらの機器IDを含んだ機器グループをストレージサイト1に登録しておくことで、本処理の対象となる情報端末をストレージサイト1が識別できるようにする。
【0096】
また、店頭端末10もネットワーク5を介してストレージサイト1に接続されているが、店頭端末10の機器IDは機器グループを構成する機器IDとして登録されておらず、単にプリントを発行する機器として利用されるものとする。
【0097】
この情報端末のグループのユーザはそれぞれ異なっていてもよいし同一でもよい。例えば、同じ人物が、職場のパソコン3−1、自宅のパソコン3−2、自前の携帯端末4を操作し、画像の選択・テンプレート選択は職場のパソコン3−1、画像挿入は携帯電話、細かい画像編集操作・レイアウト編集操作は自宅のパソコン3−2で行うといったことも可能である。各情報端末で行った操作の内容は、その操作を受け付けた情報端末の機器IDとともに操作履歴として記憶部155やデータ記録部30に記憶しておき、その操作履歴に基づき、いずれの情報端末からでも、未終了の画像ハンドリングのトップから再開できる。ハンドリングの再開を行うには、機器IDやユーザIDによる認証を要求する。これはネット対戦ゲームにおけるゲーム状態の保存や再開と同様、1または複数の操作機器からの操作およびその操作に応じた処理履歴を、ストレージサイト1で集中管理することで実現できる(例えば特開2002−239251号公報を参照)。
【0098】
ただし、同じユーザが、前回中断した画像ハンドリング作業時に使用していたのと異なる情報端末を用いて作業再開を要求した場合、その情報端末の機能に対応していない作業が再開される問題がある。このため、操作履歴にはユーザIDと機器IDの両方を対応づけておき、再開要求を送信してきた情報端末から受信したユーザIDおよび機器IDと、操作履歴のユーザIDおよび機器IDの双方が一致した場合に限り、再開を許可するとよい。こうすれば、例えばパソコンで中断した画像補正作業の再開が、携帯電話から要求されても、これを許可せず、携帯電話で困難な作業の再開をユーザに強いることがなく、また、ユーザが前と同じ環境で作業を再開させることができる。
【0099】
図11は第2実施形態に係るプリント作成処理のフローチャートである。この処理はS21−S25からなり、S21−S23はS1−S3に、S24−25はS4−S6にそれぞれ対応する。ただし、本実施形態では第1実施形態と異なり、特定の画像ハンドリング機能について、機器そのものに応じて許可し、また制限を設ける。
【0100】
また、各ステップは、情報端末ごとに進行し、全ての情報端末について同時に各ステップを進行させる必要はない。例えば、各情報端末において各々任意のタイミングで画像選択を行わせ、全ての情報端末で画像選択が終了したら、次のステップであるテンプレート選択に移行する。こうすると、各ステップに対応した情報端末ごとの操作の不整合が起きない。
【0101】
S21では、ストレージサイト1は、パソコン3−1、パソコン3−2、携帯端末4の全てから、画像選択操作を受け付ける。
【0102】
S22では、ストレージサイト1は、パソコン3−1のみから、テンプレート選択操作を受け付ける。
【0103】
S23では、ストレージサイト1は、パソコン3−2および携帯端末4のみから、選択画像のテンプレートへの挿入位置指定操作を受け付ける。
【0104】
S24では、ストレージサイト1は、パソコン3−1、パソコン3−2、携帯端末4の全てから、画像編集操作/レイアウト編集操作を受け付ける。ただし、第1実施形態と同様、パソコン3−1、パソコン3−2からは全ての画像編集操作/レイアウト編集操作を受け付け、携帯端末4からは所定の画像編集操作/レイアウト編集操作のみ(例えば、90°単位での画像回転や、文字入れ)を受け付ける。
【0105】
S25では、ストレージサイト1は、パソコン3−1、パソコン3−2、携帯端末4の全てから、プリント実行指示の入力操作を受け付ける。これら全ての情報端末からプリント実行指示が順次または同時に入力された場合に限り、各情報端末からの指示に従ってプリントデータを作成し、店頭端末10に出力する。
【0106】
この結果、パソコン3−1には画像選択(S21)、テンプレート選択(S22)、画像編集/レイアウト編集(S23)、プリント実行指示(S24)の4つの処理ステップの操作が任される。パソコン3−2には画像選択(S21)、画像挿入(S23)、画像編集/レイアウト編集(S23)、プリント実行指示(S24)の4つの処理ステップの操作が任される。携帯端末4には画像選択(S21)、画像挿入(S23)、画像編集/レイアウト編集(S23)、プリント実行指示(S24)の4つの処理ステップの操作が任される。すなわちいずれの情報端末も同じく4段階の操作が可能であり、作業が公平に分担される。1つの機器グループを構成する複数の情報端末のうち、どの情報端末にどのステップを割り当てるかは、操作部151から任意に指定できてもよい。
【0107】
ただし、各ステップを機械的に分担させると、情報端末の処理能力や操作性によっては、過剰な負担になる場合もある。そこで、情報端末の処理能力や操作性に応じて、各ステップの操作内容を制限してもよい。これは例えば、画像選択における各情報端末の画像選択枚数に関して、「スペック」=「高」かつ「操作の容易性」=「高」の情報端末には、最大20枚の画像選択および各画像に付帯する文字列の入力を許容し、それ以外の情報端末には、最大10枚の画像選択を許容することで、スペックが高くかつ操作性も高い情報端末でより多くの画像を選べるようにする。あるいは、ステップごとに第1実施形態と同様の機能決定テーブルを用意しておき、各ステップの実行時に対応する機能決定テーブルを参照して、情報端末の種類に応じた機能制限を行う。例えば、携帯端末4に対しては、画像編集/レイアウト編集のステップS24では、画像回転および文字入力のみ許可する。
【0108】
また、情報端末ごとに作業分担を行う最には、他の情報端末での操作状況を確認できるようにしてもよい。
【0109】
これは例えば、図12のように、各情報端末で同一の台紙に選択・配置されたストレージサイト1の画像をそれぞれ並べて表示する画面データを作成し、その画面データを、各情報端末に配信する。この画面データは定期的に更新されて配信が繰り返される。同じ合成位置には異なる情報端末からの画像挿入は許容されないが、それ以外の操作は自由であり、各情報端末のユーザが行った操作の結果を見ながら、自分の操作内容を決定できる。例えば、各情報端末のユーザが異なる同じ画像を選んで同じ台紙に配置していれば、誰かが同じ画像を台紙から消し、画像の重複を避けることもできる。
【0110】
あるいは、携帯端末4では画像の色補正の指示操作は制限されているが、他のパソコン3−1、3−2でどのような色補正がされたかを確認し、その内容に基づいて携帯端末4から入力文字の位置、色、サイズを決めることができる。
【0111】
あるいは、ある情報端末で画像に所望のトリミング範囲を設定してトリミングする指示が入力された場合、それ以外の情報端末に、このトリミング範囲に沿ってトリミングされた画像を送信し、表示させる。このように、ある情報端末で確定した編集内容を別の情報端末で表示させ、次のステップでの操作の参考にできる。
【0112】
なお、上記の処理は全てストレージサイト1が実施するものとしているが、各ステップを割り当てられた情報端末がそのステップを実施し、その結果データを次のステップを実施する情報端末にネットワーク5経由で送信または記録媒体経由で受け渡してもよい。例えば、S22においてパソコン3−1が選択したテンプレートをデータベース157やHDD18から抽出して、それをパソコン3−2または携帯端末4で表示した上、次のS23を実施することもできる。
【0113】
<第3実施形態>
第1ないし第2実施形態において、画像のサイズに応じて画像ハンドリング機能を提供する機器を制限してもよい。例えば図13に示すように、1ページ分の台紙に、画像のサイズが大きい画像1、サイズが小さい画像2および画像3が配置されたとする。大きい画像1のハンドリングは、パソコン3や店頭端末10で許容したほうがよいが、小さい画像2や3のハンドリングは、小さい画面を有する携帯端末4で行っても問題はない。これは、小さい画像については細かい部分の確認ができなくても問題が少ないからである。
【0114】
そこで、大きい画像1のハンドリングはパソコン3や店頭端末10で許容し、携帯端末4では許可しない。一方、小さい画像2・3のハンドリングはパソコン3、店頭端末10、携帯端末4のいずれにおいても許可する。小さな画像の選択作業は携帯端末4で、小さな画像の文字入れやテンプレート選択など細かい作業は画面の大きいパソコン3で最終調整できる。
【0115】
なお、大きい画像と小さい画像が混在していなくてもよく、インデックスプリントのように1枚の台紙に複数の小さいサイズの画像をプリントしてもよい。この場合は、どの情報端末でも画像の選択は可能である。
【0116】
<その他の実施形態>
第1〜3実施形態では、画像プリントの作成に関する情報端末からの操作入力の許可を説明していたが、画像プリントの作成以外の各種の情報処理に関する操作入力の許可にも応用できる。
【0117】
例えば、複数のユーザが同じキャンバスに絵画を描いていくような場合、曲線・直線の指定はタッチパネルを有する店頭端末10にのみ許可し、直線・曲線で区切られた各小領域の色の選択は店頭端末10以外の情報端末であるパソコン3、ゲーム機6に許可し、文字入力は携帯端末4に許可するなどとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】第1実施形態に係るプリント編集システムの概略構成を示す図
【図2】店頭端末のブロック図
【図3】画像プリントの一例を示す図
【図4】ストレージサイトのブロック図
【図5】ストレージサイトの実行するプログラムを模式的に示す図
【図6】機能決定テーブルの一例を示す図
【図7】機能決定テーブルの他の一例を示す図
【図8】プリント作成処理のフローチャート
【図9】画像ハンドリング機能提供処理のフローチャート
【図10】第2実施形態に係るプリント編集システムの概略構成を示す図
【図11】第2実施形態に係るプリント作成処理のフローチャート
【図12】各情報端末からの画像ハンドリング結果を表示した画面データの一例を示す図
【図13】サイズの異なる画像が配置された画像プリントの一例を示す図
【図14】様々な操作部材の種類に適した操作の一例を示す図
【符号の説明】
【0119】
1:ストレージサイト、3:パソコン、4:携帯端末、10:店頭端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示されたオブジェクトを、1または複数の情報端末から順次または同時に操作して所望の処理を実施するための装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、写真処理装置は、各構成要素を制御するコントローラと、コントローラの指示に従って種々の画面を表示する表示部と含む。複数の作業によって構成される終業点検の際には、オペレータの種類を選択するための選択画面が表示部に表示される。そして、選択画面でオペレータの種類を選択することによって、ガイダンス画面が表示部に表示される。ガイダンス画面には表示欄が設けられ、表示欄にはオペレータに実施することを許可する作業に対応するテキストが表示される。
【0003】
特許文献2は、所定処理に対してユーザーが所望する機能オプションの設定を可能とする画面情報を生成する画面生成手段と、上記ユーザーが利用している装置からの要求に応じて、上記画面生成手段を実現する画面生成プログラムとオプション情報とを転送する転送手段と、該装置にて上記画面生成プログラムによって上記画面に表示される上記複数の機能オプションから上記ユーザーが設定した設定パラメータに基づいて所定処理を行うためのハードウェア資源を利用して該所定処理を制御する処理制御手段とを有する画像形成装置を開示している。
【0004】
特許文献3は、再生処理注文の注文内容に応じた再生処理のための工程の内容、工程の実行順序および工程の実行先を指示する情報である作業指示情報を1件の注文につき1つ生成し、かつ、再生処理の実行を管理する管理部と、再生処理に要する複数の工程のうち1以上の工程を実行するコンポーネントを複数有し、入力画像および作業指示情報を受け取って、作業指示情報に従って再生処理を実行する実行部とを備える。
【0005】
特許文献4では、ワークフロー実行部は、ワークフロー管理部に保存されたワークフロー情報を読んで、最初の工程のためのジョブチケットを生成する。そして最初も工程が終了すると、その結果を記述したジョブチケットを当該工程の実行デバイスから受信する。そして、その結果とワークフロートに基づいて、次の工程のジョブチケットを生成する。このとき、処理が途中で中断されていること示す結果を受信すると、分割処理できる工程であれば、処理済み部分と未処理部分とにジョブを分割し、各ジョブのジョブチケットを生成する。また、新たにワークフローを生成する。同期させる必要があれば、結合したジョブに対応するジョブチケット生成する。生成したジョブチケットは、次の工程を行うデバイスに送信される。
【特許文献1】特開2007−219570号公報
【特許文献2】特開2007−230244号公報
【特許文献3】特開2007−164507号公報
【特許文献4】特開2007−164455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、写真店での店頭受付機や家庭のパソコンからデジカメプリント(個々の画像をそのまま1枚ずつプリントすること)は注文可能だが、基本的に1人での操作が前提であり、複数人の同時注文は考慮されていなかった。
【0007】
しかし近年、携帯電話・家庭用ゲーム機、家電製品などにおいて、デジタル画像の閲覧・ネットワーク経由での共有化ができるようになっており、また、写真共有サイトも普及してきている。
【0008】
こうした中、写真共有サイトに複数人でアクセスをして、皆で相談しながら同時にプリント注文を行うことも考えられる。例えば、友達同士で旅行に行った際の画像を共有サイトに保存してそれぞれの家から注文操作を行ったり、店頭端末の前で各自が携帯電話などの情報端末を操作して画像の選択などの注文操作を相談しながら一緒に行ったり、あるいはゲーム機の前でゲーム機のリモコンを各自が操作しながら注文操作を行うなどが考えられる。
【0009】
このような操作を行う場合、特許文献2のような同一インターフェースの提供は、接続される機器が似たような構成であれば問題ないが、パソコン、店頭端末、携帯電話、テレビ、ゲーム機のように画面サイズや操作方法や設置環境が異なる機器が接続された場合には必ずしも効果的でない。例えば、トリミング範囲の指定や文字挿入など複雑な操作を小さい画面しかない携帯電話のユーザに分担させても、作業が困難であり作業分担の意味がなくなる。むしろ、テレビやパソコンなどの複雑な操作が簡単に行える機器のユーザにそのような操作を任せる方が全体の作業効率が上がる。
【0010】
一般的には、図14に示すように、ユーザが物理的に入力操作を行う情報端末の操作部材の種類や、情報端末の画面サイズの大小、情報端末の設置環境が、どういうグラフィカルユーザインターフェースの表示に適しているか、あるいはどういう内容の操作に適しているか否かを判断する基準となるであろう。
【0011】
この点、特許文献1、3、4のように、1つの処理(ワークフロー)を分割して効率化を図る仕組みは存在するが、いずれも接続される機器に応じた処理は行われない。
【0012】
本発明の目的は、各ユーザの操作する機器の構成に合わせてデータ操作作業を分担し、全体の作業効率を上げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るオブジェクト処理装置は、1または複数の外部の情報端末と接続する接続部と、接続部を介して接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付ける入力部と、入力部が受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理する処理部と、接続部を介して接続した情報端末の使用環境を識別する使用環境識別部と、使用環境識別部の識別した情報端末の使用環境に応じ、入力部が情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限する入力制御部と、を備える。
【0014】
特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作は、画像プリントの台紙に配置する画像の選択操作、テンプレート選択操作、テンプレートへの挿入操作、回転操作、トリミング操作、色補正操作、赤目補正操作、合成位置調整操作および文字入れ操作のうち少なくとも1つを含む。
【0015】
情報端末の使用環境は、表示画面サイズ、操作部材の種類および設置場所のうち少なくとも1つを含む。
【0016】
入力制御部は、使用環境識別部の識別した複数の情報端末の使用環境に応じ、入力部が情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を複数の情報端末の各々に個別に割り当て、複数の情報端末の各々に個別に割り当てられたオブジェクト操作の種類以外のオブジェクト操作の入力の受け付けを制限する。
【0017】
この発明によると、例えば、携帯電話では細かい操作が不要な画像の選択や回転操作のみを受け付け、画面の大きなパソコンでは色補正のような細かい操作を受け付け、機器の特性に応じた役割分担が可能となる。
【0018】
複数の情報端末の各々に個別に割り当てるオブジェクト操作の種類の指定を受け付ける割当指定部を備え、入力制御部は割当指定部の受け付けたオブジェクト操作の種類の指定に応じて情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を複数の情報端末の各々に個別に割り当てる。
【0019】
入力部が受け付ける所望のオブジェクト操作のうち、入力制御部が制限した種類以外のオブジェクト操作に対応したグラフィカルユーザインタフェースを接続部経由で情報端末に送信する送信制御部を備え、入力部は、情報端末に送信されたグラフィカルユーザインタフェースを介して所望のオブジェクト操作を受け付ける。
【0020】
本発明に係るオブジェクト処理方法は、1または複数の外部の情報端末と接続するステップと、接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付けるステップと、受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理するステップと、接続した情報端末の使用環境を識別するステップと、識別した情報端末の使用環境に応じ、情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0021】
このオブジェクト処理方法をコンピュータに実行させるオブジェクト処理プログラムも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、例えば携帯電話のように小さな画面しか持たない情報端末や、店頭端末のように不特定多数のユーザが利用する情報端末では、色の微調整のような時間のかかる細かい編集に関する操作は受け付けないようにすることができ、情報端末の環境に適した操作だけをユーザに行わせ、情報端末に応じた実効的な作業分担が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は本発明の好ましい実施形態に係るプリント編集システムの概略構成を示す。このシステムは、ストレージサイト1に対し、店頭端末10、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、LAN、インターネットその他のネットワーク5を介して接続されることで構成される。携帯電話やPDAなどで構成された携帯端末4は、赤外線通信、Bluetooth、USBなどで店頭端末10と直接接続することもできる。
【0024】
ネットワーク5は要するに各機器間での情報の流通媒体であり、ネットワーク5によるデータ通信は、SCSIのような通信経路や所望のデータを記録した可搬性記録媒体の受け渡しで代替することができる。もっとも、いちいち媒体を受け渡すよりはネットワークで所望のデータを交換した方が処理の即時性という点で優れている。
【0025】
情報端末は、ユーザによる操作入力を受け付け可能なものである限り何でもよく、ネットワーク対応家電、例えば地上波デジタルハイビジョンチューナーなどでもよい。
【0026】
店頭端末10は、移動体電話通信網やインターネットなどを包含するネットワーク5を介してストレージサイト1、パソコン3、携帯端末4、あるいはテレビゲーム機6と接続されるが、店頭端末10自体がストレージサイト1を兼ねていてもよい。店頭端末2とストレージサイト1との間には、認証サーバが介在していてもよいし、ストレージサイト1自体が認証サーバを兼ねていてもよい。なお、ストレージサイト1は、店頭端末10の機器IDを記憶しておき、接続を要求してきた店頭端末10のIDが記憶されたIDと一致すれば接続を許可してもよい。店頭端末10は、画像プリントを作成した不特定多数のユーザにより利用されるため、パソコン3、携帯端末4、あるいはテレビゲーム機6のようなユーザごとの認証よりも、機器ごとの認証が適している。以下、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6のように特定のユーザによって使用される情報端末のことをユーザ端末と呼び、店頭端末10と区別することもある。
【0027】
ストレージサイト1は、ユーザ識別情報(ユーザIDまたはユーザの保有するユーザ端末に固有の機器IDなど)に対応づけられた画像を蓄積している。画像の入力元はどこでもよく、例えばパソコン3、携帯端末4からストレージサイト1に送信された画像、CD−RやDVDやメモリカードから読み込まれた画像が蓄積される。ネットワーク5を介してストレージサイト1に接続してきた店頭端末10、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が特定の機器IDやユーザIDなどのユーザ識別情報を送ってきた場合、そのユーザ識別情報に応じてユーザを認証し、認証結果に応じて、ストレージサイト1に蓄積された画像の閲覧やダウンロードや店頭端末10へのプリント画像の供用などが許可される。
【0028】
図2は、店頭端末10の概略構成を示すブロック図である。店頭端末10は、ストレージサイト1からネットワーク5を介して送信された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)、CDやDVDなどの各種の記録メディア40やメモリカード42などに格納された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)を読み込んでHDD18に保存し、これを素材として画像プリント(表示装置に画像を所定のレイアウトとデザインで表示させるデータまたは所定のレイアウトとデザインで画像が印刷された紙などの印刷媒体)を作成する。この店頭端末10は、マウス、タッチパッド、トラックボールなどのポインタ(カーソル)の移動を指示可能なポインティングデバイスやタッチパネルなどの各種操作デバイスを含む操作部26によって操作される。タッチパネルはディスプレイ50に積層されており、ディスプレイ50のボタン表示部分を指やスタイラスペンなどで押下することで、その部分に対応する文字を入力できたり、各種機能を起動させることができる。
【0029】
店頭端末10は、店頭端末10全体を制御するCPU12と、記録メディア40にデータを読み書きするドライブ11と、メモリカード42にデータを読み書きするカードスロット16と、店頭端末10を制御するプログラムや動画・静止画などが記憶されるハードディスクドライブ(記憶媒体)18(以下、HDD18と称す)と、CPU12が種々の処理を行う際に作業用メモリとして機能するRAM20と、RAM20などに格納された画像の一覧その他画像編集に関係する各種のグラフィカルユーザインターフェース、操作部26からの移動方向および移動速度の指示を含む入力操作に従って上記ウィンドウ上を移動するポインタの映像信号をディスプレイ50に出力して表示させるビデオエンコーダ22と、ネットワーク5やデジタルカメラ15などの各種電子機器に接続するための通信I/F28と、それぞれ専門の処理を受け持つデータ記録部(操作履歴記録手段)30とから構成されている。また、これらの各部は、バス36を介してそれぞれ接続されており、CPU12は、HDD18に記憶されたオペレーションプログラムに従って、装置の各部を統括的に制御する。
【0030】
また、店頭端末10には、プリンタドライバ38を介して、指示された静止画像を普通紙や印画紙などの紙媒体で構成される台紙に所定の配置でプリントするプリンタ44が接続されている。あるいは所定の配置で配列された静止画像は、アドビシステムズ社の「PDF」のような電子的媒体としてディスプレイ50や記録メディア40やネットワーク5経由で接続されたパソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6などに出力することもできる。要するに、作成された画像プリントないしその電子データの出力先は、ディスプレイ50、記録メディア40、プリンタ44、インターネットなど特定のものに限定されない。以下、説明の簡略のため、画像プリントの出力先はディスプレイ50とするが、それ以外にも出力可能であるとする。また、本願明細書では、所望の画像が所望の位置に配置されうる電子的媒体の作成フォームも台紙と呼ぶ。
【0031】
図3は、1ページ分の台紙に3つの画像が配置された画像プリントの一例を示している。後述するが、1つの画像プリントに配置する複数の画像の各々を、店頭端末10、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6のユーザが各自対応する機器に選択操作を入力することで、各ユーザが画像を選択できる。
【0032】
カードスロット16は、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカード、及びスマートメディアなどのメモリカード42を着脱自在に保持し、これらに記録された静止画像データなどの読み込み、もしくは書き込みを行う。これにより、デジタルスチルカメラなどで撮像された静止画像データを読み込むことができる。なお、マルチドライブ11やカードスロット16の他に、例えば、USBやIEEE1394などの通信ポートを設けて、デジタルスチルカメラやPDAなどの電子機器と有線で直接通信できるようにしてもよい。
【0033】
HDD18(あるいはストレージサイト1)には、画像プリントの素材となる1または複数の静止画像データの他に、画像プリントの生成の際にこれらの静止画像データと合成される装飾画像データなどが記憶されている。装飾画像には、画像内またはその周辺に挿入する文字(漢字、カタカナ、ひらがな、アルファベット、記号、絵文字その他の意味のある可読的な符号ないしその組合せ。以下同様)を構成するキャラクタデータおよび当該文字を包含するテキストボックス、吹き出し、立て札、掲示板その他文字を配置するのに適したオブジェクトのグラフィックデータや、対象となる画像の不要な部分を覆うマスク画像や、イラストなどである。こうした装飾画像は、素材となる静止画像の背景を飾ったり、ワンポイントの装飾を加えるなど、画像プリントに彩を与える。以下、説明の簡略のため、グラフィックデータは文字あるいはテキストボックスとするが、当然ながらそれ以外であってもよい。
【0034】
店頭端末10がストレージサイト1を兼用する場合は、HDD18が画像の共有ストレージとなり、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、ユーザ認証に応じてHDD18の画像を閲覧・ダウンロードしたり、逆にHDD18に画像をアップロードできる。店頭端末10がストレージサイト1を兼用しない場合は、ストレージサイト1が各ユーザ画像およびテンプレート画像の共有ストレージとなり、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、ユーザ認証に応じてストレージサイト1の蓄積した画像を閲覧・選択し、その中から台紙に配置された所望の画像および装飾画像を店頭端末10に転送し、プリント用画像としてHDD18に保存できる。
【0035】
また、各静止画像データは、JPEGやTIFF、及びデジタルスチルカメラ用に規格化されたEXIFなどの画像ファイルの形式でHDD18に記憶されている。これらの画像ファイルには、静止画像データを格納するデータ領域と、そのデータの内容などを示すメタデータ(典型的にはEXIFタグ情報)を格納するタグ領域とが用意されている。以下、静止画像データを単に「画像」と称す。
【0036】
動画データは、モーションJPEG、MPEG4などの圧縮記録規格に対応している。
【0037】
通信I/F28は、店頭端末10をインターネットに接続して、インターネット上のホームページをディスプレイ50に表示させたり、電子メール(以下、メールと称す)を介した画像データの送受信を行う。この通信I/F28は、ブロードバンド対応のモデムなどである。通信I/F28は、光通信ネットワークやケーブルネットワークなどを介してインターネットに接続するものでもよい。なお、画像プリント生成部34の生成した画像プリントを出力するデータをインターネット経由で特定の端末に配信することもできる。配信側の端末は、当該画像プリントをモニタやプリンタに出力して、自由にこれを利用できる。また、通信I/F28は、ネットワークアダプタに限らず、USBなどの周辺機器接続用汎用インターフェースとして利用できる。
【0038】
データ記録部30、画像プリント生成部34は、いわゆるコプロセッサであって、それぞれ専門の処理を受け持ってCPU12の処理動作を補助する。データ記録部30は、ポインタの滞留領域・滞留位置座標・滞留時間や、入力操作の時間・回数などの操作部26に対する操作入力の履歴情報を記録していく。
【0039】
店頭端末10が店頭プリント端末の場合、画像プリント生成部34が作成した画像プリントは、ディスプレイ50に出力されプレビュー表示されたものであるが、内容が確定すればユーザ指示に応じてプリンタ44により印刷媒体に出力するか、またはDVDなど当該画像プリントを映像データとして記録可能な記録メディア40に転写できる。あるいは、記録媒体や印刷媒体に出力することを前提とせず、携帯電話やデジカメなどの各種電子機器の画像プリント表示機能の一つとしてこの完成画像プリントを表示してもよい。
【0040】
なお、図2のシステム構成は一例であって、これと同等の構成を有する他の電子機器(例えばPDA)であれば、本発明の実施は可能である。また、図示の個々のブロックが必ずしも1つの電子機器に一体的に構成されている必要はなく、各ブロックがそれぞれ別の電子機器の構成の一部であり、なおかつネットワーク等の何らかの通信手段でそれらの電子機器相互の情報送受信が確保されていれば、本発明の実施は可能であり、特定の機器構成に依存して実施されるものではない。例えば、複数のユーザが、ネットワーク経由で店頭端末10に接続された複数の端末(ゲーム機など)の各々の操作手段から、HDD18に保存された画像の他、画像に対する装飾やレイアウトを任意に選択して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。この場合、店頭端末10は複数ユーザに共通のプリント注文・作成サイトの役割を果たす。あるいは、複数のユーザが、ディスプレイ50の面前に立ち、ディスプレイ50に積層されたタッチパネルを1人のユーザが操作して、さらに店頭端末10に無線接続した携帯端末4を別のユーザが操作して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。
【0041】
図4に例示するように、ストレージサイト1は、操作部151(キーボード、マウスその他のポインティングデバイス、タッチパネルなど)、表示部152(液晶ディスプレイおよびオンボードグラフィックカードなど)、通信部153(ネットワークカードなど)、情報処理部154(CPU、マイクロコンピュータなど)、記憶部155(RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、情報読取/書込部156(DVD、CD−RW、光ディスク、SDカードその他のコンピュータ読み取り可能な記録媒体のドライブなど)を備えたパソコンなどで構成される。
【0042】
データベース157はユーザ識別情報(ユーザID、機器IDなど)に対応づけられた画像を蓄積している。情報処理部154は、ネットワーク5を介して通信部153に接続してきた店頭端末10、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末が、特定の機器IDやユーザIDなどのユーザ識別情報を送ってきた場合、そのユーザ識別情報に応じてユーザを認証し、認証結果に応じて、データベース157に蓄積された画像の閲覧やダウンロードや店頭端末10へのプリント画像の送信などが許容される。データベース157は記憶部155内に構築されることもできる。
【0043】
各情報端末からのアクセス制御、各情報端末との間での通信、情報の読み書き、操作部151から入力された指示の解釈、表示部152による映像の表示、指定された画像に対する各種の画像処理といった動作は、情報処理部154によって統括制御される。情報処理部154による各部の制御を規律するプログラムは記憶部155に記憶されている。
【0044】
また、各情報端末から入力された操作情報は、当該情報端末の機器IDと対応づけられてDB157に記憶される。
【0045】
図5は、ストレージサイト1の備える情報処理部154の実行するプログラムで実現される機能をブロックで模式的に示している。情報処理部154の有する機能は、外部機器接続手段101、接続機器判別手段102、機能決定手段103、通信制御手段104、画像入力・保存手段105、画像補正手段106がある。無論、個々の機能を別個のハードウェア(ワンチップマイコンなど)で実現してもよい。
【0046】
画像入力・保存手段105は、ネットワーク5を介して受信した動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)、メモリカードやCDやDVDなどの各種の記録メディアなどに格納された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)を読み込んでDB157に保存する。
【0047】
外部機器接続手段101は、ネットワーク5経由で接続してきた情報端末から、DB157に蓄積された所望の画像を選択する操作を示す情報、画像に対する編集(トリミング、回転、色補正、文字入れなど)その他の画像処理の内容の選択とその実行を指示する操作(画像ハンドリング)を示す情報、機器ID、画像データなどの各種情報を受信する。
【0048】
接続機器判別手段102は、受信した機器IDに基づいて情報端末の種類を識別する。識別の仕方は任意であるが、例えば、情報端末から送信されてきた機器IDと、データベース157に予め登録・記憶された情報端末の種類に対応する機器IDとを照合し、両者の一致の有無により情報端末を識別する。
【0049】
機能決定手段103は、接続機器判別手段102の識別した情報端末の種類に基づいて、接続してきた情報端末に特定の画像ハンドリング機能を許可し、許可された以外の画像ハンドリング機能を制限する。また、機能決定手段103は、接続してきた情報端末に許可したハンドリング機能に対応するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の送信を通信制御手段104に許可し、それ以外のGUIの送信は制限する。
【0050】
例えば、図6に示すような機能決定テーブルを記憶部155に記憶しておく。機能決定テーブルは、情報端末の種類と情報端末に提供すべき画像ハンドリング機能との対応関係を規定している。この機能決定テーブルでは、画像ハンドリング機能として「画像選択」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入」、「画像編集(回転)」、「画像編集(トリミング)」、「画像編集(色補正)」、「画像編集(赤目補正)」、「レイアウト編集(合成位置調整)」、「レイアウト編集(文字入れ)」が規定されている。
【0051】
パソコン3および店頭端末10では、全ての画像ハンドリング機能の提供が許可されているが、携帯端末4およびテレビゲーム機6では、テンプレートへの画像挿入が「撮影日時の時系列順に自動挿入」だけに制限されており、画像編集(回転)が90°単位の回転のみに制限されている。これは、携帯端末4のテンキーやテレビゲーム機6のコントローラでは、細かい角度の指定が困難だからである。
【0052】
また、携帯端末4では、トリミング、色補正、赤目補正、合成位置調整は完全に制限されている。これは、携帯端末4の小さい表示画面で、トリミング開始位置の指定の他、切り出しサイズの指定や細かい縦横比(アスペクト比)の指定を携帯端末4で行うのは非常に難しいし、また、色補正や赤目補正の結果の良否を小さい画面で確認するのは非常に難しいからである。
【0053】
逆に携帯端末4での画像合成位置の調整操作は、画像を選択して上下左右の移動を行うだけで済むので、許可する。文字入れ操作も、テンキー操作では若干手間がかかるが、不可能ではないため、許可する。
【0054】
携帯端末4での画像の選択は基本的に制限はないが、携帯端末4の画面サイズ(QVGAなど小さい)やデータ通信速度(移動体電話網は一般的にはブロードバンド通信よりもデータ通信速度が劣る)を考慮して、データベース157のオリジナル画像を間引いてサムネイル画像を作成し、そのサムネイル画像を選択させてもよい。あるいはデータベース157のオリジナル画像のファイル名を一覧化し、ファイル名で画像を選択させてもよい。こうするとトラフィックが減り処理負担も軽くなる。
【0055】
テレビゲーム機6においても、トリミングは完全に制限されている。ゲームコントローラは、大まかな方向や運動量を指示するのには適しているが、細かい単位の指定には不向きだからである。テレビゲーム機6のコントローラからの文字入れ操作は、若干手間がかかるが、不可能ではないため、許可する。もっとも、コントローラといってもジョイスティックやボタン式のような文字入力に比較的適したものや、拳銃や剣やヌンチャク型のような文字入力に不向きなものもあるから、文字入力に不向きなコントローラだけがテレビゲーム機6接続されている場合は文字入力を制限してもよい。
【0056】
図7は、機器の画面サイズ、操作の容易性、設置場所に応じて提供する画像ハンドリング機能を一覧化した機能決定テーブルの他の例を示す。
【0057】
機能決定テーブルの内容は、操作部151への入力によって自由に作成・変更できる。これは次のような理由による。情報端末は、その種類に応じてユーザに提供できる操作環境が異なるため、情報端末の性質に応じて適切な内容の画像ハンドリング機能を許容し、それ以外の機能は制限しておけば、各情報端末のユーザは、自分の操作する端末から操作がしやすい作業だけをすればよく、特に、複数の情報端末から同時に単一の画像プリントの注文内容を決定する際に便利であり、各情報端末のユーザへのプリント注文内容の確定作業の分担を各情報端末の機能に応じて行うことができるから、当該作業の分担がスムーズになる。よって、個別的事情に合わせて機能決定テーブルを決定するか、複数のテーブルから最適なテーブルを選択する方がよい。例えば、ユーザグループごとに機能決定テーブルを定義しておき、アクセスしてきた情報端末から送られてきたユーザIDの属するユーザグループに対応する機能決定テーブルを選択し、許容する画像ハンドリング機能を決定してもよい。ただし、一律に同じテーブルを用いてもよい。
【0058】
再び図5を参照すると、機能決定手段103は、接続機器判別手段102の識別した情報端末の種類に対応する画像ハンドリング機能を、記憶部155の機能決定テーブルに基づいて特定する。
【0059】
通信制御手段104は、機能決定手段103の特定した情報端末の種類に対応して許可された画像ハンドリング機能に対応したグラフィカルユーザインターフェース(GUI)をDB157から読み出し、外部機器接続手段101を介して情報端末に送信する。逆にいうと、通信制御手段104は、機能決定手段103が許可しなかった画像ハンドリング機能に対応したGUIは送信しない。
【0060】
例えば、パソコン3や店頭端末10には「画像選択」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入」、「画像編集(回転)」、「画像編集(トリミング)」、「画像編集(色補正)」、「画像編集(赤目補正)」、「レイアウト編集(合成位置調整)」、「レイアウト編集(文字入れ)」に関する指示を入力するためのウィンドウ、ドロップダウンリスト、アイコン、テキストボックスその他のGUIを備えたHTMLデータやスクリプトファイルを送信する。
【0061】
あるいは、携帯端末4には「画像選択(画像ファイル名一覧から所望のファイル名を選択するボタンなど)」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入(時系列順に挿入するか否かの確認入力ボックスなど)」、「画像編集(90°ずつ回転を指示するボタンなど)」、に関する指示を入力するためのウィンドウ、ドロップダウンリスト、アイコン、テキストボックスその他のGUIを備えたHTMLデータやスクリプトファイルを送信する。
【0062】
あるいは、テレビゲーム機6には「画像選択」、「テンプレート選択」、「テンプレートへの画像挿入(時系列順に挿入するか否かの確認入力ボックスなど)」、「画像編集(90°ずつ回転を指示するボタンなど)」、「画像編集(色補正)」、「画像編集(赤目補正)」、「レイアウト編集(合成位置調整)」、「レイアウト編集(文字入れ)」に関する指示を入力するためのウィンドウ、ドロップダウンリスト、アイコン、テキストボックスその他のGUIを備えたHTMLデータやスクリプトファイルを送信する。
【0063】
情報端末は、受信したGUIを表示手段(ディスプレイ50など)に表示し、このGUIを介して各種の画像ハンドリング機能を実行する指示の入力を受け付ける。受け付けられた指示は、ネットワーク5を介して外部機器接続手段101に送信される。画像補正手段は106は、受信した指示を解釈し、それに応じた画像ハンドリング処理を実行する。
【0064】
また、図示は省略するが、パソコン3やテレビゲーム機6は、各々、操作部(キーボード、マウスその他のポインティングデバイス、タッチパネル、コントローラ、リモコンなど)、表示部(オンボードグラフィックカードなど)、音声処理部(オンボードサウンドカードなど)、通信部(ネットワークカードなど)、情報処理部(CPU、マイクロコンピュータなど)、記憶部(RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、情報読み取り/書き込み部(DVD、CD−RW、光ディスク、SDカードその他のコンピュータ読み取り可能な記録媒体のドライブなど)の全部または一部を備える。各部の動作は、情報処理部によって統括制御される。情報処理部による各部の制御を規律するプログラムは記憶部に記憶されている。
【0065】
記憶部には、パソコン3やテレビゲーム機6に固有の機器ID(シリアル番号など)が記憶されており、パソコン3やテレビゲーム機6がストレージサイト1に接続要求するに際し、この機器IDを記憶部から読み出してストレージサイト1に送信する。なお、機器IDの代わりに、あるいは機器IDとともに、操作部から入力されたユーザIDあるいはパスワードを送信してもよい。本実施形態では、機器IDは、機器の種類を識別して特定の画像ハンドリング機能を許可または制限するのに用いられる一方、ユーザIDはデータベース157で各ユーザがハンドルできる画像を識別するのに用いられる。ただし、機器IDもユーザIDも画像処理の指示元を識別する情報という意味において本質的な差異はなく、機器IDで画像を識別してもよいし、ユーザIDで特定の画像ハンドル操作機能を許可または制限するのに用いてもよい。
【0066】
また、図示は省略するが、携帯端末4は、撮像部(撮像レンズ、固体撮像素子、画像処理回路)、画像記録部(フラッシュメモリ)、操作部(テンキーなど)、表示部(グラフィックカード、液晶ディスプレイなど)、通信部(ネットワークカードなど)、情報処理部(CPU、マイクロコンピュータなど)、記憶部(RAM、ROMなどの記録媒体)、情報読み取り/書き込み部(メモリカードリーダ/ライタなど)の全部または一部を備えた携帯電話やPDAなどで構成される。また、携帯端末4は、撮像部による記録用画像の撮影時の時刻情報を出力するRTC(リアルタイムクロック)および撮像部による記録用画像の撮影時の位置情報を出力するGPS受信機も備えている。撮像部によって得られた画像データは、撮像時にGPS受信機から得られた位置情報、RTCから得られた時刻情報が付帯情報として対応づけられ、記録される。例えば、EXIFファイルのタグ情報(GPS IFD)としてGPS位置情報を記録すればよい。その他、ネットワーク5を介して接続された図示しないデータサーバから取得された各種の撮影情報(気象情報など)も撮影画像の付帯情報として記録することもできる。記録された画像は、ネットワーク5を介してストレージサイト1や店頭端末10に送信することもできる。
【0067】
記憶部には、携帯端末4に固有の機器ID(シリアル番号など)が記憶されており、パソコン3やテレビゲーム機6がストレージサイト1に接続要求するに際し、この機器IDを記憶部から読み出してストレージサイト1に送信する。なお、機器IDの代わりに、あるいは機器IDとともに、操作部から入力された機器情報を送信してもよい。これは例えば、「携帯電話」、「パソコン」、「店頭端末」、「テレビ」、「ゲーム機」などといった機器種類の一覧を表示し、その中から現にユーザが操作している情報端末の種類を選択させ、その種類を示す機器情報をストレージサイト1に送信する。要するに、機器IDはメーカーが予め付与したものに限る必然性はない。
【0068】
図8は、プリント作成処理の要部を示すフローチャートである。この処理は情報処理部154によって制御される。また、この処理を規定するプログラムは記憶部155のROMに記録されており、操作部151からのプリント処理開始指示の入力に応じて、情報処理部154が記憶部155のRAMにロードして実行する。なお、店頭端末10がストレージサイト1を兼ねている場合は、CPU12がこの処理を実施する。
【0069】
S1では、ストレージサイト1は、店頭端末10の操作部26、あるいはパソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6その他の情報端末の各々に設けられたテンキーやボタンやコントローラなどの操作手段を介して入力された、ストレージサイト1に蓄積された所望の画像を選択する操作を示す情報を、ネットワーク5を介して受け付ける。この画像選択操作は、店頭端末10、パソコン3、携帯端末4、テレビゲーム機6に対応する複数ユーザに独立別個に行うことができるが、いずれの画像選択操作も、同一の画像プリント物(アルバムなど)を対象としている。
【0070】
不特定多数の情報端末から同時に画像選択操作がされた場合、そのうちどの情報端末からの操作が同じ画像プリント物を対象としているかを判断するには、予め同一の画像プリント物を扱う1または複数のユーザの各々に付与された一意的なユーザIDで構成されるユーザグループを操作部151の入力に基づいて定義しておき、画像選択操作に付随されたユーザIDでその情報端末のユーザの属するユーザグループを識別し、識別されたユーザグループが同一のユーザIDを送ってきた情報端末は同じ画像プリント物に向けた選択操作を入力していると判断する。同一のユーザグループに属するユーザIDが1つである場合は、ユーザが1人だけという意味である。
【0071】
同じユーザが異なる情報端末を、同時にあるいは異なるタイミングで操作してもよく、常に複数のユーザが同時に異なる情報端末を操作する必要はない。例えば、同じユーザが、出先での移動中に携帯端末4で画像選択を行い、次に自宅のパソコン3で選択した画像の編集を行い、最後に店頭端末10でレイアウト調整を行うという使い方も可能である。
【0072】
なお店頭端末10がストレージサイト1を兼ねているときは、HDD18の画像から所望の画像を選択する操作を示す情報を、各種情報端末からネットワーク5を介して、あるいは店頭端末10の操作部26から直接受け付ける。
【0073】
また、ストレージサイト1は、各情報端末から選択された画像(選択画像)に合成するテンプレート画像の選択を受け付ける。テンプレート画像は背景画像を含む。画像補正手段106は、処理対象画像とテンプレート画像とを合成されて台紙に配置される。
【0074】
S3では、ストレージサイト1は、各情報端末から、選択画像を配置すべき台紙上の任意の位置と配置サイズを指定する操作を受け付ける。画像補正手段106は、台紙上で指定された位置に選択した処理対象画像を指定されたサイズで挿入し、また選択した背景を台紙に合成して、これを表示するプレビューデータを生成して各情報端末に配信する。なお、配置位置およびサイズの指定は、台紙上に所望の範囲を指定することで行える。
【0075】
S4では、ストレージサイト1は、各情報端末から、画像編集操作を受け付ける。例えば、レイアウト調整操作は、画像の回転角度の指定、色補正レベルの指定、赤目補正レベルの指定を含む。
【0076】
S5では、ストレージサイト1は、各情報端末から、画像編集操作またはレイアウト調整操作を受け付ける。例えば、レイアウト編集操作は、テンプレート画像の合成位置の指示、台紙上の挿入文字の選択と挿入位置の指定を含む。
【0077】
S6では、ストレージサイト1は、画像編集操作またはレイアウト調整操作に従って台紙上に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプレビュー表示するデータを作成し、各情報端末に送信する。このデータは各情報端末で受信され、ディスプレイ50などの表示装置に表示される。
【0078】
この後、各情報端末の全部からあるいは一部から、プリント実行指示が送信された場合、ストレージサイト1は、各情報端末から受け付けた画像選択操作、テンプレート選択操作、画像編集操作、およびレイアウト調整操作に従って、台紙上の指定位置に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプリント出力するデータ(プリントデータ)を作成して、店頭端末10に送信する。
【0079】
店頭端末10は、受信したプリントデータをプリンタ44に出力し、画像プリントを実施させる。また、ストレージサイト1はプリントデータを作成せず、その代わり、各情報端末から受け付けた画像編集内容を示す情報と選択された画像とを店頭端末10に送信し、店頭端末10がその情報に従ってプリントデータを作成してもよい。なおアルバムプリントの場合は、S1−S6をページごとに実施する。この場合、情報端末ごとに画像ハンドリングできるページ数を制限してもよい。例えば総ページ数が40のアルバムの場合、4台の情報端末に10ページずつテンプレートを決める権限を与えてもよい。あるいは、ページごとに入力されたハンドリングのうち最も早く入力されたハンドリングに従って画像編集・レイアウト編集をしてもよい。
【0080】
図9は情報端末の機器構成に応じた画像ハンドリング機能提供処理のフローチャートである。この処理は、機能決定テーブルを用いずに個々の情報端末で使用できる画像ハンドリング機能を決定し、個々の情報端末に提供する。この処理は情報処理部154によって制御される。また、この処理を規定するプログラムは記憶部155のROMに記録されており、操作部151からのプリント処理開始指示の入力に応じて、情報処理部154が記憶部155のRAMにロードして実行する。この処理が実行された後、プリント処理が実施される。なお、店頭端末10がストレージサイト1を兼ねている場合は、CPU12がこの処理を実施する。
【0081】
S11では、ストレージサイト1は、ネットワーク5を介して情報端末の接続要求を受け付ける。
【0082】
S12では、ストレージサイト1は、接続要求を送ってきた情報端末の機器構成を通知するよう要求する。機能決定テーブルを用いる場合は、機器IDで情報端末の機器構成を特定するが、この処理では、機能制限をするか否かの判断に必要な機器構成を逐一通知させる。これは例えば、「画面サイズ」、「操作の容易性(操作が楽か)」、「長時間操作の許容性」、「スペック(情報処理能力の高さ)」、「設置場所」といった機器構成あるいは機器使用環境に関するアンケート画面を表示し、その中から現にユーザが操作している情報端末の機器構成を選択させ、その選択された機器構成を示す機器構成情報を、機器IDとともにストレージサイト1に送信する。または、メーカー側でデフォルトの機器構成情報を各情報端末のROMに格納しておき、これを読み出して送信してもよい。これにより、接続要求してきた情報端末ごとの機器構成がストレージサイト1で把握できる。
【0083】
例えば携帯端末4の機器構成として「画面サイズ」=「小」(320×240ピクセル;QVGA)、「操作の容易性」=「低」(テンキーのみ)、「スペック(情報処理能力の高さ)」=「低」が選択されうる。あるいはPDAの機器構成として「画面サイズ」=小(480×320ピクセル)、「操作の容易性」=「低:(小型キーボード)、「スペック(情報処理能力の高さ)」=「中」が選択されうる。あるいはパソコン3の機器構成として、「画面サイズ」=大(1920×1200ピクセル;WUXGA)、「操作の容易性」=「高」(大型キーボード)、「スペック」=「高」が選択されうる。あるいは店頭端末10の機器構成として、「画面サイズ」=「大」(1600×1200ピクセル;UXGA)、「操作の容易性」=「高」(タッチパネル)、「スペック」=「高」が選択されうる。
【0084】
S13では、ストレージサイト1は、情報端末から受信した機器構成情報を参照し、「画面サイズ」=「大」か否かを判断する。「大」の場合はS14、「大」でない場合はS15に進む。
【0085】
S14では、ストレージサイト1は、全ての画像選択機能の提供を許可する。これにより、情報端末からは、ユーザIDに応じてアクセスが許可された全ての画像の中から所望の画像をプリント用画像に選択できる操作を行える。
【0086】
S15では、ストレージサイト1は、一部の画像選択機能の提供を許可する。例えば、サムネイル画像の選択またはファイル名による画像選択を許可し、情報端末の表示画面のサイズを超えるオリジナル画像の閲覧と選択は制限する。これにより、情報端末からは、ユーザIDに応じてアクセスが許可された全てのオリジナル画像のサムネイル画像またはそのファイル名の中から所望の画像をプリント用画像に選択する操作を行える。
【0087】
S16では、ストレージサイト1は、情報端末から受信した機器構成情報を参照し、「操作の容易性」=「高」か否かを判断する。「高」の場合はS17、「高」でない場合はS18に進む。
【0088】
S17では、ストレージサイト1は、全ての画像編集機能の提供を許可する。これにより、情報端末からは、選択した画像に対して、1°単位もしくは90°単位の回転、トリミング、色補正、赤目補正などの各種画像編集処理を選択できる操作を行える。
【0089】
S18では、ストレージサイト1は、一部の画像編集機能の提供を許可する。例えば、選択した画像に対して、90°単位の回転を選択できる操作を許可し、1°単位の回転、トリミング、色補正、赤目補正は制限する。
【0090】
S19では、ストレージサイト1は、情報端末から受信した機器構成情報を参照し、「スペック(情報処理能力の高さ)」=「高」か否かを判断する。「高」の場合はS20、「高」でない場合はS21に進む。
【0091】
S20では、ストレージサイト1は、全ての画像レイアウト機能の提供を許可する。これにより、情報端末からは、選択した画像に対して、テンプレートへの画像合成位置の調整、文字入れなどの各種画像編集処理を選択できる操作を行える。
【0092】
S21では、ストレージサイト1は、一部の画像レイアウト機能の提供を許可する。例えば、選択した画像に対して、文字入れなどの各種画像編集処理を選択できる操作のみ許可し、テンプレートへの画像合成位置の調整は制限する。
【0093】
以上の処理により、アクセスしてきた情報端末の処理能力や操作性に応じた画像ハンドリング機能を提供し、各情報端末のユーザは、自分の使う情報端末に合った内容の作業を行うことができる。
【0094】
<第2実施形態>
第1実施形態のプリント編集システムでは、複数の情報端末からの画像ハンドリング操作が独立別個に入力されるため、競合する編集操作は最先の操作が優先され、各ユーザの編集意図が均等に画像プリントに反映されない場合がある。そこで、本実施形態では、特定の作業項目に関する操作は特定の情報端末からのみ入力可能とし、全情報端末からの作業項目をできるだけ均等に分担する。
【0095】
図10に示すように、本実施形態のプリント編集システムでは、情報端末として2つのパソコン3−1および3−2(ともに第1実施形態のパソコン3と同様の構成を有する)と、携帯端末4が、ネットワーク5を介してストレージサイト1に接続されているとする。ストレージサイト1、携帯端末4の構成も第1実施形態と同様とする。パソコン3−1、パソコン3−2および携帯端末4からなる情報端末のグループは、それらの機器IDを含んだ機器グループをストレージサイト1に登録しておくことで、本処理の対象となる情報端末をストレージサイト1が識別できるようにする。
【0096】
また、店頭端末10もネットワーク5を介してストレージサイト1に接続されているが、店頭端末10の機器IDは機器グループを構成する機器IDとして登録されておらず、単にプリントを発行する機器として利用されるものとする。
【0097】
この情報端末のグループのユーザはそれぞれ異なっていてもよいし同一でもよい。例えば、同じ人物が、職場のパソコン3−1、自宅のパソコン3−2、自前の携帯端末4を操作し、画像の選択・テンプレート選択は職場のパソコン3−1、画像挿入は携帯電話、細かい画像編集操作・レイアウト編集操作は自宅のパソコン3−2で行うといったことも可能である。各情報端末で行った操作の内容は、その操作を受け付けた情報端末の機器IDとともに操作履歴として記憶部155やデータ記録部30に記憶しておき、その操作履歴に基づき、いずれの情報端末からでも、未終了の画像ハンドリングのトップから再開できる。ハンドリングの再開を行うには、機器IDやユーザIDによる認証を要求する。これはネット対戦ゲームにおけるゲーム状態の保存や再開と同様、1または複数の操作機器からの操作およびその操作に応じた処理履歴を、ストレージサイト1で集中管理することで実現できる(例えば特開2002−239251号公報を参照)。
【0098】
ただし、同じユーザが、前回中断した画像ハンドリング作業時に使用していたのと異なる情報端末を用いて作業再開を要求した場合、その情報端末の機能に対応していない作業が再開される問題がある。このため、操作履歴にはユーザIDと機器IDの両方を対応づけておき、再開要求を送信してきた情報端末から受信したユーザIDおよび機器IDと、操作履歴のユーザIDおよび機器IDの双方が一致した場合に限り、再開を許可するとよい。こうすれば、例えばパソコンで中断した画像補正作業の再開が、携帯電話から要求されても、これを許可せず、携帯電話で困難な作業の再開をユーザに強いることがなく、また、ユーザが前と同じ環境で作業を再開させることができる。
【0099】
図11は第2実施形態に係るプリント作成処理のフローチャートである。この処理はS21−S25からなり、S21−S23はS1−S3に、S24−25はS4−S6にそれぞれ対応する。ただし、本実施形態では第1実施形態と異なり、特定の画像ハンドリング機能について、機器そのものに応じて許可し、また制限を設ける。
【0100】
また、各ステップは、情報端末ごとに進行し、全ての情報端末について同時に各ステップを進行させる必要はない。例えば、各情報端末において各々任意のタイミングで画像選択を行わせ、全ての情報端末で画像選択が終了したら、次のステップであるテンプレート選択に移行する。こうすると、各ステップに対応した情報端末ごとの操作の不整合が起きない。
【0101】
S21では、ストレージサイト1は、パソコン3−1、パソコン3−2、携帯端末4の全てから、画像選択操作を受け付ける。
【0102】
S22では、ストレージサイト1は、パソコン3−1のみから、テンプレート選択操作を受け付ける。
【0103】
S23では、ストレージサイト1は、パソコン3−2および携帯端末4のみから、選択画像のテンプレートへの挿入位置指定操作を受け付ける。
【0104】
S24では、ストレージサイト1は、パソコン3−1、パソコン3−2、携帯端末4の全てから、画像編集操作/レイアウト編集操作を受け付ける。ただし、第1実施形態と同様、パソコン3−1、パソコン3−2からは全ての画像編集操作/レイアウト編集操作を受け付け、携帯端末4からは所定の画像編集操作/レイアウト編集操作のみ(例えば、90°単位での画像回転や、文字入れ)を受け付ける。
【0105】
S25では、ストレージサイト1は、パソコン3−1、パソコン3−2、携帯端末4の全てから、プリント実行指示の入力操作を受け付ける。これら全ての情報端末からプリント実行指示が順次または同時に入力された場合に限り、各情報端末からの指示に従ってプリントデータを作成し、店頭端末10に出力する。
【0106】
この結果、パソコン3−1には画像選択(S21)、テンプレート選択(S22)、画像編集/レイアウト編集(S23)、プリント実行指示(S24)の4つの処理ステップの操作が任される。パソコン3−2には画像選択(S21)、画像挿入(S23)、画像編集/レイアウト編集(S23)、プリント実行指示(S24)の4つの処理ステップの操作が任される。携帯端末4には画像選択(S21)、画像挿入(S23)、画像編集/レイアウト編集(S23)、プリント実行指示(S24)の4つの処理ステップの操作が任される。すなわちいずれの情報端末も同じく4段階の操作が可能であり、作業が公平に分担される。1つの機器グループを構成する複数の情報端末のうち、どの情報端末にどのステップを割り当てるかは、操作部151から任意に指定できてもよい。
【0107】
ただし、各ステップを機械的に分担させると、情報端末の処理能力や操作性によっては、過剰な負担になる場合もある。そこで、情報端末の処理能力や操作性に応じて、各ステップの操作内容を制限してもよい。これは例えば、画像選択における各情報端末の画像選択枚数に関して、「スペック」=「高」かつ「操作の容易性」=「高」の情報端末には、最大20枚の画像選択および各画像に付帯する文字列の入力を許容し、それ以外の情報端末には、最大10枚の画像選択を許容することで、スペックが高くかつ操作性も高い情報端末でより多くの画像を選べるようにする。あるいは、ステップごとに第1実施形態と同様の機能決定テーブルを用意しておき、各ステップの実行時に対応する機能決定テーブルを参照して、情報端末の種類に応じた機能制限を行う。例えば、携帯端末4に対しては、画像編集/レイアウト編集のステップS24では、画像回転および文字入力のみ許可する。
【0108】
また、情報端末ごとに作業分担を行う最には、他の情報端末での操作状況を確認できるようにしてもよい。
【0109】
これは例えば、図12のように、各情報端末で同一の台紙に選択・配置されたストレージサイト1の画像をそれぞれ並べて表示する画面データを作成し、その画面データを、各情報端末に配信する。この画面データは定期的に更新されて配信が繰り返される。同じ合成位置には異なる情報端末からの画像挿入は許容されないが、それ以外の操作は自由であり、各情報端末のユーザが行った操作の結果を見ながら、自分の操作内容を決定できる。例えば、各情報端末のユーザが異なる同じ画像を選んで同じ台紙に配置していれば、誰かが同じ画像を台紙から消し、画像の重複を避けることもできる。
【0110】
あるいは、携帯端末4では画像の色補正の指示操作は制限されているが、他のパソコン3−1、3−2でどのような色補正がされたかを確認し、その内容に基づいて携帯端末4から入力文字の位置、色、サイズを決めることができる。
【0111】
あるいは、ある情報端末で画像に所望のトリミング範囲を設定してトリミングする指示が入力された場合、それ以外の情報端末に、このトリミング範囲に沿ってトリミングされた画像を送信し、表示させる。このように、ある情報端末で確定した編集内容を別の情報端末で表示させ、次のステップでの操作の参考にできる。
【0112】
なお、上記の処理は全てストレージサイト1が実施するものとしているが、各ステップを割り当てられた情報端末がそのステップを実施し、その結果データを次のステップを実施する情報端末にネットワーク5経由で送信または記録媒体経由で受け渡してもよい。例えば、S22においてパソコン3−1が選択したテンプレートをデータベース157やHDD18から抽出して、それをパソコン3−2または携帯端末4で表示した上、次のS23を実施することもできる。
【0113】
<第3実施形態>
第1ないし第2実施形態において、画像のサイズに応じて画像ハンドリング機能を提供する機器を制限してもよい。例えば図13に示すように、1ページ分の台紙に、画像のサイズが大きい画像1、サイズが小さい画像2および画像3が配置されたとする。大きい画像1のハンドリングは、パソコン3や店頭端末10で許容したほうがよいが、小さい画像2や3のハンドリングは、小さい画面を有する携帯端末4で行っても問題はない。これは、小さい画像については細かい部分の確認ができなくても問題が少ないからである。
【0114】
そこで、大きい画像1のハンドリングはパソコン3や店頭端末10で許容し、携帯端末4では許可しない。一方、小さい画像2・3のハンドリングはパソコン3、店頭端末10、携帯端末4のいずれにおいても許可する。小さな画像の選択作業は携帯端末4で、小さな画像の文字入れやテンプレート選択など細かい作業は画面の大きいパソコン3で最終調整できる。
【0115】
なお、大きい画像と小さい画像が混在していなくてもよく、インデックスプリントのように1枚の台紙に複数の小さいサイズの画像をプリントしてもよい。この場合は、どの情報端末でも画像の選択は可能である。
【0116】
<その他の実施形態>
第1〜3実施形態では、画像プリントの作成に関する情報端末からの操作入力の許可を説明していたが、画像プリントの作成以外の各種の情報処理に関する操作入力の許可にも応用できる。
【0117】
例えば、複数のユーザが同じキャンバスに絵画を描いていくような場合、曲線・直線の指定はタッチパネルを有する店頭端末10にのみ許可し、直線・曲線で区切られた各小領域の色の選択は店頭端末10以外の情報端末であるパソコン3、ゲーム機6に許可し、文字入力は携帯端末4に許可するなどとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】第1実施形態に係るプリント編集システムの概略構成を示す図
【図2】店頭端末のブロック図
【図3】画像プリントの一例を示す図
【図4】ストレージサイトのブロック図
【図5】ストレージサイトの実行するプログラムを模式的に示す図
【図6】機能決定テーブルの一例を示す図
【図7】機能決定テーブルの他の一例を示す図
【図8】プリント作成処理のフローチャート
【図9】画像ハンドリング機能提供処理のフローチャート
【図10】第2実施形態に係るプリント編集システムの概略構成を示す図
【図11】第2実施形態に係るプリント作成処理のフローチャート
【図12】各情報端末からの画像ハンドリング結果を表示した画面データの一例を示す図
【図13】サイズの異なる画像が配置された画像プリントの一例を示す図
【図14】様々な操作部材の種類に適した操作の一例を示す図
【符号の説明】
【0119】
1:ストレージサイト、3:パソコン、4:携帯端末、10:店頭端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数の外部の情報端末と接続する接続部と、
前記接続部を介して接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理する処理部と、
前記接続部を介して接続した情報端末の使用環境を識別する使用環境識別部と、
前記使用環境識別部の識別した情報端末の使用環境に応じ、前記入力部が前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限する入力制御部と、
を備えるオブジェクト処理装置。
【請求項2】
前記特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作は、画像プリントの台紙に配置する画像の選択操作、テンプレート選択操作、テンプレートへの挿入操作、回転操作、トリミング操作、色補正操作、赤目補正操作、合成位置調整操作および文字入れ操作のうち少なくとも1つを含む請求項1に記載のオブジェクト処理装置。
【請求項3】
前記情報端末の使用環境は、表示画面サイズ、操作部材の種類および設置場所のうち少なくとも1つを含む請求項1または2に記載のオブジェクト処理装置。
【請求項4】
前記入力制御部は、前記使用環境識別部の識別した複数の情報端末の使用環境に応じ、前記入力部が前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を前記複数の情報端末の各々に個別に割り当て、前記複数の情報端末の各々に個別に割り当てられたオブジェクト操作の種類以外のオブジェクト操作の入力の受け付けを制限する請求項1〜3のいずれかに記載のオブジェクト処理装置。
【請求項5】
前記複数の情報端末の各々に個別に割り当てるオブジェクト操作の種類の指定を受け付ける割当指定部を備え、
前記入力制御部は前記割当指定部の受け付けたオブジェクト操作の種類の指定に応じて前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を前記複数の情報端末の各々に個別に割り当てる請求項4に記載のオブジェクト処理装置。
【請求項6】
前記入力部が受け付ける所望のオブジェクト操作のうち、前記入力制御部が制限した種類以外のオブジェクト操作に対応したグラフィカルユーザインタフェースを前記接続部経由で前記情報端末に送信する送信制御部を備え、
前記入力部は、前記情報端末に送信されたグラフィカルユーザインタフェースを介して所望のオブジェクト操作を受け付ける請求項1〜5のいずれかに記載のオブジェクト処理装置。
【請求項7】
1または複数の外部の情報端末と接続するステップと、
前記接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付けるステップと、
前記受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理するステップと、
前記接続した情報端末の使用環境を識別するステップと、
前記識別した情報端末の使用環境に応じ、前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限するステップと、
をコンピュータに実行させるオブジェクト処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載のオブジェクト処理方法をコンピュータに実行させるオブジェクト処理プログラム。
【請求項1】
1または複数の外部の情報端末と接続する接続部と、
前記接続部を介して接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理する処理部と、
前記接続部を介して接続した情報端末の使用環境を識別する使用環境識別部と、
前記使用環境識別部の識別した情報端末の使用環境に応じ、前記入力部が前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限する入力制御部と、
を備えるオブジェクト処理装置。
【請求項2】
前記特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作は、画像プリントの台紙に配置する画像の選択操作、テンプレート選択操作、テンプレートへの挿入操作、回転操作、トリミング操作、色補正操作、赤目補正操作、合成位置調整操作および文字入れ操作のうち少なくとも1つを含む請求項1に記載のオブジェクト処理装置。
【請求項3】
前記情報端末の使用環境は、表示画面サイズ、操作部材の種類および設置場所のうち少なくとも1つを含む請求項1または2に記載のオブジェクト処理装置。
【請求項4】
前記入力制御部は、前記使用環境識別部の識別した複数の情報端末の使用環境に応じ、前記入力部が前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を前記複数の情報端末の各々に個別に割り当て、前記複数の情報端末の各々に個別に割り当てられたオブジェクト操作の種類以外のオブジェクト操作の入力の受け付けを制限する請求項1〜3のいずれかに記載のオブジェクト処理装置。
【請求項5】
前記複数の情報端末の各々に個別に割り当てるオブジェクト操作の種類の指定を受け付ける割当指定部を備え、
前記入力制御部は前記割当指定部の受け付けたオブジェクト操作の種類の指定に応じて前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を前記複数の情報端末の各々に個別に割り当てる請求項4に記載のオブジェクト処理装置。
【請求項6】
前記入力部が受け付ける所望のオブジェクト操作のうち、前記入力制御部が制限した種類以外のオブジェクト操作に対応したグラフィカルユーザインタフェースを前記接続部経由で前記情報端末に送信する送信制御部を備え、
前記入力部は、前記情報端末に送信されたグラフィカルユーザインタフェースを介して所望のオブジェクト操作を受け付ける請求項1〜5のいずれかに記載のオブジェクト処理装置。
【請求項7】
1または複数の外部の情報端末と接続するステップと、
前記接続した情報端末から、特定のオブジェクトに対応する所定の1または複数の種類のオブジェクト操作のうち所望のオブジェクト操作の入力を受け付けるステップと、
前記受け付けた種類のオブジェクト操作に基づき、所望のオブジェクトを処理するステップと、
前記接続した情報端末の使用環境を識別するステップと、
前記識別した情報端末の使用環境に応じ、前記情報端末から受け付け可能なオブジェクト操作の種類を制限するステップと、
をコンピュータに実行させるオブジェクト処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載のオブジェクト処理方法をコンピュータに実行させるオブジェクト処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−33432(P2010−33432A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−196480(P2008−196480)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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