説明

オーディオの記録方法及び装置、記録担体、及び再生装置

【課題】複雑でない方法で、一方、高い実効的な情報密度を実現する、記録担体を経由してオーディオ情報を転送することである。
【解決手段】典型的には光ディスク上のビットストリームとして、記録担体にオーディオ情報を記録するための方法が開示される。この方法では、特に、無損失圧縮を用いて、オーディオ情報は、可変ビットレートの圧縮オーディオデータに符号化される。圧縮されたオーディオデータは、可変ビットレートに従って制御された転送速度で記録される。転送速度プロファイルは、オーディオ情報の項目に対して決定される。例えば、CDの各トラックでは、平均転送速度は、前記項目の圧縮オーディオデータの転送に最低要求される平均転送速度よりも高い。転送速度プロファイルに従って、圧縮オーディオデータにスタッフィングデータが追加され、転送速度プロファイル情報で示された転送速度で再生できるようにするために、転送速度プロファイル情報が記録担体に記録される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ情報を可変ビットレートの圧縮オーディオデータへ符号化するステップ、転送速度で圧縮オーディオデータを記録するステップ、及び可変ビットレートに従って転送速度を制御するステップを有するオーディオ情報を記録担体に記録する方法に関する。
【0002】
更に、本発明は、オーディオ情報を可変ビットレートの圧縮オーディオデータへ符号化するための圧縮手段、転送速度で圧縮オーディオデータを記録するための記録手段、及び可変ビットレートに従って転送速度を制御する制御部を有する記録担体にオーディオ情報を記録する装置に関する。
【0003】
本発明は、更に、オーディオ情報が可変ビットレートの圧縮オーディオデータ、及び、再生時に転送速度を制御する転送速度情報へ符号化されたオーディオ情報を有する記録担体に関する。
【0004】
本発明は、更に、転送速度で圧縮オーディオデータを読み出す読み出し手段、及び転送速度を制御する制御部を有する記録担体からオーディオ情報を再生する再生装置に関する。
【背景技術】
【0005】
このような方法及び装置は、関連文献リストの文献D1の研究発表番号36411より知られている。この文献は、記録担体上に可変速度でオーディオ情報を記録するシステム、特に、磁気テープに音声を記録するシステムを開示する。オーディオ情報の圧縮は、テープ消費量を最小にするために使用され、高い実効的なオーディオ情報密度、即ち、高い実効的な記録担体面の単位あたりのオーディオ情報を実現する。一定の空間密度でデータがテープに記録される場合、データ転送速度はテープ搬送速度に比例する。知られた記録装置は、オーディオ情報を可変ビットレートのディジタルオーディオデータに符号化するオーディオ圧縮器を有する。チャネル符号化器は、圧縮オーディオデータをフォーマットし、平滑バッファを通してデータを記録ヘッドに送る。オーディオ圧縮器の出力の圧縮オーディオデータの実際のビットレートは、ビットレート決定手段により測定される。ビットレート決定手段は、実際のビットレートに従ってテープ搬送速度を制御する。バッファは、通常動作時には半充満状態を維持し、突然のビットレートの変化を吸収する。一方、テープ搬送速度は、平滑バッファの出力でデータレートが変化したときに適応できる。記録時の実際のテープ搬送速度を示す速度制御信号は、例えばテープの別のトラックの記録担体上に記録され得る。光ディスクが記録担体として後の実施例で述べられるが、その実施例は、トラックの1周に記録可能なデータを蓄積するのに十分な大きさのバッファを有する。記録はディスクの完全な1回転に対して行われ、バッファが十分なデータを有するようになるまで中断される。ディスクの平均データ転送速度は、ジャンプによる戻りで制御される。即ち、記録が中止中は、前のトラックへヘッドを移動する。一方、線速度と呼ばれる記録ヘッドに関するディスクの搬送速度は変化されない。知られた記録装置と記録担体は問題がある。搬送速度又は/及びヘッドの移動を制御してデータ転送速度を変化させることは複雑な制御手段と比較的強力なサーボモータが必要であり、一方、しばしば搬送速度を変化又は/及びヘッドを移動させると、過度の消耗を引き起こす。
【0006】
本発明の目的は、複雑でない方法で、一方、高い実効的な情報密度を実現する、記録担体を経由してオーディオ情報を転送する手段を提供することである。
【発明の概要】
【0007】
この目的のために、発明の分野で記載した本発明の方法は、オーディオ情報の項目に対して、前記項目の圧縮オーディオデータの転送に最低要求される平均転送速度よりも高い平均転送速度の転送速度プロファイルを決定するステップと、転送速度プロファイルに従って圧縮オーディオデータにスタッフィングデータを付加するステップ、及び、転送速度プロファイル情報に示された転送速度で再生することを可能とするための転送速度プロファイル情報を記録担体に記録するステップを有することを特徴とする。
【0008】
この目的のために、発明の分野で記載した本発明の記録装置は、オーディオ情報の項目の圧縮オーディオデータの転送に最低要求される平均転送速度よりも高い平均転送速度の転送速度プロファイルを決定する制御部が配置され、転送速度プロファイルに従って圧縮データにスタッフィングデータを付加するデータ結合手段を有し、転送速度プロファイル情報に示された転送速度で再生することを可能とするための転送速度プロファイル情報を記録担体に記録する記録手段が配置されたことを特徴とする。
【0009】
この目的のために、発明の分野で記載した本発明の記録担体は、転送速度情報は転送速度プロファイル情報を有し、その転送速度プロファイルはオーディオ情報の項目の再生時の転送速度を示し、そのプロファイルはオーディオ情報の項目の圧縮オーディオデータの転送に最低要求される平均転送速度よりも高い平均転送速度であり、また、記録担体は転送速度プロファイルに従って圧縮オーディオデータに付加されたスタッフィングデータを有することを特徴とする。
【0010】
この目的のために、発明の分野で記載した本発明の再生装置は、記録担体から転送速度プロファイル情報を取り出し、取り出したデータからスタッフィングデータを削除するデータ選択手段を有し、また、転送速度プロファイルに従ってオーディオ情報の項目のための転送速度を設定する制御部が配置される。
【0011】
本発明による上記方法は、次のように、記録担体を経由してオーディオ情報の転送を可能とする。
【0012】
記録担体上では、1つの項目又はいくつかの別々の項目としてオーディオ情報を、ユーザがアクセス可能である。1つのオーディオ情報は、ある再生時間の完結したオーディオ情報より構成されるべきである。項目は、曲、曲の組、ステレオ表現又はマルチチャネルフォーマットであって良く、又オーディオ情報はある再生時間の項目に副分割されても良い。例えば、通常CDのように、ユーザの便利のために、個々の曲又は交響曲の部分のように、数分毎に分けられても良い。項目はその前後に、数分の無音部分又はポーズ部分があっても良く、また、長い連続した音楽の部分であっても良い。オーディオ情報の項目のための転送速度プロファイルは、それぞれの項目を再生するときに、記録担体の実際の転送速度を示す。実際の転送速度は、項目の再生中に、一定か又は変化できるが、実際に値(又は、値とその変化パターン)は記録中に決定され、そして、転送速度プロファイルによって示される。D1からの知られた装置で使用される最小要求平均転送速度は、最も高い実効的なオーディオ情報密度を与えるが、しかし、テープの搬送速度の大きな変化ももたらす。本発明では実際の転送速度を制御するのに、ある程度の自由度を与えるのに最低要求される平均転送速度よりも高い平均転送速度を使用し、時間単位ごとの変化の総数を制限する。前記平均転送速度は非常に高く設定されるので、記録担体の転送速度は実効的に速度の所定範囲内に収まる。また、転送速度の変化は、ゆっくり起こるように制御できる。搬送速度の制御は、前記新しいある程度の自由度により達成される。一方、実効的な情報密度の穏やかな減少は許容できる。これは、搬送速度はあまり変化せず、搬送速度を変えるのに電力もあまり必要とされないという有利な点がある。記録担体により構成されたチャネルのデータ伝送容量を確定した値に整合させるために、スタッフィングデータが転送されるデータに付加される。
【0013】
転送速度プロファイルを示す転送速度プロファイル情報は記録担体に記録され実際のオーディオデータが読まれる前に取り出される。これは、例えば、転送速度と再生時間を乗じることにより項目の開始からデータの総計を計算することにより特定の再生時点へジャンプする際に、記録担体の搬送速度を調整できるという利点がある。再生時の転送速度は、取り出された転送速度プロファイル情報に従って制御される。これゆえ、記録技術者や自動記録プロセスは、記録又は再生中に転送速度プロファイルを決定することにより転送速度を設定できる。例えば、圧縮するのが難しくそれゆえ急峻にビットレートが上昇するオーディオの部分は、難しい部分が来る前に、高い転送速度に設定すると予想される。転送速度プロファイルに従って転送速度を設定するのは、実効的なオーディオ情報密度の穏やかな減少は、記録担体の転送速度の制御に対しバランスさせることができるという有利な点がある。本発明は、特に、CDのような、光学的に読み出しできるディスク状の記録担体に好適である。
【0014】
本発明はまた、転送速度変化の効果に関する以下の認識に基づいている。上述のD1から知られる装置では、記録中の実際の転送速度はオーディオ信号の複雑さに直接関係している。それは、可変ビットレート圧縮器は、「やさしい」部分は効果的に圧縮するが、オーディオ情報の「難しい」部分は、多くのビットを要求し、そして実際のテープ搬送速度は、結果の圧縮ビットレートに合わされるからである。これゆえ、知られた装置では、例えば、ユーザが書き取り用記録器に話すのをやめたときなど、実際の転送速度は実質的に変わる。変化を平滑化するためにバッファが使用され得るが、しかしそのようなバッファは、バッファサイズより決まる時間期間の変動に対してのみ効果がある。実際の状況では、経済的に実現可能なサイズのバッファは、低品質オーディオ情報のビットレート変化を、D1で開示されたそれぞれの搬送速度サーボモータにより合わせることができる速度変化へ平滑化する。しかし、高品質オーディオのビットレートは高く、それゆえ、バッファは短い時間しかカバーできないので、搬送速度変化は、特に高品質オーディオ情報に対してはまだ大きい。さらに、発明者は、大きな速度変化は欠点であると考える。それは、速度変化または、ヘッドジャンプは再生装置に、オーディオ顧客を悩ませる機械ノイズを発生するからである。また、前記速度変化又はジャンプは、オーディオ出力に妨害やジッタを引き起こす。これは、ロスレス圧縮器が、欠点の無いオーディオ品質を達成するために許容できるオーディオ情報密度で適用されたときに、特に関連している。ロスレス圧縮器では、オーディオの内容によってビットレートが大きく変わる。そして、再生バッファで可能性のあるオーバーフロー又はアンダーフローの問題について、例えば、MPEGビデオ圧縮で使用されているように時間的に対象画の質を下げて圧縮比を上げることにより発生されるビット数の総量を減少させて、ピークを平滑化する選択は何も無い。
更なる、本発明の優位で好適な実施例は独立請求項により与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明は、実施例と図面とを参照して更に説明され明らかになろう。
【図1】記録担体を示す図である。
【図2】再生装置を示す図である。
【図3】記録装置を示す図である。
【図4】記録過程を示す図である。
【図5A】可変ビットレートで圧縮されたオーディオ及びスピードプロファイルを示す図である。
【図5B】可変ビットレートで圧縮されたオーディオ及びスピードプロファイルを示す図である。
【図6】転送速度プロファイル情報を示す図である。図において、対応する要素は、同一の参照番号を有する。
【発明の実施するための形態】
【0016】
図1aは、トラック19と中心穴10とを有するディスク形状の記録担体11を示す。トラック19は、情報層上に実質的に平行トラックを構成する螺旋パターンで配置される。記録担体は、記録可能型又は、再生専用型の情報層を有する光ディスクで良い。記録可能ディスクの例はCD−R、CD−RW及びDVD−RAMであり、一方オーディオCDは再生専用ディスクの例である。再生専用型は、最初にマスタディスクを作成し、次にプレスにより消費者ディスクをプレスするという知られた方法で生産できる。記録担体の記録可能型のトラック19では、ブランク記録担体の製造中に、プリエンボストラック構造が設けられる。トラック構造は例えば、読み出し/書き込みヘッドが走査中にトラック19を追従することを可能とするプリグルーブにより構成される。情報は、トラックに沿って例えばピットとランドでの光学的に検出可能なマークにより情報層上に配置される。
【0017】
図1bは、記録可能型の記録担体11の線b−bに沿った断面図を示す。透明基板15には記録相16と保護層17が設けられる。プリグルーブ14は、くぼみ又は、突出部又は、周囲と異なった材料特性として形成されて良い。
【0018】
記録担体はオーディオ情報を有し、オーディオ情報は、ユーザの便利のために項目に副分割され、項目は通常数分の継続時間であり、例えばアルバムの曲や、交響曲の楽章等である。通常、項目を識別するアクセス情報、例えば、いわゆるTOC(テーブルオブコンテンツ、Table Of Contents)は記録担体上に設けられており、又は、CD−ROMではISO9660のようなファイルシステムが含まれる。アクセス情報は、再生時間や各項目の開始時間又は更に、曲名などの情報も含まれ得る。
【0019】
オーディオ情報は、アナログディジタル変換(A/D)後に、ディジタル形式で記録される。A/D変換の例は、CDオーディオとして知られている44.1kHzのサンプリングレートでサンプル当たりPCM16ビットや、たとえが64×Fsのような高オーバーサンプリングレートの1ビットデルタシグマ変調であり、通常はビットストリームと呼ばれる。オーディオ信号を1ビットのビットストリーム信号に変換することは、幾つかの利点がある。ビットストリーム変換は、高品質符号化方法であり、高品質復号、または単純な復号回路の利点を持つ低品質復号が可能である。関連文献リストの文献D5の、J.J.van der Kamによる「hi−fiオーディオ信号のアナログ−ディジタル変換のためのディジタルデシメーティングフィルタ」及び、関連文献リストの文献D6の、Kirc C.H.Chao他による「オーバーサンプリングA/D変換器のための補間的変調器のための高次トポロジ」を参照する。A/D変換後ディジタルオーディオは可変ビットレートの圧縮オーディオデータに圧縮され、情報層に記録される。圧縮オーディオデータは、オーディオ情報が連続して再生されるときに、記録担体からその速度で読み出され、逆圧縮後、実質的に元の時間尺度が回復される。これゆえ、圧縮データは、記録担体から変化するビットレートに従った速度で取り出されねばならない。記録担体からデータを取り出す速度は、転送速度と呼ばれる。即ち、記録担体から逆圧縮器にデータバイトを転送する速度である。好ましくは、記録担体は、記録担体毎に最高データ蓄積容量を与える一定の空間データ密度を有することが好ましい。そのようなシステムでは、転送速度は、媒体と読み出し/書きこみヘッドとの間の相対線速度に比例する。逆圧縮器の前にバッファが設けられているなら、実際の転送速度は、バッファの前の速度である。
【0020】
本発明によれば、記録担体は、再生時に実際の転送速度を制御する転送速度情報を有し、その転送速度情報は転送速度プロファイル情報を有する。転送速度プロファイルは、再生時に、オーディオ情報の各項目の転送速度を示す。転送速度プロファイルは項目の取り出しが開始する前に取り出され、項目の開始のための要求された転送速度が最初に設定されねばならない。
【0021】
それゆえ、転送速度プロファイル情報は、例えば、別のファイル又は、オーディオ項目の先頭又は、TOCに、オーディオ情報と別の位置に配置されている。記録担体の搬送速度はこの設定に調整されねばならない。例えば、ディスク形状の記録担体では、回転速度が調整されねばならない。転送速度は読み出し信号のビットレート又は、バイトレートで示されるが、しかし、代わりに、ディスク形状の記録担体の回転速度などの他の好ましい指示も利用できる。転送速度は、読み出し信号の単位時間当たりのビット数を数えることにより測定され、この数は、速度プロファイルに示された要求される転送速度と比較される。項目の再生時間により平均した転送速度は、前記項目の圧縮オーディオデータの転送に最低要求される平均転送速度よりも高い。もし、最低要求される平均速度が使用され、圧縮オーディオデータが記録され、必要なときのみそれぞれディスクから読み出されるなら、記録担体の搬送速度は大きく変化するであろう。本発明では、平均転送速度は、最低要求されるよりも高く、例えば、余り複雑でないオーディオの部分では、オーディオデータ搬送のためのあるデータ転送容量は使用されない。実際の状況では、5%から25%高い平均転送速度が使用できる。残りのデータ転送容量は、スタッフィングデータで埋められる。それにより、圧縮オーディオデータの合計と、スタッフィングデータと可能な他の補助データは、転送速度プロファイルに従った転送容量を完全に埋める。記録担体の搬送速度の前記大きな変化は、圧縮オーディオのビットレートが比較的低い場合にスタッフィングデータを付加することで減少又は、完全に消滅させることができる。
【0022】
転送速度プロファイルの実施例は、項目ごとの固定ビットレートを含む。再生装置では、項目の読み出し開始前に固定ビットレートが設定され、実際のビットレートは発生周波数との比較を介して制御されても良い。項目間では、又は、新項目へのジャンプ中は、次の項目の再生の開始前に発生周波数は新しい値に設定される。
【0023】
転送速度プロファイルの実施例では、項目ごとに、項目内の特定の時間でビットレートを指示する少なくとも1つの速度指示子を有する。速度指示子は、項目内の再生時間内の特定の時点で転送速度を示す。特定の時間は前記時点に対応した前記項目を蓄積するアドレス範囲内の選択されたアドレスを介して与えられる。幾つかの選択アドレスと対応する速度が、ピークと谷を持つ速度プロファイルを確定するのに使用されても良い。選択アドレスは、まわりのオーディオ部分の複雑さとは別に符号化中に選択できる。例えば、難しい部分が集中した場合に、対応するアドレスと共に比較的高いレートが含まれる。再生装置では、第1速度指示子のビットレートが項目の開始から第1速度指示子の指示する再生時間まで使用される。そして、2つの速度指示子の間のビットレートを見つけるために、例えば線形補間により、計算が行われる。最後の速度指示子からその項目の最後まで最後の速度指示子によりにより指示された、ビットレートが使用される。代わりに、編集時に項目が滑らかに繋がるように、所定の速度が、項目の最初と最後で選択されても良い。ビットレートは、第1速度指示子の開始から、補間により決定されても良い。そのような速度プロファイルの例を図5に示す。
【0024】
転送速度プロファイルの実施例は、項目毎に少なくとも1つの速度変化識別子を有する。速度変化識別子は、速度グラディエントを指示することができる。即ち、単位時間あたりの変化又は、特定の又は所定の値で減少又は増加される速度のアドレス又は再生時間である。前述の実施例の速度指示子は、速度変化識別子と結合し得る。速度グラディエントは、補間の代わりに、時間によるビットレートの変化を決定するのに与えられる。代わりに、固定の増減値が確立されても良く、増加又は減少を適用するための再生時間コードが与えられても良い。
【0025】
代わりに、転送速度プロファイルの上記実施例は、ディスク形状の記録担体の回転レートをビットレートの指示として有する。これは、読み出しヘッドの異なった半径位置にジャンプが行われたときに、記録担体の回転レートが速度プロファイルから取り出され、ジャンプが開始したときすぐに、即ち、ヘッドが目的位置に達し、読み出しが開始される前に、実際のビットレートを測定することが必要であろう調整が開始できる。
【0026】
図2は、図1の記録担体と同一の記録担体11を読むための、本発明による再生装置を示す。装置には記録担体1を回転させる駆動手段21と、記録担体上のトラック走査するヘッド22が設けられている。装置には、トラックの半径方向へ読み出しヘッド22を粗く位置制御する位置制御手段25が設けられる。読み出しヘッドは、記録担体の情報層のトラック上に放射スポットの焦点23を合わせる光学要素を通して送られる放射ビームを発生する知られた光学系を有する。
【0027】
放射ビーム24はレーザダイオード等の放射源により発生される。読み出しヘッドは、前記ビームの光軸に沿って放射ビーム24の焦点を移動するフォーカスアクチュエータと、トラックの中心の半径方向のスポット23の位置を精密に制御するトラッキングアクチュエータを有する。トラッキングアクチュエータは、光学要素を半径方向に移動するコイル有しても良く又は、反射要素の角度を変化させるように配置されても良い。情報層により反射された放射は、読み出しヘッド22で、読み出し信号を生成し更に前記トラッキングおよびフォーカスアクチュエータと結合したトラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号を生成する例えば四分割円ダイオードなどの通常の型の検出器により検出される。読み出し信号は、データを取り出すために読み出し手段27により処理される。読み出し手段は、例えばチャネル復号器と誤り訂正器を有する通常の型である。取り出されたデータは、データ選択手段28に送られる。データ選択手段は全読み出しデータの中から圧縮オーディオデータを選択し、バッファ29へ送る。選択は、記録担体に記録されている、例えば、フレームフォーマットのヘッダなどの、データ型識別子に基づいて行われる。圧縮オーディオデータは、バッファ29から信号30を経由して逆圧縮器31に送られる。この信号は、外部逆圧縮器への出力信号として利用できる。逆圧縮器31は、圧縮オーディオデータを復号し、元のオーディオ信号を出力32に再生する。逆圧縮器は、図2の破線の四角33に示すように例えば高品質スタンドアロンオーディオディジタルアナログ変換器(D/A変換器)などの別の筐体に配置され得ることに注意する。代わりに、バッファは、データ選択手段の前に配置され得ることに注意する。バッファ29は、別の筐体に配置され得る又は、逆圧縮器な中のバッファと結合され得ることに注意する。装置には更に、ユーザやホストコンピュータからの例えばシステバスなどの制御線26を経由して装置を制御するためのコマンドを受けるための制御部20が設けられる。制御部20は、駆動手段21、位置制御手段25、読み出し手段27、データ選択手段28、バッファ充填レベル制御のためにあるいはバッファ29に接続される。このために、制御部20は、以下に示す制御を行うために、例えばマイクロプロセッサなどの制御回路、プログラムメモリ、制御ゲートを有する。制御部20は、論理回路の状態マシンとして実現し得る。
【0028】
好適な型のオーディオ圧縮及び、逆圧縮は知られている。信号の相関を分析し、所定の大きさの部分のパラメータを抽出してディジタル化することによりオーディオは圧縮され得る。逆圧縮中は、原信号を再構成するために逆処理が適用される。元のディジタル信号が正しく再構成されたときには、(逆)圧縮は無損失(ロスレス)と呼ばれる。一方、損失のある(ロッシーな)(逆)圧縮では、元のディジタル信号の詳細な部分は再現されない。省略された詳細は、人間の耳(目)では実質的に知覚できない。DCCやMPEGなどの最も知られたシステムは、オーディオ(及びビデオ)に対し損失のある圧縮が使用し、一方、無損失(ロスレス)圧縮はコンピュータデータの蓄積から知られている。オーディオ圧縮及び逆圧縮の例は、関連文献リストのD2、D3及び、D4の中で記載され、特に、D2のロスレス圧縮は高品質オーディオに好適である。
【0029】
本発明によれば、データ選択手段28は、データ選択手段28は読み出しデータの中から制御データ特に転送速度プロファイル情報を取り出すために配置される。データ選択手段28は、記録時に速度プロファイル従って付加されたスタッフィングデータを捨てるために配置される。制御部20は、記録担体からオーディオの項目を再生するために命令され、位置制御手段25はTOCを含むトラックの部分に読み出しヘッドを配置するために制御される。開始アドレス及び、速度プロファイルは、データ選択手段28を経由してTOCより取り出される。代わりに、ディスクが装置に挿入されたときに、TOCの内容が一旦読まれ、メモリに蓄積されても良い。項目を再生するために、速度プロファイルに示されている速度で記録単体を制御するために駆動手段21は制御される。必要な回転レートは、駆動手段を設定するための速度プロファイルで示され得る。代わりに、速度プロファイルは、ビットレートを含んでも良くそのときは、回転レートは以下のように計算される。項目の半径位置は、開始アドレスより計算できる。トラックピッチやビット長のような記録担体密度パラメータは、通常は規格で、予め決められており、再生装置には知られている。続いて、回転レートは、ビットレートと前記位置より得られる。
【0030】
バッファのオーバーフロー及びアンダーフロー無しに連続再生するために、転送速度は、D/A変換器の再生速度、即ち逆圧縮後のビットレートと結合していなくてはならない。このために、装置は、逆圧縮器を制御する基準周波数源を有しても良く、回転レートは基準周波数と速度プロファイルに従って設定され得る。代わりに、又は付加的に、回転レートはバッファ29の平均充填レベルを用いて、例えば、バッファが平均の50%以上の充填となったとき回転レートを落とす等に調整され得る。
【0031】
図3は、記録担体11上に情報を書き込む本発明による(再)書き込み型の記録装置を示す。書き込み動作中は、記録担体上の情報を表すマークが形成される。マークは、光学的に読み出し可能な形であり、例えば、色素、合金、又は、層変化等の材料に記録する際に得られる周囲と反射係数の異なった領域の形、又は、光磁気材料に記録する際に得られる周囲と磁化方向の異なった領域の形である。光学式ディスク上への情報の記録のための書き込み及び、読み出しと、使用できるフォーマッティング、誤り訂正及び、チャネル符号化はCDシステムなどの技術で良く知られている。マークは、通常はレーザダイオードによる光磁気放射のビーム24を介して記録相上に発生されたスポットにより形成される。記録装置は図2で記述された読み出しのための装置として同様な基本要素を、即ち、制御部20、駆動手段21、及び、位置制御手段25を有しまた、記録ヘッド39を有している。オーディオ情報は、別の筐体に配置され得る圧縮手段35に入力する。好適な圧縮手段は、D2,D3及びD4に記載されている。圧縮手段35の出力の、可変ビットレートで圧縮されたオーディオは、バッファ36へ送られる。バッファ36より、データは、スタッフィングデータと制御データを付加するための、データ結合手段へ送られる。記録される全データストリームは書き込み手段38へ送られる。記録ヘッド39は、例えばフォーマッタと誤り符号化器とチャネル符号化器を有する書き込み手段38と結合する。書き込み手段38に入力されたデータは、フォーマッティング及び符号化規則に従って論理及び物理セクタに分散され、書き込みヘッド39のための書き込み信号に変換される。制御部20はバッファ36、データ結合手段37及び書き込み手段38を制御し、また上述の読み出し装置のための位置制御手続きを行うために、制御線26を経由して配置される。
【0032】
本発明に従って、記録装置の制御部20は、選択された転送速度プロファイルに従って記録する間に要求されたスタッフィングデータを含む、転送速度プロファイルを選択し、そして、図4を参照して記述したように記録担体に転送速度プロファイル情報を記録するために配置される。
【0033】
図4は本発明の記録装置により行われる記録方法を示す。記録セッションの開始40後、第1ステップ41で、オーディオ情報の項目の中のオーディオ情報は可変ビットレートを有するオーディオデータに圧縮される。圧縮データは十分大きなサイズの編集バッファに蓄積される。これは、後に記録されるファイルを構成する更なる記録担体上に一時的に蓄積されることにより実行される。第2ステップ42では、図5を参照して示されるように、圧縮オーディオデータの平均値とピークを基に、項目の転送速度プロファイルが決定される。転送速度プロファイルは所定サイズの再生バッファのサイズと標準化された再生装置で使用できる速度の所定の最大変化レートを考慮する。プロファイルでは平均転送速度は、前記項目の圧縮オーディオデータの転送に最低要求される平均転送速度よりも高い。最大速度は、できる限り低く、しかし、項目の難しい部分に合わせられるように十分高く選択される。項目のやさしい部分では、転送速度は、圧縮データを転送するのに要求されたよりも高い。また、余分な転送容量が残る。記録装置の実施例では、前記やさしい部分では転送速度を下げるために、項目中の転送速度の変化は転送速度プロファイルに含まれる。この結果、高い実効オーディオ情報密度をもたらし、それゆえ、記録担体の再生時間が長くできる。第3ステップ43では、スタッフィングデータが、決定された転送速度プロファイルに従って圧縮データに付加され、前記やさしい部分で超過したデータ転送容量を充填する。第4ステップでは、データが記録担体に記録される。もし一時的なメモリが、例えばRAMメモリ等のランダムアクセスバッファなら、記録は実時間で行われる。バッファは実質的に再生バッファよりも大きくなければならない。転送速度プロファイルは少なくともオーディオ項目の実質的な部分の符号化後にのみ決定でき、実時間の記録は項目の先頭の転送速度が少なくとも決定された後にのみ開始できるからである。実時間記録のためには、記録担体の実際の転送速度は転送速度プロファイルに示されている転送速度に従って制御される。スタッフィングデータは記録中に実時問で付加される。代わりに、項目(又は全項目)は実時間で記録されないが、しかし、最初に編集バッファにファイルとして完全に蓄積され、後で記録される。スタッフィングデータと更なる制御データが、ファイルの圧縮データに付加されても良い。そのようなファイルは、通常イメージファイルと呼ばれる。編集バッファから記録担体へのファイルの転送は通常一定で、例えば、記録システムが扱える最も高い高速速度で行われる。第5ステップ45では、項目の記録後に、それが最後の項目なら、転送速度プロファイルが決定される。もし、最後でないなら、処理はステップ41から繰り返される。しかし第6ステップの最後の項目後、例えば、図6で記述するTOCの中に、転送速度プロファイル情報は全項目に対して記録される。代わりに、転送速度プロファイル情報は、項目ごとに別々に記録されることができる。
【0034】
図5は、可変ビットレート圧縮オーディオと転送速度プロファイルの例を示す。図5aと5bのX軸は所定時間単位の数nを示し、一方、y軸は単位の圧縮オーディオデータのブロックのサイズB(n)を示す。例では、単位は、2.8Mbit/secの1ビットのビットストリームの1/75秒の時間である。圧縮オーディオデータのブロックは通常のようにヘッダを用いてフォーマットされ、固定又は可変長であっても良く、また、1つまたはそれ以上の物理セクタ例えばDVDの2048バイトのセクタで、記録担体上に記録される。強く上下する曲線51は、ロスレス圧縮された音楽サンプルの圧縮オーディオデータを示す。最大ブロックサイズは約52000ビットで最小サイズは35000ビット以下である。平均サイズの大きな変動は明らかである。最初の2000ユニットは、符号化するのが難しい部分である。曲線52は、この音楽項目の固定ビットレート速度プロファイルを示す。固定ビットレートでは45000ビットの平均ブロックが可能であり、(2000ユニットから4000ユニット)の第2部分では、転送容量が大きくなり、スタッフィングデータが付加され残りの容量が充填される。スタッフィングデータの量はブロックのヘッダに指示される。固定ビットレートは所定のサイズの再生バッファを考慮して選択される。バッファ無しでは、固定ビットレートは、図5bの情報の曲線55に示されるように項目の最大ブロックサイズ即ち52000ビットと等しい。下方の曲線53,54では、転送速度に緩やかな変化が適用される。変化レート即ち単位時間あたりの変化は、再生装置で適合できる最大値に制限される。また、マスタリングスタジオで最適なオーディオの圧縮を行うために選択したバッファサイズと共に、所定の最大変化レートは、標準化される。変化レートは、実質的に機械ノイズ又は電気的妨害が発生しない値に制限されるべきである。変化レートは、固定ビットレート曲線52の項目内で或は、項目間でゼロに標準化されてもよい。或は、変化のレートはブロックのビット又はバイトごとに所定の数が許されても良い。更なる実施例では、例えば速度増加から速度減少への緩やかな変化などの速度変化の高次特性も制限され得る。曲線は、速度識別子で転送速度プロファイル内で定義される。速度識別子は、特定のブロック番号の転送速度を示す。曲線53は、ブロック750の1つの速度識別子を有し、固定にこの瞬間に固定に増加し、この瞬間後固定に減少する。曲線54は、単位時間あたり多くの増加、減少を許し幾つかの速度識別子を有する。(図5bに示すプロファイル)の緩やかな速度の変化とバッファ(図5aに示すプロファイル)は、結合されさらに効率的なプロファイルを作る。ブロック750付近の難しい部分は、バッファにより最初に平滑化され、ピーク速度は低くなり、変化の適切なレートが選択できる。
【0035】
図6は、ディスク形状の記録担体の、別々の領域に記録された転送速度プロファイル情報を示す。図6aは、特にTOC(テーブルオブコンテンツ、Table Of Contents)のシンタックスを示す。TOCはオーディオ情報とは別の領域、例えば図1aに構造的に示されている分離ファイル12又はリードイン領域13に配置される。TOCパラメータのシンタックスでは、それぞれのサイズが与えられ、一方、可変長パラメータは、名前の後の括弧により例えば、name()のように示される。第1のパラメータは署名と呼ばれ、TOCの型を識別する。またspec_versionは、記録担体の標準規格の版を示す。そして、TOCの合計長が示され幾つかの予約領域後、AlbumとCatalogue領域(例えばテキスト文字列)があり、合計演奏時間、名前へのポインタ、日付、著作権及び出版者テキスト文字列がある。テキスト文字列の後には、(もしあるなら)トラックリストが続く。図6bに示すトラックリストは、ここでは通常のCDのようにトラックと呼ぶ、オーディオ情報の複数の項目のための制御情報を含む。最初に、トラック数が与えられ、加えて各トラックの制御情報の開始のポインタが含まれ得る(図示していない)。for−loopシンタックスでは、各トラックに対し、開始アドレス、長さ(例えばセクタ)、開始時間(前の全てのトラックの再生時間の和)、及び、トラックの再生時間長が与えられる。転送速度プロファイル情報はオーディオの各項目の転送速度プロファイルを現す各トラックのニットレートを有する。更に、使用される圧縮の型を示す、即ち、サンプリング周波数とロスレス符号化の使用を示すロスレス符号化ビットが続く。トラック情報は、更に、著作権情報、CDオーディオにより知られたISRC符号によるソースコード、及び、演奏の情報(トラッククルーやジャンル)を有する。最後に、インデックス点のリストが存在する。
【0036】
このリストは、例えばCDにより知られる、ユーザにより直接アクセスできる、トラックの再生時間内の点の数を有する。全トラックが固定のビットレートの代わりに、TOCには、例えば、インデックスリストのように、ビットレート/アドレスパラメータのリストに、速度識別子もまた含まれる。また、各項目又は全ディスクの転送速度プロファイルは他の情報と結合され得る。そして別々に、制御ファイルに蓄積され得る。
【0037】
本発明はオーディオ情報を用いた実施例で説明したが、本発明は可変ビットレートデータに圧縮される実時間の特徴を持つどのような形の情報を蓄積するのにも採用できることは明らかである。さらに、オーディオ情報は、本発明の速度プロファイルを用いてビデオ情報などの他の情報と共に蓄積できる。更に、本発明は、新しい特徴又は、組み合わされた特徴がある。例えば実施例は、ディスク型の記録担体を示す。しかし、本発明はテープのような、違う形の他の記録担体にも適用できる。
【0038】
なお、以上の実施形態について以下の付記を記す。
[付記1]
前記転送速度での記録は、
編集バッファに前記項目の少なくとも一部分の圧縮オーディオデータ蓄積をし、
転送速度プロファイルを決定するステップの後に、
編集バッファの内容を記録担体上に記録することを特徴とする請求項1記載の記録方法。
[付記2]
記録担体上に編集バッファの内容を記録することは、転送速度よりも高い速度で行われることを特徴とする請求項2記載の記録方法。
[付記3]
オーディオ情報を可変ビットレートを有する圧縮オーディオデータに符号化する圧縮手段と、
転送速度で圧縮オーディオデータを記録する記録手段と、
可変ビットレートに依存し転送速度を制御する制御部とを有するオーディオ情報を記録担体に記録する装置であって、
制御部がオーディオ情報の項目に対し、平均転送速度が前記項目の圧縮オーディオデータを転送するために最低必要な平均転送速度よりも高い転送速度プロファイルを決定するために配置され、
転送速度プロファイルに応じて、スタッフィングデータを圧縮オーディオデータ付加するデータ結合手段を有し、
記録手段は転送速度プロファイル情報により指示された転送速度で再生を可能とするために、転送速度プロファイル情報を記録担体に記録するために配置されていることを特徴とするオーディオ情報を記録担体上に記録する装置。
[付記4]
可変ビットレートの圧縮オーディオデータと、再生時の転送速度を制御する転送速度情報に符号化されるオーディオ情報を担う記録担体であって、
転送速度情報は転送速度プロファイル情報を有し、前記項目の圧縮オーディオデータを転送するために最低必要な平均転送速度よりも高い平均転送速度を有する転送速度プロファイルはオーディオ情報の項目の再生時の転送速度を示し、
記録担体は、転送速度プロファイルに従って、圧縮オーディオデータに加えてスタッフィングデータを有することを特徴とするオーディオ情報を担う記録担体。
[付記5]
転送速度プロファイルは項目毎に固定のビットレートを有することを特徴とする請求項5記載の記録担体。
[付記6]
転送速度プロファイルは、項目ごとに前記項目内の特定の時間のビットレートを示す少なくとも1つの速度指示子を有することを特徴とする請求項5記載の記録担体。
[付記7]
転送速度プロファイルは項目ごとに少なくとも1つの速度変化指示子を有することを特徴とする請求項5或は6記載の記録担体。
[付記8]
転送速度プロファイルはビットレートの指示として記録担体の回転レートを有することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項記載のディスク形状の記録担体。
[付記9]
転送速度プロファイルは記録担体の別々の領域に記録されることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一項記載の記録担体。
[付記10]
転送速度で圧縮オーディオデータを取り出す読み出し手段と、
転送速度を制御する制御部とを有する請求項5記載の記録担体からオーディオ情報を取り出す再生装置であって、
記録担体から転送速度プロファイル情報を取り出し、取り出したデータからスタッフィングデータを取り除くデータ選択し段を有し、
制御部は転送速度プロファイルに従ってオーディオ情報の項目のための転送速度を設定するために配置されていることを特徴とする再生装置。
[付記11]
前記可変ビットレートを有する圧縮オーディオデータを復号する逆圧縮手段を有することを特徴とする請求項11記載の再生装置。
[付記12]
制御部は転送速度プロファイルによって記録担体の回転レートを計算するために配置されていることを特徴とする請求項11或は12記載の再生装置。

【関連文献リスト】
【0039】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ情報を可変ビットレートを有する圧縮オーディオデータに符号化するステップと、転送速度で圧縮オーディオデータを記録するステップと、
可変ビットレートに依存し転送速度を制御するステップとを有するオーディオ情報を記録担体上に記録する方法であって、
オーディオ情報の項目に対し、平均転送速度が前記項目の圧縮オーディオデータを転送するために最低必要な平均転送速度よりも高い転送速度プロファイルを決定するステップと、
転送速度プロファイルに応じて、スタッフィングデータを圧縮オーディオデータに付加するステップと、
転送速度プロファイル情報により指示された転送速度で再生を可能とするために、転送速度プロファイル情報を記録担体上に記録するステップとを有することを特徴とするオーディオ情報を記録担体に記録する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−289398(P2009−289398A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−206621(P2009−206621)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【分割の表示】特願平11−530432の分割
【原出願日】平成10年11月23日(1998.11.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】