説明

オンデマンド型ネットワークのLSP設定方法およびシステム

【課題】ユーザにより要求された優先度を客観的に評価し、要求された優先度が過大で有れば、評価に見合った優先度を自動的に設定するLSP設定方法およびシステムを提供する。
【解決手段】優先度設定アプリケーション21において、履歴要求部21bは、APプロファイル情報を履歴要求メッセージに登録してAPGW装置4へ送信する。評価部21dは、APGW装置4から受信した履歴情報と、ユーザから取り込んだプロファイル情報6とを比較して今回の要求優先度を評価する。プロファイル情報補正部21eは、今回の要求優先度が同一条件における過去の優先度よりも過大であると、APプロファイル情報を補正して今回の要求優先度を強制的に引き下げる。帯域要求部21fは、補正されたAPプロファイル情報を帯域要求メッセージに登録してAPGW装置4へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルスイッチをサポートするネットワークのLSP設定方法およびシステムに係り、特に、医療等の公共分野において、有限の伝送帯域を各データの優先度に応じて効率よく分配するオンデマンド型ネットワークのLSP設定方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療・行政等の公共性の高い分野の通信役務における、IP伝送のQoS(Quality of Service)保証手段として、オンデマンド型ネットワーク制御技術が、例えば非特許文献1において提案されている。
【0003】
この技術は、図6に示されているように、(1)アプリケーション端末間がレイヤ2(OSI参照モデル第2層)レベルで帯域保証されており、かつ、コア伝送網がMPLS(Multi Protocol Label Switching)技術に対応しているネットワーク1と、(2)自身のアプリケーションが行おうとしている情報伝送の必要性、緊急性および当該伝送における送信側・受信側IPアドレス、要求帯域など当該アプリケーションの特性を記述した情報(アプリケーションプロファイル情報)を、後述するAPGW装置4と送受信する機能を有するアプリケーション端末2と、(3)このアプリケーション端末2の通信相手となるアプリケーション端末3と、(4)ネットワーク上の各アプリケーションの優先度を、前記アプリケーションプロファイル情報に基づいて公共性の観点から求めると共に、優先度の高いアプリケーションに対しては、他のアプリケーションのデータ伝送を停止させてでも優先的にネットワークリソースを割当するAPGW(アプリケーションゲートウェイ)装置4と、(5)アプリケーション端末をネットワーク1に接続するアクセス回線に関して、前記APGW装置4による優先制御と同様の観点から、優先度の高いアプリケーションにネットワークリソースを優先的に割り当てるLA(Local Administrator)端末とにより構成される。
【0004】
アプリケーションは、NW上に複数存在することを前提とし、APGW装置4は、各アプリケーションが申告するアプリケーションプロファイル情報に基づいて、アプリケーション間の相対的な優先度(後述のNW優先度と区別するために「アプリケーション(AP)優先度」と呼ぶ)を決定し、そのAP優先度の高い順に伝送帯域の保証された通信路(パス)を設定する。
【0005】
なお、「アプリケーション」とは、映像、音声、文字、図形などを符号化した情報(デジタルデータ)を通信路を介して送信、受信または中継するソフトウェアまたは/およびハードウェア(装置)を意味する。具体例としては、コンピュータのファイル伝送、映像・音声伝送、WWW(World Wide Web)などが挙げられる。
【0006】
また、従来技術の特徴として、すでにNWの帯域が他のアプリケーションに対して設定されており、新規に通信路を設定できない場合であっても、要求元が高いAP優先度を持つアプリケーションである場合には、既存の低AP優先度の通信路を取り上げてでも通信路設定を行おうとする点がある。これは、たとえば医療分野において、患者の生命にかかわるような危急のアプリケーション(例:遠隔手術支援のための手術映像伝送)が通信路設定を要求した時に、その通信が成立しない、あるいは、その通信に対してQoSが保証されない状況の場合に、通信を停止させても人命に影響しないようなアプリケーション(例:研究・教育用の教材ビデオ伝送)の伝送を一時停止させてでも、前記危急の通信を優先するというようなケースを意図した制御である。
【0007】
この通信路設定(経路設定および帯域割当)にはMPLS技術が利用されており、APGW装置内の帯域割当・経路設定機構により通信路の設定内容が決定すると、NW上の各MPLSルータに対し設定コマンドが送信される。このようにMPLS技術に基づき設定される通信路はLSP(Label Switched Path)と呼ばれる。
【0008】
このLSP設定はネットワーク上の各ルータ11,12,13および前記アプリケーション端末2へ通知される。アプリケーション端末2は、通知されたLSP設定に基づいてアプリケーション端末3との通信を開始する。
【0009】
上記の一連の動作は、バックグラウンドで行われるため、アプリケーションを使用するユーザにとっては、高度な知識を要求されるMPLS設定等を意識することなく、アプリケーション操作を行うだけでQoSの保証されたデータ伝送を利用することができる。
【非特許文献1】NiCT北海道リサーチセンター 平成17年度 研究開発成果報告書、「オンデマンド型ネットワーク制御技術の研究開発プロジェクト」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記した従来技術では、AP優先度を決定するためのパラメータとして、情報伝送の「必要度」および「緊急度」の入力がユーザに要求される。ここで、「必要度」とは、情報伝送が滞った場合に医療行為の成立にどの程度影響するかを表した指標であり、例えば5段階で定義される。「緊急度」とは、情報伝送が滞った場合に患者に重篤な影響を及ぼす(死亡、失明など)可能性があるか否かを表す指標であり、例えば2段階で定義される。
【0011】
「必要度」および「緊急度」の設定については、図7,8に一例を示したようなガイドラインが与えられているものの、基本的にはユーザの自己申告に基づくものなので、自身の情報伝送を優先させたいあまり、ガイドラインよりも高い優先度を設定しがちになることが懸念される。これは、ユーザの心理上致し方ない行動ともいえるが、こうした状況が常態化すると、必要度や緊急度の定義自体が形骸化してしまうのみならず、真に優先されるべき情報伝送が優先されないなど、システムの基本性能にも影響を及ぼす懸念がある。
【0012】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、優先度を決定するためにユーザにより入力されたパラメータの正当性を客観的に評価し、評価に見合った優先度を自動的に設定できるオンデマンド型ネットワークのLSP設定方法およびシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した目的を達成するために、本発明は、ラベルスイッチをサポートするオンデマンド型ネットワークに、通信アプリケーションが実装された複数のアプリケーション端末および各アプリケーション端末からの帯域要求に応答してLSP設定を行うアプリケーションゲートウェイ装置が接続され、各通信アプリケーションに割り当てられた優先度に基づいてLSP設定を行うLSP設定方法において、以下のような手順を含むことを特徴とする。
【0014】
(1)アプリケーション端末が、帯域を要求される通信アプリケーションのプロファイル情報を取得する手順と、前記プロファイル情報を含む履歴要求をアプリケーションゲートウェイ装置へ送信する手順とを含み、
【0015】
(2)前記アプリケーションゲートウェイ装置が、過去に受信したプロファイル情報の履歴を管理する履歴管理部を備え、アプリケーション端末から受信した履歴要求に含まれるプロファイル情報に対応したプロファイル情報履歴を前記履歴管理部から検索する手順と、前記プロファイル情報履歴を要求元のアプリケーション端末へ送信する手順とを含み、
【0016】
(3)前記アプリケーション端末がさらに、アプリケーションゲートウェイ装置から受信したプロファイル情報履歴と前記取得したプロファイル情報とを比較し、前記取得したプロファイル情報に基づいて割り当てられる優先度を評価する手順と、割当が過大と評価された優先度が引き下げられるように、前記取得したプロファイル情報を補正する手順と、前記補正後のプロファイル情報を含む帯域要求を前記アプリケーションゲートウェイ装置へ送信する手順とを含み、
【0017】
(4)前記アプリケーションゲートウェイ装置がさらに、アプリケーション端末から受信した帯域要求に含まれるプロファイル情報にづいて、通信アプリケーションに割り当てる優先度を決定する手順と、前記通信アプリケーションの優先度に基づいてLSP設定を行う手順と、ネットワーク上のエッジルータにLSP設定コマンドを送信してLSPを設定させる手順とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザにより要求された通信アプリケーションの優先度が、過去の同様のケースにおいて設定された優先度の履歴と比較され、ユーザの要求が履歴に較べて過大であると、当該要求が適正な要求に補正されるので、一部のユーザが過大な優先度を要求しても優先度が不公平に割り当てられることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の最良の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係るLSP設定方法が適用されるオンデマンド型ネットワークの構成を示した機能ブロック図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表しているので、その説明は省略する。
【0020】
アプリケーション端末2には、静止画像や動画像などのデータを送信する通信アプリケーション(AP)22と共に、この通信アプリケーション22による通信に優先度を設定する優先度設定アプリケーション(AP)21が導入されている。
【0021】
優先度設定アプリケーション21において、プロファイル情報取得部21aは、通信アプリケーション22により送信されるデータの緊急度、必要度、アプリケーション名、伝送形態、診療科名、送信/受信端末アドレスなどのプロファイル情報6をユーザ5に入力させるための入力画面を表示し、ユーザ5によって入力されたプロファイル情報を取り込む。履歴要求部21bは、前記取り込まれたプロファイル情報6を所定のフォーマットに変換してアプリケーション(AP)プロファイル情報を生成し、当該APプロファイル情報を履歴要求メッセージに登録してAPGW装置4へ送信する。
【0022】
履歴受信部21cは、前記履歴要求メッセージに応答してAPGW装置4から返信される履歴応答メッセージを受信する。この履歴応答メッセージには、後に詳述するように、APGW装置4が過去に優先度を設定した通信のAPプロファイル情報の履歴が登録されている。評価部21dは、APGW装置4から受信したAPプロファイル情報履歴と、前記ユーザから取り込んだプロファイル情報6とを比較して、今回のプロファイル情報6に基づいて割り当てられる優先度を評価する。
【0023】
プロファイル情報補正部21eは、今回の要求優先度が同一条件における過去の優先度よりも過大であると、前記APプロファイル情報を補正して今回の優先度を強制的に引き下げる。帯域要求部21fは、補正されたAPプロファイル情報を帯域要求メッセージに登録してAPGW装置4へ送信する。動作パラメータ設定部21gは、前記帯域要求メッセージに応答してAPGW装置4から返信される帯域応答メッセージを取得し、当該メッセージに登録されているLSP設定通知に基づいて通信アプリケーション22の動作パラメータを設定する。
【0024】
APGW装置4において、履歴情報管理部41では、過去に優先度が設定された通信のAPプロファイル情報が管理されている。履歴検索部42は、アプリケーション端末2から履歴要求メッセージを受信すると、当該メッセージに登録されているAPプロファイル情報を参照し、例えば「アプリケーション名」、「診療科名」および「伝送形態」の全てが一致するAPプロファイル情報を履歴情報管理部41から検索する。
【0025】
履歴応答部43は、前記抽出された全てのAPプロファイル情報を履歴応答メッセージに登録して要求元のアプリケーション端末2へ返信する。AP優先度決定部44は、アプリケーション端末2からAPプロファイル情報を含む帯域要求を受信してアプリケーション(AP)優先度を決定し、これをアプリケーション端末2の送信/受信端末アドレスやAPプロファイル情報と共にパス設定部45へ通知する。パス設定部45は、前記AP優先度決定部44から通知された情報および既設LSP情報記憶部46に記憶されている既設LSP情報に基づいてLSP設定を行い、このLSP設定をアプリケーション端末2へ通知する。
【0026】
次いで、図2,3,4のフローチャートおよび図5のシーケンスフローを参照して本発明の動作を説明する。図2,4は、前記アプリケーション端末2の動作を示したフローチャートであり、図3は、前記APGW装置4の動作を示したフローチャートである。
【0027】
図2のステップS1では、前記プロファイル情報取得部21aにより、帯域を要求される通信アプリケーション22の緊急度、必要度、アプリケーション名、伝送形態、診療科名、送信/受信端末アドレスなどのプロファイル情報6を取得すべく、その入力をユーザに促す入力画面が表示され、入力された各情報がプロファイル情報6として一時記憶される。ステップS2では、このプロファイル情報6が所定のフォーマットに適用されてAPプロファイル情報が生成される。ステップS3では、前記APプロファイル情報の登録された履歴要求メッセージが、前記履歴要求部21bからAPGW装置4へ送信される。
【0028】
APGW装置4は、図3のステップS31で前記履歴要求メッセージを受信するとステップS32へ進む。ステップS32では、前記履歴要求メッセージに登録されているAPプロファイル情報から「アプリケーション名」、「診療科名」および「伝送形態」が抽出される。ステップS33では、前記抽出された「アプリケーション名」、「診療科名」および「伝送形態」をパラメータとして履歴情報管理部41が検索され、「アプリケーション名」、「診療科名」および「伝送形態」の全てが一致する全てのAPプロファイル情報が抽出される。ステップS34では、前記抽出された全てのAPプロファイル情報が履歴応答メッセージに登録されて要求元のアプリケーション端末2へ返信される。
【0029】
図2へ戻り、アプリケーション端末2は、ステップS4で前記履歴応答メッセージを受信すると、当該メッセージから全てのAPプロファイル情報履歴を抽出してステップS5へ進む。ステップS5では、今回の要求優先度と過去に設定された優先度とを定量的に比較するための統計処理が実施される。
【0030】
図4は、ステップS5で実施される統計処理の手順を示した図であり、ステップS51では、APGW装置4から受信したAPプロファイル情報の一つから、「必要度」および「緊急度」のペアが取り込まれる。ステップS52では、前記図7,8に関して説明したガイドラインに沿って、「必要度」および「緊急度」に定量値nec、emrがそれぞれ付与される。本実施形態では、「必要度」には、そのレベル1〜5に応じてnec=1〜5が付与され、「緊急度」に関しては、緊急レベルにはemr=1,通常レベルにはemr=0が付与される。ステップS53では、各定量値nec、emrが次式(1)に適用されて設定優先度Xが算出される。
【0031】
X=5・emr+nec …(1)
【0032】
したがって、「必要度」がレベル3(nec=3)、「緊急度」が緊急レベル(emr=1)であれば、設定優先度Xは「8」となる。ステップS54では、APGW装置4から受信した全てのAPプロファイル情報に関して設定優先度Xの算出が完了したか否かが判定され、完了するまでは、ステップS51へ戻って上記した各処理が繰り返される。
【0033】
設定優先度Xの算出が全て完了するとステップS55へ進み、全ての設定優先度Xiの平均値Xi_aveおよび標準偏差σが算出される。ステップS56では、今回のプロファイル情報6の「必要度」および「緊急度」が取り込まれる。ステップS57では、この「必要度」および「緊急度」が上記と同様に定量化され、さらに前記(1)式に適用されて今回の要求優先度Yが算出される。
【0034】
図2へ戻り、ステップS6では、今回の要求優先度Yが次式(1)を満足するか否かに基づいて、要求優先度Yが過大であるか否かが判定される。
【0035】
Y≦Xi_ave+σ …(2)
【0036】
ここで、上式(2)が不成立であれば、今回の要求優先度Yが過大と判定されてステップS7へ進む。ステップS7では、次式(3)に基づいて新たな要求優先度値Y'が設定される。ここで、round()は小数点第1位を四捨五入する関数である。
【0037】
Y'=round(Xi_ave+σ) …(3)
【0038】
さらに、新たな要求優先度値Y'が次式(4)、(5)に適用されて新たな定量値nec'、emr'が計算され、この計算結果に基づいてAPプロファイル情報の「必要度」および「緊急度」が補正される。ステップS8では、補正後のAPプロファイル情報の登録された帯域要求がAPGW装置4へ送信される。
【0039】
emr'=int(Y'/6) …(4)
【0040】
nec'=Y'−5・emr' …(5)
【0041】
APGW装置4は、図3のステップS35で前記帯域要求を受信すると、ステップS36では、前記AP優先度決定部44において、この帯域要求に登録されているAPプロファイル情報に基づいてアプリケーションの優先度(以下、AP優先度と表現する)が決定される。このAP優先度は、APプロファイル情報に登録されている各情報と共にパス設定部45へ通知される。
【0042】
パス設定部45は、ステップS37において、前記AP優先度からネットワーク優先度(以下、NW優先度と表現する)へのマッピングを行い、このNW優先度と既設LSP情報記憶部46に既登録の既設LSP情報とに基づいて、NW輻輳時には、最も低いNW優先度から空き帯域の照会を行い、空き帯域が検出された場合には検出された経路、帯域でLSP設定を行う。空き帯域が検出されなかった場合には、NW優先度を1つずつ上げて空き帯域の照会を行う。これにより、NW優先度が最も低いパス、つまりAP優先度が最低のパスを削除し、該削除したパスを新たに要求されたアプリケーションに使用できるようになる。
【0043】
なお、前記AP優先度の決定および既設LSP情報に基づくLSP設定の手順は、本出願人による先の特許出願(特願2007−70439)で詳細に説明されているので、ここではその説明を援用する。
【0044】
ステップS38では、前記ネットワーク設定をMPLSネットワーク1の各MPLSルータ(エッジルータ)11,12,13に対して要求するLSP設定コマンドが送信される。ステップS39では、前記LSP設定が前記アプリケーション端末2へ通知される。
【0045】
図2へ戻り、アプリケーション端末2では、ステップS9で前記LSP設定通知が受信されると、ステップS10では、前記動作パラメータ設定部21gが、前記通知されたLSP設定に基づいて通信アプリケーション22の動作パラメータを設定する。ここで設定される動作パラメータは、データ伝送帯域を決定するパラメータおよび宛先IPアドレスである。なお、通信アプリケーション22が映像伝送アプリケーションであれば、データ伝送帯域を決定するパラメータとして、符号化の目標ビットレート、解像度、フレームレート、GOP構造などの符号化パラメータが指定される。この時点では、MPLSネットワーク1においてLSP設定が完了しているので、通信アプリケーション22は通常のIP通信を開始するだけで、従来方式と同様にQoSの保証された伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明が適用されるオンデマンド型ネットワークの構成を示した機能ブロック図である。
【図2】アプリケーション端末の動作を示したフローチャートである。
【図3】APGW装置の動作を示したフローチャートである。
【図4】統計処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明に係るLSP設定方法のシーケンスフローである。
【図6】オンデマンド型ネットワークの構成を示したブロック図である。
【図7】「必要度」に関するガイドラインの一例を示した図である。
【図8】「緊急度」に関するガイドラインの一例を示した図である。
【符号の説明】
【0047】
1…MPLSネットワーク,2,3…アプリケーション端末,4…APGW装置,6…プロファイル情報,11,12,13…MPLSルータ,

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルスイッチをサポートするオンデマンド型ネットワークに、通信アプリケーションが実装された複数のアプリケーション端末および各アプリケーション端末からの帯域要求に応答してLSP設定を行うアプリケーションゲートウェイ装置が接続され、各通信アプリケーションに割り当てられた優先度に基づいてLSP設定を行うLSP設定システムにおいて、
アプリケーション端末が、
帯域を要求される通信アプリケーションのプロファイル情報を取得する手段と、
前記プロファイル情報を含む履歴要求をアプリケーションゲートウェイ装置へ送信する手段と、
アプリケーションゲートウェイ装置から受信したプロファイル情報履歴と前記取得したプロファイル情報とを比較し、前記取得したプロファイル情報に基づいて割り当てられる優先度を評価する手段と、
割当が過大と評価された優先度が引き下げられるように、前記取得したプロファイル情報を補正する手段と、
前記補正後のプロファイル情報を含む帯域要求を前記アプリケーションゲートウェイ装置へ送信する手段とを含み、
前記アプリケーションゲートウェイ装置が、
過去に受信したプロファイル情報の履歴を管理する履歴管理部と、
アプリケーション端末から受信した履歴要求に含まれるプロファイル情報に対応したプロファイル情報履歴を前記履歴管理部から検索する手段と、
前記プロファイル情報履歴を要求元のアプリケーション端末へ送信する手段と、
アプリケーション端末から受信した帯域要求に含まれるプロファイル情報に基づいて、前記通信アプリケーションに割り当てる優先度を決定する手段と、
前記通信アプリケーションの優先度に基づいてLSP設定を行う手段と、
ネットワーク上のエッジルータにLSP設定コマンドを送信してLSPを設定させる手段とを含むことを特徴とするオンデマンド型ネットワークのLSP設定システム。
【請求項2】
前記優先度を評価する手段は、前記アプリケーションゲートウェイ装置から受信したプロファイル情報履歴から求まる設定優先度の平均値と、前記取得したプロファイル情報から求まる要求優先度とを比較し、当該要求優先度と前記設定優先度の平均値との差が所定の範囲外であると、前記要求優先度を過大と評価することを特徴とする請求項1に記載のオンデマンド型ネットワークのLSP設定システム。
【請求項3】
ラベルスイッチをサポートするオンデマンド型ネットワークに、通信アプリケーションが実装された複数のアプリケーション端末および各アプリケーション端末からの帯域要求に応答してLSP設定を行うアプリケーションゲートウェイ装置が接続され、各通信アプリケーションに割り当てられた優先度に基づいてLSP設定を行うLSP設定方法において、
アプリケーション端末が、
帯域を要求される通信アプリケーションのプロファイル情報を取得する手順と、
前記プロファイル情報を含む履歴要求をアプリケーションゲートウェイ装置へ送信する手順とを含み、
前記アプリケーションゲートウェイ装置が、
過去に受信したプロファイル情報の履歴を管理する履歴管理部を備え、
アプリケーション端末から受信した履歴要求に含まれるプロファイル情報に対応したプロファイル情報履歴を前記履歴管理部から検索する手順と、
前記プロファイル情報履歴を要求元のアプリケーション端末へ送信する手順とを含み、
前記アプリケーション端末がさらに、
アプリケーションゲートウェイ装置から受信したプロファイル情報履歴と前記取得したプロファイル情報とを比較し、前記取得したプロファイル情報に基づいて割り当てられる優先度を評価する手順と、
割当が過大と評価された優先度が引き下げられるように、前記取得したプロファイル情報を補正する手順と、
前記補正後のプロファイル情報を含む帯域要求を前記アプリケーションゲートウェイ装置へ送信する手順とを含み、
前記アプリケーションゲートウェイ装置がさらに、
アプリケーション端末から受信した帯域要求に含まれるプロファイル情報に基づいて、通信アプリケーションに割り当てる優先度を決定する手順と、
前記通信アプリケーションの優先度に基づいてLSP設定を行う手順と、
ネットワーク上のエッジルータにLSP設定コマンドを送信してLSPを設定させる手順とを含むことを特徴とするオンデマンド型ネットワークのLSP設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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