説明

オーディオ識別子を用いたプレイリストの作成

【課題】より簡単で、よりユーザーに対して直感的なプレイリストの作成方法を提供する。
【解決手段】プレイリストを作成する方法は、オーディオ・データ・ファイル認識のためのオーディオ・クリップ(即ち、オーディオ・データ・ファイルからの所定または選択可能なオーディオ・コンテンツのセグメントまたは部分)を使用する。再生時間の長さ、オーディオ・ファイル部分、オーディオ・ファイル・カテゴリー、ID3タグにおけるデータなど、オーディオ・クリップの各属性は、ユーザーが選択できるようにしてもよい。ユーザー・インターフェースにより、ユーザーは、オーディオ・クリップに関連付けられたオーディオ・データ・ファイルを表す識別データをプレイリストに追加することが可能となる。この方法は、多数の記憶されたオーディオ・コンテンツからのオーディオ・コンテンツを再生する全てのタイプのデバイスに適用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年4月24日付で出願された「オーディオ・クリップを用いてプレイリストを作成する方法(Method for Creating Playlists Using Audio Clips)」と題された米国仮出願第60/465,156号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、ディジタル・コンテンツのための記憶装置上のプレイリストの作成に関し、より具体的には、オーディオ識別子(ID:識別番号)を用いたディジタル・オーディオ・コンテンツのための記憶装置上のプレイリストの作成に関する。
【背景技術】
【0003】
音楽や他のタイプのオーディオおよび/またはオーディオ番組は、ディジタル・オーディオ・データとして利用可能である。ディジタル・オーディオ・データは、このようなディジタル・オーディオ・データを読出可能および/または再生可能なデバイス(装置)によって使用される。また、通常、ディジタル・オーディオ・データは、デバイス内に記憶される。パーソナル・コンピュータ(PC)は、ディジタル・オーディオ・データを記憶、再生するデバイスの一種である。最近、ディジタル・エンコード(ディジタル符号化)されたオーディオ・データを再生することが可能な携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの使用が、一般的なものとなってきている。
【0004】
特に、半導体メモリ・デバイスに記憶されたディジタル・エンコードされたオーディオ・データを処理することができる比較的小型の携帯型機器に人気がある。さらに、携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの大容量化への需要が高まっているため、次世代プレイヤーが開発され、人気を集めている。これらの携帯型オーディオ・データ・プレイヤーは、例えば、ハード・ディスク・ドライブなどの小型化された大容量記憶装置を備える。
【0005】
通常のオーディオ・データ・プレイヤーにおいて、データ記憶装置にディジタル・オーディオ・データをロードする際、まず、データがオーディオCD、インターネット、または、他のディジタル・オーディオ・デバイスのソース(源)からPCにダウンロードされる。データは選択された符号化形式に従って圧縮されたものでもよく、連続的に圧縮されるものであってもよい。データは、オーディオ・データ・プレイヤーに関連付けられたデータ記憶装置にロードされる。オーディオ・データは、選択された符号化形式に従って、再生中にオーディオ・データ・プレイヤーによって解凍および/またはデコード(復号化)される。オーディオ・データの圧縮、解凍には、様々な符号化形式が利用可能である。このような符号化形式の一つはMP3である。
【0006】
オーディオ・データ・ファイル管理プログラムは、ユーザーがオーディオ・データ・ファイルの作成や編集などの操作を行うことを可能にし、プレイリスト(即ち、選択されたオーディオ・データ・ファイルに関連付けられた識別データのリスト)として知られているものである。また、プレイリストは、PCによって使用することが可能であり、さらに/または、携帯型オーディオ・データ・プレイヤーにダウンロードすることが可能であり、記憶された識別データに従ってオーディオ・データ・ファイルを特定の順序(シーケンス)で再生するために使用される。現在、携帯型オーディオ・データ・プレイヤーは、プレイリストを含む、自己のオーディオ・データ・ファイル管理プログラム、特徴および/または機能を介してユーザーがオーディオ・データ・ファイルを操作することを可能にする様々な特徴および/または機能を有する。
【0007】
しかしながら、プレイリストを作成するのに、PCをベースとするオーディオ・データ・ファイル管理プログラムが利用されるか、携帯型オーディオ・データ・プレイヤー・プログラムが使用されるのかに係わらず、現在のプレイリストの作成法は、困難であり、時間のかかる作業である。人々は、必要とされる労力のために、わざわざプレイリストを作成することさえもしないことが多い。
【0008】
一つの問題は、ユーザーがプレイリストを作成することを可能にするデバイスは、例えば、曲のタイトルの表示を介したオーディオ・コンテンツの視覚的な識別に基づくことである。ユーザーが視覚的なインディシア(indicia:しるし、特徴)を介してオーディオ・コンテンツを認識すると、次に、ユーザーは、このオーディオ・コンテンツをプレイリストに追加するであろう。このようにプレイリストを作成する方法は、ユーザーにとって難しく、直感的ではないことが判明している。なぜならば、ユーザーが自己の記憶のみを頼りにして選択を認識したり、コンテンツをタイトルや他の視覚的なインディシアに関連付けたりすることが必要だからである。曲のタイトルなどの視覚的なインディシアは、ユーザーにとってなじみがなかったり、実際の曲とは簡単には関連付けることができなかったりする場合がある。ユーザーが視覚的なインディシアによって音楽的な選択を認識しない場合には、自己で問題となっている曲が再生されるように選択し、或る期間聞いた後、選択された曲の再生を中止しなければならない。この操作は、認識がなされたとき、さらに、プレイリストに選択したときや、プレイリストに含めることをアクティブに選択しないときに行われるが、デバイスが数千もの曲のデータを含んでいるような場合には、特に問題である。
【0009】
上述した記載により、プレイリストを作成する現在の処理がプレイリストの作成に必要なステップの数に鑑み、かなり時間がかかるものであり、さらに/または、煩雑であることが非常に明らかである。
【0010】
従って、上述した記載により、より簡単な、さらに/または、よりユーザーに対して直感的なプレイリストの作成方法が必要であることが明らかである。
【0011】
さらに、上述した記載により、オーディオ識別、オーディオ・インディシア、および/または、オーディオ・コンテンツに基づいてプレイリストを可能にするデバイスが必要であることが明らかである。
【0012】
またさらに、上述した記載により、上記の必要なものを組み込んだデバイスが必要であることが明らかである。
【0013】
これらの必要なもの、他の必要なものは、本発明の主題の原理を適用すること、および/または、本願において図示および/または説明した一つ以上の様々な形態や構造に実施したものによって達成される。
【発明の概要】
【0014】
プレイリストを作成する方法は、多数の記憶されているオーディオ・コンテンツからのオーディオ・コンテンツを再生する全てのタイプ(型)のデバイス(装置)に適用可能であり、オーディオ・データ・ファイル認識のためのオーディオ・クリップ(即ち、オーディオ・データ・ファイルからの所定または選択可能なオーディオ・コンテンツのセグメントまたは部分)を使用する。ユーザー・インターフェースにより、ユーザーは、オーディオ・クリップの再生中に、このオーディオ・クリップに関連付けられたオーディオ・データ・ファイルを表す識別データをプレイリストに追加することが可能となる。このように、オーディオ・データ・ファイルの認識は、オーディオ・ファイルに関連付けられたオーディオ・インディシア(indicia)によって行われ、これは、ユーザーにとってより容易で直感的なものである。
【0015】
具体的には、この方法は、ユーザー入力に応じて、一組(set:セット)のオーディオ・データ・ファイルの各々からのオーディオ・クリップを再生するステップを含んでいる。特定のオーディオ・クリップの再生中に、ユーザーは、プレイヤー上で適切なキーを押すか、または入力装置によって、再生中のオーディオ・クリップに対応する選択したものをプレイリストに追加することができる。具体的には、ユーザー入力に応じて、現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられたオーディオ・ファイルを表す識別データがプレイリストに追加される。
【0016】
オーディオ・クリップの各属性は、ユーザーが選択できるようにしてもよい。デフォルト(default:省略時選択、既定値)の設定項目を用いてもよいし、ユーザーが1つ以上のオーディオ・クリップの各属性の設定項目をカスタマイズすることを選択できるようにしてもよい。このような属性には、再生時間の長さ(オーディオ・クリップ期間)、再生するオーディオ・ファイルの特定または所定の部分(オーディオ・クリップのセグメントまたは部分)、オーディオ・ファイル・カテゴリー、ID3タグにおけるデータ(MP3オーディオ・データ・ファイルの場合)などが含まれる。
【0017】
一態様においては、ディジタル・オーディオ・データ・ファイルのプレイリストを作成する方法が提供される。この方法は、(a)第1のユーザー入力に応じて、一組のディジタル・オーディオ・データを選択するステップと、(b)前記選択されたオーディオ・データ・ファイルの各々からのオーディオ・クリップを連続的に再生するステップと、(c)第2のユーザー入力に応じて、現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられたディジタル・オーディオ・データ・ファイルを表す識別データを、ディジタル・オーディオ・データ・ファイルのプレイリストに含めるステップと、を含んでいる。
【0018】
本発明は、プレイリストの作成速度を大幅に向上させ、既存の方法よりも、全体的により優れたユーザー体感が得られるプレイリストの作成方法を提供する。
【0019】
添付図面を参照しながら本発明の一実施の形態についての以下の説明を読むことによって、上述した本発明のこれらの態様、特徴、および利点、また、その他の態様、特徴、および利点、さらに、これらを達成するための方法がより明らかになり、本発明自体についてもより良く理解できるようになる。
【0020】
幾つかの図面を通して対応する参照符号は、対応する部材を示している。図面は、本発明の実施の形態を表すものであるが、必ずしも実際の寸法に従ったものでなく、本発明をより良く例示し、説明するために、特定の特徴が誇張されている場合がある。本明細書で示す例は、本発明の一実施の形態を1つの態様で示すのものであり、このような例は、どのような点からも本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明が利用される携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの概略ブロック図である。
【図2】図2は、図1の携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの平面図である。
【図3】図3は、図1の携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの背面図である。
【図4】図4は、図1の携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの右側面図である。
【図5】図5は、本発明の例示的な動作方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に開示する実施の形態は、完全に網羅した内容であると意図されたものではなく、または、本発明を開示する態様に厳格に限定するように意図されたものでもない。むしろ、実施の形態は、他の当業者が本願の開示内容を利用できるように記載したものである。
【0023】
図1は、本発明が利用および/または実施される携帯型オーディオ・データ・プレイヤー10のブロック図である。携帯型オーディオ・データ・プレイヤー10は、本発明の原理を利用および/または実施することが可能なデバイスまたは構成要素のタイプを例示的に示したものに過ぎないことを理解すべきである。従って、携帯型オーディオ・データ・プレイヤー10は、本発明を利用および/または実施する他のデバイスおよび/または構成要素を示しているが、必ずしも全てではなく、幾つかが本明細書中で説明されている。他のデバイスには、ハード・ディスク・ドライブおよびフラッシュ・メモリ・オーディオ・データ・プレイヤー、コンパクト・ディスク・プレイヤー、DVDプレイヤー、およびPVR製品などが含まれる。
【0024】
携帯型オーディオ・データ・プレイヤー10の様々な要素の一般的な構成および動作の一般的な内容、さらに、本発明に関連する内容を説明する。しかしながら、オーディオ・データ・プレイヤー10の様々な要素の詳細については、一般的に、当業者には公知であるため、本明細書中では説明しない。オーディオ・データ・プレイヤー10は、バッファ・メモリ25を介したデータ記憶装置32からオーディオ・デコーダ・ディジタル信号プロセッサ(DSP)12へのデータ転送を含む様々な要素の制御およびオーディオ・データ・プレイヤー10の全般的な処理の制御を行うマイクロ・コントローラ(コントローラ)22を含んでいる。マイクロ・コントローラ22は、本発明の原理を実施、または、実行することを含むオーディオ・データ・プレイヤー10の動作を制御するための様々な命令セット(instruction sets)、およびプログラムを記憶するための適切な容量のメモリ23を備える。以下により詳細に説明するように、本発明の原理に従った方法は、多数の予め記録されたコンテンツ、特にディジタル・オーディオ・コンテンツ、データおよび/またはファイルからのオーディオを再生する別のタイプのデバイスまたは構成要素によって利用してもよい。
【0025】
ディジタル信号プロセッサ(DSP)12は、選択されたオーディオ・データ・ファイルおよびオーディオ・データ・ファイルの選択セグメントまたは部分(即ち、オーディオ・クリップ)の再生中に様々な信号処理機能を実行するようにプログラムすることができる。この場合、再生中にDSP12が実行する機能には、限定するものではないが、オーディオ・データ・ファイルのデコード、音量制御、ディジタル・サウンド・イコライザー機能(digital sound equalization)、およびサンプル変換が含まれる。さらに、DSP12は、本発明の原理を実行するために必要な他の機能も実行し、他の通常の機能は、本明細書中で必ずしも説明しない。このため、DSP12は、オンボード・メモリ11を備え、再生中にオーディオ・データ・ファイル、選択されたイコライザー・モードを示すデータ、および様々な他の必要なデータがロードされる。
【0026】
デコーダ(復号化)ファイルは、DSP12のデコード処理を制御するプログラムを含んでいる。オーディオ・クリップを含むオーディオ・データ・ファイルは、オーディオ・コンテンツに関連付けられたデータを含んでいる。オーディオ・データ・ファイルおよびデコーダ・ファイルの双方は、データ記憶装置32に記憶される。プログラムを含むデコーダ・ファイルは、データ記憶装置32からDSPメモリ11に転送される。代替的に、デコーダ・ファイルは、ROM23、RAM11、または、プレイヤー10のほかの適切な記憶装置に記憶されるようにしてもよい。さらに、デコーダ・ファイルおよび他のシステム・ファイル、さらに、プログラムは、SDRAM25、EEPROM、またはDSP12に結合されたほかの適切な記憶装置に記憶されるようにしてもよい。
【0027】
データ記憶装置32に記憶されるオーディオ・データおよびデコーダ・プログラムは、暗号化してもよく、この場合、デコーダ・プログラム・ファイルおよびオーディオ・データ・ファイルの復号化は、1つ以上の復号キーを用いてDSP12によって行われることが必要となる。復号キーは、データ記憶装置32にも記憶されるようにしてもよく、セキュリティが確保されるようにオーディオ・データ・プレイヤー10の特定の記憶装置、または何らかの他のコード化された構成要素にリンクされ、特定のオーディオ・データ・プレイヤー上での使用のために暗号化されたオーディオ・データ・ファイルがこの特定のオーディオ・データ・プレイヤーによってのみ、復号化され、再生されるようにしてもよい。
【0028】
選択されたオーディオ・ファイルがデコードされると、DSP12は、デコードされたデータ・ストリームをディジタル・アナログ(D/A)変換器14に供給する。D/A変換器14は、DSP12のディジタル出力をアナログ信号に変換し、アナログ信号をヘッドフォン・アンプ16およびライン出力プリアンプ40に供給する。アナログ信号は増幅され、ライン出力ジャック41およびヘッドフォン・ジャック17に供給される。ライン出力ジャック41およびヘッドフォン・ジャック17は、両方とも、オーディオ・データ・プレイヤー10の筐体13に設けられている。様々な要素が別個の要素として示されているが、これらの要素を組み合わせ、組み合わせた要素の形態で実施してもよい。例えば、マイクロプロセッサおよびDSPを単一の集積回路を用いて実施するようにしてもよい。
【0029】
オーディオ・データ・プレイヤー10は、データ記憶装置32を用いて動作するのに適している。本実施の形態においては、データ記憶装置32は、モバイル用のデータ記憶装置(moving data storage device)であり、具体的には、エンコードされたオーディオ・データ・ファイル、DSP12のデコード動作を制御するためのデコーダ・ファイル、プレイリスト・ファイル、オーディオ・クリップ、およびコンピュータ・データ・ファイルを含む様々なデータ・ファイルを記憶するために使用されるハード・ドライブである。大容量のデータをデータ記憶装置32とマイクロ・コントローラ22との間でデータ・バス33を介して容易に転送することができる。データ記憶装置32は、他の適切な記憶装置からなるものでもよく、リムーバブル(着脱可能)な形態、例えば、フラッシュ・メモリまたはマイクロドライブであってもよい。バッファ・メモリ25は、スキップや他の同様なモバイル用データ記憶装置のデータ転送遅延によるオーディオ再生の中断を防ぐ巡回データ・バッファ(circular data buffer)として動作する。
【0030】
さらに、バッファ・メモリ25は、選択されたオーディオ・データ・ファイルから取られたオーディオ・クリップを受信し、一時的に記憶する。次に、バッファ・メモリ25は、連続的な再生のためにオーディオ・クリップをDSP12に提供する。従って、バッファ・メモリ25は、オーディオ・データ・プレイヤー10のプレイリスト作成モードにおいて、再生のためのオーディオ・クリップを連続的に受信する。この点に関し、オーディオ・クリップ再生中の応答時間の問題を回避するために、バッファ管理が行われることが望ましい。バッファ・メモリ25内の一つ前のオーディオ・クリップと次のオーディオ・クリップの所定の秒数を維持することによって、オーディオ・データ・プレイヤー10は、望まれた時、すぐに、次のオーディオ・クリップにスキップすることができる。好ましくは、必要な所定量の時間は、バッファ・メモリの残りをロードするのに必要な時間と同等である。これは、およそ10秒程度の時間である。オーディオ・データ・プレイヤー10がオーディオ・クリップモード(例えば、プレイリストの作成、構築、または、ポピュレーション(population)の間)にある際、現在のオーディオ・ファイルのセットおよびユーザーが移動する可能性のある方向における少なくとも1つのオーディオ・データ・ファイルのセット(組)、さらにこれに隣接する2つのオーディオ・データ・ファイルのセットために、バッファ・メモリ25にオーディオ・クリップがロードされる。
【0031】
図2〜図4は、オーディオ・データ・プレイヤー10の筐体13に設けることができるディスプレイ、ボタン、スイッチ、およびポートの例示的な実施の形態を示している。これらの要素は、本発明の原理を実施するために、本願で示されているように使用される。具体的には、一つ以上の様々なボタンは、ユーザーがディジタル・オーディオ・プレイヤー10の特定のモードのために適切な選択を行うことを可能にするユーザー・インターフェースまたはユーザーの入力装置を構成する。具体的には、図2を参照すると、ユーザーの入力装置26は、オーディオ・データ・プレイヤー10の筐体13に設けられる複数のボタン44(図3)、ボタン46(図4)、およびボタン60〜77を含み、これらのボタンは、再生のために特定のオーディオ・データ・ファイルのソート(並び替え)および選択を行うこと、再生の各設定項目を制御すること、オーディオ・データ・ファイルのセットまたはコレクションを選択すること、オーディオ・クリップの再生属性のためのプリファレンス(嗜好、好み)を選択すること、現在再生中のオーディオ・クリップのために関連付けられたオーディオ・データ・ファイルを表す識別データを、好ましくは、必ずしも必要ではないが、選択可能なプレイリスト内に含めたり追加したりすること、現在再生中のオーディオ・クリップのために関連付けられたオーディオ・データ・ファイルを表す識別データを含めることをスキップすることをユーザーができるようにするため、さらに/または、通常のオーディオ・データ・プレイヤーおよび本発明の原理に関連する他の特徴や機能のために設けられる。
【0032】
さらに、ユーザーの入力装置26には、例えば、キーボード、音声作動のタッチ・パッド、タッチ・スクリーン入力装置のような当業界で公知な他の入力装置を含めるようにしてもよい。2つの多方向(multi−way)スイッチは、ボタン62〜66およびボタン68〜72からなる。ソフト・キー74〜77は、様々なユーザー・インターフェース・メニューの表示に応じて機能が変更する多機能ボタンである。また、オーディオ・データ・プレイヤー10は、筐体13に設けられたディスプレイ21を含んでいる。ディスプレイ21は、データ記憶装置32に記憶されたオーディオ・データ・ファイルおよびプレイリスト、オーディオ・クリップ情報、ソフト・キー74〜77の機能、さらに、図2に示す再生ステータスや、トップレベル・メニューなどのオーディオ・データ・プレイヤー10に関連する様々なステータス(状態)情報を表示する。
【0033】
図2において、停止/電源(STOP:ストップ/POWER:パワー)ボタン60は、ユーザーが再生を停止したり、オーディオ・データ・プレイヤー10の電源をオン、オフにしたりすることができるようにする。再生/一時停止(PLAY:プレイ/PAUSE:ポーズ)ボタン62は、ユーザーが再生を開始したり、再生の一時停止をしたりできるようにする。左矢印ボタン63は、ユーザーがメニューを使用しているとき、強調表示されている部分を左に移動させたり、音楽を再生しているとき、前のオーディオ・データ・ファイルにスキップして戻るようにしたり、現在のオーディオ・データ・ファイルを逆向き(backward)にスキャンしたりすることができるようにする。右矢印ボタン65は、ユーザーがメニューを使用しているとき、強調表示されている部分を右に移動させたり、音楽を再生しているとき、次のオーディオ・ファイルにスキップして進むようにしたり、現在のオーディオ・データ・ファイルを前方の向き(forward)にスキャンしたりすることができるようにする。上矢印ボタン64は、ユーザーがメニューを使用しているとき、強調表示されている部分を上に移動させることができるようにする。下矢印ボタン66は、ユーザーがメニューを使用しているとき、強調表示されている部分を下に移動させることができるようにする。
【0034】
図2をさらに参照すると、セレクト(SELECT:選択)ボタン68は、ユーザーが強調表示されたアイテムを選択できるようにする。音量アップ・ボタン69は、ヘッドフォン18の再生音量レベルを増加させ、音量ダウン・ボタン71は、音量レベルを減少させる。モード(MODE)ボタン70は、ユーザーがNORMAL(ノーマル、通常再生)、REPEAT(リピート、繰り返し再生)、REPEAT ONE(リピート・ワン、1曲繰り返し再生)、REPEAT ALL(リピート・オール、全曲繰り返し再生)、SHUFFLE(シャッフル再生)、およびREPEAT ALL SHUFFLE(リピート・オール・シャフル、全曲シャッフル繰り返し再生)を含む特定の再生モード、さらに、PLAYLIST CREATION(プレイリスト作成)およびAUDIO CLIP PREFERENCE SETTINGS(オーディオ・クリップ・プリファレンス設定)のプレイリスト作成モードを選択できるようにする。ソフト・キー74〜77は、各ボタンのすぐ上のディスプレイ21の最下部に表示されるメニュー項目を選択するためのものである。
【0035】
図3を参照すると、電源(POWER:パワー)インジケータ78は、オーディオ・データ・プレイヤー10の電源がオンになっているときに点灯する。充電(CHARGE:チャージ)インジケータ79は、電源47を充電しているときに点灯する。DC IN(直流入力)ジャック48は、ACアダプターから5ボルトのDC(直流)電力をオーディオ・データ・プレイヤー10に供給する。リセット(RESET)ボタン44は、ユーザーが全てのオーディオ・データ・プレイヤー10の設定項目を工場出荷時のデフォルトの設定にリセットすることができるようにする。
【0036】
図4を参照すると、オフ/ロック(OFF/LOCK)スイッチ46は、このスイッチ46がロック位置にスライドしたときに、ユーザーがボタン60〜77を非アクティブにできるようにする。ライン出力(LINE OUT)ジャック41は、ユーザーがオーディオ・データ・プレイヤー10を別のオーディオ・システムに結合できるようにする。ヘッドフォン・ジャック17は、ユーザーがデコードされたオーディオをヘッドフォン18で再生できるようにする。USBポート42は、USBケーブルを用いてオーディオ・データ・プレイヤー10とPCや他の同様の機器との結合ができるようにする。
【0037】
本発明の原理に従って、さらに、上述したオーディオ・データ・プレイヤー10は、ユーザーがオーディオ識別(ID)またはインディシア(indicia:印)を用いて、オーディオ・データ・ファイルの一つまたは複数のプレイリストを作成することを可能にするように動作する。本発明は、比較的に小さなディスプレイを有するデバイス、または、全くディスプレイを有していないデバイスにおける使用に特に有用である。しかしながら、本発明の方法は、PC使用にも適用することができ、オーディオ・ファイル管理ソフトウェアとしても実行することができることを理解すべきである。従って、プレイリストの作成に関して本明細書中で説明する原理は、PCや本明細書中で言及する他の装置におけるソフトウェアの実行にも適用することができる。同様に、本明細書中で(ソフトウェアおよび/またはハードウェアとして)説明されたプレイリストの作成の原理は、オーディオ・データ・ファイルを利用する他のデバイスおよび/または構成要素にも適用することができる。
【0038】
通常、本発明の方法を開始するために、オーディオ・データ・プレイヤー10(または、PCまたは他のデバイス/構成要素に関するソフトウェア)がメイン・メニュー中でモード選択を行うことによって、プレイリスト作成モードにされる(置かれる)。プレイリスト作成モードから、デフォルトで新しいプレイリストが選択されるか、ユーザーが選択可能な古いプレイリスト、または、新しいプレイリストが選択される。ユーザーによってオーディオ・データ・ファイルのセット、例えば、特定のアーティストによる曲、または、特定のジャンルまたはアルバムにおける曲が選択される。次に、オーディオ・データ・ファイルの選択されたセットの各々からのオーディオ・クリップ(オーディオ・インディシアまたはインディケーション(indication))が連続的に再生される。オーディオ・クリップの再生中、ユーザーは、規定された通りに、例えば、キー68を押すか指定されたキー74〜77の一つを押すことによって選択したものをプレイリストに追加する。具体的には、ユーザー入力に応じて、現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられたオーディオ・ファイルを表す識別データがプレイリストに追加される。識別データは、プレイリストを作成するのに公知なデータ、例えば、選択された曲に関連付けられたパス名であってもよい。次に、最後のオーディオ・クリップに到達するまで、各オーディオ・クリップが再生される。このように、プレイリストが集められる。プレイリストの編集は、同じ形式で、ユーザーが曲のオーディオ・クリップを聴いた後にプレイリスト内の曲を削除可能にすることによって行うようにしてもよい。また、ユーザーが、例えば、停止キー60を押すことによって、いつでも連続的な再生を終了させるようにできることを理解すべきである。
【0039】
複数のオーディオ・データ・ファイルが、オーディオ・データ・プレイヤー10に存在すると仮定する。従って、サンプルするための(オーディオ・クリップを聴くための)特定のオーディオ・データ・ファイルの選択は、個別に行われてもよいし、オーディオ・データ・ファイルのセット毎に行われてもよい。オーディオ・データ・ファイルのセットは、MP3エンコードされたオーディオ・データ・ファイルのID3タグに記憶されたもの(または、他の同様の方法を用いたもの)など、オーディオ・データ・ファイルに関連付けられた識別データの使用によって集めることができる。本発明は、どのようなエンコーディング・フォーマット(圧縮されたオーディオ・データ・ファイル)、さらに、圧縮されていないオーディオ・データ・ファイルにも適用可能である。
【0040】
上述したものの例を説明する。ユーザーは、特定のアルバムを選択する。このアルバムの各曲からのオーディオ・クリップが集められ(適切にバッファされ)アルバムにおける順番に再生を開始する。オーディオ・クリップの再生中にユーザーが指定されたキーを押すと、このオーディオ・クリップがプレイリストに追加される。オーディオ・クリップが追加されると、オーディオ・プレイヤーは、アルバム(セット)の最後に到達するまで、次の曲(オーディオ・クリップ)などに進む。オーディオ・クリップの長さが5秒にセットされ、アルバムに12曲存在する場合には、60秒以内にプレイリストが作成される。
【0041】
別の例では、ユーザーが一つまたは全てのアーティスト、ジャンル、年を選択する。オーディオ・クリップが集められ、このグループから再生が行われる。オーディオ・クリップの再生中、ユーザー入力により、選択したものがプレイリストに追加される。プレイリストがポピュレートしてきた(多くなってきた)場合には、プレイヤーは次のグループに進む。同様に、ユーザーは、再生中いつでも選択したものをスキップすることができる。この場合、選択したものはプレイリストには追加されず、再生は、次の曲に進む。
【0042】
代替的な実施の形態においては、特定のプレイリストを識別する第1のキーに追加して第2のキー(例えば、お気に入りキー)を用いることによって、選択されたオーディオ・トラックが複数のプレイリストのうちの一つに入れられる。例えば、数値キーパッドが存在する場合には、お気に入りキーを押圧した後、所定時間以内に数字を選択すると、選択されたオーディオ・トラックが特定のプレイリスト内に入れられる。例えば、「お気に入りキー(Favorite Key)」の後に数字「1」という順番にキーを押すことにより、オーディオ・トラックが第1のプレイリスト内に入れられる。数値キーの他のキーは、望ましいプレイリストを識別するために使用される。
【0043】
また、ユーザーは、再生されるオーディオ・クリップの属性に関するデフォルトの各設定項目を変更することができる。具体的には、各オーディオ・クリップが再生する時間の長さ(期間)は、ユーザーが変更可能なデフォルトの設定を有していてもよい。オーディオ・クリップに関連するオーディオ・データ・ファイルの部分(オーディオ・データ・ファイルのセグメントまたはオフセット(offset))は、デフォルトまたは所定の設定(例えば、オーディオ・データ・ファイルの始めの部分、中間の部分、または最後の部分を再生する)を有していてもよく、この設定をユーザーが変更可能としてもよい。代替的には、再生されるオーディオ・ファイルの部分は、再生されるオーディオ・クリップのタイプ(例えば、ジャンル、アルバム、アーティストなど)に依存して選択されるようにしてもよい。代替的には、オーディオ・クリップにおいて再生されるオーディオ・データ・ファイルの部分をオーディオ・データ・ファイルに関連付けられた識別タグ(例えば、ID3タグ)、または、特定のエンコーディング・フォーマットの他の情報領域に記憶された情報(データまたはメタデータ)に依存させるようにしてもよい。他の各属性についても、必要に応じて変更可能とすることができる。従って、(オーディオ・データ・ファイルの部分である)オーディオ・クリップの再生に関する各特性は、ユーザーが望むようにカスタマイズするようにしてもよい。
【0044】
本発明は、上述したような標準的なオーディオ信号処理要素および制御要素を有するディジタル・オーディオ再生デバイスにおいて実施することができる。オーディオ・プロンプトやオーディオ・クリップなどの様々な実施のパラメータは、修正可能とすることができ、自動再生は、ユーザーが調整可能、または修正可能なものとしてセットアップすることができる。調整パラメータとして想定されるものには、クリップ期間(秒数)、どこで開始するか、および/または、オーディオ・クリップの再生を開始するためにどの位まで曲に入り込むのか(即ち、オーディオ・クリップを曲のどこから開始するか)、およびプレイ・メニュー内に幾つのクリップを含めることができるかが挙げられる。デバイスは、ユーザーがプレイリストに対してクリップに関連付けられた曲を追加するかどうかの決定を示すまで、オーディオ・クリップの再生を継続するように構成される。この決定は、例えば、曲が追加されるべきであることを示すために指定されたキーの一つを押すか、曲が追加されるべきでないことを示すために指定されたキーを押すことによって行われる。いずれのキーを押圧した際にも、デバイスは次のオーディオ・クリップの再生を開始する。
【0045】
PCのオーディオ・データ・ファイル管理ソフトウェアにおいて本発明を実施した場合について、少なくとも部分的な実施構成における例示的な方法を提示する。一例においては、曲のリストがディスプレイに表示される。これは、アルバム分類の曲のリスト、特定のアーティストの曲のリスト、プレイリストや様々なほかの分類の曲のリスト、または曲のランダムリストをも含むどのような音楽のコレクションを表す場合もある。選択部分にカーソルを移動させることによって、強調表示されたアイテムからオーディオ・クリップをオプションとして再生するようにシステムをセットアップすることができる。オーディオ・クリップの再生中にマウス・ボタンがクリックされると、曲がワーキング・プレイリストに追加される。別の例においては、最初の例と同じリストが用いられるが、いずれかのアイテムを左クリックすると、このアイテムが強調表示される。自動進行により、所与の時間オーディオ・クリップが開始され、次に、曲内に所与のオフセットがされたところから再生が行われる。クリップの再生中にマウスの右クリックが行われると、このアイテムがワーキング・プレイリストに追加される。アイテムが追加されると、次のアイテムにカーソルが移動する。アイテムが追加されないと、クリップ期間の最後の次のアイテムにカーソルが移動する。
【0046】
図5を参照すると、概ね参照符号100によって、本発明の原理に従ってプレイリストを作成する一般的な方法のフローチャートが描かれている。特に、プレイリスト100には、本発明の原理に従ってプレイリストを作成、構築、コンパイル、および/または編集する一般的な方法が描かれている。
【0047】
ブロックまたはステップ102において、一組のディジタル・オーディオ・データ・ファイルが選択される。これは、通常、ユーザーによって行われる。具体的には、ユーザー入力に応じて、ディジタル・オーディオ・データ・ファイルが選択される。ブロックまたはステップ104において、選択されたオーディオ・データ・ファイルの各々からのオーディオ・クリップが連続的に再生される。ブロックまたはステップ106において、ユーザーは、ユーザー・インターフェースを介してオーディオ・クリップをプレイリストに追加する(現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられたディジタル・オーディオ・データ・ファイルを表す識別データがプレイリストに含められる)。
【0048】
勿論、上述したように、再生されるオーディオ・クリップの各属性は、オーディオ・データ・ファイルのセットの選択の前にユーザーが選択するようにしてもよい。このような属性は、限定するものではないが、オーディオ・クリップ再生時間の長さ、再生されるオーディオ・クリップの部分などが含まれる。
【0049】
上述した図5に描かれたフローチャート100は、本明細書中で説明される携帯型オーディオ・データ・プレイヤーの例示的な動作の完全な方法を提供するものである。本発明は、フローチャート100の全てのステップを用いるのではなく、少ないステップや異なるステップで実施することもできる。このことは、請求の範囲に反映されている。さらに、処理、方法、または動作100の代替的な実施の形態において、ステップの数を増減させても本明細書に記載された原理に従って本発明を実施することも可能である。また、上述された処理100の全体ではなく、サブセット(部分)によっても本発明の原理を実施することが可能であり、変形例も想定される。
【0050】
本発明は、好ましい設計を有するものについて説明したが、本発明に対し、本開示内容の精神および範囲内でさらなる改変を行うことも可能である。従って、本願は、発明の一般的な原理を用いたどのような本発明の変形例、使用例、適用例も包含するように意図されている。例えば、実施の形態において、ユーザーの選択を可能にするための様々なキーが示されているが、ユーザーは、例えば、マウス、タッチ・スクリーン、ジョイスティック、ソフトキーなどを用いて、ユーザー・インターフェースの他の方法を用いて曲を選択することもできることは明らかである。さらに、本願は、本発明に係る技術分野、さらに、付随する請求の範囲に規定された技術分野において公知な、または、一般的な実務に本開示内容が適用された際に派生したものを包含するように意図されたものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディジタル・オーディオ・データ・ファイルのプレイリストを作成する方法であって、
前記プレイリストに含めるために、一組のディジタル・オーディオ・データ・ファイルをユーザーが選択できるようにするステップと、
前記一組のディジタル・オーディオ・データ・ファイルのユーザー選択に応じて前記選択されたディジタル・オーディオ・データ・ファイルの各々からのオーディオ・クリップを自動的に連続的に再生することにより前記選択されたディジタル・オーディオ・データ・ファイルのいずれを前記プレイリストに含めるかを前記ユーザーが決定できるようにし、各々のオーディオ・クリップが再生されている間にユーザー入力を受信したかを検出するステップと、
現在再生中のオーディオ・クリップが再生されている間の前記ユーザー入力の検出に応じて、前記現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられたディジタル・オーディオ・データ・ファイルの識別データを、前記プレイリストに含めるステップと、
を含み、
各オーディオ・クリップが、前記オーディオ・クリップに関連付けられた、前記ユーザーによって選択されたオーディオ・データ・ファイルの所定の部分から取ったものである、前記方法。
【請求項2】
各オーディオ・クリップが、前記オーディオ・クリップに関連付けられたオーディオ・データ・ファイルの部分から、前記オーディオ・データ・ファイルの関連付けられたデータ・タグのオーディオ・クリップ・パラメータに従って取ったものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各オーディオ・クリップが、前記ユーザーによって選択可能な所定の期間再生される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数のディジタル・エンコード済のオーディオ・データ・ファイルを記憶するデータ記憶装置と、
プレイリストに含めるために、記憶されているディジタル・エンコード済のオーディオ・データ・ファイルの選択されたコレクションを受信し、前記記憶されているディジタル・エンコード済のオーディオ・データ・ファイルの前記選択されたコレクションの各々のオーディオ・クリップを連続的にデコードし、前記記憶されているディジタル・エンコード済のオーディオ・データ・ファイルのいずれを前記プレイリストに含めるかをユーザーが決定できるようにするために、前記記憶されているディジタル・エンコード済のオーディオ・データ・ファイルの各々の前記デコードされたオーディオ・クリップを連続的に再生する信号処理ユニットと、
ユーザー入力を受け入れるユーザー入力装置と、
前記データ記憶装置、前記信号処理ユニット、および、前記ユーザー入力装置に結合され、前記ユーザー入力に応じて、前記データ記憶装置および前記信号処理ユニットの動作を制御するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、現在再生中のオーディオ・クリップが再生されている間の前記ユーザー入力に応じて、前記現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられた前記記憶されたディジタル・エンコード済のオーディオ・データ・ファイルの識別データを、前記プレイリストに含めることを可能とする、ディジタル・オーディオ・データ・プレイヤー。
【請求項5】
前記コントローラが、各オーディオ・クリップを、前記オーディオ・クリップに関連付けられた、前記ユーザーによって選択されたオーディオ・データ・ファイルの所定の部分から取るように動作する、請求項4に記載のディジタル・オーディオ・データ・プレイヤー。
【請求項6】
前記コントローラが、各オーディオ・クリップを、前記オーディオ・クリップに関連付けられたオーディオ・データ・ファイルの部分から、前記オーディオ・データ・ファイルの関連付けられたデータ・タグのオーディオ・クリップ・パラメータに従って取るように動作する、請求項4に記載のディジタル・オーディオ・データ・プレイヤー。
【請求項7】
前記コントローラが、各オーディオ・クリップを、所定の期間再生するように動作する、請求項4に記載のディジタル・オーディオ・データ・プレイヤー。
【請求項8】
ディジタル・オーディオ・データ・プレイヤーにおいてディジタル・オーディオ・データ・ファイルのプレイリストを作成する方法であって、
プレイリストに含めるために、ユーザーが複数のオーディオ・データ・ファイルを選択することを可能にするステップと、
前記オーディオ・データ・ファイルのいずれを前記プレイリストに含めるかをユーザーが決定できるようにするために、前記複数のオーディオ・データ・ファイルのユーザー選択に応じて前記選択されたオーディオ・データ・ファイルの各々からのオーディオ・クリップを自動的に連続的に再生するステップと、
オーディオ・クリップの再生中に、ユーザー入力に応じて、現在再生中のオーディオ・クリップに関連付けられた前記記憶されたオーディオ・データ・ファイルの識別データによりプレイリストを生成する、ステップと、
を含む、前記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−113818(P2012−113818A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−26116(P2012−26116)
【出願日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【分割の表示】特願2010−89224(P2010−89224)の分割
【原出願日】平成16年4月23日(2004.4.23)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】